アリウススクワットの幼少期

1姫島24/11/06(水) 00:26:47

サオリ、ヒメ、ミサキ、ヒヨリの幼少期

2姫島24/11/06(水) 00:40:10

何時からだろうか。大きくて、赤い女の人が来たのは。その日を生きれるなら何でも良かった。空腹で腹がキリキリとなる。寒さで身体が震える。私達は、どうしてこんな世界に生まれたのだろか？ただ苦しいだけの世界で……私達は、何の使命を持って何を成すのか。

「vanitas vanitatum et omnia vanitas ｣

自分と同い年ぐらいの子達が、荒れた広場に集められる。自分達が何の為に集められたのか分からない。全員同じ眼をしている。全てが虚しくて、全て悲しくて、生きる意味を見いだせない子供達。赤い大きな女性が、壇上へ登る。そして、見下したような眼差しで私達を見つめる。

「お腹は空いていますか？｣

あぁ、空いてるさ。あの人は何を当たり前の事を言っているのだ。

「貴方達を集めたのは理由があります。私が創設しようとしている特殊部隊の隊員を編成する為に集まって貰いました。｣

「特殊部隊……？｣

「これから3年間、貴方達は特殊部隊の隊員になる為の教育を受けて貰います。成果を出せばご飯を与えましょう。成果を出せば雨風を凌げる寝床を与えましょう。さぁ、競い合いなさい。｣

成果を出せば飯を食べられる。成果を出せば雨風を凌げる寝床がある。子供ながらに縋りたくなった。だから、私達は縋ったのだ。