- 11◆c0NKnHiGHw24/11/06(水) 01:21:55
「まだ起きてるよね?」
「………」
隣からふわりと来る優しい香りと、普段の凛とした逞しさとは違う…滲むような声色が俺に覆いかぶさる。
覚醒を悟られないように寝息を立ててみるが彼女にはお見通しのようだ。
「……すぅ… すぅ…」
「寝息、浅いから…わかりやすいっての」
ふっ、と頬に添えられる柔らかい唇の感触に思わず震える。
二人きりの夜はライトオさんよりストレートに、たづなさんより圧倒的に俺を支配する。
"緋色の女王"、夜でも紅く見据えてくるその瞳の透明感には隠し事ができない。
「いつもありがとう。素直じゃない私を支えてくれて」
「……」
「でもこの前デュランダルさんに手を振られてニコニコしてたのは妬くわね…そりゃ金髪の子ってそれだけでなんかこうアドバンテージがあるじゃない?」
「…」
「…ビコーちゃんに"ニンジンチェンジャー"プレゼントしてたのも見たわよ。すごく喜んでて可愛かったから…いいけど…」
女王様の声色がちょっと拗ねてきてる。
俺は変わらず寝息を立ててみる。 - 21◆c0NKnHiGHw24/11/06(水) 01:23:26
「……zZz…」
「…ライアンさんの腋見てたの知ってるんだからね」
「ッフゴ! …すぅすぅ…ゥスゥ」
「はいダウト! ………このヘンタイトレーナー」
いよいよ狸寝入り出来なくなった俺は弁明する。
「…あ、あの… ライアンはただすごい筋肉だなって…」
「アタシも鍛えてるんだけど…?」
「デュランダルちゃんは応えないと失礼かなって」
「あんなにデレデレした顔する?」
「あ、あ、ビコーちゃんはほら!今のニチアサが…」
「誕生日にそれやるの?」
「う…」
いよいよ自分の悪い部分に突っ込まれて何も言えなくなる。
絞り出す言葉は"いつもの"だ。
「でも、一番好きなのは」
「アタシよね?」
「…じゃなかったら、一緒に寝ないよ」
「…わかってるもん…♡」
俺もこうやって責められるのが好きなんだ。
素直じゃない女王様には、素直じゃない従者がいたっていい。
でも大切なことは素直に。
「スカーレット。 愛してる」
「アタシも♡」 - 31◆c0NKnHiGHw24/11/06(水) 01:23:46
【酔っぱらいΩND】
- 4二次元好きの匿名さん24/11/06(水) 01:34:20
今日は筆が進むのかね?