【閲覧注意】魔法少女パロ

  • 1124/11/10(日) 22:43:33

    登場人物は潔、蜂楽、國神、千切、玲王、そして凪です

    スレ主がポツポツとSSを投下するので、気が向いたら読んで感想を下さると嬉しいです

  • 2124/11/10(日) 22:44:33

    この世界には、怪人が存在する

    およそ生き物とは思えない醜悪な見た目をした怪人は、目に付いた人々を無差別に攻撃し、世界を恐怖と混沌へと叩き落としていた

    人々は救いを願い、そして魔法少年は産み出される

    光の力で怪人を倒す彼らは、人々の希望となっていった

    そして今日も……

  • 3124/11/10(日) 22:45:23

    複数の長い脚で街を壊す怪人。蜘蛛のような見た目をしたソレを、遠目に眺める影が二つ

    「出たよ、潔っ」
    「エゴイストーンは持ってるか?」
    「もちろん♪」

    『変身!』

    黒髪、中肉中背に平々凡々とした顔立ちの男の子。その隣に、おかっぱ頭の可愛らしい顔立ちをした男の子。
    二人は五角形のきらめく石を取り出し、掲げる。すると、その石は眩い光を発し、二人の少年を包み込んだ。
    ぽわっと光が泡となって散ると、そこに居たのは「魔法少年」。特別な力を持った、怪人を倒す為の存在

    二人が手を重ね、怪人へ手のひらを掲げる

    緑と黄色の巨大なビームが二人から放たれ、怪人はあっという間に消滅した

  • 4124/11/10(日) 22:46:03

    「ふぅ…なんか最近、怪人が多くなってきてないか?」

    黒髪の魔法少年が眉を下げてそう言うと、おかっぱの魔法少年はニコッと笑う

    「でもでも、お告げがあったじゃん?」
    「うん」
    「あと3人、仲間が増えるんだよね!」

    おかっぱの少年の前向きな言葉に、黒髪の少年も笑顔を作る

    「そうだな。長い事二人でやって来たけど、これからもっと賑やかになるんだろうなぁ」
    「楽しみだよね!どんな奴らなんだろう♪」

  • 5124/11/10(日) 22:46:36

    とりあえずここまで書き溜め
    不定期にポイポイしていきます

  • 6124/11/10(日) 23:00:18

    町外れの古本屋

    男にしては少し長めの紫色の髪の毛を耳に掛けながら、御影玲王は古本を物色していた。
    この古本屋はいわゆる隠れた名店であり、今はもう絶版になってしまった本や、見たことも無いような珍しい本がときたま置いてあることがある。
    そういう掘り出し物を宝探しの様に見つける事が、最近の玲王のマイブームだった。
    何よりこの店は雰囲気が良い、騒がしい玲王の日常とかけ離れた穏やかな空間が玲王を癒やしてくれる

    ────そう、癒やしてくれる筈だったのに

    窓の外をちらりと見ると、目が合った。
    バスケットボールのように、大きな目だった。それが十数個、ギョロリと蠢きながら玲王へと焦点を当てている

    (…怪人!?)

    驚き過ぎて放心してしまった玲王だったが、目玉の正体に気付くと間髪入れずに本を置いて店から出る。目を合わせてしまった、きっと玲王はターゲットにされてしまっただろう。
    だったら店に玲王が居ると店が半壊させられてしまう。玲王は必死に、街までの道を走った

    案の定、怪人も追ってくる。
    沢山の目玉と小さい手、足の無い体が特徴的な怪人だった

    「くっそ!何なんだよコイツ!!!」

    玲王は運動神経が良い。だが、怪人は玲王よりも素早く移動した

    (足が速い!?足無いクセに!)

  • 7124/11/10(日) 23:20:03

    このままだと怪人に殺されてしまうと、玲王は必死に走った。だが、人が居る場所までは遠く、今から電話で助けを呼んだとてその頃には玲王はぐちゃぐちゃの肉塊だろう

    「嫌だ…こんな所じゃ死なねぇ…!」

    いっそ立ち向かってやろうかと、玲王が踵を返して怪人と向き直った

    その時だった

    玲王の背後から緑色の光が眩く燦めき、直後に真横を熱光線が通り過ぎる。
    ハッと気が付いた頃には、怪人は炭と化していた

    「な、何が…」

    動揺して熱光線の出処を探り振り返る。
    するとそこには、宙に浮いた謎の少年の姿があった

    セーラー服に似た不思議な格好をした少年は、そのまま空中を移動して玲王に近付く。
    およそ人では成し得ないその移動方法に面食らう玲王へ、ぴょこりと若葉のようなアホ毛を生やした少年は訊ねる

    「怪我は無かった?」

    首を傾げてそう問う少年。玲王は、この魔法少年が自分を助けてくれたのだと察した
    (じゃああの光線は魔法…!?)
    途端に、玲王の好奇心は爆発する

    「すっ…げぇ〜!何だ今の!お前がやったの!?つか何者!?名前は!??」

  • 8二次元好きの匿名さん24/11/10(日) 23:37:03

    中々良いなと思ったら「エゴイストーン」って文字が目に入って腹筋にキタw
    面白い、続き読みたいです

  • 9124/11/10(日) 23:46:46

    黒髪の魔法少年は、玲王の勢いにびっくりしている。しかし玲王はそんなのお構い無しで、魔法少年の手を両手で握りながら「すごいすごい」とはしゃいでいた

    「えっと、ごめんね。自分の名前を明かす訳には…」

    と、魔法少年が申し訳無さそうに断ろうとした時。玲王の顔の真横に、紫色に光る石が現れる

    「うわっ!?何これ?五角形の…石?」

    反射的にその石を手に取る玲王。一方で魔法少年は、玲王が手に取った石を見て目を輝かせる

    「それっ!エゴイストーン!?」
    「は?エゴ?」
    「掲げて!自分のエゴ、願いを心で思い描くんだ!」

    いきなり指示を出してきた黒髪の魔法少年。玲王はもちろん戸惑ったが、それよりもこの石に対する好奇心が勝る。
    玲王は言われた通り、自身の願いを思い描く

    「宝物と一緒に、飽きの来ない毎日を過ごしたい!」

    そう呟くと、五角形の石(エゴイストーン)が光輝く。そして、その光が玲王を包み込んだ

    眩しさに目を瞑ると、なんだか体がぬくい何かに包まれていくような心地がして、そのしばらく後に光が薄まっていく
    恐る恐る目を開けると…

    「俺…魔法少年になってるー!?」

    ひらりとした衣装に身を包んだ自分の体がそこにあった

  • 10124/11/10(日) 23:47:27

    >>8

    天才的なネーミングセンスでしょエゴイストーン!

    ありがとうございます!書きます!!

  • 11124/11/11(月) 06:49:40

    「凄っ…なんかちょっとヒラヒラで可愛すぎるな…いやでも凄っ!」

    くるんくるんと回って自分の姿に戸惑いながらも興奮しつつ、玲王は黒髪の魔法少年を振り返った

    「お前が俺を魔法少年にしてくれたのか?」

    そう聞くと、黒髪の少年は首を横に振る

    「違うよ。君に元々資質があったんだ、何かきっかけがあればエゴイストーンはその者の元に現れる。君の場合は、俺が目の前に現れた事がきっかけだと思う」

    そう説明しながら、黒髪の少年は穏やかな微笑みを浮かべた

    「俺の名前は潔世一。見ての通り魔法少年だ、君は?」
    「俺は御影玲王!」

    握手をして自己紹介し合う。
    玲王よりも一回り小さい魔法少年の名前を知って、玲王は早速気になっていた事を聞くことにした

    「なぁなぁ、さっきのビームってどうやって撃つんだ?俺もやりたい!」

    期待に胸を躍らせている玲王、その顔を見て、潔は気まずそうに視線をそらした

    「あー…ごめん、アレは俺の固有魔法だから多分玲王には撃てないよ」
    「うぇっ!?マジ?ショック〜…」
    「でも固有魔法は玲王も持ってる筈!ちょっと練習してみようぜ!」

  • 12124/11/11(月) 15:19:27

    「固有魔法を使うには強い気持ちが必要だ。自分のエゴを心に宿して、それを発火させる感覚でやらなきゃなんない」
    「へぇ、なんか抽象的」
    「俺もそう思うんだけど、説明としちゃこれ以外に言い表しようが無いんだよな」

    潔のふんわりとした説明に首を傾げる玲王。
    だが、ものは試しだ
    玲王はエゴを強く意識しつつ、その気持ちが体全体に広がるようにイメージする

    すると、玲王の周りに星型の光が複数個現れた

    「うわっ!?」
    「えっ!もう出来たの!?固有魔法の会得って一週間は掛かるはずなのに…」

    星型の光に玲王は驚いたが、それ以上に潔も驚いていた。どうやら固有魔法はそう簡単には会得出来ないモノらしい。
    だけど玲王は何故か、感覚的にこの星型の使い道を理解していた。
    玲王の意識一つで、星型達は自由自在に操れる。
    そして

    「さっきの怪人の死骸、的にしてみるか」

    くるりと指を回して、星型に念を送る。途端に星型が全て発光し、それぞれから細い光線が発射された。
    その光線達は全て怪人の死骸へ飛んでいき、大きな爆発音と共に怪人の死骸は跡形も無く消え去る。
    玲王は得意気に拳を握った

    「でけた♪」
    「おお…もう完全に固有魔法を使える様になっちまったのかよ!?」

  • 13124/11/11(月) 15:23:25

    潔が驚いてくれたので、玲王も気分が良かった。
    笑顔のままで潔を振り返り、言う

    「この力で怪人をぶっ倒しゃ良いんだろ?」
    「ああ、よろしくな。玲王」



    そんな二人を、少し離れた空から誰かが見下ろしていた

    「アイツらって…」
    「俺らの仲間だろうな」
    「へぇ〜、一緒に戦う価値があるのか、俺らで試してやろうぜ」
    「それ絶対穏やかな方法じゃないだろ」
    「良いだろ?魔法少年は戦ってナンボだ。行くぞヒーロー」
    「はいはい。仰せのままに、お嬢様」

  • 14二次元好きの匿名さん24/11/11(月) 19:11:15

    続きが楽しみ
    追加戦士が凪と千切と國神ってことは凪は敵かな?

  • 15二次元好きの匿名さん24/11/11(月) 20:41:17

    >>14

    自レス ごめん誤字ってるね

    玲王と千切と國神だね

  • 16124/11/11(月) 23:07:42

    ヒュウ、と風を切る音

    それにいち早く気付いた潔が、玲王の手を引いて後ろに跳ぶ。
    二人の居た空間に向かって赤い光が勢い良く着地し、地面が抉れ地響きが鳴る

    「おー、避けたな。やるじゃん」

    潔と玲王へ向かって掛けられた声。二人が揃ってそちらを見ると、そこには息を呑むような麗人が居た

    「魔法…少女…!?」
    「フツーに魔法少年だっつの」

    思わず声を出してしまった潔に、ムスッとした顔で赤い麗人は言葉を返す。
    そのまま赤の魔法少年は、ぐっと身を低くしてスタートダッシュの姿勢を取った

    「ま、待ってくれよ!魔法少年なら俺らの仲間…」
    「ああ、だけど俺、グズと一緒に戦いたくはねーんだわ」

    咄嗟に玲王が説得しようとするが、赤い魔法少年は聞く耳を持たずに足を踏み出した。
    びゅうんと赤い線が伸びる。
    赤い魔法少年の動きを視界で捉えられず、残像だけが思考に食い込んだ故の結果だ。
    玲王は出現させた星型をドーム状に組み立て、自分と潔を守る…しかし

    「いい固有魔法持ってんじゃん。けど残念、2秒遅かったな」

    耳のすぐ側で囁かれた次の瞬間、玲王は勢い良く蹴飛ばされた。
    星型が全て砕け散り、地面に伏した玲王は痛みに咳き込みながらも急いで上半身を持ち上げる

    「テメ…いつの間にっ!」
    「ははは!聞き飽きたわその台詞!」

  • 17124/11/11(月) 23:14:25

    不敵に笑う赤い魔法少年。彼の固有魔法は、どうやら超スピードの様だ

    赤い魔法少年は、よろめきながら立ち上がった玲王を見て親指を立てる

    「良い根性じゃん!合格!」
    「なんっでお前に一方的に採点されなきゃなんねーんだよ!」

    苛ついた玲王が反撃しようと再び星を出現させた時、ポンと肩に手を置かれた。
    驚いて振り返ると、ガッシリと体格の良い魔法少年が目に入る

    「初対面なのに暴れて悪い。ワガママなんだウチのお嬢は」
    「お前…アイツの保護者か?」
    「ま、そんなもん。すまんが少し静観しててくれねぇか?ああなったお嬢は気が済むまで止まらねぇ」
    「嫌だ!俺の次は潔をボコる気だろ!?潔は俺の命の恩人なんだ、そんな事させねぇ!」
    「…いや、そりゃ杞憂だ」

    オレンジ色の魔法少年は、潔と赤い魔法少年の方を見て、吟味するように目を細める

    「だってどう考えたって、お嬢よりあの黒髪の方が強いからな」

  • 18124/11/11(月) 23:36:37

    トーン トーン

    ふわりひらりと赤髪を靡かせ、軽くジャンプしながら赤い魔法少年は潔を見る

    潔は、じっと静かに目の前の魔法少年を観察していた

    「どうしても戦って俺を見極めたいのか?」
    「それが一番早いだろ」

    端的なやり取りを交わし、ほぼ同時に戦闘態勢に入る二人。
    赤い魔法少年は、一足で風になれる。
    さっきの様に背後を取り、蹴飛ばしてやるつもりだった。だが

    ピュンっ!

    「痛ッ……!?」

    潔の背後を取った瞬間、赤い魔法少年の頬を緑の光線が掠める。
    バッと距離を取った赤い魔法少年は、血の滴る頬をぐいっと拭いながら潔を油断なく睨んだ

    「お前、俺が視えて…」
    「いや。予測しただけだよ」

    チラリと赤い魔法少年を見やった潔。その瞳に、ほんのりと●の紋様が浮かんでいる

    「…なるほど」

    それを見て、赤い魔法少年は悟った

    「この勝負、俺の負けだな。次は確実に撃ち抜かれてお陀仏しちまう」

  • 19124/11/11(月) 23:44:08

    注意し忘れてました

    特定のキャラが二回死にます。というかもう既に一回死んでます。一応どっちとも復活しますが、死ネタが苦手な方はご注意下さい

  • 20二次元好きの匿名さん24/11/12(火) 00:18:40

    登場人物でまだ出てない子が丁度2人なのとても不穏な…

  • 21二次元好きの匿名さん24/11/12(火) 00:27:18

    >>20

    完全に未登場なのは凪だけじゃない?

    名前は出てないけど蜂楽は冒頭で潔と一緒に怪人退治してる

  • 22二次元好きの匿名さん24/11/12(火) 00:38:16

    >>1の「登場人物は潔、蜂楽、國神、千切、玲王、そして凪です」の書き方からして凪だけ魔法少年とは違う立ち位置なんだろうな

  • 23124/11/12(火) 07:09:33

    「俺は千切豹馬、固有魔法はさっき見た通り超スピードだな」
    「國神錬介、魔法でヒーローになる男だ。固有魔法は超パワー」

    赤髪の魔法少年は千切、オレンジ色の魔法少年は國神と言うらしい。
    潔と玲王も、それぞれ自己紹介をする

    「俺は潔世一、固有魔法は光線と特殊な"目"」
    「御影玲王。固有魔法は万能スター…俺を蹴っ飛ばした事、ぜってー忘れねえからな」
    「なんで怒るんだよ?負けたから?」
    「あんなのちょっと油断しただけだし!もっと強くなったら次は絶対負けねぇし!」

    ぷりぷりと怒る玲王は横に置いておいて、潔は國神達に質問する

    「お前らが俺らのを見付けたのって…」
    「"お告げ"があったからだよ」
    「やっぱり!」
    「"五つの光で巨悪を滅ぼし、失われた星を取り戻せ"…つまり、俺と國神、潔と玲王、んであともう一人魔法少年が必要だよな」

    千切がそう言うので、潔は慌てて訂正した

    「いや!俺の対は玲王じゃなくて別に居るよ、蜂楽っていうんだ。今はちょっとここに居ないけど…」
    「お、マジ?じゃあもう5人揃ってんじゃん!」

    一方、蚊帳の外に放り出された玲王は拗ねながら星をヒュンヒュンと動かして遊んでいたが、ふと空を見上げた時、逆光で黒くなっている影を見つけた

    小さい影が一つ、大きな影が二つ。それらはどんどん大きくなっていき…

    「潔〜〜〜っ!!!」
    「蜂楽!?」

  • 24二次元好きの匿名さん24/11/12(火) 11:22:36

    ハピエン目指したい

  • 25124/11/12(火) 18:50:42

    相棒の声に空を見上げた潔は、目を見開く

    空高くには手を振る笑顔の蜂楽と、そのすぐ後ろに怪人が×2体追ってきていた

    「ごめーん!手伝ってー!!」

    てへっと笑いながらそういう蜂楽。その場に居た四人は、サッと攻撃態勢を取る。
    潔は飛び降りてきた蜂楽を受け止め、そのまま高く跳んで怪人の攻撃を避けた。
    國神と千切、玲王もそれぞれで怪人から距離を取る

    潔と蜂楽は一体の怪人を蹴り上げ、吹き飛んだ怪人を追って走り出す。
    残ったもう一体は、玲王が星型からビームを発射して貫き、それを硬質化させて固定する事で動きを止めた

    『ギュイイィ…!!』

    悲鳴を上げる怪人に、國神と千切が同時に接近。國神は腕、千切は脚に▲の形をした光の盾を生成する

    「「せーのっ!」」

    玲王が足止めした怪人へ、二人同時に強烈な打撃を喰らわせる。怪人は、なすすべも無く霧散した。
    國神と千切の圧倒的物理攻撃力に、玲王はキラキラと目を輝かせる

    「すっげー!!一撃必殺かよっ!!」
    「玲王こそやるじゃん!」
    「なんでもありかよ、ズリぃぞその星!」

  • 26124/11/12(火) 19:00:06

    その一方で、潔と蜂楽は順調に攻撃を加えていたが、中々決定打を決められずにいた

    「うーん、やっぱコイツ硬いよ!」
    「俺らの固有魔法で焼くしかねぇか」
    「でもすばしっこいしなぁ、よし、俺の固有魔法に頼ろっと♪潔、怪人が次にどう動くか教えて」
    「ちょっと待って……3秒後に左」

    潔の指示に頷き、蜂楽は髪飾りの一部として身に付けていたエゴイストーンに片手で触れる

    「出てきて、"かいぶつ"。怪人の動きを止めろ!」

    蜂楽がそう言うと、エゴイストーンが眩く光り、その光からかいぶつが産まれる。
    かいぶつは左に飛び、見事怪人を掴んでその場に固定した

    「今だ!」
    「応!」

    緑の光と黄色の光。
    それらは混ざり合い、大きな力となる。
    キラキラと周囲を照らしながら発された特大の光線に、怪人は瞬きする間に消滅してしまった

  • 27124/11/12(火) 19:50:10

    「ふぅ…やべぇなこの重労働感…魔法少年ってこんな忙しいの?」

    額の汗を拭う玲王の顔には、少し疲労の色が浮かんでいた。
    玲王の質問に、千切が首を振る

    「いや、フツーはこんな連続で出ねぇよ。一週間に一体出るかどうか」
    「ああ。だから今日だけで三体はおかしい」

    他の四人が揃って首を捻る姿を見て、玲王も今日の出来事は異常だったのだなと実感する。
    漂い始めた重い空気を掻き消すように、蜂楽がパンと手を叩いた

    「でもでも、5人が直ぐに揃って良かったよね♪俺アレやりたい!合体技!」
    「合体技?」
    「アニメであったじゃん?皆の力を合わせて奇跡を起こす!みたいな」

    ニコニコと笑う蜂楽の提案に、最初に乗ったのは國神だった

    「いいなそれ。やってみるか」
    「ちょっと待て!魔法少年の力で実験みたいな事したらダメだろ!万が一爆発とかしたら…」
    「心配しぃだなあ潔。安心しろ、何かあったら全員俺が助けてやるから」

    ワイワイと盛り上がり、その日は全員で連絡先を交換してから解散した。
    ちなみに、合体技は出来なかった

  • 28二次元好きの匿名さん24/11/12(火) 20:42:53

    出来んかったんかい!

  • 29二次元好きの匿名さん24/11/13(水) 02:13:32

  • 30124/11/13(水) 06:55:32

    本筋から少し逸れて、この世界での國神と千切の出逢いの話

    千切豹馬は、ある日突然現れたエゴイストーンを使って、ひたすらに怪人を倒していた。
    その理由は世界を救いたいとか、人々を助けたいとか、そういう高尚なものでは無く、ただ自分の脚で何処まで行けるのかを試したかったから。
    魔法少年の終わりは怪人に倒されるか、自らエゴイストーンを手放すかの二択である。この世に寿命で死んだ魔法少年は居ない

    だから千切豹馬は走って死にたかった

    ある日、とある怪人の狡猾な策略に嵌り、千切は絶体絶命の危機に陥る。
    勝ち筋など一つも見えない状況で、それでも千切は走り続けた。相打ちでも良いから、己の全てを出し切って死のうと思った。
    そんな命の瀬戸際で、國神錬助は現れた。
    彼は、千切の魔法少年としての『対』だった。
    『対』が揃えば、魔法少年は新たな力に覚醒し、更に強くなる。
    そして、千切は國神錬介と共に怪人を倒す様になった

    「ヒーローになりたいんだ」
    「へぇ、でも俺らは戦隊モノでもライダーでもない、魔法少年だぜ?」
    「良いんだよ。俺が憧れたカッコ良さは、魔法少年も持ってるから」

    千切は揺るがぬ信念を持つ國神を特別に思っている。
    それは國神の方も同じだった。
    この先何があっても、二人は共に怪人を討ち滅ぼすであろう

  • 31二次元好きの匿名さん24/11/13(水) 07:53:11

    潔と蜂楽、千切と國神で対なのか
    あれ玲王……

  • 32二次元好きの匿名さん24/11/13(水) 11:29:57

  • 33二次元好きの匿名さん24/11/13(水) 21:41:59

    凪は魔法少女の味方かはわからないけど、玲王の味方ではあるだろうという信頼がある

  • 34二次元好きの匿名さん24/11/14(木) 00:46:45

    凪の登場が楽しみ

  • 35124/11/14(木) 01:59:19

    奇しくも、5人の生活圏は被っていた。
    実家が遠いヤツも居たが、寮に入っていたりして現在はこの街に住んでいるらしい

    誰かの元に怪人が現れたら、エゴイストーンを通じて仲間を呼ぶ。そうして力を合わせて怪人を倒す。
    そういう生活を続けて、数ヶ月が経った

    「やっぱり最近は、異様に怪人が発生してるなぁ」

    独り言ちた潔の言葉に、千切が頷く

    「一日も置かずに現れるのはちょっとおかしいどころの話じゃねぇよな。毎日お前らと顔合わせてるもん、俺」
    「でもお前らと会えるのは楽しいから俺は構わねぇよ?怪人ぶっ飛ばすのってカイカンじゃん!」
    「だよね!俺もだよ玲王っち♪」

    5人で力を合わせて倒した怪人の死骸の横で、和気藹々と盛り上がる玲王と蜂楽。
    「怪人は街を壊す恐ろしい存在なんだぞ、楽しいみたいに言っちゃダメだろ」と國神に諌められる二人を横目で見つつ、潔は顎に手を当てて首を捻る

    「でも…本当に異常な出現率なんだよな。きっと何か原因が…」

    じっと考え込んだ潔。その背中に、誰かの声が掛けられた

    「それ、俺のせいだよ」

  • 36124/11/14(木) 03:10:09

    声に気付いた全員が振り返る
    そこに居たのはフードを被った男。顔は布作面の様なもので隠されていて分からないが、異質な雰囲気を纏っていた

    「誰だ?怪人の異様発生が、お前のせいって…?」

    潔が問うが、それに返事は返さず、フードの男は言う

    「困るんだよね、せっかくの怪人を倒されるの」

    そして、フードの男は手のひらを掲げた

    「ここで死んでよ、魔法少年」

    黒い霧が広がり、その場全てを包んでいく。黒いフードの男の背後に、巨大ながしゃどくろが出現した

    最初に動いたのは國神と千切。二人は同時にがしゃどくろの顔まで跳び、思い切り殴るが弾かれてしまう。続いて潔と蜂楽が光線を撃つが、それもがしゃどくろには当たらずに霧散してしまった

    「攻撃が通用しない!?」
    「なら…」

    戸惑う仲間の横を通り過ぎ、玲王は星型を連れてフードの男の元へと走る

    「本体を直接叩きゃいい!」

    玲王が操る星型は鋭い速さでフードの男まで飛ぶ。男は辛うじて星を避けたが、布作面が破けてしまった

    その顔が顕になる。
    玲王は、驚きに目を見開いた

    「……凪!?」

  • 37二次元好きの匿名さん24/11/14(木) 03:13:27

    凪敵側か!

  • 38二次元好きの匿名さん24/11/14(木) 07:51:43

    ニチアサ脳なので最初敵の光堕ち枠に期待してしまう

  • 39124/11/14(木) 11:00:05

    思わぬ顔に驚き、玲王は攻撃の手を止めてしまう。そんな玲王にがしゃどくろが手を振りかざしたので、玲王は慌てて後ろへ跳んで攻撃を回避した

    玲王のただならぬ様子に、蜂楽が声を掛ける

    「どうしたの、玲王っち!アイツと知り合い!?」
    「アイツは…凪は、俺の宝物なんだ」

    焦燥感が胸を渦巻き、玲王の頬に冷や汗が流れる。目の前の光景をどうにか嘘だと否定したかった

    「どうして…凪が怪人側に……」

    玲王が凪を見ても、凪は玲王を見てくれなかった。ただ、玲王の側に居る魔法少年達への敵意をその瞳に宿している。
    立ち尽くす玲王の肩を叩いて、千切と國神が前へ出た

    「事情はよく分からんが、あの男はお前の友達なんだな?」
    「行って来いよ玲王。その間、あの髑髏の化け物の相手は俺達に任せておけ」

    二人の力強い言葉と視線に、萎びていた玲王の心が奮い立つ。
    「ありがとう!」と二人へ声を掛け、玲王は再び凪の元へと走った

    がしゃどくろへ立ち向かう千切達の後ろで、潔と蜂楽も固有魔法による援護の準備に取り掛かる。
    玲王は凪、四人はがしゃどくろを、それぞれ相手に据えて戦った

  • 40124/11/14(木) 11:13:25

    玲王が光輝く星で戦うのとは真逆に、凪は黒い星で戦った。
    星同士がぶつかり合い、放たれたビームを相殺し合い、結果的に玲王と凪は素手で相対する事になる。
    玲王が近付くと凪は後方へ歩き遠ざかろうとしたが、それよりも早く玲王が凪に追い付いた。
    逃げられないように胸ぐらを掴んで、玲王が凪へと叫ぶ

    「こんな事をしてるのは、何か事情があるからなんだろ…!?」

    キッと強く睨みつけると、凪の目がほんの少しだけ悲しそうに細められる。
    だから玲王は、やっぱり凪は何かやむにやまれぬ事情を抱えているんだと信じた

    「言えよ!俺を頼れ!俺は…っ、俺達は!」
    「………」
    「相棒だろ!?」

    言い切る。
    伝えたい事をちゃんと伝えて、玲王は凪の返事を待った。きっと、こちらへ戻って来てくれる筈だと思っていた。だけど
    凪は玲王の手を振り払った

    「俺…レオを相棒とか思った事なんて無いから」

    淡々とそう言い放って、凪は霧の中へ消えていく。
    玲王は、追いかける事も出来なかった。脚から力が抜けて、その場にへたり込む。
    力無く膝を付いた玲王から視線を逸して、凪はがしゃどくろの方を見た

    「やっぱ、あの人数相手だと分が悪いね…」

    パチンと凪が指を鳴らすと、倒されかけていたがしゃどくろは溶けていく。
    それを確認して、凪もその場から掻き消える様に立ち去った

  • 41124/11/14(木) 18:27:39

    「は?」
    「消えてく…!?」

    四人で追い詰め、いよいよあと一歩で倒せるというところで溶け出したがしゃどくろに、潔達は狼狽する。
    しかし、がしゃどくろが溶けるのと同時に霧も晴れたので、脅威は去ったのだと彼らは判断した

    「つっかれたぁー、めっちゃ強敵だったね」
    「ああ。頑張ったな、大丈夫か蜂楽?」
    「ピンピンしてるよ♪潔こそよく頑張りました」

    「大丈夫か千切。怪我は」
    「ねぇよ、心配すんな」

    彼らはそれぞれの「対」と共に、今までで一番の大敵を退けた事と互いの無事を喜び合う

    少し遠くで、玲王だけは一人、立てずにいた

    これは誰も知る由もない事だが、魔法少年は対が居なければ満足に力を発揮出来ない。なので、対を「失って」しまった魔法少年のエゴイストーンはその足りない力を無理に補おうとし、徐々に曇っていってしまう。
    その果てに魔法少年の辿る末路を知る者は、この場には誰も居なかった

  • 42124/11/14(木) 18:28:44

    (どうして…)

    (凪があんな事になってたなんて、知らなかった…俺は…)

    (俺はアイツとずっと、一緒に居たのに)

    玲王は脳裏で、禍々しい雰囲気を纏った凪の冷めた瞳を反芻していた。
    幾度となく「どうして」という言葉が浮かんでは消え、瞳の縁からは耐え切れなかった雫が一滴、零れ落ちる

    (もう、俺の事…嫌になっちゃったのかな)

    項垂れる玲王。その背後に、オレンジ色の光が近付く

    「立て!」
    「ぐぇっ!?」

    いきなり首根っこを引っ掴まれて、玲王は驚きと喉が絞まる感覚に素っ頓狂な声を上げてしまった。
    驚いて振り返ると、そこには精悍な顔を更に鋭くした國神の顔がある

    「大切な友達なんだろ」
    「……でも」
    「取り戻したいんだろ!?」

    普段なら穏やかで優しい國神が、厳しいが覇気のある声で玲王にそう言うので、玲王は思わず姿勢を正した

  • 43124/11/14(木) 18:30:08

    「何があったのかは知らない…けど、手伝える事なら何でもする」

    その時、國神の後ろからひょっこりと千切が顔を出す

    「そうそう。一緒に怪人を倒す仲間だし、玲王に貸しを作るのも悪くねぇし」
    「お嬢もこう言ってる、だから…もう一人で居るみたいに泣くな」

    力強い言霊だった。
    玲王は腕でグッと涙を拭って、唇を噛んで頷く

    「……おう」

    玲王の答えに、國神と千切は満足気に笑った。
    遠くで成り行きを見守ってくれていた潔と蜂楽も、玲王が立ち直ったと判断して、三人に声を掛ける

    「じゃあ皆で作戦会議しよっか!」
    「いやその前に必殺技開発だろ。5人の固有魔法を合体させようぜ」
    「それ前に失敗したじゃん」
    「うるせー泣き虫玲王、何度でも挑戦すんだよ」
    「な、泣いてねぇし!!!」
    「まぁまぁ。とにかく特訓あるのみだな。誰が一番強くなるか競争しようぜ」
    「最強トーナメント開催!?燃えるぅ♪」
    「こら、俺らで戦うのはダメだろ…」

    黄昏時
    5人の魔法少年は、この先訪れる不穏に立ち向かうように、明るく会話を続けたのだった

  • 44124/11/14(木) 18:30:30

    次は凪と玲王の過去編やります

  • 45二次元好きの匿名さん24/11/14(木) 22:46:35

    >>44

    楽しみ〜!

  • 46二次元好きの匿名さん24/11/15(金) 00:38:00

    凪ー!ちゃんと言葉にしろー!!

  • 47二次元好きの匿名さん24/11/15(金) 07:40:38

    過去編楽しみ

  • 48二次元好きの匿名さん24/11/15(金) 19:24:07

    スレ主は既に死んでる人がいるとか言ってたけどやっぱり凪か…?

  • 49二次元好きの匿名さん24/11/15(金) 19:25:45

    これからどうなるんだ…!

  • 50124/11/15(金) 20:13:23

    凪誠士郎は魔法少年として、天才的な才能を持っていた。
    魔法少年としての能力は日常生活をダラダラして過ごす事にも利用出来たので、凪は片手間に怪人を倒しつつ、白い星を操って身の回りのアレコレを寝転びながら済ませてしまう生活を送っていた

    特別な力を持っても、日常は彩られない

    漫画やラノベの中のように、平坦な日々が色付く事は無かった。
    いっその事、エゴイストーンを捨ててしまおうかと思い始めた、その矢先

    「なぁ、お前も魔法少年!?」

    とある戦いの最中に誰かが凪へ話し掛けてきた

    紫色の髪を持つ、気の強そうな少年。彼はキラキラと輝く瞳で凪を見て、嬉しそうに自分も魔法少年なのだと語り掛けて来た

    「見てたけど、お前ってスゲー強いのな!名前は?へぇ、凪っていうんだ。俺は玲王!」

    あっという間に距離を詰めてきた少年、玲王は、渋る凪の手を強引に引いて、明るい方へと走っていく。
    だから凪も必然的に、どんどんと玲王と一緒に走らざるを得なくなった

  • 51124/11/15(金) 20:14:28

    凄いって玲王が言う
    楽しいって玲王が言う
    凪は玲王にとって特別だと、何度も繰り返す

    人ならざる力を持っても動かなかった凪の人生が、玲王の言葉一つで動かされていく。
    玲王の手に誘われて、凪の世界を覆っていた殻をいつの間にか破っていた

    玲王と戦って、玲王が笑って、玲王に怒られて、玲王に叱られて、その後玲王に撫でられて、また戦って、突っ走る玲王をたまに守って、新しい戦い方を見つけて、そのうちに戦う時以外も一緒に居るようになって

    明るい方を振り向くと、いつも玲王が居た

    ただひたすらに居心地が良かった

    無茶な戦い方をする玲王を、今までよく無事だったなと呆れながらフォローしていく内に、玲王は凪さえ側にいればずっと居ると思うようになっていった

    本当は、全然違ったのに

  • 52124/11/15(金) 20:17:09

    その怪人は異質だった

    地球の様な丸い球体に、大きな目玉が一つ。天使の輪の様なものが交差してその上に浮かび、しなやかで固い反物の様な無数の手で攻撃してくる。
    ソイツは、凪達の星をものともしなかった

    玲王が、きっと何かからくりがある筈だと怪人の弱点を探してたから、きっと玲王が何とかすると凪は高を括ってしまった。
    そんな凪の油断を見透かした様に、その怪人は凪へ亜音速の攻撃を繰り出す。
    凪が攻撃されていることに、凪より先に玲王が気付いた

    気付いたときには玲王に突き飛ばされていて、目の前で玲王が二つに割れていた

    玲王の左腕が何処かへ飛んでいって、横っ腹から腸を撒き散らしながら玲王は崩れ落ちる。
    地面に玲王が打ち付けられる前に、凪は何とか玲王の体を受け止めた。
    玲王の上半身は、驚くほどに軽かった

    「…な……ぎ」
    「レオ、待ってレオ、待って」
    「凪……無事…よかっ…た」
    「レオ、レオ、嫌だ、レオ」
    「…泣く、な…凪」

  • 53124/11/15(金) 20:18:09

    凪の頬を撫でたかった

    だけど左腕が無くなっちゃってそれは無理だったから、代わりに俺を抱く凪の手に、辛うじて繋がってた右手を添えた

    凪の手は震えてて、驚くくらい熱かった

    大きく見開かれた凪の瞳。そこから溢れた涙が頬に降ってきて、それも凄く熱かった

    体温が失われている事に、そこで初めて気が付いた

    魔法少年だから、即死の致命傷だったのに少しの猶予を与えて貰えたのだろう。
    俺は、最期の力を振り絞って、笑顔を作った

    「い、っしょに…居てく、れて」
    「……ありがとう、凪」

  • 54124/11/15(金) 20:19:18

    玲王の目の光が消えた

    冷たくなった身体を掻き抱いて、ありもしない熱をそこに探す

    当然、鼓動の止まった体は冷えていくばかりだった

    『パートナーを生き返らせましょうか?』

    その時、声が聴こえた

    視線を上げると、玲王を殺した怪人が直ぐ側まで迫っていた

    攻撃する気は起きなかった
    生き返らせる、と言っていたから

    『ただし、生き返った貴方のパートナーは魔法少年としての記憶と力を失い』

    『自分が一度死んでいる事を知れば、再び命を失います』

    『勿論、ただで生き返らせる訳には行きません』

    『貴方の力を怪人の為に使って欲しい』

  • 55124/11/15(金) 20:20:56

    怪人の言葉を聞いて、凪は理解する

    この怪人は、凪か玲王のどちらかを殺し、どちらかは生かしておくつもりだったのだろう。そして、パートナーの命を握られた方を、自分の味方へと引きずり込むつもりだったのだ

    怪人は続けて言う

    『さぁ、選びなさい』

    もう動かない玲王を胸に抱く

    この乾いた体が立ち上がるのなら
    閉じた瞼が開くのなら
    その瞳に凪を写さずとも
    二度と凪へ笑いかけてくれなくても
    あの声をまた聴けるのなら

    答えはもう決まっていた

    『世界とその少年の、どちらを救う』

    「一択だ」

    凪は怪人の手を取る
    次の瞬間、凪のエゴイストーンは黒く染まった

  • 56124/11/15(金) 20:22:14

    凪って「声に出せ!」と言われがちだから、じゃあ逆に声に出したら玲王が死んじゃうとか面白くね?と考えたストーリー

    この後は魔法少年視点と凪視点を行ったり来たりです

  • 57二次元好きの匿名さん24/11/15(金) 20:22:44

    出た!世界と玲王のどっちを選ぶかで即決する凪だ!

  • 58二次元好きの匿名さん24/11/15(金) 20:33:27

    凪の白かった星が玲王のために怪人側になったことで黒い星に堕ちる…いいね!!!

  • 59二次元好きの匿名さん24/11/15(金) 20:34:26

    イヤーーーー!!!嫌な予感してたよもしかしてと思ってたけど!!やっぱ死んでるの玲王だった…!!

  • 60二次元好きの匿名さん24/11/15(金) 20:59:40

    玲王の相棒とか思ったこと無いとか言ってたけど言った後めっちゃ自己嫌悪してそう。
    でも玲王が自分が一度死んでる事を知らなければいいってことは、玲王以外の4人に何とか伝えられれないかな…?

  • 61二次元好きの匿名さん24/11/16(土) 01:46:06

    このレスは削除されています

  • 62二次元好きの匿名さん24/11/16(土) 12:02:08

    ほしゅー

  • 63二次元好きの匿名さん24/11/16(土) 13:00:43

    生き返った玲王がまた魔法少年やってて凪は肝冷やしただろうなぁ…

  • 64二次元好きの匿名さん24/11/16(土) 19:28:25

    玲王はちゃんと生き返ったし魔法少年なんて危ないことしなくて良くなったと思ってたんだろうね凪…

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