【閲覧注意】魔法少女パロ

  • 1124/11/10(日) 22:43:33

    登場人物は潔、蜂楽、國神、千切、玲王、そして凪です

    スレ主がポツポツとSSを投下するので、気が向いたら読んで感想を下さると嬉しいです

  • 2124/11/10(日) 22:44:33

    この世界には、怪人が存在する

    およそ生き物とは思えない醜悪な見た目をした怪人は、目に付いた人々を無差別に攻撃し、世界を恐怖と混沌へと叩き落としていた

    人々は救いを願い、そして魔法少年は産み出される

    光の力で怪人を倒す彼らは、人々の希望となっていった

    そして今日も……

  • 3124/11/10(日) 22:45:23

    複数の長い脚で街を壊す怪人。蜘蛛のような見た目をしたソレを、遠目に眺める影が二つ

    「出たよ、潔っ」
    「エゴイストーンは持ってるか?」
    「もちろん♪」

    『変身!』

    黒髪、中肉中背に平々凡々とした顔立ちの男の子。その隣に、おかっぱ頭の可愛らしい顔立ちをした男の子。
    二人は五角形のきらめく石を取り出し、掲げる。すると、その石は眩い光を発し、二人の少年を包み込んだ。
    ぽわっと光が泡となって散ると、そこに居たのは「魔法少年」。特別な力を持った、怪人を倒す為の存在

    二人が手を重ね、怪人へ手のひらを掲げる

    緑と黄色の巨大なビームが二人から放たれ、怪人はあっという間に消滅した

  • 4124/11/10(日) 22:46:03

    「ふぅ…なんか最近、怪人が多くなってきてないか?」

    黒髪の魔法少年が眉を下げてそう言うと、おかっぱの魔法少年はニコッと笑う

    「でもでも、お告げがあったじゃん?」
    「うん」
    「あと3人、仲間が増えるんだよね!」

    おかっぱの少年の前向きな言葉に、黒髪の少年も笑顔を作る

    「そうだな。長い事二人でやって来たけど、これからもっと賑やかになるんだろうなぁ」
    「楽しみだよね!どんな奴らなんだろう♪」

  • 5124/11/10(日) 22:46:36

    とりあえずここまで書き溜め
    不定期にポイポイしていきます

  • 6124/11/10(日) 23:00:18

    町外れの古本屋

    男にしては少し長めの紫色の髪の毛を耳に掛けながら、御影玲王は古本を物色していた。
    この古本屋はいわゆる隠れた名店であり、今はもう絶版になってしまった本や、見たことも無いような珍しい本がときたま置いてあることがある。
    そういう掘り出し物を宝探しの様に見つける事が、最近の玲王のマイブームだった。
    何よりこの店は雰囲気が良い、騒がしい玲王の日常とかけ離れた穏やかな空間が玲王を癒やしてくれる

    ────そう、癒やしてくれる筈だったのに

    窓の外をちらりと見ると、目が合った。
    バスケットボールのように、大きな目だった。それが十数個、ギョロリと蠢きながら玲王へと焦点を当てている

    (…怪人!?)

    驚き過ぎて放心してしまった玲王だったが、目玉の正体に気付くと間髪入れずに本を置いて店から出る。目を合わせてしまった、きっと玲王はターゲットにされてしまっただろう。
    だったら店に玲王が居ると店が半壊させられてしまう。玲王は必死に、街までの道を走った

    案の定、怪人も追ってくる。
    沢山の目玉と小さい手、足の無い体が特徴的な怪人だった

    「くっそ!何なんだよコイツ!!!」

    玲王は運動神経が良い。だが、怪人は玲王よりも素早く移動した

    (足が速い!?足無いクセに!)

  • 7124/11/10(日) 23:20:03

    このままだと怪人に殺されてしまうと、玲王は必死に走った。だが、人が居る場所までは遠く、今から電話で助けを呼んだとてその頃には玲王はぐちゃぐちゃの肉塊だろう

    「嫌だ…こんな所じゃ死なねぇ…!」

    いっそ立ち向かってやろうかと、玲王が踵を返して怪人と向き直った

    その時だった

    玲王の背後から緑色の光が眩く燦めき、直後に真横を熱光線が通り過ぎる。
    ハッと気が付いた頃には、怪人は炭と化していた

    「な、何が…」

    動揺して熱光線の出処を探り振り返る。
    するとそこには、宙に浮いた謎の少年の姿があった

    セーラー服に似た不思議な格好をした少年は、そのまま空中を移動して玲王に近付く。
    およそ人では成し得ないその移動方法に面食らう玲王へ、ぴょこりと若葉のようなアホ毛を生やした少年は訊ねる

    「怪我は無かった?」

    首を傾げてそう問う少年。玲王は、この魔法少年が自分を助けてくれたのだと察した
    (じゃああの光線は魔法…!?)
    途端に、玲王の好奇心は爆発する

    「すっ…げぇ〜!何だ今の!お前がやったの!?つか何者!?名前は!??」

  • 8二次元好きの匿名さん24/11/10(日) 23:37:03

    中々良いなと思ったら「エゴイストーン」って文字が目に入って腹筋にキタw
    面白い、続き読みたいです

  • 9124/11/10(日) 23:46:46

    黒髪の魔法少年は、玲王の勢いにびっくりしている。しかし玲王はそんなのお構い無しで、魔法少年の手を両手で握りながら「すごいすごい」とはしゃいでいた

    「えっと、ごめんね。自分の名前を明かす訳には…」

    と、魔法少年が申し訳無さそうに断ろうとした時。玲王の顔の真横に、紫色に光る石が現れる

    「うわっ!?何これ?五角形の…石?」

    反射的にその石を手に取る玲王。一方で魔法少年は、玲王が手に取った石を見て目を輝かせる

    「それっ!エゴイストーン!?」
    「は?エゴ?」
    「掲げて!自分のエゴ、願いを心で思い描くんだ!」

    いきなり指示を出してきた黒髪の魔法少年。玲王はもちろん戸惑ったが、それよりもこの石に対する好奇心が勝る。
    玲王は言われた通り、自身の願いを思い描く

    「宝物と一緒に、飽きの来ない毎日を過ごしたい!」

    そう呟くと、五角形の石(エゴイストーン)が光輝く。そして、その光が玲王を包み込んだ

    眩しさに目を瞑ると、なんだか体がぬくい何かに包まれていくような心地がして、そのしばらく後に光が薄まっていく
    恐る恐る目を開けると…

    「俺…魔法少年になってるー!?」

    ひらりとした衣装に身を包んだ自分の体がそこにあった

  • 10124/11/10(日) 23:47:27

    >>8

    天才的なネーミングセンスでしょエゴイストーン!

    ありがとうございます!書きます!!

  • 11124/11/11(月) 06:49:40

    「凄っ…なんかちょっとヒラヒラで可愛すぎるな…いやでも凄っ!」

    くるんくるんと回って自分の姿に戸惑いながらも興奮しつつ、玲王は黒髪の魔法少年を振り返った

    「お前が俺を魔法少年にしてくれたのか?」

    そう聞くと、黒髪の少年は首を横に振る

    「違うよ。君に元々資質があったんだ、何かきっかけがあればエゴイストーンはその者の元に現れる。君の場合は、俺が目の前に現れた事がきっかけだと思う」

    そう説明しながら、黒髪の少年は穏やかな微笑みを浮かべた

    「俺の名前は潔世一。見ての通り魔法少年だ、君は?」
    「俺は御影玲王!」

    握手をして自己紹介し合う。
    玲王よりも一回り小さい魔法少年の名前を知って、玲王は早速気になっていた事を聞くことにした

    「なぁなぁ、さっきのビームってどうやって撃つんだ?俺もやりたい!」

    期待に胸を躍らせている玲王、その顔を見て、潔は気まずそうに視線をそらした

    「あー…ごめん、アレは俺の固有魔法だから多分玲王には撃てないよ」
    「うぇっ!?マジ?ショック〜…」
    「でも固有魔法は玲王も持ってる筈!ちょっと練習してみようぜ!」

  • 12124/11/11(月) 15:19:27

    「固有魔法を使うには強い気持ちが必要だ。自分のエゴを心に宿して、それを発火させる感覚でやらなきゃなんない」
    「へぇ、なんか抽象的」
    「俺もそう思うんだけど、説明としちゃこれ以外に言い表しようが無いんだよな」

    潔のふんわりとした説明に首を傾げる玲王。
    だが、ものは試しだ
    玲王はエゴを強く意識しつつ、その気持ちが体全体に広がるようにイメージする

    すると、玲王の周りに星型の光が複数個現れた

    「うわっ!?」
    「えっ!もう出来たの!?固有魔法の会得って一週間は掛かるはずなのに…」

    星型の光に玲王は驚いたが、それ以上に潔も驚いていた。どうやら固有魔法はそう簡単には会得出来ないモノらしい。
    だけど玲王は何故か、感覚的にこの星型の使い道を理解していた。
    玲王の意識一つで、星型達は自由自在に操れる。
    そして

    「さっきの怪人の死骸、的にしてみるか」

    くるりと指を回して、星型に念を送る。途端に星型が全て発光し、それぞれから細い光線が発射された。
    その光線達は全て怪人の死骸へ飛んでいき、大きな爆発音と共に怪人の死骸は跡形も無く消え去る。
    玲王は得意気に拳を握った

    「でけた♪」
    「おお…もう完全に固有魔法を使える様になっちまったのかよ!?」

  • 13124/11/11(月) 15:23:25

    潔が驚いてくれたので、玲王も気分が良かった。
    笑顔のままで潔を振り返り、言う

    「この力で怪人をぶっ倒しゃ良いんだろ?」
    「ああ、よろしくな。玲王」



    そんな二人を、少し離れた空から誰かが見下ろしていた

    「アイツらって…」
    「俺らの仲間だろうな」
    「へぇ〜、一緒に戦う価値があるのか、俺らで試してやろうぜ」
    「それ絶対穏やかな方法じゃないだろ」
    「良いだろ?魔法少年は戦ってナンボだ。行くぞヒーロー」
    「はいはい。仰せのままに、お嬢様」

  • 14二次元好きの匿名さん24/11/11(月) 19:11:15

    続きが楽しみ
    追加戦士が凪と千切と國神ってことは凪は敵かな?

  • 15二次元好きの匿名さん24/11/11(月) 20:41:17

    >>14

    自レス ごめん誤字ってるね

    玲王と千切と國神だね

  • 16124/11/11(月) 23:07:42

    ヒュウ、と風を切る音

    それにいち早く気付いた潔が、玲王の手を引いて後ろに跳ぶ。
    二人の居た空間に向かって赤い光が勢い良く着地し、地面が抉れ地響きが鳴る

    「おー、避けたな。やるじゃん」

    潔と玲王へ向かって掛けられた声。二人が揃ってそちらを見ると、そこには息を呑むような麗人が居た

    「魔法…少女…!?」
    「フツーに魔法少年だっつの」

    思わず声を出してしまった潔に、ムスッとした顔で赤い麗人は言葉を返す。
    そのまま赤の魔法少年は、ぐっと身を低くしてスタートダッシュの姿勢を取った

    「ま、待ってくれよ!魔法少年なら俺らの仲間…」
    「ああ、だけど俺、グズと一緒に戦いたくはねーんだわ」

    咄嗟に玲王が説得しようとするが、赤い魔法少年は聞く耳を持たずに足を踏み出した。
    びゅうんと赤い線が伸びる。
    赤い魔法少年の動きを視界で捉えられず、残像だけが思考に食い込んだ故の結果だ。
    玲王は出現させた星型をドーム状に組み立て、自分と潔を守る…しかし

    「いい固有魔法持ってんじゃん。けど残念、2秒遅かったな」

    耳のすぐ側で囁かれた次の瞬間、玲王は勢い良く蹴飛ばされた。
    星型が全て砕け散り、地面に伏した玲王は痛みに咳き込みながらも急いで上半身を持ち上げる

    「テメ…いつの間にっ!」
    「ははは!聞き飽きたわその台詞!」

  • 17124/11/11(月) 23:14:25

    不敵に笑う赤い魔法少年。彼の固有魔法は、どうやら超スピードの様だ

    赤い魔法少年は、よろめきながら立ち上がった玲王を見て親指を立てる

    「良い根性じゃん!合格!」
    「なんっでお前に一方的に採点されなきゃなんねーんだよ!」

    苛ついた玲王が反撃しようと再び星を出現させた時、ポンと肩に手を置かれた。
    驚いて振り返ると、ガッシリと体格の良い魔法少年が目に入る

    「初対面なのに暴れて悪い。ワガママなんだウチのお嬢は」
    「お前…アイツの保護者か?」
    「ま、そんなもん。すまんが少し静観しててくれねぇか?ああなったお嬢は気が済むまで止まらねぇ」
    「嫌だ!俺の次は潔をボコる気だろ!?潔は俺の命の恩人なんだ、そんな事させねぇ!」
    「…いや、そりゃ杞憂だ」

    オレンジ色の魔法少年は、潔と赤い魔法少年の方を見て、吟味するように目を細める

    「だってどう考えたって、お嬢よりあの黒髪の方が強いからな」

  • 18124/11/11(月) 23:36:37

    トーン トーン

    ふわりひらりと赤髪を靡かせ、軽くジャンプしながら赤い魔法少年は潔を見る

    潔は、じっと静かに目の前の魔法少年を観察していた

    「どうしても戦って俺を見極めたいのか?」
    「それが一番早いだろ」

    端的なやり取りを交わし、ほぼ同時に戦闘態勢に入る二人。
    赤い魔法少年は、一足で風になれる。
    さっきの様に背後を取り、蹴飛ばしてやるつもりだった。だが

    ピュンっ!

    「痛ッ……!?」

    潔の背後を取った瞬間、赤い魔法少年の頬を緑の光線が掠める。
    バッと距離を取った赤い魔法少年は、血の滴る頬をぐいっと拭いながら潔を油断なく睨んだ

    「お前、俺が視えて…」
    「いや。予測しただけだよ」

    チラリと赤い魔法少年を見やった潔。その瞳に、ほんのりと●の紋様が浮かんでいる

    「…なるほど」

    それを見て、赤い魔法少年は悟った

    「この勝負、俺の負けだな。次は確実に撃ち抜かれてお陀仏しちまう」

  • 19124/11/11(月) 23:44:08

    注意し忘れてました

    特定のキャラが二回死にます。というかもう既に一回死んでます。一応どっちとも復活しますが、死ネタが苦手な方はご注意下さい

  • 20二次元好きの匿名さん24/11/12(火) 00:18:40

    登場人物でまだ出てない子が丁度2人なのとても不穏な…

  • 21二次元好きの匿名さん24/11/12(火) 00:27:18

    >>20

    完全に未登場なのは凪だけじゃない?

    名前は出てないけど蜂楽は冒頭で潔と一緒に怪人退治してる

  • 22二次元好きの匿名さん24/11/12(火) 00:38:16

    >>1の「登場人物は潔、蜂楽、國神、千切、玲王、そして凪です」の書き方からして凪だけ魔法少年とは違う立ち位置なんだろうな

  • 23124/11/12(火) 07:09:33

    「俺は千切豹馬、固有魔法はさっき見た通り超スピードだな」
    「國神錬介、魔法でヒーローになる男だ。固有魔法は超パワー」

    赤髪の魔法少年は千切、オレンジ色の魔法少年は國神と言うらしい。
    潔と玲王も、それぞれ自己紹介をする

    「俺は潔世一、固有魔法は光線と特殊な"目"」
    「御影玲王。固有魔法は万能スター…俺を蹴っ飛ばした事、ぜってー忘れねえからな」
    「なんで怒るんだよ?負けたから?」
    「あんなのちょっと油断しただけだし!もっと強くなったら次は絶対負けねぇし!」

    ぷりぷりと怒る玲王は横に置いておいて、潔は國神達に質問する

    「お前らが俺らのを見付けたのって…」
    「"お告げ"があったからだよ」
    「やっぱり!」
    「"五つの光で巨悪を滅ぼし、失われた星を取り戻せ"…つまり、俺と國神、潔と玲王、んであともう一人魔法少年が必要だよな」

    千切がそう言うので、潔は慌てて訂正した

    「いや!俺の対は玲王じゃなくて別に居るよ、蜂楽っていうんだ。今はちょっとここに居ないけど…」
    「お、マジ?じゃあもう5人揃ってんじゃん!」

    一方、蚊帳の外に放り出された玲王は拗ねながら星をヒュンヒュンと動かして遊んでいたが、ふと空を見上げた時、逆光で黒くなっている影を見つけた

    小さい影が一つ、大きな影が二つ。それらはどんどん大きくなっていき…

    「潔〜〜〜っ!!!」
    「蜂楽!?」

  • 24二次元好きの匿名さん24/11/12(火) 11:22:36

    ハピエン目指したい

  • 25124/11/12(火) 18:50:42

    相棒の声に空を見上げた潔は、目を見開く

    空高くには手を振る笑顔の蜂楽と、そのすぐ後ろに怪人が×2体追ってきていた

    「ごめーん!手伝ってー!!」

    てへっと笑いながらそういう蜂楽。その場に居た四人は、サッと攻撃態勢を取る。
    潔は飛び降りてきた蜂楽を受け止め、そのまま高く跳んで怪人の攻撃を避けた。
    國神と千切、玲王もそれぞれで怪人から距離を取る

    潔と蜂楽は一体の怪人を蹴り上げ、吹き飛んだ怪人を追って走り出す。
    残ったもう一体は、玲王が星型からビームを発射して貫き、それを硬質化させて固定する事で動きを止めた

    『ギュイイィ…!!』

    悲鳴を上げる怪人に、國神と千切が同時に接近。國神は腕、千切は脚に▲の形をした光の盾を生成する

    「「せーのっ!」」

    玲王が足止めした怪人へ、二人同時に強烈な打撃を喰らわせる。怪人は、なすすべも無く霧散した。
    國神と千切の圧倒的物理攻撃力に、玲王はキラキラと目を輝かせる

    「すっげー!!一撃必殺かよっ!!」
    「玲王こそやるじゃん!」
    「なんでもありかよ、ズリぃぞその星!」

  • 26124/11/12(火) 19:00:06

    その一方で、潔と蜂楽は順調に攻撃を加えていたが、中々決定打を決められずにいた

    「うーん、やっぱコイツ硬いよ!」
    「俺らの固有魔法で焼くしかねぇか」
    「でもすばしっこいしなぁ、よし、俺の固有魔法に頼ろっと♪潔、怪人が次にどう動くか教えて」
    「ちょっと待って……3秒後に左」

    潔の指示に頷き、蜂楽は髪飾りの一部として身に付けていたエゴイストーンに片手で触れる

    「出てきて、"かいぶつ"。怪人の動きを止めろ!」

    蜂楽がそう言うと、エゴイストーンが眩く光り、その光からかいぶつが産まれる。
    かいぶつは左に飛び、見事怪人を掴んでその場に固定した

    「今だ!」
    「応!」

    緑の光と黄色の光。
    それらは混ざり合い、大きな力となる。
    キラキラと周囲を照らしながら発された特大の光線に、怪人は瞬きする間に消滅してしまった

  • 27124/11/12(火) 19:50:10

    「ふぅ…やべぇなこの重労働感…魔法少年ってこんな忙しいの?」

    額の汗を拭う玲王の顔には、少し疲労の色が浮かんでいた。
    玲王の質問に、千切が首を振る

    「いや、フツーはこんな連続で出ねぇよ。一週間に一体出るかどうか」
    「ああ。だから今日だけで三体はおかしい」

    他の四人が揃って首を捻る姿を見て、玲王も今日の出来事は異常だったのだなと実感する。
    漂い始めた重い空気を掻き消すように、蜂楽がパンと手を叩いた

    「でもでも、5人が直ぐに揃って良かったよね♪俺アレやりたい!合体技!」
    「合体技?」
    「アニメであったじゃん?皆の力を合わせて奇跡を起こす!みたいな」

    ニコニコと笑う蜂楽の提案に、最初に乗ったのは國神だった

    「いいなそれ。やってみるか」
    「ちょっと待て!魔法少年の力で実験みたいな事したらダメだろ!万が一爆発とかしたら…」
    「心配しぃだなあ潔。安心しろ、何かあったら全員俺が助けてやるから」

    ワイワイと盛り上がり、その日は全員で連絡先を交換してから解散した。
    ちなみに、合体技は出来なかった

  • 28二次元好きの匿名さん24/11/12(火) 20:42:53

    出来んかったんかい!

  • 29二次元好きの匿名さん24/11/13(水) 02:13:32

  • 30124/11/13(水) 06:55:32

    本筋から少し逸れて、この世界での國神と千切の出逢いの話

    千切豹馬は、ある日突然現れたエゴイストーンを使って、ひたすらに怪人を倒していた。
    その理由は世界を救いたいとか、人々を助けたいとか、そういう高尚なものでは無く、ただ自分の脚で何処まで行けるのかを試したかったから。
    魔法少年の終わりは怪人に倒されるか、自らエゴイストーンを手放すかの二択である。この世に寿命で死んだ魔法少年は居ない

    だから千切豹馬は走って死にたかった

    ある日、とある怪人の狡猾な策略に嵌り、千切は絶体絶命の危機に陥る。
    勝ち筋など一つも見えない状況で、それでも千切は走り続けた。相打ちでも良いから、己の全てを出し切って死のうと思った。
    そんな命の瀬戸際で、國神錬助は現れた。
    彼は、千切の魔法少年としての『対』だった。
    『対』が揃えば、魔法少年は新たな力に覚醒し、更に強くなる。
    そして、千切は國神錬介と共に怪人を倒す様になった

    「ヒーローになりたいんだ」
    「へぇ、でも俺らは戦隊モノでもライダーでもない、魔法少年だぜ?」
    「良いんだよ。俺が憧れたカッコ良さは、魔法少年も持ってるから」

    千切は揺るがぬ信念を持つ國神を特別に思っている。
    それは國神の方も同じだった。
    この先何があっても、二人は共に怪人を討ち滅ぼすであろう

  • 31二次元好きの匿名さん24/11/13(水) 07:53:11

    潔と蜂楽、千切と國神で対なのか
    あれ玲王……

  • 32二次元好きの匿名さん24/11/13(水) 11:29:57

  • 33二次元好きの匿名さん24/11/13(水) 21:41:59

    凪は魔法少女の味方かはわからないけど、玲王の味方ではあるだろうという信頼がある

  • 34二次元好きの匿名さん24/11/14(木) 00:46:45

    凪の登場が楽しみ

スレッドは11/14 12:46頃に落ちます

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