【オリキャラ・SS・🎲】成長できる職場、救急医学部 part8

  • 1白染セツナ24/11/13(水) 00:54:11

    【オリキャラ・SS・🎲】成長できる職場、救急医学部 part8
    一ヶ月の勤務で二ヶ月分の経験が積めます。

    あらすじ:
    ティーパーティーとのお茶会でトリニティ生たちとついに和解を果たした白染セツナ。罰や謝罪を求めるのではなく、やり直しの道を選んだセツナの姿勢が、多くのトリニティ生の心を動かし、彼女への評価が変わり始める。平穏な留学生活が訪れたかと思いきや、新たな試練が待ち受けていた。それは――「お茶会を楽しむ」ことだった。
    お茶会の魅力を知りたいセツナは、補習授業部に助けを求め、「楽しいお茶会のノウハウ」を学び始める。しかし、授業中に放課後スイーツ部とばったり遭遇してしまい、予期せぬ展開に巻き込まれていく。
    トリニティ最終章――満足するまで帰れない留学生活、ここに開幕。

    ーーこの子、トラウマ治療のためにトリニティに来たらしい(ド忘れ)

    前スレのリクエスト:万魔殿の服装
    できるだけそれっぽいものを探しました

  • 2白染セツナ24/11/13(水) 00:54:41

    前スレです

    ひょっとして……|あにまん掲示板ゲヘナ一番忙しいのはうちなの?お馬鹿さんたちが暴れたら死体が増えるし風紀委員会が動いたらお馬鹿さんたちが死体になるし下手すると風紀委員会の方々も死体になるかもしれないしよく風紀委員会=忙しいのイメージ…bbs.animanch.com
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  • 3白染セツナ24/11/13(水) 00:55:40

    ステータス
    戦闘 29→0 (戦闘を拒否)
    事務 13
    医療 63
    知性 33
    運動 68
    技術 22
    政治 64
    交渉 33
    創作 71
    倫理 100
    慈悲 44
    神秘 49
    倫理の化け物

    ゲーム 38
    ガーデニングに 95
    料理 71(火が使えない時 42)
    容姿:立ち絵通り、目つきが悪い、角がデカい、ハスミパイ
    身長:188cm

    武装(非殺傷縛り)
    グレラン(煙玉や催眠弾)
    トラウマのせいで今装備していない
    救護波(?)
    筋肉
    担架(?)

  • 4白染セツナ24/11/13(水) 00:55:55

    好感度
    セナ→セツナ 67
    セツナ→セナ 85

    ヒナ→セツナ 66
    セツナ→ヒナ 35

    セツナ→先生 100

    セツナと救急医学部の皆の仲良し度 100
    サヤさんとの仲良し度 57
    ルミとの仲良し度 89
    ミネ団長との仲良し度 38
    ゲーム開発部との仲良し度 62
    スミレとな仲良し度 72
    ジュリ 幼馴染
    パンちゃんに懐かれる
    レイサの好感度 98

    火や煙がトラウマ 100

    トリニティ生の態度と警戒 解除済み
    正実の警戒 解除済み

    セツナが救護騎士団モブたちとの関係 60
    モモフレンズ浸食率 5

    お茶会マナー 64
    お茶スキル 41
    トリニティでの成績 38

  • 5白染セツナ24/11/13(水) 00:57:18

    救急医学部なのに、トリニティにいる時間のほうが長い気がします(苦悶する顔)

    何とても軌道修正しないと……

    それはそれとしてトリニティの思い出作りはもうちょっと続きます


    いままでのトラウマ治療状況 dice1d100=23 (23)

  • 6二次元好きの匿名さん24/11/13(水) 01:01:49

    たておつ

  • 7二次元好きの匿名さん24/11/13(水) 01:19:22

    たておつ あっちの医学部員もトリニティか百鬼夜行にいる時間のほうが長そうだし誤差誤差

  • 8二次元好きの匿名さん24/11/13(水) 01:46:02

    やっぱりこんな時間のスレ立てじゃ10まで行かないんだね

  • 9二次元好きの匿名さん24/11/13(水) 01:47:12

    自分で10まで埋めても怒られないと思うよ?

  • 10二次元好きの匿名さん24/11/13(水) 01:55:27

    このレスは削除されています

  • 11二次元好きの匿名さん24/11/13(水) 05:06:12

    たておつです!
    色々立て込んだせいでやはりトラウマ治療は遅れてるか…なんとか慣れば幸いですけども

  • 12二次元好きの匿名さん24/11/13(水) 08:02:04

    今まで治療のどころではないからな

  • 13二次元好きの匿名さん24/11/13(水) 13:39:32

    前スレの200が変態に取られた…
    セツナちゃんが脱ぐしかないね…

  • 14二次元好きの匿名さん24/11/13(水) 22:53:47

    ほしゅ

  • 15白染セツナ24/11/14(木) 02:46:31

    「皆さんは、どうやってレイサさんとお友達になりましたか?」

    私が尋ねると、放課後スイーツ部の皆さんは微笑みながら、お互いに視線を交わします。そして、アイリさんが少し意地悪そうに、カズサさんの方に目を向けてから答えました。
    「それはね……私たち皆も、カズサちゃんのおかげでレイサちゃんと友達になったんですよ。」
    「へえ、そうなんですか?」
    「ちょ、アイリ!」と慌てるカズサさん。

    アイリさんの言葉に引き寄せられるように、私はカズサさんの方に目を向けました。彼女はなんだか複雑そうな顔をして、一度ため息をついてから、ゆっくりと口を開きました。
    「最初の頃は……宇沢のやつに目の敵にされていた、というと大げさかもしれないけど、友達というよりは敵とかライバルとして見られてたんだ、私。実際に戦った回数も、両手で数えきれないくらいあるんだよ。」

    私は驚いて眉を上げます。
    「でも、皆さんは放課後スイーツ部で、レイサさんは自警団の方ですよね……?」
    「いや、まぁ、いろいろあったから、いろいろ。」カズサさんは苦笑しながら言います。レイサさんがカズサさんを敵視していたなんて意外すぎて、少し呆気に取られてしまいました。

    「でも、今はもう友達だから、もう戦うことはないんですよね?」私が確認すると、カズサさんは一瞬、目を伏せてからぽつりと答えました。
    「いや、どうだろ。」
    「え?」思わず聞き返してしまうと、唐突に、聞き覚えのある張りのある声が響き渡りました。

    「杏山カズサ!ここにいたんですね!こんにちは!」
    「レイサさん!?」

    声の方に振り向くと、そこには自警団の制服をまとったレイサさんが、まっすぐにこちらを見つめて立っています。

    「ほら来た……」とカズサさんは呟き、少しうんざりしたように肩を落とします。

  • 16白染セツナ24/11/14(木) 02:49:03

    声のした方へ顔を向けると、そこにはレイサさんが立っていました。彼女の瞳はまるで星が輝いているかのようで、元気いっぱいの笑顔が弾けています。今日も絶好調の様子です。

    「あれ、セツナさん?どうしてここにいるんですか?」と、驚いたように目を丸くし、私に声をかけてきます。
    「あ、ええと……放課後スイーツ部の方々から、レイサさんのお名前を……」
    「セツナさんも、放課後スイーツ団に用があるのですか?」

    ……あれ、団?部じゃなくて団……?その小さな疑問が頭をよぎる間に、レイサさんは突然「挑戦状」と書かれた封筒を取り出し、カズサさんに向かって放り投げました。

    「杏山カズサ!挑戦状を!受け取ってーーーーください!」
    「だから、どうしてそうなるのよ!」
    「もう完全にお約束になってるよね」

    ヨシミさんも肩をすくめて苦笑いを浮かべています。しかし、レイサさんはまったく動じることなく、キリリとした表情で構えました。

    「さあ、勝負です!」
    「ここはお店!ほんと、やめて!」

    ズサさんが必死に言い返しますが、その手にはもうすでに銃が握られています。
    二人の視線が交錯し、一触即発の雰囲気が漂います。私は一瞬どうしたらよいか悩みましたが、このまま戦闘が始まったらお店にも大迷惑がかかるのは明白です。

    「し、失礼します!」

    思わず声をあげ、私はレイサさんの背後に回り込み、そのまま彼女を後ろから抱き上げました。自分でも驚くほどの勢いで、レイサさんの小柄な体をしっかりと持ち上げてしまいます。彼女の足は宙に浮いて、じたばたと揺れています。
    「セツナさん!?」とレイサさんが驚いて振り返ろうとしますが、体格差のおかげで彼女は足をじたばたさせるだけです。

    「レイサがぬいぐるみみたいに……」
    ヨシミさんが小さくつぶやき、周りの放課後スイーツ部の皆もクスクスと笑いを漏らしています。

    **
    マイクロビキニか……

  • 17二次元好きの匿名さん24/11/14(木) 02:53:56

    騒ぐ!喋る!暴れる!ぬいぐるみレイサ!
    色々とデカいセツナがMBはヤバい

  • 18二次元好きの匿名さん24/11/14(木) 08:44:42

    宇沢のつかみモーションがここに…
    別に宇沢が小さい訳でもないがセツナちゃんがデカいだけで…
    宇沢の頭がセツナパイに埋まられそう

  • 19二次元好きの匿名さん24/11/14(木) 09:41:34

    >>16

    絵図は完全にお米様抱っこですね

    ぐへへへへへへへ...後ろから見るとスカートの可愛らしい中身はもちろんのとこ!!

    ドタプゥなお腹も見えちゃってるぜ!!

    あっリクエストの方は無理にとは言わないです......ストーリー読めるだけで十分満足......

    ウッゥウウウウ......満足ですので...ウッウ

  • 20二次元好きの匿名さん24/11/14(木) 10:12:40

    >>19

    おは変態。とりま硫酸風呂にいこうか

  • 21二次元好きの匿名さん24/11/14(木) 12:29:45

    >>19

    やっちゃえ、バーサーカー

    ■■■■■■■■■■■―――!

  • 22二次元好きの匿名さん24/11/14(木) 21:46:18

    >>16

    乗るなスレ主!!

  • 2324/11/15(金) 02:59:52

    今日は更新できず申し訳ございません(苦悶する顔)
    お詫びのコッソリです……

    「……これで満足?」

  • 24二次元好きの匿名さん24/11/15(金) 03:33:23

    これは危険が危ない!許されるのか!?

  • 25二次元好きの匿名さん24/11/15(金) 08:49:51

    エッッッ
    これには変態ももっこりです

  • 26二次元好きの匿名さん24/11/15(金) 11:06:40

    盛りが足りなくなーい?(悪魔の囁き)

  • 27二次元好きの匿名さん24/11/15(金) 21:19:09

  • 28二次元好きの匿名さん24/11/15(金) 21:21:26

    >>23

    がふぅぅぅぅぅぅぅぅうぅぅぅうううう

    うォォォオオオぁぁああああああ

    アヒ?うぴゅぃいいぃぅいういきぃききぃいい

    オンギャァァァァアギャォオオォオオンンン


    ふぅ......信仰心が!鼻と!ビナーから

    トメドナクセイサンサレ!!!トビイデルゥゥウウゥウウ!!!

    ア゛ァ゛ア゛!!!!

  • 29二次元好きの匿名さん24/11/15(金) 22:35:42

    >>28

    きっっっっっっっっしょいですね

  • 30二次元好きの匿名さん24/11/15(金) 22:39:01
  • 31白染セツナ24/11/15(金) 23:56:58

    「どうしてセツナさんが私を抱き上げてるんですか!」
    「それはレイサさんが……あ、ちょっと、暴れないでください!うう、力が強い……」
    レイサさんが腕の中で暴れながら問いかけてきました。その元気さに、私の腕も悲鳴をあげそうです。なんとか押さえていますが、少しでも力を弱めたら簡単に逃げられそうです。とはいえ、これ以上力を入れたら痛めてしまうかもしれません。

    「ナイスキャッチだ、セツナ。絶対に放すなよ。」
    「え?このまま抱き続けるんですか?」
    私は不安そうに尋ねますが、カズサさんはニヤリと笑うだけで何も言いません。

    「セツナさんがこんなに力強いとは思いませんでした……ですが!この程度で、この宇沢レイサを超えることなどできません!この挑戦、受けて立つ!勝負です!」
    「勝負じゃないですうぅぅ!うぅ、腕の中で宇沢ステップしないでくださいぃぃ……!」
    彼女の暴れる動きがさらに激しくなり、これ以上押さえ続けるのは無理そうです。

    「カズサ、どうする?セツナが負けたら次はあんたの番だよ。」
    ヨシミさんが余裕たっぷりの声でカズサさんに話しかけます。
    「まあ、今のうちにテイクアウトして、部室で続きでもするか。」
    「セツナちゃんをこの状態で残すの?」
    「うん。スイーツのためには、時には残酷な決断をしないといけない時もある。」

    「さすが杏山カズサ……いや、封印されしキャスパリーグが選んだ先兵!」
    「え?キャスパ……なんですか?」
    「ちょ、宇沢!あれはやめろって言ったよね!」
    こっそり抜け出そうとするカズサさんがレイサさんの言葉を聞いた後、突然怒りをあらわにし、銃を構え始めます。
    「ちょっと待ってください!発砲は……!」

  • 32白染セツナ24/11/16(土) 00:00:42

    その時です。

    「セツナさん……?これはどういうことですか?」

    名前を呼ばれて振り返ると、そこには補習授業部の皆さんが立っていました。思い出しました。私はもともとお手洗いからの帰り道だったのです……

    「なるほど、集団リンチ中だったか。数に物を言わせて虐げる行為、これは良くない。加勢する。」

    「アズサちゃん!?」ヒフミさんが慌てて止めようとしますが、アズサさんは聞く耳を持ちません。


    「違います、これはいじめじゃないですぅ……!」

    弁解する私の声も届かず、アズサさんが加わったらもうこの一帯は火の海になること間違いありません。ハナコさん、助けてください!あとレイサさんこのは好機と思って動きをスピードアップしないてください!


    「こ、これはハスミ先輩と同等の……」

    「どこを見てるのですか?」

    「ど、どこって!?セ、セツナの顔よ、顔!」

    「ふふ、顔か、それとも同じくらい大きな……」

    「う、うるさい!それより早く助けてよ!どうみてもトラブルに巻き込まれてるじゃない!?」

    コハルさんもオドオドしながら銃を構えます。嗚呼、もう滅茶苦茶ですぅ。誰も彼もが好き勝手動き出し、私は頭を抱えたくなりました。


    「お客様!店内で騒ぐのは他のお客様に迷惑です!お控えください!」

    「「「「「「「「「「はい……」」」」」」」」」」

    **

    その後、dice1d100=92 (92) くらいの説教を喰らいました。

    放課後スイーツ部との仲良し度 49+dice1d51=24 (24) (最低宇沢の半分)


    >>26

    VRoidでこれ以上盛ると形がおかしくなります……(苦悶する顔)


    救護騎士団との交流が少なすぎる、と心の中の団長がそう呟いていますので

    救護騎士団との交流イベント>>36までダイスで

  • 33二次元好きの匿名さん24/11/16(土) 08:19:46

    めっちゃ怒られてる…
    でもスイーツ部と仲良くできたのでプラスかな…?

    安価は
    団長とのお家デート…兼特別治療

  • 34二次元好きの匿名さん24/11/16(土) 12:04:18

    ハナエにチェーンソー捌きを教えてもらお……いやだめだな、せっちゃんは真面目で普通の医療従事者なんだった
    セリナとミレニアム新素材開発部にいって医療品の改良依頼ついでにミレニアムデートで

  • 35二次元好きの匿名さん24/11/16(土) 23:04:12

    保守します

  • 36二次元好きの匿名さん24/11/16(土) 23:18:57

    どこでもセリナを経験するセツナ


    アイドルイベントはまーだ先じゃろうしなぁ…

  • 37二次元好きの匿名さん24/11/16(土) 23:24:07

    セツナちゃんシールド使う気はある?
    トラウマ治療と救護波への理解(談議)かな…

  • 3824/11/17(日) 09:11:02

    では振ります、保守挟んだので>>37までです dice1d4=4 (4)

    1. おうちデート

    2. セリナとミレニアムデート

    3. あ...ありのまま 今 起こった事を話します(セリナワープ)

    4. 団長による救護座談と治療

  • 39二次元好きの匿名さん24/11/17(日) 18:28:36

    休養に来てるはずなのに......怪我ばっかしてない?(今更)

  • 40白染セツナ24/11/17(日) 19:15:53

    店員に怒られて泣きながら謝罪し、何とか許してもらった後、皆で肩を落としてお店を後にしました。お茶会としては完全に失敗でしたが、放課後スイーツ部の皆さんと出会い、レイサさんの話を聞けたのは、本当に良かったです。そして、次回はまた一緒にスイーツを食べに行こうと約束もしました。
    「あんたが来たら宇沢を止める人が増えるから、マジで頼むよ。」
    なんかカズサさんだけ深刻な表情で言っているけど……とりあえずたまに様子を見に行くことにしました。

    それはさておき、最近お菓子を食べる機会が妙に増えています。完全にカロリーオーバーです。毎日スミレさんの鬼メニューをこなしているので太る心配は少ないとは思いますが、油断は禁物です。ひとまずトレーニングの量を倍にすることにしました。健康な身体があればこそ救護活動も捗りますし、健全な精神は……まぁ、筋肉で支えます。

    「セツナ、少し話があるのですが。」
    そんな朝トレをしてる私に、ミネ団長が話しかけてくれました。なんと、救護騎士団の訓練の誘いです。
    「え、でも……私は一応ゲヘナ生ですよ?」
    救護騎士団――トリニティで最も古い部活とされ、その規模からトリニティの武力の一端を担う存在です。私がゲヘナの出身である以上、これまで救護騎士団の訓練に混ざることは避けてきました。それが急にどうして……
    「もう今更セツナを疑う人などトリニティにはいません。それに、今回の訓練と言っても、集団戦に参加させるつもりはありません。セツナには、私と個人訓練をしてもらう予定です。」

  • 41白染セツナ24/11/17(日) 19:17:04

    「でも……私はその、銃とかは……」

    「わかっています。ただ、私は考えました。セツナが武器を持たずとも、自分の身を守れる術は持っておくべきです。」

    ミネ団長は少し間を置き、私の目を見つめながら続けました。

    「身を削るまで救護の道を歩もうとするセツナのことですが、他人を救護する前に、まず自分の安全を保障すべきです。もしセツナが倒れてしまえば、本来救護できたはずの人を救えなくなってしまうのです。」

    あの日、火に包またショッピングモールの屋上に、死体の前に倒れ、何もできなかった悔しさが蘇ます。セナ部長は私のおかげで被害が抑えられたと言ってくれましたが、ヒナ委員長が来なければ、きっと私の努力は無駄になり、ただの犠牲者で終わっていたでしょう。

    「……わかりました。よろしくお願いします。」

    ミネ団長はその答えに安堵したように微笑み、私の頭にそっと手を置いて撫でてくれました。その手の温もりに、少しだけ心が軽くなった気がしました。


    「ところで、セツナ。このバーベルはどういうことです?」

    「あ、最近トレーニングのメニューを倍にしたいと思いまして。でも量を増やすと時間がかかるので、ウェイトを倍にすれば効率的かなーって、これを持ってランニングを……」

    「……今すぐやめなさい。」

    「え?でも、その方が効率的……」

    「今すぐやめなさい。」

    「はいぃぃぃ……」

    **

    セツナのシールド適性 34+dice1d66=47 (47) (最低運動の半分)

    ミネ団長は救護波について…… dice1d4=1 (1)

    1. なんか出ちゃうもの(自分も把握しきっていない)

    2. 救護による救護のための救護の力(救護)

    3. 救護魂の具現化(なお救護魂はなんなのかは不明)

    4. 神秘


    セツナの救護波はダメージのないものは確定ですが、細かい効果は安価やダイスにするべきなのか……

  • 42二次元好きの匿名さん24/11/17(日) 19:34:07

    こっちも盾持っちゃうのか……セナが泣くぞ

  • 43二次元好きの匿名さん24/11/17(日) 19:36:34

    団長も知らないならもう謎波動ですね…

  • 44二次元好きの匿名さん24/11/17(日) 19:44:06

    しっかり身を守れるようになれって言ってくれてありがとう団長…
    己の身を守れなくして迅速な救護は出来ないですからね…武器を手にしないと覚悟決めたなら尚更

  • 45二次元好きの匿名さん24/11/17(日) 19:48:56

    81はもうキヴォトスの上位に入れる

    実際あの体型で大盾を構えるだけで戦術できに強い


    >>42

    トラウマが治ったらセナのグレラン+団長の盾という欲張りセットだぞ

    それにセナならまず後輩が自衛できたことに喜ぶはず

  • 46二次元好きの匿名さん24/11/18(月) 00:23:02

    盾を二つ構えて人間城砦になろう

  • 47二次元好きの匿名さん24/11/18(月) 01:49:34

    し、シールドヒッポ……

  • 48白染セツナ24/11/18(月) 02:11:57

    救護騎士団の訓練は噂以上に本格的でした。基礎的な体力づくりから始まり、その後、戦闘と治療の二つのチームに分かれての実戦形式の訓練が行われます。戦闘チームは集団戦のシミュレーションを、救護チームはそこで発生した負傷者を治療する、まさに現場さながらの訓練です。その練度と統率力の高さに、彼女らが長い歴史を誇る部活であることを改めて実感しました。

    体力トレーニングについては、正直なところ問題ありませんでした。普段スミレさんに渡された日課メニューのほうが遥かに厳しいので、むしろ少し物足りないくらいです。

    「不満そうですね。」
    「い、いいえ!……顔に出ていましたか?」
    皆が集団戦が始まったあと、ミネ団長は私を皆のいる場所から連れ出しました。
    「セツナは本当に体を動かすのが好きなのですね。」
    「……考えるより先に動いてしまう性分なんです。」
    「それは良いことです。適切な運動は健康につながりますから。でも、体力トレーニングが軽めなのには理由があります。」

    そう言うと、彼女はとある建物の前で立ち止まりました。その無骨な扉を押し開けると、中からは整然と並べられた装備が現れました。
    銃火器、防具、そして盾――まさに装備庫そのものでした。銃器は壁一面に整然と陳列されていて、ピカピカのライフルや拳銃が無数に並んでいます。防具類も種類が豊富で、軽装から重装まで揃っていました。その中でも、特に目を引いたのは、壁際に並べられた大小様々な盾です。光沢のある金属製のものから、重厚感のある透明な複合素材のものまで、多種多様なデザインが並んでいます。
    ミネ団長はその銃器の数々に一切目を向けることなく、まっすぐ盾のコーナーに向かいました。そして、陳列された中で一番大きな盾を手に取り、私の方に差し出しました。

  • 49白染セツナ24/11/18(月) 02:15:07

    「セツナの体格なら、もっと大きい盾でも扱えるはずですが、今はこれが一番大きなものです。」

    「あ、ありがとうございます……でも、これは?」

    「武器は持たなくても、盾なら問題ないでしょう?」

    「……えぇと、大丈夫、だと思います。」


    渡された大盾を腕に装着してみます。見た目に違わず重いものの、トレーニングで鍛えている私には持ち上げられないほどではありません。もしろ更にもう一枚の盾を装備すればよりバランスを取れそうな感じすらあります。これを持ってランニングするくらいなら十分こなせそうです……もっとも、慣れるには少し時間がかかりそうですが。


    「体力を温存していたのは、これを使った実戦訓練を行うためです。」

    「え?」


    彼女の言葉に、思わず顔を上げました。ミネ団長は真剣な表情で私を見つめています。その瞳の奥には、訓練の厳しさだけでなく、私を守りたいという強い思いが感じられました。


    「これから行うのは、私との個人訓練です。盾を使い、敵の攻撃を防ぎ、自分の身を守る術を学びます。」

    **

    団長の訓練は dice1d2=2 (2)

    1. 手加減してくれました

    2. 最初からスパルタ


    次は戦闘回……ちゃんと書けるでしょうか

  • 50二次元好きの匿名さん24/11/18(月) 09:22:13

    今回は団長にボロボロにされるのか……

  • 51二次元好きの匿名さん24/11/18(月) 11:21:00

    ディス イズ スパァァァァァルタァァァァァ
    盾が武器ではないなどと言う幻想は捨てたまえ!!

  • 52二次元好きの匿名さん24/11/18(月) 11:32:54

    知らないのかい?
    盾は投擲武器と相場が決まっている!!
    ぐへへへへへ!!装備ほぼ全てアーマーパージしましょーね....
    ちょこーっと装甲残している部分と丸見えの部分とこギャップ
    ガフッ)

  • 53二次元好きの匿名さん24/11/18(月) 12:33:36

    >>50

    ま、まあセツナちゃんの身の安全を思っての事だから…

  • 54二次元好きの匿名さん24/11/18(月) 21:47:05

    スパルタが合う子もいるし…

  • 55白染セツナ24/11/18(月) 23:39:43

    激しい衝撃音とともに、私とミネ団長のシールドがぶつかり合います。高耐久のポリカーボネート樹脂製ライオットシールド同士が衝突するたびに、金属製の縁が擦れ合い、火花が散る。その閃光に目が一瞬奪われるたび、私は必死に体勢を立て直し、次の攻撃に備えました。

    「っ!」

    団長の圧倒的な力に押され、盾越しに伝わる振動で腕が痺れます。体重差が私に有利なはずなのに、ミネ団長のシールドバッシュを受けるたびに私はよろめき、地面を踏みしめる足元が危うく崩れそうになる。

    次の瞬間、盾を構え直す暇もなく、団長の鋭い動きが目に飛び込みました。盾を弾かれた隙を逃さず、彼女は愛用のソードオフ・M1887をすでにこちらに向けていたのです。

    「……っ!」

    背筋に冷たいものが走り、思わず上半身をひねりながら、盾を抱えるようにしてその場に倒れ込みました。盾を体に押し当てるようにして、可能な限り全身を覆います。

    「そうです、臆病になりなさい。体を盾から出さないように、盾を体の前から退かされないように。」

    団長の冷静な声が耳に届くのと同時に、轟音と衝撃が盾越しに伝わりました。ソードオフの散弾がライオットシールドに叩きつけられ、何度も何度も盾を震わせます。

    「ひぃ……!」

    痺れた手で盾の取っ手を握り直しながら、私は悲鳴を上げつつ後退しようとします。だが、すぐにそれが間違いだと気づきました。距離を取るつもりが、いつの間にか団長を有利なポジションに追いやってしまっていたのです。

    「臆病と逃避とは違います。」

  • 56白染セツナ24/11/18(月) 23:40:17

    団長の低い声に気づいたときにはもう遅かった。彼女は地面を強く蹴り、一瞬で私との距離を詰めてきました。全身の筋力とバネを活かし、宙に跳躍した団長は空中で一回転しながら、彼女の大盾を私に向かって振り下ろしてきました。

    回避不能――瞬時にそう悟った私は、全身の力を総動員することにしました。両手で盾を掴み、両足を地面に踏ん張り、筋肉が悲鳴を上げるのも構わず全力で迎撃態勢を整えます。

    「くっ……!!!」

    瞬間、轟音とともに圧倒的な衝撃が私の全身を貫きました。盾を通じて伝わる力が骨の髄まで響き、肩や腕、脚に激痛が走ります。衝撃で足元が崩れ、ついに膝を地面につきました。

    「まだ終わっていません。」

    着地と同時に団長の体から放たれた一撃が、まるで爆発のような波動を生み出します。その力で私は盾ごと吹き飛ばされました。

  • 57白染セツナ24/11/18(月) 23:42:18

    「う、うぅ……」


    全身の軋むような痛みに耐えながら、なんとか立ち上がろうと地面に手をつきます。腕が震え、膝も力が入らず言うことを聞きません。それでも、諦めたくない。


    目の前では、ミネ団長が彼女の大盾を力任せに地面へ突き刺していました。そして、彼女は手慣れた動作でソードオフ・M1887をスピンコックし、軽やかにリロードを開始しました。え、なにそれかっこいい、グレネードランチャーでもできるのでしょうか?


    「セツナはもっとできるはずです。」

    「む、むりぃぃ……」


    震える声でそう返しましたが、ミネ団長は揺るぎない視線で私を見つめています。その眼差しには、絶対的な信頼が込められているのが分かりました。


    「いいえ、私はちゃんと覚えています。」


    団長は一歩私に近づきながら、続けます。


    「私が道を踏み外し、ハスミ副委員長に無実の罪を着せたあの時、セツナが自分の力で私たち二人を止めたあの時の力が。」

    「あれは……先のミネ団長の?」

    「違うものだと思いますが、本質は変わらないと思いますよ。」

    「それは、一体……?」

    「分かりません。」

    あっさりとした返事に、少し拍子抜けしてしまいました。


    「なんか出ちゃうものです。」

    「……出ちゃうのですか?」

    「ええ、出ちゃうのです。そして、セツナも出せるはずです……さぁ、セツナも出してみてください。」

    「い、いまは痛みで涙しか出せそうにないですぅぅ……!」

    **

    セツナは救護波のことを正式に習得(自覚) dice1d2=1 (1)

    1. できませんでした

    2. できました

  • 58二次元好きの匿名さん24/11/19(火) 08:14:25

    >>え、なにそれかっこいい、グレネードランチャーでもできるのでしょうか?


    ボコボコにされていると思っていたが

    これせっちゃんわりと余裕もってない?

    よし団長、ギアを一つ上げよう

  • 59二次元好きの匿名さん24/11/19(火) 19:53:09

    保守

  • 60白染セツナ24/11/20(水) 03:45:17

    団長との初め、ての個人指導は、私がdice1d100=86 (86) くらいボコボコにされる形で幕を閉じました。

    痛む体を引きずりながら訓練場の床に伸びていると、「セツナは盾の適性があります」とミネ団長が言いました。でも、その言葉は、私にはどうしてもお世辞にしか聞こえません。でも、団長がわざわざ私のために時間を作り、指導してくれたことに変わりはありません。そのご厚意に報いなければ……


    その日以来、日課のトレーニング以外に団長との個人訓練が続くようになりました。そして今日も、訓練場には、私と団長の二人だけです。

    目の前ではミネ団長が軽やかな足取りで動き回り、盾を構えた私を観察しています。その動きは俊敏で、常に隙を伺う鋭さがありました。

    「盾をただ構えるだけでは不十分です。相手の動きを読み、防ぐだけでなく、逸らし、いなすことを考えてください。」

    「……はい!」

    盾を構え直し、じっとミネ団長の動きを見つめました。その瞬間、団長がわずかに身体を沈めたのが目に入りました。

    「参ります。」

    低い声と同時に、団長が弾丸のようなスピードで間合いを詰めてきました。反射的に盾を上げ、全身でその勢いを受け止めました。金属と金属が激しくぶつかる音が響き、腕にズシリとした衝撃が伝わります。

    「セツナ、攻撃する意志がないのなら、防御に全てを捧げなさい。」

    両足を踏ん張り直し、体重を盾に預けてなんとか押し返そうとします。が、それを見越していたかのように団長はすっと後退し、愛銃を再び構えました。

    ──また来ます……!

    次の瞬間、団長は鋭いステップで距離を詰め、正面から銃を放ってきました。咄嗟に盾を構え直し、弾丸が大盾の表面を弾く音が耳に響きます。

    「守る(タンク)ということは、相手に自分の存在を示すことでもあります。ただ逃げるのではなく、ここにいる、私は倒れないと、敵にそう教えてあげなさい、味方にそう信じてさせなさい。」

    彼女の言葉に、私は小さく息を呑みました。

    「セツナ、防御は相手を遮るだけではなく、自分の信念を守ることです。」

    反射的に下がろうとする足を止め、再び前へ踏み出します。

    「いいです、その調子です。」

    団長の声が聞こえましたが、私はもう無言でそれに応える余裕もなく、ただ全神経を集中させて体を動かします。

  • 61124/11/20(水) 03:45:41

    セツナはどこまで成長する? dice1d3=1 (1)

    1. 自分の身を守れる程度

    2. 団長から一本とれる程度

    3. 団長に、勝つ……!

  • 62二次元好きの匿名さん24/11/20(水) 05:44:04

    ダイス神が出し渋ってきたな
    とはいえ最低限は身についたし友人諸君も少しは安心できるんじゃないか?

  • 63二次元好きの匿名さん24/11/20(水) 08:47:27

    残当…
    いくら適性が高いとはいえ短時間の訓練はどうにもならない
    でも描写的にちゃんと成長出来た感があってよかった
    …残るのはトラウマだな

  • 64二次元好きの匿名さん24/11/20(水) 19:54:01

    ほしゅ

  • 65白染セツナ24/11/21(木) 02:50:15

    訓練の日々が続き、毎日のようにミネ団長にボロ雑巾のようにされていました。成長を感じるどころか、最近は団長の猛攻がますます激しくなっていて、実力差を痛感するばかりです。カズサさんに何度負けてなお挑み続けるレイサさん、本当にすごすぎます……
    そんなことを思いながら、今日も床に大の字になって倒れ込んでいました。全身の痛みがじんじんと響きます。

    「さぁ、立ちなさい、セツナ。」
    「うぅ、団長……やっぱり私は……」
    「なにをおっしゃってるんですか。セツナは確実に強くなっています。タイマンなら、そう簡単には負けないでしょう。」
    私、ずっと団長と一対一でボコボコにされていましたが……?

    ミネ団長は私の顔を見て、小さくため息をつくと、倒れた私の手を引いて起こしてくれました。
    「今日の個人指導はここまでにしましょう。」
    「えっ?」
    「そんな捨てられた子犬のような目をしないでください!ただ、今日は別の形で訓練をするだけです。」
    てっきり、見限られたのかと思って一瞬ヒヤリとしましたが、どうやら違うようです。

    「では、今日は何を……?」
    「巡回救護です。」

  • 66白染セツナ24/11/21(木) 02:53:10

    巡回救護、それ自体は初めてではありませんでした。以前も団長と一緒にトリニティ中を歩き回り、困っている市民や生徒を助ける活動を行ったことがあります。しかし、今日はいつもと何かが違うようです。団長が少しそわそわしているというか、何かを探しているような様子でした。


    「いました。」


    団長の視線の先には、ヘルメット団の二人と、絡まれているトリニティの生徒が一人。普通なら、こんな状況を見たら団長はすぐに救護を叫びながら突進していくはずなのに、今日は妙に落ち着いています。


    「えっと、団長、彼女を救護しないんですか?」

    「もちろん救護します。しかし、今日の救護は私ではなく、セツナがしましょう。」

    「……はい?」

    「さぁ、セツナ、救護が必要な場に、救護を!」

    「そ、そんな……私一人では……」

    私が慌てていると、団長は何も言わずに私の近くに歩み寄り、そっと私を抱きしめてくれました。

    「セツナなら、大丈夫です。」

    「だ、団長……?」


    その声は優しくて、抱きしめられた身体から伝わる温かさに、一瞬だけ不安が和らぎます。団長の腕の力は決して強すぎることはなく、安心感が全身を包むようでした。


    「私を信じてください。今のセツナなら、彼女たちの遅れを取ることはありません。」

    団長の励ましに、少しだけ勇気が湧いてきました。でもその次の瞬間──


    「では、参りましょう。」

    「えっ。」

    そう思ったときには、団長が私を抱えたまま、ぐるぐると回り始めていました。勢いをつけて団長は私をヘルメット団の方に投げ飛ばしたのです。


    「ひぃえええええ……!?」

    **

    セツナの初実戦 dice1d100=45 (45) (100程圧倒的、1ほど泥試合)

    適性のことがあって、負けることはなしにします。

  • 67二次元好きの匿名さん24/11/21(木) 03:32:26

    50よりちょっと下…まあ善戦は出来てる程度か?

  • 68二次元好きの匿名さん24/11/21(木) 08:28:12

    初戦闘だから仕方ない

    キマシタワと思ったらこれだよ
    セナといい、団長といい、セツナちゃんがいつも投げられてるな
    それはそれで二人が抱き締め合ってるとき絶対むにゅってると信じる

  • 69二次元好きの匿名さん24/11/21(木) 13:14:33

    そもそもセツナちゃん攻撃手段がないからどうしてもグダグダになりそう

  • 70二次元好きの匿名さん24/11/21(木) 23:22:19

    ほしゅ

  • 71白染セツナ24/11/22(金) 00:46:45

    三人称です
    **
    「こ、こないでくださいまし!撃ちますわよ!」
    トリニティの白い制服に身を包んだ少女は、壁際に追い詰められながら必死に小さな拳銃を突きつけていた。しかし、その震える声には威圧感など微塵もなく、むしろ必死に虚勢を張っているのが明白だった。

    「こわいこわい、お嬢様がお怒りだってよ!」
    「そのおもちゃみてぇな銃で、俺らどうするつもりだよ?」
    「きゃははは!」

    彼女を囲むヘルメット団の二人は、乱暴な笑い声を響かせながら、手遊びするかのようにじりじりと距離を詰めていた。

    「私に手を出したら、私の家が黙りませんわ!」
    少女の精一杯の警告だったが、その言葉を聞いたヘルメット団はにやりと笑みを浮かべた。

    「ほぉん?ってことはお家が金持ちか。こりゃラッキーだな。」
    「身代金、期待できそうだなぁ。」

    少女の声は震え、目にはじわりと涙が浮かび始める。このままではどうしようもない。助けを呼ぼうと声を上げたが、ヘルメット団は嘲笑とともにそれをかき消した。

    「誰か――!」
    「バーカ、こんなとこに誰がいるってんだよ。」
    「次からはお家のお嬢様らしく、お付きでも連れて歩きな!」
    「今回は授業料払いな!きゃははははは!」

    不良たちの罵声に、少女は悔しさと恐怖で目を伏せた。その瞬間――

  • 72白染セツナ24/11/22(金) 00:48:04

    ド オ ン!

    突然、地面が激しく揺れ、耳をつんざくような音とともに、少女とヘルメット団の間に何かが降ってきた。
    「な、なんだ!?」
    「壁!?いや、違う……盾だ!」
    降ってきたのは、巨大な盾を持った生徒だった。その身長は普通の生徒より一回り大きく、黒髪をなびかせながらゆっくりと立ち上がる。長い前髪の隙間から覗く目は鋭く、まるで全ての敵意と憎悪を詰め込んだかのような視線。さらに、頭には純白の角が二本、鋭く天を指していた。

    「白染セツナ……さん?どうして今ここに?」
    トリニティ生は思わず呟く。ゲヘナからの留学生で、一時的にトリニティで話題となったものの、現在はあまり目立たない存在。だが、その威圧感だけは別格だった。

    ヘルメット団の一人が訝しげに眉をひそめる。
    「ゲヘナの角付きじゃねぇか。なんだその格好、トリニティのコスプレかよ?」
    「おい、コイツはウチらの獲物よ、横取りは許さねぇぞ?」

    しかしセツナは、そんな挑発には目もくれず、一歩前に出る。その盾は彼女の身長ほどもあるが、軽々と構える様子には力の余裕が感じられる。

    「ええと、彼女のことは諦めていただけませんか?」
    静かで丁寧な口調だったが、その背後にある雰囲気には、妙な迫力があった。

    「は?」
    「カツアゲや誘拐は良くありません。お金が必要なら、アルバイトを探してみてはいかがでしょうか?」
    その言葉に、一瞬の沈黙が訪れたが――
    「な、なんだこいつ……バカにしてんのか?」
    「その角、ただの飾りじゃねぇんだろ?だったら、かかってこいよ!」
    ヘルメット団が苛立ちを露わにして銃を構えた。だが、銃口がセツナを捉える前に、彼女の盾が前に出る。その動きは一瞬だった。
    キィン!
    放たれた弾丸が盾に跳ね返される。セツナは眉ひとつ動かさず、静かに言葉を紡いだ。
    「これ以上の無駄な争いはやめてください。今ならまだ、引き返せます。」
    **
    引き返さないと最終的に団長がくるので……

  • 73二次元好きの匿名さん24/11/22(金) 08:09:08

    登場の仕方が猗窩座になっとる…
    いつものことだが、別人視点のセツナちゃん怖ぇな

  • 74二次元好きの匿名さん24/11/22(金) 17:51:59

    これで止まれば良いが…果たして

  • 75二次元好きの匿名さん24/11/22(金) 18:20:54

    おいおい......トリモブちゃん惚れちゃうよ
    まぁ彼女を想ってるのはたーくさんいるから
    壁は高いぞー?
    少なくとも怯えちゃってるんじゃだめだね

  • 76二次元好きの匿名さん24/11/22(金) 22:53:27

  • 7724/11/23(土) 03:00:31

    こ、更新できずすみません(苦悶する顔)
    保守してくれたありがとうございます……

  • 78白染セツナ24/11/23(土) 13:23:04

    「今さら引き返せるわけねーだろうが!」
    「痛い目に遭いたくなければさっさと失せろ!」

    ヘルメット団の二人が銃を構え、怒鳴り声を上げる。その態度は乱暴で荒々しいが、視線はどこか不安げだ。
    セツナは盾越しにその様子をじっと見つめていた。その目つきは鋭く、まるで獲物を狙う猛獣のようだが、実際の彼女の行動はひたすら防御的だった。銃口が向けられるたび、巨大な盾を少しずつ動かし、すべての攻撃を受け止めている。

    「えっと……まずはお話を――」
    「お話だぁ?笑わせるな!」

    次の瞬間、パン!パン! と銃声が響いた。ヘルメット団の放った弾丸は、すべて金属製の盾に弾かれて地面に落ちる。盾には弾痕が刻まれ、金属フレイムがきしむ音が響いていたが、セツナは一歩も引かなかった。

    「なんだよ、あの盾!全然効かねえじゃねーか!」
    「うるせえ、もっと撃てばいけるんだよ!攻撃の隙を狙え!」

    焦りの混じった声を上げながら、不良たちは銃弾を撃ち続けた。しかし、セツナは盾を絶妙な角度で傾けたり、体を低くしたりして弾丸を防ぎ続ける。その動きは機械のように正確で、無駄がなかった。

    「ね、アイツ攻撃してなくない?」
    「でかいし怖え顔してんのに、攻撃してこねーぞ?腰抜けかよ!」

    挑発するヘルメット団の声が響く。しかし、その嘲笑はどこか空元気だった。どれだけ撃ち込んでも、目の前の「壁」が動じる気配はない。

    「くっそ、硬すぎる……!」

    やがて、カチッ と乾いた音が鳴る。

    「ちっ、リロード!」
    「こんな盾、ぶっ壊してやる!」

    一人のヘルメット団が撃ち尽くした銃を舌打ちしながらリロードし始めて、もう一人がセツナに向かって突進してきた。勢いよく盾を掴み、力任せに押し退けようとする。しかし、セツナは微動だにしない。

  • 79白染セツナ24/11/23(土) 13:25:03

    「な、なんだこいつ……びくともしねぇ!」


    力任せに引っ張る不良を前に、セツナは軽く首を傾げて、「どうかしました?」と聞いているかのように立ているだけ。


    「ふざけんな!」

    「貴女こそ!い、いい加減にしてくださいませ!」


    パン!パン!

    その直後、彼女が突然頭を撃たれ、バランスを崩してその場に倒れ込む。気を失う前に、彼女が見たのは怯えていたはずのトリニティ生が、小型の拳銃を手に震えながら立っている光景だった。


    「クソが!」

    もう一人のヘルメット団が仲間が倒されたことに気づき、慌てて銃を構え直し、トリニティ生を狙った。しかし、セツナが素早く動き、トリニティ生を抱き寄せると盾の後ろに隠した。


    「くそっ、二対一だと!?卑怯だぞ!」

    「お黙りなさい!先ほどまで二人掛かりで私を囲んでいたくせに!」


    トリニティ生が毅然として反論する。ヘルメット団の生き残りは焦りを隠せず、弾を撃とうとするが、これ以上続けても無駄だと悟ったように舌打ちした。


    「くっそ!覚えてろよ!」

    「ま、待ってください!そっちには……!」

    「待てと言われて待つものがいるか?逃げるんだよォ!」


    気絶した仲間を残して走り出したヘルメット団、だが彼女が向かった先には……


    「救護オオオォォォ!」

    轟く声とともに、巨大な盾を振りかぶる影が現れる。ミネ団長だ。その盾は振り下ろされ、逃げ出した不良の頭部を直撃。ヘルメットが大きく凹み、彼女はその場で崩れ落ちた。ヘルメットが無ければ即死だった。

    **

    ちなみにトリニティ生は、dice1d2=1 (1)

    1. 惚れました

    2. 惚れませんでした

  • 80二次元好きの匿名さん24/11/23(土) 13:49:38

    シールドバッシュはしっかり武器、はっきりわかんだね

  • 81二次元好きの匿名さん24/11/23(土) 16:39:11

    セツナちゃんが罪な女に…

    撃たれたほうより団長がいる方向に走り去ったヘルメット団を心配するセツナちゃん
    やはりセツナちゃんはちゃんと団長のこと暴として認識してる?

    でもセツナちゃんの盾は実戦に通用するレベルになったね
    攻撃は出来ていないが

  • 82二次元好きの匿名さん24/11/23(土) 21:33:15

    その暴を最近の訓練で知っちゃってるから仕方ないね

  • 83白染セツナ24/11/24(日) 03:59:55

    「お手を煩わせて、すみません」

    ミネ団長がヘルメット団を引きずりながら私に合流しました。団長の信頼に応えようと送り出されましたが、結局一人では解決できず、団長や他の人に手を煩わせてしまいました。失望されてしまったかもしれません……

    「いいのです、セツナ。よくできました。怪我はありませんでしたか?」

    しかし、ミネ団長の表情はどこか満足げは、叱責するどころか優しい声をかけてくださいました。

    「私は大丈夫です……あの、あなたも、怪我は……?」

    「だ、大丈夫です。あ、あなたが、わたくしを守って、くださったのですもの……」

    その震える声と赤い頬を見ると、ヘルメット団に脅された恐怖がまだ抜けきらないのだろうと推測しました。可哀想に……よほど怖かったのでしょう。


    「ふむ、あちらの方は軽症で、こちらはヘルメットが凹んだせいで取れませんね。ここでは治療できそうにありません。セツナ、搬送の準備を。」

    ミネ団長が冷静に状況を整理しながら指示を出します。私はそれに応じ、準備に取りかかりました。


    「はい!分かりました!……ええと、怪我はないでしたら、私たちはこれで。」

    トリニティ生にも声をかけましたが、彼女は少し考え込んだ後、困ったように答えました。


    「……腰を抜けちゃいました。」

    「え?」

    「歩けませんの……」

    彼女の言葉に少し驚きながら、ミネ団長に報告すると、団長は淡々とうなずきました。


    「そ、そうですか?ミネ団長、この方も搬送する必要がありそうです。」

    私はすぐに団長へ報告します。すると、団長は私を見て穏やかに頷きました。


    「そうですか?ではセツナに任せます。」

    「はい、承知しました……」

    彼女の方に振り返ると、予想外の光景が目に飛び込んできました。彼女は私の方に両手を向け、抱っこされる気満々の体勢を取っていました。負傷者が協力的であることは良いことですが、なんだか妙に期待された視線が痛いです。

    **

    トリニティ生をどうな風に搬送するべきか dice1d3=3 (3)

    1. お姫様抱っこ

    2. お米様抱っこ

    3. ファイヤーマンズキャリー

  • 84二次元好きの匿名さん24/11/24(日) 10:59:32

    さすセツ

  • 85二次元好きの匿名さん24/11/24(日) 11:01:03

    く、クソボケ…?
    コハル裁判長判定は?

  • 86二次元好きの匿名さん24/11/24(日) 11:05:13

    >>83

    そこで3引きますか?普通…可愛そうなので片手に乗せるような抱っこの方がいいのでは…?盾を持つ関係上…

  • 87二次元好きの匿名さん24/11/24(日) 12:14:38

    セツナちゃんって基本誰のことも特別扱いしないから…


    …まぁ、クソボケはクソボケだが

  • 88二次元好きの匿名さん24/11/24(日) 21:35:41

    保守

  • 89二次元好きの匿名さん24/11/24(日) 21:37:15

    まぁ、この三択だとファイヤーマンズキャリーが一番密着するんですけどね!何処とは言わないけど!

  • 90白染セツナ24/11/25(月) 02:55:45

    「こんなの……思ってたのと違いますわ……でもセツナさんの肩がわたくしの下腹部に……うぅ……おっ」

    肩に背負ったトリニティ生が、何やらぶつぶつと呟いていますが、声が小さくてよく聞こえません。大声をだしていませんので、怪我ではなさそうです。むしろ彼女の顔が赤くなっているのは気のせいでしょうか?きっと緊張のせいですね。怖い思いをしたのでしょう。
    とはいえ、ミネ団長に任せますと言われてしまった以上、私がしっかりしなければなりません。右手で盾を持ち、左手と肩を使って彼女を背負う、いわゆるファイヤーマンズキャリーの形をとっています。この方法なら片手でも安定して彼女を運べますし、動きやすさも損なわれません。担架がないときにはこれが最善策です。……まぁ、この前爆弾のお馬鹿の時のように、内臓損傷が疑われる場合には使えませんが。

    「セツナ」
    前を歩くミネ団長が、ふと私に声をかけました。彼女は盾を背負い、片手ずつヘルメット団の死体……ではなく負傷者を引きずりながらも、全く疲れた様子を見せません。その凛々しい姿に、少し圧倒されます。

    「初めての救護、どうでしたか?」
    「えっと……」
    救護活動は初めてではありません、と言いたいところですが、団長が言いたいのは多分戦闘についてでしょう。少し考えてから、素直に答えました。

    「……怖かったです。銃口が向けられることも、罵声も、敵意も……全部が怖かったです。」
    自分の弱さを口にした瞬間、胸がちくりと痛みました。臆病だな、と思います。救護騎士団としてあるまじき発言なのではないか、とも。
    団長は私の顔をちらっと見ると、再び前を向き、足を止めることなく部室へ向かいます。
    「でも、セツナは逃げませんでした。」

    その言葉に、思わず顔を上げます。団長の表情は変わらず凛然としていました。

    「それは団長が……」
    投げられたからです、と言いかけて、口をつぐみます。確かにその通りですが、それが本当の理由ではない気がしました。自分が逃げなかった理由は、きっと――。

    「後ろに誰かがいました。それだけのことですよね?」

    団長が、私の考えを先回りしたように言いました。そして、私の返事を待つことなく続けます。

    「セナ部長から伺いましたよ。セツナがこれまでにあったことを。」
    「え……?」
    不意に名前を出され、動揺します。

  • 91白染セツナ24/11/25(月) 02:57:08

    「強いかどうかに関わらず、救うことしか選ばない……いえ、選べない。そんなセツナがいつか、本当に取り返しのつかない状況に陥らないためにはどうすればいいか――その答えが、セツナ自身を強くするしか方法がありませんでした。そして今日、私は確信しました。セツナは十分強い、と。」

    「いえ、私は……今日は団長がいてくださったからこそ解決できました。もし団長がいなかったら……」
    「私がいなくても、セツナは彼女のことを最後まで守り通したでしょう。それに、結果がどうであれ、あの瞬間、彼女を救ったのは他の誰でもないセツナです。」

    団長の話を聞きながら、背中に背負っている彼女の方に視線を向けると――ちょうど目が合いました。

    「セツナさんは、怖いとおっしゃいました。でも……わたくしにとって、セツナさんが来てくださらなかったら、きっともっと怖い結末が待っていましたわ!」
    急に声を張り上げた彼女は、頬をさらに赤く染め、興奮気味に続けます。
    「だから、ヘルメット団からわたくしを救ってくださったセツナさんは、わたくしの恩人であり――ナイトです!」
    あまりにも突然の言葉に、何を返したらいいのかわかりません。ただ、彼女の真剣な目がまっすぐ私を見つめていて、どうにもこそばゆい気持ちになります。

    「それは救護騎士団にとって、最高の褒め言葉です。」
    団長が穏やかに笑いながら言いました。
    「セツナ、自信を持ってください。あなたは立派な救護騎士団の一員です。」
    「……ありがとう、ざいます。」
    団長と彼女の言葉に、少し胸が熱くなります。私はまだまだ未熟で、怖さに負けそうになることもありますが――この瞬間だけは、自分の選択を信じてもいいと思えました。


    「あの、セツナさん、もしよろしければモモトークを……」
    「あ、患者と個人的な連絡はよろしくありませんので……」
    「そんな……」
    **
    ミネ団長「セツナの無力感、少しでも減らせればいいんですが」
    次回はやっと正式な治療に……

  • 92二次元好きの匿名さん24/11/25(月) 10:11:12

    セツナちゃんのトラウマはある意味自分の弱さからできたものだから(火事の時動けなくなった)
    まずは自信をつけないと

    あとトリモブちゃん、君のナイトの上にオホってない?
    コハル裁判長、これは…?

  • 93二次元好きの匿名さん24/11/25(月) 11:19:27

    下心なし!まだ健全!無罪!!

  • 94二次元好きの匿名さん24/11/25(月) 22:14:18

  • 95白染セツナ24/11/26(火) 03:26:11

    「団長、セツナちゃん、おかえりなさい。」
    「団長! セツナさん! おかえりなさい!」
    救護騎士団の部室に戻ると、セリナさんの穏やかな声が迎えてくれました。続けてハナエさんが、明るい声で駆け寄ってきます。救護部の部屋特有の消毒液の匂いと清潔感のある空気が、少し疲れた私の体をほぐしてくれるようでした。

    「セリナ、ハナエ、この子たちの救護を。」
    「わーお、またヘルメットがこんな風に……これは切断しないといけませんね。」
    「頭をですか!」
    「フェイスシールドだけです。」

    負傷していたトリニティ生の方は軽傷のようで、少し腰を抜かしていただけのようでした。けれど、なぜか彼女は私の治療を受けたいと言い出しました。ですが、団長はまだ私に用事があるらしく、もっと経験のあるセリナさんにお願いしました。
    そう伝えると、トリニティ生は少し残念そうに見えましたが、仕方なく頷いてくれました。セリナさんがその様子を見て苦笑いを浮かべているのが気になり、思わず尋ねました。

    「何か、不都合なことでも……?」
    「セツナちゃんも、いつか分かるはずです。」
    セリナさんは意味ありげな笑みを浮かべながらそう答えましたが、いったい何のことなのか、私には分かりませんでした。

  • 96白染セツナ24/11/26(火) 03:27:44

    団長の呼び出しを受け、私は再び任務だと思い込み、救急セットと大盾を携えて部室を出ました。指定された部屋の前に立ち、ノックをして団長の返事を確認してから扉を開けます。

    「失礼します……あれ?」

    「セツナ、こちらへ……うん?」

    部屋に入ると、普段の訓練室とはまるで違う、落ち着いた雰囲気の診療室でした。そして、ミネ団長の大盾はどこにも見えず、装備も最低限のものしかありませんでした。

    「あの、もしかして、室内戦ですか?」

    「何を言っているのですか? 私は普段の格好で構わんと言いましたよね。」

    「でも団長は普段からこんな感じじゃないですか?」

    「え?」

    「え?」


    お互いに驚き合い、妙な沈黙が流れました。団長が軽く咳払いして、話を本題に戻します。


    「おほん。セツナをここに呼んだのは、セツナの留学の本当の理由についてです。」

    「本当の、理由……座学のことですか?」

    「セツナのトラウマの治療です。」

    「あ」

    その言葉に、私は思わず少し間抜けな声を漏らしました。


    「忘れましたか?」

    「ええと、はい、すみません……」

    団長は呆れたように小さくため息をつきましたが、その後、優しい声で続けてくれました。

    「いえ、セツナがトリニティに来てから色々あったのは存じています。それに、トラウマのこと自体を忘れることができるのは、心がトラウマの影から出られかけている証拠です。」

    「そう……なんでしょうか?」

    **

    団長「まさかセツナまで私のことを……」

    団長が選んだ治療法は dice1d4=3 (3)

    1. 曝露療法

    2. 認知再構成法

    3. EMDR

    4. >>97

  • 97二次元好きの匿名さん24/11/26(火) 03:45:20

    トラウマに対する意識が薄れてるのはいい傾向かな~
    あとはそれを医療的に後押ししてあげれば…

  • 98二次元好きの匿名さん24/11/26(火) 09:02:39
  • 99二次元好きの匿名さん24/11/26(火) 10:13:17

    たまに聞いたこともない医学用語が出てくるなこのスレ…

  • 100二次元好きの匿名さん24/11/26(火) 10:49:28
  • 101二次元好きの匿名さん24/11/26(火) 11:51:46

    調べたところ、日本はともかく、外国ではわりと広く認識されてるらしい
    …キヴォトスでは!

  • 102二次元好きの匿名さん24/11/26(火) 23:03:04

    キヴォトスは無法だろ!

  • 103白染セツナ24/11/27(水) 02:12:15

    「セツナはいままでどのような治療を受けたんですか?」
    ミネ団長は穏やかな声で尋ね、手元のノートを開きながら、私の話に耳を傾けてくれます。これからの治療のため、まずはこれまでの経緯を確認したいようです。

    「ええと、園芸治療(蕪)と、トレーニングと、ゲームと……」
    私のこれまでの治療法を一つずつ挙げていくと、団長は静かに頷きながら何かを書き留めていました。

    「……あ、あとホテルを爆発させて曝露療法もしました。」
    「なるほど、あのときのアドバイスを守ってちゃんとリフレッシュをしましたね……いやちょっと待ってください、ホテルを爆発させたとはどういうことですか!?」
    「そ、その、私のトラウマを治したいって言う子が、私を廃ホテルに誘拐しました。そしてホテルを爆発し、火をつけたのです。あの子も重傷を負ったのですが、なんとか救出できました。あ、ホテルは全焼しました。」
    説明する間、自分の言葉の異常さに気づき、だんだん声が小さくなります。

    「こんなのデスゲームみたいなこと、曝露療法なわけないでしょう!!」
    「で、ですよね……」

    団長は深いため息をつき、額に手を当てながら何かをぶつぶつと呟き始めました。
    「やはりセツナはもっと早くトリニティに来るべきでした……もういっそのこと、このまま転校を……いやしかし……」

    しばらく悩んだあと、団長は意を決したように顔を上げ、私に向き直りました。
    「今までの治療も効果がなかった以上、新しい治療法を試すべきです。……セツナ、EMDRのことを知ってる?」

    「EMDR……ですか?」
    その単語に聞き覚えがなく、私は首をかしげました。
    **
    短めの更新
    EMDRは思ったより奥が深いです……資料を漁ってきます
    そんなものあったな、的な気持ちでダイスに入れたがどうして当たるの……(苦悶する顔

  • 104二次元好きの匿名さん24/11/27(水) 12:17:51

    今回ばかりはスレ主の自業自得かな


    いつものスレ主

  • 105二次元好きの匿名さん24/11/27(水) 12:51:58

    いいかい?クソBッチ様というものはね
    キャラと作者が苦悩する姿を見てとても大喜びになられるダイス神だ

  • 106二次元好きの匿名さん24/11/27(水) 12:55:53

    スレ主…無茶しやがって…
    こちらは待てますので描写頑張ってくださいね

  • 107二次元好きの匿名さん24/11/27(水) 13:02:28

    ダイス結果がどれだけ苦しいものであってもあきらめず書くスレ主、誉れ高い
    神秘で治すではなくちゃんと手順を踏んて治療する描写はいつも楽しみにしています

  • 108二次元好きの匿名さん24/11/27(水) 22:25:21

    ほしゅ

  • 109白染セツナ24/11/28(木) 02:59:31

    EMDR――眼球運動による脱感作と再処理療法。それが心に蓄積された嫌な記憶やトラウマを処理し、癒すための治療法……らしいです。ミネ団長の丁寧な説明を聞きながらも、正直なところ半分くらいしか理解できませんでした。ただ、この治療は単なるカウンセリングとは違い、心の傷に直接触れるため、資格を持つ人しか行ってはいけない本格的な治療だとか。

    「外では資格を持たない人がやってはいけない治療ですが……まあ、いいでしょう。」
    「団長は資格をお持ちでしょうか?」
    「この治療では、セツナの辛い思いが蘇ることもあるかもしれません。でも、本当に我慢できなくなったときは、すぐに教えてください。言葉でも、ジェスチャーでも、何かサインを出してくれれば大丈夫です。」
    「あ、はい。」
    少し曖昧に感じましたが、団長なら信用できます。団長の言葉には、どこか安心感を与える力がありますから。

    「でも一つだけ、忘れないでください。」
    団長は私をまっすぐに見つめながら続けました。
    「セツナは今、ここにいて安全な場所にいます。そして、私たちは皆、セツナを助けるためにここにいます。」

    「はい!そのために私たちが来ました!」
    「セツナちゃん、頑張りましょう。」
    団長がEMDRについて説明している際に
    団長がまたEMDRについて説明をしてる際に、ハナエさんとセリナさんも診療室に入って、私を挟むように座りました。最初は座学を聞きに来たのかと思いましたが、どうやら私のために来てくれたようです。
    皆がここまでしてくれるなんて、ありがたい気持ちと同時に、少しだけ申し訳なさも感じてしまいます。

  • 110白染セツナ24/11/28(木) 03:00:49

    「それでは、まずは問診から始めます。」
    団長がノートを開き、ペンを手にしました。

    「セツナ、つらいかもしれませんですが、トラウマになった経緯を教えてくれませんか?他の人ではなく、セツナの見たもの、感じたものを教えてください。」
    「それは、夏休みに入る前の時期に、救急医学部の物資調達のために、ショッピングモールに行った時の話でした……」
    私は、ゆっくりと、あの時のことを団長に伝えました。火災になった経緯、その後火事現場で逃げ遅れた人たちを集めて、屋上に移動したあと、力尽きで倒れましたこと。そしてヒナ風紀委員長が来て、私含めた負傷者たちを助けたこと。
    あの時ことを思い出すと、また熱と痛みを感じ始めましたが、セリナさんが私の手を軽く握って、私を現実に連れて戻ってくれました。
    「あの時は、悔しいと、思いましたか?」
    団長の質問に、私はすこし考え込んで、首を軽く振りました。

    「いえ、負傷者たちが無事救出されたことについて、安堵しました。ヒナ委員長のことも感激しかないです。しかし……何もできなかった自分に、怒りと……無力感を覚えました。」

    「そう、ですか……それで、トラウマになりました、と。」

    「はい……火や煙を見たときです。特に、煙の匂いや、炎の揺れる光を見ると……身体が動かなくなってしまって……助けたかったのに、力尽きて……人たちを救えなかったときの……その時の疲労感と痛み、体が鉛のように重くなる感覚が戻ってきます。」
    ペンがノートに走る音が、静かな部屋に響きます。

  • 111白染セツナ24/11/28(木) 03:01:41

    言葉を絞り出すように話し終えると、団長は深く頷きました。


    「大丈夫。今の話を踏まえて、これからEMDRの治療を始めます。少しずつでいいから、一緒に進んでいきましょう。」

    団長の言葉に、私は小さく頷きました。


    「まずは準備段階です。安心できる場所やイメージを思い浮かべてもらいます。それが治療中の『セーフティーゾーン』になります。」


    私は目を閉じ、心地よいイメージを思い浮かべます。真っ白な空間、ベッドにだれもいない部室――それが私の『セーフティーゾーン』になりました。


    「そのイメージを心に留めてください。次に、眼球運動を行いながら、トラウマの記憶に少しずつ触れていきます。私が手を動かすので、それを目で追ってください。」


    団長の声が優しく、私の心をリードしてくれます。私は深呼吸をし、治療が始まろうとするその瞬間、心を静かに整えました。

    ――これから、きっと少しずつ前に進めるはずです。

    **

    治療の効果は(一回目) dice1d100=69 (69)

  • 112二次元好きの匿名さん24/11/28(木) 12:48:34

    前の治療状況と合わせば90超えてる…
    さすが団長

    誰もいない部室が一番安心できるセーフティゾーン
    なんか闇を感じる

  • 113二次元好きの匿名さん24/11/28(木) 12:52:38

    >>112

    これもしかしたら患者が一人もいない病室を表してる可能性と

    ベッドに誰も居ない=寝込んでたり怪我した人が居ないベッドとも取れますし


    しかし流石本格的なだけあって効果的ですね…やっぱゲヘナの時の荒療治はアカンかったんだなって

  • 114二次元好きの匿名さん24/11/28(木) 21:48:54

    ほしゅ

  • 115白染セツナ24/11/29(金) 03:11:20

    「では、イメージしてください。今から、セーフティゾーンから少し離れます。」
    団長の穏やかな声が部屋に響きます。私は、心に思い描いた庭の景色をそっと手放し、過去の記憶へと向かいます。

    「あなたの目の前には、あの時のショッピングモールが広がっています……これから刺激を与えますので、何か気づいたこと、感じたことがあれば、すぐ教えてください。」

    団長の指がゆっくりと水平に動き始めます。私は首を動かさず、目だけでその動きを追いかけます。視線を左から右へ、また左へと滑らせながら、あの日の出来事が蘇ります――あの災害の日。

    物資を購入して、そしてすぐに――

    火。

    「火、火が……!」

    視界がにわかに赤く染まるような錯覚。体がこわばり、心臓が激しく鼓動を打ちます。呼吸が浅く、早くなる。まるで炎が肺の中まで侵入してくるかのような息苦しさに、体が動かなくなります。
    団長が指の動きを止め、短く指示を出しました。

    「深呼吸を。」

    私は乱れた呼吸を整えようと必死に息を吸い込みます。震える手足は相変わらず言うことを聞きませんが、団長は動じることなく、再び指を動かし始めます。

    「他に何が見えましたか?」

    「……死体……です。いえ、まだ生きています……。」
    目を細めると、崩れた瓦礫の下で動かない人々の姿が、記憶の中に浮かび上がります。

    「セツナは、その時どう行動しましたか?」
    「私は……動けませんでした。私は……弱いですから。」

    指を追う目がかすかに揺れます。あの時、重傷を負った人々を目の前にして、動けなかった自分を思い出します。
    ――私は、弱い。

  • 116白染セツナ24/11/29(金) 03:12:18

    その瞬間、右側からふっと声が聞こえました。

    「セツナさんは弱くありません!団長の特訓をこんなに長く耐えられたのは、セツナさんが初めてでした!」
    ハナエさんの明るい声。

    「セツナちゃんの頑張っている姿、私たちはちゃんと見ていますから。」
    今度は左側から、セリナさんの優しい声が重なります。

    「私、は……」
    言葉が喉の奥で詰まります。

    団長が再び指の動きを止め、静かに促します。

    「もう一度、深呼吸を。」

    私はゆっくりと息を吸い、吐き出します。心臓の鼓動が少しずつ落ち着いていくのを感じながら、団長が再び問いかけました。

    「セツナは、どうして自分のことを弱いと思っていますか?」
    「……私は、あの時、何もできなかったから。」

    「本当に、何もできなかったんですか?」
    団長の指が再び動き始めます。

    「……だって、私は……皆を屋上まで運んで……その後、倒れて……体が動かなくなって……もしヒナ委員長が来なかったら……」

    思い出すのは、あの時の絶望感。瓦礫を必死にかき分けながら、重傷者を肩に担ぎ、最後の力を振り絞って屋上まで運んだ――しかし、そこで力尽きました。
    視界が歪み、熱に包まれ、気絶する寸前の感覚が蘇ります。

  • 117白染セツナ24/11/29(金) 03:18:18

    「怪我人の確保と移動、それをちゃんとできたじゃないですか?」

    団長の言葉が耳に入ります。


    「それだけでは……人を救えませんでした。」

    「それだけでも、紡がれる命がありました。」

    指の動きが止まり、団長は私の両目をまっすぐに見つめます。その眼差しは真剣で、どこか力強さを感じさせました。


    「負傷者の捜索と移動、物資がない中での応急手当――すべて、負傷者たちの生存率に直結しています。セツナの行動は、決して無意味ではありません。」

    「でも……」

    「私は、セツナの行動を『救護』と定義します。」

    その言葉が、私の心に深く響きました。


    ――救護。


    「セツナは、決して弱くありません。」

    団長のその言葉と共に、胸の奥から何かが込み上げてきます。気づけば、視界がぼやけ、涙が頬を伝い始めていました。


    「……私は……本当に、救えたんですか?」

    「ええ、セツナは十分に人を救いました。そして、これからもきっとそうです。」


    ――私は、弱くない。


    団長、ハナエさん、セリナさん――皆が私を見ていてくれる。

    この瞬間、心に少しだけ、確かなものが生まれた気がしました。

    **

    SSのテンポのためにカウンセリングも入れましたが

    本来のEMDRはもっと厳密な手順があります

    ……全部やるには1part分くらい必要かもしれませんし、沈黙のまま指を揺らすだけの部分も何倍増やさないといけません

    >>112

    >>113 の言う通り、セツナは患者のない部室が好きです(セナと真逆ですが

  • 118二次元好きの匿名さん24/11/29(金) 04:37:44

    ヒナが間に合ったのも怪我人が生存できたのもセツナのおかげだよ

  • 119二次元好きの匿名さん24/11/29(金) 08:17:36

    セナも一応そう伝えたが
    あの時は主にセツナの無茶を責めてるからな…

    でもこれでゲヘナ帰還フラグが立ったね
    戻ったらまた徹夜と連勤か…

  • 120二次元好きの匿名さん24/11/29(金) 19:24:27

    ほしゅ

  • 121二次元好きの匿名さん24/11/30(土) 03:38:34

    保守

  • 122白染セツナ24/11/30(土) 03:52:22

    「ゆっくりと、深呼吸してください。」

    団長の優しい声が耳に響きます。私は涙で乱れた呼吸を整え、心に思い描いていたセーフティゾーン――静かな病室のイメージへと戻ります。

    「セツナさん、もう大丈夫ですよ!」
    隣にいたハナエさんが、笑顔で私を励ましてくれました。

    「涙、拭いてあげますね。」
    セリナさんが優しくハンカチで私の頬を拭いてくれます。その柔らかい手の感触に、ほんの少しだけ安心感が広がりました。
    ふと、団長が席を立ち、棚の方へ向かいます。

    「紅茶でも淹れましょうか。」
    「ここは診療室ですけど……大丈夫なんですか?」
    「こっちは普段使われていない部屋だから、紅茶くらいなら平気です。」
    「それに、団長の紅茶はおいしいんですよ!」

    セリナさんとハナエさんの言葉を来て、私はようやく安心して団長から手渡されたカップを受け取ります。紅茶の湯気が静かに立ち上り、優しい香りが広がりました。

    「いただきます。」
    団長、セリナさん、ハナエさんと一緒に、紅茶を一口含みます。温かく、心までほぐれるような味。

  • 123白染セツナ24/11/30(土) 03:52:46

    部屋にはしばしの間、穏やかな空気が流れました。皆がリラックスしている中、団長が静かに口を開きます。

    「先ほどの治療の続きですが、もう一度、同じ質問をします。」
    カップを置き、真っすぐに私を見つめるその視線は、どこか優しくもあり、鋭くもありました。

    「……あの日、セツナは、人を救えませんでしたか?」
    私は一瞬、言葉を飲み込みます。しかし――

    「……いえ、救われた命がありました。」
    あの時、私の行動のおかげで、犠牲者は一人も出ませんでした。

    団長はさらに問いかけます。

    「負傷者の前で、何もできませんでしたか?」
    「……いえ、救護ができました。」
    負傷者を背負ったあの日の重さ。あの重みは、今でも体に残っています。

    「では。」団長は静かに懐から、小さな箱を取り出しました。マッチの箱です。
    彼女は一本のマッチを取り出し、軽く擦ると、小さな炎が生まれました。

    「何が見えますか?」

  • 124白染セツナ24/11/30(土) 03:58:07

    「何が見えますか?」

    その瞬間、視界が一瞬にして歪みました。火が広がり、診療室が炎に包まれました。団長、セリナさん、ハナエさん、そして私までもがその火に飲み込まれる光景が見えます。


    熱い。肌が焼けるような感覚。苦しみ、痛み、そして私はそのまま倒れ……


    ――いえ。


    私は動けるはずのない手を伸ばし、マッチに付いた火を、そのまま指先で握り消しました。


    「小さな火でした。それに……病院は火気厳禁です。」

    静かな声が、自分の口から自然と出ました。


    火は、確かに怖い。でも――私は、もうそれで止まるほど弱くはありません。

    **

    これでトラウマは完治したと宣言します。

    ゲヘナに戻るまで、また何かしなければならないことが?

    >>128までダイス

  • 125二次元好きの匿名さん24/11/30(土) 04:24:50

    折角の機会なんだしトリニティの友人たちと遊ばないと!

  • 126二次元好きの匿名さん24/11/30(土) 07:30:11

    騎士団のみんなとお出かけして思い出を作ろう!

  • 127二次元好きの匿名さん24/11/30(土) 10:58:35

    エデン条約4章

  • 128二次元好きの匿名さん24/11/30(土) 22:00:19

    保守

  • 12924/11/30(土) 23:09:43

    三つしかないですが、とりあえず振ってみます dice1d3=1 (1)

    1. 友達と遊ぶ!

    2. 団長たちと遊ぶ!

    3. このタイミングでエデン条約4章を……?

  • 1302スレ目の16624/11/30(土) 23:34:00

    友達か…まずはレイサが確定
    スイーツ部とはそこまで絡みはなかったか…?

    トラウマが解決したようで何よりです

  • 131二次元好きの匿名さん24/12/01(日) 10:18:45

    保守

  • 132二次元好きの匿名さん24/12/01(日) 10:21:22

    もう四章は無理だよ…(ミカがもうセイアちゃん達と楽しくお茶会できてる)
    どう足掻いても時系列的にも無茶だよ…
    まあ当たらなかったからヨシ!
    友達と遊ぶの楽しんでね!

  • 133二次元好きの匿名さん24/12/01(日) 11:39:18

    一応三章の最後、ティーパーティーの三人はお茶会が出来ているから時系列は問題ない
    しかし四章はトリニティの闇しかないかゲヘナ生の存在は色々とまずい

  • 134二次元好きの匿名さん24/12/01(日) 19:08:14

  • 135二次元好きの匿名さん24/12/02(月) 00:58:25

    深夜に保守を入れとくか

  • 136白染セツナ24/12/02(月) 03:31:20

    「心拍数の上昇と、呼吸の乱れ、発汗……恐怖症の反応が出ていますが、以前と比べるとだいぶ改善されています。この程度であれば、特別な治療をせずとも、普段通りの生活を送れば完治するでしょう。」
    団長が淡々とそう言いながら、手元の記録に何かを書き込む音が静かに響きました。

    その後、団長は何度も私の前でマッチを点けて、私の反応を細かく記録しました。炎が視界に入るたびに心がざわつく感覚は残っていましたが、それでも以前のように体が固まることはありません。

    「頑張りましたね、セツナ。」
    「ありがとうございます。」
    団長の手が、優しく私の頭を撫でました。そして、セリナさんとハナエちゃんもつられるように私の頭に手を伸ばします。

    「ちょ、ちょっと……」
    まるで子ども扱いされているようで、少し恥ずかしかったのですが――不思議と、悪い気はしませんでした。むしろ、心の奥がじんわりと温かくなるような……。

    「セナ部長には、こちらから連絡しておきましょうか?」
    「いえ……その、自分で報告したいです。」
    「それも良さそうですね。帰還の準備や日程についても、部長と直接打ち合わせをした方がいいでしょう。」

    「えっ、セツナさん帰っちゃうんですか!?」ハナエちゃんが突然大きな声をあげます。
    「ええ、もともとこの留学はトラウマの治療が目的でしたから……。」
    「うわぁぁん!セツナさんが治ったのはすごく良いことですけど、いなくなるのは寂しいです!」
    「もう、ハナエちゃんったら……でも、確かにお気持ちは分かります。」セリナさんもどこか寂しそうに微笑みました。
    「帰還といっても、すぐに明日というわけではありません。まだしばらくこちらにいますから……」

    「そうだ!」
    ハナエちゃんが突然何かを思いついたように団長を見ます。

    「団長!今日はみんなでお茶会をしましょう!セツナさんが帰る前に、もっと一緒に楽しい時間を過ごしたいです!」
    団長は少し困ったように笑いながらも、優しく頷きました。

  • 137白染セツナ24/12/02(月) 03:31:46

    「セツナさーん!こっちです、こっち!」

    待ち合わせ場所に到着した瞬間、遠くからレイサさんの元気な声が響きました。彼女は私を見つけるなり、びょんびょんとジャンプしながら大きく手を振っています。しかし、彼女はすぐに周囲の視線に気付き、気まずそうに周りに軽く頭を下げると、今度は控えめに手を振りました。
    その姿に、私も思わず笑みがこぼれました――本当にレイサさんらしい。

    そんなレイサさんをほっておけず、私は小走りでレイサさんに近づきました。

    「すみません、待たせてしまいましたか?」
    「いえいえ、私も今来たばかりです!……待ち合わせ時間の30分前ですけど!」
    「ええと……折角レイサさんとのお出かけですから、遅れたくなくて。」
    「考え方、同じですね!」
    目が合って、二人で「えへへ」と笑い出します。今か考えると、私とレイサさんは色々と考え方が同じだから仲良くできたかもしれません。

    「なんだか今日のセツナさん、少し雰囲気が違う気がします。」
    「そうですか?」
    レイサさんは「うーん」と唸りながら、じっと私を見つめています。横から、斜めから、さらには少し後ろに回り込み――。
    「あっ!今日、銃を持っていますね!珍しいです!」
    レイサさんの視線は、私のグレネードランチャーに向けられていました。
    そう、今日はこの武器を持ってきています。救護騎士団の盾と違い、久しぶりに手にする重さが少し不慣れですが……これもキヴォトスでは「普通」なのです。

    「ええ、いろいろあって、今日から持てるようになりました……レイサさん、その封筒は?」
    「セツナさんが盾を持ち始めたあの日からずっと一度挑みたいと思いました、挑戦状を、受け取って、くだ……」
    「受け取りません!今日はスイーツ巡りの日です!この前、お店で店員さんに怒られたこと、忘れましたか?」
    「うっ……そ、それは……」
    レイサさんが少しばつが悪そうに目を逸らしました。……彼女とのお出かけは、楽しいけれど油断できませんね。

    「今日は甘いものをたくさん食べて、楽しい一日にしましょう。」
    「……はい!それなら、全力で楽しみます!」
    そして、私たちは街に繰り出しました。

  • 138二次元好きの匿名さん24/12/02(月) 03:45:21

    恵まれた体格を使ってどっしり構える盾持ちタンクVSスピードを生かした回避タンクで、同じタンクだけどタイプが違うから学ぶことはありそうな気はするがまあ今回はお茶会なのでね…(というか戦闘力も29か久しぶりすぎて落ちてるかのどっちかだろうし…)

  • 139二次元好きの匿名さん24/12/02(月) 09:06:53

    盾の適正と団長の訓練で戦闘力(防御だけ)が上がるのでは…?
    攻撃せずただひたすら防御と妨害に徹する
    …遮蔽物属性?

  • 140二次元好きの匿名さん24/12/02(月) 16:26:11

    そろそろセツナちゃんの成長振ってみる?

  • 141二次元好きの匿名さん24/12/02(月) 22:33:48

    ほしゅ

  • 142二次元好きの匿名さん24/12/03(火) 03:57:46

    このレスは削除されています

  • 143白染セツナ24/12/03(火) 03:58:30

    「うーん、ここは定番のパンケーキを……いや、おすすめのマカロンを……むむむ……」

    レイサさんは、目の前に広がるスイーツショップのメニューをじっと見つめながら、うんうんと唸っていました。


    ゲヘナに戻る日が決まり、トリニティで過ごせる日々のカウントダウンが始まっています。お土産を買うために、トリニティの美味しいスイーツの調査と称して誘ったのですが……レイサさんには、まだ帰ることを伝えていません。


    「あの、レイサさん、そんなに悩まなくても……」

    「いえ!せっかくセツナさんが誘ってくれたんですから!この宇沢レイサ、最高のスイーツを選んでみせます!」

    恐る恐る声をかけると、レイサさんは勢いよく顔を上げて返事をしました。あ、圧が強すぎます……


    普段は元気いっぱいの笑顔を見せてくれる彼女が、今はスイーツ選びに真剣そのもの。メニューを睨むその表情は、普段とのギャップが大きくて少し戸惑ってしまいます。ですが、ふと視線を注げると、彼女の口元がほんのりと笑っているのに気づきました。


    「レイサさん、何か楽しいことでもありました?」

    「え? ああ、いえ……その……」

    一瞬、言葉に詰まりながらも、彼女は照れくさそうに頬をかきました。


    「実は、杏山カズサとのことを思い出していたんです。以前、ちょうど今日と同じようにスイーツで悩んでいたとき、杏山カズサがアドバイスをくれて……」

    「そうなんですか? ちなみに、どんなアドバイスを?」

    「えっと……気になるものを全部頼んでシェアしましょう、って。」

    「ご、豪快ですね……」

    頭に浮かぶのは、ハスミさんの冷静な表情。まさかこれがトリニティ流なのかと一瞬思いましたが……


    「……それなら、私たちも試してみませんか?シェア」

    私が恐る恐る提案すると、レイサさんは少し驚いたように目を見開きました。しかし、すぐにその表情は柔らかい笑顔に変わります。

    「はい! ぜひ!」


  • 144白染セツナ24/12/03(火) 04:01:23

    セツナの成長を気にする人がいますので振ってみます。

    戦闘 dice1d3=1 (1)

    1. dice1d100=12 (12)

    2. 40+dice1d60=43 (43) (シールド適性補正)

    3. 81(シールド適性そのまま戦闘力に)

    どのみち人を傷つけたくない


    医療 dice1d3=2 (2)

    1. 研修の成果 +dice1d10=5 (5)

    2. ↑+セリナの座学 +dice1d10=3 (3)

    3. ↑+団長の教育 +dice1d10=2 (2)


    運動 dice1d3=3 (3)

    1. 日課面ニュー +dice1d10=7 (7)

    2. ↑+生活習慣の改善 +dice1d10=3 (3)

    3. ↑+団長の訓練 +dice1d10=8 (8)


    政治 dice1d2=2 (2)

    1. 関心も持ち始める +dice1d10=4 (4)

    2. ↑+トリニティ上層部との交流 +dice1d10=8 (8)


    お茶淹れスキル 41+dice1d59=58 (58)

    お茶会マナー 64+dice1d36=15 (15)

  • 145二次元好きの匿名さん24/12/03(火) 04:50:32

    見事に戦闘のみよわよわ
    お茶淹れなんかカンスト手前じゃないか

  • 146二次元好きの匿名さん24/12/03(火) 08:31:46

    戦闘はダメだったが
    医療 71
    運動 86
    政治 82
    お茶淹れ 99
    マナー 79
    地味にナギちゃんが欲しい人材
    事務が死んだので外交官的なポジが一番いいかも?

  • 147二次元好きの匿名さん24/12/03(火) 10:14:35

    身も心も癒すヒーラーに成長しましたね。

  • 148二次元好きの匿名さん24/12/03(火) 17:23:45

    キヴォトス最強格(茶)
    多分団長とナギサとサクラコとハスミに別々で教わって知らないうちに最高傑作ができたヤツ
    おや、救急医学部の前に美食研究会が…

  • 149二次元好きの匿名さん24/12/03(火) 23:22:06

    ほしゅ

  • 15024/12/04(水) 03:10:41

    保守してくれてありがとうございます
    更新は明日になります(苦悶する顔)

  • 151二次元好きの匿名さん24/12/04(水) 13:29:06

  • 152白染セツナ24/12/04(水) 23:08:00

    「お、思ったより多い……」
    「ふ、二人で食べきれる量じゃないですね……」
    テーブルに運ばれてきたスイーツの山を見つめ、レイサさんが驚いたように呟きました。私も思わず同意します。カラフルで美しいスイーツが並ぶテーブルは、まるで宝石箱をひっくり返したように賑やかです。
    「と、とりあえず食べましょうか?」
    「え、ええ、そうしましょう……」
    二人で視線を交わし、気まずそうにフォークを手に取りました。

    一通り味わったものの、テーブルのスイーツはまだまだ手つかずのものが多く残っています。
    「どれも美味しいですけど……全然減りませんね……」
    「なんか……昔もこんなことがあったような気がします。」
    ふと思い出しながら、私はぽつりと呟きました。

    「え? セツナさんって、よくこんなに食べるんですか?……あ、だから背がこんなに大きいんですね!」
    「いえ、そんなことは……ただ、この前、山海経高級中学校の友達と先生と一緒に、満漢全席を食べたことがあって……その時、先生が食べきれないものを持ち帰って……あ。」
    ふと、ひらめきました。食べきれない分をテイクアウトして、誰かに差し入れすればいいのでは? 救護騎士団への差し入れは……食べ物では少し不適切かもしれませんが、レイサさんがいるなら放課後スイーツ部に――。

    「余った分をテイクアウトして、放課後スイーツ部に送るのはどうですか?」
    「え?」
    その言葉を聞いた瞬間、レイサさんの目が微妙に泳ぎ始めました。あれ……? レイサさんは放課後スイーツ部の皆さんと仲が良いはずなのに……

    「レイサさん……もしかして、カズサさんたちと喧嘩しましたか?」
    少し気を使いながら尋ねると、レイサさんは一瞬戸惑い、目を細めて考え込むようにしました。

    「そんなことは、ないんですが……なんと言えばいいんだろう……」
    困ったように眉を寄せた後、どこか諦めを混ぜたような笑顔で口を開きます。

    「喧嘩……ではないです。でも、私と杏山カズサは友達ではない……らしいです。」
    「え?」

  • 153二次元好きの匿名さん24/12/05(木) 09:36:15

    まぁ、スイーツ部イベントの宇沢も結局カズサのライバルポジに落ち着いているから

  • 154二次元好きの匿名さん24/12/05(木) 10:10:23

    友達だけが絆の形じゃないよ

  • 155二次元好きの匿名さん24/12/05(木) 20:02:51

    うん…

  • 156二次元好きの匿名さん24/12/06(金) 02:05:27

    宇沢、自分から自分が誰かの友達だって言えないタイプっぽそうだもんね

  • 157白染セツナ24/12/06(金) 03:56:44

    「ええと、つまり、レイサさんとカズサさんは中学生時代から知り合っていて……その頃から、レイサさんはずっとカズサさんに戦いを挑んでいる、ということでしょうか?」
    「概ね、そうですね!」

    レイサさんは、彼女とカズサさんの過去について話してくれました。しかし、話の内容は少し複雑で……正直に言うと、私にはまだ完璧には理解できていません。前半は分かりやすかったのですが、後半が……

    「それで、その当時のカズサさんは……怪猫コスパ……ええと……」
    「怪猫キャスパリーグ」
    「……怪猫キャスパリーグ。ええと、私はいまのカズサさんしか知りませんので、正直、想像がつかないのですが……」
    「恐怖の魔獣――怪猫キャスパリーグ!それが、かつての杏山カズサさんのお姿!しかし……その牙と爪は、放課後スイーツ団の、勇敢なる騎士たちの手によって封印され、今はただ平凡な杏山カズサに擬態しているのです!」

    これです。セイアさんも、ナツさんも、そしてレイサさんも、たまに出てくるトリニティ訛りが強すぎで何をおっしゃっているのか分からなくなることがあります。

    「だからこそ!杏山カズサは、この宇沢レイサにとって――倒すべき宿敵なのです!!……それに。」
    「それに……?」
    「挑戦状は受け取ってくれましたが……杏山カズサにとって、私との戦いは――思い出したくない過去、なんだそうです。だから、昔の話をすると、いつも怒り出すんです。」

    彼女は微笑みながらそう言いましたが、その笑顔の奥に、どこか寂しさが混ざっているのが分かります。

    「でも……私はこれで満足なんです。」
    レイサさんは、小さな声で続けました。
    「私は、怪猫キャスパリーグに挑戦する挑戦者でいられることだけで、十分ですから……」

  • 158白染セツナ24/12/06(金) 03:57:05

    きっと、この言葉は嘘ではありません。レイサさんはいまの現状を満足しています、満足することを、選びましたので。

    「怪猫キャスパリーグに挑む以外は、私は杏山カズサ、平凡な杏山カズサの日常を、邪魔するような野暮はいたしま……」
    「レイサさん。」

    静かに語る彼女を、私はそっと呼び止めました。

    「あ……いえ、すみません。こんな話をするつもりでは……そ、そう!ここは宇沢レイサの武勇伝を――!」
    「レイサさん。」
    「……ッ!」
    再び名前を呼ぶと、彼女の動きが止まりました。

    「私は、カズサさんのことを、レイサさんほど詳しく知っているわけではありません。でも……一つだけ分かることがあります。」
    「……何、ですか……?」
    「カズサさんが忘れたいと言った過去……それは、彼女自身の過去であって、レイサさんとのことではありません。」
    「そ、そんな……でも、カズサさんは――」

    「この前、皆さんと一緒にカフェでお茶をした日のことを覚えていますか?」
    彼女が目を見開いたのを見て、私は続けました。
    「そのとき、少しだけ皆さんとレイサさんの話をしました。確かに、少し遠回しな言い方でしたけれど……カズサさんも、こう言ったんです。『私もレイサの友達だ』と。」

    「え……?」
    レイサさんの声が、小さく震えました。

    「カズサさんにとって、レイサさんは友達なんです。だから、友達とのお茶会が楽しくないなんてことは、きっとありません。」

    その瞬間、レイサさんは何か言いかけましたが、言葉が出てこないようでした。ただ、私は微笑みながら、彼女の言葉を待ちました。
    ――あの日、レイサさんが私にくれた言葉を、今ここでお返しします。

  • 159二次元好きの匿名さん24/12/06(金) 12:49:49

    まぁ、公式四コマのカズサも結構友達感覚で接しているし
    カズサは面倒ことが嫌なだけで別に宇沢のこと拒絶してる訳でもない
    …宇沢が先制攻撃を仕掛けない限り

  • 160二次元好きの匿名さん24/12/07(土) 00:20:15

    ほしゅ

  • 161二次元好きの匿名さん24/12/07(土) 11:02:19

    保守

  • 162白染セツナ24/12/07(土) 12:28:09

    「杏山カズサが、わ、わたしのことを、と、友達と……?」
    「ええ、そうです。」
    レイサさんは、まるで自分の耳を疑うように小さく問いかけました。いつもは元気いっぱいの声が、今はかすかに震えています。
    「カズサさんだけではなく、アイリさんも、ナツさんも、ヨシミさんも、放課後スイーツ部の皆がレイサさんのことを友達と言いました。」
    「そ、そんな……」
    レイサさんは手元のフォークをぎゅっと握りしめました。紅茶のカップは、まだ手が触れる前のまま、湯気を静かに立てています。彼女の目は、テーブルの上で彷徨いながら、何かを探しているようでした。やがて、レイサさんのフォークがカチリとお皿に触れました。彼女は顔を伏せ、長いまつげの隙間から、何かを堪えるように目を閉じました。

    「レイサさんが、趣味で人に決闘を申し込むことは、存じております。しかし、挑戦者であることと、友達であることは、両立できるのではないでしょうか。互いに高め合う関係――それもまた、友人の一つの形だと思います。」
    レイサさんはハッと息を飲み、私の方をじっと見つめました。目の奥にあった戸惑いが、少しずつ溶けていくのを感じます。

    「……互いに、高め合う……」
    レイサさんは小さく繰り返しました。その声は、先ほどまでの不安や戸惑いとは違い、どこか希望を含んでいるようでした。

    「そうです。」
    少しの間、静かな時間が流れました。レイサさんは静かに深呼吸をし、震える手で紅茶のカップを手に取りました。ゆっくりと口元に運び、一口、二口……そして、ふっと小さく微笑みます。

    「……セツナさん。」
    彼女は私の方を見つめ、ほんの少し照れくさそうに言いました。
    「ありがとうございます。こんな話、誰にもしたことがありませんでした。でも……今、少しだけ楽になった気がします。」

    その言葉を聞いた瞬間、私はほっと胸を撫で下ろしました。彼女の素直な感謝が、私の中に温かい灯をともしてくれたような気がしました。

  • 163白染セツナ24/12/07(土) 12:29:00

    ふと、無言のまま視線が交わります。私たちは笑い合い、その間に手つかずのスイーツに目を向けました。小さなケーキが、まるで今の場の和やかさを象徴するように輝いています。

    「こうしてはいられません!今すぐ放課後スイーツ団にいきましょう!」
    その声には、いつもの元気と活気が戻っていました。

    「はい!」
    紅茶のカップを静かに置き、彼女に続きます。このまま、彼女と放課後スイーツ団の皆さんの元へ向かう時間が、きっとこれからの私たちの新しい思い出になるでしょう。


    「杏山カズサこんにちは!!」
    「うわぁ!?宇沢!?あんたまた……!セツナも!?」
    「差し入れを!受け取ってー!ください!!」
    「だから私は……差し入れ?スイーツ?ええ……?」

  • 164二次元好きの匿名さん24/12/07(土) 22:38:24

    保守

  • 1651(二徹)24/12/08(日) 04:21:06

    保守してくれでありがとうございます。
    ここ最近忙しなりましたので、週末でも安定で更新できなさそうです……(苦悶する顔)

  • 166白染セツナ24/12/08(日) 14:48:17

    部室に置かれているティーポットを確認します。使用されている茶葉は、私がトリニティでも見たことがあるほどの高品質なものでした。この茶葉の香りを最大限に引き出すには、適切な水温と時間が鍵になります。
    ポットを温めるために湯を注ぎ、一旦それを捨てます。この一手間が、紅茶の味をぐっと引き締めると教わりました。次に、沸騰したての湯を少し冷まし、茶葉の種類に合わせた適温に調整します。
    ティーポットに茶葉を計量し、湯をゆっくり注ぎます。その動作は一切の無駄がないように注意を払いながら、目線は茶葉が湯の中で開く様子を見守ります。静かに蒸らす時間を計り、茶葉が持つ特有の芳香が部室内に広がるのを感じました。
    「……いい感じですね。」
    私は小さく呟き、再びポットを手に取ります。カップに注ぐ際、私はポットをあえて少し高い位置から持ち上げます。その高さは一見危なっかしくも見えますが、一滴もこぼすことなく、紅茶は美しい曲線を描きながらカップに注がれました。

    「どうぞ。」
    私は静かにティーカップを差し出しました。その瞬間、アイリさんが驚いたように声を上げました。
    「セツナちゃん、凄いですね。まるでプロみたい。」
    「これ、本当に私たちが毎日使ってた茶葉?どうしてゲヘナ生なのにこんなにお茶淹れるのが上手いのよ?まぁ、美味しいからいいっか。」
    ヨシミさんが一口飲むと、その表情が驚きに変わり、私は思わず微笑みました。

    「ええと、ミネ団長から紅茶の淹れ方を教わりました。水選びや水温の調整はナギサさんからで、味の調整はハスミさんと一緒に……最近やっとナギサさんから合格をもらったんです。」
    「全部トリニティの偉い人じゃないか!?これ本当に私たちが飲んでいいやつ!?私たちの茶葉だけど!」
    「トリニティ最高位な指導者たちの技術を、ゲヘナ生であるセツナの手によって融合し、完成した。まさに紅茶界のエデン条約、ロマンだ!」
    ナツさんが大袈裟で言っていますが、味は昔と比べ物にならないくらいよくなったのは自分でも分かります、やはり独学限界がありますね。
    「エッヘン!セツナさんはすごいでしょう!!」
    「どうして宇沢が得意気になってんのよ。」
    「親友だからです!」

    部室の空気は終始和やかで、皆さんが紅茶とスイーツを楽しんでいる様子を見ていると、私も自然と笑みがこぼれます。

  • 167白染セツナ24/12/08(日) 14:48:56

    しばらくして、カズサさんが紅茶を飲みながらぽつりと呟きました。

    「でも今日の宇沢、大人しいけど、なんかあったの?」
    「え?」
    レイサさんがぴくりと肩を震わせ、目を泳がせます。
    「いや、いつも挑戦状とか決闘とか言ってるからさ、今日はしないなぁと思って。」
    「ええと……」
    レイサさんが返答に詰まっている様子を見て、私はそっとフォローに回ることにしました。

    「実は、私はレイサさんから、彼女とカズサさんのことを少し聞きました。レイサさんはカズサさんと戦う以外、どう接すればいいのか分からなかっただけで……」
    「なんだ、そんな理由で……」
    カズサさんは少し呆れたように笑い、また紅茶に手を伸ばします。

    「昔はどうであれ、私はいま平和で過ごしてる。宇沢がその平和を壊すつもりはないなら、いつ来てもいいよ……まぁ、スイーツくらいしか出せないけど。」
    カズサが少し恥ずかしそうに目を逸らし、そしてまでレイサさんのことを見直します。
    「うん!いつでも遊びにきてね!」
    「忘れてはいけない、私たちは放課後スイーツ『団』、血盟を誓ったもの同士である。」
    「あれまだ続いてるのか……まぁ、アイリも言ってる通り、すきなだけいればいいじゃない?」

    レイサさんが放課後スイーツ部の皆さんの言葉を聞き、レイサさんの目が輝き、明るい声で答えました。

    「……はいっ!よろしくお願いいたします!」
    皆が一斉に笑い出し、部室は再び賑やかな空気に包まれました。

  • 168白染セツナ24/12/08(日) 14:54:49

    「……いやちゃっと待って。」
    しかし、その後カズサさんが急に焦った様子で私を見ました。
    「セツナ、さっき私と宇沢の過去を聞いたって言ったよね?」
    「え? はい、そうですが……」
    「どこまで聞いた?」
    「ええと……詳しくは分かりませんが、カズサさんが中学の頃伝説のスケバン怪猫キャスパリーグで、今は封印されているとか……?」
    「うそ!宇沢、あんた全部言ったの!?」
    「親友だからです!」

    「これは見事に編集した情報しか分かっていないよね。」
    「口伝によって明確な真実が失われ、その残ったものは、人は伝説と呼ぶ。セツナよ、この伝説はゲヘナまで広げればいい!」
    「ええと……はい?」
    ナツさんに急に呼ばれて、分からないですが、とりあえずキャスパリーグのことをゲヘナに伝えればいいですか?
    「ナツ!あんたなんてことを!早く本当のこと説明して!」
    「キャスパリーグはいつも復活の時を待っている、そして復活を果たした暁に、このキヴォトスに再び闇の時代へー」
    「やめてよ!」
    「見ろ、恐怖の魔獣が本性を現したぞ!」
    「杏山カズサ!いや、目覚めた怪猫キャスパリーグ!この宇沢レイサが再封印してあげます!」
    なぜか怒り狂ったカズサさんがナツに飛び掛かり、そしてレイサさんもノリノリで銃を持ちだして、カズサさんへ飛び掛かりました……ええぇ、なんなんですか?

    ヨシミさんとアイリさんに助けを求めると……
    「……くくっ。このままでいさせてよ。」
    「いつものことだから~」
    「ええ……?」
    どうしよう……まず手当の準備をしたほうがいいでしょうか?

  • 169二次元好きの匿名さん24/12/08(日) 23:27:56

    結局戦うのか…まぁ宇沢だし

  • 170二次元好きの匿名さん24/12/08(日) 23:29:44

    いつもの調子に戻って良かった良かった…キャスパリーグって広めるのは勘弁してあげてね…

  • 171二次元好きの匿名さん24/12/09(月) 10:21:35

    宇沢レイサは『杏山カズサと遊ぶ』と『杏山カズサを倒す』両方の性質を併せ持つ

  • 172二次元好きの匿名さん24/12/09(月) 18:56:00

    早め保守

  • 173二次元好きの匿名さん24/12/10(火) 01:08:32

    んーてぇてぇ……
    これが透き通るような学園RPGですか

  • 174白染セツナ24/12/10(火) 03:24:46

    「うう……痛いです。」
    「自業自得です。怪我はそれほどひどくないので、明日には治ります。」
    「セツナさん冷たいです……でも手当てありがとうございますっ!」

    放課後スイーツ部のお茶会は、レイサさん、ナツさん、そしてカズサさんの乱闘騒ぎで終わりました。お互い本気でぶつかり合ったわけではありませんが、勢い余って多少の怪我を負ってしまいましたが、乱闘が終わる頃には皆がどこかすっきりしたような顔をしていて、笑い声さえ響いていました。
    特にレイサは、カズサさんにまたしても負けてしまったにもかかわらず、どこか吹っ切れたような表情を浮かべていました。
    ……それでも、人が怪我をしている姿を見るのは、やはり気分の良いものではありません。

    夕日のオレンジ色に染まる道を、私とレイサさんは並んで寮に向かって歩いていました。放課後スイーツ部の部室を出たとき、すでに空は暮れ始めていて、涼しい風が頬を撫でていきます。

    「あ!いい感じのベンチ発見です!!とうーー!」
    突然、レイサは目を輝かせ、吸い寄せられるように歩道脇のベンチに飛び込みました。

    「レイサさん、本当にベンチが好きですね。」
    少し呆れたように言いながらも、トリニティで彼女を見かけたときの光景が頭をよぎります。自警団としての活動中以外、ほぼどこかのベンチで寝ている姿しか記憶にありません。

    「あ、す、すいません、つい……セツナさんも座ってください!」
    レイサさんは慌てて体を起こし、私が座れるようにスペースを空けてくれました。
    「では、お言葉に甘えて。」
    私は微笑みながら彼女の隣に腰を下ろしました。

    「えへへ……こうして誰かと並んでベンチに座るの、初めてかもしれません。」
    「いつもベンチで寝てるからでは?」
    軽く冗談めかして言うと、彼女は目を丸くした後、「それは……そうですね!」と、すぐに笑顔になりました。その笑顔に、私もつられて小さく笑ってしまいます。

    ですが、なんだかそわそわしている様子が気になりました。もしかして、今もベンチで寝たいと思っているのでしょうか?それなら……
    私はふとももを軽く叩き、彼女の視線を引きました。驚いたように私を見た彼女は、一瞬戸惑ったものの、すぐに笑顔を浮かべて、「はい!」と元気よく返事をしました。そして、私の膝にそっと頭を下ろしました。

  • 175二次元好きの匿名さん24/12/10(火) 12:03:25

    セツナちゃんの膝枕
    これを目撃したトリモブちゃんの脳は果たして……

  • 176二次元好きの匿名さん24/12/10(火) 12:22:37

    せっちゃんのミノちちだと、膝枕してもらったら顔見えなくなりそう

  • 177二次元好きの匿名さん24/12/10(火) 23:08:22

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  • 178白染セツナ24/12/11(水) 03:53:32

    「空が……半分に……」
    「え?」
    「あ、いえ、お気になさらないでください!」
    「そ、そう……?」

    ベンチに座る私の膝の上に、レイサさんの頭がそっと乗っています。ふとももに伝わる彼女の重みと、柔らかな髪の感触。それに夕暮れの静けさが重なり合い、心地よい時間が流れていました。
    彼女の体温がじんわりと広がり、それだけで胸の中に温かいものが灯るようです。顔を見ることはできませんが、こうして寄り添うだけで不思議と安心感が得られるのが不思議でした。
    辺りは夕闇が深まりつつあり、冷たい夜風が少しずつ頬を撫で始めます。それでもこの瞬間だけは、時間が止まってしまえばいいとすら思えるほど、穏やかで心地よいものでした。
    しばらく沈黙が続きましたが、それは気まずいものではなく、言葉を交わさなくても通じ合えるような静かなひとときでした。

    「今日は、楽しかったです。」
    静かな声が膝の上から響きました。その声に私は微笑みながら返します。
    「ええ、そうですね。」
    「この宇沢レイサが、杏山カズサと同じテーブルでスイーツを食べる日が来るなんて、想像もしなかったです。」
    「カズサさんも、親しみやすい人ですよ。皆さんも同じです。」
    「そうですね。」

    私は手を伸ばし、彼女の髪を軽く撫でました。さらさらとした手触りが気持ちよく、自然とその動作が続いてしまいます。レイサさんは少しくすぐったいのか、小さく体をひねりましたが、特に嫌がる様子もありませんでした。

    「友達に、なれたんでしょうか?」
    少し不安げな声に、私は優しく笑みを浮かべながら答えます。
    「もちろんです。少なくとも、皆さんはレイサさんのことを友達だと思っていますよ。アイリさんもヨシミさんも、いつでも部室に来ていいって言ってましたよね?友達じゃない人にそんなこと言うと思いますか?」
    「……そう、でしょうか……そうかも、しれません。」
    彼女は少し考え込んだ後、納得したように小さく頷きました。その様子が可愛らしくて、私は微笑みを隠せませんでした

  • 179白染セツナ24/12/11(水) 03:54:19

    「また、一緒に遊びたいですね。」

    ふっと、レイサさんが静かに呟きます。その言葉に私は頷きながら返しました。

    「ええ、ぜひそうしましょう。今度は、挑戦状だけじゃなくて、ちゃんとスイーツも持ってきてくださいね。」

    「……善処いたします!」

    「……信じていますよ。」

    彼女の元気な返事に、つい笑ってしまいます。


    「でも、セツナさんも一緒に行くんだから、セツナさんが用意してくれるのを信じています!」

    「……」

    「……セツナさん?」

    レイサさんが小さく動き、私の膝の上で姿勢を整えたようでした。その仕草に、彼女がこちらを意識しているのを感じ取ります。直接顔は見えなくても、その静かな気配から、彼女の純粋な気持ちが伝わってくるようでした。その瞬間、胸の奥が少し重くなります。もうそろそろ、伝えなければいけないことがあります。


    「実は、レイサさんにお話ししたいことがあります……私、そろそろゲヘナに戻らないといけないんです。」

    「……え?」


  • 180二次元好きの匿名さん24/12/11(水) 13:22:26

    短期留学だからな…

    スレ主の更新時間がお労しすぎないか?

  • 181二次元好きの匿名さん24/12/12(木) 00:07:27

    続きを見たいので保守をしますよ

  • 182二次元好きの匿名さん24/12/12(木) 09:20:42

    朝ほしゅ

  • 183二次元好きの匿名さん24/12/12(木) 19:04:47

    保守

  • 184二次元好きの匿名さん24/12/13(金) 00:21:30

    朝起きれなかった時ようの保守

  • 185白染セツナ24/12/13(金) 03:59:48

    「ゲヘナに戻る……セツナさんが!?」
    「……はい。」

    レイサさんが驚いて体を起こそうとした瞬間、私は咄嗟に手を伸ばし、彼女の額に軽く手を添えました。
    彼女はしぶしぶ動きを止め、再び私の膝の上に身を預けます。視界には彼女の髪しか映りませんが、その動揺は全身から伝わってくるようでした。きっと今、彼女は驚きと困惑が入り混じった表情をしているのでしょう。でも、私はその顔を見たくありませんでした。

    「うっ……いつか帰る日が来るとは思っていましたが……突然すぎませんか?」
    「いえ、むしろもう長引いていました……」

    本当なら、以前セナ部長がトリニティに来た際、下手をすればその時点で留学が打ち切られていたかもしれません。それを思えば、ここまで滞在できたことのほうが奇跡的なのです。

    「ど、どうしていきなり……?」
    レイサさんの声がわずかに震えています。彼女にとっては本当に唐突な話でしょう。でも、納得してもらうには、きちんと事情を伝えるしかありません。

    「実は私、この留学は口実で……本当は治療のためにトリニティに来たんです。」
    「え?セツナさん、怪我してるですか!?大丈夫ですか!?」
    「いえ、身体的な怪我ではなく、その……精神的な問題です。少し前の事故が原因で、火や煙に対する恐怖心が……」
    「銃を持たないのは、その理由だったんですね……」
    「はい。ミネ団長や皆さんのおかげで、今はほとんど克服できました。」

    そう話すと、彼女は「良かったです」と小さく呟き、膝の上で再び力を抜きました。その重みと共に、彼女が安心してくれたのがわかります。

    「良かったのに……それでセツナさんともう会えなくなるなんて……」
    「すみません。」
    「セツナさんは悪くないです!……でも、本当に帰っちゃうんですか?」
    「……はい。」

    それ以上の言葉は出ません。静寂が二人を包み、聞こえるのはわずかな風の音と、遠くから響く校舎の鐘の音だけでした。

  • 186白染セツナ24/12/13(金) 04:00:13

    「寂しく、なりますね。」
    彼女がポツリと呟いたその言葉は、まるで独り言のようで。だけど、私の胸に深く刺さりました。
    「……ええ、私もです。」

    思わずそう返していました。出会いは些細なきっかけでしたが、いつの間にか彼女は私にとって大切な存在になっていました。トリニティで初めてできた友達で、そして一緒に過ごした時間はかけがえのないものでした。

    「うーん、こうなったら……休日にまた! でもゲヘナはドブラックですし……!」
    「ぶ、ブラックではないですぅ!ただ、他の部活と比べて少し忙しいだけですぅ!」

    突然の発言に思わずツッコミを入れてしまいます。でも確かに、救急医学部に戻れば多忙な日々が待っていることは否定できません。彼女が言うように、しばらくの間トリニティ自治区には来られないでしょう。

    「……寂しいですが、大丈夫です。レイサさんには、私以外にもたくさんの人がいます。放課後スイーツ部の皆さんも、レイサさんのこと歓迎してくれましたよね。だから、私がいなくなっても、きっと寂しさは薄れていきますよ。」

    そう言いながら、彼女の髪を優しく撫でました。その感触は柔らかくて温かくて、少しだけ未練を感じさせるものでした。

    「セツナさん……」
    彼女の声は小さく震えていましたが、どこか決意を秘めているようにも感じられました。

  • 187白染セツナ24/12/13(金) 04:02:16

    「セツナさん。」

    不意に聞こえた声は、いつものレイサさんの元気な声とはまるで違っていました。まるで消え入りそうな、けれど心の奥に秘めた何かを震わせるような響きでした。

    「実は私は、友達が少ないんです。」
    「……え?」
    不意打ちの告白に、思わず声を漏らしました。その言葉が意外すぎて、頭の中で一瞬理解が追いつかなくなります。

    「失礼してないか、迷惑をかけていないか……いつもそんなことばかり気にして、声をかけられても上手く返事ができませんでした。最近になってやっと、シャーレの先生のアドバイスで、クラスの子たちの誘いに応じられるようになったんです。」
    「先生が……」
    予想外の言葉に、目を瞬きました。

    「だから、私はセツナさんが思うほど器用な人間じゃないんです。」

    そう言ったレイサさんは、まるで自分の顔を隠したいかのように、頭を私のお腹の方に埋めるような仕草をしました。その動きには、どこか子供のようなあどけなさがありました。

    「セツナさんがいなくなった寂しさを、他の人で埋められるほど器用じゃないんです……」
    「……」

    その言葉はまっすぐで、どこか切実でした。私の心に響きすぎて、返す言葉を探しても見つかりませんでした。

    「セツナさんは、できますか?」
    顔を上げないまま、彼女はそう問いかけました。その声には、どこか泣きそうな震えがありました。

    「……」
    私もまた、答えに詰まりました。自分がレイサさんに対して同じ状況に立たされたとき、他の誰かでその寂しさを埋められるかと考えると……きっと無理です。そんな器用さは、私にもありません。

    「言われてみれば、確かにそうですね……レイサさんの代わりなんて、どこにもいません。」
    そう呟くと、再び沈黙が訪れました。室内は静かで、時計の秒針の音だけが微かに響いていました。

  • 188白染セツナ24/12/13(金) 04:12:47

    「よし、決まりました!」


    突然、レイサさんが大きな声を上げました。思わず驚き、目を丸くします。彼女は勢いよく両足を上げてから一気にベンチを蹴り、全身のバネを使って跳ね起きました。その軽やかな動きに目を奪われていると、靴下のままベンチの上に立ったレイサさんが私を見下ろし、勢いよく宣言しました。


    「セツナさんがトリニティに来られないなら、私がゲヘナまで行きます!」

    「で、でも、ゲヘナの治安は……!」


    思わず制止の言葉を口にしました。ゲヘナは決して治安が良い場所ではありません。無防備に来られても困ります。


    「自警団のスーパースター、宇沢レイサに不良なんてなんのそのです!」

    「ええと……」

    胸を張って堂々とそう言い放つレイサさんに、私はどう反応していいのかわからず、ただ唖然と見上げるばかりでした。私の反応を気づいたレイサさんも、段々顔が少し赤くなり、恥ずかしそうに言い直します。


    「……すみません、大声を出しました。でもこれから私も時間があればゲヘナに行くかもしれませんから、その時はよろしくお願いいたします!」


    「……あ、あと先蹴り飛ばした靴を拾ってくれると助かります。」

    「あ、はい」

  • 18924/12/13(金) 04:16:34

    年末になるとどうしても仕事が……(苦悶する顔)

    保守してくれてありがとうございます


    次はセツナの帰国(?)です

    送別会の規模は……? dice1d100=73 (73) (100ほど盛大に)

  • 190二次元好きの匿名さん24/12/13(金) 10:55:10

    七割はもう軽めのお祭り状態……?
    まぁ、ナギちゃんがティーパーティーホストとして支援することを約束したからそうなるか……

  • 191二次元好きの匿名さん24/12/13(金) 16:51:00

    いかに……セツナが各派閥の上位陣たち中心に愛されていたかって分かる描写になりそう
    これ……第二次エデン条約の調印かなり
    楽になりそう……
    やはりセツナ……君はエデン条約の旗頭(光)になれ!!!

  • 192二次元好きの匿名さん24/12/13(金) 17:03:56

    なるほど…

    スズミはゲヘナに出現しないが、宇沢が出現する理由はセツナか…


    >>191

    同席するだけで全文スムーズに行ける

    その代わりセナがめちゃ嫌な顔をしそう


    そろそろ次スレかな?

  • 19324/12/13(金) 23:53:25

    明日次スレを立ちます……

    送別会から始まる予定です

    やっとゲヘナに戻れます


    では恒例のスレ画安価>>194

  • 194二次元好きの匿名さん24/12/13(金) 23:54:55

    原点へ帰るのだ(救急医学部)

  • 195二次元好きの匿名さん24/12/14(土) 11:23:04

    くっそ!!とられた!!
    でも……異論がねぇ……それでいい……否!それがいい

  • 196二次元好きの匿名さん24/12/14(土) 20:57:48

    保守

  • 19724/12/15(日) 02:07:26
  • 198二次元好きの匿名さん24/12/15(日) 09:30:57

    立て乙

    白染セツナのあれこれが好転してるようで何よりです

  • 199二次元好きの匿名さん24/12/15(日) 14:19:33

    埋め

  • 200二次元好きの匿名さん24/12/15(日) 16:19:58

    200ならセツナをいじめてたトリモブ達が泣きついて来た

オススメ

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