- 1◆VLlUGaOg9c24/11/15(金) 18:41:41
- 2二次元好きの匿名さん24/11/15(金) 19:07:05
たておつ
- 3◆VLlUGaOg9c24/11/15(金) 19:07:48
ヴァルキューレの生徒?「みなさん、お察しの通り、シャーレの先生は我々が確保しています」
ナレーション
観念したヴァルキューレの生徒?の告白を聞いて、先生を拐かしたことへの生徒たちの怒りが爆発する。
勿論、ここに集まったのはカナも含めて立場ある生徒たちだ。感情を抑えつけて、冷静な対処を試みている。
しかし、それでも、抑えきれない怒りは形のない弾丸となって放たれ、ヴァルキューレの生徒?は再び青冷める。
カナは心配そうにヴァルキューレの生徒?に寄り添いながら、ゆっくりと背を摩りながら励ましていた。
ヴァルキューレの生徒?「ヒッ!も、もちろん、拘束はしていますが怪我はさせていません!」
ヒナ「なら、早く案内して」
ツルギ「………いや、待て。気持ちは分かるが事情聴取も必要だ。
捜査隊を2つに分け、片方は残ってコイツの拘束・尋問をする。というのは、どうだ?」
ヴァルキューレの生徒?「で、でしたら、簡易の地図を描きましょう!」
ナレーション
そういって、ヴァルキューレの生徒が自身の端末を取り出した……その時だった。
どうした?やっぱり、具合悪……っ!?
ナレーション
ヴァルキューレの生徒?の様子が可笑しい。異変に最初に気がついたのは、その身をずっと案じていたカナだった。
動きが止まったのである。それも、まるで機械がフリーズしたかのように、全く姿勢を崩すこと無く静止している。
青冷めていた筈の顔色も、頭そのものを入れ替えたかのように一瞬にして真顔になり、文字通り人形のようだった。 - 4◆VLlUGaOg9c24/11/15(金) 19:08:08
- 5二次元好きの匿名さん24/11/15(金) 19:12:52
今更と言えば今更なんですけどトリップ戻したんですね
- 6二次元好きの匿名さん24/11/15(金) 19:13:58
つまり……ロボ生徒……?(?
- 7二次元好きの匿名さん24/11/15(金) 19:18:15
なんじゃこら
- 8二次元好きの匿名さん24/11/15(金) 19:23:33
うわーお
- 9◆VLlUGaOg9c24/11/15(金) 19:30:51
代理モブ「「絶命した」と表現した所為で、現状の予定は未定だけど、将来的に生存ルートがやり辛くなったと、
1は新スレ早々いきなり後悔しています。1は相変わらずポンコツですね」
ナレーション
ヴァルキューレの生徒?に対して、喧嘩腰であった生徒たちもこれには唖然とした。余りに突然のことだった。
コロコロと転がったヴァルキューレの生徒?の残骸………内部や機械が丸見えになった首がカナの足にぶつかり、
2人の視線が合う。そうして、ようやく、一同は何が起こったのかを理解した。
ベアトリーチェは二枚舌のバカダムで、どうしようもないクズだった。今でも許してないし、許しちゃいけない。
……けど、私たちを傷つけて追い詰めることはしても、虚しさや怒りを植え付けることはしても、
「これ」だけはしなかっ……・いや、しようとしてたが、でも、実際、アイツに直接殺された仲間はいない。
ナレーション
カナはゆっくりと、可能な限り優しい手つきで首を拾い上げて抱きしめる。その目には、大粒の涙が浮かんでいた。
でも、そうか。この絵を描いたヤツは「やる」のか。
自分に従う相手を、助けになる相手を……自分の手で殺すのか。
ナレーション
誰も声をかけられなかった。怒りが、悲しみが、強い意思の力が不可視の嵐となって渦巻いていた。
イチカは戦慄した。嵐の中心であるカナの瞳が見たこともほどに鋭く、冷酷な色をしていたからだ。
カナの精神テンションは任務を遂行する兵士のそれに戻っていた。
……なら、そいつは私の敵だ。許さない、許しちゃいけない敵だ。
ナレーション
カナは焼けただれた残骸の中から、生徒たちの誰もが見慣れたタコのシンボルの姿を見つける。
殺意の宿る冷たい目が、遙か遠くの「敵」を見据えていた。
- 10二次元好きの匿名さん24/11/15(金) 19:42:31
やりやがった
- 11二次元好きの匿名さん24/11/15(金) 19:43:04
- 12◆VLlUGaOg9c24/11/15(金) 20:19:20
代理モブ「あのカナちゃんが殺意?と思われる方も居るかもしれません。
ですが、カイ……いえ、敵は1番の地雷を踏み抜きました。最も触れてはならない逆鱗に手を出しました」
代理モブB「確かに、神子柴カナは善の人です。キヴォトスでは珍しいほどの寛容さと倫理観を持っています。
………けれど、カナはアリウス最悪の暗黒時代の内戦と、アリウス最低の暗黒時代の圧政。
その2つの時代の中を生き抜いてきました。最低限、適応して見せました」
代理モブC「だから、カナの中にも兵士としての冷酷さは眠っています。もう2度と起こしてならない冷たさが。
よく言うでしょう?「普段優しい人ほど本気で怒ったら怖い」と。つまりは、そういうことです」
代理モブ「1も最初はヴァルキューレの生徒?を生かすつもりだったそうですが、
カイザーが裏切りを許す訳がありません。だから、結局、こうなるのは必然だったんです」 - 13二次元好きの匿名さん24/11/15(金) 22:58:53
目覚めさせてはいけないものを目覚めさせたか、カイザー
- 14二次元好きの匿名さん24/11/16(土) 08:07:24
残念
- 15二次元好きの匿名さん24/11/16(土) 12:09:54
ロボキューレちゃん…
- 16二次元好きの匿名さん24/11/16(土) 20:43:56
保守
- 17◆VLlUGaOg9c24/11/16(土) 21:50:04
代理モブ「1も悩んだけど、1の脳内のカイザープレジデントが「やれ」って言うから……」
ナレーション
ほどなくして、ヴァルキューレ警察学校内で先生が発見・保護された。
念の為に検査入院を……と、救護騎士団のミネからの提案もあったが、先生は緊急事態だからと入院を固辞。
最終的には軽い健康診断のみを行って、その足で先生も交えて会議を再開することととなった。
リン「カイザーのやり方に対して疑問を抱いたヴァルキューレ生の離反者……尾刃カンナ公安局長の齎した情報、
捜査に参加した治安自治組織の皆様の証言、そして、恐ろしさすら感じさせるほどのカナの告発。
それらの影響もあって、カイザーコーポレーションに対しても今まで以上に厳しい捜査の目が入るでしょう」
カナ「分かった。ありがとう、リン」
ナレーション
静かに目を閉じるカナの姿を、その場の全員が注視していた。
…1度は復讐鬼に墜ちたと思わせるほどの豹変振りを見せたカナだったが、あのアリウスで育ったが故か、
少なくとも表面上は意識を切り替えて、何時もの表情を取り戻しているように見えた。
しかし、カナの涙を知る治安維持組織の生徒たちからすれば普段通りの姿は痛々しいようにも見え、
そんな彼女たちに釣られて、上司となる生徒会長や生徒会の面々もカナへ関心を向けざるを得なくなっていた。
“カナ…“
ナレーション
中でも、1番にカナを気にかけていたのは先生だった。
何しろ、先生はアリウスの地下聖堂で磔にされたカナの姿を見ている。
殺されかけたにも関わらず、ベアトリーチェの心に想いを馳せて、それを掬い上げた優しさを知っている。
そんな「生徒」が、目の前で助けようとした誰かを殺されたと聞かされたら、先生は冷静ではいられなかった。
- 18二次元好きの匿名さん24/11/17(日) 08:37:07
不安よな
- 19二次元好きの匿名さん24/11/17(日) 12:28:00
独断先行だけはしないといいんだけど
- 20二次元好きの匿名さん24/11/17(日) 20:36:25
切り替えれてるのが逆に心配になるわ
- 21◆VLlUGaOg9c24/11/17(日) 21:54:15
先生、そんなに心配しなくても大丈夫だ。
先生たちのお陰でトリニティに来てからは平和……でもなかったけど、「こういうの」は初めてじゃない。慣れてる。
ナレーション
違う、大丈夫な筈がない。幾ら痛みに慣れていても、傷痕が癒える訳では無いのだ。
けれど、カナは………アリウスはそれを知らない。時間に任せて、傷も痛みも抱え続ける生き方しか知らない。
“カナ、それは……っ!“
ナレーション
何とかしなければ!という想いが湧き上がるものの、何を如何したら良いのか分からないまま、
先生の中では何も出来ないことへの無力感と焦燥感だけが渦巻いていた。だって、生きてきた世界が違い過ぎた。
平和を知らない子どもと戦争を知らない子どもの価値観は違う。何処かの漫画の海賊が言っていた言葉の意味を、
先生は現実に思い知らされることになった。
“…それでも、心配ぐらいはさせて欲しいな”
ナレーション
結局、先生は上手く笑えているかも分からないまま、当たり障りの無い言葉を口にすることしか出来ない。
そっか。なら、ありがとう。やっぱり、先生は優しいな!
ナレーション
何時もと変わらない華が咲いたような笑顔は、不思議と、枯れたまま無理に咲こうとしているように見えた。
- 22二次元好きの匿名さん24/11/17(日) 22:58:15
そればっかしは必ず生まれるか…