- 1店主24/11/16(土) 22:23:44
- 2店主24/11/16(土) 22:24:51
- 3店主24/11/16(土) 22:25:35
- 4二次元好きの匿名さん24/11/16(土) 22:34:14
怪談テーマの回か、たのしみ
- 5店主24/11/16(土) 22:38:38
- 6二次元好きの匿名さん24/11/16(土) 22:39:33
支援
- 7店主24/11/16(土) 22:52:54
- 8二次元好きの匿名さん24/11/16(土) 22:53:13
新作ヤッター!
でも怖いのか……ちょっと不安 - 9二次元好きの匿名さん24/11/16(土) 22:54:43
新作だ!……キャラが怖い話するのか新しいな
さすがと言うか凄いないろんなお店出せて - 10二次元好きの匿名さん24/11/16(土) 23:02:27
なるほど
語り手はキャラだから怪談集めか - 11店主24/11/16(土) 23:12:32
- 12店主24/11/16(土) 23:38:47
(>>11 モネGO)
モネ「街に来るのは久しぶりね…次はもうしばらく島から出られないから、今のうちにたくさん買い物しておかなきゃ」
モネ「ん?あら、本の…屋台?」
―おや、いらっしゃいませ
モネ「こんにちは ここは古本屋かしら」
―いいえ、ここはお客様から噺の買い取りをする店です
モネ「噺の買い取り?」
―俗に言う怪談噺ですね
―怖いものに限らず、不思議な話などでも結構です
―何かお話ししてくだされば、心許のお礼をさせていただきます
モネ「ふうん?怪談、ねえ…」
モネ「あ…でも、そうね」
モネ「じゃあ、こんなのはどう?」
- 13店主24/11/17(日) 00:41:01
私はね、今ある施設で子どもたちの世話をしているの。大きな子も小さな子もいるわ。
基本的な身の回りのことから勉強、遊ぶこと…体調管理とかもね。
でも最近変なことがあったのよ。
子どもたちに着替えを持っていくと一着足りない。食事やおやつを用意すると1人分足りない。ベッドに入れない子がいる。何かをする時に1人分足りない、ということが続いたの。変よね、私ちゃんと人数分用意しているのに。
どこで間違えたのか、もしくはなくなったのか調べたわ。
あの子達が悪戯で隠したってことはないと思ったけど、でも私の知らないところで一人、誰か侵入してる可能性はある。
そんなの一大事じゃない。子どもたちに危害を加えないとも限らないし。
そして無くなったものを検証していて気付いたの。最初は一番小さな子のおやつ、次に1つ大きな子のシャツ、2つ大きな子のご飯、3つ大きな子のベッド…。
ね、なんだかちょっとずつ大きくなってるでしょう?
数はずっと1つだから、増えてるわけじゃない。大きくなっているのよ。まるで成長してるみたいに。でもマス…上司に言っても相手にしてくれないし、ひとまず子どもたちの警備を強化したわ。それでも侵入者らしき者は見つからなかった。
そうしているうちになくなる物は成人相当量になった。特に食事が。
どうしたものかと思って、私は一人で散歩しながら対策を考えたわ。私の職場、ずっと雪が降っているのよ。冬島?そうね、冬島。深く深く雪が積もって、なかなかいいところよ。
その雪の中を歩いていたら、目の前に雪の小山ができたの。
文字通り目の前で雪が盛り上がったのよ。土の下からモグラが出てくるみたいに。どんどん大きくなって、ついには人の形になった。
それは私だったわ。雪でできた私。雪の塊なのに動くの。
唖然としてる私に雪の私は覆いかぶさって首を絞めてきたわ。冷えた手じゃない、雪の塊だった。首を絞めて、その上口に雪を詰め込んできて、窒息させようと。
普通ならここで殺されてしまうんでしょうけど、実はね――そう、私悪魔の実の能力者なの。だからむざむざと殺されてなんかやらなかった。能力で、逆に相手を…取り込んでやったの。
それ以来、物や食事が1人分足りなくなることはなくなったわ。やっぱりあれのせいだったみたい。
あれが何だったのかはわからないけど、子どもたちへの被害がなくなったから、もういいわ。 - 14店主24/11/17(日) 00:48:38
モネ「…というところなんだけど、どう?お気に召した?」
―ええ、ありがとうございます
―実に興味深いお噺でした
―では、お約束通りこちらをどうぞ
モネ「あら、エクレア?美味しそう…それにカラフルね」
―バニラ、バナナ、ストロベリー、抹茶、ブルーベリー、チョコ、オレンジ、モカと…色々作っていたら増えてしまいまして
モネ「いいの?話しただけなのに、こんなに」
―どうぞどうぞ
―お子様達の数に足りているといいのですが
モネ「十分よ ありがとう」
―こちらこそ、よいお噺をいただきました
・
・
モネ「エクレアか…」
モネ「そうね、たまには違うお菓子もいいわよね」
モネ「せっかくだから他にも買っていこうかしら」
モネ「♪」 - 15店主24/11/17(日) 00:55:28
・
・
―さてさて…
―この部分、気になりますね
『それは私だったわ。雪でできた私。雪の塊なのに動くの。
唖然としてる私に雪の私は覆いかぶさって首を絞めてきたわ。冷えた手じゃない、雪の塊だった。首を絞めて、その上口に雪を詰め込んできて、窒息させようと。
普通ならここで殺されてしまうんでしょうけど、実はね――そう、私悪魔の実の能力者なの。だからむざむざと殺されてなんかやらなかった。能力で、逆に相手を…取り込んでやったの。』
―あの人の形を成した雪があの人の口に詰め込まれ…それは口から侵入しようとしたともとれる
―そして逆に取り込まれた
―けれど、もしもそれの狙いが、始めからあの人の一部になることだったら?
―取り込まれたのか、それとも侵入されたのか…今のあの人は、どちらなんでしょうね
(±1) - 16店主24/11/17(日) 01:19:01
- 17二次元好きの匿名さん24/11/17(日) 01:25:12
dice1d205=177 (177)
- 18二次元好きの匿名さん24/11/17(日) 01:26:10
たしぎ
- 19二次元好きの匿名さん24/11/17(日) 01:26:29
ミホーク
- 20二次元好きの匿名さん24/11/17(日) 01:26:35
カク
- 21二次元好きの匿名さん24/11/17(日) 01:26:46
- 22二次元好きの匿名さん24/11/17(日) 01:26:47
ガイモンさん
- 23店主24/11/17(日) 03:07:16
(>>21 クイーンOK)
クイーン「怪談だァ〜〜?」
―ええ
クイーン「ったく…お汁粉の代金が怪談噺なんざ、聞いたことねェぜ」
クイーン「(だがおれの鼻と直感が告げている…このお汁粉は逃しちゃならねェと!)」
クイーン「しかし怪談かァ〜…実験中に部下の腕が吹っ飛んだとか作ったはずの薬が無くなったとか実験生物を入れてたガラスケースが割れてたとか防護服に穴が空いてて皮膚に斑点ができたりとかちっとばかしやらかした話ならいくらでもあるが…」
―(それも十分怖い…)
クイーン「ンン〜〜〜…」
クイーン「…おッ!そうだ、あれがある!」
- 24二次元好きの匿名さん24/11/17(日) 09:45:07
±1ってどういうこと何が減って何が増えたの
- 25二次元好きの匿名さん24/11/17(日) 16:25:35
このレスは削除されています
- 26店主24/11/17(日) 16:28:21
おれはよ、科学者だから普段は当然色々研究やら何やらしてるワケよ。
で、その関係で方々から何がしかの調査やら検査やらの依頼もくるわけだ。これの仕組みを暴いてくれとかあれの成分を調べてくれとかな。
あの日もそうだった。部下がどこぞの組織からこいつの正体を調べてくれって依頼が来てますよ、っつってな。何重にも包まれた布を剥いで出てきたソレを見て、部下は悲鳴をあげたしおれも流石にうげっとなったモンだ。
パッと見、犬の腐乱死体だった。耳は落ち体毛は抜け皮膚は崩れて内臓まで乾き、血も抜け切っているように見えた。
もちろんおれも部下もただの腐乱死体ならこんなに驚かねェ。ただこの時は強烈な違和感と不気味さがあったんだ。
色々調べてその違和感の正体がわかったぜ。
乾いてこびりついていた血、皮膚から採取した組織片、体毛、骨髄…それら全てが『人間』のものだった。
なあ、意味がわからねェだろ?目の前の腐乱死体はどう見ても犬なのに、細胞は人間なんだ。キメラだってこんなことにはなりゃしねェ。無理やり型にはめたなら骨が折れたり歪んだりしてるはずだがそれもねェ、人間にはない骨が人間の組織でできてんだ。まるで人間を素材にして捏ね回して犬の形を作ったみてェに。そりゃ違和感があるだろうさ!人間の細胞で犬の体なんてよ!いやァ、あれには興奮したぜ。
それをどうしたかって?どうもしねェよ、そのまま細胞的には人間だ、っつって返したさ。特にその後の知らせもなかったはずだから納得したんじゃねェか。
それだけか、って?は、カンがいいな。ああ、もう一つ付け加えたことがあんのよ。
検体に呼吸音を確認、ってな。 - 27店主24/11/17(日) 17:38:20
クイーン「さあ話したぜ!お汁粉を出しな!隠してることは匂いでバレてんだよ!これ以上出し惜しむと暴れるぞ!」
ーええ、もちろん とても興味深いお噺をいただきましたからね
ーはいどうぞ、こちらです
クイーン「…おお!」
クイーン「匂いでわかっちゃいたが、やはり抹茶のお汁粉だったか!」
クイーン「なんという鮮やかな緑…!そして紅白の餅にわずかな金粉、これは…小紫ちゃんカラーじゃねーか!!」
クイーン「いい仕事しやがるな…店主!」
ーお褒めに預かり光栄です
クイーン「こいつはいただいていくぜ、じゃあな!」
ーありがとうございました
ヤセチマッタラモテスギルカラ~♪ - 28店主24/11/17(日) 17:58:01
- 29二次元好きの匿名さん24/11/17(日) 19:07:19
このぬるっとした不気味さよ
- 30二次元好きの匿名さん24/11/17(日) 20:09:25
最後に数字が出る話とでない話があるのか…もっといけば法則がわかるかな?
- 31店主24/11/17(日) 20:48:08
- 32二次元好きの匿名さん24/11/17(日) 21:02:21
dice1d205=137 (137)
- 33二次元好きの匿名さん24/11/17(日) 21:03:00
dice1d205=182 (182)
- 34二次元好きの匿名さん24/11/17(日) 21:03:42
くれは
- 35二次元好きの匿名さん24/11/17(日) 21:03:58
クロコダイル
- 36二次元好きの匿名さん24/11/17(日) 21:04:10
- 37店主24/11/17(日) 21:55:11
(>>36 バギーOK)
ジュ~…ジュ~…
バギー「怪談ン〜〜?オイオイオイ、このおれ様に怖ェモンがあると思うのか?」
―そうですか、では残念ですがこちらは…
バギー「わああああああ!!待て待て待てちょ〜〜〜っと待て!今思い出すから!記憶の彼方から捻り出すから!!あッそういえばあったな!な〜〜んかあったな!思い出してきたな〜〜〜〜!!」
―ほう?
バギー「(クソッなんだこのヤロー!!美味そうな匂いをさせてる店があったから何かかっぱらってやろうと思ったのに、よりにもよってこのおれ様を簀巻きにするたァ…!!)」
バギー「(だが今はあのにっくき麦わら野郎のせいで万全の力が発揮できねェ…正直ハラが減りすぎて何も考えらんねェ有り様だ…)」
バギー「(そこにきてこのホットドッグの匂いと音…!クッ…!!)」
バギー「おい!言っとくがな!おれ様はこわァ〜〜〜〜〜〜い海賊サマなんだぞ!こんな状態じゃなかったらお前なんざバラバラなんだからな!」
―はあ
バギー「ぬ゛ぁ゙ぁ゙ぁ゙ぁ゙ぁ゙…この気のない返事!!もう容赦しねェからな!おれ様渾身の語りで泣かせたらァ!!」
- 38二次元好きの匿名さん24/11/18(月) 02:33:34
こういうキャラが怪談語るやつも怪異に巻き込まれるのも大好きだから両方の特徴持ってるこのスレめっちゃ好き
助かる - 39二次元好きの匿名さん24/11/18(月) 03:34:12
このレスは削除されています
- 40店主24/11/18(月) 03:35:04
その地図は確か、酒場で貰ったんだ。ところどころ虫が食って穴を開けて、色も褪せて、インクも滲んで、なかなか期待できる地図だった。
地図には一箇所赤いバツ印がついててな。言わずもがな宝の地図よ。仲間はその時みーんな酔いつぶれててな。仕方ねェから地図をくれたそいつとそのバツ印の場所を目指した。山を抜け、谷を超え、たどり着いたのは使い森の中にある洞窟。何かを隠すにはもってこいの、いかにもな場所だ。
その洞窟は少し奥に進むと人の手が入った痕跡があったんだ。野生の動物じゃねェ。篝火台があり、洞窟が崩れないよう木材で支えがしてあった。まあ狭いは狭いんだが、大の男2人がなんとか横並びで通れるくらいだ。
しばらく窮屈な思いをしながら進んでいくといきなり開けた空間に出た。でけえ空洞だ。
―ピチョン、ピチョン
水滴が天井から落ちる。足を進めるたびにぴちゃっと水音がした。湿気って冷えた空洞だった。
そのでけえ空洞の奥には無造作に袋がいくつも転がってた。一つ一つが人一人入りそうなでけえ袋だ。
おれ様はピーンときたね。ははあ、ここはどこぞの賊が奪ったお宝を隠しておく場所なんだな、ってよ。まあ実際方法としては悪くねェ。とはいえあんな古い地図が他人の手に渡っちまってるってことは、そいつ自身はもう死んじまってるんだろうな。おれ達はその場で手を合わせた。どこの誰だか知らねェがありがとう、おめェの残した宝はおれ達がありがたーくいただくぜ。
さてそれじゃあお宝ちゃんとのご対面といきますか。そうしておれ達は袋を開けにかかった。こういうところに溜め込まれてるのは硬貨や札束が望ましい。骨董品や美術品はきれいな状態なら金になるが、壊れやすいしカビて価値がなくなってる事が多い。やっぱりお宝は金と宝石が一番だ。ちなみに嬉しくないのは食料品。まず腐ってる。
湿気を吸って固くなっている結び目に手をかけた時、袋が動いた気がした。お、なんだ?中身が崩れたか?それにしちゃあジャラ、っていう感じじゃなかった。じゃあこいつは札束か?うーん、こういうところに隠してある札束は濡れて滲んだり破れたりして使いモンにならなくなってることがあるから硬貨の方がいいんだが。 - 41店主24/11/18(月) 03:35:31
そう思いながら固い結び目を解いたと同時、隣で悲鳴があがった。反射的にそっちを見たら、一緒に来たやつが開けた袋から…腕?みてェのが出てきてそいつの腕を掴んでいやがった。
病気で死んだみてェな腕だった。土気色で、見える範囲全体に紫の斑点ができてて、ぶよぶよしてて、異常に凸凹した腕だった。そんなモンに腕掴まれちゃ悲鳴の一つも出るってモンだぜ。
そいつが掴まれた腕を必死に引き剥がそうとしている横で、おれはハッと自分の開けた袋を見た。案の定、おれの開けた袋からもぬっと斑点だらけのぶよぶよした腕が出てきたところだった。咄嗟にバラバラ緊急脱出できたおれ様天才。
――ぎゃああああああああああ!!!
おれ達は絶叫して身を翻し、ダッシュでその場から逃げ出した。いやムリ。ホントにムリ。もしあの中にお宝入の当たり袋があるとしてもムリ。っていうかたぶんない。だって空洞から通路に抜ける時にチラッと見えたけど、たぶんあそこにあった袋全部ごそごそ動いてたんだぞ。
ともかくおれ達はそのまま洞窟を抜けて酒場まで撤退した。そして酔いつぶれて寝ていた奴らを叩き起こして朝まで騒いで飲み明かした。地図は燃やした。
その時のことはおれ達の間で、暗黙の了解で悪い夢ってことになった。ああ、悪い夢さ。なにせしこたま飲んで酔ってたからな!
翌日、おれは予定を早めてその町を、島を出た。そいつも別の商船に乗せてもらって島を出ることにしたらしく、おれ達は互いに船の上で手を振った。おれ達は一夜の悪夢を共有した戦友だった。
ただなァ…一つ気になることがあってよ。
大きく振られたあいつの腕にひとつ、黒い斑点があったように見えたんだ。
まァ、気のせいだろうがな。 - 42店主24/11/18(月) 04:59:28
バギー「さァ話したぞ!文句はねェだろ!」
―ええ、もちろん とても興味深いお噺でした
―では失礼して…はい、解けましたよ
―それと、こちらですね…さ、どうぞ
バギー「おおおお!!」
バギー「焼き立てホットドック…まだ湯気がたってるじゃねェか、ありがてェ!」
バギー「んじゃさっそく」
バクッ パリジワッ
バギー「ッかァ〜〜!これだよ、これ!太めで胡椒のきいた熱々パリパリ粗挽きソーセージ!この音と熱さと肉汁がたまらねェ!」
バギー「タマネギだのピクルスだのが何も入ってないのもいい、パンとソーセージ、そこにケチャップとマスタード、これだけでいいんだよ」モグモグ
―もう一ついかがです?
バギー「いいのか!?いやァ悪ィなあ!」
バクバクパリジュワバクバク…
・
・
バギー「ああ食った食った!美味かったぜ兄ちゃん!」
―こちらこそ、よいお噺をありがとうございました
―どうぞお気をつけて
バギー「おお!じゃあな!」
フンフフーン♪ - 43店主24/11/18(月) 05:07:52
- 44二次元好きの匿名さん24/11/18(月) 08:51:03
あ、±ってモネの怪談のタイトルか
- 45二次元好きの匿名さん24/11/18(月) 09:31:43
当然のように挟まれる飯テロ
- 46二次元好きの匿名さん24/11/18(月) 12:16:58
偶然乗り合わせた船…一夜にして広がる感染症…海の上では逃げ場などなく…やがて漂う船を見つけて乗り込んだ海賊は黒い斑点が浮かんだ死体を見つけて…ってとこまで妄想した
- 47店主24/11/18(月) 16:00:10
- 48二次元好きの匿名さん24/11/18(月) 16:04:04
キャベンディッシュ
- 49二次元好きの匿名さん24/11/18(月) 16:07:27
dice1d205=56 (56)
- 50二次元好きの匿名さん24/11/18(月) 16:07:39
dice1d205=185 (185)
- 51二次元好きの匿名さん24/11/18(月) 16:08:06
dice1d205=1 (1)
- 52二次元好きの匿名さん24/11/18(月) 16:08:23
- 53二次元好きの匿名さん24/11/18(月) 16:08:34
クロコダイル
- 54二次元好きの匿名さん24/11/18(月) 21:27:33
ミホーク楽しみ
- 55二次元好きの匿名さん24/11/18(月) 23:50:51
わくわく
- 56店長?24/11/19(火) 01:14:25
(>>52 ミホークOK)
ミホーク「ふむ…怪談か」
―ええ
ミホーク「それでおれの希望するものを差し出すと?」
―はい
ミホーク「…」
ミホーク「(適当な酒を見繕おうと島を出てきたが…怪談噺を買い取るとは、酔狂な店主だ)」
ミホーク「いいだろう では…」
- 57二次元好きの匿名さん24/11/19(火) 07:51:37
名前が店主じゃなくて店長?になってるのめっちゃ気になる
- 58店主24/11/19(火) 08:18:14
おれが今拠点としている島には、知能の高いヒヒがいる。刀を振るい銃を撃つ、戦うことを覚えたヒヒだ。こいつらは徒党を組むとそこらの海賊では相手にならない程には厄介だ。
そんな奴らだがおれが島を訪れた当初、一匹奇妙な個体がいた。時折他のヒヒ達が怯えて逃げるようにざわめく事があったのだが、今思えばあれはあの個体が現れた時だったのだろう。
おれがそれを初めて見たのは、ヒヒ達のその様子に気づいてしばらく経ってからだった。
その島にあった王国は内戦で滅んだのだが、おれが足を踏み入れた時点では死体もそこら中に転がっていてな。その死体はいつの間にか減っていて、どうやらヒヒ達が片付けているようだとおれは思っていた。島中に漂い死臭が幾分マシになったあの夜、おれは例の奇妙な気配を感じて城を出た。
満月の夜だった。焼け落ちた建物が島の湿気で苔むして自然に還ろうとしているかつての街中で、そいつは広場の中心でうずくまっていた。その一点から、ひどい死臭が広がっていた。
積み上げられた何人もの死体。その前にうずくまる影から、咀嚼音が聞こえた。
ゴキュ、ジュル、ゴリ、ボリ、ブチブチッ
死体を食っているのだと、影で見えなくてもわかった。同時にあれは、他のヒヒ達とは違うとも。おれの気配に気づいて振り返った奴の姿が、月明かりに浮かび上がった。
他のヒヒより大きな、黒毛の個体だった。全身が黒く、顔だけが血濡れたように赤い。いや、実際血濡れていた。すでに腐り始めた死体に顔を突っ込んで食い散らかしていたのだから。
その後一戦交えたが、手応えが動物ではなかったな。結果から言えば斬った。問題はその後だ。
斬り捨て倒れた直後、奴の体から黒い霧が噴き上がった。霧はすぐに拡散したが、残ったのは普通のヒヒだった。おれが斬った黒いヒヒではなく、他のヒヒと同じ姿のな。
あれ以来あの黒いヒヒは見ていない。気配も感じない。だがどうにも、あの黒い獣を仕留めた気がせんのだ。 - 59店主24/11/19(火) 08:23:10
ミホーク「…と、こんなところだ」
―大変興味深いお噺でした
―さて、お約束の品物ですが…こちらのワインでいかがでしょう
ミホーク「ふむ…悪くない」
ミホーク「ではこいつは貰っていく」
―ええ、ありがとうございました
・
・
ミホーク「怪談噺の買い取りか」
ミホーク「あれも一種の厄落としなのだろうな」 - 60店主24/11/19(火) 08:26:40
- 61二次元好きの匿名さん24/11/19(火) 08:27:32
このレスは削除されています
- 62店主24/11/19(火) 08:27:57
(>>57 何か意味があると思うでしょう?ただただ間違えただけなんですよこれが…スミマセン)
- 63二次元好きの匿名さん24/11/19(火) 08:30:27
びっくりした…店主さんが取り憑かれてなくて良かったです!
- 64店主24/11/19(火) 15:22:52
- 65二次元好きの匿名さん24/11/19(火) 15:26:56
- 66二次元好きの匿名さん24/11/19(火) 15:28:02
dice1d205=144 (144)
- 67二次元好きの匿名さん24/11/19(火) 15:28:33
ボンちゃん
- 68二次元好きの匿名さん24/11/19(火) 15:28:34
- 69二次元好きの匿名さん24/11/19(火) 15:28:48
- 70二次元好きの匿名さん24/11/19(火) 15:28:52
ペロス兄
- 71二次元好きの匿名さん24/11/19(火) 15:29:47
ダイス、ハットリ被ってて草
- 72二次元好きの匿名さん24/11/19(火) 15:30:23
- 73店主24/11/19(火) 21:07:03
(>>69 コラさんOK)
コラソン「怪談って、つまり怖い話ってことか?」
―お噺しをいただけたらそれがお代ということで
コラソン「金がかからねェのはありがてェが…怖い話…怖い…」ウ~ン
コラソン「(まさか任務のこと話すわけにはいかねェし…新人時代に先輩たちから聞いた話は眉唾だしなあ)」
コラソン「(奇妙なことなら思いつくけど、おれの能力のことだから人には話せな…あ)」
コラソン「なあ、人から聞いた話でもいいのか?」
―…ええ、構いませんよ
―”人から聞いた話”をされる方もよくいらっしゃいます
コラソン「そうか!じゃあ…」
- 74二次元好きの匿名さん24/11/19(火) 23:17:27
このレスは削除されています
- 75店主24/11/20(水) 08:06:18
おれの知り合いから聞いた話だ。なんでもそいつの勤め先には幾つかの決まり事があったらしくてな。
決まり事って言っても規則とかじゃなくて、上司や先輩から新人に口伝で伝えられるようなやつだ。その中に奇妙なことがあるらしい。怪我につながるから夜中に灯り無しで出歩くなとか、防犯のために戸締まりをしっかりしろとかじゃない。
◯時ちょうどに鳴る電伝虫には出てはいけないとか、仕入れた魚の中で赤い波状のラインが入ったものは破棄しないといけないとか、毎月1日だけ裏のポストに入っている手紙はその場で燃やさないといけないとか。そういう意味がわからないしわかったらたぶん怖い、そういう決まり事があったんだそうだ。
その中に一つだけ、男が理由を知っているものがある。なんで知ってるかって、体験したからだ。男が体験したのは新月の夜には西の廊下で音を立ててはいけない、というものだった。
詳細は省くがとある新月の夜、男は夜中に廊下を歩いていた。住み込みの部屋に向かう途中に西側の廊下を通る必要があった。先輩には遠回りするよう言われたが、音さえたてなきゃいいんだろうと男はその廊下を通ることにした。気配を消したり音をたてないことには自信があったんだ、そいつは。
さて件の廊下に差し掛かる。音をたててはいけないと言われているだけあってそもそも人が近寄らないため夜中ということを差し引いても静かなものだった。僅かな灯りを頼りに廊下を進んでると、一つの窓が目についた。
角の窓。他の窓はカーテンが引かれて閉じているというのに、その窓だけカーテンが閉め忘れられていたんだ。 - 76店主24/11/20(水) 12:55:24
閉め忘れかな、と思ったんだ。ちょっと奥まってでかい壺の影に隠れた位置にあるから見逃したんだろうなって。つーかなんであんな隅にでかい壺置いてんだろう。
気づかなかったフリして放っておいてもよかったんだが、そこは戸締りだのカーテンの開け閉めだの結構厳しい会社だったから、明日閉め忘れたのを誰かが叱られても可哀想かと考えた男は開いたままのカーテンを閉めに行ったんだ。
壺を避けて、カーテン留めの紐に手を伸ばした時だった。
人がいた。
外から窓にべったり張りついて中を覗くような格好をしている、人がいた。
この時男が声を上げなかったのは賞賛されていいと思う。だって夜中にヤモリみたいに窓の外に張りついてる奴とのご対面だぞ?
見た目からして青白い肌にバサバサの髪、と異様な風体だったが、何よりおかしいのは目に包帯が巻かれていたことだ。蛇のような文字のようなものが全体に書かれた包帯。何かこう、ヤバげな儀式に使われそうな。
けど驚くと同時に男は理解した。どうして音を立ててはいけないのか。きっとこいつが理由なのだと。
こいつは目が見えない。包帯をしているから見えないのか、見えないから包帯をしているのか、あるいは見えないように包帯をしているのかはわからないが。ともかく音を立てるなというのは、こいつに気づかれないようにするためだ。
男はそのまま音を立てないようにしてその場を離れた。離れて、部屋までダッシュした。そして朝まで、ベッドの中で息を潜めていた。寝つきがいいのが男の密かな自慢だったけど、当然この夜は眠れなかった。
翌朝それとなく上司に訊いてみたら「ああ、見たのか」と同情された。それ以来その会社を出るまで、男はそれまでの先輩達と同じように、後輩達にあそこで音を立ててはいけないと教える側になった。
覗いてたやつの正体も目的も、男が会社を出たその後どうなったかも、何一つわからないままだ。
人間とは思えねえな。だってその窓、3階なんだ。 - 77店主24/11/20(水) 13:58:03
コラソン「ーって感じなんだけど、どうだ?」
ー大変興味深いお噺をいただきました
ーではこちら、どうぞお持ちください
コラソン「おー、でっけえおにぎり!いいのかこんなに!」
ーええ、もちろん
コラソン「なんか悪いなあ、話しただけなのに」
コラソン「じゃあありがたく貰ってくよ」
ーこちらこそ、ありがとうございました
・
・
コラソン「変わった屋台だったけど、ラッキーだったな」
コラソン「よし、ローも待ってるし急いで戻るか!」ダッ - 78店主24/11/20(水) 20:18:10
- 79店主24/11/20(水) 21:07:12
- 80二次元好きの匿名さん24/11/21(木) 00:53:07
ミラクル当てたハットリがお客になってて笑った ハトって会話通じるの?(いや、おそらく人外の店主さんには失礼な話しか)
- 81店主24/11/21(木) 04:01:59
(ハットリGO)
バサバサ…
ハットリ「クルッポー」
―おや、こんにちは
ハットリ「クルル…」
―お噺ですか?ええ、買い取りしますよ
ハットリ「!」
ハットリ「クルッポー!」
―はい、ぜひ
ハットリ「クル…」 - 82店主24/11/21(木) 14:08:50
鳩というのは基本的に穏やかな鳥だ。けれどそれは対外の話であり、意外と同類同士ではその限りではない。群れの中でマウントを取ることもままある。
しかしハットリがたびたび訪れる公園にいるその鳩は、少々度が過ぎていた。
クルッポー!ポーッ!
餌を巡るときだけでなくやたらと周りの鳩に突っかかる。これに他の鳩達がどうしたものかと困っていた頃だった。
クルル… クルッポー?
件の鳩が姿を見せなくなった。他の群れに移ったのか、遠出しているのか。ともあれ、それで公園は前より落ち着いた。
それから数日経って、ハットリはとある家の庭で奇妙なものを見た。庭の柵に降りてよく見ると、それは動物を模した銀色のリアルなオブジェ。一連になって、何かの物語を題材としているように思える。鼠、雀、烏、鳩、鶏、猫、犬。
その鳩のオブジェに、奇妙な既視感を覚えた。あの大きさ、特徴的な尾羽、どこかで。
ガチャッ
家から男が出てきて、ハットリはパッと飛び立った。鳩は素早く飛び立てる。手近な木に移ると男がオブジェを眺めているのが下に見えた。
男は言った。間に鳩をいれたのは正解だった。でもやっぱり前か後ろに子どもを置きたいな、と。
満足げなその声にハットリの本能がけ激しく警鐘を鳴らした。バサバサと飛び立ち人間では決して手の届かない高さまで飛んでも、ハットリは下を見れなかった。 - 83店主24/11/21(木) 21:23:09
・
・
―なるほど、それは気味が悪いですね
ハットリ「クルッポー…」
―さあ、それはともかくこちらをどうぞ
―お噺をいただいたお代です
ハットリ「クルッポー!」
―ええ、どうぞ
―お友達と飲まれるんですか?いいですね
ハットリ「クルッポー!」
―こちらこそ、ありがとうございました
バサバサ…
・
・
ハットリ「クルルッ クルッポー♪」
バサバサ… - 84店主24/11/21(木) 21:27:12
- 85二次元好きの匿名さん24/11/21(木) 21:40:32
つまり次は子供が剥製にされr
- 86二次元好きの匿名さん24/11/21(木) 23:11:52
ウワーッッッ!!!
- 87二次元好きの匿名さん24/11/22(金) 08:22:57
怖いこと言ってる…
- 88店主24/11/22(金) 08:51:05
- 89二次元好きの匿名さん24/11/22(金) 09:18:39
dice1d205=23 (23)
- 90二次元好きの匿名さん24/11/22(金) 09:19:04
dice1d205=94 (94)
- 91二次元好きの匿名さん24/11/22(金) 09:19:51
ドフラミンゴ
- 92二次元好きの匿名さん24/11/22(金) 09:20:57
ロー
- 93二次元好きの匿名さん24/11/22(金) 09:21:25
- 94店主24/11/22(金) 10:05:39
- 95店主24/11/22(金) 10:36:57
(怖くない噺で海兵兄)
海兵兄「怪談だと?」
―ええ、怪談噺の買い取りをしております
海兵兄「買い取り…?」
海兵兄「(見慣れない屋台があったから職務質問を仕掛けてみたが…今はこんな屋台もあるのか)」
―どうでしょう?海兵さんもお一つ
海兵兄「おれは仕事中だ 怪談話で遊んでいる暇はない」ムッ
―いえいえ、難しく考えないでくださいな
―こういうところでは、少し人には話し辛いことや、胸のうちに引っかかっているものを吐き出すくらいの気持ちでお話くださればいいんですよ
―怖い噺、不思議な噺、夢の噺をされる方もいらっしゃいます
海兵兄「夢?」
海兵兄「夢…か」
―何か、思い当たることが?
海兵兄「…」
海兵兄「そうだな…夢、のような話だ」 - 96店主24/11/22(金) 14:47:38
おれは頂上戦争に召集されたんだ。ああ、あの戦争だ。現場にいた。いや、その後の話だ。
あの戦争では死者も多かった。当然海兵…おれの同僚や知り合いもだ。生き残ったおれ達は運がよかった。ん?ああ、弟だ。弟も海兵でな…階級はおれより上だが。
ともかく、殉職した海兵が多かったんだ。海兵は殉職するとその遺品や遺骨は基本的には家族の元に帰る。だが中には家族と折り合いが悪い者、墓を立てる経済的な余裕がない者、そもそも家族がいない者なんかもいる。そういう者たちのために、共同墓地があるんだ。あらかじめ希望しておけば家族がいてもここに入ることもできる。死んでも海兵でいたいと望む者や、世のために尽くした人間として名を残したいと家族が望んだ場合にも納骨が可能だ。
おれの同僚の一人がその共同墓地にいる。出身は知らない。海賊に焼かれた町の生き残りって噂はあったが、本人からは肯定も否定も聞いたことはない。いつも難しい顔をしていて、眉間のシワがとれるのも酒の時くらいだったかな。危険な任務に行って、頂上戦争も自分から志願していた。死に急いでいるようでハラハラしたもんだ。
戦争の時、仲間を庇って海賊と相打ちになったんだそうだ。庇われた奴が呆然と座り込んでるのをおれも見た。誰よりそいつが気に病んでてな…自分を庇ったせいで、って。
戦争からしばらく経って、あいつが共同墓地に埋葬されたって聞いてな。そいつを誘って墓参りに行ったんだ。仕事が終わってからだから夜になったが、あいつがよく飲んでた北の酒を買って行った。
墓そのものは階級ごとに決まっているんだが、献花は身寄りがない割には立派だった。他の同僚や庇われた奴の家族からのものらしい。その墓の前で弔い酒をしていた時だ。グズグズ泣いてる奴の声以外に、どこからか声のようなものが聞こえてきたんだ。
最初はその辺を酔っ払いが歩いてるんだろうと思った。共同墓地から少し歩いたところには酒場もあるからな。だがその声は少しづつ大きくなってきた。なんだ?と思って顔を上げたら、墓の向こう、暗い墓地の中央が妙にぼんやり明るくて、騒ぎはそこで起こっているようだった。 - 97店主24/11/22(金) 15:07:44
おい、と一緒に来たやつを揺さぶると―そいつはもうだいぶ酔っていたが、それでもその明かりを見てぽかんとしていた。おれだけに見えているわけじゃなかった。でもまさかこんなところで宴会しているバカがいるわけもない。それともまさか本当に酒でも持ち込んだ奴がいるのか?元々共同墓地は遺族が訪れたりするから一般にも公開されているし、夜間は施錠こそされているが入ることは可能だ。おれ達は海兵専用の門から入ったが一般人向けの入口は別にある。柵を乗り越えて入るやつだっているかもしれない。どの道夜中の墓場で騒いでいるなんてロクな奴じゃないが…。急激に酔いが覚めたおれとそいつは警戒しながら立ち上がった。
墓の間を身を隠して進んでいると、その騒ぎがどうやら乱暴なものではなく何か楽しげなものだと思えてきた。笑っているし、歌のようなものも聞こえるし、まあいわゆるどんちゃん騒ぎだな。だとしてもまさか本当に墓場で宴会?当然だが一般人がそんなことをしていたらしょっぴかれるし海兵がやっていたら懲罰ものだ。
だが騒ぎの中心に近づくにつれて、その騒ぎがどうやら本当に宴会らしいことがわかった。笑っているし歌っている。冗談だろ!?とおれ達が顔を見合わせた時だった。
歌が聞こえた。うみしるべだ。あいつの声だった。
―痛み 苦しみ 包み込んでくれる
―大きくやさしく 包んでくれる
生前にあいつの歌なんて聞いたことがない。だが今その声を聞き間違えるわけもなかった。隣で膝から崩れ落ちる音と呻き声が聞こえた。
―もしも自分が消えたとしても 全て知っている海の導き
―恐れてはいけない あなたがいるから
―怯えてはいけない 仲間も持つから
―進まねばならない 蒼きその先へ - 98店主24/11/22(金) 15:21:16
・
・
海兵兄「歌が終わって気がついたときには、元の墓地だった」
海兵兄「当然明かりも、騒いでいる奴らもいない…常夜灯の下で、おれとそいつが呆然としていた」
海兵兄「あの夜のことを、人に話したことはないが…まあ、酒に酔って夢を見たんだと思っている」
―ご一緒された方は、その後?
海兵兄「管轄は変わったが、立ち直って元気にやっているようだ この前階級があがったと連絡がきてな」
―それは何より
―さて…ではこちらを
海兵兄「ん?」
海兵兄「なんだ、これは…酒?」
―北のものではありませんが、飲みやすくて後に残りません
―お噺をいただいたお代です
海兵兄「待て、おれは売り買いをしたつもりはないぞ」ムッ
海兵兄「職務中に酒を買うなど」
―休憩中なら買い物の一つくらい構わないでしょう
海兵兄「しかし…」
―ただでお噺をいただいては店仕舞いしないといけません
―…さ、これで外からはお酒だとはわかりませんから、どうぞお持ちください
海兵兄「…」ムム…
海兵兄「…わかった では受け取ろう」
―ありがとうございます
―せっかくですから今の話、弟さんにされてみては?
海兵兄「笑われる未来しか見えんな」フッ - 99二次元好きの匿名さん24/11/22(金) 15:29:36
このレスは削除されています
- 100二次元好きの匿名さん24/11/22(金) 15:34:38
このレスは削除されています
- 101店主24/11/22(金) 15:44:34
- 102店主24/11/22(金) 15:48:08
- 103二次元好きの匿名さん24/11/22(金) 15:54:32
ゾロ
- 104二次元好きの匿名さん24/11/22(金) 16:03:20
ボンボン海兵
- 105二次元好きの匿名さん24/11/22(金) 16:03:59
キング
- 106二次元好きの匿名さん24/11/22(金) 16:04:18
dice1d205=148 (148)
- 107二次元好きの匿名さん24/11/22(金) 16:04:25
- 108二次元好きの匿名さん24/11/22(金) 16:04:40
パッパグ
- 109二次元好きの匿名さん24/11/22(金) 19:14:19
全部長めなんだな
読み応えあって嬉しい - 110店主24/11/22(金) 20:02:32
(>>107 ホーキンスOK)
ホーキンス「怪談、か」
―はい、怪談噺の買い取りをしております
ホーキンス「噺を引き取り対価も寄越すと?親切なことだな」
ホーキンス「…ちょうど新鮮なものが一つある」
ホーキンス「話してやろう おれも、胸のうちにとどめておくには気分が悪い」
- 111二次元好きの匿名さん24/11/22(金) 23:07:08
このレスは削除されています
- 112店主24/11/22(金) 23:08:01
少し前に立ち寄った島で、変わった菓子を買った。フォーチュンクッキーのような、菓子の殻の中にメッセージカードが入っているものだ。
小さな紙切れだから大したことは書いていない。一時間早く起きてみようとかアロマを焚いてみようとか。
最初はそんなものだったし、気が向いた時に参考にしていた。行動を変えれば大なり小なり影響はある。海の変化から時化の前兆に気づいたり、揉め事の回避に繋がったり、なかなか当たりがいいと思える菓子だった。
しかし数日とせずに問題が発生した。内容が不穏になってきたんだ。
確か最初は「刃物に注意」で、食事中にナイフを取り落として手先を掠めた。その後は「お気に入りを紛失する」で手に入れたばかりの本を無くし、「家が壊れちゃうかも」で嵐に見舞われ船の一部が壊れ、「大切な人が怪我をする」でその日の料理当番が火傷をした。
そうして内容がエスカレートしていき、やがて部下達が連日怪我をするようになった。切り傷、打撲、骨折と重度になっていき、これはおかしいと全員が思い始めた頃だった。
『身近な人が死ぬ』
ここしばらくのことを考えると洒落にならない。どうしたものかと考えていたところ、部下の一人が「そういえば」と零した。船長、最近占いしませんね、と。
ああ、おれはよくカードを使った占いをする。確かに何日もカード占いをしていないなと思い、メッセージの予言を回避する方法はないかと占ったんだ。
結論から言うとおれはあの菓子を捨てた。異常なことなんだが、その時まであの菓子を疑う考えなどまるでなくてな。普通に考えたらオカルトではなくても気味が悪いと廃棄するだろう?それを考えたことすらなかったことに愕然とした。
それ以来奇妙なことは起こっていない。不可解な怪我も止まった。やはりあの菓子が原因だったのだろう。
だが何度考えても、あの菓子を買った店を思い出せないんだ。 - 113店主24/11/22(金) 23:33:03
・
・
ホーキンス「という話だ」
―それはまた…気づけてよかったですね
ホーキンス「ああ 元の売主に落とし前をつけさせられないのが不服だが、まあ極力関わらない方がいいんだろうな」
―賢明です
―さて、それではお代ですが…こちらでいかがでしょう?
ホーキンス「なんだ、これは?」
―カードを置いておく台ですね
―アンティーク調でインテリアにもなるので、ぜひ
ホーキンス「…悪くないな、貰っておこう」
―ありがとうございました
・
・
ホーキンス「西に向かえばいらないものの代わりにいい物が手に入る…」
ホーキンス「やはりおれの占いの方が確かだな」 - 114店主24/11/22(金) 23:36:34
- 115二次元好きの匿名さん24/11/22(金) 23:41:32
このレスは削除されています
- 116店主24/11/22(金) 23:42:07
余談
最近聞いたんだけどフォーチュンクッキーって中国発祥とかじゃないんだ…?
辻占せんべいとかいう日本のおみくじ入りせんべいが元だとか何それ知らんかった
アメリカとか台湾の印象だったから中国発祥とか勝手に思ってたんだけど経緯見たらけっこう興味深い - 117二次元好きの匿名さん24/11/23(土) 00:34:27
たしかにホーキンス途中でヒントや情報おとす系のキャラっぽい
- 118二次元好きの匿名さん24/11/23(土) 11:26:34
保守
- 119店主24/11/23(土) 19:56:23
- 120二次元好きの匿名さん24/11/23(土) 20:14:08
今回どれも読み応えあっていいなぁ。いつものサクッと読めるのも好きだけどホラーもいい
dice1d205=193 (193)
- 121二次元好きの匿名さん24/11/23(土) 20:22:29
ドフラミンゴ
- 122二次元好きの匿名さん24/11/23(土) 20:22:49
ハンコック
- 123二次元好きの匿名さん24/11/23(土) 20:23:58
くま
- 124二次元好きの匿名さん24/11/23(土) 20:24:20
- 125二次元好きの匿名さん24/11/24(日) 01:10:12
昼間で保守
- 126店主24/11/24(日) 03:47:57
決め難いのでダイス
1.怖い噺
2.怖くない噺
dice1d2=1 (1)
- 127二次元好きの匿名さん24/11/24(日) 12:48:55
保守
- 128二次元好きの匿名さん24/11/24(日) 18:52:05
ブルックとホラーは親和性高すぎる
- 129店主24/11/24(日) 20:49:49
(>>124 ブルックGO)
ブルック「怪談、ですか?」
―ええ、買い取りをしております
ブルック「イヤイヤイヤ、私こう見えて怖いのダメなんです!怪談なんてとても!」
―そうですか?
ブルック「そうですとも!おばけなんて見たら目玉が飛び出ちゃいますよ!…あ、私目玉ないんですけど!」ヨホホ
―直接目でみたものでなくてもいいんですよ
ブルック「と、おっしゃると?」ヨホ?
―そうですねえ…たとえば、夢とか
―怖い夢とか悪い夢を見てしまった…というのはどなたにもあるでしょう?
ブルック「夢…夢ですか」
ブルック「そうですねェ…夢なら…」
- 130二次元好きの匿名さん24/11/24(日) 23:02:31
このレスは削除されています
- 131店主24/11/24(日) 23:14:35
ギィ、ギィ、と耳のすぐ近くで何かが軋む音で目を覚ましました。体全体がゆらゆらと揺れていて、どうやら私は小舟に寝そべっていたようです。船の縁が視界の枠になっているあたり、手狭な小舟でした。赤みのある曇天の下、はて私はどうして小舟で寝ているのだろうと身を起こします。
そこはどうやら大きな川で、驚いたことに私の寝ていた小舟の周りには同じような小舟が川を埋め尽くさんばかりに漂っていました。大きなものも小さなものもあります。私のと同じ木の小船が最も多く、幾つかとても大きく塗装や装飾がされた立派な小船もありました。今にも壊れそうなほどボロボロなものから、木目が光沢を放つような真新しいものも。しかしどれも、一人が乗ったら余裕のなさそうなものばかりです。
そしてその一艇一艇に、人が寝ていました。大人も子どももいます。皆眠っていました。船の大きさは寝ている人の大きさに準じているようで、さらに小舟の中には花が詰められているものがありました。ある幼い子どもの小舟は色とりどりの野花で溢れ、年配の女性の小舟は大ぶりの花びらが美しく…。逆に全く花の小舟や、枯れた草木が詰められた小舟もありました。
不思議なことに美しい花が詰められた小舟は小さくともボロボロでも、途中で派川に流れていきます。私達の小舟が流れていた大きな川には派川が幾つもあり、途中でそちらに流れていく小舟が幾つもあったのです。
これはどういう状況だろうと考えていると、幾つかの小舟が近づいてきました。反射的にその小舟を見ると――その小舟には、私のかつての仲間たちが乗っていたのです。
ええ、実は私、以前乗っていた船で仲間を失いまして。病で一度、戦闘で一度。その時の仲間たちが、前後を問わず流れる小舟の中で眠っていたのです。思わず身を乗り出しましたが呼びかけても誰も反応せず、小舟がそれ以上近づくこともなく、私も小舟の中からは出られませんでした。いつもなら多少の距離があってもパッと飛び乗ってみせるのですが――なにせ私、身が軽いので。
やがて私の周りを仲間たちの小舟が囲むようになった頃には、認めざるを得ませんでした。彼らは死んでいる。これは葬送の川なのだと。ええ、先ほど言った通り、彼らは死んでいます。それが夢であることも、なんとなくわかっていました。ですが無念のうちに別れた彼らと共にであれば…このまま流れていくのも悪くないと、そう思ったのです。 - 132店主24/11/24(日) 23:35:58
私は流れに抗いもせずただ周りの小舟を、眠る仲間たちを眺めていました。返事がないのをわかっていながら一人で喋って、かつての思い出を語って。ああ、バイオリンがあれば死出の旅路の慰めになったでしょうに。幾つかの見知らぬ人を乗せた小舟が派川に流れていくのを横目に、私達はひとつの塊となって大きな川の真ん中を進んでいきました。まるでかつて、大海原を進んでいた時のように。
けれどそうして流されているうちに。なんとなくですが、このまま流されるのはよくない気がしてきました。というのも空はどんどん暗くなっていくし、川の水が何やら生臭く、濁った色になってきたのです。
進む先が、急に恐ろしく感じました。だってあれはまるで、そう、地獄へ向かっているような。
そんなはずはありません。仲間たちは、とても気の良い連中でした。むやみに乱暴したりしない、ただ音楽が好きな陽気な人たちなんです。だから地獄になんて流されるはずがない。そう思って、川の先を見ていました。
ふいに私の小舟がなにかに引っかかったのか、大きく揺れました。実際そこで小舟は止まり、ただギシギシ揺れるだけになったのです。
助かった。私は仲間たちの小舟を掴もうと手を伸ばしました。ですが彼らの小舟はするすると私の手をすり抜けていってしまうのです。私の小舟を引き止める綱かなにかがあるはずなのに、それに引っかかることもなく後からきた小舟が私の横を通り、先へと行ってしまいます。
待ってくれ。行くな。間違えている。私じゃない、彼らを、引き止めるなら彼らだ。私じゃない。
私の叫びへの返事はなく、手は届かず、仲間たちの小舟はどんどん先へ行ってしまいます。それどころか私の小舟は徐々に本流を逸れ、派川へ向かっていたのです。どれだけ叫んでも流れは変わりませんでした。やがて私の小舟は群れから完全にはぐれ、派川の入口へと差し掛かったのです。
しかし無様にも一人嘆いている私の小舟が、再び大きく揺れました。私の小舟の縁に、誰かの手がかかっていたのです。
仲間が誰か、手を伸ばしてくれたのだと思いました。その手を掴もうと身を乗り出した時――赤黒い川の水から浮かび上がった顔と、目が会いました。
知らない男でした。皮膚がぐずぐずに腐って崩れ剥がれかけた、まさにゾンビのような男です。それはにたりと笑いながら、私の腕を掴みました。よこせ、この小舟をよこせ、と呻き声をあげながら。 - 133店主24/11/25(月) 00:03:21
ええ、そりゃもう私びっくりしまして。慌てて振り払ったのですが、またも小舟が大きく揺らぎました。右に、左に、乗っている私もしっかり捕まらないと小舟がひっくり返ってしまうんじゃないかというほどの激しい揺れです。そしてそれが川の流れによるものでないことは明らかでした。前後左右から先ほどと同じように、よこせ、のせろと怨嗟のような声が聞こえてきたのです。
先程の男のような者たちが、何人も何人この小舟に群がっている。ぞっとしました。この小舟がひっくり返されたら私はどうなるのか。彼らに食い殺されてしまうんじゃないか。それとも溺れて沈んでしまうのか。
どれほど揺れが続いたでしょう。やがてその揺れが急に収まりました。しかし亡者の怨嗟は続いています。その声が、少しずつ遠ざかっていきました。
何があったのか、彼らは沈んでしまったのか。そっと小舟の縁から顔をのぞかせた私の目に入ったのは、何かに引きずられて本流に戻されている亡者達でした。
何に?とよくよく目を凝らすと、亡者たちを引きずる綱は、本流を流れる小舟に繋がっていたのです。私の仲間たちの小舟に。一艇一艇が一本ずつ綱を引き、亡者を一人ずつ引きずっていました。
なんということか。私はここにきてなお仲間たちに助けられてしまった。それ以上何も言えず動けなくなってしまった私は、ただただ仲間たちの小舟が川の向こうに見えなくなるまで見送るしかできませんでした。
数多の小舟に遮られ彼らの小舟が見えなくなり、それからどれほど経ったでしょうか。
派川の入口に引っかかったままになっていた私の小舟に、別の小舟がぶつかりました。人は見えませんでしたが鮮やかな花が詰まった小舟で、真っ赤なハイビスカスが印象的で。その小舟は私の小舟にぶつかった反動なのか流れに戻り、ひときわ大きな小舟…あれは「小」ではありませんね…についていくように、隣に並んで流れていきました。
そして私の小舟は派川に進み、進むにつれて空は晴れ、水は澄み、どこからか軽やかな音楽まで聞こえるようになり…。
そうしていつしか、私は光の中で意識を手放したのです。 - 134店主24/11/25(月) 00:46:38
・
・
ブルック「気がついたときにはいつもの朝でした」
ブルック「もちろん川の上じゃありません」
ブルック「朝の眩しさに目がくらんで、ホッとしました…夢の最後の光は朝日の光だったようです」
―助けてくれたんですね
ブルック「そう思いますか?」ヨホホ
ブルック「ええ、今では私もそう思っています」
―それはよかった
―…さて、では約束のお代を
―そうですね…こちらでいかがでしょう?
ブルック「この缶は…紅茶!」
―特に香りが素晴らしい茶葉です
―ストレートもいいですし、濃いめのミルクティーもお勧めですよ
ブルック「いいですねェ!何を隠そう、私紅茶に目がなくて!骸骨だから目、ないんですけど!」ヨホホ
―ぜひお楽しみください、よろしければお仲間とご一緒に
ブルック「…!」
ブルック「ぜひそうさせていただきます」ヨホホ
―ありがとうございました!
ブルック「――こちらこそ!」
・
・
ブルック「…あれ?そういえば私、今は新たに仲間がいるってこと言いましたっけ?」
ブルック「手配書で知られて…?だとしたら海賊相手に平然としてましたね、あの人?」 - 135店主24/11/25(月) 01:10:01
- 136店主24/11/25(月) 01:15:36
- 137二次元好きの匿名さん24/11/25(月) 02:13:00
dice1d205=131 (131)
- 138二次元好きの匿名さん24/11/25(月) 02:13:44
ウタ
- 139二次元好きの匿名さん24/11/25(月) 02:13:51
ゾロ
- 140二次元好きの匿名さん24/11/25(月) 02:14:06
ガイモン
- 141二次元好きの匿名さん24/11/25(月) 02:14:18
- 142二次元好きの匿名さん24/11/25(月) 02:14:21
このレスは削除されています
- 143二次元好きの匿名さん24/11/25(月) 08:13:14
保守っしゅ
- 144二次元好きの匿名さん24/11/25(月) 15:14:36
夜中まで保守
- 145二次元好きの匿名さん24/11/25(月) 21:25:33
保守るのだ
- 146店主24/11/25(月) 23:13:33
(いつも保守あざます…)
ピ~ヒョロロロ…
ガイモン「怪談んん〜〜?」
ガイモン「お前この気持ちのいい青空の下で何言い出すんだ辛気臭ェ!」
ー初手まさかの全否定
ーいいじゃないですか、人のあるところ怪談ありですよ
ガイモン「一理あるがな、こんな平和な島に怪談なんざあると思うか?」
ーそうですねえ、似たような環境ですとやはり一定条件や決まった日に出てくる化け物とか知らないうちに仲間が増減してるとか
ガイモン「だーーーッヤメろヤメろ!!」
ーまあまあ
ーでも思い当たることの一つや二つあるでしょう?
ー厄落とし的な感じで話してくださいよ
ガイモン「ううん…っつってもなあ…」ウムム
ピョン、ピョン、ピョン
ーおや、カンガルー…いやカピバラ?が片足跳ねを
ーそういう習性ですか、これ?
ガイモン「…」
ガイモン「ああ、あったな…そういえばそれが」
ー?
ガイモン「あれは…おれが島の動物達と打ち解けてしばらくした頃のことだ」 - 147二次元好きの匿名さん24/11/26(火) 08:08:31
このレスは削除されています
- 148二次元好きの匿名さん24/11/26(火) 15:17:18
保守
- 149二次元好きの匿名さん24/11/26(火) 23:30:31
✨
- 150店主24/11/27(水) 03:24:56
この島にはうさぎみたいに長い耳のあるヘビとか嘴のある猫とか飛膜のあるサルとかいるだろう?そうそう、こういう奴らだ。ここは珍獣島だからな。
ただ珍獣島っていっても一定の基準はあるというか…その日おれが見たのは、その基準を逸脱したモンだったんだ。
いつも通りの午後だったんだが、急に動物たちが騒ぎ出してな。逃げ出して、おれをどこかに連れて行こうとして…おれに逃げろって言ってたんだがな。引っ張られるまま走ってたら、森の中、道の向こうに人の頭をしたおれよりでけェ芋虫がいたんだよ。手足がない人間って意味じゃないぞ、体はそのまま芋虫なんだ。
いくら珍獣島っていったってあんなのは見たことがねェ。しかも単眼でな。そう、目玉が一つしか無いってやつ。顔の真ん中にでっかい目玉が一つだけ。あの時悲鳴をあげなかったおれは賢明だった。あ、1体じゃねェぞ。ザッと見だが10体以上いた。道がそいつらで塞がれて通れねェくらいに。
正体はわからねェがとんでもなくやべェ奴らだってのはわかった。この島の奴らじゃねェってのも。おれは動物たちに促されるままに隠れた。ああ、なんだか逃げ切るには間に合わなかったみたいでな。なんせそのすぐ後なんだ、そいつが現れたのは。
道を塞いでいた芋虫どもが、急に立った…直立したって言えばいいのか?ともかく姿勢を変えてな。一斉に道の一方に体を向けたんだ。そしたら急に寒気がしてきた。バカでかい猛獣を見た時のゾッとする感じだ。
ドス、ドスって重いものが近寄ってくる気配がした。それが芋虫どもよりよっぽどやべェ。おれは隣りにいた動物たちみたいな息の潜め方はできなかったが、草で足元を隠して顔さえ伏せれば草木の生えた宝箱にしか見えねェだろ?あの時ばかりはこの見た目が功を奏したな。
芋虫どもが道を開けて頭を下げているのをチラッと見た。けれどその直後に道の真ん中を通ったやつについては、見ることすらしちゃいけねェと感じた。芋虫どもの間を一本の足が通るのが視界の端に見えたのを最後に、おれはぐっと目をつぶって息を止めた。
ドス、ドス、…。
そいつはおれの前あたりまできて急に止まった。心臓がバクバク鳴って、止まってくれと思ったもんだ。異様な存在感があったぜ。見られてる。強烈な視線を感じて、やつの意識がおれを認識しているのがわかって――極度の緊張に耐えかねて、おれはどうやらそこで意識を失っちまったらしい。 - 151店主24/11/27(水) 03:43:03
・
・
ガイモン「その後?気がついたら森の中で失神してたところを動物たちに起こされたぜ」
ガイモン「あの芋虫どももやべェやつもいなくなってて、いつもの平和な島に戻ってた」
―それは、むしろ気絶して正解だったのかもしれませんね
ガイモン「おれもそう思うぜ あのままだったら発狂してたかもしれねェ」
ガイモン「そう思わせるような存在感だった」
ガイモン「――ああ、なんだか話したらスッキリしたぜ ありがとよ」
―いえいえ、こちらこそ
―それでは…お代はこちらでいかがでしょう?
ガイモン「なんだ?――へェ、髪飾りか?きれいな石だな!」
―今の貴方には不要かもしれませんが、いつか素敵な方が現れた時にでもお使いください
ガイモン「ハハッ、こんな島でか?」
ガイモン「だが貰っとくぜ、ありがとよ」
―いいお噺をいただきました、ありがとうございます
・
・
ガイモン「昔のおれなら目の色変えて飛びついたお宝が…こいつらにはおもちゃにもならねェしなァ」
ガイモン「…」
ガイモン「価値観ってなァこうも変わるモンか」シミジミ… - 152店主24/11/27(水) 03:54:04
- 153二次元好きの匿名さん24/11/27(水) 10:12:42
このレスは削除されています
- 154店主24/11/27(水) 12:11:38
- 155二次元好きの匿名さん24/11/27(水) 12:33:16
dice1d205=19 (19)
- 156二次元好きの匿名さん24/11/27(水) 12:34:36
dice1d205=7 (7)
- 157二次元好きの匿名さん24/11/27(水) 12:34:52
ラフィット
- 158二次元好きの匿名さん24/11/27(水) 12:35:31
dice1d205=190 (190)
- 159二次元好きの匿名さん24/11/27(水) 12:39:02
- 160店主24/11/27(水) 20:35:53
(>>159 ジャブラOK)
ジャブラ「へェ、怪談かァ まあ確かに、船乗り・大工・海賊その他、怪談話にゃあ事欠かねェな!」
―ええ、なかなかおもしろいお噺をいただいております
―どうでしょう?お兄さんもお一つ
ジャブラ「あァ?おれが怪談?つってもなァ…」
ジャブラ「(見慣れねェ屋台があったから声かけただけだしなァ)」
ジャブラ「(いや、話一つで何かくれるってのも怪しいといえば怪しい…それにこの交換品がやべェモンって可能性もねェとは限らねェか…よし)」
ジャブラ「人から聞いた話でもいいのか?」
―ええ、もちろん
ジャブラ「そうかそうか…それじゃあ一丁、聞いてもらうぜ」
- 161二次元好きの匿名さん24/11/27(水) 21:41:15
このレスは削除されています
- 162店主24/11/27(水) 21:43:14
これはな、あー…前の仕事仲間から聞いたんだ。
ある朝、その職場で一人の男が無断欠勤した。いつもの勤務態度を考えたらありえないことで、職場の奴らは急病か事故か何かあったんじゃないかと男に連絡をとろうとした。ところが電伝虫にも出ねェってんで、同僚が男の家を訪ねたんだ。
結論から言うと男は死んでいた。家の中で溺死してたんだ。風呂場でじゃねェぞ、寝室だ。ベッドの上で、ベッドどころか部屋ごとずぶ濡れで死んでたんだそうだ。天井まで濡れてたってんだから意味わからねェよな。
自殺にしては状況が妙で、まあ強盗か恨まれて殺されたんじゃないかと調査が入った。そんでこれもよくある話だが、不審死した奴の関係者があれこれ訊かれることになったワケだ。ほとんど同僚たちだな。なんか恨み買ってなかったかとか、変わったことなかったかとかってヤツよ。けど特にそれらしいことはなくて、調査は行き詰まった。
そんな中で一つ、そういえばって事があった。最近その男はどこぞで買った…なんつーか氷とか鉱物みてェな立体的なガラスの中に草とか作り物の魚とかいれて海ン中みたいにした…置物?オブジェ?インテリア?をいたく気に入っていたらしい。聞いた限り家では暇さえあればそれを眺めたってよ。それまでそんな洒落た趣味のない野郎だったから気味悪がられてな。
――あ、言ってもその置物の中の水を使って殺したとかの話じゃねェぞ。そもそもその置物だって人の頭突っ込める大きさじゃねェからな。どのくらいって…こんくらいか?たぶんな。
結局その事件は事実上の迷宮入りだ。ただ、同僚たちの間ではその置物が何かしらやべェモンだったんじゃねェかって言われてる。
っていうのもな、その男なんだが―――どうやら海水で溺死したらしいんだ。海からも距離がある家の中でな。
そいつの家の中で海に関するモンはそれしかねェから、あれは呪われた置物だったんじゃないかって話になってる、らしいぜ。 - 163店主24/11/27(水) 21:57:25
・
・
ジャブラ「って話よ どうだ?気味悪ィだろ?」
―なるほど…ええ、実に興味深い
ジャブラ「全然ビビらねェし…つまらねェな」ケッ
―ところで、その置物は今はどちらに?
ジャブラ「おれが知るかよ 事件性があるっていっても犯行に使われた痕跡がなかったら収集もされねェし…遺族か誰かが処分したんじゃねェのか」
―それは残念
ジャブラ「残念ってなんだよオイ!お前な!ああいうのは興味本位で欲しがるようなモンじゃねェぞ!実際一人死んでるんだからな!」
―いえいえまさか、ほしいなんてそんな
ジャブラ「おう店主、おれの目見て言ってみろや」
―さて、それよりお代ですが…
ジャブラ「(話逸らしやがった)」
―こちらでいかがでしょう?
ジャブラ「これは…ブランデーか へェ、なかなかいいじゃねェか」
ジャブラ「いいのか、こんなの貰っちまって」
―ええ、もちろん
ジャブラ「ふぅん…じゃあ、ま、貰ってくぜ」
―はい、ありがとうございました
・
・
ジャブラ「(さっきは言わなかったが…あの話は続きがあるんだよな)」
ジャブラ「(死んだ野郎の内臓が、全部魚類らしき歯型で食いちぎられてたっていう)」
ジャブラ「こんないいモンくれるならここまで言ってやればよかったか?いや、だが一応政府関係者が被害にあった事件だしなァ…」ウ~ン - 164店主24/11/27(水) 22:01:57
- 165店主24/11/27(水) 22:11:27
- 166二次元好きの匿名さん24/11/27(水) 22:12:38
dice1d205=21 (21)
- 167二次元好きの匿名さん24/11/27(水) 22:12:48
dice1d205=114 (114)
- 168二次元好きの匿名さん24/11/27(水) 22:12:58
ドフラミンゴ
- 169二次元好きの匿名さん24/11/27(水) 22:13:08
ロビン
- 170二次元好きの匿名さん24/11/27(水) 22:13:18
- 171二次元好きの匿名さん24/11/28(木) 08:11:19
お、クロコダイル楽しみ
- 172二次元好きの匿名さん24/11/28(木) 11:32:05
このレスは削除されています
- 173店主24/11/28(木) 21:50:22
(>>170 クロコダイルOK)
クロコダイル「…怪談だと?」
―はい、買い取りをしております
―どうです?ぜひお一つ
クロコダイル「下らねェな」
―そうでしょうか?
クロコダイル「つまらねェ遊びに付き合う気はねェよ」
―でも今、一つあるでしょう?
クロコダイル「!」
クロコダイル「てめェ…」ギロッ
―厄落としですよ、さあどうぞお噺ください
クロコダイル「…」ジトッ…
- 174店主24/11/29(金) 03:01:12
きっかけはこの前、あるクズ共の拠点を潰した時だ。手を広げるのは勝手だがこっちの客に手を出しやがったんでな、おれ自ら奴らの拠点に行ってやったんだ。
”話し合い”は問題なく終わった。ああ、半分海賊だったからな。海軍に引き渡したさ。なんせこっちは七武海だ。”仕事”をして信用を得るのはビジネスの基本だろう?
奴らを海軍に引き渡したらおれの仕事は終わりだ。引き上げようって時に、カツン、と後ろから音が聞こえた。ヒールの音だ。反射的に振り返ったんだが、そこには赤いハイヒールが片方転がっていた。そのクズ共は人身売買だの売春だのに手を出していたからな。捕まったかなんかした女の物だろう。実際にどんな奴らがどれだけいたのか、そいつらがどうなったのかは知らねェ。それは海軍の仕事だ。どんな?さァな…安っぽいエナメルのヒールだ。
それから数日、カジノのホールを通った時。また音がした。場所が場所だからヒールの女なんざいくらでもいる。だがその音だけが妙に響いた。
振り向くとおれの後ろに赤いハイヒールが転がっていた。ご丁寧におれの方を向いてな。カジノの客が履くようなモンじゃねェ、安っぽいエナメルのハイヒールだ。
それから街中だろうが店の裏だろうが果てはおれの部屋にまであのハイヒールがついてきやがる。捨てさせても物理的に壊しても燃やしてもだ。毎度決まっておれの背後に、ただヒールの音だけさせて転がってる。最近じゃあなんでもねェ時にまであの音が耳につくようになってきやがった。残念ながら気のせいじゃねェよ。現に今だって。
――カツン - 175店主24/11/29(金) 03:29:58
・
・
コロン
クロコダイル「チッ…まただ」
―おや、そちらが例のお嬢さんですか
クロコダイル「なにがお嬢さんだ、薄気味悪ィ」
ヒョイ
クロコダイル「…オイ」
―いえ、これ自体は普通のハイヒールです
―大丈夫、あとはお任せください
クロコダイル「そりゃ親切なことだな」ハッ
クロコダイル「それが”お代”か」
―いいえ、それはそれで…どうぞ、こちらを
ドサ
クロコダイル「…なんだ、これは」
―トマトですよ、見ての通り
―大きくて実も詰まって美味しいんです
クロコダイル「…そうか」
―(非常に複雑そうな顔されてる…)
クロコダイル「まあいい じゃあな」
―はい、ありがとうございました - 176二次元好きの匿名さん24/11/29(金) 09:18:57
これは感謝を示しているのか、それとも………?
- 177店主24/11/29(金) 09:23:57
- 178店主24/11/29(金) 16:26:57
- 179二次元好きの匿名さん24/11/29(金) 16:29:32
ここでくるかよ海賊王
- 180店主24/11/29(金) 22:09:44
(>>178 ロジャー)
ロジャー「怪談?怪談っつってもなァ…」
ロジャー「チビ達2人が時々”3人”で遊んでたのを後になって忘れてるとか、黒い虹がかかった日には仲間が死ぬとか、上陸場所を間違えたせいで島の住民に食われそうになったとか、夜中の酒盛りがレイリーにバレたとか、何人かとしてたはずのその酒盛りがレイリーにはおれ一人しか見えてなかったとかそういう話か?あ、レイリーはうちの副船長だ」
―最後は副船長さんにとっても怪談では?
―船長が夜中に一人で独り言を言いながらお酒飲んでたわけですよね?
ロジャー「酔いすぎだ、っつって頭叩かれたな!」ワハハ
ロジャー「お、そうだ。昔な、まだ仲間も少ない頃に変な島に上陸したことがある。変な島はよくあるが、あれは方向性が違ったな」
―とおっしゃると?
ロジャー「なんつーかな、作り物じみてたんだ。生きてる奴がいなかった…命の存在を感じなかったっていうかな。動物がいねェってワケじゃねェぞ?草木すら偽物に見えた」
ロジャー「鳥とか虫もいるのはいたんだよ。でも動かねェし鳴かねェし、生きてるのに死んでるっていうかな…まあともかく、そんな島だ」
ロジャー「狩りをするにも食って大丈夫なモンかどうか…島全体の奇妙な雰囲気に、おれ達は奥まで進むか島を出るかを森の中で話し合った、その時だ。急に暗くなってな。急な嵐でもくるかと顔を上げたんだが…」
ロジャー「顔がな、あったな。顔。森から見える空を全部占めるような、でっっっっっっっけェ顔がよ」
ロジャー「そいつは島中を見ていたが、おれ達はちょうど木の陰にいたからたぶんあの顔からは見えなかっただろう。おれ達は何十メートルもある目が違う方に向いた途端に全力で気配を消して全力で船に戻って最速で出航した。…いやだって巨人族なんてメじゃねェでかさの顔だぞ?はいムリ、さよなら〜ってなるだろ」
ロジャー「出航してすぐに島を見たが、あの顔はなかった。あれはおれ達が集団で見た幻覚だったのか、それとも本当に怪物だったのか…ま、この海には理解できないことなんていくらでもあるけどな!」
ロジャー「ってところで、どうだ?」
―いいですね、とても興味深いお噺です
―ではお代として、こちらを
ロジャー「お、焼き芋か!いいな!もらってくぜ!」
―はい、ありがとうございました
ロジャー「じゃあな!」♪
- 181店主24/11/29(金) 22:11:12
↑タイトル入らなかった
「ジオラマ」 - 182店主24/11/29(金) 22:15:23
- 183店主24/11/29(金) 23:22:55
(>>182 ジャイロ/捏造込み注意)
ジャイロ「怪談か…変わったモンを買い取りするんだな?本でも出すのか?」
―それもいいですねえ
―お兄さんも海に出て長いでしょう?何かお噺ありません?
ジャイロ「そりゃァ海賊としてはそれなりに長いし恐ろしいこともあったが…」ムム…
ジャイロ「だが怪談といえば、やっぱりこいつか。実はちょっと前にな、山で獣に襲われたんだよ」
―山ですか?海ではなく?
ジャイロ「ああ、山だ。立ち寄った島のな。そこの島の奴らには言われてたんだ、山に入るのは勝手だが、下りる時には注意しろ、ってな」
―下りる時だけですか
ジャイロ「ああ。絶対に転ぶなって言われたよ。なんのことだと思うだろう?おれも思ったぜ。で、まあ実際山に入って、下りる時だ。おれ達以外誰もいねェのにな、すぐ後ろから獣の息遣いが聞こえたんだ」
ジャイロ「振り返っても引き返して探しても何にもいねェ、姿の見えねェ獣だ。相手がイノシシだのクマだのなら狩るだけだが、姿が見えねェとなるとこいつは難しい。おれ達はともかく急いで山を下りることにした」
ジャイロ「で、お約束というか…あとちょっとってところでうちのバカちんが一人すっ転んじまってな」
ジャイロ「その途端、バカでけェ獣が目の前に飛び出してきた。咄嗟におれは間に入ってこの蟹手で奴の牙を防いで、そこからその場にいた全員で戦って、なんとか山を下りた」
ジャイロ「それでそのまま出航、今に至るってワケだ」
―なるほど、山を下る人が転んだ時にだけ襲ってくる獣ですか
―どこかの地方で聞いたことがあります、大体の姿は犬や狼ですが
ジャイロ「へェ…じゃあアレもその類かもしれねェってことか」
―さて、それではお噺をいただきましたので…こちらでいかがでしょう?
ジャイロ「こいつは…南の海の香辛料じゃねェか!いいのか!?」
―ええ、お代ですので
―いいお噺をありがとうございました
ジャイロ「こっちこそラッキーちんだ、ありがとよ!」
―条件が”山を下る時”なら…これから先、他の山を下る時にも出てくるかもしれませんね
―その山だけに出るか、仕留めるまで獲物をつけ狙う習性がなければいいのですが
(送り獣)
- 184店主24/11/30(土) 00:56:24
- 185店主24/11/30(土) 01:32:35
(>>184 ロビン)
ロビン「…怪談?怖い話ってこと?」
―ええ、怖い噺、不思議な噺、奇妙な噺、そういう類のものであれば何でも
―聞いた噺でも構いませんが、物語ではなく体験談でお願いします
ロビン「…」
ロビン「前に、人のいない家で雨宿りしたんだけど…」
―廃墟ってやつですかね
ロビン「うん、そう。屋根も半分崩れてて…でも引っ越したって感じじゃなくて、テーブルの上にヒビの入ったコップとか、シーツがかかったままのベッドとか、棚が倒れて本が散らばってて、椅子には服がかかってたりして…」
―災害が起こって慌てて逃げ出して、そのまま放置されているような状態ですね
ロビン「やっぱりそう思う?私もそう思ったの。それで、その晩はその家で休ませてもらった。辺りも静かで、時計の針の音と、どこかのお店でお酒を飲んで笑ってる人達の声と、フクロウか何かの鳴き声がして…」
ロビン「でも、今思うとあの時計…たぶんゼンマイ式の時計だったと思うわ。同じのを見たことがあるの。毎朝家の人が、ゼンマイを巻いてた」
ロビン「あの家にはゼンマイを巻く人はいなかったわ。誰もいない家なのに、誰かがゼンマイを巻いてるの」
ロビン「…っていう、話なんだけど…」
―はい、結構です
―いいお噺をいただきました
―さて、ではお代は…こちらでいかがでしょう?
ロビン「わ…こんなにいいの?」
―ええ、お代ですから
―ありがとうございました
ロビン「ありがとう!」
・
・
ガサガサ…
ロビン「サンドイッチと…クロックムッシュだ、あったかい」
バクッ モグモグアツッ
ロビン「アツッ、あふ、は…おいしい!」
- 186店主24/11/30(土) 01:35:36
- 187二次元好きの匿名さん24/11/30(土) 09:00:59
幼ロビンちゃん可愛い……
- 188二次元好きの匿名さん24/11/30(土) 18:47:23
ロビンが子供だったから住んでたもの(もしくは家そのもの)は心配してくれたのかな?
- 189二次元好きの匿名さん24/11/30(土) 19:01:23
この店長さん何回か子ロビンと会ってるよね
美味しいものいっぱい食べて… - 190店主24/11/30(土) 20:13:44
- 191店主24/11/30(土) 22:06:15
(>>190 ベックマン)
ベックマン「怪談ねェ…」
ー奇妙な噺や不思議な噺でも結構ですよ
ベックマン「お気に召すかわからねェが…そうだな、一つ最近の話をしようか」
ベックマン「少し前に立ち寄った島の街中で、女と会った。人通りの多い賑やかな通りの脇、店と店に隠れるようにある小さな公園…いや休憩所だな。そんなところで一人で俯いているもんだから、男と喧嘩でもしたのかと思って声をかけたんだ。ああ、いい女だったぜ。品の良い蜂蜜色の髪と落ち着いた緑色の目が綺麗でな、正に深窓の令嬢だった」
ベックマン「顔を上げた女は泣いていた。話を聞くと大切なものを奪われ、それが店に並んでいるのを見つけたが自分のものだと証明もできず返してもらえない、金もなく買い戻すこともできないってことだった」
ベックマン「そんな話を聞いた以上、何もしねェでさよならとはいかねェだろう。その場を動かない女に場所を聞いて、店に行ってみたさ。物もすぐに見つけた。大ぶりの石がついた指輪だったよ。金額も破格とは言わねェが高いってほどでもなかったから、それを買っておれは女のところに戻った」
ベックマン「指輪を見せて、指にはめてやったら泣いて喜んでな。惚れた男に貰ったらしいが、身分違いだったようで取り上げられたんだと。人目を隠れて逢う時には揃いでつけていた指輪だそうだ。そして”これだけで、もう十分――”そう言いかけた女の後ろに、突然男が現れた」
ベックマン「文字通り突然だ。何かの能力者かと思うほど突然だった。驚いて振り返った女を抱きしめた男の指に、女と揃いの指輪があった。最後におれを見た男の口が…声は聞こえなかったが、礼を言ったように見えた。2人はそのまま消えて、後には指輪についていた石が2つ残った」
- 192店主24/11/30(土) 22:30:48
・
・
ベックマン「一言で言やあおれがフラれたってだけの話だ」
―ああ…2人とも、もう
ベックマン「だろうな。…まァ、あれだけいい女に指輪を贈って泣いて喜ばれたんだ、男冥利に尽きるってモンさ」
ベックマン「それにな、相手だってなかなかいい男だぜ。ずっと待っていたみたいだからな」
―なるほど…想像ですがその2人、駆け落ちを阻止されたように思えますね
ベックマン「駆け落ち?――ああ、なるほど。そういえば女は雰囲気の割に質素な格好だったし男もそのまま旅に出られそる軽装だったな」
ベックマン「今度は邪魔が入らねェといいが」
―大丈夫でしょう
―さて、お代ですが…こちらでいかがでしょう?
ベックマン「ん?なんだ、これは」
―飾り用の細工ですよ、ここに石をはめるんです
ベックマン「石?」
―まだ持っておいででしょう?その時の石
ベックマン「…カンがいいな。ああ、もらってくぜ」
―はい、ありがとうございました
ベックマン「じゃあな」
・
・
―駆け落ちのその夜に女性は指輪を取り上げられ男性は女性の家の手の者に…といったところでしょうか
―お互いに想いながら亡くなったんでしょうね
―家や身分どころか命まで失ってやっと一緒になれるとは…
(戀石) - 193店主24/11/30(土) 23:09:55
- 194二次元好きの匿名さん24/11/30(土) 23:12:56
店主が怪談あつめする目的ってなんだろう
いくつ必要なんだろう - 195店主24/11/30(土) 23:13:24
というところで終了
安価ありがとうございました
次はまた食べ物屋台か…中華まんとかおでんとか温かいの食べたい
でもほんのり日常ホラーも書きたい欲望
そのうちスレ立ったら覗いてくれたら嬉しい
それではいずれまた! - 196二次元好きの匿名さん24/12/01(日) 00:39:39
今回も楽しかったです
次は安価をとれるように頑張ります
寒くなってきましたし……温かいスープとか飲みたくなります - 197店長24/12/01(日) 02:20:28
- 198二次元好きの匿名さん24/12/01(日) 02:56:56
おお、マジか!次も楽しませてもらいます!
- 199二次元好きの匿名さん24/12/01(日) 08:28:56
ブルックの話怖かった
ホラー系もまた読みたいです - 200二次元好きの匿名さん24/12/01(日) 09:27:13
次スレでも楽しいネタ盛りだくさん