- 11 ※立て直ししました24/11/17(日) 17:13:43
- 21 ※立て直ししました24/11/17(日) 17:20:35
前スレ
【閲覧注意】御影玲王という人物は|あにまん掲示板本当に存在しているのだろうか俺に笑いかけてくれて、俺の手を引いてくれた玲王、俺だけのパートナー最近、不安で仕方無いbbs.animanch.com※流血表現有り、未来捏造有りのSS?スレです
前スレの続きとなりますので、上記が大丈夫な方は引き続きお付き合いいただけましたら嬉しいです🙏
- 31 ※立て直ししました24/11/17(日) 17:20:58
「玲王!おはよう!」
「おー、おはよー」
「玲王、今日も放課後練習できそう?」
「ああ、しばらくは残るよ」
「良かった!やっぱ玲王居ないと締まんないからさー」
「大会まで時間が無いからな。ギリギリまで残りたいけど…付き合ってくれるか?」
「勿論!玲王が居ないと俺らのバンド始まんないから!」
いつも通りの日常。
俺は、音楽活動に夢中になっていた。
学祭のステージに立ったのがきっかけとなり、校内で仲間を集めて今は全国バンドフェス優勝を狙っている。
活動は順調、メンバー仲も良好。
この調子で、大舞台で最高の演奏をしてみせる!
…
……
……… - 41 ※立て直ししました24/11/17(日) 17:21:19
スポットライトがステージ上の俺達を光で指し示す。
大きな歓声が響く中、眩しさに目を細めた。
「俺■、本■■優勝し■んだ…!」
「す■■、■■ぇよ俺達!」
「■■って来■良かっ■■ぁ…!」
力を出し切った演奏は楽しかった。目標を達成した満足感もある。
けれど、心が渇いていく。
「玲■!■■、優■し■■!夢■掴ん■■だ!」
これが、夢?
「なぁ、玲■」
こんな簡単に手に入るものが、俺の欲しかったもの?
「これ■■も、卒■しても■達で音■続け■■か?」
「………」
ああ、この感じ。
飽きた。つまんねぇ。 - 51 ※立て直ししました24/11/17(日) 17:21:34
「…」
気付けば、車内に戻っていた。
心に虚しさが残っている。
望み通りの世界だったはずなのに。
喉が乾いた。ステージに立っていた記憶が残っているせいだろうか。
シャンパングラスが視界に入る。
グラスを口元に運び、一気に飲み干した。
渇きは潤わなかった。 - 61 ※立て直ししました24/11/17(日) 17:21:50
試合終了の合図が鳴り響く。
寸前に俺の手から放たれていたボールが予測通りの軌道を描き、ネットを揺らした。
大きな歓声が沸き起こる。
「■■■■」
「■■■■■■■」
「■■■」
仲間達が駆け寄って来て、声をかけ合う。
喜びを共有し、互いを称える。俺もそれを聞いて、言葉を返している。けれど、そのやり取りが、まるでどうでも良い事かのように脳内からすぐに排除される。
「■■■■■■」
試合後の高揚感も、勝利の喜びも確かにあるのに。ここまで共に戦ってきた、仲間への情だってあるというのに。
酷く思考が冷めている。きっともう、「これ」には熱くなれない。
飽きた。つまんねぇ。 - 71 ※立て直ししました24/11/17(日) 17:22:28
腕を振り上げ、ラケットを振り抜く。
鋭い音がコートに響き渡り、審判により判定が下された。
対戦相手と握手を交わす。血液が循環し、体温が上昇しているはずなのに、自分の指先が冷たく感じた。勝利の喜びに震える気持ちより、冷めていく気持ちが勝っていく。
飽きた。つまんねぇ。 - 81 ※立て直ししました24/11/17(日) 17:22:43
対局相手が長い思案の末、膝の上で手を握りしめる。
少しの静寂の後、顔を上げた相手から投了が宣言された。
張り詰めていた空気と、絶えず稼働していた思考が緩む。盤上を眺め、勝利の余韻に浸りたいのに、目の前の光景は熱を持たず、ただ映し出される映像でしかなかった。
飽きた。つまんねぇ。 - 91 ※立て直ししました24/11/17(日) 17:22:59
会場の、一番正面で目立つ場所。そこに俺の作品が展示されていた。
作品の隣には、最優秀賞のプレートが掲げられている。
長い時間をかけてキャンバスに向き合った。その成果が評価され、讃えられている。
誇らしく嬉しい気持ちと相反して、完成された作品を視界に入れても、既に終わりを迎えた過去の物としか思えなかった。
飽きた。つまんねぇ。 - 101 ※立て直ししました24/11/17(日) 17:23:24
「あー!もう、いつまで続くんだよこれ!」
何度も人生に飽きて、その都度車内に戻される。
最後のはずの夢は、なかなか終わってくれないようだ。
何でも出来て、すぐ飽きて、それの繰り返し。
俺の人生を凝縮すると、こうなるのかな。
俺の人生は、退屈に満ちていたから。
あの瞬間までは。
「…」
あいつと出逢うまでは。
背後のシートに寄りかかり、天を仰ぐ。
どの夢でも、俺は欲しいものを手に入れていた。
自分を磨いて、仲間と協力して、その果てに得たものは、夢の世界の俺が一度は夢中になったもののはずだ。
そして、手に入れた途端飽きてしまうのも、以前はありふれた事だった。
でもそれだけじゃなくて。つまらないと感じてしまうのは、決定的に欠けているものがあるからで。
どれだけ熱くなっても。どれだけ嬉しくても。きっと隣にあいつが居ないと、もう満足が出来ない。
「あーあ…」
視線を運転席の方に向ける。リムジンは走り続けているから、そこには俺が信頼を寄せる人物が居るはずだ。
遠い昔から、数え切れないくらい助けてくれた、俺の付き人。
「なぁ、ばぁや。俺、どうしたらいいかな…」
これは夢で、現実じゃない。だから、彼女から反応があったとしても、それは俺の想像上の彼女でしかない。
それでも、縋り付きたくなってしまった。
いつだって、頼りになった大きな背中に。
「…そうですね。玲王坊ちゃまも誠士郎さまも、素直になってみてはいかがですか?」
「…え?」
揺れが止まった。また、目的地に到着したようだった。 - 111 ※立て直ししました24/11/17(日) 17:26:06
すみません。前スレ不備が多々あったので立て直しました!
コメントと♡いただいたのに申し訳ないです。スレ立て慣れてなくてごめん…
このスレで完結になるかと思いますので、お付き合いいただけますと嬉しいです。よろしくお願いします🙏 - 12二次元好きの匿名さん24/11/17(日) 17:32:46
スレ主おかえりなさい〜続き待ってました!
- 13二次元好きの匿名さん24/11/17(日) 18:11:50
やったー!!!続き待ってた!
- 14124/11/18(月) 01:36:30
────────────────
俺は玲王の居る世界が好きです。
俺の世界は、玲王が刑務所だって言ってくる位狭い範囲しか無かったし、それで良かったです。
でも、玲王と出逢って、玲王が色んな所に連れてってくれて、玲王と同じものを見て。玲王となら何処へだって行ってみたいって、そう思いました。
でも、玲王が隣に居ないだけで、俺の世界はまた狭くて、暗いものになりました。
玲王が隣に居るだけで、あんなに世界は明るくて、楽しかったのに、今は何も無くて、つまらなくて、寂しいです。
玲王にあいたいです。
玲王と一緒に生きていきたいです。
俺は、玲王の事が
「駄目だ」
文章を打っている途中で、ここから先を文字にするのに躊躇い、指が止まった。
これはここでは書けない。
これは口に出して、言葉として発したい。
玲王に、直接伝えたい。
文章を削って、書き直そう。そう思った時。
スマホに着信が入った。
今、俺は極一部を除いて通知をオフにしている。
その極一部は、連絡を待ち望んでいる相手で──
心臓がばくばくと脈打つ。頭が真っ白になり、身体の動作が鈍る。
早く出ないと。
震える手で、画面をタップした。
「──誠士郎さまのお電話で、よろしいでしょうか?」
「…ばぁや、さん…」
閉じた世界に、ほんの少しだけ、光が差した。 - 15二次元好きの匿名さん24/11/18(月) 06:58:12
ほしゅ
- 16二次元好きの匿名さん24/11/18(月) 11:20:13
続き待ってました
ありがとう - 17二次元好きの匿名さん24/11/18(月) 22:05:58
待ってました!
- 18二次元好きの匿名さん24/11/19(火) 02:30:52
どうなるのかドキドキ
- 19二次元好きの匿名さん24/11/19(火) 11:29:38
🌵
- 20二次元好きの匿名さん24/11/19(火) 21:38:59
ほしゅ
- 21二次元好きの匿名さん24/11/20(水) 01:41:43
待機
- 22二次元好きの匿名さん24/11/20(水) 11:17:34
🌵