- 1二次元好きの匿名さん24/11/20(水) 17:03:35
- 2二次元好きの匿名さん24/11/20(水) 17:04:44
今書くって言った?
- 3二次元好きの匿名さん24/11/20(水) 17:10:38
馬乗りトリニティ生と最終的に和解するハッピーエンドだよな?
- 4二次元好きの匿名さん24/11/20(水) 17:12:27
PTSDならあの世で許してくれてる
- 5二次元好きの匿名さん24/11/20(水) 17:13:27
ちょっと待ってちょうだい!?懺悔のつもりで吐き出したのであってそんなつもりは無かったのだけど!?
- 6二次元好きの匿名さん24/11/20(水) 17:27:51
ふむ、続けてくれ
- 7二次元好きの匿名さん24/11/20(水) 17:35:46
……やってやろうじゃねぇかよコノヤロウ!書いてくるからちょっと待ってろ!
- 8二次元好きの匿名さん24/11/20(水) 17:51:45
期待
- 9二次元好きの匿名さん24/11/20(水) 17:52:18
ならばさらなる愛で包み込むまで
愛じゃよ - 10二次元好きの匿名さん24/11/20(水) 17:52:30
とりあえずうめ
- 11二次元好きの匿名さん24/11/20(水) 18:28:31
戦争みたいな極限環境で受けた心的外傷ってほんと誰も幸せにしないからな……当たり前なんだけど
- 12二次元好きの匿名さん24/11/20(水) 18:37:42
取り敢えず初めをば。
全ては虚しい。彼処に生まれてから、ずっとそうだった。ひたすらに続く内戦、欠乏する物資、希望など見えない日々。生きるのに必死だった。雑草を食い、腐りかけた生ゴミを食い、時には動かなくなったばかりの体から肉を剥ぎ取って食った。死にたくはなかった。だが、希望など見出だせずにいた。本能で動いていたのだろう。
内戦が終わってからも、希望が無い日々は続いた。ひたすら訓練に励んだ。それ自体は好きだった。けど、私は知らなかったのだ。その日々が、同じような年齢の子達とひたすらに殺し合う日々が。
私を、蝕んでいたことを。
「ハッ!ハッ、ハッ、ハッ。」
また、悪い夢を見た。だが寝ていた場所はアリウスと比べると、比べ物にならない程に良い。此処まで綺麗なベッドを、見たことがなかった。アリウスでは大部屋の隅に丸まっていた。
あの戦い以降、私を含めたアリウスの者達は二つに別れた。一つは逃げ延びバラバラに離散した者達。もう一つは、私のようにトリニティに保護された者達。
息を吸う。四つ数える、息を吐く。教えられた事を繰り返してから、顔を洗う。それを終えるとシャワーを浴びて、朝食を食べる。規則正しい日々。けれど、アリウスとは比べ物にならない程に物に溢れている。
だが、
「クソッ…クソッ、クソッ…!」
手を洗う。なのに、消えない。消えないのだ。あの色が消えない。手に染み付いた、あの色が。血が、血が消えない。そして、水面には、私を引き込むように、私が自らの手で砕いた者の死に顔が、私が目の前で見たあの顔が映る。 - 13二次元好きの匿名さん24/11/21(木) 00:53:49
保守
- 14二次元好きの匿名さん24/11/21(木) 01:06:01
食ったのね…ベアおばめ子供にここまでさせるなんてどこまでも外道な女だ
- 15二次元好きの匿名さん24/11/21(木) 07:57:16
続き!このアリウス生が持ってる大型ダガーを知りたい人はスマチェットで検索検索ぅ!
「うっ、あ…」
まただ。アリウスに居た頃は見なかったものだというのに。トリニティに保護されてから、此処に来てからずっと繰り返し見ている。何故だろう。彼処に居た頃より、遥かに良い環境だというのに。何故、あの頃は見なかったものが見えるのだろうか。
私は弱くなった。周りの奴らもそうだ、あの頃は何も感じなかった。私達は兵士として育てられた。ならば何も感じず人を殺すことこそが存在意義だというのに。今の私はこんなにも、弱い。
「ーーー?」
「!」
肩を叩かれる。声が聞こえる。誰だ?ノイズがかかって、分からない。けれど、後ろからいきなり声を掛けてくるような奴なんて、私は一種類しか知らない。そう、敵だ。敵が後ろにいる。敵がいる。
コロス、コロス、コロス!敵はコロス!
「ッ!」
咄嗟に右の肘を後ろへと突き出す。骨の無い肉に突き刺さった感覚がした瞬間に左向きに回転する形で振り向き、襟元と右の手首を掴む。そして、背負い投げを掛ける。
叩き付けられる音が鳴れば、腰に隠し持っていたものを抜く。アリウス生が一人一人に渡される、近接戦闘用のダガーだ。私のそれは背が高めなのもあり、ナイフというよりもマチェットに近いものだが。
馬乗りになり、切っ先を喉元に突き付ける。後はこのまま首を切り裂いてしまえばいい。敵に、容赦はいらな
「っ…大、丈夫?」
「あっ…」
敵、じゃない?敵じゃない。何度か、話したことがある人だ。無口な私にほぼ一方的に話し掛けているに近いが、それでも構わずに関わってくれた。トリニティの生徒なのに、だ。
最初は怖かった。不気味だった。分からなかった。トリニティ生は私達の先祖を迫害し、彼処まで追いやった忌むべき敵だという憎悪を教えられてきたから。だが、この人は違った。私に、アリウスに偏見や憎悪を持っていない人だ。それ、なのに。
「はっ、あ…」
どうして、私はこうしている?どうしてアリウスに、私に優しくしてくれる人にこんな事をしている?どうして。どうして。どうして。どうして?
考えが纏まらない。頭が痛い。身体が、バラバラになってしまいそうだ。痛い、痛い、痛い。
もう、分からなかった。ただ、その場から逃げるしかなかった。 - 16二次元好きの匿名さん24/11/21(木) 09:14:01
調べてみたら厳つすぎて最早ナイフとは呼べないものなんですがそれは。てかフェアバーンさん開発なんだな
- 17二次元好きの匿名さん24/11/21(木) 09:21:05
声かけてくれたトリモブに心を開き始めてて良い方向に向かってるんだろうけど、それでもフラッシュバックが同時に起こってるの辛い
- 18二次元好きの匿名さん24/11/21(木) 19:32:59
スマチェット調べてみたら何このデカ物本当にナイフ?ってなったわ
- 19二次元好きの匿名さん24/11/21(木) 19:43:47
- 20二次元好きの匿名さん24/11/21(木) 22:32:12
筆が遅くて申し訳ないですはい…
その後は自分がどうしたのか、覚えていない。気が付いた時には使われていない古びた教室の中にいた。どうやって此処に来たのか、覚えていない。そもそも、此処は何処なのだろうか。トリニティの校舎内なのは、確かなのだろうが。
隅に向かい、膝を抱えて座り込む。何故あんな事をしたのか、分からない。知らないものだ。兵士として必要のないものなのに、何故感じてしまうのか。
「ぐっ、うう…ううううう…!」
頭が纏まらない。アリウスに居た頃に感じていた事が分かった苦痛、意図的に増幅させられたものと分かっていても尚残るトリニティへの憎悪、何故自分達ばかりがこのような苦しみを味合わなければならないのかという不満、それ等全てを覆い隠さんとする全ては虚しいという、教えられた言葉。
全てが、頭の中で渦巻く。全てが、溶けた鉄のようにドロドロになって混ざり合っていく。頭が、痛い。どうにかして、この痛みから解放されたい。どうにか、して、この痛みを、消したい。
「フーッ、フーッ、フーッ…!」
ホルスターに差していた拳銃を抜く。牡牛の名を持つ、44マグナムを装填する回転式拳銃だ。スピードローダーを使って弾を入れ、シリンダーをセット。そして、こめかみに向ける。頭の中で暴れまわる痛みを、どうにかして消したい。消せなくても、誤魔化したい。だから、頼む…!
一発、撃つ。痛みが走る。けど、まだだ、まだ痛い。もっと、もっと痛みが欲しい。喉今度は一気に四発撃つ。あぁ痛い、痛いなぁ。
「でも、まだ足りない…もっと、もっと!」
もっと痛みが欲しい。そうしないと、内側から壊れてしまいそうだ。弾を入れ、五発撃つ。そしてまたこめかみに撃ち込む。それを繰り返す。痛い。痛いのに、痛みが上書きされない。
なんで、なんでだ。あの頃は当たり前の懲罰だったのに、なんで今は痛みが消えないんだ。ナイフを手に取る。これなら、もっと痛みをくれるのか?いや、それより、この人生を終わらせられるのか?あぁ、そうだ。そうだよ。そうすれば良かったんだ。
どうせ、全ては虚しいのだから……
「ッ!……なん、で?」
「危なかったぁ…もう、駄目だよ?首、切ろうとしちゃ…」
それなのに、どうして、この人は私を…? - 21二次元好きの匿名さん24/11/22(金) 07:05:08
精神的苦痛を肉体への痛みで紛らわそうとするのは相当重症だね…
- 22二次元好きの匿名さん24/11/22(金) 08:20:34
精神的苦痛が肉体にも影響してるのか
- 23二次元好きの匿名さん24/11/22(金) 15:28:46
ここのトリニティ生はどこかしらの組織に入ってる一般生徒なのかな?
- 24二次元好きの匿名さん24/11/22(金) 16:03:59
私の手首と、ナイフの刃を、掴んでいる。どうして?どうして私の事を、こんなにも気に掛けてくれるんだ?分からない、分からない。分からない事は怖い。私は、この人の事が怖い。
「教えてくれ。何故貴女は、私をこんなにも気に掛けてくれる?何故、ティーパーティーに所属する貴女が、政治的利点を持たない事を、此処までする?」
分からないのだ。ティーパーティーに属する者達は皆政治で如何に力を持つかばかりを考え、政治闘争に明け暮れている醜い者達だと教えられたのに。どうして、政治的な強みにならない事を、此処までするのかが分からない。
「これは贖罪なの。」
「贖罪?」
「そう…貴女達アリウスにした事を思えば、許されるとは思ってない。けれど…私は、恵まれた家に生まれた。だからこそ…!」
だからこそ、自分のような恵まれた家に生まれた者達こそが率先してアリウスを助けなくてはならないのだと。和解の道を進む模範となるのだと、位高き者は、誰よりも徳高く有るべきなのだと。
「まぁ、単純に困ってる人を放っておけないからというのも有るのだけどね?」
理由は分かった。だが、それでもこの人の事は分からない。それでも、この人から悪意を感じないことは分かった。
「ならもう一つ、教えてくれ…私は、弱くなったんだ。」
そうだ、私は弱くなった。アリウスに居た頃は何も感じなかったのに。何も感じないことこそが、兵士としての強さなのに。だというのに、今はこんなにも痛い。体の内側が、痛いのだ。それを教えてほしかった。この痛みを知れたなら、この痛みを無くすことが出来たなら、私はまた……あの時のように、強くなれる。
「それはきっと、貴女の心が話せるようになったんだよ。」
「ここ、ろ…?」
知らない言葉だ。服の上から私の胸に手が当たる。警戒してしまう。なのに、何処か暖かい。変な音が聞こえる。鼓動だろうか?これが、心だと言うのか?
「分からない…怖い。怖いんだ。知らないものは怖い。だから、私はそんなもの考えたくも…」
「じゃあ、私が教えましょう。私の側で、根気強く。」
私を側に?どうして?アリウスの生徒を置いていれば、どんな目で見られるかは分かっているだろうに。どうしてか分からない。分からないけれど。
あぁ、こういう時、何と言うのだろうか。頭の中を探す。言葉を探す。何と表そうか。そうだな……
「……貴女の事が、好きだ。」 - 25二次元好きの匿名さん24/11/22(金) 23:46:36
不安定なアリウスモブの感情を受け止めてようとしてくれるティーパーティーモブへ本心を話せたのは大きな一歩だね
- 26二次元好きの匿名さん24/11/23(土) 11:19:50
保守
- 27二次元好きの匿名さん24/11/23(土) 20:59:31
期待の保守
- 28二次元好きの匿名さん24/11/24(日) 01:07:40
こっからどうなって行くのだろ楽しみ
- 29二次元好きの匿名さん24/11/24(日) 08:12:38
取り敢えず序章は書ききった!
「へ?」
驚いた表情を見せている。変なことを言ったろうか?けど、可愛いな。可愛い?可愛いってなんだ?いや、うん。これが可愛いという感情なのか?
「あぁ、また知らない事を知れた。これが好きという感情か。これが、可愛いという感情か。」
「へ、えぇ?」
みるみる顔が赤くなっていく。この顔、もっと見ていたくなる。この世は虚しい、全ては虚しい。それが変わることはない。だが、そうだな。この人のこの顔を見ている間だけは、虚しくはないのかも知れない。この顔をずっと見ているというのも悪くはない。その為に、この人が言うようにこの人の側に居るというのも、悪くない。
ゆっくりと彼女の手からナイフを離させる。あぁ、こんなにも血が出ている。手入れを欠かさなかったからだ。こんなにも無茶をするなんて、本当にこの人は心から私の事を心配してくれているのだろう。取り敢えず応急措置を施すが、これはきちんと見てもらわないといけないな。
「救護騎士団に見てもらおう。行くぞ。」
私は立ち上がった後、抵抗されても面倒なので持ち上げて運ぶことにした。やけに焦っていたような気がするが、気にはしない。それより怪我の方が優先されるべき事だ。私のせいで、彼女に何かしら症状を背負わせたくもない。
そのまま歩く、歩く、歩く。時折場所を聞きいて、また歩く。視線が突き刺さっていた気がしたが、それも気にならない。そんな中、話し掛けてきた奴が居た。確か、アリウスで部下だった奴だ。
「Lieutenant(中尉)。ソイツは?」
「お前か。ふむ、そうだな…」
階級で呼ばれるのは、やはり慣れている。しかし、なんと言えばいいのだろうか。ふむ、確か呼んでみた本に親しい人を呼ぶ時の言葉が有ったな…
「私の女だ。」
「あぁ、成る程。」
「成る程!?」
納得してくれたなら良かった。さて、救護騎士団へ急ごうか。
その後、治療は無事にされた。私も検査を受けたが、この程度の自傷ならば問題ないというのに。それと、どうやら私はPTSDという病気らしくその治療も受けることになった。精神的なものと、薬品を使ったもの。正直、まだよく分からないが、それでも、だ。
全てが虚しいこの世界でも、私はそれでも歩いていける理由を見付けられた……と、思う。 - 30二次元好きの匿名さん24/11/24(日) 08:17:44
このアリウス生の設定も投げておきますね
Lieutenant(レフテナント)
名前 後々
見た目はアリウスモブと変わらないが、ガスマスクではなく防弾マスクを着用している(恐怖を与えるため)。アリウスでは小隊長という立ち位置。高身長(サオリと同じくらい)
所謂前線指揮官であり、冷徹な人物であったがトリニティに保護されてからはPTSDに苦しんでいる。一方、「俺に付いてこい」スタイルの指揮官なのもあり小隊員からの信頼は厚く、装備類をこまめに点検したり命令を遵守したりと良くも悪くも軍人
トリニティのあるティーパーティーメンバーと関わるようになり側に居たいと願うようになった。現在は護衛という形で彼女の側で色々な事を学んでいる。サオリ同様に世間知らずなので、これが恋心であることを自覚するのはまだ先のお話
装備
メインアーム アリウス製アサルトライフル(サオリと同じ)・銃剣、M203装着の長銃身
サブアーム チャーターアームズブルドッグ・スマチェット - 31二次元好きの匿名さん24/11/24(日) 12:09:39
- 32二次元好きの匿名さん24/11/24(日) 12:14:51
ここから先のイチャイチャは!?イチャイチャは見れるんですか!?
- 33二次元好きの匿名さん24/11/24(日) 13:26:18
防弾マスク調べてみたけどクソ程恐ろしいな?
- 34二次元好きの匿名さん24/11/24(日) 20:05:29
保守
面白くなりそうで楽しみ - 35二次元好きの匿名さん24/11/24(日) 22:37:23
レフテナントちゃんの部下もトリニティにいるんだね
ちょくちょく2人に絡んでくる感じになりそう - 36二次元好きの匿名さん24/11/25(月) 00:36:12
お次は日常編です
あの日から幾日か経ち、私は彼女の護衛という形で側に置かれることになった。それからというもの、苦労はした。軍隊式の儀礼は一応経験が有るとはいえ、トリニティのジョーリューカイキュー?とやらの作法はやたらと難しい。サブだから良かったものの、メインならどうなっていたことか分からん
「Hope for the best, but prepare for the worst.」
「ほ、ホープフォア…?」
そして今は、彼女から言葉を教わっている。格言?というものらしい。その方が、覚えやすいだろうと。正直、祖を同じとしているとは思えない程に難しい言葉だ。発音は、難しい
それと、どうやら私達アリウス生の言葉はかなり訛りが有るようだ。トリニティ語アリウス弁、とでも言おうか。その辺が、どうやら交流を難しくしているらしい
「質問だ。」
「はい、どうぞ?」
「この格言、どういったものなんだ?」
聞いてみると答えが帰ってくる。言った人は分からないそうだが、最高を目指して希望を持ち、最悪に備えて準備せよ。というものだそうだ
成る程、理解できる。私達も、常に最悪を想定して作戦を立案し、装備を準備してきた。常に最悪に備える事こそ、成功に繋がる道しるべとなる
だが……
「最高を目指して希望を持つ、というのはどういうものなのだろうか?」
「準備は悲観的、思考は楽天的ということよ。」
ふむ、思考は楽天的、か。つまり、作戦や装備類の準備は最悪の状況を思考しながらも、実際に作戦行動に移る際にはこれは成功するだろうという、何処か能天気な思考を持つ…
「と、言うことでいいのだろうか?」
それを聞いた彼女は、微笑んだ。なんでも、私が自分で思考し自分なりの答えを出していることが嬉しいそうだ。まぁ、以前の私の事を考えれば当然かも知れん。また一つ、いい言葉を知れた。私は指揮官として、一個小隊。そこに属する部下達の命を預けられる立場だ。手帳に、書いておこう
しかし、だ。こうして私の事を自分のように喜ぶ彼女の姿。私に向けられる、春の太陽のように穏やかで暖かい笑顔……
「やはり、可愛いな。」
「ふえっ…!?」
あぁ、また赤くなった。可愛い、とても可愛いな。相手が喜ぶ言葉は何度も何度も伝えた方がいいそうだ。例の、カタコンペに単身乗り込んで小隊と交戦し、私をいの一番に壁に埋めた魔女がそう言っていた - 37二次元好きの匿名さん24/11/25(月) 08:26:02
日常編、レフテナントちゃん戦術的だな
- 38二次元好きの匿名さん24/11/25(月) 19:01:38
トリニティに馴染むための勉強は必要不可欠ね
頻繁に好意を伝えられてティーパーティーモブちゃんもたじたじだね - 39二次元好きの匿名さん24/11/25(月) 19:59:45
レフテナントちゃんは思考回路がサオリに近かったりします。同い年ですからね
今度は、私の小隊員達を連れて訓練の準備をしている。そんな事が許されるのかと、私を含めて考えていたのだが、正義実現委員会の監視下であればと認められたそうだ。なんでも、今の上層部はアリウス生の社会復帰を支援する姿勢を見せているらしい。あの、盾の乙女が筆頭だとか
「小隊集合!」
私の号令の下、部下達が集まる。あぁ、久しぶりだ。この感覚。皆、変わっていない。時間は大して経っていないからそれもそうなのだが。まじまじと、皆を見る。あぁ、変わっていない顔触れだ。ガスマスク越しでも、分かる
「隊長、指示を。」
声を掛けられる。本部分隊の分隊長にして、副小隊長でもある機関銃手。相変わらず頼り概の有る奴だ。あぁ、そうだ。やらなくては
「目標はこの陣地。敵は籠城している。数は八。分隊支援火器が一、小銃手七。第一分隊は私に続いて表口から、第二分隊は裏口から突入する。第三分隊と重火器班は副小隊長の指示で援護射撃。」
「「「「了解。」」」」
地図を広げ、指示を出す。やはり、こうして作戦を指示していくと心が昂る。その指示を皆は素直に聞いてくれる。私の小隊がよく使っている指示だ、現場指揮官達が答える。そして、他の隊員達も頷く。これならいつでも行ける
「あぁ、それと…」
「?」
「今回は人質救出訓練だ。間違っても、人質は撃つなよ。」
あぁ、これを忘れていたな。正義実現委員会が指定してきたのだ。経験の無い内容だったが、委員長曰く「今後の為」だそうだ
「だが、他はいつも通りだ……いいな?」
その言葉と同時に、全員が弾倉を、そして薬室に装填する。さぁ、始めよう。見ていろ正義実現委員会。お前達にも見せてやろうじゃないか、アリウス流の戦闘というやつを
「作戦開始。」
「で、何が有ったんすか?」
「解放したら人質役に泣かれた。」
何故だ - 40二次元好きの匿名さん24/11/25(月) 20:23:34
- 41二次元好きの匿名さん24/11/25(月) 21:06:51
- 42二次元好きの匿名さん24/11/26(火) 07:45:38
「人質を撃たない」という目標のおかげで人質役は無傷だったんだろうけど、生きた心地がしないような戦闘が近くで繰り広げられたのかも
- 43二次元好きの匿名さん24/11/26(火) 19:03:39
保守
- 44二次元好きの匿名さん24/11/26(火) 19:16:05
残虐ファイトやったんやろな……
- 45二次元好きの匿名さん24/11/26(火) 23:03:35
トリニティに移った後も邪険に扱われてないあたりいい上司だったんだろうな
- 46二次元好きの匿名さん24/11/26(火) 23:05:42
「……」
今日は、彼女が出席するティーパーティーのメンバー達の会議へと私も着いていくことになった。まぁ、課題を話し合うのも勿論だが交流の場という事も有るそうだが。椅子に座り、話しているのを眺めているが、ハッキリ言って話している内容が殆ど分からん
「それにしても、フィアナさん?」
「はい、なんでしょう?」
彼女が対面に座っていたティーパーティーの一人に声を掛けられる。大人しめの化粧をしているが、それでは隠しきれない位に嫌味かつ高飛車なのがよく分かる
「この高貴なる場所に、何故穢らわしいアリウスの者を連れてきたのですか?」
「! ……穢らわしい…?」
どうやら、私の事を言っているらしい。言葉は難しくてよく分からない。だが、扇で口元を隠す姿とその声色からして良い感情ではないだろう。警戒。いや、敵対と差別と言われるものだろう
「えぇ。貴女も知っている通り、アリウスはトリニティから追放された異端者。それと同時に、先の一件で多くの同胞を傷付けている。保護されている事すら、私に取っては腹立たしいというのに……何故、この会議の場に連れてきているのか。」
成る程な。彼女に教えられた、アリウスへの強硬派というやつだ。だが、これもまあ仕方ない事だろう。事実、私達はエデン条約の一件においてトリニティとゲヘナを攻撃した。本来、自治区に攻め込まれたあの日に根絶やしにされても仕方無かった事をしている。この言葉は、甘んじて受け入れよう。彼女もまた、友を傷付けられたのだろう。仕方の無い事だ
「確かに同胞を傷付けたのは事実です。しかし、だからといってそこまで言われる謂れは無いかと。」
だが、彼女は毅然とした態度で言葉を返す。どうしてそこまでと、言いたくなる。きっと、彼女はまた助けたいから助けるのだと答えるのだろうが - 47二次元好きの匿名さん24/11/26(火) 23:14:36
続き
「それに追放の際に我々がアリウスにした行い、あれは最早迫害です。我々とアリウスは互いに被害者であり、加害者。それに、元を辿れば同胞ではないですか。今こそ、和解するべきなのではないでしょうか。」
言っている言葉の意味はまだよく分からない。だが、その言葉が雄弁なものなのは分かる。しかし、向こうは納得出来ていないようだ。分かりやすい程に、顔を赤くして怒っている
「黙って聞いておけばっ…アリウスの異端者を庇うなんて、見損ないましたよフィアナさん!貴女の事は、ずっと慕っていましたが…!」
「す、少し落ち着いて…」
会議の主催者が止めようとする。だが、止まる気配はない
「私の家系は誇り高きパテル派として最前線で血を流してきたのです!敵との和解など認められるか!」
あぁ、そういうことか。姫様のように、彼女もまた受け継がれてきた血に振り回されているのか
「異端者の味方をする者も異端者だ!このっ、トリニティの恥さらしが!」
「…!」
その言葉を聞いて、我慢することが出来なくなった。私達がトリニティやゲヘナから罵詈雑言を浴びせられるのは仕方ないことだ。傷付けた側なのだから。だが、我が主を侮辱される事には我慢出来ない
「コロス…」
興奮のままに椅子の側に立て掛けていた銃を構えようとするよりも早く、近付く。それに気付いて銃口が向けられようとするのを抑える為に銃身を掴み、同時に後頭部を掴む。あぁ、この感覚、久しいな。血が、凍っていく感覚。主の声が聞こえた気がしたが、関係ない。役目を果たす
「……」
そのまま机に顔面を叩き付ける。まだしようとしている抵抗を止める為に何度か叩き付ける。ガン、ガンと鈍い音が鳴る。動かなくなったのを見てから、腰のスマチェットを抜く。そして、髪を掴んで顔を上げさせてから頸動脈に刃を当てる。私達が属していた大隊には、標語がある。それを、実行するまでだ。私達は、武器なのだから
『omnibus, qui exprobrant domino meo, mortem dabo.』(我が主を侮辱せし者、悉く死を与えん) - 48二次元好きの匿名さん24/11/27(水) 08:24:19
続きありがたい
- 49二次元好きの匿名さん24/11/27(水) 19:08:21
...ああ戻ってしまったのか
- 50二次元好きの匿名さん24/11/27(水) 23:06:36
強硬派モブは感情的になりすぎて一線を越えちゃったのがまずかったね
- 51二次元好きの匿名さん24/11/28(木) 08:08:48
保守
- 52二次元好きの匿名さん24/11/28(木) 19:32:56
不穏だ
- 53二次元好きの匿名さん24/11/28(木) 22:52:01
ああ…なんてことだ…
- 54二次元好きの匿名さん24/11/28(木) 23:01:58
「止めろ。」
首を切り裂こうとしたその時、誰かが私の腕を掴んだ。見覚えの有る顔だった。正義実現委員会の、委員長だ。確か、コイツらは元を辿ればティーパーティーの私兵だったな
「離せ。我が主を侮辱した者には死を与えるのだ。」
「それをすれば、お前達を排除せざるを得なくなる。」
やはり、強いな。全く動かない。しかし何故、我々の役目を止めるのかが分からん
「お前も分かるだろう。私達は、武器だ。武器は、敵を殺してこそ意味がある。使われる事なく錆びた刃など、無意味だ。」
「……武器が、そんな怒りを持った目になるか?」
怒り?私は、怒っているのか?そんな、馬鹿な。私は武器だ、振るわれる武器に感情など無い。ただ、主の敵に死を与えるのみ。何故だ?何故、怒りを持つ?
何故……
「……あぁ、そうか。」
彼女に、危険が迫っていると判断したからだ。彼女を、侮辱されたからだ。彼女の敵を排除しようとして、此処までの事をしたのだ。だが、そうだな。目の前の奴はもう戦える状態ではない
なら、もういいか。手を離すと同時に崩れ落ちる女をただじっと見る。心配する周りとは違い、私の心は何も動かないし感じない。やはり、私はトリニティとは違う。私達は人殺しになる為に育てられたのだから、当然か
彼女が、私の手首を掴む。あぁ、怒っているな。何やら心配も、入り交じっているようだ。何故だか分からないが、そう思ってくれるのは、嬉しい気がする
「……やはり、貴女は優しいな。」
そんな言葉が口から漏れた。だってそうじゃないか。私は人殺しとなる為に育てられたというのに、それが当然であるというのに、そんな私を気に掛けてくれる。訓練を終えた後は確か、部下達にも食べ物をくれたっけか。あぁ、やはり貴女は、素敵な人だ
その後、叱られた。同時に、守ったことに感謝もされた - 55二次元好きの匿名さん24/11/29(金) 00:31:54
この二人いいなー
- 56二次元好きの匿名さん24/11/29(金) 08:10:44
なんとか収めれて良かった
にしてもこの二人良いな - 57二次元好きの匿名さん24/11/29(金) 17:42:16
ツルギがいなかったら大変なことになってたね
レフテナントちゃんもギリギリ踏みとどまれてよかった - 58二次元好きの匿名さん24/11/29(金) 22:30:06
流石にこのままお咎め無しって訳にはいかないよな…
- 59二次元好きの匿名さん24/11/30(土) 08:07:53
(一応現在はデート編を書いてますはい)
- 60二次元好きの匿名さん24/11/30(土) 14:45:45
楽しみです
- 61二次元好きの匿名さん24/11/30(土) 15:15:40
このレスは削除されています
- 62二次元好きの匿名さん24/11/30(土) 15:17:13
- 63二次元好きの匿名さん24/11/30(土) 21:25:19
楽しみ
- 64二次元好きの匿名さん24/11/30(土) 21:42:31
- 65二次元好きの匿名さん24/12/01(日) 08:21:23
どこに行くのかな?定番の水族館や映画館、ショッピングとかかな
- 66二次元好きの匿名さん24/12/01(日) 08:32:27
どこかな?
- 67二次元好きの匿名さん24/12/01(日) 10:06:15
私は今、彼女と街中を歩いている。私を側に置いている理由が護衛という名目上連れ歩く必要があるのは理解する。理解するが……
「何故、腕を組む必要がある?」
どうして、彼女は私にくっ付いているのだろう。私の左腕に自身の右腕を絡ませ、心なしか体重も寄っている。正直な所、胸が当たっていたりして歩きにくい。これをする理由が分からん。だが、不思議と悪くはない
「それはデートというやつでは?」
「は?」
一緒に出掛けるという話を副小隊長にした時、帰ってきたのはそんな言葉だった。デート、確か恋人同士とやらがする行為の事だ。だが、私達は別にそういう関係ではない。だからデートとは言わない筈だ
「だが、楽しいな。」
「えへへ…そーお?」
しかし、楽しい。それに、笑顔を此方に向ける彼女は可愛い。この笑顔をずっと見ていられるという点では、良いものなのかも知れない。まぁ、進行は全て彼女にお任せることにした。彼女の方がこの手の事の経験値は高いから、仕方ないな。こうして始まった外出だが、色々なことをする事になった
「はい、あーん。」
「ん…」
カフェとやらに行きパフェという甘味を食べた。顔の全てを見せたくはないから、口元だけを上げる事で対応した。それにしても、何故彼女は私に食べさせたがるのだろうか。私は子供ではないというのに
「……楽しいのか?これ。」
「楽しいよー?」
「そうか。なら……良いんだが。」
ゲームセンターとやらにも行った。私にはその楽しさがよく分からなかったが、彼女が楽しそうに遊んでいる姿を見るのは楽しい。会議の際の、あの毅然とした態度とは比べ物にならない程に可愛らしい。これも、また彼女の魅力だ
「動きにくいぞ。」
「可愛いよ?」
「可愛いと言うな。」
服をやたらと買うことにもなった。私や部下達の私服だそうだ。ヒラヒラしているものは苦手だが、まぁ、良いだろう。それと同じか多い位に動きやすい服も買ったのだから。防弾チョッキは売られていなかったのは残念だったが
「……ずっと見ていられるな。」
「んー?どうかしたの?」
「いや、何でもない。」
ただ歩きもした。ずっと、歩きにくいのはそうなのだが、何故だろうか、彼女と共に歩いていると心が暖かくなる気がするのだ。よく、分からない。分からないが、楽しいからいい - 68二次元好きの匿名さん24/12/01(日) 19:09:00
顔を見せたくない理由がアリウス時代に何らかの理由で顔に火傷や顔がただれたりしてて見せたくないとかだと私性合
- 69二次元好きの匿名さん24/12/01(日) 22:48:58
平和なデートでいいね!
お互いに楽しめてるようだし良かったね
レフテナントちゃんは休日用マスクみたいなのをつけてお出かけかな?
いつも着用してるやつでデートは威圧感すごいだろうけど、いっそ2人で買いに行ってもいいかも? - 70二次元好きの匿名さん24/12/02(月) 08:19:09
デート編やはり平和だな
- 71二次元好きの匿名さん24/12/02(月) 18:43:26
デートかあ、どこ行くんだろ?
無難にウインドショッピングか? - 72二次元好きの匿名さん24/12/02(月) 18:51:26
そもそもAR-15自体フルサイズの名称だったんだが気づけばあの機関部の銃全体を指すようになったんだよな
- 73二次元好きの匿名さん24/12/02(月) 22:45:42
もっとオシャレしようぜ!
- 74二次元好きの匿名さん24/12/02(月) 23:17:42
「……」
「さっきから話聞いてんのか?さっさと金出せってんだよテメェ!」
だが、トラブルが起きた。不良とやらに絡まれたのだ。何やら喚いているが、要するに金を要求されている。しかし金を出せとは優しいものだな、アリウスでの強盗は命の源である食料を要求されるというのに
「ふむ、どうするべきか…」
私としては、普通に金を渡しても構わない。金はまた手に入るが、命は失えばもう手に入らない。だが、彼女が怯えている。そういえば、あの会議の後も怯えが見られた。彼女は毅然とした態度を取れる人だ。だが、中身は普通の少女だ。私のように、血に慣れた人間ではない
「……あぁ、そうしよう。」
彼女をこのような目に会わせた以上、タダで済ませる気は無くなった。だが、私は今より強い監視下に置かれている身だ。例え防衛だとしてと、恐らく問題になる。それに、私は手加減が出来る気がしない
だから、もっと簡単で平和的な方法でいこう
「少し…目を、瞑っていてくれるか?」
「え?」
「いいから、早く。」
疑問に思ったようだが、素直に目を瞑ってくれた。これでいい。彼女が優しい人であることなど分かっている。だが、それでもこの仮面の下を見せたくはないのだ
「おい仮面!さっさと金d」
「……」
仮面を外す。そうして下を見た途端、彼女らの顔が青くなる。怯えが、恐怖が見られる。まぁ、それもそうだろう。正直、こういう傷を見る機会は中々無いだろうからな。左目と、その周辺。今も痛みはある。あの日の、焼けた時の痛み。それだけではない、この体に刻まれた無数の傷と、痛み。殴られた痛み、殴った痛み。撃たれた痛み、突き刺された痛み。二度と忘れることはない
「根性無し共が。」
不良達は逃げていった。やはり、外はアリウスとは違う。この顔を見ても尚、向かってくるなら金を渡したというのに。生きたいからこそ、強盗をするのではないのか?
「……終わった。もう、目を開けてもいい。」
その言葉に彼女が目を開けた時には、もう私は仮面を被っている。分かっている、彼女は気にしないだろうと。分かっている、彼女なら受け入れてくれるだろうと。だが、それでも、それでも、だ
この顔を見られるのは、まだ怖い。それでも今は、この瞬間の幸せを感じたいのだ - 75二次元好きの匿名さん24/12/03(火) 10:45:44
レフテナントちゃんは顔を火傷してるのね
いつかティーパーティ―モブちゃんに素顔を見せる日も来るかな - 76二次元好きの匿名さん24/12/03(火) 20:59:56
火傷だけでなく切り傷とかもありそう
- 77二次元好きの匿名さん24/12/04(水) 08:24:10
保守シておこう…
- 78二次元好きの匿名さん24/12/04(水) 18:14:36
初見
何だこのスレは(建前)
いいぞもっと書け(本音) - 79二次元好きの匿名さん24/12/04(水) 23:12:15
まだまだデートは続くかな?
- 80二次元好きの匿名さん24/12/05(木) 07:48:09
保守
- 81二次元好きの匿名さん24/12/05(木) 19:05:10
見たいから保守
- 82二次元好きの匿名さん24/12/05(木) 21:53:05
筆が…筆が進まないよ…!勉強会(という名のお家デート)を書こうとしてるのに…!
- 83二次元好きの匿名さん24/12/06(金) 00:38:40
頑張ってくださいいつまでも待ちます。
- 84二次元好きの匿名さん24/12/06(金) 08:53:46
ゆっくりでも大丈夫ですよ
- 85二次元好きの匿名さん24/12/06(金) 18:00:47
待ってます
- 86二次元好きの匿名さん24/12/06(金) 18:05:22
すごく良い
続きを待ちます - 87二次元好きの匿名さん24/12/07(土) 00:01:18
勉強会デートも楽しみ
- 88二次元好きの匿名さん24/12/07(土) 10:14:31
楽しみなので保守
- 89二次元好きの匿名さん24/12/07(土) 14:57:12
何とかその一書けたぜ…
「……」
どうしてこうなったのだろう。私は今、彼女が住むマンションの一室に居る。勉強会と聞かされていた。私は、まだまだ知らないことの方が多い。彼女の側に立つ為に、部下達を守るために学ばなくてはいけない事が多い。その為に私は此処まで来たのだが……
「……勉強は、しないのか?」
私はソファに座り、彼女は私の膝の上に座って抱き付いている。勉強をしないのだろうかと尋ねる。言っておくが、決してこういうのが嫌という訳ではない。寧ろ、こう…なんと言えばいいのだろうか。何故だか分からないが、動悸がするのだ
「んー?勉強会は建前だよ?」
「は?」
どうやら、勉強会をするかどうかという事は大した問題ではないようだ。何でも、色々あって私に対する監視の目が厳しくなったが、それでも彼女は私と交流を重ねたいという気持ちがあったようだ。それで勉強会という建前で私と一緒に居れる時間を作った、という事らしい。まぁ、勉強会も一応するつもりではあるらしい
「ふふっ、ぎゅー…」
彼女の両腕が私の背中に回り、抱き締められる。この時期ということもあり、彼女の体温が伝わって暖かくなってくる。正直な話、嫌ではない。いや、寧ろこういうのは良いと思っている。こうして密着する事で、彼女の柔らかい胸が押し付けられているのが良いのだ。しかも彼女の胸は中々……いや、かなり大きい。少なくとも私の小隊は全員負ける。副小隊長がいい勝負をする位だろうか
「……」
だが、同時に恥ずかしさもある。何故かは分からない。こういうスキンシップなら、された事はある。アリウスで私が世話をしていた幼い義理の妹達や、小隊員にもこうした事が好きな奴は何人か居る。だが、それとは違う気がするのだ。何故なのだろうか?
「…ぎゅーは?」
「は?」
「ぎゅー……ね?」
しかも私にも抱き締めることを求めてきた。思わず良くない反応をしてしまったが、私の事を下から見上げながらねだられると聞いてしまう。恐る恐る、彼女の背中に両腕を回して抱き締める。より、体が密着する。胸が、押し付けられる。なんだか、体だけではないものが暖かくなる気もする。本で見たことはあるが、正直何がいいのか分からなかった。だが…良いものかも、知れない - 90二次元好きの匿名さん24/12/07(土) 15:11:20
あ、一応他に書きたいなと思っているのは
「副小隊長がフィアナちゃんと取り合うようです」
「アリウス残党を再編成せよ」
「対色彩防衛戦」
「中尉、告白するってよ」
「プ ロ ポ ー ズ」
こんな感じです - 91二次元好きの匿名さん24/12/07(土) 21:48:55
続きが来て嬉しい
意外とフィアナちゃん押しが強い…!
書きたいと思ってるものも楽しみに待ってます - 92二次元好きの匿名さん24/12/07(土) 21:51:03
意外と押しが強くていいね!
- 93二次元好きの匿名さん24/12/07(土) 23:00:56
- 94二次元好きの匿名さん24/12/08(日) 08:35:49
素顔見せるタイミングはどこらへんかな
- 95二次元好きの匿名さん24/12/08(日) 18:39:23
いい勉強会だね!
- 96二次元好きの匿名さん24/12/08(日) 23:37:44
勉強会(意味深)
- 97二次元好きの匿名さん24/12/09(月) 08:40:53
わーお…
- 98二次元好きの匿名さん24/12/09(月) 19:12:01
レフテナントちゃん含めてアリウス生は特殊な環境で過ごしてきていたから、スキンシップで感情の勉強をしているといえるかも?
- 99二次元好きの匿名さん24/12/09(月) 22:33:17
ほsっゆ
- 100二次元好きの匿名さん24/12/10(火) 00:45:16
- 101二次元好きの匿名さん24/12/10(火) 11:01:52
ほ☆
- 102二次元好きの匿名さん24/12/10(火) 21:18:58
応援します
- 103二次元好きの匿名さん24/12/11(水) 04:49:44
深い傷を負った子が愛情のある交流の中で少しずつ心を溶かして行く過程からしか得られない栄養がある。
- 104二次元好きの匿名さん24/12/11(水) 08:52:01
素顔を見せる時を楽しみにしてる
- 105二次元好きの匿名さん24/12/11(水) 09:01:25
「……可愛い、な。可愛い子には、こうすればいいと…見た。」
右の手をそっと伸ばし、頬に触れて、そのまま撫でる。図書室で見付けた本から聞き齧った内容ではあるが、やらないよりはマシだろう。可愛い子を愛でるのは、当然だ。それが、特別な人なら更に…ん?特別?
「顔が、赤いが…熱でもあるのか?」
前髪を上げて額に手を当てる。少しばかり上がっているようだが、これなら問題ないだろう。それにしても、何故ちょっとした動きで赤くなるのだろうか?よく、分からない
「っ、むー!」
ぐいっと肩を押されて体は少しばかり離れる。だが、視線は私の顔から離れない。といっても、私は仮面を身に付けているから表情は分からないだろう。しかしまぁ、何故私の事をこんなにも大切に扱ってくれるのだろう。助けたいから、なのだろうが、それとはまた違うものも有る気が、するような…?
「ねぇ……顔、見せて?」
不意に告げられた言葉。仮面の裏に有る、私の素顔を見たいというのだ。アリウスでは、聞いたことがないものだ。マダムにも、姫様にもこの顔を見せてはいけないとしてこれを着けたというのに。私の顔は、ハッキリ言って恐ろしいものだ。他者から恐れられて、当然の顔だ。それに、私は怖いのだ。彼女に素顔を見せた時、この関係が壊れてしまうのではないか?彼女の態度が変わってしまうのではないか?
「……それは、必要か?」
初めてになるだろうか、彼女の意思にすぐに従わなかったのは。やはり、彼女に顔を見せるのは怖い。しかし、彼女は目を反らすことなく此方をじっと見つめている。あぁ、どうしてこんなにも、彼女の表情は眩しいのだろう。そんな目をされると、どうしても、断りきれなくなるではないか
「分かった、分かったよ……だが、怖がらないで、ほしい。」
結局、外す前に私に言えたのはそれだけだった - 106二次元好きの匿名さん24/12/11(水) 18:43:49
お互いに緊張の瞬間だけど、どうなるかな
- 107二次元好きの匿名さん24/12/12(木) 01:32:14
しかしこのフィアナちゃん一貫して押しが強いな
いいぞ - 108二次元好きの匿名さん24/12/12(木) 09:04:57
ドキドキ…
- 109二次元好きの匿名さん24/12/12(木) 19:49:02
ワクワク
- 110二次元好きの匿名さん24/12/13(金) 00:05:36
ついに素顔を見れる時が…!
- 111二次元好きの匿名さん24/12/13(金) 08:56:21
きっと大丈夫だろう
- 112二次元好きの匿名さん24/12/13(金) 18:36:43
レフテナントちゃんはアリウスにいた時から隠していた顔を見せようと思えるくらいには、フィオナちゃんに心を開いてるね
- 113二次元好きの匿名さん24/12/13(金) 22:44:45
楽しみだ
- 114二次元好きの匿名さん24/12/14(土) 10:36:11
保守
- 115二次元好きの匿名さん24/12/14(土) 19:55:17
続きが楽しみ
- 116二次元好きの匿名さん24/12/15(日) 01:19:07
この二人の行く末気になる……
- 117二次元好きの匿名さん24/12/15(日) 07:50:45
彼女なら素顔を見せても大丈夫だろう
- 118二次元好きの匿名さん24/12/15(日) 18:21:15
素顔を見せる時が来たか
- 119二次元好きの匿名さん24/12/15(日) 23:06:55
楽しみ
- 120二次元好きの匿名さん24/12/16(月) 08:25:19
外した結果どうなるか…
- 121二次元好きの匿名さん24/12/16(月) 10:04:21
楽しみだからまだ落とす訳にはいかねーぜぇ!
- 122二次元好きの匿名さん24/12/16(月) 20:06:11
落ちる落ちる(危機感)
- 123二次元好きの匿名さん24/12/16(月) 22:12:48
遅筆でほんとすみません(土下座)
あの子は、いつも仮面を着けていた。そして、あまり人を信用していないようだった。無理もないことだ、ずっと他者に弱みを見せられない場所で生きてきたのだから。だから、助けたいと思った。助けたいなんてお節介かも知れない、何も知らない奴が知ったような口を利くなと、言われてしまうかも知れない。それでも、助けたかった
それが伝わったのかは分からない。けれど、あの子は私の側に居てくれるようになった。それでも、仮面を外してはくれなかった。名前を教えてはくれなかった。何より、時折見せる人を殺めることに何とも思わない容赦ない暴力は、向けられていない私ですら恐ろしいと感じた
それでも、あの子が私に向けている感情が悪いものでないことは理解できた。思い上がりと言われてしまうかも知れないけれど、私もアプローチを強く掛けることにした。そして、あの仮面を、見るものに恐怖を与える無機質な仮面を、外してほしいと伝えた
「分かった、分かったよ……だが、怖がらないで、ほしい。」
それを聞いた時、勿論と頷いた。仮面の下に隠れている素顔がどんなものであったとしても、受け入れる準備は出来ている。だって、私はもうとっくに……
「……どうだ。」
目を、奪われた。確かに、怖がられる理由は備えている。顔の右側についた、痛ましい火傷の痕。そして多くの人から怖がられてしまうだろう、人を突き刺すような目付き。とても、怖い。確かに、怖い。でも、
「うん…綺麗だよ。とっても…怖くなっちゃう位。」
エメラルドのような緑色の瞳。火傷痕が有ろうとも隠せない程に整った目鼻立ち。全てのパーツの比率が完璧な黄金比。そう。私が見た彼女の素顔は、恐ろしい程に、綺麗だった - 124二次元好きの匿名さん24/12/17(火) 04:26:28
あぁぁぁぁー尊死
- 125二次元好きの匿名さん24/12/17(火) 08:16:59
- 126二次元好きの匿名さん24/12/17(火) 09:20:38
- 127二次元好きの匿名さん24/12/17(火) 18:07:22
- 128二次元好きの匿名さん24/12/18(水) 00:09:42
フィアナちゃんの言葉にどう返事するかな
- 129二次元好きの匿名さん24/12/18(水) 10:57:49
良かったぁ
- 130二次元好きの匿名さん24/12/18(水) 21:50:37
レフテナントちゃん、素顔結構良いんだ…まさか見せしめに顔をとかないよな
- 131二次元好きの匿名さん24/12/19(木) 07:57:43
良いとこだけど保守!
- 132二次元好きの匿名さん24/12/19(木) 18:25:48
フィアナちゃん良い子だ
- 133二次元好きの匿名さん24/12/19(木) 22:50:18
念押し保守
- 134二次元好きの匿名さん24/12/19(木) 23:34:30
「綺麗、か…」
言われた事のない言葉だった。実際、幼い妹達に泣かれてしまった事は一度や二度ではない。だからこそ、私は仮面を身に付けるようになったのだ。私は、誰にも見せたくはなかった
「此方の台詞、というやつなのだがな。」
実際、彼女は綺麗だ。というより、可愛いというやつか。私とは、いい意味で真逆な顔立ちをしている。とても可愛らしい目はぱっちりとしていて、上向きに上がった口元。こう、全体的に丸みが有って、甘い。そう、甘い雰囲気をしている
「こんなにも可愛いお前が、わざわざ部屋に私を招き、こうして密着している……据え膳、というやつだな?」
「へ?」
あぁ、そうだ。そうじゃないか。何故気付かなかったのだろう。こんなにも可愛らしい彼女が、フィアナが此処までしているのは据え膳というやつなのだ。ならば、食べなくては失礼というものだ。手を肩に当て、ぐっと力を入れてフィアナと体の位置を逆転させる
「教えられてはいたが、経験は無いからな。上手くはないだろうが…」
「え、あ…ま、待ってっ…」
あれだけ誘っておいて、待ては無理な話だろう。それにしても、力は弱いのだな。可愛らしくて、胸や尻も大きくて、こんなにも力が弱い。それに、戦闘経験も大して無いだろう。これでは襲ってくれと言っている様なものだ。ふむ、そうだな
「マーキングも兼ねるか。」
フィアナを他の奴に取られたくはない。理由がなんなのかは、よく分からないが、兎に角取られたくない。だから、痕も着けよう。捕食して、私のものだと分かりやすいようにしなくてはな
「乱暴になっても、許せ。」
悪いのは、お前だ。私の顔を綺麗だと言ったのはお前だ。私の気持ちを私に気付かせたのはお前だ。血にまみれた私に、こんなにも優しくしてくれたのはお前だ
「……しまったな。」
少し、乱暴にしすぎてしまったな。彼女が起きた時に、謝らなくては - 135二次元好きの匿名さん24/12/20(金) 08:08:33
まさかメモロビしたのか
- 136二次元好きの匿名さん24/12/20(金) 18:20:20
いったぁぁぁぁぁぁ!?!?!?
今日はお赤飯よぉぉぉぉぉぉ!!! - 137二次元好きの匿名さん24/12/20(金) 23:50:08
コンプレックスだった顔を受け入れてくれたから、レフテナントちゃんはフィアナちゃんに対して感情を抑えられなくなってるね
- 138二次元好きの匿名さん24/12/21(土) 01:11:08
末永く爆破しろよ
- 139二次元好きの匿名さん24/12/21(土) 10:54:44
起きたフィアナちゃんがどんな反応をするのか楽しみ
- 140二次元好きの匿名さん24/12/21(土) 21:35:26
起きた時はどんな状態かな
起きたら真っ裸で寝ててレフテナントちゃんが寝ながら眺めてるとかかな、反応が楽しみ - 141二次元好きの匿名さん24/12/22(日) 00:53:49
もしかしてまだ付き合ってないのか?
- 142二次元好きの匿名さん24/12/22(日) 10:28:19
抱き潰されちゃったかー