- 1ポルードニツァ24/11/20(水) 20:43:51
- 2ポルードニツァ24/11/20(水) 20:44:40
前スレ
ここだけダンジョンがある世界の掲示板 第5748層|あにまん掲示板あー疲れた。もう…飲むしかねぇ…bbs.animanch.com設定スレ
ここだけダンジョンがある世界の掲示板 脳内設定スレ99|あにまん掲示板ここは、「ここだけダンジョンがある世界の掲示板」から派生したスレです。■ルールは特になし、設定など固めすぎず好きにロールプレイして遊ぼうぜ!という趣のスレですが、やはり個々人で「自分のキャラ」の設定な…bbs.animanch.com姉妹スレ
ダンジョンマスター専用掲示板 その71|あにまん掲示板エラーの危険性があるためテンプレは2レス目bbs.animanch.com・次スレは>>185さん
・スレ立ては「その他話題」、画像は「いらすとや」のイラストを使用
・「このダンジョン一緒に攻略しようぜ!」など、特定メンバーでやりたい遊びはダンジョン攻略スレで進行
・ダンジョン攻略の他に、集まってするイベントはイベントスレで進行
・画像の貼り付けは原則禁止
・あくまで掲示板、直接名前を出すのは避ける
・プロレス系ロールは喧嘩にならないよう気をつける
・スレチの話題は禁止
・本スレ、関連スレ以外へのコテハン・話題を持ち込むのは原則禁止
>ルールは上記を守るだけ
>熟練者に成るもよし 初心者に成るもよしダンジョン関係に成るのもok trpgのキャラに成りきるのもokです!
>気軽に誰でも書き込んでくださいね!
- 3二次元好きの匿名さん24/11/20(水) 20:52:30
- 4二次元好きの匿名さん24/11/20(水) 20:53:20
【黄金小麦とユニコーンバター使用の超高級たて乙パンがあらわれた!】
- 5騒々神◆7Ne9e.LPTA24/11/20(水) 20:54:57
ユニコーンバター!?
ユニコーンって馬だよな?馬からもバター作れたのか…… - 6吟遊詩人◆h2EaMP/vZYMU24/11/20(水) 20:57:31
立て乙
ユニコーンバター聞いたことがある、高級品だと - 7二次元好きの匿名さん24/11/20(水) 20:58:28
およ?
こっちじゃ角馬乳の加工物はマイナーなのかの? - 8二次元好きの匿名さん24/11/20(水) 20:59:30
- 9騒々神◆7Ne9e.LPTA24/11/20(水) 21:00:16
そんなんあったんだ……
- 10二次元好きの匿名さん24/11/20(水) 21:02:50
哺乳類は名の通り基本的にゃ乳が出るもんだからね
馬も同じだ - 11二次元好きの匿名さん24/11/20(水) 21:11:25
- 12二次元好きの匿名さん24/11/20(水) 21:17:12
ガチユニコーンがぽこじゃかいる桃源郷あたりから書き込んでる世間知らず系の可能性もなくはない
- 13二次元好きの匿名さん24/11/20(水) 21:20:15
うちの地元のユニコーン、明らかに蹄われてて偶蹄類なんだよね
あいつヤギに近いんちゃうか - 14〈月杯〉上級吸血鬼◆iX0nFh5lDw24/11/20(水) 21:24:06
>>前スレ192
【二人が医務室へ進むと、そこには一人の吸血鬼がいた。今は丁度患者がいないのか、入院用のベッドを整えている】
【机の上には総合病院への経路図が置かれていた】
ああ。来てくれたか
貴方がバルトロ殿だな。話は聞いているよ
ギルド医療班──あるいは『夜王の氏族』の月杯だ
よろしく頼む
【握手をするべく、手を差し出してきた】
2000L血液タンクの件については承知した
今しがた担当の者が冷蔵庫区画の整理を終えたところだから、必要ならすぐにでも設置できる
- 15二次元好きの匿名さん24/11/20(水) 21:24:06
あれ?奇蹄目じゃ……って思ったけどそっちはペガサスかな
- 16二次元好きの匿名さん24/11/20(水) 21:25:01
普通に馬のユニコーンもいるので単純におの衝だと思う
- 17二次元好きの匿名さん24/11/20(水) 21:25:03
うちの地域のユニコーンまぁまぁ邪悪だから聖獣って呼ばれてる地域でびっくりしたわ
- 18二次元好きの匿名さん24/11/20(水) 21:25:12
ユニコーン…聞いています
メイデン・オンリーだと - 19担当の者(笑)◆iX0nFh5lDw24/11/20(水) 21:26:14
全く……家庭の冷蔵庫を整理するのとは訳が違うんだぞ
【医薬品やら機材やらを、なんかこう上手いことどけてスペースを確保している月杯とよく似た女吸血鬼】 - 20二次元好きの匿名さん24/11/20(水) 21:26:25
討伐依頼出されてるユニコーンもいたしね
地域差と種族差はやっぱある - 21重引力◆rhypYXLdwI24/11/20(水) 21:26:47
立て乙
俺の所のユニコーンって遺伝子合成による人工生成が普通だったから
完全天然産を見た時少し感動したなー - 22二次元好きの匿名さん24/11/20(水) 21:27:26
アイアンメイデンガールとか居たら乗れちゃうわけ?
【内側に無数のトゲが生えた金属製のクローゼットのような物に閉じ込められている】 - 23砂漠のテイマー◆GbWBCNiLpo24/11/20(水) 21:28:49
………これで8度目
【廃墟の中の祭壇で、脂汗に塗れて目を開ける。
キザヤ王国跡地、騎兵王の祭壇。
祭壇に血を捧げその人生を追体験し、彼と同じように闇を守り抜くことができれば目の前の短剣を手にすることができるのだという】
【テイマーの右手にはまるで精神を病んだ者のように切り傷が刻まれていた。8度目の失敗、8度血を捧げるために付けた傷。
背後で巨大な鰐がただじっと主人を見つめ、トビネズミとテラーバードは心配そうに頭を擦り寄せる】
【騎兵王はその生涯で大切な仲間を失い続けたという。自分が挑む場合、それは頼もしいペット達に置き換わる。
あくまで試練に挑むのはテイマーの精神のみであり、実際にはペット達に傷一つつかない。
だが夢を見ている時に殆どのものがその内容を疑うことがないように、試練の最中は見ているそれが現実であると感じるようになっている。「実際には死んでいない」という思考の入り込む余地はなく、8度ともテイマーは間違いなく本物の喪失感を味わっていた。
失敗して追い出され、目を開けて始めて現実を認識し直すのだ。自らがしくじったことと、相棒たちが生きていることを】
「クゥ」
【もう一度、と腕にナイフを走らせようとするその手をテラーバードのアゲートがくわえて止めようとする。ペットからすれば主人が何度も自傷しては辛そうにしている事実しか見えていないのだ】 - 24二次元好きの匿名さん24/11/20(水) 21:29:38
ひったくりに使われることもあるからユニコーン乗りが街中で走ってきたら一応注意な
- 25二次元好きの匿名さん24/11/20(水) 21:30:20
ずいぶん豪華なひったくりだな
- 26稀血と目玉24/11/20(水) 21:32:06
- 27重引力◆rhypYXLdwI24/11/20(水) 21:32:43
わぁ邪過ぎるユニコーン種だ…
- 28稀血と目玉24/11/20(水) 21:32:54
- 29砂漠のテイマー◆GbWBCNiLpo24/11/20(水) 21:33:52
心配をかけるわね……でも、大丈夫よ。「いつでも辞められる」のだから
【優しくアゲートの顔を撫でて、嘴を離させる。
そう、この試練は嫌だと言えば醒める夢でしかない。
何より上級に上がるための条件そのものはすべてクリアしている。上級に上がるだけならあきらめても何の支障もない。
それでも挑み続けているのはテイマー自身の意地だ。実のところ、ペットを失ったショックでもう嫌だと試練を投げ出したことは8度のうち一度もない。失敗はすべて民を守りきれなかったことによる】
【仲間を失ったショックで鈍る思考が決断を遅らせる。失いたくないという意識が判断を誤らせる。
王は無辜の民を護らねばならないが、その無辜の民の大部分は顔も知らぬ他人である。
護るべき存在と分かっていても、とっさの瞬間に苦楽を共にした仲間のことを先に考えてしまう――そんな感情を抑えられるものがどれだけ居るだろうか。
自分を投げ出せるものは冒険者にも少なくないが、仲間を投げ出せるものは?その判断を自分自身が下さねばならないとしたら?】
【だが、それこそが冒険者としてではなく、サアディーヤ・アリー・ラフィーク個人として、三日月星の獣使いとして必要な心構えなのだ。
セレネリオスにおいて王たる太陽とともに天を照らす三日月と星を名乗ることを許された、誇り高き獣使いとして。そうしてきたからこそ今日の一族がある。兄の陰で守られる妹でなく、その一員として自らの足で立つと決めたからこそこの試練を諦めることはできない】
【もう一度ナイフで腕を刻み、祭壇に血を捧げる。廃墟とペットたちの姿が遠ざかり、9回目の試練が始まる】 - 30二次元好きの匿名さん24/11/20(水) 21:36:29
- 31砂漠のテイマー◆GbWBCNiLpo24/11/20(水) 21:37:36
【騎兵王の生涯の大半はその国を守るための戦いに費やされた。彼が即位したとき国は貧しく軍は貧弱で、国中には無数の危険があふれていた。
そのためまず「彼女」が命じたのは土地の開墾だった。民が餓えぬための畑を、軍馬を育てるための牧場を】
【最初の戦いはその最中に起きる。魔物化した熊による家畜の襲撃と、組織化されたゴブリンの軍隊の報告が同時に入ったのだ。熊は西の森、ゴブリンは東の荒れ野。2つの場所はあまりにもかけ離れていた】
【軍隊を分けるのは弱体化を招く。しかし片方を優先すればもう片方に間に合う保証はない】
……ポウナム。熊を倒してきなさい。
あちらは単体、仕留めさえすれば終わる。最悪、あたしたちがゴブリンを対処して到着するまで時間を稼いで。
【ゴブリンは軍隊だ。数が多ければそれに対処する人員もより必要になる。目と手が少なくなれば討ち漏らしが生まれ、民への被害が出るだろう。
ゆえに軍隊の大半をゴブリン掃討に向けると決め、魔物熊は厚い鎧と巨体を持つ、鎧王カモノハシのポウナム一匹に任せると決断した】
【数万に膨れ上がったゴブリンの群れも、王を旗印に集った猛者たちの全力の前には太刀打ちできなかった。壊走する残党の最後の一匹までも、猟犬たちが追い詰めて喰い殺す。それでも念には念を入れて、アラバスターやセレスタイトにも空から見回らせてゴブリンの残党がいないか確認する。ポウナムの元に一刻も早く駆けつけたい気持ちを抑えて――】
【やっと民の安全を確認し、急ぎ取って返す王の元に早馬がやってくる。
それはポウナムが魔物熊を見事討ち果たしたものの、戦傷が原因で直後に倒れて息を引き取ったという知らせだった】
……そう。護るべきものは護られたのね。
彼に名誉ある葬送を
【喪失感に声を震わせながらも、王は毅然とそう命じて城へと帰還した。立ち止まる暇はない】 - 32〈万枝の一射〉◆wpZ5uxD2xw24/11/20(水) 21:39:01
- 33アルマヴィーヴァの吸血鬼たち24/11/20(水) 21:41:47
「あぁ……」【その姿を見て自己紹介を半分くらいまで聞いた瞬間、跪いて礼をする】
「此方こそ、貴方に会えた事に喜びを感じる。私の行い無礼な振舞いに見えたなら謝罪する。様々な種類がある吸血鬼にあって、"我々"はこういう種族だ……血の繋がりに対する敬意は払わなければならないと、本能と理性の両面によって訴えられている」
「故に、その手を取るのなら、その適任は私ではなく……」【遅れて医務室に二つの影が入って来る】
「そこのソレとするのが良いだろう」「ちょっと医師ぃ、言ってることが違うじゃありませんのぉ! 敬意! 敬意!」(小声)
「初めまして。『夜王の氏族』の月杯様、我が血の同胞よ……返して申し上げれば、私の名前はアルマヴィーヴァ。セビライの民からの信によって、かの地の血の流れを見守って来た伯爵」
「この場で人と共生する同胞を見られた事、これ以上に喜ばしい事は無いわ。」【彼女が握手に応じようとするだろう】
「あちゃぁ……どんまい、ですわぁ」
- 34ジェイと白黒◆6T/1elikfU24/11/20(水) 21:41:55
- 35重引力◆rhypYXLdwI24/11/20(水) 21:43:58
- 36稀血と目玉24/11/20(水) 21:47:17
- 37二次元好きの匿名さん24/11/20(水) 21:47:36
- 38〈万枝の一射〉◆wpZ5uxD2xw24/11/20(水) 21:49:25
- 39砂漠のテイマー◆GbWBCNiLpo24/11/20(水) 21:50:05
【第二の危機は雨とともにやってきた。増水で水かさの増した川を本来ならさらに下流に生息するはずの水竜が遡ってきたのだ。
雨は降り止まず、水竜は開拓村に近づきつつあった。
到達されれば一人残らず餌食になるだろう】
ラリマー、トパーズ、アラバスター、アイオライトは村民の避難誘導と護衛、残りはあたしと来なさい。
例え不利なフィールドであろうと、被害が出る前に水竜を討つ
【押し寄せる波と叩きつける雨、海のように増水した川と同時に襲い来る水竜。騎兵であればまだましといえど、スフェーン以外は足を取られ本来の力を発揮できない。動きの鈍った一瞬を狙われ、神犬のジェイドが波間から現れた牙に捕らえられる】
——っっっ!!
【ジェイドを狙い首を伸ばしたその一瞬。水中に容易に踏み込めぬこちらにとって最大の好機をのがさず、乗っていたスフェーンの向きを変え水竜の首へと食らいつく。視界を埋め尽くす血飛沫と全身に襲いかかる濁流に飲まれ、何も見えなくなる——】
【………気づけばスフェーンは食い千切った水竜の首をくわえて濁流の淵に上がっていた。だがジェイドは水竜のあぎとの中で息絶えていた】
【避難誘導中に逆巻く水から子どもを守って天界羊のラリマーが流されたと知ったのはその後だった。
氾濫した濁流に飲まれた者の生存を信じるほど楽観的ではない——涙をこらえてラリマーの守った子どもを抱きしめる】
あなたがラリマーの生きた証になる。強く生きてちょうだい。それこそが弔いになる
【王はこの戦いで2匹の友を失った】 - 40ジェイと白黒◆6T/1elikfU24/11/20(水) 21:52:31
- 41転換◆u6dVBsXy1E24/11/20(水) 21:53:52
【白衣の少女と魔眼の童女の足蹴にされた死霊術師がギルドの床に沈んでいる】
「有意義だったね」「退屈だったわ」
【心臓と融合した宝玉によって生きている限りアンデッドを召喚する魔力の蓄積が可能な術師の様だ】 - 42表音魔術師24/11/20(水) 21:55:56
(何はともあれ、原因を見つけないことには手に負えるかどうかの判断すら付かない。そのためには……)
すまない、ティア。えっと……診察?というか、君の身体に何が起こっているのかを調べるために、君の身体のどこかに触れさせてほしい
指とかで構わないんだけど……
『指……はい、それぐらいなら……』
【ずい、と窓の前に巨大な人差し指が差し出される。先端だけでも手に余るほどの大きさだ。人一人ぐらいなら容易く握り込めるほどだろう】
【窓から手を伸ばし、直接触れる。魔力の流れなどを感知するならばそれが最も高効率だ──少なくとも、ディーノが属する法則においては】
(……やっぱり。一般人の肉体とは思えない量の魔力を感じる……これは魔術の作用で間違いない。となると、あとは……その仕組みや由来だけど……)
【目を閉じ、感覚を研ぎ澄ませる。その大きな身体に流れる魔力を可能な限り分析し、理解しなければならない】
【……そして、まずあることに気づく】
(魔力が濃い。これは"効果を及ぼした"魔力じゃない……効果を未だ"及ぼしている"魔力。つまりこの身体の維持に魔力を要している。だが……どういうことだ?外部から供給されている様子はない……そんな流れは……いや)
(……ある。魔力は流れている……しかしこれは外部からではない。身体の内を循環する、一定の経絡に沿った流れ……これは"彼女自身の魔力"だ)
【ダーネイ家についての話はいくらか聞いている。彼らは皆魔術に縁遠い一般人だったはず。だが、今ディーノが感じている魔力の流れは明らかに"魔術回路"だった】
(……なるほどな。なんとなく分かってきたぜ……)
【その事実が、示すもの。経緯や由来、なぜ"今"なのか──そこまで分からずとも、ひとまず真実味を帯び始める仮説】
ティア。君は……おそらく、"魔法使い"だ
『……私が、ですか?』 - 43〈万枝の一射〉◆wpZ5uxD2xw24/11/20(水) 21:56:04
- 44重引力◆rhypYXLdwI24/11/20(水) 21:57:13
- 45砂漠のテイマー◆GbWBCNiLpo24/11/20(水) 21:57:31
【3番目の戦いの始まりを告げたのは窓から飛び込んできたヨタカオウムのアイオライトだった。建築中の城塞都市に見回りに行ったはずの友は無数の矢に貫かれた姿で王城に倒れ込み、血濡れの手紙を残して息絶えた。
手紙には山賊が職工たちと護衛兵とそっくり入れ替わっていること、入れ替わった人々は山中の洞窟に監禁され、慈悲深い王に対する人質として使うためにまだ生かされていることが記されていた】
【仲間の死に部下たちは湧き立ち、すぐにでも囚われた人々とアイオライトの敵討ちに向かうことを進言した】
……確信が持てないわ
【怒りで目の前が真っ赤になり、鈍る思考を即座に押さえつけて声を絞り出す】
人質は捕らえて放り込んでおけばいいものではない。食わせなければならないし、排泄だってする。当然見張りは立て続けなくてはならない。
あたしに対して人質として使うためだけに、かなりの人数になる職工と兵士全員を生かしておくのは不自然だわ。この手紙を書いた者が嘘をついていなくとも、騙されている可能性もある。
洞窟と城塞に斥候を送りなさい。確かな情報が必要よ
【果たして斥候が持ち帰ったのは洞窟に詰めているのが領民に扮した待ち伏せであり、兵士は既に処分されており職工だけが変わらず城塞で働かされているということだった】
ヘマタイト、セレスタイト、トルマリンは囮にかかった振りをして洞窟の伏兵を先んじて殲滅。
残りはあたしとともに宵闇に乗じて城塞を制圧するわ。まだ完成していない今だからこそ侵入は可能。
ルチル、アメジストとともに先行して職工たちを外に逃がすのよ。戦場にいれば人質にされるのみならず、巻き込まれて犠牲が出るわ - 46ホワイト・ボックス24/11/20(水) 21:58:21
- 47二次元好きの匿名さん24/11/20(水) 21:58:47
- 48アルマヴィーヴァの吸血鬼たち24/11/20(水) 21:59:03
- 49〈万枝の一射〉◆wpZ5uxD2xw24/11/20(水) 22:00:22
- 50二次元好きの匿名さん24/11/20(水) 22:00:33
- 51彼方の魔族◆o4H3Dx3iss24/11/20(水) 22:01:37
末裔ってより祖先博士じゃないかなぁ
【"この世の大体は何らかの末裔だろうし"と報告書を書いてる魔獣の末裔系魔族】 - 52稀血と目玉24/11/20(水) 22:02:30
- 53二次元好きの匿名さん24/11/20(水) 22:02:31
- 54砂漠のテイマー◆GbWBCNiLpo24/11/20(水) 22:02:45
【ヘルハウンドとルーモスドラゴン、雷獣王牙はこれ見よがしに炎を吹き、翅を光らせ、雷を纏って山に向かった。宵闇によく目立つその光は相手の思惑通り騎兵王の軍隊が救助を優先したように見えただろう】
【その油断を突いてホシトビネズミのルチルとアメダマアンコウのアメジストが内部に侵入する。
ルチルは小さな体を生かして監視所に忍び込み、鍵を盗むと職工たちの囚われていた納屋とまだ水のない水門を開放する。
職工たちは息を殺してルチルに続き、水門から脱出する。しんがりのアメジストはほぼ全員が城塞の外へと出たのを確認すると合図の花火を打ち上げた】
合図よ、突入!あたしに続け!
【まだ建て付けの悪い状態の城門を蹴破り、伏せていた本隊が城塞になだれ込む。突然の強襲に賊は大混乱に陥った。王のショーテルが賊の首を跳ね飛ばし、テラーバードと変異砂鰐が兵ごと踏み荒らす。黄金のフェニックスチキンとペトラフェザーが空中から蹂躙する。
王が人質を助けに向かい、罠にかかったものとばかり思っていた賊は大混乱に陥った。人質のはずの職工はすでにおらず、混乱のあまり誤って味方を斬ったものも多かった】
【作戦は成功、一方的な勝利に終わる——はずだった】
【ペトラフェザーのアラバスターの蹴爪が逃げ損ねた賊の頭領の頭部を蹴り潰したと思った瞬間、そこから赤い血ではなく黒い闇が溢れ出した。それは真っ黒い悪魔の姿に変わると同時、最も近い逃げようのない位置にいたアラバスターの心臓を素手で抉り出した】 - 55砂漠のテイマー◆GbWBCNiLpo24/11/20(水) 22:03:32
【魂消るような悲鳴が次々に上がる。賊は明らかに自分たちの頭領から出現したこの悍ましき存在に心当たりがないようだった。
悪魔は悲鳴を上げる賊——自らの部下だったはずの者の首を次々に引きちぎり、けたたましく笑いながら王へと突き進む】
【悪魔の爪が王にかかろうかという瞬間、地面からアメダマアンコウのアメジストが飛び出した。なりふり構わず悪魔の脚に食いつき、既のところで地面に引き倒す。
王のショーテルが悪魔の首を切り落とすのと、悪魔が反対側の脚でアメジストを踏み潰すのはほぼ同時だった。悲鳴もなく悪魔は霧散し、戦場に静寂が戻る。
わずかに生き残った賊はすでに戦意を失い、なにもかもかなぐり捨てて命乞いをしていた】
【王はこの戦いで3匹の友を失った】 - 56〈月杯〉上級吸血鬼◆iX0nFh5lDw24/11/20(水) 22:04:44
- 57稀血と目玉24/11/20(水) 22:06:14
月杯さんそんなに名前長かったんだ……
『両親の名をどんどん受け継ぐ風習だったり、地位と爵位、勲章を受け継ぐものにはままあることだ』 - 58砂漠のテイマー◆GbWBCNiLpo24/11/20(水) 22:07:23
【捕らえた賊から得られた情報はほぼなく、王は全土に調査隊を走らせた。程なくしてそのうちの一つが最悪の情報を持ち帰った】
「王国のすぐそばにあるダンジョンから悪魔に率いられた無数の魔物があふれ出て、ランゴール平原にて群を成している。ダンジョンマスターはリアレスという名で、キザヤ王国の占領を目論み異次元とのゲートを繋げ、そこから魔物を呼び出している」
【それは時間をかければかけるほど王国側が不利になることを示していた。
城塞戦でのことを思えば、敗北の末にキザヤ王国の民がどんな扱いを受けるかは明白だ】
城を守る最低限の近衛兵を残し、全軍をランゴール平原へ。何としてでも魔物を駆逐し、リアレスを倒す!
【兵士たちも、城塞で友を失った獣たちも王の号令に応えて声を上げた。
このランゴール平原の戦いがキザヤ王国騎兵王の治世において最大の戦いとなる】 - 59重引力◆rhypYXLdwI24/11/20(水) 22:07:44
- 60転換◆u6dVBsXy1E24/11/20(水) 22:08:28
- 61〈月杯〉上級吸血鬼◆iX0nFh5lDw24/11/20(水) 22:08:47
(※用語解説:
ジェイミー=氏族長で『夜王の氏族』の真祖
レシェクとオリガ=父と母)
(※月杯の氏族は子どもに祖先や縁者の名前を並べた長い名前をつける風習があるのでフルネームがクソ長い、というギャグでした本名を出した当初は) - 62〈解析係〉24/11/20(水) 22:08:59
※立て乙です
【前回までのあらすじ】
【成り行きで別館の幽霊を名乗る冒険者を保護していた魔法学者〈解析係〉、本名クロード・ネザース。しかし、別館の幽霊が冒険者シルラ・ヴィダ・カーマインをクローン爆弾として蘇らせた姿だと知る】
【シルラを安全な保護圏においた解析係は、彼女を製造した謎の組織〈アーカイブド・ヒューマニクス〉を追うためにシルラの元を去ったのであった】
【そしてユーラユ国の魔法技官アラージ・ミードがアーカイブド・ヒューマニクスの幹部だという情報を手に入れた彼等は犬宮を通じて、アラージおびき出そうとしていた】
【しかしユーラユの反乱軍が先んじてアラージを襲撃、犬宮とアラージの行方がわからなくなってしまう】
【そして…】
凄い襲撃だ…悠長に探してられないな
王党軍も動いてる…
【先を急ぐ】 - 63砂漠のテイマー◆GbWBCNiLpo24/11/20(水) 22:10:34
【平原を埋め尽くす魔物の群れを前に、王は先頭に立って叫んだ】
ここを落とさねばキザヤの民に未来はない!
我々は勝てる、ではなく勝たねばならない!
勇敢なるキザヤの兵よ、我が同胞にして親友たちよ!あたしとともにランゴールに死ぬ準備をせよ!
【鬨の声が王に応えた。騎兵隊が先陣を切り、魔物の群れに雪崩込む】
【馬の蹄がゴブリンやインプを踏み潰す。ばらばらと後方から投げつけられる魔法をスフェーンが巨体を生きた壁として防ぎ、こちらの弓兵が一斉に射撃を返す】
「王、翼魔が来ます!」
トパーズ、セレスタイト!なんとしてでも食い止めなさい!制空権を渡すな!
【今や2匹だけになってしまった航空部隊に命令する。押し寄せる翼ある魔物の群れに金色に輝くフェニックスチキンが切り込み、その後ろからルーモスドラゴンが無数のレーザーを降り注がせる。たった2匹なれど、地上からの弓兵の援護があれば王の腹心は翼魔の群れをせき止めてみせた】
【矢に貫かれ、蹄に踏み荒らされた魔物の群れがもう一度起き上がる。それだけでなく、力尽きたキザヤの兵士も。
生きた屍に囲まれて敵の大将の一体であるリッチがカタカタと嘲笑う】
ヘマタイト!同胞の骸を冒涜させたままにしておくな!リッチを討て!
【地獄の霊犬が三つ首で吠える。罪人を罰し死者を冥府に送る蒼い炎を吐きながら巨体が不死者の群れへ突撃し、焼き払っていく】 - 64ズタボロの青鬼さん◆PETEOB6gKw24/11/20(水) 22:13:42
- 65重引力◆rhypYXLdwI24/11/20(水) 22:14:52
【2戦目は良い所まで行ったが理論上倒せる枠に当たってしまい敗北】
【1,3戦目は序盤で格上に当たった】
いかんよ、いかんな
夏季休暇頃より少し異能が鈍ってたし
これから毎日幻影闘技場しよう - 66稀血と目玉24/11/20(水) 22:15:12
- 67表音魔術師24/11/20(水) 22:16:03
『でも、そんなの……おかしいです。お父様もお母様も魔法なんて使えないし、私だって……』
もちろんそれは疑ってない。そしておそらく、ご両親が君に隠し事をしていた……とかでもない
【「一つ心当たりがある」と、ディーノは人差し指を立てる】
魔術回路……えっと、魔術を使うための特殊な身体の機能があるんだが、ある種の魔術師はそれが連綿と遺伝して受け継がれているんだ
だが、それが確実でないこともある。魔術師の子供が生まれつき魔法を使えることもあれば……ごく普通の人として生まれてくることもある
【『ふんふん』といった様子で聞き入るティア。魔法だとか超能力だとか、そういった「特別」に憧れる子供は多いものだ……彼女もまた、その例に漏れないということなのだろう】
ここからが本題だ。ティアは「隔世遺伝」って知ってるかな?
『えっと……本で読んだ覚えがあります。たしか、両親にはない祖父母の特徴が顕れること……でしたか?』
そう。正確には祖父母に限らず、「祖先の形質」なんだけど……さっき話した「魔術回路の遺伝」においても、それが起こることがあるんだ
『あ……!私がそう、ということですか……!?』
おそらく、ね。祖父母の代……だと、おそらく家に記録が残ってるはずだからもっとずっと前。今のダーネイ家に連なる系譜の何処かに魔術師がいたんだ
そして時を超え、顕れることなく受け継がれたそれが今君に目覚めた。ここまで離れたものだと、魔術界隈じゃ特に『魔導深隔世』なんて言ったりもするんだけど……おそらく、そういうことだ
『じゃ、じゃあ……このおっきな身体は、本当に……私の魔法……?』
経緯はどうあれ、そこは間違いない
これは紛れもなく"君の持つ力"だ……それが良いことか悪いことかは、これから次第だけども - 68二次元好きの匿名さん24/11/20(水) 22:16:22
- 69アルマヴィーヴァの吸血鬼たち24/11/20(水) 22:16:29
「あぁ……あの品で受けた恩義の全てを返せたとは考えていないが、そう言って貰えるのなら嬉しい。他にも……」
「……祭りの時にそこの馬鹿伯爵が大いに迷惑をかけたのも、貴方達だったか」【ほんっと~~~~に苦々しい顔になった】
(※稀血さんは特殊能力を持たないのでしたっけ 提案できるのが何処までか存じ上げておらず……)
「懐かしい名が並んでいるのだね。大地を巡る大いなる血の循環と、その寵愛を報せてくれる」
「……私が薔薇園に居る間に、大陸は変わったのだね。多くの戦禍があり、同胞も人間も、多くの血を流したが……」
「一つ聞かせておくれ。貴方は、あの戦争を知っているかどうか。七国大戦のように巨大では無かったが、確かに私達の種族の行く末を決めた契機の一つであった、西方の戦争」
- 70砂漠のテイマー◆GbWBCNiLpo24/11/20(水) 22:16:41
「実に憎らしいよ騎兵王!お前の後ろに怯えて隠れて、お前と仲間を身代わりにするだけの愚民のためになぜそこまで戦えるんだ」
【数で勝るはずの戦いが拮抗していることに、魔物の奥に見える黒髪の美青年がその顔を醜く歪めて吐き捨てる。この男こそがリアレス——キザヤ王国を狙うダンジョンマスターであった】
「お前には力があるのに、何故何の役にも立たない者どものためにそこまで身を擲つ。ばかばかしいと思ったことはないのか?」
・・・・・・・・・・・・
くだらないことを。力と地位ある者だからこそよ
【サアディーヤは全く迷うこと無く言い切った】
我々は民から信頼を預かり、有事には命をかけてその責務を果たす。そのために称号を戴き、日々刃を磨く。それこそが我らの誇りであり、生き方。
お前の野心を否定はしないわ、リアレス。けれどキザヤの地は侵させない!
「僕の理解者を気取るな、お人好しが!」
【リアレスの叫びとともにグレーター・デーモンが動く。人の数倍はありそうな巨躯に強大な魔法を持つ悪魔が騎兵王を引き裂こうと迫る】
『嬢ちゃん、こいつは俺に任せろ!嬢ちゃんは戦場を見て指示を出さなきゃならん!』
【雷獣王牙のトルマリンが飛び出し、電撃を纏った前足でグレーターデーモンと組み合う。鬼の剛力は2倍はありそうなグレーターデーモンをガッチリと捉え、押し留めた】
任せたわよ、あたしの同胞たち——右翼、オークの群れが接近中!押し返せ!
【次々と兵が倒れ、それよりも多くの魔物が倒されていく。戦線は徐々に押し返され、リアレスの魔物が劣勢になっていく】 - 71吟遊詩人◆h2EaMP/vZYMU24/11/20(水) 22:17:02
闘技場、それ俺よりも強い奴に会いに行く奴らの集まり
- 72彼方の魔族◆o4H3Dx3iss24/11/20(水) 22:17:21
- 73稀血と目玉24/11/20(水) 22:19:22
- 74ズタボロの青鬼さん◆PETEOB6gKw24/11/20(水) 22:22:16
- 75砂漠のテイマー◆GbWBCNiLpo24/11/20(水) 22:22:38
【ついに敗戦を確信してリアレスがダンジョンへと逃げ出したとき、キザヤ王国の軍も消耗しきっていた。
騎兵は半分が倒れ、トパーズ、セレスタイト、ヘマタイトは重傷を負い地に倒れ、トルマリンはグレーターデーモンと相討ちで戦死していた】
【今、撤退すればトパーズやセレスタイト、ヘマタイト……あるいは負傷兵の治療は間に合うかもしれない。この場では十分な医療は受けられなくとも、近隣の都市であれば。
だが王はその考えを頭を振って打ち消した】
……全軍に通達。負傷兵を救護しつつここで待機せよ。治療は確実に救命できるものを優先。
あたしとスフェーン、アゲート、ルチルは、ダンジョンへ突入し、リアレスを追う。明日の日の出までにあたしが戻らなければダンジョンに燃える油を流し込んで火をつけ、撤退せよ
【リアレスはダンジョン奥に魔物を呼び出すゲートを作り出しているという。時間を与えれば再び兵力を蓄えることは目に見えていた。
軍はそう一夕一朝には育たない。疲弊しきってはいても、今こそがリアレスを打ち倒す最大のチャンスであった】
【王はたった3匹になった友を引き連れ、ダンジョンへと討ち入った】 - 76重引力◆rhypYXLdwI24/11/20(水) 22:24:22
- 77No.14◆wwRUO8jqsY24/11/20(水) 22:24:49
- 78No.14◆wwRUO8jqsY24/11/20(水) 22:25:39
- 79〈万枝の一射〉◆wpZ5uxD2xw24/11/20(水) 22:25:47
- 80砂漠のテイマー◆GbWBCNiLpo24/11/20(水) 22:26:30
【スフェーンの巨体がダンジョンの内部に残った魔物をすり潰しながら突進する。その後ろをアゲートに跨がったサアディーヤが追走し、僅かに討ち漏らした魔物を次々とショーテルで切り裂いていく】
【傷だらけになりながらも王と友は一切脚を止めない。扉を力付くで粉砕し、無数の罠で傷を負いながらも最深部のリアレスを目指す】
【最深部の扉の鍵を見つけ出したトビネズミのルチルが待ち構えていた毒蛇に捕まる。絞め殺される直前、ルチルは最後の力を振り絞って鍵を王へと投げ渡した。止まっている暇はない。王は唇を噛んで迷宮を駆ける】
【走り通しでボロボロだったテラーバードのアゲートの脚が水中からあらわれたサーペントの顎に捕まる。アゲートは悲鳴をあげながらも、王を「前方へ」投げ出して犠牲を自分だけにとどめた】
【残る獣はスフェーンただ一体。最後の友とともに王は最深部の部屋の鍵を開け、ショーテルを握って扉を蹴破った】 - 81騒々神◆7Ne9e.LPTA24/11/20(水) 22:26:59
闘技場の時間か?
- 82ズタボロの青鬼さん◆PETEOB6gKw24/11/20(水) 22:27:12
- 83表音魔術師24/11/20(水) 22:27:17
さあ、次の話をしよう。まずは君に起きている「問題」を明らかにしなきゃならない。それが分からないのに解くことは出来ないからね
ティア。君は今、「元の身体に戻りたい、けれど戻れない」……ということであっているかな?
『……はい。早く、元の身体に戻りたい……です』
──それは、どうして?
『ふぇ?どうして、って……だって、こんなのおかしいし……恥ずかしい、です……』
……ああ。話してくれてありがとう
これで君の抱える「問題」が分かった
【神妙な顔で頷くディーノ。その様子を見たティアが固唾を飲む音がはっきりと聞こえた】
君は今、無意識に魔法を使ってしまっている状態だ。おそらくは"君自身を守るため"にね
『守る、って……そ、それは、おかしいです。だって、そのせいで今私は……』
……嫌な思いをしてしまっている。そして、"だからこそ"魔法が解けないんだ
【努めて優しい口調で語りかける。不要なストレスを与えないように……せめて少しでも落ち着かせられるように】
ティア。君の魔法は、今君が感じている"その"ストレスに反応して、とにかく身を守ろうとして暴発してしまっているんだ
決して君を苛む敵じゃない。本当は君のための、味方のはずなんだよ - 84吟遊詩人◆h2EaMP/vZYMU24/11/20(水) 22:28:08
- 85砂漠のテイマー◆GbWBCNiLpo24/11/20(水) 22:28:45
【部屋の奥にはダンジョンコアの球体とそこからエネルギーを供給されているゲート、そしてゲートへと駆け寄るリアレスが見えた】
リアレス!お前はここで倒すわ!あたしと引き換えにしてでも!
「忌々しいお人好しめ!だがここで貴様と手下さえ葬ればキザヤに残るは烏合の衆だ。自己犠牲精神の通りに殺してやろう!」
【リアレスはゲートに供給されていたダンジョンコアの力を無理やり自分に引き寄せた。その手の中にあっという間に強大な魔法が膨れ上がる。コアのパワーを全て使ってでもこちらを吹き飛ばす気なのだ】
——スフェーン!ごめんなさい!
【瞬時に決断を下し、スフェーンを先に突撃させる。変異砂鰐の巨体と外皮をもってしてもあの魔法を受け止めるのは不可能であり、その命令は死を意味することをスフェーンも、サアディーヤも理解していた。
それでも、ただ一瞬でもリアレスへと手をかけるチャンスはそれしかなく——キザヤの民を守るに他の選択肢はなかった】
【極大の魔力砲撃が放たれ、山のようなスフェーンの巨体に穴が空き、胴体が跡形もなく消し飛ぶ——だが、その頭部を蹴ってサアディーヤは飛んだ】
【その手に握るショーテルが、いつのまにか……「短剣」に変わっていた】 - 86砂漠のテイマー◆GbWBCNiLpo24/11/20(水) 22:30:12
「騎兵王、貴様——」
【届いた。短剣がリアレスの喉を掻き切る。リアレスの手が虚しく空を掴み、倒れるとともにダンジョンコアから光が消え失せ、異次元へと通じるゲートが消滅する。
王は最後の友を失ったが、キザヤ王国は護られたのだ。犠牲は多かったが、リアレスは討ち果たされた】
【——目が覚めると、自分は「王」ではなくなっていた。周囲には無傷の相棒たちが自分を見つめて立っており、誰一人失ってはいなかった。
8度の目覚めとまったく同じ、ただ一つ違うのは——右手にいつの間にか祭壇の上に横たわっていたはずの「不屈の短剣」が握られていることだった】
【「騎兵王の試練」突破——不屈の短剣、入手】 - 87彼方の魔族◆o4H3Dx3iss24/11/20(水) 22:30:24
- 88二次元好きの匿名さん24/11/20(水) 22:30:43
勉強が苦手な人は中級試験の筆記を免除できる資格とるのもオススメだぞ
大抵そういう資格は試験よりムズいが得意分野なら元々ある知識が活かせるのと勉強のモチベが保てる - 89重引力◆rhypYXLdwI24/11/20(水) 22:30:49
- 90アルマヴィーヴァの吸血鬼たち24/11/20(水) 22:31:14
- 91No.14◆wwRUO8jqsY24/11/20(水) 22:32:01
- 92重引力◆rhypYXLdwI24/11/20(水) 22:32:35
- 93犬宮庭音24/11/20(水) 22:33:07
【前回までのあらすじ】
【ユーラユにてポーション用地下水の採掘権を得た犬宮庭音。各種魔道具等を現地に運びこみ採掘開始への準備を着々と進めていた。しかし魔導具のハッキングでシステムがダウン。復旧を手伝う名目でユーラユ国魔法技官のアラージ・ミードが到着。犬宮はアラージと1年前の視察、内戦犠牲者の献花の前で会った事を思い出したのであった】
【しかし、犬宮の元にアラージは信用できない事、アラージをとあるレストランに連れてこいという旨の伝言が届く】
【伝言に従った犬宮だったが反乱軍がアラージを襲来、その場を離れなければならなくなった】
【そして…】
「ミズ犬宮、肘から血が」
ああ…?本当だ。大丈夫、これくらいかすり傷ですよ
「よかったらこれを、私のハンカチです」
ありがとうございます。上質じゃないですか!貴方意外と良い人
「意外と?」
あー…なんでもないわ
「いえいえ、私も…なぜ冒険者がこんなに尊敬されるのかわかった気がします。守ってくれる誰かがいる事が本当に心強いなんて」
えへへー、あ、いやいや、光栄で。
ところで先ほどお話しされた幼馴染とは?
一体どのような
「…シルラ・ヴィダ・カーマインと名は言います」 - 94騒々神◆7Ne9e.LPTA24/11/20(水) 22:33:14
はーい
- 95稀血と目玉24/11/20(水) 22:33:47
- 96ズタボロの青鬼さん◆PETEOB6gKw24/11/20(水) 22:35:53
チカラのボウソウ…
ちゃんとコントロールすれば、じぶんだけのたよりになるブキになる
でもでも、ボウソウさせちゃうとこまる…
【どちらにせよコントロールできるようにならなければならないだろうね
そうすれば…彼女の切り札足り得る頼りがいのある味方となるだろう】
……キヘーオウ…
【喪う事すらも犠牲と割り切り、仲間の屍を越えてただ進む…今回は本当に喪ってはないけれど、でも…
それは例え王でなくとも冒険者であれば誰だって起こり得るありふれた事なのかもね……】
…だからこそ、まえを、むかなきゃな
みんなのために、なにかのために
ほええ…ヒトケタ…
そうぞーできないけど、なんだか…とてもヒドイめにあうは、わかる…!!
【某蝉さんのビックミンとかが思い浮かぶね…】
- 97吟遊詩人◆h2EaMP/vZYMU24/11/20(水) 22:36:05
爆撃の雨が降ろうと詠うことはやめられないのさー
【爆弾が降り注ぐ街で歌っている】 - 98〈月杯〉上級吸血鬼◆iX0nFh5lDw24/11/20(水) 22:37:35
俺は、齢200を少し過ぎる程度の若輩者だが……
ああ、聞き及んでいる。世に『人鬼戦争』と呼ばれる内戦
どのような理想を掲げようとも、ヒトと我々のような夜者は生物的に被食と捕食の関係にある
ヒトの側に立ち、共に生きるために戦った貴方達には敬意を表する
貴方達の在り方は、俺の理想そのものだ
──しかし、戦を起こした者達に思うところはあれど、それを責める権利は俺にはない
彼らの中には、ヒトの血無くしては生きてゆけぬ者もいたことだろう
……我々には智慧がある。歴史に学び、悲劇を繰り返さない智慧が
古の時代より、"血の医療"も随分と進んだ
歴史に"たら"、"れば"はないが……
貴方達のような志篤き者達の尽力あればこそ、かつてと同じ悲劇を未然に防ぐことも、今ならば叶うと俺は信じている
【最後の言葉には──内に熾きた熱と、ある種の信仰が込められていた】
- 99二次元好きの匿名さん24/11/20(水) 22:37:57
- 100ズタボロの青鬼さん◆PETEOB6gKw24/11/20(水) 22:39:06
- 101彼方の魔族◆o4H3Dx3iss24/11/20(水) 22:39:20
- 102表音魔術師24/11/20(水) 22:40:05
『でも、でも……こんな大きな身体、私は望んでなんか……!』
【次第に声が大きくなり、空気の震えを肌で感じるほどになる。動揺により声をひそめる余裕がなくなってきているのだろう。だが、それは必要な動揺だ】
【"魔術を破却する"手段ならば、魔術師ギルドを頼ればいくらでも見つかるだろう。この問題をただ解決するだけならばそれが最も手早く、確実だ】
【けれど──それは、最後の手段にしたかった。目の前の少女に、「自分の魔法」を嫌ったまま終わってほしくなかった】
(エゴだな、これは)
【内心自嘲しつつ、ディーノは言葉を選ぶ。目の前の"魔術師の卵"を、せめて導くために】
なあ、ティア。その大きな身体が、"恥ずかしい"と思うのは何故か……少し考えてみないか?
ゆっくりでいいから、順を追ってさ
『え……?えっ、と……まず……』
【言葉に従って素直に悩み始める少女の姿、ただ見守る。急かしてはいけない。過度に誘導してもいけない。彼女が、自分で気づいていかなければならないことなのだから】
『……やっぱり、恥ずかしいから……です。こんなに大きくて、みんなと違って……笑われちゃうんじゃないかって……』
"笑われるかも"。それが第一の不安だ
じゃあ、そこから解いていこう……なあ、ティア
【しっかりと目を合わせ、語りかける】
俺は、君を見て笑ったか?
『……え?』 - 103投げナイフ娘24/11/20(水) 22:40:33
- 104二次元好きの匿名さん24/11/20(水) 22:40:52
このレスは削除されています
- 105砂漠のテイマー◆GbWBCNiLpo24/11/20(水) 22:41:26
全て……おわったわ。これが騎兵王の「不屈の短剣」よ
【スフェーンの鼻先に引っ掛けられる形でぐったりして帰還】
……あれがどれだけ騎兵王の人生をなぞったものかはわからないわ。あたしの獣たちと騎兵王の仲間が数も種族も、できることも同じだなんて考えにくい。ある程度はあたしに合わせて改変が入っていたのでしょうね。
それでも三日月星の獣使いは、彼と同じように時には獣を犠牲にしてでも人々を守らなくてはならないわ。
だから……必要な試練だったのよ
ええ、私は王ではないけれど、人々あってこその私たちであることも、時に失う痛みを抱えてでも進まなければならないのはきっと同じ
だからこそ彼の短剣は不屈の名を冠するのでしょうね
……ショーテルが短剣に変わったあの時、騎兵王があたしを認めてくれた気がしたの。気のせいかもしれないけど
- 106表音魔術師24/11/20(水) 22:43:41
(※ロールに含める流れが思いつかなかった余談というか、こやつのロールにおける言葉の使い方の定義について)
(※「魔法使い」は、体系だった魔術を学ぶことなく魔術に類する力を行使するものを指しています。生まれつきの固有魔術や、種族特性によるものなど)
(※対して「魔術師」は、魔術と定義されたものと知りながら扱うものや、それを探究するものを指して呼んでいます)
(※なのでティアちゃんは「魔法使い」であり、「魔術師の卵」なのですな) - 107投げナイフ娘24/11/20(水) 22:45:34
- 108ズタボロの青鬼さん◆PETEOB6gKw24/11/20(水) 22:46:49
- 109転換◆u6dVBsXy1E24/11/20(水) 22:46:53
- 110No.14◆wwRUO8jqsY24/11/20(水) 22:47:47
- 111アルマヴィーヴァの吸血鬼たち24/11/20(水) 22:47:49
「道具にとってあるべき、最高の状態を保っているようだな。これなら気兼ねなく力を引き出せる」
「アルマヴィーヴァの操血術は、魔術師の見習いが最初に覚えるような極めて単純かつ純粋な元素魔術に基盤を置く。細胞の一つ一つが単純な働きを行う事によって生命活動を構築するように、本質はシンプルであるべきだ……それを媒介し増幅するのが、血液という流体だ。魔術的にも医学的にも、代えられぬ価値がある」【差し出されたランセットに、自分の薬指の先を僅かに切って血を垂らす】
「さて……道は二つあるが、どちらにするべきだろうか?」
・電の力を付与する
血に由来する回復・援護行為に雷属性が付与され、対象とした味方に強き拍動バフを付与。強き拍動バフを持っている味方は高速化し、また自分の速度が相手より速ければ速度差に応じて攻撃性能が上がる。
・氷の力を付与する。
血に由来する攻撃・妨害行為に氷属性が付与され、対象とした敵に麻痺と束縛デバフを付与。
- 112砂漠のテイマー◆GbWBCNiLpo24/11/20(水) 22:48:10
- 113ズタボロの青鬼さん◆PETEOB6gKw24/11/20(水) 22:50:17
- 114稀血と目玉24/11/20(水) 22:50:23
- 115彼方の魔族◆o4H3Dx3iss24/11/20(水) 22:50:45
- 116稀血と目玉24/11/20(水) 22:52:37
おー大迫力
すごいね、闘技場ってモンスターAランクまでだっけ
深淵行きたい人には物足りなかったもんね
『ああ。安全圏でこれほどの戦力と戦えるなら助かるものも多いだろう』
【一方闘技場の外にいるのですっかり対岸の火事の2人】
- 117ズタボロの青鬼さん◆PETEOB6gKw24/11/20(水) 22:53:47
- 118ギルド面食いちゃん◆gDgku.LVZk24/11/20(水) 22:54:24
お疲れ様でーす!
全ての依頼を終えられましたね!
こちらが貴方のあたらしいギルドカードになりまーす!
それと先の2つ分を合わせた依頼の報酬となりまーす。これからの変わらぬ活躍を期待しています!
【上級と記された真新しいギルドカードと報酬金の袋を持ってきた】
【副報酬があります】
【獣王の牙印】
・群れの王の中の王、雷獣王牙に認められた証の鬣を編んだ組紐に化石化した魔獣の牙を通したお守り。従えている者全ての能力を強化する。強化量は従えている総数によって増加する
【サン・ダイアル&ルナ・ダイアル】
手に収まるほどの日時計と月時計の模型。使用することで6時間の間、周囲50mを昼/夜の環境にする結界を展開する。一度使うと日光/月光に12時間さらすことでチャージされる
【3つ目の副報酬については後日届きます】
- 119〈天来光〉24/11/20(水) 22:55:07
- 120砂漠のテイマー◆GbWBCNiLpo24/11/20(水) 22:57:56
- 121吟遊詩人◆h2EaMP/vZYMU24/11/20(水) 23:00:05
- 122表音魔術師24/11/20(水) 23:01:25
- 123アルマヴィーヴァの吸血鬼たち24/11/20(水) 23:01:50
「あの戦争が忘れられた時、永い時間を生きて来た私も、遂に死ぬのだろう。そう思っているけれど……どうやら、まだその心配は無用のようだね」
「目を閉じれば今も目前に居るかのように浮かぶ、かつての同胞たちの姿……そして彼らの牙の跡が残った肌を持つ屍たちは……この世界にとって必要な犠牲であったかを断ずる事は、私には出来ないけれど」
「それでも、少なくとも私と……私の愛する子たちと人間たちにとって、あの日々が無駄でなかった事を、貴方は報せてくれた。あぁ……この万感を言葉によって礼にする事など出来ないだろうね」
「いや、コレが参戦した理由は」「しッ」
「言葉よりも時に雄弁に語る……血によく似た色の酒を、貴方は好むかな? 私の領地で、私の名の下に作られた一品……落胆はさせないものなのだよ」
「承知した」
「医師は相手を拘束する事が法的に認められた数少ない職の一つであり、メスを振るう人間にとってそれは処置すべき対象でしかない。患者であろうと、それ以外の者であってもだ。恐れを抱かずに旅を続けられるように」【メスの刃先が冷気を帯びた】
- 124No.14◆wwRUO8jqsY24/11/20(水) 23:03:59
- 125稀血と目玉24/11/20(水) 23:04:32
- 126ズタボロの青鬼さん◆PETEOB6gKw24/11/20(水) 23:05:15
- 127二次元好きの匿名さん24/11/20(水) 23:05:18
- 128二次元好きの匿名さん24/11/20(水) 23:06:32
このレスは削除されています
- 129エリアッカー◆u6dVBsXy1E24/11/20(水) 23:07:22
- 130ジェイと白黒◆6T/1elikfU24/11/20(水) 23:07:30
- 131〈月杯〉上級吸血鬼◆iX0nFh5lDw24/11/20(水) 23:07:48
- 132ズタボロの青鬼さん◆PETEOB6gKw24/11/20(水) 23:08:13
(※あ…!誤爆ってそういうことか…!)
- 133〈解析係〉24/11/20(水) 23:09:09
- 134稀血と目玉24/11/20(水) 23:09:14
(※気ぶり吸血鬼設定だったそういえば)
- 135稀血と目玉24/11/20(水) 23:11:19
- 136表音魔術師24/11/20(水) 23:12:55
(※ウワー!ありがとうございます!同じコテハンで書き込むからって同じブラウザで開くからこうなる!)
君の家族や使用人たちだって、そうだったんじゃないか?
君の今の姿を見て、彼らは……なんて反応していた?
『……心配、してくれてました。戻れるのかとか、ご飯は食べられるかとか、寒くないか……とか……』
【ぽつりぽつりと話し始めるティア。記憶を呼び起こし、一つ一つ確かめるように……】
『……みんな、心配してくれてました。誰も、気味が悪いだとか……怖い、だとか……笑ったりだとか。そんな反応は、していませんでした』
……そうさ。みんな、君のことが大事なんだよ
【手紙の文面や夫妻との初対面で覚えた、微かな違和感。娘に起こった事態に対して、解決策を模索し憔悴していたのは確かだろう】
【だが。それでも、彼らから焦りや嫌悪のようなものは感じられなかったのだ。どこか"これでダメなら、仕方ないのだろうか"と思ってすらいそうに感じていた】
【──それは、娘を案じていないが故なのか?否。夫妻と娘、それぞれに会って話をしたら今なら確信を持って言える】
みんな……君がどうなっても、君を愛しているのさ
【"仮に戻れなくても、支え続ける"つもりだったのだ。娘が悲しんでいるからこそ解決手段を模索したのだろうが、おそらく当人が受け入れていたならば同じく受け入れていたはずだ】
【その程度のことで、彼らが娘へ向ける愛は揺るがないのだと。ディーノは心から確信していた】
- 137ズタボロの青鬼さん◆PETEOB6gKw24/11/20(水) 23:13:26
- 138青鬼の主治医◆PETEOB6gKw24/11/20(水) 23:14:27
- 139〈解析係〉24/11/20(水) 23:15:30
これが証拠だ
【記録水晶を取り出す】
ここだけダンジョンがある世界の掲示板 第4819層|あにまん掲示板前スレhttps://bbs.animanch.com/board/3055591/設定スレhttps://bbs.animanch.com/board/2940418/姉妹スレhttps://bbs…bbs.animanch.com64レス目 24/03/05 00:25:50
反乱軍将軍「この前の「新兵」の実践、中々おもしろかったよ」
アラージ「気に入っていただけたようで何よりです」
反乱軍将軍「何しろわしも60で子供も一人立ちした、勝てると見込んで始めた戦争がこんなに長引くとは…これ以上血を流したくないのだ。だからさらなる「新兵」の製造をそちらがしてくれると言うなら、わしは喜んで買い付けましょう」
アラージ「それは結構」
将軍「では、」
【手を差し出す】
【銃声】
反乱軍将軍「あ、がぁっ…」
アラージ「血を流したくない?今更ナメた事言ってんじゃねぇよ、お前の都合のいいことじゃないかそれは。お前と、国と、ギルドと、全部に復讐すると決めたんだよ俺は。どれかがマトモだったら「あの娘」は死ななかった、んじゃ、あばよ。お前のコピーが軍の後引き継ぐから」
【銃声、銃声、銃声】
~~~
犬宮「…ねえ、これ本当なの?」
【アラージはコクコクと頷く】
これが反乱軍側にバレたんだろうね、愚かな事を…
アラージ「…連れてけ、そこで話はしてやる」
- 140イビルナイト◆85m2FRFiao24/11/20(水) 23:20:01
- 141青鬼の主治医◆PETEOB6gKw24/11/20(水) 23:21:34
- 142表音魔術師24/11/20(水) 23:22:01
それにさ、ティア。身体が大きくなるのって、実はそんなに「すごくおかしい」わけじゃないんだぜ?
『え?』
【打って変わって軽い口調で語り始めるディーノに、ティアは素っ頓狂な声を上げる】
冒険者ギルドには、それこそ色んな奴がいるんだ。たとえば……俺の友達は、いつも全身を真っ黒な靄で覆ってるんだ。そのせいでたまに怪物と間違われたりするとか……
『く、黒い靄……?』
でもそれも序の口だ。他にもいろんな奴がいるよ。それこそ、今のティアよりずっと大きな巨人もいるし……
他には、デカい一つ目の悪魔といつも一緒にいる女の子とか、こんなデカい鉄球を軽々しく振り回す鬼の女の子や、腕が三本あるなんて人もいる
どう見ても小さな女の子な姿をした神様や、生きた鎧と一緒に冒険してるゾンビの子。人型の生きた宝石なんかもいるし、大柄な獣人や竜人、シャチだって。
コミックの主人公が飛び出して来たこともあれば、空の向こうから生き物がやって来たことだってある
分かりやすいところがなくても、実は人より長生きだとか、人から力を分けてもらいやすいだとか、妙に不幸な目に遭いやすいだとか……"変わったところ"がある奴ばっかりさ
『わ、わぁ……』
……なあ、ティア。君はそういう人たちを見て、笑うと思うか?
『……えっ?い、いえ、そんな……』
それはどうして?
『だって、それは、その皆さんの個性というか……そういうもの……ですよね……?』
なら……ティアだってそうさ
"大きくなれる女の子"。たしかに、全く同じだって人はそういないと思う
けどさ、それでいいじゃないか。少なくとも俺が知ってるみんななら誰もそれを笑ったりしないよ
『違っても……変わってても……』
……みんなさ。ちょっとずつ変なものなんだよ
そしてそれが、それこそが"個性"ってやつなんじゃないかな - 143二次元好きの匿名さん24/11/20(水) 23:22:31
これまで動物しかいなかったのに急にイカニモな妖精がっ!?
- 144変化の子24/11/20(水) 23:22:47
- 145重引力◆rhypYXLdwI24/11/20(水) 23:23:20
- 146フランケン博士24/11/20(水) 23:23:30
- 147エリアッカー◆u6dVBsXy1E24/11/20(水) 23:25:37
- 148赤い剣24/11/20(水) 23:25:57
- 149シャドウナイト◆YYwoqOEEiE24/11/20(水) 23:27:23
- 150アルマヴィーヴァの吸血鬼たち24/11/20(水) 23:27:27
「ああ。貴方達が提供してくれた血に比べれば、些細な行いだ」
「それでは、私は今日は失礼させて頂く。改めて献血設備の発注を済ませてしまわなければ」
「……もし伯爵に何か言われたなら、『ロジーナは無益な用心を好まない』と言いなさい」【ギルドの医務室担当にも頭を下げて帰って行った】
「理髪師」「お任せあれぇ! 不詳このフィガロ、お二人の祝宴に彩を添えさせて頂きますわぁ!」【彼女は用意していた保存容器からボトルを取り出す】
「ボトルは189年ものの『ラ・フィルトレ』、この年は猛暑だったために非常に濃厚な仕上がりとなっておりまして、また霜と雹のため、生産は300本に留まりましたわぁ。」
「豊穣なテロワールで育てられた高品質のカベルネ・ソーヴィニヨンを光魔方陣選果台によって選別し、フィネスある職人の手によって醸造された特別なボトルです。驚くほどに複雑な香り、多層で深みのあるフルーツとスパイスの風味。長期熟成によるしっかりとした酸味と、シルクのような舌触りを是非お楽しみくださいませぇ!」【二人のグラスにワインを注いだ】
「では、まずは私から。この地で人と共に生きる同胞に敬意を表して、乾杯」
- 151犬宮庭音24/11/20(水) 23:27:46
- 152青鬼の主治医◆PETEOB6gKw24/11/20(水) 23:28:39
- 153イビルナイト◆85m2FRFiao24/11/20(水) 23:28:46
ええ、ほらみんなに助けてと言った妖精の王国を救う件、いよいよ明後日でしょう?
そうしたら頼み込んできた本人がみんなに挨拶をしたいって言われてね
「ぷみゅるう〜!みゅるるは女王様の護衛という栄誉ある役目を任されたのですみゅる!!」
【テンションマックスでリボン型の光を振りまきつつ空中で踊り回るミュルルの横で、その女性――曰く、妖精の女王は静かに頭を下げた】
《お初にお目にかかります。私は妖精王国の女王…エインエリアスと申します
我が国を救ってほしいという身勝手な願いに応えてくださる方がいると聞いて、直接お願いをしに参りました》
- 154稀血と目玉24/11/20(水) 23:28:58
- 155アノマス◆UBru6zWM0.24/11/20(水) 23:30:26
- 156変化の子24/11/20(水) 23:30:48
- 157ジェイと白黒◆6T/1elikfU24/11/20(水) 23:31:26
- 158表音魔術師24/11/20(水) 23:31:52
『……ちょっとずつ、変……私も、みんなも……』
【反芻するように呟くティア。その様子にディーノは手応えを感じていたが……】
『……でも、でも……私は、やっぱり……こんな身体、好きになれそうも……』
……それは、どうして?
『だって、私は……皆さんのような冒険者じゃ、ないから。身体が大きくたって、何も……それなら、私は初めからいらなかった』
【やはり、急に受け入れるのは難しいのだろう。ましてや今まで普通に生きてきた女の子が、突然"身体が大きくなる力があります"などと言われても受け入れ難いはずだ】
【あるいは、時間が解決してくれるかもしれないが……】
(おそらく、今この子の生命は魔力で維持されている。折り合いが付けられるまで維持するにはかなり手を尽くさなきゃいけないはずだ)
【考える。今ここで出来る最善は、何かと】
(……荒療治。一か八か……)
【これでダメならば、あとはもう次善策……魔術の破却にせよ、折り合いが付くまで維持するにせよ、魔術師ギルドの伝手を頼るしかない】
【その最後の一手のため、ディーノは窓を開き身を乗り出した。窓枠を座り込む形になる】
『……? ディーノさん、何を……?』
それが本当に「あってもしょうがない力」か、どうか……俺は"そんなことない"方に賭けようと思ってね
……ごめんっ!
【そして、窓から──一息に身を投げた】 - 159夢見の学徒@雪山ダンジョン24/11/20(水) 23:32:31
- 160犬宮庭音24/11/20(水) 23:32:34
- 161二次元好きの匿名さん24/11/20(水) 23:33:00
- 162フランケン博士24/11/20(水) 23:33:13
- 163二次元好きの匿名さん24/11/20(水) 23:33:29
- 164アノマス◆UBru6zWM0.24/11/20(水) 23:33:41
- 165犬宮庭音24/11/20(水) 23:34:56
- 166変化の子24/11/20(水) 23:35:14
- 167ズタボロの青鬼さん◆PETEOB6gKw24/11/20(水) 23:36:33
―――――
【…アオは溺死がトラウマであり、水に…そして溺死そのものに恐怖を刻み込まれている
故に今、水なくともここで溺れるという事実だけでアオはそのまま何もできずに藻掻き溺れ死に…】
〘おぼれる〙
【…ん?】
〘しぬ、おぼれる、みずが、しずむ、いやだ、たすけて〙
〘おぼれる〙
【―――あっ
そうだ、アオはとある魔力を、そして固有の魔術ともいえる『ソレ』を持っていた…!!
純粋な想いの分だけ不可能を可能にする感情の魔力、そして…
『溺れるという事象に特化した』水の魔力
それらは術者のアオすらも巻き込む巨大な…『溺れ』という概念に、事象に、空間を侵す術となって――】
〘溺れる〙―――…!
【アオを起点とした、例え生きていようといなかろうとも侵食する『溺死』が既に死んでいるアンデッド達をその死によって上書きし続けようと襲う結果となる】
- 168〈月杯〉上級吸血鬼◆iX0nFh5lDw24/11/20(水) 23:36:35
- 169重引力◆rhypYXLdwI24/11/20(水) 23:38:13
へーここ最近依頼でギルドへ居る機会が減ったので
妖精の王国関連は知らなかったなー
まあ周りのトークに聞き耳すれば大体の詳細は分かるだろう - 170赤い剣24/11/20(水) 23:38:53
- 171フランケン博士24/11/20(水) 23:39:04
- 172アノマス◆UBru6zWM0.24/11/20(水) 23:39:18
- 173青鬼の主治医◆PETEOB6gKw24/11/20(水) 23:39:21
と…ふむふむ、とはいえわざわざ中に戻すとは元の持ち主は大切にしてたみたいだねぇ
ふふふ…!良いものを持ち帰ってきてくれたし、もちろん良い値をつけちゃうよぉ!!
【と、ぽんと下級依頼5回分ほどのマネーを差し出し本とフィギュアを買い取る主治医】
- 174夢見の学徒24/11/20(水) 23:39:45
- 175イビルナイト◆85m2FRFiao24/11/20(水) 23:40:04
- 176アノマス◆UBru6zWM0.24/11/20(水) 23:41:17
お…お大事にね……
- 177表音魔術師24/11/20(水) 23:41:25
『あ……はぁ、ふぅ……ディ、ディーノさん……!?』
…………ははっ
ナイスキャッチ──
【その次の瞬間】
【ディーノは、柔らかな手のひらの上に寝そべることとなっていた】
ほら……俺は今、ティアが大きな身体でいてくれたおかげでこうして無事でいられる……
……ってのは、ダメかな?
『……もうっ……!驚かせないでください……!突然、こんな……それに、なら私の身体が大きくなければ、そんなことしなかったんでしょう……!?』
はは……そこを突かれると、うん。反論できないな
良い案だと思ったんだけどなぁ……
【ティアの大きな手のひらに支えられたまま、覗き込んでくる顔を見上げる。やがて、どちらからともなく……堰を切ったように笑い出した】
はは……なぁ、ティア。どうかな?大きく"なれる"力なら結構便利だと思わないか?
ほら、屋根を上だって軽々しく手が届くんだ
『……ふふっ。そう、ですね……なんか、不思議です。あなたに言われると、そんな気がしてきてしまう……これが、私の魔法……私のための、力……』
【ティアがそう呟いた瞬間、その身体が淡い光を放ち始める】
『ふぇっ!?こ、これって──』
──この魔力の感じ……術が解除されるんだ!
【ティアが慌ててディーノを地面に下ろしたのと、ほぼ時を同じくして】
【その"巨体"は、嘘のように消え去ってしまっていた】 - 178二次元好きの匿名さん24/11/20(水) 23:41:50
……いつ役に立つんだと思ってたけど、こういう時のカウンターとして強力だなアレ
- 179変化の子24/11/20(水) 23:42:22
- 180フランケン博士24/11/20(水) 23:42:47
- 181重引力◆rhypYXLdwI24/11/20(水) 23:42:59
- 182二次元好きの匿名さん24/11/20(水) 23:43:20
ただまあどう考えてもあれ自爆技で、アオちゃんも溺れ死ぬの前提よね……
- 183赤い剣24/11/20(水) 23:44:25
- 184フランケン博士24/11/20(水) 23:44:42
- 185アノマス◆UBru6zWM0.24/11/20(水) 23:44:54
- 186アノマス◆UBru6zWM0.24/11/20(水) 23:45:22
【しばらくお待ち下さい…】
- 187エリアッカー◆u6dVBsXy1E24/11/20(水) 23:45:52
【いや魄亡き子、生者と言うも不適切かと思いつつ手は緩めない】
「〈砂塵の領域〉〈中位死者召喚〉」
【強靭な生き物を正面から殺すなど、術師はつゆほども考えない。溺死が叶うなど考えもしない。纏わりつき目と動きを殺す砂の領域、大盾を構え一度の死を拒絶する騎士を三つ、先だって呼び出した大鎌を持つ死神と合わせれば、数十秒はもつ―――などという楽観視も、しない】
「〈砂塵の指先〉合わせの〈死者の接触〉」
【不死者が直接接触せねば起きないはずの”活力”の剥奪。それを砂の手によって引き起こす組み合わせ】
【回避する余地を削りながらの―――止め】
「〈撃滅の雷霆〉」
【電気伝導率を引き上げる砂が、水が、轟雷を余すことなく体内に浸み通す】
- 188重引力◆rhypYXLdwI24/11/20(水) 23:47:07
- 189アルマヴィーヴァの吸血鬼たち24/11/20(水) 23:49:12
「この広い大陸にあっても、同胞を見つけるのはそう簡単な事では無いから。その僥倖に対する精一杯の誠意なのだよ」
「では……もう1本のボトルは、貴方に預けておくことにしよう。是非、慶事を共にしてくれることを願っているよ。私がここを訪れる機会は、そう多くは無いだろうけれど……どうか今日見た星が、これからも私達を等しく照らしていますように」
「お元気で、『夜王の氏族』よ」「お騒がせしましたわぁ!」
(※お付き合いいただきありがとうございました!)
- 190アノマス◆UBru6zWM0.24/11/20(水) 23:50:47
お待たせ…待たせちゃったね…
ここだけダンジョンがある世界の掲示板 第5750層|あにまん掲示板私を見たらテンプレがどこかにあると思え〜………な〜んちゃって…テンプレは下に置いてるよ。bbs.animanch.com思い出したら【恥ずかしさが】止められない…ってやつだね…!重引力さんの精神の為にも応援に回ろう…
- 191フランケン博士24/11/20(水) 23:52:26
- 192変化の子24/11/20(水) 23:53:02
- 193イビルナイト◆85m2FRFiao24/11/20(水) 23:53:49
《……ミュルル、少しの間外に出ていてもらえますか》
「ぷみゅ?わかったですみゅる!」
【ミュルルは小さな手で敬礼をするとギルドの外へついっと飛んでいった】
《………お気づきかもしれませんが、私の姿と彼らの姿は違いすぎると思いませんか?
上級妖精と名乗る彼らですら子供のような単純な思考と小さな獣の姿しか持っておらず……私の国に来れば言葉すら持たない妖精が貴女達を出迎えるでしょう。》
《本来は、彼らはこのような姿ではありませんでした。私と同じような姿の妖精たちが…貴方がたが魔法少女と呼んでいるものに近いそれを妖精達自身が纏って戦っていたのです。》
《こうなった理由……それはネガティヴという魔物と、私たちが持つ力が同じ性質によるものだからです》
《ああ…ほんとうに、ありがとうございます
乞うことしかできぬ身をお許しください》
あっ立て乙よ
【多分立て乙を知らない女王のために立て乙代理イビルナイト】
- 194ゼロナナ&サウナー◆UwIgwzgB6.24/11/20(水) 23:53:50
- 195ズタボロの青鬼さん◆PETEOB6gKw24/11/20(水) 23:54:31
【…確かにこれらは強力な攻撃だ、普段のアオなら苦労しただろうしもしかすれば、トドメを刺されていたかもしれない
けど……今のアオには『意味がない』
電撃も、砂も、斬撃も……何故ならば
『溺れ死ぬ』からだ
この強靱なる青鬼は、溺死する
最初の死がそあだったように、今溺死の道を辿るこの鬼はもはや溺れ死ぬしか道がない
だから―――怪異が己のルールを歩むように、溺死霊がその根本から逃れられないように】
―――おれ、は……たすけ……
【『溺れ死ぬ』のだ、その死を周囲に振りまきながら
だからそう、これは……
この青鬼が先に溺れ死ぬか、リッチ達が先に溺れ死ぬか
跡形も無く消し飛びでもしない限り…
闘技場でもなければさっさと範囲外への離脱なども手段だったのだが…
この『死』を塗り替えるほどの事象がなければ…ただ、そこには溺れだけがある
つまり、我慢比べだ】
- 196未完白兎◆LXse3il6fw24/11/20(水) 23:54:59
スレ立てお疲れ様ですっ!
【現在地はどこか? と聞かれれば、それはもう【無限牢獄】と答える他無いだろう。
昨日は〈雷霆姫〉さんが付き合ってくれたこともあって深層まで探索出来た。
これはとても大きな収穫で、凄い討伐報酬や換金素材……なにより熟練者が深層でどう動くかをこの目で見れたのが何より大きいと思う。】 - 197二次元好きの匿名さん24/11/20(水) 23:56:37
立て乙ー
同じ力なら通用するってのは攻略でよくあることだが…… - 198重引力◆rhypYXLdwI24/11/20(水) 23:57:11
- 199ズタボロの青鬼さん◆PETEOB6gKw24/11/20(水) 23:57:23
(※立て乙です!)
- 200二次元好きの匿名さん24/11/20(水) 23:57:40
200なら魔法少女