- 1二次元好きの匿名さん24/11/22(金) 14:29:32
山岡「二人が食べたくないと言うのも無理はない」
咲季「なんですって!? 栄養があって、味が良くて、何が不満なわけ!?」
栗田「や、山岡さん!」
山岡「確かに、味は良い。栄養もよく考えられている。野菜に関しては化学肥料や農薬を使わずに自然の中でのびのびと作られている。さらには、堆肥にも抗生物質が入っていない本物の食材だ」
咲季「当然でしょ? 佑芽に食べさせるんだもの。体に害のあるものなんて、食べさせるわけないわ!」
山岡「ああ、だが……栄養と効率を求めるあまり、君は大切なものを見逃している」
咲季「大切なもの?」
山岡「〇〇県に行こう、本物のペースト飯を食べさせてやる。君のプロデューサーにはすでに許可をもらっているよ」
栗田「まあ! なんて用意がいいんでしょう!」 - 2二次元好きの匿名さん24/11/22(金) 14:30:09
〇〇県××市
山岡「ここが、本物のペースト飯が食べられるところだよ」
栗田「ここって……」
咲季「JA◯A歴史館!!」
山岡「もともとペースト飯は宇宙食として採用されたものなんだよ。そして、ここの食堂ではそのペースト飯を食べることができるんだ」
栗田(ボロボロの壁、日焼けしたテーブル……当時の貧乏さを再現しているのね。当時の日本人の根性が伝わるわ……)
おばちゃん「はいどうぞ、おまかせペースト飯ね」
栗田「美味しいわ! 濃厚でサラサラとしていて!」
咲季「……この味、まさか!」
山岡「そう、ここのペースト飯は旬の食材を使っているんだ」
咲季「旬の……食材」
栗田「だから、こんなに食べやすいんですね!」
山岡「人間は環境に左右されやすい身体を持っている。四季折々の中で生きている日本人なら尚更だ。そして、それは味覚にも現れる」
咲季「………!!!」
山岡「人というのは季節に合った料理を食べたくなるものなんだ。夏ならスイカ、冬は鍋という具合にね。だが、君のペースト飯は季節に合わないものばかりだ。これでは、食材の本来の味を引き出すことができない」 - 3二次元好きの匿名さん24/11/22(金) 14:30:22
咲季「そうだったのね……私は栄養と効率にこだわり過ぎて大切なことを見逃していたのね。私の敗けだわ……」
栗田「……花海さん」
咲季「悔しい〜!!! 次は絶対に勝つわ! この店にも、山岡さんにも負けないような『究極』のペースト飯を作ってみせるわ!!!」
栗田「花海さん!」
おばちゃん「気に入ったわ! これ、うちの秘伝のレシピ! あなたにあげるわ! これ作って、食べて宇宙一のアイドルになってみせなよ!」
一同「ハハハハハハハハ!」
※これはフィクションです。実在の人物・団体とは一切関係ありません。 - 4二次元好きの匿名さん24/11/22(金) 14:33:00
手鞠「問題は味じゃない!」
- 5二次元好きの匿名さん24/11/22(金) 14:36:22
結局ペーストなのか…
- 6二次元好きの匿名さん24/11/22(金) 14:38:24
咲季のペースト飯は農園をやってる祖父から送られてくる野菜で作ってるから旬の食材はちゃんと使ってるぞ
- 7二次元好きの匿名さん24/11/22(金) 15:01:39
あの…サプリ
- 8二次元好きの匿名さん24/11/22(金) 15:20:56
本物のペースト飯ってなんだよ(なんだよ)
- 9二次元好きの匿名さん24/11/22(金) 15:26:31
こいつら人間じゃない! 機械なんだ……!
- 10二次元好きの匿名さん24/11/22(金) 15:29:57
オチで便利な女
- 11二次元好きの匿名さん24/11/22(金) 15:30:00
サプリとペーストにたどり着いた人間が栄養と効率にこだわりすぎたことを後悔するなよ
- 12二次元好きの匿名さん24/11/22(金) 15:48:17
引き込まれるスレ画
- 13二次元好きの匿名さん24/11/22(金) 16:03:33
割と美味しんぼであった気がする展開と思ったらこれだよ
- 14二次元好きの匿名さん24/11/22(金) 16:05:23
- 15二次元好きの匿名さん24/11/22(金) 16:07:39
なおJA◯A歴史館なんてものはない
- 16二次元好きの匿名さん24/11/22(金) 16:19:27
ないからこそ、栗田にボロクソ言わせることができる
- 17二次元好きの匿名さん24/11/22(金) 16:31:02
そもそも秋山さんとか毛利さんが宇宙に行く20年前のスカイラブ計画の時点でペースト飯からフリーズドライ食品とかレトルトパウチ食品に移行してるので、JAXAがペースト飯を作ったことないのよな
- 18二次元好きの匿名さん24/11/22(金) 16:36:19
アスリートの飯と美食を一緒にされてもなぁ
- 19二次元好きの匿名さん24/11/22(金) 16:37:33
アスリートだってモチベ維持のためにある程度美食的観点は必要だぞ
- 20二次元好きの匿名さん24/11/22(金) 16:55:25
ボクシング回とかか
- 21二次元好きの匿名さん24/11/22(金) 16:57:29
なんか凄まじくクオリティ高いものを見た気がする
- 22二次元好きの匿名さん24/11/22(金) 18:14:12
ああ、だが……栄養と効率を求めるあまり、君は大切なものを見逃している←いつもの
〇〇県に行こう、本物のペースト飯を食べさせてやる。←は? - 23二次元好きの匿名さん24/11/22(金) 20:29:53
- 24二次元好きの匿名さん24/11/22(金) 21:52:46
千奈って理事長繋がりで美食倶楽部の会員になってそう
- 25二次元好きの匿名さん24/11/22(金) 22:10:32
- 26二次元好きの匿名さん24/11/22(金) 22:16:33
ちゃんと農薬に触れてるのが美味しんぼぽい
- 27二次元好きの匿名さん24/11/22(金) 22:25:11
手毬「こんなに美味い厚切りトンカツは食べたことない」
手毬「旨い・・・ほんま旨い・・・」
手毬「これに比べたら、咲季のSSDはカスや・・・」 - 28二次元好きの匿名さん24/11/22(金) 22:25:46
本物っていうところも美味しんぼっぽい
- 29二次元好きの匿名さん24/11/22(金) 22:27:40
究極vs至高 ペースト飯編
- 30二次元好きの匿名さん24/11/22(金) 22:28:14
- 31二次元好きの匿名さん24/11/22(金) 22:29:27
このレスは削除されています
- 32二次元好きの匿名さん24/11/22(金) 22:37:48
虚ろというほどにも飾ってないだろ
- 33二次元好きの匿名さん24/11/22(金) 23:18:18
- 34二次元好きの匿名さん24/11/22(金) 23:22:43
- 35二次元好きの匿名さん24/11/23(土) 00:31:54
手毬がキレる雄山にビビってるところ良いよね
- 36二次元好きの匿名さん24/11/23(土) 00:36:03
- 37二次元好きの匿名さん24/11/23(土) 10:49:17
このレスは削除されています
- 38二次元好きの匿名さん24/11/23(土) 12:50:16
学P「では藤田さん、料理勝負で海原先生に勝ってください」
- 39二次元好きの匿名さん24/11/23(土) 12:54:27
そもそもペースト飯を出せる胆力がすげぇよ
- 40二次元好きの匿名さん24/11/23(土) 19:42:26
栗田「山岡さん、本当にこれで良いんでしょうか? なんだか違う気がするんです」
山岡「なにがだい?」
栗田「なんとなくなんですけど、十王学園長が落ち込んでいるのは、階段から落ちて怪我を負ったからじゃない気がするんです。そんな気がして、すごく不安で……」
山岡「大丈夫! 雄山になんか負けないさ。昔、唐人が落ち込んだにも同じようにして元気付けたことがあったんだから」 - 41二次元好きの匿名さん24/11/23(土) 19:42:58
当日
学園長「今日はわしの快気祝いを催してくれて感謝しますぞ。では、山岡くんの料理からいただくとするかのう?」
山岡「はい、私が用意した料理はこれです」
栗田「これは……鮭茶漬け?」
学園長「ほう、随分と素朴じゃな。じゃが、サラサラとして食べやすく、身体が暖まってくるぞ! 老人の身体に染み渡るわい」
雄山「鮭は自然の中で川を登ってきたものだな。養殖ではこの身の締まりはでない。
熱を加えすぎると身がパサパサとするが、あえて、そうすることで鮭の油を抜き、代わりに鰹節と利尻の昆布から取った出汁、そして煎茶を混ぜたものを染み込ませている」 - 42二次元好きの匿名さん24/11/23(土) 19:43:44
山岡「それだけではありません。干した桜海老や無農薬栽培した小松菜の微塵切り、椎茸も入れました。骨を作るカルシウムやその吸収を助けるビタミンDが豊富なんです」
学園長「こりゃ、すごい。みるみると身体が回復していくようだ」
星南「ええ、とても豊かな味ね」
学園長「これを食べていると、自分の情けなさが際立つな。身体が癒されるたびに自身がどれだけ老いぼれているのか実感させられる……やはり、身を引くべきか」
山岡「なんだって!?」
栗田「そ、そんな!!」
星南「おじいさま……」 - 43二次元好きの匿名さん24/11/23(土) 19:44:18
雄山「では、次は私の料理を召し上がってもらおう」
栗田「こ、これは……!?」
星南「ええ!?」
山岡「………な!?」
学園長「これは、す、ステーキか!?」
栗田「すごい音、油が跳ねているんだわ!(いったい、海原雄山はなにを考えているの? こんなギトギトでコッテリとしたステーキなんて、ご老体の学園長には重すぎるに決まってるわ)」
雄山「まあまあ、一度騙されたと思って食べて下され。きっとお気に召すことでしょう」 - 44二次元好きの匿名さん24/11/23(土) 19:44:49
学園長「う、うむ……ではいただくとしよう……こ、これは! 美味い! コッテリとしているが、それが柔らかい肉をコーティングして喉をするりと通っていくようだ!!」
雄山「のびのびと育てられた健康な雌の松坂牛を使用しております。まず、肉と脂を切り離し肉をよく叩き、何箇所かに穴を開けます。そして牛脂の方は熱で溶かして、生姜醤油を混ぜ込み、冷やして固めます。それを肉に満遍なく塗り、味を染み込ませたところで焼くのです」
栗田「脂にも味をつけてあるのね……これで、ギットリとしていても思わず口に運んでしまうような、重厚な味になっているんだわ」
学園長「美味い、美味いぞ! おかわりを頼めますかな!?」
雄山「ご安心ください。そうおっしゃると思い、すでに多くのものを用意しております」 - 45二次元好きの匿名さん24/11/23(土) 19:45:13
栗田「まあ、なんて胃袋なの!? 私は一枚で十分なのに……」
星南「私もこれ以上は……」
学園長「ハッハッハッハ! わしなんて、5枚も食べてしまったぞ!!」
雄山「それでもまだ、自分は耄碌しているとおっしゃられるのですかな?」
学園長「む?」
山岡「……!」
雄山「ステーキを5枚も食べるような、若者にも負けぬ豪胆さを持っている方が、老衰しているとは、私にはとても思えませんな。それでもなお、学園長を引退されますかな?」
学園長「……冗談じゃない! ワシは生涯現役! 一生をかけてアイドルという宝石を磨き続けるつもりじゃ!! 怪我くらいなんてことはない!!!」
星南「おじいさま!」
学園長「じゃが、今回の究極対至高に関しましては、ステーキは確かにワシを奮い立たせましたが、少し尖り過ぎておりますな。よって引き分けじゃな」 - 46二次元好きの匿名さん24/11/23(土) 19:46:25
山岡「…………俺の負けだよ」
栗田「え!?」
山岡「勝負では引き分けだったけど、十王学園長を元気付けたのは海原雄山の料理だ」
栗田「海原雄山は十王学園長の悩みを的確に掴んでいたんですね」
山岡「十王学園長の悩みを普通の老人が抱える悩みと一緒だと思った俺が浅はかだった……」
栗田「まあ、それもそうですよね! 山岡さんなんて、歳を取ったらグータラお爺さんになってること間違いないですもんね! ステーキなんて一枚も食べられませんよ」
山岡「な、なんだと〜〜! こっちが悔しい思いをしているのに、なんてこと言うんだ〜!」
※これはフィクションです。料理に関しては適当です。おそらくオーマイコンブよりかは美味いはずです - 47二次元好きの匿名さん24/11/23(土) 19:46:54
手毬「じゃあこうしよう。咲季のNewペースト飯が美味しかったら許す。まずかったら死刑」
- 48二次元好きの匿名さん24/11/23(土) 20:26:55
いつもの美味しんぼだ……
- 49二次元好きの匿名さん24/11/23(土) 20:54:46
オーマイコンブが何したって言うんだよ!
- 50二次元好きの匿名さん24/11/23(土) 21:27:57
咲季のペースト飯がありがたいと思うほどの料理を作った
- 51二次元好きの匿名さん24/11/23(土) 21:31:42
コンブ「このペースト飯にポテチとレーズン、チョコチップをパラパラっとかけて、ノリとご飯で巻いたら……ペースト寿司の出来上がりでい〜!!」
- 52二次元好きの匿名さん24/11/23(土) 21:54:05
コンブのリトルグルメって基本的に読者(主に小学生)が応募してきたレシピを採用する形式なんだけど
作者と担当編集の二人が編集部の片隅でレシピを"実験"してる時は、巻き添えが怖いから誰も近寄らなかったらしいね…… - 53二次元好きの匿名さん24/11/23(土) 22:18:36
栗田の違和感という負けフラグを立ててるの美味しんぼっぽい
- 54二次元好きの匿名さん24/11/23(土) 22:30:30
ただの経年劣化から当時の日本を褒め称える方向にいく毒舌女すき
- 55二次元好きの匿名さん24/11/24(日) 02:10:00
このレスは削除されています
- 56二次元好きの匿名さん24/11/24(日) 08:37:44
学マス要素が学園長と星南だけなのおもろい
- 57二次元好きの匿名さん24/11/24(日) 09:07:18
引き分けと判断しただけ、どっかの鮎カス(初期)よりはマシだな学園長
- 58二次元好きの匿名さん24/11/24(日) 14:58:19
このレスは削除されています
- 59二次元好きの匿名さん24/11/25(月) 01:55:16
スレ画が山岡vs咲季になってて面白い
- 60二次元好きの匿名さん24/11/25(月) 01:57:41
二木さんの爺ちゃんで似たような話あった気がするぜ
- 61二次元好きの匿名さん24/11/25(月) 02:08:59
- 62二次元好きの匿名さん24/11/25(月) 02:40:57
- 63二次元好きの匿名さん24/11/25(月) 02:48:27
- 64二次元好きの匿名さん24/11/25(月) 13:07:14
良いお姉ちゃんだなぁ
- 65二次元好きの匿名さん24/11/25(月) 20:51:35
世間ではすっかりとペースト飯がブームになってしまいました!
以前取材した初星学園の花海さんの料理を『アイドルの食生活』という見出しで東西新聞ネットニュース版に載せたところ、それが大好評! 一気にブームへと広がっていったのです!
そして、今日はペースト飯のブームの火付け役の一つである新しくできた食品会社「船◯ペースト」の上場祝いの食事会に、究極のメニューを担当している私たちも招待されたのです。
栗田「とても大きな会場だわ。すごく儲かっているんですね」
山岡「ああ、だけど……俺はあまり好きじゃないな。こういうのは」
栗田「え? それってどういう……」
咲季「山岡さんに栗田さん! ひさしぶりね!!」
ことね「その節はどうもありがとうございましたぁ!」
手毬「どうも」
栗田「花海さん!」
山岡「やあ、君たちも来ていたのか」
咲季「ええ、元々は東西新聞と私がこのブームに火をつけたんだもの。参加しないわけにはいかないわよ」
ことね「だけど、プロデューサーからはコラボとかのお誘いが来たら、咲季ちゃんに判断を任せろって言うんですよ」
栗田「あら、そうなんですか……」
手毬「まったく、プロデューサーもなにを考えているのやら! 私はこんな変な会社とは全く関わり合いになりたくないってのに」
山岡「どうやら、プロデューサーくんも元気そうだね」 - 66二次元好きの匿名さん24/11/25(月) 20:52:54
栗田「あら、もうすぐ食事会が始まるわ。いったい、なにが食べられるのか楽しみですね!」
船◯社長「本日はこのような場にお集まりいただき、ありがとうございます! 今回の食事会に際して、我々がご用意した最高級のペースト飯をご賞味いただけると幸いです! ペースト飯で健康を!! それが我が社のモットーですから!」
栗田「まあ、社長さんは随分とお若いんですね。あ、来ましたよ。これが最高級のペースト飯ね! なんて綺麗なのかしら!!」
手毬「はぁ、憂鬱」
ことね「まあまあ、結構美味しいかもしれないからさ! あーんっ!」
咲季「…………」
ことね「………」
手毬「…………まず」
山岡「………これは酷いな」
栗田「(粘土のような食感で、なんだか味が混ざりすぎて、舌がピリピリするわ)」
??「なんだ、このペースト飯は!!!!」
ガッシャアアアアン!!!!
手毬「ひっ!」
山岡「……あれは!」 - 67二次元好きの匿名さん24/11/25(月) 20:54:01
船丸社長「ど、どうかされましたか? 海原先生」
雄山「どうかしたかだと!? 貴様、この私が何者かを知っていての発言か!!」
船丸社長「い、いえ、そんなことは……」
雄山「なにが健康だ! なにがアスリート食だ! アメリカ人でも食わぬような下衆以下の生ゴミをこの海原雄山に食わせるとは、恥を知れ!!!」
ガッシャアアアアアアアアアン!!!(机をひっくり返す)
雄山「帰るぞ、中川!! こんな醜悪な会社の空気など吸っていられるか!!」
中川「ははっ!」
雄山「む……まさか、貴様らもいるとはな。ただでさえ、不快なのに悪化した。」
士郎「なんだと!」
雄山「そして、そこの者はペースト飯などと言う貧乏人の料理を広めたアイドルか」
咲季「な、なんですってぇ……!」
ことね「ストップ、ストップ! 抑えて抑えて!」
チワワ「………」
士郎「確かに原点はそうだったかも知れない。だが、今でもペースト飯は日々進化し続け、今では貧乏人の料理ではなくなっている。そんなことも知らずに、新しい物を取り入れた気になっているのは滑稽そのものだ!」
雄山「ほう、では今度の究極vs至高のテーマは『宇宙食』だ!」
山岡「良いだろう」 - 68二次元好きの匿名さん24/11/25(月) 20:56:16
富井「ひゃー、まさか、売り上げが鰻登りだった船◯ペーストが破産するなんてね〜(高音)」
荒川「株を買わなくてよかったわ〜」
花村「あの海原雄山が大激怒したらしいわね」
谷村「山岡くん、栗田くん、君たちから見て船◯ペーストのペースト飯はどうだったんだい?」
山岡「酷い物ですよ。海原雄山の言っていることは間違っていない。なんとかペーストを固めようと添加物を使って、その味を誤魔化すためにさらに別の添加物を混ぜ込んでいる。
さらに、野菜も農薬を使っているのがわかりました。中には海外産も混ざっていることでしょう。あれで、健康なんてよく言えたものだ」
栗田「舌がとてもピリピリして、まるでアメリカ人やヘビースモーカーが食べるものかと思いました。咲季さんたちのプロデューサーさんが、あの会社との関係に消極的だったのもよくわかります」
谷村「そうか……そんなに酷いものだったのか。
では、次は究極のメニューについてだが、テーマは宇宙食だったか……だいぶ難しそうだが、平気なのか?」
山岡「ええ、まだ形は決まっていませんが、負ける気はありませんよ」
栗田「私も負ける気なんてありません。花海さんに酷いことを言ったんですもの。勝ってみせます」
前編・終わり
※これはフィクションです。この会社は実在しませんし、ペースト飯が流行ることもないはずです - 69二次元好きの匿名さん24/11/25(月) 21:15:27
世間ではすっかりとペースト飯がブームになってしまいました!
そんなもん流行るな - 70二次元好きの匿名さん24/11/25(月) 21:27:29
トップ・オブ・トップは大体いつも同じ飯を同じような時間に同じくらいの量食ってるから…
- 71二次元好きの匿名さん24/11/25(月) 21:32:31
チワワで草
- 72二次元好きの匿名さん24/11/25(月) 22:32:43
手毬はラーメンハゲと一悶着起こしてそう
- 73二次元好きの匿名さん24/11/25(月) 23:14:27
美味しんぼと学マスのクロス面白いな
- 74二次元好きの匿名さん24/11/26(火) 10:05:01
まあ、山岡が見上げるくらいにはデカいおっさんが大声を上げながらテーブルをひっくり返してたらビビるよ
- 75二次元好きの匿名さん24/11/26(火) 10:42:49
流れるようなアメリカdis
- 76二次元好きの匿名さん24/11/26(火) 10:44:08
ペーストをやめろ
- 77二次元好きの匿名さん24/11/26(火) 20:37:01
ペースト飯が流行るとか地獄すぎるだろ
- 78二次元好きの匿名さん24/11/26(火) 21:06:03
栄養補助食品みたいなものもすっかり根付いたんだからいつかはペースト飯ブームが来るかもしれない
- 79二次元好きの匿名さん24/11/26(火) 21:14:32
どうせ食うならよおペースト飯!
- 80二次元好きの匿名さん24/11/27(水) 02:02:18
ペースト飯をパンに乗っけて食べるのはいかんのか?
- 81二次元好きの匿名さん24/11/27(水) 08:24:20
山岡「それは邪道だよ」
- 82二次元好きの匿名さん24/11/27(水) 19:39:03
早く後編読みたい
- 83二次元好きの匿名さん24/11/27(水) 19:42:39
- 84二次元好きの匿名さん24/11/27(水) 20:58:14
- 85二次元好きの匿名さん24/11/27(水) 22:34:12
アレが!?
- 86二次元好きの匿名さん24/11/27(水) 22:46:57
谷村さんが聖人度を上げてる気がする
- 87二次元好きの匿名さん24/11/27(水) 22:48:45
- 88二次元好きの匿名さん24/11/28(木) 01:38:29
「アメリカ人でも食わぬような下衆以下の生ゴミ」
流れるようなアメリカdisに涙が出ますねぇ!
美味しんぼは反米漫画なんですか? - 89二次元好きの匿名さん24/11/28(木) 07:24:32
- 90二次元好きの匿名さん24/11/28(木) 09:31:58
別に雄山も反米ってわけじゃないぞ。ナチュラルに味音痴だと思ってるだけ
- 91二次元好きの匿名さん24/11/28(木) 12:05:55
- 92二次元好きの匿名さん24/11/28(木) 12:09:56
もう正真正銘のディストピアだろこれ
- 93二次元好きの匿名さん24/11/28(木) 12:12:43
実際がどうかじゃなくて、美味しんぼっぽいかどうかでいうと美味しんぼっぽいからいいクロスだよ
- 94二次元好きの匿名さん24/11/28(木) 14:46:58
「それは、どうかな」って山岡が逆張りしそうなセリフ
- 95二次元好きの匿名さん24/11/29(金) 00:47:45
後編
世間にペーストブームが広まり、船◯ペーストの上場祝いの食事会に出席した山岡さんと私は、そこで鉢合わせた海原雄山と「宇宙食」を題材に究極と至高もメニューで戦うことになったのでした。
栗田「あんな風に啖呵を切ってしまいましたけど、やはりペースト飯で勝負をするんですか?」
山岡「そうだね、ただ、ペースト飯には明確な弱点がある。そこをどうにかしないことには至高のメニューには勝てないだろうね」
栗田「明確な弱点ですか?」
山岡「とりあえず、ペースト飯のプロフェッショナルのところに行ってみよう」
栗田「……! 初星学園ですね!」 - 96二次元好きの匿名さん24/11/29(金) 00:48:42
栗田「失礼します! 東西新聞の栗田と山岡です!」
ことね「あっ、この前はどうも!」
山岡「それにしても、なんだか騒がしいけど、どうかしたのかい?」
ことね「ああ、実は言うと……」
栗田「まあ!咲季さんと藤田さんで料理勝負ですか」
ことね「手毬の限界が来ちゃったみたいで……私は人の作った食べ物には文句は言わないんですけど、思うところがないかと言えば、そうでもないので……」
山岡「こりゃあ良い。せっかくだから俺たちも審査員として参加させてもらおう」
ことね「助かりますぅ〜、審査員は多い方がいいですからね!」
栗田「こんにちは、お隣失礼します。私は東西新聞の究極のメニューを担当している栗田です。こっちは、同じく東西新聞の山岡です」
清夏「もしかして、この前Pっちが言ってた人たち? 私、紫雲清夏って言いまーす! こっちは親友の葛城リーリヤ!」
リーリヤ「よ、よろしくお願いします」
栗田「ええ、よろしくお願いします」 - 97二次元好きの匿名さん24/11/29(金) 00:49:48
咲季「最初は私からね! 咲季特製味噌汁ペーストよ!!」
栗田「美味しいわ! 味噌の濃密さと鰹節の香りとネギのピリッとした辛さが良さを引き立てあって!」
山岡「これは……今が旬の枝豆を砕いて入れてあるね。前よりもずっと美味い」
咲季「当たり前じゃない! あのときは、すっごく悔しかったから、JA◯A歴史館にもたまに行って研究したのよ!」
山岡「ただ、やっぱり、ペースト飯特有の欠点は残ったままだ。これでは宇宙食としては失格だ」
栗田「え?」
清夏「確かにめちゃくちゃ美味しいけど二度と食べたくない! 不思議!」
リーリヤ「清夏ちゃん!」
咲季「うぇ!? どういうこと!?」 - 98二次元好きの匿名さん24/11/29(金) 00:50:04
ことね「はーい、次は私の番ね! 私のhこれだよ」
栗田「これは枝豆のお味噌汁ですね」
山岡「じゃあ、食べ比べてみようか」
栗田「……これは、とても美味しいわ。味噌と出汁の味の豊かさと香りが口の中に広がって……枝豆の食感がとても楽しいですね」
手毬「はぁ〜! ひさしぶりにまともな食事を食べた気がする!!!」
咲季「ええ!? 材料は同じはずでしょ!? 私とことねのお味噌汁になんの違いがあるっていうの!?」
手毬「いや、これはお味噌汁なんかじゃない。ただのミソフレーバーパサパサペーストスープ……」
清夏「え!? これ、味噌汁なの!? めっちゃ喉が渇くんですけど!!」
リーリヤ「清夏ちゃん、言い過ぎだよ!」
栗田「喉が渇く……はっ!!」
山岡「そう、これがペースト飯の致命的な弱点だ」
咲季「……弱点?」
山岡「そもそも、ペースト飯に限らず、ほとんどの宇宙食に美味しさに限界がある。長期保存や資源、手間の節約が重要だからね。いくらでも調味料や水、手間をかけられる台所で作った料理に美味しさで勝つのは難しいだろうね。それに、ペースト飯の本当に弱いところは乾燥しているところだよ」 - 99二次元好きの匿名さん24/11/29(金) 00:50:39
咲季「乾燥?」
山岡「ああ、乾燥していると、喉や口の中が乾いてどうしても水を飲みたくなってしまう。栗田くん、君はペースト飯を一口食べるごとに水を飲んでいたね」
栗田「ええ、無意識のうちに……」
山岡「宇宙では、飲み水は貴重な資源だ。それをガブガブと飲んでしまっては、すぐに枯渇してしまう。ペースト飯が廃れて、真空パックが広まったのも、これが原因だ」
清夏「えっ、宇宙?」
栗田「ああ、今度の究極vs至高の勝負に題材が『宇宙食』でして、今回はそのためにこちらまで伺ったんです」
清夏「ああ、最近話題のやつか!」
リーリヤ「面白そうですね」 - 100二次元好きの匿名さん24/11/29(金) 00:51:03
咲季「そうだったのね、そこはあまり気にしてなかったわ。だって、喉が渇いたらSSDが飲みたくなるでしょ?」
ことね「うわぁ」
手毬「なに、その悪魔的なコンボ……」
栗田「とにかく、当面はこの弱点をどうクリアするかですね」
山岡「ああ。さて、どうするべきか……」
麻央「ああ、いたいた。山岡さんに栗田さん」
栗田「寮長さん!」
ことね「麻央ちゃん先輩じゃないすか。どうかしたんですか?」
麻央「こら、その呼び方はやめなさいっていつも言ってるだろ? 実は言うと君たちのプロデューサーさんが山岡さんたちにってお土産をね。確か、ニブフ?っていうところの、「モス」っていう料理なんだけど……」 - 101二次元好きの匿名さん24/11/29(金) 00:51:25
栗田「ニブフ? モス?」
山岡「ニヴフだよ。サリハン島に暮らしている少数民族だよ。そして、モスは魚のゼラチンを固めたお菓子のことだよ」
栗田「まあ! プルプルしていて美味しいわ! まるでゼリーみたい!」
山岡「……魚のゼラチン。そうか、わかったぞ! 海原雄山に負けないような究極の宇宙食が!!」
栗田「本当ですか!?」
山岡「ああ! これでピースが揃った!!」 - 102二次元好きの匿名さん24/11/29(金) 00:51:50
後日
三河「では、これより宇宙食を題材にした究極のメニューvs至高のメニューの対決をしたいと思います。では、まずは至高のメニュー側からお願いします」
陶人「これは瓶?」
京極「これは瓶漬けやな。瓶が黒いから中身はわからへんけども」
雄山「この瓶の中に至高の宇宙食が入っております。おい!」
料理人「はっ!」
陶人「これはマスの瓶漬けか?」
京極「ただの瓶漬けやないな。中にトマトソースが詰まっとる。ええ香りや」
雄山「これは〇〇の〇〇地方で作られたマスの瓶漬けを改良したものです。マスの腹を開き、内臓や中骨を取り除き、そこに緑健農法のトマトをソース上にしたものを詰め込みます。
そして、暗い場所において安置をして発酵させるのです。黒い瓶に入れることによって日光や紫外線の影響を受けにくくしております。そして、この瓶漬けは3年ものになります」 - 103二次元好きの匿名さん24/11/29(金) 00:52:20
陶人「マスが発酵しても、トマトはその影響を受けずに、まるで時間が止まったかのように新鮮じゃ」
栗田「すごく瑞々しいトマトだわ。食事をしながらもトマトソースで水分補給ができるのね」
雄山「左様。昨今の保存状態を気にするあまり、真空パックなどというもので食物を潰して美味しさの追求を捨てた宇宙食に疑問を抱いていた。此度の対決で、宇宙食について考え直されるきっかけになれば良いと私は思っている」 - 104二次元好きの匿名さん24/11/29(金) 00:52:47
陶人「次は士郎の究極のメニューじゃな」
山岡「俺が出す究極の宇宙食はこちらです」
陶人「これは……ペースト飯じゃな」
京極「ペースト飯か……確かに宇宙食ではあったけども、口の中や喉が過剰に渇いてしまうという理由で廃止されたと聞いたで?」
雄山(士郎め、血迷ったか。いまだにペースト飯にこだわるとは愚かな……)
陶人「これは美味い! ペースト飯特有のパサパサ感がなく、つるんと食べられるわい! しかし、このペースト飯を包んであるのはなんじゃ?」
京極「鮎や! 鮎の脂をゼラチン状にしたんや!!」 - 105二次元好きの匿名さん24/11/29(金) 00:53:31
士郎「その通りです。鮎は四万十川の上流を流れる一級品を使いました。そこから脂をとって、ペースト状にして卵を繋ぎにしたマグロにコーティングをしました。」
社主「ペースト飯なのに、まるで刺身を食べているような爽やかさだ」
谷村「これは美味ですな」
富井「美味い、美味い!」
山岡「ペースト飯は元々、当時貧乏だったJA◯Aのお偉いさん方がせめて、宇宙飛行士には美味しく、栄養のあるものを食べさせようと知恵を絞って作った親心溢れる宇宙食だったのです。しかし、日本はどんどん発展していくと、外国の安い真空パックにかまけてしまい、ペースト飯は廃れてしまったのです。
果ては、ペースト飯が流行ったかと思えば、金の亡者どもが化学調味料やら添加物を湯水の如く使って先人の思いを踏み躙るときた。俺にはそれを許すことなんてできない。そんな怒りとJA◯Aの意思をこの料理に込めました」
陶人「うむ、どちらも宇宙の未来を憂いて、新たな宇宙食の未来を切り拓く料理じゃな。味も技巧も、ましてや情熱に優劣をつけることなどできん。よって引き分けじゃ」
社主「ふぅ、焦らせおって……」
谷村「肝を冷やしましたな」 - 106二次元好きの匿名さん24/11/29(金) 00:56:52
後日
咲季「じゃあ、引き分けたってことね!」
山岡「ああ、だが勝つことはできなかったよ」
ことね「だとしても、あの海原雄山を相手に引き分けるなんてすごいですよ!!」
栗田「ええ、私は山岡さんのことをすごいと思います」
山岡「ああ、そうだ! 君たちのプロデューサーにお礼を言っておいてくれるかな。あのときのモスが無かったら詰んでいただろうからね」
咲季「ええ、わかったわ。そして、これがお祝いのペースト飯よ!鮭の脂でコーティングしたから、きっと食べやすいはずよ!!」
手毬「また、ペースト……もういやぁ!!!」
咲季「あっ、手毬! 待ちなさーい!!」
一同「ハハハハハハハハ!!!」
※これはフィクションです。バカみたいな長さになってしまいました。まず、マスの瓶漬けですが、雄山川の料理が思いつかなくて適当に考えました。真似しないでください。それと、ゼラチンでも腐りますし、真空パックは日本で開発された立派な技術です。宇宙食も進化してきているので、少なくとも、この料理たちよりは安全かつ美味しいのは間違いないと思います。 - 107二次元好きの匿名さん24/11/29(金) 01:06:06
謎クロスで割としっかりしたSS出来てて笑える
- 108二次元好きの匿名さん24/11/29(金) 10:56:13
一発ネタかな?って思ったらしっかりと続くのすごい
- 109二次元好きの匿名さん24/11/29(金) 11:23:26
プロデューサーが急にお土産としてニヴフのモスを持ってきて笑った
- 110二次元好きの匿名さん24/11/29(金) 14:53:02
マジで面白いんだがイッチなにもんなん?
- 111二次元好きの匿名さん24/11/29(金) 17:01:11
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- 112二次元好きの匿名さん24/11/29(金) 17:30:21
喉が渇いたらSSDが飲みたくなるでしょ?
これ害悪コンボすぎてオモロイ - 113二次元好きの匿名さん24/11/29(金) 23:09:57
ドンドン、大作が放り込まれていくな……
- 114二次元好きの匿名さん24/11/29(金) 23:56:44
- 115二次元好きの匿名さん24/11/30(土) 09:55:07
保守
- 116二次元好きの匿名さん24/11/30(土) 21:13:14
まだまだ、投稿されると信じてる
- 117二次元好きの匿名さん24/12/01(日) 08:14:24
モスって金カムに出てきたモス?
- 118二次元好きの匿名さん24/12/01(日) 08:49:52
一発ネタかと思ったらなんか続いてる…
- 119二次元好きの匿名さん24/12/01(日) 18:55:46
『破滅のクリスマスケーキ(前編)』
栗田です! 12月です! 12月といえばクリスマス! クリスマスといえばケーキがとても美味しい季節です。
私たちはニューギンザデパートで板山社長にクリスマスケーキについてのご相談があるとお招きいただきました。
板山「今年のクリスマスケーキについてなんだが、『アイドルが作るケーキ』というコンセプトにしようと思ってね」
栗田「まあ!」
山岡「なかなか際どいところを狙いますね。そして、ケーキを作るアイドルというのは……」
板山「そう! 初星学園の生徒だよ! この前、十王学園長と君たちのところの大原社主と食事会をしてね。そのときに、バイトとして雇うのはどうかという話になったんだよ!」
栗田「そうだったんですね。それで、ご相談というのは?」
板山「うむ、場所はグルメストリートの出店で臨時のケーキ屋を開くというのは決まったんだが、彼女たちに作り方を教えるパティシエがいなくてな……」
栗田「え? ですが、ここのケーキはみんなこのデパートの中でパティシエが作っているんですよね?」
板山「そうなんだが、皆、通販での特注クリスマスケーキを作るので忙しくてな……スポンジ生地を専門的に作っているパティシエもいるには、いるんだが、皆自信がないと言っていてな」
栗田「そうだったんですか……それは困りましたね。山岡さん、誰か心当たりはありませんか?」
山岡「そんなこと言われてもなぁ……天使の翼の坂村さんたちも、この時期は忙しいだろうし」
板山「そうか……山岡さんでもダメとなると……中止にするしかないかぁ……」 - 120二次元好きの匿名さん24/12/01(日) 18:59:58
栗田「残念ですね。アイドルが作るケーキ、食べてみたかったですけど……」
山岡「そうかなぁ? 俺はケーキ苦手だし、素人が作ったやつが美味いとは限らないぜ?」
栗田「もう! 山岡さんったら、なんていうことを言うんですか!! ってあら? なんだか橋の方が騒がしいわ」
警官「落ち着いて! 落ち着いてください!!!」
???「離してくれ! 僕はこのまま川に流されたほうがマシなんだ!! 離してくれ!!」
警官「駄目ですよ! 落ち着いてください! あっ、警部!」
中松「全く、こんな寒い日に水泳なんてどうかしてるぜ! どりゃぁ!(襟首を掴んで投げる)」
???「うわぁぁぁ!!(飛んでいって気を失う)」
栗田「中松警部!」
中松「ん? おお、あんたらかい! 久しぶりだな!!」
山岡「久しぶり。そして、いったいどうしたの?」
中松「いや、俺も詳しい話は知らねえんだけどよ……」 - 121二次元好きの匿名さん24/12/01(日) 19:00:08
栗田「まあ、身投げなんて! なんでそんなことを!?」
近元「僕は近元修二と申します。ゲランの森というケーキ屋のパティシエをしていました」
中松「ゲランの森といやぁ、日本一と名高え、老舗のケーキ屋じゃねえか!」
山岡「しかも、近元って言ったら……」
近元「はい、近元修は私の父です」
栗田「近元修?」
山岡「スイーツ界の巨匠だよ。洋菓子においてフランスやベルギーなどの西洋をも差し置いて右に出るものはいないと呼ばれる人物だ。だけど、去年、体調を崩されてね。そしてそのまま……」
栗田「それは……」
近元「気にしないでください。そこに関しては私も割り切っています」
中松「親父さんの後を追おうとしたわけじゃねえのか。じゃあ、なんで川に飛び込もうとしたんだ? そこだけでも、話してくれねえか?」
近元「僕には近元修一という兄がいます。子供の頃は私と同じく父の仕事の手伝いをしていました。しかし、パティシエにはならずに大学で経営について勉強していました」
栗田「じゃあ、今のゲランの森は兄弟で経営してらっしゃるのですか?」
近元「はい。ですが、その方針がガラリと変わってしまって……」
山岡「方針が?」
近元「はい。確か、あれは父が亡くなって、しばらくして、店を再開させる話が出たときでした。私は自分が作ったケーキを味見してもらったときです」 - 122二次元好きの匿名さん24/12/01(日) 19:01:03
(回想始まり)
近元「兄さん! 僕が作ったケーキを食べてみてくれよ。きっと父さんにも負けない味だからさ!」
近元(兄)「ああ…………修二、お前もなのか………」
近元「え?」
近元(兄)「この味のケーキはダメだ!! こんなのを認めるわけにはいかない!!! これは破滅のケーキだ!!!」
ガッシャアアアアン!!
近元「に、兄さん!!!」
(回想終わり) - 123二次元好きの匿名さん24/12/01(日) 19:01:17
近元「それからというものの、ゲランの森のケーキはいかに安く作るかに重点が置かれるようになってしまって……
それに耐えきれずに辞表を書いて飛び出してきたんですが……ケーキ作りしかできず、学のない僕が行く宛なんてあるはずもなく……」
中松「それで、川に身を投げてしまおうってなっちまったわけだ……味のわからねえ無能な経営者に当たったばかりに。災難だったなぁ……」
近元「兄さんは味のわからない男じゃない!!」
中松「ん?」
近元「ましてや、無能な男でもない! ケーキしか作れない僕と違って頭が良くて優秀な人間だ! 決してそんな人じゃ……
はっ! すみません! つい熱くなってしまって……」
中松「い、いや…………山岡の旦那、どこか良い就職先を近元さんに紹介してもらえねえか?」
山岡「え? 俺が!?」
栗田「そうですよ! このままじゃいたたまれないわ! 山岡さん!」
山岡「えぇ……そんなこと言われてもなぁ。あっ、そうだ! 確かゲランの森ってケーキ作り体験をしていたよな! アンタ、人に教えたことあるんじゃないの!?」
近元「え、ええ、父が存命だった頃から、何度も経験しましたけど……」
栗田「ケーキを教える……ああっ! ニューギンザデパートの!」
山岡「そういうこと!」
中松「ん? なんだ?」 - 124二次元好きの匿名さん24/12/01(日) 19:02:11
板山「え!? ケーキ作りを教えられるパシティエを連れてきてくれたのですか!? イベントを中止しなくてもいいのか!!」
山岡「ええ、そうです。そして、こちらがそのパティシエです」
近元「どうも、ゲランの森でパティシエをしておりました。近元修二です」
板山「ゲランの森で近元といえば……まさか!」
山岡「ええ、あの近元修の息子さんですよ。しかも、腕前はおそらく先代にも負けないはずです」
板山「なんてことだ!! こりゃあ、面接なんて必要ないな。ささ、こちらへ。今回のクリスマスイベントについて教えますよ」
近元「はい! 頑張ります!」
板山「ここが、今回のイベント会場で、あそこがケーキを作るところだよ。ちなみに使ってもらうケーキのスポンジはこれだね。普通のケーキコーナーでも使っているものだよ」
近元「すごいな……フワフワで程よい弾力が心地よいスポンジ生地だ。味も香りも一級品だ!」
板山「そうだろう? なんといってもウチのスポンジ生地はこのデパート内で専用のパシティエたちに作ってもらっているからね。分業のようなものだよ。
しかも、無農薬の小麦で作る添加物なしの本物のスポンジ生地さ!」
近元「……素晴らしいです。これなら初心者でも美味しいケーキが作れるぞ!」
栗田「ふふっ、なんとかなりそうですね!」
山岡「ああ」 - 125二次元好きの匿名さん24/12/02(月) 00:31:21
保守
- 126二次元好きの匿名さん24/12/02(月) 01:35:48
そのケーキをことねが作るのか?
続きが楽しみ - 127二次元好きの匿名さん24/12/02(月) 02:17:19
すげえ…あにまんの中でもまともに進行してる美味しんぼスレだ
- 128二次元好きの匿名さん24/12/02(月) 13:21:03
美味しんぼの中に学マスが溶け込んでいる