【閲注】うわーん!ユウカのオニ!アクマ!太もも!

  • 1二次元好きの匿名さん24/11/24(日) 21:47:45


    (…あれ?いつもモモイに言われてる事なのに今日は心臓の鼓動が速くなってる…?この時モモイになんていってたかしら?あっ!【こらー!モモイ!】だったわね…たしか)


    「こ…こらー!モモイ!」(明らかに上擦って詰まっている声)


    ↑今日は色々疲れてセンチになってるユウカ

  • 2二次元好きの匿名さん24/11/24(日) 21:48:27

    (あっそういえば今もモモイに言われたのだけど私のデータは100kgに改ざんされるし太もも弄られるのが多い気がするのだけど…太ってるのかしら…?なんか急に気になってきた…)

  • 3二次元好きの匿名さん24/11/24(日) 21:52:20

    釈明しろモモイーーーー!!!

  • 4二次元好きの匿名さん24/11/24(日) 22:01:59

    いつもと違ってあんまり元気がないし、何ならちょっと涙声になってるユウカ
    モモイも流石に心配しそう

  • 5二次元好きの匿名さん24/11/24(日) 22:31:10

    「…ユウカ?」

    違和感。
    ユウカに叱られるのなんていつものことだし、変なあだ名をつけてユウカをからかうのなんてもっといつものこと。
    冷酷な算術使い、太もも妖怪、魔王、体重100キロ、etc...
    でも、もちろん私だって本気でユウカのことを嫌ってるわけじゃないし、ユウカだってわたしが本気じゃないことくらい分かってる。
    私がユウカを怒らせて、ユウカが怒って、私が逃げて、ユウカが追いかけて、捕まえられて、折檻して、なんだかんだで仲直りする。
    私たちはずっとそんな風だったし、そんなことでお互いを本気で嫌い合ったりなんてするわけない。猫とネズミのコントみたいなじゃれ合い。それは私たちなりのコミュニケーションで、いつもの私たちの日常。
    だと思ってた。

    「モモイ…あなたはなんでそう、いつも、いっつも…っ!」

    一目散に逃げ出そうとした足が思わず止まる。背中の方から聞こえてきた声が、あんまりにも弱々しくて辛そうだったから。
    振り返る。そこにいたユウカは、今まで私が見たこともないような顔をしていた。
    震えている…でも、怒ってるんじゃない。違う。何かを堪えるように…涙を、堪えているみたいに?

    「ちょっとくらいは…私の気持ちも…考えてよ…!」

    絞り出すような掠れ声と一緒に、堪えきれなくなった涙が、ぽたぽたと廊下の床に落ちていって。
    ──どうしよう。私、こんなユウカなんて知らないよ。どんな風に声をかけたらいいんだろう。どうやって謝って、仲直りしたらいいんだろう?

    さめざめと涙を零し続ける大切な先輩の姿を前に、私は──その場から逃げ出すことも、駆け寄って慰めることさえできずに。
    ただ、呆然と立ち尽くすしかなかったんだ。

  • 6二次元好きの匿名さん24/11/24(日) 22:44:07

    メンタルちょっと下向きなやわらかユウカに涙目でひっつきつつ慰めるモモイはいくらあってもいいと思うの

  • 7二次元好きの匿名さん24/11/24(日) 22:46:54

    なんだかんだで人間というのは先輩だとか尊敬出来る人だとか、そういう相手のことを大なり小なり美化する傾向があるのだ
    この場合はモモイがユウカのメンタルを高く見積もってたってことになるのかね

  • 8二次元好きの匿名さん24/11/24(日) 22:58:32

    いつものノリでユウカをからかったら、たまたま激務でメンタルがいっぱいいっぱいだったユウカをガチ泣きさせちゃって
    「これくらいならユウカはなんだかんだで許してくれるから大丈夫!」って無自覚の信頼と甘えの上で成り立ってた関係が揺らいで、どうしていいか分からずにおろおろするモモイ概念が見られるスレはここですか!?

  • 9二次元好きの匿名さん24/11/24(日) 23:17:15

    なんかこういう展開のスレ結構前に見た記憶がある

  • 10二次元好きの匿名さん24/11/24(日) 23:46:12

    ユウカを泣かせちゃってから、しばらくは会う度に気まずそうにしてるモモイに、逆に調子狂わされるユウカとかは見たい

  • 11二次元好きの匿名さん24/11/24(日) 23:51:55

    釈明しろ

  • 12二次元好きの匿名さん24/11/24(日) 23:58:18

    「…私、体重100キロじゃないもん」

    …どうしたらいいのか分からなくって。それでも、今のユウカを放ってなんかおけなくて。
    だから、泣いてるユウカの手を握って、引っ張って、少しでも落ち着ける場所へ。
    廊下の片隅のベンチ。ユウカの手を握ったまま、隣り合わせに腰掛けて。そのまま…じっとしばらく、そうしてた。
    ユウカは俯いたまま、ずっと長いこと黙りこくっていて…何十分か過ぎた頃、ようやく口にしたのが、そんな一言で。何て返事をしたらいいのか分からなかった。

    「ふとももだって、そんなに太くないし…ロリコンとかじゃ…ない、もん…」

    いつもの、はきはきとしたユウカの声とはまるで違う。弱々しくて…あとほんのちょっとで折れてしまいそうな声。それがユウカだってことが、信じられなくなるくらいの。

    「…冷酷な算術使いだとか、魔王だとか…私、みんなにそこまで酷いこと、してる…? わたしなんて…いなくなったほうが、いい…?」
    「そんなことない!」

    思わず、口をついて言葉が飛び出してた。叫んでいた。

    …ショックだった。
    だって、私の知ってるユウカは、いつだって強くて、ふてぶてしくて…私たちが束になっても敵わないような、どっしりとした迫力と自信に満ちていて。
    いつも厳しくて、ちょっと怖いときもあるけど…同じくらい優しくて、私たちのことを気にかけてくれてるんだってちゃんと分かってる。私たちの頼れる先輩で、ミレニアムのみんなのお母さん。

    だから…もしも私たちがイタズラしたり失敗しても、ユウカならきっと許してくれるし何とかしてくれるって…そんな風に、心のどこかでずっと甘えてた。
    だけど。

    今のユウカは、傷ついてた。心ない言葉に耐えられなくなって、もう嫌だって、そう全身で訴えてた。…見てられなかった。
    だって、そこにいたのは。冷酷でも魔王でも何でもない、ただの十六歳の、私たちとひとつしか違わない女の子でしかなくて。
    ようやく自覚する。そんなユウカをここまで傷つけちゃったのは…間違いなく、私なんだ。

  • 13二次元好きの匿名さん24/11/24(日) 23:59:08

    「ごめん」

    考えるより先に、想いが口から溢れて、零れ落ちる。

    「ごめんね、ユウカ。ごめん、なさい」

    ──ああ。私も大概、らしくない。
    滲んだ視界の中で、ユウカの手をぎゅっと握りしめながら。
    私は静かに、譫言のように、そんな言葉を繰り返してた。

  • 14二次元好きの匿名さん24/11/25(月) 00:07:39

    モモイは太るくらいお菓子あげたりと釣り合ってないにしてもユウカに還元してる部分もあるのよな

  • 15二次元好きの匿名さん24/11/25(月) 00:19:48

    「あのね、ユウカ」
    「…うん」

    今のユウカには、言わなきゃいけないことがたくさんある。

    「私たち、いつもユウカのことを冷酷な算術使いだのなんだの言ってるけど…本当に嫌いな人を、面と向かってそんな風に言ったりなんかしないから」
    「…うん」

    そもそもはただの身内ネタ。ちょっとでもユウカのことを知ってる子なら、ユウカが「冷酷」だなんて、ありえない冗談だって笑い飛ばせる。
    …噂が一人歩きしてるせいで、初対面の子からは本当に怖がられてるっぽいのは否めないけど。

    「…あと、ユウカはべつに太ってないし、むしろスタイルいいと思うよ? 私たちもう15歳なのにこんなちんちくりんだし、正直ちょっと羨ましいって思ってる」
    「…うん」

    拡散しちゃった体重100キロの噂はわりと信じられてるみたいだったけど…まあ、やっかみ半分なんじゃないかな。

    「あのね、ユウカ」

    それよりも、何よりも。今のユウカに、一番伝えたいこと。伝えなきゃいけないことは…

    「…私も、ミドリも、ユズも、アリスも。ミレニアムのみんなは、ユウカのこと大好きなんだよ。…本当だよ?」

    じっとユウカを見つめる。
    ユウカは、ようやく顔を上げてくれた。まだ涙で潤んだ瞳のまま、それでもほんのちょっとだけ微笑んで──

    「…うん。知ってる」

  • 16二次元好きの匿名さん24/11/25(月) 00:42:18

    「…私だって、そこまで鈍感じゃないわよ。モモイやみんなが私のこと、本気で嫌ってるわけじゃないってことくらい、ちゃんと分かってる」

    目元の涙を指でごしごしと擦りながら、ユウカははにかみがちにそう口にして。

    「ただ…最近は少し忙しくって休めてなかったから、疲れが溜まってたのかしらね。普段はなんてことのない軽口でも、ちょっとだけ、心に刺さっちゃったんだ。…妙に心配させちゃって、ごめんなさい」
    「…ユウカが謝らないでよ。悪いのは私の方なのに。…私、べつにユウカのこと泣かせたいわけじゃないもん」
    「ふふっ。うん、知ってる」

    ユウカの手が優しく私の頭を撫でてくる。…正直、子供扱いされてるみたいで複雑。
    でも、よかった。
    この、あったかいてのひらのの温もりで分かる。今のユウカは、いつものユウカだ。

    「あのね、ユウカ。辛かったり疲れてたりする時は、無理しないで一休みしようよ。そういう時は私たちだって、ユウカがゆっくり休めるよう気をつけるからさ…」
    「あら、ありがとう。…そこまで私に気を遣ってくれるなら、むしろ普段から無駄な仕事を増やさないよう日頃の行いを改めてくれるとありがたいのだけど?」
    「ゔっ…ぜ、善処します…できる限り…」

    ああ、この感じ。いつもの軽口。いつもの気のおけないやりとり。
    そばにいてくれるだけで安心できる。話しているだけで元気を貰える。時々ケンカして、たまに仲良くして、即かず離れず。
    それでも、何があっても私たちのことを見放さないって信じられるひと。

    やっぱり私は、このひとのことが大好きなんだなあ。

  • 17二次元好きの匿名さん24/11/25(月) 01:15:44

    「それはそれとして…モモイ。今月の活動報告書、今日中には提出してくれるんでしょうね?」
    「そ、それはその…」

    って、そうだった。そもそもそれでユウカに怒られて、売り言葉に買い言葉でユウカのことさんざん詰っちゃったんだった…
    ううっ、さすがユウカ…ちょっぴりいい話っぽく終わる流れだったのに、誤魔化されてくれない!

    「もう! ユウカの意地悪! オニ! ドケチ! 大魔王!」
    「あーら。そんなことばかり言ってると、私だってまた泣いちゃうかもよ?」
    「そ、そういうのはダメ! 怒るのはともかく泣くのは反則だからっ!」
    「だったら早く部室に戻ってミドリたちと書類を仕上げなさい。…終わるまで私も見ててあげるから、ちゃっちゃと終わらせるわよ!」

    …もう。そういうところだよ、ユウカ。

    ユウカのことは大好きで、それでもやっぱり私に…私たちにとって、ユウカは魔王で、ラスボスなんだ。
    いつだってわたしたちのクエストの前に立ちふさがって、簡単にはクリアできない試練を与えて、私たちのことを苦しめてくる。

    でも、あなたの試練は決して無理ゲーじゃない。努力と苦難の果てに試練を乗り越えられたとき、私たちは確かにレベルアップして、ゲームクリアに近づいていく。
    私たちが乗り越えるべき壁を、いつだってあなたは示してくれる。その全てをクリアして、最高のエンディングにたどり着けたとき、それを誰よりも喜んでくれる。祝福してくれる。

    あなたが待っていてくれるから、私たちは迷わず冒険の旅路を進んでいける。私たちの愛すべき魔王で、ラスボスで、最強のライバルで、パートナー。

    だからね、ユウカ。

    「──これからも、よろしくおねがいします!」
    「…? 何の話?」
    「えへへ。なーいしょっ!」


    〜おしまい〜

  • 18二次元好きの匿名さん24/11/25(月) 01:18:50

    いつも言われているダメージ0の言葉でもその日の体調によってはダメージ50になったりするからね…さてと、それで続きは?

  • 19二次元好きの匿名さん24/11/25(月) 01:20:42

    とても良い話だった

  • 20二次元好きの匿名さん24/11/25(月) 01:21:56

    余りにも綺麗に終わってるから感想スレにしてもいい気すらしてきた…

    しかして続きを見たい気持ちもある…

    心が二つある〜

スレッドは11/25 13:21頃に落ちます

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