- 1二次元好きの匿名さん24/11/26(火) 15:47:12
「あ、ジン団長〜!」
事務仕事がひと段落着いて息抜きをしていた所、背後から元気な声と共に此方へと駆け足気味に寄ってくる音がする。
「クレーか、どうしたんだ?」
「あ、あのね!クレー、ジン団長にプレゼントしたい物があるんだ!」
「プレゼント...?」
「うん!」
クレーは少し気恥しげに両腕を後ろに廻しながらそう答え、暫くしてからプレゼントが入ってるであろう小さな木箱を手渡してきた。
「はいこれ!えーっと、、、ジン団長いつもありがとう!それとね、いつも迷惑かけてごめんなさい」
そんなクレーの可愛らしい言葉に思わず笑みが零れる。そして、私達は親子ではないがどことなく娘からプレゼントを貰う親とはこういう気分なんだなと感じた。
「...ふふっ、ありがとうクレー。開けても良いかな?」
「うん!いいよ」 - 2二次元好きの匿名さん24/11/26(火) 16:00:23
どんな物が入ってるのか楽しみに箱を開けてみると
人形...のようなものが入っていた。筒状の胴体に文字通り取って付けたように斜めに突き出た棒状の腕。丸いツルツルとした頭部、そして何より印象深いのは死んだ魚のような目をしたやや不気...独特な顔。
胴体のデザインが、普段私が身につけている仕事着ににそっくりで、ウィッグのようになってる頭部の髪型も似ているから、恐らく私に似せて作ったのだろうが...
「クレー...これは?」
「ジャスタウェイだよ!」
「そ、そうか...因みにジャスタウェイって何?」
「ジャスタウェイはジャスタウェイだよ!」
なんでも、モンドに訪れていた旅商人が今人気の人形として作り方を教えてくれたらしい...
そんなの聞いた事ないし見かけたこともない。...いや私が流行に疎いだけかもしれないが。まぁ、せっかくクレーが私の為に作ってくれたものだ。ジャスタウェイ?がなんであれ嬉しい事には変わりない
「ありがとう。クレー」
「えへへ〜。皆にもジャスタウェイあげてこなきゃ!またね〜団長!」
- 3二次元好きの匿名さん24/11/26(火) 16:19:05
多分中に仕切り(衝撃で割れる)で分かれた炎元素と雷元素が充填してあるんだろうなw
- 4二次元好きの匿名さん24/11/26(火) 16:21:45
- 5二次元好きの匿名さん24/11/26(火) 16:30:15
- 6二次元好きの匿名さん24/11/26(火) 16:37:25
「なんだ。今日は随分とご機嫌だな」
クレーが去ったすぐあと、聞き馴染みのある男性特有の低い声が聞こえてきた。
「ガイアか。いや何、クレーにプレゼントを貰ってな」
そう言って私はクレーから貰った人形を見せる。
「...所でガイアはこれが何か解」
「おお、こりゃあジャスタウェイじゃないか。完成度たけーなオイ」
なんか当然の様に知ってる!?
「いや待て!だからジャスタウェイって何だ!」
「何を言ってるんだ?ジャスタウェイはジャスタウェイだろう。それ以上でもそれ以下でも無いさ」
「だからそれが解らないと!」
さも常識の様に答えるガイアに困惑する。ひょっとしておかしいのは私なのか?
「あ!ガイアお兄ちゃんいたー!団長の所に来てたんだね」
暫くするとまたクレーが戻ってきた。今度はガイアに用がある様だ。
「おおクレーか。今日も元気がいいな。どうしたんだ?」
問いかけるガイアにクレーが再びあの木箱を手渡す。
「あのね!はいこれ。お兄ちゃんにもプレゼントだよ!」
「ほお、俺に似せて作ったジャスタウェイか。いい出来じゃないか。ありがとうなクレー」
早速開けて中身を確認したガイアは、そう言ってクレーの頭を撫でた。
光景を見ればとても微笑ましいのだがさっきからジャスタウェイが頭に引っかかってて微妙な気分だ