- 1二次元好きの匿名さん24/11/26(火) 22:04:15
「本日は御足労頂きまして、有難うございます。
いやぁ、一方的に嫌われてしまっているようで、お逢いして頂けないのではないかと内心憂慮していたが、寛大な判断、痛み入ります」
「御託はいい。要件はなに」
https://bbs.animanch.com/storage/img/4012975/6
「クックック。随分と警戒されてしまっていますね。私はただ、あなたとお話がしたいだけだというのに」
「後輩を巻き込むようなら、容赦はしないよ?」
「そう気を張らずに。先程も言った通り、あなたに私の仮説を聞いて頂きたいだけなのです」
「仮説?」
「はい。あなたは以前『セトの憤怒』と接触しましたね」
「・・・」
「苦い思い出でしょう。傷心を抉るような真似をして申し訳ありません。ですが、今しばらくの辛抱を」
- 2二次元好きの匿名さん24/11/26(火) 22:05:14
「『セトの憤怒』の姿を覚えていますか。猛々しく、雄々しい、雷を纏った嵐の神。
その頭部には『目』のような器官を有している。
セトとは、ホルスと鎬を削った神の名です。親近感を覚えませんか? 『暁のホルス』」
「・・・それで?」
「クックック。ホルスは『ホルスの目』と呼ばれる特殊な目を所持しておりました。一方セトに関しては『セトの目』なる資料は見受けられない。不思議ですよね。ならばなぜ『セトの憤怒』は目の意匠を持ち合わせているのでしょう」
「・・・」
「そんな中、このような資料を発見しました。
Set (deity) - Wikipediaen.wikipedia.org要約いたしますと、セトはホルスに孕まされた際に頭部から円盤が顕現し、それは『ホルスの目』であり、セトはホルスの目を所持していたという解釈です」
「・・・お前は、私にセクハラがしたいの?」
「そう殺気立たないでください。『Eye of Horus』は下ろして。
私はただ、『ホルスの目を模したヘイローを持つ生徒』がいれば、それは『セトの神秘』を宿していることでしょう、と言いたいだけですよ」
「セトは『セトの憤怒』として独立しているんでしょ? そんな事を考えてなんの意味が」
- 3二次元好きの匿名さん24/11/26(火) 22:06:08
「・・・ところでホシノさん。あなたは後輩の前では『おじさん』を自称しているそうですね」
「それがどうした」
「最年長であることを『おじさん』と称するユーモア、私は嫌いではありませんよ。
・・・そう睨まないでください。別に茶化したわけではありません。
ちなみに『おじさん』とは、どのような漢字を書くのですか?」
「いちいち考えたことなんてないけど」
「そうですか・・・。あなたの認識が知れれば、私の考察の補強になったのですがね。まぁいいでしょう。
私は、キヴォトスの生徒たちが何らかの神格・人外を宿した器だと思っていました。ですが最近、こう考えるようになったのです。『ただの少女の人格に、神秘を内包できるものか』? そして新たな仮説を立てました。生徒として、つまりは器の方にも何らかの力があるのではないか、と。現実に存在し、数々の偉業を成した偉人たち。それが器に組み込まれているのだとすれば辻褄が合う。
そうして私は、あなたにぴったりな偉人を見つけ出した。『オジマンディアス』。低迷したエジプト王朝を復権させたカリスマ的な王(ファラオ)です。」
「オジ・・・マン・・・」
「クックック。気に入って頂けましたか?
彼は自らを太陽神と崇めさせたそうです。合点がいきましたよ。ホシノさんが最高の神秘量を宿している理由が。単純な話です。あなたは器としてもまた『神』なのです。他の生徒の宿す神が一柱なのに対し、あなたは二柱宿している」
「・・・へぇ。それがわかって満足した?」
「いえいえ、俄然興味が湧きましたとも。伝説的な王の器でなければ収められない神秘。これほど心躍るテーマがありますか」
- 4二次元好きの匿名さん24/11/26(火) 22:07:53
「オジマンディアスのミイラから、彼の毛髪は赤毛であったことが判明しています。そして赤毛の王族は・・・いえ、これはあとにしましょうか。
更にオジマンディアスのミイラは、輸送する際にパスポートが発行されました。さながら『どこでも入場券』と言ったところでしょうか。永眠できる安住の地を探す片道切符です」
「・・・趣味が悪いよ、お前」
「クックック。あなたのユーモアに釣られてしまいましたかね。
話を戻しましょう。オジマンディアスは歴史上初となる、平和条約を結んだ王です。懐かしいですね。エデン条約の際には、部外者であるアビドスの介入によって、複製(ミメシス)の統制が揺らいでしまいました」
「いいから続けろ」
「そう急かさないでください。お話は起承転結が大事なのです。これは商談ではなく『お話』なのですから。
このヒッタイトとの平和条約を結ぶ切っ掛けとなった『カデシュの戦い』。そこでオジマンディアスは大きな手傷を負わされました。あなたも『列車砲シェマタ』の一件で、空崎ヒナに遅れを取ったと」
「・・・なんでそこでヒナちゃんが?」
https://bbs.animanch.com/img/4173243/11
「いえ、そういえば嵐の神『バアル』はウガリットの神だったなと。そしてヒッタイトはウガリットに徴兵を要求していたと、不意に思い出したもので。お気になさらないでください。
ヒッタイトとの平和条約の写しは、エジプト側はラー・アメンの神殿に、ヒッタイトは雷を武器とする嵐の神にして神々の王『テシェブ』の神殿に安置されました。なにか思うことはありませんか?」
「嵐の神・・・セトと同じ・・・」
https://bbs.animanch.com/img/4173243/11
- 5二次元好きの匿名さん24/11/26(火) 22:08:26
「そうです。セト・バアル・テシェブは度々同一視される嵐の神。すると『セトの憤怒』の見え方が変わってきます。
『セトの憤怒』が顕現したのはホルスに呼応したからではなく、平和条約を破られた『テシェブの怒り』だったのだと」
「『セトの憤怒』が、セトじゃない、と」
「はい。そもそもなぜ、『セトの憤怒』の名はセトではなく、憤怒と普通名詞がついているのでしょう。これは本来の名を隠した名残なのではないかと私は考えていました。
怒りを示す『Fury』。それを『Wrath(ラース)』に置き換えれば太陽神ラーを指しているようにも聞こえる。つまりセトの憤怒の真名は『アメンの憤怒(Wrath of amen)』。転じて『ラー・アメン』。アメンは雷霆(ケラウノス)を持つゼウスとも同一視され、そしてエジプトに安置された平和条約の写しが安置されているのもまたラー・アメンの神殿。セトの憤怒はエジプト・ヒッタイト平和条約が破棄された際に現れる災害なのです。さながら『セトの憤怒』の目は、悪い子を見張るお天道様と言ったところでしょうか」
- 6二次元好きの匿名さん24/11/26(火) 22:09:12
「・・・ふぅん。それで?」
「まだおわかりではないのですか? これで『セトの神秘』が空座になったことを」
「・・・だから、それが?」
「先ほどオジマンディアスの髪色について、保留した事がありました。赤毛の王族は主に、オシリスを殺した『セト』に関連付けられます。」
「・・・」
https://bbs.animanch.com/img/4173243/11
「それだけではありません。あなたの自称「おじさん」呼び、砂狼シロコさんに対して初めておこなったそうですね」
「どうしてそれを・・・」
「クックック。先程「おじさん」の漢字表記を聞きましたね。それはもしや「小父」ではなく、血統を同じくする「叔父」なのではありませんか?」
「・・・」
「死の神(アヌビス)はオシリスの子です。そしてオシリスはセトの兄。『叔父さん』は、あなたの内なるセトが発した言葉ではありませんか?」
「・・・」
「そういえば、先程『ホルスの目を模したヘイロー』の話をした時、あなたは特に顔色を変えませんでしたが、これは失敬。あなた達キヴォトスの方々は『ヘイローの形状』が見分けられなかったのでしたね。
それではこちらをご覧ください。我々が開発した空間認識装置が出力した画像です。これならば、あなたにもヘイローの形状が認識できます」
「目・・・これが私の・・・ヘイロー?」
https://bbs.animanch.com/img/4173243/11
「ご理解いただけましたか? 私は詫びなくてはいけません。あなたを『暁のホルス』など呼んでいたことを」
「・・・私がホルスじゃなくて、セトだからなんだっていうんだ」
「特に何も。強いて言えば、セトはオシリスを殺した神。あなたも『殺した』ことがあるでしょ?」
「!!!!」
- 7二次元好きの匿名さん24/11/26(火) 22:10:23
- 8二次元好きの匿名さん24/11/26(火) 22:10:40
- 9二次元好きの匿名さん24/11/26(火) 22:11:14
- 10二次元好きの匿名さん24/11/26(火) 22:11:33
- 11二次元好きの匿名さん24/11/26(火) 22:12:07
てな感じの軽めな考察系SSください。
- 12二次元好きの匿名さん24/11/26(火) 22:13:17
ブルアカにセトが出るなら暁のホルスの対になる、黄昏のセトだろうなぁとか思ってた
- 13二次元好きの匿名さん24/11/27(水) 00:00:45
書けなかったセト考察
趣味:ごろごろする→ゴロゴロの実的な意味で雷
クジラ:カバはセトアニマルと呼ばれる獣の一つ。カバの姿でホルスを襲った際に槍で足と睾丸を潰され敗北。クジラとカバは鯨偶蹄目で近縁種
夜間パトロール:セトはラーの夜間の旅での守護者
小鳥遊:外敵(鷹)がおらず、コトリがのびのびしている様。ホルスは鷹の頭をした神であり、ニュアンスが合っていない
ホシノ:保守・ノ ノとは旧約聖書のエゼキエル、エレミヤ書において「ノ・アーモン」と記された街を指しているとされる。ノ・アーモンはネウトアメンのこと。ネウトアメンは首都「テーベ」のこと テーベはオジマンディアスの墓所がある場所。その他王家の谷、カルナック神殿(列柱の並ぶ遺跡)
antiqueseraphim:アイドル衣装から逃げる1年組を追うが、返り討ちされ倒れる。バステト、イヒのもつ楽器「シストラム」はセト避けの儀式に使われる。トートは孕んだセトの頭に現れた円盤から、セトの頭を割って生まれた伝承がある。 - 14二次元好きの匿名さん24/11/27(水) 00:01:40
なにこれ
好き - 15二次元好きの匿名さん24/11/27(水) 00:02:10
長い、三行で頼む
- 16二次元好きの匿名さん24/11/27(水) 00:21:20
刺さるスレだ
- 17二次元好きの匿名さん24/11/27(水) 00:28:43
>>5辺りから普通にキバヤシ化してるんだが
- 18二次元好きの匿名さん24/11/27(水) 00:41:31
全然わからんぞ!?(つまりどういうことだ)
- 19二次元好きの匿名さん24/11/27(水) 00:46:30
- 20二次元好きの匿名さん24/11/27(水) 06:38:55
「ん。来てくれてありがとう、先生」
https://bbs.animanch.com/storage/img/4137413/1
”シロコからの頼みだからね”。それで、どうしたの?”
「ゲマトリアについて・・・いや、『黒服』について、ちょっとね」
”黒服・・・?”
「最近、動向が掴めなくなった。以前ゲマトリアを襲撃した時・・・つまり、私と色彩の嚮導者が空を赤く染め上げた時、私達はゲマトリアの保持する技術を簒奪したの」
”虚妄のサンクトゥム・・・F.SCT攻略戦のときだね”
https://bbs.animanch.com/storage/img/2958673/1
「ん。あの時は、私もいっぱいいっぱいで・・・その、ごめんなさい。先生の・・・プレナパテスの考えにも気付けずに、私は先走ってた」
”しょうがないよ。それは無名の司祭に差し向けられていたことなんだから”
「うん・・・ありがとう。だけど、プレナパテスにとっては、私の空回りも計算の裡だったみたい」
”どういうこと?”
「私はずっと、プレナパテスのことを『使って』、こっちのキヴォトスを滅ぼすことに躍起になっていた。それは使命で、死の神(アヌビス)の神秘で、そしてヤケになった私のエゴ。まるで妖婦のような醜い生徒だった。
それでもプレナパテスは、ずっと私を見ていてくれて、私を思って、色彩と私を繋ぐ小径(パス)に徹し続けた」
”・・・プレナパテスは、立派な先生だったんだね”
「・・・うん。私の大切な先生。
”シロコは死の神(アヌビス)じゃない。君はみんなの魂を連れる先導者で、誰にも負けない『神よりも強力な鋭い矢』だ。”なんて言ってたっけ。あの頃は無名の司祭に言わされているだけと聞き流しちゃったけど、思い返してみれば、色彩に飲まれた状態でも意思を保ち続けていたプレナパテスの本心だったんだね。ひどいことしちゃったな」
ウプウアウト - Wikipediaja.wikipedia.org - 21二次元好きの匿名さん24/11/27(水) 15:16:19
”シロコ・・・”
「ん。ごめん。話が逸れた。
それで実は、プレナパテスは先生の言う『虚妄のサンクトゥム』のことを別の呼び方をしててね」
「”別の呼び方・・・?”」
「うん。『セミラミスの作品』」
”セミラミス・・・あーぁ・・・”
「ふふ、すごいね。さすが先生。その言葉だけでプレナパテスが、あのとき何をしたのか、全部把握しちゃうんだ」
- 22二次元好きの匿名さん24/11/27(水) 16:03:09
聖堂の整頓を追え、寮に戻ろうとするヒナタ。
彼女の前に、ふとバルバラが姿を現した。
「…」
「…バ、バルバラ!?」
ヒナタは咄嗟に武器を構えた。
「…」
バルバラは武器をゆっくりと地面に置き、ガスマスクを外した。
ガスマスクと武器は青く光り、どこかへ消えた。
…仮面の下は、ヒナタそっくりだった。
バルバラは戦闘中とは程遠い優しい足並みで、ヒナタに近づく。
敵意がないと判断したヒナタは、武器を下ろした。
バルバラは、ゆっくりと口を開き、こう言った。
「…いつも見守っていますよ。ヒナタ。…私の血を…そして、神秘を引く者。」
バルバラはそう言い終わると、ヒナタを優しく抱きしめてしばらくすると離し…
そのまま、どこかへ去っていき、青い光と共に天へと登っていった。
「…」
ヒナタは、バルバラの優しい抱擁を思い出しながら、寮へと帰っていった。
(元ネタを同一とする説があったのでこんなネタが思いついた)
- 23二次元好きの匿名さん24/11/28(木) 01:13:07
- 24二次元好きの匿名さん24/11/28(木) 01:42:27
まぁでも生徒が単一の神性ではなく複数の神性が混じり合ってるとしても不思議はないような気はする
そうでなくとも生徒自体が曖昧な存在だし - 25二次元好きの匿名さん24/11/28(木) 01:47:25
リアルの聖バルバラが弾薬庫の守護聖人なんでヒナタはほんのりその庇護下やねんな
- 26二次元好きの匿名さん24/11/28(木) 01:53:09
ヒナタが怪力なのは、バルバラのそれが遺伝したからか…
バルバラもかなりの怪力だし - 27二次元好きの匿名さん24/11/28(木) 11:19:47
ヒナタのあの大柄の体格はバルバラの名残だったからか
- 28二次元好きの匿名さん24/11/28(木) 11:26:47
(内容とは関係ないけど、画像リンクを貼る時storageがついているものはstorageを消して貼ることでちゃんと画像として反映された状態にできるで…)
(あと1レスの中で全く同じ画像リンクを複数貼ろうとするとそもそも機能を失うから、同じような表情を何度も貼りたい場合は日頃から画像リンク複数確保しとくか、画像スレ使って複製しておくとええで…) - 29二次元好きの匿名さん24/11/28(木) 13:12:21
”ちょっと引っかかってた部分があってね。虚妄のサンクトゥムが6基だったこと。ウトナピシュティムの本船が砂漠に埋もれていたこと。6基のエネルギーが集中したタイミングでカイテンロボを投入したら、『控え』の作品の力が使えたこと。
ゲマトリアから奪った戦力。それを君たちは『世界の七不思議』に再構築したんだよね”
「ん。正解。私は外の知識には疎いから、全部プレナパテスの受け売りだけど──。
ビナーは『ギザの大ピラミッド』。ラーの船を襲う大蛇。その地に眠る『クフ王の船』が、先生たちの使ったウトナピシュティムの本船。
ケセドは『アルテミス神殿』。多産の女神が従えたDivision(境界)を司る尾を咥えた蛇(ウロボロス)。
シロ&クロは『ゼウス巨像』。オリンピアからスランピア。そこに待つのはゼウスの血を引く弟と、純粋な人間である兄からなる双子。
ヒエロニムスは『マウソロス霊廟』。霊廟『マルソレイム』という名詞を創り上げた荘厳な墓所。
ホドは『バビロンの城壁』。二重の城壁内側では、神使の蛇が蠢く。
ペロロジラは『ロドス島の巨像』。実在したかすら妖しいヘリオス像は、噂話から生まれた怪物に最適。」
”そしてKAITEN_FX_MK.∞は『アレクサンドリアの大灯台』。バビロンの城壁と入れ替わりで世界の七不思議とされ、その中で3番目に長命だった建造物という特徴が3分間の狂気に落とし込まれ、超合金の巨躯が躍動するさまはまさに・・・って、ごめん。真面目な話の途中だったね・・・”
「・・・ふふ、あはは。ううん。いいよ。ようやくわかったから。なんでプレナパテスが、これを落とし込めなかったことを悔しがっていたのか。そして、どこか晴れやかだったのか。こっちの先生が有効活用してくれるって、わかってたんだね」
”・・・そっか。全部お見通しだったんだ。やっぱりすごいな、あの人(先生)は”
「先生も十分、すごい。当事者だった私より、あなたのほうがプレナパテスの考えを理解している」
「・・・一応は、彼も私だからね。そして、先生だから」
「うん・・・そうだね」
https://bbs.animanch.com/board/3962014/?res=127
七不思議説の理由付けはここから
- 30二次元好きの匿名さん24/11/28(木) 17:10:22
- 31二次元好きの匿名さん24/11/28(木) 21:03:11
割と納得できる考察だ
- 32二次元好きの匿名さん24/11/28(木) 21:03:21
- 33二次元好きの匿名さん24/11/28(木) 21:11:28
- 34二次元好きの匿名さん24/11/28(木) 22:46:50
あれはセトの憤怒じゃないで!
だってセトの神秘を宿してるのは君やからな!
だからオシリスの神秘を宿した先輩を見殺しにしたのはしょうがないで元気出してな!
という遠回しな黒服の励ましがホシノの精神にクリティカルヒットした
- 35二次元好きの匿名さん24/11/29(金) 08:55:28
良いスレだ
- 36二次元好きの匿名さん24/11/29(金) 19:59:14
バルバラのシスター服、あの上丸見えのやつか...似合いそう
- 37二次元好きの匿名さん24/11/29(金) 20:44:20
「そして最後の七不思議『バビロンの空中庭園』。それこそが、アトラ・ハシースの箱舟とウトナピシュティムの本船に課せられた役割だった」
”セミラミスは架空の存在で、空中庭園の主人とされている。だからシロコは『鳩(セミラミス)』を演じていた”
「先生はもう一人の空中庭園の主、ルシファーの異名たる『輝く者が天より墜ちた』の語源となるバビロン王の器を持つ生徒とともに、本船を起動させた。さらにはアッシリア王まで引き連れて。」
”彼女が手伝ってくれたのは彼女の選択。私は何もしていない”
「そんなことない。それは先生が彼女を救ったから。プレナパテスにだってできないことはあった」
”・・・そっか”
「先生はもっと自信を持つべき。図太さの見本なら、チビシロコが適任」
”たぶん・・・他にも学べることはいっぱいあると思うよ”
「ん。先生がそう言うなら。
・・・私たちはアトラ・ハシースの箱舟の中、何度も衝突した。・・・そして、私は敗けた。
戦力であれば恐怖(テラー)である私が敗けるはずないのに、引き金が引けなかった」
”それは”
「わかってる。あれは戦場じゃなくて、プレナパテスが私を送り出すための場だったんだから。
だけどそのために、プレナパテスは私を守る壁となって、みんなに撃たれて・・・」
”・・・そうだね。だけど先生は、いつでも生徒を守るものなんだ。たとえ死んでも、泣いてる子どもを見捨てない。
プレナパテスは、シロコのことを『鳩』だと偽った。君を守るために。こっちのシロコと、器だけでも別人を演じて対消滅を避けるためでもあっただろうけど、メインは『箱舟への帰投』”
「・・・うん。だからプレナパテスは『成り上がりの鴉(シェイクスピア)』になった。私を妖婦のセミラミスに仕立てたから」
- 38二次元好きの匿名さん24/11/29(金) 21:41:25
えーっと わからないところがあったから聞いていい?
虚妄のサンクトゥスのボスが世界七不思議に対応していてアトラ・ハシースやウトナピシュティムがバビロンの空中庭園を模擬しているのは理解したんだけど、なぜセラスミス役のシロコテラーが先生たちに勝てないんだ? - 39二次元好きの匿名さん24/11/30(土) 08:46:09
神秘がどうこう以前に、シロコ*テラーがアビドス校相手に戦える状態じゃない
- 40二次元好きの匿名さん24/11/30(土) 12:43:48
このスレ見て、水曜日のダウンタウンの「松本人志 ロシアのスパイ説」思い出した
- 41二次元好きの匿名さん24/11/30(土) 12:54:51
「あなた様…少々お話が…」
"どうしたの?"
「私、たまに山海経らしき所で門主と思われる方と一緒に自治区を治めていた夢を見ることがありまして…」
「その際には反逆者に真っ赤に焼けた砲弾を喰らわせたりしたような記憶も…♥」
「その後、いろいろあって山海経から百鬼夜行へと流れる…という夢だったのですが、なにか御存知ないでしょうか?」
"山海経…真っ赤に焼けた砲弾…百鬼夜行…"
"!?"
「なにか御存知のようですね?」
"…たぶん、「狐」を題材にしたそういう話をどこかで小耳に挟んじゃったんじゃないかな"
"そういう感じの劇は結構あるし、調べれば出るかも…ただ、劇を見てる際に調子が悪くなったり変な光が現れたらすぐ連絡してね"
「ありがとうございます♥」
(…ワカモと色彩の光が接触したらキヴォトスが大混乱に陥るかも…)
(いや、もうすでに接触してしまっていて…)
(…その可能性は考えないようにしよう)
[ワカモ×白面金毛九尾の狐]
- 42二次元好きの匿名さん24/11/30(土) 21:44:55
アンブロジウスってユスティナの中でも異質だよな
お前ほんとにユスティナか? - 43二次元好きの匿名さん24/12/01(日) 02:25:04
あれユスティナ生徒会ではなくマエストロの失敗作を流用した兵器だったはず
- 44二次元好きの匿名さん24/12/01(日) 12:28:18
”・・・”
「ウトナピシュティムは方舟から鳩・燕・鴉を地上に放った。そして鴉だけが帰ってこなかった。
鴉は地上に生活圏を見つけ、ウトナピシュティムはそれを以て水が引いたと判断した。
私たちの戦いは、キヴォトス(方舟)からプレナパテス(鴉)が去ったことで終わったんだ。あの人が、すべての責任を背負うことで、この戦い(物語)は幕を下ろした」
”彼は、君を託すためここまでやったんだ。思いついても、普通は実行できることじゃない。並々ならない覚悟が必要だ。
それだけシロコのことが大切だったんだ。そしてそれは、私も一緒。なにせ彼も、私なんだから”
「先生・・・ふふ。そうだね。随分と遠くまで来ちゃったけど、きっとここでもやっていける。そんな気がするよ、先生」
”それはよかった”
- 45二次元好きの匿名さん24/12/01(日) 21:36:07
若藻=玉藻前=九尾の妖狐だもんなぁ
- 46二次元好きの匿名さん24/12/02(月) 00:43:33
うーん良い
こじつけとか確からしさとかどうでも良くなるくらい面白い - 47二次元好きの匿名さん24/12/02(月) 03:05:45
「・・・そうだ。すっかり忘れてた」
”・・・あっ! 黒服!”
「あいつの研究資料は、襲撃の際に根こそぎ破壊したんだ。横槍を入れられないように。
だけど、姿を晦ませたのが予想よりだいぶ早い。私が破壊しきれなかったなにかの研究に着手した可能性が高い」
”そっか・・・それは注意しておかないと・・・”
『先生!!』
”アロナ・プラナ?”
「っ!? そんな・・・まずい。やられたっ!!」
”シロコ!?”
『アビドスにて、高エネルギー反応を検知しました。これは、ホシノさんがテラー化したときと同じ波長です!!』
”!?”
「黒服のやつ、ホシノ先輩に何かしたみたい。先生!!」
”うん! 行こう!!”
- 48二次元好きの匿名さん24/12/02(月) 05:46:12
「ふぅ…」
アルは、図書館での学習を終えて、事務所へと帰る帰り道を歩いていた。
「うふふ」
「?」
ふと、笑い声がした気がして、アルは後ろを向く。
後ろの駐車場に、アフターファイアを起こす…ように見せかけるLEDを仕込んだエギゾーストパイプを持つサイドカー付きの真っ赤なトライクに乗った女性ライダーがいた。顔はヘルメットで隠れてよく見えない。
「あなたは…!?」
「私の名前は陸八魔アル。私はあなたよ」
「笑える冗談ね…ファンの一人?生憎今はオフだから名刺は持ってないわよ」
「…これを見ても、そんなことが言えるのかしらね?」
その女性は、ヘルメットを取った。
「嘘…」
その下には、アルと瓜二つの顔があった…ただし、頭に生えている角はなく、代わりにその場所には天使の羽が生えている。
「これで分かったかしら?私はあなたよ。…いえ、言うなればあなたの片割れにしてありえたかもしれない未来の体現者とでも言っておこうかしら」
「…で、そのもう一人の私が何の用?」
「単刀直入に言うわ。今のあなたには「私」が欠けている」
「…?」
「私の「力」が欠けている…と言ったほうがいいかしらね。あなたは自分の真の力を引き出せていない。その気になればあなたはキヴォトスを支配できるというのに…さあ、私の車のサイドカーに乗りなさい。あなたの真の力を、私が導いてあげるわ」
天使アルの甘い声が、アルの脳に響き渡る。
「…お断りよ。」
「あら?」
「支配なんて、アウトローと真逆なものは私にふさわしくないわ」
アルはそう言って、バイクに背を向けて立ち去ろうとした時…
「合格」
天使アルの声が響いた。
「私の声を聞いた上で抗えるなんて、流石は「私」ね。これでもしサイドカーに乗ったら適当な場所で下ろして置いていくつもりだったけれど…ここまでの力があるなら私のハードなトレーニングにもついていけそうね。打算抜きで鍛えてあげる。さ、乗りなさい」
「…ええ」
アルはそう答え…振り返りバイクに向かうとサイドカーに乗った。エンジンが唸りを上げ、二人のアルを乗せたバイクが走り出す。そのバイクがトンネルに突入した時… - 49二次元好きの匿名さん24/12/02(月) 05:46:36
- 50二次元好きの匿名さん24/12/02(月) 08:35:19
やはり良いスレだ
- 51二次元好きの匿名さん24/12/02(月) 18:54:00
良いSSだ
- 52二次元好きの匿名さん24/12/02(月) 19:52:55
- 53二次元好きの匿名さん24/12/02(月) 23:32:43