- 1二次元好きの匿名さん24/12/03(火) 19:51:19
- 2二次元好きの匿名さん24/12/03(火) 20:13:47
理解しろ
- 3二次元好きの匿名さん24/12/03(火) 21:16:30
当店セルフサービスに…って言うだけなのも芸が無いのでヌルっと書いてみました。
どうぞご査収下さいなー。
午前中から手を付けていた書類整理に一区切りがつく。
ちら、と時計を見れば短針が示す時刻は四時を回っていた。
窓から外を眺めれば日は西へと進路を取り始めている。
"んっ……。ふぅ。思ったよりかかっちゃったね。"
座った体制のまま体を伸ばす。ぽきぽきと小気味よい音を立てて凝り固まった身体が多少は解れる。
"お昼……。食べ損ねちゃったなぁ……。"
夕食にはまだ早く、昼食には大遅刻。けれども一度認識してしまった空腹感と口寂しさは拭えない。
"今日は誰にも当番を頼んでないし、たまには良いよね?"
部屋を出て廊下の片隅、普段滅多に使う事のない給湯スペースへと足を運ぶ。
間に合わせの目隠しに取り付けた暖簾を潜り蛇口を捻る。
戸棚から小鍋を取り出し水を張り火にかける。
"今日は~久々に~珈琲~。"
私は俗にいう子供舌なんだろう。昔好きだったあの人にもそう言われた。お砂糖2杯、ミルクいっぱい。
ブラックを好んで飲んでいた彼が怪訝な顔で私の淹れる珈琲を見ていたことを思い出す。
徐にスーツの内ポケットからそれを取り出す。彼が嗜んでいたそれ。
あの時私と彼が分かれた原因を今では私が嗜んでいるというのは皮肉が効いている。
1本を取り出し咥える。安物のライターで火を点ける。
煙を肺いっぱいに取り込み、葉が焼けるチリチリという音を聞きながらゆっくりと吐き出す。
"あの子たちの手前、頻繁に吸うことは無くなっちゃったけどね。" - 4二次元好きの匿名さん24/12/03(火) 21:16:43
言うなればここは私の隠れ家。
普段私が詰めているオフィスには電気ケトル、ドリンクサーバーに冷蔵庫。
飲食には事欠かない設備が整っているため生徒のみんながこの給湯スペースに立ち入ることは無い。
こうして一人で煙を燻らせているこの場所の存在すら知らない生徒がほとんどだろう。
だから、まぁ。油断していたんだろう。
「主殿?こちらにいらっしゃいますか?」
ぴょこんと視界に入り込んでくる狐耳。
「イズナ。今日は任務が無かったので、主殿のお手伝いに参りま……し、た。」
完全に呆けていた私は、煙草を咥え呑気に珈琲にミルクを注いでいるところをガッツリとみられてしまっていた。
いや、イズナは気配を消すのが上手い(尤も、普段は元気いっぱいで賑やかなのでその特技は意味を成さないのだが)から、私が気を張っていたとしても気付けなかったとは思うが。
"い、イズナ。これはその……。"
さてどう取り繕ったものかと碌に回らない頭で考えているとイズナは口を開いた。
「い、イズナは忍者ですので!主君の知られざる姿を言いふらしたりはしませんので!」
そう言ってぎゅっと目を瞑り後ろを向き直立不動になってしまったイズナの姿が可笑しくてつい笑いが込み上げてしまう。
"あははっ。ごめんねイズナ、気を遣わせちゃって。"
傍に出していた携帯灰皿に加えていた煙草を捻じ込み、消火を確認して片付ける。
そして口臭ケア用のタブレットを口に放り込み噛み潰しイズナの頭にぽんと掌を乗せる。
"イズナの言う通り、みんなには隠してるからこのことはナイショにしてね?先生とイズナだけのヒ・ミ・ツ!"
「主殿~。分かりました!不肖イズナ、主殿の秘密は守り通します!!」
自分達だけの秘密、そのワードが効いたのかイズナは振り返り満面の笑みを浮かべる。
"ありがとうイズナ。それじゃあお詫びとお礼にパフェでも食べにいこっか!ちょうど私も仕事がひと段落したところだしさ。"
「はいっ!イズナお供します!!」
ブラック珈琲や煙草が似合う彼の様なかっこいい大人に憧れる自分にそっと蓋をしてイズナと手を繋ぎ歩く。
甘いものが好きでケーキやパフェがよく似合う子供な先生。それが今の自分なんだ。
そんな自分が好きだから。珈琲や煙草みたいな苦いお話はこれでおしまい。 - 5二次元好きの匿名さん24/12/03(火) 21:17:59
ちょっと余計な装飾着けすぎた感のある駄文ですがどうかご容赦を~。
- 6二次元好きの匿名さん24/12/03(火) 21:18:09
便利屋先生のデータのおかげで理解できるぞ!
- 7二次元好きの匿名さん24/12/03(火) 21:25:33
- 8二次元好きの匿名さん24/12/03(火) 21:38:08
こちらも書かねば、無作法というもの……
- 9二次元好きの匿名さん24/12/03(火) 21:39:30
は?好き
でもタバコ吸えないから書けない妄想すらできない終わった - 10324/12/03(火) 21:54:57
書いてる途中の人居るかもなので10埋め~
- 11124/12/03(火) 22:47:52
例えば、ままならない要望がいくつも舞い込んで頭を抱えた時。
例えば、書類の山が何時まで経っても消えない時。
そんな時に、私はオフィスをこっそり抜け出す。
目指す場所は、シャーレ屋上の庭園。エレベーターに乗りこみ、数秒待って再び扉が開くと目の前に青空が広がる。
頬を撫でる風は、もうすっかり冬のそれ。私は肌寒さに身震いを一つして……それから胸ポケットに忍ばせていた煙草を取り出した。
とん、と箱を叩いて一本取り出し、それを咥えてライターで火をつける。
細い煙が、ゆらゆらと空に向かって伸びていく。それを目で追いかけながら、私はざらりとした煙を呑む。
今日も、不味い。
「先生」
そこに、思いもよらない声がかかって、私は小さく咽た。
「すみません。屋上に向かう姿が見えたので、つい」
いつの間にか、カンナがそこにいた。
目を細め、私を……もっと言うなら、私の持つ煙草をじっと見つめている。
なんとなくバツが悪くて、曖昧な笑みが出る。さながら気分は、追い詰められた犯人だ。
「吸われるんですね」
「うん、吸うよ。びっくりした?」
「実は、あまり。時折匂うことがありましたから」
「……マジ?気を使ってたつもりだったけど」
「こう見えて鼻が良いので」
――それは見た目通りかな、と思わず言いかけて。いやそれはデリカシーが無いかな、と思い直して。その葛藤と一緒に、煙草を携帯灰皿に捻じ込んだ。 - 12二次元好きの匿名さん24/12/03(火) 22:51:19
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- 13124/12/03(火) 22:54:58
「いつごろから、吸われているんですか?」
「……それ、聞いちゃう?」
別にやましい所がある訳でもないし、隠すつもりもない。
でも、さっき驚かされた事への細やかな意趣返しに、ほんの少し深刻さをにじませた声色でカンナに答える。
そんな私のおふざけはお見通しだったのか、カンナは小さく肩を竦めるだけだった。
「昔付き合ってた人が、よく吸ってたんだ」
「……そうですか」
「そうなんです。それで、私も。好きな人の事、もっと知りたくてさ」
空を見る。
千切れて、流れていく雲を見上げながら、何処まで話すか考える。
「まあ、でも。美味しいって思ったことはないかな。初めて吸った時から今までずっと不味いまま」
「辞めないんですか?」
「辞められないねぇ……癖になっちゃってる」
……結局、そこまでして知りたいと思った男が、私よりおっぱい大きい女と浮気してたって下りは……黙っておこう。
カンナも、微妙な沈黙から何かを察したのか、それ以上追及してこなかった。
「……カンナ」
「はい」
「今日も当番、よろしくね」
「はい、よろしくお願いします」
この話は、これでお終い。
そうして私達は、屋上を後にした。 - 14二次元好きの匿名さん24/12/04(水) 08:35:49
ほ
- 15二次元好きの匿名さん24/12/04(水) 19:32:00
これどっかで見たような…