- 1ヨーカイブ24/12/03(火) 22:06:38
おれ、番場 伴(ばんば ばん)!久慈桐小学校の5年生!
ある日おれは裏山で傷ついた変な生き物……「ヨーカイ」の「オニマル」と出会ったんだ!
力を奪われて弱くなったっていうオニマルを家で保護してたんだけど、ある日別のヨーカイが
おれの友達を襲おうとしてたんだ!
オニマルはそれを止めようとして、おれは体が震えて何も出来なかった……!
でも弱くなったって立ち向かうオニマルの姿を見て、おれも何かしなくちゃって思ったんだ!
その時、おれの手に「赤いヨーカイブ」が現れた!ヨーカイの情報を書き換える事が出来る
ヨーカイブの力で、オニマルは少しだけ力を取り戻して悪いヨーカイをやっつけてくれたんだ!
おれとオニマルは、その日から最高の相棒になった!
オニマルが言うには悪い奴らがこの街で何かをしでかそうとしてるらしい!
そんなこと、おれとオニマルが絶対にさせないぜ!いくぜぇオニマル!
改異!!変妖!! - 2ヨーカイブ24/12/03(火) 22:07:19
- 3ヨーカイブ24/12/03(火) 22:07:52
- 4ヨーカイブ24/12/03(火) 22:08:14
【護法鬼神 忠満】
エロガキくんの先祖に調伏された鬼神です。元々は一般的な「鬼」のイメージに近い醜怪な姿でしたが、
調伏された事と人に寄り添い生きて来たせいで豊満な美女の姿を取っています。
エロガキくんの先祖に頼まれ「次のヨーカイブの持ち主になる子を護る」という契約の下、エロガキくんを
守護しに顕現しましたがあまりにムッチムチのドスケベボディでエロガキくんの性欲を刺激しまくってしまい
孫のような感覚でスキンシップ多めに絡んで来るせいでついにエロガキ性欲を爆発させた張本人です。彼女を
改変してエロエロな側面を追加してしまった事でエロガキくんの箍がぶっ壊れてしまいました。
自分の事を「婆」と呼ぶなど見た目ではなく実年齢そのものが自己認識になっていますが、エロガキくんに
熱烈ラブコール(&変態エロ改造)を受けて段々その気になって来ています。立派な男児に育てるという事で
厳しく接する事もありますが、基本的にエロガキくんへ甘すぎるデカ乳デカ尻ムッチムチ鬼BBAです。
- 5ヨーカイブ24/12/03(火) 22:08:34
【色情仙狸 タマ賭けの色災】
エロガキくんのヨーカイブへ2番目に登録された猫又です。忠満を「姐さん」と呼ぶ古い付き合いのヨーカイで
人を揶揄う事や性交に楽しみを見出しているので人の姿を取っています。
享楽的で刹那的、楽しければそれでヨシ、金も暴力もSEXも好きという筋金入りのロクデナシです。その上、
数多の子供たちをこさえて一族で賭場を経営してもいます。ある事情から彼女の住処近くまでやって来た忠満と
エロガキくんに目を付けてちょっかいを掛けた結果、ヨーカイブを持つエロガキくんを使って遊ぼうと企みます。
ですがその企みのせいで挑発し続けたエロガキくんに先手を打たれ未知の快楽に性癖を歪ませられてしまいます。
思いついた事を即実行、若しくはその為の計画を進行させるので油断のならないヨーカイですが、ド変態な
性癖を植え付けられてしまったのでその快楽には逆らえなくなってしまっています。何なら失敗してお仕置きを
受ける事を楽しんでいる節まであるドM貧乳デカケツ褐色ザコ雌猫です。
- 6ヨーカイブ24/12/03(火) 22:08:47
【育ちすぎた花子さん】
エロガキくんのヨーカイブへ3番目に登録されたトイレの花子さんです。元々悪い奴らに利用されて暴走し、
学校を異界化させてしまったところオニマルたちへボコボコにされた後、エロガキくんたちに回収されました。
「特別になりたい」という願いから悪い奴らの力を借りてしまった結果、女児の姿である筈の花子さんとして
の姿が大きく歪んで身体だけ爆発的な成長を遂げてしまいました。ですがトイレの花子さんである事実だけは
確かなので基本的に女児服の姿で固定されてしまっています。元に戻りたいと口では嘆いてはいますが暴走した
時のエナジードレインで知ってしまった「男児の精力」に魅力を感じ、エロガキくんと他のヨーカイたちの情事を
覗いては自慰に耽っていた事を知られ、エロガキくんに性欲を解き放つようにされてしまいました。
基本的には常識人、小市民的な価値観を持ち人間で言えば高校生~大学生程度が取るような態度をしがちです。
お陰で長年生きて来た灰汁の強いほかヨーカイたちから(主に色災から)揶揄われる事もしばしばありますが、
エロくされた事には開き直って順応が早い才能が光るムッチムチうわキツ衣装臭いフェチスケベ女です。
- 7ヨーカイブ24/12/03(火) 22:09:00
【佐鳥 心】
母親が居らず、父親も仕事であまり家に居ないエロガキくんのお世話をしているメイドさんです。その正体は
心を読むヨーカイ「サトリ」で、人に紛れている時にエロガキくんの心を読んだせいでエロ汚染を受けました。
元々は人の世の中に溶け込んで生きるヨーカイでしたが、ある時に街中でエロガキくんの思考を読んでしまい、
エロガキくんの中に眠っていた力を揺り動かしてしまいます。エロガキくんの性欲に影響されてしまった彼女は
エロガキくんをより立派なエロガキ、ヤリチン小僧にしようとエロガキくんの家に家政婦として潜り込みつつ、
父親の居ない時はエロメイド衣装などで性欲を煽り散らかしていました。エロガキくんが忠満でDTを捨てて
箍が外れた事を嬉しく思いつつ、自身もついにお触り本番も解禁しました。ヨーカイブ登録はされていません。
真顔でエロガキくんの性欲暴走を褒めたりする碌でもないメイドさんです。ヨーカイとしての種族に関係なく
努力で家事全般をマスターした努力家でもありますが、その根本が身近でエロガキくんの性欲を感じる為という
- 8ヨーカイブ24/12/03(火) 22:09:49
- 9ヨーカイブ24/12/03(火) 22:12:34
- 10二次元好きの匿名さん24/12/03(火) 22:13:53
初めて見たけど圧倒的なまでの【癖】を感じる絵柄…好きだ!
- 11ヨーカイブ24/12/03(火) 22:14:13
- 12ヨーカイブ24/12/03(火) 22:14:51
というわけで落ちてしまっていたので建て直しました。またよろしくお願いします。
- 13ヨーカイブ24/12/03(火) 22:25:01
ありがとうございます。元々性癖が尖ったタイプなのでこういう感じの絵ばっかり描いてます。
- 14二次元好きの匿名さん24/12/04(水) 00:34:19
このレスは削除されています
- 15二次元好きの匿名さん24/12/04(水) 09:16:26
このレスは削除されています
- 16二次元好きの匿名さん24/12/04(水) 20:22:59
このレスは削除されています
- 17ヨーカイブ24/12/04(水) 21:00:36
ただいま帰りました。
- 18ヨーカイブ24/12/04(水) 22:15:19
よし、ちょっとお話やります。
- 19ヨーカイブ24/12/04(水) 22:21:26
「……デカチンの家、デカくね?」
【そ、そう?】
「いや絶対デカいってコレ。おまえお金持ちだったんかよ……」
【ぼくじゃなくてお父さんがだけど……】
そうしてその日はやって来ました。お友達が来る日です。
面々は大島くんを筆頭に三、四人。最近は逞しくなって来たエロガキくんを認めて仲が深くなって来た面々です。
そしてその中には……
「うおー!すごいぜ出賀!庭がひろいぜ!」
【あはは、ありがとう番場くん】
赤いヨーカイブの持ち主、番場 伴も居ました。
熱血直情友情に厚いという感じに燃え上がる少年ハートな番場くんですが、実のところ純粋な友達として一緒に
やって来たわけではありません。
(……なぁ、オニマルゥ。正直に言った方が……)
(ならぬで御座る、伴殿。下手に拙者の存在を明かさぬ方が出賀殿の安全に繋がり申す)
(いや、でもさぁ……騙してるみたいでやだよぉ、おれ……)
(我慢めされよ。これも出賀殿の安全の為に御座る)
ヨーカイブ越しに番場くんとその『式』……ヨーカイ『オニマル』が会話を繰り広げます。
彼らがエロガキくんの家にやって来たのは他でもありません、オニマルが感知した「ズバ抜けた霊力の持ち主」たる
エロガキくんを見極める為にやって来たのです。
(あの霊力、この屋敷の大きさ。やはり……)
(なんか昔っからでっかい家だったらしいよ)
(ならばやはり、彼の出賀法師の末裔である可能性が高いようで御座るな)
(だれ?オニマルの知り合い?) - 20ヨーカイブ24/12/04(水) 22:37:22
(知り合い、というには縁遠く。知り合いの主、というのが正しいで御座ろう)
(ふーん……よく分かんねぇけど知り合いの知り合いなわけだ)
(その覚え方で相違なく)
こそこそと話し合う番場くんとオニマル、屋敷のデカさに圧倒される大島くんと他の友達たちを他所に、
エロガキくんはつかつかと敷かれた石畳の上を歩き、玄関へと辿り着きます。そしてその指がインターホンを
鳴らすよりも先にドアが開きました。
「お帰りなさいませ、坊ちゃま」
【……あ、ただいま。佐鳥さん】
ドアを開けたのは……メイド。かっちりとしたロングスカート、清潔な白いエプロン、ホワイトプリム。
赤みがかった髪の毛を後頭部でまとめたその女性は、紛う事無く……
「め、メイド……!?」
「金持ちの家ってホントにメイド居るんだ……」
【えっと、うちのお手伝いの佐鳥 心さん。ご飯とか作ってくれたり掃除してくれるんだ】
「いらっしゃいませ、お友達の皆さま。私、佐鳥 心と申します」
以後、お見知りおきを。
見事なカーテシーを繰り出す佐鳥は何時ものエロメイド姿ではなく、シンプルなクラシックメイドスタイルです。
ぶっちゃけエロメイドじゃなくても普通にメイドが家に居るのはインパクトしかないのですが……
「ちなみにこの格好は趣味です。我流メイドです」
「メイドって我流とかあるんだ……」
「はい、専門学校で学んだ真・メイドも居ます」
「そうなの!?」
何処まで本気なのか分からない無表情で小学生に応対する佐鳥にエロガキくんは苦笑いを浮かべる他ありません。 - 21ヨーカイブ24/12/04(水) 23:09:57
(……何か、妙な違和感が……)
(どうしたオニマル。もしかしてあの佐鳥って人は我流メイドじゃなくて真・メイドなのか?)
(いやそういうのではなく……むむむ)
佐鳥の雰囲気に違和感を覚えるオニマルですが、伴くんの的外れな問い掛けに毒気を抜かれます。
さりとて無視するにも覚えた違和感は無視できないものだと悩むオニマルですが
「――――佐鳥よ。坊のお友達が来たようだの」
その意識に被せるように声が飛んで来ます。
佐鳥の背後から姿を現したのは、〇学生たちには高身長に見える佐鳥よりも更に高身長の女性。
「おやおや、元気そうな子らであるの。良き哉、良き哉。よう来たの」
切り揃えられた前髪、赤いアイシャドウと口紅、ノースリーブの縦セーターとピチリとしたパンツルック。
そして暴力的なまでの肉感を主張する巨大な胸と尻、それに反して引き締まった腹。
「儂は――――忠満。坊の……まぁ、叔母と思うておくれ」
その頭部には角は見当たらず……妙齢の女性そのものな姿。人にしか見えない忠満の姿が、そこにありました。
にこりと微笑む忠満の様子に〇学生たちは一瞬呆けたような顔で見つめ、俄かにその頬を染めます。
「あ、えっと……こ、こんにちわ!」
「おお、元気な挨拶だの。善い、元気な挨拶が出来る子は好きであるぞ」
「こ、こんにちわぁ!」
「うむうむ、元気で宜しい。さぁさ、中に入るとしようかの」
小学生たちのそれぞれの反応に笑みを見せながら楽しそうに頷く忠満の前に、ずいとエロガキくんが進み出ます。 - 22ヨーカイブ24/12/04(水) 23:29:06
【ただいま、忠満さん】
「……ふふ」
ジッと忠満を見てその言葉を放つエロガキくん。その視線から感じ取った感情に忠満は何かこそばゆい感覚を覚え、
思わず笑みが零れます。
そして頬を一度撫でつつ、頭の上に手を置いてエロガキくんを撫で回し、
「……おかえり、鎮(しずめ)坊」
特別な感情を籠めてその名を呼びました。
ただそれは普通の子供たちには少々理解し辛いもので、何か間があったなという程度で流されます。
「……おっと!邪魔になってしまうの!すまぬな、今退く故!」
ひょいと身を避けた忠満の言葉にぞろぞろと中に入っていく子供たちですが、ただ一人足を止める友達が居ます。
「……えっと」
伴くんです。もっと言えば、止まったのは彼の意思ではなく。
『……忠満公。やはり彼は出賀法師の子孫で御座るか』
オニマルの意思です。ヨーカイブの中から自身を射抜くような視線を感じた忠満は、俄かにヨーカイとしての気配を
解き放ち、先ほどの笑みとは異なるやや好戦的な笑みを浮かべました。
「……久方だの、応仁丸(おうにんまる)。随分可愛らしい気配をさせておるわ」
『貴殿はかつてと変わりなき御様子。何故、今蘇られた』
「カカ……ヨーカイブの出現は騒乱の先触れよ。坊を護る為、古き契約に従い蘇って参った」 - 23ヨーカイブ24/12/04(水) 23:30:12
というあたりで本日はおしまいとなります。また明日よろしくお願いします。
- 24二次元好きの匿名さん24/12/04(水) 23:40:16
お疲れ様です
- 25二次元好きの匿名さん24/12/05(木) 09:28:41
このレスは削除されています
- 26二次元好きの匿名さん24/12/05(木) 17:56:02
保守
- 27ヨーカイブ24/12/05(木) 19:35:15
ただいま帰りました。
- 28二次元好きの匿名さん24/12/05(木) 20:01:48
おかえりなさい
- 29二次元好きの匿名さん24/12/05(木) 20:26:17
おかえりー
- 30ヨーカイブ24/12/05(木) 23:02:16
よし、ちょっとやります
- 31ヨーカイブ24/12/05(木) 23:14:01
「え!?おばさんヨーカイブ知って……」
「しぃー……」
思わず声を出した番場くんに向けて唇に指を充て「静かに」というジェスチャーをする忠満。
先に入った子供たちは何事だろうかと中から顔を出して来ます。
「どしたん?ばんちゃん」
「え!?あ、いや、えっと」
「ああ。この子の親戚と顔見知りでの、もしやと聞いたらその通りだった故に驚いたのよ」
【世間は狭いよね】
「皆様、おやつを用意致しましたのでご賞味くださいませ」
焦る番場くんに合わせるように忠満が仮の事情を話し、エロガキくんがそれに合わせます。
ふーん、といった顔をする子供たちに佐鳥がお菓子の存在をちらつかせ、奥へと連れていきます。
一山超えた事で思わず息を吐く番場くん。オニマルと忠満の会話は続きます。
『……事態の解決には』
「動かぬ。儂の第一目標は坊の安全、鉄火場に突っ込ませる気はない」
『御座ろうな』
きっぱりとした忠満の物言いに、オニマルは納得したようにヨーカイブの中で頷きます。
しかしそれに反して狼狽えるのが番場くんです。彼は正義感の強い少年、断られる理由が分かりません。
「え……で、でもこの街の危機なんだぜ?」
「カカカ、良き心がけよの。だが儂は坊の保護者を自認しておる」
子を鉄火場に突っ込ませる親などおるまいよ。
静かにそう言う忠満からは只ならぬ気配が溢れ、思わず番場くんも一歩退きます。そしてチラッと
エロガキくんを見やりますが、エロガキくんは困ったように首を振るばかり。 - 32ヨーカイブ24/12/05(木) 23:39:11
【ぼくはその、番場くんみたいにやる気は……うん】
「そもそもぞ」
ぱん、と軽く手を打って忠満が音を鳴らします。
・・・・・・・・・・・・・・
「坊はヨーカイブを持っておらぬ」
忠満は平然と虚偽を口にしました。厄介事は避けるに限るというように、エロガキくんがヨーカイブの
持ち主である事を隠します。
「持つ者と持たぬ者の差は大きい。儂や他にもヨーカイがこの屋敷には居るが、あくまで古い盟約よ」
「……ヨーカイブってそんなにすごいもんなの」
『何度も言っているで御座ろう。ヨーカイブの力は、大きい』
【……】
エロガキくんはだんまりです。口を開けば何か言ってしまいそうなので。
「まぁ、なに。出来得る限りの協力はするとも……ほれ、汝らも出会ったのであろ?」
『!』
「あ、あいつ知ってんの!?」
「全てではないがの……まずは落ち着きなさい」
青いヨーカイブの持ち主に。
その言葉に、オニマルと番場くんは顕著に反応します。忠満は興奮する番場くんを抑え、こほんと咳払い。
そして三つ指を立てます。
「儂らが集めた情報は三つ」
(まぁ我々と言うか色災様のネコ情報網によるものですが)
普段はふらふらしている色災ですが、お仕事はしているのです。 - 33ヨーカイブ24/12/05(木) 23:40:15
今日は短いですがここまでです。
青いヨーカイブ、相棒は河童か青鬼か - 34二次元好きの匿名さん24/12/05(木) 23:57:28
乙
- 35二次元好きの匿名さん24/12/06(金) 10:26:47
このレスは削除されています
- 36ヨーカイブ24/12/06(金) 19:45:30
ただいま帰りました。
- 37二次元好きの匿名さん24/12/06(金) 23:51:54
お疲れ様です
- 38二次元好きの匿名さん24/12/07(土) 09:02:00
保守
- 39ヨーカイブ24/12/07(土) 09:54:21
おはようございます
- 40二次元好きの匿名さん24/12/07(土) 18:30:47
おかえりー
- 41ヨーカイブ24/12/08(日) 00:03:37
- 42二次元好きの匿名さん24/12/08(日) 09:46:33
服がいい感じにかわいい
- 43二次元好きの匿名さん24/12/08(日) 17:37:51
胸がお皿乗せられそう
- 44ヨーカイブ24/12/08(日) 20:40:34
よし、少しやります
- 45ヨーカイブ24/12/08(日) 20:53:36
「まず一つ――――『青いヨーカイブ』の持ち主は少なくとも4体以上のヨーカイを有する」
「4体……」
「うむ」
番場くんの呟くような言葉に相槌を打ち、忠満は指を4つ立てます。
「汝がオニマル以外に如何なるヨーカイたちを従えているかは知らぬが、頭数は同等以上が望ましいの」
やりあうのであろ?
そう問う忠満の言葉に、番場くんはこくりと頷きます。少年漫画的なライバルとの激突があり番場くんは
敗北していたりするのですが、それはまた別の話。
「アイツは……あいつは戦うのは自分一人で良いって言ってた。でも」
「納得出来ぬか?」
「当ったり前だろ!?アイツだけに戦わせて、おれは何もしないなんて納得できないっ!」
『うむ。拙者も下に見られ続けるは不満故』
オニマルのその言葉に、忠満はくつくつと喉奥で笑いを漏らします。その笑いはオニマルにとって不快で、
ヨーカイブの中で不機嫌そうな声を上げます。
『何か、忠満公』
「いやぁ、未だ若いと思うての。結構結構、負けん気は良し……それほど蛟(みずち)に負けたが不快か」
『負けて喜ぶ者が何処に在るというので御座るか』
「カカカ、居るには居るものぞ。今は関係無いがの」
【(みずちってなんだろ……)】
エロガキくんは忠満の言葉に小首を傾げますが、今は聞くべきことでもなさそうなので内心に留めます。
その後、忠満は「青いヨーカイブ」の持ち主が何処に住んでいるか、そしてその名前を明かします。
「……賢木 勉(さかき つとむ)……!」 - 46ヨーカイブ24/12/08(日) 21:26:03
「うむ……まぁ、儂らが明かせる情報はこの程度よ」
「……ありがとう!鬼のおばさん!」
力強く言う番場くんの姿に、忠満は笑います。
「カカカ、構わん構わん!まぁ儂はどちらかと言うと「おばあさん」だがの!」
「え、じゃあそっちの方が……」
「儂は良いが、一般的な女子(おなご)は年若く見られたいもの。初対面は『お姉さん』と言うておけ」
「そ、そうなの……?」
【そうだよ、女の人は若く見られたいんだから】
「そっかぁ……」
すいと主張して来たエロガキくんを、番場くんは何処か大人を見るような妙な尊敬の視線を見せます。
何というか主張に妙な地震があるというか、確信めいたものを感じます。
「おーい、何してんだよー!」
「お前ら揃わないとお菓子とかくえないだろー!」
「あ、わ、悪ぃ!今いくよ!」
【ごめーん!】
会話が一段落した時を見計らったように、大島くんと他の友達が二人が来ない事にぶーぶーと不満を漏らします。
忠満は駆け出していく二人の後ろ姿を見て朗らかに微笑み、手を振ります。
「……こうして見れば、普通の子供だというにの……」
脳裏に思い浮かぶあれやこれや、あられもない自分の姿と必死に腰を振るエロガキくん。
(……くふぅ……❤)
それに熱を帯びてしまう自分が、それだけエロガキくんに染め上げられているのだと忠満は頬を染めるのでした。 - 47二次元好きの匿名さん24/12/09(月) 00:34:45
このレスは削除されています
- 48二次元好きの匿名さん24/12/09(月) 11:35:31
その言い方だとゾンビっぽい
- 49二次元好きの匿名さん24/12/09(月) 17:17:24
あ、誤変換した(笑)
でも可愛いよねこの子 - 50ヨーカイブ24/12/09(月) 19:33:51
ただいま帰りました。
- 51ヨーカイブ24/12/09(月) 23:53:05
ちょびっと進めます
- 52ヨーカイブ24/12/09(月) 23:53:31
「ほんじゃなー!おじゃましましたー!」
「また明日ー!」
【うん、また明日ー!!】
さて。
日は傾いて夕暮れ時。烏が鳴くから帰りましょというのは古い歌ですが、どうあれ遅くまで遊び過ぎるのも
健全ではありません。
そして彼らを家路へと向かわせたのは忠満です。
『遅くなる前に変えるが良いぞ。黄昏時には魔が差すからの』
子供たちを促す忠満の言葉は大人が「危なくなる前に帰りなさい」という時のような言い回しですが、ここ
最近ではシャレになりません。ヤンチャな子供たちはまだ遊びたいとぶー垂れるものですが、そこはそれ。
忠満は結構な大ヨーカイ。そこらの子供に威圧を向ければ逆らえたものではありません。
そんな感じに子供たちは家路に着きますが、最後に番場くんが残っています。
『忠満公』
「ん、何ぞ?」
ヨーカイブから聞こえるオニマルの声に忠満は眉根を寄せます。声音は真面目、茶化した気配は無しです。
『貴殿が関わらぬと決めたのならそれも良し。出賀殿を護るがよかろう』
「言われずとも」
『であるが、貴殿を恨むヨーカイは少なくない』
【え、そうなの?】
オニマルの言葉に意外そうな声音でエロガキくんが忠満を見上げます。忠満はその視線を受け、むむむ、と
小さく唸って頬を掻きます。
彼女は出賀の祖先に調伏されて以来、人の味方です。その最中、多くの人を襲うヨーカイを叩きのめした
実績があるのです。その中には逃げおおせ、力を蓄えていた者も居るのです。 - 53ヨーカイブ24/12/10(火) 00:22:31
「ま……正義の味方は敵が多いという事よなぁ」
『特に』
『澱みの嘴』には気を付けると良かろう。
オニマルはそれだけ告げると用は終わったという風に番場くんを急かし、その場を去ります。
「……奴か……」
忠満の眉間に皺が寄り、人の姿では隠していた牙と角が目立ち始めます。それはエロガキくんが見た事の
ない、敵意を完全に剥き出しにした忠満の表情です。
【……ぉ……】
「ん、あ、ああすまぬな坊。怖かったかの?」
【え、あ、ううん。だいじょうぶ】
「本当かや?」
【うん、本当だよ】
自分を見て目を丸くするエロガキくんの様子に忠満は慌てて気を落ち着かせ、笑みを見せます。
エロガキくんを叱ったりする事は数あれど、彼の前では所謂「殺気」と言うようなものを出さないように
心掛けていた忠満です。恐れられなかったかと心配になりますが、エロガキくんは言葉通りに平気そうです。
寧ろ、何か嬉しそうな様子ですらあります。
「……何か嬉しそうだの?」
【ん?んーふふ、そうかな?】
「そうだとも。何がそんなに嬉しいのだ?」
【えへへ、だって――――】
バチン。
エロガキくんが言葉を言い切る前に、青い雷光が彼の周囲を護る様に奔ります。
その出所は忠満です。夕暮れ時、日が沈む赤い景色は知らぬ間に深い深い黒色に……宵闇に包まれていました。 - 54ヨーカイブ24/12/10(火) 00:33:46
余りに早すぎる落陽。時間の経過?否、此処は……
「……やられたの。引きずり込まれたわ」
幽世。ヨーカイたちの世界。それも、共通の空間ではなくヨーカイたちがそれぞれに持つ「縄張り」。
そこに二人は引きずり込まれてしまったのです。
【……!】
「坊。離れるでないぞ」
後ろ手にエロガキくんを庇うように立つ忠満はその手中に巨大な鉈と金棒を顕現させ、角から電撃を、口元から
灼熱を溢れさせ臨戦態勢を取ります。
静寂。静寂。静寂。
静かな時間が過ぎ、ただ光の届かない宵闇の中にあります。
仲間である花子さんや色災は呼び出せません。ヨーカイたちの「縄張り」の中にあっては、既に呼び出している
『式』以外のヨーカイたちを呼び出す事が出来ないのです。
【う、うん……】
「さて、何者か……と問うには」
愚問であるな。そう忠満が呟くと共に、宵闇の中に無数に光が灯ります。
より正しくは、それは「目」でした。無数の目が、忠満とエロガキくんを見つめているのです。
『イ』
ぐずり、と何かが漏れ出すように。宵闇は粘り気のある液体かのように蠢き、その輪郭を露わにし始めます。
それには爪があり、それには翼があり、それには嘴があり……しかし。 - 55ヨーカイブ24/12/10(火) 00:45:30
『イツッ』
それは「鳥」と言うにはあまりにも歪でした。
それには爪がありましたが、足に生えるというよりも胴から直接人の肋骨が生えるかの如く歪な生え方を
しているのです。
それには翼がありましたが、対の両翼ではなく無造作に生え、大小さえ問わず形も不揃いです。
それには嘴がありましたが、その先端は人の髑髏を象ったかのような形状を成し、あまりにも不気味な
形状をしているのです。
『イツマデッ』
その黒い黒い、ヘドロのようにドロリとした身体には幾つもの目がギョロギョロと四方八方を奔り、
あらゆるものを敵視しているかのようです。
ですがその視線の多くは目の前の存在を……忠満を睨みつけています。
『イツ、マッ、デエエェェェェェェェェ!!!!!』
「……噂をすれば影というべきかの」
ギチリと忠満がその手に握る得物へと力を籠め、四肢を張ります。
『イツッ!イツマッ!デェェェェェェェェェェェ!!!!!
そのヨーカイの名は『イツマデ』と言います。「何時まで死体を放っておくのか」と野晒しの死者を
告げるヨーカイで、鳥の姿に似るのだとか。
ですが目の前のヨーカイは、鳥と言うにはあまりにも歪で狂気的姿。
時にヨーカイの中には「変種」と言うべきものが現れ、新たなヨーカイとして語られる、亜種として
認知される、或いは……それを語られ知られる前に、滅ぼされる。それが、此の存在。
「久しいのう、会いとう無かったぞ……『澱みの嘴』」
『イイィィィィイイィツマデェェェェェェン!!!』 - 56二次元好きの匿名さん24/12/10(火) 11:52:38
このレスは削除されています
- 57ヨーカイブ24/12/10(火) 19:38:43
ただいま帰りました。
- 58ヨーカイブ24/12/10(火) 22:09:43
- 59二次元好きの匿名さん24/12/11(水) 01:14:08
このレスは削除されています
- 60二次元好きの匿名さん24/12/11(水) 12:06:18
このレスは削除されています
- 61ヨーカイブ24/12/11(水) 20:35:41
ただいま帰りました。
- 62二次元好きの匿名さん24/12/12(木) 00:30:49
お帰りなさいませ
- 63二次元好きの匿名さん24/12/12(木) 09:57:18
おかえり