- 1二次元好きの匿名さん24/12/11(水) 20:55:47
- 2二次元好きの匿名さん24/12/11(水) 20:56:41
フレイが世話焼きな性格だった場合のIf?
- 3二次元好きの匿名さん24/12/11(水) 20:58:15
これはブツクサ言いながらもご飯持って行ってあげるやつ…
- 4二次元好きの匿名さん24/12/11(水) 21:23:17
いきのこって三人仲良く生活する世界線か
- 5二次元好きの匿名さん24/12/11(水) 21:24:38
"お手洗い" という言葉選びに育ちが出ていていいですな
- 6二次元好きの匿名さん24/12/11(水) 21:28:09
ラクスが艦内うろうろしてたのかな?
なんだかんだでシャワー室とかなにかと面倒見てそうww - 7二次元好きの匿名さん24/12/11(水) 21:30:41
- 8二次元好きの匿名さん24/12/11(水) 21:53:47
このフレイは頭ブルコスじゃなくて、友だちが欲しい孤独なお嬢様なんだね
- 9二次元好きの匿名さん24/12/11(水) 21:55:14
青き正常なる日々を送っている
- 10二次元好きの匿名さん24/12/11(水) 21:56:12
綺麗好きなんだろなー
- 11二次元好きの匿名さん24/12/11(水) 22:28:13
世話焼きカーチャンみたいなフレイ概念好き
- 12二次元好きの匿名さん24/12/11(水) 22:30:58
別のスレでもフレイ生存で三角関係成立したらキラのメンタルは改善している、風通しの良いコンパスの誕生という概念でしたね
- 13二次元好きの匿名さん24/12/11(水) 22:34:08
フレイさん、フレイさん、とめちゃくちゃ懐いたラクスに
そんな引っ付かないでよ。ほらー、ぶつかりそうになって!私は逃げないわよ、とたしなめながら拒否しないフレイが居るってこと…? - 14二次元好きの匿名さん24/12/11(水) 22:38:41
ラクスが「わたくしあの方(フレイ)好きですわ」ってキラにいうのかな
- 15二次元好きの匿名さん24/12/11(水) 22:43:03
- 16二次元好きの匿名さん24/12/12(木) 09:50:43
ほ
- 17二次元好きの匿名さん24/12/12(木) 11:11:57
- 18二次元好きの匿名さん24/12/12(木) 11:14:42
良かった差別されるザウートはいないんだっ
- 19二次元好きの匿名さん24/12/12(木) 11:45:51
- 20二次元好きの匿名さん24/12/12(木) 12:41:43
ラクスさんは肝座ってるなぁ
- 21二次元好きの匿名さん24/12/12(木) 13:36:09
こんなんブルーコスモスじゃなくてホワイトリリィが咲いちゃうだろ
- 22二次元好きの匿名さん24/12/12(木) 13:40:56
AAにラクスが乗ってるから
攻撃したらラクスも犠牲になるでしょとか
自分の父親よりラクスの身案じてザフトに言うフレイがよぎった - 23二次元好きの匿名さん24/12/12(木) 14:09:06
- 24二次元好きの匿名さん24/12/12(木) 15:59:00
ラクス「わたくしがそうしたいのです。今ここで起こっている哀しい争いを、──止めたいのです」
フレイ「……あんた」
ラクス「……誰もが怖れを抱きながら大切なものを大切な人を守りたいと戦ってしまっているのです。その引き金を引いた先に何があるのか、引き金を引いたことで何が起こるのかを知らないままに、──ですが、わたくしは知っています。何のために今、多くの方が銃を携えここに集っているのか、それがどれだけの哀しみを生み出すのかを」
フレイ「──」
ラクス「──わたくしは、弱いのです。それを知りながら止める術を持ちながらそう願いながら、わたくしは決断出来ずにいます。……ですからどうかフレイさん、わたくしにほんの少しだけ勇気を分けていただけませんか──?」
フレイ「……分かった、行くわよ!」
ラクス「はい、……ごめんなさいフレイさん」
フレイ「なんで謝るのよ?勇気分けてあげるんだから「ありがとう」でしょ?」
ラクス「……そう、ですわね(──違うのですフレイさん、これは私のエゴ、それにきっと……)」
〜〜〜
みたいな感じ?
- 25二次元好きの匿名さん24/12/12(木) 19:42:12
ホワイトリリィ期待
- 26二次元好きの匿名さん24/12/13(金) 06:55:35
フレラクはいいぞ
- 27二次元好きの匿名さん24/12/13(金) 07:05:32
私は最早馴染んでさえきた連合艦の一室で虚空を見詰めながら彼女との一部始終を反芻していた。
哀しいほどに聡く沈んだ表情
弱いと嘯くアジテーター(煽動者)に希望を説かれ雄麗な古の女王の如く立ち上がり私の手を引く貴き心根とその姿
無垢な聖女の如き立ち居振る舞い
艦橋へと足を踏み入れ広がる争いの風景
握られる手の暖かさと心強さ
迸る私の言の葉と静まり返る艦橋
──程なくして一際大きい煌めきが私達の目を焼き、オペレーターの悲痛な報告が艦橋内に響き渡る
圧迫から解き放たれた血流と失われたぬくもりから彼女のとの繋がりが絶たれたことを感じ取る。
純粋な心配から私は振り返る。
彼女は多分私と同じなのだ
現在の時勢、己の立場、故に「もしも」がある事をあの方のお父上は私と同じように言付けていたはずだ。
でなければあれ程の悲痛な覚悟を見せる筈がない
その覚悟を私は彼女から取り上げた、一縷の希望を説き彼女を巻き込み自分のエゴで「フレイ・アルスター」の覚悟を奪い去った
彼女の声、彼女の貌、彼女の身体の震えまでもを認識し理解する
私は何という過ちを犯してしまったのだろう
ラクス?『──嗚呼、なんて美しい』
- 28二次元好きの匿名さん24/12/13(金) 11:48:01
フレイが聖女になったらラクスが魔女化してる…
- 292724/12/13(金) 13:11:41
個人的にはこのラクスはクレイジーサイコバイ未満でちょっと注ぐ愛が濃厚で深い女の子、というイメージで書きました。
このラクスはちゃんと一般道徳は備えていて自分もそれに沿うように在りたいけど、フレイの優しさや振る舞い考え方等が想定を超えて癖に刺さってしまい対応が重くなってしまう、「美しい」「感服する」という方面でフレイに惹かれてはいるものの「恋」には至らないという感じ
- 30二次元好きの匿名さん24/12/13(金) 13:23:48
アコードの力の栓が解かれた時が楽しみ
- 31二次元好きの匿名さん24/12/13(金) 18:48:02
お黙りなさい
私は反芻を止め賤しい感情に蓋をする。
ラクス?『──でも、美しかったでしょう?哀しい覚悟のかんばせ、一縷の望みに賭け雄々しく麗しく立ち上がり私の手を取り走り出す姿、無垢な乙女の背……そして』
お止めなさい!
それだけは、それだけは認めてはならない
哀しみ、絶望に美しさを見出すなんて……
ラクス?『でも、解っていたのでしょう?この顛末を』
違います。わたくしは僅かであろうと争いを止められるならと……
ラクス?『では何故一人で艦橋へ向かわなかったのですか?』
それは──
ラクス?『目の前の争いを止められる可能性があった、決断する勇気を持っていなかった、あなたも彼女も一縷の可能性に賭けた、いずれもその通りです──でも』
──やめて、ください
ラクス?『──望みはあると自分は弱いと嘯き彼女の覚悟を取り上げた時点で、こ う な る 可 能 性 を 考 慮 出 来 な い あ な た で は な い で し ょ う ? 』
──い、や
不意に扉が開きそちらに目を向ける
鮮やかな輝きを湛える美しい髪の女性のゲインズボロの瞳がわたくしを捉えていた
- 32二次元好きの匿名さん24/12/14(土) 03:21:55
ほしゅ
- 33二次元好きの匿名さん24/12/14(土) 04:15:13
色々な意味で新たな扉を開いておられる
- 34二次元好きの匿名さん24/12/14(土) 09:48:52
これがラクスの業か…それともアコードの本能としての支配欲か…
- 35二次元好きの匿名さん24/12/14(土) 10:43:24
この後フレイに「アナタだって怖かったでしょうに、私ばっかり押し付けちゃって…ごめんなさい」とか謝られたら闇ラクス絶頂してそう
- 36二次元好きの匿名さん24/12/14(土) 10:50:27
ラクス頑張り屋さん好きだから仕方あるよね
- 37二次元好きの匿名さん24/12/14(土) 11:13:04
──パパは、亡くなった
あそこにいた連合の戦艦はアークエンジェルしかいない、もう一縷の希望すら無い
パパはもう、どこにもいない
ママが病気で亡くなった時、とても悲しそうに、でも強い覚悟を思わせる表情でパパは私に言った
ジョージ・アルスター『いつか大きい戦争が必ず起こる。私は兵士でなくとも命を落とす事があるかもしれない。フレイの為に頑張って生き残るつもりだが──その事を覚えておきなさい』
そして私はパパから沢山のことを教えてもらった
曰く
生理的な嫌悪感があったとしても命は平等であり広い視野、高い視座から認識すればナチュラル、コーディネイターもヒトである事に変わりはない
しかし所属するコミュニティ、人種、性別、果ては個人の特徴から生じる差異は厳然と無数に存在する
だからこそ自身と交渉が可能な存在とそうでない存在が混在する。
しかし相手への理解を深め適切な関係性を構築する事で交渉が不可能な存在を限り無く少なくしていけると私は信じている
そしてパパはいつも事あるごとに言っていた
ジョージ・アルスター『いつか人は誤解無く分かり合い手を取り合う事が出来るようになる』
フレイ「……いつかじゃ、いつかじゃだめよ──パパ」
夢を語る少年のような父の表情を思い浮かべながらそう呟いた
- 38二次元好きの匿名さん24/12/14(土) 14:19:49
ここのフレイが軍に志願するのはみんなを守りたいとか少しでも平和に近づく為だったりするのかな…
- 39二次元好きの匿名さん24/12/14(土) 21:23:49
- 40二次元好きの匿名さん24/12/14(土) 21:32:26
ラクス「──フレイさん?」
フレイ「……何?」
ラクス「……ご無理をなさっていませんか?」
フレイ「それは、まぁ無理してないわけは無いけど気になっちゃったのよ……あなたの事」
ラクス「……わたくしの?」
フレイ「変な事を気にしてないかなーとか、気にした結果変な落ち込み方してないかなーとか」
ラクス「……」
フレイ「顔を見る限り外れてないと思うんだけど、どう?」
ラクス「……なぜ、おわかりに?」
フレイ「直感」
ラクス「……直感?」
フレイ「ええ、語学や文化歴史の勉強は得意じゃなかったけど直感はパパにも褒められたのよ『交渉の場ではそういう感覚が物を言うことがある。今からでも秘書に来てほしいくらいだ』って、娘に甘いだけかもしれないけど」
ラクス「──」
フレイ「……パパがいつも言っていたの『いつか人は誤解無く分かり合い手を取り合う事が出来るようになる』って──でもいつかじゃ駄目だって、わたし……」
ラクス「……フレイさん」
- 41二次元好きの匿名さん24/12/14(土) 21:33:51
- 42二次元好きの匿名さん24/12/14(土) 22:06:43
そこまで志が高いわけじゃないけど似た感じかな?
元々外務官僚志望だったけど父親が不慮の戦闘で亡くなり最大のツテを失い地球の実家に帰っても何が出来るでも無し、だったらお世話になリついでに連合軍に入隊してキャリア積むかー、っていう流れ
おい、なんでヘリオポリス組が残ってるのよ!?
みたいな?
- 43二次元好きの匿名さん24/12/14(土) 22:07:58
毛色は変わってるけど一応同じ人が書いてます。
- 44二次元好きの匿名さん24/12/14(土) 22:18:19
ちなみに没ルートで本編よろしくキラを籠絡しようとするんだけどフレイも勇気が足りなくて「勇気、分けてあげたんだから私にも分けなさいよ」と勇気づけックスか濃厚キスシーンを展開するフレイとラクスとかを考えてた。
ラクス(闇ラクス)は抵抗しつつもすげー恍惚としてる想定 - 45二次元好きの匿名さん24/12/14(土) 22:27:42
キラとフレイがお互いの優しさから身体重ねて共依存になったら闇ラクス黒い笑顔で見てそう
- 46二次元好きの匿名さん24/12/14(土) 22:40:06
- 47二次元好きの匿名さん24/12/14(土) 22:50:27
フレイのヘリオポリス留学もジョージパパの指示で「なんやかんやでナチュラルとコーディネイターが併存している空気を感じてほしい」という親心(身分を偽ってナチュラルを装うコーディネイターいたんじゃないかな?という想定)
- 48二次元好きの匿名さん24/12/15(日) 07:53:38
保守
- 49二次元好きの匿名さん24/12/15(日) 07:55:45
クルーゼ「後々の私の活躍がますます映えるものになるということだね
ドラグーンの訓練をしておこう」 - 50二次元好きの匿名さん24/12/15(日) 09:09:02
- 51二次元好きの匿名さん24/12/15(日) 11:31:23
ラクス「どうなさいましたの?」
キラ「え!?あ……君は、それにフレイ──」
ハロ「テヤンデー」
フレイ「……ゴキゲンヨウ」
キラ「──二人ともこんな所でなにを」
フレイ「……この子が塞ぎ込んでないか心配で気分転換に私が連れ出したの、それであなたの声が聞こえてきて──今は私の事は気にしないで……私の感情はどうあれ、私は分かってるつもりだから……」
キラ「──と、とにかく勝手に出歩いてたらスパイだと思われても仕方がないですよ。戻りましょう」
ラクス「……あなたはいつも悲しそうなお顔をしていますのね」
キラ「……ぼ、僕は、ただの学生で軍人なんかじゃないし、本当は戦いたくなんかないんです……それにアスランと、友達と戦うなんて」
ラクス「アスラン?」
キラ「アスラン・ザラ、彼がイージスに乗ってるなんて」
・
・
・
〜〜〜
遠巻きに2人を見てるフレイ「二人とも元気出て来たみたい、結果オーライね……あれ?何かしら胸になにか違和感が??」
ハロ「ミトメタクナイ!」
- 52二次元好きの匿名さん24/12/15(日) 22:33:30
ラクス引き渡しのとこ
キラ「こちら地球連合軍アークエンジェル所属のMS、ストライク、ラクス・クラインを同行、引き渡す。但し、ナスカ級は艦を停止、イージスのパイロットが単独で来る事が条件だ。この条件が破られた場合、彼女の命は保障しない……」
ラクス「……キラ様、これをフレイさんに」
キラ「……髪飾り?」
ラクス「わたくしからあの方への親愛の証です。……はじめてのガールフレンドですので──」
キラ「──友達、だよね?」
ラクス「うふふふ、ジョークですわ。それと『必ずまたお会いしましょう』『ありがとう』とお伝え下さい、どうかよろしくお願い致します」
キラ「──うん、必ず届けるよ………来た、よしイージス一機だ」
- 53二次元好きの匿名さん24/12/16(月) 09:56:20
保守
- 54二次元好きの匿名さん24/12/16(月) 17:19:43
意を決して扉にノックをし問い掛ける
キラ「──キラだけど、いま大丈夫?」
フレイ「キラ?!ちょ、ちょっと待って……どうぞ」
騒々しい物音の後に入室の許しを得る事が出来たのでドアの開閉スイッチを押す
キラ「……失礼します」
正直、気は進まないけど
ラクス『どうかよろしくお願い致します』
約束、したから
フレイ「それで、何かご用?」
彼女の真っ直ぐな視線に耐えられずを目を逸らし、要件を伝え果たす。
キラ「……あの脱出ポッドの女の子から伝言とこれを君に届けてほしいって頼まれたんだ。……伝言は『ありがとう』『必ずまたお会いしましょう』だって」
フレイ「──これ、あの娘の髪飾りじゃない、それにその伝言……そっか、うん良かった……そしてこれはクリップというよりバレッタね、サイドにも束ねるのにも使えそうだし……あ、ごめんなさい夢中になっちゃって、届けてくれて本当にありがとう」
ころころ変わる表情と眩しい感謝の笑顔を目の当たりにし更に気恥ずかしくなる。
キラ「……いや僕は頼まれただけだし──それじゃ僕は行くから」
だからこそ僕は自分が許せない、彼女の大切な人を僕は守れなかったんだ── - 55二次元好きの匿名さん24/12/16(月) 22:55:34
ラクスの髪飾り付けたフレイ想像するとかなりヒロイン力強いな…
- 56二次元好きの匿名さん24/12/17(火) 09:48:59
- 57二次元好きの匿名さん24/12/17(火) 13:02:26
ジョージ・アルスター『いいかいフレイ、困った時迷った時は自分の直感に問いなさい、君の直感は恐らく特別なものだ私も何度助けられたか分からない、それに頼り切るのは良いことでは無いが扱うべき時を君は感じ取れるはずだ』
父の言葉を思い出す。
今アークエンジェルは衛星軌道上で第8艦隊と合流、物資を補給し地球へと降下しようとしていたがそこにザフト軍が急襲、戦闘状態が発生アークエンジェルは第一戦闘配備
私には今出来る事は無い、だから私は父の言葉に従い自らに問い、ここに来た
フレイ「……キラのパイロットスーツ」
これを着てストライクに乗れとでもいうのか……?
話を聞く限りストライクはキラ専用と言える仕様になっているらしい、行動として有り得ない
しかし、囁きは2つある
『着用しろ』
『まだ早い』
直感の囁きが2つ同時に現れる事もはじめてだし選べる選択肢が何一つ無い
私はどうしたら……
キラ「フレイ?君がどうしてここに?」
- 58二次元好きの匿名さん24/12/17(火) 14:07:49
ガンダムで特別な直感能力というと……アレか
もしそうならある意味種割れ以上の能力だけど - 59二次元好きの匿名さん24/12/17(火) 16:00:25
- 60二次元好きの匿名さん24/12/17(火) 16:11:40
- 61二次元好きの匿名さん24/12/17(火) 21:22:16
フレイ「……キラ?あなたこそなんでまだここにいるのよ?!」
想定外の来訪者に思考が止まる
キラ「……残る事にしたんだサイやトール、ミリアリア、カズイそして君が残るって聞いたから」
頭が真っ白になり心臓に金の針が刺さった気がした
フレイ「……なんで、なんでよ、なんでみんなっ、わたしはただっ!」
判明する状況に思考は乱され私はその場で竦み、慣性でゆっくりと近付いてくるキラに抱き留められる。
キラ「──僕がみんなを守るよ、今度こそ」
また言わせてしまった、望まぬ変化を強いられる彼にまた背負わせてしまった
キラ「……だから待っていて欲しいんだ、フレイに」
フレイ「──わかった、必ず帰ってきて……約束よ」
キラの意図が私に響く、今私が出来る事は……
- 62二次元好きの匿名さん24/12/18(水) 08:59:05
悪意が無いとここまでいたたまれなくなるんだなぁ
- 63二次元好きの匿名さん24/12/18(水) 08:59:58
このレスは削除されています
- 64二次元好きの匿名さん24/12/18(水) 16:48:20
ほしゅ
- 65二次元好きの匿名さん24/12/18(水) 17:01:25
このレスは削除されています
- 66二次元好きの匿名さん24/12/18(水) 20:30:00
CE71年2月14日
真の意図は判明せず、24万3721もの命が失われ、プラントに住む人々の怒り悲しみ憎しみを増しナチュラルとの溝を決定的なものにした記憶に新しい昨年の悲劇「血のバレンタイン」
映像、音声、活字、電子あらゆる媒体でこぞってその悲劇を謳い上げる。
そんな中でもルーティーンは崩さない。それは今のわたしをわたし足らしめる所作なのである
しかし今日だけは違った
先日友人に贈った親愛の証、それと同じ物が入った包装を机に置き、厳かな気持ちで解いていく
いつも見慣れている筈の品はこの瞬間からただのトレードマークからその意義を増やす事となった。
遠くで奮闘する掛け替えの無い人との親愛の証そして再会の証
『──だから教えてほしいの、あなたの名前を、あなた自身から、……あなたと解り合いたいから』
彼の女性から発せられた言葉を思い出す。
ラクス「──ええ、再び手を取り合うその時の為に……」
決意を示す証をその髪に……
- 67二次元好きの匿名さん24/12/18(水) 20:30:58
ちょびっとミスったので書き直しました。
- 68二次元好きの匿名さん24/12/18(水) 21:33:07
ちょっと筆の進みがよくないので小ネタを流しておく
今書いているフレイはお父さんのジョージ・アルスターが真っ当な外交官、外務官僚で尚且つ『完全な相互理解』を夢見ており自身もその理想の成就を模索していた。というCEにおいて稀有な人物で娘のフレイに甘いながらも無用な偏見を持たないように自分の交渉哲学を含めた教育を施した。
なのでこのフレイの精神年齢は実年齢より高めになっていて種本編の後半かそれ以降のイメージで書いてます。 - 69二次元好きの匿名さん24/12/19(木) 08:47:43
ナチュラルとコーディネイター
広い視野と高い視座から認識すれば、いずれも一つの命を持った『ヒト』である
しかしあらゆる差異によって時に確かな断絶を生んでしまう
仮に私が偏見無くキラを認識出来ていたとしても他の人は?キラ本人は?
それを是正する方策は、今は置いておくとして
問題はキラの負担と孤独だ
確かにキラは有能だ、パイロットとしてもエンジニアとしても十二分の成果を見せている。
身体能力もさほど鍛えていないにも拘らず私達とは文字通り段違いの能力を誇っている。
だけどキラは軍人や軍属ではない、ただの工業カレッジの学生で士官学校に入っているわけでも戦闘をするための教練を受けていたわけでもない
そんな彼が幾ばくかのサポートがあるにせよ戦場で命の遣り取りをするという状況で受ける負担は計り知れない
整備スタッフ「えーっと、アルスター二等兵だよね?」
フレイ「──はい、そうですけど」
整備スタッフ「キラ・ヤマト少尉と知り合いだったよね。これを彼に渡してほしいんだ。ストライクのコックピットで見付けたんだけど」
差し出されたのは宇宙で見た折り紙の花だった
- 70二次元好きの匿名さん24/12/19(木) 14:23:14
このフレイはロマンティックスしなくてもキラの支えになれそう
- 71二次元好きの匿名さん24/12/19(木) 22:01:50
フレイ「これ、整備の人に渡してくれって頼まれたんだけど、ストライクのコックピットにあったからキラのだろうって……キラ?」
キラ「あ、……あぁ、うう──」
明らかにキラの様子がおかしい、顔に生気が無く目は虚ろで伸ばす手は震えて覚束ない
折り紙の花をキラに急いで握らせるとその場で膝から崩れ落ち項垂れ左手で自分の肩を抱き身体を震わせていた
フレイ「キラ?どうしたの?どこか痛いの?」
キラからの反応は無い、ただ苦しそうに身体を震わせ呻くだけ、だがキラは弱々しく絞り出すように言葉を紡ごうとしていた
キラ「──ぼ、くは……まも、れなかった、んだ、あの子を……」
……あの子?……まさか、脱出シャトルの?
そして堰を切ったようにキラから溜め込んでいた言葉が溢れ出した。
キラ「僕は!守れなかったんだ!あの子はありがとうって言ってくれたのに!君のお父さんも!あの人も!」
フレイ「……キラ」
私もキラを追い詰めてた──でもこれは少し違うかもしれない、キラは……
キラ「僕は誰も守れない!このまま戦ったとしても、みんなも!アークエンジェルも!君だっていつかは!!──」
自責と不安に呑まれて八方塞がりになってるかもしれない、意識を別の事に向ける事が出来れば早期に改善させられると思うけど……そうして思い付いてしまった。
策としては下策もいい所で今後の関係性や影響が読めなくなる。けど即効性は、有るはずだ……多分
本当は精神科医の指示が有れば良いのだろうが、ここは戦場だ
思い付いてしまった以上それ以外の方策が思い付かない
私は私のありとあらゆるモノをかなぐり捨てて行動に移した
- 72二次元好きの匿名さん24/12/20(金) 08:24:56
保守
- 73二次元好きの匿名さん24/12/20(金) 10:14:38
扉にロックを掛け、明かりを薄暗く調節する。
自分が起こすこの後の行動を想像し羞恥心が煽られる。
キラの様子は変わらない暗く項垂れたままだ。
なら、やるしかない
大きく深呼吸をして息を止め意を決して自分の衣服に手を掛け羞恥心を服と一緒に一切合切脱ぎ捨てる。
後は伝えるべき事を伝えてやる事をやるだけだ
フレイ「──ッ、キラ、私を見て」
キラ「──」
キラの顔を意識しちゃだめだ、羞恥心が蘇っちゃう。早く伝えないと
フレイ「私を守ったのは貴方なのよキラ!ラクスだってそう、貴方が勇気を出してザフトに帰せたから彼女は今プラントにいられるの、サイやミリアリア、トール、カズイだってこのアークエンジェルもアークエンジェルにいる人達だって貴方が守ったの!」
キラ「──フレイ、な、なんで……???」
フレイ「キラが守ったモノをイヤってほど実感してもらうんだから──!」
──私達のファーストキスと初体験はは色気の欠片もない必死なだけの拙いものだった
- 74二次元好きの匿名さん24/12/20(金) 11:13:38
このフレイはカガリに対してどう思うのかな
あの子はゲリラで戦ってるのに私は守ってばっかりとか考えるんだろうか - 75二次元好きの匿名さん24/12/20(金) 11:33:43
艦橋や戦場に立てない遣る瀬無さもどかしさはあるけど仮にそこに立って周囲に無用な影響を生じさせるのは本意ではないし主計や軍医のサポートも重要な役割、特殊な状況だけどキラのバレット(騎手のお手伝いさん)役もあるわけだし自分に出来る事をしよう
というのが今のフレイの心境かな?
- 76二次元好きの匿名さん24/12/20(金) 20:47:29
フレイが前向きだと砂漠も色々変わってきそう
- 77二次元好きの匿名さん24/12/21(土) 07:35:22
このレスは削除されています
- 78二次元好きの匿名さん24/12/21(土) 07:42:07
キラ「……フレイ、落ち着いた?」
フレイ「……顔から火を噴いて死んじゃいそうよ。──私はあんたを落ち着かせるために、その、したのよ?そういうキラはどうなの?」
キラ「……今はすごく元気だけど、うんまぁ落ち着いたかな?──フレイが目の前にいる、っていう感覚が焼き付いて、過去を悔いるより未来を儚むより今を見つめる事が今は大事なのかな?って感じたよ」
フレイ「……そっか──ねえキラ?」
キラ「……なに?」
フレイ「……貴方は優しい人、助けたいもの守りたいものがいっぱいあって、でも守れなくて傷付いて泣いてそれでも守りたいと思える人」
キラ「──」
フレイ「いつか傷だらけになってしまって立ち上がれなくなる時が来るかもしれない、だから傷付いた貴方を私が、──私の想いが貴方を守るから……ン」
- 79二次元好きの匿名さん24/12/21(土) 16:49:17
このフレイだと呪いじゃなくて本当の加護か
- 80二次元好きの匿名さん24/12/21(土) 16:57:14
- 81二次元好きの匿名さん24/12/21(土) 22:58:38
「第2戦闘配備発令、繰り返す、第2戦闘配備発令」
キラ「──!……敵」
フレイ「………キラ」
キラ「大丈夫だよ──多分……行ってきます」
フレイ「うん、気を付けてね……」
少しだけ変わったキラを見送り大きく深呼吸をする。私も私が出来る事、を?
フレイ「…………ウソ、腰が立たない??」
まさか動けなくなるなんて……まぁキラ、凄かったけど──なんて言ってないで取り敢えず這ってでも身支度はしないと……
そう思い周りに目を遣るとラクスの髪飾りが目に入った。
宇宙で彼女と共に過ごした日々を思い出す。
そしてキラを観ている時のラクスの瞳の奥に煌めく輝きが胸に刺さり言い様のない何かが渦巻いた
フレイ「………ごめんなさい、ラクス」
私はそう言わずには居られなかった
- 82二次元好きの匿名さん24/12/22(日) 09:20:14
- 83二次元好きの匿名さん24/12/22(日) 20:44:22
砂漠での無茶な買い物が「なるべくAAから離させて日常感覚を取り戻して欲しい」って感じになるのかな
- 84二次元好きの匿名さん24/12/22(日) 21:07:44
フレイからの無茶オーダーはフレイなりの「甘え」かなーとか思ったり、確かに必需品だけ買うよりかは日常感を取り戻せる良い選択かもしれませんね
- 85二次元好きの匿名さん24/12/23(月) 00:03:23
フレイ「……あの婚約はパパが決めたのよ?それにアルスターの家は次の相続人が掌握してるはず、そうなれば私に対した意義は無いわ。おじさまも多分そう考えている筈よ」
サイ「例えそうだったとしても、『ハイそうですか』なんて思えるわけ無いじゃないか!それにお父さんを亡くしたフレイを放っておくなんて……!」
フレイ「……やっぱり優しいのねサイは」
サイ「──フレイ」
フレイ「………だから駄目、わたしたち他人に戻った方が良いわ、──こんな薄情で身勝手な女の事なんか忘れて、もっともっーと良い子を見付けた方が良いわよ絶対」
サイの手を取り指にキスをする
フレイ「──私を気にしてくれてありがとう。そしてごめんなさい……私たちの関係はこれで、おしまい…………こんな弱い女に捕まっちゃ駄目よ、サイ」
サイ「…………ッ」
- 86二次元好きの匿名さん24/12/23(月) 00:07:25
キラの「やめてよね」やその類似事象はこの世界線では起きなかった模様
- 87二次元好きの匿名さん24/12/23(月) 11:36:09
キラ「………ねえフレイ」主計科の業務の作業中のフレイに問い掛ける
フレイ「どうしたの?」
キラ「──戦争は終わるのかな?終わるとしたらいつ終わるのかな?終わらせられるのかな?」
フレイ「……捉え方に依るわね。戦争は何らかの対立で起こるものよ、利権、思想、或いは他の何か、そしてその終結は中枢機関の掌握や降伏や講和による譲歩……のハズなんだけど」
キラ「……はず??」
フレイ「ええ色々と引っかかるのよね。状況を振り返ると利権と思想が絡み合った戦争ではあるんだけど本来はそういう戦争ってグダグダになって自然消滅したり歪な形で終わったりするんだけど、──その絡まった所を整えてる存在がいるような……」
キラ「………」
フレイ「──あっ、今の無し!またやっちゃった……昔からパパに『感覚に頼り過ぎてはいけない』って注意されてたのに……ともかく戦争はしようと思ってするものじゃ無いの、戦争するにも戦争する所の体力、この場合お金や資源、人員ね、それを消費しながらするものなの」
キラ「……じゃあ、それが尽きるかリミットを超えていずれかが降伏講和に持ち込めば?」
フレイ「戦争は終わる。っていう理屈、──なんだけど現実は理屈通りにならない事も少なくない、何にせよ戦争を終わらせる理屈自体はあるのよ」
キラ「……そっか、ありがとう。でも凄いねフレイ、どこかの偉い人みたい」
フレイ「どういたしまして、ほとんどパパの受け売りなんだけどね」
- 88二次元好きの匿名さん24/12/23(月) 22:21:59
保守
- 89二次元好きの匿名さん24/12/23(月) 23:20:47
- 90二次元好きの匿名さん24/12/24(火) 11:10:54
- 91二次元好きの匿名さん24/12/24(火) 22:50:39
ムウ「なーお嬢さん俺とデートしない?」
キラ「?!!?」
フレイ「またまた〜冗談が過ぎますわ少佐、キラだって驚いてるじゃないですか。──それでどのような御用件で?」
ムウ「ああ、連戦に継ぐ連戦で暇が無かったがちょうどいい機会だし適性テス──」
マリュー「────ムウ・ラ・フラガ少佐?」
ムウ「お、マリュー・ラミアス艦長、奇遇ですなー……ってなんでそんな剣幕でこっち見て、うおっ!?危ね!?」
マリュー「未成年の少女相手に何をのたまっているんですかあなたは!」
ムウ「取っ掛かりのジョークだろー!?あの子だってそこら辺解って」
キラ「フレイ行こう」
フレイ「あ、まだ用件が、ちょっと?!キラ!?」
ムウ「坊主ー!?」
マリュー「問 答 無 用 !」
ムウ「ぬわー!!?」
その後、羞恥で顔を微かに頬を赤らめたラミアス艦長と顔に手形が付いたフラガ少佐からフレイ・アルスター二等兵の職務適性テストの実施を言い渡された
- 92二次元好きの匿名さん24/12/25(水) 09:45:06
ムウ「…………ハァ」
マリュー「──浮かない顔ですね、彼女の件で何か?」
ムウ「………無かったと言えば無かった、有ったと言えば大有りだ」
マリュー「………これは?」
ムウ「………テストの結果さ、オレの勘はそこそこ当たるらしい、もっとも今回は外れてほしかったがね、──フレイ・アルスター二等兵、MAMS関わらず優秀なパイロットになれるだろうよ、それに加え恐らくあの子も……」
マリュー「………それは」
ムウ「………君がこの艦の艦長だ、君の判断に従う」
マリュー「………少佐の判断をお聞きしても?」
ムウ「戦力としての可能性はある、だが遊ばせてる機体も無い、補充パイロットとして育成という手は無くもないが、──坊主の手前気が進まない、ってのが本音だな」
マリュー「ご意見感謝します。少佐、──彼女についてはこのまま主計、軍医のサポートを続けてもらう形で、良いですね?」
ムウ「……ああ、助かるよ艦長」
ナタル「………………」
- 93二次元好きの匿名さん24/12/25(水) 21:13:59
フレイ「……キラ、あなた大丈夫?」
キラ「………ッ、──だ、大丈夫だよケガもしてないしどこかが痛いって事も無いし、大丈夫だよ、本当に……」
フレイ「……そう」
黒い機体、ブリッツをキラは撃墜した
出撃前から妙に嫌な予感がした。その予感は今も強くなっている。そして今のキラの憔悴した様子を目にして不安は更に増していく
──キラの限界は近い、今まではなんとか誤魔化せていた、でもそれも限界だ、『キラは兵士ではない』その事実がキラを追い詰める
生き残るため、守るため、そう願い彼は自らを擦り減らしながらここまで来た。
──でも、もう……
キラに寄り添い触れる
キラの心を守りたくて私の不安を掻き消したくて
キラはそれに応えて私を抱き締める
キラ「………ごめんフレイ……」
フレイ「──良いのよ、お互い様」
お互いの不安と瑕疵を埋めるように私達は痛いくらいに強く抱きしめ合った
- 94二次元好きの匿名さん24/12/26(木) 08:34:35
- 95二次元好きの匿名さん24/12/26(木) 19:31:40
キラが出撃してしばらく経つと頭が割れそうな程の頭痛に見舞われる。
頭の中で火花が散る、何かが強くぶつかり合う感覚がある。
暗くて、重くて、燃えるように熱くて凍るように冷たくて、何よりも哀しい二つの何かが強烈に削り合うようにぶつかり合っている。
フレイ「……キラ」
目の奥が熱くて重くて痛い、何かが渦巻きぶつかり合うように
キラ『──アスラン!!』
キラの声が頭に響く、今まで聞いたことのない悲嘆に満ちた行き場の無い憤りの叫び
ストライクのコクピット、閉じている筈のハッチに大きな裂け目が出来て外の景色が見える。頭部と片腕を失ったイージスがまるで血濡れの首無し騎士のようだった
見えるはずの無い光景、キラの心がわたしに流れ込んでくる
フレイ「……だめ、もどってキラ、こんなの……」
心が壊れて戻れなくなる
そして突然の思考の空白と眩しい光、次の瞬間、電源を落としたように暗闇に包まれた
- 96二次元好きの匿名さん24/12/27(金) 00:30:05
- 97書いてる人24/12/27(金) 08:22:48
もしかすると出先で規制に阻まれるかもしれんのでもしもの時は頼みたい
保守 - 98二次元好きの匿名さん24/12/27(金) 14:16:24
アラスカでフレイはパイロットになることになるのかな?
- 99二次元好きの匿名さん24/12/27(金) 21:05:36
この方がこちらに運ばれて来た時の事は今でも鮮明に思い出す事が出来る
アスランがアンドリュー・バルトフェルド、マルコ・モナシムを降した連合のモビルスーツ、ストライクを乗機を犠牲にし紙一重で撃破、オーブに保護収容され、ストライクに乗っていたあの方「キラ・ヤマト」は生死不明
その報に悲しみ嘆くさなか、マルキオ導師がその「キラ・ヤマト」が眠る医療ポッドを伴ってお出でになった時の驚きは最早言葉では表すことは出来ないほどだった
至る所に貼られたガーゼと巻かれている包帯が痛々しい
その寝姿はあどけなく話に聞いた年齢よりも幼く見える
そんな方が命の危機に瀕す友の為に武器を手に戦い、自らの身の危険を顧みずわたくしをもと居た場所へと帰れるように計らってくれた。
──嗚呼、まるで幼い頃に夢想した昏睡の呪いを掛けられた白馬を御する麗しの騎士、はたまた異国の王子のようだ
──などと愚かしい夢物語を頭の中で紡いでいたのだ、わたくしは
ザフトから発信される情報からもこの方が辿ってきた道のりが「過酷」という言葉が生温いものだったのは想像に難くない
この方に聞きたいこと、確かめたいことは沢山あるけれど、この方が目覚めるまではこの甘い夢に想いを馳せる愚かな女で居たいと願った
- 100二次元好きの匿名さん24/12/28(土) 08:08:05
アラスカ JOSH-A Boardroom Ⅹ
ついに辿り着きますなぁ、大天使が
肝心の「G」を消失しているのがアレですが
……ふん!むしろパイロット込みで消えてくれて助かったくらいだ
──コーディネイターの少年ですか、若い命が散るというのは老人には中々堪えますな
「アレ」は人間では無い!遺伝子調整で生まれた化け物で我々の倒すべき敵だ!
その怪物が我等が開発した初のモビルスーツを駆り、並み居る敵を打ち倒し母艦を送り届けた、と
現場の士気に関わりますかな?ナチュラルでは所詮コーディネイターに敵わない、と?
アレのパイロットはナチュラルだ!
まぁそれが落とし所でしょうな、計画の吸い出しは終わっているのでしょう?
母艦と簡易先行量産が順調に進んでいる。デトロイトの試作機は?
報告は無いがあの商売上手の事だ、時期を逸する事はあるまい
話は変わりますが天使の羽根を何枚か引き抜く事になりますかな?
うむ、鷹とバジルールの娘、そして
フレイ・アルスター
- 101二次元好きの匿名さん24/12/28(土) 08:08:51
- 102二次元好きの匿名さん24/12/28(土) 19:10:44
ナタル「──トノムラ軍曹」
ジャッキー「は、はいなんでしょうバジルール中尉?」
ナタル「元は副操舵士だったな?この艦の通常航行はできるか?」
ジャッキー「……マニュアルは頭に叩き込んであるので、可能です」
ナタル「ノイマン少尉と交代してやってくれ、……見るに堪えん」
ジャッキー「……ああ、これは……了解しました」
ナタル「──ノイマン少尉交代だ、医務室で休め」
ノイマン「……操舵士は自分だけ、です──この席から離れる、わけには……」
ジャッキー「通常航行なら俺は問題無い、今のお前よりはマシだと思うぞ」
ナタル「……あれから一睡もしていない今の少尉にアークエンジェルは任せられん、これは命令だ」
- 103二次元好きの匿名さん24/12/28(土) 19:11:43
ノイマン「………了解しました──ユーハブコントロール……」
トノムラ「アイハブ、っとと、──よしいける。さっさと行った行った」
ノイマン「……すまん、──あっ」
ナタル「肩を貸す、立てるか?」
ノイマン「……なんとか、──すみません中尉」
ナタル「余計な気を使うな、肩を貸す意味が無いだろう」
マリュー「遅れてごめんなさい、……バジルール中尉、この状況は?」
ナタル「ノイマン少尉の体調不良が看過出来ない状態にあったので自分の裁量でトノムラ軍曹と操舵を交代させ医務室へ彼を連れていきます。越権の可能性がありますがご了承頂きたく思います」
マリュー「……構いません。許可します──でもごめんなさいこんな状態になるまで気付けないなんて……」
ナタル「気になさらないで頂きたい、貴女がいなければアークエンジェルはここには無かった……それでは」
- 104二次元好きの匿名さん24/12/29(日) 00:18:18
ナタル「艦長、どうしてこちらへ?」
マリュー「──ノイマン少尉、彼はアークエンジェルでも替えの利かない人材の一人ですから、……医務室に連れて行くにしては時間が掛かっているようで気になって……」
ナタル「先ほど寝入ったのを確認しまして、遅くなりました。キラ・ヤマト少尉、トール・ケーニヒ二等兵の事をかなり気に病んでいたようで、特にケーニヒ二等兵について話す様子は見ていられないほどで……」
マリュー「……彼はあの憔悴ぶりで貴女が肩を貸して連れて行って、遅いようだったから、その──彼を慰めているものかと……彼女みたいに」
ナタル「──??………な!?なな、ナニを仰ってるんです艦長!?私はただ少尉が寝ていないと報告を受け憔悴ぶりが目に入って休ませただけです!そ、そのような事を口になさるとは、お疲れなのではないですか?!」
マリュー「……そうね、実際疲れてるし憂鬱だわ、こうやって巫山戯ていないとやっていられないくらいには」
ナタル「──アラスカ、ですか……到着してからが問題ですね、……心中お察しします。出来るだけおやすみください艦長」
マリュー「……ブリッジの事、お願い出来るかしら、ナタル?」
ナタル「お任せくださいラミアス艦長」
- 105二次元好きの匿名さん24/12/29(日) 01:28:44
この感じはアラスカも一枚岩ではないきな臭い感じがある?
- 106二次元好きの匿名さん24/12/29(日) 08:39:02
本編だと「コーディネイター殲滅」が前面に打ち出されてて一枚岩に見えるけど、本編では見えない所で割れてるらしいし
- 107二次元好きの匿名さん24/12/29(日) 18:51:09
ほ
- 108二次元好きの匿名さん24/12/29(日) 23:01:53
目蓋が開く
目に飛び込んでくるのは光と植物の緑、透明な天井とどこか違和感のある青い空
感じるもの全てが柔らかくどこか優しげで──その感覚に違和感を感じ焦りと不安が溢れ出す
身を起こそうとすると体が軋み痛みを発する
この場所に覚えはなく、人は見当たらない、そして違和感は強くなっていく自分はまさに混乱の渦中にいる
突然頭に過る硬質な構造物と涙を浮かべながらぎこちない笑顔で自分を見送る女の子
『──うん、私待ってるから、帰ってきてね、絶対よ』
体の軋みも痛みも我慢して身を起こす
帰るんだ、約束、したんだ──
「テヤンデー」「ミトメタクナイ」「オマエモナー」
ラクス「あらあら、どうしたのですかみんなそんなに慌てて──」
そこに予想外の見知った人物が現れた
- 109二次元好きの匿名さん24/12/30(月) 10:43:46
ノイマン「すまんトノムラ、迷惑をかけた」
ジャッキー「いいよ、困った時はお互い様だ……ん?何だコレ?ノート?」
ノイマン「自分なりにこの艦と操艦の要点をまとめてみた、目を通しておいてくれ」
ジャッキー「はぁ?なんでまた?その若さで退役するってか??言っとくが俺は重力下でバレルロールなんて出来ないぞ?それに索敵担当はどうすんだ?」
ノイマン「索敵はアーガイルに任せられるだろ?板に付いてきたみたいだしな、それに俺と同じ事をしろとは言わないお前なりにやってくれれば良い」
ジャッキー「……つってもなー」
ノイマン「取り敢えず交代だ、コントールをこっちに」
ジャッキー「あ、ああ、ユーハブコントロール」
ノイマン「アイハブコントロール、──それにな」
ジャッキー「ん?」
ノイマン「──するんだ、胸騒ぎが」
- 110二次元好きの匿名さん24/12/30(月) 21:07:15
- 111二次元好きの匿名さん24/12/31(火) 01:46:01
続き待ち⭐︎
- 112二次元好きの匿名さん24/12/31(火) 11:19:36
保守
- 113二次元好きの匿名さん24/12/31(火) 11:34:26
- 114二次元好きの匿名さん24/12/31(火) 21:39:58
ナタル「……辞令が下った、私とフラガ少佐とアルスター二等兵だ」
ノイマン「それはまぁ、露骨な」
ナタル「人事に『辞令を下すべき者はまだいるはずだ』と問い質した。機密だ決定事項だのと繰り返すばかりで取り合う事も無く、……私は、私はっ……!」
ノイマン「……(ナタルの肩を引き寄せる)」
ナタル「──!……私は、私はあの子達に何も報いる事が出来なかったんだ、本来守るべき者に、何も……」
ノイマン「……」
ナタル「軍人は市民を公共の利益を守る者だろう?……それがどうだ?軍内政治、思想に傾倒し贖うべき存在にこの仕打ち……」
ノイマン「……」
ナタル「……私は、もうなにをどうすれば良いのか分からない……」
ノイマン「──意見具申してもよろしいでしょうか?」
ナタル「……かまわん、言ってくれ」
ノイマン「そのまま流されてもいいのではないのでしょうか?」
ナタル「……なに?」
- 115二次元好きの匿名さん25/01/01(水) 08:08:19
年明け保守
- 116二次元好きの匿名さん25/01/01(水) 08:11:52
ノイマン「ラミアス艦長が現状をそのままにするとは考えられませんし、クルーがいます。──彼らは大丈夫てす。そしてあなたは連合のみならず世界に必要な存在です」
ナタル「……ラミアス艦長はともかく、私のことは買い被り過ぎだ」
ノイマン「──少なくとも自分はそう確信しています。お立ちになれないのでしたら自分があなたを支えます──!」
ナタル「───フフッ、軽口が過ぎるぞ少尉」
ノイマン「自分は本気です!」
ナタル「……なら、賭けをしようアーノルド、──少尉」
ノイマン「賭け?でありますか?」
ナタル「……貴官が異動届を申請し受理されれば立とう、されなければ私はここでうずくまったままだ、この状況で受理されるとも思えんが」
ノイマン「──解りました、乗りますその賭け、これから申請してきます──!」
- 117二次元好きの匿名さん25/01/01(水) 19:04:49
ジャッキー「はあ?!異動届が受理されたぁ?!」
ノイマン「……トノムラ、マジですまん」
ジャッキー「……お前まさか、あの時言ってた胸騒ぎって(ジト目)」
ノイマン「それは別の話だ!断じて違う!」
ジャッキー「ほんとかぁ??」
ノイマン「──くっ、……嫌な視線を感じるんだよ。こう見られていたり意識を向けられれば分かるもんだろ?!四方八方から感じるんだよ!」
ジャッキー「──お前、歩兵科行って特殊部隊目指した方が良いんじゃねぇか?」
ノイマン「俺は操縦と戦艦や艦艇が好きなの!」
マリュー「まあまあ、希望が通ったのなら良いことじゃない」
ノイマン「──ラミアス艦長、この度は身勝手な行動を取ってしまい誠に申し訳ありません!」
マリュー「異動先と事の顛末は知っているわ。謝罪は不要です。それにあなた自身が選択した事でしょう?──胸を張りなさい」
ノイマン「……ラミアス艦長」
マリュー「今の彼女には支える誰かが必要だわ、ノイマン少尉、ナタルの事はお願いね」
ノイマン「──了解しました」
- 118二次元好きの匿名さん25/01/02(木) 00:00:04
ジャッキー「本当に良かったんですか?あいつを行かせて?艦長なら申請突き返せたのではないですか?」
マリュー「確かに得難い人材ではあるけど、今のバジルール中尉には支えとなる存在が必要なのは言った通りだし、彼が自発的に動いてくれたのはむしろ好都合だったわ、──それにあの申請は私にも介入出来なかった、何にせよアークエンジェルの操舵士はあなたですトノムラ軍曹、お願いね」
ジャッキー「──まぁ、やるだけやりますが………艦長?香水付けてます?」
マリュー「あら、分かるの?」
ジャッキー「まぁなんとなく、レッドローズ系なのにキツくなくてどこか上品で……良い香水ですね」
マリュー「ええ、アルスター二等兵からの贈り物、あの娘のお母様がよく使っていたものだそうよ」
ジャッキー「へー」
マリュー「……(メモに目を落とす「キラに『待てなくてごめんなさい』と伝言をお願いします」と書かれていた)」
- 119二次元好きの匿名さん25/01/02(木) 01:32:29
これドミニオンinノイマンの可能性がある?
- 120二次元好きの匿名さん25/01/02(木) 11:01:42
ムウ「いやいや、なんだかんだで若いねぇあの二人、あんな無茶な異動申請が通るってのも出来すぎてるし、露骨っていうか青春してるって言うか」
フレイ「でもバジルール中尉がお元気になられて本当に良かったと思います」
ムウ「──それでキミはこれで良かったの?軍から離れることも出来た筈だ、何も君がここまで頑張る必要は……」
フレイ「志願を決めた時から覚悟は出来ています。──少佐こそよろしかったんですか?ラミアス艦長の事……」
ムウ「……俺は軍人で大人だからな、要らない見栄を張らなきゃいけない時もあるのよ。──生きてりゃまた会えるでしょ」
フレイ「──でも一組の人同士ですよね?」
ムウ「……困ったもんだ、かなわんね。だがこの話は───っ!?」
フレイ「──!?、……これは?(あの時のキラ?でももう一つ近付いているような?)」
ムウ「───(なんだこの胸騒ぎは?……何だってんだよ)」
- 121二次元好きの匿名さん25/01/02(木) 21:44:00
ヘルシングみたいに二人とも同時に同じ方向見てそう
- 122二次元好きの匿名さん25/01/02(木) 22:00:16
キラ・ヤマト
この方はきっともう戦えない、出会った時の朗らかな表情は消えて代わりに愁いが深く刻まれている。
自らの心を削り傷付けて友と縁を繋いだ者達を守る為に無二の友と戦い、戦いの是非を問われ悩みまた傷付いて、人を撃ち友を撃たれ失い、悲嘆のままに行き場のない憤りのままに戦った
それでもこの方は問い続けている。
戦いの是非を戦いの意味を
争いを嫌いながら争いからもたらされるものに疑問を持ち憤っているから
──わたくしは歓喜に震える
ここまで清廉で至誠にして至情の方がいるだろうか?
──いや、いない
仮にいたとして万に一人?億に一人?兆?京?……それだけの方なのだ
この「キラ・ヤマト」という存在は
戦わなくてもいい、望むならわたくしが貴方を守りましょう。
偽りを編み蜜で固めた平和の館で貴方を癒やし愛しましょう……嗚呼、わたくしの愛し──
「発動されたスピットブレイクの目標はパナマではない。アラスカだ!」
──甘く賤しいその夢は無情な現実により終わりを迎えた
- 123二次元好きの匿名さん25/01/03(金) 08:56:08
保守
- 124二次元好きの匿名さん25/01/03(金) 12:47:43
AA組と関わる時のラクス様の内心ジェットコースターやなぁ
- 125二次元好きの匿名さん25/01/03(金) 17:57:21
基本的にアークエンジェルのクルーはコズミック・イラという時代にあって「思考を止めない善性の人達」だから程度は有れどラクスに刺さるのではないかとを考える。
自衛のためとはいえ思考が停止して「ナチュラルの捕虜なんかいるかよ!」「◯ね!宇宙の化け物!」という思考や発言が罷り通る社会情勢に憂いを抱くと共に内心うんざりしてるのがラクスじゃないかなぁとか考える
ラクスの刺さり具合ではキラとフレイが頭一つか二つ抜けてると思ってる
- 126二次元好きの匿名さん25/01/03(金) 23:20:08
ムウ「──あーもーちくしょう!」
フレイ「少佐??」
ムウ「要らない見栄を張るのは辞めだ辞め!そもそも道理に合わないでしょうが!……そんななわけで、くだらないパーティーから抜け出す気はあるかい?お嬢さん?」
フレイ「──もちろんです。フラガ少佐」
ムウ「よし、決まりだな……ちょっとそこのアンタ!エンディミオンの鷹はここで死んだって事にしてくれ!」
連合軍兵士「はああ?!」
ムウ「へへっ、じゃあな!──少し走るぞ」
フレイ「はい!」
〜〜〜
ムウ「──すまんが司令部を見てくる。嬢ちゃんはここで待っててくれ──」
フレイ「解りました。……………誰!?───もしかして、キラ??」
クルーゼ「───残念だが、人違いだ」
- 127二次元好きの匿名さん25/01/04(土) 10:04:38
ほしゅ
- 128二次元好きの匿名さん25/01/04(土) 19:21:01
ついに出会った
- 129二次元好きの匿名さん25/01/04(土) 19:23:48
来たわね変態仮面
さてここからどう変わる?いや普通に攫われちゃうか…? - 130二次元好きの匿名さん25/01/04(土) 22:04:43
『──わかった、必ず帰ってきて……約束よ』
『──私の想いが貴方を守るから……』
「どこで終わりにすればいい?敵である者を、全て滅ぼして…かね?」
「戦争を終わらせる理屈自体はあるのよ」
「キラー!」「アスラン!」
「でもそれは仕方のないことではありませんか?戦争であれば」
「お二人とも敵と戦われたのでしょう?違いますか?」
『それで守れたものも、沢山あるのでしょう』
『私を守ったのは貴方なのよキラ!』
『ずっとこのまま、こうしていられたら良いですわね』
『──うん、私待ってるから、帰ってきてね、絶対よ』
何故、あんな事を言ったんだろう?あんなにもどうしようもなかったのに……
地球の動向を伝える声、自分が今居る場所、そして……そうか、そういう事か
ああでも、なんて傲慢──
- 131二次元好きの匿名さん25/01/04(土) 22:06:58
- 132二次元好きの匿名さん25/01/05(日) 09:30:04
先ほどのカナーバ議員からの情報は地球連合、そしてアークエンジェルの窮地を暗示するものだ、かつての様に「守る為に」立つ気なのだろうか?
ラクス「 また、ザフトと戦われるのですか?」
違う
有り得ないがナチュラルへの心理的報復?或いは帰属意識に目覚めたとでも?
ラクス「では地球軍と?」
これもまた違う
そう選べないのだ、今のこの方には、選べない筈なのだ、だが戻ると、行くと、この方「キラ・ヤマト」は確かに口にした。
自暴自棄になっている表情ではない、確かな意志が見て取れる、先の見えない行先を見据えるような
……何故──?
キラ「僕達は、何と戦わなきゃならないのか、少し、解った気がするから──」
頭から足先まで稲妻が走った様な衝撃と心の臓に金の針が刺さる感覚に襲われる
そして気付く、或いは錯覚か
わたくしとこの方は遠い同じものを見ている。
そしてこの方は立って進む事を選択した
ならば、わたくしも共に立ちましょう
「──解りました」
ですが、この方が往く道は今までよりもなお過酷で永くなる
それに見合う剣をお渡ししなければ
自由という銘の剣を──
- 133二次元好きの匿名さん25/01/05(日) 18:16:49
保守
- 134二次元好きの匿名さん25/01/05(日) 20:27:12
- 135二次元好きの匿名さん25/01/05(日) 20:28:47
……本音を言いますと、この方に全霊を以て尽くしたくなっているというか、自分の全てをこの方に捧げたい、という心持ちになっているというか
……ほ、惚れた弱みというものでしょうか?
キラ「──キミは、誰?」
ラクス「私はラクス・クラインですわ、キラ・ヤマト」
──わたくし、変ではありませんでしたか?一瞬心臓が止まって気が遠くなった気がしたのですが、──応対できていたと、良かっ
キラ「──ありがとう」
───────────────ハッ!?川の向こうにお母様がいた気がするのですが……ここはMSハンガー、気の所為ですわね。あら、赤いパイロットスーツのキラ様も素敵ですわ
キラ「大丈夫?」
ラクス「わたくしも歌います。平和の歌を」
わたくしも覚悟を決めます。
──勇気はすでに分けていただいていますので
キラ「気を付けてね」
ラクス「ええ、キラも、私の力も共に」
わたくし、流れる様に出立の口吻を……??
まるで夢の中にいるかのよう──
キラ「……」
ラクス「では、行ってらっしゃいませ」
──────あッ、……今更気恥かしくなって来ましたわ
- 136二次元好きの匿名さん25/01/06(月) 03:31:11
フリーダム飛び立つまで打算やら目論見やら頭から飛んでそう
- 137二次元好きの匿名さん25/01/06(月) 09:46:47
シリアス気味なフレイ達と違ってこっちはギャグ
- 138書いてる人25/01/06(月) 11:25:25
強いお嫁さん願望を持っていながら半ば諦めていたラクスの所に「キラ・ヤマト」という憎からず想っていた絵本から出てきたような麗しの騎士或いは王子様が心身共に深く傷付いた状態でポップしてきて約得も兼ねて看病して若いツバメとして囲うっていうのも無しではないのかなぁ、とか考えていたら突然覚醒して「世界を覆う哀しみを祓いたい」と言いだした上に身一つで出立する勢いで本気なのが解ってフォーリンラブ
ラクス『これはもう運命ですわ!わたくしの全てをこの方に捧げないと女が廃りますわ!』
ってくらいに乙女心撃ち抜かれちゃって表面上はともかく内面は恋する乙女全開で暴走状態だったんだろうなぁ、というラブコメ想定
古今東西、恋の熱病に罹患した乙女はなにするか判らんもんだし
恋はいつもハリケーン!! - 139二次元好きの匿名さん25/01/06(月) 20:33:17
キラとフレイで光と闇両方見出してハリケーンしたら最終的に無敵の女が爆誕しそう
- 140二次元好きの匿名さん25/01/06(月) 22:06:39
サイクロプス
大規模マイクロ波発生施設を広域破壊兵器に転用した代物だ
元は氷塊に含まれたレアメタルを採取する為の物だったが月のグリマルディ戦線で追い詰められた連合軍は資源供給基地であるエンディミオンクレーターを破壊放棄する為にこれを使用、ZAFTは大損害を被り月から撤退
味を占めた連合は兵器へと転用した、という話だったか
クルーゼ「──なんとも、調子の良いことだ」
無数のパラボラアンテナが眼下に広がる
──これはただの導火線、すべてを焼き尽くしたその後にサイクロプスの眼が出来上がり、という寸法だろう
クルーゼ「御丁寧に餌まで用意する手の込みよう……いやこの場合は生贄か」
外で命の限り奮戦する連合兵をキュクロプスはさぞお気に召す事だろう
クルーゼ「──反吐が出るな」
怒りと哀しみに駆られて命を消費する悲観主義者も肥大した偏見に囚われ己の責任を顧みぬ厚顔無恥の輩もそれに迎合する者達も皆等しく愚か者だ
クルーゼ「──まだ夢を追っているのですか……」
吐露せずにはいられなかった
この混沌に狂う世界であの様に生きる事など……
- 141二次元好きの匿名さん25/01/06(月) 22:08:45
- 142二次元好きの匿名さん25/01/07(火) 09:04:58
ほしゅ
- 143二次元好きの匿名さん25/01/07(火) 19:52:39
フレイ「……ザフト兵!?」
私はホルスターに入った拳銃を引き抜き目前の男に向ける
力が抜けて体が震える震えは肩から腕、手へと伝わり拳銃を揺らし照準は定まらない
──怖い、……こんな思いをキラはい
つも
クルーゼ「覚悟は中々のようだが戦場は君が赴く所ではないよ、お嬢さん──」
男が近付いてくる
その一挙手一投足に心が乱される。それだけではない、声のトーンは違うけれどパパの声にうり二つ、そして目の前の人間に強烈な違和感を感じて混乱は増していく
フレイ「近づかないで!」
制止の声を上げトリガーに指を掛ける
この人を撃たなければ私はきっと、死ぬ
──でも、私は、私、には……!
思考したその時、強い光が当てられ目が眩む、その次の瞬間に太ももに何かが刺さる感触と突然の痛みと強力な筋収縮が襲いその場にへたり込んでしまった。
クルーゼ「物は使いようという事だ、その点で君は……」
男はフラッシュライトとテーザーガンを見せ、近付き私の前に立ち拳銃を取り上げた
クルーゼ「──やはりな、君は使い方から学んだほうが良さそうだ、スライドを引き忘れている、これでは薬室に弾薬が装填されていない撃つ以前の問題だ、……この様にな」
金属が重く擦れる音がする……ごめんなさいキラ、本当にもう私──
- 144二次元好きの匿名さん25/01/07(火) 19:53:50
- 145二次元好きの匿名さん25/01/08(水) 00:13:15
フレイの能力が目覚めかけてると知れたらクルーゼや後の議長にナニカサレル危険が…?
- 146二次元好きの匿名さん25/01/08(水) 09:51:50
保守
- 147二次元好きの匿名さん25/01/08(水) 10:42:06
- 148二次元好きの匿名さん25/01/08(水) 20:27:50
こりゃ再開したときすごいことになりそうやなぁ…
- 149二次元好きの匿名さん25/01/08(水) 20:42:37
フリーダムに大気圏突入姿勢を取らせる。突入角度計算は問題無い、リアルタイムシミュレーションでもアラスカを到達地点に表示している。
恐らく既にアラスカへの攻撃は始まっているフリーダムはその真っ只中に飛び込む事になる。
アラート表示と警告音が消える。重力と大気が機体に絡み付く
ウイングを閉じて大気による干渉を極力抑え直線速度を稼ぐ
キラ「……アラスカ、──戦いの、光」
ビーム砲やレールガン、ミサイル等によって生じる光がいくつも目に入る
帰るべき場所、待っていてくれる人の待つ艦を探す
キラ「──いた」
アークエンジェルは藻掻くように航行していた
艦を離れて25日、目覚めてから10日と経っていないがとても懐かしく感じる。
感慨に耽っているとMSの一団がアークエンジェルに迫る
一機だけ動きが突出している
──まずい
少ない経験と勘が告げている
ビームライフルを前方に向ける。
高速飛行しているのに銃身、照準がブレることのない機体剛性、動力に起因する出力と射程
──いける
「──アークエンジェルを沈めさせはしない」
アークエンジェルに迫るジンの武装に狙いを絞り引き金を弾いた
- 150二次元好きの匿名さん25/01/09(木) 07:46:54
- 151二次元好きの匿名さん25/01/09(木) 14:18:00
脳を焼かれるわね
- 152二次元好きの匿名さん25/01/09(木) 22:29:35
舞い降りる剣
- 153二次元好きの匿名さん25/01/09(木) 23:27:55
キラ「ザフト、連合、両軍に伝えます。アラスカ基地は間もなくサイクロプスを作動させ自爆します。両軍とも直ちに戦闘を停止し撤退してください。繰り返しますアラスカ基地は間もなくサイクロプスを作動させ自爆します。両軍とも直ちに戦闘を停止し撤退してください」
後方からのロックオン警告
機体を転回し迫り来るビームをシールドで防御する
目に飛び込んでくるブルーグレーの装甲
キラ「デュエル──!」
脳裏に過る守れなかったものの記憶
あの機体とそれを動かす人間に対して怒りも嘆きもある──だけど
デュエルが抜き放ったサーベルをシールドで受け止め、更に繰り出された拳をマニュピレーターで受け止める
キラ「止めろと言ったろう!死にたいのか?!」
イザーク「なにぃ!」
直接回線から伝わる声から未だパイロットの闘志を感じる。間を置かず放たれる肩部のレールガンを避けるがヘッドバットで態勢を崩される
態勢を立て直しながらこちらもビームサーベルを引き抜く
『捉え方に依るわね。戦争は何らかの対立で起こるものよ』
『それは仕方のないことではありませんか?敵と戦われたのでしょう?』
ビームサーベルの軌道を脚部に向け切断、グゥルと切り離しデュエルの機動力を奪う
キラ「早く脱出しろ!もう止めるんだ!」
滞空するデュエルに蹴りを食らわせて態勢を崩す。落ちていくデュエルをディンがピックアップし離脱するのを確認して息を調えアークエンジェルの護衛に向かう
……彼は、敵じゃない──
自分はそう結論付けた
- 154二次元好きの匿名さん25/01/10(金) 09:35:58
フレイとキラの再会を願って保守
- 155二次元好きの匿名さん25/01/10(金) 20:21:38
アークエンジェルと共にアラスカの惨劇から逃れ安全な無人島に一時停泊する。
救助を試みたザフト兵が死亡、彼を弔った後それぞれの情報を共有し自分の立場を明らかにした。
ありがたいことにマリューさん達はそれを受け入れ取り計らってくれた。
アークエンジェルにフリーダムを搬入しアクセスブロックを施しフリーダムから降りるとマードック軍曹が少しバツが悪そうにフリーダムの補給整備について確認を求めて来た。不要である事を伝えると他の整備士に同様の事を厳命しスカイグラスパーの整備に向かわせた後、誂うように僕にシャワーを浴びるよう勧めてきた
確かに3日間同じ格好でコックピットにいたので正直気持ちがいい状態ではない、あと赤いパイロットスーツは何となく落ち着かなかった……
主計科の人に労いの言葉を掛けられ衣服等を用意してもらいシャワー室に向かい身体を洗い清め新しい制服に身を包み彼女の、フレイの部屋へ向かった
- 156二次元好きの匿名さん25/01/11(土) 08:04:41
保守
- 157二次元好きの匿名さん25/01/11(土) 17:00:09
もしかしてまだフレイのことを誰からも聞いてない感じなのかな?
- 158二次元好きの匿名さん25/01/11(土) 23:29:01
──フレイの部屋には何も無かった
そこが誰の部屋でもなかったかのように何も無く、まるで伽藍洞のようだった
呆然としフレイの姿を想い返そうとした瞬間、探していた香りがした
キラ「──フレイ!」
マリュー「キラ、くん……そう、フレイさんやっぱりあなたと一緒の時にこの香水を使っていたのね」
振り返るとそこには驚きの表情から微笑ましそうに表情を変化させるマリューさんがいた
キラ「マリュー、さん?」
マリュー「この香水、彼女から感謝の贈り物だってプレゼントされたの、辞令が下ってカルフォルニアへ異動、彼女はアークエンジェルにはもう居ないの、もっと早くに伝えるべきだったわね。そして彼女からのあなたへの伝言を頼まれているわ」
メモ帳の切れ端を手渡される。そこには
マリュー「……待てなくてごめんなさい、だそうよ」
キラ「……フレイ」
- 159二次元好きの匿名さん25/01/11(土) 23:37:14
一ヶ月続いているのすごい
- 160書いてる人25/01/11(土) 23:45:26
フレイ関連のSSはずっと書きたいと思ってても書けなかったけど今回は行けそうなので終わらない明日へまでお付き合い頂ければ幸いです
- 161二次元好きの匿名さん25/01/12(日) 10:43:16
ムウ「邪魔するぞ……嬢ちゃんの事ならもう一つ伝えなきゃならない事が俺からもある。まずこれを受け取ってくれ」
急に現れた少佐のその顔には暗く深い煩悶が浮かんでいた。その手から差し出されたのは見覚えのある髪飾りだった
キラ「これは、なんでムウさんが──?」
ムウ「……俺も嬢ちゃんと一緒にカルフォルニアへ異動のはずだったんだが居ても立ってもいられずアークエンジェルに戻る事にした、嬢ちゃんと一緒にな、それから外の状況を知る為に嬢ちゃんを待機させて司令部に入ったんだ、思えばこれが間違いだった……」
ムウさんの苦悶が更に深くなる
ムウ「司令部はもぬけの殻、人っ子一人見当たらない、コンソールの電源も付いてない、さながら廃墟だった。不審に思って先に進んだら、そこには無数のパラボラアンテナの山、サイクロプスが設置されていて既に暖機状態、急いて嬢ちゃんの元へ走ったが嬢ちゃんの姿は無かった。痕跡はその髪飾りだけだった。──血痕も亡骸もなかったから死んじゃいない、連合の連中に連れ戻されたんじゃないかと思う……」
キラ「……」
ムウ「本当にすまん!謝って済む事じゃないのは解ってる。だが──!」
少佐の謝罪からは深い後悔がありありと見える。誰が悪い訳でもない
仕方が無い、事だと思う
キラ「……大丈夫ですよムウさん、──生きていてくれるなら、きっと……」
ムウ「……坊主」
マリュー「……この話はこれで終わりにしましょう。少佐もキラくんも疲れているでしょ?ここでも元の部屋でも良いから休んで、少佐も行きましょう」
ムウ「あ、ああ……」
キラ「ありがとうございます。マリューさん」
一人残された部屋でかつての様にベッドに倒れ込み目を瞑る
微かに漂う残り香にフレイの姿を重ねて僅かな眠りに付いた