【SS】ノアとユウカと12月

  • 1書いた人24/12/14(土) 13:00:34

    【AM7:30 ミレニアムサイエンススクール】

    ガヤガヤガヤ……

    ノア「おはようございます、ユウカちゃん」

    ユウカ「おはようノア。昨日は平和だった?」

    ノア「ええ、学校はいつもより静かでしたよ。シャーレはどうでしたか?」

    ユウカ「もう大変よ……先生と一緒に、あっちへ行ったりこっちへ行ったり。歳末には駆け込みで不良行為をしなくちゃいけない決まりでもあるのかしら」ムス

    ノア「それはそれは。お疲れ様でしたね」

    ユウカ「お陰で経理の仕事が全く進んでない! 先生は必要書類を出してくれないし。明日も予定を変えてシャーレへ行こうと思ってるのよね」

    ノア「そうですか」

  • 2書いた人24/12/14(土) 13:08:55

    ユウカ「そういえば、先生が心配してたわよ。この頃あんまりノアと話せてないって。忙しい?」

    ノア「……それほどでも。その内に伺おうかなと思っていたら、年末になってしまったと言いますか。先生のお世話はユウカちゃんの方が適任ですし」

    ユウカ「うーん、適任かどうかは分からないけど。負担掛けてるようだったら言ってくれていいからね」

    ノア「シャーレの公務も大切ですが、少しは休養してくださいね。私もユウカちゃんとのデートを楽しみにしてるんですから」ニコ

    ユウカ「ありがと。でも今の体制じゃ、2人同時に学校を離れるのは難しいわね。年明けにはそろそろ人員の募集も考えなくちゃ」

    ノア「……」

    ユウカ「それで、今日の業務なんだけど。クリスマスパーティーをやりたいとかで、いくつかの部活動から施設利用申請が———」

    パタパタパタ!

    モモイ「コラーっ! そこのフトモモ大魔人! 止まりなさい!」

    ユウカ「……向かう手間が省けて助かるわ」ピキ

  • 3二次元好きの匿名さん24/12/14(土) 13:29:08

    真島さんみたいなモモイで草

  • 4二次元好きの匿名さん24/12/14(土) 14:21:54

    ミレニアムの日常

  • 5書いた人24/12/14(土) 14:43:59

    ユウカ「あんなめちゃくちゃな申請出しといて、よくそっちから顔出せたわね。それに誰が大魔人よ誰が!」

    モモイ「ユウカこそ酷いじゃん! 一年に一度のパーティーだよ。追加予算くらい気前良く出しなよ!」

    ユウカ「あんたたち、一年中パーティーしてるようなもんでしょ。お菓子もケーキもゲームも自分で買いなさいよ! お小遣い感覚でいられちゃ困るのよ」

    モモイ「だってぇー! 今年のクリスマス商戦は激アツなんだよ! 自分へのプレゼントでもう財布が空っぽだよー!」ギャーギャー

    ユウカ「はぁ……ノア、先行ってて」

    モモイ「もうお小遣いでいいから恵んでよー。見切り発車で30人も招待しちゃったんだよー!?」

    ユウカ「無計画に突っ走り過ぎなのよ。ていうかそれ、私呼ばれてないんだけど」

    モモイ「あ、やべ」

    ユウカ「除け者にしといて金を出せなんて……随分と舐めてくれるじゃない……?」ゴゴゴゴ

    モモイ「ままま待ってユウカ! くすぐりの刑だけはぎゃあああ!!」

    ノア「……」

  • 6書いた人24/12/14(土) 14:45:54

    【AM10:00 エンジニア部】

    ユウカ「だーかーら! どうしてクリスマスパーティーに港の一区画が必要なんですかっ!?」

    コトリ「私がイチから説明しましょう! まずは帆船が貿易風を捉えて前進する仕組みと、その発明に至る歴史理解が重要なのですが……」

    ユウカ「申請書の事由欄に論文でも書くつもり!?」

    ウタハ「なに、夜の海でも眺めつつ聖夜を祝いたくなっただけさ。そういう気分の時ってないかな」

    ユウカ「……プラズマ燃料製作部にジェットエンジン開発部、重力突破理論研究会と一緒に、ですか」ハァ

    ウタハ「寄せては返す波の音色同好会のメンバーだね。何か問題が?」

    ノア「ひと月前、エンジニア部宛てに大量の鉄鋼が納品されているみたいですね。港の倉庫で保管されているとか」

    ヒビキ「良い鉄は潮風を吸って育つ……これ、新常識」

    ユウカ「ウトナピシュティムの本船を再現しようとする行為は連邦生徒会から禁止されてますっ!」バン

  • 7書いた人24/12/14(土) 14:57:53

    コトリ「さ、再現しようとなんてしてませんよっ!?」ドギマギ

    ヒビキ「うん。一度誰かが作ったものを真似するのは発明じゃない」

    ウタハ「あれも素晴らしいメカだったけど……私たちの目指す直立二足歩行形態への変形機構は実現出来ていなかったしね」

    ユウカ「超えようとしないでくださいっ!」

    ウタハ「それは無理だよ。発明というのは、常に過去を超えようとする思いが原動力なのさ」

    ノア「……上昇志向ですね」

    ユウカ「国際問題になったらどうするのよ……! 従わないなら先生に相談しますからね!」

    コトリ「そう仰ると思い、先に手を打っておきました!」

    ヒビキ「初代艦長になってほしいって言ったら、凄い喜んでたね」

    ユウカ「あの人は……」ガク

  • 8二次元好きの匿名さん24/12/14(土) 15:01:43

    なんでノアはさっきから「……」が多いんだ…

  • 9二次元好きの匿名さん24/12/14(土) 15:06:15

    ノアはなんか後方から騒がしい日常を眺めてるのが似合うよな。
    集合写真を撮るとき自然とカメラ役に回ってそう

  • 10書いた人24/12/14(土) 15:14:12

    ウタハ「何も、軍事転用可能な兵器を作るつもりはないんだ。ミレニアムの財産は純粋な技術発展のためにこそ使われるべき、違うかい?」

    ユウカ「それは、まあ、確かに、そうですけど」

    コトリ「私たちが作りたいのはジェットエンジン搭載の高速船舶! これ自体は国際的取り決めに何ら抵触するものではありません! クリスマスパーティーはあくまでパーティーですし、ご心配いただく必要なんて微塵もありませんとも!」ドヤ

    ユウカ「うーん……本当に?」

    ヒビキ「そうそう。最近、工学系の部活同士で仲良くなったから。今後の団結を願って打ち上げを」

    ノア「それって”ビームライフル実現委員会”設立のことですか?」

    ヒビキ「あ」

    コトリ「え」

    ノア「あら、違いました? じゃあ”エンペラーソード鋳造の会”ですか。それとも”ギガドリル製作研究団”でしょうか」

    ウタハ「……よく知ってるね」

    ノア「皆さんの活動報告書、ちゃんと全部目を通していますから♪」ニコ

  • 11書いた人24/12/14(土) 15:24:57

    【AM11:30 データセンター】

    ユウカ「ノアが居なかったら危うく騙されるところだったわ……」

    ノア「ユウカちゃんの純粋なところ、好きですよ?」

    ユウカ「からかわないでよね。次が正念場なんだから」コホン

    コン、コン……ウィーン

    ユウカ「私だけど。ちょっと今、いい?」

    マキ「ユ、ユウカ先輩……久しぶり。どうかした?」ドキドキ

    ユウカ「チヒロ先輩いる? 施設利用申請の件で話があるんだけど」

    マキ「今日はあたしだけだよ。何も知らないよ」

    ユウカ「知らないことないでしょ。パーティーするんじゃないの? クリスマス、ここで」

    マキ「ししし、知らないってば! あたし何も企んでないよ!?」

    ユウカ(怪しい……さては、隠れてるわね)

  • 12書いた人24/12/14(土) 15:30:56

    ユウカ「ハレは? コタマ先輩は?」

    マキ「えっと……今日は2人ともお休みで……」

    ノア「欠席届は出ていませんよ? 登校しているはずですけど」

    マキ「え? あ、それはその、部活をお休みって意味!」ビク

    ノア「もしかして追試ですか? それなら納得です」

    マキ「あー……そうそう! 追試があるんだって! 2人とも頭良いのに不思議だよねー」

    ノア「おっと、追試の期間は昨日で終わってるんでした」

    マキ「えええ!?」

    ユウカ(嘘の使い方。ノア、敵に回すとおっかないわね……)アセ

    ユウカ「そこに居るんでしょ。2人とも出てきてくれない?」

    ハレ「……マキには荷が重かったか」コソ

    コタマ「何かありましたか、ユウカさん」キリッ

  • 13二次元好きの匿名さん24/12/14(土) 15:36:30

    コタマお前さぁ

  • 14書いた人24/12/14(土) 15:41:46

    ユウカ「チヒロ先輩の名義で施設利用申請が出てるんだけど。冬休みの夜にデータセンターでパーティー、なんてあの人らしくないと思わない?」

    ハレ「そういう気分の年もあるんじゃないかな」

    コタマ「ええ。副部長はクリスマスが大好きですから」

    ユウカ「……あんたたち、名前を偽って出したでしょ」ジロ

    マキ「う、疑り深いなぁ。何か証拠でもあるの?」

    ノア「ありませんよ。ですからチヒロ先輩に直接確認したいと思いまして。マキちゃん、連絡を取っていただけませんか?」ニッコリ

    マキ「ターゲットにされてるぅ!?」ガビーン

    コタマ「待ってください。その件については私が確認しています。元々、この部屋は普段から利用させていただいていますし……何か問題でもあるんでしょうか?」

    ユウカ(本当はそれだって問題なんだけど……やっぱりこの人には脅しじゃ無理ね)

    ユウカ「コタマ先輩、当事者なんですね。一体どうしてここじゃなきゃいけないんですか? データセンターはミレニアムの重要施設ですし、パーティーなら別の場所でも」

    コタマ「この部室じゃなきゃ、ダメなんです」

  • 15書いた人24/12/14(土) 15:50:40

    コタマ「ユウカさんの言う通りです。副部長には内密で名義をお借りしました。もしかすればすでにバレているかもしれませんが……全て、私の判断です」

    ハレ「ここが私たちの一番落ち着ける場所だからさ。キラキラのイルミネーションも豪華なケーキも必要ない。とりあえず自分たちの部室で、しっぽりクリパしたいなーって」

    ユウカ「……」

    マキ「ち、チヒロ先輩……私たちに内緒で、旅行を計画してくれたことがあってさ。その時、何だかんだ楽しかったなって。だから今度は、あたしたちが驚かせてあげよ! って話になって」アセアセ

    ノア「事情は理解しました。ですが、今年は情勢も不安定ですし……データセンターのセキュリティを疎かにすることは」

    ユウカ「ノア。私、チヒロ先輩にもう一つ用事があったの思い出した」

    ノア「え?」

    ユウカ「年明けに依頼してたサーバーメンテナンス、私の予定が合わなくなっちゃって。出来れば年内にリスケしたいと思ってたのよね」

    ノア「……ユウカちゃん」

    ユウカ「やっぱり、チヒロ先輩には私から連絡しとく。アシスタントの人数は問わないから26日までに終わらせてほしいって」

    ヴェリタス「「「!」」」

    ユウカ「仮に4人掛かりでも結構大変よ? 泊まりになるかもね。まあ……責任を果たしてくれるなら、私は構わないけど」ドヤ

  • 16二次元好きの匿名さん24/12/14(土) 15:54:43

    ユウカ・・・・・・!!

  • 17書いた人24/12/14(土) 16:05:36

    【PM0:50 セミナー生徒会室】

    ユウカ「……」スゥ

    ユウカ(結局、今日もお昼ご飯……取り損ねちゃった)

    ユウカ(お腹空いたな。でも、昼休憩は後少しだし。夕方まで我慢か)

    ユウカ(アラームが鳴るまで残り7分。やっぱ机じゃ寝れないか)

    ユウカ「……」スゥ、ハァ

    ユウカ(サーバー保守の業者さん、怒ってたな)

    ユウカ(でもあの会社、前から評判悪かったし。この機会に切れたと思えば安心か)

    ユウカ(そうはいえ、いきなり生徒に委託するなんて。結局、チヒロ先輩にも怒られるんだろうな……まあいいや)

    ユウカ(夜から打ち合わせ入れてたっけ。夕方までに、会計を一区切り付けないと)

    ユウカ「んぅ……」モゾ

  • 18書いた人24/12/14(土) 16:10:39

    カラカラ、ガラ

    ノア「ユウカちゃん、何か食べました? 良かったら何か買って……あ」

    ユウカ「……」カク

    ユウカ(ノア、戻ってきたんだ。今日は特に他の仕事ないのにな)

    ユウカ(後5分か……動きたくない、かも)

    ノア「……」ヒタ、ヒタ

    ユウカ(無視してるみたいで悪いかな? でも正直、眠いし)

    ノア「……」サラ

    ユウカ(え?)

    ノア「……」サラリ

    ユウカ(髪、触られてる)

    ユウカ(ホント、イタズラ好きなんだから……ノアったら)

  • 19書いた人24/12/14(土) 16:24:02

    ノア「……ユウカちゃん」ポソ

    ユウカ(呼ばれた)

    ユウカ(……起きた方がいい?)アセ

    ユウカ(でも、眠い)

    ユウカ(昨日は久しぶりに5時間も寝れたし、鏡も見てきたんだけど。朝食抜いたのが良くなかったかも)

    ユウカ(モモイもエンジニア部もヴェリタスも普通の反応だったけどな……私、そんな疲れてるように見える?)

    ユウカ(ああ。もしかしたら、ノアには分かるのかも)

    ユウカ(私の顔……よく見て覚えてるだろうし)

    ユウカ(それはそれで恥ずかしいわね。ノアに会う日はメイク、サボれないかも)

    ユウカ(そういうのに意図せず気付いちゃうとしたら、ノアって結構……気の毒な性格してるわね。覚えてるのは私の顔だけじゃないんだから)

    ユウカ(もういいか。どうせ後2分だし、起きよう)

  • 20書いた人24/12/14(土) 16:31:47

    ユウカ「ん」ムク

    ノア「……あ」

    ユウカ「おはよ。私の顔、酷いかな」

    ノア「大丈夫です。えと……起こしちゃいました?」

    ユウカ「分かんない。熟睡してたかも」

    ノア「……」

    ユウカ「そうこうしてたら13時ね。午後は私、大体ここにいるから。ノアは自由にしてていいよ」

    ノア「お構いなく。私もしばらく中にいますので」

    ユウカ「えー……? 何もないなら帰ってもいいんじゃない? 試験も終わったことだし、みんな好きに過ごしてるわよ」

    ノア「分かりました。それじゃ、ユウカちゃんが再び熟睡しないようにここで見張ってますね♪」

    ユウカ「もう。意地悪なんだから」プイ

  • 21二次元好きの匿名さん24/12/14(土) 16:36:28

    このレスは削除されています

  • 22二次元好きの匿名さん24/12/14(土) 16:36:50

    いい…すごくいい…

  • 23書いた人24/12/14(土) 16:54:36

    【PM2:30 セミナー生徒会室】

    ユウカ(よしっ、作業は順調。これなら予定に間に合いそうね)カタカタ

    ユウカ(完璧な時間配分! さすが私)ドヤ

    ノア「……」

    ノア「ユウカちゃん。結局、行くんですか? ゲーム開発部のクリスマスパーティー」

    ユウカ「ん? ああ、参加することになったわよ。あの子たち、すぐ羽目外すから見とかないと……いつの間にかお菓子持ってく係になっちゃったし」

    ノア「エンジニア部のパーティーは?」

    ユウカ「場所を移させたはいいけど、あの人たちのことだから気を抜けないわね。顔を出す程度には参加しようと思ってる」

    ノア「……ヴェリタスの皆さんとは?」

    ユウカ「みんな仲良しだから、私が水を差すのもね。でもサーバーメンテを依頼した手前、差し入れくらいは持ってくかな」

    ノア「……」

  • 24書いた人24/12/14(土) 17:04:06

    ノア「もしかして他にもあるんですか? 予定」

    ユウカ「まあね。ノアも来るでしょ、シャーレのパーティー」

    ノア「はい、一応……他にも?」

    ユウカ「細々としたのがいくつかね。仕事もあるし、ちょっと詰め過ぎちゃったかな」フワ…

    ノア「先生とのディナーも細々ですか?」

    ユウカ「なっ!? 何でそれを……」

    ノア「あら。言ってみただけなのに」

    ユウカ「はああ!?」カァァァ

    ノア「ふふっ、クリスマスの夜に2人きりですか。ユウカちゃんったら大胆ですね♪」

    ユウカ「そ、そういうのじゃないから!」

  • 25二次元好きの匿名さん24/12/14(土) 17:07:18

    あら~^^

  • 26二次元好きの匿名さん24/12/14(土) 17:16:03

    少し前に別スレでノアユウ書くって言ってた人かな?

  • 27書いた人24/12/14(土) 17:20:37

    ユウカ「年明けはお互い忙しいし、忘年会の代わりに一席設けようってだけで……深い意味とかはなくて!」ブンブン

    ノア「えっ、本当に2人きりなんですか?」

    ユウカ「……」ムグ

    ノア「もうお口を閉じてもムダですよ。ユウカちゃんからお誘いしたんですか?」

    ユウカ「まあ、しばらく前にね」

    ノア「……」

    ユウカ「こういうのは計画性が大事でしょ? 私も先生も忙しいんだし、そういうお誘いなんて山ほど来るんだし! 確かにちょっぴり前のめりだったかなって思うけど後悔するよりマシじゃない!?」ドギマギ

    ノア「そうですね。私も見習いたいです」

    ユウカ「か、からかわないでよ……」ムス

  • 28書いた人24/12/14(土) 17:42:39

    ユウカ「ノアの方こそ、年末の予定とかないの? 私ばっかり遊んでちゃ悪いし。休みの予定教えてよ」

    ノア「私は大丈夫ですよ。いつも通り、のんびりと過ごしていますから」

    ユウカ「またそうやって……ほんと無欲ね。こういうのは言ったもん勝ちなんだから、ちゃんと伝えなきゃダメよ。誰かとどこか行くとかないの?」

    ノア「それは……秘密です♪」ニコ

    ユウカ(と、捉えどころがないわね。いつものことだけど)

    プルルル…プルル……

    ユウカ「ん、ごめん……はい、早瀬です。もしもし? あ、お世話になってます。今日よろしくお願いします」

    ユウカ「え? 時間の変更ですか。あー……はい、大丈夫です。17時からですね? 伺います。ええ、分かりました……はい。失礼します」ピッ

    ユウカ「やばっ……打ち合わせ繰り上がっちゃった。急いで会計終わらせないと!」

    ノア「何か、お手伝い出来ることありますか?」

    ユウカ「大丈夫! バタバタしてるけど気にしないで!」バサバサバサ

    ノア「……」

  • 29書いた人24/12/14(土) 18:00:06

    【PM4:35 廊下】

    バタバタ…タッタッタ……

    ユウカ(マズい! 年末で向こうも気が立ってるし、遅れたら学校の信用に関わるかも……)

    ユウカ(ていうか、忙しいのはこっちも一緒なんだけど! 大人だからってそっちに合わせるのが当然みたいに言わないでほしいわね。全く)ハァ

    ユウカ(うー……何度見ても所要時間40分って書いてある! 電車の時間もズレちゃったし。今からタクシー呼んでも間に合わないよね……)

    ユウカ「ああっ! こっちは色々手を尽くしてるのにっ! どうして世の中は計算通りに行かないのよ!」ゼェゼェ

    ネル「あ〜、分かってねぇな。何もかも計算通りじゃないから世の中面白えんだよ」スタスタ

    ユウカ「え……ネル先輩!? 何でここに?」

    アカネ「セミナー権限によるオーダーです。”うちのお嬢様を時間内に送り届けるよう”とのことでした」

    ユウカ「セミナー権限って……まさか、ノア?」

    ネル「書紀の分際で命令たぁ気が進まねえが、仕事は仕事なんでな。連れてってやるよ」

    ユウカ「そ、それはありがたいですけど……どうやって? C&Cに専用の車なんてありましたっけ」アセ

  • 30書いた人24/12/14(土) 18:10:18

    アカネ「どんな緊急の作戦でも必ず成し遂げる、それがメイドの務め。リムジンはありませんが準備は万端です」フフン

    ネル「そんじょそこらの車よか速いぜ? 乗り心地は知らねーけどな」ニヤリ

    ユウカ「乗り心地って……?」

    アスナ「はいどーぞ! 乗って乗って!」スッ

    ユウカ「おんぶですか!? し、しかもアスナ先輩に!?」

    アスナ「大丈夫、ビルの上とか走ればすぐだよ。余裕余裕!」

    カリン『こちらコールサイン02、狙撃ポイントに到着。敵影無し。不審な人物はこちらで排除する』

    ユウカ「いや、誰も妨害なんてしてこないけど……」アセ

    トキ『同じくコールサイン04。進路の確保完了しました。邪魔な物は爆破解体しておきましたので、ご安心ください』

    ユウカ「爆破解体っ!?」ガビーン

  • 31書いた人24/12/14(土) 18:31:12

    トキ『大量の爆薬で迅速に遂行しましたが……何か問題でも?』ワー!キャーッ!

    ユウカ「問題しかないわよ。大パニックになってるじゃない!」

    カリン『敵影発見。排除する』ドキューン

    ユウカ「ちょっと、誰を撃ったの!? だから敵とかいないってば!」

    アカネ「万全を期しての対応です。お掃除はメイドの専売特許ですから」

    ネル「礼は向こうに着いてからでいいぜ。アスナ、出発だ」

    アスナ「はーい! それじゃユウカちゃん、行くよ? あ、舌噛まないでね」ギュ

    ユウカ「あの、話を聞いてくださいっ! 待って、力強っ……!?」

    アスナ「それじゃレッツゴー!」ダッ

    ユウカ「きゃあああっ!?」

    ネル「ちなみに行きだけだぜ? 帰りは歩いて帰ってこいよー」

    ユウカ「余計なお世話ですーっ!」ビューーーン

  • 32書いた人24/12/14(土) 18:45:43

    【PM9:30 ミレニアム自治区・オフィス街】

    ユウカ「……うぅ」ボロッ

    ユウカ(適材適所って大事よね。自分の護送をC&Cに任せるのは、近所への買い物に戦闘ヘリで出るような暴挙だったかも)

    ユウカ(髪も服もくしゃくしゃになっちゃった。もうこんな時間だし、高層ビル1棟を破壊したコストには見合わない商談だったわね)

    ユウカ(早く学校に戻らないと。切り上げた作業が残ってるし)スタスタ

    ユウカ「……ん?」

    ザッザッザ!

    ヘルメット団「おうおうおう! そこのお前、ちょいとツラ貸せや」

    スケバン「ウチら今、年末の募金活動中でしてぇ〜?」

    不良生徒「財布の中身全部、寄付してくれねえかな〜?」

    ユウカ「えぇ……」ガックリ

  • 33書いた人24/12/14(土) 18:55:55

    スケバン「アンタ今そこのビルから出てきたよな? カネ持ってんだろ? クリスマスプレゼントだと思って、恵まれないアタシたちに分け与えるべきだよな?」

    ユウカ「色々言いたいことはあるけど、どうして徒党組んでるのよ。あんたら別々のグループじゃないの?」

    不良生徒「うるせえ! ヴァルキューレの年末取り締まりのせいで、私たちゃ大手を振って歩けないんだよ。軍資金不足で悪いか!?」ムキー

    ユウカ(全く。それなら大人しく引っ込んでればいいのに……こいつらのせいで先生もおちおち休んでられないのよね)

    ヘルメット団「ん? 待て。こいつ、昨日どこかで見なかったか?」

    スケバン「そうか、アンタ……さてはシャーレお抱えの生徒だな!」

    ユウカ「だったら何だってのよ?」ムスッ

    不良生徒「慰謝料だよ慰謝料! 昨日てめーらにパクられた子分たちの分まで、全財産置いてってもらうからな!」ジャキ

    ユウカ「……はぁ」

    ユウカ「悪いけど、今はさっさと帰りたい気分なの。邪魔するなら手加減しないわよ?」

    ヘルメット団「ふん。その威勢がいつまで保つかな? お前たち、出てこい!」パチン

    ユウカ「!」

  • 34書いた人24/12/14(土) 19:03:23

    ヘルメット団員「「「「「血祭りだー!」」」」」バタバタ

    スケバンズ「「「「「シバくぞコラー!」」」」」ドタドタ

    不良生徒たち「「「「「やってやらぁー!」」」」」ワラワラ

    ユウカ(こいつら寄ってたかって……1人相手に卑怯じゃない!)

    ユウカ「いいわよ、こっちも溜まったストレスを発散させてもらうから。掛かってきなさい!」チャキッ

    ダダダダダ!パァンパァンパァン!
    パラパラパラパラ!ドカッバキッ!

    不良生徒「クソ、こいつ……」

    ユウカ「そんな当てずっぽうの攻撃、当たるもんですか!」ズダダ!

    不良生徒「ぐわっ!」

    スケバン「ちょこまかと動きやがって。神妙にしろぉ!」バラバラバラッ

    ユウカ「私だって鍛えてるのよ? 勝てる確率くらい計算してから挑みなさいっ!」ガッ、ボコッ、ベキィ

    ヘルメット団「ちぃぃっ!」

    ワーワーワー!ギャー!ヒー!ウワァァァ!

  • 35書いた人24/12/14(土) 19:14:07

    ユウカ(こいつら、数だけは多いわね……倒しても倒してもキリがない。弾薬も限りがあるし、逃げることを考えないと)

    不良生徒「うおー! 非行少女ナメんなー!」ガシッ

    ユウカ「っ! この……放しなさい!」ガツン

    ヘルメット団「カツアゲで金を巻き上げないと! 仲間が安心して! 年を越せないんだっ!」グワシッ

    スケバン「武闘派生徒に負けるのはいい! でも優等生キャラにやられるのはプライドが許さねー!」ヒシッ

    ユウカ(羽交い締めにされた? マズい!)

    スケバン「今だぁぁ! アタシごと撃てぇぇぇ!」

    バンバンバン!ダダダダダダダダ!!

    ユウカ「痛い痛い痛い! ぐぅっ……!」ヨロヨロ

    ユウカ(なんて弾幕! 目が開けられない)

    ユウカ(こんな奴らに負けてなんかいられないのに……私、何、やって)

    ユウカ(ダメだ。意識、が)クラ

    ……ズキュン!

    スケバン「ぐえ!?」バタ

  • 36書いた人24/12/14(土) 19:28:05

    スケバンズ「あ、姉御ォ!?」

    ユウカ「! 拘束が……」

    ノア「ユウカちゃん!」タタタ

    ユウカ「ノア! 来てくれたのね!」パァッ

    ノア「一気に押し返しましょう。援護します!」

    不良生徒「また優等生っぽいのが来たぞ!? やっちまえ!」パンパン

    ノア「……」ズキュン

    不良生徒「あっ無理」バタ

    ユウカ「よくもやってくれたわね……本気で行くわよ」ジャキッ!ジャキッ!

    ズダダダダ!ズダダダダダダダ!!

    スケバン「狙いが正確過ぎる!? か、隠れ……ぶげ」ドシャ

    ヘルメット団「おい、たった2人だぞ!? お前ら根性見せろ!」

    ノア「隙だらけですよ?」ズキュン

    ヘルメット団「お星様きれい」グタ

    ユウカ「セミナー役員が2人揃って、あんたら寄せ集めに負けるわけないでしょ? 身の程を知りなさいっ!」

  • 37書いた人24/12/14(土) 19:33:45

    残党「ぐぬぬ……」

    ノア「ユウカちゃん、敵の気勢は削ぎました。そろそろ撤収しては?」

    ユウカ「全員更生局に放り込んでやりたいとこだけど……そうね。退路はノアに任せるわ」

    ノア「では、こちらへ! 走ってください!」タッ

    残党「クソ、奴ら逃げるぞ!? 誰か何とかしろ!」

    ヘルメット団「嗚呼、サンタさんが見える……」

    不良生徒「そんなことよりとしこしそばたべたい」

    残党(あっダメだこの人ら)

    スケバン「こ、このっ……優等生めぇ……!」ゴソゴソ

    スケバン「背中を見せやがって! これでも食らえぇっ!」ピンッ

    ポーイ!

    ユウカ(手榴弾!?)

    ユウカ「ノア、危ないっ!」ガバ

    ノア「え……ユウカ、ちゃ」

    ボンッ!バァァァン!!

  • 38書いた人24/12/14(土) 19:40:02

    【PM11:00 ミレニアム・医務室】

    ユウカ「……んぅ」パチ

    ノア「! ユウカちゃん、大丈夫ですか?」

    ユウカ(あれ……ここ、学校?)ムニャ

    ユウカ(ノア。そっか、連れてきてくれたんだ)

    ノア「寝ていてください。処置はしましたが、頭を打っていますから。ちゃんと診てもらわないと」

    ユウカ「ありがとう。でも大丈夫そう」ムクリ

    ノア「……」アセ

    ユウカ「心配掛けてごめん。あいつらは?」

    ノア「あの後すぐ、ヴァルキューレの警備局が到着して。蜘蛛の子を散らすように逃げていきましたよ」

    ユウカ「そう。まあ何とかなったなら良かったわ」ハァ

    ノア「……ごめんなさい」

    ユウカ「えっ?」

  • 39書いた人24/12/14(土) 19:51:40

    ノア「ユウカちゃん、帰りが遅かったので……探しに出たんです。でも危ない目に遭っているのに、結局助けられなくて」

    ユウカ「何言ってるの? ノアが助けてくれなきゃ私、やられてたのよ。ちゃんと助けてくれたじゃない」ポン

    ノア「ですが……そのケガ」

    ユウカ「大丈夫だって、これくらい明日には治ってるから。心配しなくてもさ、もっと危ない戦いも何度かあったでしょ。ずっと最前線で戦ってるんだから」

    ノア「……」

    ユウカ「とにかく送ってくれてありがと。私、生徒会室に戻るね」

    ノア「ダメです」グイ

    ユウカ「の、ノア? でも、まだ仕事が」

    ノア「もう一つ大事なことを忘れてますよ? ユウカちゃん、ずっと何も食べていないじゃないですか」

    ユウカ「!」

    ノア「そんな状態で深夜残業なんて、ケガ人でなくても倒れます。せめて少しは休憩してくださいね」ジーッ

    ユウカ「わ、分かったわよ」アセ

  • 40書いた人24/12/14(土) 20:01:08

    【PM11:30 ミレニアム・医務室】

    ユウカ「ええと……次は……」カタカタ

    ノア「……」ジー

    ユウカ「連邦生徒会? ああ、調停室のアユム室長……この件ね」カタカタ

    ノア「……」ジーーーッ

    ユウカ「……」

    ユウカ「分かってるから。食べてるから」パク、ムグムグ

    ノア「ユウカちゃん。仕事にかまけてばかりでは先生のこと、ちっとも指摘なんて出来ませんよ?」

    ユウカ「しょうがないじゃない、要返信のメールが溜まってるんだから。こういうの、後に回せば回すほど面倒なのよ」ハァ

    ノア「でもこんな時間ですから。明日の朝返信するのと変わりません。今日はもう帰って休みませんか?」

    ユウカ(それはそうだけど……ノアも大概よね。私が心配だからって、わざわざこんな時間まで付き合ってくれなくてもいいのに)パク

    ピロン!

    ユウカ「ん」

  • 41書いた人24/12/14(土) 20:19:14

    ノア「モモトークですか?」

    ユウカ「先生からね。明日の件で7時間前にリマインドを送ってて……ようやく今確認したみたい」ポチポチ

    ユウカ「ちょっといい? 軽く電話するから」ピッ

    ノア「……」

    プルルル!プルルル!

    ユウカ「あ、先生。夜分にすみません。今お電話大丈夫ですか? はい、明日要る資料のことなんですが」

    ユウカ「え? 何ですか。すみません、何だか音がこもってて……は? 今お風呂に入ってる? そ、それなら電話取らないでくださいよっ! もう、信じられません!」カァァァ

    ユウカ「いや、こっちが気にしますから。とにかく念のためお伝えしますけど! 昨日探してた調整用の書類、ちゃんと持ってきてくださいね。見つかりました? ……シュレッダーに掛けちゃったかも!? 何やってるんですかっ!?」

    ノア「……」

    ユウカ「はあぁぁ……じゃ、いいです。無いなら無いで対応します。その代わり、書いていただく書類が増えますよ? ええ、こないだの記入もやり直しです。夜通し掛かったのにって……そんなに複雑じゃないですから。それなら直接お教えします。日付が変わる前には終わらせてくださいねっ」

    ノア「……」ギュ

  • 42書いた人24/12/14(土) 20:26:06

    ユウカ「はい。それじゃ寝坊せず来てくださいね? 私も8時には着くようにしますから。え? ……自力で起きてくださいっ! 失礼します!」ピッ

    ユウカ「もぉぉっ! ほんっとにあの人、私がいなきゃダメなんだから! あれだけ失くさないでって言ったのにっ」プクー

    ノア「そうですね」

    ノア「明日も早いんですか? それなら、さすがにもう」

    ユウカ「そうね、帰ろうかな。私もお風呂入りたいし」ハァ

    ノア「……はい。ご一緒しますね」

    ユウカ「えぇ? ちょっとノア……私の寮まで付いてくる気? こんな時間だし、そっちも早く休んでよ」

    ノア「嫌です」キリッ

    ユウカ「……」

    ユウカ(もしかして。これまで気付かなかったけど、ノアって)

    ユウカ(……)パチクリ

    ユウカ(暇人?)

  • 43書いた人24/12/14(土) 20:39:31

    【AM0:30 ミレニアム・学寮付近】

    ユウカ「うー……いくら何でも、この時間は冷えるわね」ヒュゥゥ

    ノア「ユウカちゃん、足下が無防備ですからね。その露出度で”寒い”は通用しませんよ? 着込みましょう」

    ユウカ「そっちも大して変わらないじゃない。寒くないの?」

    ノア「ええ。ユウカちゃんと一緒ですから」ニコ

    ユウカ「……?」

    ノア「……」

    ユウカ(今の会話は? もしかしてノア、寝ぼけてるのかしら?)

    ノア「……」

    ノア「クリスマス」

    ユウカ「え?」

    ノア「ユウカちゃんは、今年のクリスマス……楽しみですか?」

    ユウカ「んー、そうね。何だかんだ言って楽しみかも」

    ユウカ「問題児のお祭り騒ぎにはウンザリするけどね。ただ、そんな子たちでも……こういう時くらい一緒に楽しもうって思えるから」

    ノア「そうですね。毎日顔を突き合わせている相手とでも、特別な関係になれる気がしませんか」

  • 44二次元好きの匿名さん24/12/14(土) 20:50:32

    >>42

    クソボケユウカ!!!!

  • 45書いた人24/12/14(土) 20:51:20

    ユウカ「特別な関係、かぁ」ハー

    ユウカ(やっぱ、そういう時期なのかな。クリスマスって)

    ユウカ(もしかすれば私と、先生も……? あぁいや、大人はそこまで浮かれたりしないか。期待のし過ぎは良くないよね)ウーム

    ユウカ(あ、そうだ。先生へのクリスマスプレゼント……そろそろちゃんと決めなきゃ)

    ノア「……ユウカちゃん」

    ユウカ「ノア。次の週末空いてる?」

    ノア「え」

    ユウカ「プレゼント選び、アドバイスが聞きたいのよね。今年はあちこち顔出すことになるし、手ぶらってわけにも行かないでしょ? 良かったら手伝ってくれないかなって」

    ノア「……」

    ノア「もちろんです。先生の趣味嗜好はちゃんと記録してますから」

    ユウカ「あ、いや。先生限定ってわけじゃないんだけど……」

    ユウカ「まあ? その辺も含めて、教えてくれると嬉しいかな」ドキドキ

    ノア「私で良ければぜひ。ユウカちゃんのクリスマス、楽しくなるように願ってますよ」ニコ

  • 46書いた人24/12/14(土) 21:10:27

    ヒュゥゥゥ……

    ユウカ(それにしても寒いわね……暖かいボトムス、買お)ブルッ

    ユウカ(ちょっとこの低気圧は心配かも。ホワイトクリスマスなんて言えば聞こえは良いけど、インフラが止まったりしないといいなぁ)

    ノア「……あ」

    ユウカ「どうかした? そんなボーっとして」

    ノア「見てください。雲の間から月が出ましたよ」ピッ

    ユウカ「ほんとだ。曇りの日が続いてたから、久しぶりに感じるわね」

    ノア「明るいですね。満月でしょうか」

    ノア「……」

    ユウカ「ノア、大丈夫? さっきから何か」

    ノア「いえ。何でもありません」

    ノア「ただ……」

    ユウカ「?」

    ノア「ただ、とっても。とーっても……綺麗な月ですね? って」

    ユウカ「……」ピタッ

  • 47書いた人24/12/14(土) 21:23:03

    ノア「……」

    ユウカ「……」

    ノア「……っ」

    ノア「寒いのに引き留めてしまってすみません。行きましょう」コツ

    ユウカ「待って? ノア」

    ノア「……」

    ノア「はい」クルリ

    ユウカ「えぇっと……」

    ユウカ「満月じゃないわね? 今日」ビシッ

    ノア「はい?」

    ユウカ「待って。いま正確な月齢を計算してるから……この時間帯の輝面率まではパッと言えないけど、10秒以内に答えるから。とにかく今日が満月じゃないことだけは確かなの。えーっと」

    ノア(……あぁ)

    ノア「残念。今日の月齢は12.9でした♪ 満月は明日ですね」

    ユウカ「あー! ちょっと! なんで言っちゃうの!?」ガーン

    ノア「ふふっ。すぐに見抜けないユウカちゃんが悪いんです」

  • 48書いた人24/12/14(土) 21:30:24

    ユウカ「……気を抜いてたわ。私としたことが」

    ノア「普通は気付きませんよ?」

    ユウカ「じゃあ逆に問題。来年の12月、満月の日は……」

    ノア「5日です。月齢は14.8」

    ユウカ「その翌と」

    ノア「24日。クリスマスイブにスーパームーンなんて素敵ですね♪」

    ユウカ「何年先まで覚えてるのよ……勝てる気がしないわ」ハァ

    ノア「……すぐに計算出来る方が凄いですよ」

    ユウカ「あ。ところで明日の天気分かる?」

    ノア「ええ。午前中は曇りですけど、夜は晴れるみたいですね。15分前に確認したので最新の予報です」

    ユウカ「そっか。じゃあ明日は満月、見られそうね」

    ユウカ「ふふっ♪」テクテク

    ノア「……そう、ですね」

  • 49書いた人24/12/14(土) 21:38:11

    【AM0:45 ミレニアム・学寮】

    ノア「ケガの様子は問題ないですか?」

    ユウカ「うん、大丈夫みたい。明日も空けちゃって悪いけど……学校のことよろしくね」

    ノア「ええ。任せてください」

    ユウカ「それにしても長い1日だったわね……今日はノアが居てくれなかったら最悪倒れてたわ。ほんとに、色々ありがと」ニコッ

    ノア「こちらこそ」

    ユウカ「すぐそこだけど、気を付けて帰ってね。それじゃおやすみー」ガチャリ

    ノア「はい。おやすみなさい、ユウカちゃん」

    バタンッ…ウィーン……ガチャッ

    ノア「……」

    ノア(うーん)クルリ

    ノア(寒いですね。本当に)

    ヒュゥゥゥッ……

    【END】

  • 50書いた人24/12/14(土) 21:45:21

    ご完読ありがとうございました。終盤のやり取りが書きたかっただけです。

    pixivの方に過去作などが纏まっているので、良ければご覧ください。

    今作のおまけ(蛇足)もあります。


    #ブルーアーカイブ #二次創作 ノアとユウカと12月 - にげせんの小説 - pixiv*** 【AM7:30 ミレニアムサイエンススクール】 ガヤガヤガヤ…… ノア「おはようございます、ユウカちゃん」 ユウカ「おはようノア。昨日は平和だった?」 ノア「ええ、学校はいつもより静かでしたよ。シャーレはどうでしたか?」 ユウカ「もう大変よ……先生と一緒に、あっちへ行った...www.pixiv.net

    なお、明日は実際に満月となっております。

    ユウカちゃんとお月様、見られるといいですね。先生。


    お疲れ様でした。

  • 51二次元好きの匿名さん24/12/14(土) 22:13:01

    乙!
    こういうの大好きSA

  • 52二次元好きの匿名さん24/12/14(土) 22:27:22

    ナニィ!? ここで終わりだと!続きは無いのか!?

    ここのノアはちょっとかわいそうではあるが、ノアらしくて良いSSだった
    乙でした!

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