【SS】ホシノと先生が過去のアビドスに行く話 2

  • 1二次元好きの匿名さん24/12/14(土) 16:42:34

    今の先生とホシノが過去のユメホシに会ったらどうなる?ってことを多分色んな箇所でされてるだろうけど妄想を形にしようと思った
    勢いに任せて書き始めるのでだれたりするかも
    行き当たりばったりになるかも
    それでもいいなら読んでください
    だれてもちゃんと完結には持っていきたい

    って思ってたけど保守し損ねて落としました
    二度あることは三度ある...あっちゃだめだけど...
    続きはもう少し待って...
    ちゃんと終わりに向かってるよ!

  • 2二次元好きの匿名さん24/12/14(土) 16:43:11
  • 3二次元好きの匿名さん24/12/14(土) 16:44:21
  • 4二次元好きの匿名さん24/12/14(土) 16:44:37
  • 5二次元好きの匿名さん24/12/14(土) 16:45:03

    ほんと...すいません...
    何でもします、ホシノが

  • 6二次元好きの匿名さん24/12/14(土) 16:47:35

    建て乙

  • 7二次元好きの匿名さん24/12/14(土) 16:59:24

    スレ立てありがとうございます
    保守できなくて申し訳ない
    休日は寝過ごして落としやすい、休日が怖い

  • 8二次元好きの匿名さん24/12/14(土) 18:24:46

    スレ立て感謝

  • 9二次元好きの匿名さん24/12/14(土) 19:29:31

    とりあえず10まで

  • 10二次元好きの匿名さん24/12/14(土) 19:40:43

    ではホシノにはスク水を着てもらおう

  • 11二次元好きの匿名さん24/12/14(土) 21:27:05

    さて、あらすじでも書くか

  • 12二次元好きの匿名さん24/12/14(土) 21:27:15

    前回のあらすじ
    ホシノは先生を連れて日課のパトロールをしていた
    その際中で虹色に渦巻く謎の穴を見つける
    調査のために中に石を投げ込むとユメ先輩の声が聞こえて来た
    さらなる調査のためにホシノと先生はその穴に飛び込むのだった
    穴は過去の世界に繋がっており、まだ生きていたユメ先輩と過去のホシノに出会った
    先生はまだ発足前に動いているシャーレの先生として、ホシノはその護衛の小鳥遊ソラノを名乗ることに
    ユメ先輩とホシノが出会ったその日、詐欺師によるバイトをユメ先輩が行こうとしていた
    ホシノはそれを事前に教えて、回避しようとしたがユメ先輩は誘拐されて、ホシノが経験したことと概ね同じルートを辿ることになった
    その事から2人は歴史を変えようとすると世界が修正しようとする歴史の修正力があることに気づいた
    また、2人は穴について調査をする
    だが、穴は見つからず...唯一あった手がかりはユメ先輩が話していたアビドス七不思議にそれらしい物があったくらいだった
    4人で過ごす中、ユメ先輩救いたいと思う気持ちが強くなった
    だが、歴史を変えるのは歴史の修正力はもちろん...後輩達を失う可能性もあった
    しかし、ホシノは強欲だった
    ユメ先輩を救い、後輩達を手放さいと決意し...2人で世界に抗うのだった

  • 13二次元好きの匿名さん24/12/14(土) 21:30:27

    ユメ先輩と過ごす中、幾度なく歴史を変えるために奮闘するが虚しくも全て失敗する
    タイムリミットが迫る中、昔のホシノが拉致される事件が発生した
    そして命の危機に瀕しているため、今のホシノも消えかけていた
    その影響で体に不調も出てきて戦闘力も下がってしまった
    だが、それでもホシノは昔の自分を救うため、ユメ先輩を救うために奮闘するのだった

  • 14二次元好きの匿名さん24/12/15(日) 00:12:50

    たておつです そしてすいません、まさかまた保守し忘れて落としちゃうなんて

  • 15二次元好きの匿名さん24/12/15(日) 07:50:27

    前スレのSSの感想を
    デート回、水族館に行った二人の様子が微笑ましかった、まさかユメ先輩と過去ホシノが現れるとは思わなかったけど
    そしてユメ先輩現代ホシノと感性結構似てるのかな、やはり良い人だ、にしてもまさかホシノが連れてかれるとは、現代ホシノが消えかけてる…ゲマトリアか?歴史の修正力恐ろしいやつだ、未来でも修正が入ってるのだろうか、襲撃者は撃退できて良かった、そしてユメ先輩は微笑ましいな

  • 16二次元好きの匿名さん24/12/15(日) 18:06:16

  • 17二次元好きの匿名さん24/12/15(日) 18:06:52

    まさかここまでホシノに影響が出てるとは、敵はあの会社みたいだが何者だ?解決できるとよいが...

  • 18二次元好きの匿名さん24/12/16(月) 00:17:52

  • 19二次元好きの匿名さん24/12/16(月) 09:28:36

  • 20二次元好きの匿名さん24/12/16(月) 16:53:42

  • 21二次元好きの匿名さん24/12/16(月) 23:52:22

    ほしゅの

  • 22二次元好きの匿名さん24/12/17(火) 09:59:02

    前スレのデート、魚の描写とかめちゃくちゃ良かったな

  • 23二次元好きの匿名さん24/12/17(火) 13:16:19

    ほし

  • 24二次元好きの匿名さん24/12/17(火) 23:40:11

    前スレのラスト、ユメ先輩可愛かった
    にしてもホシノも怖いか歴史の修正力、無事に救えるといいな

  • 25二次元好きの匿名さん24/12/18(水) 06:46:47

    このレスは削除されています

  • 26二次元好きの匿名さん24/12/18(水) 15:37:57

    ほしゅぅ

  • 27二次元好きの匿名さん24/12/18(水) 16:36:17

    書いております...

  • 28二次元好きの匿名さん24/12/18(水) 20:33:15

    果たして謎の力は修正力だけなのか

  • 29二次元好きの匿名さん24/12/19(木) 00:00:52

    ホホホーホ・ホーホホ

  • 30二次元好きの匿名さん24/12/19(木) 07:28:15

    ほしゅの

  • 31二次元好きの匿名さん24/12/19(木) 18:37:02

    どうなるホシノ

  • 32二次元好きの匿名さん24/12/20(金) 00:01:29

    ほしゅの

  • 33二次元好きの匿名さん24/12/20(金) 08:14:24

    デート回のユメ先輩、いい人だったなあ
    そして治療の装備持ってきて転んじゃうユメ先輩可愛い

  • 34二次元好きの匿名さん24/12/20(金) 15:03:33

    ほし

  • 35二次元好きの匿名さん24/12/21(土) 02:20:22

  • 36二次元好きの匿名さん24/12/21(土) 12:00:59

  • 37二次元好きの匿名さん24/12/21(土) 22:50:38

  • 38二次元好きの匿名さん24/12/22(日) 10:09:02

  • 39二次元好きの匿名さん24/12/22(日) 19:53:53

    もう少しまって...

  • 40二次元好きの匿名さん24/12/22(日) 20:30:25

    応援しながらいくらでも待ちます!

  • 41二次元好きの匿名さん24/12/23(月) 01:41:45

    このレスは削除されています

  • 42二次元好きの匿名さん24/12/23(月) 11:31:53

  • 43二次元好きの匿名さん24/12/23(月) 19:25:25

    ユメ先輩の準備も終え、私達はユメ先輩の家を後にした。

    "そういえばソラノ...意気揚々と向かってるのはいいんだけど...襲撃してきた相手ってわかってるの?"

    ホシノ「大丈夫、さっきの襲撃部隊の荷物から確認して、装備も破壊したし、しばらくは追って来れないかな」

    "ちゃっかりしてる..."

    ホシノ「これくらいやっといた方が身のためだからね」

    "...あんまソラノには逆らわないでおこ"

    ホシノ「なんでそうなるの!?」

    私と先生のくだらない会話をユメ先輩は眺めていた。

    ホシノ「...どうかしましたか、ユメさん?」

    ユメ「ううん、なんでもない...けど2人ともこれから戦いにいくのに余裕だなーって...ソラノちゃんだって調子悪いのに」

    言われてみれば確かに談笑できる余裕はある。
    大変な状況ではあるが...それでもどこか何とかなると思い、談笑している。

    ホシノ「確かにそうですね...元々1人戦うことが私も多かったんです
    それで、もし一人で同じ状況ならもっと焦ってたかもですが、今回はユメさんも...先生もいるんです
    大変なのはそうですがそれでも私はなんとかなると信じてます」

    私の言葉にユメ先輩は嬉しそうにしていた。

    ユメ「そうだね...きっとなんとかなって、また4人で学校生活送れるよね!」

  • 44二次元好きの匿名さん24/12/23(月) 19:27:37

    そう言ってユメ先輩は張り切って前を歩き出す。
    しばらく歩いて行くとビルが見えた。
    今回の敵の拠点だ。

    敵は因縁深き相手、カイザーPMCだった。

    ホシノ「さて、今日こそ潰しちゃおうかな」

    "だめだよ...カイザーPMCは表の顔もあるわけだし...ホシノは救えました、けどキヴォトスは大量の職を失った人で溢れました...なんてなったら大変だ"

    ホシノ「わかってるよ...今回はもう悪事に手を染められなくなるくらいまでやろうかなってことだよ
    まあ、出来るかはわからないけどね」

    私の発言にユメ先輩が苦笑していた。

    ホシノ「2人とも、隠れて」

    視界の端にカイザーPMCのビルを守る監視の姿が目に入った。
    数人がばらけて辺りを見張り、私たちの襲撃に備えているのだろう。

  • 45二次元好きの匿名さん24/12/23(月) 19:28:28

    ホシノ「ユメさん、さっそく働いてもらいますよ
    まず、あの2人...見えますね?」

    ユメ「う、うん...」

    ホシノ「この2人は比較的陣形から浮いています
    攻めるならこの2人です
    なので、バレないように私とユメさんが同時に背後から近づき、締め落とします
    時間をかけてもいいので、音をたてないように気を付けてくださいね」

    ユメ「わ、わかった...頑張る!」

    ホシノ「とりあえず私は1人で、ユメさんは先生、サポートを」

    "わかった"

    ホシノ「先ほども言いましたが時間は掛けてもいいので相手の声や武器による音の発生を気を付けてください
    ですが、ユメさんもわかってますが先生はひ弱です...無理して先生に攻撃が行かないようにしてください
    無理だと思ったら諦めて私と合流してください」

    ユメ「わかった...!
    大丈夫、先生は死んでも私が守るから!」

    ホシノ「それも絶対やめてください...
    ...では、安全第一に行動しましょうか」

  • 46二次元好きの匿名さん24/12/23(月) 19:29:13

    作戦を伝えて二手に分かれる。
    私は背後から見張りの1人に近づき、素早く動きを封じる。
    相手は驚いていたがすでに遅く、発声も許さない。
    しばらく締めていると力が抜けるのを感じた。
    意識が落ちたのを確認し、他の見張りにバレないように隠しながら武装を奪う。
    こちらの作業を確認し、ユメ先輩と先生の方を見る。
    どうやら上手くバレないで接近はできたがやはり締め落とすのはしたこともないユメ先輩は苦戦していた。
    しかもまずい、あれではじきに口の拘束が緩んで助けを呼ばれてしまう。
    私は音を立てずに接近し、相手の腹に銃を使って重い一撃を撃ち込む。
    軽く呻き声を挙げて、沈んでいった。

    ユメ「ソラノちゃんごめん、助かったよ...」

    ホシノ「いえ、ああやって気を引いてくれるだけでこちらもやりやすかったです
    次、行きましょう
    正面ではなく、どこからバレないように侵入できる個所を探しましょう」

  • 47二次元好きの匿名さん24/12/23(月) 19:30:29

    そう、声を掛けて移動を再開する。
    しばらく歩いていると見張りの死角に鍵の掛かってない窓を見つけた。

    ホシノ「ここから入りましょう」

    ユメ「えっ...」

    なんかユメ先輩が変な声を挙げた気がしたが無視して私は先に中に侵入した。
    それに続いて先生、ユメ先輩が侵入...

    ホシノ「......早くしてください、なにやってるんですか?」

    ユメ「胸がつっかえちゃった...」

    ユメ先輩は窓枠を超えられずに窓にハマっていた。

    ホシノ「なにやってるんですか...ほら、引っ張りますよ!」

    私と先生は大慌てでユメ先輩を引っ張る。

    ユメ「痛い痛い、もっと優しく!」

    ホシノ「もたもたしてたら見つかります、これくらい我慢してください!」

    命の危機で、敵地なのにコントなやり取りをし始めてしまった私達。
    なんとかユメ先輩を引っ張り出すことはできたのだが...

    ユメ「ふぎゃ!?」

    ユメ先輩は顔から落ちて情けない悲鳴と共に音を立ててしまった。

  • 48二次元好きの匿名さん24/12/23(月) 19:31:05

    「誰だ!?」

    運悪く、敵にその騒動が聞かれてしまい...私達は物陰に身を隠す。

    ホシノ「...厳戒態勢になりましたね
    ここからは隠れて行動は厳しいですね」

    ユメ「ご、ごめんねソラノちゃん...私がドジしちゃって」

    ホシノ「いえ、ユメさんの体格をあまり考えてなかった私のミスです
    後悔しても状況は変わりません...臨機応変にいきましょう」

    "けどソラノ、この状況...やれることは限られてるよね"

    ホシノ「......正面突破、もうそれしかないね」

    未だ苦しさはあり、力も入らない。
    そんな中で正面突破...先生もいるとはいえ圧倒的に数は不利。
    それでも...やるしかない。
    覚悟を決めて向き合う。

  • 49二次元好きの匿名さん24/12/23(月) 19:31:36

    "とりあえず方針を決めよう
    隠密行動じゃないなら私が指示を出すね
    まずソラノは...好きに動いていい、ひたすら前に進むんだ"

    ホシノ「わかった」

    "次にユメは...私とあまり離れないで一緒に行動しよう
    それで、ソラノが撃ち漏らした敵をユメが倒すんだ
    それと、基本私も物陰に隠れて指示をするけど、危ない時は守ってほしいんだ"

    ユメ「わ、わかりました」

    "ソラノは不調なのに前線を1人で任せちゃうし、ユメにもやらせたくないことをさせちゃうけど...2人とも、いいね?"

    ホシノ「これしかないからね...わかってるよ、大丈夫」

    ユメ「既に覚悟は決めました...確かに暴力はダメだけど...ホシノちゃんを救いたいですから!」

    "...よし、行こう"

  • 50二次元好きの匿名さん24/12/23(月) 19:32:52

    先生から基本方針を伝えられて私達は立ち上がる。
    物陰から出て、敵の正面に身を晒す。

    「いたぞ、アビドスだ!」

    「観念したのか正面から来やがったぞ!?」

    「油断するな、1人はあの小鳥遊ホシノと同等の実力を持つぞ!」

    敵に見つかり、騒然となっているビルを私は走り出す。
    いつもよりもスピードは出ない。
    だが、有象無象が相手ならこれくらいのハンデで丁度いい。

    「来たぞ、ここで止め...うわっ!?」

    「くそっ...やはり早...ぎゃっ!?」

    「この...ちょこまかと...ぐあ!?」

    敵の銃弾を見切り躱し、接近し、近距離で銃弾を放つ。
    力が入らないのでいつも以上に正確に急所を狙う。

  • 51二次元好きの匿名さん24/12/23(月) 19:33:51

    ユメ「ソラノちゃん...すごい
    本調子じゃないのに敵をすごいスピードで倒してく...」

    "私が知る限りでソラノと戦えるのは数えられるくらいしかいないからね
    不調なのは事実だけど...精度は悪くない...
    ...色んな思いが不調をある程度跳ねのけてるのかな"

    先生の言う通り、私は思った以上に動けている。
    昔の私を助けたい、ユメ先輩がいる、先生がいる...そんな現状が私の力になっているのだろうか
    だが、やはり万全に程遠いので被弾はいつもより多い。
    細かだが確かな出血が増えていく。

    「くらいやがれー!」

    そして撃ち漏らした敵も増えていき、私に発砲を...

    ユメ「やああああ!」

    「ぎゃああああ!?」

    ホシノ「...助かりました、ユメさん」

    ユメ「ううん、ソラノちゃんが撃ち漏らしたを倒すのが私の役割だもん!」

  • 52二次元好きの匿名さん24/12/23(月) 19:34:43

    「あああああ!?
    あああああああああ!!?」

    ユメ先輩が撃った敵が異様に悶絶していた。
    下半身を抑えて。

    ホシノ「...ユメさん、狙いました?」

    ユメ「た、たまたま...たまたまだから!」

    "玉だけに?"

    ユメ「先生!?」

    思わず私は先生に発砲し、私の弾丸は先生の真横の壁に突き刺さった。

    ホシノ「先生、ここ敵地なんだから変なこと言わないでね...おじさんの銃弾も変なところ飛ぶかも」

    "すみません..."

    ホシノ「まったく...
    ...まずい、2人とも隠れて!」

    私の声に先生はすぐに反応して身を隠した。
    ユメ先輩はぽかんとし反応が遅れていたので私がやや乱暴に引っ張って物陰に隠れる。
    その瞬間、銃弾の雨が私達がいた場所を襲っていた。

  • 53二次元好きの匿名さん24/12/23(月) 19:35:09

    ホシノ「うへえ...すっごい威力...
    今の状態で喰らうのは嫌だなー」

    銃弾が飛んできた方向に目を移すとそこには3台の巨大なガトリング砲が置いてあった。

    ユメ「...さっきみたいに銃弾の間潜り抜けとかできる?」

    ホシノ「無茶言わないでください...本調子ならともかく、今の状態では無理です」

    ユメ「まったく不可能なわけじゃないんだ...」

    だけど現状、近づくまでに蜂の巣にされるため突破手段を見出せない。
    室内なので動けるスペースも限られている。
    盾を構えて突撃しようにも物量で押されて前に進めない。
    小賢しいことにリロードの隙も他2台のガトリング砲で埋められる。
    本調子ならいけるである状況なのだが...今の状態では無理なのは分かっているため、焦りが募る。
    どうすればいいだろか...
    ...いや、なにも1人で考える必要はない。

  • 54二次元好きの匿名さん24/12/23(月) 19:35:57

    ホシノ「先生、なにか手ある?」

    "...上手い作戦ではないけど、一応はある...ユメ、結構大変だろうけど、頑張れる?"

    ユメ「わ、私ですか!?
    ...なんでもやります、作戦を教えてください!」

    "わかった...ソラノにも無茶言うけど、頑張って"

    一通り作戦を伝えられる。
    たしかにユメ先輩には結構負担が大きく、少し青ざめていた。

    ホシノ「...大丈夫ですか?」

    ユメ「大丈夫...ちゃんとやり切るから...」

    ホシノ「じゃあ、私も頑張ります...早急にけりをつけるつもりです
    では、行きましょう!」

  • 55二次元好きの匿名さん24/12/23(月) 19:36:22

    アイコンタクトでタイミングを測り、物陰から私はユメ先輩を前に...盾にして進む。
    その瞬間、凄まじい銃弾の雨が私達に襲い掛かる。
    正確には、その全てをユメ先輩が盾1つで受け止めている。

    ホシノ「ユメさん、大丈夫ですか!?」

    ユメ「へい...き...!
    ソラノちゃん、やっちゃって!」

    ユメ先輩の声に反応して私はスモークグレネードを投げる。
    辺りが白煙に包まれるも、絶えず銃弾はユメ先輩を襲い続ける。
    私はその場を離脱し、壁に向かって走る。
    そして壁を蹴り上げ、そのまま走り始める。
    辺りは白煙に包まれているため、相手は接近する私に気づくのが遅れる。

    「しまっ...!?」

    「ひっ!?」

    敵は遅れて様々な反応をするが私はそれを意に介さないで一撃で意識を奪う。

  • 56二次元好きの匿名さん24/12/23(月) 19:36:53

    ホシノ「制圧完了...ユメさん!」

    スモークも晴れて辺りが見えるようになって後ろを振り向く。

    ユメ「ひぃん...きつかったよ...」

    そこには先程のガトリングを防ぎきれずに被弾して所々怪我をしているユメ先輩が立っていた。

    ホシノ「ユメさん怪我が...急いで治療しないと!」

    ユメ「もう、ちょっと過保護すぎだよソラノちゃん
    怪我の度合いで言えば私とソラノちゃん変わらないでしょ?
    それならいくら弱くてもこれくらいで弱音なんか吐かないよ
    ほら、先生と合流して先を急ごう!」

    ユメ先輩に止められ、心配する気持ちを押しとどめて先生と合流する。
    合流した先生は私と同じ反応をしてユメ先輩に窘められていた。

  • 57二次元好きの匿名さん24/12/23(月) 19:37:20

    ユメ「私が弱いのはそうだけど...そんなに頼りないかな...」

    苦笑しながらもすこしモヤっとした。
    私の心配はしないのだろうか。
    いや...心配はしてくれてるだろうとは思うけど...ユメ先輩みたいにもう少し態度に出してほしいというか...
    私の強さを信頼されてるのはわかるけど...もう少し私の事も心配して欲しい。
    いや待ってほしい...これじゃ私はユメ先輩に...

    ホシノ「...それじゃあ気を取り直して先に進もうか」

    そんな状況でもないことを思い出し、私達は先を進む。
    だが、少し違和感を覚えた。

    ホシノ「...敵がいないね」

    昔の私が囚われてるであろう最上階の一室まで残り少ない。
    そのため、道中の敵が少なくなるのはそうなのだが...
    それでもまだ道のりはある...それなのに敵がいないのは...

  • 58二次元好きの匿名さん24/12/23(月) 19:58:53

    ホシノ「...待ち伏せかな...しかも結構いるかも」

    ユメ「だ、大丈夫...かな...」

    "けど、やるしかないね"

    全員不安を感じながらも歩き続け、最後の部屋に到達する。

    "さて、それじゃあ最後の作戦会議というか"

    私達は先生のもとに集まり、最後の作戦を伝えられ...それが終わると全員気合いを入れなおし、扉を開いた。

    理事「これはこれはお揃いでようこそ...先生に小鳥遊ホシノに似た誰かよ
    念のために言っておくが武器は下げたまえ...武力行使をここで行い、後々不利になるぞ?
    まずは会話から行こうではないか...それに、下手な動きをされると私も手が滑りかねん」

    カイザーの理事が部屋の真ん中に立っていた。
    その後ろには昔の私が拘束されて転がっていて、理事の銃口が向いていた。
    私は思わず絶句した。
    どれだけその身に暴力を受けたのだろうか...
    体中余すところなく、暴力の痕跡がくっきりと残り、目は虚ろで意識があるかどうかも分からなかった。
    元々頑丈とは思っているがそれでも無敵ではない。
    抵抗も許されず無限に等しい暴力を受けて衰弱している。
    それこそおそらく死にかけるほど...

    理事「さて、まずは君の名前を教えてもらおうか」

    ホシノ「...小鳥遊ソラノ、それが私の名前だよ」

  • 59二次元好きの匿名さん24/12/23(月) 19:59:14

    理事「小鳥遊ソラノ、見た目と戦闘力だけではなく...名前も似ているのか
    いや...それだけではない戦い方まで似ているな
    ふふふ...さて、お前たちはどういう関係なのだ...?」

    理事が私をじっと見ている。
    嫌な視線だった。
    流石に未来から来た同一人物とまではわからないがすべてを見透かされそうだった。

    "そんな話をしに来たんじゃないよ
    ホシノを返してもらうよ"

    そんな視線を遮るように先生は理事と私の間に入る。

    理事「返してもらう...?
    ふふふ...何を言うのかね...彼女は自分から望んでこちら側に来たのだよ」

    ホシノ「なっ...ふざけたことを言うな...!」

    私が叫ぶと一枚の紙が投げられる。
    それを見ると契約書のようだった。

  • 60二次元好きの匿名さん24/12/23(月) 19:59:34

    『私、小鳥遊ホシノはアビドス高等学校を退学し...カイザーPMCに入社することを約束します』

    そのような旨のことが書いてあった。
    そしてそこには昔の私のサインもしっかりと載ってあった。

    理事「はっはっは!
    その契約書が読めたならわかっただろう...彼女は立派なうちの社員だ
    それなのに返せだなんてはおかしいだろう?
    むしろ私は今ヴァルキューレを呼んで貴様らを住居侵入、器物破損などで訴えてもいいのだがな?」

    私は歯噛みしていた。
    やはりこの悪い大人...カイザーの理事はやっかいだ...
    武力での制圧は許さず...契約といった大人のやり方で私達を苦しめる。
    2年前もそれはわからない...この状況...どうすれば...

  • 61二次元好きの匿名さん24/12/23(月) 20:00:03

    "いいや、その契約はまだ効かない"

    だが、先生の目はまだ諦めていない。

    理事「...字が読めないのかね?
    彼女はうちの社員になることが書いてあるだろう...それにサインも
    これが偽造だと疑っているのか...?
    なら、証拠をだしても...」

    "そうじゃない
    これは、確かにホシノが書いたんだろうね...けれど、問題はそこじゃない
    アビドスを退学...?
    一体だれがそれを許可したんだ"

    理事「......そういえば先生...たしか連邦生徒会から来ていたのだったな
    だが、それがどうした...貴様は部外者だ
    知っているぞ、シャーレなどという組織が存在しないことも...先生を気取って入るが...貴様ただの部外者に過ぎず、生徒を守ることなどできないのだよ!」

  • 62二次元好きの匿名さん24/12/23(月) 20:01:09

    以前先生が似たような方法で黒服の契約を無効にしたことを聞いた。
    だが、それはシャーレという組織があってのことだ。
    2年前の今...シャーレは存在しない。

    "そうだね...公にはまだ発足前だからシャーレはまだ存在しないよ"

    理事「だったらなおさら...貴様には何の力もない!
    部外者は余計な口を...」

    "梔子ユメ"

    理事「...なに...?」

    "確かに私は部外者で...ホシノを救うことはできない
    けれど...梔子ユメは?
    アビドスの生徒会長である梔子ユメはホシノの退学を受理したのか?"

    理事「...なんだと」

  • 63二次元好きの匿名さん24/12/23(月) 20:01:45

    "その契約はホシノの退学が前提となっている以上、ユメがまずホシノの退学を受理なければ始まらない
    それが済んでいない今...まだホシノはアビドスの...私の生徒だ!
    お前たちカイザーPMCの社員でない今、これは立派な拉致だ
    もう1度言う...ホシノを返してもらうぞ!"

    理事「あの能無し生徒会長め...ここぞとばかりに足を引っ張りおって...」

    理事は悔しそうな顔で歯噛みしていた。

    理事「...だが、問題は単純だ...
    アビドスの生徒会長に受理させればいい...多少、強引な手を使おうがな...」

    理事がリモコンを取り出すと部屋の壁が開いた。
    そこから大量の兵士が現れ始めた。

    "ソラノ、やれる...?"

    ホシノ「当然...先生が道を開いたんだ...後は進むだけだよ」

  • 64二次元好きの匿名さん24/12/23(月) 20:02:58

    理事「おおっと、動くな2人とも
    さっきも言ったが...下手に動けば私の手が滑るかもしれんぞ?
    なに...本来私達のもとにおければ上場だが...出来なければプランを変えるまで
    アビドスの生徒が一人くらいいなくなろうが問題にはならん
    ましてや小鳥遊ホシノだ...誰も死んだとは思わんだろう...」

    理事は私達を脅すが、私達は動かずとも余裕があった。
    理事は怪訝そうな顔をするが...スモークグレネードが放たれた...私からでも、先生からでもなく...

    理事「くそっ...スモークグレネードだと!?
    お前ら、2人を注意しろ!」

    兵士「理事...2人とも動きません!」

    理事「...なに...?」

    次第にスモークは晴れる。
    その間、私達は一歩も動かなかった。
    そんな様子に理事も困惑していた。

    理事「くそっ...なんだったんだ今の...貴様ら...下手なことをすればこの小鳥遊ホシノが.......」

    理事は後ろを振り向くがそこに昔の私はいない。
    代わりに...私と先生の後ろでユメ先輩に抱かれていた。

    理事「お前は...梔子ユメ!?」

    "...気づかなかったかな...ユメがその場にいないことをに...ホシノを連れ戻しにきたのに私とソラノしかいないことに
    それとも、眼中になかったかな...能無しの生徒会長と高を括って
    だけど...さっきも言ったけどホシノを救うのは私でもソラノでもなく、ユメだよ"

  • 65二次元好きの匿名さん24/12/23(月) 20:03:46

    そう、この場には私と先生しかおらず...ユメ先輩は身を潜めていた。
    私と先生で気を引いて、隙をついてユメ先輩が昔の私を救う作戦だった。

    ユメ「ホシノちゃん...ホシノちゃん!
    起きて、もう大丈夫だよ!」

    ホシノ(過去)「...ゆめ...せんぱい?」

    ユメ「よかった...ちゃんと...取り戻せた...」

    虚ろな声だったがそれでも抱いているユメ先輩のことを昔の私は呼んでいた。
    ユメ先輩はそれに涙を流しながら抱きしめていた。

    "さて...本当は私も怒っているところだけど...このまま手を引くこともやぶさかじゃない
    こちらの目的は達成したわけだし、今ここでカイザーグループをつぶしても後々が大変なのはわかっているからね
    だけど条件がある...今、証拠はないけれどアビドスの借金に不当な利子があるのは分かっている...それを消すんだ
    そして2度とアビドスに手を出すな...これが条件だ"

    理事「...ほざけ!
    今ここでお前たちを倒せれば問題ない!
    現に小鳥遊ホシノは瀕死、小鳥遊ソラノもなぜか知らんが不調なようだな?
    以前のような強さは感じられん...しかも少なからず負傷している...ここまで来て見えた勝機、逃すわけにはいかん!
    お前たち、さっさとこいつらを倒せ!
    最悪足止めして時間を稼げ!」

  • 66二次元好きの匿名さん24/12/23(月) 20:04:37

    理事はそういうとどこかへ去っていった。
    昔の私は戦闘は厳しそうだった。
    対する兵士は未だ増え続け、さっきまで戦っていた兵士の数を合わせても足りなく...私達は囲まれた。

    ホシノ「相当警戒されてたみたいだね...すっごい数」

    "けれど後は脱出するだけ、気合い入れていこう
    ソラノは防御の薄いところを探して、そこから突破しよう
    ユメ、ホシノは私が運ぶから追ってくる敵から攻撃を防いで"

    ユメ「わかりました、ホシノちゃんをお願いします」

    ユメ先輩から先生に昔の私が渡されたのを見て私は走り出す。
    人が少ない個所を進んでいく。
    最後の戦闘と思い、被弾を今までよりも受け入れてやや無理矢理だ。
    兵士1人1人は弱いので薙ぎ払って迅速に脱出を目指すがだんだん体力の低下と物量に押されて厳しくなっていく。

  • 67二次元好きの匿名さん24/12/23(月) 20:05:44

    ホシノ「飛ばし過ぎたかな...まだ半分くらいはあるかも...」

    "ソラノ、一旦止まろう"

    ホシノ「止まってどうするの...そんな余裕ないよ」

    "いや、この道の狭さなら敵側も動きが制限されるはず...ソラノ、ここである程度迎え撃とう"

    ホシノ「そういうことね...了解」

    ユメ「私も手伝うよ!」

    ホシノ(過去)「私も...やります...」

    か細い声が先生の腕の中からきこえた。

    ホシノ「けどホシノちゃん...そんな怪我じゃ無理だよ」

    ホシノ(過去)「自分の怪我は分かってます...なので後方から支援します...それくらいはできます
    お願いです...やらせてください...迷惑かけた分...少しでも...」

    ホシノ「先生...どうする?」

    正直、人手は欲しい...怪我をしているので後方支援とはいえ、昔の私だ。
    その存在1つでかなり戦局は変わる。

    "...今戦力が欲しいのは事実...だからホシノ...きついだろうけど頑張ってもらうよ
    ただし、少しでも異変を感じたら私は止めるから"

    ホシノ(過去)「ありがとうございます...」

  • 68二次元好きの匿名さん24/12/23(月) 20:06:19

    作戦も決まったので細い通路で私は踵を返す。
    大量の兵士が襲ってくるが先生の目論見どおり、一度に相手するのは少なかった。
    私は確実に相手の戦力を削いでいき、ユメ先輩と昔の私は後方から敵を攻撃していく。
    そしてしばらく戦い続けて私の息も上がり始めた頃、敵もだいぶ減ってきた。

    "ソラノ、もう敵もだいぶ減ってきた!
    後は一気に脱出しよう!"

    先生からの撤退指示が出た。

    ホシノ「オッケー、ゆっくり下がってそこから一気に駆け抜け......全員伏せて!」

    異変を感じて私は声を上げる。
    全員咄嗟ながらもそれに反応し、伏せると頭上をビームが通り過ぎ...

    ホシノ「ごふっ...!?」

    急な下からの衝撃に私は上空に吹き飛ばされて地面に叩きつけれられる。

    "ソラノ!"

    理事「がははは!
    全員、生きて帰れると思うなよ...この試作機型だが...ゴリアテで全員吹き飛ばしてくれるわ!」

    巨大なロボ、ゴリアテに乗った理事がビルをはかしながら私達に追いついた。

    "ソラノ...大丈夫!?"

  • 69二次元好きの匿名さん24/12/23(月) 20:07:03

    ホシノ「へいき...ちょっと脳が揺れたけどまだまだ戦えるよ!」

    理事「全員今更後悔してももう許さんぞ!
    そのまま吹き飛べ!」

    ゴリアテから様々な銃弾が発射される。

    ユメ「きゃああああ!?」

    ホシノ(過去)「ぐぅ...!」

    それは遮蔽物も意味をなさない威力で建物を破壊しつくし、私を狙っていた。
    私はひたすら防御に徹しつつも近づく。

    ホシノ「そこお!」

    攻撃を搔い潜り、近づいてゴリアテめがけて銃を放つ。
    だが、なぜか装甲が未来のよりも硬く...効果は薄かった。
    試作機だから通常よりも安全面を意識しているのだろうか?

    理事「甘いわあ!」

    ゴリアテは腕を振りぬき、私の胴を捕らえてそのまま先生たちの後ろの壁に叩きつけるように吹き飛ばす。
    私は声も上げられず、呻き声と血を吐くだけだった。

    "ソラノ!"

  • 70二次元好きの匿名さん24/12/23(月) 20:07:35

    ホシノ「まいったなあ...色々要因はあるとはいえ、ゴリアテなんかに苦戦するなんて...」

    "けどまだ負けたわけじゃ...戦えるね?"

    ホシノ「もちろん...今度はどうやって攻めよう...」

    ユメ「2人とも、避けて!」

    私と先生が話しているとユメ先輩が悲鳴のような声を上げる。
    その声に反応して先生が私を抱えて横に飛ぶ。
    その瞬間、さっきまでいた場所にゴリアテの上部の砲台から出てきたビームが撃ち抜いた。

    ホシノ「ごめん...助かったよ先生...先生...?」

    私は先生にお礼を言うが先生はなにも言わないでゴリアテを見ている。

  • 71二次元好きの匿名さん24/12/23(月) 20:08:17

    "試作機というだけであって弱点がわかりやすいね
    ソラノ見てみ、あのビーム撃った後だと隙だらけだ"

    先生の言う通り、ゴリアテの隙は大きかった。
    煙もすさまじく出ていた。

    ホシノ「でもどうしようか...バレバレなことすると警戒されるだろうし...かと言って撃たせてその隙に攻撃って流石にこの状態だと厳しいよ」

    ユメ「さっきみたいに私が受け止めるよ...ソラノちゃん」

    そんな提案をしながらユメ先輩が合流した。

    ホシノ「なっ...流石に無茶です!
    さっきのガトリング砲とは違うんですよ!?」

    ユメ「でも...みんな消耗してる中、これしか作戦ないんじゃない?」

    ホシノ「だけど...いくらなんでもそれは...」

    ホシノ(過去)「そうですよ...いくらなんでも無理です...」

    昔の私も合流し、弱々しくもユメ先輩の考えを否定...

    ホシノ(過去)「なので、私も一緒に防ぎます」

    ユメ先輩共々ものすごい提案をしてきた。

  • 72二次元好きの匿名さん24/12/23(月) 20:08:37

    ホシノ「いやいやいや...ホシノちゃんの怪我凄いんだよ!?
    ユメ先輩以上に無茶だよ!」

    ホシノ(過去)「じゃあ、他にどうするって言うんですか」

    痛いところを突かれ、私は口を閉ざす。

    "不甲斐ないが私もこれ以外浮かばない..."

    ホシノ「先生まで...」

    みんながやる気に満ち溢れた目をしてみている。
    一番危険な役目2人がやる気なのだ...ほかに手がない以上、私も臆していられない。

    ホシノ「...わかった...この作戦、絶対に成功させよう」

    決意も固まり、私達は全員で頷いた。

    ホシノ「いくよ...!」

    2人に声を掛け、私はゴリアテの前に飛び出す。

  • 73二次元好きの匿名さん24/12/23(月) 20:09:09

    理事「正面突破でもする気か?
    いいだろう、今度こそ消し飛ばしてやろう!」

    巨大な砲台にエネルギーが溜まるのが見えた。

    ホシノ「2人とも、頼んだよ!」

    その瞬間、飛び出してきた2人と位置を入れ替える。
    ビームはそのままユメ先輩の盾と、私が昔の私に渡した盾で受け止める。

    理事「何!?」

    流石にこのビームを受け止めるとは予想外だったのか、驚いた顔を理事はしていた。

    ユメ「ソラノちゃん!」

    ホシノ(過去)「ソラノ先輩!」

    完全にビームを受けきってボロボロの2人が私を呼ぶ。
    ゴリアテは大きな隙を作り、動けない状態で接近していた私に対応できない。

    理事「しまっ...」

    ホシノ「...私達の青春には...邪魔」

    手榴弾を数個、砲台に投げ入れ、ダメ押しとばかりに銃を放つ。
    その瞬間、ゴリアテは爆発した。

  • 74二次元好きの匿名さん24/12/23(月) 20:09:43

    理事は何か言っていた気がするが爆発にかき消された。
    激しい爆風で近くにいたユメ先輩と昔の私は支えあう様にして耐え、私は吹き飛ばされた。

    "危ない!"

    だが、吹き飛ばされた形で先生に受け止められた。

    ホシノ「...作戦、終了だね」

    "自分が提案したとはいえ...無茶させ過ぎた..."

    爆発の衝撃も収まり、辺りを見渡すと壊れたゴリアテの中でぐったりしている理事と少し離れた場所で何とか無事だったユメ先輩と昔の私がいた。

    ホシノ「2人ともお疲れ様...なんとかなってよかったね」

    ユメ「も、もう疲れた...一歩も歩けない...」

    ユメ先輩が弱音を吐く中、昔の私がもじもじしていた。

    ホシノ(過去)「その...2人とも今回はえっと...」

    ユメ「......おかえり、ホシノちゃん」

    だがユメ先輩がそれを遮る。
    昔の私はユメ先輩の優しい笑顔に涙を浮かべていた。

  • 75二次元好きの匿名さん24/12/23(月) 20:10:02

    瞬間、世界がスローモーションになった気がした。
    理事の方で物音がした瞬間、何かが飛んでくる。
    私はそれに反応できず、その場に突っ立ったままだったがユメ先輩だけが動いていた。
    昔の私を突き飛ばし、ゴリアテの最後の悪あがきのような砲弾を額に受け、大きく吹き飛ばされる。

    ホシノ(過去)「...えっ...?」

    ホシノ「......ユメ先輩!」

  • 76二次元好きの匿名さん24/12/23(月) 20:10:46

    お待たせしました、更新です
    今回の更新分だけで1万字超えたってまじ?

  • 77二次元好きの匿名さん24/12/23(月) 20:16:26

    うぉぉぉぉぉぉぉ!更新きたぁぁぁぁぁぁぁぁ!!(大歓喜)

  • 78二次元好きの匿名さん24/12/23(月) 20:23:29

    どうなるユメ先輩

  • 79二次元好きの匿名さん24/12/23(月) 22:20:28

    保守は任せろ

    面白いぞ

  • 80二次元好きの匿名さん24/12/24(火) 08:49:54

  • 81二次元好きの匿名さん24/12/24(火) 19:52:35

    更新ありがとうございます!!

  • 82二次元好きの匿名さん24/12/25(水) 00:09:21

    寝る前保

  • 83二次元好きの匿名さん24/12/25(水) 08:50:07

  • 84二次元好きの匿名さん24/12/25(水) 17:53:28

    ほしゅの

  • 85二次元好きの匿名さん24/12/26(木) 02:39:18

    保守

  • 86二次元好きの匿名さん24/12/26(木) 13:05:56

  • 87二次元好きの匿名さん24/12/26(木) 17:53:40

    誰かが言った、いつか私は後悔すると。
    誰が言ったんだったかな...たしかソラノ先輩だったはず...
    だけど今はなぜかそれが不鮮明で...それでもどうしてかその忠告は胸に刺さって取れない。
    取るに足らない戯言だ。
    私のやること全てが正しいとは言わない。
    それでも現に大人は悪い人ばかりで、ユメ先輩は夢物語しか言わない。
    だから私が悪い大人を倒し、ユメ先輩を支えないと...そう思っていた。
    だけどもそれは間違いで...現実を見えていないのは私だった。
    私は結局...大人ぶってる子供でしかない。
    先生はそれくらいはダメとは言わないはずだ...だけれどその結果は.......
    衝撃が私を襲い、私は吹き飛ばされる。
    けれどその衝撃は優しかった。
    前を見ればユメ先輩がいた。
    ゴリアテ...と呼ばれていたロボから放たれた銃弾から私を守るように私を突き飛ばしていた。
    それはユメ先輩を吹き飛ばし、鮮血が舞う。
    私ではない私の声がユメ先輩を呼ぶ。
    その声にも反応することなくユメ先輩は吹き飛ばされ嫌な音と共に地面に落ちる。

    ホシノ(過去)「ユメ...先輩...?」

    ふらふらと傍により、声を掛けるが返事はない。
    位置的に顔は見えない...だけど怖くて顔も見れない...
    死んでしまったのか...まだ生きているのか...怖くて触れることもできない。
    それでもユメ先輩に触れて揺らす腕が力なく地面に落ち、意識もない。
    ただ...頭から出血し...今止まってない。
    誰がこんなことをしたのだろうか...
    誰がユメ先輩を殺したのだろうか...
    ...言われなくてもわかってるだろう
    結局、後悔することになると忠告された通り...こんなことを引き起こしたのは...
    私だ...と思った瞬間、何かが壊れる音が聞こえた。

  • 88二次元好きの匿名さん24/12/26(木) 17:54:04

    ホシノ「ユメ先輩!」

    ゴリアテから放たれた銃弾をユメ先輩は昔の私を庇って吹き飛ばされた。
    ゴリアテの方を見ると理事が不敵な笑みを浮かべていた。

    理事「ふっふっふ...苦し紛れだが...ただでやられるわけにはいかん...!」

    ホシノ「お前...!」

    "ソラノ落ち着いて、ユメの方はホシノがいる
    ソラノはまず理事を無力化するんだ!"

    先生の声にハッとする。
    危ない...私は今...
    頭を振ってその考えを捨ている。
    先生の指示通り私は銃身で攻撃し、理事の意識を吹き飛ばす。
    念のためゴリアテから引きずり出して拘束して、先生のもとに駆け寄る。

    ホシノ「先生...ユメせ...ユメさんが...!」

    "落ち着いてソラノ...大丈夫だから...怪我はしてるだろうけどユメはきっと大丈夫だから"

    先生に落ち着かせてもらい、ユメ先輩が吹き飛ばされた方へと向かう。
    ユメ先輩は力なく横たわっており、その傍に昔の私が座り込んでいた。

    ホシノ「...ソラノちゃん...何してるの...?」

    ホシノ(過去)「...ユメ先輩...死んじゃった
    私のせいで...
    私の...せいで...」

  • 89二次元好きの匿名さん24/12/26(木) 17:55:01

    心臓が止まるかと思った。
    ユメ先輩が...死んだ...?
    そんなはずはない。
    今は気絶しているだけで死んでいるはずはない...
    だって、歴史の修正力は私には牙を向いたけど、ユメ先輩は...

    "ホシノ、落ち着いて、まだユメは生きてるよ!"

    先生が昔の私に声を掛ける。
    それにハッとしてユメ先輩を見る。
    ユメ先輩の胸がかすかだが上下している...つまり、まだ息はあるということだ。

    "ホシノ...ユメはまだ生きてる、大丈夫だよ
    でも怪我酷い...だから急いで病院に..."

    ホシノ(過去)「私のせいだ...」

    ぼそりと昔の私がつぶやく。

    ホシノ「...ホシノちゃん?」

    ホシノ(過去)「私のせいだ私のせいだ私のせいだ私がばかだから周りに迷惑かけて忠告受けたのに結局その通りになってユメ先輩を殺したんだ
    私が...私が私が私が私が私が私が私が私が私が私が」

    精神が崩壊したかのように昔の私が早口で何をか言い始める。
    私はそれを立ち尽くしながらそれを見ていたが先生は違った。

    "...この感じはまさか...まずい...ソラノ、ホシノを止めて!"

    次の瞬間、昔の私を中心に爆発が起きた。

  • 90二次元好きの匿名さん24/12/26(木) 17:55:28

    爆発の瞬間、私は慌てて先生を抱える。
    背中が焦げるような感覚を覚えながらも吹き飛ばされ、受け身を取って衝撃を受け流す。

    ホシノ「先生、大丈夫!?」

    "大丈夫...助かったよ"

    そういう先生の顔は今まであまり見せたことがないような辛そう顔をしている。

    ホシノ「先生...あれなに...?」

    "...反転...列車砲の時にホシノに起きた現象だ"

    反転...別の世界のシロコちゃんにも、列車砲の時の私にも起こった現象だ。
    不完全だった私はともかく...シロコちゃんはまだ元には戻れてなく、基本的には不可逆の現象で、それを戻すのは死人を生き返られるのと等しいらしい。

    "くそ...なんでだ...なんでいきなり...あの時はゲマトリアの干渉があって起きたことで今回、ゲマトリアの干渉はないはず
    歴史の修正力...だとしてもこれは行き過ぎている...こんなの私やホシノだけじゃなくてキヴォトス自体が...それともそのくらい歴史が歪み始めてるのか...?
    くそっ...どうすればいいんだ...!"

    ここまで焦る先生は見たことがない。

    ホシノ「先生...あっ...!?」

    爆発によって起きた煙が晴れると昔の私はその場にはおらず、意識を失っているユメ先輩だけがその場にいた。
    昔の私は恐らく移動したのだろう。

    ホシノ「ユメ先輩!」

    慌てて駆け寄って様子を確認するが...不思議と先程の爆発の影響は見られなかった

  • 91二次元好きの匿名さん24/12/26(木) 17:55:44

    ホシノ「とりあえず先生...昔の私を追おう!
    ユメ先輩のこと任せたよ...今の状況、何が起きても不思議じゃないし...警戒しとかないと」

    "わかった..."

    暗い表情をしながら先生はユメ先輩を受け取り、背負って私と走り出した。

    "もう...無理なのか...?
    ユメを救うことはおろか...私はキヴォトスを..."

    反転を見て、先生はかなり精神的に追い詰められているようで...走りながらっもぶつぶつと言っている。
    対して私は...なぜかそこまで追い詰められてはいなかった。

    ホシノ「先生...もうだめだと思ってるの...?」

    "...あの時は不完全なことや対処法が見つかったから何とかなったけど...今回は"

    ホシノ「...私はそうは思わないかな」

    私は先生に手を見せる。
    それはカイザーPMCに乗り込む前よりも薄くなっていた。
    昔の私が反転したことによりさらに体力の低下が発生してると思われる。

    "ホシノ...ごめん...私の見通しが甘かった...こんなに透けてしまってるってことはホシノは..."

    状況は絶望的だ。
    昔の私は怪我を負っていたとは反転し、戦闘力が増大している。
    きっといつもの私でも勝てるかどうかわからない...それなのに今は昔の私の影響を受けて体に力が入らず、未だに苦しいのに戦闘による負傷でかなりのダメージを負っている。
    打開策なんか見つかってない。
    それでも...

  • 92二次元好きの匿名さん24/12/26(木) 17:56:04

    ホシノ「それでもさ、先生...私はまだここにいるよ
    まだ、消えてないんだよ」

    "...ホシノ...?"

    ホシノ「...まだ、未来は決まってないよ
    私が消えていない以上、未来は変えられる....私は戦える...我ながらどうしようもないと思うけど、まだ昔の私を救えるんだよ
    お願い先生...私を助けるために手を貸して!」

    私の声に先生はハッとした顔をし、微笑んだ。

    "そうだったね...私は私だけで戦ってきたわけじゃない...ホシノと戦ってる...そのホシノがいるんだ
    しかも...生徒が私に助けを求めてる...
    大人なら...先生なら何もしないで諦めるわけにはいかないね"

    先生の目に光が戻る。

    "ありがとう、ホシノ...危うく折れるところだったよ"

    ホシノ「お互い様だよ、私だって何度も助けられてるしさ...」

    "そういうことにしておこう...
    それに...よく状況を確認すればまだ希望はある...ホシノ、昔のホシノを見てどう思った...?"

    ホシノ「どう...ってわかんないよ...見た目はそんな変わってないし」

    言って気づいた...昔の私は反転したと言っていたが見た目に変化はなかった。
    私は知らないけれど...私も、シロコちゃんも見た目から変化は起きている。

    "そう、見た目に変化は起きていない...だからあれはきっと不完全なんだ、あの時のホシノ以上に...だからまだ可能性はある...それに"

  • 93二次元好きの匿名さん24/12/26(木) 17:56:30

    先生は一度言葉を切り、後ろのユメ先輩を見る。
    ユメ先輩はゴリアテの攻撃から昔の私を庇って気絶したままだ。

    "ホシノが反転した時同様、昔のホシノは反転時に爆発を起こした
    ホシノの時はそばにいたヒナが爆発で意識を奪われるくらいには強い衝撃だったんだ...けど、ユメはどうだった?"

    そうだ、ユメ先輩は私よりも昔の私の傍にいた。
    私は先生を庇って火傷を負ったが...ユメ先輩は燃えるどころか衝撃で吹き飛ばされた様子もない。

    ホシノ「昔の私はユメ先輩に攻撃しないように加減した...?」

    "そうだと思う...無意識だろうけど、ユメには危害を加えようとはしなかった...ってことはまだ理性がどこか残ってるはずなんだ
    ならきっと...まだ昔のホシノを戻せる余地があるはずだ...!"

    ホシノ「希望があるだけ前進だね...」

    "そうだね...対処法はまだ浮かんでないけどそれだけで戦えるよ
    本当はユメが目覚めればなんとかなりそうなんだけどね
    後は...ホシノの時みたいに心の中に入るのも無理そうだ..."

    ホシノ「とりあえず、昔の私を止めよう
    耐久しながら声を掛け続けて...ユメ先輩が起きるまで耐えよう」

    "わかった...一応聞くけど勝てそう?"

    ホシノ「流石に無理...いつもの時なら何とかしてみるって言えるけど今この状態なら絶対勝てない」

    話し合いを続けていると町中から炎が上がり、住民の悲鳴が聞こえてきた。

    ホシノ「見つけた!」

  • 94二次元好きの匿名さん24/12/26(木) 17:56:47

    炎が上がった場所に向かうとやはり昔の私がそこにいた。
    見た目に変化は起きてはいないが異質な雰囲気を纏っている。

    ホシノ「ホシノちゃん、落ち着いて!
    こんなこと止めるんだ!」

    声を掛けてみるが案の定反応がない。

    ホシノ(過去)「...ゆめ...せんぱ...い...ゆめ...せんぱ」

    ただひたすら、ユメ先輩のことをぶつぶつと呟いてる。

    ホシノ「もしかして私もあんな感じだった...?」

    "うん...そうだね"

    見ていてかなり痛ましかった。
    今日この時まできっと昔の私に様々な変化があったと思う...私と先生との出会い、それによるユメ先輩への思い。
    以前、厳しいことを言ったことがあった。
    それによって追い詰められていたところもあるのだろう...
    今日は私と先生...ユメ先輩が昔の私を救うために奮闘し...その結果ユメ先輩が死んだと思っている。
    でも...そんな思いをしないでもいい。
    それは...私だけでいい。
    この私はそんな思いをしないでもいい。
    いつか自分可愛さでユメ先輩を救おうとしてるのではと指摘を受けたが...もしかしたらそれもあるかもしれない。
    けれど私はやっぱり...ユメ先輩はもちろん、昔の私も救いたい。

    ホシノ「仕方ないかおいで、私が無理やりにでも助けてあげるから」

    私は...勝てない戦いを始める。

  • 95二次元好きの匿名さん24/12/26(木) 18:01:41

    ホシノ「始めるよ先生...サポート、任せたよ!」

    "わかった!"

    お互い短く声をかけあい、私は走り出す。

    ホシノ(過去)「ゆめ...せんぱ...」

    ホシノ「ユメ先輩は生きてるよ、ホシノちゃん!」

    近づいて声を掛けるがやはり反応はない
    それで戻るかどうかはわからない。
    元に戻すためにユメ先輩の存在はもしかしたら必須なのかもしれない。
    けれど、それはわからない。
    なら、やれることはやりたい...だから私は必死に声を掛ける。

    ホシノ「くっ...とは言ったものの...そもそも近づくのさえ難しいや」

    距離を取りながら私は銃を放つ。
    それは倒すためではなく、牽制用で...対する昔の私は容赦なく私を殺す気だった。

    ホシノ「ぐっ...コントロールも無駄にいいや...この隙間を縫って攻撃してくるなんて...」

    後退する私に向けて昔の私も銃を放つ。
    精度、威力共に向上し...私の防御の隙間を掻い潜って容赦なく私の残り少ない体力をゴリゴリと削っていく。

    "ホシノ、昔のホシノの動き警戒して!"

    先生の言葉の通りに前を見る...なんだあの構え、私は知らない。
    対処法を模索している私にそれは大きな爆発を伴って放たれる。

  • 96二次元好きの匿名さん24/12/26(木) 18:02:04

    "ホシノ!"

    私は大きく吹き飛ばされる。
    途中、優しい手で私は受け止められる。

    "ホシノ、平気!?"

    ホシノ「なんとか...まだ戦えるよ...」

    そうか...今の衝撃で結構距離を離したつもりで戦っていたのに先生の元に吹き飛ばされたのか
    だけどギリギリで致命傷は避けているためまだ私は戦える。
    昔の私は光の無い目で前を見ている。
    その目に私は映っているのだろうか。

    ホシノ「先生、ここも危ないみたいだからもう少し下がっていて...」

    "...いや、これ以上は下がらない...ホシノを救うために下がれる距離はこれ以上が限度だ"

    ホシノ「...わかった...ところでユメ先輩は...?」

    "まだ起きる気配はないかな..."

    ホシノ「...わかった
    ユメ先輩...早く起きてくださいね...後輩が待ってるんですから...」

    ユメ先輩はよく遅刻をしていたのを思い出した。
    まったく...こんな時にも遅刻とはユメ先輩らしいというか...
    でも今回ばかりははやく起きて欲しいなと思う。

    ホシノ「...よし、もう一回行ってくる...まだまだ、負ける気はないよ」

  • 97二次元好きの匿名さん24/12/26(木) 18:02:29

    気を取り直して私は再度昔の私のもとに行く。

    ホシノ(過去)「ごめ...なさ...わたし...わたしは...」

    途切れ途切れだが昔の私が言いたいことが伝わってくる。

    ホシノ「ユメ先輩に謝りたいならちゃんと謝れ!
    こんな風に暴走しているな!」

    語りかけながら走り、銃を放つ。
    効果は薄く、状況は一向に変わらない。
    やはり私ではダメなのだろうか...
    でも、それはまだいい。
    勝負はユメ先輩が起きてからだ...それまでは私は昔の私の相手をして時間を稼げば...

    ホシノ「...ちょっとちょっと...漫画じゃないんだからさ」

    思わず目の前の後継に苦笑いが出る。
    昔の私は銃を掲げていて、その上に球体状のエネルギーが溜まってる。

    ホシノ「...先生、わかりきったこと聞くけど、あれやばい?」

    "別の世界のシロコが2発目以降絶対に喰らわないようにしてたくらいには"

    ホシノ「それすっごくやばいじゃん!
    衝撃に備えて、来るよ!」

    そして銃を薙ぎ払うような動きをすると世界から音が消えた。
    私は必死に盾を使ってその場に押とどまり、衝撃に耐えている。
    後ろにいる先生とユメ先輩は無事なのだろうか。

  • 98二次元好きの匿名さん24/12/26(木) 18:02:49

    "...ノ...ホ...ノ...ホシノ大丈夫!?"

    インカムから先生の声が聞こえる...どうやら無事だったようだ。
    対して私はというと...なんとかその場で耐えることはできていた
    だが体は満身創痍で盾を使って立つので精いっぱいだった。

    ホシノ「へい...き...まだ...まだ...」

    強がりだ...体のすべてが悲鳴を上げているがそれでも私は...諦めない...

    "ホシノだめだ一度撤退だ...このままじゃホシノ自身が...!?"

    ホシノ「だめ...ここで引いたら...きっと...全部だめになる...」

    根拠のない発言だったけれど、なんとなくそう思った。
    ここで引けば今までの行動、昔の私、そしてユメ先輩のことが全てなくなる...そんな気がしていた。

    "それでもだめだホシノ...撤退を...ホシノ!"

    先生の声を無視して走り出す。
    正直、走れただけでも驚きだったが...昔の私は容赦がない...先程と同じ技で止めをさすつもりだ。

    ホシノ「2発目は...やらせない!」

    エネルギーを溜め終える前に行動をキャンセルさせる...そう考えて私は距離を詰めて走るが、不意に昔の私は動いて銃口をこちらに向けた。

    ホシノ「...フェイント!?」

    予想外の行動に盾を構えることも出来ずに私は銃弾をもろに浴びて吹き飛ばされ、その隙に昔の私はエネルギーを溜め終えて再度あの攻撃を放つ。
    私はまずいな...と思いながら防御も出来ずにそれを受けた。

  • 99二次元好きの匿名さん24/12/26(木) 18:03:18

    凄まじい衝撃を受けて吹き飛ばされる。
    体がスーパーボールのように跳ねるを感じる...人体はこんな風に弾めるのかとのんきなことを考えていた。
    ダメージはというと...不思議と何も感じなかった。
    いや...それは許容量を超えてしまい、なにも感じなくなってしまったのだ。
    先生の声も、そこまで遠くもないのに小さく聞こえる。
    それでも私は...立ち上がった。

    "ホシノ...なんて無茶を...!
    もうだめだよ、撤退を"

    ホシノ「わたし...は...まだ...」

    "ホシノ!"

    先生の叱る声も無視して盾と銃を探す。
    幸い、傍に落ちていて...それを拾おうとする...
    だが、上手く拾えない。

    "ホシノ...拾うことすらまともにできないんだ...もうやめよう"

    ホシノ「けど...ユメ先輩が起きるまで抑えておけば...きっと」

    "その前にホシノが死んじゃうよ!"

    それでも私は戦おうとする。
    だが、不意に昔の私は視線を外すと移動し始めた。

    ホシノ「追おう、先生...町中で暴れたら大変だ」

    先生がなにか言おうと瞬間...何かが私の頭に当たった。

  • 100二次元好きの匿名さん24/12/26(木) 18:03:28

    それは銃弾だった。
    幸いなことに、瀕死の私が受けてもそれはダメージにはならなかった。
    私も先生も...不思議に思い、銃弾が放たれた方向に目を移す。
    そこには兵士が1人...立っていた。

    ホシノ「...カイザーの残党かな
    まったく...協力するならともかく...今の状況わかってないのかな」

    "待ってホシノ...なにか様子が変だ..."

    不思議に思い、よくその兵士を観察する。
    先生の言う通り、そいつはおかしかった。
    生気を感じず...無機質で真っ白だった。

    "なんだあいつ...
    ...いやまさか...!?"

    先生の中で答えが出たのだろう...何かを言おうとした瞬間、地面が揺れだした。
    そして鮮明に思い出した。
    この揺れ...この無機質な感覚...
    あの砂漠で突然現れて私達に敵意を示した巨大な蛇。

    ホシノ「......ビナー」

    離れた場所で地中からその巨体がせり上がる。
    先程の兵士...ビナーの眷属は1人だけではなくぞろぞろと姿を現した。
    まずい...これは本当にまずい...
    戦力なるのは私1人...否、私ですらもうダメージを追い過ぎて戦力に数えられない。
    それなのにこれは非常にまずい...
    泣きそうになるほどの絶望が...唐突に私たちの前に現れた。

  • 101二次元好きの匿名さん24/12/26(木) 18:04:01

    今回はそんなに開かないで更新できたよ!

  • 102二次元好きの匿名さん24/12/27(金) 01:01:51

    この更新間隔でこの文字量とクオリティだと...?素晴らしすぎる

  • 103二次元好きの匿名さん24/12/27(金) 11:04:33

    もう更新されるとは、尊敬します

  • 104二次元好きの匿名さん24/12/27(金) 21:14:29

    このペースで書き上げられるとは、めちゃくちゃありがたい

  • 105二次元好きの匿名さん24/12/27(金) 22:49:34

    感想書いて行ってくれると嬉しいよ

  • 106二次元好きの匿名さん24/12/28(土) 09:20:39

  • 107二次元好きの匿名さん24/12/28(土) 17:55:09

    過去ホシノ反転とビナー登場...?不穏すぎる...
    今回も素晴らしいSSをありがとうございます!

  • 108二次元好きの匿名さん24/12/29(日) 02:40:43

  • 109二次元好きの匿名さん24/12/29(日) 14:01:39

  • 110二次元好きの匿名さん24/12/29(日) 22:01:29

  • 111二次元好きの匿名さん24/12/30(月) 08:57:25

  • 112二次元好きの匿名さん24/12/30(月) 19:29:08

  • 113二次元好きの匿名さん24/12/31(火) 06:21:58

  • 114二次元好きの匿名さん24/12/31(火) 16:29:02

  • 115二次元好きの匿名さん25/01/01(水) 00:48:55

    あけましたおめでとうございます
    ハッピーエンドに向かって行きますのでこれからも完結までよろしくお願いします

  • 116二次元好きの匿名さん25/01/01(水) 00:50:04

    新年おめでとうございます!!!!作者様、ホシノ、先生!!!!!

  • 117二次元好きの匿名さん25/01/01(水) 10:07:14

    ほしゅの

  • 118二次元好きの匿名さん25/01/01(水) 20:58:57

    保守

  • 119二次元好きの匿名さん25/01/02(木) 07:08:55

    新年も応援します

  • 120二次元好きの匿名さん25/01/02(木) 17:45:10

    保守

  • 121二次元好きの匿名さん25/01/03(金) 00:45:34

    新年も楽しみに待ってます保守

  • 122二次元好きの匿名さん25/01/03(金) 12:15:31

  • 123二次元好きの匿名さん25/01/03(金) 23:07:03

  • 124二次元好きの匿名さん25/01/03(金) 23:09:47

    お待ちを...ちゃんと書いておりますので

  • 125二次元好きの匿名さん25/01/04(土) 08:40:25

    応援しています

  • 126二次元好きの匿名さん25/01/04(土) 18:45:26

    ほしゅ

  • 127二次元好きの匿名さん25/01/05(日) 00:33:44

    ほしゅの

  • 128二次元好きの匿名さん25/01/05(日) 09:52:18

    ほしゅの

  • 129二次元好きの匿名さん25/01/05(日) 20:05:35

    ほしゅの

  • 130二次元好きの匿名さん25/01/06(月) 06:31:03

    書き途中

  • 131二次元好きの匿名さん25/01/06(月) 15:51:29

  • 132二次元好きの匿名さん25/01/07(火) 00:39:29

    ほしゅる

  • 133二次元好きの匿名さん25/01/07(火) 10:08:45

    今日明日には更新したい...

  • 134二次元好きの匿名さん25/01/07(火) 20:03:08

    ほしゅの

  • 135二次元好きの匿名さん25/01/07(火) 21:01:51

    ホシノ「はぁ...はぁ...」

    "ホシノ、ビナーから砲撃が来るよ!
    ...2...1...今!"

    ホシノ「...ふぅ...了解!」

    先生の合図に合わせてビナーの攻撃を防ぐ。
    その間にもビナーの眷属が私に襲い掛かるが距離を取って躱している。
    昔の私は完全に見失った。
    だが、今は追うこともできない。
    ビナーとその眷属の相手をするだけで手がいっぱいだった。
    満身創痍の身で頑張っていると思う。
    けれどその場から離脱も出来ずに徐々に追い込まれていくのがわかる。
    このままでは私も先生もユメ先輩も殺される。
    ならどうするか...
    砂漠の時みたいに私が殿を務めて逃がすか?
    いや...そんなのは自殺行為だ。
    私の体力を考えても...いくら得意の町中の乱戦とはいえ無謀すぎる。

    ホシノ「だめだ先生...無理矢理にでも引こう...この調子で頃合いを見て撤退じゃ削られて終わっちゃうよ」

    "そうしたいけど...行ける?"

    ホシノ「行かなきゃ死んじゃうよ」

    "それもそうだ...
    よし、隙を見て突破しよう...ホシノはひたすら前を進んで道を開くんだ"

    ホシノ「了解」

  • 136二次元好きの匿名さん25/01/07(火) 21:02:45

    "よし、そろそろ行くよ...今だ!"

    先生の合図と共に私は走り出す。
    道を塞ぐビナーの眷属達を無理矢理押しのけて前に進む。
    眷属達からの攻撃は無視した。
    もう痛みも感じないので実質ダメージは0だった。

    "ホシノ、そろそろ包囲網抜けるよ!"

    そのおかげか、包囲網は薄くなり、道が見え始めてきた。
    私達はなんとか逃げ切れそうだと思った。
    それが慢心...いや、気が抜けてしまった原因なのだろう。
    少なからずそれが原因で私は心に余裕が生まれてしまった。

    ホシノ「あっ...」

    その結果...包囲網を抜けた直後に私は間抜けな声を上げ、小さな段差に躓いて転んでしまった。
    後ろにいたはずの先生は私を追いこす。

    "ホシノ...!?"

    先生はすぐに異変に気付いて踵返して私の元に駆け寄ろうとする。

    ホシノ「.......行って!」

    私の叫び声に先生の足が止まる。

    ホシノ「行って...先生...
    おじさん...もうダメなんだ...自分の体を騙して鞭打って動いてきたけどさ...今のでもう完全に限界来ちゃった...
    もう、動けそうにないんだ...だから先生...私がいると足手まといになるからユメ先輩を連れて逃げて?」

  • 137二次元好きの匿名さん25/01/07(火) 21:04:54

    私は泣きながらそう言う。
    こうなっては死は免れない...それから来る恐怖か...それとも先生に対する未練からか...涙の理由はいまいちわからない。
    だけども先生は...

    "何度言えばわかるんだ...もうホシノは1人にしないって"

    私を見捨てない。
    私のことも担いで歩き出す。
    流石に生徒2人は重いのか...歩く速度は非常にゆっくりだった。

    ホシノ「だめだよ先生...これじゃすぐに追いつかれちゃうよ!」

    "......"

    ホシノ「先生!」

    "生徒を見捨てる先生がどこにいるのさ..."

    ホシノ「でも先生...!」

    "それにね、ホシノ...私はホシノがいなかったら生きていけないんだ...
    私はホシノの事がね...好きなんだ...だから絶対に置いて行かない"

    唐突な告白に私は顔を赤くして固まる。
    だが、すぐに正気に戻る。

    ホシノ「...そんなの...私もだよ先生!
    だけど...だからこそここで私を置いて逃げて!」

    "いいや置いていかない...こっちに来てから私とホシノ...2人でなんとかしてきたんだ...今回だってきっと2人でいれば..."

  • 138二次元好きの匿名さん25/01/07(火) 21:05:57

    だが、先生の想いを踏みにじるが如く、眷属は追いついてくる。
    そして先生目掛けて銃を放ち、その弾丸は足を撃ち抜く。
    逃がさないように、されどまだ殺さないように...無機質なくせに悪意を感じる一撃だった。

    "ぐっ...ぐぅ...!?"

    私達と違って頑丈な体も防ぐ手段を持たない先生はそれだけで足を止める。
    必死に私とユメ先輩を落とさないようにその場に踏みとどまっているが...

    "ぐあ...!?"

    ビナーの眷属はそんな先生を蹴り飛ばして吹き飛ばす。
    動けない私とユメ先輩はその場に落ちて先生と離れてしまう。
    そして眷属達は先生を取り囲む。

    "くそっ..."

    先生は毒づいて眷属達を見ている。
    その目はまだ諦めてはいないが、眷属達は銃口を向けている。
    それはだめだ。

    ホシノ「先生...!」

    体を持ち上げる...ゆっくりだ動かないと思っていた体は悲鳴を上げながらも動いてくれた。

    ホシノ「ぐあ...!?」

    けれど眷属の1体が私の背中を踏みつけて行動を許さない...まるでビナーたちが...歴史の修正力が報いだと言っているような気がした。

    ホシノ「だめ...やめて...私ならどうなってもいいから先生は...先生だけは止めて!」

  • 139二次元好きの匿名さん25/01/07(火) 21:06:47

    叫んでも私の声は届くことはない。
    街をこだまするだけでなにも変わらない。
    先生を殺すために眷属は動き続ける。

    ホシノ「お願い...やめて...私はどうなってもいいから...」

    幾たびの懇願も聞き入れられることはなく、私は泣きながらも懇願する。

    ホシノ「...お願い...今後なにが私を待ってても...今、命を差し出したっていい...だから先生を助けて
    ......誰か...助けて」

    "ホシノ"

    絶望的な状況の中、先生は私に微笑みながら声を掛ける。
    その目は光が消えていない。

    "大丈夫、きっとなんとかなるから"

    先生の額に銃口が突き付けられる。

    ホシノ「だめ...だめ先生!
    お願い逃げて...誰でもいい...なんでもいいから先生を助けて!」

    引き金に指が掛かる。
    発砲音が辺りに鳴り響く。
    眷属達の姿のせいで先生が見えない。

    ホシノ「先生...先生ー!」

    「ん...間一髪...本当にギリギリだけど間に合ってよかった」

  • 140二次元好きの匿名さん25/01/07(火) 21:07:27

    聞き覚えのある声が聞こえたと思うと先生に銃口を向けていた眷属がその場に倒れた。
    先生も不思議そうにしていたがどうやら生きているようだった。

    「お待たせ、ホシノ先輩...助けに来たよ」

    全員が声がした方向を見る。
    そこにはシロコちゃんが...後輩達が立っていた。

    ホシノ「みんな...なんで...
    もう1人のシロコちゃんまでどうして...」

    シロコ*テラー「ん、詳しい話はあと...とにかく一度撤退してからだね
    ノノミ、セリカ...先生たちを運んで
    私とよわシロコが足止めをして、アヤネは全体のサポートをお願い」

    シロコ「...ん...ここでそっちがよわシロコなのを証明する」

    後輩達は迅速に動き出し、シロコちゃんたちが眷属達を倒していく。

    ノノミ「ホシノ先輩、大丈夫ですか!?」

    ホシノ「私は...先生とユメ先輩は...?」

    ノノミ「何を言ってるんですか、今一番怪我が酷いのはホシノ先輩なんですよ!?」

    ノノミちゃんに怒られながら私は背負われる。

    ノノミ「あっちはセリカちゃんに任せて私達は撤退しますよ」

    ノノミちゃんに背負われながら私達は撤退を始めるが...私は緊張の糸が切れたのか意識がそこで途切れた。

  • 141二次元好きの匿名さん25/01/07(火) 21:08:27

    目が覚めると私はアビドス高校の保健室にいた。
    ダメージが残っているのか、体を動かすたびに痛みが走り、力も入らない...
    昔の私もまだ反転したままなのだろう。

    "...ホシノ...目覚めたの?"

    隣を向くと先生が座っていた。
    目覚めた私を見て安堵していた。

    "怪我が酷いからもう少し目覚めるのに時間かかると思ったけど..."

    ホシノ「...うん...なんとかね
    状況...どうなってるの?」

    "とりあえず...ユメはまた目覚めてないね"

    ホシノ「ユメ先輩は寝坊と...私は起きたのに...」

    "いや、ホシノが起きるの早すぎるんだって..."

    先生は苦笑しながらそう言う。
    私も釣られて笑顔になると同時に...ある発言を思い出す。

    ホシノ「あ、あのさ先生...さっきのあれ...ほんと?」

    "あれって?"

    あの時の告白...嘘をついてるとは思わないけれど流石に確認したかった...だが今はその時ではない

    ホシノ「...なんでもない...後ででいいや」

  • 142二次元好きの匿名さん25/01/07(火) 21:11:22

    先生はみんなを集め始めた。

    "それじゃあ、ユメが起きないうちに話をしようか"

    先生が仕切りながら話し合いが始まる。
    アビドス七不思議の1つを使って過去のアビドスに来たこと、ユメ先輩を助けるために過去を変えようとしていること...などなど

    ホシノ「ところでみんなはどうしてここに...?
    元の世界はどうなってるの?」

    アヤネ「元の世界で変化は特にありません
    ホシノ先輩と先生はここで数か月過ごしているとの事ですが...こちらでは1、2時間程しか時間は経ってないですね
    どうやって来たかは...私達ももう1人のシロコ先輩に連れてこられただけなので...」

    シロコ*テラー「私はプラ...秘密の情報筋から軽く説明とSOSを受けて...」

    秘密の情報筋がなにかわからなかったが先生は納得した顔をして愛おしそうに先生がいつも使っているタブレットを見ていたけど...あれ、使えるようになったんだ...

    アヤネ「ところでホシノ先輩」

    アヤネちゃんから声を掛けられるが...恐怖で体が震えた。

    アヤネ「また...ですか?」

    ホシノ「待って待って、今回は先生もいるんだからセーフじゃない!?
    あの穴だっていつまであるかわかんないんだし!」

    ノノミ「それでも連絡くらいはできたと思いますよ」

    ホシノ「うぐっ...それは確かに....」

  • 143二次元好きの匿名さん25/01/07(火) 21:25:00

    いたたまれない気持ちにもなるが...みんなの顔を見る。
    どこか安堵していたり、心配そうな顔をしていた。

    セリカ「...心配したんだから」

    シロコ「ん...確かに1人で行動しなくなって成長したけどまだ足りない...」

    ノノミ「...死にかけてるホシノ先輩見て心臓が止まるかと思いました」

    シロコ*テラー「...ホシノ先輩、もう...私を置いて行かないで」

    みんなの気持ちが痛いほど伝わる。
    それと同時に自分が幸せ者だと再確認させられる。
    ...せっかく来てくれたんだ...なら、最後まで頼ってしまおう。

    ホシノ「ありがとう、みんな
    この先、私だけじゃ正直勝てなかったからさ...みんな、手を貸して?」

    私の声に全員が同意の意を示してくれた。
    いける...これならビナーも...昔の私も、ユメ先輩も救えるはずだ。

    ホシノ「それじゃ、戦況を確認しようか」

    先程の説明に重なる部分もあったが現在の状況を確認する。
    私の不調、カイザーとの戦闘、昔の私の反転及び戦闘、ビナー。
    それらを聞き終える頃には全員変な顔をしていた。

    ホシノ「...こんな感じだけど...みんなどうしたの?」

    シロコ「...ホシノ先輩...不調...なんだよね?」

  • 144二次元好きの匿名さん25/01/07(火) 21:25:28

    シロコちゃんが当たり前なことを聞いてくる。

    ホシノ「うん...今も苦しいし、力も入らないよ?」

    アヤネ「...知ってはいましたが」

    セリカ「...やっぱバケモンね...ホシノ先輩...そんな状況でカイザー潰すわ反転したホシノ先輩と戦うわって」

    ノノミ「ホシノ先輩らしくはありますけどね」

    ホシノ「なんかみんなひどくない?」

    なんだか罵倒された気がするが後ろから呻き声が聞こえた。

    ユメ「あれ...ここは...」

    ホシノ「...ユメせ...ユメさん...!」

    ユメ先輩が目を覚ました。
    私は駆け寄って、ユメ先輩は周りを見渡していた。

    ユメ「なんかいっぱい人が増えてる...」

    ホシノ「安心してください、みんな私の後輩...頼れる味方ですから」

    ユメ「そっか...これがソラノちゃんが言っていた後輩...」

    嬉しそうな目でユメ先輩は後輩達を見ていた。

    "おはよう、ユメ...早速で悪いけど、状況はよくない...これから作戦会議だ"

  • 145二次元好きの匿名さん25/01/07(火) 21:26:17

    ユメ先輩が軽く身支度を終えて全員椅子に座って会議を始める。
    ユメ先輩には後輩たちの情報は一部伏せて、現在の状況を確認する。

    "じゃあ作戦会議だ
    今回の大きなポイントは2つ、ビナーの撃退とホシノの救出だ"

    アヤネ「現在、ホシノさん、ビナーは共にアビドスの町を徘徊中です
    シロコ先輩のドローンが確認してくれています」

    ホシノ「徘徊...ホシノちゃんはともかくビナーも...?」

    アヤネ「はい、破壊活動も特にせず...眷属と共に徘徊しています...その様子は何かを探しているかのようでしたが...」

    何かを探している...きっと私と先生だ...
    恐らく歴史の修正力の影響を受けて私と先生を殺そうとしているんだ。

    "最終目標であるホシノの救出の前にビナーをなんとかしよう
    ホシノはほっといても今は大丈夫そうだし...
    それにこのメンバーならビナーを撃破...または撤退に追い込めるはずだ"

    シロコ「先生、作戦は...?」

    "今回、ビナーは今までと違って眷属を従えている...
    これはセリカとノノミ、2人で分担しながら対処して欲しい...ビナー本体はソラノ、シロコ、クロコが攻めて、アヤネとユメは私の傍にいて私の護衛とみんなのサポートを...みんな、ビナーはこれでいいね?"

    2人のシロコちゃんはユメ先輩が混乱するのでシロコちゃんとその双子の姉のクロコちゃんということにしてある。
    命名は私だった。
    ソラノといい、クロコといい、安直すぎて全員に笑われていた。
    先生の作戦に異議を唱える者はおらず、全員が同意した。
    ユメ先輩は会議中は終始無言だった。

  • 146二次元好きの匿名さん25/01/07(火) 21:26:37

    作戦会議を終えて私達は1時間の休憩を先生から言い渡された。
    私はともかく、後輩達も私が寝ている間に頑張ってくれていたらしい。
    そのため、全員が出来る限り万全の状態で挑む状況だ。
    私は、なんとなく生徒会室に足を向けた。

    ホシノ「あれ...ユメさん?」

    ユメ「...ソラノちゃん」

    生徒会室にはユメ先輩がいた。
    どことなく寂しげな顔をしていた。

    ユメ「ごめんね...まさかこんなことになるとは...」

    ホシノ「気にしないでください、そんなの誰だって予想できないですし」

    ユメ先輩は恐らく昔の私が反転してしまったことを悔いているのだろう。
    しかも自分がトリガーとなったことで。
    それに関しては否定はできない。
    昔の私はユメ先輩が死んだと思って反転したのは事実だ。

    ユメ「...それにソラノちゃんの後輩すごいね...みんな強くて...私、足手まといになるかも」

    ホシノ「...ユメさん?」

    ユメ「...ねえ、私待ってた方がいいかな...その方がみんなの為になるかな?」

    だんだん言いたいことがわかってきた。
    今のアビドスは私が1年の頃より格段に強い。
    そんな中に自分が混ざっていいのか悩んでいるのだろう。

  • 147二次元好きの匿名さん25/01/07(火) 21:26:57

    ホシノ「...全部丸投げにしてしまおうってことですか?」

    ユメ「ちがっ...私はそんなこと!?」

    ホシノ「...ホシノちゃんのこと、助けたくないんですか?」

    ユメ「助けたいよ!」

    無論、ユメ先輩が丸投げにしようとを思っていないことは分かっている...むしろ動きたいはずだ。
    だが、置いてけぼりにされたり足手まといに感じているが故の弱きなのだろう。

    ホシノ「でしたら...手伝ってくださいよ
    ビナーは純粋な戦闘力が必須なので確かにそこでは足手まといになります、ですが、ホシノちゃんはそうじゃないです...ユメさんの存在が必須なんです
    助けたいならくよくよしてないで手伝ってください」

    私の言葉にユメ先輩はハッとした顔をする。

    ユメ「...ごめんね、弱気になってたかも」

  • 148二次元好きの匿名さん25/01/07(火) 21:27:20

    ホシノ「いくら私の後輩と説明しても知らない人たちが話をどんどん進めていったら疎外感感じますよ...すみません、私の配慮不足でした」

    ユメ「子供じゃないんだから...そこまで気にしないで大丈夫だよ」

    ホシノ「現にさっきそれで落ち込んでたじゃないですか」

    ユメ「うっ...」

    ホシノ「ほら、そろそろ時間ですから行きましょう」

    ユメ「そうだね...
    ...こんな日が来るなんて」

    先に歩き出した私の背中にそんな言葉が投げかけられた気がしたが私にはよくわからなかったので何も言わずにいた。

  • 149二次元好きの匿名さん25/01/07(火) 21:28:00

    先生と後輩たちに合流した後、私達は町中に出た。
    ビナー討伐を目指して歩みを進める。
    今回は正面から挑むため、ビターとその眷属達と正面から向かい合っていた。

    セリカ「ねえ、ソラノ先輩本当に大丈夫なの!?」

    心配そうな声でセリカちゃんが声を掛けて来てくれた。

    ホシノ「うへっ...おじさんもう平気だけど?」

    セリカ「でもまだ不調な上に怪我だって酷いのに...」

    セリカちゃんの言いたいこともわかる。
    私もよくこれで動けるなとは思っている

    シロコ「ん、きっと大丈夫だよ...だって多分、今でも私よりソラノ先輩の方が強いはず」

    シロコ*テラー「ん、よわシロコだから仕方ない...私なら今ならソラノ先輩に勝てると思う」

    ホシノ「それは聞き捨てならないなー...クロコちゃん相手でもまだ負ける気はないよ?」

    セリカ「ちょっ...何競い合ってるのよ!?」

    アヤネ「でもセリカちゃん...多分大丈夫だと思うよ?」

    ノノミ「はい、ソラノ先輩の目を見ればわかりますね
    あの目のソラノ先輩ならきっと...なんとかしてくれますよ
    それに先生も付いてますからね」

    なんだか恥ずかしいことを後ろで言われている気がする。

  • 150二次元好きの匿名さん25/01/07(火) 21:28:29

    "仲がいいのは結構だけど、そろそろ時間だよ
    みんな、準備はいい?"

    先生の声に全員気を引き締める。

    ホシノ「いつでも行けるよ」

    シロコ「ん、大丈夫」

    シロコ*テラー「ばっちりだよ」

    ノノミ「準備完了です!」

    セリカ「オッケーよ!」

    ユメ「うん、行ける!」

    そして全員が力強く返事を返して駈け出した。

    "目標、ビナーの討伐、及び撤退!
    ソラノ、シロコ、クロコは作戦通りビナーの対処を最優先に!
    眷属達はできる限り無視して進んで、セリカとノノミは眷属達を3人に出来る限り近づけさせないで!"

    各々返事をして、私達3人はスピードを上げる。
    隣を走る2人を見て感心する。
    本調子じゃないとはいえ私についてくるなんて...成長したんだなと
    感傷に浸ってる場合ではないのですぐに考えを切り替えて前を見る。
    ビナーはそこにいて、無機質なはずなのに殺意が籠った目で私を見ている。
    3度目の正直だ...今度こそ、超えて見せる。
    未来のためにも、ユメ先輩のためにも...私は絶対に...!

  • 151二次元好きの匿名さん25/01/07(火) 21:28:59

    正月がすぎてようやっと更新出来ました
    お待たせして申し訳ない

  • 152二次元好きの匿名さん25/01/07(火) 23:53:51

    乙です

  • 153二次元好きの匿名さん25/01/08(水) 01:20:00

    保守…、たまたま見つけて見てたらいつの間にかここまできてた。
    神ssをありがとう、、、今はただ、君に感謝を。

  • 154二次元好きの匿名さん25/01/08(水) 12:19:57

    待ってました

  • 155二次元好きの匿名さん25/01/08(水) 22:01:33

    ふむ

  • 156二次元好きの匿名さん25/01/09(木) 06:47:27

  • 157二次元好きの匿名さん25/01/09(木) 12:55:58

  • 158二次元好きの匿名さん25/01/10(金) 00:13:32

    しゅ

  • 159二次元好きの匿名さん25/01/10(金) 05:37:50

    やっと追いつけた……!どんどん引き込まれていく神SSですわ

  • 160二次元好きの匿名さん25/01/10(金) 14:54:08

  • 161二次元好きの匿名さん25/01/11(土) 00:18:40

  • 162二次元好きの匿名さん25/01/11(土) 07:21:07

    ほしゅ

  • 163二次元好きの匿名さん25/01/11(土) 18:21:24

    保守

  • 164二次元好きの匿名さん25/01/11(土) 19:46:45

    こんばんは、スレ主です
    私事ですがインフルにかかりました
    幸い体力はある方なので様子を見て書きたいと思いますが...しばらく更新が滞ってしまうかもしれません
    ざっくりとですが完結までの道筋はできてますので待ってくれてる方はもう少しだけお付き合いください

  • 165二次元好きの匿名さん25/01/11(土) 21:29:10

    あらま
    辛くならない範囲で頑張ってください!

  • 166二次元好きの匿名さん25/01/11(土) 22:06:11

    >>164

    あくまで自身の身体を第一優先に、ゆっくりお休みください

  • 167二次元好きの匿名さん25/01/12(日) 00:58:02

    お大事に、、、気長に待ちます!

  • 168二次元好きの匿名さん25/01/12(日) 06:18:52

    ほしゅ

  • 169二次元好きの匿名さん25/01/12(日) 16:42:50

    スレ主様、お大事に

  • 170二次元好きの匿名さん25/01/12(日) 17:14:19

    Oh...スレ主はインフルか………
    俺も連日に夜更かしに風邪かなんかで頭痛と咳熱出てるし、スレ主も無茶はしないようにね

  • 171二次元好きの匿名さん25/01/12(日) 19:13:33

    自ら起こしたタイムパラドックスで体が消えていくあたりでBack to the future味を感じた、のでそれっぽい体が消えてく糞コラ作りましたわ
    "なんてこった"
    ホシノ「こりゃヘビーだねー」

  • 172二次元好きの匿名さん25/01/13(月) 01:29:19

    保守

  • 173二次元好きの匿名さん25/01/13(月) 02:13:04

    体調には気をつけて
    いつでも待ってますから

  • 174二次元好きの匿名さん25/01/13(月) 08:07:45

    保守

  • 175二次元好きの匿名さん25/01/13(月) 19:21:54

  • 176二次元好きの匿名さん25/01/13(月) 23:57:27

  • 177二次元好きの匿名さん25/01/14(火) 09:41:40

    しゅ

  • 178二次元好きの匿名さん25/01/14(火) 19:30:35

  • 179二次元好きの匿名さん25/01/15(水) 01:02:40

    ほしゅ

  • 180二次元好きの匿名さん25/01/15(水) 08:05:20

  • 181二次元好きの匿名さん25/01/15(水) 18:35:45

  • 182二次元好きの匿名さん25/01/15(水) 18:36:17

    どうも、スレ主です
    ようやっと戻ってきたのでぼちぼち書いていきます

  • 183二次元好きの匿名さん25/01/15(水) 22:24:13

    おお!お待ちしておりました!

  • 184二次元好きの匿名さん25/01/15(水) 23:32:28

    おお!お帰りなさい!

  • 185二次元好きの匿名さん25/01/15(水) 23:56:50

    待ってました!

  • 186二次元好きの匿名さん25/01/16(木) 07:53:16

    スレ主さん!そろそろ新しいスレが必要かもしれんぞ!

  • 187二次元好きの匿名さん25/01/16(木) 18:55:49

    スレ主様おかえりなさいませ
    そろそろ次スレが必要になりそう

  • 188二次元好きの匿名さん25/01/16(木) 20:47:55

    次スレ立てます

  • 189二次元好きの匿名さん25/01/16(木) 23:56:50
  • 190二次元好きの匿名さん25/01/17(金) 00:14:32

    埋めるぞ

  • 191二次元好きの匿名さん25/01/17(金) 07:17:13

    うめ

  • 192二次元好きの匿名さん25/01/17(金) 11:36:55

    ゆめ

  • 193二次元好きの匿名さん25/01/17(金) 17:22:43

    うめ

  • 194二次元好きの匿名さん25/01/17(金) 22:29:14

    うめ

  • 195二次元好きの匿名さん25/01/17(金) 22:44:04

    うめ

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