- 1一条ミヤビ◆GrE9MODMBM24/12/22(日) 23:03:22
私は連邦生徒会長とプライベートでバカやるのが日常『だった』連邦生徒会『元』行政官の新生徒会長、一条ミヤビ!
トイレもベッドも机の下も行きつけの喫茶店も施工完了間近の新築ビルもこっそりつくった秘密基地も探したけどバカ会長が見つからない!
リンちゃん!!!!ミレニアムでトンでもないことが起きてるんですけど!!
名前 一条ミヤビ
学年 2年生
所属 連邦生徒会
役職 生徒会長(元行政官)
出身 ヴァルキューレ、捜査局
戦闘 57(コマイヌ不在時は12)
頭脳 82
事務 43
政治 98
神秘 24
技術 96(専門は爆発物)
体力 37(スタミナ)
オカルト 84
医療 78
(新しくスレ画用に画像を生成しました。出番が少なくなるので書類仕事中の姿をどうぞ。ヘイローには目を瞑ってください) - 2一条ミヤビ◆GrE9MODMBM24/12/22(日) 23:04:04
設定・過去スレ一覧
一条ミヤビ設定+過去スレ一覧 | Writeningプロフィール# 名前 一条ミヤビ 学年 2年生 所属 連邦生徒会 役職 生徒会長(元行政官) 出身 ヴァルキューレ、捜査局 イメージCV:冬馬由美さん 戦闘 57(コマイヌ不在時は12) 頭脳 …writening.netSSまとめ(未完成)
一条ミヤビ SS+シーンまとめ | WriteningPart17# https://bbs.animanch.com/board/3110598/ ミヤコ 再起SS (>>97~>>98) https://telegra.ph/%E3%83%9F%E3%83%A4%E3%82%B3-%E5%86%8D%E8%B5%B7SS-06-06 サキ 再起SS (>…writening.net - 3二次元好きの匿名さん24/12/22(日) 23:07:03
たておつです!
- 4二次元好きの匿名さん24/12/22(日) 23:23:32
次スレキタコレ
- 5二次元好きの匿名さん24/12/22(日) 23:29:42
たておつ
- 6二次元好きの匿名さん24/12/22(日) 23:29:56
保守
- 7二次元好きの匿名さん24/12/22(日) 23:55:18
次スレキター!
- 8二次元好きの匿名さん24/12/22(日) 23:57:52
10まで保守
- 9二次元好きの匿名さん24/12/22(日) 23:58:04
保守ノ
- 10二次元好きの匿名さん24/12/22(日) 23:58:08
保守
- 11一条ミヤビ◆GrE9MODMBM24/12/23(月) 00:47:40
>ミヤビちゃんお茶漬けとか好きだったりする?
とりあえずインスタント系の食品は一通り食べてます!
にゃが谷園のお茶漬けの素はストックしてますよ! パックご飯と一緒に!
そのうちお茶漬け専門店とかも行ってみたいですね!
>ミヤビちゃん、申谷カイについてどう思う?
>ミヤビちゃん個人、元ヴァルキューレ、連邦生徒会、生徒会長それぞれの視点で語ってくれると嬉しい
個人「ああいう人がいてもいいと思います。人の趣味嗜好は縛れませんから」
元ヴァルキューレ「ふざけんなばーか! 研究者気質の犯罪者はこれだから嫌なんですよ!」
連邦生徒会「トラブルだけ起こさないで頂ければほんと、はい。ヴァルキューレ時代と違って襲ってくるのが書類仕事なので……」
生徒会長「それをもっとマシな方向に活用してキヴォトスを良くしてほしいんですが駄目ですかね……」
>何となくミヤビちゃんにはストレス溜まったら大量の金平糖を齧っていて欲しい
虫歯になりそうですが、今度やってみましょうか……
>ミヤビちゃんってゲームとか好きだったっけ?
好きですよ! ゲーセンのゲームとかはかいちょーとよく行ってました!
普通のゲームだと弾幕系シューティングが得意です!
- 12一条ミヤビ◆GrE9MODMBM24/12/23(月) 01:35:46
質問まとめが欲しいとのことでしたので纏めてきました!
前スレ分までが入ってます!
そしてそろそろ眠気が限界なので他の質問は明日ということで!
おやすみなさい!
一条ミヤビへの質問集(作成中) | Writening一条ミヤビへの質問集です。省かれているものは展開やシステムに関するものとなりますのであしからず。 Part2# >会長と遊んでて一番楽しかったのは? やっぱり秘密基地作ってるときでしたね! 洞窟を…writening.net - 13二次元好きの匿名さん24/12/23(月) 08:01:50
助かる
- 14二次元好きの匿名さん24/12/23(月) 10:07:28
前スレ200ぅ!!
取り壊したら最終章とかに影響出ちゃいそうだから却下だよ!! - 15二次元好きの匿名さん24/12/23(月) 19:36:40
保持
- 16一条ミヤビ◆GrE9MODMBM24/12/23(月) 20:34:13
質問の続きー!
>普段寝るときって何着てる?普通のパジャマ?半裸?
ちゃんと寝る時はdice1sd5= です!
1 Tシャツとジャージズボン
2 ふわふわもこもこパジャマ
3 すべすべシルクパジャマ
4 Tシャツのみ(下無し)
5 全r
>追い詰めてしまって連邦生徒会に自爆戦術届けられたら残業確定×100とかになるけど大丈夫…いつもの事か
いつものことでもないですし大丈夫でもないです! 万が一そんなことになった場合は、不本意ながら政治的手段を選択する必要があるかもしれませんね。
>ミヤビちゃんって年越しそばとか食べる派?
dice1d3=1 (1)
1 食べまーす!
2 年越しラーメン派です!
3 年を越すときはいつもインスタントかデリバリー、気が付いたら年が変わって……
>ゲーム繋がりで一つ、
>ミヤビちゃん、ムシクイーン大会ガチ勢だけど、可愛さで攻撃力倍率変わるらしいじゃないですか。ミヤビちゃんの可愛さだと何倍になるの?(あるいは可愛さ以外の評価点で攻撃力が上がるカード使ってた?)
私その手の可変系カード苦手なんですよね……。昔はプレイヤーの挙動が影響しないタイプのカテゴリカードばっかり使ってたもので……。
一応昔使った時は1.78倍でした、計算するのが死ぬほどめんどくさくて使うのやめました!
- 17一条ミヤビ◆GrE9MODMBM24/12/23(月) 20:35:12
久しぶりのダイスミス!
寝る時の恰好もう一回!
dice1d5=5 (5)
1 Tシャツとジャージズボン
2 ふわふわもこもこパジャマ
3 すべすべシルクパジャマ
4 Tシャツのみ(下無し)
5 全r
- 18二次元好きの匿名さん24/12/23(月) 20:35:41
エッチなのは駄目!死刑!!
- 19二次元好きの匿名さん24/12/23(月) 20:37:01
寝る時は裸族かぁ……今の時期は流石に布団あっても寒そう
- 20二次元好きの匿名さん24/12/23(月) 21:10:38
なるほど…
- 21二次元好きの匿名さん24/12/23(月) 21:18:32
ほう、これが連邦生徒会長への誘い受けですか
- 22二次元好きの匿名さん24/12/23(月) 21:25:54
体に纏わりつく衣服が邪魔なのか
すごく野生児み溢れるんだけど、ティーパーティー温泉編どう凌いだんだ - 23一条ミヤビ◆GrE9MODMBM24/12/23(月) 21:34:26
さすがに人がいる時はシャツくらい着ますよ!?
どれだけ自分の就寝スタイルに固執してるとおもってるんですか!?
馬鹿かいちょ―とお泊り会した時は
dice1d3=3 (3)
1 着てた(お揃いのシャツ)
2 着てなかった
3 秘密
- 24二次元好きの匿名さん24/12/23(月) 21:36:09
かーっ!卑しかったばい!
- 25二次元好きの匿名さん24/12/23(月) 22:59:42
まさか…二人とも裸族!?
- 26二次元好きの匿名さん24/12/23(月) 23:33:41
エッチなことしたんですね?(画像略)
- 27二次元好きの匿名さん24/12/23(月) 23:51:13
エッチなのは駄目!!!しけぇ!!!しけぇったらしけぇ!!!
- 28二次元好きの匿名さん24/12/24(火) 05:10:11
連邦生徒会は爛れてますね、素晴らしい
- 29二次元好きの匿名さん24/12/24(火) 06:18:14
そういえばお互い無自覚な恋心あったような…これはつまりそういう事ですね!?
- 30二次元好きの匿名さん24/12/24(火) 15:10:22
保持
- 31二次元好きの匿名さん24/12/24(火) 23:42:28
で、初体験はいつなんです?
- 32二次元好きの匿名さん24/12/24(火) 23:44:07
あ、お互い恋心にまだ無自覚だから…誰かが押すか自分から気づかないとしないかと…
- 33二次元好きの匿名さん24/12/25(水) 07:50:22
保持
- 34二次元好きの匿名さん24/12/25(水) 18:00:27
保守
- 35二次元好きの匿名さん24/12/25(水) 22:11:03
モモイvsリオのディベート大会、どこまでがミヤビ会長の仕込みなのか気になるところだぜ……!
- 36一条ミヤビ◆GrE9MODMBM24/12/25(水) 23:51:55
(メリークリスマス、これ書いてて遅れました。ということでかいちょーとのクリスマスの思い出です、ご査収下さい)
「ねーねーミヤちゃん」
「なんですかいちょー」
「プレゼントちょーだい」
はぁ、という声が喉奥から漏れ出た。
日付は一二月二六日、午前一時一三分。仕事は何とか片付いたころ。
ほどほどに仕事を切り上げて、さあ華のクリスマスナイトだ! と思っていた私をどうか笑ってください。
かいちょー仕事終わってないかなーと執務室を覗きに来たのが運の尽き。バネ仕掛けの人形もかくやと言わんばかりの速度で捕獲された私は、自分の裁量で捌ける書類を「ミヤちゃんお願い!」とお願いされてやむなく手伝うことになったのです。
で。
「はいプレゼント、明日の分の書類ですけど」
「やーだー! お腹すいた甘いもの食べたいお外で遊びたーい!」
「私もですけどー!!」
「……じゃあ、行っちゃう?」
「夜中ですよ? やってますかね」
「コンビニならまだ残ってるかもよ? ね、いこーいこー?」
「……まあ、いっかぁ! よし行きましょう!」
がたっ、と椅子を蹴倒す勢いで立ち上がる私達。
ちなみにリンちゃん先輩は現在別案件に掛かりきりのため、このデスマーチに付き合うことはありませんでした。薄情者め。
それはそれとして二人してコートを着込み、お財布を確認して銃を担いでサンクトゥムタワーを出る。
コンビニはどこも開店休業中というか、クリスマスの品物はもう軒並み掻っ攫われた後で。残っているものと言えば季節もののおでんだとか、サンドイッチやお弁当と言ったいつでも買えるものばかり。
それでも、数件見て回れば一つ二つは売れ残りのケーキが見つかった。誂えは少し違うけれど、同じショートケーキ。ただしイチゴは片方にしか乗っていないけれど。
ついでに一本ずつ何種類かの炭酸飲料を買い揃え、売れ残りの安っぽいチキンもいくつか見繕って準備は完了。
今までにないみすぼらしいクリスマスだけれど、まあ仕方ない。それよりも今を楽しむべきだろう。
かいちょーと一緒に、せっせと作った秘密基地に来た。
洞窟をくりぬいて作った、私とかいちょーだけのVIPルーム。設置したテーブルに買い込んできたものを並べると、前に何かで使うかもしれないと思って買っておいた小さなキャンドルをテーブルに並べて火をともした。 - 37一条ミヤビ◆GrE9MODMBM24/12/25(水) 23:52:17
「おおー、ロマンチック……」
「その感想は大分頭悪い感じしますね……」
「でもそうじゃない?」
確かに、と笑い合って、二人して席につく。
電気ももちろん引いてあるけれど、今日はそれをつけずにキャンドルの明かりを頼りに楽しむ日だった。
キャンドルの横に置いてあったグラスを取り出し、軽く中を拭ってからテーブルに並べる。
透明度の低い、安っぽいガラスのグラスだけれど、今を楽しむには十分だ。
「それじゃあ、ミヤちゃん。メリークリスマース」
「はい、メリークリスマス、会長」
好きな炭酸をグラスに注いで、グラスを打ち合わせる。
それっぽく見せているけど、中身はペットボトル飲料だ。味もいつもと変わらない。
それでもどこか普段と違う味に感じるのは、雰囲気のなせる業だろうか。
「あ、ケーキどうしよっか。イチゴ食べる?」
「どっちでもいいですよ。かいちょーが好きなの選んでください」
「んー……じゃあミヤちゃんにあげる! いつもお疲れ様ってことで……」
「いいんですけどね別に……。じゃあ、こうしましょ」
イチゴが乗っかっている方をわざわざ私にくれたので、そのイチゴをフォークで縦半分に切った。
それを横倒しにして、お互いのケーキの上に乗っければ、さらに安っぽくなった二つのショートケーキの完成である。我ながら綺麗に切れた。
「え、いいの?」
「別にイチゴ大好きっ子じゃないですし……。それより、譲られる方が嫌です。さ、食べましょ食べましょ」
「えへへ、私がイチゴ大好きなの知ってるくせにー」
「はいはい」
まあ知ってますけど。
などと言いつつ、ショートケーキに舌鼓を打つ。昨今のコンビニスイーツは発展著しく、美味しいものが食べられるのは実にいいことである。
食べて飲んで、飲んで食べて。何とか買い揃えたクリスマスセットをチキン含めてすっかり食べ尽くした頃には、もう後一、二時間程度で日が昇ってくる時間になっていた。
来年は、もう少しましなクリスマスを送れたらいいんだけどな。 - 38一条ミヤビ◆GrE9MODMBM24/12/25(水) 23:53:04
(尻切れトンボですがここまで。眠気がやばすぎてちょっとぶつ切りですが、なんとかクリスマス中に出したかったので……)
- 39二次元好きの匿名さん24/12/26(木) 00:25:42
???「むにゃ、イチゴミルクは…うひひ」
- 40二次元好きの匿名さん24/12/26(木) 00:41:03
メリークリスマス!
できた後輩だぜミヤビちゃんはよぅ…… - 41二次元好きの匿名さん24/12/26(木) 01:54:46
クリスマスらしくはあるけどせつねぇ...。
- 42二次元好きの匿名さん24/12/26(木) 08:06:01
和気あいあいとしてるのになんで胸が苦しくなるんだろうな
- 43二次元好きの匿名さん24/12/26(木) 16:20:55
かいちょ……
- 44二次元好きの匿名さん24/12/26(木) 23:36:02
クリスマスに゙シャケを
- 45一条ミヤビ◆GrE9MODMBM24/12/27(金) 06:44:07
前回までのあらすじ
アリスを破壊するなんて言い出したリオ会長を止めるために渾身の策に打って出たスーパー可愛いモモイとゆかいな仲間たち!
立場を逆転させて、リオ会長にアリスを助けるための策を考えてもらおうというわた、モモイ(と善意の協力者Mさん)の作戦は見事にハマって、リオ会長はなんとかその気になってくれたみたい!
だけど本番はこれから! 討論なんてネットのレスバくらいしか経験のない私だけど、なんとかやってみせるよ!
絶対にアリスを助けて見せるからね! - 46二次元好きの匿名さん24/12/27(金) 07:10:23
頑張ってねモモイ…!経験がレスバしかないのはともかく…頑張れば潜在力的になんとかなるかもしれないし方向性の違いでカンペ頼りになるかもしれないがとにかく頑張れ!
後ネットのレスバは恥ずかしい事だからやめようね!そういうのはシュロちゃんの方が似合うから(風評被害) - 47二次元好きの匿名さん24/12/27(金) 18:06:21
レスバかぁ
不安だ… - 48二次元好きの匿名さん24/12/28(土) 00:22:11
ネットサーフィンが趣味なので風評被害とも言い切れない
- 49二次元好きの匿名さん24/12/28(土) 09:27:48
保持
- 50二次元好きの匿名さん24/12/28(土) 19:32:27
保持
- 51二次元好きの匿名さん24/12/28(土) 21:12:51
善意の協力者Mさん……一体どこの連邦生徒会長なんだ……
- 52二次元好きの匿名さん24/12/29(日) 01:29:24
このレスは削除されています
- 53二次元好きの匿名さん24/12/29(日) 01:31:52
シュロちゃんとミヤビ会長が友だちなの今でもバグなのかと思う
- 54二次元好きの匿名さん24/12/29(日) 08:52:05
は
- 55二次元好きの匿名さん24/12/29(日) 17:42:58
かっこいい時のモモイって本当にかっこいいからな…
- 56一条ミヤビ◆GrE9MODMBM24/12/29(日) 17:58:07
(一気に書き上げたのでどこか矛盾点があるかもしれません。リオがどこまで知っているのかもあんまりはっきりわかってません。全てはフィーリング、許して。なんで私はこの状態で討論なんか始めたんですか?)
「キヴォトスの危機、ってどういうこと?」
モモイが疑問の声を上げる。
リオがなにかに備え、何かを危惧してアリスを破壊しようとしたことは理解しているものの、この場においてその詳細はリオ以外の誰にも共有されていない。
リオは一拍おいて、
「そもそも、アリスという存在がどういうものなのか、あなた達は理解している?」
「だから、魔王なんでしょ? この前みたいに暴れちゃうかもしれない、危ない機械だって」
リオの言ったことをそのまま繰り返すモモイに、リオも頷いて、
「この場で言っているのは、天童アリス──AL-1Sという機体が何を目的に作成されたものなのか、ということよ」
「何を目的に、って……。そんなの誰もわからないでしょ? そんな資料ないんだし……」
「資料はない。けれど同じ年代に制作されたと思しき他の機械群や、ミレニアムが蓄積してきたデータからその大まかな目的は推察できるわ」
一度言葉を切る。此処から先はリオが今まで目指したことのない行いだった。
合理性のために、自身の出した合理的結論を否定するという矛盾。
「今のキヴォトスよりも前の時代、私達とは別の存在が作りあげ、『無名の司祭』と呼ばれる者たちが崇拝したオーパーツ。名もなき神々の王女。その目的は、今のキヴォトスを消し去り、かつてのキヴォトスを再び取り戻す、回顧という目的のための兵器に他ならないわ」
「ん、んー……? む、無名の司祭? 名もなき神々の、おう、あー、えーっと……もっとわかりやすく言って! 私はあんまり頭よくないんだよ!?」
「お姉ちゃん、そんな情けない言い方ってないよ……」
「……そうね。簡潔に言うならば、天童アリスは私達より前にキヴォトスに住んでいた人が作った、私達を滅ぼすための兵器なのよ」
「なるほど、わかんないけどわかった! ……じゃあやっぱり、壊さないと危険だってことじゃない?」
リオの言葉にどよめいていた観衆が、モモイの言葉に息を呑む。
この光景を見ていた多くの人が、リオの表現に脅威を感じ、しかしモモイの言葉にも抵抗を示していることは明らかだった。 - 57一条ミヤビ◆GrE9MODMBM24/12/29(日) 18:02:08
もとより、アリスはミレニアムの住人の多くと触れ合ってきた。
その人柄、無邪気で明るく、子供っぽくはあっても不快になりづらいアリスに、誰もがその心を許していた。
もちろん、人によってその度合は違うものであるし、人によってはそれが嫌いだという人もいるだろう。
だが、だからといって死んでしまえばいいと思う者などいなかった。
「いいえ、だからこそアリスの生存には勝ちがあるのよ。なぜなら、その脅威がアリスだけだとは限らないのだから」
「アリスだけじゃ、ない?」
「一年生のあなたは、『雷帝』という人物を知っているかしら」
「誰それ、ゲームのキャラとか?」
「違うわ。彼女はかつてゲヘナに君臨し、数多の兵器を生み出してきた危険人物。その兵器群は正しく完成すれば、キヴォトス全土を危機に陥れることが可能というものだったわ」
思い出す。
ミレニアムに入学した頃、ゲヘナの周囲がきな臭い雰囲気に包まれていたことを。
当時からセミナー入りを打診されていたリオにとって、それは決して他人事ではなかった。
幸い、当の本人は卒業という形でキヴォトスから姿を消したものの、その脅威は今も未発見の兵器群という形で残っている。
それが本人の享楽のために誂えられたものなのか。それとも、何かに備えて作り出されたものなのかはわからない。しかし、そのような力を保有することが、キヴォトスの滅びに対抗する手段として一つの回答になりえることをリオは知っている。
「なにかに備えるためには、それを知らなければならない。『雷帝』の事をよく知るからこそ、今のゲヘナは『雷帝の遺産』に対して徹底した対策を講じているの。それは私達にとっての『無名の司祭』、わたしたちにとっての『古の民』となりうる」
「会長、もうちょっとわかりやすく!」
「……つまり、アリスを解析し、リバースエンジニアリングを行うことで、同等の技術に対して対策を講じることができるようになるということよ」
リオの言葉に、技術系の生徒は大きく頷く。
同席しているウタハもそれには賛同の意を示すが、そこに再びモモイの声が飛び込んできた。
「なるほどなるほど、えっとそれじゃあ……会計! 早瀬ユウカさんからの質問です!」
どうどうとカンペを掲げ、片手でユウカを指し示すモモイ。 - 58二次元好きの匿名さん24/12/29(日) 18:05:08
カンペ堂々と掲げるモモイ可愛い(可愛い)
- 59一条ミヤビ◆GrE9MODMBM24/12/29(日) 18:08:27
「アリスを救い、彼女をミレニアムの一員として受け入れたとして、その後アリスが暴走した場合、それによって被害と混乱は間違いなく生じます、その辺り、どのようにお考えですか!」
「せめて誰からなのかは黙っておくべきじゃないかしら」
ぼやくように言いながら、リオはモモイの隣でこちらを見る姿を見た。
頼れる後輩、セミナー一の常識人。自分とはちがう、非合理性に理解を示せる正しい後輩。
彼女が、こちらを見ている。
背筋を正し、リオはまた一つ息を吸った。
「……では、逆に。アリスを破壊した後の被害について、考えたことはあるかしら」
「……アリスを破壊した後の、被害? そりゃ、アリスはいなくなっちゃうけど、それ以外になにかあるの?」
「あるわ」
言い切って、モモイの顔色が少し青くなっていることに気づいた。
自分は耐えられる。最初からそのつもりでミレニアムの悪役になるつもりだったのだからどうということはない。おそらく。
けれど彼女は違うだろう。助ける案を手に入れるためとはいえ、こんな無謀なことをしてまで助けたいと思う相手を破壊するべきだと主張し続けるのは、きっと大変な重圧になる。
だから。──だから、というのは、少し変だけれど。と、リオはひとりごちて。
「まず、すでにアリスを破壊するという行為がミレニアムの総意によって行われたとしましょう。そうなれば、アンドロイドへパーツを供給するミレニアムの産業は多大な打撃を受けることになる」
この状況になった時点で、問題は複雑化している。
リオ一人が問題を抱え込んで暴走したことにすれば、ミレニアムの信用低下は最低限で済んだ。もちろんある程度の打撃は避けられずとも、秘密裏に事を運べれば大きな問題にはならないはずだった。
しかし、現在ミレニアム中に中継されているこの場で『アリスの破壊』を挙げられた以上、これを実行するのはミレニアムがそれを認めたことになる。
「アンドロイドの基本的人権、だよね。でもアリスは正式に製造されたアンドロイドでもなければ、そういった認定を受けてるわけでもないよ?」 - 60一条ミヤビ◆GrE9MODMBM24/12/29(日) 18:17:06
「けれど試験を受けさせればほぼ間違いなく、一定以上の知性を持った一個体であることは証明されるでしょうね。それはミレニアムの多くが知っていることよ。そんな彼女を将来的な意見性を理由に破壊したとなれば、ある程度の武装を施したアンドロイドたちからの非難の声は避けられない。最悪、ミレニアムが供給していたパーツの多くを買い渋られる、あるいは契約を打ち切られる危険性すらあるわ」
計画を立案した際に、この問題は最初に上がったものだった。
しかし秘密裏の作戦であれば問題ないと試算したことが、今脅威となってリオの前に立ちはだかっている。
モモイはなるほど、と頷いて、
「でも、それじゃあアリスの危険性をもっと広く知らせて、理解してもらうって手もあるんじゃない?」
「そうね、それはそのままミレニアムの弱点に変わる。さっき雷帝の話をしたけれど、今のゲヘナがもし雷帝への対策に他の学校の手を借りていれば、今のゲヘナの政治的立場はもっと低かったはずよ。自分の学校から出た問題を他の学校に手助けしてもらうというのは、それだけ大きな借りになってしまう」
それが、学校が他自治区へ助けを求めない理由でもある。
自校のことは自校の内で。それが貫けなければ学校としての地位は少しずつ削り取られる。
ましてや『技術』によってのし上がってきたミレニアムサイエンススクールが、ほかでもない『技術』の問題に対して他校の手を借りるのは、通常よりもずっと大きなリスクとなり得た。
「じゃあさじゃあさ、アリスを壊しても大きな被害がでて、助けても問題を解決できないなら会長の言ってたキヴォトスの危機が訪れる。どっちを選んでもミレニアムにとっては厳しい道だってことだよね」
「ええ、そのとおりよ」
「じゃあ──次の質問」
「──連邦生徒会長、一条ミヤビさんからの質問です!」 - 61一条ミヤビ◆GrE9MODMBM24/12/29(日) 18:29:01
来た。
この構図を描いたのは、あのお節介焼きな政治家だろうと当たりをつけていた。
人と人との折衝が彼女の仕事だ。自分とは違い、一人でではなく、大勢を巻き込んで事態を動かすことをためらわない人間。
それはつまり、相手がやられて嫌なことを熟知しているということでもある。
リオにとってやられて最も困ることは、連邦生徒会からの介入とミレニアムの信用失墜。
会長職の不信任という一手でその両者を強引に引き寄せるやり方は、政争というものがほとんど存在しないミレニアムの人間には思いつかないやり方だ。
「AL-1S──天童アリスを救いにいくということは、キヴォトスにもたらされる危機を未然に防がず、希望的観測によってそれに対処することになります」
モモイの声音で、ミヤビの言葉が語られる。紙はさっきまで持っていたメモ用紙とは別のものに見える。おそらくはこの討論中に即席で誰かに書かせたものだろう。
この討論を、彼女も、そしておそらくは連邦生徒会全体も見ている。
「今現在、AL-1Sはキヴォトスに対する脅威としてその一端を発露させました。今ここで彼女を助けるというのなら、この問題を認識した学校の多くはその行動を『悪』と定義するでしょう」
それはキヴォトスを危機に陥れ、他の学校への被害を容認することでもあるからだ。
リオにはその言葉が理解できた。特にゲヘナは過激な反応を示すだろう。かつて雷帝に辛酸を舐めさせられた者として、アリスのような危険因子に対する対応は苛烈なものになることが想定される。
今こうして喋っている本人は、なんだかよくわからないという顔をしているが。
「AL-1Sを救うというのならば、天童アリスを破壊するべきだと定義する者こそが『悪』であると示す理由を提示してほしい」
「天童アリスを救うべきだとする、『正義』の理由があなたに示せますか」 - 62一条ミヤビ◆GrE9MODMBM24/12/29(日) 18:53:26
「それ、は」
喉が、カラカラに乾いていた。
──わかっている。これが今まで自分がしようとしてきたことだ。
己の示した合理性が、危険因子は排除しなければならないとしてきた合理性が牙を剥いただけのこと。
けれど、反論しなければならない。
自身の合理性を、合理性によって打ち砕く言葉を生み出せなければ、ミレニアムが終わってしまう。
自分が負けるのはいい。けれど、ミレニアムをそれに巻き込むわけには行かない。
「会長」
モモイが、恐ろしく真っ直ぐな瞳でリオを見ていた。
「……そ、れは」
「なにをまごまごやっているのでしょうね、ザ・下水の女神様が」
「っ!?」
声は、後ろから聞こえた。
リオの側には、誰もいないと思っていた。突き放して、放り出して、閉じ込めてきたはずの相手が、小憎たらしい笑みを浮かべて、そこにいた。
「ヒマリ……!? いったい、どうして」
「私には頼れる後輩がいますからね。便所・ザ・ボッチ飯皆勤賞のあなたとはちがって」
「べん……なに……?」
「ま、まあそれはいいのですよ。それより、とっとと言いなさい。アリスを殺そうとするほうが悪いという理由を」
いつも通りそのものの彼女は、リオの傍らにゆっくりと並ぶ。
「あなたはアリスが憎いわけではないのでしょう。なら、今最もミレニアムを救うに足る方策を示せばいいだけです。それがたとえ、最初にあなたが示した合理性を捻じ曲げるものだとしてもね」
ヒマリの突き放すような言葉に、リオは一度瞼を下ろし、それから、
「──彼女は、ミレニアムサイエンススクールに所属する当校の生徒であり、彼女の行いは人を傷つけはしても、悪意を持ってそれをなしたことはない。故に、私はセミナーの会長として彼女の権利を守る義務がある。そして、アリスはミレニアムにとって貴重な技術を保有する特別な生徒でもあるわ」
「天童アリスは、ミレニアムの生徒よ。それを損なおうとするのなら、その主張こそミレニアムへの侵略を意図した意見だと言わざるを得ないわね」 - 63一条ミヤビ◆GrE9MODMBM24/12/29(日) 18:55:17
「……思い切りましたね、リオ会長」
執務室、別の机で討論の様子をモニタリングしていたリンが言った。
「でもいい手です。アリスちゃんを守るなら、これ以上の宣言はないでしょう」
ミヤビが続け、そしてモニターへ支線を戻す。
「今の彼女の言葉は、アリスちゃんをミレニアムの一員としてセミナーの会長が認めるとともに、彼女の特異性を認定した。それを損なうことはミレニアムの技術力、戦闘力を削ぐことであると定義したものです」
「つまり、他所の学校や我々が『天童アリスを破壊せよ』と告げたところで、ミレニアムへの侵攻の意思があるとして、一方的に悪者にされる構図ができるわけですか」
「あの宣言は会長職にいる人間にしかできません。彼女が会長職から退いた時点で、あの手は使えず、他校からの干渉によるアリスちゃんの破壊もあり得たでしょうね」
一口水を含み、喉を潤す。
討論の行方は趨勢を決しようとしていた。
「やればできるじゃないですか、リオ」
「合理的に判断したまでのことよ。アリスを破壊してミレニアムを危機に晒すことになる今の状況よりも、アリス本人を穏便に対策したほうがマシだと」
「またまた、素直じゃありませんねえ」
言葉をかわす二人を前に、モモイは再び口を開いた。
「ねえ会長、それじゃあアリスのことはどうするつもりなの?」
「……エリドゥで徹底的に彼女を検査して、彼女とあの機械群との繋がりを断つ方法を探すわ。それから、彼女の安全性が確保できたら、普通校舎に戻れるよう手配することになるでしょうね」
その言葉に、モモイは安堵のため息を付いた。
目論見は、ひとまず成功と言っていいだろう。これでアリスも助かると、張り詰めた糸が緩む。
”両者、討論の答えは出たかな”
「うん、リオ会長の勝ちだよ。それでいいよね、皆」
モモイの後ろに並んでいた大勢が、それに頷く。ドローンからの映像を見ていた多くの生徒、市民たちも、問題は残ってもそれを解決する道筋はあると希望を持って、
『──それでは困ります、リオ会長』
救うべきか、壊すべきか。
その判断を迫ることとなった当事者が、硬い表情でドローンのホロ映像に映っていた。 - 64二次元好きの匿名さん24/12/29(日) 19:01:35
リオが会長を降りて連邦生徒会に仕事を丸投げしても許される状況だな
終わクロほど導線が引かれていたわけでもないし…どうするんだろうな - 65二次元好きの匿名さん24/12/29(日) 19:03:34
- 66一条ミヤビ◆GrE9MODMBM24/12/29(日) 19:13:41
「……アリス? なぜ」
『討論、聞いていました。モモイ、アリスを助けるために嫌な役をさせてごめんなさい。それから会長、ありがとうございます』
アリスは、重苦しい表情のまま続ける。
『でもいいんです。やっとわかりました。アリスは、ここにいちゃいけないって』
「ちょ、ちょっとまって──」
『アリスは魔王です。だけど、アリスは勇者です。勇者は、皆を助けるために魔王を倒さなきゃいけません』
言葉が続く。
その気配に嫌なものを感じて、ヒマリがドローンの中継先をたどる。
「エリドゥから直接接続しています、こんな高出力の通信アンテナ、どうやって」
『アリスは、本当に、本当に、ほんっとうに幸せでした。沢山の仲間に囲まれて、こうしてアリスを助けようと集まってくれる仲間に恵まれました』
「待ちなさいアリス、あなたはっ」
「何言ってるのアリス! ねえ、話を聞いてってば!!」
「逆侵入、は、まずっ」
ぶすん、とヒマリがハッキングに使ったハンディPCが煙を上げる。逆に侵入され、大容量のデータを桁違いの速度で送り込まれて、機械が悲鳴を上げたのだ。
『だから、アリスは魔王を倒します。魔王のアリスを、勇者のアリスが倒して、皆を助けます。他の誰でもない、アリス自身が。だから』
「アリス!!」
『ここにはこないでください。これは、勇者のクエストですから」
『ぱんぱかぱーん! ゆうしゃありすは、せかいをすくうためにたたかうことをけついしました!』
通信が切れた。
誰も、何も喋らない。何を言っていいのか、どう声をかけるべきなのか、誰もわからなかった。 - 67一条ミヤビ◆GrE9MODMBM24/12/29(日) 19:17:42
そんな中で唯一人。
「こ、こ、こんの、おバカさんがああああああ!!」
「お姉ちゃん……」
「モモイ……」
ほぼマジギレだった。
モモイは怒り狂う、という言葉はこういうときに使うのか、というほど怒り、そしてそれ以上に悲しんでいた。
「皆、アリスを一発ひっぱたきに行くよ! あんな風に勝手にお別れなんてさせない! 私達の冒険を、あんなふうに一方的に打ち切りエンドになんてさせないんだから!」
「……うん、そうだよね、助けよう! それで私も一発叩く!」
「わ、わたしも! 外は、苦手だけど……一緒に行くから」
ゲーム部の三人が気焔を上げるそばで、もう一人。
「私も手伝うわ。あの都市のことは、私が一番よく知っているから」
「会長! もっちろん大歓迎だよ! それで、他の皆はどうするの! アリスにあんな事言わせて、そのままほっぽっとくつもり!?」
煽り立てるようなその言葉に、一人、また一人と、その意気にあてられていく。
エンジニア部はエリドゥへ向かうための準備を指示し始め、ヴェリタスはエリドゥのシステムへ侵入できないか相談を始めていた。
その言葉は、ドローンを通じて画面の向こうにも伝わっていく。
”それじゃあ、討論はリオの勝利だね。リオは会長を続投、アリスを助けることをミレニアムの総意とします!”
ぐびり、と先生がスキレットを一度呷り、そうして討論会は終結する。
「よーし、いこう皆!」
勇者を救うために、仲間たちが立ち上がった。 - 68一条ミヤビ◆GrE9MODMBM24/12/29(日) 19:20:32
(本日はここまで。喫茶店で一気に書き進めたのでテンポとか終わってるかもですね。ここからは脳みそ空っぽにしてエリドゥ攻略戦になります。まじでこの流れにした過去の自分をぶん殴りたいです、脳みそのカロリーなくなっちゃう)
- 69二次元好きの匿名さん24/12/29(日) 19:20:33
アリス…思い詰めてるだろうからそうなるのも分かる…
でも…そんなことさせたくないしさせるわけにはいかないよね!
という訳で…さあみんな!自己犠牲しようとしてる勇者を助けに行こう!
討論シーン良かったです
政治詳しくない自分でも色々わかりやすかったですし - 70二次元好きの匿名さん24/12/29(日) 19:26:04
でもミヤビちゃんが自縄自縛して残業確定、鬼の一万日する場面は見たいじゃんね
- 71二次元好きの匿名さん24/12/29(日) 19:30:55
- 72二次元好きの匿名さん24/12/29(日) 19:48:35
投下乙
こういう面白い政治な話が好きだからミヤビスレが好きなんだよね - 73二次元好きの匿名さん24/12/29(日) 21:53:50
おつです!!!!!!!!!!登場人物全員かっこよすぎる!!!!!!!!!!!!!!!!!
- 74二次元好きの匿名さん24/12/29(日) 23:11:25
おつです!
なるほど、こうきたか
原作とは違い、ミレニアム総出でアリス救出、というか説得か
面白くなってきたぞお - 75二次元好きの匿名さん24/12/30(月) 08:25:14
「大勢を巻き込んで事態を動かすことをためらわない」のをリーダーの特徴と考えると
モモイが今回見せたのはそんな先導者としての素質の片鱗……なのかもしれんなぁ - 76二次元好きの匿名さん24/12/30(月) 18:39:15
銃を使わないまま政治力だけでリオ会長を味方にしちゃうのえげつねぇ
アロナも鼻高々に違いない
出番ないと言いつつミヤビ会長の存在感ぱない - 77二次元好きの匿名さん24/12/30(月) 22:38:22
たとえカンペ有りとはいえ壇上に立って意見をぶつけたことはモモイにとって大きなプラスになってそうね
場の雰囲気にあてられたともいう - 78二次元好きの匿名さん24/12/31(火) 08:30:16
そういえばここの先生は酒飲みだったな……でも締めるべきところしっかり締めててかっこいいぜ
- 79一条ミヤビ◆GrE9MODMBM24/12/31(火) 17:12:13
(一周年です。皆様良いお年を)
「で」
ミレニアム、大講義室。
講談に立つモモイが見渡すと、そこにはミレニアムの名だたる部長たち、そしてモモイに賛同したたくさんの生徒たちが並んでいた。
モモイの傍にはまとめ役としてユウカが立ち、皆を見渡せる位置で先生が椅子に腰かけてその様子を見守っている。
「具体的にどう進めよっか!」
「大雑把に言えばエリドゥに突っ込んでアリスを説得して、そのあとアリスを徹底的に検査して方法と対策を検討実施するっていうのが基本プランになるけど……」
「その点について、私から一つ大事なお話が」
真っすぐに手を上げたのはヒマリ。
その横には端末を片手に何かを操作しているリオが大人しく座っている。
「はい、スーパー美少女ハッカー!」
「はいありがとうございます。まずエリドゥの現状に関して、判明している全ルートを使用してヴェリタスが調査した結果ですが」
「エリドゥの全システムは完全に掌握され、外部からのハッキングは不可能です」
「……マジ?」
「マジです」
「まだ調査中のところがあったり「しませんね」だめかぁっ!!」
ミレニアム、いや下手をすればキヴォトス一と言っても過言ではないヒマリの言葉に、会議室は騒然となった。
ヴェリタスが無理であるなら、オンラインでエリドゥに手を出す方法はなくなったことになる。
「補足しておくと、今私が正規の手段でのアクセスを試みたけれどすべて弾かれたわ。事実上、エリドゥの電脳は完全に孤立状態よ」
「うーん、じゃあ直接乗り込むしかないね!」
「……そ、そうね」 - 80二次元好きの匿名さん24/12/31(火) 19:43:59
>「まだ調査中のところがあったり「しませんね」だめかぁっ!!」
ここの勢いすき
- 81二次元好きの匿名さん25/01/01(水) 00:13:59
あけおめでござる
- 82二次元好きの匿名さん25/01/01(水) 00:16:27
あけましておめでとうございます!今年もよろしくお願いします!
エリドゥ完全掌握…アリスが一人でやったのか…?
でもアトラハシースやケイ抜きでやれるとは思えない気もするが…ケイがやったとしたらもうアトラハシース発動しそうだし…どうやったんだろうか? - 83一条ミヤビ◆GrE9MODMBM25/01/01(水) 00:23:22
あけましておめでとうございます。丸々一年、長きに渡るお話にお付き合いいただき、誠にありがとうございます。
今後もオリジナル展開全開&ダイスの影も形もなくなりそうですが、のんびりお付き合いいただければ幸いです。
くわえて、いつも保守してくださっている方々、本当にありがとうございます。いつも助かっております。 - 84二次元好きの匿名さん25/01/01(水) 10:22:33
保持
- 85二次元好きの匿名さん25/01/01(水) 11:29:23
あけましておめでとう
ミヤビちゃんと年を越せて嬉しい
来年はおばか会長も連れてこないとな
なぁアロナ - 86二次元好きの匿名さん25/01/01(水) 18:21:55
保持
- 87二次元好きの匿名さん25/01/01(水) 23:35:15
なんだかんだ流れでモモイがリーダー張ってるのすき
ヒマリのことスーパー美少女ハッカー呼びしてるのもすき - 88二次元好きの匿名さん25/01/02(木) 09:46:59
あけましておめでとうございます!
オンラインがダメならオフラインでいくしかない
要はカチコミじゃあ!! - 89二次元好きの匿名さん25/01/02(木) 15:50:28
諦めが早い!→切り替えが早い!
つまりフットワークが軽いんだよね、これはこれで強み - 90二次元好きの匿名さん25/01/02(木) 15:55:36
あっ最後戸惑ってるのこれ会長か!
切り替えの速さに戸惑ってたのね - 91二次元好きの匿名さん25/01/03(金) 00:04:00
保持
- 92二次元好きの匿名さん25/01/03(金) 08:58:23
ミヤビちゃんの初夢はなんだったのかなー
…これもヒミツ? - 93二次元好きの匿名さん25/01/03(金) 18:56:38
保持
- 94二次元好きの匿名さん25/01/04(土) 00:03:12
あけましておめでとうございまーす!
今年もミヤビちゃんの活躍楽しみにしてます - 95二次元好きの匿名さん25/01/04(土) 08:46:15
三が日も終わってしまいましたが連邦生徒会に仕事納めと仕事始めの概念はあるんですかミヤビ会長?
- 96二次元好きの匿名さん25/01/04(土) 17:29:10
連邦生徒会の休日という概念は撤回された
あるのはスクラップ&スクラップ - 97一条ミヤビ◆GrE9MODMBM25/01/04(土) 20:29:55
- 98二次元好きの匿名さん25/01/04(土) 23:28:10
顔のいい女
- 99二次元好きの匿名さん25/01/04(土) 23:31:31
振袖可愛いですね!
初夢見なかったか…でも熟睡できたならヨシ! - 100二次元好きの匿名さん25/01/05(日) 00:40:19
背高いのに可愛いってずるいなぁ
- 101一条ミヤビ◆GrE9MODMBM25/01/05(日) 02:46:33
「っていっても、直接乗り込むってどうするのよ」
ユウカの言葉に、リオが添えるように口を開く。
「言っておくけれど、すでにエリドゥは厳戒態勢よ。あらゆる監視カメラはメインサーバーに接続され、一元管理できるようになっている。どこから忍び込んでもすぐに見つかるわ」
「海路は?」
「ダメね」
「陸路も?」
「もちろんダメよ」
「……地下!」
「真っ先に潰したわ」
「空からドローンで!」
「対空警戒も万全よ」
「なーんで得意げなのこの会長は!?」
事もなげに言うリオに、おぎゃー! と吼えるモモイ。
それを尻目に、才媛たちはその頭脳を遺憾なく発揮するための方法を模索していた。
「この都市計画書によれば、地下鉄による輸送網や地表の輸送鉄道があるはずだ。そこから侵入できないかな」
「でもそこも監視カメラはあるんですよね? 見つかっちゃいません?」
「うちで目を盗めばごまかせるかもしれないけど……。もっとデータが欲しいわね。部長、なんとか内部に潜り込めないかしら」
「やってやれないことはないですけど、何をやったのかアリスの電子戦能力が爆発的に上昇してるんですよねぇ……。普段通りとはいかないでしょう」
「めんどくせぇな、直接ぶっ壊して押し通るってわけにはいかないのかよ?」
「無理よ、大量の警備ドローンが常に最大数になるよう生産されるわ。エリドゥの生産力はぴか一よ」
「だからなんで自慢げなんだよおめぇはよ……」
議論は踊り、されど進まず。どこぞの誰かが言った言葉ではないが、提案のことごとくは通用しないとエリドゥの制作者本人からお墨付きをもらう始末だった。
その有様に、ユウカはモモイと顔を見合わせ、どうすべきかと思案する。 - 102二次元好きの匿名さん25/01/05(日) 11:17:43
そりゃ自作の要塞都市だものね、自慢の一つや二つしたくもなるよね……
- 103二次元好きの匿名さん25/01/05(日) 11:22:36
自信満々に得意げになってそうね会長…可愛い
はてさて原作通り輸送路からの突入に決まるのかそれとも違うのか…楽しみですね
…生産追いつかないレベルの火力で蹴散らしてのゴリ押し突入が手っ取り早いか?(脳筋) - 104二次元好きの匿名さん25/01/05(日) 11:51:33
自慢げなのもいいが…
ポンコツレベル上がってない? - 105二次元好きの匿名さん25/01/05(日) 12:30:36
- 106二次元好きの匿名さん25/01/05(日) 13:04:20
アリウスの巡航ミサイルがまだあったりしないかな?
もし在庫がそれなりにあるなら飽和攻撃するのも手かな
あとはゲヘナやトリニティの砲兵隊に出張ってもらうか
いくらなんでも砲弾は迎撃できないよね? - 107二次元好きの匿名さん25/01/05(日) 16:29:45
まだミレニアム内の問題なので(ミヤビ会長はちょっと手を出しているが)他校から協力を募るのは政治的に選択できない
- 108一条ミヤビ◆GrE9MODMBM25/01/05(日) 18:04:10
「……私達だけじゃ無理ね。なら、もっと多くの人の手を借りるまでよ」
「ユウカ?」
何かを決めた様子のユウカが視線を上げ、モモイは不思議そうにそれを見た。
「ノア! セミナー権限で電子技術、生産、物流にノウハウのある企業に要請掛けてくれる? 報酬は今期予算と私の個人資産から出すわ。それと、必要なら成功した場合のエリドゥへの優先的な展開の許可もちらつかせて構わないから」
「わかりました。しばらくお財布が軽くなりそうですね、ユウカちゃん」
「ちょっとユウカ、何言ってるの!?」
「ミレニアムの生徒だけじゃ手が足りないのよ。エリドゥの規模は普通の都市よりもずっと上、そこのリソースがすべて防衛に使われるならそれを押しつぶすだけの物量が必要になるわ」
だから、とユウカは一つ置いて、
「物量には物量を。どれだけ高性能AIによる電子制御で効率化しても、物理的限界は存在する。それを超えるだけのリソースをつぎ込めば、制圧可能よ」
「む、無茶苦茶だよ……。大体、セミナーが言ったからって皆が手を上げてくれるとは限らな……」
モモイの言葉を遮るように、ノアの端末に通知が届く。
それは一つ、二つと始まり、そこから一斉に皆の端末の通知音が鳴り始めた。
「えっ……? こ、これ、もしかして」
「ユウカちゃん、私達が個人的にお付き合いのある企業からです。報酬を承諾、参加してくださるそうですよ」
「おっと、エンジニア部のお友達からもだ。工場とラインを使っていいと言ってくれている」
「うわ、わ、わ! どっからみてたのこいつら……! 私達とやり合ってるハッカーたちも面白そうだからやらせろって!」
「……うっそー」
口々に端末を掲げて、こっちも、こっちも、と参加表明の通知が来ていることを知らせる光景を目にして、モモイは思わずポカンと口を開けてしまう。
それはリオも同じだった。なぜこんなに動くのか、それが分からない。
「……企業が、なぜ?」 - 109一条ミヤビ◆GrE9MODMBM25/01/05(日) 18:14:29
問いに答えたのはやはりユウカだった。
「簡単ですよ、会長。利益です」
「利益? でも、一つの企業に支払える額なんてそう大したものでも……」
「違います、目に見える利益じゃない。私たちが最も大切にしている利益は──恩」
「……恩?」
ユウカが頷き、
「彼らが得られる利益は、私からの参加報酬とエリドゥに使われているテクノロジーのデータ。そして、私達からの要請を受けて私たちを助けたという明確な『貸し』です。参加報酬だけではさすがに企業を動かすのには弱いですが、生徒会に恩を売れるとなれば動く企業は必ずいますからね」
「そんなことで……」
「そんなことで動くんです。そんなことのために動くんです。経済、企業、技術、全て数字と論理で動く冷たい概念ですが、それを動かしている側には必ず『こうしたい』『こうありたい』という熱がある。──私、お金とそれを動かす人間には少し詳しいですから」
にやりと笑うユウカ。
そこへ目掛け、モモイがびたーんと駆け寄って抱き着いてきた。
「へぶっ」
「すごい! 凄いよユウカ! ただのふとももじゃなかった!」
「ぶっ飛ばすわよ!!」
「いったぁぁ!?」
頭に拳骨を落とされながらも、笑みを消さないモモイに、ユウカも笑う。
「いよーし! これで数はどうにかなりそうだね! 皆、物量は考えずにどこから行くのが一番効率良いか考えて! ミドリ、私よりシミュレーションゲーム得意でしょ、一緒に作戦考えよ!」
「お、お姉ちゃん、明らかに私より頭いい人がいっぱいいるんだけど!」
「三人寄ればもんじゃの知恵っていうでしょ!」 - 110二次元好きの匿名さん25/01/05(日) 18:24:53
それを言うなら文殊の知恵だよモモイ!
企業…頼りになりますね! - 111二次元好きの匿名さん25/01/05(日) 19:15:32
そら好意悪意問わず、事実上の国たるキヴォトスの自治区それも三大校(≒列強)の首脳部に恩を売る機会を逃す企業なんてもう潰れてるよねぇ
しかも後々経済特区への優先進出権が付いてくるかもとなればなおさら - 112二次元好きの匿名さん25/01/05(日) 19:42:18
放置してたら自分たちにも火の粉が降りかかってくるかもしれないので、自衛ってのもあると思う
- 113二次元好きの匿名さん25/01/05(日) 21:20:24
すごい勢いで絆パワーが集まっている! ユウカかっこ良すぎやろ……!
- 114二次元好きの匿名さん25/01/06(月) 07:18:19
保持
- 115二次元好きの匿名さん25/01/06(月) 15:04:42
顔の良きものミヤビ
- 116二次元好きの匿名さん25/01/06(月) 20:15:40
そっか企業がいたか
こりゃミレニアムは「大きな貸し」が出来てしまったな - 117二次元好きの匿名さん25/01/06(月) 20:16:55
こんな可愛らしい感じで高身長でめっちゃお姉さんボイスなの頭おかしくなりそう 俺ゲマトリアになるかもしれん
- 118二次元好きの匿名さん25/01/06(月) 21:16:03
色彩が来ればいくらでも連邦生徒会に責任と貸しを押し付けられるからミヤビ生徒会長は残業だ
- 119二次元好きの匿名さん25/01/07(火) 08:01:07
>「私、お金とそれを動かす人間には少し詳しいですから」
ここすき
- 120二次元好きの匿名さん25/01/07(火) 17:38:43
保持
- 121二次元好きの匿名さん25/01/08(水) 00:03:32
保持
- 122一条ミヤビ◆GrE9MODMBM25/01/08(水) 00:05:01
(お待たせしております。明日辺り更新できると思います)
(キヴォトスで経済の話なんか考えto night…ミレニアム発明いっぱい、お金いっぱいでいいじゃないか…) - 123二次元好きの匿名さん25/01/08(水) 00:08:04
実際いろんな発明とか特許とか金銭面は沢山ありそうなイメージですよねミレニアム
- 124二次元好きの匿名さん25/01/08(水) 00:56:01
なんならリオ自身の手腕で財政が火の車になってもゼロから回収できそう
- 125二次元好きの匿名さん25/01/08(水) 07:36:17
このレスは削除されています
- 126二次元好きの匿名さん25/01/08(水) 16:23:57
クロノス「出番ですね!」
- 127一条ミヤビ◆GrE9MODMBM25/01/08(水) 23:22:49
「……ええ、わかったわ。引き続き周辺の値動きには十分注意してちょうだい」
「どうしました、アオイちゃん」
「ミレニアム自治区内の企業が一斉に活動を始めたわ。セミナーからの依頼みたいよ」
連邦生徒会、生徒会長室。
タブレットを片手にモニターを睨んでいたアオイちゃんが、突然イヤホンを耳につけたかと思えば、せわしなく視線を動かしていました。
「ドローンも武器も急ピッチで工場稼働中、ミレニアムのごく一部だけれど凄い規模だわ」
『あ、会長会長、ちょっといいー?』
「モモカちゃん?」
『そうそう、最近出番がなかったモモカちゃんでーす。なんかねー、ミレニアムの流通経路が凄い勢いで一か所に向かうように調整されてるんだけど』
通信でこちらに連絡してきたモモカちゃんから、さらにデータが届きます。
そこには、理路整然としていたミレニアムの交通がこの数十分の間に、一か所へ過集中していました。おそらくは、そこが例の要塞都市近郊なのでしょう。
「文字通り、総力戦になりそうですね」
「だとしても私たちが手を出すことはできません。見守るしかない」
リンちゃんの言葉にそう返しながら、
「……アオイちゃん。今回の一件でミレニアムに予想される経済的損失を概算でいいので出しておいてください。万が一の時は、うちから補助金なりで支えないといけなくなる可能性もあります」
「考えたくもないわね……。わかったわ、試算しておく」
「それからモモカちゃん」
『うわーきたー……。なんでしょーかー』
「そんな嫌そうな声出さなくても……。ミレニアムの交通網監視を継続してください。それから、その近辺で消息が途絶えるルートが見つかったら報告を」
『消息が途絶える? よくわかんないけど、りょーかい。あ、監視するならお菓子が欲しいなー』
「はいはい、誰かに買いに行かせますから」
『やたっ。じゃあお仕事に戻りまーす』
通信が切れ、呆れた顔のリンちゃんと目が合った。
「……な、なんですか」
「いえ、なんでも」 - 128二次元好きの匿名さん25/01/09(木) 08:43:50
あ!ミヤビ会長がまた自分から仕事を抱え込んでる!
- 129二次元好きの匿名さん25/01/09(木) 16:47:25
ワーカーホリック…
- 130二次元好きの匿名さん25/01/09(木) 21:34:11
こういう舞台裏好き
今から始まるのって一種の戦争だからなぁ……そりゃ色々なものが動く - 131二次元好きの匿名さん25/01/10(金) 07:49:48
無自覚ワーカーホリック…?
- 132二次元好きの匿名さん25/01/10(金) 16:38:12
ミヤビちゃんは残業姿がよく似合う
- 133二次元好きの匿名さん25/01/10(金) 23:46:54
保持
- 134二次元好きの匿名さん25/01/11(土) 07:04:07
保持
- 135二次元好きの匿名さん25/01/11(土) 14:50:55
保守
- 136二次元好きの匿名さん25/01/11(土) 19:05:51
このレスは削除されています
- 137一条ミヤビ◆GrE9MODMBM25/01/11(土) 23:16:18
(少々体調を崩しております。もうしばらくお待ちいただければ幸いです)
- 138二次元好きの匿名さん25/01/12(日) 00:09:17
心配すぎる 無理してパソコンに向かわずお休みくださいね…
- 139二次元好きの匿名さん25/01/12(日) 09:33:33
保守しておきます
- 140二次元好きの匿名さん25/01/12(日) 17:41:24
このレスは削除されています
- 141二次元好きの匿名さん25/01/12(日) 22:16:49
保守し
- 142二次元好きの匿名さん25/01/13(月) 07:21:48
保持