【閲覧注意・🎲】ここだけ不知火カヤの中身が、大体ボンドルド卿だった世界線 Part.6

  • 1ホットドリンク大好き24/12/24(火) 16:29:54

    【あらすじ】
    不知火カヤ、出ます。

  • 2ホットドリンク大好き24/12/24(火) 16:31:08
  • 3ホットドリンク大好き24/12/24(火) 16:32:39

    ───── SS:巨人の怪獣 ─────

    試験会場の変更が告げられたのは突然のことだった。
    肝心の会場がゲヘナの自治区だったが、美食研究会を名乗る人達の協力もあって何とか入り込むことが出来た。
    正直、今回の作戦に乗り気かというと嘘になる。

    ミヤコには許可もなくゲヘナ自治区に侵入するのが正しい道理だとは思えなかった。
    それが例え、トリニティから半ば強要されたものだとしても。
    先生が補習授業部を助けようとしなければ、ミヤコは梃子でも動かなかっただろう。
    ゲヘナ自治区に無断侵入する行為が、先生が死にかけたミレニアム郊外の閉鎖地域侵入に重なるからだ。

    しかし現実は非情であり、ミヤコを筆頭としたRABBIT小隊は、またも明らかに連邦捜査部としてでもオーバーワークと思える激務を先生と共にすることになった。
    トリニティの お偉いさんだか何だか知らないが、次 会ったら絶対ナギサにバックドロップを決めてやると心に決めながら。

  • 4ホットドリンク大好き24/12/24(火) 16:33:41

    ミヤコ:
    「でも またどうしてこんなことに・・・。」

    サキ:
    「そんなの知るか! 口じゃなくて手を動かせ!!」

    つい零れてしまった愚痴を拾われて同僚に叱咤されつつ、ミヤコはヘリに搭載された機関銃を斉射する。
    眼前には誰が味方とも知れない地獄が広がっていた。

    温泉開発部員A:
    「なんだアレ!!??」

    温泉開発部員B:
    「知るか! ほっとけ!! そんなことより開発だ!!」

  • 5ホットドリンク大好き24/12/24(火) 16:34:15

    風紀委員A:
    『応援!! 応援を!!!』

    風紀委員B:
    『温泉開発部を抑えろ!!』

    風紀委員C:
    『知るか!! それよりこっちの怪獣共をどうにかしないと不味いだろ!!!』

    風紀委員D:
    『突破された! 繰り返す!! 巨人の部隊に防衛ラインを突破された!!!』

    下でドンパチしているのを覆い隠すような、巨大な機械の怪物が戦場を蹂躙する。
    温泉開発部による爆発が霞むレベルの破壊光線やミサイルを容赦なくバラ撒いていた。

  • 6ホットドリンク大好き24/12/24(火) 16:34:48

    防衛室スタッフA:
    『目標部位の破壊を確認。』

    防衛室スタッフB:
    『了。 エネルギー充填120%・・・ファイア。』

    防衛室スタッフC:
    『対象沈黙。 次の対象に移る。』

    防衛室スタッフD:
    『是。 援護する。』

    それに対するは鎧を纏った巨人のような別種の怪物。
    手に思い思いの、砲塔と見紛う程の巨大な銃器を持ったソレらは、他戦力に構うことなく淡々と機械の怪物達を仕留めていく。
    その混沌とした戦場にあるまじき冷静さは、正体不明さも相まって、かえって恐怖と混乱を振りまいた。

  • 7ホットドリンク大好き24/12/24(火) 16:35:23

    防衛室スタッフE:
    『・・・小兵からの攻撃で装甲が小破した。 反撃の是非を問う。』

    防衛室スタッフF:
    『構わん。 カイザーの尖兵 排除が最優先だ。』

    巨人が地上に銃口を向ける。
    散弾銃を装備していたらしいソレが引き金を引くと、固まっていた戦力が一気に吹っ飛んだ。

    防衛室スタッフE:
    『・・・やけに強いのがいる。 恐らくネームドだ。』

    防衛室スタッフF:
    『銀鏡イオリか? 応援に向かう。
    近くに空崎ヒナは いないだろうな?』

    防衛室スタッフE:
    『いたら とっくに大破してる。』

    巨人達と他戦力との間にも交戦が始まり、場は一層混迷を極めた。

  • 8ホットドリンク大好き24/12/24(火) 16:36:18

    モエ:
    「マズッ・・・。」

    ミヤコ:
    「どうしたの───」

    ヘリの操縦をしていたモエから嫌な声が聞こえて振り返ると、ヘリの正面には どこから生えてきたのか巨大な蛇型の怪物が大口を開けて待機しているところだった。
    喉の奥から目が焼き付くような閃光が漏れる。
    これは退避も間に合わない。

    墜落を覚悟したミヤコだったが、覚悟したような衝撃が来ることは無かった。
    その前に横から来た巨人によって怪物の頭部が切り落とされたから。

    手に何故かチェンソーを持った その巨人は、ミヤコ達の方に一瞬一瞥をくれたが、直ぐに怪物の方へと向き直り、頭部が落とされてなお動く怪物の断面に手を突っ込むと、そのまま動力源と思わしき球体を引っこ抜いた。
    怪物は文字通り電源が切れたかのように、重力に従って倒れ込んだ。

  • 9ホットドリンク大好き24/12/24(火) 16:36:39

    モエ:
    「あー、いまの食らったら面白かっただろうなぁ・・・。」

    ミヤコ:
    「バカなことを言わないでください・・・死んでもおかしくありませんでしたよ・・・。」

    ちょっと残念そうなモエとは対象的に、ミヤコは冷や汗ダラダラだった。
    あの巨体から放たれる熱線を耐えるなんて、それこそ人間ではない。
    下手をすれば墜落どころかヘイローが砕けていた。

    死の危険が過ぎ去ったことから来る安堵感で崩れ落ちそうになるミヤコだったが、不意に入ってきた通信に対応する為に何とか堪える。
    出ると、それは補習授業部の面々が危険領域から脱したことを伝える先生からの連絡だった。

  • 10ホットドリンク大好き24/12/24(火) 16:37:33

    ミヤコ:
    「分かりました。 現地で合流しましょう。」

    一つ息を吐く。
    本当は先生が無事なことから膝どころか五体投地したいレベルの安堵感が襲ってきているが、作戦中であるというSRTとしての理性が何とか押しとどめた。

    ミヤコ:
    「モエ、囮役は終了です。
    少し離れたところにヘリを降ろしましょう。」

    モエ:
    「は~い。」

    後は補習授業部の試験を終えるだけだ。
    全く大変な目にあったが、まさかこれ以上 何かあることはないだろう。

    脳裏に結果的に助けてくれたことになる例の巨人のことが思い浮かんだ。
    はて、あの僅かに漏れ出る紫色の光の意匠は何処かで見たような・・・。

  • 11二次元好きの匿名さん24/12/24(火) 16:38:59

    このレスは削除されています

  • 12ホットドリンク大好き24/12/24(火) 16:39:47

    ───── SS:巨人と怪獣 ~Fin~ ─────


    >>3

    ×:巨人の怪獣

    〇:巨人と怪獣

  • 13二次元好きの匿名さん24/12/24(火) 16:56:29

    温泉vs風紀vsカイザーvs防衛室の四つ巴はまぁ地獄でしょうなぁ。

  • 14二次元好きの匿名さん24/12/24(火) 19:57:10

    保守

  • 15二次元好きの匿名さん24/12/24(火) 20:01:18

    ゴールドマグロへの対応を考えると
    割とクリスマスとかのイベントも楽しんでそうだなカヤ様

  • 16二次元好きの匿名さん24/12/24(火) 21:30:50

    「クリスマスなのですよ?」

    ワンチャン言いそう

  • 17二次元好きの匿名さん24/12/24(火) 22:51:50

    生体部品を使用し巨人で破壊光線を撃つ。
    なるほど巨〇兵か。

  • 18ホットドリンク大好き24/12/24(火) 22:54:17

    撃つか・・・破壊光線。

  • 19二次元好きの匿名さん24/12/25(水) 01:40:38

    このレスは削除されています

  • 20ホットドリンク大好き24/12/25(水) 11:26:02

    ~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~

    カヤ:
    「失礼しますよ。」

    柴さん:
    「・・・店仕舞いの時間だ。」

    ホシノ:
    「・・・そうみたいだね。」

    カヤ:
    「クリスマスなのですよ?
    もっと楽しそうにしたら どうです?

    そんな お二人ですから、私から細やかなクリスマスプレゼントがありますよ。」

  • 21ホットドリンク大好き24/12/25(水) 11:27:22

    ホシノ:
    「へぇ・・・何を持ってきてくれたのかな?」

    カヤ:
    「先日 遠征先で10キロの黄金が発掘されたので それを───」

    柴さん:
    「やはり店仕舞いをするしかないみたいだ。」

    ホシノ:
    「はい、解散 解散。」

    カヤ:
    「おやおやおや・・・。(ションボリ)」

    ~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~

  • 22ホットドリンク大好き24/12/25(水) 16:56:55

    <大乱闘から少し前>


    ───『宵鳴きの霧骸(ネーベルダージ)』・・・それは一種の人造人間です。

    名もなき神々の墓を暴き、その聖体を拝領することで造られたソレは、ヘイローを持つ生徒であれば誰もが操縦可能な超大型決戦兵器になります。


    その性能は凄まじく、マエストロの『聖徒の交わり』に匹敵する出来であると自負しています。

    ・・・まぁ、当のマエストロは品性に欠けると酷評するでしょうが。

    とはいえ兵器としての完成度は『宵鳴きの霧骸』の方が上です。

    アンブロジウス並みの性能を、遥かに安価な形で成立させているのですから。


    しかも汎用性も凄まじく、バックパックの換装によって運用方法の変更は勿論、武装も各種銃器を取り揃えることによって普段の戦闘と大差ない操作感を実現───


    ───なんです? ここからが良いところなのですが・・・。


    ・・・。


    ───そうですか・・・技術的な部分は然程 重要ではありませんか・・・。

    それもそうですね、残念です。


    ではこの話はアルさんに後で聞いて貰うとして。(え? という顔をするアル)

    次は作戦の話をするとしましょう。

  • 23二次元好きの匿名さん24/12/25(水) 19:41:15

    なんでも屋だからね。しょうがないね。

  • 24二次元好きの匿名さん24/12/26(木) 00:38:16

    >>3

    特殊部隊仕込みの筋力でバックドロップされたらナギちゃん壊れちゃう

  • 25二次元好きの匿名さん24/12/26(木) 02:04:31

    透き通った青春にブラボとエヴァを悪夢的コラボする所業…!

  • 26二次元好きの匿名さん24/12/26(木) 06:56:22

  • 27二次元好きの匿名さん24/12/26(木) 09:13:58

    このレスは削除されています

  • 28二次元好きの匿名さん24/12/26(木) 16:11:22

    このレスは削除されています

  • 29二次元好きの匿名さん24/12/26(木) 16:24:30

    このレスは削除されています

  • 30二次元好きの匿名さん24/12/26(木) 19:45:33

  • 31二次元好きの匿名さん24/12/26(木) 21:32:25

    火薬庫じゃねーか

  • 32二次元好きの匿名さん24/12/26(木) 22:35:09

    このレスは削除されています

  • 33二次元好きの匿名さん24/12/27(金) 00:32:59

    >>29

    エンジニア部と話合いそうな子達だ。

    ウタハは元アリウスの彼女達を見て何を思うのだろうか。

  • 34二次元好きの匿名さん24/12/27(金) 02:17:28

    >>32

    ヒナは徘徊系の準伝だった…?

  • 35二次元好きの匿名さん24/12/27(金) 09:45:35

    このレスは削除されています

  • 36二次元好きの匿名さん24/12/27(金) 09:50:28

    ウタハはアリウスの子たちに同情してそうではある

  • 37ホットドリンク大好き24/12/27(金) 18:15:04

    防衛室スタッフA:
    『!? 装甲大破!!
    『宵鳴きの霧骸(ネーベルダージ)』の腕が飛んだ!!』

    防衛室スタッフB:
    『被害甚大!!
    継戦不可能! 脱出する!!』

    ───おや、気付かれてしまいましたか。
    願わくば貴方と遭遇したくは無かったのですが、中々どうして叶わないものです。

    防衛室スタッフC:
    『室長・・・。』

    ───結構。
    賓客が お見えになったようです。
    私が丁重に持て成します。
    その間に あなた方が作戦を遂行して下さい。

  • 38ホットドリンク大好き24/12/27(金) 18:15:34

    防衛室スタッフC:
    『・・・御意。』

    ───さて、彼の者を持て成すのに『宵鳴きの霧骸(ネーベルダージ)』では的が大き過ぎますね。
    しかし 折角の戦術兵器を放置するのも勿体ない・・・。
    ・・・ふむ。
    ではアルさんに代わりに搭乗して頂きましょう。

    アル:
    「え? 無理よ??」

    ───大丈夫です。
    大抵のロボット作品の主人公は訳も分からないまま乗せられているものです。
    ですから、さぁ。

    アル:
    「いや、操縦の仕方知らないんだけど・・・。
    ていうか それって変な操作すると危ないんじゃなかったかしら?
    え? あ、ちょっと!?
    操縦席に押し込もうとするの、やめ───」

    ───・・・ふぅ。
    今 行きますよ、ヒナさん。

  • 39二次元好きの匿名さん24/12/28(土) 00:28:49

    ヒナvsカヤは余波だけで周囲が更地になりそうだな。

  • 40二次元好きの匿名さん24/12/28(土) 04:07:44

    ロボット?に乗ったアル様の強さは粗製かイレギュラーか…

  • 41ホットドリンク大好き24/12/28(土) 08:23:02

    ロボットに乗ったアルの強さは───


    1.イレギュラー

    2.普通

    3.粗製


    dice1d3=3 (3)

  • 42ホットドリンク大好き24/12/28(土) 08:24:01

    ───粗製。
    何とか動かせてるレベル。
    いきなり乗せられてるからね。 仕方ないね。

  • 43二次元好きの匿名さん24/12/28(土) 11:36:19

    ドヒャァとかカァオカァオ!されたら困るからね仕方ないね

  • 44ホットドリンク大好き24/12/28(土) 11:45:41

    ヒナ:
    「───あら。」

    ───おや。

    ヒナ:
    「・・・こんなところで何をしているのかしら? カヤ防衛室長。」

    ───相変わらず隙の無いことです。
    先日のアビドスでの意趣返しを狙った狙撃だったのですが、いとも簡単に躱されてしまうとは。
    それにしても良く私だと分かりましたね?

    ヒナ:
    「カンよ。」

    ───カンですか。

    ヒナ:
    「話はこれくらいにしましょう。
    続きは牢屋で聞いてあげるわ。」

    ───残念ながら、私にも予定がありまして。
    丁重に お断り申し上げます。

  • 45ホットドリンク大好き24/12/28(土) 21:39:41

    ヒナとカヤの関係───


    1.敵対。 時と場所、戦う理由すら変わりながら、一昔前から争ってきた。

    2.普通。 互いに関心は払ってきたが、直接 争うのは初めてに近い。

    3.友好。 対 雷帝で築いた信頼がある。 しかし、それはそれ。これはこれ。

    4.憎愛。 救い救われ、しかし裏切られ喪失した過去。 もう互いが互いに許すことが難しくなっている。


    dice1d4=2 (2)

  • 46二次元好きの匿名さん24/12/29(日) 01:14:07

    普通やね

  • 47二次元好きの匿名さん24/12/29(日) 10:23:37

    ( | )<保守です 保守ですよナ〇チ。

  • 48ホットドリンク大好き24/12/29(日) 11:03:20

    ───── SS:最強 vs 最恐 ─────

    僅かな間の睨み合い。
    最初に動いたのはヒナだった。
    機関銃の銃口がカヤの方へと向けられ、紫の閃光が走る。
    次の瞬間 雷鳴のような轟音が走り、カヤに向かって無数の弾丸が飛んだ。

    無数の弾丸は極めて高い集弾性能によって、まるで紫の熱線のように振る舞う。
    カヤは消えるような動きで熱線を回避する。
    白面を弾丸が掠め、込められた神秘のエネルギーによってドロリと溶けた。
    カヤの羊のような瞳孔が明らかになる。

    しかしカヤは それには動じず、地面を蹴ってヒナに迫った。
    ヒナもヒナで慌てることなく照準をカヤに合わせる。
    紫の熱線が咄嗟に頭を下げたカヤの上を走る。
    熱線を浴びた建造物が、僅かに遅れて余りの熱量に大爆発を起こした。

    カヤ:
    「素晴らしい。
    もっと見せて下さい。」

    ヒナ:
    「・・・っ!」

  • 49ホットドリンク大好き24/12/29(日) 11:04:44

    熱線を振り抜いたヒナの懐に、いつの間にかカヤが潜り込んでいた。
    その手に握り込んだ拳銃でヒナの鳩尾に数発の弾丸を叩き込む。
    鈍い痛みがヒナに走った。
    反射的にカヤを蹴飛ばそうとする。

    しかしカヤは その蹴り を躰を捻って躱し、足を掴んで軸足を払った。
    ヒナのバランスが崩れ、カヤが覆い被さるような形で倒れていく。
    カヤは そのまま関節を極めようとヒナの上半身に手を伸ばす。

    ヒナ:
    (・・・拙い。)

    関節を極めようとしているカヤの意図に気が付いたヒナは、状況を打開する為に地面を強く肘打ちした。
    一瞬 ヒナの腕が消滅したかのように思えるほどのスピードで繰り出された肘打ちは、アスファルトの地面を その威力で陥没させる。
    その衝撃は凄まじく、ヒナとカヤは抱き合うようにして吹き飛んだ。
    しかし その実 揉み合いは続いており、最終的にヒナがマウントをとって得物の機関銃でカヤの首の気道を潰そうと力と体重を掛ける。

    カヤもまた、気道を潰されては堪ったものではないと自身の得物の拳銃を挟み腕力で対抗する。
    圧倒的なフィジカルから放たれる圧力はカヤの背のアスファルトに蜘蛛の巣を描くことで表われるが、肝心のカヤはビクともしなかった。
    ヒナとカヤの目が合う。
    冷静な、互いの底を探り合うような視線が交差した。

    永遠に続くかのような力比べ 、先に音を上げたのはカヤの方だった。
    ヌルリとヒナの力を逃がして頭上のアスファルトを陥没させると、姿勢が変わったことで少し自由になった下半身を捻ってヒナの側頭部に足を持ってくる。
    そして そのまま無理やりヒナを引き剥がした。
    余りに力尽くで引き剥がしたので、両者が作用反作用で少し地面を転がる。

  • 50ホットドリンク大好き24/12/29(日) 11:06:15

    しかし互いに隙の無い滑らかな動きで起き上がった。
    少し距離が出来る。
    目が再び合う。
    互いに互いの弾倉が切れていることは分かっていた。

    ヒナ:
    「・・・やっぱり一筋縄とは いかないか。」

    カヤ:
    「やはり貴方は優秀ですね。
    私が知る限り、これほど総合力に優れた生徒は他にいません。」

    両者共に、空になった弾倉を捨てる。

    ヒナ:
    「お世辞かしら?」

    カヤ:
    「まさか。
    紛れもない真実ですよ。」

    新しい弾倉をリロードする。
    後は どちらが先に動くかだ。

  • 51ホットドリンク大好き24/12/29(日) 11:07:57

    カヤ:
    「一人は圧倒的な再生能力を持ち、無限に思えるかのような継戦能力を持つが故に最強と言われ、一人は理を無視できる程の強靱な意志を持ち、最後は絶対に勝つが故に最強と言われ、そして貴方は圧倒的な力を持ち、あらゆる戦況を引っ繰り返し得る理不尽が故に最強と言われています。
    私が思うに、最強とは基準となる戦闘力にプラスして何らかの強みを持つものです。
    例えば私であれば どんな装備が出るか分からない予測不可能性、そして もはや知る者の少なくなった『暁のホルス』であれば圧倒的な技量・・・。

    しかし貴方には明確にコレといったものがない。
    ですが それは強みが無いということではなく、防御・火力・機動力・・・全てにおいて貴方は頂点に限りなく近い。
    ある種、その圧倒的 基礎スペックこそが貴方の強みと言えるでしょう。
    正しく理不尽な『力』です。」

    ヒナ:
    「人を怪物みたいに言わないで欲しい。 上には上がいるものよ?」

    カヤ:
    「そう、上には上がいます。」

    カヤは懐に手を伸ばした。
    ヌッと、銃身の短い散弾銃が出てくる。

    カヤ?:
    「貴方に・・・試してみたい。
    諦めきれずに研鑽を続けた死者が、最強に届きうるのか。」

    カヤの雰囲気が、少し変わった。
    得体の知れない怪異のような不気味さから、ピリついた純粋な強者の雰囲気へと。

  • 52ホットドリンク大好き24/12/29(日) 11:09:43

    ヒナ:
    「? 何を───」

    ヒナが最後まで言い切る前に、カヤが動き出した。
    前傾姿勢で、倒れ込むような際どい角度で踏み込む。
    既にリロードを終えていたヒナは、慌てることなく冷静にカヤに照準を合わせた。
    紫色の閃光が走り、熱線がカヤへと走る。

    カヤは それに構うことなく、散弾銃の銃口をヒナの機関銃へと向けた。
    ヒナの手元に、ズシンと重い衝撃が やってくる。
    やけに重い散弾で、ヒナの照準が僅かにズレた。
    熱線が、カヤの横に走る。

    熱線の圧倒的 熱量によって地面のアスファルトを沸騰させ爆発させる前に、カヤは再びヒナの懐に迫った。
    至近距離がカヤの間合だと先程の やり取りで理解しているヒナは、バックステップで後ろに下がろうとした。
    それを咎めるように、カヤの散弾銃が火を吹く。

    ヒナ:
    (・・・これは。)

  • 53ホットドリンク大好き24/12/29(日) 11:10:28

    ヒナの眼前に散弾が広がった。
    否、広がりすぎている。
    ヒナは視界の端に捉えたカヤの散弾銃の銃身が短い理由を悟った。

    ヒナ:
    (なるほど、ソードオフか。)

    銃身が短い故に集弾性能の低いそれは、通常の散弾銃であれば容易だった回避を難しくする。
    散弾がヒナの躰に当たる。
    あまりに重い散弾に、ヒナの体勢が少し崩れた。

    ヒナ:
    (銃弾も弄られてる。)

    ヒナが受けた銃弾は、通常の弾丸よりも重い特別製だった。
    距離に比例して威力の落ちるソードオフの銃身と重い弾丸は、近距離では無類の威力を発揮する。
    銃社会に真っ向から反発するような近接戦闘用の調整が施された散弾銃は、確かに圧倒的フィジカルを誇るヒナを怯ませた。
    カヤは その隙に懐に再び潜り込む。

  • 54ホットドリンク大好き24/12/29(日) 11:13:19

    そして そのまま鳩尾に執拗に拳銃の弾を叩き込むと、ヒナの手と胸倉を絡め取って背面へと背負い投げる。
    対してヒナは空中で身を捻り、空中でカヤの手を引き剥がすと、そのまま投げ飛ばされるようにして距離を取った。
    機関銃を脇に抱え、片手の爪を立ててアスファルトを削ることで無理やり勢いを殺す。
    眼前には右手に拳銃、左手にソードオフ・ショットガンを構えて ゆっくりと歩み寄るカヤの姿があった。

    カヤ:
    「なるほど、死んだ子も役に立つものです。
    どうやら技量なら私の方が上のようですね。」

    ヒナ:
    「・・・それはどうかしらね。」

    動きは覚えた。
    しかし、次も同じ動きをしてくれるとは限らない。
    ヒナはふと、昔 情報部で読んだ資料のことを思い出した。
    それは暁のホルス・・・小鳥遊ホシノと同じく、かつてはゲヘナの潜在脅威の一人に数えられた生徒。

    ─────『宵闇のクヌム』。
    一昔前にアビドス生徒会を差し置いてアビドスの大部分を支配し、黎明のアテンと入れ替わるように消えたその生徒の戦闘記録と、目の前のカヤの武装が一致していることは偶然だろうか。
    ゲヘナの記録からは、執拗に本名が消されていたが もしかしたら。

  • 55ホットドリンク大好き24/12/29(日) 11:21:45

    ヒナ:
    (連邦生徒会長・・・きっと彼女の差し金ね。)

    執拗に攻撃されている鳩尾がジクジクと痛む。
    明らかに長期戦を想定して、カヤは勝ちに来ている。
    こんな怪物を、どうやって連邦生徒会長は手懐けたのか。

    ヒナ:
    (でも・・・関係ない。)

    ヒナは痛む鳩尾を無視して仁王立ちした。
    撃ち尽くした弾倉をリロードする。
    胸を張り、冷徹な視線をカヤに投げかける。
    本気になった『最強』の、圧倒的な威圧感が溢れ出す。

    ヒナ:
    「もっと見せてみなさい? 死んだ子の技量とやらを。」

    カヤ:
    「あぁ・・・光栄です。 彼女も喜ぶでしょう。」

    二人が、地面を蹴った。

    ───── SS:最強 vs 最恐 ~Fin~ ─────

  • 56二次元好きの匿名さん24/12/29(日) 16:15:43

    カヤさんテラー化前も最強格だったか。対カイザー戦もあるから余力を残しておきたいがどうなるのやら。

  • 57ホットドリンク大好き24/12/29(日) 17:57:07

    対カイザー戦は───


    1.恙なく終了した。(なし)

    2.問題が発生した。(あり)

    3.そんなことより、野生のデカグラマトンの預言者が!(共闘イベント)


    dice1d3=3 (3)

  • 58ホットドリンク大好き24/12/29(日) 22:29:32

    (ゲヘナの廃墟ビルから飛び出すカヤ)

    ───素晴らしい・・・実に素晴らしい。
    なんという力、なんという技量・・・。
    それでこそ最強の称号に相応しいというもの。
    そうでなくては死んだ子も救われぬというもの。

    (カヤが飛び出した直後、紫の閃光が走り廃墟ビルが両断される)

    ピピッ(着信音)

    ───おや、これからが良いところなのですが。(燃え盛るゲヘナ廃墟区を見ながら)

    (耳に手を当て通信回線を繋ぐ。 閃光に両断されたビルが大爆発を起こす。)

    ───はい、私です。

    ・・・。

    ───おや、アルさんがそのようなものを見つけたのですか?
    これは驚きました。
    まさかカイザーがデカグラマトンの預言者、その一柱を封印していたとは。
    『事務長(リオ)』に連絡を回しましょう。

    彼女は 彼の者達に強い警戒心を持っていたはずですから。
    それで・・・対象は第なにセフィラですか?

  • 59ホットドリンク大好き24/12/29(日) 22:33:43

    1.第一セフィラ(ケテル)

    2.第二セフィラ(コクマー)

    3.第三セフィラ(ビナー)

    4.第四セフィラ(ケセド)

    5.第五セフィラ(ゲブラ)

    6.第八セフィラ(ホド)


    dice1d6=1 (1)

  • 60二次元好きの匿名さん24/12/30(月) 01:49:37

    ケテルなら封印できそうな範囲だな。

  • 61二次元好きの匿名さん24/12/30(月) 07:25:35

    保守

  • 62ホットドリンク大好き24/12/30(月) 09:39:24

    ───おや、第一セフィラですか。
    預言者共の中でも下っ端ですね。
    それならカイザーに封印されたというのも分かろうというものです。

    ・・・とはいえ彼の者の装備変更による汎用性は厄介。
    下っ端というのも、一番 動かしやすいから下っ端といえるものですし・・・ふむ。
    ───装備の変更といい、常に外回りをしている部分といい、考えてみれば第一セフィラは私に似ていますね。
    そうは思いませんか?

    防衛室スタッフ:
    「いえ・・・特には。」

    ───そうですか・・・。

  • 63ホットドリンク大好き24/12/30(月) 16:34:23

    (ゲヘナの廃墟群を突き破って登場するケテル)

    ───おやおやおや・・・お早い登場ですね。
    まだ こちらの決着も付いていないというのに。

    防衛室スタッフ:
    『すみません、室長。
    止めきれませんでした。』

    ───結構。
    そちらはカイザーの工廠破壊を継続して下さい。
    賓客が1機増えたところで私は構いませんよ。

    防衛室スタッフ:
    『御意。
    それはそうと、ケテルの発見者であるアル様が そちらへ向かわれました。
    ですから、室長の『宵鳴きの霧骸(ネーベルダージ)』が間もなく到着するかと。
    ご武運を。』

  • 64ホットドリンク大好き24/12/30(月) 16:35:26

    ───これは ご丁寧に。
    そうですか、アルさんが・・・。
    『宵鳴きの霧骸』があるなら、少しは真面な組み合いが出来そうですね。

    (どこからともなくカヤの横に立つヒナ)

    ヒナ:
    「どういう状況?」

    ───あぁ、丁度良かった。
    お手数とは思いますが、手を貸して頂いても?
    デカグラマトンの預言者を相手にするには手札が足りない状況でして。

    ヒナ:
    「そう。
    貴方はアレを知っているのね。
    いいわ、指示をお願い。」

    ───話が早くて助かりますよ。

  • 65二次元好きの匿名さん24/12/30(月) 19:25:13

    保守

  • 66ホットドリンク大好き24/12/30(月) 22:32:19

    (ケテルの対面、カヤ達の背後から廃墟を突き破って現われる『宵鳴きの霧骸(ネーベルダージ)』)

    アル:
    『ひぃ・・・動かし方って本当にコレで合ってるの??』(巨人から聞こえるアルの声)

    ───よく来て下さいました、アルさん。

    アル:
    『あっ、カヤさん。
    ごめんなさい、私───』

    ───問題ありません、十分に対処可能な範囲です。
    共に、この局面を乗り切りましょう。

    (巨人の背後に回って操縦席を開くカヤ)

    アル:
    「や、やっと開いた・・・。」

    (解放されたアルの周りに集まる便利屋68)

    カヨコ:
    「社長、お疲れ様。」

    アル:
    「うぅ・・・怖かったぁ・・・。」

  • 67ホットドリンク大好き24/12/30(月) 22:34:09

    ヒナ:
    「何してるの? 貴方。」

    アル:
    「あっ、ヒナ!?
    ななななな、なんでココに!!??」

    ヒナ:
    「ここがゲヘナだからじゃないかしら。」

    ───賑やかなことです。

    (操縦席に乗り込むカヤ)

    ───さて、ケテルが『宵鳴きの霧骸』を警戒している今のうちです。
    共鳴深度を200%・・・250%・・・300%まで上昇。
    融解点突破・・・精神の融合を開始。

    ─────お見せしようではありませんか。
         『宵鳴きの霧骸』の真価を。

  • 68二次元好きの匿名さん24/12/31(火) 03:44:20

    深度上げすぎて溶けない?大丈夫?

  • 69ホットドリンク大好き24/12/31(火) 11:45:25

    溶ける、混ざり合う、一つになる。
    万物に手を差し伸べるタイヨウの力・・・。

  • 70二次元好きの匿名さん24/12/31(火) 20:11:44

    光と闇が合わさり最強に見えるのですね。

  • 71ホットドリンク大好き24/12/31(火) 23:33:03

    ───── SS:神となるモノ・神だったモノ ─────

    『宵鳴きの霧骸(ネーベルダージ)』・・・鎧を纏った巨人の目が爛々と輝き始める。
    今まではプログラミングされたロボットのような動きだったのが、今度は まるで生きているかのように滑らかに動き始めた。
    呼吸をしているかのように胸部が膨らみ、口周りの装甲・・・否、拘束が破れる。

    カヤ:
    【さて、お待たせしました。 第一セフィラ・・・ケテル。】

    装甲に取り付けられたスピーカーからではなく、頬が無く歯が剥き出しの巨人の口から言葉が紡がれる。

    カヤ:
    【来て頂いたからには・・・お相手致しましょう。】

    標準装備の巨大ライフル(口径が下手な大砲よりもある)を、巨人は手に取った。
    その瞬間、巨人の頭部に巨大なヘイローが現われる。
    それは他の『宵鳴きの霧骸』にはない、擬似的な神聖を得た証だった。

    ケテル:
    【■■■■■■■■■、■■■。】

  • 72ホットドリンク大好き24/12/31(火) 23:33:26

    対抗するように、ケテルのヘイローも輝く。
    身長や総体積は『宵鳴きの霧骸』の方が明らかに大きい。
    しかしプレッシャーはケテルの方が上と言えた。

    カヤ:
    【素晴らしい・・・しかし、だからこそ手札を掻き集めたのです。
    むしろ そのように振る舞って頂かなくては困るというもの。】

    巨人はライフルを構える。

    カヤ:
    【ヒナさん、私は正面から行きます。
    貴方は後ろから。 挟み込みますよ。】

    ヒナ:
    「分かった。」

    ヒナは巨人の躰を利用して壁ジャンプの要領で飛び上がると、そのまま廃ビルの屋上に飛び移った。
    そしてケテルの背後へと駆けていく。

    カヤ:
    【便利屋68の皆さんは私の援護を。
    間違っても正面からケテルの相手をしようとは思わないことです。
    轢き飛ばされてしまいますから。】

    アル:
    「わ、分かったわ!」

    カヤ:
    【任せましたよ。 では───】

  • 73ホットドリンク大好き24/12/31(火) 23:33:52

    巨人が強く地面を踏み込む。
    本来のカヤのサイズと大差ない速度感で繰り出された踏み込みは圧倒的な衝撃を生み出し、燃え盛るゲヘナの廃墟街を更に破壊した。
    しかしそれによる加速は凄まじく、一瞬でケテルの一歩前(巨人基準)に到達する。

    カヤ:
    【───始めましょう。】

    カヤはライフルを発射するのではなく、銃床で殴りに掛かった。
    それを認めたケテルは、4本の脚部に搭載されたワイヤー装備による緊急回避によって躱す。
    しかしカヤは最初から その動きを予知していたかのように滑らかにライフルを構えると、その引き金を引く。
    大砲の如き轟音が響き渡ると同時、ケテルのカメラセンサーは超高速で飛来する巨大な弾丸を捉えていた。

    ケテルは その巨体からは想像もつかない俊敏さでカヤの銃撃を回避する。
    姿勢制御によって装甲スレスレで身を捻るようにして回避するのは勿論、飛んでアスファルトの地面を離れ、廃ビルの合間をワイヤーアクションによって飛ぶように移動する。

    カヤ:
    【素晴らしい機動性です。】

    リオ:
    『そんなことを言ってる場合?』

    オペレーターとしてリオが苦言を呈す。
    実際、圧倒的な機動力をケテルが見せるので、仕留めるのも逃げるのも難しいのが現状だった。

  • 74ホットドリンク大好き24/12/31(火) 23:34:51

    カヤ:
    【大丈夫です。
    要は相手に撤退させてしまえば良いのですから。 それよりも例の装備は?】

    リオ:
    『そう上手くいくかしら。
    例の装備なら直ぐに届くと思うわ。
    上から来るわよ。 気を付けて。』

    巨人が上を見上げると、確かに4機のヘリによって巨大な筐体が運ばれているところだった。
    ライフルでケテルを牽制して撃ち落とさせないように努める。
    遂にカヤの元に届き、砂埃が広がるほどの衝撃が走ると、カヤはその砂埃の中に突っ込んだ。

    カヤ:
    【アルさん、援護を。】

    アル:
    「任せて頂戴!!」

    便利屋68がケテルの気を引いている間に装備の換装を終える。
    雷鳴のような喧騒しいエンジン音が響き始める。

    カヤ:
    【───お待たせしました。】

  • 75ホットドリンク大好き24/12/31(火) 23:35:20

    砂埃を抜け、便利屋68の横を巨人が抜けていく。
    その手には腕部の装甲と一体化した二振りのチェンソーが握られていた。
    不意を打たれたケテルの装甲に、チェンソーの刃が走り火花が散る。
    そしてその勢いでケテルの4本の脚の内の1本が切断された。

    バランスを崩すケテル。

    カヤ:
    【今です、ヒナさん。】

    ヒナ:
    「───逃しはしないわ。」

    ヒナの紫電の熱線がケテルの上部ユニットへ走る。
    致死の熱線は、確かにケテルの上部ユニットを破壊した。
    熱線が貫通し、貫通した装甲が沸騰し大爆発を起こす。
    しかしまだ装備は生きており、活動の継続は不可能ではない。

    そこに走る もう一振りのチェンソー。
    巨人が操る、小さな建造物とすら言える程の巨大なチェンソーは、ケテルの上部ユニットと脚部ユニットを繋ぐ接合部分に確かに吸い込まれていき、そのまま悲鳴のような耳障りな不協和音を上げたかと思うと、そのままバターをスライスするかのようにケテルの上部ユニットを切断する。

    ケテルの半壊した上部ユニットが宙を舞った。

  • 76ホットドリンク大好き24/12/31(火) 23:35:52

    ケテル:
    【■■■■■■■・・・。】

    ケテルの ちょっと悲しそうな機械音が流れたかと思うと、ケテルは そのワイヤー装備による高速移動によって どこかへ消えてしまった。

    リオ:
    『作戦領域からのケテル離脱を確認。 ・・・意外となんとかなるものね。』

    カヤ:
    【手札が良かったですから。】

    リオ:
    『・・・そうね。』

    巨人は切り飛ばしたケテルの上部ユニットへと近づく。
    未だ紫電の熱線による熱を持つそれは、しかし巨人の掌には暖かみのある岩石 程度にしか感じなかった。

  • 77ホットドリンク大好き24/12/31(火) 23:36:24

    カヤ:
    【リオ、以前からデカグラマトンの預言者を研究したがっていましたよね。】

    リオ:
    『そのパーツを譲ってくれるのかしら?』

    カヤ:
    【我々と共同で宜しければ勿論。】

    リオ:
    『そうね、それで構わないわ。
    対象をエリドゥに回して頂戴。』

    カヤ:
    【分かりました。】

    巨人はケテルの上部ユニットの残骸から手を離した。
    そして少し離れて膝を突く。

    カヤ:
    【共鳴深度を低下。 精神融合状態を解除・・・。】

    ヘイローの輝きが薄くなっていき、巨人はゆっくりと目の輝きを失っていった。

    ───── SS:神となるモノ・神だったモノ ~Fin~ ─────

  • 78ホットドリンク大好き25/01/01(水) 00:00:37

    あけおめ、ことよろ

  • 79二次元好きの匿名さん25/01/01(水) 06:45:00

    ことよろです!!!便利屋はもうすっかりカヤの仕事仲間なのが板に付いてるな。

  • 80不知火カヤ25/01/01(水) 07:04:04

    「あけおめなのですよ?」

  • 81ホットドリンク大好き25/01/01(水) 09:49:01

    ~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~

    カヤ:
    「お節です。」

    (得体の知れない生物の何かで作られた、お節っぽい何かを出すカヤ)

    リン:
    「・・・。(凄く嫌そうな顔)」

    モモカ:
    「うわぁ・・・。(一周回って面白そうな顔)」

    アユム:
    「えと・・・。(滅茶苦茶 困った顔)」

    ハイネ:
    「・・・。(よく分からないものを出された時の人間の顔)」

    スモモ:
    「・・・?(宇宙猫状態)」

    アオイ:
    「・・・。(そっと退出しようとする)」

  • 82ホットドリンク大好き25/01/01(水) 09:49:47

    カヤ:
    「おっと、アオイさん。
    どちらに行かれる おつもりでしょうか?」

    アオイ:
    「・・・危険物処理の人間を呼ぶわ。
    貴方には悪いけど、これが人間の食べ物とは思えないもの。」

    カヤ:
    「おや、アオイさん。
    私を誰だと お思いで?
    危険物処理の人間は私・・・防衛室の管轄ですよ?
    とっくに全員に暇を与えているに決まっているではありませんか。」

    アオイ:
    「くっ・・・。」

  • 83ホットドリンク大好き25/01/01(水) 09:50:13

    カヤ:
    「勿論、ヴァルキューレもSRTも同様です。
    一歩 手が遅かったですね。
    さぁ、お食べ下さい。
    残したら教義に則って吊しますよ。」

    アオイ:
    「・・・私、何か貴方の恨みを買うようなことしたかしら?」

    カヤ:
    「? いえ、特に。
    ただ美味しい お節を気兼ねなく食べて頂きたいだけですが・・・?
    (宇宙的狂気が入り交じる お節を出しながら)」

    アオイ:
    「・・・やっぱり私、貴方が嫌いよ。」

    カヤ:
    「そうですか。
    さぁ、お食べ下さい。」

    アオイ:
    「・・・。(凄く嫌そうな顔)」

    お節は美味しかった。

    ~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~

  • 84二次元好きの匿名さん25/01/01(水) 16:17:04

    【おせちの妄想メニュー】
    深き者のかまぼこ
    シャンタク鳥の卵の伊達巻き
    グール肉の燻製
    食用ミ=ゴの含め煮

  • 85ホットドリンク大好き25/01/01(水) 17:46:32

    あと、「黒い仔山羊のソテー」とかね。
    豊穣の母神に由来する、一年の健康を願った例のヤツね。

  • 86ホットドリンク大好き25/01/01(水) 17:51:26

    ~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~

    要塞都市エリドゥに送られたケテルの上部ユニットのタイプは───


    1.Type.V(ガトリング・ガン+ミサイル・ポッド装備)

    2.Type.C(砲塔装備)

    3.Type.E(多分、電磁パルス・ガン+広域電磁パルス発生装置・・・装備)

    4.その他のオリジナル・タイプ


    dice1d4=2 (2)

    ~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~

  • 87二次元好きの匿名さん25/01/01(水) 20:38:20

    >>84

    イズミぐらいしか喜びそうにないおせちのラインナップ…

  • 88ホットドリンク大好き25/01/01(水) 23:31:24

    ヒナ:
    「で、これはどういうワケ?
    説明してくれるのよね。」

    ───ふむ。
    大変 心苦しいのですが、貴方には話すわけにはいかないのです。

    ヒナ:
    「それはどういう理由で?」

    ───この後の展開し差し支えるからです。
    貴方は良くも悪くもバランスブレイカー・・・。
    この後の展開を貴方が知ることで、幾つかの事象に不都合が生じるのです。

    ヒナ:
    「・・・私が知らない方が上手く進むってこと?」

    ───早い話、そういうことです。

    ヒナ:
    「・・・。」

    ───・・・。

    アル:
    「・・・。(キリッとしているが内心 白目 剥いてる。)」

  • 89ホットドリンク大好き25/01/01(水) 23:31:58

    ヒナ:
    「・・・はぁ。
    少し聞いても良いかしら?」

    ───私に答えられることであれば何なりと。

    ヒナ:
    「貴方はエデン条約に賛成? それとも反対?」

    ───どちらでも ありません。
    強いて言うなら『都合が良い』と考えています。
    エデン条約の締結自体には、連邦生徒会の決定と同じく興味を持っていません。

    ヒナ:
    「貴方はエデン条約を妨害しようとは考えていない?」

    ───私は考えていません。

    ヒナ:
    「そう。
    じゃあ、『貴方の知る限りでエデン条約を妨害しようと考えている者』は?」

    ───・・・。

    ヒナ:
    「・・・本当に情報通り嘘が下手なのね。
    じゃあ、その人物の名前は・・・。」

    ───回答しかねます。
    貴方がその情報を握ることで、キヴォトスの終末時計の針は大きく進んでしまいますから。

  • 90ホットドリンク大好き25/01/01(水) 23:33:01

    ヒナ:
    「・・・そうよね。
    そういうことならいい。
    ・・・貴方の目的は何となく分かった。」

    ───・・・おや。

    ヒナ:
    「最後に一つだけ聞かせて?
    ───── 先生は傷つかない?」

    ───いえ、間違い無く傷を負うでしょう。



    (無造作に機関銃の銃口をカヤに突きつけるヒナ)



    ───彼の者は必ず傷を負います。
    それは覆しようのない運命なのです。

    ヒナ:
    「・・・私が許すとでも?」

  • 91ホットドリンク大好き25/01/01(水) 23:33:53

    ───例え貴方でも、先生を試練から遠ざけることは叶いません。
    傷を負い、血を流し、甘い夢から現実に目を向けてこそ、奇跡の担い手たり得るのです。
    それを遠ざけることは、世界を破滅に向かわせるも同じ。
    受け入れて下さい、ヒナ。

    ヒナ:
    「・・・。」

    ───・・・そうですか。
    受け入れ難いですか。

    ・・・。

    今、貴方はどのような感情を抱えているのでしょう?
    困惑していますか? 恐怖していますか? 絶望していますか?

    未来を知った人間は、多くの場合ネガティブな感情を持ちます。
    勿論、中には未来を知ることで改善の可能性を見出す者もいますが、やがて全てが無駄であることを悟って絶望します。

    未来は変わらないのですよ、ヒナ。
    大切なのは、未来を知ったことで 自分自身がどういった選択をするのか。
    そして どういった正義を貫くのか。

    私の知人は世界の終末を知り、臆病なことに夢の世界に閉じこもってしまいました。
    未来を変えられぬ絶望を知るが故に、彼女は預言者としての役割を半ば放棄したのです。
    もっとも、それ自体も彼女に許された権利なのですが。

  • 92ホットドリンク大好き25/01/01(水) 23:34:14

    さて、悪魔の王よ。
    東方を支配し、66の軍団を率いる者よ。
    未来を知った貴方はどうしますか?
    先生が傷つく未来を知った貴方は。

    絶望しますか? 恐怖しますか? 自分だけの世界に閉じこもりますか?
    あの預言の大天使と同じように。

    ヒナ:
    「決まってる。」

    (銃口を下げるヒナ)

    ヒナ:
    「やるべきと思うことをやる。 ・・・それだけ。」

    ───素晴らしい回答です。

  • 93二次元好きの匿名さん25/01/02(木) 06:09:23

    為すべきことを、為すのです。ヒナ

  • 94ホットドリンク大好き25/01/02(木) 11:17:32

    ~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~
    アコ:
    『良かったのですか?
    防衛室長を拘束しないで。』

    ヒナ:
    「うん。
    あれがどういう原理で動いているのかは何となく分かった。
    ここで止めてしまうのは得策じゃないと思う。」

    アコ:
    『そういうものですか・・・。』

    ヒナ:
    「それよりもアコ。
    セナを呼び出して。
    エデン条約に向けて入念に話し合う必要がある。」

    ~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~

  • 95二次元好きの匿名さん25/01/02(木) 14:45:20

    撃たれるのはほぼ確定なんだね…

  • 96ホットドリンク大好き25/01/02(木) 16:49:08

    アレがあるからこそ、サオリが可愛いところあるし・・・
    アレが無いと先生とセイアの接触が難しいし・・・

  • 97ホットドリンク大好き25/01/02(木) 16:53:26

    ───お待たせしました。

    賓客が あまりにも可愛らしかったので つい長話をしてしまいまして。

    それで、カイザー工廠襲撃の首尾はどうです?


    1~7.問題無く終了しました。

    8~10.それが・・・


    dice1d10=2 (2)

  • 98ホットドリンク大好き25/01/02(木) 17:18:52

    防衛室スタッフ:
    「問題なく終了しました。
    この工廠では預言者の模造品を製造することは叶わないでしょう。
    入念に破壊しましたので・・・少なくともエデン条約の調印式までには復旧は不可能かと。」

    ───宜しい。
    こうなればカイザー側がベアトリーチェの動きに呼応しても十分に対処が可能になるというもの。
    今後もカイザーの動きには十分に注視するよう情報部門に伝えて下さい。

    防衛室スタッフ:
    「はっ。」

    ───さて、後はミカさんのクーデターを見守るだけですね。
    どうなろうと我々にとってはプラスにしかなりませんから、気楽なものです。
    そうですね、共にポップコーン片手に鑑賞と参りませんか?
    奢りますよ?

    防衛室スタッフ:
    「結構です。」

    ───そうですか。
    ポップコーンは私の手作りが良いと───

    防衛室スタッフ:
    「違います。」

    ───おや、つれないですね。
    まぁ、仕方ありません。
    では私だけでも───

  • 99ホットドリンク大好き25/01/02(木) 17:29:34

    ピピッ(通信が入る)

    おや、なんでしょう?
    作戦は ほぼ全て終了したはずですが・・・。

    ピッ(通信を繋ぐ)

    ───はい、こちら防衛室長・・・。

    ・・・。

    ───はい?
    すみません、もう一度 言って頂けます?

    ・・・。

    ───???
    なぜナギサさんがゲヘナ自治区に砲撃を?
    しかも当人が指定した補習授業部の試験会場に?
    え? なんで?(思わず出る死んだ子)

    ととととと、とりあえず おちつこう。
    しばさん が ひとり、しばさん が ふたり・・・

    (暫く反転した状態(一周回って正常な状態)で柴大将を数えるカヤ)

  • 100ホットドリンク大好き25/01/02(木) 17:31:05

    ───ふぅ。
    落ち着きました。(反転し直したカヤ)

    ・・・どういうワケかは分かりませんが、これで気楽に眺めるだけでは済まなくなりましたね。
    ゲヘナの情報部が今回の砲撃を観測していないワケもなし・・・。
    これでエデン条約が拗れてしまっては、ベアトリーチェを引き摺り出せなくなってしまいます。
    困りましたね・・・。

    ・・・。(本気で考え込むカヤ)

    ───仕方ありません。
    私の方でゲヘナに弁明しましょう。
    防衛室の立場を使えば・・・何とか誤魔化せるはずです。

    ───・・・ミカ。
    貴方の幼馴染みは、自分から害される要因を作りに行っていますよ。
    貴方はこれを見越していたのですか?
    それなら大したものです。 私は完全に利用された形になってしまったのですから。

    ─────『桐藤ナギサを保護する』・・・この契約書の一文が、ゲヘナ一校分の重みを持つとは。
    私は最悪、ゲヘナを相手に戦争をしなくてはならなくなりましたよ。

  • 101二次元好きの匿名さん25/01/02(木) 19:12:03

    保守

  • 102二次元好きの匿名さん25/01/02(木) 23:23:27

    素数数えるノリで柴さん数えるのかカヤ

  • 103ホットドリンク大好き25/01/02(木) 23:23:58

    ───── SS:簀巻きウサギ ─────

    ミヤコ:
    「・・・。」

    (意味深に屈伸運動を繰り返すミヤコ)

    サキ:
    「・・・おい、コイツは何してる?」

    モエ:
    「ん?
    あぁ、トリニティに戻ったら お偉いさんにドロップキックを お見舞いするんだって。」

    サキ:
    「とめろよ!!」

    モエ:
    「えぇ・・・でも面白そうじゃん。」

    サキ:
    「面白くて堪るかバカ!」

    ミヤコ:
    「・・・。」

    (殺意を込めてストレッチを繰り返すミヤコ)

  • 104ホットドリンク大好き25/01/02(木) 23:24:26

    サキ:
    「おい、ミヤコ・・・。
    確かに先生が居るのを分かっていながら砲撃したのは許せないが・・・それでもダメなものはダメだ。
    今トリニティの上層部と問題を起こして都合が悪いのは先生の方だし、お前も それは分かっているはずだろう?」

    ミヤコ:
    「ピクッ」

    (動きは止まるが、殺意の波動が漏れ出続けるミヤコ)

    サキ:
    「・・・はぁ、先生。」

    ”ミヤコ、ナギサを許してあげてくれないかな。 彼女にも事情があるんだ。”

    ミヤコ:
    「・・・はぁ、先生は仕方が無いですね。」

    サキ:
    (チョロいな。)

    モエ:
    (チョロいね。)

    ミユ:
    (チョロい・・・。)

  • 105ホットドリンク大好き25/01/02(木) 23:24:42

    ミヤコ:
    「仕方が無いので右ストレートだけで許してあげます。」

    (右腕をブンブンし始めるミヤコ)

    サキ:
    「おい、ミユ!
    お前は左側を抑えろ!
    私は右側を抑える!!」

    ミユ:
    「わ、分かった!」

    ミヤコ:
    「あ、何するんですか!
    離して下さい!
    せめて、せめて右ストレートだけでも───」

    サキ:
    「えぇい! 口も塞げ!!
    頭が冷えるまで簀巻きにして転がすんだ!!!」

    その後、ミヤコは簀巻きウサギになった。
    簀巻きウサギは、トリニティに帰るまで先生に おんぶ されて幸せそうにしていた。

    ───── SS:簀巻きウサギ ~Fin~ ─────

  • 106ホットドリンク大好き25/01/02(木) 23:27:26

    >>102

    落ち着きましょう・・・。

    こういう時は柴さんを数えるのです。

    柴さんは私を認めてくれない孤独の象徴・・・。

    柴さんが一人、柴さんが二人───

  • 107二次元好きの匿名さん25/01/03(金) 06:26:17

    それは自分が悪だと気づいていない最もドス黒い悪の理論だぞ!?

  • 108二次元好きの匿名さん25/01/03(金) 11:38:30

    ポップコーン片手に鑑賞といくのですよ

  • 109ホットドリンク大好き25/01/03(金) 11:59:56

    そうなる予定だったけどナギサの自爆特攻に巻き込まれたッピ・・・

  • 110二次元好きの匿名さん25/01/03(金) 12:50:15

    「ナギサアァァァァァッ!」
    「おいミヤコ馬鹿やめろ!
    おい、ミユ!
    お前は左側を抑えろ!
    私は右側を抑える!!」
    「わ、分かった!」
    「あ、何するんですか!
    離して下さい!
    せめて、せめて右ストレートだけでも───」
    「えぇい! 口も塞げ!!
    頭が冷えるまで簀巻きにして転がすんだ!!!」

  • 111ホットドリンク大好き25/01/03(金) 13:11:52

    ───・・・という訳でして。
    先ほどのトリニティからの砲撃は、我々 防衛室からの要請だったのですよ。
    この緊張した時期に申し訳ありませんね。
    何分、急ぎの案件だったものでして。

    マコト:
    「キキキッ、嘘だな。
    貴様ほどの者がトリニティに わざわざ支援砲撃など頼むわけがない。
    第一、我々は件の砲撃に至るまでの一部始終を確認している。
    庇い立てなど出来んぞ!」

    (書類の束を机の上に投げ置くマコト)

    ───これは・・・なるほど。(書類に目を通すカヤ)
    どうやら誤魔化すのは不可能のようですね。

    マコト:
    「・・・第一、貴様は嘘が下手なのだ。
    私に嘘を並べ立てている間、ずっと棒読みだったぞ?
    もう少し取り繕ったらどうだ?」

    ───善処します。

  • 112ホットドリンク大好き25/01/03(金) 13:12:59

    マコト:
    「キキキ・・・前にも聞いた気がするぞ。
    だが、まぁいい。
    今 大切なのは、トリニティから我がゲヘナ自治区に攻撃があったということだ。
    これを口実にトリニティを攻撃───」

    ───キヴォトスの治安を連邦生徒会長から任された私が許すとでも?

    マコト:
    「───キキッ、攻撃するのは難しいとしても、交渉において優位に立てるのは事実だ。
    そう、今からでも この事件を口実にエデン条約を白紙に戻すことだって可能だろうな。」

    ───それは・・・困りましたね。

    マコト:
    「だろうなぁ・・・エデン条約を盾に何かをしようとしている貴様は困るだろうなぁ・・・。」

    ───それはお互い様でしょう? マコト。

    マコト:
    「む。」

    ───私がアリウスとの関係を知らないとでも?

  • 113ホットドリンク大好き25/01/03(金) 13:13:44

    マコト:
    「キキキ・・・相変わらず油断ならん奴だ。
    これで嘘が下手とかいう可愛げが無かったら嫌いだったかもしれん。」

    ───それはそれは。

    マコト:
    「そうだな、互いに隠し立ては無意味のようだ。
    私も腹を割ろう。
    ・・・率直に言う、私はエデン条約とかいうのが気に入らん。」

    ───本当に率直ですね。

    マコト:
    「キキキッ、時にはストレートに要望を伝えた方が効くこともある。
    貴様はその部類だ。
    で、エデン条約の話だがな。
    そもそもアレは雷帝への奇策として用意された張りぼてのようなものだったのだ。

    それに中身を入れるなどゾッとしない。
    ようやく好きにやれるようになったのに、また縛られるなど本末転倒ではないか。
    ・・・貴様も そう思わないか?」

    ───私はゲヘナ生ではありませんので分かりません。

  • 114ホットドリンク大好き25/01/03(金) 13:14:25

    マコト:
    「・・・そうだったな。
    だが、エデン条約がそういう代物だったことは連邦生徒会もトリニティも分かっていたはずだ。
    なぜ今更 再利用する?
    もはや仇敵は去り、かの条約など実在しない楽園の名を冠して宙に浮いていれば良いではないか。」

    ───恐らく・・・現行のティーパーティー本来のホスト、セイアさんには焦りがあったのでしょう。
    未来を知り、それを退ける為に巨大な武力機構を作ろうとした・・・。
    ・・・そんなところではないでしょうか。
    もっとも、どうしようもない妨害を悟って絶望してしまったようですが。

    マコト:
    「・・・未来とはアレか?
    貴様が前から提唱している『夜』か?」

    ───おや、覚えていてくれたのですね。
    嬉しいですよ。

    マコト:
    「キキキッ、仮想敵のことは良く知らねばな。
    だがそうか・・・何のためにエデン条約を引っ張り出したかと思えば終焉に備える為だったか。」

    ───推察ですが。

  • 115ホットドリンク大好き25/01/03(金) 13:14:43

    マコト:
    「だが、そう考えるとシックリくる。
    インテリは いつも動きが性急で、いつも諦めと絶望が早いものだ。
    誰にも理解されず、しかし現実は迫ってくるとなれば楽園にでも縋りたくなるだろう。
    まったく・・・大切なのは どう生きるかだというのに・・・。」

    ───貴方は絶望しないと?

    マコト:
    「キキキッ、絶望? まさか!
    私は最期まで自分の欲望に正直に生きる!!
    生きたいと思ったら生き、死にたいと思ったら死ぬ!
    そこに後悔も、絶望もない!!」

    ───素晴らしい。
    それもまた、一つの正義の完成形ですね。

    マコト:
    「正義・・・正義か。
    貴様は前から それに拘っていたな。
    正直 私には価値が感じられんものだが・・・エデン条約の裏でやっていることも正義なのか?」

    ───えぇ、紛れもなく。
    『愛』に溢れた行いですよ。

  • 116ホットドリンク大好き25/01/03(金) 13:15:22

    マコト:
    「・・・貴様の『愛』と、私の愛の定義は異なるのだろうな。
    だが、まぁいい。
    話が逸れたが、要するに貴様はエデン条約を表面上は無事に進めたい。
    私はエデン条約を何とか白紙に戻したい・・・これに尽きるだろうな。」

    ───纏めて下さり、助かります。

    マコト:
    「そして、立場が悪いのは貴様の方だ。
    こちらにトリニティの砲弾が飛んできた以上、我々には反撃する権利がある。
    例えそれが過剰であったとしてもだ。」

    ───理解しています。

  • 117ホットドリンク大好き25/01/03(金) 13:16:07

    マコト:
    「だが、万魔殿の議長として、無かったことにしてやってもいい。
    ・・・この意味が、分かるな?」

    ───ふむ、袖の下・・・賄賂ですね?

    マコト:
    「キキキッ、政治的取引と言え! 人聞きの悪い!!」

    ───そうですね・・・何にしましょうか。
    オーバーテクノロジーは───

    マコト:
    「いらん、あんなもの。」

    ───でしょうし・・・ふむ・・・。

  • 118ホットドリンク大好き25/01/03(金) 13:25:36

    ~~~~~~~~~~~~~~~~~~~


    マコトに渡す袖の下は───


    1.そういえばアビドス砂漠に懐かしいものがありましたね。(列車砲シェマタの情報)

    2.こちらに限定品のケーキがあります。(イブキの好物で釣る)

    3.本当はクリスマスプレゼントだったのですが・・・。(10キロクラスの金塊を取り出す)


    dice1d3=2 (2)


    ~~~~~~~~~~~~~~~~~~~

  • 119二次元好きの匿名さん25/01/03(金) 18:01:08

    本当に渡しに行ったのかよ…金塊…

  • 120二次元好きの匿名さん25/01/03(金) 18:09:55

    「手作りケーキなのですよ?」

  • 121二次元好きの匿名さん25/01/03(金) 22:47:40

    >>120

    フウカ・・

  • 122ホットドリンク大好き25/01/03(金) 22:59:24

    (後ろに控えていた防衛室スタッフから、小さめのケーキボックスを受け取るカヤ)

    ───こちらに限定品のケーキがあります。

    マコト:
    「う~ん、ケーキか・・・。
    確かにイブキは好きだろうが───
    いや、待て。 これは・・・。」

    ───お気付きになられましたか。

    マコト:
    「・・・嘘だろう・・・?
    あの超人気ケーキショップの限定品だと!?
    これを手に入れるには───」

    ───そうです。
    作られるホール数が決まっている為に、熾烈な行列争いに挑まなくてはなりません。
    最低でも3泊3日、確実に欲しいのならば1週間は店前で待機しなくてはならないという狂気の所業・・・。
    その地獄を乗り越え、こうして私の手元に収まったのです。

    マコト:
    「い、いいのか?
    私が言うのもなんだが・・・貴重なものだぞ?
    同じケーキを手に入れるには1年待つことになる・・・。」

    ───いいのです。
    これでエデン条約の調印式まで漕ぎ着けられるのであれば。

  • 123ホットドリンク大好き25/01/03(金) 23:00:00

    マコト:
    「くっ・・・貴様の覚悟は分かった・・・。
    このマコト様が押されるとはな・・・。」

    ───では、このホール一つを───

    マコト:
    「・・・ん?
    いや待て。
    考えてみれば、誕生日でもないのにケーキのホール丸々一つというのはやりすぎじゃないか?
    万魔殿の皆で食べるにしても、教育にも健康にも良くない気がするぞ?」

    ───おや、それもそうですね。
    ではカットしてしまいましょう。
    一人1ピースで構いませんね?

    マコト:
    「そうだな。
    偶然 伝手で手に入って、明日の3時のおやつが豪勢になる分には構わない。
    イブキは可愛いだけでなく、頑張り屋さんでもあるからな。
    偶には いいだろう。」

  • 124ホットドリンク大好き25/01/03(金) 23:00:42

    ───おや、少しケーキが余ってしまいますね。

    マコト:
    「ふむ・・・なら この場で食べてしまおう。
    キキキッ、イブキには悪いが役得だ。
    フードロスを出すわけにもいくまい?」

    ───同感です。
    フードロスは教義に反します。

    マコト:
    「それは知らんが・・・。
    まぁいい。
    そういえば貴様はコーヒーを入れるのが上手かったな。
    豆と設備はあるから何か淹れてみろ。」

    ───良いですね。
    では このケーキに最適なものを淹れてみましょう。

    (イブキに見つかってしまうまで、マコトとカヤの密かな談合(ケーキの試食会)は続いた)

  • 125二次元好きの匿名さん25/01/03(金) 23:18:39

    何やかんやマコトもカヤもイブキに優しいというかイブキに甘いな…イブキにお年玉とかもあげてそう

  • 126二次元好きの匿名さん25/01/04(土) 03:48:11

    カヤにとっては当たり前のことをしてるつもりでも客観的には優しさとも見える
    だからそういう意味ではカヤはピュアとも言えるし
    カリスマある無自覚タラシとも言える
    狂人は狂人なりに優しさや倫理観を持っている

  • 127二次元好きの匿名さん25/01/04(土) 09:20:00

    クロス元考えるとイブキみたいな子供の扱いうまそうだねカヤ。
    第一印象以外は。

  • 128ホットドリンク大好き25/01/04(土) 10:23:47

    ~~~~~~~~~~~~~~~~~~~

    イブキとカヤの関係───


    1.良好。 連邦生徒会長の祝福が故に、ただ幼子を慈しむことを許された。

    2.普通。 偶に来るマコト先輩の お友達。

    3.微妙。 イブキは本能的にカヤの危険性に気が付いている。 なんか こわい。


    dice1d3=2 (2)


    ~~~~~~~~~~~~~~~~~~~

  • 129ホットドリンク大好き25/01/04(土) 18:15:46

    ────────────────────

    ガチャ(唐突に開く扉)

    イブキ:
    「あ~!
    マコト先輩がケーキ食べてる!」

    マコト:
    「しまった! 見つかってしまったか!!」

    カヤ:
    「お邪魔していますよ、イブキ。」

    イブキ:
    「あっ、カヤ先輩! こんにちは!」

    (この後メチャクチャ ケーキ食べた)

    ────────────────────

  • 130二次元好きの匿名さん25/01/04(土) 23:16:43

    かわいい。コーヒーの代わりにココアを淹れてあげたい。

  • 131ホットドリンク大好き25/01/04(土) 23:24:49

    カヤ:
    「ここで生クリームを入れるのがコツです。
    さぁ、これでよりココアが美味しくなりました。」

    (ココアの入ったマグカップを両手で傾けるイブキ)

    イブキ:
    「わぁ! おいしい!! カヤ先輩、凄~い!」

    カヤ:
    「喜んで頂けてなりよりです。」

    マコト:
    「ヒゲが着いているぞ、イブキ。」

    (デレデレの顔でイブキの口元を拭うマコト)

  • 132ホットドリンク大好き25/01/05(日) 00:17:36

    <暫く経って・・・>


    ───すっかり、ちょっとしたパーティーになってしまいましたね。

    結局、万魔殿全体の皆さんに見つかって、足りない分のケーキやコーヒー、ココアを作ることになりましたし。

    まぁ、喜んで頂けたのは良かったのですが。

    しかし最終的にゲヘナ全体を巻き込んだ お祭り騒ぎになるとは思いませんでした。


    再びヒナさんと踊ることになるのも予想外でしたよ。

    何とか ご理解頂けるまでに、ゲヘナ校舎の一部が半壊してしまいましたし・・・。

    それが終わった後もゲヘナ全体を相手にスイーツ作りのデスマーチ。

    結局 可能な限り調理部門のスタッフを呼び寄せることになりましたし、ゲヘナの給食部の方々にも ご助力頂くことになろうとは。


    私もまだまだ至らないところが多いようです。

    しかも調理部門のスタッフ内の同志(美食探究主義者)が喧嘩騒ぎを起こしますし、給食部の方から未知の巨大生物が発生するしで・・・。

    風紀委員会の協力があったとはいえ、少し疲れましたね。

  • 133ホットドリンク大好き25/01/05(日) 00:18:26

    ここで少し、コーヒーを一杯。

    (仮面を外してコーヒーを啜るカヤ)

    ───ふぅ。
    落ち着きました。
    一仕事 終えた後の一杯は格別ですね。
    まさか別の形でゲヘナ相手に戦争をすることになるとは思いませんでしたよ、ナギサさんにミカさん。

    しかしこれで約束は果たしました。
    後は今度こそ高みの見物と───

    ピピッ(通信が入る音)

    ───おや、デジャヴを感じますね。
    はい、こちら防衛室長───

    ・・・。

    ───あぁ・・・そうですか。
    襲撃の日程が早まったと。
    案の定ですね。
    ・・・いえ、こちらの話です。

    ───私としては構いませんよ。
    別に当日の襲撃にはミカさんが同行するでしょうし、そうなれば『桐藤ナギサを保護する』という契約文の例外条項に当てはまります。
    そうなれば我々の出番はありません。

  • 134ホットドリンク大好き25/01/05(日) 00:19:11

    クーデターが成功すればトリニティの戦力を攻撃に使える。
    失敗しても、トリニティは囮として十分有用です。
    どちらにしろ我々の作戦は変わりませんよ。
    何か問題でも?

    ・・・。

    ───はい?
    早まった襲撃日が補習授業部の第3次特別学力試験に被っている?
    ・・・なるほど、そうなれば襲撃を任されているアズサさんは必然的に試験には不参加。
    試験結果は連帯性ですから、補習授業部 全員の退学が確定したようなものですか・・・。

    だから、補習授業部に全てを打ち明けるだろうと?
    自分をナギサさんに差し出せば補習授業部自体が立ち消える故に?
    ・・・それは困りましたね。
    補習授業部には他でもないハナコさんが在籍していたはずです。

    ハナコさんであれば・・・そうですね。
    補習授業部の下に集っている人材だけでトリニティ転覆まで やってのけそうです。
    ───いえ、比喩ではなく本当に。

    ・・・。

    あぁ、これは困りましたね。
    数ある可能性の中でも最悪の可能性を引いてしまったようです。
    読めてしまいまいたよ、ハナコさんの初手が。

    ─────ハナコさん、貴方は最初にナギサさんを狙いますね?

  • 135二次元好きの匿名さん25/01/05(日) 04:42:39

    カヤとハナコのピンク髪同士の頭脳戦好き
    どちらも頭良いしそしてお互い譲れない理念あるの良いね

  • 136二次元好きの匿名さん25/01/05(日) 11:52:26

    保守

  • 137ホットドリンク大好き25/01/05(日) 12:58:12

    ~~~~~~~~~~~~~~~~~~~

    ハナコとカヤの関係───


    1.基本的に友好的。 ハナコとセイアの関係性に近い。

    2.普通。 ハナコが はっちゃけ始める前に職務上の付き合いがあった。

    3.険悪。 「何故トリニティを導けるだけの能力があって、それを有効に使わないのです?」

    4.憎愛渦巻く仲。 ホシノとユメの関係性に近い。


    dice1d4=3 (3)

    ~~~~~~~~~~~~~~~~~~~

  • 138二次元好きの匿名さん25/01/05(日) 13:02:56

    わお険悪
    でもありそうなのが否定できない

  • 139ホットドリンク大好き25/01/05(日) 13:08:23

    基本的に この世界線のカヤは、力を持ちながら絶望してしまった人間が嫌いなのかもしれない。

  • 140二次元好きの匿名さん25/01/05(日) 14:15:15

    カヤが隙あらば死んだ子を拾おうとしてるの見ると、力及ばなかったから無念の死を遂げたんだなと感じる
    能力があるのに自分で自分を抑圧することを快く思わないのも、まぁ分かる

  • 141二次元好きの匿名さん25/01/05(日) 17:22:34

    カヤ側にもハナコ側にもどちらにも共感出来てしまう自分がいる…

  • 142二次元好きの匿名さん25/01/05(日) 19:23:35

    カヤ「貴女には力がある癖に何故その力でトリニティのみなさんを救わないんですか!」
    ハナコ「貴女に私の何が分かるというのですか!」

  • 143ホットドリンク大好き25/01/05(日) 22:04:48

    そんなこんなで、結局 襲撃日 当日まで事前準備と調整・確認に費やして高みの見物とはいかなくなるカヤなのだった。

  • 144二次元好きの匿名さん25/01/06(月) 00:10:27

    ボンドルド卿カヤも焦ったりするのかな?
    カヤなら大丈夫だろうという謎の安心感があるけども
    果たして今回はどうなるか

  • 145ホットドリンク大好き25/01/06(月) 04:18:44

    ───── SS:『愛』と『心』 ─────

    セーフハウスの衛兵:
    「ぐっ・・・。」

    暗闇の中、屋内を巡回していた人間が倒れる。
    その背後から小柄な人影が出てきた。

    アズサ:
    「クリア。
    こちらは問題ない。
    そちらはどうか?」

    別方向から、数人の人影が現れる。

    ミヤコ:
    「問題ありません。
    全て片付けました。」

    アズサ:
    「そうか、では。」

    そう言って、アズサはハンドサインで合図を出す。
    すると奥の方から最後の一人が現れた。

  • 146ホットドリンク大好き25/01/06(月) 04:19:12

    ハナコ:
    「ふふっ♡
    これで後は一人ですね。」

    アズサ:
    「そうだね。
    だけど本当に?」

    ハナコ:
    「えぇ、彼女は ずっと此方を見ていたはずです。
    ・・・そうですよね、カヤさん。」



    ─────ぬるり。



    そうとしか表現できない、怖気が走るような滑らかさで、カヤが『天井の』暗闇から現れた。
    まるで重力を感じさせない、静かな所作でカヤはハナコ達の前に立った。
    その位置取りは、確かにナギサの部屋へ続く道を閉ざしていた。

    カヤ:
    「良く分かりましたね。
    暗闇に潜む私を見つけるのは相当 難しいはずですが。」

  • 147ホットドリンク大好き25/01/06(月) 04:20:38

    ハナコ:
    「ふふっ、見つけたワケではありません。
    ただ、いるだろうなと思っただけです。
    貴方の価値観、倫理、思考、そしてなりより『過去』。
    それらを知れば予想は容易ですよ。」

    カヤ:
    「おや、随分と『気に入られて』しまったようですね。
    私 程度の人間の過去を調べようとは。
    『貴方と違って』木っ端の外回りである私が、それほど気になりますか?」

    ハナコ:
    「えぇ、それは勿論。
    『多様な手管で』お仕事をされるカヤさん ですから。
    それに最近は活発に『活動』されていたようですね。
    『私にはとても真似 出来ません』。」

    カヤ:
    「・・・。」

    ハナコ:
    「・・・。」

    少しの重い沈黙。
    先に口を開いたのはハナコだった。

    ハナコ:
    「・・・先に お尋ねしますが、道を譲ってはくれませんか?
    私達は その先に用があるんです。」

  • 148ホットドリンク大好き25/01/06(月) 04:22:01

    カヤ:
    「えぇ、存じ上げております。
    この先にナギサさんが いらっしゃることは勿論、あなた方の境遇も目的も。」

    ハナコ:
    「なら───」

    カヤ:
    「───しかし、約束は約束ですから。」

    カヤは懐から拳銃を取り出した。
    腰に差した散弾銃は抜かない。
    しかし、それでも押し潰されそうな強いプレッシャーが辺りを満たす。

    カヤ:
    「約束は守らなくてはなりません。
    だから、ここは通すわけにはいかないのです。 ハナコさん。」

    ハナコ:
    「そうですか・・・。
    ─────では、戦う他ありませんね♡」

  • 149ホットドリンク大好き25/01/06(月) 04:22:37

    ハナコがハンドサインを繰り出す。
    後ろのアズサとRABBIT小隊が臨戦態勢になる。

    カヤ:
    「あなた方とは一度 手合わせしたいと思っていましたよ、RABBIT小隊。
    そして、お手並み拝見といきましょう、アズサさん。」

    ミヤコ:
    「・・・防衛室長・・・貴方がどうして此処に・・・。」

    アズサ:
    「・・・強いな。」



    ハナコ:
    「この際だから言っておきますね。
    私は貴方が嫌いです♡」

    カヤ:
    「おや、奇遇ですね。
    私もですよ、ハナコ。」

    ───── SS:『愛』と『心』 ~Fin~ ─────

  • 150二次元好きの匿名さん25/01/06(月) 04:33:22

    >> 貴方の価値観、倫理、思考、そしてなりより『過去』。

    それらを知れば予想は容易ですよ。


    ある意味でカヤのことを信頼している

    カヤの価値観や思考を理解している

    その上で相容れない存在だと認識している


    何だろうこの

    信頼できる敵

    みたいな関係性好き

  • 151二次元好きの匿名さん25/01/06(月) 05:36:00

    このレスは削除されています

  • 152二次元好きの匿名さん25/01/06(月) 07:02:23

  • 153二次元好きの匿名さん25/01/06(月) 08:05:48

    カヤ単騎かつ火炎放射器も散弾銃も使わないのはかなり手加減モード
    とはいえ屋内で火炎放射器使えないのは仕方ないか

  • 154二次元好きの匿名さん25/01/06(月) 14:41:05

    (こっちは手加減出来る余裕はない!
    躊躇すればこっちがやられる!
    学校の被害や騒ぎは大きくなるが仕方ない!
    ありったけの爆薬を使おう!
    手段にこだわっている場合じゃない!)

  • 155二次元好きの匿名さん25/01/06(月) 14:49:32

    被害を抑えるために手加減するカヤ
    vs
    躊躇すればやられるため手段を選ばず全力で挑むアズサたち

  • 156ホットドリンク大好き25/01/06(月) 16:22:58

    ────────────────────

    ハナコ達が引き金を引くよりも早く、カヤが倒れ込むような前傾姿勢で駆け出す。
    照準が追い付かぬほどの速度で目指すのはハナコの懐。
    しかしそれは予期されていたようで、カヤの進路を阻むようにアズサが立ちはだかった。
    サプレッサーの付いた銃口が火を吹く。

    カヤ:
    「さて───」

    アズサ:
    「!!?」

    カヤの頭部に照準を向けたはずのアズサだったが、発射された銃口は空を切る。
    カヤが その人外染みた反射神経で避けたのである。

    アズサ:
    「くっ!」

    カヤ:
    「───その動き、見覚えがありますね。」

    咄嗟に銃床で殴り掛かるアズサだったが、その動きはいとも簡単に往なされ、逆に その胸倉を掴まれてしまう。

  • 157ホットドリンク大好き25/01/06(月) 16:24:40

    カヤ:
    「誰かにも言いましたが・・・近接戦闘は守りに重きを置いていては勝てるものも勝てません。
    もっと腹に覚悟という名の一本槍を括り付けなくては。」

    アズサ:
    「うぐっ・・・!!」

    カヤはアズサを盾にRABBIT小隊の一斉照射を防ぐ。
    そしてそのままRABBIT小隊の方へと投げ飛ばした。

    サキ:
    「───大丈夫か!?」

    咄嗟に飛んできたアズサを受け止めたのはサキの優しさだった。
    しかし それは甘さでもあった。
    次の瞬間、飛んできたアズサの影に隠れて迫っていたカヤの蹴りが、アズサごとサキを吹き飛ばした。

    サキ:
    「ぐっ!!」

    カヤ:
    「いけませんよ、この程度の小細工に引っ掛かっては。
    投げ飛ばされてきた仲間は回避することです。
    その背後には十中八九 敵が迫ってきているものですから。」

    そう言いながら、カヤは首を捻る。
    頭部があった場所に、超音速の弾丸が通過した。

  • 158ホットドリンク大好き25/01/06(月) 16:25:23

    ミユ:
    「な、なんで・・・?」

    カヤ:
    「あぁ、そこに居たのですね。」

    それだけ言って、カヤは物陰に隠れていたミユへと迫る。
    しかしその前に、ミヤコが立ちはだかった。

    ミヤコ:
    「カヤ防衛室長・・・! どうして貴方が!!」

    カヤ:
    「己が信じる正義の為です。 貴方も そうでしょう?」

    ミヤコのCQC(近接戦闘)がカヤへと迫る。
    怒りを感じさせる勢いのあるそれは、CQCを得意とするカヤをして輝くものがあると認めるに足るものだった。
    しかし、まだ荒削り。
    ミヤコの手は冷静なカヤの手によって絡めとられ、関節を極められる。

  • 159ホットドリンク大好き25/01/06(月) 16:25:46

    ミヤコ:
    「っ・・・!」

    カヤ:
    「素晴らしい成長です、ミヤコ。
    貴方であれば いずれ私に届き得るかもしれません。
    実に楽しみです。」

    ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

    カヤはミヤコの関節を極めて、狙撃の盾にしながら周囲を確認する。
    ここまで一見するとカヤが圧倒しているように見えるが、実際のところ消耗させられている。
    見れば、先に吹き飛ばしたアズサとサキは既に戦線に復帰しようとしているところ。
    ダメージはあるが、疲れはない。

    体力には自信のあるカヤだが、無限ではない。
    決め手に欠ける今、このまま組み合い続ければ先に体力が尽きるのは自分であることは、長年の経験から容易に想像がついた。
    ハナコと目が合う。

  • 160ホットドリンク大好き25/01/06(月) 16:27:16

    『早く腰に差した散弾銃を抜いたらどうです?』
    そう言うかのような、挑発的な笑みを浮かべていた。
    それを抜けば、確かにカヤは一気に優位に立てる。
    しかし、近接に特化したが故に消音が難しくなった その散弾銃を使えば、いくら部屋の壁が厚いといっても隣の部屋にいるナギサに気付かれる。

    そうなれば、局所的にはカヤの有利でも、頭上の盤面ではカヤが遥かに不利になってしまう。
    とはいえ、対策を講じていないわけでもない。
    この数日間、ハナコと真面な勝負が出来るように準備を整えてきたのだ。
    だからこそ、不利を承知の上で腰に差してきたのである。

    ハナコの用意してきた戦力は、彼女が見込んだだけあってカヤの期待を大きく超えてきた。
    これならば、全てを賭けるに足るだろう。
    そう思い、賽を投げる為に腰に手を伸ばそうとし───



    ─────次の瞬間、意識の外から閃光と衝撃が走った。

    ────────────────────

  • 161ホットドリンク大好き25/01/06(月) 16:32:32

    ~~~~~~~~~~~~~~~~~~~

    閃光と衝撃の正体は───


    1.普通にアズサの仕掛けた爆薬

    2.アリウスが仕掛けた、ヘイローを破壊する爆弾


    ───dice1d2=1 (1)


    ~~~~~~~~~~~~~~~~~~~

  • 162二次元好きの匿名さん25/01/06(月) 19:45:21

    何だろう
    いつもハンデ戦を強いられてるゾロみたいな
    強いけど全力を出せない状況にあるから苦戦してるみたいな
    そんな感じがするカヤ

  • 163二次元好きの匿名さん25/01/06(月) 20:47:51

    爆薬使われた時点で消音縛りは失敗に近い
    アズサを戦線復帰できないようにする必要があった訳だから、ファーカレスだけでも解禁しなきゃ負け戦だったのかも

  • 164二次元好きの匿名さん25/01/06(月) 22:46:14

    しかしカヤがこのまま負けるとも思えない
    どう切り返すか

  • 165ホットドリンク大好き25/01/07(火) 00:10:18

    (爆煙の中から現れる、ボロボロのカヤ)

    ───素晴らしい・・・すば・・・らしい。
    なるほど・・・爆薬を起動するのは・・・もう少し追い詰められてからだと読んで・・・いましたが・・・そうですか。
    ハナコ・・・貴方にしては・・・素晴らしい覚悟・・・です。
    乱戦も・・・辞さないと・・・いうことですか。

    アズサ:
    「・・・無理をしない方がいい。
    もう立つことだって難しいはずだ。」

    ───おや・・・心配を・・・してくれるのですか?
    聞いていた通り・・・優しい子ですね。
    しかし・・・心配は ご無用です。

    ハナコ:
    「カヤさん の言う通りです!
    皆さん! 銃を構え直して下さい!!」

    アズサ:
    「? ハナコ、何を言ってる?
    相手は こんなに弱っているのに・・・。」

  • 166ホットドリンク大好き25/01/07(火) 00:12:01

    ハナコ:
    「『一人だけ』です!!
    まだまだ大量に居ます!!!」

    アズサ:
    「!!??」

    (ハナコが叫んだ瞬間、爆薬で吹き飛んだ壁からハナコ達を囲むように現れる無数の防衛室スタッフ)

    ───『私』は健在です。

    ───『私』は無数に居ます。

    ───『私』は約束を守ります。

    ───『私』は。

    ───『私』は。

    ───『私』は。



    ナギサ:
    「これは・・・どういう状況でしょう・・・?」

    ───さぁ・・・ハナコさん。
    お望み通り・・・賽は・・・投げられました。
    乱戦と・・・参りましょう。

  • 167二次元好きの匿名さん25/01/07(火) 00:16:41

    ((((;゚Д゚)))))))アズサたち一気に絶望感感じてそう…

  • 168二次元好きの匿名さん25/01/07(火) 02:35:41

    メタルクウラのような絶望…

  • 169二次元好きの匿名さん25/01/07(火) 07:03:39

  • 170ホットドリンク大好き25/01/07(火) 10:34:43

    ”来たよ、ハナコ。”

    ───おや。

    ───先生ではありませんか。

    ハナコ:
    「! 皆さん、先生の後ろに!」

    ミヤコ:
    「正気ですか、ハナコさん! 先生はキヴォトス外の───」

    ハナコ:
    「カヤさんは『トモダチ』を攻撃できません!
    絶対に!!
    だから、大丈夫です!」

    ───トモダチは絶対。

    ───トモダチを害してはならない。

    ───先生は、『私』のトモダチ。

  • 171ホットドリンク大好き25/01/07(火) 10:35:22

    (先生の後ろに隠れるハナコ達)

    ───なるほど・・・これは・・・困りましたね。
    先生を・・・盾に使う・・・とは。
    不敬ですが・・・極めて有効・・・です。
    先生・・・そこを退いては下さい・・・ませんか?

    直ぐに終わります・・・から。

    ”カヤ、それは出来ない。”

    ───そう・・・ですよね。
    あぁ・・・困り・・・ました。



    ???:
    「なに? 爆発したから急いで来てみれば、カヤちゃんボロボロじゃん。」



    ───おや・・・早かったですね・・・・・・・・・ミカさん。

  • 172二次元好きの匿名さん25/01/07(火) 10:36:30

    先生を盾に!?

  • 173ホットドリンク大好き25/01/07(火) 10:37:03

    ミカ:
    「あんな爆発があればね。」

    ───あれは・・・実に・・・見事・・・でした。
    完全に・・・意表・・・を・・・突かれた・・・のです・・・から。

    ミカ:
    「あはは! 壊れた玩具みたい!!」

    ───実際、似たような・・・ものです。

    ナギサ:
    「ミカさん・・・? どうしてここに・・・??」

    ミカ:
    「・・・あー・・・こんな形でナギちゃんと会いたくはなかったなぁ。
    でもまぁ、仕方ないよね。」

    (ミカの背後から続々と現れるアリウス生徒達)

    ミカ:
    「やっほ、ナギサちゃん。
    答え合わせの時間だよ?
    トリニティの裏切り者・・・・・・それは私。
    どう? びっくりした??」

  • 174二次元好きの匿名さん25/01/07(火) 10:37:09

    集うピンク髪

  • 175二次元好きの匿名さん25/01/07(火) 11:02:52

    さてカヤはどうする
    本来ならポップコーン片手に高みの見物する予定だったが…

  • 176ホットドリンク大好き25/01/07(火) 15:40:48

    ナギサ:
    「・・・なんの冗談ですか・・・?
    どうして貴方が そんな───」

    ミカ:
    「もー、ナギちゃん。
    私が大のゲヘナ嫌いだってことは知ってるでしょ?」

    ナギサ:
    「それでセイアさんのヘイローを破壊したと・・・?
    ・・・嘘だと言って下さい。
    それなら私は今まで何の為に・・・なんの・・・ために・・・。」

    ミカ:
    「・・・カヤちゃん。」

  • 177ホットドリンク大好き25/01/07(火) 15:41:21

    ───分かって・・・います。

    (ナギサを拘束する防衛室スタッフ)

    ナギサ:
    「! 何を!
    離して下さい、カヤさん!!」

    ───全ては・・・未熟な『愛』の紡いだ・・・契約通り・・・に。

    (ナギサを連れて、どこかへと消えていくカヤと防衛室スタッフ。
    後には先生達とミカ、アリウス生が残った。)

    ミカ:
    「・・・これでナギちゃんは大丈夫。
    後は・・・そうだね。
    アズサちゃんにスケープゴートになって貰えば完璧かな。」

  • 178二次元好きの匿名さん25/01/07(火) 20:26:05

    Rabbit小隊もいるから原作より戦力はある。ただセイア生存伝えないと勝てそうに思えない。

  • 179二次元好きの匿名さん25/01/07(火) 21:54:31

    ボスラッシュだなぁ…果たしてどう切り抜けるか…

  • 180ホットドリンク大好き25/01/07(火) 22:53:33

    ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

    ───ナギサさんを・・・早く・・・安全な・・・ところ・・・へ。

    防衛室スタッフA:
    「分かっています、室長。
    さぁ、ナギサ様・・・こちらへ。」

    ナギサ:
    「・・・どこへ連れていくつもりですか?」

    防衛室スタッフA:
    「今 現在、トリニティで最も安全な場所です。
    何も心配は───」

    (突然の爆発と衝撃)

    ナギサ:
    「これは・・・!?」

    ───・・・賽は・・・投げられました。
    もはや・・・セーフハウスは・・・いえ、このトリニティで・・・安全な場所は多く・・・ありません。

    (痙攣する手で、近くの防衛室スタッフに手を伸ばすカヤ)

  • 181ホットドリンク大好き25/01/07(火) 22:54:52

    ナギサ:
    「どういうことなのですか! カヤさん!!」

    ───詳しくは・・・『次の私』に・・・聞いて下さい。
    この躰は・・・もう・・・こうする他、今は・・・使い道が・・・ありません。

    防衛室スタッフB:
    「室長・・・しかし、これは・・・。」

    (カヤが手を伸ばした先に、赤い刀身の刃物を持つ防衛室スタッフ)

    ───構い・・・ません。
    もはや・・・何度も・・・通った・・・道、なのです・・・から。
    あぁ・・・そう、心配そうな・・・顔をしないで。
    ・・・大丈夫です・・・また、会えますよ。

    (赤い刀身の刃物を手に取るカヤ)

    ───『皮剥の凶刃(フレンザー)』よ。
    テクスチャを剥ぐ・・・古の祭具よ。
    ただ一時・・・制御など・・・無くとも・・・構いません。
    私に・・・約束を・・・守る・・・力を。

    (カヤは赤い刀身で、その首を切り裂いた)

    ─────ミカ・・・そしてハナコ、あなた方の信頼に私は応えましょう。
    ナギサさんを、そしてトリニティを護り・・・勝者に相応しいエンディングを用意すると約束します。

    ・・・ぜったい だよ。

  • 182二次元好きの匿名さん25/01/08(水) 04:59:59

    これセイア殺しはなくてもカヤ殺しの十字架を一生背負うことになるんじゃ…

  • 183二次元好きの匿名さん25/01/08(水) 10:23:07

    防衛室がここに来ないなら戦力にはなっただろうけどねえ

  • 184ホットドリンク大好き25/01/08(水) 12:39:44

    <得体の知れない怪物の咆哮が、どこからか響く>


    ───あぁ、オリジナルは派手にやっているようですね。


    ナギサ:

    「あの・・・もう何がなんだか・・・。」


    ───はて?

    何か問題でもあったでしょうか?

    あぁ、紅茶が必要でしたか。


    ナギサ:

    「頂きます・・・。」


    <少し経って、出てきた紅茶を嗜むナギサ>


    ナギサ:

    「ふぅ・・・。

    ・・・あの、カヤさん・・・ですか?」


    ───えぇ、カヤさんですよ。

  • 185ホットドリンク大好き25/01/08(水) 12:40:51

    ナギサ:

    「その・・・では、今 外で暴れているのは・・・。」


    ───不知火カヤですね。


    ナギサ:

    「・・・。」


    <ナギサの前には種族が人間から天使になったカヤが居た>


    ナギサ:

    「・・・何というか・・・トリニティの生徒を前にしている気分です。」


    ───それはそうでしょう。

    この躰の持ち主の学籍はトリニティです。

    もしかすると、今まで何度か擦れ違ったことがあるかもしれませんよ。


    ナギサ:

    「・・・そろそろ、現状を説明して頂いても?」


    ───あぁ、そうでした。

    しかし その前に、私も紅茶を頂いても?

    飲食の好みは躰の持ち主に引っ張られがちでして。


    ナギサ:

    「どうぞ・・・。」


    <紅茶を嗜む二人>

  • 186ホットドリンク大好き25/01/08(水) 15:45:44

    ───結論から言わせて頂きましょう。
    今、外では貴方の身柄の争奪戦が行われているのです。

    ナギサ:
    「はい?」

    ───おや、自覚がないようですね。
    貴方の身柄の行方によって、今後のトリニティが決定するのですよ?

    ナギサ:
    「・・・詳しくお願いします。」

    ───道は3つあります。

    一つ、ハナコさん達がミカさんに勝利し、貴方は何事もなくティーパーティーのホスト代行を引き継ぐ。
    これが最も穏当な道でしょう。

    二つ、ミカさんがハナコさん達に勝利し、貴方はミカさんの虜囚となる。
    こうなってしまうと少し険しい道のりになってしまうのですが・・・まぁ、修正は効く範囲です。

    そして最悪の三つ、貴方の身柄がアリウス、あるいはカイザーに奪われる。
    こうなってしまうとトリニティは地図から消滅してしまう可能性が高いのです。

  • 187ホットドリンク大好き25/01/08(水) 15:46:13

    ナギサ:

    「・・・すみません。

    私の身柄が・・・何ですか?

    アリウスに・・・カイザー・・・?

    何故、その名前が・・・?」


    ───そうですね。

    詳しいことは置いておいて、とりあえず敵勢力であると認識して頂ければ今は結構です。

    敵対するに至った詳しい経緯は、こちらの資料に纏めてあります。


    <割と分厚めの資料を机の上に載せるカヤ>


    ナギサ:

    「・・・ありがとうございます。」


    <自分の手元に資料を引き寄せ、軽く目を通すナギサ>


    ───その目的はザックリと申しますとトリニティの侵略です。

    既に前哨戦は退けましたが・・・ここで貴方を捕られてしまうと、それも無意味と化します。


    ナギサ:

    「・・・アリウスとカイザーが危険であることは理解しました。

    しかし、そこで私の身柄云々の話が出てくる意図が分からないのですが・・・。」

  • 188ホットドリンク大好き25/01/08(水) 15:46:59

    ───そうですね。
    例えば先に示した3つの道。
    その内、一つ目のハナコさん達が勝利した方の道が開かれたとしましょう。
    こうなるとミカさんは内乱罪で捕らえられ、ティーパーティーの権限を実質的に失います。

    ナギサ:
    「・・・。」

    ───そして このときナギサさんの身柄がアリウスかカイザーに押さえられていた場合、かなり強引な解釈ですが、『実質的にトリニティの生徒会が存在していない』と解釈することができ、更に そこから『トリニティの自治権は存在していない』と拡大解釈も可能です。

    ナギサ:
    「・・・それは。」

    ───えぇ、かなり無理のある解釈です。
    おおよそ連邦生徒会はおろか、周辺の学園からも賛同は得られない。
    しかしこの場合 大切なのは、『解釈の余地がある』ということ。
    現カイザーは強大ですから、自治区さえ奪ってしまえば後は何とでも言えます。

    以前のアビドスと同じ手口ですね。
    今回は規模が大幅に違いますが。

  • 189ホットドリンク大好き25/01/08(水) 15:47:59

    そしてその結末は、二つ目のミカさんがクーデターを成功させて、強引にティーパーティーのホストになった場合でも同様です。
    いえ、こちらの方がアリウスやカイザーにとっては楽かもしれませんね。
    ナギサさんの身柄さえ押さえておけば、後は幾らでも強迫の効く便利な傀儡が出来上がるのですから。

    自治区を武力で制圧する必要もなく、実効的に効率良くトリニティを支配できます。

    ナギサ:
    「・・・そんなことは無いと思います。
    ゲヘナ嫌い程度で裏切られるような私に・・・ミカさんを傀儡に出来るほどの影響力があるとは思えません。」

    ───そうですか?
    私の予想では凄く簡単にミカさんを傀儡に出来たのですが。

    ナギサ:
    「・・・それなら、どうして・・・。」

    ───そこは全てが終わってからにしましょう。
    今 大切なのは貴方の身柄を奪われると、どうあれトリニティが『自治権』を失うという一点のみです。
    学園の自治権 喪失は、連邦生徒会の防衛室として看過できない事態です。
    我々はこの件に関して武力を行使します。

    だから全てが終わるまで、ナギサさんの身柄は我々で拘束させて頂くというワケです。
    安全の為に監禁こそ致しますが、必要なものがあれば 仰ってください。
    最低限、生活に必要なものは取り揃えて ございます。
    勿論、紅茶に緑茶・・・後はコンブ茶くらいなら。

  • 190二次元好きの匿名さん25/01/08(水) 21:29:51

    次の更新したら次スレかな?
    さあカヤの干渉がどう響くか…

  • 191ホットドリンク大好き25/01/08(水) 22:36:29
  • 192二次元好きの匿名さん25/01/09(木) 01:23:59

    立て乙

  • 193二次元好きの匿名さん25/01/09(木) 02:30:00

    うめ

  • 194二次元好きの匿名さん25/01/09(木) 09:32:13

    トリニティなのですよ?

  • 195二次元好きの匿名さん25/01/09(木) 17:35:59

    カヤ(別個体)の過去

  • 196二次元好きの匿名さん25/01/09(木) 22:23:38

    なんだかんだカヤが活き活きしててこのスレ好き

  • 197二次元好きの匿名さん25/01/10(金) 09:21:47

    カヤコラが割とこのスレの設定にしっくりきてるの草

  • 198二次元好きの匿名さん25/01/10(金) 17:21:43

    カヤの汎用性が高すぎる…

  • 199二次元好きの匿名さん25/01/10(金) 19:13:00

    うめ

  • 200二次元好きの匿名さん25/01/11(土) 01:27:35

    狂気の沙汰ほど面白い

オススメ

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