- 1二次元好きの匿名さん24/12/29(日) 13:03:56
- 2二次元好きの匿名さん24/12/29(日) 13:04:32
おお
- 3二次元好きの匿名さん24/12/29(日) 13:04:51
おおお
- 4二次元好きの匿名さん24/12/29(日) 13:05:47
おおじゃないが
おおおでもないが - 5二次元好きの匿名さん24/12/29(日) 13:06:33
- 6二次元好きの匿名さん24/12/29(日) 13:10:00
ネル「私は誰なんですか…?」
ネル「なぜ私はメイド服なんて着ているんですか?」
ネル「それに…ここは何処なんですか?」
こんな感じに記憶失って喋り方が変わっててほしいよね。 - 7二次元好きの匿名さん24/12/29(日) 13:51:31
それはある日の事だった。誰もがいつも通りだと思っていた。
ネル「くっそ!!何なんだよ!カイザーは雑魚の群れのクセに数と兵器はあるからめんどくせぇ!」
アカネ「それにしても、やけに数が多いですね。」
カリン「この施設、入り組んでるから、私あんま役に立ててない。」
アスナ「まあまあ、多分あとちょっとで最後の部屋だと思うから頑張ろうよ?」
トキ「ミレニアムの地下水路にカイザーがこんな施設を作っていたのは驚きでしたね。」
ネル「だあぁ!もううぜぇ!!ただでさえ数と兵器だけでもダリィのに、んだよこの入り組んだ構造!ここまで来るだけでも6時間半かかるってなんなんだよ!?アスナが居なかったら60日かかるだろ、コレ!!」
トキ「割とあり得そうなので嫌ですね。」
C&Cは依頼でミレニアムの地下水路をカイザーが改装してアジトにした施設に乗り込んでいた。
アスナ「あ、皆!多分アレが最後の部屋だと思う!」
アスナが指差した先にはいかにもな雰囲気を纏った巨大なドアがあった。
ネル「よし!アタシは今最っ高にイライラしてる!こんな頭のわりぃ設計にしやがった奴らをまとめて叩き潰してやる!」
カリン「まあ、帰り道でまたあの迷路をする羽目になるんだけどね。」
ネル「思い出させんな!モチベが上がんねぇだろが!」
アカネ「じゃあ、さっさと終わらせましょうか。」
5人はドアを勢い良く破壊して中の敵を凄まじい勢いで一掃した。
ネル「やっっっと終わったぁ。」
アスナ「あはは、じゃあ楽しい楽しい迷路の時間だぁ♪」
カリン「流石に休ませてくれ。」
アカネ「一番何もしてない貴女が言うんですか、ソレ?」
5人は少し休む事にした。
こんな感じでストーリー更新していきます。 - 8二次元好きの匿名さん24/12/29(日) 13:55:00
トキ「それにしても、ミレニアムの地下水路にこんな施設を作るなんて......ミレニアムの技術を一部利用しているとはいえ、たったの2週間でこれは流石に......ん?何でしょうか?コレ?」
ネルはソレの正体にいち早く気付き、トキに駆け寄る。
ネル「!?トキ!それから離れろ!」
ネルはトキを押し飛ばした。と同時にそれが起動する。
ネル「あっ.......ガッ!」
ソレは凄まじい衝撃波を辺り一体に放った。ネル以外の4人は部屋の外に、ネルは部屋の端にあった溝に落ちた。
アスナ「リーダー!?大変だ!急いで助けに行かないと!」
カイザー兵「居たぞ!あいつ等だ!」
アカネ「な!?残党!?」
カリン「くっ、こんな時に!」
トキ「退いて下さい!貴方達に構ってる余裕は無いんです!」
4人はカイザー兵達を素早く処理してネルの元に向かった。が、ネルが落ちた先は水路になっており、もうそこに彼女は居なかった。
トキ「ミレニアムに戻って先生達に報告を!」
アスナ「オッケー。皆!付いて来て!」
4人の大急ぎでミレニアムに向かった。 - 9二次元好きの匿名さん24/12/29(日) 14:11:17
黒服「クックック、マエストロたまには気分転換に散歩でもしてきたらどうですか?」
マエストロ「いや、私は定期的にそうしてるぞ?」
黒服「え?今何処に?」
マエストロ「ミレニアムの郊外を散歩中だ。」
黒服「クックック、怪しまれますよ?」
マエストロ「安心しろ。人目のつかないところを歩いているからな。」
黒服「なら良いでしょう。(良いのか?マエストロが何処に居るか知ろうと思って連絡しましたが、ちょっと予想外ですね......どうせまた自身の作品の創作活動でもしているもんだと思って提案しましたが、誰かに見られてませんよね?見られたら、一波乱どころではありませんよ?)」
マエストロ「もう良いだろ?切るぞ。」
マエストロは黒服からの通信を切った。
マエストロ「しかし、やはりここは静かで落ち着くな。......ん?」
と、彼はある物がそこにあった事に気付く。
マエストロ「人か?血を流していて、ヘイローが見えない......ここで殺人事件でもあったのか?いや、脈はある。気を失っているだけだな。だが、なんだ?この跡は?」
マエストロはそれがまだ生きている事を確認すると同時に彼女の首筋に見た事の無い跡があるのに気が付いた。
マエストロ「......この手の事は黒服の方が詳しい......。連れて帰って診てもらうか。」
マエストロはその少女を抱えてゲマトリアのアジトに向かった。
補足ですが、この世界のネルは水路に流せれる途中でそれまでの戦いや衝撃波を受けた影響でボロボロだった上着が完全に破れて流されてしまい、ボロボロのメイド服だけを着ている状態です。奇しくも黒服とマエストロとはボロ服繋がりになってますw(ちなみにこの繋がりはマジで想定してなかった) - 10二次元好きの匿名さん24/12/29(日) 15:15:19
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- 11二次元好きの匿名さん24/12/29(日) 15:37:01
黒服「成る程、ひとまずすべき処置はしておいたので、あとは自然に回復するのを待つのみですね。」
マエストロ「お前にしては随分手間取っていたな?」
黒服「マエストロ、貴方は想像以上にとんでもない物を持ってきましたよ?」
マエストロ「とんでもない物?それはあの娘の事か?それともあの跡の事か?」
黒服「両方です。まず彼女はミレニアムサイエンススクールのC&Cのリーダー、美甘ネルでしょう。」
マエストロ「すなわち、また生徒に手を出したと先生に勘違いされ、先生との溝が深くなってしまうと言う事か。だが、それなら傷が完治した時点でこっそり人目のつく場所に戻せば良い話じゃないか?」
黒服「ええ、あの跡が無ければですがね。」
マエストロ「どういう事だ?」
黒服「おそらくアレはカイザーが開発した新型兵器を食らった事によるものです。」
マエストロ「新型兵器?」
黒服「はい。カイザーの技術とミレニアムの技術とかつてのゲヘナの統治者である雷帝の技術と我々ゲマトリアの技術を組み合わせて創られた物です。」
マエストロ「その肩書きだけでも相当だな。......私達の技術というのはゴルコンダのヘイロー破壊爆弾か?」
黒服「はい。殺傷能力は遠く及びませんがね、クックック。ですがマエストロ、貴方も知っているでしょう?ゴルコンダはあの一件でフランシスになった。つまり、ゴルコンダの作品でできたコレもあの一件......色彩の影響を少なからず受けている。つまり先程挙げた技術の中に更にアトラ・ハシースや名も無き神々の王女等の技術が加わる訳です。」
マエストロ「キヴォトスを代表する技術のオールスターだな。」
黒服「はい。幸いにも試作品だったようです......というか完成まではあと2000年はかかるでしょうね、クックック。ですが、先程も言った通りコレはキヴォトスの技術の欲張りセットの結晶、試作品でも十分脅威です。私が調べた結果、まず彼女は少なくとも記憶を失っています。そして......」
マエストロ「そして?」
黒服「いえ、確信が無いのにこの可能性に触れるのはやめましょう。」
マエストロ「ひとまず、その可能性が想像絶する程悲惨だという事は分かった。」
黒服「クックック、それとしばらく彼女について調べたいので、貴方が面倒を見てくれますか?」
マエストロ「私が?まあ良いだろう。」
黒服「では、頼みますよ?クックック。」 - 12二次元好きの匿名さん24/12/29(日) 16:08:22
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- 13二次元好きの匿名さん24/12/29(日) 17:22:13
ユウカ「状況は分かった。ここから先は私達セミナーが引き継ぐから貴女達は休んでいて頂戴。」
あれからアジトの迷路を4時間半かけて突破したC&Cの4人がユウカに事情を説明した。
トキ「で、ですが......先輩が心配です!私も手伝います!私のせいで、ネル先輩は!」
カリン「トキ、落ち着いて。それにアレは私の責任だ。私が大して何もしてなかったくせに休憩しようなんて言ったから......。トキや皆は休んでいて、私が行くから。」
アカネ「それで言ったら、何もできなかった私にも非があります。私が行くのでカリンは休んでいて下さい。」
ユウカ「貴女達全員落ち着きなさいっ!特にアスナ先輩っ!さっきから私とノアの2人がかりで抑えてるけどっ、全力行こうとしないでっ!」
アスナ「だってだって!心配なんだもんっ!リーダーが強いのは知ってるけどっ!リーダーを信じられない訳じゃないけどっ!でも流石にアレはリーダーでもただじゃ済まないっ!お願いっ!私まだ動けるからっ!だからっ!」
ノア「落ち着いて下さい!私とユウカちゃんが潰れちゃいますぅ!」
ユウカ「ノア、泣き言言ってないでちゃんと押し返してっ!こっちも限界なのよっ!」
コユキ(死ぬ!先輩達よりも先に私が死ぬぅ!)
アスナに押されたノアとユウカとドアの間に押し潰されて圧死寸前のコユキ。精一杯押し返すも全く歯が立たず、徐々に押されるノアとユウカ。泣き叫び、ボロボロなのにネルを探しに行こうとするアスナ。セミナーとC&Cだけでもこの状態。もしミレニアムの全員がネルの行方不明になったら......ただでさえアスナを抑えるのに精一杯なのに、その不安がユウカとノアの頭を更に悩ませた。
全ミレニアム生とシャーレの先生が美甘ネルの失踪を知ったのは、その翌日だった。
先程から話の構想を頑張って練っていたのですが、思ったより長くなりそうなんで、もしかしたらこのスレ2本目いくかもです。そういえば、感想とか展開の予想とか遠慮せずにジャンジャン投稿してくれて良いですよ?(っていうか、個人的にコレ読んでる皆さんの反応とかを見たくてスレ建てたまであるので、どしどし投稿しちゃって下さい♪) - 14二次元好きの匿名さん24/12/29(日) 19:56:52
あれから何時間かが経過した。まだ少女「美甘ネル」は目を覚まさない。黒服の調べによると、色彩関連の技術であれば、何でも組み込まれている可能性があった為、念の為再度兵器について調べていた。そしてその結果分かったのが、先程言った技術に加えてデカグラマトンや虚妄のサンクトゥムは勿論だが、それに加えて山海経や百鬼夜行の技術も絡んでいる可能性が浮上したらしい。
マエストロ「試作品とはいえ、本当にキヴォトスの全てが詰まったような一撃を受けてよく生きていたな、この娘。」
黒服「腐ってもミレニアムの最強、といったところでしょうかね。」
ネル「う......う~ん。」
黒服「おや、意識を取り戻したようですね。」
ネル「ここは?私は一体?」
マエストロ「お目覚めか?」
ネル「ひ、ひぃ!?な、何なんですか!?ここは何処ですか!?」
黒服「どうやら本当に記憶喪失になっているようですね。私が調べた美甘ネルの性格とはまるで別人のような反応と喋り方をしています。」ヒソヒソ
マエストロ「ああ、安心してくれ。別に危害を加えるような真似はしない。」
ネル「ほ、本当ですか?」
マエストロ「ああ、ところで少し聞きたいのだが、自分が何処の誰かとか、ちゃんと分かるか?」
ネル「......いえ、全く。私は誰なのか、何処から来たのか、何をすべきなのか。一切分かりません。」
マエストロ「そうか、記憶喪失というやつだな。では、こうしよう。記憶が戻るまでは私達が面倒を見よう。私はマエストロ。こっちは黒服だ。よろしく。」
ネル「良いんですか?ありがとうございます!」
マエストロはひとまず、記憶喪失になった原因の兵器や彼女が「美甘ネル」である事に触れない事にした。こうしてネルとマエストロの奇妙な物語が始まったのだった。 - 15二次元好きの匿名さん24/12/29(日) 20:51:28
そういや言い忘れていましたが、この世界はアビドス3章の後の世界です。色彩の一件によって一時は解散したゲマトリアが復活しています。といっても、メンバーは黒服とマエストロの2人だけですが......。ベアトリーチェは本編通りお亡くなりになっています。地下生活者はあの空間に引きこもってもう出てきません。ゴルコンダ(フランシス)とデカルコマニーは行方不明になっています。
- 16二次元好きの匿名さん24/12/29(日) 21:53:25
"成る程、ミレニアムは思ったより酷い事になっているね。"
ユウカ「はい。C&Cだけでは無く、ゲーム開発部の皆は毎日朝早くから夜遅くまでネル先輩を探してます。ヴェリタスと特異現象捜査部は持ち前のハッキング技術で捜索を続けていますが......難航しているみたいです。エンジニア部も全力でフォローをしていますが、手掛かりも無し。リオ会長含め私達セミナーもできる限りの手を尽くしていますが、ネル先輩は見つかってません。C&Cの皆は精神的にかなり思い詰めているみたいで、できれば彼女らのメンタルケアをお願いできますか?」
"分かった。C&Cの皆を励ましに行ってくるよ。"
ノア「良かったんですか?ユウカちゃんもメンタルケアをしてもらえば良かったのに。」
ユウカ「そういうアンタはどうなのよ、ノア?」
ノア「まあ......問題無いといえば、嘘になるでしょうね。ユウカちゃんも知ってるでしょう?私は記憶力が良いせいで忘れたいような嫌な記憶もさっきあった事のようにハッキリと覚えてしまう。だからユウカちゃん、私はとてもではありませんが、先生には頼めません。きっと先生の事です。私が思い出す度に私に寄り添おうとしてくれる。でも、先生に迷惑をかけるような事はしたくないんです。だから、これで良いんです。私は......これで......。」
ユウカ「はぁ......ノア、ちょっとこっちに来て。」
ユウカは近寄って来たノアを思いっ切り抱き締める。
ノア「ユウカちゃん?」
ユウカ「ほら、私の胸を貸すから、思いっ切り泣いて甘えなさい。その方が貴女も少しは楽になるでしょ?」
ノア「良いんですか?」
ユウカ「先生と違って、私はこういうのあんまり上手くできないけど、ノアの事なら先生よりもよく知ってる自信がある。だからほら、思いっ切りブチまけて、私が全部受け止めてあげるから。」
ノア「!!ユウカちゃん!!ユウカちゃん!!」
ノアはユウカの胸に顔を埋めて思いっ切り泣いた。ユウカはそんなノアの頭を優しく撫でた。 - 17二次元好きの匿名さん24/12/29(日) 21:53:49
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- 18二次元好きの匿名さん24/12/29(日) 21:58:41
先生はそんな2人の様子を遠目から見ていた。
"思ったよりあの二人は大丈夫そうだね。"
リオ「だから言ったでしょ?あの二人の事は特に心配いらないって。」
"そうだね。じゃあ今度こそC&Cの部室に行こうかな。あ、そうだリオ。"
リオ「うん?」
"たまにで良いから、こういう時くらい戻って来たら?皆の為にもさ。ミレニアムのビッグシスターとして、沈んでしまった皆を引っ張ってあげてよ。"
リオ「近い内にそうするつもりよ。流石に状況が状況だもの。私も覚悟を決めたわ。ただ、私も少しだけ気持ちの整理したいから......。」
"じゃあ、約束だよ?必ず戻って来てね?"
リオ「ええ、約束するわ。」
2人は約束をすると、先生はC&Cの部室に向かい、リオは再び1人で泣き始めた。
取り敢えず睡魔のせいで思ったより手が進まなくなったので今日はこれで終わり。続きはまた明日です。 - 19二次元好きの匿名さん24/12/30(月) 07:50:49
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- 20二次元好きの匿名さん24/12/30(月) 07:51:46
皆さん、おはようございます。昨日の続きです。
C&Cの部室にやって来た先生。深く息を吸い、覚悟を決めて入室する。
アカネ「あ、ご主人様......。」
アカネが出迎えてくれた。だが、彼女はどう見ても元気が無い。髪はボサボサ、目元は赤く腫れた上に隈もできており、メイド服もヨレヨレ、おまけにカチューシャを失くしてしまった上に、いつもしているメガネも今にも落ちてしまいそうなくらいズレ落ちていた。
"アカネ。他の皆は?"
アカネ「部長は失踪。トキとカリンは昨日から自室に籠もって泣いてます。2人とも口を開く度に『自分のせいだ』と。」
"アスナは?"
アカネ「病室です。あの後突然倒れたんです。心身共にボロボロだったにも関わらず、ユウカとノアとの押し合いをしたせいで身体が限界を迎えて......それで。」
("想像以上に酷いな、コレは。でも、私は先生として、大人として、責任を果たす義務があるだから......")
先生はアカネにお願いをした。
"アカネ......まずはアスナの様子を見に行きたいから、医務室まで案内してくれるかい?"
アカネ「......はい。こっちです。」
アカネは先生を先生をアスナの元に案内した。
コレ、完成までに何日かかるかな?(素朴な疑問) - 21二次元好きの匿名さん24/12/30(月) 12:14:19
アスナの病室に移動中の先生とアカネ。アカネは今にも転んでしまいそうなくらいふらつく足取りだった。
アカネ「ご主人様、もう少しで......着きます。」
心做しか、彼女の声もどんどん小さく元気がなくなっていった。
"アカネ、無理してない?大丈夫?"
アカネ「そんな事......いえ、確かにそうですね。」
アカネはふらつく足取りで歩きながら、今にも消え入りそうなか細い声で話し始めた。
アカネ「昨日からずっと考えてしまうんです。何故私はあの時何もできなかったのだろうと......。知っての通り私はC&Cの中でも爆弾の扱いに長けています。......だから、思い出す度に後悔してしまうんです。アレが爆弾のような物だった事に最初から気付けなかった事。もし気付けていたら......こんな事には......。」
アカネは後悔していた。あの時何もできなかった自分を、無力な自分を恨んでいたのだ。
"そんな事無いよ。だってアカネは......"
アカネ「貴方に何が分かるっていうんですか!?」
突然アカネは先生に向かってそう叫んだ。
"!!"
アカネ「あ、いや、その......ごめんなさい......。」
"大丈夫だよ、アカネ。私こそごめん。励まそうとしたけど、かえってそれが君の気を悪くしてしまったみたいだ。本当にすまない......。"
アカネ「い、いえ良いんです。むしろ励まそうとしてくれてありがとうございます。」
アカネは深呼吸をする。
アカネ「私、どうかしてたみたいですね。昨日の出来事のせいで必要以上に落ち込んで、我を忘れてたみたいです。」
"アカネ!"
アカネ「安心して下さい、ご主人様!C&Cコールサイン『03』兼ご主人様のメイド『室笠アカネ』、ただいま復活いたしました。」
"アカネ、おかえり!"
アカネ「ふふっ、本来とセルフを言う立場が逆ですが、『ただいまです、ご主人様♪』。」
("良かった!アカネは元気を取り戻せたみたいだ!よし!あと3人だ!")
アカネ「あ、そんな事言ってたら着きましたね。」
"ここにアスナが?"
アカネ「はい。私はここまでです。2人きりの方が良いでしょう?」
"うん。本当にありがとう、アカネ!"
アカネ「ご主人様のメイドとして当然の事をしたまでです。それでは私はこれで。」
先生はアカネを見送った後、気持ちを落ち着かせ、アスナが居る部屋のドアをノックした。 - 22二次元好きの匿名さん24/12/30(月) 16:47:06
"アスナ?私だよ。入って良いかい?"コンコン
しばらくして凄まじく小さくか細い声がした。
アスナ「......ご主人様?......うん......入って......良いよ」
本当に微かな声だった。ひとまず、先生は中に入った。
"アスナ、調子はどう?身体は大丈夫そうかい?様子を見に来......って、うわっ!?"
ベッドのすぐ近くの椅子に座った先生にいきなりアスナが飛びついてきた。
アスナ「ううっ......ご主人様ぁ!!リーダーがぁ!!」
"あ、アスナ!?お、落ち着いて?ネルの件については私もユウカから聞いたよ。それでその後アカネからアスナがここに居るって聞いたから、様子を見に来たんだ。"
先生はゆっくりとアスナをベッドに戻す。
"落ち着いたかい?"
アスナ「うん......ご主人様、ありがとう......」
"いきなり倒れたって聞いたけど、何があったの?"
アスナ「私も詳しくは分かんないんだけど......お医者さん曰く、もうボロボロだったのに押し返してきた2人に力ずくで抵抗したせいで、こうなっちゃったみたい......」
"大丈夫なの?"
アスナ「うん。......でも......リーダーの事を捜しに行けないどころか、皆に迷惑かけちゃって......こんな自分が嫌になっちゃうよ。」
"完治までどれくらいかかるの?"
アスナ「2週間......歩けるようになるだけでも......あと5日だって......リーダーを見つける為に......皆の事を手伝いたいのに......これじゃあ......何もできないや......ううっ。」
泣きながら自分の容態について語るアスナ。先生はそんなアスナの涙を代わりに拭いてあげた。 - 23二次元好きの匿名さん24/12/30(月) 16:47:27
アスナ「さっき無理矢理身体を動かしてまで、ご主人様に抱きついたせいで、全身が痛い......。」
"アスナ、取り敢えず安静にしてて。必ず私がネルを連れて帰るから。"
先生はアスナを抱きしめ、彼女にそう告げた。
アスナ「......!うん。ありがとう、ご主人様!ご主人様が居るならもう安心かな?ちょっと元気出てきたかも!」
先生に励まされたアスナは満面の笑みを見せた。
("アスナはこれで大丈夫そうだね。残り2人か......")
先生はアスナに質問する。
"ねえ、アスナ?トキとカリンの部屋って知ってる?"
アスナ「うん?ああ、知ってるよ。案内しよっか?」
"え、でも......"
アスナ「大丈夫!車椅子があるから!」
アスナはベッドの横に置かれていた車椅子に目を向ける。
"分かった。じゃあ、案内よろしくね。"
アスナ「任せてよ、ご主人様!」
先生はアスナを車椅子に乗せると、アスナの案内の下、まずはトキの部屋に向かった。 - 24二次元好きの匿名さん24/12/30(月) 21:37:00
"ここがトキの部屋?"
アスナ「そう!」
アスナは大きく息を吸い、部屋に向かって叫ぶ。
アスナ「トキちゃーん!ご主人様がトキちゃんに用があるみたいだよぉ!入って良いぃ!?」
しばらくして中から声がした。
トキ「勝手に入って下さい......。」
"予想はしてたけど、さっきのアカネやアスナに負けず劣らずの落ち込みっぷりが分かるね。"
アスナ「取り敢えず入ろうよ。トキちゃん、入って良いって言ってたしさ。」
"そうだね。"
先生は今日何度目かも分からぬ深呼吸をしてドアノブに触れる。
先生・アスナ「"うわっ......"」
中の様子を見た2人は思わずそう声を漏らす。部屋の中はこれでもかというレベルで荒らされまくっていたのだ。
アスナ「め、目茶苦茶だ......。」
"トキが相当思い詰めてたって事が分かるね。"
トキ「先生?アスナ先輩?」
アスナ「居た!トキちゃん、ご主人様が来てくれたよ。ご主人様がリーダーを捜すのを手伝ってくれるんだって!」
アスナがそう言うとトキは何故か首を傾げた。
トキ「何を言ってるんですか?ネル先輩ならここに居るじゃないですか。ねえ?ネル先輩?アスナ先輩達は一体何を言ってるんでしょうね?変な冗談は止めて欲しいです。」
トキは虚空に向かってそんな会話のような独り言をしていた。
アスナ「あ、あはは......思ってたより酷いみたいだね。」
"うん。でもだからといって、トキをこのままにしておく訳にはいかないな。"
先生は決心する。 - 25二次元好きの匿名さん24/12/30(月) 21:38:44
"ねえ、トキ?"
トキ「先生、なんですか?」
"ごめん!許して!"
そしてトキの頬を思いっ切り平手打ちした。
アスナ・トキ「!?」
アスナもトキも先生が予想外の行動に出た事に驚いた。
トキ「先生!?な、何するんですか!?」
"ごめん!でもトキの目を覚まさせる方法はこれしか思い浮かばなくて!"
トキ「め、目を覚まさせる?な、何を言って......。」
"トキだって本当は分かってるんでしょ?ネルは今ここには居ないって事!"
トキ「......。」
アスナ「トキちゃん、辛いのは分かるよ。でも、受け入れなくちゃ!きっとリーダーに叱られちゃうよ?」
トキ「ネル......先輩......」
トキは我にかえる。
トキ「すいません、先生、それにアスナ先輩も。......そうですよね、こんな逃げるような事をしていたら、ネル先輩が戻って来た時に怒鳴られてしまいますね。」
"そうだね。それでこそトキだよ!" - 26二次元好きの匿名さん24/12/30(月) 21:39:11
トキ「お見苦しいところをお見せしました。C&Cコールサイン『04』兼"先生の一番の"メイド『飛鳥馬トキ』、ただいま戻りました。」
アカネ「聞き捨てなりませんね。ご主人様の一番は私ですよ、トキ?」
トキ「爆弾魔が何を言ってるんだか。」
アスナ「2人とも落ち着いてよ。」
"あ、アスナ!ありがと......"
アスナ「それにご主人様の一番はこの私なんだから!」
アカネ・トキ「「は?」」
バチバチに睨み合う3人
"さ、3人とも落ち着いて!私、これからカリンのところにも行かないといけないのに、こんなところでやりあったら病院送りになっちゃうよ!"
アカネ・アスナ・トキ「「「あ、ごめんなさい。」」」
"ふう......じゃあ、カリンの部屋に行こうか。"
トキ「カリン先輩の部屋は確か向こう側の左から2番目の部屋でしたよね?」
アカネ「ええ、そこで合ってると思います。」
アスナ「よし!カリンちゃんも復活させてC&Cの皆とご主人様でリーダーを迎えに行こう!」
全員「「「"おおー!!"」」」
4人はその掛け声と共にカリンの部屋へと向かった。
これが今日の最後の投稿です。続きはまた明日。 - 27二次元好きの匿名さん24/12/31(火) 01:50:25
頑張れ!面白いよ!
- 28二次元好きの匿名さん24/12/31(火) 06:19:40
おはようございます、続きです。
移動中の4人。
"そういえば、アカネ。さっきはスルーしちゃったけど、いつから居たの?"
アカネ「ご主人様のメイドたる者、ずーーーーーーーっと居ましたよ?」
"......ごめん、ちょっと何言ってるか分かんない。"
トキ「ホントですね。大前提として、先生の一番は私です。アカネ先輩はただのストーカーですよ。」
アカネ「あ?」
アスナ「あはは......ご主人様、大丈夫そう?」
"ちょっと胃がキリキリする程度だよ。"
アスナ「それって大丈夫なの?」
"う、うん。まあなんとか。それに......まだカリンが残ってるんだ。こんなところでくたばる訳にはいかないよ。"
トキ「あ、このストーカー紛いのメイドコス野郎と話していたら着きましたね。」
アカネ「あら、C&Cで一番メイドらしいメイドは私ですよ?貴女みたいな生粋のメイドもどきとは違うんです。」
アスナ「まだ言い争ってるよ......あの二人。」
"ま、まあ......喧嘩する程仲が良いってよく言うし?それよりも、だ。"
先生は気持ち切り替える。おそらく今日最後になるであろう深呼吸をして、カリンの部屋のドアをノックした。 - 29二次元好きの匿名さん24/12/31(火) 13:26:50
ネル「マエストロ様ぁ?黒服様ぁ?夕食の準備が整いましたよー!」
マエストロ「おや、早いな。」
黒服「クックック、しかも美味しいですね。」
マエストロ「掃除も洗濯もよくできていた......家事の才能があるな。」
ネル「当たり前ですよ!なんてったって、私はマエストロ様のメイドですから!」
(数時間前)
目覚めたネルに黒服とマエストロが色々と説明や質問をした後、
マエストロ「で、どうする?」
いきなりマエストロがそんな質問をした。
ネル「はい?どうするとは?」
黒服「貴女は記憶喪失になっています。だから、ここで待っていても良いですが、どうしますか?という意味ですよ、クックック。」
ネル「そ、そんな!悪いですよ!ただでさえ、死にかけていた私を拾ってくれた上に、私の記憶が戻るまで面倒を見て下さるというのに......私何かお二人の為になる事をやりたいです!」
マエストロ「......では、私から一つ提案がある。私のメイドにならないか?」
ネル「え?」
マエストロ「私が見つけた時、お前はメイド服を着ていたとさっき話しただろう?ひょっとしたら、お前は元々メイドだったんじゃないのか?もしそうなら、メイドとして生活していれば、何か思い出すかもしれないだろ?」
黒服「クックック、そのメイド服はボロボロでしたが、こんな事もあろうかとちゃんと直しておきましたのでご安心を。」
ネル「成る程!で、では......これから宜しくお願いします!マエストロ様!黒服様!」
マエストロ「こちらこそ宜しく頼むぞ。」
(そして今に至る)
マエストロ「言葉遣いも家事の腕もかなりの速度で上達したな。」
ネル「ふふっ、記憶喪失になる前は本当にメイドだったかもしれないというのもあるのでしょうが、マエストロ様の教え方が上手いのもあると思いますよ。」
マエストロ「ふむ、そうか。......そういえば、お前の名前を考えておくべきかもな。名前も思い出せないのだろう?呼ぶ時に不便だからな。明日までに名前を考えておくとしよう。(それに黒服から聞いたあの可能性の事も考慮に入れれば、『美甘ネル』という名前を使うのはおそらく危険だろうからな)」
ネル「あ、ありがとうございます!」
こうしてネルはマエストロのメイドになったのである。 - 30二次元好きの匿名さん24/12/31(火) 19:32:19
(話はミレニアムに戻る)
"カリン?居るかい?私だよ?入って良いかい?"コンコン
先生はノックをし、部屋の中に居るであろうカリンにそう問いかける......が、待てども待てども返事が一切返ってこない。
"アレ?返事が返ってこない?"
アスナ「カリンちゃーん?返事しなよー!ご主人様が困ってるよー!」
アカネ「カリン!返事をして下さい!ご主人様ですよ?」
トキ「カリン先輩!落ち込んでいるのは分かりますが、せめて先生に返事くらいはして下さい!」
3人もカリンに向かってドア越しに呼びかける......が、相変わらず返答無し。
"仕方ない。失礼だけど、無断で入ろう。"
先生がそう提案すると、3人も頷く。ドアノブに触れた瞬間、先生には緊張......と言うより不安や恐怖が走った。覚悟を決めて部屋に入った4人は驚いていた。誰も居なかったのである。
"え?カリン?"
トキ「外出......しているのでしょうか?」
アカネ「いえ、それならおかしいです。部屋のドアの施錠もせず、誰にも前もって外出する事を話さないなんて。」
アスナ「待って!机の上に手紙が置いてあるよ!」
先生はアスナが見つけた手紙を読む。 - 31二次元好きの匿名さん24/12/31(火) 19:34:18
〜~先生とミレニアムの皆へ〜~
〜〜これを読んでるって事はきっと先生が来てくれたんだね。でもごめん。リーダーの事を考えると、私は居ても立っても居られなかった。だからこの手紙を読んでる頃には、私は1人でリーダーを捜しに行ってると思う。これは私の責任だから......。それと先生、もし私が帰って来なかったら、C&Cの皆やリーダーの事を宜しく。~〜
〜〜カリンより〜〜
まとめると手紙の内容はこのようなものだった。
一同「「「"これってまさか!?"」」」
チヒロ「え?昨日のミレニアム内の監視カメラにカリンが映ってないか、だって?」
"そう!今すぐに確認してくれるかい?"
先生はヴェリタスに連絡していた。
チヒロ「分かった。ちょっと待ってくれ......えーっと、あ!これだこれだ!昨日の監視カメラのデータを今見てるけど、カリンはどれにも映ってないな......」
"本当に?"
チヒロ「ああ。」
4人はひとまず安堵した。どうやら最悪の事態にはなっていないみたいだ。
"ごめん、チヒロ。ただでさえネルの件で忙しいのに。"
チヒロ「大丈夫だよ。先生の役に立てるならこれくらい......。」
"うん。じゃあ、切るね。" - 32二次元好きの匿名さん24/12/31(火) 19:35:51
チヒロ「待って!!」
"!?"
先生が通話を切ろうとした瞬間、いきなりチヒロが慌てて止めた。
"ち、チヒロ?どうしたの?"
チヒロ「......居た。」
"え?"
チヒロ「カリンが映ってるデータがあった。」
チヒロのその知らせに4人は一瞬フリーズする。
アスナ「え、でもさっき居ないって言ってたじゃん!」
最初に口を開いたのはアスナだった。
チヒロ「ああ、確かに"昨日の監視カメラのデータには"居なかった。カリンが監視カメラに映ってたのは、今日の深夜1時26分だ。」
アカネ「な、成る程......昨日ではなく、今日だったのですね。」
トキ「た、確かにそれなら見落としが無くても見つからない訳です。」
アカネとトキも口を開く。
"よく気が付いたね、チヒロ。"
先生もやっと立ち直った。
チヒロ「たまたま先生と話してる最中も映像データの再生を止めてなかったからね。運が良かったんだ。」
アカネ「それで?カリンはどのカメラに映ってたんですか?」
チヒロ「えーっと、確かこのカメラは......あー、悪いニュースだ。」
一同「「「"え?"」」」
チヒロ「これはまずい事になったかもしれないぞ。このカメラはミレニアムの地下の東の突き当たりにあるカメラだ。」
トキ「!?待って下さい!そこって確か......」
チヒロ「ああ、この映像に映ってるカリンはそこにある非常階段のドアに入ってる。間違い無いだろう。カリンは君達C&Cが先日任務で出向いたあの施設に向かったんだ。」 - 33二次元好きの匿名さん24/12/31(火) 19:36:09
アスナ「い、嫌な予感しかしない。」
アカネ「急いで後を追いましょう!」
チヒロ「そういう事なら、私がユウカ達セミナーに連絡を......」
"いや、それはダメだ。"
チヒロ「え?先生?何を言って......」
"チヒロ、君達はそのままネルの捜索を続けて。カリンの件は私達だけで片付ける。"
チヒロ「で、でも......」
トキ「安心して下さい、チヒロ先輩。私達はミレニアム最強の組織ですよ?これくらい問題ありません。」
アカネ「それに元はと言えば、これは私達の問題、私達だけで片付けなくてはいけないのです。」
アスナ「ただでさえ皆がリーダーを捜す為に頑張ってるのに、カリンちゃんまで居なくなったって知ったら、ミレニアムが大変な事になっちゃうよ。」
チヒロ「......」
"チヒロ、頼む!どうかこの事は内密に!"
チヒロ「2時間だ。」
一同「「「"え?"」」」
チヒロ「私がユウカにこの事を話すまでの猶予は長くても2時間。それを過ぎたらセミナーにカリンの失踪を報告する。これで良い?」
一同「「「"!!"」」」
チヒロ「だから、何が何でもそれまでにカリンを連れ戻すんだ。」
"!!ありがとう、チヒロ!!"
アカネ「行きましょう!カリンを連れ戻しに!」
"うん!早速出発だ!"
4人はミレニアムの地下水路に向かった。 - 34二次元好きの匿名さん24/12/31(火) 22:07:01
(先生達がカリンの手紙を見つけた頃)
カリン「着いた、ここだ。念の為に目印を付けといて正解だった。」
カリンは地下施設の最奥の部屋に来ていた。
カリン「確か、リーダーが落ちたのはあそこらへんだった筈だよね?」
カリンはネルが落ちた場所にやって来た。
カリン「結構、高いな......。」
カリンは溝の下にある水路を見下ろす。
カリン「皆が追いかけて来てくれた時、私がここに居たって分かるように......どうしようかな......あ、私のカチューシャをここに置いていこう。」
カリンは頭にしていたカチューシャを外し、その場に置いた。そして──
カリン「念の為に銃を手放さないよう、自分の身体に縛り付けておこう。」
カリンは自分の銃を縛って自分の身体に固定した。
カリン「一か八かだけど、バカな私にはこれしか思い付かなかった。......待っててね、リーダー。万が一の時は......頼んだよ、先生。」
カリンは深呼吸をし、覚悟を決め......自ら水路に飛び込んだ。
(ザッブゥン)
カリン「ハァハァ......つ、冷たい!よ、予想はしてたけど、思ったより水が冷たい。」
カリンはそのまま水路に流されるがままに流された。 - 35二次元好きの匿名さん24/12/31(火) 22:08:54
(数時間後)
"遅かったか......"
先生達が到着した頃には、そこにはカリンの物と思われるカチューシャが落ちていただけだった。
トキ「間違いありません!このカチューシャはカリン先輩の物です。」
アカネ「まさか、ここから飛び降りたのでしょうか?」
アスナ「割とあり得そうだね......。」
"カチューシャがちょっと濡れてる上に辺りが水びたしになってるあたり、多分そうだと思う。"
アカネ「はぁ、なんてバカな事を......。」
トキ「ですが、危険を顧みないあたり、カリン先輩も余裕が無かったのでは?まあだとしても、流石に愚策が過ぎますけどね......。」
"とにかく、カリンが何処に流されたかだ。"
先生はシッテムの箱を取り出す。
"アロナ!プラナ!"
アロナ「先生!状況は分かりました。既にヒマリさんに連絡済みです。」
プラナ「ヒマリさんから返信が来ました。今座標を表示します。」
"ありがとう、アロナにプラナ!"
先生は2人にお礼を言う。 - 36二次元好きの匿名さん24/12/31(火) 22:09:53
"皆!カリンが流れ着くであろう場所をヒマリから聞いたよ!"
トキ「ヒマリ先輩が?」
アスナ「へえ、それでカリンちゃんは何処に流れ着いたって?」
"ちょっと待ってね。今確認するから......えーっと、あれ?ここって......"
アカネ「どうしたんですか?私達にも見せて下さい。」
"ああ、ここみたいなんだけど......"
先生はスマホに表示されたマップの一点を指差す。
アスナ「え!?ここって......」
アカネ「ミレニアム郊外の路地裏を抜けた先にある空き地!?」
トキ「と、遠い......」
"でも、行くしかない。チヒロとの約束の時間まで、もう半分しか残ってない。"
アスナ「でも、迷路を抜けるのには少なくとも30分はかかるだろうし、地上に出ても結構距離があるから間に合うかどうか......」
アカネ「加えて、ご主人様は言うまでもないですが、アスナ先輩もこの有様......私とトキだけでも......ギリギリ間に合うかどうか......」
トキ「......仕方ありません。倒壊の危険性を考慮して使いたくなかったのですが、この際割り切りましょう。アビ・エシュフ、展開。」
次の瞬間、トキはアビ・エシュフを装備した状態になっていた。
アカネ「トキ!?ま、まさか!?」
トキ「はい。一か八か、壁を壊して地上に出ます!倒壊する可能性が高いので、急ぎましょう。時間もありませんし。」
アスナ「よし!トキちゃん、頑張れ!」
トキ「いきますよ!」
(ドッカーーーン!)
トキはアビ・エシュフを使い、部屋の壁を破壊する。
トキ「今です!急ぎましょう!」
アカネ「よし!行きますよ、アスナ先輩!」
アスナ「オッケー!カリンちゃんの元へ急ごう!」
壁を破壊して進むトキに続くアカネとアカネに車椅子を押してもらっているアスナも部屋から脱出する。 - 37二次元好きの匿名さん24/12/31(火) 22:13:52
"よし!私も......うん?"
先生も3人に続こうとしたその時、足元に落ちている"ある物"に気が付く。
"コレは?"
トキ「先生!?何をしてるんですか!?」
アスナ「ご主人様も早くこっちに!崩れちゃうよ!?」
アカネ「ご主人様、急いで下さい!」
"あ、ごめん!今行くよ!"
先生はソレをポケットにしまい、3人と共に部屋から抜け出す。......と同時に部屋の天井が崩れた。
アカネ「あ、危ないところでしたね。」
アスナ「ご主人様、大丈夫?」
"うん、まあね。"
トキ「皆さん!もうすぐ地上です!」
"そういえばトキ、どの辺に出るとか考えて進んでるの?"
トキ「......」
アスナ「考えてないんだね。」
トキ「いや、コレノリと勢いで思い付いた案なんで......」
アカネ「考えてなかったんですね。」
トキ「ま、まあ!取り敢えず、地上に出てから考えましょう!」
そして、4人に陽の光が当たる。 - 38二次元好きの匿名さん24/12/31(火) 22:25:26
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- 39二次元好きの匿名さん24/12/31(火) 22:27:41
このレスは削除されています
- 40二次元好きの匿名さん24/12/31(火) 22:28:59
[ミレニアムの校庭]
モモイ「さぁてと、お昼も沢山食べた事だし、ネル先輩を捜しに行こう!」
アリス「HP・MP共に全回復しました。チビメイド先輩捜索クエスト再開です!」
マキ「って言っても何処を捜すの?」
コトリ「もうミレニアムの周辺は大体見て回りましたし、そろそろ他の学区に捜索範囲を広めるべきだと思うのですが......」
ウタハ「だが、それには先生の許可が必要じゃないか?」
コタマ「大丈夫!先生なら今日はミレニアムに来てるらしいよ!」
ハレ「おお!流石は普段から先生の盗聴を趣味にしてるだけの事はあるね。」
コタマ「録音ね。」
ウタハ「いや、流石にアレは盗聴だろ......」
ヒビキ「っていうか、先生は今C&Cのメンタルケアで忙しいから無理じゃない?」
モモイ「ええーー!?じゃあ何もできないじゃん!」
マキ「う~ん......どうしよっか?」
アリス「うわぁ~ん!いきなり詰みですぅ!」
なんて会話をしていたゲーム開発部とヴェリタスとエンジニア部。そんな風に集まって話をしていると──
(ドッカーーーン!)
今年の投稿はこれで最後です。(予想はしてたけど、年を越えてまで続ける事になるとは......)という事で皆さん、良いお年を〜♪ - 41二次元好きの匿名さん25/01/01(水) 09:46:50
皆さん、明けましておめでとうございます!今年も宜しくお願いします。年が終わってもこのスレは終わりませんでした。頑張って今月中には......終わるかな?
モモイ「うわぁーーー!?」
アリス「まさか緊張イベントボスですか!?」
マキ「いや、この感じって......」
ウタハ「ああ、コレは......」
トキ「ハァハァ......皆さん、地上に出ましたよ!」
アスナ「わ~い♪外だ〜♪」
アカネ「一時はどうなるかと思いましたが、なんとかなりましたね。」
コトリ「やはり、アビ・エシュフによる爆発でしたか!」
ハレ「随分と派手な登場だね。」
ミドリ「C&Cの皆!?それに先生も!?」
モモイ「え!?先生とC&Cの皆はゾンビだったの!?」
アカネ「そんな訳が無いでしょう?!」
トキ「地下水路の施設から脱出する為に壁を破壊しながら進んでいただけです。」
アスナ「ほらご主人様も早く早く〜♪外の空気が美味しいよー。」
先生は穴から抜けるのに少しだけ苦労したが、無事に出てこれた。そして先生は大きく息を吸ってこう叫んだ。
"うおおおぉぉぉぉぉ!!!!!シャバの空気がうめぇ~!!!!!"
一同「「「「「「「「「「「「いや、完全に脱獄囚の反応の仕方のソレじゃん......」」」」」」」」」」」」
その場に居た全員にツッコまれた。
ミドリ「っていうかなんで先生達が?さっき地下水路がどうのこうのって言ってたけど......」
"ああ、説明するよ。"
先生はそこに居た全員にカリンの事とチヒロの約束について説明した。
ウタハ「成る程、状況は分かった。」
マキ「でも副部長と約束したのって何時くらい?」
アカネ「確か今日のお昼12時28分です!」
ミドリ「今13時43分だよ!?」
アスナ「え!?って事は......」
トキ「あと45分......私とアカネ先輩はともかく、先生とアスナ先輩が確実に間に合わない!」 - 42二次元好きの匿名さん25/01/01(水) 09:47:35
ユズ「話は分かったよ。」
一同「「「「「「「「「「「「!?」」」」」」」」」」」」
"ユズ!?"
突如としてユズが口を開く。と同時にそこにアヴァンギャルド君が現れる。......相変わらずデザインがクソダセェが......
ユズ「私がアヴァンギャルド君で2人を運んで行くよ。」
そう言うとアヴァンギャルド君は先生を肩に乗せ、アスナを車椅子ごと持ち上げた。
"ありがとう、ユズ!"
ユズ「確か場所はミレニアム郊外だったよね?」
アスナ「そうそう!行けそう?」
ユズ「問題無いよ。」
トキ「では......時間もありませんし、行きましょうか!」
アカネ「急ぎましょう!カリンの元に!」
"出発だ!"
先生の掛け声と共に、アカネとアビ・エシュフを装備したままのトキ、そしてアスナと先生を乗せたアヴァンギャルド君は目的の場所に向かう。 - 43二次元好きの匿名さん25/01/01(水) 09:47:56
モモイ「あ!」
その場に残されたモモイはある事を思い出した。
ミドリ「お姉ちゃん?どうしたの?」
モモイ「失敗したァァァ!!さっきのタイミングで先生に許可貰えば良かったァァァ!!」
先生からミレニアム外で捜索を行う許可を貰う事をすっかり忘れていたのだ。
マキ「いや、大丈夫だよ!今から追いかければギリギリ間に合うかもしれない!」
モモイ「え?あ、確かに!」
マキは今からでも間に合うとモモイに伝える。
モモイ「よし!じゃあ、行くよ、マキ!」
マキ「オッケー!」
モモイとマキは先生達を追いかける。
アリス「待って下さ〜い!アリスも仲間に加えて下さ〜い!」
その後を追うアリス。
ミドリ「ちょっとアリスちゃん!?はぁ、全く......お姉ちゃんらしいよ。」
ミドリも呆れながら追いかけた。
ウタハ「私達も行った方が良いな。」
その場に残ったウタハはそう口をする。
コトリ「え?なんでですか?」
ウタハ「いや、だって......コレ、私達がやったと思われるだろ。」
ウタハはアビ・エシュフによってできた巨大な穴を指差す。
一同「「「「......」」」」
コトリ「ま、待って下さいよ~!私も連れてって下さ〜い!」
ヒビキ「ちょ、コトリ!?置いてかないで〜!」
コタマ「......あ、そうそう!マキに何かあったら大変だし、私達も行かないとね!」
ハレ「あ、ああ!そうだったそうだった!待ってよ~、マキ〜!」
コタマ「ちょっと!?抜け駆けなんてズルいよ~!」
残されたウタハ「あれ?これまさか私が一番出遅れてる?ちょ、ちょっと待ってくれ〜!私を置いて行かないでくれ〜!?」
こうしてその場に居た全員が何故かカリンの元に向かったのであった。 - 44二次元好きの匿名さん25/01/01(水) 12:23:02
カリン「ハァ......ハァ......寒い......」
[ミレニアム郊外の空き地]
カリン「結局......一か......八か......賭けてみた......けど......」
カリンは手に持っているソレに視線を向ける。ソレはネルが失くしたであろう彼女のスカジャンだった。
カリン「水路の......先に......引っ掛かってた......コレを......見つけたって......だけだった......」
カリンはボロボロになっているスカジャンから視線をズラす。彼女は流された先でスカジャンを見つけ、「まだこの近く居るかもしれない」と辺りを捜していた......が、途中で力尽きてしまい、地面を背に倒れていた。
カリン(......ああ......やっぱり......私って......バカだよ......本当に......救いようのない......バカ......)
意識が朦朧とするカリンの頭は後悔でいっぱいだった。
カリン(......ごめん......リーダー......私が......あの時......休もう......なんて......言わなければ......)
カリンは自分が泣いている事には気付いていなかった。それは既に自分がびしょ濡れだからか、或いは体温の低下で自身の意識がもう既に麻痺しているからか......いずれにしてもこのままだと彼女が辿るのは"死の運命"だろう。いくら銃弾を食らおうがびくともしない彼女達も死という名の終わりには逆らえない。ましてや彼女は銃弾を食らった訳ではなく、体温が低下しているのだ。いくら頑丈な身体であろうと関係無く死に到る。 - 45二次元好きの匿名さん25/01/01(水) 12:27:48
カリン(......もう......殆ど......何も......見えないし......聞こえない......そっか......私......ここで......終わりなんだね......)
カリンは自らの死を悟る。途端に自分の中から溢れ出る未練。
カリン(......イヤだ......こんなところで......死にたくない......もう一度だけ......一度だけで......良いから......リーダーに......先生に......C&Cの......ミレニアムの......皆に......会いたい......)
"......カリン!"
カリン(ああ......先生の声が聴こえる......)
アカネ「......カリン!」
カリン(アカネの声......ハハ......)
トキ「......カリン先輩!」
カリン(トキ......ああ、やっぱり......)
アスナ「......カリンちゃん!」
カリン(アスナ先輩......そうか......きっともう一度だけ皆に会いたい一心から、幻聴が聴こえてるんだ......ミレニアムの皆の声も微かに聴こえる......ああ、でも......やっぱりリーダーは居ないんだね......でも......皆の声も聴けたし、私......もう満足かな......)
カリンは生きたいと思うのを止めようとした。が......
カリン(......違うだろ......こんな逃げるような終わり方......私はイヤだ......私が会いたいのは......本物の皆だ......私が聴きたいのは......本物の皆の声だ......それに......リーダーが居ないまま終わるだなんて......私はゴメンだ......) - 46二次元好きの匿名さん25/01/01(水) 12:28:06
"ウタハ、救急処置は!?"
ウタハ「作業自体は順調だが......かなりギリギリだ。」
トキ「体温が異常に低い......このままでは......」
マキ「私、カイロ持ってるよ!」
モモイ「私も!」
ハレ「体温の低下自体は止まった......けど、体温が上がらない。」
ヒビキ「コトリ、準備できた?」
コトリ「はい!お二人のカイロのおかげでなんとか!」
アカネ「私も手伝います!」
アリス「うわぁーん!私何にも役に立てません!」
ユズ「私もだから......」
ミドリ「ユズちゃんは先生とアスナ先輩をここまで運んでくれたでしょ?十分役に立ったって!」
アスナ「そうだよ!おかげで私もご主人様もここに来れたんだから!」
コタマ「あの、私は......?」
全員「「「「「「「「「「「「"......"」」」」」」」」」」」」
コタマ「......」
"......取り敢えず、ここでできる事は全部やったし、急いでミレニアムに戻ろう!チヒロとの約束もあるし......"
全員「「「「「「「「「「「「「了解!」」」」」」」」」」」」」
一同はカリンを運び、ミレニアムへと戻って行った。 - 47二次元好きの匿名さん25/01/01(水) 21:02:30
このレスは削除されています
- 48二次元好きの匿名さん25/01/01(水) 21:04:37
[ミレニアム・会議室]
チヒロは時計を見る。
現在の時刻は15時8分。
チヒロ「はぁ、なんだかんだで甘やかしてしまった。制限時間を40分もおまけしてしまったよ。」
チヒロはため息をつく。
チヒロ「だが、流石にこれ以上は無理だ。」
チヒロはユウカを呼んでいた。電話で連絡すれば良いものをわざわざ直接話す訳......それは少しでも制限時間のおまけを引き延ばそうという彼女の最後の悪足掻きだった。
ユウカ「お待たせしました。チヒロ先輩。」
チヒロ「ああ、良いよ。別に待たされた事は特に気にしてない。(むしろもう少し待ちたかった気分だ......)」
ユウカ「それで?話というのは?」
ユウカが単刀直入に質問してきた。
チヒロ(先生、C&Cの皆、ごめん。だけど、これは約束だから。裏切ったような気持ちになるけど、約束だから。)
チヒロも覚悟を決める。
チヒロ「実は......」
とカリンの失踪についてユウカに報告しようとした、次の瞬間──
(ゴゴゴゴゴッ)
ユウカ「揺れ!?地震!?」
(ドカーン!)
(ドカーーン!!)
(ドカーーーン!!!)
チヒロ「いや、コレは......」
そして──
(ドッカーーーーン!!!!)
ユウカ「ち......チヒロ先輩!?う、後ろぉぉぉぉぉ!?」
チヒロ「え?後ろ?」
ユウカに指摘され、咄嗟にチヒロは振り返る。なんと先生とゲーム開発部とヴェリタスとエンジニア部が壁を破壊して入って来たのだ。
チヒロ「えぇぇぇぇぇぇぇ!?!?!?!?」
チヒロは逃げようとしたが、当然間に合わない。入って来た一同の下敷きにされた。 - 49二次元好きの匿名さん25/01/01(水) 21:53:08
ユズ「じゃあ、私とC&Cの皆は医務室に行ってくるよ!」
"ありがとう、ユズにC&Cの皆!"
ミレニアムに着いた先生達は二手に分かれていた。
アヴァンギャルド君を操作しているユズとC&Cの一同は、カリンを医務室に運びに行った。
"よし!じゃあ、私達はユウカの元に急ごう!もう約束の時間を34分も過ぎちゃったし......"
時刻は15時2分。
マキ「多分、副部長はもうユウカに話しちゃってると思うよ。」
ヒビキ「なら、私達がやる事はユウカにカリンが見つかった事を報告する事だね。」
アリス「でも、セミナーの部屋って遠かった気が......」
モモイ「行くしかないよ!早く行って、ユウカに安心してって伝えなくちゃ!」
そう言うと、モモイはセミナーの部室に向かって走り出した。それを見た先生達も......
"モモイの言う通りだね。私達も行こう!"
セミナーに向かうモモイに続いた。しかし......
モモイ「えぇぇぇぇぇぇぇ!?ユウカ、今居ないのぉぉぉぉぉ!?」
ミドリ「お姉ちゃん、流石に過剰に反応し過ぎだよ......」
ノア「ごめんなさい、ユウカちゃんは今会議室に行ってるんです。チヒロ先輩に呼ばれてるって言ってました。」
コタマ「え!?」
コトリ「それって......」
ウタハ「既に話しているなら、わざわざ直接会って話すなんて事はしない......きっとチヒロはまだユウカに話してないんだ!」
ハレ「でも、これから話すって事でもあるよね?」
コタマ「でしょうね。」
マキ「でも......逆に言えば、副部長がまだ話していない今ならまだ間に合うって事だよ!」
アリス「では、今度の目的地は会議室ですね!」
ヒビキ「ちょっと待って、その会議室ってまさか......」
ノア「はい、ちょうどここからミレニアムの反対側にある会議室です。」
一同「「「「「「「「「"ウッソだろぉぉぉぉぉ!?"」」」」」」」」」 - 50二次元好きの匿名さん25/01/01(水) 21:54:06
"うぉぉぉぉぉぉぉぉぉ!!もうこの際、何にも考えるなァァァ!!会議室に向かって全力ダッシュだァァァァァ!!!"
次の瞬間、先生は吹っ切れた。(っていうか壊れた)
一同「「「「「「「「「う、うぉぉぉぉぉぉぉぉぉ!!!」」」」」」」」」
ノア「皆さんが楽しそうで何よりですね♪」
(ドドドドドッ)
モモイ「うぉぉぉぉぉぉぉぉぉ!!壁が邪魔ァァァ!」
ウタハ「任せろぉぉぉ!!」
(ドッカーン!)
マキ「よし!道が開けたぞぉぉぉ!進めぇぇぇ!!!」
コタマ「次の壁ですぅぅぅ!!」
ヒビキ「任せてぇぇぇ!!」
(ドッカーーン!!)
ミドリ「ああ、もうこれ絶対後で怒られるやつじゃーん!!!」
コトリ「また壁ですよぉぉぉ!?」
ハレ「うぉぉぉぉぉぉぉぉぉ!!!」
(ドッカーーーン!!!)
ハレ「ハッキングの練習用に爆弾を仕掛けておいたのが、あの壁で良かったァァァ!!」
モモイ「アアアアア、最後の壁だァァァ!?」
マキ「もう打つ手が無いんだけどぉぉぉ!?」
アリス「アリスにお任せあれぇぇぇぇぇぇ!!!」
"よし!アリス!やれぇぇぇ!!"
アリス「うぉぉぉぉぉぉぉぉぉ!!!光よぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉ!!!!!」
(ドッカーーーーン!!!!)
チヒロ「えぇぇぇぇぇぇぇ!?!?!?!?」
今日最後の投稿です。そういや、ちっとも関係無いけど初日の出綺麗だったなぁ。 - 51二次元好きの匿名さん25/01/02(木) 07:30:27
このレスは削除されています
- 52二次元好きの匿名さん25/01/02(木) 07:31:22
おはようございます。今日最初の投稿です!
ユウカはフリーズしている。いきなり先生とミレニアムの生徒達が会議室の壁を突き破り、チヒロ先輩がその下敷きになってしまったからだ。
モモイ「あ、ユウカが居た!」
チヒロ「私も居るぞ......」コゴエ
マキ「副部長は居ないみたいだね。」
チヒロ「居るぞ......」コゴエ
コタマ「ふぅー、間に合いましたね。」
チヒロ「間に合ってねぇよ......」コゴエ
ハレ「わざわざ壁破壊して進んだ甲斐があったね。」
チヒロ「ねぇよ......」コゴエ
ウタハ「にしても、何故ユウカは固まっているんだ?」
チヒロ「お前らのせいだよ......」コゴエ
ヒビキ「ねぇ、なんでなんだろう?」
チヒロ「お前らのせいだっつってんだろ」コゴエ
コトリ「にしても、チヒロさんは何処にいるんでしょう?てっきりここに居ると思ったのですが......。」
チヒロ「お前らの下だよ......」コゴエ
アリス「一体何処で何してるんでしょうう?」
チヒロ「お前らの下敷きになってお前らに踏まれてんだよ......」コゴエ
"そういえば、一瞬チヒロの声がした気がするけど、気のせいだったみたいだね。ここには居ないみたいだし......。"
チヒロ「良いから退けよ......」コゴエ
モモイ「そういえば、ミドリ......なんでさっきから私達から離れたところに居て、そんなに青褪めてるの?」
チヒロ「......」ゴゴゴゴゴッ
ミドリ「み、皆......し、ししししし......」(震え声)
マキ「し?」
ミドリ「下。」(震え声)
一同「「「「「「「「"下?"」」」」」」」」
一同はようやく下敷きにされたチヒロに気が付いた。
チヒロ「おぉまぁえぇらぁ」(鬼の形相)
一同「「「「「「「「"......"」」」」」」」」(真顔&シロメ) - 53二次元好きの匿名さん25/01/02(木) 12:26:07
モモイ「そういえば、ミドリ......なんでさっきから私達から離れたところに居て、そんなに青褪めてるの?」
チヒロ「......」ゴゴゴゴゴッ
ミドリ「み、皆......し、ししししし......」(震え声)
マキ「し?」
ミドリ「し、下。」(震え声)
一同「「「「「「「「"下?"」」」」」」」」
全員が自分の足元を見る。
モモイ・マキ「「あ。」」
モモイとマキがチヒロに気が付くと、お互いに顔を見合わせて......
モモイ「ち、チヒロ先輩が......」
マキ「ふ、副部長が......」
そして、声を合わせて2人でこう叫んだ。
モモイ・マキ「「会議室の玄関マットプレイにハマってるぅぅぅぅぅ!?」」
と偶然下敷きにされたチヒロの事を全力で誂った。
一同(((((((("いや、そうはならんやろ......"))))))))
当然他の一同はそう心の中で2人にツッコんでいた。
チヒロ「おい......何がそんなに可笑しい?」(重圧を感じる雰囲気+ドスの効いた声+泣く子も黙るような怖い表情+殺意に満ち満ちた目)
これには2人で大笑いしていたモモイとマキも......
モモイ・マキ「「何でもありません......調子ぶっ漕いて舐めた口きいてすんませんでした......」」(早口+シロメ+全身から汗ダラダラ+コゴエ)
うん。まあ......自業自得だよ、これは。
チヒロ「良いからっ!お前らっ!全員っ!私からっ!今すぐっ!退・き・や・が・れェェェェェ!」
チヒロは自分の事を現在進行形で踏んづけている全員にそう怒鳴った。 - 54二次元好きの匿名さん25/01/02(木) 20:54:00
頭にたんこぶをつけ、頭を垂れて蹲い、平伏させられているゲーム開発部とヴェリタスとエンジニア部の一同。
※ちなみに、先生とユウカは別室におり、会議室に居るチヒロ以外のメンバーの中でミドリだけは唯一たんこぶができていない。
全身から汗を滝の如く垂れ流す一同。
コタマ「申し訳ありません!倒壊した壁の残骸に副部長のお姿が隠れて視認出来ずにいたので......」
チヒロ「誰が喋って良いと言った。」
コタマ「......!」(ヒィッ)
チヒロ「貴様ら如きの下らん意志で物を言うな。私に聞かれた事にのみ答えよ。」
チヒロは話を始める。
チヒロ「私は先程まさにこの場でお前達に踏みつけにされた。尚且つお前達はミレニアムの壁を複数破壊した。......私が問いたいのは1つのみ。『何故に貴様らはそれ程まで問題を起こすのが好きなのだ?』ミレニアムでその才能を認められたからといって終わりではない。そこからが始まりなのだ。より勉学に励み、より己の技術を磨き上げ、より人々の役に立つ為の始まり。ここ数年あまり、ミレニアムサイエンススクールの技術の進歩は計り知れない。キヴォトスの技術の最先端を走り続けているのは、常に我々ミレニアムサイエンススクールの才媛達だ。しかし一方で学内トラブルの件数とそれに伴う損害賠償はどうか?何度過去最多の記録を更新した?」 - 55二次元好きの匿名さん25/01/02(木) 20:54:38
ハレ(そんな事を私達に言われても......)
チヒロ「『そんな事を私達に言われても......』何だ?言ってみろ。」
ハレ(思考が、読めるのか!?マズイ!!)
チヒロ「何がどうマズいんだ?言ってみろ。」
チヒロに胸ぐらを掴まれるハレ「お許し下さい、チヒロ副部長様!どうか!どうか、ご慈悲を!申し訳ありません!申し訳ありません!申し訳......ギャッ!!」
(ボコボコにされるハレ)
コトリ(なんでこんな事に......?)
ヒビキ(粛清されるの、私達?)
ウタハ(そんな......私達はただ、カリンの無事を報告しに来ただけなのに......)
チヒロ「シャーレに仕掛けた盗聴器で先生の音声を無断に収集するのは楽しいか?」
コタマ「......!いいえ!」
チヒロ「お前はいつも、先生や私にそれを指摘されてもまた別に盗聴器をバレずに仕掛ければ問題無いと思っているな?」
コタマ「いいえ、思っていません!私は、貴女様や先生、キヴォトスの人々の役に立つ為にその技術を使います!決してそのような私利私欲には......」
チヒロ「お前は私が言う事を否定するのか?」
コタマ「......!!」
(捻り潰されるコタマ) - 56二次元好きの匿名さん25/01/02(木) 20:55:06
ウタハ(ダメだ!お終いだ!)
コトリ(思考は読まれ、肯定しても否定しても殺される!)
ヒビキ(戦って勝てる筈も無い......)
エンジニア部の3人は覚悟を決める。
エンジニア部(((なら!)))
いきなりエンジニア部の3人が立ち上がったかと思った、次の瞬間......
エンジニア部(((逃げるしか!!!)))
エンジニア部の3人は会議室から飛び出した。
ミドリ「愚かだなぁ......。」
ミドリはそんなエンジニア部の3人を見てそう思った。
ヒビキ(なんとか逃げ切れ!)
コトリ(なんとか!!)
ウタハ(これだけ離れれば!!!)
チヒロは机に置いてあったノートパソコンを操作し、EnterKeyを押した。次の瞬間、ミレニアム中のセキュリティシステムが作動する。そして......
チヒロ「もはや口で言って分からぬのならば身体に直接叩き込んで覚えさせるスタンスに移行して良いと思っている。情をかけるのはもうやめだ。」
(羽交い絞めにされるエンジニア部)
ウタハ(やられている!?そんなバカな!チヒロのハッキングでミレニアム中のセキュリティシステムを起動させたのか!?ぐぅぅぅぅぅ......何故だぁ?身体が思うように動かせない!)
チヒロ「最期に、何か言い残す事は?」
アリス「あ、アリス達はまだお役に立てます!もう少しだけ!ご猶予を頂けるなら!必ずお役に!」
チヒロ「具体的にどれ程の猶予を?今のお前達程度の力で一体どれ程の事が出来る?」
マキ「ぶ、部費を!副部長の権限でセミナーから支給される部費を増やして頂けるなら、私達はその部費をフルに有効活用してみせます!より多くの人々の役に立つ為に持てる限りの技術を駆使します!」
頷くモモイとアリス。
チヒロ「何故私がお前達の指図を受けて部費を上げなくてはならんのだ?甚だ図々しい。身の程を弁えろ。」
モモイ「ち、違います!違います!!私達は!!!」
チヒロ「黙れ、何も違わない。私達は何も間違えない。全ての決定権は私にあり、私が正しいと言った事が正しいのだ。お前達に、ましてや他所の部活の有象無象共に拒否する権利は無い。お前達は私に指図した。制裁に値する。」
(制裁を加えられるモモイ・マキ・アリス) - 57二次元好きの匿名さん25/01/02(木) 20:55:23
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- 58二次元好きの匿名さん25/01/02(木) 20:56:05
椅子にされたエンジニア部とハレに腰掛け、膝掛けにされたアリスとコタマに足を乗せ、絨毯マットにされたモモイとマキの顔を踏みつけ、ミドリの事を見下ろすチヒロ「最期に、言い残す事は?」
ウタハ(ミドリも粛清される。チヒロの気分次第で全て決まる。私も......もう......意識......が......)
ミドリ「そうですねぇ。」ホォ
ミドリは手を合わせて顔を赤らめ、チヒロに今の気持ちについて語る。
ミドリ「私は夢見心地でございます。貴女様のようなまともな方が私以外にも居てくれた事......お姉ちゃん達のような問題児を貴女が粛清してくれたのを見れて安心しました。心の底から清々しましたぁ。毎日毎日問題ばかり起こすお姉ちゃん達に振り回され続ける日々だったので、本当にそんなお姉ちゃん達にストレスを溜めていたので、それを私の代わりに晴らしてくれてありがとう。」
チヒロはミドリの言葉を聞き終えると、満足そうに微笑んだ。
チヒロ「気に入った。今度一緒に飯でもどうだ?」
ミドリ「ふふっ、先輩の奢りですよ?」
チヒロ「ああ......勿論だ。ただその代わりにだ。良い店紹介してくれ。」
ミドリ「ふふっ、契約成立ですね♪」
チヒロとミドリはこの日を境によくプライベートで一緒にご飯を食べに行くような仲になった。
そして、この件は後に[鬼舞辻チヒロのミレニアムパワハラ制裁会議]という名の伝説としてミレニアムに語り継がれるのであった。
ちなみに、僕が鬼滅の刃で一番好きなキャラは(意外かもしれませんが)魘夢(下弦の壱の鬼)です。もしかしたら、このスレが一段落したら、魘夢について語り合うスレを別で建てるかもです。(っていうか、ほぼ確定で建てると思います。ちょうど魘夢について語り合いたい話題が1つあるので) - 59二次元好きの匿名さん25/01/02(木) 21:37:43
ひとまず、さっきの投稿が今日最後の投稿です。
(ちなみに、魘夢のスレに関してですが、単に皆で語り合うだけのスレにするつもりなんで、もしかしたらこのスレが一段落しなくても建てるかもです)
っていうか、このスレは一体いつ一段落つくんだ? - 60二次元好きの匿名さん25/01/03(金) 09:17:05
皆様、おはようございます。今日最初の投稿です。
[没にしたシーン]
アカネはユウカに呼ばれ、セミナーの部室に来ている。
アカネ「さてと、着きましたね。」
コユキ「おお、これはこれは、アカネ先輩じゃないですか!90日振りでございましょうかな?」
セミナーの部屋に入ると、ノアとコユキが居た。
コユキ「私はもしや貴女達に何かあったのではと心が躍っ......あ、オホン、オホン......心配で胸が苦しゅうございました。」
トキ「おお、恐ろしい恐ろしい。暫く会わない内に数も数えられなくなってしまったのですね、コユキ。会ったのは113日ぶりですよ?ああ、恐ろしい恐ろしい。」
トキはコユキを煽るように喋り方をする。
アカネ「ノア、ユウカはまだ来ていないのですか?」
ノア「まだお見えではありません。」
アカネ「なら、ご主人様は何処ですか?まさかまだいらっしゃっていない訳ではありませんよね?」
アスナ「あはは!ちょっと待ってよ、アカネちゃん。」
突如としてアカネの背後から声がする。
アスナ「私の心配はしてくれないの?私は皆の事をすっごく心配してたんだよ?大切な仲間だからね。1人も欠けて欲しくないんだよ。」
アカネの肩に手を置くアスナ。
コユキ「アスナ先輩。」
アスナ「やぁ、久し振りだね、コユキちゃん♪最近、調子どう?元気してた?今度うちに遊びにおいでよ!」
アカネ「退かして下さい。」
アスナ「うん?」
アカネ「腕を退かして下さい、アスナ先輩。」
直後、アスナに小型の爆弾を投げるアカネ。それを車椅子にも関わらず、簡単に避けるアスナ。
アスナ「あはは!アカネちゃん、悪いけど、腕はだいぶ動くようになったんだ。それくらい車椅子でも避けられるよ♪」
なんて事をアスナとアカネがしていると......
ノア「先生は最初にいらっしゃいました。ずっとそこに居ますよ?」
一同「「「「!」」」」
一同はノアに指摘された方を向く。
"私は、ここに居るよ。ユウカが、来たみたいだよ。" - 61二次元好きの匿名さん25/01/03(金) 09:18:12
一同「「「「!!」」」」
先生にそう伝えられると、一同はいつの間にか入室し、書類を整理しているユウカに気が付く。
ユウカ「話はチヒロ先輩から聞いた。貴女達、ウチの校庭に穴を開けたそうね。」
先生・アカネ・トキ「「"......"」」ピクッ
アスナ「それは申し訳ありませぬ!あの穴は私達C&Cが開けたもの故、どのようにお詫びしましょうか?目玉を、ほじくり出しましょうか?それとも......」ワクワク
パソコンで報告書を作成するユウカ「必要ありません。アスナ先輩の目玉なんて......そもそもカリンの失踪を黙秘などせず......いや、もうどうでも良い。言っても分からぬ問題児なら問答無用で制裁を加えられる......だが、もうそれも良い......私は貴女達に期待しない......」
アスナ「またそのような悲しい事をおっしゃいなさる。私達C&Cが貴女様のご期待を裏切るような真似をした事があったでしょうか?」
請求書の記入事項を埋めるユウカ「......カリンの失踪をセミナーに黙っていた......チヒロ先輩のあの件は何故起きた?」
ユウカは記入をしていた書類を勢い良く破り捨て机に勢い良く台パンをする。
怒りに震えるユウカ「何故ミレニアムの損害賠償は膨らむ一方なの?私は......アンタ達の為に部費を払う理由が分からなくなってきた......」
机の上の書類の山とパソコンを払いのけるユウカ。
土下座をするトキ「お、お許し下さいませ!どうか!どうか!」
黙るアカネ「......」
"返す言葉も無い......モモイ達による......損害賠償は......予算を......完全に......上回っている......"
アスナ「私はそういうの専門外だからなぁ......いかがしたものか......」 - 62二次元好きの匿名さん25/01/03(金) 09:18:28
コユキ「ユウカ先輩!私は違います!貴女様の機嫌を損なわない為に今日のノルマを終わらせておきました!ほんの今しがた......」
コユキの胸ぐらを掴むユウカ「私が嫌いなのは損失よ。費用の損失......資源の損失......技術の損失......あらゆる損失は文字通り劣化よ......衰えなのよ。チヒロ先輩の件で私も溜め込んだ物が爆発しているの!中途半端に終わらせたのを嬉々として終わらせた内に入れないで頂戴!!!」
(カチッ)
ノアはユウカから渡されたコユキをスイッチを入れた事で床に開いた穴に放り込む。
コユキ「えぇぇぇぇぇぇぇ!?一体いつ反省部屋行きの落とし穴なんて創ったんですか!?はっちゃァァァァ!?!?!?!?」
ユウカ「これからはもっと死に物狂いでやった方が良い。チヒロ先輩を見て私も学んだ。私はC&Cだからといって貴女達を甘やかし過ぎたみたいね。」
そう言うとユウカは床に散らばった書類を片付けてこう告げた。
ユウカ「アスナ先輩。アカネ。トキ。カリンが回復したら、先生と共にネル先輩の捜索に向かいなさい。」
ユウカはそう言い残し、部屋から出ていった。
以上が没にしたシーンです。(っていうか、昨日の投稿見返したけど『鬼舞辻チヒロ』っていうパワーワードよw) - 63二次元好きの匿名さん25/01/03(金) 19:56:42
楽しみにまってますう
- 64二次元好きの匿名さん25/01/03(金) 20:16:08
このレスは削除されています
- 65二次元好きの匿名さん25/01/03(金) 21:14:46
[医務室]
時刻は20時31分。
カリン「う~ん......あれ?この天井って......」
目が覚めたカリンは見知った天井が視界に入り、辺りを見渡す。
カリン「ミレニアムの医務室?なんで?」
(ガララッ)
"え?カリン?"
カリン「せ、先生!?どういう事!?私、なんで......」
先生は混乱するカリンに事情を説明する。
(ちなみに、その途中で他のC&Cのメンバーが入って来てカリンの回復をミレニアム中に公表した事により、ミレニアム生達がお祭り騒ぎをし、鬼舞辻チヒロが再び降臨した事は言うまでも無い......)
カリン「そっか、ごめん......皆には、迷惑かけちゃったみたいだね......」
トキ「大丈夫ですよ。それに間に合って良かったです。」
アカネ「もう少し遅かったら、助からないギリギリのところだったみたいです。ホントに間に合って良かった。」
アスナ「うんうん、カリンちゃんを助けられてホントに良かったよぉ♪」
カリン「皆......こんな、救いようのないバカな私なんかの為に......ありがとう......」
"カリン、そんなに自分を蔑まないでよ。収穫が無かった訳じゃないんだよ?"
カリン「え?」
トキ「ネル先輩のスカジャンを見つけてくれたじゃないですか。」
アカネ「ボロボロでしたが、アレくらい直すのは余裕です。」
アスナ「きっと、リーダーがカリンちゃんに感謝すると思うよ?」 - 66二次元好きの匿名さん25/01/03(金) 21:15:19
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- 67二次元好きの匿名さん25/01/03(金) 21:27:30
"それに、それだけじゃないんだ。"
C&C「「「「え?」」」」
思わず首を傾げるC&Cの一同。
アスナ「え?スカジャン以外に何かあったっけ?」
"ああ、そういえばまだ誰にも話してないんだった。"
先生はポケットから先程施設で拾った『ある物』を取り出してその場に居た4人に見せる。
"皆、コレに見覚え無いかい?"
C&C「「「「あ!ソレってまさか!?」」」」
"やっぱりそうだったんだ。ネルが行方不明になった原因はコレだね?"
4人は頷く。そう、先生が持っていたのはネルが行方不明になる直前、C&Cを襲ったあの衝撃波を放った爆弾のような物だった。
"カリンのおかげだよ。カリンを追ってあの施設に行ってなかったら、コレを見つける事は出来なかったよ。ありがとう、カリン。"
カリン「私の......おかげ?」
"うん!ホントにありがとう!"
先生はカリンの事を優しく抱きしめ、頭を優しく撫でながらそう言った。
カリン「良いの?こんなバカな私が先生にこんな事してもらっても......」
"何度も言わせないでよ、カリン。コレは他の誰でもない。カリンのおかげなんだよ。"
カリン「......ありがとう、先生。」
カリンはゆっくり先生の事を抱きしめ返す。
(←この辺にその様子を見て嫉妬たっぷりの眼差しを向けるアスナ・アカネ・トキの3人)
カリン「ごめん、皆に迷惑をかけたけど、C&Cコールサイン『02』角楯カリン、ここに見参だ!」
"カリン、そのセリフってもしかして私の好きな漫画のキャラの真似?"
カリン「は、恥ずかしいから言わないで......」
"あ、あとカリン。コレ忘れ物。"
先生はカリンにカチューシャを返す。
カリン「あ、ありがとう。」
カリンは先生に感謝を述べた。 - 68二次元好きの匿名さん25/01/03(金) 21:27:47
アスナ「なにはともあれ、これであとはリーダーだけだぁ!」
アカネ「そうですね!これで部長を除くC&Cのメンバーが揃いました!」
トキ「これで心置き無くネル先輩の捜索に専念出来ます!」
"よし!じゃあ、アスナ!カリン!アカネ!トキ!今日はもう遅いからゆっくり寝て、明日から早速ネルを捜しに行こう!"
C&C「「「「おー!!!!」」」」
これで行方不明のネルを除くC&Cのメンバー全員が出揃った。残るはリーダーのネルのみ。明日から本格的に捜索をするつもりだった。だが、彼女らは知らない。事態は彼女らの想定を遥かに上回るレベルで深刻な事を先生やミレニアム生達が思い知らされるのは、まだ少し先の話である。 - 69二次元好きの匿名さん25/01/03(金) 21:45:51
このレスは削除されています
- 70二次元好きの匿名さん25/01/03(金) 21:47:26
このレスは削除されています
- 71二次元好きの匿名さん25/01/03(金) 21:51:58
- 72二次元好きの匿名さん25/01/04(土) 09:33:30
おはようございます。今日も今月中に一段落させるのを目標に頑張って投稿していきます。
ネル「マエストロ様?起きて下さい!朝食の準備ができましたよぉ?」
マエストロ「カエデ、私はもう起きているぞ?」
カエデ「わわっ、そ、そうでしたか。い、いきなり後ろから驚かせないで下さいよ......」
マエストロ「すまんすまん......」
カエデ「ああ、えっと......取り敢えず、朝食の準備ができましたので、お着替えの方は......もう済んでるか......えっと......黒服様は既に召し上がって仕事の方に行かれました......ささ、マエストロ様も。」
マエストロ「ああ、分かった......ところで、カエデ。」
カエデ「うん?何でしょう?」
マエストロ「私がお前に与えた『空淵カエデ(そらぶちかえで)』という名は気に入ったか?」 - 73二次元好きの匿名さん25/01/04(土) 09:33:51
カエデ「はい!......でも、1つ気になる事が......」
『美甘ネル』改め『空淵カエデ』は自身の新たな主人マエストロに自身の新たな名前について1つ質問する。
カエデ「何故『空淵』という名字まで付けたのですか?下の名前は仕方ないにしても名字は記憶が戻った時に紛らわしくなるのでは?」
マエストロ「ああ、それか......」
マエストロは少し考えた後にこう答えた。
マエストロ「まあ......無いとは思うが、お前の記憶喪失、そしてお前があんな場所であんな状態のまま放置されていた理由がお前の身内にあるとしたら?」
カエデ「それって......虐待って事ですか?」
マエストロ「ああ......(実際、自分達の子供を傷付けるような所謂クソ親という存在は世の中に腐る程居るからな......)もし仮にお前の身内がそうだった場合、お前はそこに戻りたいと思うか?」
カエデは少し考えた後に「いいえ」と答えた。
マエストロ「だろう?そうなったら、私がお前をこのまま引き取るつもりだ。その時に、かつての名前ではトラウマを掘り返す要因になりかねん。だから、その為の保険といったところだな。(まあ、かつての自身を掘り返す要因を潰す為というのは事実だしな......)」
カエデ「成る程!マエストロ様はそれ程までに私の事を思って下さっていたのですね!本当にありがとうございます!」
そんなマエストロにカエデは満面の笑みで感謝の意を述べた。だが、そんな彼女の眩しい笑顔も、マエストロの心を完全に晴らしている訳では無かった。黒服から最悪の可能性について聞いた後では無理も無い。たとえ目の前に居る少女が自身の記憶を取り戻そうが、一生忘れたままでいようが、その先にある結果だけは決して変える事ができない。いずれは切れる縁なのだ。それでもマエストロは、その気持ちを表には出さなかった。......出せる訳が無かった。