ここだけノエル先生が『一周目の記憶』を引き継いだ世界 2

  • 1二次元好きの匿名さん24/12/30(月) 07:36:37
  • 2二次元好きの匿名さん24/12/30(月) 07:50:15

    とりあえず10まで保守した方が良いのかな

  • 3二次元好きの匿名さん24/12/30(月) 07:50:46

    このスレのノエル先生
    ・フランス事変後に修道院に隔離されて間もなく『一周目の記憶』を自覚する
    ・隔離後すぐに代行者として就任。この時点でエレイシアに対する報復を決意し復讐者として生きる
    ・エレイシアが目覚めて代行者になるまでの六年半でひたすらに自己研鑽&限界を超えるための代償を払い続ける。その甲斐あって原作とは非にならない強さを得る
    ・人間以上の耐久を得るための一環で左足を聖別化した義足に改造してもらってる
    ・偶然にも手に入れた十四の石を用いて人外と化す。外見の変化は肌が白くなったくらい
    ・幻想種の中で神獣に区分される『白鯨』モビーディックの遺骸を直接的な経口摂取で取り込み、更に肉体の存在規模を拡張させる事に成功している
    ・現時点での強さは少なくともシエルとの連携でなら後継者をも斃せるまでになっている
    ・というよりシエルとの連携の末に二十七祖のクロムクレイに引導を渡すという大快挙を成しえてしまった
    ・↑の功績もあって教会から『焔(ほむら)のノエル』という異名をつけられる
    ・着実に強くなっていってる事と『一周目の記憶』の自分を反面教師にしてる事もあって大分精神が安定している

  • 4二次元好きの匿名さん24/12/30(月) 07:52:50

    ・現在、故郷を滅ぼした仇敵の一人であるヴローヴと交戦中。志貴が立てた作戦を確実に成功させるための囮役を買って出る

  • 5二次元好きの匿名さん24/12/30(月) 08:00:31
  • 6二次元好きの匿名さん24/12/30(月) 08:04:39

    縦乙

  • 7二次元好きの匿名さん24/12/30(月) 08:13:19

    たておつ!
    スレ主が文豪だからわくわくする

  • 8二次元好きの匿名さん24/12/30(月) 08:13:20

    たておつ

  • 9二次元好きの匿名さん24/12/30(月) 08:22:26

    たておつー
    面白いねこれ
    願わくばノエルに安息が訪れますように

  • 10二次元好きの匿名さん24/12/30(月) 08:33:17

    このレスは削除されています

  • 11二次元好きの匿名さん24/12/30(月) 08:42:42

    「アルクェイドの動きに合わせる形でノエルさんも突貫してください。それじゃ――――頼む。アルクェイド。」
    「りょーかい志貴。じゃあ行くわよ!代行者も巻き込まれて潰れたりしないでね!」

    瞬間、真祖が下を叩いて地盤を一斉に破壊し隆起させる。そのアクションに私も合わせて、目の前を舞う瓦礫の中へと身を潜ませる。

    「―――らぁぁっ!!」
    「“―――!”」

    そのままヴローヴに突撃し、これと殺り合う。囮を引き受けることを承ったけど、私としてはこの手で故郷を滅ぼした悪魔であるこいつを殺したい。
    だから私はこいつの気を引き付けると同時にあわよくばこのまま殺すつもりでいる。志貴クンが接近し、決定打を与えるための時間稼ぎなんてのは意識していない。
    私がこいつを殺すか、それとも志貴クンが先に殺すか。私にとってこれはそういう殺意の競争だった。

    「“………随分と急いでいるな、女。そうまでおれが憎いか。あの『敵』の殺意より早く、おれを殺すか”」
    「は!ええそうよ。そこまでわかってんなら今すぐ死にやがれっ!!」

    言いながら急所に向けて何度も正確に叩き込む。こいつは目の前の女(わたし)から意識が離せない筈だけど、その目は周囲をつぶさに観察・分析している。なんでそんな余裕がまだあんのよクソッタレが。
    そして―――もう一人の『敵』の位置を悟ったんでしょう。ふと上を向いて、

    「“―――――道、か!”」

    その視線の向こうで構えている、命知らずの殺人鬼を捉えた。

  • 12二次元好きの匿名さん24/12/30(月) 09:11:38

    上空の『敵』を認めたヴローヴは、しかし私という眼前の復讐鬼から意識を切り替えることもできない。

    そのまま志貴クンは真祖が作った道を落下同然に滑り落ちていく。うっそ、アレ本当に死んじゃわない?

    なんて横目で心配しつつ私も目の前の悪魔を殺す事に集中する。その間にも志貴クンはナイフ片手にどんどん突き進んでいくけど、


    「“ッ―――!!”」


    目測10mを切ったところでヴローヴが道に“呪い”を向けて氷棘を何本も生やしやがった。私も気を緩めれば死ぬので助け出せない。真祖も力を使い切ってる。アレ、これ………詰んだ?


    なんて思っていると、ほんの一瞬――――どこからか放たれた黒鍵がその氷棘を一掃した。


    それに僅かな動揺を私は覚えるも、同時にヴローヴにも微かな隙が生じる。

    そこを勝機と見た私は浄化の炎を纏わせたハルバードを振るい、志貴クンも目と鼻の先までナイフを翳して迫り、そして―――。


    志貴dice1d650=650

    ノエルdice1d850=246 (246)

    vs

    ヴローヴdice1d650=138 (138)

    (ノエルの数値が志貴とヴローヴの数値を共に上回っていれば、ノエルが先にトドメを刺せたとする)

  • 13二次元好きの匿名さん24/12/30(月) 09:36:45

    ヴローヴより上だから勝った!と思ったら志貴の難易度たっか

  • 14二次元好きの匿名さん24/12/30(月) 09:40:38

    なんか志貴の値がそのままなんだが、これって基準?

  • 15二次元好きの匿名さん24/12/30(月) 09:45:33

    「“ああ―――痛みも、寒波も感じない。
    恐ろしいが、懐かしい。
    これではまるで、僕は死人になったようだ”」

    結果から言えば、ヴローヴは消滅した。もうあの極寒の呪いがこの地上を侵すことは二度となくなったし、これで私の町を食い物にした悪魔がまた一匹消え失せてくれたけど……はぁ~~~あ、私が引導を渡したかったなぁ。ちくしょう。
    にしても、記憶の中で見たから知ってはいたけど志貴クンの魔眼……『直死』の力って本当に凄いのね。ヴローヴでも当たりさえすればあんなにもあっさり死んで消えちゃうなんてさ。

    「でも、氷河の寒波に巻き込まれた町の人は………」
    「? 死んでないよ?ヴローヴの呪いなら、ぜんぶ私が防いでおいたんだし」
    「え?」

    ―――へ?ちょっ、どういうワケよそれ!?
    なんて動揺してたら真祖が軽く説明してくれた。聞くところによるとどうやら対流膜でコーティングする形で呪いから護ってくれてたらしい。
    え………待って。待ちなさいよ。つまりそれって………真祖が、吸血鬼が、人間を護ったってこと?

    「ば―――なんでそんな事を!?おまえ、人間なんかどうでもいいって言ってたじゃないか!」
    「そ……そうよ。アンタは、人間なんか眼中にない筈でしょ?何人死のうがどうだっていい、筈でしょ?」
    「だって志貴が、そうしてほしいって言ったんだもん」

    ………はぁぁ?
    わからない、こいつが何を言っているのか私にはわからない。理解したくない。耳に入れたくもない。
    尋ねなきゃよかった。行動の動機を聞かなきゃよかった。
    そんなの―――そんなコト、ほざくんじゃないわよ。ふざけるな。おまえが、こんなガキ一人の言葉一つでそんな気になるほど単純だってんなら。本気で人間たちを護ろうと行動に移せるんなら。

    なんで、なんで―――――――あの時に私の町を、私たちを、救ってくれなかったの?

  • 16二次元好きの匿名さん24/12/30(月) 09:49:12

    >>14

    はいそうですね

    仮に志貴の数値もランダムにしてノエル先生と足してもヴローヴの数値に及ばない……なんて事がないようにこういう重大なイベント戦は固定してます

    前回のクロムクレイ戦のシエル先輩とかそうですね

  • 17二次元好きの匿名さん24/12/30(月) 09:51:00

    アルクルートに行けばこのノエル先生も平穏を掴めるかもと思ったが、そういえばこっちも恋でバグった人外だったな
    苦しい……

  • 18二次元好きの匿名さん24/12/30(月) 09:56:12

    >>16ありがとうございます

  • 19二次元好きの匿名さん24/12/30(月) 12:33:06

    結局、その日は複雑な感情でぐちゃぐちゃになりながらも現場を後にした。
    そのまま家に帰って寝て、この感情をリセットしようかと思った。けれど、ふとあの時に飛んできた黒鍵の事を思い出し、すぐにそれをやっただろう張本人―――シエルに尋ねた。

    「……あの金髪の真祖と闘いを共にするくらいなら死に続ける方がマシです。私が姿を見せなかったのは繁華街でのヴローヴのアクションに遅れてしまっていたのもありますが、主な理由はそれです。
    ですが、あの時の現場には遠野くんがいましたし……何より貴女が前で必死に闘っていた。なら私もバディとして、最低限の手助けはしなくてはならないと判断したのです。
    それに……………転生体を下手に死なせてもいけない、ですからね。」

    もっともらしい理由を並べ立ててるけど、それってつまり気に入らない相手がいるからっていう個人的な私情でヴローヴ討伐に貢献しなかったワケよね?あの一撃以外に。
    私は今すぐにでも殺してやりたいアンタとこれまで散々付き合って、そして今もこうして協力しているってのに?アンタも来てくれてたらヴローヴが極寒の呪いを解放する前に仕留め切れていたのに、どうして?
    ……いくら因縁があるからってさ、戦闘マシーンの自覚があんならもっと合理的・効率的に動きなさいよ。アンタ自身、早急な発見と討伐が必要だって今朝言ってたじゃない。
    アンタが!もっと早く動いてくれていたら!『真祖が人間を意識して全力で護る』なんて馬鹿みたいなところを見ずに済んだってのにっ!!
    そしてもし真祖にその気がなかったらもっと多くの人間が犠牲になっていたし汚染が拡大していた!その事を少しでも考慮しなかったのコイツは!?

    「なるほどねぇ、まぁ気に入らない相手と一緒になりたくないってのはわかるわよ。シエルさん。
    あの時はありがと~。助かったわぁ」

    ……もういい、今日は疲れた。今度こそさっさと帰って寝よう。ぜんぶ忘れたい……。

  • 20二次元好きの匿名さん24/12/30(月) 12:35:41

    ノエル先生が正論を言っている…
    復讐心が燻り続けてるけど元々が弱者だったからそれ以上に一般の罪もない人が理不尽に殺されるのが一番嫌なんだろうな…

  • 21二次元好きの匿名さん24/12/30(月) 12:42:12

    ここまで見てると本当にアルクもシエルも感情で生きてんなあって思ってしまうな…いやアルクはなんかもうしょうがないんだけど

  • 22二次元好きの匿名さん24/12/30(月) 13:39:37

    ……六日目。はぁ、最悪の目覚めね。昨日で仇敵がまた一匹消え去ったってのに、あいつら二人のせいでクソみたいな気分よ。

    だけど、何もせずにこのまま怠惰に引き籠るのはそれこそ駄目よね。辛い。しにたい。いや復讐があるから絶対にしねないけど。

    んっと、えーっと。今日は休日だから志貴クンは遠野邸よね。どうしよ。

    dice1d3=1 (1)

    1.やる気ないから適当に雑魚狩りする。

    2.やる気ないから適当にぶらぶら食べ歩きながら調査する。

    3.やる気ないからシエルに魔術の教えでも乞う。

  • 23二次元好きの匿名さん24/12/30(月) 13:48:57

    はぁ……そうね。調査する気も起きないし日課のトレーニング感覚でその辺に沸いてる雑魚でも殺っとこ。
    多少のストレス発散にもなるでしょうし、喋れるだけの理性がある奴がいたら拷問にでも掛けてやろうかしら。
    なんか知ってそうだなと思ったら情報聴取も兼ねればいいし。

    とりあえずそんな虚しい作業の繰り返しで今日はあっさり終わった。仕事終わりのコストコの弁当うまい。

  • 24二次元好きの匿名さん24/12/30(月) 13:59:56

    んっ………今日で七日目か。まぁ昨日でそれなりにストレス発散はできたわね。おかげで目覚めも並み程度にはいい気分だし。

    それはそうと記憶の中の私はいつも通りHRに志貴クンに接触してるわね。とりあえずそこまでは私もなぞって動くとして、その後はどうしようかしら。

    dice1d3=3 (3)

    1.遠野邸周りを調査する

    2.白い真祖を監視する

    3.帰って自主練する

  • 25二次元好きの匿名さん24/12/30(月) 14:01:22

    この世界のノエル先生はずっと修練を重ねてて生活に回す余力ないだろうから生活がズボラなのはある種仕方ない

  • 26二次元好きの匿名さん24/12/30(月) 14:06:50

    そうね。記憶の中だと少なくとも今日は表だって動いてはいないし。それなら私も私で自己研鑽に励んどこうかな。

    とりあえず適当に授業受けるとして、帰ったら―――

    dice1d4=4 (4)

    1.シエルから教わった雷霆以外の魔術の練習をする

    2.遺骸に眠ってるだろう白鯨の力を引き出す

    3.十四の石と完全に適合する

    4.↑全部

  • 27二次元好きの匿名さん24/12/30(月) 14:18:56

    まぁ一日で上手く行くわけないでしょうけど、ひとまずやれるコト全部やってみましょう。

    まずは魔術からね。あくまで会得できていないってだけでやり方とかはある程度教えてもらってるし。

    白鯨の遺骸の力もこの際だから出来うる限り引き出せるところまでやってみようかしらね。十四の石はもうほぼ適合し終えてるから今日で完全に馴染めるでしょう。

    じゃあさっさと始めましょうか―――


    dice1d3=3 (3)

    1.数秘門の雷霆の練度が上がった。もう十八番レベルになってんじゃないのコレ。

    2.アトラクションとかの簡易的な魔術も覚えた。

    3.15の秘蹟。その内の一つを会得した。できてしまった。


    白鯨の遺骸の力はdice1d10=4 (4) 割くらい引き出せたかな。


    で、十四の石とは―――完全に適合できちゃったわね。これで大抵の死徒は燃やせるでしょう。

  • 28二次元好きの匿名さん24/12/30(月) 14:21:07

    感情の乱れがあると一気に伸びるね

  • 29二次元好きの匿名さん24/12/30(月) 14:22:16

    もう喜びもしないで成果冷静に受け止めてるのプロやな​────

  • 30二次元好きの匿名さん24/12/30(月) 14:27:03

    いや、うん。十四の石との適合も白鯨の力を引き出せたことも都合がいいんだけど。
    そりゃシエルに方法を教えられてから何年も何年もやったわよ?どれだけ雷霆しか上手くいかなくてもそれでも妥協せずに必死こいて練習し続けたわよ?
    ……ここにきてガチで、モノにしちゃう事って、ある?
    え待っておかしくない?おかしいよね?なんで魔術の才能マイナスの域にあるとさえ言っていいようなカスの私が15の秘蹟を会得できちゃってんの?

    …………………これ。本当に、あいつに復讐できちゃうところまで来てる………?

  • 31二次元好きの匿名さん24/12/30(月) 14:38:36

    ふふ、ふふっふふふふふ!ああ、今日は良い夢見れそうだわ!だって、だって!私じゃ一生掛かっても届かないような魔術をこうして会得できちゃったもの!!
    ああ、やっぱり努力ってのは続けてなんぼのものよね!実らない時は実らないけどそれでも実る時だってちゃんとあるのよ!今回でそれが改めて実感できた。思い知らされた!
    よーし、明日も頑張ろーっと!!

  • 32二次元好きの匿名さん24/12/30(月) 15:41:33

    >>30 15の秘蹟ってなんだっけ?

  • 33二次元好きの匿名さん24/12/30(月) 16:27:49

    >>32

    ロアが編み出した魔術の最奥を極めた秘術

    具体的にどういったものかはわかってないけど作中の描写では使用者の生命を亡くなった直後の他人に譲渡する事ができる

  • 34二次元好きの匿名さん24/12/30(月) 16:49:19

    ん~~いい気分!今日で八日目、実に気持ちのいい目覚めじゃない!まぁ夢の内容は中学の友達だった子が挽肉にされて血と内蔵がブシャブシャ飛び散るスプラッターな内容だったけどw

    ………チッ………結局見る夢は変わらない、か。ま、強いて言えば夢自体は普段よりも比較的マイルドで尚且つ短かったし、すぐにこうして目覚められたのが幸いね。

    さて、記憶を振り返ると今日の私は保健室でシエルと一緒にこの国の吸血鬼事情や今後の予定について話していて、その後にベッドから目を覚ました志貴クンと軽く雑談してるわね。

    なんだけど、今はどうしようかしら。

    dice1d3=3 (3)

    1.遠野邸周りを調査する

    2.白い真祖を監視する

    3.適当に町をぶらぶら調査する

  • 35二次元好きの匿名さん24/12/30(月) 16:49:22

    このレスは削除されています

  • 36二次元好きの匿名さん24/12/30(月) 16:55:26

    そうね。記憶通りに進んでいない現状を考えると志貴クンは保健室のお世話にはならないかもしれないわ。

    とりあえず二日間続けて自主練に耽るのはどうかと思うし、今日は代行者らしく吸血鬼の調査に動きましょう。

    じゃあまずは―――

    dice1d3=2 (2)

    1.狭い路地裏のアパートを調査する

    2.廃病院を調査する

    3.遠野邸を張り込み調査する

  • 37二次元好きの匿名さん24/12/30(月) 17:05:19

    廃病院……確かあそこって少し前まで吸血鬼どものコミュニティになってたのよね。記憶の中だとシエルが既に掃除してたけど、もし残党とかが残っていれば見過ごせない。

    まぁ、あいつに限って吸血鬼を見落とすなんてことは絶対にないだろうし、実質ただの視察になるでしょうね。


    てことで視に行ったけどdice1d3=2 (2)

    1.結局何もなかったわ。安堵はしたけどちょっと拍子抜けね。

    2.本当に死者や屍鬼が何体か徘徊してた。ま、きっちり掃除して痕跡も消したしこれで大丈夫でしょ。

    3.見たこともない、悍ましい異形がいた。

  • 38二次元好きの匿名さん24/12/30(月) 19:33:17

    でたな厄ネタの倉庫、某廃病院

  • 39二次元好きの匿名さん24/12/30(月) 22:59:40

    >>34

    あの……気持ち良く眠れてもコレってあまりにもお労しすぎませんか……?

  • 40二次元好きの匿名さん24/12/30(月) 23:08:13

    いや~単に視察だけで終わってくれたら良かったんだけどねぇ。結局力仕事になっちゃったわ。

    もうすぐ外も暗くなっちゃうけど、このあとはどうしようかしら?

    dice1d2=1 (1)

    1.このまま適当に町を調査して一日を終える

    2.遠野邸に張り込み調査してみる

  • 41二次元好きの匿名さん24/12/30(月) 23:13:25

    うん、今日のところはもうこのまま町の調査に費やしましょっか!
    一応廃病院での一件はシエルと司祭代行に報告しとくとして、あとは適当に動きましょう。
    転生体である志貴クンの様子も今のところはまだ普通だし、もう少しガマンして日を置いて待つべきよね。

  • 42二次元好きの匿名さん24/12/30(月) 23:28:43

    九日目。記憶の中だとこの日の私は……ああ、志貴クンに『代行者としての活動がどういうものか』って名目でクズ二匹の拷問を見せつけてるんだったわね。

    で、その後にシエルの異常者ぶりを嬉々として説明してあげてるわけだけど……記憶の中の私、性格悪すぎない?いや、復讐に狂ってる私が言えたことじゃないんだけどさ。

    わざわざ拷問なんて見せつけなくてもシエルの過去語りだけでも代行者の過酷さは彼に十分伝えられるでしょうに。ほーんと一々とやり方が遠回りで悪趣味ね。

    さて、記憶の中の私に意味のない酷評をしたところで今日はどうしよっか?

    dice1d3=2 (2)

    1.普通に学校に行く

    2.町の調査に行く

    3.遠野邸周りを調査する

  • 43二次元好きの匿名さん24/12/30(月) 23:35:44

    そうね、今日も適当に町の調査に行こうかしら。といってもドコにしようかな?

    dice1d3=1 (1)

    1.北口エリア

    2.廃工場

    3.公園

  • 44二次元好きの匿名さん24/12/30(月) 23:42:25

    よし、それじゃあ今日は北口エリアを散策してみましょうか。

    正直言ってこの一ヶ月以上に渡る調査で調べてないところは皆無だけど一応やるだけやっておくのが仕事人よね。

    それにロアがいる以上は今もどこかで死者が出ているのかもしれないし。


    そして夜になるまで動いたけどdice1d2=1 (1)

    1.特に何事もなく終わったわ。

    2.路地裏の地下駐車場とかに雑魚がいたわね。はー疲れた。

  • 45二次元好きの匿名さん24/12/30(月) 23:48:35

    うん、今日も平和に終わってよかったわ!まぁロアがいる限り本当の意味での平和は来ないんだけど。
    だからこそ志貴クンには悪いけど一日でもはやく目覚めてもらって私たちに殺されてほしいんだけどね。
    んじゃ、明日に備えてさっさと寝ますか。
    ところで明日の記憶の中での私の行動は……ああ。そうよね、そうだったわ。

  • 46二次元好きの匿名さん24/12/31(火) 09:11:39

    このレスは削除されています

  • 47二次元好きの匿名さん24/12/31(火) 13:21:58

    10日目。この日は……下水道に入るシエルと志貴クンを尾行していって、その先のロアの柩の間でひと悶着あって、それで決定的な決裂を起こしちゃって………。
    確かに逸る気持ちを抑えられないのはわかるけど、ねぇ。どうせアンタじゃシエルには敵わないんだから、諭された時点で大人しく言う通りに退いておけっての。
    どうしてグッと堪えられずに感情的になって襲ったのか。確実に復讐を成したいならそういう時こそ退き際を弁えるべきなのにね。
    もし私ならこうはしない。ちょっとピリつきはするかもだけど、それ以上にはならないわ。

    さて、今からどうしようかしら。………って考えてたらあの司祭代行から呼び出しのメールが入った。
    何かと思ったら『真祖の様子が明らかに普通じゃねぇから今日はオレも重点的に監視をする。テメェはその護衛をしろ、猪』とかいう内容だった。
    いや、うん。確かに私は狂人だけどさ、それにしたって猪呼ばわりは酷くない?というかこいつの部下になった当初から変わらずこう言って罵ってくるし、あのジャリガキやっぱ嫌いだわ。

  • 48二次元好きの匿名さん24/12/31(火) 13:31:36

    >>47

    ブタから猪に変わってるのは、敬意なのか侮蔑なのか、、、、

  • 49二次元好きの匿名さん24/12/31(火) 13:49:47

    「おう、ちゃんと定時10分前に来たな。相変わらず迅速かつ勤勉で助かるぜ、猪。」

    「いえいえ~偉大なる司祭代行様のご命令とあらば即座に動くのは狗として当然ですので。あはは。」

    「そうかいそうかい。んじゃ、せいぜい狗らしく動いてくれよ。シスター・ノエルくん?」


    ちっ、やっぱいけ好かないわねコイツ。まぁいいわ、今は大人しく言いつけ通りにしましょう。

    復讐のためとあらばこうして黙って雌伏することも必要よね。結局のところ忍耐力が重要なんだし。


    ―――んで、夜の時間帯になるまで遠くから公園を監視してたワケだけど、なんか不意に真祖が志貴クンに抱擁したわね。

    え、ちょ……アレ不味くない?まさか本気で血を吸おうとしてる!?


    「オラ、さっさと行け猪!」

    「わかってるわよ!!」


    つってもダッシュじゃ間に合わない。ここは―――

    dice1d3=1 (1)

    1.黒鍵で牽制する。

    2.弓矢で牽制する。

    3.雷霆で牽制する。

  • 50二次元好きの匿名さん24/12/31(火) 14:26:40

    やっぱこういう時に使い勝手いいの黒鍵よね!オラッ食らいやがれ!!


    「ッ……!」


    おお、20m近くは吹っ飛んだじゃない。シエル譲りの鉄甲作用は伊達じゃないわ。

    おっと志貴クンも結界で拘束しておかなくちゃ。下手に動かれると巻き込まれるし、小競り合いの邪魔になるからね。


    「代行者―――

    ……なにを、してるの……?」

    「っ……べ、別に?アンタが志貴クンを穢わらしくて悍ましくて浅ましい欲望のままに食べようとしていたから、それを阻止してやったまでよ。寧ろ感謝してもらいたいものね。ああ、それとも吸血鬼らしく、そんな正論と恩は棚に上げて暴力で以て私を黙らせるのかしら?

    ま、もっとも――――アンタにその気がなくてもアンタにはここから退場してもらうけど、ねっ!!」

    「―――!」


    ひと蹴りで真祖に肉薄し、同時に斧を振りかざす。真祖も即座に真空を纏わせた爪を矢継ぎ早に振るい回してくるけど、私もそれに合わせて正確に迎撃する。


    「志貴を―――放して……!」

    「はっ!そうしてほしかったらまずはアンタがあの子から退く事ね!でないと私はアンタを追い出すまでやるわよ!」


    目まぐるしく繰り広げられる真空の爪と焔に燃える斧の応酬。私が人間だったならあのジャリガキのサポートでも一分持たなかったでしょうけど、今の私なら真祖相手でもほんの少しは戦える……!

    いや、ていうかなんでかわからないけどコイツ弱くなってない?少なくとも教会の記録で見た時のような化け物ぶりをそこまで感じられない。どうして……?

    まぁいいわ。寧ろ今は好都合!このまま上手いこと押し切って何とか追い出してやる!


    ノエルdice1d900=730 (730)

    VS

    アルクェイドdice1d900=231 (231)

    (ノエルの数値が上回っていれば撃退成功。下回っていれば原作通りにマーリオゥの制止が入る)

  • 51二次元好きの匿名さん24/12/31(火) 14:48:07

    アルク大分下振れたな。にしてもいくらデバフ状態とはいえアルク相手に押せる程になるとは…

  • 52二次元好きの匿名さん24/12/31(火) 14:55:14

    「―――こ、の……っ!!」
    「は!そらっ!だぁあっ!!」

    よし、真祖を端まで追い詰めたわ。それにしてもこうもスムーズに行くとか想定外ね。やっぱり何らかの要因で弱くなってるのか。
    いえ、今それについてはどうでもいい。

    「立ち去りなさい、吸血鬼。さっきのアレさ、もし私が止めなかったとしてアンタは自力で抑えられたの?違うわよね?それはアンタ自身が誰に言われずとも一番理解している筈よ。
    八百年の中での最初の人間の吸血。それを今まさに自分からやろうとしたのよ、アンタは。そして、アンタに血を吸われかかった時のあの子の恐怖も直に感じ取ったでしょ?それでもなお見苦しくあの子に執着しようってワケ?」
    「………っ……」
    「もう一度言う。さっさと立ち去りなさい。そして二度とあの子に近寄るな。さもなくば―――あの子を、遠野志貴を今この場で殺す。これで退かないほど馬鹿じゃないわよね?」

    「………………。志貴、ごめんね―――。」
    「! アルクェイドっ!!」

    ふん、ようやく退いてくれたか。いやぁ~~~~にしても弱体化してアレって……ロアだった時のあいつはアレが全開だった時に殺り合ったんでしょ?そりゃ敵いっこないわ。
    うっわ、ハルバードの柄が折れかかってるじゃない。あとで治さないとなぁ。

  • 53二次元好きの匿名さん24/12/31(火) 16:22:17

    「………ノエルさん。あんた、これはどういうつもりだ。」
    「あら、怖いわね。結界に閉じ込められてなければそのまま切りかかって来そうじゃない。
    でも、それについて説明するのは私じゃないわ。というワケで司祭代行、お願いしまぁす!」
    「そこは人任せかよ猪!まあ、構わねぇ。どの道ここからはオレの出番だしな。」

    そっからジャリガキが志貴クンに色々と説明した。真祖の目的、アレが追っている敵の正体、そして―――その敵が、今“ドコ”に潜んでいるのか。

    「そんな、俺が……吸血鬼だって、ロアだって、言いたいのか?ば、バカなこと……!」
    「いえ、バカでも何でもなく純然たる事実よ。この国でロアの転生先の条件に合致するのはアナタだけ。そうですよね、司祭代行?」
    「――――いや、最初はそう思っていたがどうも違うな。そこの猪の報告は間違いだ。トオノ、オマエはアカシャの蛇じゃねぇ。断言していい、今代の奴の転生先は別の人間だ。」
    「は―――はい?」

    ちょ、なにほざいてんのよこのクソガキ!?私とシエルの調査報告書にしっかり目ぇ通してんのか!?何日かけて精密に厳重に調査しまくったと思ってんのよ!!?
    もう一切の疑いの余地なく遠野志貴こそが今代のロアだってのに!!

    「それはどういう意図での発言ですか、マーリオゥ司祭代行!?今の発言は場合によっては教会への背信行為とも取れますよ!ちゃんと正気になられてますっ!?」
    「はぁ?狂った復讐鬼が他人に正気を疑ってんじゃねぇよ。オレは悪名高き“人間使い”だぜ?人を正確に見定める事に関しちゃテメェにも、テメェの師匠にも負けてねぇ。」
    「――――。」

    こ、コイツ、言わせておけば……!私とシエルが一ヶ月以上もの時間をかけて念入りに作った報告書より自分の目なんかを信用するってか!?ただ人を見る目が優れてるくらいでロアかどうかがわかるんなら最初からやれ!やりなさいよ!
    なんて心の中で殺意を飛ばしていると今度は志貴クンがまたあの真祖のもとへ行こうとし出した。あろうことかジャリガキもこれを止める事なく見過ごそうとしている。

    こ、コイツら―――本っ当にバッッカじゃないの!!?

  • 54二次元好きの匿名さん24/12/31(火) 16:43:25

    ああ…記憶の差異か…

  • 55二次元好きの匿名さん24/12/31(火) 16:51:33

    そうして呆れている間にも志貴クンは結界をナイフであっさり斬り壊して真祖を探しに行こうとしている。

    「待ちなさいよ。アナタはさっき殺されかけたのよ?その恐怖と現実を思い知らされておいて、どうしてまだあの化け物の本性がわからないの?“アレはもうそういう生き物なんだ”って。」
    「そっちこそどうしてわからないんだ。……さっきのアレは、ただのタチの悪い冗談だったんだ。あいつは血を吸わない、いい吸血鬼なんだから。」

    ―――は。はは、はははは。なによそれ、アホみたい。いえ、アホそのものね。いい吸血鬼?アレが?私の町を救っても護ってもくれなかった、あの冷徹で冷酷極まる化け物が?
    血を吸わないからいい吸血鬼って、何よその理屈。じゃあアナタは人を殺してなかったら熊やライオンを動物園から野に解き放っていいとか宣い出すの?人を殺してさえなければそれ以外の命を数え切れないほど殺し尽くしてる怪物だろうが悪ではない、と?

    「……ほざかないで。吸血鬼はどんな形であれ人間とは決して共存できない。あの枠組みそのものが悪なのよ。
    そして、その割り切りができないような人間はもはや人ではないわ。人でないなら、それはつまり私の排除対象です。心して答えなさい。アナタはこれから何の動機で、何のために、何の目的で、何処に行こうというの?」

    私の問い掛けに志貴クン……遠野志貴の選択によって彼への執行を下す。
    さぁ、アナタはここからどうするのかしら?

  • 56二次元好きの匿名さん24/12/31(火) 17:35:09

    「待てよ、猪。テメェ、吸血鬼でもなけりゃ吸血鬼に加担してもいねぇ一般人を手に掛けるつもりか?寧ろそいつは吸血鬼を殺してる側だろうが。
    オレの目の前でンなことしてみろ。司祭代行の権限で即座に“排除すべき異端”として消すぞ。そんなんだから猪なんだよダボが。」
    「なっ……!?本気、ですか?真祖の犠牲者が、増えるのを承知の上で尚もそう言うの!?」
    「阿呆。あくまで犠牲になる“可能性が高い”ってだけだろが。それに、コイツ自身が決めた選択だ。なら結果の良し悪しに限らず自業自得、オレたちにその選択をどうこうする権利はねぇ。考えりゃわかんだろ?」

    そんなたらればの可能性を信用しても本当に犠牲になったら結局意味がないでしょうが!!それこそ考えるまでもなくわかるコトでしょ!?

    「………………」
    「あ?んだよ、文句でもあんのか?まだ納得できねぇと?いいぜ別に、テメェのやりてぇように今ここでやりゃあいい。ただしそれをやったら先に言った通りだ。つまり殺す。
    ―――心血捧げて猪突猛進に突き進んでる復讐の道を、んな下らねぇコトで自分から終わらせたくねぇだろ?」

    ……………く、くく。くふふふ、ふふふふふ。
    ふぅううぅ………いいわ。いいわよ。今は大人しく退いてやろうじゃない。ええ、そうしましょう。

    「………はぁ、わかりましたよ。ちょっと、頭に血が上ってたみたいです。
    ―――ああ、ごめんなさいね志貴クン!お姉さん、志貴クンの覚悟を計りたくて少し意地悪しちゃっただけなの。さ、もう十分伝わったからどうぞ恋のままに行きなさい!」

    そうね。復讐のためならば―――感情を殺して臨機応変に動くことが大事だったわよね。
    ま、それなら今はこのジャリガキに感謝すべきかしらね。マジで癪だけど。

  • 57二次元好きの匿名さん24/12/31(火) 17:43:39

    まじでマーリオゥ復讐のことも分かってるとか良い上司だよなぁ…
    …マーリオゥにホントの意思とか伝えて、なんかうまくやったらマーリオゥ√ありそうっていう
    まあ復讐者なんですけどね!

  • 58二次元好きの匿名さん24/12/31(火) 18:02:20

    ノエル本当に成長したなあ
    いっそかっこよく見えてきた

  • 59二次元好きの匿名さん24/12/31(火) 19:03:17

    本人が言ってたように諭されればちゃんと退き際を弁えて自分の感情を優先しないってのがしっかり実践できてるね
    人外になってるのに精神的にも真っ当に成長してんな
    まぁそれはそれとしてやさぐれてはいるけど

  • 60二次元好きの匿名さん24/12/31(火) 20:37:04

    その後、少しだけ頭を冷やした私は自宅に帰って一日を終えた。そうよね、復讐はここぞという時のタイミングを見極めてこそよね!なんて必死に思いながら。


    そして11日目の朝。この時点で記憶の中の私は死徒として、罪のない人々を次から次へと虐殺し始めている。

    それはもう楽しそうに恍惚しながら、それが当たり前と言わんばかりに殺して陵辱して奪って弄んで、人間たちを食い物にしていっている。

    この日と明日に関しては記憶の中の情報はまるで使い物にならない。何しろこんな殺戮ショーが延々と繰り返されているのだ。今また視続けようものならただでさえ狂っている心が、今度こそ壊れておかしくなる。

    なので、この二日間に関しては完全に即断即決のアドリブで動かないといけない。

    てことで、まずはどうしようかな―――

    dice1d3=2 (2)

    1.学校に行く

    2.自主練で時間を潰す

    3.繁華街跡地へ追悼に行く

  • 61二次元好きの匿名さん24/12/31(火) 20:40:17

    はぁ、志貴クンがロアじゃないってんならもう学校に行く必要もないわよね。

    なら、今は復讐のために自主練でもしておきましょう。

    そうね、とりあえずは―――

    dice1d3=1 (1)

    1.雷霆以外の魔術の練習をする

    2.白鯨の力を引き出す

    3.↑両方

  • 62二次元好きの匿名さん24/12/31(火) 20:44:38

    何するか迷った時はもう魔術の練習、て頭が定着してしまってんのよね。

    まぁ、習得して困ることはないんだし黙ってやりましょうか。

    dice1d3=3 (3)

    1.数秘門の雷霆の練度が上がった。もう十八番レベルになってんじゃないのコレ。

    2.アトラクションとかの簡易的な魔術も覚えた。

    3.dice1d100=56 (56) (95以上なら15の秘蹟の一つを会得)

  • 63二次元好きの匿名さん24/12/31(火) 20:49:28

    ………やっぱり駄目ね。一日かけて15の秘蹟の会得に集中してたけどまるで無理だ。
    数日前のアレはホントに奇跡だったんだなぁ。
    でもまぁ、機会があればまたやりましょう。何しろ一度だけ前例があるわけだし、いつか会得できるかもしれないからね。
    よし、あっさり一日費やしちゃったけど明日も頑張りますか!

  • 64二次元好きの匿名さん24/12/31(火) 20:54:05

    12日目。よーし、それじゃ今日は自主練に籠らずに動くとしましょうか。

    まずはどこに足を運ぼうかしら?

    dice1d3=2 (2)

    1.シエルと調査する

    2.繁華街跡地に追悼しに行く

    3.学校に行く

  • 65二次元好きの匿名さん24/12/31(火) 21:05:07

    ………そうね。繁華街跡地に追悼の花束を送りに行きましょう。
    あの場所で犠牲になった多くの人々。彼彼女らは日々を普通に生き、普通に過ごしていただけの罪なき一般人たちだった。
    かつての私が持っていて、そして13年前の惨劇を経てからは二度と手に入らなくなった温かいモノ。ただただそれを享受していただけなのに、ヴローヴという悪魔に全てを理不尽に奪われてしまった。
    その時の無念がどれほどのものなのか、それは当人たちしか知りえないでしょう。加えて、犠牲になった状況は秘されて「どうして死んだのか、殺されたのか」という事さえ一般世間には知られないまま、適当な理由で雑に処理される。
    そんな彼彼女らを忘れないためには―――花束の一つでも置いて黙祷するべきでしょう。
    じゃ、さっそく用意して行こうかしらね。

  • 66二次元好きの匿名さん24/12/31(火) 21:34:35

    優しいな、ノエル先生

  • 67二次元好きの匿名さん24/12/31(火) 21:48:30

    凄い真面目にシスターだ

  • 68二次元好きの匿名さん24/12/31(火) 21:54:52

    弱体アルクと互角のスペックってもう下手なサーヴァントくらいの実力ない?!

  • 69二次元好きの匿名さん24/12/31(火) 21:56:27

    もともと弱体アルク戦ではノエル先生まあまあいいとこ行ってたし…

  • 70二次元好きの匿名さん25/01/01(水) 05:10:46

    1周目は死徒化で下級かつ瞬間火力で上級だったけど、こっちは常時上級以上ってのはめちゃくちゃ強くなったよね、死徒化を反面教師にしてるのがいい刺激だ

  • 71二次元好きの匿名さん25/01/01(水) 09:36:03

    現場の跡地に着き、花束を置いて黙祷を捧げる。
    どんな形であれ、失われた命、奪われた命はもう二度と戻ってこない。それだけはどれほど悲しもうと、どれほど願おうと無意味だ。
    だからこそ私は、たった一度きりの人生を花を摘むように奪いつくす吸血鬼のような怪物が許せない。許すことなんてできるはずがない。
    でもそれは正義感からとかじゃなく、ただ単純に私自身が心の底から気に食わないし受け入れられないというだけ。
    気に食わないからこそ痛めつけて殺し、受け入れられないからこそ徹底的に排斥する。本当にそんな極めて個人的な感情で動いているだけの、狂った復讐鬼の狂った価値観にすぎない。

    「………は。死ぬほど認めたくはないし口にしたくもないけど、これじゃまるで徒に死を運ぶクソ吸血鬼共とそう変わらないじゃない。あいつらと今の私、『自分の都合で一方的に殺し、奪う』点で一体何が違うんでしょうね?」

    自嘲気味にそう零す。まったく、どうやら私も私でシエルの奴と同じ類の人間らしい。いえ、今はもう人外なんだから文字通りの怪物か。
    はぁーあ、やだやだ。こうしてちょっとでも自分という存在を見つめなおすと、すーぐに普段は目を背けてる醜い己の本質を嫌でも自覚させられちゃうわ。
    でも、だからそれがどうしたっての。私が醜い怪物?ははっそんなの既に言うに及ばずじゃない。そもそも復讐鬼になると志した時点で人間的には堕落も堕落よ。
    それでも、私は止まらないし止まれない。止めたくない。何があってもロア、そしてシエル………エレイシアを殺す。それだけは絶対に、この命に変えても果たす。死んでも魂が燃え尽きて灰になるまで果たす。この13年に渡る復讐を成就させる。

    ――――それが、あいつに摘まれた故郷の人たちに送る花束であり鎮魂歌なのだから。

  • 72二次元好きの匿名さん25/01/01(水) 10:05:21

    さて、追悼は終わったしそろそろ戻りましょうか。あ、でも今日はこのまま町の調査に徹するのもいいかな?

    よし、そうとなれば早速北口の公園辺りでも調査しようかしらね!


    で、適当に調査に動き回ってdice1d2=2 (2)

    1.その日は終わった。

    2.日が沈み出した時間帯でシエルから不意に通話がかかった。

  • 73二次元好きの匿名さん25/01/01(水) 14:03:48

    『ノエル!今どこにいますか!?』
    「どこって、北口の公園辺りでぶらつきながら調査活動をしてたけど?急にどうし」
    『ロアを発見しました!!わたしはロアに負傷させられた遠野くんを背負って遠野邸に向かっています!貴女も大至急来てください!!』

    ――――。
    ―――――――。
    ―――――――、―――――――。

    ………発見した?なに、を?なんて、言ったの?
    聞き間違いなんかじゃなかったら、コイツ、いま――――ロアを、見つけたって言った?
    見つけた?本当に?あの、悪魔を?私の故郷を食い物にした、この世の何よりもおぞましい仇敵を?

    『ノエル?聞こえていますか!?応答してください!』
    「…………………ええ。だいじょうぶ、大丈夫よ。ちょっとあまりに唐突だったから信じられなくて。わかった、すぐに向かうわ。」
    『……そうですね、確かに動揺するのも仕方ないです。とにかく事情は合流先で話すので今は一刻も早く遠野邸へ!前もって貴女も後から来ると向こうの当主に言っておきますので!』

    そう言って通話が切られた。どうやら遠野邸に向かえばいいらしい。シエルが私のことも伝えてくれるみたいなので入館する際に住民と揉めることはないだろう。
    それはそうと。
    そうか。そっか。本当にいたんだ。遠野志貴以外の、転生体が。


    ――――ついに、やっと、終わろうとしてるんだ。この、あまりに長かった13年間の復讐が。

  • 74二次元好きの匿名さん25/01/01(水) 14:54:19

    その後、遠野邸の中にすんなりと通してもらえた私はさっそく志貴クンの容体の確認とシエルから状況説明をしてもらった。
    どうやら遠野家の長男、というのはもう一人いたらしく、今代のロアはそいつ―――遠野四季という人間に転生していたらしい。
    でも遠野四季は諸事情により存在を秘匿されたらしく、その穴埋めに近い形で志貴クンが遠野家の長男として表に台頭させられたみたいだ。
    そして、私が呑気に調査なんかしてる間に志貴クンは遠野四季を完全に上書きしたロアに襲われ、直後に駆け付けたシエルに助けられてから遠野邸に運ばれて今に至る、と。

    「今は秋葉さんが生命力の供給を必死に調整して治療を図っていますが、少なくとも今日のところは目覚めないでしょう。まだ完全に蘇生の望みが断たれた訳ではありません。ですが、無事に目を覚ませるかは正直なところ遠野くん自身の気力も大きく関わってくると思います。」

    どうやら思っている以上に深刻な自体みたいね。ここはもう、志貴クン自身の根性と妹さんの治療に賭けておくしかないか。

    「………で。あの悪魔は……ロアは?」
    「現在も学校に健在中。去り際にアルクェイドを迎えるための準備をすると言っていましたし、今はその最中なんでしょう。わたしも今すぐに殺しに行きたいですが、どんな罠が張り巡らされているかわからない上に、交戦中にアルクェイドが来る危険性もあります。
    何より遠野くんの容態が安定するまで迂闊には動けません。彼と今代のロアの転生体、遠野四季との関係は先に説明したので把握していますね?」
    「ええ……俄かには信じがたいけど。」

    コイツが言うには、なんでも幼少期に二人の間に命の繋がりができたらしく、そのため今のロアを下手に斃すと新たな避難先である志貴クンの魂に寄生してしまうらしい。
    はぁ………一番の仇敵を目前にして今すぐにその首を切り落とすこともできないなんて、本っ当にもどかしいしムカつくしわね。どこまでもどこまでも小賢しい蛇野郎め。一秒でも早く消え失せて滅びればいいのに。
    とりあえず部屋借りるのも申し訳ないし、今日はもう適当なところで立って寝るか……。

  • 75二次元好きの匿名さん25/01/01(水) 15:35:47

    13日目。結局志貴クンが目覚めたのは夜に差し掛かった頃で、ほぼ丸一日気を失っていた。
    後からジャr……司祭代行様もいらして下の階で妹さんと今後の対策の打ち合わせとかを話している。
    その間、私はシエルと一緒にひとまずは最低限に回復した志貴クンと話すことにしたワケだけど。

    「―――ある意味、貴方は遠野シキという人物を殺してしまったんです。彼の帰る場所を、貴方がすべて奪ってしまった」
    「……シキにとって、俺は自分の名前を使って遠野シキになりすましているニセモノなわけか」
    「はい。シキは、何よりも貴方を憎んでいたんだと思います」

    遠野四季。遠野シキ。ロアの転生体云々に関係なく、元々人生を一方的に台無しにされ、奪われに奪われた哀れな被害者。そして、ロアと化しつつも自分のすべてを奪った者に憎悪を煮え滾らせた復讐鬼。
    ああ、コイツと私は似た者同士なんだなと思った。すべてを失った結果、最早その感情に執着し、縋ることしかできなかった惨めで矮小な狂人。
    愚かね。あの時の私と同じように死に損なったが故に、唾棄すべき加害者(かいぶつ)になってしまったんだから。

    ……この会話のすぐ後に、シエルは憎しみで戦ってはいけないと志貴クンに言った。確かに、復讐に動いたその先は破滅だ。よしんばそれを免れたとしてもロクな末路を辿らないでしょうね。
    ただ、それを私の前で言う?せめていないところで言ってほしかったな。

    だって、この戦いが終わって総耶での任務を全て完了させた後は―――どこまでも底のない憎悪で以って、他ならないアンタをこの手に掛けるんだからさ。エレイシア?

  • 76二次元好きの匿名さん25/01/01(水) 16:04:28

    完全に復讐者

  • 77二次元好きの匿名さん25/01/01(水) 20:00:56

    果たしてどうなる

  • 78二次元好きの匿名さん25/01/01(水) 21:04:59

    そんなこんなでしばらく恨みを燻らせながら話を聞いてると窓際の外に真祖の気配を感じた。
    シエルも悟ったようだけど、志貴クンはそれに気づかずに聞いてるこっちが恥ずかしくなるくらいの惚気アピールをぺらぺら喋り倒して真祖が出てったあとの物音にやっと意識を向けた。リア充が。
    で、さっきまでそこにいたってのをシエルから言われると『なぜ黙ってたんだ』と逆上して食ってかかるも、

    「当たり前です。私が彼女なら同じ行動を起こしてます。」
    「要はアナタを巻き込みたくないからこっそりと聞いてこっそりと出てったのよ。愛しの彼氏ならわかるでしょ?」

    とシエルと諭してやった。が、どうやらその程度で折れてはくれないみたいで結局連れていくことになった。
    ……気のせいかな、シエルってこういう時は厳格に徹するのに押しに弱くなってない?まさかこの時点でもうこの子に気が芽生えてたりする?
    ま、記憶の中だと最終的に志貴クンを生かすために私との誓いを裏切るような半端な精神だから、その可能性は高いか。もっとも今のロアは志貴クンじゃないから、そんな唾を吐き掛けたくなるような身勝手で馬鹿らしい有様は見ずに済むのがせめてもの幸いね。

    「……ノエルはどうしますか?」
    「あっはは、それわざわざ問いかける必要ある?そんなの私も行くに決まってんじゃない。ロアは何があっても殺す。それが私たちの誓いですものね、シエルさん?」

    思えばここまで本当に長かった。身を削り、怨嗟の炎に焦がし続けた復讐の日々。それが、ようやく終わろうとしてるんだもの。ここまで来て今更退くなどという選択肢はない、あるはずがないわ。

    「志貴クン、アナタは自分が必ずロアを殺すとさっき言ったわよね。悪いけどお姉さんもロアとは深い深ぁい因縁があるから、トドメを譲ってあげたりは絶対にしてやらないわ。
    まぁ、つまりどちらがアレをより速く殺せるかの競争よ。さ、それじゃあとっとと行きましょう!」

  • 79二次元好きの匿名さん25/01/01(水) 21:26:16

    んで、二人についてく形で学校まで足を運んできたワケだけど……ちっ、今夜の月齢は満月か。なら今のロアは私の炎どころかシエルの第七聖典でも殺しきるのは難しいかもしれないわね。それでも杭打機さえ直撃させれば消滅するでしょうけど、あの悪魔がそんな隙を都合よく晒してくれるとも思えない。

    そもそも吸血鬼の中には“思考する”だけで情報の因果を辿って付近の敵の場所を特定するような、マジで頭のおかしい探知能力を持つ個体もいる。

    それを考えると迂闊に侵入はせずに、敢えて校門前で待機して何が些細な変化でも起きればすぐに飛び出すってのも一つの手ではあるけど………さぁどうする私?

    多分、この選択であのクソ蛇に引導を渡せるかが大きく変わってくる筈よ。迅速に、その上で慎重に判断しないと。

    私は―――

    dice1d2=2 (2)

    1.突入する。

    2.待機する。

  • 80二次元好きの匿名さん25/01/01(水) 22:50:17

    よし、待機しましょう。真祖に関係なくここはもうロアの体内のようなモノ。ここに入るにはそれこそ足音、呼吸、心音レベルまで徹底して気配を消さないといけないでしょうけど……口惜しい事に私はシエルほどその技術に長けてはいない。
    そんな私が下手に突入して位置が悟られようものならシエルはともかく志貴クンにまで連鎖的に危険が及ぶでしょうからね。

    「……ノエルさん、さっきはあんなコト言っておきながら待機するんですね。あまり悠長に構えていると、俺がロアを仕留めてしまいますよ?」
    「ふふふ、アナタこそそんな舐めたコト吐けるくらいの余裕があるなら、私がわざわざ護衛についていかずともいいわよね。アナタがもしロア相手に無様にも死にそうになったら、その機を悟って私もすぐに向かっていってやるわ。」
    「はぁ……二人とも。こういう真剣な時にそういう小言はあまり口にしないように。ではそちらは任せますよ、シスター・ノエル。」

    志貴クンと軽口を叩き合ったあとに、彼とシエルが校舎の中へと慎重に突入していくのを見送った。まぁ大丈夫でしょ、とは思えない。何しろこれから相手にするのは私の故郷を滅ぼし、800年以上もの年月をその小賢しさで生き延びてきた最低最悪の吸血鬼だ。
    万が一の懸念なんてあって当たり前だし、無いワケがない。ここまでは順調に進んでいるけど、ここからはあまりに未知数。下手を踏めば全滅の可能性だってゼロじゃない。
    こっからが最後の正念場よ。

    「頼む、頼むから上手くいきなさい。いってください。やっと、やっと、先の見えない暗く長い道のりを越えられる目前まで来ているんだから……!」

  • 81二次元好きの匿名さん25/01/01(水) 23:13:26

    と、そう祈りながら事の成り行きを見定めていると―――やがて体育館付近を中心に校舎全体が揺れ始める感覚を知覚する。

    これは………多分、真祖とロアが接触を開始したと見ていいわね。ここへ来る道すがら、シエルは可能な限り迅速に動いてロアを暗殺するって口にしてたけど、この様子から察するに失敗したの?

    いや、引導は私が直接この手で渡したいから好都合っちゃ好都合だけど……そろそろ私も突っ立ってないで動くべきかしら?

    dice1d3=1 (1)

    1.突入する。

    2.体育館の近くまで潜入し、外から観察する。

    3.……いや、まだ様子を見る。

  • 82二次元好きの匿名さん25/01/01(水) 23:32:37

    ……そうね。これ以上様子見に徹しすぎると千載一遇のチャンスをみすみす取り逃がしかねないし、ここらで動くのがいいでしょう。
    恐らく侵入した時点で真祖にもロアにも存在を悟られるでしょうけど、同時に奴らはお互いに目の前の『敵』から意識を割くことをしないしできない。これは断言していいわね。
    何より真祖の方は、今この学校にいる連中で志貴クンを一番にい気にしているだろうし、だからこそロアとの決着を早めようとしているに違いないわ。
    ……ったく、今更すぎるけど真祖が有象無象の人間一人にそこまで意識を向けるとか何の冗談だっての。八百年遅れの夢見るネンネの年頃ってかぁ?
    などとしょうもなく苛立ってる内に二匹の化け物が殺し合ってる三階の廊下付近まで到達した。いま身を乗り出すのは台風の中に突っ込むようなモノだから、ここで待機しておきましょう。

  • 83二次元好きの匿名さん25/01/02(木) 01:08:19

    そして私が身を潜めている反対方向の曲がり角から志貴クンが現れたけど、真祖はこれを魔眼で拘束し、あくまでもロアとの一騎討ちの姿勢を見せた。
    なんであんなにも弱々しいのか。などと思っている内にもロアは真祖の攻撃を物ともせず、反対に真祖は力を振るう度に何故かどんどん苦しそうにフラついてる。
    状況はどう見てもロアが優勢だ、優勢になってしまっている。どんな吸血鬼も葬る最強の化け物である筈の白い真祖が、目に見えて劣勢になっている。
    やっぱりここはいつかのヴローヴの時みたいに危険を承知で私も乱入し、助け舟を入れるべきか。そう決断しようとした瞬間、真祖が周囲の空間を変容させ始める。
    それは志貴クンどころか曲がり角越しに身を潜めている私にも圧迫感が直に伝わってきて、その不可思議な空間の中で真祖はロアを文字通り“捕捉”した。
    これが、空想具現化ってヤツなの……?私がそう悟ると同時に、真祖はロアを一薙ぎで八つ裂きにして肉片一つ残さずに葬り去った。
    それを見た私は、自分の手で引導を渡せなかった事への残念な思いが芽生えたものの、それ以上の確かな安堵を覚えた。やっと――――やっと、800年も災厄をばら撒き続け、エレイシアとして故郷を滅ぼしたクソにも劣る悪魔がこの地上から消え去ったんだ。
    そう、だからあとは。ロアとして私の全てを奪ったシエル……エレイシアに復讐の引導を渡すだけ。ロアという最悪の怪物は今度こそ消滅した。

    『“まさしく魔の王。人知いまだ及ばぬ、虚空(ソラ)を覆う天蓋よ”』

    「………へ?」

    ―――――消滅した、筈だった。

  • 84二次元好きの匿名さん25/01/02(木) 01:30:00

    「―――危ない危ない。やはり今夜を選んでおいて正解だったな。満月でなければ、足首からの蘇生など出来はしまい。」

    斃された筈の悪魔は、術者が死んでも発動する自動詠唱とかいう意味がわからない魔術で復活した。
    バカな。どこまで生き汚いんだコイツは。なんで消えてくれないんだ。
    そのまま悪魔は最早何も出来なくなった真祖に近づいて、勝ち誇った声で余裕をかましながら。

    その爪で――――無情に、容赦なく白い真祖の腹を裂いた。

  • 85二次元好きの匿名さん25/01/02(木) 08:08:04

    ノエルが介入しなかったのは意外だけど…アルクも結構やばいな

  • 86二次元好きの匿名さん25/01/02(木) 08:55:55

    >>85 13年修練して培った戦闘の勘が、今この中に突っ込むなってブレーキかけたんだろうね

  • 87二次元好きの匿名さん25/01/02(木) 09:22:05

    力なく倒れる真祖。その姿にはもう、化け物としての片鱗なんてどこにもなかった。素人目の私でも“あ、もうダメなんだな”ってわかってしまう。
    あいつがダウンした事で魔眼の拘束が解けたんだろう、目の前のロアなんて眼中に入れずに志貴クンが真祖に駈け寄る。
    ………今ならロアを仕留められるか?

    「おいおい、そう急くなよ狂人。ニセモノ同士の最期の逢瀬くらい、憐れんで見てやれよ。」
    「っ……!」

    悪魔が下卑た笑みを背後の私に向ける。クソ、タイミングを誤った。やっぱりロアが真祖に気を取られている隙に後ろから動くべきだったわ……!
    そうして歯痒い思いをしている間に、志貴クンと真祖は言葉を交わしていく。一言口にする度に衰弱していく真祖と、それにこみ上げてくるだろう衝動を必死に抑えて、志貴クンは一言一句聞き逃すまいとしている。
    ……うっわ、この期に及んでキスとかしちゃってるわ。これじゃ、ごっこじゃなくて本当に恋人そのものじゃない。

    「……うん、なんだか嬉しい。たったそれだけのことなのに、すごく気持ち良かった。ずっと長く生きてきたけど、今ぐらい幸せな時間はなかったよ。

    ―――だから。

    このまま消えてなくなっても、いいかなって、思えちゃった。」

    そう言って、それを最期の呟きとして、真祖はもう何も喋ることも動くこともなくなった。尽きることがない筈の生命の気配は、もう一切が感じられない。
    誰がどう見ても確信できるくらい、死んだと断言できるモノだった。
    ………なんだろう、どうしてだろう。故郷を護りも救いもしてくれなかった、冷酷で強大でもっとも脅威だった真祖の姫がやっとくたばってくれたってのに、どうして私は喜べないどころかムカついているの?


    …………どうして最後の最期で、“消えてなくなってもいい”なんて遺すのよ。それは、言わなくてよかったでしょうが……!

  • 88二次元好きの匿名さん25/01/02(木) 13:02:17

    この不憫さがノエル先生にぴったりなんだよな…

  • 89二次元好きの匿名さん25/01/02(木) 14:33:29

    「―――終わったか、志貴?」
    「……ああ、終わっちまった。」

    真祖は倒れ、あとにこの場に残ったのは私と志貴クン……そして、未だ健在のロア。
    目の前で何よりも愛しかっただろう恋人が死んだんだ、恐らく志貴クンは茫然自失に近いでしょうね。
    とても戦える気力なんて残っていないだろうし、必然的に私が今ここでこのクソ蛇とサシで殺し合う事になったわけだけど。

    「どうした?さっさと私を殺しに来るがいい。おまえの顔など露ほども覚えていないが、おまえが私を恨めしく思っているのは感じ取れる。
    ああ、それとも―――13年越しの仇敵との対峙に、かつてのトラウマが呼び起こされでもしているのか?
    くくく、そうだ思い出したぞ。おまえの父親は、あまりに不味くて思わず踏みつぶしてしまうほどだったなぁ?」
    「!! きさま……っっ!!!」

    「――――待ってくれ、ノエルさん。今からコイツに質問したい事が二つあるんだ。それと、そこから少し離れた方がいい。」

    志貴クンの声で火を噴き出しかけた殺意が止まる。どういうコト?なんでここから離れた方がいいわけ?

    「いいから。そこにいると多分、“巻き込まれる”ぞ。」

    彼に何の意図があるのかはわからないけど、何かしらの考えがあることは読み取れた。
    ここは……すぐにでもブチ殺したい気持ちを強引に抑えて、今は志貴クンの言う通りにした方がいいと見たわ。

    「ほう?年相応の性能しかないその頭で、私を出し抜けると信じて疑わないほどの何かしらの幼稚な秘策でも閃いたのかね?」
    「別に秘策ってほどの上等なモノでもないけどな。まぁ、少なくとも言えるのは―――これからおまえ一人を確実に殺す分には、十分すぎるってだけさ。」

  • 90二次元好きの匿名さん25/01/02(木) 15:11:20

    志貴クンの忠告通りに廊下から少し離れて、彼とロアの行く末を見守る。
    そこからしばらくして―――不意に、背筋に小さな悪寒が走り始めた。
    周囲にはこれと言って何も変化がないし、どこかしらに脅威が潜んでいるような気配も感じられない。ここに来るまでの道すがらで最低限の感知魔術を張り巡らせていたけど、この悪寒を走らせていると確信できる不安要素はどこにも反応がないし読み取れない。
    強いて言うなら、この悪寒は…………廊下の方でナイフを構えている志貴クンを見てから走り出した気がする。
    でも彼の周囲にも何も変化がない。ただ、ナイフの切っ先をロアではなく『床』に向けて構えているだけだ。
    そして、どうやら怯えているのはロアも同じらしい。よく見ると足が小刻みに震えている。あの様子から察するに、多分あいつの目もこの原因不明の異常を何も観測できていない。

    「それがおまえの勘違いだ、吸血鬼。命と死は背中合わせでいるだけで、永遠に、顔を合わせることはないものだろ」
    「だから―――その目で私を見るなと言っている―――!」

    あれほど余裕ぶっていた姿はもう欠片もない。焦りと怒りに任せて志貴クンに迫るロア。
    でも、そんな熊を前にした小鹿みたいに怯えきった足に無理矢理力を入れて走ったところで、とても間に合う筈もなく。

    「―――教えてやる。これが、モノを殺すということだ」

    ――――彼がそう告げてナイフを床に突き立てたと同時に、今の今までそこに“在った”廊下が跡形もなく崩壊した。

  • 91二次元好きの匿名さん25/01/02(木) 15:39:55

    「―――いや、なんなのよ、これ」

    目の前で起きたことに唖然とする。志貴クンが『直死』の力を持っていることは記憶の中から把握しているし、少し前のヴローヴとの戦いでも当たりさえすればあいつでも一撃で葬れるくらい強力ってのもわかってはいた。
    でも、まさか無機物でもここまでの規模で『殺せる』のはちょっと想像以上が過ぎる。化け物か??
    …………まさか。いや、まさかとは思うけど。白い真祖がこれまで原因不明の弱体化に陥っていたのも、もしかして………?

    「!い、いいえ。今はそんなことよりも志貴クンとロアの確認よ。あのクソ蛇は寧ろ死んでてほしいけど、志貴クンは大丈夫なの……!?」

    あまりのコトに半ば唖然としていたけど、すぐに志貴クンの安否の確認に思考を切り替える。
    そうして私も崩落した瓦礫の山に降りると、志貴クンは未だに上半身だけで蠢いている悪魔に近づいて―――そのむき出しの青白い肌の胸部に、ストン、とナイフを刺し込んだ。

    「あ―――」
    「恐ろしくはないだろう。おまえにとっては馴染んだ道だ。違うところがあるとすれば、一つだけ。

    ――――今度は、帰って来られない」

    …………ああ、ちくしょう。結局また、命知らずのガキに一番美味しいところ持ってかれちゃったなぁ。

  • 92二次元好きの匿名さん25/01/02(木) 15:45:31

    ありゃダイス振る機会も無かったか

  • 93二次元好きの匿名さん25/01/02(木) 16:36:56

    この辺の流れはゲーム中でも同じくらいあっさり終わるしな
    こっちは眼の前の光景に驚愕してる上に下手に近づいたら巻き込まれて一緒に死んでる可能性があるから足止まってるし
    そういえばこれはルートとしてはアルクルートだけど、ある意味リメイクでの本編みたいな感じだったシエルルートはやるのかな…
    このスーパーノエルとしてはそっちの方が色々な意味で活躍できそうな雰囲気もあるけどさて

  • 94二次元好きの匿名さん25/01/02(木) 17:06:40

    つい今まで醜く蠢いていた悪魔はもうピクリとも動かない。志貴クンはナイフを抜いてから力なく倒れた。

    ……これで、今度という今度こそ―――


    「ぐっ……!?」

    「キッ、キキ、キサ、マ――――ナにヲ、ナニヲ、シ、シタ―――!」

    「な、ぁ―――!?」


    こ、このクソ蛇……!!なんでそう、生き汚………ああああああ!!しね、しね!いい加減に死にやがれクソッタレがぁ!!

    はっ、まあいいわ!ムカついて頭がどうにかなりそうだけど、これで私が直接……ん?あれって―――シエル!?

    クソっ何でここ一番のチャンスで来んのよ!!ならその前にこの悪魔を焼却してやるっ!!


    「あの悪魔を殺すのは、私だ――――!!」


    そして、13年間追い続けた仇敵はdice1d2=2 (2)

    1.私の手で消滅した。

    2.シエルの手で消滅した。

  • 95二次元好きの匿名さん25/01/02(木) 17:15:06

    こういうところでどうしても運の無さ発揮するのがノエル先生…

  • 96二次元好きの匿名さん25/01/02(木) 17:23:02

    「ふぅ、間に合って良かったです。もっとも、わたしが間に合わなくても貴女の炎で焼却されていたでしょうし、結果オーライという奴ですね。シスター・ノエル。」
    「―――――」

    その場で殺してやりたい、と思った。が、今ここでするのは駄目だと必死に抑える。
    落ち着け。落ち着きようがないでしょうけど、今はその激情を殺しなさい、ノエル。
    ……はは、はははははは。結果的にはロアという悪魔は消えたし、これで“本命”にようやく手が出せるようにはなった。なったから、いいけどさ。
    ヴローヴに続いてロアまで決着の一撃をガキに先取りされ、その上ロアの悪あがきへのトドメさえ寄りによって一番憎い女に奪われるとか。
    なんか、結局復讐鬼としても中途半端なんだな。私って。


    ………いや、最後にして最も待ち望んでいた復讐がまだ残っているんだけどね。中途半端かどうかは、それを成し得られるかで決まるでしょう。

  • 97二次元好きの匿名さん25/01/02(木) 17:56:06

    復讐者ノエルアルクルート…いよいよファイナル、どうなるか
    個人的には完遂しようがしまいが本音をぶつけてほしいけどそれはシエルルートになっちゃうかな?

  • 98二次元好きの匿名さん25/01/02(木) 18:37:28

    「はぁ。あの決着の夜から、はや一ヶ月かぁ。時の流れって早いと思わない?シエル」
    「ええ、そうですね。わたしの贖罪の道は終わりませんけど、それはそれとして一つの大きな因縁が終息を迎えました。
    …………長い、長い復讐の道でしたね」

    あの夜を越えたあと。
    私とシエルはしばらくは残党の吸血鬼の徹底掃除と現場処理をしつつ、つい数日前にその全ての任務を完遂した。
    もう学生として振る舞う必要もないので、違和感のないように記憶処理をしつつあの町を去った。
    ただ、吸血鬼を巡る騒動に関わりすぎたという理由もあって志貴クンだけは記憶を残すようにした。

    『俺、シエル先輩という優しくて格好良くて可愛くて頼りになる人がいた事も、ノエルさんという綺麗でおしとやかでちょっと怖くてやさぐれてて、でもいざという時にとても頼りになる人がいた事も忘れません!』
    『と、遠野くんっ!ああんまりそんなコト直球で言われると、恥ずかしいです……!』
    『ははっ一丁前に顔赤くしてんじゃないわよ。あと怖くてやさぐれてるは余計よ。ったく最後まで小生意気で神経図太いガキンチョね』

    ………ふん、思い返すと本当にロクでもない日々だったわ。
    朝は元気に挨拶を交わして、昼は三人で昼食を食べながら他愛ない会話をして、ロア打倒の時も全員が全員を良くも悪くも信頼してさ。
    ……って、こんな思い出を振り返ってる場合じゃないでしょうが。第一振り返る資格さえない。
    だって、私は、これから――――最後の復讐をやるんだから。

    「………へぇ。長い長い復讐の道“でした”、ねぇ。アンタさ、さも全てが終わったかのように過去形で口にしているけど、そうじゃないでしょ?」
    「それは………はい。確かに、貴女の故郷を滅ぼした二十七祖はまだ他にもいます。少なくとも、それら全てを殲滅するまで復讐の道が終わることも」
    「違うでしょ。違うの、そう言ってるんじゃないの。確かに復讐は終わってない。でも結局のところ、“ロアを斃した”って形でそれに一つの区切りついてんのアンタだけでしょ?私はまだそれさえついていない。
    だって………私にとってのその一区切りがつく相手は、悪魔は、こうして私の目の前にいるんだからさ。
    シエル―――――――いいえ、『エレイシア』?」
    「―――――――――あ」

    まもなく―――13年前の復讐が、私の生き続けてきた意味が、真に終わろうとしている。

  • 99二次元好きの匿名さん25/01/02(木) 19:21:25

    「………それ、は」
    「それは、なに?何か反論したい事でもある?ないわよね?そんなのある筈がないわよね?だって“こういうコト”に関してはアンタが私に物言える要素も権利もないんだからさ。
    ……そう、あの時から。あの時からずっと、ずうっとアンタを殺す事だけを考えながら生きてきた。ぶっちゃけるとね、ロアは二の次だったの。勿論、あのクソ蛇にも執着してはいたけどね。でも本命はアンタ。
    アンタをどうやったら殺せるか。どうやったら超えられるか。どうやったら復讐者としてその大罪を責められるか。一緒に任務をしている時も、起きる時も寝る時も食べる時も訓練してる時も稽古してる時もずっとずっとずっとずっとずっとずぅぅぅっと考えてたの。それを放棄してる日なんてなかったんじゃないかな。
    ああ、他にも寝てるときに見る夢も大体が辛い内容なのよね。これがまたひっどいもんなの。例えば家が燃えていたりお母さんが壁に挟まれて潰されたり、中学時代の友達やお父さんがグリグリブチブチブシャブシャと血と肉を撒き散らしてカーペットになったり丸められたり箱に詰められたりリンゴみたいに小さく削られた上で踏み潰されたりさ。まぁクロムクレイを斃してからはお母さんが肉も骨も命もグシャリと潰される夢は見なくなったからそこだけはいいんだけど。
    とにかくそういう夢を毎日見続けてるの。どう思う?どんな気持ちになるかわかる?こうして人外と化してなかったら今頃白髪まみれで屍みたいなオモシロイ顔になってたんじゃないかな!ふふふ、想像するとわらえるよね~~」

  • 100二次元好きの匿名さん25/01/02(木) 19:51:53

    「―――――あ、ぁああ―――」
    「でさぁ、一時期ストレスで何回も吐いた事もあったから眠ること自体に恐怖を感じて不眠症に陥ってたのよ。無様でおっかしいわよね。でも、今はまぁそれなりには慣れちゃった上に復讐する原動力にもなったから、ある意味でこの悪夢を見る羽目になった元凶のアンタには心から感謝しているわ!
    だって悪夢の日々に限らず何もかもを復讐のため復讐のためと思わなきゃ壊れちゃうくらい脆かった私の精神が、結果としてここまで強くなれたんだから!……って、んん?」

    あれ?どの道これから殺すワケだし、バディとしての最後の計らいでこいつにとっての笑い話を提供してやったつもりなんだけど……なんか全然笑ってないわね。あー、まさかこの程度じゃありきたりすぎてツボに入らなかったとか?
    ま、どうでもいっか。嗤いながら多くの人間を殺せるような怪物の価値観なんて私にはまーったく理解できないし。

    「とまぁ、べらべらとつまらない話だったとは思うでしょうけど、まぁ私が勝手に喋りたかっただけだから聞いていようが聞いていまいが別に気にしないわ。アンタの感想とかマジでどうでもいいし。

    じゃ、哀れで惨めで取るに足らない虫けらのアホらしい自分語りは一旦終えるとして。

    ――――――そろそろ始めましょっか。」

  • 101二次元好きの匿名さん25/01/02(木) 20:20:34

    「………!!

    ノ、エル―――。」


    さぁて、さっそくコトに移ろうと思うけど………変ね。どうしてコイツは笑ってないどころか目が怯えてんの?怖い話とか提供した覚えはないのだけど。

    まいいや。理由はどうあれ黙ってくれているならやりやすい。そんなコトより今からどうやって復讐しよっか。

    13年、13年燻り続けた怨讐の思いがこれでやっと晴れるんだからね。慎重に、慎重に、慎重に考えて選ばないと。


    ……………………ああ、そうね。そうしましょう!ここは――――

    dice1d3=1 (1)

    1.浄化の焔で以て心中する

    2.『最期の稽古試合』という形で、実力で打ち負かして殺す

    3.『例の場所』で殺す

  • 102二次元好きの匿名さん25/01/02(木) 21:26:04

    「―――エレイシア!貴女ってさ、いつも『ロアを殺して人間として死にたい』だなんて言ってたわよね。」
    「…………?」
    「いえね、あの発言もちょーっと許せなくて。私は復讐のために自分からこうして人間をやめたってのに、貴女が人間に戻ろうと少しでも意識しているのが堪らなく気に食わないのよね。――――だからさ。」

    ゆっくり、ゆっくりとエレイシアに近づき、友達と接するように優しく抱擁し、そして――――十四の石による浄化の焔(ほのお)を、放出した。

    「ぁがっ………!?あ、あ"ぁああ"っ!!」
    「ああ、ここが人気のない廃村で良かったわ。ここならあのジャリガキの目も届きにくい。これで、私もようやく終われる。」
    「ノ、エ"ルっ……!!どうして、こんなコトを―――な"んで、貴女まで、燃えているんですか……!?」

    え?なんでそんなコト聞くんだろう。ここまで来ればわかるでしょうに。

    「なんでって、そんなの心中するために決まっているじゃない。見ればわかるでしょ?」
    「なっ……どう、して……!?」
    「どうして?ねぇ今どうしてって言った?まだわからないの?さっき私、『人間として死にたいっていうアンタの意志が許せない』言ったわよね?
    ――――これがそうだよっ!!私の浄化の焔は罪ある異端者の魂を焼き尽くす事に特化したもの。つまり!おまえを!人間としてではなく!故郷を好き勝手に食い物にして醜悪の限りを尽くした悪魔として!!ここで殺すってコトよ!!!」
    「――――」
    「人間として死にたいだぁ?のぼせあがるのも大概にしろよ悪魔が!!普通の人間としての“わたし”が14歳で終わったように!人間としてのおまえも12歳でとっくに死んでいるんだよ!!」

    そう、あの日の時点でおまえもわたしももう人間じゃない。片や不死身の怪物、片や穢れた汚染物の非人間なのよ。

  • 103二次元好きの匿名さん25/01/02(木) 21:26:47

    「……ねぇ、奪ったのはこの際仕方ないとしてさ。どうしておまえはわたしに何も返してくれなかったの?お母さんも、お父さんも、好きだった人も、友達も、人生も。何も、なんにも返してくれなかったのは、どうして?」
    「ぁ……ぁあ、う……う"うぅぅう"、っっ……!!」

    悪魔は苦しみに喘ぐだけで答えてくれない。火の手はもう廃村の全域に広がりつつある。元々ここには普段通りに死徒討伐の任務で赴いていたし、焔にとっては村全体が浄化の対象なのだろう。
    ああ、いつかの惨劇を思い出す。あの時も、こんな風に燃えていたなぁ。

    「たし、かに……わたしは、貴女から全てを奪ってしまったのに、何も返して………っ…あげられ、なかった。それで、も!あ"なたが、貴女まで……死ぬ必要は、ないでしょう!ないん、です……!
    わたしは、貴女に、生きていてほしい!死んでほしくなんか、ない!貴女には、いつか……人並みの、幸せを、掴み取って……ほしい、から!!」

    …………人並みの、幸せを掴む?わたしが?

  • 104二次元好きの匿名さん25/01/02(木) 21:56:04

    「―――ふざ、けるな」
    「え……?」
    「ふざけるな。ふざけるな。ふざけるなふざけるなふざけるな、ふざけるなぁっ!!人並みの幸せを掴んでほしい!?善人みたいなコトほざくな!この期に及んで!今更そんな人間みたいな戯言抜かしやがって……!!
    人並みの幸せなんて!!あの惨劇を経た時点で二度とやってこないんだよっ!!わかるか?そもそもわたしはそんなモノは何一つとして望んでない。わたしが望んでいたモノは、おまえがこうして苦しみと絶望の中で惨たらしく死に絶える様をこの目で見届けることだったんだよ!
    おまえだ!これもぜんぶおまえのせいだ!わたしをこんな狂った復讐鬼に堕としたのもぜんぶ!ぜんぶぜんぶおまえのせいだエレイシア!!
    おまえのせいで――――わたしは、とっくの昔に生きる気力を失くしてしまったんだぁ!!」

    あれ。なんだろ、目の前がなんか滲んでいるな。目元もなんかあついし、これじゃあ苦しんでる悪魔の顔をよく見れないじゃないの。
    まあ、それさえももう気にすることじゃないかしら。コイツをころしてわたしも終わる。それで、それでもう十分です。けっこうです。たくさんです。つかれました。

    「……っ………あぁああっ"っ…………!!!ぐう、ぅあ――――、あ"ぁ―――――。

    ………ノエ……ル。ノエル―――ノエ、ル。」

    「……?」

    悪魔が、わたしを呼んでいる。もうすぐ何もかも燃えつきるってのに、いまさら何をいうんだろう。命乞いだろうか。からっぽな言いわけか。
    でも、なにをいわれてもわたしにはもう響かないし、とどかない。もう、だまってください。たのむから、おわらせてください。

  • 105二次元好きの匿名さん25/01/02(木) 22:14:30

    そういやエドモンファイアってシエルに通用するのかな?
    下手したらノエルだけ死ぬってシエルにとって一番最悪なエンドになりそうだけど…

  • 106二次元好きの匿名さん25/01/02(木) 22:29:18

    「――――ごめん、なさい。貴女の人生を、奪ってしまって………本当に、ごめんなさい。

    貴女に、何も返して、あげられなかった。」

    「―――――――――」

    ふと、抱き返されたような感覚がした。どうしてそんなコトをするのか。どうしてそんなコトを言うのか。
    それはもう、今となっては意味のないモノだ。もっと早くに言うべき/言ってほしかったコトだ。
    でも、なぜか。それを言われた瞬間、どうしてかはわからないけど、微かに心の中のつっかえが取れたような気がした。憑き物が落ちた、というのはこういう感覚に近いのだろうか。

    (………いや、もう、いい。なにも、かんがえたくない。なんかもう、ほんとうに、つかれたわ――――)

    ごうごうと、静かにもえているおとが聞こえる。もうなにがみえているかもよくわからないけど、めのまえの 悪まが ないているような気がした。
    なんで、ないているんだろう―――――そんなことをさいごにおもいながら、わたしはきえてなくなるまであくまをけっしてはなしませんでした。










    「―――――ああ、ただいま。お父さん、お母さん―――――――」



    END5/黄昏の焔

  • 107二次元好きの匿名さん25/01/02(木) 22:35:41

    はい、てことで二周目ノエル先生の分岐・アルク√編はこれで終わりです
    いやぁ最後は心中エンドになっちゃいましたね
    でもスレ主はこの無常観も復讐モノとしては全然アリなんで好きです
    一旦休憩を挟みますがその後はお待ちかねのシエル√編に入ろうと思いますのでしばらく感想でも書いてってください(レス乞食)
    おう、お望み通りちゃんとやりきったぞ前スレの🎲神っ!!

  • 108二次元好きの匿名さん25/01/02(木) 22:37:32

    ありきたりな言葉しか思い浮かばないんだけど滅茶苦茶良かった
    最高だよスレ主本当にありがとう

  • 109二次元好きの匿名さん25/01/02(木) 22:39:57

    とてもいいIFでした、アルクルートはあの3つの選択肢はどれ選んでもこの結末だってことでいいすか?

  • 110二次元好きの匿名さん25/01/02(木) 22:46:58

    いい作品を読ませていただきました…
    表現の一つ一つが美しすぎて読み入っちゃいます、シエル編も応援してます!

  • 111二次元好きの匿名さん25/01/02(木) 22:48:24

    やはり復讐譚は人を魅了する
    凄く素敵なノエル先生でした

  • 112二次元好きの匿名さん25/01/02(木) 22:50:37

    スレ主は文豪だな…美しい物語を見た。
    続き応援してます、個人的には下振れたり上振れたらどんな感じになるのか知りたいかも
    シエルルートってことは白鯨も健在か
    こっちの成長も楽しみ

  • 113二次元好きの匿名さん25/01/02(木) 22:57:41

    素晴らしい復讐譚でした

  • 114二次元好きの匿名さん25/01/02(木) 23:06:40

    最後に全てを焼き尽くして罪と罰を一緒に精算する。実に復讐譚として美しい芸術だぁ…

  • 115二次元好きの匿名さん25/01/02(木) 23:10:27

    この後、地獄でシエルと再開することになってたら良くないですか?

  • 116二次元好きの匿名さん25/01/03(金) 00:03:38

    素敵な復讐譚でした。アルク√完結お疲れ様です!

  • 117二次元好きの匿名さん25/01/03(金) 01:13:41

    >>109

    いえ2の場合だったらdice1d1000=で振ってノエルが上回ってたらそのまま復讐成功ENDでシエルが上回ってたら彼女に敗北はしたもののいつか復讐を成し遂げるまで共にこれからも代行者として生きていくENDになってました

    で3の例の場所ってのはフランス事変で立ち入り禁止のゴーストタウンと化したかつての故郷跡地へと秘密裏にシエルを連れていって、そこの教会の礼拝堂で文字通り狂ったように拷問を繰り返すENDでした


    まあ言うまでもないですけど一番マシなのは2の決闘で負けた後に私の復讐はこれからだENDっすねハイ

  • 118二次元好きの匿名さん25/01/03(金) 01:25:52

    どのENDも見てみたいな、面白そうな予感しかしない

  • 119二次元好きの匿名さん25/01/03(金) 01:41:34

    で、それともう一つだけ意図的な小ネタがこのノエル先生にあったんですけどね

    実は原作と違ってこの先生は語尾に♡つけた時が一切なかったんですよ

    まぁ前スレ134の選択肢が1になってたらそこが唯一の例外になってましたけど、この√の先生は最後まで猫撫で声なんか出さずに復讐者として突っ切りましたね


    >>105

    確かに存在復元がなくなってもノエル先生の十四の石の炎では先輩の魂は焼却しきれません

    ただし自らの肉体や命、積りに積もった13年分の怨嗟の全てを薪とすればその火力は何倍にも跳ね上がって先輩を文字通り焼き滅ぼせるに足りうるとスレ主は解釈してます

    何より先輩自身が罰として自らの焼却を受け入れてますから、それも助長する形で心中成功に至りましたね

  • 120二次元好きの匿名さん25/01/03(金) 08:35:03

    ここまでいいもの読ませてもらえると、分岐まで含めて全て読みてえ〜〜〜って気持ちとでもそんな負担のあることをさせられねえ〜〜〜の気持ちが同時に出てきてしまう

  • 121二次元好きの匿名さん25/01/03(金) 09:54:48

    【後日談/余白】

    「―――おうおう、マジで村の全域が焼け野原じゃねぇか。いくら廃村だからってちとやりすぎだろアイツ?」

    全てが焼失した、ほんの一週間前までは死徒の根城だった廃村。そこに、金髪の司祭代行がいた。
    この村の焼失の件について彼の耳に入ってきたのは二日前。それと同時にある二人のシスターが、その任務から戻っていない事に気づいた彼は直接足を運んで確認するに至った。

    「んで、だ。件のクソ問題児2人は………ああ、“あそこ”か。ははっ"ほとんど"なんにも残ってねぇなオイ。」

    彼が目を付けた『その場所』は、言葉通り周囲に何も存在せず、ただただ真っ黒な焦土と化した地面が半径5mほどの範囲で広がっていた。

    「報告を聞いた時点で薄々ながら思ってはいたが、案の定ここで果ててやがったか。ったく、一方は埋葬機関だから元々手綱を握れない女としてわかっちゃいたが、もう一方は最期まで上司に迷惑かけやがる部下だったな。
    文字通り、手を焼かせる制御不能の猪じゃねぇか。誰がテメェらの死亡に関しての後始末すんのかわかってんのかよ問題児共が。」

    悪態をつきながらも、その言葉にはどこか憂いの感情が混じっていた。少年は焦土の中心に向かっていく。
    そこにはところどころ焼きついてはいるものの、辛うじて原型を留めている二つの十字架があった。

  • 122二次元好きの匿名さん25/01/03(金) 09:55:08

    「………ま、そう遠くない内にこうなるとは思ってたがよ。にしたって、早すぎだろ。もっと俗世で、オレに迷惑かけて振り回しながら好き勝手に楽しんでからでも良かったじゃねぇか。テメェらにはその程度の権利はあったっつーのに」

    それを拾い上げながら、惜しむように零す。彼自身、捨て駒の狗扱いしておきながらも何だかんだでシスターたちに思うところがあったが故の言葉だった。

    「とはいえだ。世のため人のためって大義名分で非道を働いてきたのはオレも同じこと。解脱の法があの蛇野郎のほざくように徒労に終わっちまった以上、恐らく近いうちにオレも地獄(そっち)に行くだろうよ。
    ははは!そん時ゃまたテメェを強引に飼い慣らしてやっからせいぜい震えとけ、猪」

    悪代官のような露骨な悪い笑みを浮かべてそう宣言したあと、彼はうっすらと月の見える黄昏時の空の下で、手にした二つの焼け爛れた十字架を掲げる。
    教会の理念において輪廻転生は最大の忌むべき禁忌であり、一度死を迎えた魂がこの地上に再び生まれ落ちるなどあってはならない。
    無論、それは司祭代行である彼も重々に理解を示している。だが、その上で彼は静かに祈りを捧げた。





    「……主よ。願わくば、この者らの来世が善きものであらんことを―――――」

  • 123二次元好きの匿名さん25/01/03(金) 10:01:45

    とても、とてもいい話だった⋯⋯

    シエル√楽しみすぎる

  • 124二次元好きの匿名さん25/01/03(金) 10:02:13

    いやぁ心中end後のマーリオゥはどうしたのかなと思ったんで後日談を書きました
    これで本当に二週目先生のアルク√編は終わりです
    今日中にぼちぼちシエル√編も書き始めようかなと予定しています
    あと十字架が残ってたのは元から清浄なモノだから浄化の焔の影響を受けにくかったという解釈でお願いします
    何もかも燃え尽きたノエシエの唯一の遺品ですね()

  • 125二次元好きの匿名さん25/01/03(金) 13:09:15

    スレ主です
    とりあえず急な予定とかが入らなければこのあとの14~15時の間に記憶引き継ぎ二週目ノエル先生inシエル√編に入るつもりでいます
    完走目指してのんびり書いてくので引き続きよろしくです

  • 126二次元好きの匿名さん25/01/03(金) 14:08:19

    マーリォがどうしてたのかは気になってたからめちゃくちゃ助かった……ありがとうスレ主……ありがとう……

  • 127二次元好きの匿名さん25/01/03(金) 15:01:46

    【分岐・シエル√】

    三日目。この日はシエルが鬱になってる志貴クンと接触して保護するんだったわよね。
    なので、私は私でシエルからの報告を待ちながら適当に授業受けて学校を後にした訳だけど―――記憶通りに遠野志貴を保護したとの連絡が入ってきたわ。
    ………ふん。雨の中で気分最悪になってるだろう志貴クンからすれば、手を差し伸べて手厚く保護してくれたシエルはまさに天使であり惚れるに値するでしょうね。
    まぁ、後々の記憶の流れを見た上だと、シエルにとってもこの時に差し伸べた手は打算的な嘘であり純粋な本心でもあったんでしょうけど。

  • 128二次元好きの匿名さん25/01/03(金) 15:13:40

    んー、とりあえず今日はシエルに任せるとして私はどうしましょう?

    記憶の中だとこの時点じゃ司祭代行もこの町に来てないから、定期連絡とかもせずに自宅でダラダラしてるなんて醜態さらしてるけど………うっわ改めてよく見ると缶ビール何本飲んでんのよコイツ。アルコール依存症になって早死にするわよ。まあ全く別の要因で死んだけど。

    で、改めてこのあとの予定は―――

    dice1d2=2 (2)

    1.町の調査に出る

    2.自主練する

  • 129二次元好きの匿名さん25/01/03(金) 15:16:07

    そうねぇ、外は雨だし今日は私も家に籠って自主練に励もうかなぁ。

    じゃ、何をしよっか。

    dice1d4=1 (1)

    1.シエルから教わった雷霆以外の魔術の練習をする

    2.遺骸に眠ってるだろう白鯨の力を引き出す

    3.十四の石と完全に適合する

    4.↑全部

  • 130二次元好きの匿名さん25/01/03(金) 15:19:20

    よし、今日も今日とて魔術の修得に勤しみましょうか。

    15の秘蹟とかも会得してみたいなぁ………まあそれは流石に無理だろうけど。

    dice1d3=1 (1)

    1.数秘門の雷霆の練度が上がった。もう十八番レベルになってんじゃないのコレ。

    2.アトラクションとかの簡易的な魔術も覚えた。

    3.dice1d100=12 (12) (95以上なら15の秘蹟の一つを会得)

  • 131二次元好きの匿名さん25/01/03(金) 15:24:44

    うん、もうここまで来ると生まれつき数秘門の雷霆との相性だけ噛み合う体質があったんじゃないかと思えてくるわ。
    まあこれでまた一方上達したし損どころか得しかないんだけど。
    キリもいいから今日はもう寝よ。

  • 132二次元好きの匿名さん25/01/03(金) 15:35:18

    四日目。さて今日はシエルのメンタルケアを受けて回復した志貴クンが遠野邸に帰って、それで……ああ、深夜にホテル襲撃事件が発生するんだったわね。

    記憶の中の情報と摺り合わせるならこの時の襲撃犯は十中八九ヴローヴで間違いないでしょう。

    それならここは―――

    dice1d3=1 (1)

    1.襲撃先のホテル周辺で一日構えとく。

    2.シエルに前もって報告しておく。

    3.自分からヤツの根城に殴り込む。

  • 133二次元好きの匿名さん25/01/03(金) 15:46:56

    そうね、ここはホテル周辺で深夜の襲撃時間になるまで構えておきましょう。
    本当なら中に入って部屋を借りたいところではあるけど、記憶によるとヴローヴ襲撃前の時刻に志貴クンと真祖もホテルに入ってるらしいし、代行者で人外の私が迂闊にホテル内部に入ったら思っくそ警戒されるわよね。
    というよりこれらの情報を整理するとヴローヴがホテルを襲撃したのは真祖を狙っての事なのが推察できるし、その上でやるべき事はそもそも真祖に近づけせない必要があるよね。
    いや、それはそうと今はやっぱり直接入らずに周辺に身を潜めるのが優先か。それじゃ早速行きましょう。

  • 134二次元好きの匿名さん25/01/03(金) 17:03:21

    ―――時刻は深夜。そろそろヴローヴが来てもおかしくないけど、今のところはまだ何も気配を感じないわね。

    ……もしかして、ここに来て記憶との流れに差異が生じてでもいる?いえ、まさかね。それこそ私の介入によってくらいしか影響はないでしょうし。

    ………ところで、なんか妙に熱くなってきた気がするわ。え、今こうして外にいるけどなんで急に?


    ―――なんて思っているとdice1d2=1 (1)

    1.ホテルの入口から前方に、毛皮の外套を羽織った男が現れた。

    2.突然こっちに“ファイヤクライ”が飛んできた。

  • 135二次元好きの匿名さん25/01/03(金) 17:08:58

    ノエル先生って慎重派だよね

  • 136二次元好きの匿名さん25/01/03(金) 17:10:53

    ―――! 来た。なるほど、この妙な暑さはアイツの炎の呪いによるものだったか!

    入り口からヤツまでは目測10m。こっちの気配にはまだ気づいてないみたいね。

    今突撃すれば余裕で間に合うけど、どうする私?

    dice1d2=2 (2)

    1.このまま突貫する

    2.弓で奇襲狙撃する

  • 137二次元好きの匿名さん25/01/03(金) 17:26:05

    こっちのルートでは果たして仕留められるか

  • 138二次元好きの匿名さん25/01/03(金) 17:40:48

    ここは無難に正面からやり合うよりもこの位置から狙撃に徹した方がいいわよね!

    オラッ食らいやがれ!!


    「■■■■■!?」

    「“―――!”」


    よし、取り巻きの犬どもは始末した!これでアイツに集ちゅ―――うひゃっ!!?今のでもうこっちに気づいて正確に炎の叫び(ファイヤクライ)を飛ばしてきやがった!?


    「はっ!だったらこっちはホテルから距離をとりつつ狙撃に徹してやるわ!」


    少しずつ位置を変えながらヴローヴがホテルから離れるように誘導する。今さっきもそうしたけど、向こうが飛ばしてくる炎は全て迎撃して相殺しなくちゃいけない。一発でも避けようものなら着弾した地点から大炎上してしまう。

    かと言って長引かせるのもよくないわ。あまり炎を排出させ続けていると今度は極寒の呪いを解き放ってくる。

    そうなってしまえばホテルどころか周辺地域全てが氷漬けの地獄と化す。それだけは絶対に避けなくっちゃね。

    記憶だとヴローヴは日の出を迎えると即座に退いたみたいだから、仮にここで斃せなくても日が昇るまでの時間稼ぎが出来ればいい!

    となるとここで取るべき選択は―――

    dice1d3=3 (3)

    1.白兵戦に持ち込む

    2.結界に閉じ込める

    3.シエルを大至急で呼ぶ

  • 139二次元好きの匿名さん25/01/03(金) 21:55:18

    シエルに頼った!

  • 140二次元好きの匿名さん25/01/03(金) 23:53:24

    スレ主が文豪すぎる 保守

  • 141二次元好きの匿名さん25/01/04(土) 01:40:24

    『どうしましたかノエル?』
    「今ちょっと想定外の強力な死徒と交戦中だから大至急来てちょうだい!場所は……のタワーホテルよ!」
    『―――了解です、5分以内に駆け付けます』

    よし、やっぱここはシエルに頼るのが一番よね!確かアイツはクロムクレイの大聖堂を所持してるから隔離には最適だし、あわよくばそのまま結界内部で二人掛かりで討伐してしまえばいい!
    ただ……5分という時間になんでか嫌な予感を覚えるのはどうして?確かにアイツは炎の叫びを連発してきてるけど、まだ極寒の呪いまでの余力は残ってる筈。
    5分もあればシエルの到着まで稼ぐ分には十分よ。………なのに、背筋に奔るこの悪寒はどうして?

    「“………寒い”」
    「―――え?」

    あれ、いや待って。なんか、何か決定的な事を忘れてる気がする。見落としてしまってる気がする。
    なん、だったっけ?

    『そろそろですね。……並の魔術師なら一撃で底をつく火力を“2分強”持続……只の死徒とは思えない呪力ですが、それもここまででしょう。これ以上はさすがに―――』

    「――――あ」

    「“寒い。寒い。ここは―――寒い………っ!!”」


    何が悪かったのか。どこで判断を間違えたのか。シエルに頼ったこと?コイツの呪力を見誤ったこと?そもそもここでコイツを相手にしたこと?


    そんな自分の詰めの甘さに憤りを燻らせるも、時すでに遅く――――世界が、真っ白に凍り付いた。




    END6/怠惰な依存

  • 142二次元好きの匿名さん25/01/04(土) 01:53:51

    ということで久々のデッドエンドです
    そもそもこのホテル自体が総耶の隣町に建ってるのでシエル先輩の救援を待ってる余裕なんてありません
    何とかしてノエル先生の力だけでヴローヴに炎を極力消費させずに夜明けまで相手取る必要があります
    怠惰な依存というのも文字通りシエル先輩に依存して自分だけで対処する考えを放棄するという怠惰をやらかしたからですね

  • 143二次元好きの匿名さん25/01/04(土) 02:26:48

    >>138

    記憶だとヴローヴは日の出を迎えると即座に退いたみたいだから、仮にここで斃せなくても日が昇るまでの時間稼ぎが出来ればいい!

    となるとここで取るべき選択は―――

    dice1d2=2 (2)

    1.白兵戦に持ち込む

    2.結界に閉じ込める

  • 144二次元好きの匿名さん25/01/04(土) 08:45:08

    記憶の中でのシエルがそうやったみたいに結界で閉じ込めようかしらね!

    まあ私はシエルの大聖堂ほどの代物は持ってないし、黒鍵に十四の石の炎を乗せた上で発動させる『浄炎の結界』くらいしかできないけどそれで時間を稼ぐくらいなら十分だわ。

    仮に破られたとしてもまた発動して隔離するか白兵戦で直接ぶん殴ればいいし、残されている手段はまだ余裕がある!


    「“燃え奔れ、我が浄化の炎。この魔性に終わりなき責め苦を齎せ”―――暖が欲しかったんでしょう?なら、少なくとも日が昇るまでそこで焼かれとけっ!!」


    「“――――――!!”」


    ノエル dice1d850=293 (293)

    VS

    ヴローヴ dice1d650=405 (405)

    (ノエルの数値が上回っていれば夜明けまで隔離成功。下回っていれば破壊される)

  • 145二次元好きの匿名さん25/01/04(土) 08:56:29

    「“ハッ―――!!”」

    「え"っ!?」


    うっそぉ!!?念を入れて二重に展開してかなりイイ感じだったのに破壊された!

    し、しかもアレってシエルや志貴クンとバチバチに鍔迫り合ってた時に使ってたクソ長い槍じゃん……!!

    いえ、でもこれは想定内よ。何せ相手は災害そのものと言える二十七祖の一角。こんな結界一つで朝まで隔離できるほど弱くはないのはわかっていた筈。

    どうする?もう一度結界を発動できるだけの余力はまだあるけど、節約を考えればこのまま白兵戦に持ち込んだ方がいいわよね。

    ここは―――

    dice1d2=2 (2)

    1.白兵戦に持ち込む

    2.もう一度結界に閉じ込める

  • 146二次元好きの匿名さん25/01/04(土) 08:58:39

    どうなるノエル

  • 147二次元好きの匿名さん25/01/04(土) 09:08:20

    ようし、ここは気合い入れてもう一度やろうかしら!

    あの槍をアイツが出してる以上は二重に張ったところでまたすぐに破壊される。

    なら、今度はもう一つ……いえ二つ重ねて展開した上でその四つ全てに追加効果―――つまり数秘門の雷霆の魔方陣を添付してやる!

    つってもこれだけやるんだから当然魔力の消費も激しいし、仮にこれが破壊されてしまったら後は白兵戦に持ち込むしかないんだけど。

    さぁ、これならどうかしら……!?


    ノエル dice1d850=836 (836)

    VS

    ヴローヴ dice1d650=515 (515)

    (ノエルの数値が上回っていれば夜明けまで隔離成功。下回っていれば破壊される)

  • 148二次元好きの匿名さん25/01/04(土) 09:10:32

    つっよ

  • 149二次元好きの匿名さん25/01/04(土) 11:06:57

    ほぼ最大値引いたな。これなら時間までと言わずガッツリ確保できそうだ

  • 150二次元好きの匿名さん25/01/04(土) 12:36:14

    ないすぅ!

  • 151二次元好きの匿名さん25/01/04(土) 16:33:07

    「“―――、―――、―――”」
    「っ、っ……間もなく夜明けね。どうする?私はこのまま続けてもいいけど、暖を大きく消費している上で日を浴びようものなら、流石のおまえでも堪えるモンがあるでしょ?ここはさっさと退いた方がいいんじゃない?」

    よし、何とか日の出まで持ちこたえられた!如何に祖っつっても元がⅥ階梯の成り立てには、最大レベルまで壁の強度を強化した四重の炎の結界を打ち破ることは無理だったようね。しかも雷霆のおまけ付きだし!
    まぁ私の方も魔力の消費がバカになってるから、余力を残してのこれ以上の維持は無理があんだけど。

    「“……今の結界に仕組まれていた術式………貴様は蛇に携わる者か、女。次に遭えば殺す。その顔、覚えたぞ。”」
    「ええ、私もおまえの名前、顔、声、姿、能力は“ずっと前から”わかってるわ。おまえがどこへ逃げようと、どこへ隠れようと、絶対に見つけて引きずり出して殺してやる。今のうちに意味のない辞世の句でも考えておくことね」

    そうしてアイツは影に溶け込むように消えていった。ひとまず脅威を退けたことへの安堵と疲労を覚えると同時に、心の内から滲み出す殺意と憎悪を焔のように燻ぶらせる。

    ……せいぜい、あと一日にも満たない短くて儚い王位を楽しんでおきなさい。その『蛇』と一緒に、おまえを消し炭にしてやるから。

  • 152二次元好きの匿名さん25/01/04(土) 16:53:20

    さて。とりあえずこれでホテルの襲撃事件そのものをなかったことにはできた。

    あのホテルでゆっくりと気を休めていただろう無辜の人々が、業火の呪いに焼き尽くされる未来は回避した。

    記憶によると、このあとはシエルと一緒にデパートの調査及び地下にあるヤツの根城に赴くことになってるわね。

    今は風の冷える早朝だけど、実際に動き出すのは昼辺りか。

    うーん……このままシエルと合流するのもいいけど、どうしましょう?

    dice1d2=2 (2)

    1.念には念を入れて今のうちに仮眠して体を休める

    2.このまま合流して事の次第を報告する

  • 153二次元好きの匿名さん25/01/04(土) 17:13:01

    そうね。こういう時こそ迅速に動くのが大切だし、このままさっさと合流しちゃいましょうか。
    疲労を一時癒すのはその後からでも十分間に合うし、早速シエルに今の一連の状況を報告しましょう。
    この後の流れが記憶でわかってる以上、記憶の中よりも早いタイミングで動くのが合理的よね。

    ただ……問題は志貴クンよね。後々のヴローヴとの決戦においてもそうだけど、それ以上に地下空洞での討伐活動では絶対に来ないでほしいわ。
    だって私を助けるためとはいえ自分から死者の群れやヴローヴに突っ込んだり、爆破による崩落の中で身一つで危なげに駆け寄ったりしてきてるものだからヒヤヒヤさせられるったらありゃしない。そのどれもが一歩間違えたら死んでもおかしくないってのにさ。
    どうか来ませんように。……そのためにも、可能な限りあの空洞の中でヴローヴを仕留めきる必要があるわよね。
    は、やってやろうじゃないの。そしてあわよくばクロムクレイの時のように、私がこの手で引導を渡してやる。

  • 154二次元好きの匿名さん25/01/04(土) 17:57:24

    「……ってコトがあったのよ。で、私なりにソイツの巣に繋がってそうな場所を考えてたら、例の妙な噂が立ってるデパートが浮かんだってワケ。なんかキナ臭いでしょ?」
    「なるほど、報告お疲れ様です。では貴女が休憩している間、わたしが先行して調査してきます。昼の13時までには準備を済ませて現場に向かうように。」
    「はいはーい。せいぜい気をつけてねシエル~」

    そんなこんなでスーパーの幕の内弁当でも食べながらゆっくりとリラックスしたのち、私も現場に向かった。
    案の定、現場には記憶の中で私に拷問されてたクズ二匹がいて、そのまま『か弱い女子高生』を演じて地下空洞に連れていかれる形で潜入した。

    「よし、ここまでは順調ね。あのクズ二匹はあとでサクっと処理するとして、今頃はもうシエルが最奥部で生贄役として待機してる筈。私も早く行きましょう」

    道中、檻の中に詰められてるヒトだった肉塊が何度か目に入る。凄まじい嫌悪感とこんな所業を齎している吸血鬼共に対する憤怒と憎しみが沸き上がるのは相変わらずだけど、なぜか吐き気は全く催さなかった。
    これ以上の地獄を散々見てきたからか、或いはこの身が人外と化しているせいで思考回路も人間離れしているのか、はたまたその両方か。

    「ははっ、考える間でもなく両方でしょうね。だって、私はとっくに狂っているんだから」

  • 155二次元好きの匿名さん25/01/04(土) 18:41:04

    よし、ひとまず道中の死者を処理しつつ最奥部のところまで来たわね。シエルは……ああ、ちゃんと祭壇の寝台で待機してるわね。

    はは、改めて見るとあの姿勢といい、まるで棺に眠る吸血鬼みたいじゃない。


    「……と、今はそんな嫌味を思ってる場合じゃないわね。こっからどうやってヴローヴを誘い出そうかしら?」


    周りには30を優に超える死者の群れ。中にはⅡ階梯の屍鬼もちらほらいるけど、今の私ならこの程度は30……いや20秒も掛からずにどうとでもなるわね。

    コイツらを一掃してヴローヴに異常を悟らせるもよし、派手な技でも繰り出して騒ぐのもよし。

    ここは―――

    dice1d3=1 (1)

    1.目の前の死者共を一掃する

    2.浄化の炎でも出して辺りを火の海にする

    3.奥にある隠し通路目掛けて矢をぶっ放す

  • 156二次元好きの匿名さん25/01/04(土) 18:50:08

    うん、面倒だからここは無難にゴミ処理と行っちゃおっか!

    さ、記憶の中の私の痛々しい台詞を敢えて言うならこっからはしばらく―――スーパー✩懺悔タイムよっ!!


    …………よし、これで全員終わったわね。祭壇周りにある溝にも血が浸透してるし、この匂いに釣られてヴローヴがそろそろ現れてくる筈だけど。


    そうしてほんの一時待ってるとdice1d2=1 (1)

    1.奥の隠し通路から炎の手が伸びてきた。

    2.来た道の通路から酷く見覚えのある子が来た。は??

  • 157二次元好きの匿名さん25/01/04(土) 22:27:55

    「―――シエルっ!!」
    「わかっています!」

    炎の手に合わせて私が雷霆、シエルが式典付与の黒鍵で相殺する。
    そこから間もなく、その炎の手を差し向けてきた張本人―――ヴローヴ・アルハンゲリが姿を晒した。

    「“貴様は……そうか、その女は貴様の同輩だったか。先に貴様と交えていた時から疑念に思ってはいたが、よもやこのような僻地にまで、その穢れた足を伸ばしてくるとはまるで飢えたケモノそのものだ。代行者はいつから騙し討ちを好むケモノになった?”」
    「飢えているのはそちらの方でしょう。故郷にはもう食料は一滴も残っていませんか?飢餓を凌ぐためにこのような人種さえ違う極東の異国にまで渡って来るとは、没落の極みですね。
    それより、まずは名を名乗りなさい。どこの死徒かは知りませんが、あとで書類分けする時の目安にはなりますから。」
    「“………名乗るほどの銘はない。おれはこの通り、柩一つで海を越えた復讐者だ”」
    「それって、先日にあった所属不明の輸送船が沖合で遭難した案件のコトよね?あと、おまえには『ヴローヴ・アルハンゲリ』って名前があるでしょ。名乗る銘はない、とかほざいてカッコつけんな害虫め」
    「“―――!”」

    なぜ知っている、って顔で微かな動揺の色を浮かべてるわね。ふん、誰が教えてやるかっての。どうせおまえはここで私たちに殺されるんだし。

    「……なぜ貴女がそれを知っているんですか、シスター・ノエル。」
    「いえね、教会の記録とかを調べてたら偶々そんな名前が目に入ったのよ。で、昨日交戦してた時にソイツが名乗ったのよ」

    ま、勿論出まかせの嘘だけど。『実は未来の記憶から知りました』って言ってもクッソややこしくするだけだしねぇ。

    「………少なくともわたしがこれまで調べてきた範囲ではそのような名前の死徒は記されていなかった気がしますが、まあいいです。何れにせよ知っているのであればそれに越したことはないですからね。」

    お、流石シエル。理解が早くて助かるぅ!じゃ―――一緒に殺っちゃおうか。

  • 158二次元好きの匿名さん25/01/05(日) 00:29:57

    「さて、それではこれより代行者として貴方への洗礼を執行するわけですが。一応、目的を聞いておきましょう。死徒ヴローヴ・アルハンゲリ、貴方は何の為にこの街に?」
    「“―――この国に踏み入った理由は、治療と、復讐だ。おれは体を裂く苦しみから、心を裂く苦しみから逃れる為に、この醜悪な市(まち)にやってきた”」
    「あら、奇遇ね!復讐という意味では私たちもとある共通の敵をぶっ殺しに来たのよ。もっともそれはおまえじゃないし、そして醜悪なのはおまえの存在そのもの―――よっ!!」

    その罵倒を皮切りに突貫する。同時にヤツは懐から無骨な鉈を取り出して応戦するけど、そんなもので凌げるほど私の“型”は甘くないわよ!

    「聞きなさいシエル!アンタに報告したようにコイツは手持ちの武器以外に炎を出してくるけど、“出来うる限り炎を連発させずに”斃しきるわよ!
    どうしてかって言われると、その、代行者としての直感が『炎をあまり消費させるとヤバい』って告げてんの!OK!?」

    目の前の怪物と捌き合いながら要点を簡潔に伝える。こういう時は代行者としての直感が~~って言えば大体通じてくれると無意識に頼りがちなのが自分の悪いところだなぁ。

    「わかりました。勝手に先走ったのはどうかと思いますが、今は貴女のその直感を信じてわたしも白兵戦に移行します。
    “―――主の御名において、第三の死因よ、来よ”」

    ―――まあでも、コイツはそれを都合よく信じてくれるから何だかんだで地味に助かってるけど。
    ってかいきなり『出血死(ブレイド)』呼ぶとか本気(ガチ)じゃん。流石戦闘マシーンね。

  • 159二次元好きの匿名さん25/01/05(日) 08:46:12

    「今はまだ日中です。この間に斃しきりますよ!」

    「言われなくても!あっはははてことでさっさと死にやがれ!!」

    「“おれは、先に名乗った覚えはない。貴様は―――何者だ?”」


    はは、何者かって?そんなの自分で勝手に考察してどうぞ。これから殺されるおまえには教えても無駄だからね。

    記憶の中とは違って、志貴クンの出番なんか一ミリもないわ。ここで私がコイツに引導を渡すんだ!!


    シエルdice1d1000=551 (551)

    ノエルdice1d850=697 (697)

    vs

    ヴローヴdice1d650=199 (199)

    ノエル・シエルの数値が500以上上回っていればそのまま討伐。1000以上上回っていればノエルがトドメを刺す

    ヴローヴが上回っていれば極寒の呪いを解放する

  • 160二次元好きの匿名さん25/01/05(日) 09:04:52

    とうとうあのノエルが自分でトドメを…

  • 161二次元好きの匿名さん25/01/05(日) 09:59:38

    今のノエルならシエルと組めばかなり優勢にもなるわな

  • 162二次元好きの匿名さん25/01/05(日) 12:44:30

    ノエルだけでほぼ500差で圧倒してる...これは止めさせますわ

  • 163二次元好きの匿名さん25/01/05(日) 13:07:40

    本領発揮前に撃破するとは…やりおる

  • 164二次元好きの匿名さん25/01/05(日) 13:48:05

    「“枷は解け、骨は外れ、仇は成せり―――その遠吠えは、万里を手繰る―――!”」

    縦横無尽に宙を踊る鉄の腕が、悪魔の半身を削り断つ。その勢いのままに悪魔を拘束し、ヤツ自身を宙にへと放る。
    ―――ここが、好機にして勝機ね。

    「“生と死は常なる時も表裏一体。そこには希望もなく絶望もない”」

    自由の効かなくなった空中で、憤怒と焦燥に奔った顔を悪魔が私に向ける。既に鉈は砕け、本命の槍も外装が完全に破壊され、リーチも殺傷力も落ちている状態にある。

    「“我が憎悪の焔(こころ)は決して癒えず、消えず、変わらず、亡くならず、正気に晴れることはない”」

    いや、それ以前にまず反撃の一手を行う為の腕そのものがない。右は『出血死』によって半身ごと断たれ、左は私の炎で炭化しかかっている。

    「“故にこそ我が炎は夢も安息も、狂気も時間も総てを焼き尽くし、跡には何も遺らぬ灰のみを残す”」
    「“待て。やめ、ろ―――おれは、まだ………!!”」

    つまり―――こうして情けなく命乞いをするくらいには死に体であるということ。仮にこの瞬間に極寒の呪いを解き放ったとしても、その呪いが私の命を凍てつかせる前に“この一撃”がコイツを地上から消し去る。どう足掻いてもチェックメイトだ。

    「“ガ、ァ―――”」
    「駆除対象にやめろと言われてやめる狩人はいないっての。このまま苦しんでしね。……あ、それと最期に一つ教えてやるわ。」

    十四の十字が煌めく。炎を纏ったハルバードの重厚な刃をヤツの胸部目掛けて刺し貫く。苦しみに喘ぎながらも此方を睨む悪魔に、私は、思い切り口元を笑みに歪めてこう言ってやった。

    「そこの女の正体はね――――『蛇』の脱け殻、なのよ。」
    「“―――!!!”」

  • 165二次元好きの匿名さん25/01/05(日) 13:48:26

    十字の炎は悪魔の放つ業火を容易く飲み込み、黒く燃え滾る劫火となって悪魔の身体を、心を、魂を、塵芥に変えていく。

    「“き、さま―――貴様ァ―――!!”」

    「じゃ、とっとと滅びなさい吸血鬼。二度と蘇んな。

    “怨讐は過去に―――聖夜の無念を焔の薪に(ルヴァンシュ・デル・ノエル)!!”」

    「“ha―――aaaaaaaaaaaaaaaaaaaaaaaaaaaa!!!!!”」


    ―――たった今、この瞬間。私は、故郷を滅ぼした悪魔たちを、また一匹この手で葬った。

  • 166二次元好きの匿名さん25/01/05(日) 14:13:07

    「―――ふ。ふふ、ふふふふふ、んぅふふふふふ!くく、あは、あははははははは!あっはははははははハハハハハハハハハハハハハハハハ!!」

    笑う。嗤う。哂う。自分でもどうかと思ってしまうほどの狂笑を上げる。いや、だって、これが笑わずにいられる?
    いいえ、いいえ、いられるワケがない!寧ろ笑わない方が可笑しい!!
    ああ、いつかのクロムクレイと同じだ。この身を焼かんばかりに奔る歓喜と悦び!私にとってはどんな快楽よりも気持ちがいい!!
    あはははは!これでまた一匹、故郷を地獄に変えた悪魔がこの世から消え去った!他ならない私の!!手で!!殺してやった!!

    「―――ノエ、ル……」
    「ひひ、ふふっふふふ………ああ、ごめんなさい。つい、感情を抑えきれなくて。
    で、どうかしらシエル?本領発揮する前に斃せちゃったから真相はわかんないけど、多分ヴローヴは二十七祖、或いはそれに近い階梯だったと思うのよ。
    つまり何が言いたいかっていうと―――ちょっとは強くなったでしょ、私?」

    ああ、今日は久々に最高の日だ。これでコイツも私の強さを少しは認めざるを得ない筈よね。ふふ、ふふふふふふ!

  • 167二次元好きの匿名さん25/01/05(日) 15:41:08

    ノエルの詠唱めちゃかっこいい、復讐者かくあるべしだね

  • 168二次元好きの匿名さん25/01/05(日) 16:03:42

    で、その後は消滅したヴローヴからドロップした原理血戒をシエルが回収。私はちょっと疲れたので一旦自宅に戻った。

    「はっ!?どうして原理血戒が……まさか、本当に二十七祖だったというのですか?でもあの呪いの深度から察するにそこまでは………いえ、まさか成り立てだったとでも!?」

    ついでに言うとその時のアイツの驚愕ぶりもちょっとだけ笑えた。記憶の中の私はその時は気絶したフリをしてたから声だけだったけど、実際に見ると普段が冷徹な戦闘マシーンなだけにかなり面白かったなぁ。

    さーて、てなワケで今はアパートの自室で絶賛休憩中だけど、このあとの流れは………ああ、確か今日の夜辺りに例のジャリガキが来るんでしたっけ。
    んー記憶の中の私はまんまと尋問誘導に乗せられて潜入捜査の事まで吐いちゃってやがるわね。ったく、いくら雲の上の御方だからって良いように扱われてんじゃないわよ。なっさけない。
    つっても、ここで報告しないってのは寧ろ悪手よね。どうやら今回に限っては向こうもお忍びで来てるらしいし、ここはビビリ散らすんじゃなくて堂々と対峙しましょう。
    私にとって重要なのはシエル……エレイシアへの復讐の機会を得るコトであって、身分とか裕福な暮らしとかどうでもいいからねぇ。

  • 169二次元好きの匿名さん25/01/05(日) 17:23:55

    「あの」ノエル先生が身分とか裕福な暮らしを「どうでもいい」とは…
    本当に復讐者として振り切っちゃったんだなというか、もう戻れないんだなというか

  • 170二次元好きの匿名さん25/01/05(日) 20:09:00

    「本日付けで赴任した監督司祭代行、マーリオゥ・ジャッロ・ベスティーノだ。顔合わせはこれで三度目だったよな、代行者ノエル?」
    「ええ、そうですね。私、一応貴方の部下でございますし。一度目が約7年前に私が貴方の部下として赴任した時、二度目が『城』の討伐任務に私がシエルと赴任していた時でしたよね。ご無沙汰しておりまーす」

    記憶の中の私はここが初めてのご対面だったけど、私は私でそれまでの代行者生活が波乱万丈すぎたせいなのかもう三度目なのよね。

    「さ、んなコトより本題だ。コトの始まりには全然間に合わなかったんでな、テメェの口から徹頭徹尾聞かせてもらおうじゃねえか。猪?」
    「あ、はい。昼間に私たちが片付けた二十七祖の件ですね。えーとかくかくしかじかでぇ………」

    で、そっから私はヴローヴとの戦いについての顛末を話した。ついでに本命であるロアへの復讐についても自分から進んで吐いた。
    どうせ誘導尋問で圧を掛けながら聞き出そうとしてくるでしょうから、事情を説明すれば一応は双方合意の上での対等な関係がここで成立するし。双方合意、ここ重要ね。

    「ほうほう、つまりテメェらの目的とオレの目的。その方針や意図はともかく、狙っている“本命”に関しては同じってワケだ。今回も協力し合えそうじゃねぇか、代行者ノエル?」
    「ええ。教会に黙ってこうして潜入しているもの同士、今は対等に仲良くしていきましょう。同じ穴のムジナとして、ね?」
    「はは、三下の猪のクセして言うようになったじゃねえか。もう少しマトモだった頃のテメェなら、壁の端に詰められたドブネズミみてぇにガタガタ震えながら必死に言葉を選んでただろうよ。さっすが、狂人は胆力が筋金入りだぜ」
    「あははは、お褒めに預かり光栄の極みです~」

    コイツは私の事を相変わらず見下してるし、私も他の教会の連中と同様にコイツが嫌いではある。けど、それはそれとしてこのように都合を合わせてくれる時もあるから、まだマシな印象の方だ。

  • 171二次元好きの匿名さん25/01/05(日) 20:09:21

    「だが、コトが終わればまた元の上下関係に戻る。いい生活を少しでも味わいたかったら、今のうちに尻尾でも振りまくっておくんだな。テメェ程度の三下にゃ一生に一度あるかねぇかの大チャンスだぜ?」
    「あ、折角の機会を与えてくださった事に対して大変恐れ入りますが結構です。私は吸血鬼を、ロアを、シエルを、エレイシアを殺すコトに心血捧げて今を生きていますので。
    裕福な生活がしたいだのと言った人間的な俗欲は、もう持ち合わせてません。今の調子で十分間に合ってます」

    そう。復讐者としての目標を成しえる為ならば、そんな『余分』にかまける必要なんてない。
    記憶の中の私はいつもいつも媚びを売っていた。無論、それは人間だった頃の私もちょくちょくやっていたし、復讐の為の雌伏であれば何も疑問には思わない。
    でも、『普通の裕福な暮らし』を享受する為に靴を舐めるというのはおかしい。そんな人並み以上の生活なんざ復讐には必要ないし、寧ろ心の贅肉をつける余分になりかねない。復讐という鉄の意思を錆び付かせ、ドロドロに溶かしていく凶悪な酸そのものだ。

    だからこそ、私はそんなのはいらない。欲しいとも思わない。私が心から望んでいるモノは、欲しているモノは、あの女が苦しみと恐怖に喘ぎながら惨めに死に果てていく様だけよ。

  • 172二次元好きの匿名さん25/01/05(日) 20:34:10

    「………ハッ、そうかい。なら、テメェはテメェでその復讐の道を突き進んでいくといい。にしても、二十七祖殺しはテメェももうお手の物か。
    シエルはシエルで『森』を討伐済みだが、まさかテメェみてえな三下があの女の協力あってとはいえ二度も成し遂げちまうとはな。元々はマジで雑魚処理にしか使えねぇクズだったってのに、どんなイカれた精神力ならそこまで至れるんだっつの。
    あの女が化物なのは周知の事実だが、テメェもテメェで今や文字通りの怪物だぞ」
    「あらあら、偉大な司祭代行様からそこまでの御言葉を頂けるだなんて!代行者ノエル、まさに感謝の極みでーす♪」
    「褒めてねぇ。思い切り罵ってんだよ、制御不能の狂った猪が。あの女みてえに埋葬機関でも目指してんのかぁ?」

    はは、コイツこそ何言ってんだろ。所詮シエルの金魚のフンの域を出ないし出られない私が、アイツと同じ埋葬機関を目指してる?
    例え怪物に身を堕としても、元がウンザリするくらいの雑魚である以上はそんな一騎当万の魔人たちの世界に立てるワケないじゃない。寝言は寝て言えっての。

  • 173二次元好きの匿名さん25/01/05(日) 21:00:14

    ―――ん……今日で六日目、か。この日は志貴クンはお休みだったわね。シエルも彼とは接触していないしアパートから外出してたわよね。

    じゃ、今日はどうしようかしら。

    dice1d3=1 (1)

    1.自主練する

    2.シエルに『忠告/警告』する

    3.志貴クンと接触してみる

  • 174二次元好きの匿名さん25/01/05(日) 21:02:08

    ま、こういう余裕のある内に少しでも自主練しておくべきよね。

    んじゃあ今日はどれに集中しよっかな。

    dice1d4=1 (1)

    1.シエルから教わった雷霆以外の魔術の練習をする

    2.遺骸に眠ってるだろう白鯨の力を引き出す

    3.十四の石と完全に適合する

    4.↑全部

  • 175二次元好きの匿名さん25/01/05(日) 21:05:36

    今日も今日とて魔術の練習と行こうかしら。でも今回は雷霆魔術以外に注力しましょうか。


    ―――で、四苦八苦しながら丸一日頑張った結果dice1d2=2 (2)

    1.アトラクションとかの簡易的な魔術も覚えた。

    2.dice1d100=49 (49) (95以上なら15の秘蹟の一つを会得)

  • 176二次元好きの匿名さん25/01/05(日) 21:11:34

    うん、当たり前だけど15の秘蹟の会得とか無理だわ。そう都合よく行ってくれるワケないわよね。
    クッソーーーー貴重な一日を無駄にしたじゃない。いや、でも何もせずにダラダラ過ごすよりはまだずっとマシかぁ。
    てか一日二日でそんなあっさり行くわけないし、めげずに頑張ろ。
    折れることなく進みなさい、私。復讐の時は、もうすぐそこまで来ているのだから。

  • 177二次元好きの匿名さん25/01/05(日) 21:31:35

    七日目。えーと今日はシエルと一緒に学校よね。さっそく朝のHRまでに行きましょう。

    ……ってか、記憶の中の私は朝からシエルのいる前で随分とまぁ志貴クンにスキンシップかましてるじゃない。盛りのついたケダモノかな?

    とりあえずここは普通に挨拶を済ましてから放課後まで学校にいるとして、その後は―――

    dice1d3=1 (1)

    1.記憶通りに放課後の校舎裏に誘う

    2.茶道室に誘う

    3.…………下水道に向かってみる

  • 178二次元好きの匿名さん25/01/05(日) 21:39:18

    「―――あ、そうそう志貴クン。私はそろそろ教室に向かわないとだけど、後でキミに確認しておきたいコトがあるから。場所は校舎裏よ、放課後によろしくね♪」


    うん、とりあえずは記憶に従って校舎裏に来るようにと指示しておいたけど……記憶の中だとアイツの茶道室に向かっちゃってるのよね、志貴クン。

    は、私ったら期待を裏切られて舌打ちしてるじゃん。滑稽ね。まあ、こうして先がわかってる私からすれば、校舎裏に来なかったところでどうという事はないけど。


    で、放課後になって校舎裏でスマホいじりながら待ってたけどdice1d2=1 (1)

    1.結局彼は来なかった。ま、当然か。

    2.なんか本当にこっちに来た。マジ?

  • 179二次元好きの匿名さん25/01/05(日) 21:56:43

    うーん、30分立っても来る気配なし。完全にアイツの方に夢中になっちゃってるわね。

    でも無理もないか。アイツは年相応の優しい少女を演じることに関しても筋金入りにクッソ巧いから、年頃の男の子なんかはコロッと魅了されちゃうかぁ。

    となるとここは―――

    dice1d3=3 (3)

    1.おうちかえる!

    2.茶道室に殴り込む

    3.このまま町の調査に出向く

  • 180二次元好きの匿名さん25/01/05(日) 22:03:28

    昨日は丸一日魔術の練習に籠ってたし、今日は普通にパトロールにでも動きましょう。

    ふむふむ。そうね、ここは―――

    dice1d3=1 (1)

    1.適当に町全体を調査して終わる

    2.住宅地を中心に調査する

    3.例の下水道に行く

  • 181二次元好きの匿名さん25/01/05(日) 22:08:09

    うーん志貴とのフラグっぽいもの尽く回避してるな

  • 182二次元好きの匿名さん25/01/05(日) 22:16:22

    適当に町の調査でもして時間を潰しましょう。一応、未だ残っていると思われるⅢ階梯以上の連中が屯してると思われる箇所は点を付けてるし、そこを見回りながら今日を終えようかしらね。

    でも油断は禁物。もしかしたら想定外の敵と遭遇するかもしれないし、慎重にコトにあたるに越したことはないわ。


    ……そして、その日の調査活動はdice1d3=3 (3)

    1.何事もなく普通に終わった

    2.マークしてた何箇所かがビンゴだったのできっちり掃除した

    3.途中、志貴クンを連れてる真祖を見かけた

  • 183二次元好きの匿名さん25/01/06(月) 09:00:05

  • 184二次元好きの匿名さん25/01/06(月) 10:05:35

    ビックリしたわ。だって真祖が志貴クンを連れて偶々私がマークしてた箇所に入って行って、しばらくして戻ってきたかと思えば真祖がその建物ごと潰すモンだから唖然とした。
    ………なんか、記憶には真祖についての情報はほとんどなかったから一概には断定できないけど、今のアレはどことなく危ういモノを感じるわ。
    普通、あんな強引で目立つやり方する?現にあの後警察のパトカーが何台か来てたし、明らかに後先の事を軽視してるじゃないのよ。
    何故かはよくわからないけど、ヴローヴなんかが可愛く思えるくらい………とてつもなく、嫌な予感がしてならない。

    その後はすぐ近くでこれを見張ってたシエルと司祭代行にも一応顔を出しに寄ったけど、アイツらも口を揃えて今の真祖は何かがおかしくなってるって不穏そうな面持ちで言っていた。……今後は真祖にも今まで以上に警戒してた方がいいわね。
    で、それはそれとして何かあのジャリガキが今回の任務についての交渉とか吹っかけてきやがったけどシエルの話術で言いくるめられて、結局向こうから諦めてその場を去っていった。
    ハハッざまあ。しばらくは酒のつまみになりそうかしら。

  • 185二次元好きの匿名さん25/01/06(月) 10:58:01

    『無実!?無実ですって!?なに言ってんのアンタ!?今まで!さんざん!疑わしきは罰してきたクセに!なんでコイツだけ見逃してやるっていうのよぉ!』
    『ふざけやがって―――アンタの贖罪は、何もかもウソじゃない!』
    『悔しい、悔しい、悔しい、悔しい……!わたしに、わたしがアイツより、もっと強かったら……!』
    『そう、できないの。やっぱり。やっぱりウソだったのね!何もかもウソ!あの涙も懺悔も悔恨もみーんなウソっぱちだった!』
    『ああ、そう―――知らないんだ。志貴クンは、その女が何をしてきたのか、知らないんだ』
    『言ったわ。何度だって言ってあげる。アナタは嘘つきで、ホントのコトなんて何一つなかったんだって』
    『開きなおりやがって―――それが不公平なんだって、何度も何度も言ってるじゃない……!』
    『悪い!?そうでもしないとわたしみたいな凡人は貴女に追いつけなかった!貴女の足元にも及ばなかった!貴女を責める事が、できなかった!』
    『わたしは、わたしの町を食いモノにしたアンタを、殺したかっただけなんだ―――!』

    『なんで、なんでこんなところで―――

    わたしを置いて、ただの人間に戻っちゃったのよぅ……!』



    『―――返、せ。

    ……お父さんを、返せ。お母さんを、返せ。

    わたしの―――わたしの人生を、返せ……!』

  • 186二次元好きの匿名さん25/01/06(月) 11:00:44

    『……お願い。返して……ねぇ、返して、よ……』

    ――――。

    ―――――――。

    ――――――――――――――。

  • 187二次元好きの匿名さん25/01/06(月) 11:15:14

    ………ぅ……頭、いたい。
    なんか、ひどく苦しい夢を見てた気がするけど、ぼんやりとしてて思い出せないわ。いつもならそういう悪夢に限って嫌でもハッキリと覚えてんのに。
    まあ、いいわ。覚えが曖昧ならその程度の夢だったってコトでしょう。それより今日は ……ああ、八日目だったわね。
    うわ、ていうか汗だくだ。こんなの、それこそ悪夢の日々に苛まれてた時以来じゃないの?
    ああ、不眠症とか拒食症とか患ってた頃が懐かしい……クソみたいな思い出だけど。
    ええい、それにしても気持ちが悪い。朝風呂は気が進まないけど、仕方ないから浴室で今日の予定でも考えようかな。

    ………にしても"あの日"まであと五日、か。ま、記憶の通りになったとしても私のやる事は一緒よ。
    ロアを殺し、そしてエレイシアを殺す。これだけは、何があろうと変わらないのだから。

  • 188二次元好きの匿名さん25/01/06(月) 11:42:38

    ふぅ……朝風呂は気が進まないって言ってもそれはそれとして汗だくの体に浴びるシャワーは気持ちいいわねー。
    で、今日の記憶の中の私は……保健室でシエルや途中で起きた志貴クンと話してて……その後に即興のエサで釣ったクズ共をいたぶって処理して、事の顛末を見てた司祭代行に戦力外通告&修道院更迭のダブルデスコンボを食らったか。
    シエルに見捨てられ、吸血鬼化しつつあると思い込み、神様は自分を見てくれているからきっと助けてもらえる、だなんて現実逃避を重ねた上にあの末路を辿るんだからホント救いようがない。
    神様は、目標に向かって血の滲む努力を一日たりとも欠かさずに常に奔走し続けてるヤツにこそ救いを与えたもうてくださるのに。
    そして、この場合における私の救いはつまるところ復讐の成就。ぶっちゃけるとロアでさえ二の次だし、あのクソ蛇はあくまで本命を殺すために必要な過程だから狙っているにすぎない。
    エレイシアを殺す。13年間の中で燻りに燻り続けた積年の怨みを晴らす。それでようやく、私は救われるのだから。

  • 189二次元好きの匿名さん25/01/06(月) 12:00:43

    よし、ひとまず風呂から上がって朝からスッキリしたわ。今日も調子よく動けそうね!

    てことで、このあとは―――

    dice1d4=3 (3)

    1.とりあえず保健室のところまでは記憶の通りに動く

    2.朝のHRに志貴クンのところに行く

    3.放課後に自主練する

    4.放課後に下水道に行く

  • 190二次元好きの匿名さん25/01/06(月) 12:09:23

    そうね、腐ったクズ共をいたぶるってのも悪くないけど、アイツを殺すためと考えれば自主練した方が得になるわ。

    ってか記憶の中にいた14匹のカス連中は成り切れてないクズ女以外はもうとっくに始末してるしね。

    でも、魔術の練習は今日はやめときましょう。

    まだこの体に取り込んでいる白鯨の遺骸の力を全然引き出せていないし、十四の石との完全な適合もあと一歩で終わる。

    今は学校で記憶の通りに動くとして、帰った後は―――

    dice1d3=2 (2)

    1.遺骸に眠ってるだろう白鯨の力を引き出す

    2.十四の石と完全に適合する

    3.↑両方

  • 191二次元好きの匿名さん25/01/06(月) 12:57:44

    復讐心中じゃなかったらノエル先生の未来ってどうなるんだろう
    代行者の仕事とかって過程でしかないし目的が果たされたら廃人になる?

  • 192二次元好きの匿名さん25/01/06(月) 13:36:44
    ここだけノエル先生が『一周目の記憶』を引き継いだ世界 4|あにまん掲示板https://bbs.animanch.com/board/4318917/ただしその記憶を自覚したタイミングはフランス事変が起きた後とする現在、シエル√編に進行中bbs.animanch.com

    次スレです

    これでこっちの√でも完全適合できたからやったねノエル先生


    >>191

    廃人になる可能性もあるし故郷を滅ぼした他の二十七祖を追って引き続き復讐人生を生きる可能性もありますね

    場合によっては敢えてシエル先輩を生かして利用することもこの先生ならやるでしょう

  • 193二次元好きの匿名さん25/01/06(月) 13:41:17

    >>192

    建て乙です

    こっち埋めちゃっていい?

  • 194二次元好きの匿名さん25/01/06(月) 13:47:44

    >>193

    いいですよ

    この後はさっさと次に進めますので

  • 195二次元好きの匿名さん25/01/06(月) 13:48:33

    了解
    埋めます

  • 196二次元好きの匿名さん25/01/06(月) 13:48:45

    うめ

  • 197二次元好きの匿名さん25/01/06(月) 13:49:08

    うめうめ

  • 198二次元好きの匿名さん25/01/06(月) 13:51:18

    埋め

  • 199二次元好きの匿名さん25/01/06(月) 13:51:30

    うめうめ

  • 200二次元好きの匿名さん25/01/06(月) 13:51:56

    梅田

オススメ

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