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滅却師が虚に対して過剰な攻撃性と恐怖心を持つ理由として、「滅却師は虚への抗体が無い」というものがある。
事実、ホワイトに襲われて虚化し死にかけた真咲の例や、死神側が滅却師側に奪われた卍解を取り戻す際に「卍解を一瞬虚化させる」という効果を持つ侵影薬により卍解を取り戻すとともに奪った滅却師の一部が不調をきたした例からも、それが事実であることは間違いない。
だが、一方で疑問に思ったことはないだろうか。
なぜ虚を跡形もなく消滅させられるという過剰な攻撃性の能力を持つ滅却師が、自分の体内にだけ虚に対する致命的な脆弱性を持っているのか。
そして、滅却師が虚に対する脆弱性を持つのであれば、なぜ過去千年以上の歴史の中でそれを克服する方法を編み出せないまま現在まで至ったのか、という疑問である。
滅却師の能力における虚への攻撃性は死神のそれとは比較にならない。事実、霊子への回帰も許さず文字通り塵一つ残さず消滅させる能力は、死神が滅却師を殲滅するに至った大きな要因の一つである。
だのに、それを行使する滅却師の体内にだけはその虚に対する防御機能が全くない。いわば滅却師とは虚に対する過剰な攻撃性能と、虚に対する体内の致命的な脆弱性という極端な体質を併せもった種族であるといえる。
なぜ滅却師はこんなにも矛盾を抱えた肉体を持つようになったのか?それについて自分はいくつかの仮説から以下の結論を導き出した。
滅却師が虚に対して致命的な脆弱性を持つ理由。
それは、滅却師は虚に対する抗体を全く持っていないのではなくむしろその真逆、虚に対して極めて高い免疫性能を持つ抗体を持った種族であるということ。
そして、滅却師が虚の力を受けた際に致命的な症状に至るのは、その際に体内の抗体が破滅的な免疫反応を起こす。つまり体内の虚の力に対して致命的なアレルギー反応を起こしてしまうことによる自滅によるものだと考えられる。
上記の説は原作で語られた「滅却師は虚の抗体を持たない」ことに真っ向から反する説だが、以下に根拠を示していく。 - 2124/12/30(月) 23:54:25
・滅却師が虚の抗体を持っていることについての根拠
根拠となるのは主に以下の二つの点。
①虚化ワクチンの組成
②滅却師の基本戦術「血装」の存在
順を追って解説していく。
①虚化ワクチンの組成
過去に一心と竜弦に説明した死神用の虚化ワクチンについて、その組成は滅却師の霊子からなる矢「神聖滅矢」と人間の魂魄を混ぜ合わせたものであるということが浦原の口から明かされている。
これはワクチンの素材の大本である滅却師には効かないものの、かなり進行の進んだ平子たちの虚化を食い止め、死神としての姿と能力を取り戻させたことからこのワクチンがかなり高いレベルで虚への対抗能力を持っていることについて疑いはないだろう。
問題はこのワクチンが神聖滅矢という滅却師の霊子と人間の魂魄からなるという事実である。
まず、原作でもたびたび触れられることであるが、滅却師は特殊な能力を備えている「人間」である。そして言わずもがな神聖滅矢は滅却師の霊子から形作られるものだ。
つまり、この2つを合わせたワクチンの組成は滅却師の魂魄組成とほぼ同じと言っていいものなのである。
滅却師の魂魄組成とほぼ同じものが虚化への特効薬となりうるというこの事実こそが、滅却師が虚への抗体を持っている第一の根拠である - 3124/12/30(月) 23:55:01
②滅却師の基本戦術「血装」の存在
「血装」とは自身の霊子を血管に流す事で身体能力を飛躍的に上昇させる身体強化術のことである。
そして言うまでもなく、滅却師は自らの霊子から虚を滅却する力を持つ神聖弓と神聖滅矢を生成することができる。
この二つの事実から導き出されることは、滅却師は自らの霊子に虚の存在を許さず跡形もなく消し去る「滅却の力」を宿しているということ。
そしてそれを自らの血管に流し込むことができるということ。
言い換えれば、滅却師は自らの体内に虚を滅却し消し去る「滅却の力」を流し込むことが出来るということに他ならない。
虚を跡形もなく消し去れる力を持つ自分の霊子を体内に流すことができる種族、これが滅却師が虚への抗体を持っている第二の根拠である
以上二つの根拠を持って、滅却師は虚への抗体を持たないどころか、他の種族とは比べ物にならないレベルで強力な虚への抗体を持っているのだと考えられる。 - 4124/12/30(月) 23:56:33
・なぜ虚の攻撃が滅却師に致命傷を与えるのか
上記の結論を受けて、また別の疑問がわいた人もいるだろう。
「虚への抗体を持っているのならば、なぜ滅却師にだけ虚の攻撃、因子が致命傷になりうるのか」
結論から言うと、滅却師が持つ強力極まる抗体こそ虚に対して致命的な脆弱性を持つようになった原因なのだと考えられる。
まず、前述した通り滅却師の霊子が持つ滅却の力はほかの種族が持つつからと比べてもその比ではない。なにせ、転生も存在も許さず文字通り塵一つ残さず虚をこの世界から滅却してしまうのだから。
そしてこれまた前述した通り、滅却師はその霊子の特性上その体内にこの強力極まる滅却の力が常時流れている状態にあるのだと推測できる。
そんな特性の霊子と肉体を持った滅却師の肉体に虚の因子が攻撃などによって入り込んだ時、何が起きるか。
恐らく体内に入り込んだ虚の因子に対し、滅却師の体内に流れる滅却の力は免疫となってその過剰な攻撃性を持って一刻も早く殲滅しようとするのだろう。
しかし、そもそもが虚を存在レベルで許さないほどの滅却の力である。その免疫反応の攻撃は体内に入った虚の因子を除去するにとどまらず、それが入り込んだ箇所の近くにあった自身の肉体、さらにはその因子を取り込んでしまった己の血液が流れた筋肉、臓器までもを滅却していく致命的なアレルギー反応を発生させてしまうのではないだろうか。 - 5124/12/30(月) 23:57:25
そしてこれは、滅却師がなぜ虚の脆弱性を克服できないのか、ということへの回答になる。つまり、自分たちを死に追いやる直接の原因が自分たちが振るう滅却の力にあるためである。
「抗体がない」のであれば、それこそワクチンを接種するような形でどこかのタイミングで自分たちの身体に他種族と同じような虚への抗体をつけることが可能だったかもしれない。
しかし自分たちが生まれながらに持つ滅却の力が原因であれば話は別。自分たちが生まれながらに持つ力を取り出す・捨てることなど並大抵のことでは成し遂げられないし、できたとしても聖別を受けた者たちの例を見るように自らの命を落とす結果になることは想像に難くない。
仮に命を落とすことなく自身の滅却の力を捨て去れたとしても、それは虚に対抗する、もしくは他の力を持った種族に対抗できる力を失うということに他ならない。
自らの力を捨てることが土台無理なうえ、捨てたとしても自らの破滅が早まる可能性を恐れたからこそ、世界の調停者である死神と対立するようになったとしても滅却師は虚を狩り続けるという道を進む以外方法がなかったのだろう。 - 6124/12/30(月) 23:58:01
つまるところ、滅却師は皮肉にも自身のその強力すぎる滅却の力による抗体によって虚に対して強烈なアレルギー反応を引き起こすようになってしまった結果、他種族と比しても虚に対する極端な脆弱性を持つようになってしまったのだと考えられる
- 7二次元好きの匿名さん24/12/30(月) 23:58:41
虚を滅却する能力が虚への抗体由来って説は面白いな
- 8二次元好きの匿名さん24/12/31(火) 00:00:48
ハーメルンのメゾンドチャンイチSSのどれかに滅却師が虚に対して抗体がありすぎてアレルギー起こしているって設定にしているものがありましたね
- 9二次元好きの匿名さん24/12/31(火) 00:53:45
アレルギーだから治らないモンなんか
- 10二次元好きの匿名さん24/12/31(火) 01:34:41
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- 11二次元好きの匿名さん24/12/31(火) 02:28:33
1回でアナフィラキシーレベルと考えるなら確かに強力極まるわな
理路整然とした説明で、自分もこんな文章書きたいなと思いました(小並感)
次考察スレ立てる時参考にしますわ…… - 12二次元好きの匿名さん24/12/31(火) 04:36:05
- 13二次元好きの匿名さん24/12/31(火) 08:15:07
基本治らないもんだろうしなあ
- 14二次元好きの匿名さん24/12/31(火) 10:33:31
滅却師の虚の脆弱性が滅却の力由来だとしたら、石田が虚の耐性を持ってる理由って聖別されたことで一度滅却の力を失っった結果、その副作用である抗体まで失ったからだったりするのか?
- 15二次元好きの匿名さん24/12/31(火) 10:50:24
- 16二次元好きの匿名さん24/12/31(火) 10:52:50
あの人よくわかってないことも断定系で言うからわかんないんだよな
- 17二次元好きの匿名さん24/12/31(火) 11:04:37
- 18二次元好きの匿名さん24/12/31(火) 11:08:04
- 19二次元好きの匿名さん24/12/31(火) 11:30:58
虚杉の話かと思った
- 20二次元好きの匿名さん24/12/31(火) 12:33:36
生まれつき、重度のアナフィラキシーショックを抱えている様な感じか。
ただそうだとしたら、何で雨竜は虚からの攻撃をもろ食らっても問題なかったのかっていう疑問が残るんだよなあ。 - 21二次元好きの匿名さん24/12/31(火) 22:08:04
そこら辺の考察材料は4期を待つしかなさそう