- 1二次元好きの匿名さん24/12/31(火) 21:10:49
- 2二次元好きの匿名さん24/12/31(火) 21:13:37
大晦日の博識スレかな?
- 3二次元好きの匿名さん24/12/31(火) 21:20:31
まず最初に分かっておいてほしいのが、
「着物」と「浴衣」の違いだ。
「着物」は主に絹で、「浴衣」は主に木綿でできている…が、
今は木綿の「着物」の流通もワノ国内で増えていて、はっきりとは分けられない。
だから、「着物」を浴衣として着たり、「浴衣」を着物として着ることもある。
「着物」は、下着のようなものである「長襦袢」の上にメインの和服を身に着け、着物の襟の内側に長襦袢の襟を覗かせる。お菊のような感じだ。それに足袋も履くし、帯もきっちり締める。今は凝った帯の結び方も増えたみたいだな。
洋服を着る人らに分かりやすく言うなら、スーツにネクタイを締めたり、上物のワンピースやドレスを着たり…そういう、「よそ行き」の格好が着物だ。
反して「浴衣」は、適当にインナーを着て(着ないこともある)、細めの帯を簡単に締めて、素足に下駄を履く。俺のような恰好は「浴衣」に当たる訳だ。
今度も洋服を着る人らに分かりやすく言うと、サンダルにTシャツにデニム、みたいな、ちょっと朝ゴミ出しに行く程度のカジュアルな格好が浴衣だ。 - 4二次元好きの匿名さん24/12/31(火) 21:30:38
ちょこちょこ雑学も挟みながらゆっくり話すから、訊きたいことがあれば訊いてくれ。
俺もワノ国を去ってずいぶん経つ、答えられることは少ないかもしれないが、訊かれたことには極力答えよう。
さて、和服(ここでは着物も浴衣も指す)は、袖が長い。
振袖もそうだが、男の着物も女の着物も、フォーマルな物は特にとにかく袖が長い。
正直、動きやすくするために態々布でたくし上げるくらいには邪魔だ。
じゃあ何故着物の袖が長いか?
答えは簡単、ワノ国では古くから、袖の長さがステータスだったからだ。
最近で言う、顔の良さや背の高さ、収入がそれに当たる。
まだワノ国で女性が十二単を着ていたころ、男女問わず、「袖口を広くして手首を出すこと」が、裕福で力を持っていることの象徴だった。
当然だが、袖口を広げるためには袖本体が長くある必要がある。
だがしかし長くなればなるほど邪魔になる。
金がないことを言う「無い袖は振れない」、
邪魔なものとして相手を蔑視する「袖にする」、
着物の袖の中に金をしまえることから、賄賂を渡すという意味になった「袖の下」…
着物の袖が長かったからこそ生まれた言葉が、実はまだワノ国にはいろいろと残っている。 - 5二次元好きの匿名さん24/12/31(火) 21:31:58
和服系博識スレ助かる
- 6二次元好きの匿名さん24/12/31(火) 21:35:11
着物の中の寝間着とか夏場のカジュアルな衣類が浴衣なんだと思ってた
着物っていう大カテゴリの中に訪問着とか紋付袴とか浴衣とかの小カテゴリが有るみたいな… - 7二次元好きの匿名さん24/12/31(火) 21:35:28
同じだと思ってたので知らなかった
- 8二次元好きの匿名さん24/12/31(火) 21:38:10
イゾウお兄様ありがとうございます
- 9二次元好きの匿名さん24/12/31(火) 21:39:35
あと、偶に観光の人間や商人がワノ国に来た時にやるミスが、「反物の切り売りを頼む」ことだ。
反物はあれだ、細い棒に布をぐるぐる巻いたあの状態。
実は反物は、あれ一本を使えばちょうど着物が一着できるサイズに態々整えてある。
着物は洋服と違い平面構成となっていて(洋服は立体構成)、一枚の布を直線状に裁断して縫い合わせれば完成する。
着るときに丈もウエストも調節するから洋服よりも単純なんだ。
着物に仕立てた時の柄のことまで考慮して調節された反物もある。
「袖はここ」「裾はここ」と、計算したうえで反物にするわけだ。
つまり、反物はそのまま一本買えば、柄までちゃんと整った着物が仕立てられる。
菊の着物ような、柄入りの着物も美しくあるのは、反物を作る者のおかげといっても過言ではない。 - 10二次元好きの匿名さん24/12/31(火) 21:40:50
力士とか超大柄の人は一反で仕立てられるのかな
- 11二次元好きの匿名さん24/12/31(火) 21:48:06
- 12二次元好きの匿名さん24/12/31(火) 22:00:46
誰しも一度は思ったことがないか?
「なんで薬を飲むことを“服薬”、“服用”って言うんだろうか」と。
現代人の感覚でいくならば、例えば「飲薬(いんやく)」とか。
まぁそんな言葉はないが、そっちのほうがしっくりくるだろう。
しかし、ワノ国では昔、「服そのものが薬」だった。
訳が分からないかも知れないが聞いてくれ。
まだ化学も何もなかった時代、ワノ国で着物を染めるためには、自然のものから色素を取り出さなきゃならなかった。
花とか木とか土とか、な。
ところで、桜色の着物に「桜で染めました」のような解説があれば、その着物は桜の花じゃなく、幹からとれた色素で染めていることが多い。あのゴツゴツした茶色い幹から美しい桃色が生み出されるのだから自然は偉大だ。
話を戻そうか。
例えば、藍色の着物。夏に藍の葉を収穫し、発酵させて色素を取り出して染めるんだ。
天然藍は実は凄く有能で、抗菌、防虫、防腐、保温、保湿、紫外線遮蔽と幅広い。戦地に向かう武士が鎧の下に藍で染めた肌着を着て、怪我をしたときはその肌着を包帯代わりにしていたとも言われている。
それから紅花もだ。紅花は橙色の花から色素を抽出するんだが、血行を促進する役割を持つ。
他の着物より暖かくて、女性が重宝していた…というか、今もワノ国で重宝している人もいる。 - 13二次元好きの匿名さん24/12/31(火) 22:05:59
浴衣ってのはパジャマ兼部屋着なんだな
パジャマでどこまで出かけれる?って考えると訪問着との違いが明確化するね
よくよく考えてみると夏祭りは大規模パジャマパーティー状態なのだ楽しいね - 14二次元好きの匿名さん24/12/31(火) 22:07:44
- 15二次元好きの匿名さん24/12/31(火) 22:10:24
大晦日の博識スレだ!!囲め!!
- 16二次元好きの匿名さん24/12/31(火) 22:33:17
着物の種類を説明していこう。
まず一番手軽な「カジュアル」なもの。
値段も安いし長襦袢なんかの用意も必要ないからワノ国の着物文化に馴染みがなくても着やすい。それこそ浴衣だ。
帯は半幅帯。文字通り、普通の帯(幅30センチ)の半分の幅…だいたい幅15センチくらいの帯だ。
帯の結び方のバリエーションはないが、浴衣の生地から考えても染めやすくて、浴衣自体の柄に個性を出せる。夏祭りで活躍しているな。
次に、たまに着ている人を見かける、日常生活で着る着物。小紋(柄パターン)や色無地(柄の無い単色着物)と呼ばれるものだ。俺の着物はこの枠にあたるだろう。帯は普通の帯も半幅帯もいける。
ショッピングや食事会に着て行ける。まぁ自分で楽しむ私服、くらいの感覚だ。
次に、誰かのために着る着物。目上の人との食事や接待に着ていく。
着物自体は上の着物とさして変わらないが、半幅帯は流石にカジュアルすぎるから使えない。
衿に刺繍が入ったものを着ることもある。菊の着物はこの枠か上の枠だろうな。
そして、正式な宴なんかに着ていく着物。セミフォーマルとも呼べる。
訪問着や振袖、付け下げなんかの着物はこの枠だ。帯や衿に刺繍が入っていたり豪華だったりする。
最後に、式典に着ていくとんでもなくフォーマルな着物。帯も衿も、金や銀の刺繍が入った上物を合わせる。
黒留袖や紋入りの付け下げがこの枠だ。
ちなみに、浴衣以外の四つの枠全部で「色無地」は着れるから、持っていて損はないかもな。 - 17二次元好きの匿名さん24/12/31(火) 22:35:29
最近は着物に洋服のベルトやサスペンダーを合わせてる人もSNSで見たりするし、
めっちゃ幅広がったよな - 18二次元好きの匿名さん24/12/31(火) 22:36:40
所謂着流しってやつはなんなんだろ?
今年例の映画で着てるキャラがいて話題になってたけど - 19二次元好きの匿名さん24/12/31(火) 22:40:29
- 20二次元好きの匿名さん24/12/31(火) 22:42:25
このレスは削除されています
- 21二次元好きの匿名さん24/12/31(火) 22:50:13
あぁ、それは着物が時代の流れで変化しただけじゃなく、もともと、小物との親和性がとんでもなく高いからでもある。
着物と帯は、面積比にしてみれば9:1くらいだ。
だから、洋服じゃセンスなく見えるような色の組み合わせができるのが着物の昔からの特徴だった。
例えば、紫の着物と緑の帯だとか、あと帯の上に巻いて飾る「帯留め」なんてものもある。
昔、それこそ十二単なんかの時代は色や柄を見て四季折々の着物を着ていた。
しかし現代になって、洒落た近代的なデザインの着物も増えたから、季節関係なしに着れる着物が増えたわけだ。
冬に桃色を着ようが、春に緑色を着ようが、まぁよほど変に組み合わせない限り違和感は無い。
デザイン上の季節の強い縛りが少しずつ薄れてきているのかもな。
だから、素材や袖の長短で着る季節が決まる(デザインは季節関係なく着れる英字や無地も多い)洋服との相性が良いと思われるようになった可能性がある。
まぁあくまで俺の推測だが。
- 22二次元好きの匿名さん24/12/31(火) 22:54:10
- 23二次元好きの匿名さん24/12/31(火) 23:59:57
このレスは削除されています
- 24二次元好きの匿名さん25/01/01(水) 00:02:23
「着物一枚帯三本」という言葉がある。
文字通り、着物一枚に対して三本の帯を組み合わせられる、という意味だ。
帯留めや長襦袢や髪留め、洋風小物なんかを追加してみれば、一枚の着物で50通りの着回しができるなんて例も珍しくない。
着物は細かいサイズ分岐がない。
裾の長さも、ウエストも、全部着るときに自分で調節できる。
だから、「親子三代に渡って着れる」とも言われている。
こういう謳い文句って何故だか「3」の数字を使いたがるな。
でもまぁとにかく、着物には、男物女物問わず、色や柄や素材やら、ワノ国の人々が1000年以上の時を費やして積み上げてきた美意識が凝縮されてる。
木綿で軽くて着やすい着物も、洒落た帯も、裾や袖の長さをわざと洋風の小物と合うようにした和装も、態々買わずともレンタルすることで着物を楽しむサービスを提供する店も増えた。
無論、買うなら金は要る。長襦袢や足袋から「着物」を一式揃えようとしたらそりゃあ、な。
でも、着物って良いもんだ。
絹の滑らかな肌触りも、木綿や麻のさらりとした感覚も。
下駄のカラコロいう音も、無造作に結ばれた帯の流れも。
だから、初詣だけじゃなく、花見や夏祭りやら、観光に出向いた地やら温泉宿やら…
性別なんて気にせずに、色々な場所で、一度でもいいから、着物や浴衣を着て楽しんでみる年にしてもらえたらいい。
そう、ワノ国の侍の1人として言わせてもらいたい。
明けましておめでとう。 - 25二次元好きの匿名さん25/01/01(水) 00:11:56
あけましておめでとうイゾウさん!
- 26二次元好きの匿名さん25/01/01(水) 04:33:53
あけましておめでとうございます!良いスレをありがとう!
- 27二次元好きの匿名さん25/01/01(水) 15:41:04
着物好きだし興味あるけど着付けとか大変そうだし着物高そうだしであんまり手を出せなかったりするんだよな
- 28二次元好きの匿名さん25/01/01(水) 16:05:58
着物好きなんやろなスレ主…
初詣行ったのかなスレ主… - 29二次元好きの匿名さん25/01/01(水) 21:52:49
親戚の人が持ってて家族全員着たいい着物を成人式で着たんだけど私は背が低くて帯から下が柄でものすごく派手に見えた
それ用に化粧も結構派手にしたんだけど
母の成人式の写真見たら帯から下の隙間があって上品な感じだった
もっと背があれば良かったなって思ったよ
親子三代ってよく言うけどかなり雰囲気変わるよね着る人によって