【閲覧注意/TRPG】復活のギーツ×ネクロニカ(6.75)

  • 1二次元好きの匿名さん25/01/02(木) 22:45:05

    ※注意
    ギーツライダー4人にTRPG『永い後日談のネクロニカ』をプレイしてもらうスレです

    ・世界観やシステムの都合上、グロや暴力、非倫理、倒錯的シーン、キャラの曇らせや特殊な感情設定が多く含まれます(展開が激しめになりそうなシーンはワンクッション挟むつもりです)
    ・キャラ同士の関係が重たくなったり恋心が飛び出したりするゲームではありますが、過度なCPネタは禁止でお願いします

  • 2二次元好きの匿名さん25/01/02(木) 22:46:14
  • 3二次元好きの匿名さん25/01/02(木) 22:49:01

    Q.生きとったんかいワレ!

    生きてました、大変お久しぶりです……。めっちゃ中途半端なところで落としたうえに、長らく音沙汰なくしてすみません。もし待っていてくれた方がいましたらありがとうございます……感謝しかないです……


    Q.三が日にこんなスレ再建して良いのか!?

    リアルタイム更新だと建てても落としてしまいそうだったため、正月休みのうちに書き溜めたセッション3完結まで進められればと思ってます! 休暇期間にできる限り進めたい! 正月に相応しくないスレなのは本当にそう。

  • 4二次元好きの匿名さん25/01/02(木) 22:51:01

    前回までのあらすじ

    〜PC編〜
    真意を隠したまま、持ちえるすべてを使ってドールたちの旅路を終わらせようと立ちはだかるジーン。そんな彼を打ち破ったドールたちはひとときの休息を手に入れた。語るべき言葉を、それぞれが相手へと向け合うが……すべてはネクロマンサーの手のひらの上。二度目の離別は、すぐ近くへと迫っていた。


    〜PL編〜
    発狂の洗礼を受けまくる道長
    常に出目が不安な英寿
    というか前回に関しては手駒が地味に安定してるのに反して、ドールたちの出目が全体的に緩やかに悪い気がしている

  • 5二次元好きの匿名さん25/01/02(木) 22:52:02

    ドール設計図まとめ

    x.gd
  • 6二次元好きの匿名さん25/01/02(木) 22:59:25

    現時点の未練表

    ずいぶん期間空いたしで需要あるか分からないため内心ちょっとビビってますが、さすがにキリが悪すぎるのでセッション3までは完結させるつもりです。付き合ってくださる方がまだいてくれれば(今回みたく途切れ途切れになるかもしれないですが)シナリオ完走までなんとか続けられればと思ってます…! よろしくお願いします

  • 7二次元好きの匿名さん25/01/02(木) 23:12:46

    (前スレ151から)

    「俺たちは元々、この施設の労働力として生み出されたアンデッドだ。変に期待を持たせて脱走されても面倒だと思ったんだろうね。はじめから、俺たちはこの施設でしか活動できないように設計されてた」
    「……その縛りは、解けなかったのか」
    「"解かなかった"が正しいかな。施設と俺とを一体化させることで、外に出なくても自由に場所を移動できるようになったし、この中でできることも増えた。俺にとってはそっちの方が有益だったんだ」
    「待ってよ!!」

    淡々とした口調で語るジーンの声に、震えた叫びが重なった。拳をぎゅっと握りしめたナーゴは、今にも泣きだしそうに顔を歪める。

    「それじゃ……あなたや、キューンは……」
    「……時間があればもう少しできることもあっただろうけど、先手を打たれちゃったからね。君には申し訳なく思ってる」
    「そんな……だって私、まだ何も伝えられてない!何も返せてないのに、また……!」

  • 8二次元好きの匿名さん25/01/02(木) 23:14:01

    そう言いかけたナーゴの口がはたと止まる。だって君は理解していたはずだ。この"キューン"は彼じゃない。かつて君のそばに寄り添ってくれた彼は、もうとっくにこの世界にはいないのだ。何をしたってもう、この言葉が、想いが、彼に届くことはない。

    「……そんなのわかってる、わかってるけど、でも……っ」

    そうこうしている間にも、施設の崩落は進んでいく。ヒビの入った柱の一つが崩れ、支えを失った天井からばらばらと瓦礫が落ちては砂埃を舞わせた。地下から出る唯一の手段である階段まで崩れれば、ここまでの死闘も無意味に立ち消えることになるだろう。

    「……あぁくそッ、ナーゴ、行くぞ!」
    「やだ、待って、離して!」

    逡巡を切り裂いて、ナーゴの腕を掴んだのはバッファだった。この場から離れるまいとする彼女の身体を強引に抱え、彼はギーツの方を振り向いた。

  • 9二次元好きの匿名さん25/01/02(木) 23:14:41

    「こんなとこで、瓦礫に押し潰されて終わりなんて笑えねえ。違うか、ギーツ!」
    「……分かってる。すぐに追いかけるから先に行ってろ。タイクーンもな」
    「っ、その言葉、信じるからね!」
    「待って……キューン……!」

    階段へと向かって駆け出すバッファの肩の上で、ナーゴはまだじたばたと藻掻く。手を伸ばせど距離は離れていくばかりで、だけど。

    首をもたげ、君を見つめるその眼差しが、あの日の彼に重なる。初めて優しさをくれた人。生きることを教えてくれた人。伝えたいことも、伝えなければならないことも山ほどあって。……たとえそれが、もう彼には届かないものだったとしても。

  • 10二次元好きの匿名さん25/01/02(木) 23:15:31

    「──キューン!」

    ここまで大事に抱え込んできたバスケットを掴み、勢いよくひっくり返す。出口から吹き込む風を受け、その中身……何枚もの紙が蝶のように宙に舞った。幼子のような下手な字が並ぶそれの正体を、今の君はわかってる。大切な誰かに届くように祈り、願い、書き綴った言葉。手紙はひらひらと空中を泳ぎ、その一枚がキューンの鼻先へと乗った。

    「ずっと、伝えたかった──ありがとう。ありがとう、キューン!!」

    今は懐かしい彼女に教えてもらいながら、何回も練習しつづけた。あの日々は、想いは、無意味なものだったかもしれないけれど。

    「……大丈夫。届いたよ、絶対に」

    あふれる涙を拭うナーゴと、彼女を抱えるバッファの隣を駆けながら、タイクーンはそっと呟く。奇しくもそれは、かつてナーゴに熱心に文字の書き方を教えていた誰かの無邪気な言葉によく似ていた。

  • 11二次元好きの匿名さん25/01/02(木) 23:19:17

    待ってた、滅茶苦茶待ってました!
    復活嬉しい!

  • 12二次元好きの匿名さん25/01/02(木) 23:33:04

    >>11

    ありがとうございます!ありがたすぎる…


    ーーー


    落ち着きのない振動に、床や壁までが悲鳴を上げているのが分かる。残された時間はあとわずかだろう。バッファの言った通りだ。こんなところでぺしゃんこになって終わりなんて、誰も求めていない最低なエンディングだろうね。


    「英寿、君も早く……」

    「一つだけ、確認しておきたいことがある」


    走り去るナーゴたちの背中を、思うところあるように眺めていたジーンの口を遮って。ギーツは静かに視線を落とす。


    「あの場所に……姉さんが死んだ部屋に、花を供えたのはお前だな」

    「……花って言っても偽物だけどね。今更何かしたところで意味なんてないのに……ただの自己満足さ」

    「偽物なんかじゃない。造られたものでも、その心が生きているのなら」

  • 13二次元好きの匿名さん25/01/02(木) 23:34:14

    ジーンの瞳がわずかに見開かれる。突き刺さる視線から、目を逸らすことはしなかった

    「ありがとう、ジーン。お前と、もう一度話せてよかった」
    「…………意外だな、英寿がそんなこと言うなんて」
    「なんだ、化かしてると思うか?」
    「いや、……信じるよ」

    ふ、と表情を和らげたジーンに、ギーツもまた笑みを返す。だがそんな空気の余韻を冷ますがごとく、再び大きな振動が足元を揺るがした。

    「もう時間がない……英寿、これを」

    不完全な模造品でも、最後の余力は残していたらしい。床に転がっていたジーンの拳銃の片割れがふわりと浮き上がり、ギーツの右手へと収まる。中の構造にまでは詳しくない君の目からも、先の戦闘で損傷したそれは、もはやまともに使えないだろうことが分かるだろう。

  • 14二次元好きの匿名さん25/01/02(木) 23:34:56

    「武器としてはもう壊れてるだろうけど、君たちの助けになるかもしれない。運が良ければね」

    だからたまには、俺のことも思い出してよ。言葉の真意は分からずとも、そう冗談めかして、その実確かな質量を持って侘しげに笑ったジーンを疑う気にはならなかった。

    「君とこうして話せただけで……長い時間を生きた甲斐があった。今はそう思う。……どうか気をつけて、英寿」
    「あぁ……またな、ジーン」

    肩に背負ったショットガンと、右手に握りしめた拳銃。増えた重みを大切に抱え、君は彼へと背を向けた。ひび割れた床を踏みつけ、階段を駆け上がり、姉妹たちの待つ外へ。背後に響き渡る崩落の気配に、二度と消えないだろう寂しさを覚えながら。

  • 15二次元好きの匿名さん25/01/02(木) 23:36:28

    ▽▲

    世界が終わった瞬間よりも、ずっと騒々しくて派手な終焉。管理者として接続された導線からそれを感じ取って、思わず、ふっと吐息をこぼす。

    「まったく、ネクロマンサーにはしてやられたなぁ」

    何を犠牲にしても勝ちたかった、勝たなければならなかった相手には敗けて。誰よりも許せなかった存在には嵌められて。こんな最期、かけてきた時間すべてを無に帰すようなバッドエンドだろう。だけど──心はあまりに満たされている。俺の完全敗北だ。もちろん、ネクロマンサーなんかにじゃなくて。

    『……やっぱり、映像に細工をしたのは君だったんだね』

    記憶を蓄積する部分がショートでもしたのだろうか。遠い過去、いつかの自分の声と共に、目の前に異なる情景が浮かび上がる。目を閉じれば、それは暗闇の中で明瞭な形となった。

  • 16二次元好きの匿名さん25/01/02(木) 23:37:53

    廃棄場の奥、鉄格子に囲まれた小さな牢獄。そこに座り込んだ青年。俺と同じようにして生まれ落ちた、同型アンデッド。

    『どういうつもりだ、キューン。俺だって処分は覚悟で彼らを逃がした。庇われる謂れはないよ』
    『わかってる。説明していなかったのは悪かったよ、時間がなかったから……。だけど、彼女たちには後ろ盾がなさすぎる。君なら……ここからでも、きっと祢音たちをサポートできると思った』
    『だからって……』
    『俺よりも君の方が判断能力が高い。だから……託させてくれ。浮世英寿のついででも構わないから、どうか、彼女を──彼女の幸せを、守ってほしい』

    彼が処分される、その前夜。守りたかった約束。俺にとっても、叶えたかった想い。

  • 17二次元好きの匿名さん25/01/02(木) 23:38:47

    まぶたの裏に、別の男の姿が現れる。彼は大仰な素振りで腕を組み、理解できないとばかりに首を傾けた。

    『おいおい、本気かよジーン。人類も世界もとっくに滅んでんだぜ?』
    『俺はずっと本気だよ。そのために技術も身につけたんだし』
    『それもあの人間のため? ホンットに物好きねぇ、アンタもキューンも』

    もう一人、一番気の合わなかった同族は、そう言って長い黒髪の毛先をいじる。

    『君たちだって、特別な誰かに出会っていたら違ったと思うけどね。特別な……運命みたいな人間に』
    『ねーな』
    『ないわね』
    『あぁ、そう……』

    オペラハウスでの人間模様を程々に楽しんではいたようだけど、最後まで人間に強い興味を持たなかった二人に、この感情を理解させることは早々に諦めた。だけどため息をついた俺に負けず劣らず、二人の視線は呆れたもので。

  • 18二次元好きの匿名さん25/01/02(木) 23:39:47

    『言っとくが、お前が稼働を続けようが、俺たちはフツーに停止するぞ? こんな世界、面白みも何もねぇし』
    『はじめから期待してないよ。設定された稼働期間を真面目に過ごした方が意外だったくらいだし。特にベロバは』
    『自分から停止措置取るのも、それはそれでバカな人間みたいで嫌じゃない。アンタはそれ以上のバカみたいだけど』
    『……ベロバの憎まれ口も、これが最後だと思うと寂しくなるもんか?』
    『いや別に』
    『だよなぁ、俺も』
    『うるっさいわねぇアンタたちは最後まで!』

    意見も思想も求めるものも、何もかもが噛み合わない。同じように造られていながら、こんなにも違うのかと思うことばっかりだったけれど。

    『ま、せいぜい頑張れよ、ジーン』
    『ここまで時間と手間暇かけて、失敗したらお笑い草ね』
    『ご心配なく。失敗なんかしないよ、今度は』

  • 19二次元好きの匿名さん25/01/02(木) 23:40:26

    鬱陶しくても、呆れても。俺はきっと彼らを嫌ってはいなくて。彼らの代わりまで造ってしまったなんて知られたら、きっと二人には笑われるだろう。この世界に天国も地獄もなくてよかった。

    そうだ。この世界には何もない。あの世なんて不確かなものはなく、肉体の死んだ自我は深くに転がり落ちるだけ。生きることにも死ぬことにも、救いなんてものはない。新たな目覚めにだって。……だけど。

    『姉さんを──あのひとを、救いたいんだ』

    無謀も、困難も、誰よりも正しく認識しながら、それでも屈することなく、真っ直ぐに前を見つめていたその姿を覚えてる。それを眩しく思った自分のことも。もっと知りたいと思った。その強さの理由を。震える心の意味を。

    「──英寿、……どうか君たちの未来に、幸福がありますように」

    言葉はもう、誰に届くこともない。それでよかった。

  • 20二次元好きの匿名さん25/01/02(木) 23:50:45

    ▽▲
    四人で降りてきた道を、一人で駆け抜ける。抜けかけた床を飛び越え、落ちてくる破片を避け、ただ彼らが待っているだろう外を目指して。

    「──英寿くん!」

    角を曲がれば、最後の通路の先、もうもうと舞う砂埃の向こうに、開かれた出口の前で佇むタイクーンの姿が目に入った。

    「はやく!!」

    ──きみ、大丈夫!?

    伸ばされた腕と、焦燥に満ちた必死の表情。その様子にいつかの彼が重なる。バッファに連れられ、息を上げて小屋の中に飛び込んできた彼との──四人の出会い。

  • 21二次元好きの匿名さん25/01/02(木) 23:51:23

    迫っていた瓦礫の影より早く一歩を踏み出し、一息に通路を抜ける。伸ばした手を、タイクーンは即座に掴んで引いた。二人揃って外に転がり出た瞬間、背後から轟音と爆風が吹き抜け、君たちはそろって身を固くする。

    「……間一髪、だったな」
    「だったな、じゃないだろ!めちゃくちゃ焦ったからねこっちは!」
    「はは、悪い」

    衝撃が収まった頃を見計らい、頭を上げて軽口を叩けば、タイクーンからはすぐさま小言が飛んできた。それを笑って受け流し、「本格的に崩れ出す前に離れた方がいいな」と立ち上がる。

    「タイクーン!ギーツ!」
    「お前らも無事そうだな。……ナーゴは、大丈夫か」
    「……うん」

    出口から距離を取っていたのだろう、駆け寄ってきたバッファの腕に抱えられたままのナーゴは、まだすんと鼻を鳴らしながら、それでも小さく声を返した。

  • 22二次元好きの匿名さん25/01/02(木) 23:52:01

    「キューンともあの子とも、もう会えないのは悲しいし、苦しいよ。でも……キューンが残してくれた想いは今ここにあるし、私も同じ。終わった世界で、終わった命でも、私は生きてる。だから……」

    手に握る、ただ一片だけ残った手紙。最後に彼が綴った、飾りのない言葉は、【たからもの】として彼女の心を支えるだろう。

    「だから、ちゃんと前に進むよ。幸せになるために……それがキューンの望んだことだって、わかってるから」

    バッファの肩に埋めていた顔を上げ、ナーゴは気丈に微笑む。涙に濡れた瞳は清廉に、どこか強ささえ印象づける輝きを宿していた。

    「英寿は、ちゃんと話せた?」
    「あぁ、言いたかったことは言えた。ご丁寧に、手土産ももらっちまったしな」

  • 23二次元好きの匿名さん25/01/02(木) 23:52:45

    ナーゴと同じように、ギーツの手にもまた、彼から託された想いが握られている。

    「それ、ジーンの……?」
    「何かの役には立つかもしれないから持っていけ、ってな。ま、銃としては壊れてるが──」

    くるくると手の中でそれを回し、何気なく引き金に手をかけた、その刹那。ピピ、と鳴ったチープな電子音に、君たちは揃って目を丸くする。

    「ん?」「えっ」「は?」「な、なに!?」

    それぞれが身構えるよりも早く、銃口から青白い光が飛び出した。それは一枚の板のように四角く広がり、空中に図面のようなものを映し出す。

    「うわーッなにこれ!!?」
    「おいお前らもっと離れろ、何してくるか分かんねぇだろ!」
    「わ、バタバタしないでよ二人とも、たぶんこれ大丈夫なやつだから!」

  • 24二次元好きの匿名さん25/01/02(木) 23:54:02

    未知の存在に飛び上がりおののくタイクーンと、ナーゴを落とさないようにしながらそんなタイクーンの首根っこを掴むバッファ。そんなふたりを呆れながらも宥めかして、ナーゴは「これ、地図だよね」とギーツへ視線を投げた。

    「そうだな。俺には大した土地勘もないが、ここら一帯のだろう。タイクーンなら分かるんじゃないか?」
    「え? ……あ、ほんとだ。現在地がここなら……町があっちで、俺の家はその奥……のはず」
    「方角から考えれば、自ずと方向も分かるな。なるほど、確かに役に立つ贈り物だ」

    もう一度触れれば投影は消え、再びただの銃に戻ったそれを懐にしまう。信憑性を疑うつもりは今更なかった。

    「それなら、次の目的地は決まったってことでいいな?」
    「うんっ」
    「あぁ」

  • 25二次元好きの匿名さん25/01/02(木) 23:54:56

    迷いの抜け落ちたギーツの声に、ナーゴとバッファは頷く。その隣に立つタイクーンもまた、地図の示す方向へと目をやって、力強く「うん」と拳を握りしめた。

    「行こう!まずは俺たちもお世話になったふもとの町。そこから更に進んだとこにある、俺たちの家へ」

    きっとそこにあるのは幸福な思い出、だけではない。君たちはそれを理解しながら、先を往くことを選ぶ。……あぁ、まぁ、一人は除いて、と言うべきかもしれないけれど。

    「……というかナーゴ、落ち着いたならそろそろ降りろ。歩けんだろ」
    「えー、もう少しだけ!ね?」

    置き去りにした過去と、繰り返す離別。だが君たちはそれぞれをしっかりと胸に抱えて、再び未来へと歩み出した。君たちの背を押した彼らが望んだ未来。それを、自らの手で成し遂げるため。
    全ての真実が白日に晒される時は近い。まだ何も知らない無垢な君たちは、そこで何を思い、何を選択するのか……僕はそれを、心から楽しみにしているよ。

  • 26二次元好きの匿名さん25/01/03(金) 00:01:00

    〜〜〜

    大智「……というところでEP、そしてセッション3『未来へと愛を込めて』は終了だ。おつかれさま」
    祢音「おつかれさまー! さすがにちょっと疲れたなぁ」
    景和「英寿と祢音ちゃんは新情報もRPも多かったもんね、おつかれ」
    英寿「そうだな、これで合流前のことは大体分かった。次からはいよいよ四人、もとい五人での暮らしの方に舵が切られるんだろうが……」
    道長「ろくなことになってない要素しかねぇぞ、今のところ」
    ツムリ「まぁそれがネクロニカと言ってしまえばそうなんですよね……」
    景和「元も子もないなぁ……」

  • 27二次元好きの匿名さん25/01/03(金) 00:01:33

    大智「っと、タイミングがなくて流しちゃったけど、最後に全員での対話判定もしてもらって構わないよ。ただ、今後はこれまでほど補正判定を甘くはしないから注意してくれ」
    祢音「まぁここまで進むと、大失敗でもなきゃ未練変わることなくなってるくるもんね。仕方ないかぁ」
    ツムリ「それから英寿は"ジーンの拳銃"を【たからもの】として取得可能ですが……」
    英寿「願ってもないな、当然取得する。だがいいのか? ずいぶんサービスが良いが」
    大智「一つ目の候補を取らなかったのはRPを優先したからだろう? ご褒美みたいなものさ。装備部位は次までに決めておいてくれ」

  • 28二次元好きの匿名さん25/01/03(金) 00:03:03

    【対話判定】

    英寿→

    景和〈独占〉:dice1d10=2 (2) +1+1

    祢音〈対抗〉:dice1d10=9 (9)

    道長〈保護〉:dice1d10=5 (5)


    景和→

    英寿〈依存〉:dice1d10=3 (3) +1+1

    祢音〈保護〉:dice1d10=8 (8)

    道長〈独占〉:dice1d10=7 (7)


    祢音→

    英寿〈依存〉:dice1d10=6 (6)

    景和〈対抗〉:dice1d10=5 (5) +1

    道長〈恋心〉:dice1d10=3 (3) +1


    道長→

    英寿〈対抗〉:dice1d10=7 (7)

    景和〈憧憬〉:dice1d10=5 (5) +1

    祢音〈友情〉:dice1d10=9 (9) +1

  • 29二次元好きの匿名さん25/01/03(金) 00:11:07

    復活ありがとうございます!!!
    待ってました…

  • 30二次元好きの匿名さん25/01/03(金) 02:08:06

    >>29

    ありがとうございます!そう言っていただけて安心しました…!


    【対話判定】

    英寿→祢音〈対抗〉:●●○○


    景和→

    祢音〈保護〉:●●○○

    道長〈独占〉:●●○○


    祢音→

    英寿〈依存〉:●○○○

    景和〈対抗〉:●●○○


    道長→

    英寿〈対抗〉:●●○○

    景和〈憧憬〉:●●○○

    祢音〈友情〉:●●●○


    (一部未練表ミスあったので修正しましたごめん!たぶんこれで大丈夫なはず…

    あと地味に道長→祢音が発狂したままだったことに今気づいたのは秘密)

  • 31二次元好きの匿名さん25/01/03(金) 11:32:47

    大智「さて、それじゃあ寵愛点の配布といこうか。今回の寵愛点は15点に、カルマ2つ達成で+4点。合わせて19点の獲得になるね」
    ツムリ「おめでとうございます!貯金分の2点と合わせれば21点。選択肢は幅広いですね」
    英寿「貯金合わせて20点越えが安定してきたな。今回はどうするか……」
    景和「あ、それなんだけどNC。セッションってあと何回くらいを想定してる? それによって取るもの変わるかもなって」
    大智「そうだね、あと1セッション挟んで、その次が最終のネクロマンサー戦になる予定だよ」
    祢音「強化自体はあと2回か〜!うーん、どうしよっかなぁ」

  • 32二次元好きの匿名さん25/01/03(金) 11:34:41

    道長「の前に。知らねぇ情報がPLから色々出てきてたんだが、アレなんだよ」
    景和「あ、そうだった。英寿ハンドアウト公開したよね」
    大智「うん、文字通りハンドアウト。NCからPLに渡す隠れ情報だと思ってくれればいいよ。秘匿の指示がなければいつ開示しても良いは良いんだけど……君たちは基本隠すね、まったく」
    ツムリ「ちなみにこの卓では進行に応じて複数枚渡すこともあるので、どちらかと言えば(そっとメモを渡す)が近いかもしれません」
    祢音「実際、私のはセッション1で【たからもの】回収できたときにそっと渡されたしね。……あ、ついでにこれも公開しちゃおっと」


    祢音:ハンドアウト公開《バスケット》

    手紙の中の王子様。その正体を、本当は君も分かってた。口と態度の悪い、けれど誰よりも優しく、君の心を救ってくれた彼。君もなんだか気恥ずかしくて、彼にそれを伝えることはなかったけれど。
    でも……いつか、ちゃんとお礼が言えたなら。今よりもっと綺麗な字で手紙を書いて、笑いかけて……。バスケットの中にあふれる、ぐちゃぐちゃの字の手紙たちは、いつか彼に渡すために練習してきたものの名残だ。

  • 33二次元好きの匿名さん25/01/03(金) 11:37:41

    祢音「更新来たぶんも含めてだけど、これがあったから余計にキューンには会いたかったんだよね。難しそうだなぁとは思ってたけどさぁ」
    景和「そういえば中身についてはちゃんと聞いたことなかったね」
    道長「中身ぶちまけたが、これ今どうなってんだ?」
    祢音「【たからもの】自体はバスケットだもん。キューンの手紙を大事にしまってるよ!装備部位は、さすがにズラしちゃったけど……」
    大智「まぁそのあたりは上手く処理するよ、何かあればね」
    祢音「な、何かなんてないし!大丈夫大丈夫!」
    英寿「それに越したことはないな」
    景和「道長さんもそろそろ【たからもの】ゲットできるといいね。今回かなり狂気点に苦しめられてたし」
    道長「狂気点減らせんのはいいが、どのみちろくな目にあう気がしねぇな……」

  • 34二次元好きの匿名さん25/01/03(金) 12:01:59

    というわけでセッション3完結です。色んな意味で長すぎた……。
    そんなこんなでオペラハウス編は実質サポーター組編でした。ケケベロ、本編での動き方がネクロマンサー寄りなので、下手に縦軸に絡ませると扱いが難しかったというのが本音。


    ちなみにサポーターアンデッドたちのオペラハウスでの役割は一応以下の通り。

    ジーン:施設全域の監視役。施設内をうろついて、定期的に報告を上にあげるのが主な仕事。洞察力の高さを評価されたことが理由だったが、当然英寿の脱走事件後は監督不行届とのことで降ろされた。

    キューン:被検体のカウンセリング……とは名ばかりの、限界まで追い詰められてる被検体たちの精神を、役に立つ程度に保たせるお仕事。キューンは心底この仕事が嫌いだった。

    ケケラ:名称としては警備員になるが、やってることは雑務じみた汚れ仕事。脱走者の処分とか、英寿のカケラのように力仕事に駆り出されることも。

    ベロバ:被検体の整備士。実験でバラバラにした被検体を元通りにくっつけるのが仕事。なのでごく簡単なネクロマンシー技術を持っていた。本当に道長と出会わなくて良かった。

  • 35二次元好きの匿名さん25/01/03(金) 21:21:34

    続き読めてうれしい!ありがとうございます
    ギーツ勢ネクロマンサー向け人材多すぎ問題

  • 36二次元好きの匿名さん25/01/03(金) 22:38:12

    復活今気づいた!おかえりなさい!
    本編ケケベロの立ち回りまんまNCだもんな…

  • 37二次元好きの匿名さん25/01/04(土) 02:28:19

    🎉🦊🦝🐱🐮🎉

  • 38二次元好きの匿名さん25/01/04(土) 10:58:14

    〜〜
    大智「……うん、良いお茶だね。さすが鞍馬財閥のお嬢様セレクト。それで、強化は決まったかい?」
    祢音「ありがとっ、全員決まったよ」
    景和「高級な香りすぎてスーパーで買ってきたおやつが浮いてる……」
    ツムリ「それでは……もぐ……英寿から……もぐ……お願いします……もぐ……!」
    英寿「姉さん、口にクッキーの欠片ついてるぞ」
    道長「肉が食いてぇ……」

    英寿「どちらもコートから、スキル『作戦』と『冷静』を取った。20点消化だ」
    大智「バトルパート開始時に一人の配置を変更できる『作戦』と、行動判定に+1の補正がつく『冷静』か。攻撃力以外のところを補填してきたね」
    祢音「いつまでも同じ陣形っていうのも芸がないよねって話になって。向こうの配置分かった上で動かせるのは大きいよね」
    ツムリ「(ごくん)ここで行動判定への補正も取ったんですね」
    英寿「あぁ、個人的な問題には一段落ついたわけだしな。物事を冷静にみる余裕も生まれたところだろ」
    景和「PCの心の成長にダイスが追いつくか分からないもんね」
    英寿「…………」
    道長(またやってやがる……)

  • 39二次元好きの匿名さん25/01/04(土) 10:59:28

    景和「俺はスキルから《殺劇》、それとアリスから《負けない心》を取ったよ。……並べるとすごい、情緒不安定みたいになるけど」
    ツムリ「同カウントで姉妹と同じ対象に攻撃する場合に出目とダメージ+1、ですか。相変わらず着実にダメージを積みますね、景和様……」
    景和「あはは……、遠距離狙える英寿もいるし、安定して使えるかもなと思ったらつい……」
    大智「とはいえアリス特有の対話判定補正も取ったんだね。君はわりとRPで補正が得やすい方だけど、脅しが効いたかい?」
    景和「それもあるけど、今回はまだ調子良かっただけでセッション1とか2で苦労したのは俺も同じだし。取るなら今かなって」
    英寿「そろそろ爆弾も来そうだからな、お前らに関しては」

  • 40二次元好きの匿名さん25/01/04(土) 11:01:09

    祢音「私は変異に+1して【だるま】、それからオートマトンの《氷の心》を取ったよ!景和とも重なるけど、狂気判定がもうちょい安定したドールがいた方がいいなって。大失敗損傷がなくなるのも大きいし!」
    ツムリ「【だるま】はダメージを各部位に振り分けることができるパーツですね。問題になっていた見た目ですが……」
    祢音「していいなら名前変えたいけど、何かいいのある? あんま思いつかなかったんだよね」
    英寿「そうだな……NC、ナーゴのドールも、オペラハウスである程度の人体改造を受けてるんだよな?」
    大智「そうだね。投薬や多少の手術は経験してると思うよ」
    景和「手術に多少も何もないから!」
    英寿「なら、今になって彼女がESPを発動する可能性もあるんじゃないか? いわゆる覚醒イベントにもなりうる場面もあったしな」

  • 41二次元好きの匿名さん25/01/04(土) 11:01:30

    大智「……なるほど」
    祢音「え、アリなの?それ」
    英寿「効果範囲は自分だけで、ダメージを減らせるわけじゃない。ESPとしてはかなり弱い部類になるだろうし、僅かにしか発動できないならシナリオの妨げになることもないはずだ。もちろん、NCの采配次第だが」
    ツムリ「どうですか?大智様」
    大智「うん……いいよ、許可しよう。名称は【限定的超感覚】とかでいいかい?」
    祢音「やった、ありがと大智くん!」
    景和「……前から思ってたけど、こういう部分は結構甘いよね、NC。柔軟というか」
    大智「ネクロニカはこの特殊な世界観のカスタマイズが売りだという意見もあるだろうけど、君たちの場合は目的も違うからね。PLたちがやりやすいのが一番だと思うし」
    景和「ちゃ、ちゃんとしてる……!」
    英寿(……目的、か)
    ツムリ「……、話が逸れましたが、最後は道長様ですね!」

  • 42二次元好きの匿名さん25/01/04(土) 11:02:56

    道長「あー……まず改造に+1で【スパイク】を取る。それから、……おいギーツニヤニヤすんな!」
    英寿「照れることないだろバッファ。タイクーンやナーゴと同じ、ただの発狂対策だ」
    道長「……変異に+1して【おとこのこ】を取った」
    大智「なるほど、みんなしっかり対策してきたわけだね。ところでこのパーツは部位が任意になるけど、どこにするか決めてるかい?」
    道長「は?」
    英寿「【おとこのこ】、どこにつけるんだ?バッファ」
    道長「…………お前ら、なぁ……!」

    ツムリ「こらー!暴れるなら卓の外でやってください!! まったく、バカな弟とNCを持つと苦労します……」
    景和「ツムリは本当にたくましくなったね……(……俺のせいだったらどうしよう)」
    祢音「というか道長はなんで怒ってるの? 【おとこのこ】の部位が任意なのはホントでしょ?」
    ツムリ「そうなんですよね。確かに英寿たちのにやにやは腹立たしいですが……」
    景和「あははなんでだろうねまぁでも道長さんがあの二人に怒ってるのはよくあることだし!」
    ツムリ「それは……そうですね」
    景和(危なかった──!)

  • 43二次元好きの匿名さん25/01/04(土) 11:08:20

    祢音「うーん……道長なら、名前変えても良さそうじゃない? たとえば……【口下手】とか」
    景和「あー、道長さんが素直じゃないのを、俺たちがちゃんと理解できるようになった、みたいな? 確かにありかも」
    道長「おいドールをつけろドールを」
    大智「元々装備した部分が男性的特徴を帯びる、というニュアンスのふわっとしたパーツだからね。拡大解釈はしやすいし、こっちも認めるよ」
    英寿「喉仏だったり、中性的な外見だったり、あとは体格の描写が変わることが多い印象だな」
    道長「…………じゃあなんだったんだよさっきのやり取りは!!!!」

    ツムリ(しかし皆さん【おとこのこ】にばかり目がいってますが、地味にダメージ+2のスパイクも怖いですね……)

  • 44二次元好きの匿名さん25/01/04(土) 17:37:26

    大智「さて、それぞれアドベンチャーパートのことも考えた強化になったね。バトルにも余裕が出てきたかい?」
    景和「バトルに余裕があるというか、それ以外に余裕がないというか……」
    英寿「そろそろNCが本気を出してきそうな気配があるしな」
    ツムリ「完全に警戒されてますね」
    大智「こんなにPL想いのNCだというのにひどいな」
    祢音「なんだろうね、この……"地獄への道は善意で舗装されている"?」
    道長「またなんか違うんじゃねぇか、それは」

    〜〜
    というわけで各処理も終わったためセッション4進めていきます。ほぼ書き溜めないんですが、できる限り進められればいいなと…。落としてしまったらまた書き溜めてからのスレ立て方式にできればと思ってます。

    コメントもありがとうございます、お付き合いいただけてホントにありがたいです…!
    セッション2でやった裏設定や振り返りは今回そんなにないのでカットしますが、もし補足あった方がいい部分などあればコメントもらえると助かります!

  • 45二次元好きの匿名さん25/01/04(土) 17:38:42

    大智「休憩も済んだところだし、特に質問もなければ、そろそろ次の幕を開けようか。ツムリ」
    ツムリ「はいっ。

    ジーン様から託された地図と、僅かに残る記憶を頼りに、みなさまは再び山の奥へと進んでいきます。時々迷ったり、未知の気配に息を潜めたりしながらも、その足取りは決して止まることなく。山中での野宿にも慣れた頃、あなたたちは木々の狭間に残された小道の形跡を見つけます。きっと目的地は近い、そんな予感が広がるでしょう。無邪気な希望や期待、切実な覚悟、或いは怯え──それぞれが様々な想いを抱きながら、ドールたちは進みます。記憶が確かならば、道の先にあるはずの町へと。

    それではセッション4『君が心をくれたから』、スタートですっ」

  • 46二次元好きの匿名さん25/01/04(土) 17:39:18

    ──


    『あ、明日ー!!? なんでもっと早く言ってくれないの英寿くん!! 祢音ちゃんも!!』
    『長らく日付感覚を失ってたからな……悪い。まさかそんなに驚くとは……』
    『…………誕生日って、そんなに特別なものなの?』
    『そりゃあもう!生まれてきたことを祝う大事な日だもん!祢音ちゃんの誕生日なんて絶対に祝わなきゃだめだから!人類の損失だから!』
    『……なに騒いでんだ』
    『ただいまー、英寿、丹波のおじいちゃんがこの間の話また聞きたいって……』
    『おかえり道長くん景和っ、祢音ちゃん明日誕生日だって!!どうしよー!!??』
    『は?』
    『え、明日!? ……いや大丈夫、まだやれる!道長くんと英寿も手伝って!』
    『は??』
    『あぁ、それはもちろん。なぁ道長?』
    『は???』

  • 47二次元好きの匿名さん25/01/04(土) 17:40:13

    ▂▅▅▂▂

    『……生まれた日ってだけでおおげさだろ』
    『そう? 大事なことだと思うけどなぁ。こんな世界なんだし。相手と自分が、一緒にここまで生きてこれた。当たり前のことじゃないんだから』
    『…………』
    『あっそうだよ、英寿と道長さんは? 誕生日いつ?二人のときももちろんお祝いするからね!』
    『知らねえ』
    『俺も生まれた日は知らないな。便宜上、拾われた日を誕生日と呼ばれていた時期はあったが』
    『えッッ……!?』


    『……そうだよね、ごめん、配慮がなかった……』
    『別に……今更気にしねぇ、それぐらい』
    『世界は広いってことだな。それで、お前はどうするんだ、景和』
    『……英寿は便宜上?の日でやるとして、道長さんは……よし、じゃあ明日、お祝いが終わったらみんなで道長さんの誕生日決めよう!』
    『あ?おい俺は、』
    『いいんじゃないか。お前らのことだ、俺たちを拾った日は別で祝うつもりなんだろ? 被るのは不公平だもんな』
    『拾ったって表現はともかく、さすが英寿、ばればれだ。うーん、道長さんは何月が似合うかなぁ。準備しながら道長さんも考えといてね』
    『いや、だから、……ってか、そもそも誕生日ってそんな適当に決めていいのかよ。大事なもんって言ったのお前だろうが』

  • 48二次元好きの匿名さん25/01/04(土) 17:41:09

    『大事だから、だよ。ここまで生きて、俺たちと出会ってくれて、一緒に生きてくれてありがとうって、その想いを伝えられるなら、本当に生まれた日自体に、きっと大きな意味はないんだ』
    『…………』
    『なんて、半分くらいは姉ちゃんの受け売りなんだけど。……祢音ちゃんにも、ちゃんと伝えなきゃね』
    『そうだな……彼女もこういう経験には乏しい。戸惑いはするかもしれないが、きっと喜ぶ』
    『うん。料理は英寿にも手伝ってもらうとして、プレゼントも……限界はあるにしても、できるだけあの子が喜ぶものを用意してあげたいけど。ただ祢音ちゃんも、あんまそういうこと言わないしなぁ……』
    『……祢音が興味持ってたものなら、心当たりはあるが』


    『それいい、すごく良いよ道長さん! プレゼントって感じだし!』
    『だが、一応骨董品だろ? 交渉できるかが問題だな』
    『ウィンさんとは俺も姉ちゃんも交流あるし……うちの野菜持ってお願いに行こう。今日はもう暗くなるし、明日、姉ちゃんと道長さんで行ってきてもらう感じになるかな』
    『いや、俺がいたら警戒されるだろ』
    『そんなことないよ、運ぶの手伝ってもらってるから、町の人たちも顔は知ってるだろうし。俺と英寿はうちで料理の準備しなきゃだからさ、お願い!』
    『どうしても嫌なら変わってやってもいいぞ。芋の皮むきがお前にできるかは知らないがな』
    『っ、〜〜……、……荷物持ちぐらいしかできねぇからな』
    『……さすが英寿』
    『ふ、適材適所ってやつだ』

  • 49二次元好きの匿名さん25/01/04(土) 17:44:40

    ▂▅▂▅▅▅▂


    『道長……っ、待って、ねぇ、待ってよ!』

    『…………』

    『なんで……なにがあったの、なんで、こんなことに……ねぇ、道長……!』

    『……はじめから、間違ってたんだろ。望むべきじゃなかった。それなのに……だから、こんな……』

    『道長!』

    『──……あいつを、殺したのは…………俺だ』


    ──


    【行動判定:地図を広げて】

    英寿:dice1d10=2 (2) +1+1

    景和:dice1d10=1 (1) +2

    祢音:dice1d10=8 (8)

    道長:dice1d10=6 (6)

  • 50二次元好きの匿名さん25/01/04(土) 18:06:32

    とうとう最大の爆弾に近づいている…

  • 51二次元好きの匿名さん25/01/04(土) 21:52:11

    ヤバい(ヤバい)な…

  • 52二次元好きの匿名さん25/01/05(日) 02:59:45

    おとこのこ問題草
    変なパーツ多いよなぁネクロニカ

  • 53二次元好きの匿名さん25/01/05(日) 05:27:21

    閲覧注意保守

  • 54二次元好きの匿名さん25/01/05(日) 14:23:20

    「なんで地理把握してそうな奴らがそろって迷子なってんだよ」
    「この道見つけられたからよかったけど、しっかりしてよね〜?」
    「うぅ……だって俺、こっち側から町に向かうとかしたことないし……」
    「野生の勘には敵わないな。さすがだバッファ」
    「誰が野生だ」

    またしても舞い戻ってきた森の中。地図と記憶と目の前の景色を照らし……。歩き続けた先にようやく見つけた、あぜ道の形跡を辿りながら、君たちはそんな軽口を叩く。
    生い茂った雑草に覆われてはいるものの、土の色が残る一本の線は真っ直ぐに伸び、いつかあった人の往来を感じさせた。

  • 55二次元好きの匿名さん25/01/05(日) 14:23:54

    「ここまでの獣道とは明らかに出来が違う。地図の示す方向と相違もなさそうだし、このまま進めば辿り着けるだろ」
    「アンデッドじゃなきゃ遭難してるよね、こんな山奥。そろそろ屋根のある場所で休みたい……」
    「私は平気だけどっ。こういう旅には慣れてるし? あの頃に比べたら今は恵まれてる方だよねぇ、英寿」
    「あの頃は地図どころか目的地もなかったからな。空腹に悩まされないのはアンデッドの特権だと痛感するよ」

    何気なく交わされる会話にはかつての苦渋が滲んでいて、タイクーンは思わず表情を曇らせた。それをちらと見やったバッファは、「それで」と静かに口を開く。

  • 56二次元好きの匿名さん25/01/05(日) 14:24:29

    「逃げ出したこと、後悔でもしたか?」
    「まさか!もちろん大変だったし、ここで死んじゃうかもとか思ったけど、後悔なんか一度もしなかったよ。何もかも初めて見るものばかりで……うれしかった」

    今だってそうだ。汚染され、荒廃し、美しさとはかけ離れた世界であっても、外の景色に弾む心は変わらない。初めて地面に触れた靴底の感覚さえ蘇るような気がして、君はそっと目を閉じた。


    ──

    『は、っ、はぁ、は……』

    酸素不足に痛む肺。吸い込む空気は冷たく、嗅いだことのない複雑な匂いが入り交じっていた。足取りが重くなっていることに気づいてか、君の手を引いて先を走っていた彼は振り向き、祢音、と君の名前を呼ぶ。

  • 57二次元好きの匿名さん25/01/05(日) 14:25:12

    『悪いな、休ませてやりたいが、日が昇る前にもう少し進んでおきたい。背中、掴まれるか?』
    『え、でも、英寿だって……』
    『君くらい大した重さじゃないさ』

    ほら、としゃがみこむ彼を前にしてもためらっていれば、いいからと、優しい声色に急かされる。迷ってるひまはないことも頭では分かっていて、おずおずと彼の背中に身を預け、肩へと腕を回した。

    浮世英寿。キューンに連れられ出た廊下で出会った彼のことを、自分はほとんど何も知らない。たぶん、それは彼だって同じだろう。キューンから話には聞いていたけれど……実際に言葉を交わすのも初めてのはずだ。だけど彼は、そんな相手を前にして、一瞬だけ泣きそうに唇を震わせた。

    ジーンと呼ばれた少年に促されて、彼は初めて名前を名乗った。君とともに、この場所から抜け出すために来た、と。その目は自分を見ているというよりは、むしろ……。

  • 58二次元好きの匿名さん25/01/05(日) 14:26:09

    感じた違和感を飲み込み、見上げた紺色の天井は果てしなく広い。これが空。黒く湿っぽい床は土で、それからあれはなんだろう? 胸を埋め尽くす、この心が跳ねるような感情は、きっと不安だけじゃないはずだ。ずっと諦めていた外の世界。それが今、目の前にある。

    回した腕にぎゅっと力を込めれば、彼の体温がじんわりと肌に伝わった。この温もりを信じよう。それしか、今、自分にできることはないのだから。

    ──


    祢音:記憶のカケラ【外の世界】獲得
    監視の目をかいくぐり、彼に手を引かれて、君は外へと駆け出した。まだわずかに青色を残した空、風に乗る草の匂い、舗装されていない土の感触。あの頃の君にとっての、はじめての外。信頼も感情も追いつかないような旅立ちではあったけれど──確かな体温に感じた安堵と、広がる世界への感動。それは君にとって、消えることのない価値を持つものだった。

  • 59二次元好きの匿名さん25/01/05(日) 20:26:18

    ネクロニカはパーツ問題は確かにあるからな…

  • 60二次元好きの匿名さん25/01/06(月) 01:03:08

    「祢音ちゃん?」

    はっと視界が緑に染まると同時に、過去の名残は消える。今目の前にある三人の姉妹と、まともな人間の姿からは乖離した強化の数々。あの時から得たものも失ったものもあるけれど、これが今の君の持つすべてだ。

    「ううん。──それに、景和たちにも会えたんだし!」
    なんでもないと首を振って、それからふと、ナーゴは少し先を歩くギーツに視線を向けた。

    「ねえ、英寿」
    「ん?」
    「英寿はさ、……オペラハウスから逃げ出したばっかの、あの頃のこと──」
    「あ、見えた!」

    無意識にだろう、少しはしゃぐような声に顔を上げれば、遠くに連なる建築物の群れが目に入った。オペラハウスのような効率的な構造ではない、居住地として建てられたそれは、それでも崩れることなく形を保っているように見える。

  • 61二次元好きの匿名さん25/01/06(月) 01:04:04

    「うわ、なんかすごい懐かしい……知ってる場所に戻ってきたって感じ……!」
    「まぁお前は余計にそうだろうな。変なもんが巣食ってねえといいが」
    「うっ、怖いこと言わないでよ」

    遠目の景色に色めき立つタイクーンとバッファの会話を聞いていれば、「ナーゴ」とギーツが続きを促して。

    「……ううん、なんでもない!」
    「……、そうか」

    ナーゴの笑顔に、ギーツもそれ以上追及はしなかった。その背を追いかけながら、君はそっと胸を撫で下ろす。
    姉妹のことを信用していないわけではない。むしろ反対だ。どんな存在よりも大切で特別だからこそ……自分の言葉で、これまで築いてきたものが崩れてしまうのが怖くて。

  • 62二次元好きの匿名さん25/01/06(月) 01:04:51

    「……それに、どんな関係でもいいもん。ずっと傍にいてくれるなら」


    誰にも聞こえないように口の中で呟く。その間にも歩は進み、やがて四人の視界が開けた。


    【対話判定】

    英寿→

    祢音〈対抗〉:dice1d10=10 (10)

    道長〈保護〉:dice1d10=7 (7)


    景和→

    祢音〈保護〉:dice1d10=9 (9) +1

    道長〈独占〉:dice1d10=9 (9) +1


    祢音→

    英寿〈依存〉:dice1d10=1 (1)

    景和〈対抗〉:dice1d10=3 (3) +1


    道長→

    英寿〈対抗〉:dice1d10=8 (8) +1

    景和〈憧憬〉:dice1d10=2 (2) +1+1

  • 63二次元好きの匿名さん25/01/06(月) 02:18:42

    めっちゃ良いRPだったのに祢音ちゃん…!

  • 64二次元好きの匿名さん25/01/06(月) 08:11:48

    ダイスの女神は今日もいじわるなのか…

  • 65二次元好きの匿名さん25/01/06(月) 11:40:41

    やっぱ祢音ちゃん1よく出しているイメージあるなあ…!

  • 66二次元好きの匿名さん25/01/06(月) 20:33:02

    〜〜〜


    祢音「あー!?」

    英寿「オール10もいるなかで大失敗と失敗か…」

    道長「格差がすげぇな」

    大智「そのわりに大成功はいそうでいないし、始まって早々荒れてるね」

    景和「くっそぉ1足りない……」

    ツムリ「ええと……対話判定大失敗につき、未練の強制変更が発生します。とはいえ〈依存〉は前々から変えたがっていた未練ですし、ファイトです、祢音様!」

    祢音「変なの引いたらRPややこしくなるよねぇ……えーいお願い!分かりやすいの出て!」



    【未練変更】

    祢音→英寿:dice1d10=10 (10)

  • 67二次元好きの匿名さん25/01/07(火) 01:26:25

    依存から変化するのに不自然ではなさそう

  • 68二次元好きの匿名さん25/01/07(火) 09:14:39

    【未練変更】
    10〈信頼〉
    あなたと相手は一心同体。あの人が共にいるなら、絶対に大丈夫。

    発狂内容:〈疑心暗鬼〉
    あなた以外の全ての姉妹は最大行動値が1減少する


    景和「急に出目高っ!……あれ?〈信頼〉ってもしかして初めて出た?」
    ツムリ「ええと……おそらくそうですね」
    英寿「奇しくも〈依存〉と同じ行動値減少系だが、ここまでのRP的にはかなりドンピシャだな」
    大智「ダブル〈恋心〉になってる可能性もあったわけだしね」
    祢音「い、いやすぎ〜! そんな昼ドラみたいな愛求めてないから!」
    道長「システム的には余裕で有り得んのがな……」

  • 69二次元好きの匿名さん25/01/07(火) 09:18:06

    〜〜〜


    会話も程々に、ようやく見つけた道の先、たどり着いた一つ目の目的地……かつて君たちも世話になった、集落と呼んだ方が相応しいような小さな町。


    「……ここ、だよね?」


    その場所を前にして、タイクーンの瞳が戸惑いをもって揺れる。そうだね、記憶があるからこそ余計に違和感は大きいことだろう。並ぶ家々は形は保っているものの、見慣れた景色とはかけ離れている。ツタに覆われ、黒ずんだ壁は、物の怪に侵食されているようにさえ見えた。扉や壁の一部が壊れた住宅も多く、隙間からは室内の散乱が覗く。

    汚染され、終わりゆく世界の中でも守られていた明るい営みはとうに消え失せ、残骸だけが君たちとともに取り残された。目の当たりにしたその事実に、君たちは呆然と立ちすくむ。


    【狂気判定】

    英寿:dice1d10=4 (4)

    景和:dice1d10=9 (9)

    祢音:dice1d10=8 (8) +1

    道長:dice1d10=3 (3)

  • 70二次元好きの匿名さん25/01/07(火) 20:13:10

    道長戦闘前なのにやばい

  • 71二次元好きの匿名さん25/01/07(火) 21:19:03

    景和と袮音は薄々察していそう

  • 72二次元好きの匿名さん25/01/08(水) 01:20:49

    「なん、で」
    あれ、まさか、平和で楽しかったあの頃と変わらぬ景色が出迎えてくれるとでも思っていたのかな。冷静なコートらしくもないけれど、リアリストぶった君たちの方が、案外ショックは大きいものなのかもしれない。

    「…………」

    だんまりを決め込みながらも、その片手を自ら潰す寸前の力で握りしめたバッファを含めて。
    変わり果てた町並みに、かつての賑わいが嘘のような静寂。そのすべてに心を軋ませる二人の横を、軽い足取りが通り抜けた。

    「さすが変わっちゃったね。住んでる人は……さすがにいないかなぁ」
    「わかんないよ?危ないアンデッドが来たと思って隠れてるのかも」
    「そうだね、もしかしたら仲間になれるかもしれないし……散歩ついでに探してみよっか」
    「賛成っ」
    「ちょっと寄り道になるけど、二人もそれでいい?」

  • 73二次元好きの匿名さん25/01/08(水) 01:21:40

    そう君たちを振り返った四つの瞳は意外なほど穏やかだ。それに面食らいながらも、バッファは「お前、何とも思わねぇのか」と思わず問い返す。タイクーンにとっては生まれ故郷も当然の場所。自分たちよりも、よほど思い入れは強いだろうに、と。

    「いや何とも思わないわけないでしょ。こんなボロくなっちゃうんだーとか、俺らが生きてた頃からそんな時間流れてんの!?とか」
    「……軽いな、思ったより」
    「……町のみんなはもういないんだな、とか、さびしくはなるけどね。でも……こんなボロボロでも残っててくれたことが嬉しいかな、俺は」

    ギーツの苦笑に、へにゃりと眉を下げながらも、タイクーンはそう微笑む。

    「そうそう、この状態で、私たちをちゃんと待ってくれてたってすごくない? 変なのも住み着いてなさそうだし!」

  • 74二次元好きの匿名さん25/01/08(水) 01:24:06

    一方のナーゴにとっては素直に喜ばしい里帰りなのか、どこか落ち着きなく周囲を見渡している。二人の言う通り、風の前の塵に等しい世界の中で、ここら一帯はそれでもまだ滅びに抗っている方ではあるだろう。大戦で破壊されることもなく、妙な進化をした生物や低級のアンデッドの住処にもならず……ここは、それが幸運と呼べる世界であるのだから。

    「……すっかり頼もしくなっちまったな」

    俺も負けてられないか。ふっと笑みを浮かべたギーツは、「俺は構わないが」と普段の調子で軽く肩をすくめた。

    「バッファはビビってるかもしれないぞ」
    「ビビってねぇよ!!」
    「大丈夫?道長、手繋ぐ?」
    「繋ぐか!」
    「……ふーん、イヤなんだ。別にいいけど〜」
    「あ、祢音ちゃん一人で先行かないで!?」
    「……?なんで急に機嫌悪くなってんだ」
    「……、……」
    「なんだその顔」
    「いや……複雑な兄心というか、なんというかな……」
    「は?」

  • 75二次元好きの匿名さん25/01/08(水) 01:26:05

    【対話判定】

    英寿→

    景和〈独占〉:dice1d10=9 (9) +1

    祢音〈対抗〉:dice1d10=10 (10) +1

    道長〈保護〉:dice1d10=5 (5)


    景和→

    英寿〈依存〉:dice1d10=10 (10) +1

    祢音〈保護〉:dice1d10=10 (10) +1

    道長〈独占〉:dice1d10=5 (5) +1


    祢音→

    英寿〈信頼〉:dice1d10=8 (8)

    景和〈対抗〉:dice1d10=10 (10) +1

    道長〈恋心〉:dice1d10=4 (4) +2


    道長→

    英寿〈対抗〉:dice1d10=1 (1) +1

    景和〈憧憬〉:dice1d10=8 (8) +1+1

    祢音〈友情〉:dice1d10=1 (1) +1

  • 76二次元好きの匿名さん25/01/08(水) 08:07:59

    荒れすぎー!

  • 77二次元好きの匿名さん25/01/08(水) 14:57:39

    女神様に遊ばれすぎだろw

  • 78二次元好きの匿名さん25/01/08(水) 20:39:52

    ここでの景和への未練の全員成功は熱いのに…

  • 79二次元好きの匿名さん25/01/08(水) 20:47:11

    大智「荒れてるにも程があるんじゃないかな???」

    祢音「人のこと言えないけど、ダブル1とダブル10……ほんっとに【おとこのこ】取っといてよかったね??」

    景和「みんな大成功1つは出してるから余計に悲惨だよね……」

    道長「………………」

    英寿(発狂地獄は回避できるといいな、と言いたいところだが、この対話判定の頻度の甘さ……。今回も厳しい戦いになりそうだな……)



    【大成功】

    英寿→祢音:dice1d10=9 (9)


    景和→

    英寿:dice1d10=8 (8)

    祢音:dice1d10=5 (5)


    祢音→景和:dice1d10=1 (1)

  • 80二次元好きの匿名さん25/01/09(木) 01:06:59

    【大成功】
    英寿→祢音:9憧憬

    景和→英寿:8保護
    祢音:5恋心

    祢音→景和:1嫌悪


    1〈嫌悪〉
    理由のない激しい悪意。相手の一挙一動が気に障る。いっそ理不尽に思えるほど。

    発狂内容:〈敵対認識〉
    戦闘中、敵に命中しなかった攻撃は全て、嫌悪の対象に命中する(射程内にいる場合のみ)


    祢音「〈嫌悪〉!も、初めて出たっけ? すごいタイミングですごい未練並んじゃった」
    景和「うーわ〈恋心〉……この状況でかぁ……」
    大智「あのやり取りで恋心→←嫌悪の大惨事が発生しかけるのか。やはり人の心は掴めないね、面白い」
    道長「絶対参考になんねえだろ」

  • 81二次元好きの匿名さん25/01/09(木) 07:27:18

    あくまでダイスの女神のお茶目?だからね…

  • 82二次元好きの匿名さん25/01/09(木) 15:08:30

    まだ大成功での未練ダイスだから良かった

    大失敗ダイスで強制変更だったら大変だった

  • 83二次元好きの匿名さん25/01/09(木) 20:54:12

    嫌悪以外は良さそう
    どっちも接近だから内容的にはキツそう

  • 84二次元好きの匿名さん25/01/10(金) 02:31:18

    英寿「〈憧憬〉か……RP的にも悪くはないし、発狂も今のところは噛み合うが、これ以上戦略的な縛りを増やすのもな」
    祢音「私も〈保護〉向けてる相手に〈嫌悪〉は、さすがに怖いな〜〜」
    景和「……えっ、遠回しに俺が〈恋心〉に変えれば万事解決って言ってる!??」
    ツムリ「システム的には噛み合いますが、さすがに修羅場なのでは……?」
    英寿「ふ、まぁ効率的なバトルを目指すゲームでもない。お前に任せるさ」
    景和「う〜ん……正直、あんな最初に〈独占〉発狂とかやってると〈恋心〉のハードルも前ほど高くはないけど……。でもやっぱ、俺のドール視点だと〈恋心〉は合わない、気がする」
    祢音「おっけー、じゃあ私も変更なし! 〈対抗〉じゃなくてもいいとは思うけど、〈嫌悪〉ではないしね」
    大智「うん、ドールの解像度が上がっているようで何よりだ。その調子で頼むよ」

  • 85二次元好きの匿名さん25/01/10(金) 02:32:52

    ツムリ「英寿も変更なしでよかったですか?」
    英寿「いや……せっかくだしな、変更してもいいかと思ってる。全体の〈保護〉と〈憧憬〉が増える以上、発狂するとかなり配置が限られるが、いいか?」
    祢音「私はいーよ!また誰かの未練変わる可能性も全然あるもんね」
    景和「うん、それにそもそも発狂させないための強化だったわけだし」
    道長「好きにしろ」
    英寿「というわけだ、NC」
    大智「迷っていたようだけど、RP優先にしたってところかな?」
    英寿「こいつらの方針に合わせるのも悪くないと思ってな。バトルのことは後々考えればいい」
    祢音「どう足掻いても出目次第だしねぇ結局」
    景和「世知辛いなぁ…」

  • 86二次元好きの匿名さん25/01/10(金) 07:27:31

    ドールの意志は最重要だからね

  • 87二次元好きの匿名さん25/01/10(金) 16:08:48

    そう言うば保護連鎖あったんだけ…

  • 88二次元好きの匿名さん25/01/10(金) 19:54:02

    【変更】

    英寿→祢音:〈憧憬〉


    〜〜


    和やかなやり取りに気を持ち直した君たちは、今は廃墟と呼ぶほかない町の中を見て回る。断片的ではあれど、かなりピースは揃った今の君たちなら、思い出の語らいに花も咲くことだろう。


    【行動判定:町の中で】

    英寿:dice1d10=1 (1) +1

    景和:dice1d10=9 (9)

    祢音:dice1d10=7 (7)

    道長:dice1d10=8 (8)

  • 89二次元好きの匿名さん25/01/10(金) 21:02:19

    持って良かった冷静

  • 90二次元好きの匿名さん25/01/11(土) 07:51:18

    保守

  • 91二次元好きの匿名さん25/01/11(土) 15:34:44

    英寿→祢音、そろそろ「《対抗》って何に関して?」って感じだったし憧憬(理想を見いだす意)のが確かにピッタリくる

  • 92二次元好きの匿名さん25/01/11(土) 19:12:46

    >>91

    道長→景和もだけど、理想化に近い憧れを向ける相手がそれぞれなんとなく分かるの良いよね

  • 93二次元好きの匿名さん25/01/11(土) 21:19:33

    景和はある意味流石だな

  • 94二次元好きの匿名さん25/01/12(日) 03:08:33

    保守!続き待ってました!

  • 95二次元好きの匿名さん25/01/12(日) 06:24:01

    閲覧注意/TRPG保守

  • 96二次元好きの匿名さん25/01/12(日) 07:10:16

    とりあえずほしゅ

  • 97二次元好きの匿名さん25/01/12(日) 18:37:55

    英寿のドール大分動揺しているのかな

  • 98二次元好きの匿名さん25/01/12(日) 21:13:42

    ここのボスは沙羅さんなのか否なのか…

  • 99二次元好きの匿名さん25/01/12(日) 23:40:38

    「懐かしいなぁ、この家とか、野菜届けに行った記憶あるもん!」
    「食いもん分け合うとか、今考えても信じられねえくらいの平和だったな。奪い合いが当然の世界だったってのに」
    「ここは昔から町全体で助け合って生活してたから。俺達も小さい頃たくさん助けてもらったし……お返しだって貰ってたしね」

    立ち並ぶ家を覗いたり、そっと残された外壁に触れてみたり。自然に浮かぶ笑みも穏やかなものだ。

    「あんま外には出ない方がいいって、最初は英寿が言ってたんだよね。だけど景和たちが説得してくれて」
    「うちに来たばっかの頃の英寿くん、ずいぶん心配性だったもんね。だけどあれは俺というより、姉ちゃんがゴリ押したような……」
    「そうそう、道長も巻き込んで、すごい剣幕で! 英寿の言うことが正しいんだって分かってたけど、うれしかったなぁ」

    ね、道長も覚えてる? 無邪気に振り向いたナーゴの視線に貫かれ、「……あぁ」とバッファは低く応えた。そう、君はたしかに覚えている。彼女から向けられた、あの無垢の瞳だって。

  • 100二次元好きの匿名さん25/01/13(月) 00:50:21


    ──

    『もー、まだ拗ねてんの、道長くん』
    『……拗ねてねぇよ』
    『拗ねてるでしょ、そんなムスッとしちゃってー』

    バケツやシャベル、使った道具を小さな納屋に収めながら。隙あらばぺらぺらと言葉を投げつけてくる彼女は、無遠慮な睨みにも態度を変えなかった。それは彼女だけではなくて、だからここは落ち着かない。どこに行っても邪魔者や敵として扱われてきた身には信じがたい精神をした連中。だが……あまりに能天気なその手を、振り払うことができない理由だって、もう自分でも気づき始めていて。

    『でも道長くんって働きものよね、力持ちだし。お姉ちゃん助かるわー』
    『…………』
    『景和も温室の管理とか、森での採集とかやってくれるんだけど、あの子には家のこと任せきりにしちゃってるし、最近は二人の看病もあったから。でも私だけじゃなかなか回らなくってさー。この調子なら町のみんなにもっと分けてあげられるかも、道長くんのおかげ!』
    『……大げさなんだよ、お前らはいちいち』

  • 101二次元好きの匿名さん25/01/13(月) 00:50:54

    分かってる。藁にすがるような思いで伸ばした腕を迷いなく掴み、今も離そうとしないこの姉弟は、はじめから見返りなど求めていなかった。彼女のこの口ぶりは、自分がこの状況に納得していないことを分かっているからだ。警戒心ゼロ、おまけに隠しごとが下手。よくもまぁここまで生きてこられたものだ。

    ……ずっと考えていた。自分はどうすべきなのか。

    『大体、住処もメシも面倒みられといて、返すもんがこの程度じゃ割に合わねぇ』
    『えぇ? そんなこと』
    『言っとくが、俺はあいつらみたいな細かい手伝いはできねぇし、お前らの町への用事も代われない。俺みたいなのが出入りしてたら不審がられるだろ』
    『ちょっと、また出てくとか言うんじゃ、』
    『だから』

  • 102二次元好きの匿名さん25/01/13(月) 00:51:33

    『……俺にできることは、何でもやってやる。荒事は慣れてるし……お前らはそういうの経験したことねえだろ』
    『…………へ?』
    『つ、まり、だから……ッ、やっぱなんでもねぇ!』
    『あ、待って待ってー!!つまりあれでしょ? 道長くんが景和たちのこと守ってくれるってことだよね!』

    耐えきれず逃げ出そうとした手を掴み、彼女はパッと笑顔を咲かせる。まるであの日の再現だ。
    ずっと考えていた。本当は、こんな場所からは離れるべきだと。触れるたびに自分が、世界が変わっていくような温かい場所。だが……そんなの、とっくに手遅れだ。失わないための理由を探している時点で、自分の心は負けていた。

    『んー、危ないことはしないでほしいけど……ま、みんなまとめて姉ちゃんが守ってあげるし大丈夫か!』
    『いや、お前含めてに決ま……』
    『じゃあ約束しよっ、道長くん』

  • 103二次元好きの匿名さん25/01/13(月) 00:52:33

    思わずこぼしかけた言葉を押しのけ、目の前に差し出された小指。所作が理解できずに目を白黒させていれば、もはや返答など待たず、強引にこちらの左手の小指を絡めとった。

    『道長くんはみんなのこと守ってくれるんでしょ? だから、もう勝手にいなくなろうとしたらダメだからね』
    『……、…………はぁ、分かった』

    ──


    道長:記憶のカケラ【家】更新

    はじめてできた居場所。それを失わないために君が作り出した理由が、彼らを守るという約束だった。自分が彼らにできる、唯一のこと。絶対に譲れない誓い。だがその言葉を信じ、頼りにしてくれた彼女のことを思うたび、胸に押し寄せる感情の正体は……。

  • 104二次元好きの匿名さん25/01/13(月) 07:58:49

    ほうほう…

  • 105二次元好きの匿名さん25/01/13(月) 13:47:50

    泣いちゃったじゃん!!!
    良すぎ!!!!!!

  • 106二次元好きの匿名さん25/01/13(月) 17:31:17

    優しい思い出が開示される度に「でもこの後…」ってなる

  • 107二次元好きの匿名さん25/01/13(月) 20:53:16

    やっぱり不穏だ…

  • 108二次元好きの匿名さん25/01/14(火) 01:12:51

    「たしか……約束がどうの、みたいな言ってたよね? 道長がいるから大丈夫ー!って」
    「あー言ってたかも。今思うと他力本願すぎるけど、姉ちゃんってば」
    「…………」
    「……道長さん? 英寿くんも……さっきから静かだけど、大丈夫?」
    「あっ、違うからね英寿! 英寿が私たちのこといっぱい考えてくれてたのはわかってるからっ」

    あわあわと弁明しながら振り返った振り返ったナーゴに「分かってるさ」と微笑を返す。同じように二人に見つめられたバッファもまた、「昔のこと思い出しただけだ」と静かに息を吐き出した。
    何気なさを装ったようなその様子をちらりと見やる。どこかぎこちない横顔。それは、君がずっと感じていた奇妙な不安を駆り立てるようで。

    この町に着いてから胸を巡り続ける、焦りとも怯えともつかない感情。それはこの町の変容に対する動揺のせいか、それとも目覚めた瞬間から与えられていた、悪夢めいた予感のせいか。無意識のうちにパーカーの裾を握りこむまでに沈み込んでいた君の思考を、変わらぬ二人の声が引き戻す。

  • 109二次元好きの匿名さん25/01/14(火) 01:13:46

    「……あれ、今、水の音した?」
    「え、そう?」
    「うん……こっちかな」

    ふと顔を上げたタイクーンは迷いなく細い路地を抜ける。その奥、開けた道の左右にはまた家や店の残骸が立ち並び、その道に沿うように、長い川が伸びていた。

    「うわ、この道なつかし! この通りにウィンさんのお店あったよね? 遠くの町とやり取りしてて、たまに珍しいものくれたりして」
    「……」
    「景和?」
    「タイクーン、足元には気をつけろよ。そこ、手すりもないわりに堀が深いぞ」

    ギーツの言う通り、少し足を滑らせれば、土手の少し下で勢いよく流れる濁流に真っ逆さま。ドールの身体なら大した怪我にはならないとはいえ、面倒は起こさないに限るだろう。川を覗き込んでいたタイクーンはその言葉にハッとしたように振り向き、「ごめん、大丈夫」とへらり頬をかいた。

  • 110二次元好きの匿名さん25/01/14(火) 01:14:52

    「なんとなく、この川のこと覚えててさ。いつの記憶なのか全然わかんないんだけどね」
    「この道自体はけっこう使ってたもんね? 意外と水の流れが速いから、あんま近づいたことなかったなぁ」

    覗き込まずともその存在に気づけるほど、静かな町に響く水の音。それを聞きながら、君は握りこんでいた拳を今度こそほどく。

    「タイクーン、ナーゴ、バッファ。この町を抜ける前に……あの家に帰る前に、確認したいことがある」

    姉妹にとって特別な場所。大切で愛しい思い出。だからこそ、逃げることはできないと思った。それを……姉妹たちも望むはずだと。

  • 111二次元好きの匿名さん25/01/14(火) 01:15:44

    「英寿……?」
    「正確には"明らかにしたいこと"だな。俺にもまだ分かっていない部分が多いが、全員の記憶をまとめれば推測もできるはずだ」
    「え、えーと……ネクロマンサーのこと、とか? でも俺、全然役に立ちそうな記憶ないけど」
    「それもあるが。……一番俺たちが向き合わなければならないことがあるだろ」
    「ギーツ、お前……」

    ナーゴとバッファの瞳が揺れる。その反応に軽く頷きを返し、ギーツは口を開いた。懐にしまった、かつての友が残したたからものの重みを感じながら。

    「俺たちは、なぜ死んだのか。一体何が隠されているのか。俺たちは──」

  • 112二次元好きの匿名さん25/01/14(火) 07:49:14

    そこだよな…ジーンたちでは無さそうだったし…

  • 113二次元好きの匿名さん25/01/14(火) 16:45:18

    ネクロマンサー候補減ったわけだからね

  • 114二次元好きの匿名さん25/01/14(火) 21:16:10

    ありそうなNC(GMの方では無い)候補って今のところツムリか沙羅か?

  • 115二次元好きの匿名さん25/01/14(火) 23:19:08

    ざり、と。ギーツの声に重なる、土を踏みしめるような微かな音。それは即ち、君たち以外の何かがこの場にいることを意味する。反射的に身構えながら音の出先へ目を向けた君たちの視界に、一つの影が映りこんだ。

    「ひ、と?」

    そう、少なくとも人型のそれ。全身を黒色で包み、フードを深く被ってその表情は伺えない。だが、君たちはそれぞれ、どこかに見覚えを感じることだろう。

    「……何者だ。悪いがこっちも襲われるのには慣れててな。そう簡単に友好的には接してやれそうにないぞ」
    「ちょっと待って英寿、あの人、なんか、どこかで……」

    困惑のなかでも迷いなく、ギーツは銃口をそれへと向ける。何かがあればすぐに反撃できるように。スコープを埋め込んだ彼の瞳なら、それを見逃すことはない。──はず、だった。

  • 116二次元好きの匿名さん25/01/14(火) 23:21:16

    「え」


    ふっ、と幻のように、その立ち姿が消えうせる。瞬間、タイクーンの顔に影が落ちた。目の前に立つ、一人の存在によって。

    瞬間移動としか表現しようのない現象に四人が言葉を取り戻すより早く、その腕がにゅっと伸び、タイクーンの胸を強く押した。


    バランスを崩した身体が傾く。今も昔も、宇宙の法則に逆らう術を持たない限り、物体はただ重力に従うことしか許されない。

    踏みこらえようとした足は川辺の脆い土を崩しただけで、何の役にも立ちはしなかった。姉妹の誰もが、当の本人さえ呆然としたまま──。


    「──景和ッ!!」


    【行動判定:伸ばした手を】

    英寿:自動失敗

    祢音:自動失敗

    道長:dice1d10=2 (2) -2


    【行動判定:拝啓、■■】

    景和:dice1d10=7 (7)

  • 117二次元好きの匿名さん25/01/15(水) 08:03:37

    失敗は仕方ないとはいえここで大失敗…

  • 118二次元好きの匿名さん25/01/15(水) 17:34:13

    道長は大失敗か
    景和の性格は良かったのか悪かったのか…

  • 119二次元好きの匿名さん25/01/15(水) 20:37:51

    女神さま高笑いしてそう

  • 120二次元好きの匿名さん25/01/15(水) 23:26:36

    目の前の現実にどこかで見た光景が重なり、視界が明滅する。状況を理解していない、いっそ呑気なまでにぽかんとした横顔。倒れ込む身体が、ゆっくりと崖下へ消えていくその様を、ただ眺めていただけの自分。

    違う。違う、違う違う違う──そんなはずがない。そんなことあってはならない。そうだろう?君にとっては、尚更に。
    人間の脳には限界だろう反応で足を踏み出したバッファは、記憶の中と同じように落ちゆくタイクーンへと手を伸ばした。間に合うはずだ。その腕を掴める。今度は、必ず──。

    タイクーンの瞳が、君を見る。見慣れた丸い目。生前からずっと変わらない、平和な過去を宿したままのそれ。……本当に、そうだった?

  • 121二次元好きの匿名さん25/01/15(水) 23:33:50


    ──

    『なん、で』

    動かなくなった家族の身体を抱え込み、唇から零れた音はほとんど吐息と変わらなかった。震えた声。この家には似合わない血の匂いと静寂。

    『なんで──どうして、こんなこと、』
    『……俺だ』

    そんな二人を見下ろして、喉から絞り出した声は固く強ばり、いっそ無機質な響きを持った。

    『そいつが死んだのは、俺のせいだ』

    その言葉にゆるりと顔を上げ、濡れた瞳が自分を見る。いつだって爛々としていた輝きも、無邪気に与えられた笑顔も消えた、冷たく暗い刃のような色。その眼差しが、自分の罪を、何よりも明らかに突きつけていた。

    ──


    道長:記憶のカケラ【罪】獲得

    一体どこから間違えていたのだろう。守りたかった笑顔と居場所。それを壊したのは間違いなく自分で。
    大切なものを奪った君を、きっとあの人は許さない。もし知れば、ほかの姉妹たちだって……。

  • 122二次元好きの匿名さん25/01/15(水) 23:45:10

    「────っ」


    ようやく彼に届きかけた手が、途中で強ばる。一瞬の躊躇いが見逃される状況ではないことも分かっていただろうにね。可哀想に、蜘蛛の糸にも見放されたタイクーンの身体は呆気なく崖下へと掻き消え、次いでどぽん、と水の沈む音が反響する。


    「景和っ!」


    我に返ったナーゴが慌てて駆け寄り、川を覗き込む、が……すぐさまその目は驚愕に見開かれた。タイクーンの姿がどこにもない。流れも速く、汚染され濁った水とはいえど、いくらなんでも不自然なまでに、ヒト一人の気配が忽然と消えていた。まるで、川が彼を飲み込んでしまったかのように。


    【狂気判定】

    英寿:dice1d10=7 (7)

    祢音:dice1d10=1 (1) +1

    道長:dice1d10=6 (6) -1 -1(大失敗デメリット)

  • 123二次元好きの匿名さん25/01/16(木) 03:56:52

    おおう…
    てかこれフードの人物もしかして…

  • 124二次元好きの匿名さん25/01/16(木) 08:01:34

    道長のメンタルがどんどん削れていく…

  • 125二次元好きの匿名さん25/01/16(木) 13:52:01

    道長の暗示が罪人だもんなぁ

  • 126二次元好きの匿名さん25/01/16(木) 21:17:18

    祢音ー!?

  • 127二次元好きの匿名さん25/01/16(木) 22:35:19

    祢音→景和〈対抗〉:●●○○
    道長→景和〈憧憬〉:●●○○
    〜〜

    「けい、わ……景和、景和!うそ、なんで……!?」

    どれほど川面に目を凝らせど、君たちの姉妹のいた名残さえなく。狼狽するナーゴの声だけが虚しく響く。

    「っ、くそ」

    荒い呼吸のまま立ち尽くしていたバッファは、ぐっと唇を噛み締めると、土手の下へと身を乗り出した。彼を見つけないといけない。どこかにいるはずなのだ。川の底でも、別の場所でも、絶対に見つけてみせるから、だから……。何かに取り憑かれたような君の腕を、誰かが掴み引き止める。

    「無駄だ。転移装置はあいつにしか作用しないし、そこにはもう何もない」

    ひやりとした印象を与える低い声。この状況の犯人とも呼ぶべき男は逃げることもせず、目的は果たしたとばかりに平然とそこに立っていた。

  • 128二次元好きの匿名さん25/01/16(木) 22:37:51

    「へぇ、ずいぶん詳しいようだな。是非ともご教授願いたいもんだ」

    「……お前らと戦う気はない。少なくとも、あんたたちが幸福なんて幻に縋ろうとしなければな」

    「ふざけんな!お前、何のつもりで──!」


    腕を振り払い、反対にその襟首を掴み上げたバッファの怒声がふいに止まる。掴まれた反動によって、するりと頭から滑り落ちたフード。


    「……え?」


    顕になったその顔に、ナーゴが間の抜けた声をあげた。声にはせずとも気持ちは同じだろう。見覚えがある、なんてものじゃない。そこに立つ男の顔は、ついさっき彼自身が突き落としたタイクーンのそれと、全く同じ形をしているのだから。



    【狂気判定】

    英寿:dice1d10=3 (3)

    祢音:dice1d10=5 (5) +1

    道長:dice1d10=2 (2)

  • 129二次元好きの匿名さん25/01/17(金) 00:11:26

    英寿→道長〈保護〉:●●●○
    道長→景和〈憧憬〉:●●●○
    〜〜

    「な、……」

    弾けるように手を離し、バッファは数歩後ろへと下がった。
    表情も仕草も雰囲気も、君たちの知る彼とは違う。だがその姿は僅かな狂いもなく彼そのもので、それがいっそうの不気味さを駆り立てる。それと同時に込み上げるのは、足元が崩れるような不安。運命を繋げた姉妹が目の前で消えたことも相まって、君たちの心は増して揺れる。

    「ち、がう、違う……あいつは……」
    「道長っ」

    動揺しながらもただ一人冷静さを残したナーゴはバッファを支えるようにその腕へ飛びつく。そんな二人を眺め、どこか物寂しげに視線を落とした男の足元へ、躊躇のない銃弾が打ち込まれた。

    「動くな。──これ以上、俺の仲間には触れさせない」
    「……同じ顔でも容赦なしってわけか。流石だな」
    「騙せると思ってたなら残念だったな。お前はタイクーンじゃない。……お前は、誰だ」

    男との距離を保ったまま、君はまっすぐに銃を構えた。強すぎるまでの苛立ちのせいか、震える手では普段の正確性など失われていただろうが……。それを知ってか知らずか、気だるげにため息をついた男は、曇天を思わせる薄暗い瞳を君へと向けた。

    「ただの……世界平和を願う一般人だよ」

  • 130二次元好きの匿名さん25/01/17(金) 08:56:19

    悪魔景和!?

  • 131二次元好きの匿名さん25/01/17(金) 14:52:58

    黒景和…

  • 132二次元好きの匿名さん25/01/17(金) 21:28:12

    これ下手したら敵が景和祭(景和の顔の敵がたくさん)な可能性ある?

  • 133二次元好きの匿名さん25/01/18(土) 04:09:44

    >>132

    ヒェッ…

  • 134二次元好きの匿名さん25/01/18(土) 08:16:58

    >>132

    沙羅祭の可能性もワンチャンあるぞ

  • 135二次元好きの匿名さん25/01/18(土) 15:02:05

    世界平和…誰の世界なんだろうな…

  • 136二次元好きの匿名さん25/01/18(土) 21:33:32

    自我次元さえあればクローンも作り放題だしな…

  • 137二次元好きの匿名さん25/01/19(日) 03:23:02

    🦝🦝🦝🦝

  • 138二次元好きの匿名さん25/01/19(日) 10:18:48

    一般人(仮称)は敵なのか味方なのか…

  • 139二次元好きの匿名さん25/01/19(日) 10:26:04

    〜〜〜

    祢音「い、色々起きすぎー!!」
    英寿「言いたいことは何かとあるが……狂気判定ラッシュだったな」
    ツムリ「一応公式では『記憶のカケラ数+たからもの数』が狂気判定回数の目安ですからね……。皆さん既にカケラ数はほとんど上限ですし、ガンガンいこうぜ、ということで」
    祢音「今だと……7〜8回!? さすがに多くない!?」
    大智「バトルの難易度調整的にもできるだけこなしたくはあるけどね、『さすがに忠実にはこなせない』というのが大抵のNCの総意になるんじゃないかな」
    景和「目指したい気持ちはあるんだ……」

  • 140二次元好きの匿名さん25/01/19(日) 10:28:40

    景和「何かしらイベント起きるだろうなとは思ってたけど、ここで分断かぁ。狂気点余裕あってよかった……」
    道長「だからなんでお前はんな冷静なんだよ……。なんかドッペルゲンガーみたいなのまで出てきてんだぞ」
    大智「ネクロニカ的には珍しいものでもないよ。同一の自我次元を持つアンデッドは一体しか造れないけど、それを限りなく近づけたアンデッドは量産し放題の世界観だから」
    祢音「う〜んと、つまり?」
    英寿「この黒いのは、タイクーンと全く同じ存在ではないはずだということだな。後天的に生前の記憶を植え付けられてる可能性もあるが……」
    ツムリ「相変わらずこのあたりの世界観の細かい説明は難しすぎるのでしませんが、興味がある方はルールブック、もしくは"ネクロニカ"のWikipediaもおすすめですっ」
    祢音「ツムリちゃんもWikipedia見たりするんだ」
    道長(ツッコむとこそこじゃねぇだろ絶対)

  • 141二次元好きの匿名さん25/01/19(日) 18:37:13

    〜〜〜

    「世界平和? このとっくに終わった世界で、酔狂な願いだな」
    「こんな世界でも守りたい平穏はある。身勝手な理由で蘇らせられただけだとしてもな」
    「……お前、ずいぶんと──」
    「何ゴチャゴチャ話してんだ、そんなことよりタイクーンの居場所だろ!」

    話を遮るようにバッファが声を上げる。その視線は強気に、真っ直ぐ男へと据えられているものの、表情からは恐怖と不安が拭いきれていない。

    「心配しなくてもあいつは無事だよ。そうじゃなきゃ意味がない」
    「納得できるか!何が世界平和だ……!」
    「そ、そうだよっ、あなたの目的はなんなの? なんで景和を」

    ギーツに銃を向けられたまま、二人からそう噛みつかれても、男は態度を変えなかった。

    「俺の役割は二つ。桜井景和の回収と……、あんたたちをこのまま、町の外へ案内すること。それだけだ」

  • 142二次元好きの匿名さん25/01/19(日) 21:59:38

    えーー、なんか都合悪いことでもあるんか

  • 143二次元好きの匿名さん25/01/19(日) 22:20:07

    姉弟の生活狂ったのは彼らのせいでもあるっぽいからな…

  • 144二次元好きの匿名さん25/01/19(日) 23:19:45

    「は、ぁ!?」
    「景和を置いていけってこと!? そんなのできるわけないじゃん!」
    「……全てを知れば、お前らは退くしかなくなる。お前らが目指すのはこの先の家だろ。それを止めたりはしない。このまま、大人しく向かうのが賢い選択だ」
    「俺の知り合いと似たようなことを言うんだな。優しいことだ」

    挑発的にも取れる発言のわりに、ギーツの視線にはどこか試すような色が乗っていた。それを察してか、男は僅かに眉をひそめる。

    「全部お前の言う通りかもしれない。だが……そいつにも約束しちまったからな。お前には悪いが、何も知らずにいることはできない。そうだな?」

    ふいに投げられた問いにナーゴはぴくりと肩を揺らし、バッファの裾を掴む手に力を込めた。

  • 145二次元好きの匿名さん25/01/19(日) 23:20:25

    「私は、……、道長は、どう思う?」
    「……あいつに、言わなきゃならないことがあるかもしれない。だから……逃げることだけはしねぇ。あいつに会って、ちゃんと、思い出さねぇと」
    「…………」
    「ナーゴ」
    「ううん、……ずっと、本当のことに近づくのが怖いって思ってる自分がいたの。でもこのままお別れなんて絶対嫌! それに……こんなモヤモヤした心のままじゃ、幸せになんてなれないから。まだ怖いけど、知りたいよ。あの時、何があったのか……あなたはきっと、それを知ってるんだよね」

    まだ形を成さない、霧のような過去の記憶。あの光景は、確かに今に繋がっているはずだ。向き合わなければ先に進むことはできない。いつかは来ると分かっていたその時は、きっと今なのだと。

    ようやく顔を上げた君たち三人の意志に、男はぐっと目を細めた。うんざりしているようにも、こうなることを分かっていたようにも見える、奇妙な表情。彼だって理解しているはずだ。代用品に過ぎないサヴァントごときに、君たちドールの歩みを止めることはできないってことを。

  • 146二次元好きの匿名さん25/01/19(日) 23:22:35

    「教えてくれるな?タイクーンがどこにいるのか。……お前の言う、世界平和の正体を」
    「…………知って納得できたなら、三人でこの町を出て、二度と立ち入らないと約束しろ」
    「わかった。できれば本人の意志も確認したいところだけどな」

    交わした簡素な契約に、男は目を閉じ、ふ、と息を吐き出す。その時間は直ぐに終わり、彼は背後に広がる街並みの奥、建物のなかでもひときわ過去の原型を保っている、町一番の屋敷へと目を向けた。

    「桜井景和は、あの屋敷にいる。あいつを、ずっと待っていた人のもとに」
    「──それ、って」

    ナーゴの声に緊張が満ちる。タイクーンを待っていた人。君たちの頭には、既に共通の人影が浮かび上がっているだろう。頷きを返し、男は淡々と、君たちには懐かしいその名を呟いた。

  • 147二次元好きの匿名さん25/01/20(月) 07:38:12

    沙羅がマジでラスボスなのか利用されているのか

  • 148二次元好きの匿名さん25/01/20(月) 14:59:29

    すごく不穏

  • 149二次元好きの匿名さん25/01/20(月) 20:30:12

    不穏だけど、先が気になるな

  • 150二次元好きの匿名さん25/01/20(月) 21:10:32

    〜〜〜

    大智「さて、少しキリは悪いけど、ここで今回のカルマを提示するよ。『3人以上の姉妹でこの町を出る』。今回はシンプルだし、普通に進めていれば未達成の心配もいらない、極めて良心的なカルマさ」
    景和・祢音「「どこが!?」」
    英寿「タイクーンを置いていってもいいと言ってるようにしか見えないな」
    ツムリ「ええとですね……一応、それでもシナリオはちゃんと進むようになってますから……」
    道長「なおさら性格悪いだろ!!」
    ツムリ「それは……はい……」
    祢音「ツムリちゃんって結構苦労人だよね」
    英寿「なまじっか感性が現代人寄りなところがあるぶん、変人ゲームマスター相手にはな。今回のNCは一応現代人なはずなんだが」
    景和「……"人"でいいのかな、くくり」
    大智「ちょっと?」

  • 151二次元好きの匿名さん25/01/20(月) 21:11:55

    〜〜〜


    ──冷たい身体だった。ずしりと重くて、ぐっしょり濡れていて。何度呼んでも、揺すっても、その目が開くことはなくて。


    なんで、と涙に濡れた声が響く。繰り返し、ただ戸惑いを吐き出すように。それはひどく辛く苦しげで、聞くだけで胸がきゅうと痛んだ。いや……本当にそれだけだった? 辛いのも苦しいのも痛いのも、叫んでいたのは、誰の。


    「なん、で、……」


    共鳴するように、唇から零した呟き。それに呼び覚まされて、君は意識を取り戻した。ふわふわとした感触が自分の身体を包み込んでいる。見上げた天井は多少黒ずんではいるものの、不思議と劣化を感じさせはしない。


    ……あれ、ここ、どこだ? ゆっくりと身体を起こし、なぜか目尻に滲んでいた水滴を拭う。綺麗に整えられたベッドの上。見覚えのない部屋の中。

    なんかちょっとデジャヴな気もするけど──……俺、さっきまで、何してたんだっけ?


    「──あっ」


    瞬間、揺れる視界の中で見た顔が脳裏によぎる。鏡じゃない。突然目の前に現れ、黒いフードの下で、自分を睨みつけていた男の顔──。突き飛ばしてきた手の甲にまで確固たる見覚えがあるほどに。あれは間違いなく、自分と全く同じ姿をしていた。



    【狂気判定】

    景和:dice1d10=8 (8)

  • 152二次元好きの匿名さん25/01/20(月) 21:25:46

    景和がずっとメンタル強者だなぁ、ここ最近
    他3人は今ガッタガタなのに
    狂気判定このセッションに入ってから失敗してないよね

  • 153二次元好きの匿名さん25/01/21(火) 07:09:18

    保守

  • 154二次元好きの匿名さん25/01/21(火) 14:44:31

    この先が怖いな…狂気判定多いだろうし…

  • 155二次元好きの匿名さん25/01/21(火) 21:15:11

    単独行動…余裕があるとは言えはやめに合流できるといいなぁ

  • 156二次元好きの匿名さん25/01/21(火) 23:48:43

    推定NC沙羅さんとの遭遇は判定マイナス補正入るだろうしなあ…

  • 157二次元好きの匿名さん25/01/22(水) 11:28:59

  • 158二次元好きの匿名さん25/01/22(水) 20:53:48

    「あーもう、なにがなんなんだよぉ……」

    情けなく泣き言を吐き出すが、頭は意外なほどに冷静だ。川に落ちた、わりには少しも濡れていない自分の身。あいつは最初からこれが目的だったのだろうか? 何のために? それに、仲間たちは大丈夫だろうか。そう簡単にやられるような人たちじゃないのはよく知っているが……。

    「──景和?」
    「っ!」

    状況を掴もうとするあまり、周囲への意識が疎かになっていたのだろう。突如響く、馴染みのある呼び名に、姉妹ではない誰かの声。警戒するには十分だ。
    どっと高鳴る心臓の音を聞きながら、反射的に懐の刀へ手を回した君は勢いよく振り返って──目を見開く。

    部屋に入ってきたところなのか、扉の前に立ち、信じられないものを見るような顔で君を一心に見つめる、一人の少女。君の心に住み着く、たった一人の特別なひと。
    言葉さえ出ない衝撃に、しん、とその場が静まり返る。目を覚まし、姉妹たちと再会したあのときにも等しい、全ての細胞が叫ぶような感覚が、君の脳裏を埋めつくした。

  • 159二次元好きの匿名さん25/01/23(木) 03:05:00

    あーやっぱり…

  • 160二次元好きの匿名さん25/01/23(木) 08:01:00

    感動の再会でいいのだろうか…

  • 161二次元好きの匿名さん25/01/23(木) 13:54:23

    本来安心と安定の光だった姉弟でこの空気になるの、ネクロニカだなぁ

  • 162二次元好きの匿名さん25/01/23(木) 21:53:15

    自覚ありなのかないのかで地獄の質感代わりそう

  • 163二次元好きの匿名さん25/01/24(金) 07:09:13


    ──

    薄く立ち上る煙が、空に曇天を広げている。

    『ここでお前らの親父さんとおふくろさんに感謝してないやつなんかいねーよ。おかげで、この町の人間は飢え死にせずに済んでんだから』

    店の仕入れと言いはり、各地に出向いては変わったものや実用品を集めている変わり者の青年などは時たまそう語ってくれた。最近は弦の張られた楽器に夢中らしい彼の店は、散らかっているのに不思議と居心地がよくて。それは彼の人柄もあったかもしれない。

    『だから、ってわけじゃねーけど。お前がそこまで背負い込むことないだろ。病気を治せるのなんか、医者か神様ぐらいだぜ?』
    『お前や沙羅ちゃんが食いもん届けてくれたからここまで持ったんだろ。赤の他人相手に、尊敬するわマジ』

    また一人、この世を去った者を送るための炎を窓越しに眺めながら、彼はそう言った。軽薄にも思える口調に反して、そこには宥めるような、慰めるような優しさがあって、だけど。

  • 164二次元好きの匿名さん25/01/24(金) 07:10:30

    曖昧な笑顔を返し、店を出て、一人きりの帰り道。思うのは『それでも』という葛藤ばかり。もしかしたら、他にしてあげれることがあったんじゃないか。なにか自分にできることが……。分かってる。決して優しくはないこの世界で、自分がやれることなんて限られているのだと。

    鬱々と沈み込む思考に比例し、視線は足元へと落ちる。刹那──丸くなった背にばしん、と無遠慮な衝撃が走り、いッたッ!と反射的な悲鳴が飛び出した。

    『なーにトボトボ歩いてんの、景和!』
    『ね、姉ちゃん……強いて』
    『こんな一撃も避けられないとは、我が弟ながら情けなしっ』
    『いや、どう見ても背後からの奇襲だったでしょ』

    腰に手を当て、彼女は大袈裟な動作でふんぞり返っていた。まだ痛む背中を擦りながら半眼で返せば、『がら空きなのが悪い!』と反省の色もない反応が返ってくる。

    『まったく、そんな気抜いちゃって。今日はもう姉ちゃんに任せてさっさと休みなさい』
    『えぇ? 大丈夫だってば。まだご飯の支度も終わってないし』
    『そんなの姉ちゃんに任せとき!そろそろ腕の見せどころかと思ってたのよね』
    『えっ、い、いいよ。またボヤ騒ぎ起こされたら困るし……俺がやるから、姉ちゃんは大人しくしてて』
    『なんだとう!今度は大丈夫、絶対! じゃ、おっさき〜!』
    『あ、ちょっと!!』

  • 165二次元好きの匿名さん25/01/24(金) 16:30:43

    言うだけ言って駆け出した彼女は、溢れんばかりの笑みを浮かべてこちらを振り返る。まるで追いかけっこに誘う子供だ。本当に自分よりも長く生きてるのか時々疑わしくなるほど無邪気で、自由で、だけどその明るさが、ずっと自分を守ってきてくれたことも分かってる。

    『景和、はやくー!』

    この世界で、たった一人だけの、大切な家族。どんな人だって幸せに生きてほしいと願ってるけれど……それでも、彼女だけは特別だった。
    勝てないな、と自然、口元に笑みが浮かぶ。さっきまで感じていた重い感情も姿を消し、心は妙に軽くなっていた。


    景和:記憶のカケラ【姉】更新

    姉妹たちに出会う前の記憶。過酷な世界にやるせなく心を揺らしながら、姉と二人で生きてきたかつての日々。大切だった。これから先もずっと、その幸福を守りたいと願った。……それはきっと果たされたはずだ。そうでなければならない。そうでなければ。

  • 166二次元好きの匿名さん25/01/24(金) 20:24:28

    ここでか…カルマも含めて分断させにかかっている…

  • 167二次元好きの匿名さん25/01/25(土) 08:01:17

    親子が何かの研究者だったのかな

  • 168二次元好きの匿名さん25/01/25(土) 14:52:24

    なんか経済的と言うか生活に余裕があるぽいのはさすが暗示幸福なのかな…

  • 169二次元好きの匿名さん25/01/25(土) 22:43:39

    最初から見直したけど沙羅さんがNCもしくは関係者なら景和の知識に手を加えたのは沙羅自身なのかな

  • 170二次元好きの匿名さん25/01/26(日) 08:36:33

    しばし言葉をなくし、呆然と見つめあい……先に動いたのは彼女だった。

    「けいわ……景和、景和……っ!」
    「ねぇ、ちゃ、んぶっ」

    いつになく俊敏な動作で。駆け寄る勢いそのままに飛びつかれ、君は再びシーツの上に倒れることになった。ぐぇ、と潰れた悲鳴が口から漏れるが、彼女はそれを機にする素振りもなく、ただ強く君を抱きしめる。

    「よかった、よかったぁ景和、やっと会えた……!」
    「姉ちゃ、っ重い、重いって!」

    反射的に飛び出た言葉は本心じゃない。照れくささ、というのは、ある種血縁的親族ならではの感情だね。そんな君の素っ気なさにも彼女は動じず、ぎゅう、と巻き付けられた腕は小さく震えていて。

    「…………」

    自分よりも小さなその身体を、君もまた、ぎゅっと抱きしめ返した。

  • 171二次元好きの匿名さん25/01/26(日) 19:05:29

    これがただの感動の再会で終わることを願う

  • 172二次元好きの匿名さん25/01/26(日) 21:08:27

    記憶のカケラ的には景和と沙羅と道長で一波乱ありそうだから楽しみ

  • 173二次元好きの匿名さん25/01/27(月) 00:11:09

    〜〜


    大智「……さて、ここでタイクーンは桜井沙羅への未練を獲得することが可能だ。選択は君に任せるよ」

    景和「え!?」

    英寿「普通なら新規での未練獲得は寵愛点の使用が必要だが、それはなしでいいのか?」

    大智「そうじゃなかったら詐欺だろう? まぁ、予告なしで分断させたお詫びみたいなものさ」

    景和「う、う〜ん、合流するまでに姉ちゃんと会話する機会はけっこうありそうだし……アリではある、のかな」

    祢音「メリットは『狂気点の枠が増える=精神崩壊のリスクが下がる』、デメリットは『精神崩壊したときの発狂内容が増える』とか? けっこう景和今余裕あるし、どっちでも良い感じはするよね」

    景和「……ちなみに、未練は指定?」

    ツムリ「"中立者の未練"から選択、或いはダイスという形にしようかと。状況が変化したらそれに応じて内容が変更になる可能性もありますが」

    景和「…………振ってみようかな、俺のドールにとっては、ある意味姉妹にも近い存在だと思うし」

    道長(変なのは出るな、これ以上変な状況にはなるな……ッ)

    英寿(必死だな……)


    【新規未練】

    景和→沙羅:dice1d10=4 (4)

  • 174二次元好きの匿名さん25/01/27(月) 00:30:12

    4【憐憫】
    どうして彼女はずっと一人だったのだろう。どうして一緒にいてやれなかったのだろう。どうして、彼女だけが……。

    発狂:〈過剰移入〉
    サヴァントに対する攻撃出目に-1。

    景和「【憐憫】かぁ。ちょっと後ろ向きだけど、自分はずっと姉妹と一緒だったのに、って後ろめたさがあるのかな」
    英寿「この状況では健全な感情とも言えるかもな。それがどう転がるかはかなり不穏だが」
    祢音「あぁ~、沙羅さんと戦いたくない〜〜……」
    道長「…………」
    景和「ま、まだ決まってないからね。こっちは俺に任せといて!色々話してみるから!」
    祢音「不安だなぁ……」
    大智「楽しくなってきたね、ツムリ」
    ツムリ「大智様はずっと楽しそうですが……?」

  • 175二次元好きの匿名さん25/01/27(月) 07:10:53

    戦うルートなら第二形態…ありそうだな

  • 176二次元好きの匿名さん25/01/27(月) 14:55:33

    道長が傷つけた相手は沙羅なのか景和なのか…

  • 177二次元好きの匿名さん25/01/27(月) 20:49:41

    ネクロニカのNCは性格悪くてなんぼな所あるからな…

  • 178二次元好きの匿名さん25/01/28(火) 00:56:44

    このレスは削除されています

  • 179二次元好きの匿名さん25/01/28(火) 01:10:15

    〜〜

    君たちのもう一人の同居人、桜井沙羅。あるいは恩人とも呼べる彼女に、無邪気に会いたいと言えるほど君たちは無知じゃない。
    一般人、なんて名乗った彼に連れられ、二人がいるという屋敷に向かうなかでも、一行には重い沈黙が落ちていた。その空気を振り払うように、ふとギーツは「にしても」と声を上げた。

    「見れば見るほど鏡写しだな。その見た目はネクロマンサーの趣味かなにかか?」
    「……ある意味ではそうかもな。悪趣味な奴だよ、あんたらにも同情するぐらいには」
    「へぇ、そんな言い方していいのか? お前にとっては主だろうに」
    「冗談……あんなやつに尽くす義理なんてない。……俺はただ、あの日守られなかったものを守りたいだけだ」

    先を歩く彼の表情は分からず、声からも感情は読み取れない。だが振り返ることのないその背中が妙に気にかかった。

  • 180二次元好きの匿名さん25/01/28(火) 01:11:32

    「……ねぇ、あなたは、……ううん、あなたも、景和なの?」

    迷いながら、それでもそっと舌に乗せられた問いに、再び君たちの間には緊張が走る。おい、と彼にしては珍しく責めるようにバッファが声を上げるのも仕方がなかった。なにせこの世界では、自分という個を証明する手段はどこにもない。個性も人権も尊厳も、ネクロマンシーの前には無用の長物だ。互いに握った手だけが自分の存在を示す旅路のなかで、その灯火を揺らめかせたくはないだろう。

    「……違うよ。俺は桜井景和じゃない」

    けれど警戒に反し、彼の返答は素直なものだった。微かに自嘲を含んだ声色は柔らかさを帯びて、皮肉にもそれが余計に君たちの姉妹を思わせる。

    「だけど」
    「俺があいつの代わりに着いていくからここから身を引けって言えば、お前は納得するのか」

  • 181二次元好きの匿名さん25/01/28(火) 01:14:00

    言い連ねようとすれば、打って変わった冷めた声にぴしゃりと跳ねのけられ、ナーゴは惑う視線を地面へと落とす。


    「それ、は……」

    「その言い方はずるいな、黒いの。お前がどういう存在であるのかと、俺たちが仲間であるタイクーンを求めることとは別の問題だろう」

    「……同じことだろ。本物はひとり、重要なのはたったの一つだ。俺は十分理解してる」


    話は終わりとでも言いたげに、男はまた口を閉ざし、歩調を早めた。彼の感情は読みにくいけれど、それでも君たちなりに感じ取れることはあるかもしれない。



    【行動判定:仮面に隠したもの】

    英寿:dice1d10=2 (2) +1

    祢音:dice1d10=4 (4)

    道長:dice1d10=7 (7)

  • 182二次元好きの匿名さん25/01/28(火) 07:24:25

    発言的には沙羅では無さそうで良かった…

  • 183二次元好きの匿名さん25/01/28(火) 08:10:42

    閲覧注意保守

  • 184二次元好きの匿名さん25/01/28(火) 12:08:15

    結構冷静な感じだよな…

  • 185二次元好きの匿名さん25/01/28(火) 21:17:04

    この態度だとやっぱ普通に大智くんか?

  • 186二次元好きの匿名さん25/01/28(火) 23:17:38

    ある意味と言うことは沙羅となにか取引でもしたのかな

  • 187二次元好きの匿名さん25/01/29(水) 00:34:38

    「……」

    誰よりも強く警戒心を抱いていたゆえか、やり取りを一人黙って見守っていたバッファの目には、君たちに一切の敵意のない彼の姿が正しく映し出される。

    正気を失っているわけでもなければ、殺意を隠している気配もない。彼が隠しているのは、もっと、思慮や憂いに満ちたなにかだろう。それは彼の言う"世界平和"に向けるものかもしれないし、或いは……自分たちに向けられたものかもしれなかった。

    「……そいつが何かなんて関係ないだろ。俺たちの知るタイクーンはあいつだけだ。あの日、お前を助けたのも」
    「そう、だけど」
    「なんだ、案外物わかりがいいな。タイクーンがいないのが相当ショックらしい」
    「無駄口叩いてるヒマはねぇって言ってんだよ!」
    「あーもう、こんなときにふざけないでよね!景和がいないとツッコミ私がやらなきゃじゃん!」

  • 188二次元好きの匿名さん25/01/29(水) 00:36:16

    何気なく話題を終わらせにかかった、そのバッファの内心に気づいているかは定かじゃないが──ギーツはふっと意地の悪い笑みを浮かべる。こうなればあとはいつものやり取りだ。掴みかかろうとするバッファの服を掴みながら、ナーゴは不満げに声を張り上げた。


    「……、さすがドール、我が強いな」


    背後のいざこざにちらりと目を向け、彼は呆れたように呟く。そこに、どことなく懐かしむような響きがあったことには、誰も気づくことはなかったけれど。



    【対話判定】

    英寿→

    祢音〈対抗〉:dice1d10=10 (10)

    道長〈保護〉:dice1d10=2 (2)


    祢音→

    英寿〈信頼〉:dice1d10=6 (6)

    道長〈恋心〉:dice1d10=5 (5)


    道長→

    英寿〈対抗〉:dice1d10=1 (1) +1

    祢音〈友情〉:dice1d10=9 (9) +1

  • 189二次元好きの匿名さん25/01/29(水) 09:42:53

    やっぱり景和なんだな…

  • 190二次元好きの匿名さん25/01/29(水) 19:14:23

    道長のダイスがまあまあ極端だな…

  • 191二次元好きの匿名さん25/01/29(水) 22:20:52

    なんか事情が絡み合っていそう

  • 192二次元好きの匿名さん25/01/29(水) 22:44:07

    英寿→祢音が対抗のままにナッテルーヨ

  • 193二次元好きの匿名さん25/01/30(木) 05:17:09

    保守

  • 194二次元好きの匿名さん25/01/30(木) 08:03:32

    このレスは削除されています

  • 195二次元好きの匿名さん25/01/30(木) 16:03:51

    長寿スレになってきたな…続き楽しみにしてます!

  • 196二次元好きの匿名さん25/01/30(木) 23:24:51

    >>192

    見落としてた、ありがとう!


    【対話判定】

    英寿→祢音〈憧憬〉:〇〇〇〇

    祢音→英寿〈信頼〉:既に0点のため減少なし

    道長→祢音〈友情〉:〇〇〇〇


    あと景和に未練取らせたのに判定忘れてました、ごめん! 通常の未練同様、3点埋まった状態になります


    【対話判定】

    景和→沙羅〈憐憫〉:dice1d10=10 (10) +1

  • 197二次元好きの匿名さん25/01/31(金) 07:48:05

    大成功なのらしいな…

  • 198二次元好きの匿名さん25/01/31(金) 16:38:01

    スレ落ち間隔が12時間→10時間になったらしいから保守

  • 199二次元好きの匿名さん25/01/31(金) 21:58:16

    めちゃくちゃキリが悪いですが次スレです!

    いつもありがとうございます、次回もまたお付き合いいただけると嬉しいです

    【閲覧注意/TRPG】復活のギーツ×ネクロニカ7|あにまん掲示板※注意ギーツライダー4人にTRPG『永い後日談のネクロニカ』をプレイしてもらうスレです・世界観やシステムの都合上、グロや暴力、非倫理、倒錯的シーン、キャラの曇らせや特殊な感情設定が多く含まれます(展開…bbs.animanch.com

    (そしてまさか大成功出すとは思ってなかったので、ダイスロールだけ処理します…)

    【大成功】

    景和→沙羅:dice1d10=7 (7)

オススメ

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