トリニティのスーパースター、ですか

  • 1◆gTlwfkD7ls25/01/04(土) 22:56:03

    そんなの、最初から居ませんでしたよ。
    まさか私のことも見抜けない人だとは思いませんでしたね。
    こんな形でお別れになるのは残念です。スズミさん。
    …虚しいですね。

    ここだけアリウスのスパイだった宇沢レイサ概念

  • 2二次元好きの匿名さん25/01/04(土) 22:57:19

    アリウス育ちであのキャラエミュできるの何かのバグじゃない?

  • 3二次元好きの匿名さん25/01/04(土) 22:59:03

    スズミとスイーツ部がエデン4章に絡んできそうね

  • 4二次元好きの匿名さん25/01/04(土) 22:59:42

    探偵の物でよくある露骨に怪しそうなやつのすぐ隣が真犯人のやつ

  • 5二次元好きの匿名さん25/01/04(土) 23:05:32

    これで実はスズミもアリウス出身(蜂起のトリガーは本来はスズミの役割で指示を待っていたが、知らないところで計画が変更されてレイサを使うシナリオになった)とかだと超面白い

  • 6◆gTlwfkD7ls25/01/04(土) 23:06:49

    関係性ダイス(レイサ→対象、高いほど好印象)

    スズミdice1d100=33 (33)

    カズサdice1d100=49 (49)

    トリニティdice1d100=13 (13)

    アリウスdice1d100=9 (9)


    >>5それも味わい深いかもしれない

  • 7二次元好きの匿名さん25/01/04(土) 23:07:39

    かなりばにたすだよこれ!!

  • 8二次元好きの匿名さん25/01/04(土) 23:07:55

    身内以外大体嫌い!身内もそんなに好きではない!ばにたす!

  • 9二次元好きの匿名さん25/01/04(土) 23:08:47

    もう既に精神がやられちゃってる可能性が高い
    おいたわしい

  • 10二次元好きの匿名さん25/01/04(土) 23:09:32

    このレスは削除されています

  • 11二次元好きの匿名さん25/01/04(土) 23:11:43

    まあトリニティ嫌いなのはアリウスならそりゃそうだし
    あんな環境ならアリウス嫌いなのもそりゃそうだし
    むしろカズサとスズミのことを好きとまではいかないがそこまで嫌いではなさそうなだけまだ全然救いがある

  • 12◆gTlwfkD7ls25/01/04(土) 23:12:51

    お労しやレイ上


    なんでトリニティが嫌いなの?

    dice1d3=1 (1)

    1.アリウスの教育の賜物

    2.蹴落とし合いが頻発してるのを見た

    3.両方

    なんでアリウスが嫌いなの?

    dice1d4=1 (1)

    1.日常生活の素晴らしさを見たから

    2.カズサの影響

    3.自警団として感謝されるのが嬉しかった

    4.全部

  • 13◆gTlwfkD7ls25/01/04(土) 23:19:08

    …私はトリニティが憎かったんです。

    なぜならそうやって教えられたから。

    実際トリニティは腐ってました。

    権力争い、根付いた差別意識、蹴落とし合い…

    でも、でも、初めておひさまの下で「普通の」生活をしました。とっても素晴らしかった。

    だから、だから…アリウスさえ憎くなってしまったんです。


    アリスクとの関係性(左がレイサから、右が対象から)

    サオリdice2d100=84 48 (132)

    アツコdice2d100=8 50 (58)

    ヒヨリdice2d100=99 49 (148)

    ミサキdice2d100=26 93 (119)

  • 14二次元好きの匿名さん25/01/04(土) 23:21:44

    この好感度の振れ幅…レイサも元スクワッドなのかな?
    サオリとヒヨリへの好感度はやたら高いな!

  • 15二次元好きの匿名さん25/01/04(土) 23:23:09

    極端!!!

  • 16二次元好きの匿名さん25/01/04(土) 23:23:33

    「お姫様」に思うところでもあったのだろうか

  • 17◆gTlwfkD7ls25/01/04(土) 23:25:50

    議論の余地を残したいので安価とダイスで理由募集します

    アツコ嫌いの理由

    ヒヨリ好きの理由

    ミサキに好かれている理由

    >>18>>21でいきます

  • 18二次元好きの匿名さん25/01/04(土) 23:26:21

    ミサキはなんでそなんなレイサ大好きなんだ

  • 19二次元好きの匿名さん25/01/04(土) 23:29:29

    姫とか呼ばれて周りから大切にされてるのが嫌い
    ヒヨリは弱そうなので好き
    ミサキはアリウスでの人格殺しきってスーパースターになりきれるような精神性に憧れてるとかで

  • 20二次元好きの匿名さん25/01/04(土) 23:30:22

    元々アツコの属していた勢力とは敵対派閥だった

  • 21二次元好きの匿名さん25/01/04(土) 23:31:24

    ヒヨリの生き別れの妹だがヒヨリからは気づかれていない

  • 22◆gTlwfkD7ls25/01/04(土) 23:36:27

    アツコ

    dice1d2=1 (1)

    1.>>19

    2.>>20

    ヒヨリ

    dice1d2=2 (2)

    1.>>19

    2>>21

    ミサキは出なかったので>>19さんのでいいかな?

  • 23二次元好きの匿名さん25/01/04(土) 23:40:06

    ヒヨリと血縁になったね
    家族ができたよやったね

  • 24二次元好きの匿名さん25/01/04(土) 23:42:10

    よくよく見たらレイサミサキのこともまあまあ嫌いだよね

    嫌いなもの多くない?

  • 25二次元好きの匿名さん25/01/04(土) 23:42:19

    「全ては虚しいのに、なんで"姫"なんて特別扱いしなきゃいけないんでしょうかね?」ってことかぁ

  • 26◆gTlwfkD7ls25/01/04(土) 23:43:26

    アツコさんは嫌いです。
    こんな大凡人間が生きる環境じゃないところで、自分本来の性格でお姫様なんか呼ばれて、大切にされて。
    なんでこんな虚しいところで、特別扱いなんかされてるんですか。
    私なんか向こうじゃベタベタと笑顔を貼り付けて、愛想振りまいて、やっと居場所が出来たのに。
    ヒヨリさんは大好きです。だって私のたった1人の家族ですから。向こうは気づいてないみたいですが。

  • 27二次元好きの匿名さん25/01/04(土) 23:45:09

    鬱屈している……それでも身内が好きと言えるだけましなのだろうか

  • 28◆gTlwfkD7ls25/01/04(土) 23:47:15

    そういや最近、おんなじスパイのアズサさんを観ませんね。どこ行ってるんでしょうか。


    アズサとの関係性

    dice2d100=2 47 (49)

  • 29二次元好きの匿名さん25/01/04(土) 23:48:37

    本当このレイサはさぁ!!
    50ギリギリまで好感度稼いだカズサが割と偉業な気がしてきた

  • 30二次元好きの匿名さん25/01/04(土) 23:48:46

    ひっっっっくいなぁ

  • 31二次元好きの匿名さん25/01/04(土) 23:49:54

    ヒヨリの次点の好感度稼いだサッちゃんも命を救うくらいのことはしてそうな気がしてきた

  • 32二次元好きの匿名さん25/01/04(土) 23:50:46

    スズミの銃に刻まれてたヴァニタスの文字を捨てたのが少し気に食わなかったとかありそう

  • 33◆gTlwfkD7ls25/01/04(土) 23:53:30

    ちょっとレイサさんみんなのこと嫌いすぎんか?

    ばにたすしすぎだろ…


    アズサのことが嫌いな理由

    dice1d4=4 (4)

    1.アツコと同じくサオリに大事にされてるから

    2.このあと補習授業部と仲良くしてるのを知る

    3.単純に興味がない

    4.全部


    サオリのことを好きな理由

    dice1d4=4 (4)

    1.命の恩人、スーパースターを名乗るきっかけ

    2.スクワッドの為に動いてるのを見ている

    3.育ての親だから

    4.全部

  • 34二次元好きの匿名さん25/01/04(土) 23:54:07

    アリウス生として見習いたいと思える相手に好感度が高い?

    サオリ→ばにたすだし強い、生きていけそう(ただ自分はそこまで強くなれないかも)
    アツコ→特別扱い
    ヒヨリ→ばにたすだし立ち回りが上手い、卑しく生きていけそう
    ミサキ→生きていけなさそう
    アズサ→心が強すぎ、ばにたすじゃないじゃん

  • 35二次元好きの匿名さん25/01/05(日) 00:00:43

    全部一択という本当極端なレイサ
    よき

  • 36二次元好きの匿名さん25/01/05(日) 00:03:08

    アズサに対する

    > 単純に興味がない

    は嘘だろ


    憎悪かコンプレックスかが滅茶苦茶に渦巻いてそう

    自分は捨てたものを同じように出自を明かしても待ち続けてるとか……


    なんか4章あたりの裏で補修授業部に襲撃仕掛けてそう

  • 37二次元好きの匿名さん25/01/05(日) 00:07:36

    レイサにとってのヒーロー像はサオリ
    育ての親ということはスクワッドと一緒に育った?けどヒヨリが生き別れの姉妹ならあんまり接点ない?

  • 38◆gTlwfkD7ls25/01/05(日) 00:13:03

    >>36確かに興味ないは違うかも


    サオリさんは好きですよ。

    私に手を差し伸べてくれて、育ててくれて…

    しかも、スクワッドの皆の為に誰よりも働いてますから。

    まさしくあれはスーパースターだと思います。

    けど、気に入らないなって思うのが、アズサさんも一緒に大事にしてるところなんです。

    アズサさんもアツコさんと同じで、素の自分を愛してもらえてる。スクワッドだけじゃなくて、トリニティの人にも。私はそんなことなかったのにな。

    っと、電話です。相手は…サオリさんですね。

    「はい、レイサです」

    『レイサ。いよいよ明日だ。大丈夫だな?』

    「はい。大丈夫です」

    『そうか、頼むぞ』

    「ええ」

    「誰からですか?レイサさん」

    「あー、杏山カズサに頼みごとをしてたんですよ!」

    「そうですか。では今日も自警団任務、行きましょう」

    「はい!このトリニティのスーパースター、宇沢レイサに―」

    「―お任せ、くださいっ!!」

  • 39二次元好きの匿名さん25/01/05(日) 00:15:17

    なんか、進撃のライナーがちらつくのだが

  • 40二次元好きの匿名さん25/01/05(日) 00:20:13

    >>36

    好きの反対は嫌いでなく無関心とも言う

    無関心は簡単に言えば興味がないとも言えるだろう


    つまり、ギリギリ嫌いって言えるぐらいには無関心なのかもしれない

  • 41◆gTlwfkD7ls25/01/05(日) 00:31:32

    いよいよ、エデン条約調印式が始まります。
    アリウスはこの会場を襲撃して、ゲヘナ、トリニティ双方を破壊します。
    私は会場内部、爆撃から逃れられるところに配置され、ミサイルの着弾と同時に攻撃を開始します。
    早く会場へ行かないと。
    「あれ、宇沢じゃん」
    「あ!杏山カズサ、おはようございます!!」
    「うるさ…相変わらず元気でいいねぇ」
    「はい!私のこれが取り柄ですから!!」
    最近、演技に箔が付いてきてしまった自分が気持ち悪い。
    「で、どこ行くのさ」
    「今から調印式会場に、警備のお手伝いをしにいきます!」
    「えっ、エデン条約の?あそこって正実の部隊しか入れないんじゃ…」
    「自警団もお手伝いすることになったんです!」
    「あーそーゆこと。じゃあ、気を付けてね」
    「はいっ!頑張ります!!」
    こんな取り繕った私を演じるのも、今日が最後です。やっとスーパースター"ごっこ"も終わる…
    うれしいはずなのに、なんでちょっと悲しいんですかね?

  • 42二次元好きの匿名さん25/01/05(日) 03:01:33

    じんかくが こんらん しはじめている

    私はアリウス 私はアリウス 私はスーパースター
    ……? 私は……?

  • 43◆gTlwfkD7ls25/01/05(日) 07:36:20

    「所定の位置につきました。いつでもいいですよ」
    『分かった、ミサイルの弾着に備えろ。そろそろ始めるぞ』
    「了解です、サオリさん」
    両学園の代表が登壇したようです。そろそろ作戦開始ですかね。
    「レイサさん、状況どうですか」
    「問題ありません!」
    「そうですか、良かったです。…ん?」
    「どうかしましたか?」
    「いや、なんか、空が光って―」
    次の瞬間、爆音が会場の方から響きました。作戦開始の合図です。
    「…な、何が起こって…レイサさん、私たちも救援に―」
    迷わずスズミさんに愛銃を突きつけて、引き金を引きます。ショットガンをこの距離から食らえば、致命傷になりうるでしょう。
    「…レイサさん?な、なんで、どうして」
    言い終わる前にもう一発撃ち込みました。
    「あなた、トリニティ、の、スーパースターって」
    「トリニティのスーパースター、ですか」
    取り繕ったもう一人の私。とてつもなく、醜いもの。
    「そんなもの、最初から居ませんでしたよ。こんな形でお別れになるなんて、残念です。守口スズミさん」
    「レイサさ―」
    どがん、と銃声が響いた瞬間、スズミさんは動かなくなりました。
    「…虚しいですね」
    ゲヘナのトップはサオリさんが始末する手筈です。私は先生とトリニティのトップを始末しに行きましょう。

    部活行ってきます。

  • 44二次元好きの匿名さん25/01/05(日) 08:31:50

    部活(アリウススクワッド)

    引き金を引いてしまった
    カズサたちと遭遇するのが楽しみ

  • 45◆gTlwfkD7ls25/01/05(日) 13:14:44

    >>44部活はリアルの方ですね。

    冬はラントレが多くてしんどいんじゃ…



    現場はかなり混乱しています。これに乗じて先生を始末しましょう。

    と、あれは…ミサキさんと、ヒヨリさんですね。怪我してるみたいですが…

    「レイサ…」

    「ミサキさん、ヒヨリさん、大丈夫ですか」

    「平気…だけど、先生を逃がした。護衛に空崎ヒナが付いてる」

    「追跡は?」

    「あ、さっきリーダーが…」

    「わかりました。2人とも遮蔽に身を隠してください。私はサオリさんと先生を追います」

    「わかった…くれぐれも気を付けて」

    「ええ」

    早くしないと取り逃がしちゃいますからね。


    「…っ、敵の増援…?」

    ついに先生に追いつきました。サオリさんとハサミ打ちの形で、空崎ヒナと先生を包囲します。

    "まいったね、まさか…レイサまでそっち側だったなんて"

    「騙してしまってすみません。でも、これが私の本性です。悪く思わないでください」

    ショットガンを構えると、ヒナさんも応戦の構えに入ります。

    「…来なさい。先生には指一本触れさせない…」

    「ほう。やれるものならやってみろ」

    「ええ、望むところです」


    戦闘開始(レイサオリは合計値、数が大きい方が優勢)

    ヒナdice1d500=280 (280)


    レイサdice1d150=32 (32)

    サオリdice1d150=145 (145)

  • 46二次元好きの匿名さん25/01/05(日) 16:48:21

    やっぱりヒナはすげぇよ

  • 47二次元好きの匿名さん25/01/05(日) 16:49:08

    数値の規模感が実際に各キャラの強さ感出てるの草

  • 48二次元好きの匿名さん25/01/05(日) 16:54:35

    こうしてスイーツ部や自警団に影を落とす事でトリニティからアリウスへのヘイトが更に高まって美しい結末に近付くんですね

  • 49二次元好きの匿名さん25/01/05(日) 17:09:17

    >>48

    美しい……美しい?

    そうかなそうかも


    というか中学時代のカズサとの関係もあるしこのレイサは多分アズサより前からトリニティに潜入してたんだよね

  • 50二次元好きの匿名さん25/01/05(日) 17:13:30

    調印式でスズミが行動不能になると、この後重傷の先生を搬送したセナの救急車が囲んできたトリモブ追い払えなくて治療間に合わなくなりそうだか
    まぁなんとかなるだろ!

  • 51二次元好きの匿名さん25/01/05(日) 17:18:52

    他のトリニティ生に頑張ってもらおう

    先生にちょっと後遺症残りそう

  • 52◆gTlwfkD7ls25/01/05(日) 18:54:37

    流石にヒナが強いですね

    「…手強い…っ」
    流石ゲヘナ最強、手負いでも一筋縄では行きません。
    2対1の状況でも突破口が見えません。
    ですが、これは先生を始末できるかどうかの話。一瞬でも押し込んで、先生への射線さえ確保できれば…!
    「…ぅおお!!」
    「っ!」
    一気にヒナさんの懐へ潜り込んで、滅茶苦茶にショットガンを乱射。これで、サオリさんが先生を撃てる機会ができました。
    「感謝する、レイサ…!」
    「…させない!」
    しかし、ヒナさんは無理矢理体を捩って、サオリさんへ弾幕を張ります。
    何発かがサオリさんに命中し、照準が狂ったようでした。
    “っぐ!”
    サオリさんの放った弾丸は先生の横っ腹に当たりましたが、致命傷になるほどではなさそうです。
    「もう一発…!」
    が、しかし。
    「先生、手を!」
    奥の路地から急に現れたゲヘナの救急車が、先生とヒナさんを回収していきました。
    「…取り逃がしちゃいましたね」
    「…ああ。先生に一発食らわせたが、あれで絶命するかどうか…」
    「取り敢えず、皆さんのところへ戻りましょう。
    向こうも大分ケガしちゃってましたから」
    「そうだな…」
    「…宇沢、あんた、なに、してんの…?」

  • 53二次元好きの匿名さん25/01/05(日) 19:12:50

    あ……

  • 54二次元好きの匿名さん25/01/05(日) 19:33:06

    ここでカズサが登場か。他のスイーツ部メンバーはどうしてるんだろう?

  • 55二次元好きの匿名さん25/01/05(日) 19:37:30

    この辺から色々宇沢アリウスの影響が出てきそう

    まぁでも所詮は好感度49だから!
    99のヒヨリと84のサッちゃんには敵わないからね!
    (現状三番手)

  • 56二次元好きの匿名さん25/01/05(日) 19:39:20

    レイサが味方の振りしてヒナ回避して先生に近づいてからバン!みたいな奇策使わなくてよかった……
    でもまぁ精神状態的にもうトリニティの仮面被れないからやろうとしてもすんなりとは無理なんだろうな

  • 57二次元好きの匿名さん25/01/05(日) 19:44:51

    >>50

    そもそもミネの威光(悪評)を以てしても膠着状態に追い込むのが手一杯のトリカス軍団だぞ?自警団介入がなければセリナハナエもろとも潰して先生●ぬ可能性あるわ

  • 58二次元好きの匿名さん25/01/05(日) 20:00:31

    カズサに対して普段からは想像できないくらい冷たい目と侮蔑に満ちた表情を見せてほしい

  • 59二次元好きの匿名さん25/01/05(日) 20:02:35

    ちょうど宇沢のSSが二本進行してるんだけど温度差がヤバい…

  • 60二次元好きの匿名さん25/01/05(日) 20:07:07

    >>58

    多分これスイーツ部イベを経てるんだよね

    情緒……

  • 61◆gTlwfkD7ls25/01/05(日) 20:16:02

    >>55

    普通に話の合う人くらいに思ってそうなのがまた…


    「…杏山カズサ」

    「あんた、さっき、先生撃って…え、な、え?」

    見つかりたくない人に見つかっちゃいましたね。嫌だな、今、この人と会話するの。

    「いやぁ!じゃれ合ってただけですよ!!それよりもなんでこんなところへ?」

    「じゃれ合ってただけって…あたし、あんたのこと心配して、それで…」

    「私はこの通り元気一杯です!えへん!」

    「…違うでしょ」

    …流石に無理がありますね。

    「レイサ、撃つか?」

    「いえ、これは私の問題です。宇沢レイサにお任せください」

    そう、これは私の問題です。サオリさんは関わらなくていいんです。

    「あんた、あたしになんか隠してたでしょ…」

    「杏山カズサ。早くここを離れてください」

    「嫌。あんたから訳を聞くまで逃げない」

    「そうですか。では―」

    歪な人間関係は、全部ここで清算してしまいましょう。

    「杏山カズサ。あなたに決闘を申し込みます」

    「…いつもはノらないけど、受けて立つ」

  • 62◆gTlwfkD7ls25/01/05(日) 20:17:01

    ダイス忘れてた


    戦闘開始

    カズサdice1d100=17 (17)


    レイサdice1d100=55 (55)

  • 63二次元好きの匿名さん25/01/05(日) 20:33:59

    惨敗で笑えない

  • 64二次元好きの匿名さん25/01/05(日) 20:37:14

    アリウス式レイサには敵わないか……精神デバフもデカそうだしね

  • 65◆gTlwfkD7ls25/01/05(日) 20:39:01

    「がっ…」
    「私の勝ちです、杏山カズサ」
    結局、いくら中学で喧嘩無敗だったとしても、アリウスで人を殺すために鍛えられた私には敵わないんです。
    「宇沢、なんで…」
    「…最初からこうなるはずだったんですよ」
    「そんなこと言わないでよ…またいつもみたいにさ、大声で私のこと呼んでよ、ねえ…」
    いつも、ですか。あの無理矢理作り出した、偶像みたいな私のことですか。
    「それは私じゃない、別の何かです。本当の宇沢レイサは、今の私なんですよ」
    なぜか胸に苦いものがこみ上げて来ます。
    …別に、あなたが憎かったわけじゃないんですよ。
    「レイサ、撤退命令だ。ティーパーティーの増援が来る前に退くぞ」
    「了解です」
    「待て…待ってよ、宇沢!」
    これでいいんです、これで…

  • 66二次元好きの匿名さん25/01/05(日) 21:04:33

    さて、ここからどうなるのか

  • 67◆gTlwfkD7ls25/01/05(日) 21:18:08

    そろそろストックが尽きそうです…やっべぇ

    あのあと、ヒヨリさんたちを回収して、拠点へ戻ってきました。
    今はヒヨリさん達の治療をしつつ、戦果発表中です。
    「で、リーダー、先生はどうだったの?」
    「どうだかな…一発当てはしたが、絶命に至ったかどうか…予想より空崎ヒナの抵抗が激しかった」
    「そ、そうですね…まさか手負いなのに、3人とも返り討ちにあうなんて…死んじゃうかと思いました」
    「こっちも正実の警護が堅くて、桐藤ナギサまでたどり着けなかった…」
    正直言って、今回の戦果は上々とは言えません。飛行船の撃墜でゲヘナの生徒会は排除できましたが、桐藤ナギサを逃してしまいました。先生の安否も未確認です。
    「…これではマダムに何て言われるか…」
    「じゃ、じゃあ…私たちはマダムに…うわぁん!もうおしまいです!」
    ヒヨリさんの気持ちもわかります。このまま排除に失敗すれば、明日の保証はありません。
    「待って。姫が何か…」
    見ると、アツコさんが手話で何かを伝えようとしています。
    「…次のチャンスもある。焦らずやろう、か。それもそうだな」
    「次ですか…トリニティの本丸を攻めるんですよね?」
    「ああ…っ?待て、静かに」
    サオリさんが何かを見つけたようです。耳を澄ますと、廊下から誰かが歩いてくる音がします。
    「…誰だ!」
    「…サオリ」
    そこに居たのは、私と同じ内通者のアズサさんでした。

  • 68◆gTlwfkD7ls25/01/05(日) 21:23:59

    書いてたらsee-sawさんの「あんなに一緒だったのに」が流れてきちゃいました。

    「アズサ…一体何の冗談だ?」
    「冗談じゃない、本気だ。こんなの間違ってる」
    信じられない光景が広がっていました。アズサさんが、サオリさんに銃を突きつけています。
    「アズサさん。やめてください。じゃないと、私はあなたを撃たなきゃいけない」
    「レイサ…レイサならわかるだろ。こんなこと、していいわけないって」
    「…まあ、想定はしていた。百合園セイアを始末しなかったんだろう?」
    「…っ、ああ。人殺しは…だめだと、気づいたから」
    そうか。結局、アズサさんは人殺しになる覚悟を持っていなかったんですね。私は杏山カズサを撃ってまで、今までの自分と決別したっていうのに。
    「そういうことならあなたは敵です。残念ですけど、死んでもらいます」
    「死ぬのは皆の方だ」
    その瞬間、ヒヨリさんの頭上で何かがスパークするのが見えました。気づいたら、私は走り出していました。
    「姉さ…危ない!」

  • 69二次元好きの匿名さん25/01/05(日) 21:33:00

    これでもしレイサが死んでしまったらスイーツ部の皆の心はどうなるんだろうなぁ

  • 70◆gTlwfkD7ls25/01/05(日) 21:52:14

    咄嗟にヒヨリさんを庇って、爆風をもろに受けました。
    「だ、大丈夫ですか!?私なんかのために…」
    「人一倍頑丈なので大丈夫です…っ」
    「くらえ…っ!」
    アズサさんが私に銃口を向けていました。くらったダメージのせいで、まともに体が動いてくれません。
    しかし、銃声がした次の瞬間、射線上にミサキさんが飛び出してきました。蜂の巣にされたミサキさんは私のほうへ倒れ込んできました。
    「ミサキさん!」
    「…平気、だから…大丈夫…」
    そう言って、ミサキさんは気を失ってしまいました。
    「アズサ…よくも!」
    「サオリ…!」
    2人が撃ち合っています。援護したいですが、体が動きません。
    サオリさんはアズサさんの攻撃をかわしきって、胸と頭に一発ずつ叩き込みました。アズサさんが倒れ、それを足で踏みつけました。
    「…そんなに死に急ぐなら、私が引導を渡してやる」
    そう言うと、サオリさんはアズサさんに銃弾を叩き込み始めました。何発も、何発も、殺すために。
    「ぐ、う”ああ”あ”っ!」
    アズサさんが雄叫びを上げながら足を跳ね除け、逃げていきました。

  • 71二次元好きの匿名さん25/01/05(日) 22:04:15

    レイサが増えた分アリスク有利なはずなんだけどあんまりそう言う感じしないのはやっぱり色々引きずるものがあるからだろうか

  • 72二次元好きの匿名さん25/01/05(日) 22:08:53

    このレスは削除されています

  • 73二次元好きの匿名さん25/01/05(日) 22:10:42

    夕暮れはもう違う色なのはアズサとレイサかレイサとカズサか

  • 74◆gTlwfkD7ls25/01/05(日) 22:22:09

    「逃がしていいんですか?」
    「良い。どうせ、これを取り返しにやってくる」
    サオリさんは、アズサさんが落としていったぬいぐるみを拾い上げました。たしか…モモフレンズでしたっけ?
    「こんなもの…ん?」
    「…電子音?」
    どこからか、タイマーのような音が聞こえます。
    「この中か…っ!?」
    ぬいぐるみの中に、ヘイロー破壊爆弾が入っていました。これを食らえば、いくらサオリさんでも死んでしまいます。
    横からアツコさんが走ってきて、サオリさんを庇いました。爆弾が炸裂し、アツコさんは爆風をモロに食らいました。
    「姫っ!」
    サオリさんが駆け寄ります。
    「…よかった、カバーのお陰で気絶で済んでる」
    「う”っ…サオリさん、ちょっと、はずします…」
    「…ああ…無理しなくていい。レイサ」
    「ここまで来たんです。降りませんよ」
    「そうか…」

    「う”え”え”えぇ…」
    私は吐きました。胃の中のものを全部。
    ヘイロー破壊爆弾に怖気づいたわけじゃないんです。
    ただ、アズサさんやアツコさんが傷ついたとき――

    ――気味がいいと思ってしまった自分が、心底気持ち悪かったんです。

  • 75二次元好きの匿名さん25/01/05(日) 22:53:41

    病んでるーー病んでるよーー
    アリウスで育ったし順当といえば順当なのかもしれんけど

    見返して思ったけど露骨に好感度高いミサキ以外はみんなレイサへの感情50弱ですごいフラットなんだよね
    そういう処世術だったりするのかなとちょっと思った

  • 76二次元好きの匿名さん25/01/05(日) 23:22:11

    「宇沢ぁぁぁああああ!」
    「杏山カズサぁぁぁああああ!」
    って種わりながら互いの名前を呼びながら殺し合いする二人が見れたりする?

  • 77二次元好きの匿名さん25/01/05(日) 23:30:19

    これレイサが唯一の死者になるんじゃない?

  • 78二次元好きの匿名さん25/01/05(日) 23:34:14

    >>77

    その場合冷たくなって動かなくなったレイサを抱えるカズサのシーンが有りそう

  • 79二次元好きの匿名さん25/01/05(日) 23:36:15

    >>78

    ワンピのカン十郎みたいな死に方になりそう

    「スーパースターの私とは、ライバル同士でしたからね……」って

  • 80二次元好きの匿名さん25/01/06(月) 00:09:37

    何!?アリウスレイサなんて僕のデータに無いぞ!!!でも病みレイサとかマジ好きなのでもうどんどんデータくれ

  • 81二次元好きの匿名さん25/01/06(月) 02:51:46

    >>76

    最後は武器を失って殴り合いになるんだよね……

  • 82二次元好きの匿名さん25/01/06(月) 08:20:45

    このレスは削除されています

  • 83二次元好きの匿名さん25/01/06(月) 08:22:45

    アリウスレイサの最期だけどカズサを庇って致命傷を負うとかそんな感じかな?

  • 84二次元好きの匿名さん25/01/06(月) 08:57:55

    「そうです。貴女がいい。ーーーー貴女になら、殺されてもいい。このエデン条約という舞台の上では……貴女と私はライバルだったから」

    「殺すつもりで来てください。でないと私には勝てませんよ、杏山カズサ」

    って言って死に場所をキャスパリーグに見出すレイサか……

  • 85二次元好きの匿名さん25/01/06(月) 09:07:58

    姫の事ばかり考えているサオリという現実に絶望して全てを呪って逝きそうなレイサですね…

  • 86二次元好きの匿名さん25/01/06(月) 09:28:47

    姉がいるのに……
    姉も姫ばっかり?そうだね……

  • 87二次元好きの匿名さん25/01/06(月) 09:53:29

    アリウスに侵入してアツコを助けミカも助け
    全てがハッピーエンドだと思っていた所にレイサの死を知らされる先生

  • 88二次元好きの匿名さん25/01/06(月) 10:25:54

    生きよ其方は美しい

  • 89◆gTlwfkD7ls25/01/06(月) 14:06:55

    少し前。

    息が乱れる。撃たれた所が痛い。
    なんとか助けを借りて戻ってこれましたが、これからどうすれば…
    「どいてください、急患なんです…!」
    「ゲヘナの救急車なんか入れるわけが無いでしょう!?」
    「でも、早くしないと…先生が…!」
    先生…あの救急車、先生が乗ってるんでしょうか。なら、助けないと…
    腰のあたりのフラッシュバンをつかんで投擲。
    バツンッ!キィィィィン…
    「っ、誰…?」
    「…いま、の、うちに、入ってください…」
    「お困りのようだね?助太刀するよ」
    「ゲホッ…自警団として、見過ごすわけには行かないでしょう…!」
    「ありがとうございます…!」

    「あの…助けてくれて、ありがとう、ございます…」
    「いいんだ。これもカズ…友人のお願いだからね」
    「あの…お名前は?」
    「名乗るほどのものでもないけどね…柚鳥ナツ、スイーツ部のしがない一部員だよ。あなたは?」
    「…トリニティの、走る閃光弾…守口スズミです…!」
    レイサさん。今度会ったら、ちゃんと話をしましょう。

  • 90二次元好きの匿名さん25/01/06(月) 14:09:33

    良かったスズミの不在で命を落とす先生はいなかったんだね

  • 91二次元好きの匿名さん25/01/06(月) 14:16:33

    ちゃんと話をできないままレイサの命が尽きてしまったらスズミは

  • 92◆gTlwfkD7ls25/01/06(月) 14:55:16

    書くの遅くてごめんなさいね…

    「レイサ、そろそろ起き…てたか」
    結局、一睡もできないまま朝を迎えました。気分が悪いです。
    「はい、起きてますよ。今日はトリニティ攻めでしたっけ」
    「いや、その前に古聖堂の方へ行く。ユスティナ聖徒会の戦力を補充しないといけない」
    「あー、なるほど。了解です」
    いちいち補充しないといけないのは面倒ですね。
    まだ爆風を食らった所が痛いですが、体に鞭打って立ち上がります。
    見ると、私以外の全員が準備を終えていました。
    「行きましょう」
    いち早くトリニティを破壊しないと。

    古聖堂に着きました。
    着弾地点から遠かった大聖堂以外はほぼ全て瓦礫の山と化しています。
    「ここで儀式をやって、戦力が揃ったらトリニティを破壊する」
    「…やっとここまで来たんだね」
    「な、長くて、苦しかったですね…」
    「でももう終わりですよ。頑張りましょう」
    そう。もう終わるんです。全てに決着がつくんです。
    「そんなことはさせません!」

  • 93二次元好きの匿名さん25/01/06(月) 15:13:54

    スレ主のペースで出来ればスレ落とさない様にだけ進めてくれれば

    レイサはこのままスクワッドと行動共にする感じかな
    一年以上トリニティに潜伏してたからこそヒフミのブルアカ宣言が色んな意味でブッ刺さりそう

  • 94二次元好きの匿名さん25/01/06(月) 15:15:46

    水を差すようで申し訳ないが...スズミは守月ですぜ兄貴...

  • 95二次元好きの匿名さん25/01/06(月) 15:18:04

    自分を守月スズミだと思い込んだ守口スズミがいる

  • 96◆gTlwfkD7ls25/01/06(月) 15:21:56

    >>94>>95うへぇミスりまくってるよぉ

    >>93ありがとうございます。ぎなぎなやっていきますね


    声が聞こえました。そちらを向くと、先生とアズサさん、そしてアズサさんと仲良くしていた3人が、瓦礫の山の上に立っていました。

    そのうちの一人、トリニティの一般的な制服を着た人が話し始めました。

    「私には好きなものがあります!平凡で、大した個性もない私ですが……自分が好きなものについては、絶対に譲れません!」

    平凡ですか。平凡であることは、何より幸せなんですよ。

    私は平凡にすらなれやしませんでしたから。

    「友情で苦難を乗り越え、努力がきちんと報われて、辛いことは慰めて、お友達と慰め合って……!苦しいことがあっても……誰もが最後は、笑顔になれるような!そんなハッピーエンドが私は好きなんです!!」

    そうですか。じゃあ、あなたたちが幸せになったら、私たちは幸せになれるんですか?

    「私たちの描くお話は、私たちが決めるんです!終わりになんてさせません、まだまだ続けていくんです!」

    「私たちの物語……」

    「私たちの、青春の物語を!」

    後ろから、日が昇ってきました。それは宣言を後押しするように、青空を引き連れて、強く輝きました。

    なんだ。空って、こんなにきれいなんですね。

  • 97二次元好きの匿名さん25/01/06(月) 15:35:32

    一瞬飛んだかと思ったけど順番的にはもう宣言シーンのターンまで来ていたのか……
    サツキはふざけんなって感じだったけどレイサは何を思うのか

  • 98二次元好きの匿名さん25/01/06(月) 15:38:38

    ヒフミ達が幸せになっても、残念ながらレイサ達は……

  • 99◆gTlwfkD7ls25/01/06(月) 15:46:51

    「ふざけるな…何がハッピーエンドだ…」

    ミサキさんが怒ってます。珍しいですね。

    ハッピーエンド、ですか。あの人たちにとってアズサさんといっしょに居ることがハッピーエンドなら、私たちの、私のハッピーエンドってなんなんでしょうね。

    “条件は揃った。連邦生徒会長の代理として、ここに宣言する”

    “私たちが、エデン条約機構だ”

    「っ…ユスティナ聖徒会が、消えて…!」

    “それともう一個”

    “レイサ。君に、合わせたい人達が居るんだ”

    私に?何を、今更――

    「…宇沢」

    「…っ」

    「あんたに決闘を申し込む。今度こそ、あんたを止めてやる…!」

    「そうですか。なら――」

    そうか。そうですね。ここでやり合うなら、せっかくならあなたが良い。

    「――殺す気で来てください、杏山カズサ。私も、それに応えます」

    「ぬかしやがって。キャスパリーグ舐めないでよ…!」


    戦闘開始

    カズサdice1d100=91 (91)


    レイサdice1d100=78 (78)

  • 100二次元好きの匿名さん25/01/06(月) 15:56:31

    負けてしまったよ
    やはりトリニティの幸せの足下にはアリウスの不幸があるんだね

  • 101二次元好きの匿名さん25/01/06(月) 15:58:50

    覚悟ガンギマリキャスパリーグは強いのだ

    この話の裏であっただろうカズサたちのやりとりとかもいつか見て見たいな

  • 102二次元好きの匿名さん25/01/06(月) 16:00:53

    綺麗に決まった
    初戦動揺込みの先頭で惨敗
    から色々と覚悟を決めた上での二戦目で互いに高い数値出しつつもほぼ最高値で競り勝つ感じ

    熱い展開だよ

  • 103◆gTlwfkD7ls25/01/06(月) 16:03:05

    >>101余裕があれば書きたいですね~

    しかしまあ、大切なものの為にために戦う人は強いのだ


    一進一退の攻防が続いています。

    杏山カズサの攻撃は鬼気迫るもので、何発食らっても向かってきます。

    「こんの…馬鹿っ!」

    鳩尾に拳が入って、一瞬息ができなくなりました。そこに機関銃を叩き込まれ、地面に膝をついてしまいます。

    サオリさんたちは先生が率いるチームに足止めされていて、援護が望める状況じゃありません。

    「あんた…ほんっと馬鹿だよ。あたしたちの気持ちもわかんないで、一人で居なくなってさ!」

    蹴りが腹に入った衝撃で、胃は中身をぶちまけようとしましたが、昨日でもう空っぽになっていたので、何も吐けませんでした。

    「あたしは…あんたのこと、友達だって思ってたんだよ…ナツだって、アイリだって、ヨシミだってあんたのこと仲間だって思ってたんだよ!」

    杏山カズサはぼろぼろと、大粒の涙をこぼしています。

    私のために泣かないでくださいよ。私まで悲しくなるじゃないですか。

    「…前も言ったでしょ…それは私じゃないんだって…」

    「違いますよ。今のあなたも、トリニティのスーパースターなあなたも、全部宇沢レイサなんです」

    この声、懐かしい。初めての、仲間の声。

    「…スズミさん…?」

    「レイサさん。迎えに来ましたよ」

  • 104◆gTlwfkD7ls25/01/06(月) 16:38:57

    「スズミさん、なんで、どうして」
    スズミさん。ぼろぼろじゃないですか。
    私が撃った傷ですよね。まだ治りきってないのに…
    「どうして、ですか。それは私が、あなたの仲間だからです」
    「そうです!スズミさんも私たちも、皆レイサちゃんの仲間なんです!」
    アイリさん。
    「一度裏切られたとしても、こうして仲間が呼びかけに来てくれる…王道だけど、なんともロマンがある」
    ナツさん。
    「カズサ泣かせたんだから、ただじゃおかないからね!後でたっぷりお説教なんだから!」
    ヨシミさん。
    皆、私の、仲間。
    「さあ、帰ろうよ、宇沢」
    帰る。温かい、皆の陽だまりがあるところへ。
    ああ、私のハッピーエンドは――
    「…できません」
    でも、手を取りかけたところで気づいてしまいました。
    私がここで離反すれば、サオリさんたちはどうなるでしょうか。
    姉さんは、たった一人の家族は、どうなるのでしょうか。
    私は何度も、そういう現場に立ち会ってきました。だから、私のせいで何が起こってしまうかは、想像に難くない。
    「…でも、」
    「出来ないったら出来ないんですよ!」
    「なんで、だってそんな、今ならまだ――」
    「もう遅いんですよ、何もかも!」
    ぶっつりと、私の中の何かが切れたような、そんな気がしました。

  • 105◆gTlwfkD7ls25/01/06(月) 16:59:40

    准将の「みんなが弱いから!」のターンです。

    「私だって、皆さんのこと仲間だって、友達だって思ってたんですよ!あんな私欲と利権に塗れた気持ちの悪い所で、あなたたちだけはそうじゃなかったから!!」
    無理矢理押し込めていた本音が、濁流のように溢れていきます。
    戦闘が終わったであろうサオリさんたちも、私の話を聞いていました。
    「なら、なおさら戻ってきたらいいでしょ…?」
    「でも、でもね、考えてくださいよ!ここにはね、家族同然の人達が居るんですよ!!」
    「私が離反したら、育ててくれた人も、姉さんも、みんなみんな死ぬんですよ!?私のっ、せいで!そんなのあんまりじゃないですか!」
    そうです。そんなのあんまりなんです。
    「…じゃあ、レイサが守ってやればいい」
    「アズサさん、あなたにはわかりませんよ!!ありのままの自分を愛してもらえたあなたには!アツコさんだってそうですよ!…私なんか、向こうじゃ自分を捨てなきゃ、居場所なんかなかったんですよ!」
    視界の隅で、サオリさんの表情が抜け落ちるのを見ました。失望しましたか。怒りましたか。当然ですよね。
    「私は、私はね…みんなに、みんなに愛してほしかったんですよ!!寂しかったんですよ!!」
    「私だってみんなを守ろうと頑張ったんですよ!これ以上何をどうしろっていうんですか!」
    視界がぼやけます。目が熱くてたまりません。
    「さむいなぁ…だれか、たすけてくださいよ…」

    ストック尽きました。がんばって書いてきます

  • 106二次元好きの匿名さん25/01/06(月) 16:59:51

    悲しいね、レイサ

    アリウスの背景がね……一般トリニティ生と相入れなさすぎて
    レイサを救うだけじゃレイサは救えないんだね

  • 107二次元好きの匿名さん25/01/06(月) 17:26:32

    これも全てベアトリーチェってやつの仕業なんだ…

  • 108二次元好きの匿名さん25/01/06(月) 18:00:21

    カズサはベアトリーチェの事を知ったら倒しに行くだろうな

  • 109二次元好きの匿名さん25/01/06(月) 18:19:08

    せめて准将くらいみんな弱いからって言える強さがレイサにあれば……
    いや、それでもメンタル病んでるな

  • 110◆gTlwfkD7ls25/01/06(月) 19:31:52

    “レイサ”
    「…せんせい」
    優しい声。もうずっと前に感じる、2人で話した時と変わらない声。
    “レイサは、レイサのやりたいように選んだらいいんだよ”
    「…でも、そうしたら」
    “そのために私が居るんだ。私だって仲間だよ”
    仲間。先生が、私の、仲間。
    “お節介かもしれないけど、私はレイサのしたいことを一緒に叶えてあげたいんだ。生徒を守るのは、私の役目だからね”
    「…じゃあ、私が離反したら、サオリさんたちを助けてくれるんですか」
    “勿論。だってそれが、レイサの望みでしょ?”
    …そうですね。先生は、こういう人でした。
    取捨選択せず、全部助ける人。こういう人のことを、スーパースターっていうんでしょうね。
    「…あの」
    横からヒヨリさんが入ってきました。
    「姉さんって…誰のことですか?」

    先生セラピーは誰も彼も救うのだ…

  • 111二次元好きの匿名さん25/01/06(月) 19:33:21

    ここでその話になるのか
    いいぞそのまま連鎖していけ

  • 112◆gTlwfkD7ls25/01/06(月) 19:36:16

    失念してました。さっき口走ってしまったようですね。余計なことを考えさせまいと黙っていたんですが…
    「えー、あー、そのー…」
    「…うろたえてる」
    伝えるべきでしょうか。いや、でも、これは――
    「伝えてもいいんじゃないか?」
    サオリさんが言ってきました。
    「…いいんですか?」
    「いい。混乱したとしても、私がどうにかするさ」
    後押ししてくれるんですね。なら私も、割り切った方が良いでしょう。
    「…ヒヨリさん、いや、姉さん。私は、あなたの妹です」
    「…え?」
    その時でした。大聖堂の方から爆発音が聞こえました。
    “何、今のは!?”
    「まさか…ミメシス、始まったのか?」
    ミメシス。サオリさんは秘密兵器だとかなんとか言ってましたが…まさか、私たちごと始末するために…?
    “…取り敢えず、対処したほうがいいみたいだね。レイサ”
    「…はい?」
    “返事は後でゆっくり聞かせて、ね”
    「また後で。必ず戻ります、レイサさん」
    そう言うと、先生たちは行ってしまいました。サオリさんもまた、戦うようです。

  • 113二次元好きの匿名さん25/01/06(月) 19:44:07

    ベアトリーチェ戦にカズサも加勢してほしい

  • 114二次元好きの匿名さん25/01/06(月) 19:49:46

    レイサはこれからどうするのか
    4章の動きが気になるね

  • 115◆gTlwfkD7ls25/01/06(月) 20:24:41

    今、大聖堂で、皆さんが戦っています。先生が、サオリさんたちが、杏山カズサたちだって。
    「私、何やってるんでしょうね」
    かえって私はどうでしょうか。どうにもならないことで泣き叫んで、当たり散らして。
    「スーパースターの名が聞いて呆れますね」
    スーパースターなら、こんな時どうするでしょうか。というより、私はどうしたいのでしょうか。
    「スーパースター、なら…」
    サオリさんならどうしたでしょうか。
    『大丈夫だ。私がついてる』
    …私は、
    ――トリニティのスーパースター、宇沢レイサ、参上です!!
    私は、全部、守りたい。全員で幸せになりたい…!
    「全部救ってみせろ…私は、スーパースターでしょ…!」
    私は、大聖堂の方へ走り出しました。

  • 116◆gTlwfkD7ls25/01/06(月) 20:27:08

    「そっち!」
    「流石にキツイ…」
    私たちは大聖堂に現れたミメシス、ヒエロニムスと交戦している。
    圧倒的な手数を以てしても、かなり苦戦している。
    「く、この…!」
    “サオリ、危ない!”
    「…っ!」
    サオリの方へ攻撃が飛ぶ。不意を突かれたらしく、回避は絶望的。
    だめだ、と思ってしまった。
    が、しかし。上から、何かが降りてきて、攻撃を防ぎきった。さらにカウンターパンチを食らわせる。
    紫と水色の混じった髪色。あれは――
    「…気持ち悪いと思ってましたが、今だけは好きになれそうです。私のこと」
    「…レイサ?」
    「ええ。トリニティ、いや――」
    「皆さんのスーパースター、宇沢レイサに、お任せくださいっ!」
    降りてきた。私たちのスーパースターが。
    その後ろ姿は誰よりも大きくて、輝いている。
    “…それが、君の望みなんだね”
    じゃあ、私も、その気持ちに応えよう。
    “大人のカードを使う。”

  • 117二次元好きの匿名さん25/01/06(月) 20:32:49

    なりたい自分になっていいんだ

  • 118◆gTlwfkD7ls25/01/06(月) 21:30:41

    「皆さんのスーパースター、宇沢レイサに、お任せください!」
    まさか、本心でこれを言える日が来るなんて思っていませんでした。
    「レイサ…感謝する」
    「構いませんよ。さ、化物退治と行きましょう」
    「ああ」
    その時、先生の手元が光ったような気がしました。とても体が軽くなって、どこまでも飛んでいけそうな…そんな感じがします。
    迫ってくるユスティナの亡霊共をショットガンで薙ぎ払って、サオリさんの射線を確保。そこに、サオリさんがヒエロニムスへ攻撃を加えます。
    “効いてるよ、その要領で!”
    「了解です!」
    こちらを狙ってきた攻撃を難なく躱して、ヒエロニムスに接近します。
    「アガってきなよ、宇沢!」
    杏山カズサの側面攻撃に呼応して、袈裟斬りの要領でヒエロニムスに攻撃。思ったより効いてますね。
    「辛く苦しかったとしても…!それでも!」
    アズサさんの援護。ヒエロニムスの攻撃が中断されました。
    再装填して、一気に接近して飛び上がります。ここで片をつける!
    「おお、おおおおっ!!」
    顔面にショットガンを乱射。取ったでしょう、これは!
    ――が、しかし。奴はまだ生きていました。最後の一撃を放つつもりのようです。あと一押しが足りない…!何か、何かないか…!
    ずどん。
    後ろから援護射撃。次いで、スティンガーのフレア。
    「…お姉ちゃんの役割って、妹を守ること、ですよね。へへ…」
    「…絶対、やらせないから」
    落ちた私のことは、アツコさんが受け止めてくれました。
    「…アツコさん」
    「ありがとう、レイサちゃん」
    「これが最後だ…!」
    サオリさんの一撃で、この戦いに終止符が打たれました。

    姉妹のくだりがやりたくてちょっと告白早めちゃった☆

  • 119二次元好きの匿名さん25/01/06(月) 21:44:29

    ここのレイサには
    初めは演技だったけど、改めて"スーパースター"としても生きていこうという『真っ直ぐ立てる意志』が生まれて

    闇雲に頑張ってきたけど感情を吐き出したことで、今の絶望とこれからの少しの希望を受け入れて
    『分別出来る理性』を取り戻して

    いままで嫌いだった"スーパースター"の自分を受け入れて、仲間を助けられる『もっといい存在になれるという希望』を胸に抱いて

  • 120二次元好きの匿名さん25/01/06(月) 21:47:47

    お姉ちゃん……!
    好感度低いアツコとも歩み寄れそうでよかった

  • 121◆gTlwfkD7ls25/01/06(月) 21:55:18

    「ほんとに行くの?」
    「ええ…まずは、この人たちを守りたいので」
    「寂しくなるね…あのさ、困ったら、いつでも頼ってよ。すぐ駆けつけるから」
    「…あてにさせてもらいますね、杏山カズサ。それに、スズミさん」
    「ちゃんと、元気で帰ってきてください。約束です」
    「はい。それでは」
    私たちはこれから追われる立場になります。トリニティからも、アリウスからも。
    でも、もう迷いません。
    全部救うって決めたので。

    「…失敗ですか…まあ良いでしょう」
    「逃げられると思わないことです、スクワッド」

    4章、随意制作中。

  • 122二次元好きの匿名さん25/01/06(月) 22:04:06

    わーい!!3章まで辿り着いた!

    一時はどうなることかと思ったけどスーパースターが戻ってきてくれてよかった
    4章楽しみ

  • 123二次元好きの匿名さん25/01/06(月) 22:11:18

    たとえアリウスという現実が地獄だとしても『皆で生き続ける勇気』を持って

    たとえ今まで自分を殺してずっと生きてきたとしても『存在意味に対する期待』を持ってこれからを作っていき

    初めから諦める選択肢を持つのでなく家族も親友も守れるところまで『守り抜く勇気』を持って

    『快く信じ任せられる相手』に気付き、それらを快く頼れるようになり

    これから相対するであろうこれまでの全ての黒幕としても、自分達を縛ってきた存在としても『鎖を断ち切り、恐怖に向き合う眼』を持って対峙して

    その後のいままで受けてきた仕打ちとしての"過去"とそれを踏まえてこれからの"未来"を歩むための『過去を受け入れ、未来を創り出す瞳』を持っていったらいいなと思った。

  • 124二次元好きの匿名さん25/01/06(月) 22:15:23

    >>119

    >>123

    色々書くのが遅くてスレ主の書くのの邪魔をしてしまって申し訳ない。

    これは自分が勝手に書きたくなって書いたものだからあまり気にしないで書きたいものを書いてください。


    応援してます。

  • 125◆gTlwfkD7ls25/01/06(月) 22:17:11

    >>124滅茶苦茶いい解釈をしていただきありがとうございます…!!

    今後とも応援お願いしますね!

  • 126二次元好きの匿名さん25/01/06(月) 23:04:56

    ここのレイサにはピーターパンって曲がよく似合う

  • 127◆gTlwfkD7ls25/01/06(月) 23:48:43

    取り敢えずラストバトルと序盤は出来たので貼って寝ます

    「ぜぇ、げほ、っ」
    ――まだ追っ手が来ますね。次の路地で叩きましょう。
    「…流石に、一筋縄じゃ行きませんね…そこ!」
    ショットガンを撃ち込んで、追っ手を撃破。これで最後でしょうか。
    「ふーっ…」
    しかし困りました。一斉に逃げたせいで散り散りになってしまいました。
    「サオリさんを探さないと…」
    雨が降り始めました。嫌な感じですね。

    「集合地点は、たしかここのはず…いた」
    「誰だ…!」
    「私です、サオリさん」
    「…なんだ、レイサか」
    双方手負いですね。ひどいケガです。私も人のこと言えませんが。
    “…サオリ、レイサ?”
    …すごい巡り合わせですね。まさか、先生までここに来てしまうなんて。
    「先生、なんでここに?」
    “銃声が聞こえたから…どうかしたの?”
    その時、サオリさんが急に膝から地面に崩れました。
    「先生…姫が…アツコが連れて行かれた。私たちの身代わりになって…」
    アツコさんが、マダムに。サオリさんにとって、それは悲劇以外の何物でもないのでしょう。
    「私は、アリウスさえも味方が居ない…だから…」
    「頼れるのはもう、先生しか…」

  • 128二次元好きの匿名さん25/01/07(火) 01:15:23

    サオリwithレイサでスタートの4章

    ミカ周りの展開が楽しみ

  • 129二次元好きの匿名さん25/01/07(火) 08:29:26

    ベアトリーチェの呪縛を断ち切れレイサ

  • 130◆gTlwfkD7ls25/01/07(火) 14:01:33

    冬休みが終わっちまうよ〜!

    そうですね。私たちは向こうでもお尋ね者ですから。
    「これはヘイロー破壊爆弾の起爆装置だ…気に入らなければ、私を殺してもらっても構わない。だから…手を貸してほしい」
    “…わかった。これは預かるね”
    そう言うと先生は、起爆装置を踏み潰してゴミ箱へ放り込んでしまいました。
    そうですよね。先生はそういう人です。
    「…なんで、私は、先生を撃ったんだぞ…?」
    “それでも、大事な生徒であることには変わりないんだ”
    …私は、これに救われたんですね。
    「ありがとう、先生…レイサも、手伝ってくれるか…?」
    「…ええ。勿論ですとも」
    私がそうだったように、サオリさんもそうしなければ救われないんでしょう?
    それに…
    『アツコさん…』
    『ありがとう、レイサちゃん』
    今なら、苦手だったことも、分かり合えそうな気がするんです。

  • 131二次元好きの匿名さん25/01/07(火) 14:07:09

    さてベアトリーチェとどう向き合うか……

  • 132◆gTlwfkD7ls25/01/07(火) 14:37:36

    あのあと、ヒヨリ姉さん、ミサキさんと合流しました。アリウススクワッド再結成…と言うには、あと一人足りませんね。
    「おそらく、姫はアリウス自治区の最奥…バシリカと呼ばれる所に囚われてる」
    バシリカ。あの悪趣味な、教会とは名ばかりの実験施設。多分、アツコさんの特別な血を使って、なんかする気なんでしょう。
    「だけど、ここに行くには、カタコンベを通らなきゃいけません。ここは午前0時毎に地形が変わるので、突破はかなり厳しいです」
    「でも、ここを通らないと自治区には入れない」
    “強行突破一択、ってことだね”
    「ああ、だから急ごう。今日出発する」
    やってやりましょう。

    …電話?しかも非通知…
    「はい…?」
    『もしもし。こんな形でごめんなさい』
    「あー、全然気にしないから…なんかあったの?」
    『手を貸してください。助けたい人が居るんです』
    「…すぐ行くから。先行ってて」
    やっと来たね、この時が。
    …守月さん呼んでくるか。

  • 133二次元好きの匿名さん25/01/07(火) 17:48:57

    ちゃんと頼れるのいいね
    ずっと連絡待ってたっぽいのも良い

    というかここでレイサが助けを呼べるなら本来の4章よりもすごいプラスになるやつだ!

  • 134◆gTlwfkD7ls25/01/07(火) 19:35:48

    「こっちは片付きました」

    「こっちもだ」

    今、カタコンベの警備兵を始末しながら進んでいます。

    「レイサさん、敵です、前」

    「了解です、姉さん」

    まだ敵が居たようです。突貫して風穴を開けてやる―そう思った時でした。

    突然、路地から放たれた弾丸が、敵を吹っ飛ばしました。

    「なんだ…?」

    それは、ゆっくりと姿を現しました。

    「やっぱりここに来ると思ってたよ!大当たり!」

    トリニティ、ティーパーティーの制服。ピンク髪。パテル派の党首――

    「聖園、ミカ…」

    「あは☆会えて嬉しい、って顔じゃなさそうだけど、どうかしたの?」

    「そんな、魔女でも見たみたいな顔してさ」

    聖園ミカ、先の動乱で収監されてたはずなんじゃ…

    そう思った瞬間、ミカさんはヒヨリ姉さんに襲いかかりました。そして、一瞬で倒してしまいました。

    「…よくも」

    「あれ、そこにいるの…レイサちゃん?久しぶりだね!」

    「よくも、姉さんを!」

    「あはは、無理無理!」


    戦闘開始

    レイサdice1d150=96 (96)


    ミカ dice1d1000=272 (272)

  • 135◆gTlwfkD7ls25/01/07(火) 19:40:28

    1d1000でも意外と落ち着くもんですね。

    手も足も出ませんでした。
    圧倒的な暴力でねじ伏せられ、地面に叩きつけられました。
    「だから言ったでしょ、無理だって」
    …もう時間がありません。午前0時を回ってしまえば、自治区への突入は困難になります。
    「…なんとか、しなきゃ…」
    “やっと追いついた…って、ミカ?”
    「…え、先生?」
    ミカさんは先生を見て動揺したようです。これはまたとないチャンス…!
    「今だ、行くぞ!」
    サオリさんの号令で、一斉にミカさんの横をすり抜けて自治区へ突入。ギリッギリ間に合いました。
    「…きっと、また来ますよね…」
    「ああ。追跡を振り切る。先を急ごう」

    「…これ、どうなってんの?」
    「さっきと地形が変わってる…音的に、こっち、ですかね?」
    「…あれ、出口じゃない?」
    「…本当ですね。よかった、早く追いつきましょう」
    「待ってなよ、宇沢」

  • 136二次元好きの匿名さん25/01/07(火) 20:12:54

    それでもミカには勝てない……
    アリウスだし顔見知りではあったけどそこまで深くは知らない仲?

    そして追いつくのはいつになるかな

  • 137◆gTlwfkD7ls25/01/07(火) 21:14:09

    「…ぐ」
    「リーダー!」
    なんとかカタコンベを抜けて自治区内の廃墟にたどり着きましたが、サオリさんが倒れてしまいました。
    「…ひどい熱ですね」
    ここまで不眠不休、ケガの治療も満足にしなかったつけきたのでしょう。
    “解熱剤を持ってる。一旦ひと休みしよう”
    先生の提案に乗って、一度休むことにしました。サオリさんを置いていくわけにもいきませんからね。
    “…そういえば、なんでアリウスはこんなことになったの?”
    先生の問いに、ミサキさんが答えました。
    「…10年前、ここで内戦があった。戦火は自治区全体に広がって、生活は困窮していった」
    「それを収めたのが、マダム…ベアトリーチェという人です」
    いや、人というにはいささか異形ではあるが…と、ヒヨリ姉さんの言葉に付け加えました。
    「さ、最初は、内戦を終わらせてくれたいい人だと思ってたんです」
    “でも、そうじゃなかった、と”
    「ええ。彼女は私たちを戦うためのマシーンにしました。「全ては虚しい」として、トリニティへの憎悪を植え付けられました」
    今考えれば、嘘八百な話です。外に出たら、あんなに世界は素晴らしかったというのに。大聖堂で見た青空は、あんなに輝いていたのに。
    「…ベアトリーチェの目的は、特別な血を持つ姫を生贄として、力を得ることだった。それをリーダーは自分を犠牲にして、姫を守った」
    「アズサさんを含む私たちを鍛え上げて、ベアトリーチェの実行部隊として私たちも守ってくれました」
    だから、すごく感謝してるんです。

  • 138二次元好きの匿名さん25/01/07(火) 21:20:08

    やっぱりレイサもスクワットと一緒に育ったんだね
    それであの好感度もやべーけど

  • 139◆gTlwfkD7ls25/01/07(火) 21:50:27

    あなたへ告白します 夕映えのロマンティクス

    「…ねえ」
    あのあと、少し一人になってぼーっとしていたら、ミサキさんが話しかけてきました。
    「なんですか?」
    「少し話したいことがあって…」
    珍しいですね。滅多に話しかけてくることがないのに。
    「話したいこと?」
    「…あのさ」
    「友達といたとき、レイサは、その…スーパースター、として明るく振る舞ってたけど…どうして、そうやって割り切れたのかな、って」
    私には到底できないことだから、と、寂しそうにミサキさんは言いました。
    「割り切れた訳じゃないですよ。私だって、あれは苦手な私でしたから」
    「…そうしないと、居場所がなかったんです。確かに外は素敵な場所でしたけど、トリニティは気持ち悪い所でした」
    「せめて相手に良い印象を持たれなければ、私は除け者にされてしまう。だから、精一杯笑おうと思ったんです」
    「…そうだったんだ」
    少し伏し目がちに、ミサキさんはそう言いました。
    「…やっぱり、レイサはすごいね」
    返ってきたのは、思わぬ返事でした。
    「すごくないですよ。腹の中は憎しみで一杯でしたから。偶像みたいなものです」
    「でも、少なくとも私は救われてる」
    「…え?」
    「私さ…定期連絡の時に、こんな事があった、って言ってくれるレイサが、綺麗に見えたんだ。こっちにも元気を分けてくれるみたいで、心の支えなんだ」
    …まさか、嫌いだった私を、支えにしてくれる人が居たなんて。
    「だから、私はそういうのもひっくるめて、レイサの事が好き。…きっと、こうやって救われた人が、これから救われる人がきっといると思うんだ」
    その時、杏山カズサやスズミさんの顔が浮かびました。
    …そうか、そうだったんですね。こんな私でも、救えていた人がいるんですね。
    目頭に浮かんだ涙を見せないようにぐっとこらえて、ミサキさんに向かい合います。
    「ありがとうございます、ミサキさん。…少し寝るので、後で起こしてくれますか?」
    「…わかった。おやすみ」
    そう言うと、私はしばしの眠りにつきました。今はゆっくり、安心して寝られる気がしました。

  • 140◆gTlwfkD7ls25/01/07(火) 21:51:11

    「…きて」
    「…ん…」
    「起きて…」
    「いつまで寝てんのさ、宇沢」
    「…はっ」
    「…やっと起きましたね」
    「おはよう、ねぼすけ宇沢」
    「…あ、杏山カズサに、スズミさん…本当に来てくれたんですね」
    「当たり前でしょ。話は聞いたから。あんたを縛ってるやつに、一泡吹かせに行くよ」

  • 141◆gTlwfkD7ls25/01/07(火) 23:24:09

    「地下回廊から攻める。ここはユスティナ聖徒会が作ったもので、バシリカの方へ直接繋がっている。強襲するにはもってこいだ」
    「時間もありませんからね。最短距離を突破するしか無いでしょう」
    “それで行こう。…スズミ、カズサも、いい?”
    「ええ、勿論」
    「やってやろうよ」
    …本当に、頼もしいですね。

    「数が多い…!」
    「閃光弾投下!レイサさん!」
    「やります!」
    フラッシュバンの起爆に合わせ、ミメシスの群れに突っ込んで陣形を崩します。背後に回ったのはヒヨリ姉さんとミサキさんの援護で撃破、正面の撃ち漏らしは杏山カズサが撃破。
    「残りは!?」
    「一掃した。ここはクリアだろう」
    幾重の防衛部隊を退けて前進していきます。
    「しかし、いくらなんでも数が多すぎませんか?」
    「そうだな…まさか、マダムが直接?」
    「感が良いですね。流石はスクワッドの育て親、といったところでしょうか」
    耳障りな声。纏わりつく気色の悪い雰囲気。これは…
    「…ベアトリーチェですか」
    「スパイとして送り込んだら、お仲間を連れて反逆とは…そんなふうに教育した覚えは無いのですがね」
    「…私の親は、サオリさんですが」
    「ほう。ならば、さぞ悪しき教育を施されたようですね」
    奴の言葉に、腸が煮えくり返るほどの怒りが湧くのを感じます。
    「アツコを返してもらおう…ベアトリーチェ!」
    「それはできませんね。アレは、私の目的の為に必要ですから」
    “…なぜ、子供をこんな目に遭わす”
    先生が怒り心頭という表情で問います。
    「大人であるあなたには分かるでしょうに…大人は子供を支配し、搾取し、貪る者。それが世の常というものでしょう?」
    さも当然のように語るベアトリーチェに、先生の堪忍袋の緒が切れたようでした。
    “黙れ。”

  • 142二次元好きの匿名さん25/01/07(火) 23:31:52

    ベアトリーチェきた
    けどその前のミサキとの会話の方がドキドキしたかもしれない……
    人から聞く自分の見え方
    こういうの大事だけど聞くのが怖かったりもするよね

    スーパースターは人を助けるんだ
    多分スーパースター本人も

  • 143二次元好きの匿名さん25/01/08(水) 06:09:58

    保守

  • 144◆gTlwfkD7ls25/01/08(水) 08:45:12

    保守ありがとうございます

    学校行くので次は4時ぐらいになります


    “黙れ。”

    “あなたは生徒を、私たちを侮辱した”

    “そして教えを、学びを侮辱した”

    “私は大人として、あなたを絶対に許すことはできない”

    見たことのない先生に、一瞬気圧されました。

    「ほう、良いでしょう。受けて立ちます。…生き残れると思わないことです!」

    「来るぞ!」

    前からミメシスの大群。私たちはすぐ戦闘態勢に入ります。

    が、しかし。急にその大群が吹っ飛ばされました。

    「あはは、来ちゃった☆」

    怪物の、2度目の来訪。

    “…ミカ”

    「ごめんね?ここは通れないよ、だーれも、ね」

    「…宇沢。あたし、あの赤いのを潰すまで、止まりたくない」

    「同感です。やってやりましょう」

    「協力します。レイサさんだけでも、先へ送って見せます」

    総力を挙げて、ここを、突破する。


    戦闘開始

    レイサdice1d100=45 (45)

    カズサdice1d100=42 (42)

    スズミdice1d100=77 (77)

    サオリdice1d150=64 (64)

    ヒヨリdice1d100=57 (57)

    ミサキdice1d100=28 (28)


    ミカ dice1d3000=719 (719)

  • 145二次元好きの匿名さん25/01/08(水) 13:16:41

    ミカピーくそつえー!
    このまま逆らう奴ら全員ぶち転がしていこうぜ!

  • 146◆gTlwfkD7ls25/01/08(水) 16:53:26

    強い。本当に、強い。
    すべてを投げうったような鬼気迫る戦い方は、すぐに私たちを圧倒しました。
    しかし。ここを抜けない限り、バシリカには到達できません。
    「合わせろ、レイサ。ちょっとでも隙を作って、先へ進むんだ」
    「了解です」
    サオリさんの突貫に合わせて、側面へ。
    ミカさんが持ち上げた柱を、ヒヨリ姉さんが狙撃して破壊。閃光弾が4つ投げ込まれ、同時に起爆。
    「今!」
    正面からサオリさんの集中砲火。側面から私がショットガンを、残弾の限り叩き込みました。
    するとミカさんは地面に膝をつきました。
    「抜けろ…今だ…!」
    突破口が開きました。バシリカへ続く道へ、皆が走り出します。
    「レイサちゃんはさ…良いよね。仲間が居てさ…帰る場所があって…」
    ミカさんの声。思わず、足を止めてしまいました。
    「私には…何も無いの…帰る場所も、仲間も…」
    「学園を追放されたら…ナギちゃんにも、コハルちゃんにも会えなくなっちゃう…先生とも…」
    「わ、私は……悪党だから……人殺しだから……」
    慟哭。
    その姿は、いつかの私の姿のようで。かつてどうしようもない恐怖に呑まれた私のようで。
    「…たすけ、ないと」
    思わず零れた言葉。
    自分をミカさんに重ねて、救いたいと思った、スーパースターとしての私の言葉でした。
    「…だから先生、私を止めないでね」
    そう言うと、ミカさんは何処かへ消えてしまいました。
    「…先生」
    “…なんだい”
    「私は…私はミカさんを助けたいです。今からでも間に合うって、遅くないって伝えたいです」
    「じゃなきゃ、この前の私も救えませんから」
    “…そうだね。私も、大切な生徒を放っておけない。頑張ろうか”
    「…はい」

  • 147◆gTlwfkD7ls25/01/08(水) 19:06:28

    地下回廊を抜けました。バシリカは目と鼻の先です。
    「もう少しだ、頑張れ…!」
    しかし。突如大きな揺れが私たちを襲いました。天井から瓦礫が落ち、柱が倒れます。
    “サオリ!レイサ!危ない!!”
    「宇沢!」
    倒れた柱を避けた結果、前を走っていた皆さんと分断されてしまいました。
    「…あちゃー、これは…ダメみたいですね…」
    「そうだな…」
    どうしたものか、と、後ろを振り返った時――
    ―闇の彼方、金色の目が輝いていました。
    「…ミカさんが来ました。先に行っててください」
    「嘘でしょ…宇沢、今ならまだ」
    「サオリさんだけ置いていくわけにはいかないんです。お願いします、先へ」
    「…わかった。けど、アレとの決着はあんたが着けてよ」
    必ず追いついてこい、と言っているのでしょう。
    「お膳立てはする。あたしも、アレに思う所があるから。ぶちのめしてやる」
    「…ええ。お願いします」
    「…来るぞ」
    「…最後だよ、錠前サオリ」
    ミカさん。あなたがまだ苦しんでいるなら。
    私が全部、受け止めます。

  • 148二次元好きの匿名さん25/01/08(水) 19:09:12

    これはスーパースター

  • 149◆gTlwfkD7ls25/01/08(水) 19:10:05

    「ここが、バシリカ…」
    「…よもや、たどり着いてしまうとは。大したものですね」
    目の前に、宇沢を縛り付ける諸悪の根源…たしか、ベアトリーチェ、とかいうのが居る。
    「あんたが、宇沢の…」
    「…おや、関係ないのが二人ほど…あのレイサのお仲間でしたか」
    気色の悪い。こんなのが、宇沢を縛ってるの…?
    「ベアトリーチェ。姫と、レイサさん…私の妹を解放してください」
    「解放?冗談を。するわけがないでしょう。大人が子供を利用して何が悪いと言うのです?」
    悪びれもなく、よくそんなことが言えたな。
    “それは違う。大人は子供を守るために居るんだ”
    「詭弁ですね、先生。そんな理想は叶わないのです」
    “未来ある子供の自由を奪うのが現実なら、キヴォトスはここまで発展しない。それに、理想を限りなく叶えようとして人類は発展したんだ”
    口論が続く。しかし、長くは保たない。
    「…議論しても無駄なようですね。ならば」
    ベアトリーチェが動く。
    「私自ら、あなたたちを始末して差し上げます」
    上等だ。こっちこそ、あんたから宇沢を取り戻してやる。

  • 150◆gTlwfkD7ls25/01/08(水) 19:13:37

    「ぐ…!」
    「あはは、その程度?」
    「まだ…!」
    「こっちを見ろ、聖園ミカ!」
    戦いは混迷を極めています。
    瓦礫が飛び、銃弾が飛び、サーモバリック爆薬が炸裂する。
    殴り合って、蹴飛ばして、吐いて、躓いて。
    秩序も何も無い、地獄のような1vs2がそこにはありました。
    「そーれっ!」
    「は!?」
    「レイサ…!」
    私目掛けてフルスイングした瓦礫が、私を庇ったサオリさんに直撃。サオリさんは壁までふっ飛ばされ、血を吐きました。
    「サオリさん!」
    「どこ見てるの?私はこっちだよ!」
    「しまっ…」
    ミカさんの銃床で殴られます。痛いなんてもんじゃない、一瞬頭の感覚がすべて無くなりました。
    負けた。完敗です。2人とも死力を尽くし、なお負けてしまいました。

  • 151◆gTlwfkD7ls25/01/08(水) 19:16:52

    「…私の勝ち、ってことでいいのかな」
    …結局、私たちはミカさんに一度も勝てませんでした。
    「ねぇ、どうして、どうして戦うの?全部失っちゃったのに、何でまだ戦えるの?」
    まだ戦う理由。そんなの――
    「…守りたいものがあるからだ」
    サオリさんは、そこからぽつぽつと話し始めました。
    アツコさんのこと。
    和解の象徴だった、私とアズサさんのこと。
    ベアトリーチェが和解を許さなかったこと。
    「…レイサ。最初は昏い目をしてたのに…今は、こんなに…」
    まるで自身の最後を悟ったかのように、私に語りかけます。
    「もし……私が……。いい大人に、いい友人にもう少し早く出会えていたら……」
    「こんな私にも……他の人生があったのだろうか」

  • 152◆gTlwfkD7ls25/01/08(水) 19:18:10

    一番書きたかった所がやっと書けました。

    「…あなたは、私だよ、サオリ」
    ミカさんはふいに、そんな事を言い始めました。
    「私が、あなたの結末をこんな風に決めてしまったら……。私に救いなどないと、自ら証明することになってしまう……」
    「でも…もう遅いの…私は…魔女になっちゃったから…」
    涙をこぼしながら語るミカさん。
    …辛いですよね。苦しいですよね。居場所がないのは。
    「…ミカさん。違いますよ」
    優しく、寄り添うように語りかけます。
    「ミカさんは魔女じゃありません。人のことを…大切な物の事を思って泣ける人のことを、私は魔女だと思いません」
    「一度や二度の失敗で、道が閉ざされることは無いんです。かつて私がそうだったみたいに」
    ミカさんは涙を流しながら、少し伏し目がちに答えます。
    「…でも、もう私には…帰る場所なんて無くて…戻っても、私は…」
    そう、ですよね。でも、あなたはその限りじゃないはずです。
    「確かに大衆には後ろ指をさされるかもしれません。でも、きっと、あなたを信じている人が居ます」
    「それでも、帰るのが怖いというのなら――」
    「――私が、あなたの盾になります。痛くないように、怖くないように、あなたを守ります」

  • 153二次元好きの匿名さん25/01/08(水) 19:43:53

    宇沢ーーー(語彙力)

    自分も一度裏切り者になったからこそミカの気持ちに寄り添えるのいいよね

  • 154◆gTlwfkD7ls25/01/08(水) 21:27:04

    その時。視界の奥の方で、バルバラが出現するのが見えました。大方、私たちをまとめて始末するためでしょう。
    「…行って」
    「え?」
    「こいつらは、私が引き受けるから…大切な人を、助けに行ってあげて」
    ミカさん、1人じゃ無理ですよ。
    「でも―」
    「その代わり、私を助けに来てね」
    「あなたは、私の盾になってくれるんでしょ?」
    屈託のない笑みで、そう言いました。
    「…必ず戻ります。その時まで、もう少し耐えてくれますか?」
    「…任せて」
    …きっと帰ります。あなたを帰します。あなたが居たい所へ。
    決意を新たに、サオリさんと共にアツコさんの元へ向かいました。

  • 155◆gTlwfkD7ls25/01/08(水) 21:28:17

    向かう先での銃声が止んだ直後。何処からか、歌声が聞こえてきました。
    「…これは、キリエ?」
    キリエ。人に慈悲を、祈りを与える歌。
    私に祈りをくれるのでしょうか。勇気を分け与えてくれるのでしょうか。
    ミカさんの声が澄み渡る至聖所の中を進んでいきます。
    ――いた。
    「なりません!私の領地で慈悲を語る歌を響かせるなど!」
    「生徒は憎悪を軽蔑を……呪いを謳わねばなりません!お互いを騙し傷つけ合う地獄の中で、私たちに搾取される存在であるべきなのです!」
    そうか。そうなんですね。
    結局私は、あなたの私欲の為に人生を奪われて、友達も仲間も、家族も奪われたんですね。
    …そうだったんだな。
    “黙――”
    「黙れ。もう、喋るな…」
    思わず口調が崩れてしまいました。
    「…レイサ?」
    「宇沢、追いついて――」
    「お前は何時もそうだ…脇から見ているだけで、人を弄んで…!」
    私や、私の大切な人達の人生を奪った者を生かしておくほど、私の器は大きくありません。
    「そうやって支配して、壊して…人の人生をなんだと…何の罪も無い子供を、何で苦しめる!!」
    「私に歯向かうつもりですか…たかだか子供の、ちっぽけな存在の分際で!!」
    「図体だけ大きい子供が何を言う!!」
    壊して、支配したい。そんなことを正しいとしてやるのは、善悪の判断がつかない子供だけです。
    「何が、何が楽しくて、人殺しをするんだ…何が楽しくて奪うんだ!!」
    「お前は人を不幸にする…生きてちゃいけないやつなんだ!!」
    「言わせておけばいけしゃあしゃあと…ならば、その身に徹底的に教えて差し上げます!」
    「お前だけは…殺す!!」

  • 156二次元好きの匿名さん25/01/08(水) 21:31:34

    殺意の宇沢
    本編よりも戦力はマシマシなので実際どうなるのかな

  • 157◆gTlwfkD7ls25/01/08(水) 22:00:16

    絶対、仕留めます。
    何が起ころうとも、こいつだけは、絶対に。
    私の意思で殺します。
    「このおぉぉぉ!!」
    赤い槍のような波状攻撃の一部を掴んで、そのまま投げ返します。手から血がどくどくと流れますが、そんなの関係ありません。
    「私に逆らうな…奴隷が!」
    「誰が!!」
    伸びてきた触手をショットガンで薙いで、躱しきって接近。花のように広がった複数の目にありったけ弾丸を叩き込み、残弾が切れたら爪を食い込ませ、えぐり取りに行きます。
    「う”、う”ぅぅあ”あ”あ”!!」
    「お前だけは、お前だけは!!」
    いつの間にか再生した手が私を襲いますが、サオリさんとヒヨリ姉さんの援護射撃で木っ端微塵に破壊されました。
    「サオリ…ヒヨリ…!あなたたちまで…!」
    「喋るなぁぁぁぁ!!」
    再装填中、ありったけの閃光弾と機関銃の弾幕が流れ星のように降り注ぎました。装填終了後、顔面に向かってショットガンを乱射。
    「わ、私は、こんな所で…!」
    最後の力を振り絞ったベアトリーチェは何か攻撃しようとしましたが、スティンガーのフレアが彼女を焼きました。
    「悪いけど…死ぬのは、マダムの方」
    「この、ちっぽけな存在どもがアァァ!」
    「ここから、ここから…出ていけ!!」
    最後に、サーモバリック爆薬を口の中に叩き込んで発破。ベアトリーチェの顔面が粉々に吹き飛びました。

  • 158◆gTlwfkD7ls25/01/08(水) 22:02:06

    その後。
    木材でできた顔が2つある男と、人の写った額縁を持った顔なし男が、ベアトリーチェを回収していきました。
    本当は徹底的にとどめを差しておきたかったのですが、まあ、仕方ないですね。
    「姫…!」
    「…サッちゃん、来てくれたんだ…」
    「当然だ…姫を一人にするわけないだろ…!」
    なんとか、アツコさんを助けることができました。間に合って良かったです。
    「…アツコさん」
    「…レイサちゃん」
    手を握りました。温かくて、綺麗な手。血の通っている、私とおんなじ大きさの手。
    「…私、アツコさんのことを誤解してました。特別だなんだって言われて…正直、妬ましかった」
    「…」
    「でも、今、やっと分かりました。アツコさんも私とおんなじ人間なんだって」
    「ずっと、私は特別じゃないんだって思ってました。でも、私もアツコさんとおんなじ存在で、みんな特別になって良い人なんだってわかったんです」
    「…そうだね。レイサちゃんの手も、ちゃんと温かいよ」
    ああ。人は、こんなにも温かい。こんなことにも気づけなかったなんて。

  • 159◆gTlwfkD7ls25/01/08(水) 22:13:29

    「…サオリさん。行きます」
    「…ああ。ちゃんと、助けてやってくれ」
    「はい…姉さんも、お元気で」
    「これで、お別れなんですね…寂しいです」
    「お別れじゃないです。生きてれば、きっといつか会えますよ」
    「…そんな気がする。レイサ、元気で」
    「はいっ…先生、行きましょう」
    “うん。行こう。最後の1人を助けに”
    名残惜しいですが、これでしばしの別れです。
    「…ごめん、宇沢。私達も、ちょっと動けない」
    「ささやかですが、ここで祈っています。頑張ってくださいね」
    「はい。…ここから出たら、もう一度一緒に遊びに行きましょう」
    「そーいうのは終わってから言ってよ、もう」
    二人の笑顔が、背中を押してくれます。もう、怖くありません。

    「く…!」
    流石に多すぎるね。
    まだギリギリ保ってるけど、これ以上はもう…
    「…あ」
    すぐそこに、バルバラの影。ここまで、か。
    どがん。そんな音が聞こえて、バルバラが撃破される。
    「…来ましたよ、ミカさん」
    「…ほんとに、来てくれたんだ」
    「当然です。あとはあなたの盾、スーパースター宇沢レイサに、お任せください」
    “…私の大事なお姫様に、何をしてるの!”
    …わーお。2人とも、大胆だなぁ。
    「…ありがとう。絶対、忘れないよ」
    遅くないんだ。今からでも、遅くないんだね。

  • 160◆gTlwfkD7ls25/01/08(水) 22:14:40

    空が蒼いですね。絶好の自警団活動日和です。
    あのあと、私は突入してきた正実の人達に保護され、監視付きではありますがトリニティに復帰することができました。
    「レイサさん、行きますよ」
    「はい!皆のスーパースター、宇沢レイサにお任せ、ください!」
    The Spade of Vigilante。今日も皆さんの為に、精一杯頑張ろうと思います。
    「あ、杏山カズサ、おはようございます!」
    今浮かべてる笑顔はきっと、作り物じゃ無くて、ほんとうの笑顔なんだと思います。

    スパイ宇沢レイサ、完。
    遅筆でごめんなさい、ここまでのご拝読ありがとうございました!

  • 161二次元好きの匿名さん25/01/08(水) 22:19:32

    The Spade of Vigilante!!


    お通夜の様な開幕からすごく爽やかに完結してすごい気持ちのいい読後感
    いろんなネタも拾いながらレイサの心の変化がとても綺麗に感じられた
    完結までお疲れ様です!!

  • 162◆gTlwfkD7ls25/01/08(水) 22:33:06

    >>161ありがとうございます!

    SSは初めて書いたのでうまくレイサの変化が伝わって良かったです!

  • 163二次元好きの匿名さん25/01/08(水) 22:38:36

    無事和解出来たようで何よりだ
    完結お疲れ様でした!

  • 164二次元好きの匿名さん25/01/08(水) 22:55:57

    面白かった
    この世界線ならスズミさんやスイ部の子達もミカのこと気にかけてくれそうだね

  • 165二次元好きの匿名さん25/01/09(木) 08:10:25

    完結お疲れ様でした。病んでる宇沢の曇らせはなんか凄くいい。

  • 166二次元好きの匿名さん25/01/09(木) 19:53:08

    おお…!

  • 167二次元好きの匿名さん25/01/09(木) 20:03:42

    これはおおだな

  • 168◆gTlwfkD7ls25/01/09(木) 20:42:34

    >>164

    きっとミカを守る良き友達となるでしょうね。

    >>165

    ありがとうございます!

    元気な子が実は病んでるのはなんかくるものがありますね。

  • 169二次元好きの匿名さん25/01/09(木) 20:48:10

    >>168

    宇沢の事がもっと好きになれたのと…アリウスで家族を憎しみを…トリニティで友達と日常を…レイサの一皮向ける過程が綺麗で良かった…ん

    これはお気に入り保存したい

  • 170◆gTlwfkD7ls25/01/09(木) 20:51:06

    >>169

    ん、成長の過程は試行錯誤して頑張った。

    探してくれてありがとう。

  • 171二次元好きの匿名さん25/01/09(木) 22:29:09

    許された子がまた別の誰かを許して友達に…カッコいいよレイサ

  • 172◆gTlwfkD7ls25/01/09(木) 23:22:56

    >>171

    ありがとうございます。

    こうして優しさは巡っていくんだなって…

  • 173二次元好きの匿名さん25/01/10(金) 08:31:54

  • 174二次元好きの匿名さん25/01/10(金) 19:28:55

    保守

  • 175二次元好きの匿名さん25/01/11(土) 06:00:57

  • 176二次元好きの匿名さん25/01/11(土) 16:30:50

  • 177◆gTlwfkD7ls25/01/11(土) 18:13:56

    保守ありがとうございます。
    一応完走はしてるんですが、感想スレとか要りますかね?

  • 178二次元好きの匿名さん25/01/11(土) 18:50:34

    もうちょっとだけ皆様の感想読みたいですね

  • 179◆gTlwfkD7ls25/01/11(土) 19:10:04

    >>178

    じゃあこのスレ埋めるぐらいまで行きましょうか

オススメ

このスレッドは過去ログ倉庫に格納されています