アニメ負けヒロインが多すぎる12話の観覧車のシーン

  • 1二次元好きの匿名さん25/01/05(日) 13:34:31

    正月にマケイン一気見したんだけど。あまりにも良すぎて原作も買った。

    もう一周したので最終話の観覧車のシーンを考察してみた。

  • 2二次元好きの匿名さん25/01/05(日) 13:34:49

    まず第一の疑問。

    「なぜ温水は彼氏を作らなくて良い」と言い出したのか。

    観覧車に乗ってから始まるこの会話は、実は作中の描写とは繋がっていない。
    12話では偽装デートを行なっているのであって、八奈見さんは彼氏を作ろうとはしていない。八奈見さんは彼氏を作ろうと思えば出来るハズなのに彼氏を作らずに、彼氏が居るフリだけしようしており、セリフと繋がっていないのである。

    なのでこの会話は観覧車に乗る前のシーンが描かれていないと考えるのが自然である。
    では、どんな会話が省略されているのか?
    それは「そうすけとカレンのイチャイチャシーンを目撃した八奈見さんが、自暴自棄になり彼氏を作ろうかなと言い出した」といったところだろう。
    コレは敢えてボカしたというよりかは描かずとも伝わるだろう、といったニュアンスが多いと思う。
    しかし、ここの描かれなかったシーンで二人のスレ違いが発生している可能性はある。後述。

  • 3二次元好きの匿名さん25/01/05(日) 13:35:09

    第二の疑問

    「なぜ温水は彼氏を作らなくて良い」と言い出したのか。

    第一の疑問と同じであるが、こちらでは温水の心情について考えてみる。
    これには温水自身が解答しているが、濁されている。

    「あの頃は俺も正直だったというか、なんかちょっと面倒だったし」
    「じゃあ今は面倒じゃないんだ。それとも、嘘を覚えたのかな?温水くん。」

    まずこの温水のいう「正直だった」とはどういう意味だろうか?これは後に続く「ちょっと面倒だった」の言い換えでもある。

    つまり

    「八奈見さんの色恋沙汰に付き合わされたくなかった」

    という自分の感情に正直であったというニュアンスである。
    そして温水くんは、「あの頃」はそうであったが、いまはそうではないと暗に申告している。

    「八奈見さんの為に愚痴や今日の様な面倒毎にも付き合って良いと思う様になった。」

    自分の感情より相手を優先できる様になった、成長したからだと。
    コレが温水の心情の変化を問う八奈見に対する表向きの回答である。

    しかし、八奈見はここの「嘘」を嗅ぎ取っている。

  • 4二次元好きの匿名さん25/01/05(日) 13:35:48

    第三の疑問

    温水の「嘘」。隠された観覧車での出来事とは。

    まず続きのシーンを見ていく。

    この会話のあと、八奈見は温水に接近したところ、小抜先生の覗きシーンに切り替わる。
    小抜先生は2人がイチャつき始めたと思っている。
    視聴者も小抜先生の立場から温水と八奈見の2人を覗き見して、あれ?もしかしてコレ、八奈見エンドなのか?と思わされるのだが、

    しかし、小抜先生は作中通して温水たちの恋愛模様を読み取れず、勘違いをするキャラクターとして描かれているので実はこれは

    「小抜先生と視聴者からはまるで二人がキスをしているように見えるけど、勘違いだよ」

    というシーンなのだ。なのでココでは2人はキスをしていない。
    何が行われたか、さらに次のシーンの会話から考えていく。

  • 5二次元好きの匿名さん25/01/05(日) 13:36:12

    「そうまで言うなら仕方ないなぁ。しばらく彼氏作るのはやめておくかな。」
    「え、いや俺に遠慮しなくても」

    この会話を素直に読めば温水から「八奈見に彼氏を作らないで欲しい」という温水からの要求を八奈見が飲んだ、という立て付けになっている。
    しかし、さらに踏み込んで言えば、温水は「そこまで」は言っていないので、温水は少し驚いているのだ。

    では隠されたシーンではどんな会話があったのか。

    まず、八奈見は温水の嘘について追及をしているのだから、それを受けて温水が本音を吐露した流れだろう。

    では温水の本音は「本当は八奈見に彼氏を作って欲しい」ということだろうか?これはあり得ない。これでは「仕方ないなぁ」に繋がらない。

    八奈見が嘘を嗅ぎ取ったのは

    「あの頃は俺も正直だったというか、なんかちょっと面倒だったし」

    ここだ。これの意味は

    「八奈見さんの為に愚痴や今日の様な面倒毎にも付き合って良いと思う様になった。」

    である。ここに嘘、とまではいかなくても正直ではない部分が含まれているならどこか?

    「八奈見さんの為に」だ。

    まるで温水は八奈見を思って、八奈見の為に「彼氏を作らなくていいんじゃないか?」と言っているようだが、本当のところは「彼氏を作って欲しくないんじゃない?」という、追及があったのだ。
    そして、温水がそれを認めた。
    これが隠されたシーンで行われたやりとりだろう。
    さて、ではなぜ温水は八奈見な「彼氏を作って欲しくない」のだろうか?

  • 6二次元好きの匿名さん25/01/05(日) 13:36:32

    第4の疑問

    なぜ温水は八奈見に彼氏を作って欲しくないのか?
    八奈見の壊された尊厳とは?


    さてここまでの流れを一度整理すると

    ソウスケとカレンがイチャイチャする。

    (ショックを受けた八奈見が偽装ではなく、彼氏を作ろうかな?と自暴自棄な様子で発言する)

    温水は「彼氏を作らなくていいんじゃないか?と説得する」

    八奈見は温水の発言から心情の変化を感じ取る。

    温水は発言の変化の理由は「過去の自分は面倒事に巻き込まれたくなったが、今では八奈見さんの為なら面倒事を引き受けてもよいと思うようになったからだ」と主張する。

    温水の言い訳に八奈見は欺瞞を嗅ぎ取る。

    (私に彼氏作って欲しくないんでしょ?)

    (温水、認める)

    (温水がその理由を吐露する)

    八奈見、満足した様子で「仕方ない」と彼氏を作らない方針をとる。

    ここまで大筋は外れていないだろう。
    すると最後の疑問は八奈見の「尊厳を破壊された」という発言である。

  • 7二次元好きの匿名さん25/01/05(日) 13:36:55

    仮に、小抜先生が勘違いしたような展開、例えば2人がキスをした。もしくはキスをしようとして拒まれた、または愛の告白がなされ、それが実らなかったのであれ「尊厳を壊された」という発言に繋がるだろうが、そうであれば温水は「俺が尊厳を守ったんだろ?」とは言わないだろう。
    薄い筋としては八奈見が自暴自棄になり自分にキスをしようとしたもしくは交際を迫ったことに対して、自分を大切にしなさい、と断ったことを温水が「尊厳を守った」と認識している、という説も立てられるが、それにしては温水があまりにも平常運転過ぎるのだ。
    なので、温水の「尊厳を守った」発言は偽装デート計画の破綻に気づいて中止に出来たことを指していると思われるし、八奈見は温水に明確な恋愛的アクションを行なっていないと考えるのが妥当だろう。

    ではどこで八奈見は「尊厳を破壊された」のだろうか?
    このアニメのテーマは負けヒロインである。
    であるから、八奈見は観覧車で「振られた」のだ。
    しかも、4話の温水と鏡写しに「告白してないのに振られた」のだ。

    どこで振られたのか?

  • 8二次元好きの匿名さん25/01/05(日) 13:37:10

    まず八奈見は自暴自棄になりながらではあるが、彼氏候補として想定していたのは温水だったのだ。まだ確かな恋心ではないかもしれないが八奈見は温水が「彼氏を作って欲しくない」理由を「自分の事が好きだからだ」と勘違いしたとき、八奈見はそれを好意的に受け止めていた。温水くんなら付き合ってもいいかも、くらいには思ったので、それを告白させようとしたのだ。
    しかし、温水の中で、八奈見の彼氏候補は西川やその他八奈見に言いよる中学の同級生達だったのだ。そして、その内の誰かと八奈見が付き合ってしまっては今の友人関係が変わってしまうことに寂しさを覚えた。だから「彼氏を作らなくても良いんじゃないか」と発言した。その発言の真意は「これからも友達でいたいから」だと告白したのだろう。

    温水と付き合おう思ったのに、付き合えなかった。これが八奈見の「尊厳を破壊された」発言だった。

    しかし、その発言とは裏腹に八奈見はそれが嬉しかったのだ。
    八奈見自身もまだ前の恋を完全には忘れられていない。なかなか前に進む事が出来ない。そんな自分に嫌気がさした。無理にでも前に進まないといけない気がした。

    だけど隣にいる男は、そんな今の自分をそのまま特別に思ってくれている。
    それは恋心ではないのだろうけど、だからこそ自分も無理に恋をしなくてもいいのだと思えた。

    そういえば隣にいる男は、2、3年くらいは友達付き合いしてお互いの好意を確認してからじゃないと告白しないと宣っていたのだ。

    そんなのんびり屋な男と一緒にゆっくりと友達付き合いをするのも悪くないと八奈見には思えた。

    「そういうところ」が乙女心をわかってないな、と思うけれど
    「そういうところ」を八奈見は好ましく思うのだった。


    おわり。


    っていう話なのだ。

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