【閲覧注意】ミカ「はっけよ~い、のこった☆」

  • 1二次元好きの匿名さん25/01/06(月) 11:34:11

    その刹那、聖園ミカの脳裏によぎったのは『死』であった。

    深く沈みこむような姿勢から一気に飛び込んでくる肉塊。
    100キロ台も後半に差し掛かる巨躯が命を狩り取らんと迫ってくる。
    避ける、否、間に合わない、咄嗟にとった行動は…自身も体勢を低くして迎え撃つこと。
    この勢いで下半身にぶつかられては弾き飛ばされてしまうだろう。
    重心を下げ安定した体勢で受け止めるのを試みるしかなかったのだ。

    「うぐっ!」

    激しい音をたてながら身体同士がぶつかり合う。
    すぐさま右肩でかち上げられ、いとも容易く上体を起こされる。
    素人が迎え撃ったところで先生には何の壁にもならない。
    ミカの膂力をもってしても出来るのはここまでであった。

  • 2二次元好きの匿名さん25/01/06(月) 11:35:08

    先生何者だよ

  • 3二次元好きの匿名さん25/01/06(月) 11:35:32

    先生ナニモンだよ……

  • 4二次元好きの匿名さん25/01/06(月) 11:35:53

    「ふっ…ぐぅ…!」

    四つに組み合い始まる力比べ。
    しかし長期戦となることは有り得ない。
    一方は天性の身体能力で本物の体捌きに食らいつこうとする。
    一方は腕力を柔軟な股関節を巧みに使って制しながら低く重く身体を沈ませ出方を伺う。
    勝負は既に見えていた。

    「…ぶはっ!」

    力の均衡に堪え切れなくなり息を吐き出す。
    その瞬間を先生が見逃すはずもなく、切られる右手。
    身体は宙を舞った。

  • 5二次元好きの匿名さん25/01/06(月) 11:35:53

  • 6二次元好きの匿名さん25/01/06(月) 11:36:59

    地べたに転がり天井を見上げるミカ。

    "相撲だったらこれで私の勝ち…だけどミカはまだまだ元気そうだね"
    "私はもう限界だよ、いやぁ若さには勝てないな…"

    息を乱して大きい身体を揺らしながら優しい笑顔で声を掛けてくれる先生。
    そう、結果としてはミカはただ地面に転がされただけ。
    大きなケガもしていない、息は乱れたもののまだまだ動ける。

    "廻し同士だったらまた分からなかったかも"
    "大丈夫?服破けちゃってない?"

    しかし、ミカに突きつけられているのは先生に投げられ転がされたという確かな現実。
    そして投げられてしまったことが…否、地面に足以外が着いてしまっただけのことがどうしようもなく悔しかった。
    まさに万死に値する、まさに身を焼かれる悔しさ。

    「…ありがとう…ございました…!」

    喉を震わせながら今出来る最大限の敬意と礼を。
    その姿に先生はこれ以上何もせず、ただ静かに礼を返した。

  • 7二次元好きの匿名さん25/01/06(月) 11:51:06

    例の相撲部を思い出すな…
    こっちは健全だけど

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