ここだけノエル先生が『一周目の記憶』を引き継いだ世界 4

  • 1二次元好きの匿名さん25/01/06(月) 13:36:21
  • 2二次元好きの匿名さん25/01/06(月) 13:37:47

    たておつー

  • 3二次元好きの匿名さん25/01/06(月) 13:39:52
  • 4二次元好きの匿名さん25/01/06(月) 13:46:24

    このスレのノエル先生
    ・フランス事変後に修道院に隔離されて間もなく『一周目の記憶』を自覚する
    ・隔離後すぐに代行者として就任。この時点でエレイシアに対する報復を決意し復讐者として生きる
    ・エレイシアが目覚めて代行者になるまでの六年半でひたすらに自己研鑽&限界を超えるための代償を払い続ける。その甲斐あって原作とは非にならない強さを得る
    ・人間以上の耐久を得るための一環で左足を聖別化した義足に改造してもらってる
    ・偶然にも手に入れた十四の石を用いて人外と化す。外見の変化は肌が白くなったくらい
    ・幻想種の中で神獣に区分される『白鯨』モビーディックの遺骸を直接的な経口摂取で取り込み、更に肉体の存在規模を拡張させる事に成功している
    ・現時点での強さは少なくともシエルとの連携でなら後継者をも斃せるまでになっている
    ・というよりシエルとの連携の末に二十七祖のクロムクレイに引導を渡すという大快挙を成しえてしまった
    ・↑の功績もあって教会から『焔(ほむら)のノエル』という異名をつけられる
    ・着実に強くなっていってる事と『一周目の記憶』の自分を反面教師にしてる事もあって大分精神が安定している
    ・ただし完全な復讐者として生きているので高い身分だの裕福な生活だのと言った人並みの幸せには全く固執していない。もはや彼女が望んでいるのはロアやシエルに対する復讐のみとなっている
    ・そんなんだからマーリオゥからは『手を焼かせる制御不能の猪』と厄介に思われてる

  • 5二次元好きの匿名さん25/01/06(月) 13:50:38

    たておつ

  • 6二次元好きの匿名さん25/01/06(月) 13:52:19

    たておつ

  • 7二次元好きの匿名さん25/01/06(月) 13:53:07

    たておつおつ

  • 8二次元好きの匿名さん25/01/06(月) 13:53:36

    たておつ

  • 9二次元好きの匿名さん25/01/06(月) 13:54:43

    たておつ

  • 10二次元好きの匿名さん25/01/06(月) 13:55:04

    たておつ

  • 11二次元好きの匿名さん25/01/06(月) 13:57:58

    たておつ
    前回のアルク√心中endは美しかった……

  • 12二次元好きの匿名さん25/01/06(月) 14:08:29

    たておつ
    読んでて本当に楽しい……ありがとう

  • 13二次元好きの匿名さん25/01/06(月) 14:39:34

    たておつ

  • 14二次元好きの匿名さん25/01/06(月) 20:51:28

    通常のシエルルートは最期はどうとでも転べそうだけど、EXだと怪獣決戦みたいな有り様になるからさてどうなるか…
    ここで経験値と強化ポイント貯めておかないといくら祖レベルにまで強化されてるとはいえ一大事になってしまいそうだ

  • 15二次元好きの匿名さん25/01/06(月) 21:23:13

    >>14 そっち見たすぎる、ただ条件に和解&非死徒化が必須な気がするんだよな

  • 16二次元好きの匿名さん25/01/06(月) 23:38:30

    よっし、今日でとっとと完全に適合しちゃいましょうか。
    先のヴローヴとの戦いでもうほぼ完全に馴染んじゃいたけどね。ここで最後の一歩を踏み越えようじゃないの。
    さ、そうと決まればまずは記憶通りに動いて保健室にゴーゴー!
    ふふふ、色々と楽しみだわぁ。

  • 17二次元好きの匿名さん25/01/06(月) 23:57:24

    そして私は記憶の中の行動をなぞっていき、保健室でシエルと死徒事情について適当に雑談した。

    「この国に来てから出費が増えてタイヘンよね。安くていいものばかりだから、ついお買い物も弾んじゃうんじゃない?まぁ私は必要最低限の生活物質さえあればいいから、そこまで変化はないけど。でも弁当はマジで美味しいわ。
    で、話をまた急に変えるけど―――一つ確認したい。アンタさ、何があってもロアを殺すという誓いは、今もしっかりと生きているわよね?」
    「……何を今更。当然です。わたしもその為にこの13年間を突き進んできたのですから。貴女の言うように何があっても絶対に逃がしません」
    「そう。なら、転生体の意識がまだ表に残ってても容赦も慈悲もなく殺せるのよね?」
    「―――ええ。わたしは、吸血鬼を狩るために動く兵器ですので」

    ………ふふ、ふふふ。そっか、それじゃ―――せいぜいその意思を貫き通せるか期待しとこうじゃない。
    ホント、見物ね?

  • 18二次元好きの匿名さん25/01/07(火) 00:29:50

    「ていうか、アンタの場合は6年間でしょシエル?13年間突き進んできたのは私の方だっての。」
    「………言葉の綾です。決意の表れと思って聞き流しなさい。それより、あまり彼が寝ている前でそういう話は振らないように。うっかり起きていたらどうするんです。
    ひとまず今は昼食の時間まで睡眠を取らせておくべきでしょう。」
    「はーい、わかりました。けど、もう起きてるみたいよ彼?」
    「え?」

    「……よく気がつきましたねノエルさん。というコトで、はい。先輩、俺もう目覚めてます。」

    まあね。記憶の中でこのタイミングで起きるってのはわかってたし。
    というワケでそれからは志貴クンの容態の確認ともう無茶をしないようにと忠告を済ませて、キリのいいところでシエルは出てった。

    「志貴クンがこれ以上吸血鬼に下手に関わろうものなら、私たちにとっても真面目に迷惑になるの。こうして笑って忠告している内にキッパリとやめてちょうだいね?」
    「よく言ってくれましたノエル。そういうコトですので次にこの忠告を破れば、わたしから相応の処置を下されると覚悟しておくように。では、先に失礼します」

    おーコワコワ。心なしかいつも以上にガチトーンじゃん。
    でも……それって裏を返せばこの子に今死んでもらったら困るっつー打算的な意図だけじゃなくて、純粋にこの子の事が人間として本気で心配してるって思いもあると言えるわよね。
    つまりもうこの時点でアイツはこの子に他とは違う感情を向けてると捉えられなくもないワケだ。まだ“好き”じゃないけど“心配はする”って程度のさ。
    はぁ~~~~……こっから私を徐々に置き去りにしてお熱い関係になってくと想像するだけでイヤになるわぁ。

  • 19二次元好きの匿名さん25/01/07(火) 01:05:53

    「ふふっ相変わらず真面目になるとコワイわね、あの子。ところで志貴クンもそろそろ授業に戻るつもりかしら?」

    「はい。 本当はこのままここで休みたいですけど、こうして動ける内は授業にちゃんと行きます。いつ倒れるかわからないんだし、せめて受けられる時はしっかり受けておかないと」


    ふーん。記憶の中で見た時からずっと思ってたけど本当に真面目ね。

    自分に今できる事を精一杯やり遂げようとする。ああ、なんか私もこの子に親近感を感じるわ。

    恋とか愛とか私には絶対に縁が訪れないし、そもそもそういう感情さえ興味ないし抱かないと思ってたけど……志貴クンのこういうストイックなところは真面目に好感が持てるかも。

    そうね。ここは―――

    dice1d2=1 (1)

    1.記憶の通りにこのまま彼を授業に行かせる

    2.もう少しだけ話を続けてみる

  • 20二次元好きの匿名さん25/01/07(火) 01:15:06

    ………ま、ここでもう少し言葉を重ねてみようかなと思ったんだけど、それは余計なことかしら。
    記憶の中の私はダラダラとベッドに寝転んでるけど、私はこんな自堕落な行動は取りたくないのでとっとと授業に行こう。

    「じゃあね、志貴クン。シエルさんの尋問が怖かったら、くれぐれも吸血鬼周りには首を突っ込まないように!」
    「あ、はい。善処いたします………。」

    ふふ、震えちゃって可愛らしい。もっとも、こうして彼と健全に交流して楽しむのもあと数日なんだけど。
    せいぜい、今のうちにシエルとイイ思い出を沢山作っておきなさい。志貴クン―――。

  • 21二次元好きの匿名さん25/01/07(火) 01:15:48

    これはノエルルートは無いかぁ

  • 22二次元好きの匿名さん25/01/07(火) 01:30:00

    さて、昼食時になったわね。記憶だとこのあとにシエルと志貴クンは学校を離れてどっかに行くらしいけど、私は私で自主練という名の十四の石との適合を済ませないといけないし………どうしよっか?

    dice1d2=1 (1)

    1.もうこのまま自分も帰って適合を済ませる

    2.気になるので自分も便乗してついて行ってみる

  • 23スレ主25/01/07(火) 01:31:58

    とことん志貴とのフラグを回避するな
    そんなに恋とは無縁の復讐者として先生を突き通したいのか🎲神

  • 24二次元好きの匿名さん25/01/07(火) 01:49:20

    うん、放課後になったらって予定だったけどこのまま帰って済ませるべき事を済ませましょうか。

    どうせ授業なんて復讐鬼の私には意味がないんだし。

    ここは完全に馴染ませて、明日に備えるとしようかしら。

    ………と、言っても今の時点でほぼ適合し終えちゃってるし、半日もあれば済んじゃうでしょう。その後に時間が出来るし、他にやれる余裕があるわよね。

    んじゃあ、その時は―――

    dice1d3=2 (2)

    1.夜間調査に出る

    2.雑魚狩りにあたって、適当に上手い話で釣ってみる

    3.下水道に行ってみる

  • 25二次元好きの匿名さん25/01/07(火) 01:59:31

    よし。いちいち動き回って虱潰しに処理するのも面倒だから、ここは記憶の通りに甘い汁を垂らして何匹か誘い込んでみましょう。

    つっても、いたぶりもしなければ怖がらせるようなコトもしないけど。だって、そういう無駄な工程を挟むくらいなら普通に炎で纏めて浄化した方が早いしね。

    だいいち、もう雑魚にはそんなコトしてあげるほどの関心もないわ。しても時間の無駄だし。




    ………よーし!十四の石との完全な適合も終えたし、即興で作った話に乗ってくれたバカ共もある程度は集まってくれた。

    んーと、見た感じ集まったのはdice1d15=5 (5) 匹かしらね。それじゃ、さっそく火葬作業と行きましょっか!

  • 26二次元好きの匿名さん25/01/07(火) 08:30:23

    「はーい、それじゃあ皆さん!なるべく身を寄せ合うように私の前に集まって。今からアナタたちを新天地にお送りするための転送魔術を施すので、そこから動かないでくださいねー」

    私の指示に5匹は従い、一か所に集合する。うんうん、素直でよろしい。お礼に一瞬で楽にしてあげましょう!

    「では、今からお送りするわ。行先は―――あの世です。よい旅を!」
    「え?」

    一匹が呆けた声を漏らす。それと同時に黒い炎が彼らを瞬間的に呑み込み、血も肉も骨も魂も灰にしていく。
    後に遺ったのは文字通りの“無”だった。

    ふぅ、これでオーケーね。完全適応後の炎だとⅢ階梯の集団を焼却するのに何秒かかるか、という検証も兼ねた審問処理だったけど今までより更に早いじゃない。いい検証結果を得られたわ。
    ………そして、だ。

    「―――ねぇ、どっかから見てるんでしょう?出てきなさい、司祭代行?」

  • 27二次元好きの匿名さん25/01/07(火) 09:19:15

    そう声をかけてから間もなく、入口の方から金髪のジャリガキ……マーリオゥが入ってきた。

    「テメェ、何時の間に気づいてやがったのか。いやまあ、今のテメェなら鋭敏に察知できてもおかしくはねえが。
    死徒たちに一瞬でも懺悔の機会を与えたのは目を瞑ってやる。代行者のやり方は基本的には個人の自由だからな。」
    「でしょう?この通り、はした金ではあるけど札束も持ってこさせましたし是非教会の運営にでも使ってください。」
    「ハッ!死徒が触った金なんざ一銭一枚も受け取りたくねぇよ。テメェで勝手に散財しやがれってんだ。」
    「わぁ、ありがとうございまぁす♪じゃ燃やすのも勿体ないんでこのまま頂いちゃいますね!」

    思わぬ収穫だった。まあコイツが言うこともめっちゃわかるけど、だからってこのまま処理するには惜しい量よね。黒鍵とかの費用もバカにならないし、有難く貯金しておきましょう。

    「で、どうしてこちらに?戦力外通告、或いは修道院送りの通達でも仰りに来られました?」
    「違えよ、猪。第一、テメェはあの女の連れだろうが。それこそあの女がテメェを見捨てねぇ限りは、戦力外として強制退任させる事も修道院送りにする事もできねえよ。ったくムカつくぜ。
    テメェをこうして観てたのは、単純にテメェが行き過ぎた独断行動に走ってねえかの監視だよ。あまり余計なことされて、こっちの予定も狂わされちゃ始末に負えねえんでな。ま、今のところは特にこれと言った影響はないが。
    とにかく、くれぐれも暴走すんじゃねえぞ。これは監督命令であり警告だ。目に余るとオレが判断すりゃ即座に然るべき処置を下すから肝に銘じておけ」
    「はい。代行者ノエル、ちゃんと身の程を弁えておきまーす!」

    そう念入りに釘を刺してからジャリガキはその場から出てった。ははっ、朝にも似たような事をどこぞの貧血眼鏡男子に言ってた女がいたわね。
    まあ、ベクトルが微妙に違うだけで二人ともクソ真面目だからなぁ。思考も似たり寄ったりになるのかしら?

  • 28二次元好きの匿名さん25/01/07(火) 09:52:48

    前々から思ってたけどここのノエル先生って一周目の記憶持ち+実力・実績を身につけて精神的に安定している+スレ主が文豪なのもあって原作よりもかなり頭の回転がキレてるよね
    原作の先生じゃ絶対に感情的になって暴走してしまうようなところも冷静になって臨機応変に動いてるから復讐者として隙がほとんどないな

  • 29二次元好きの匿名さん25/01/07(火) 13:12:31

    じゃあ、もう深夜だしそろそろ帰って明日に備えて寝ましょうか。
    明日は九日目よね。刻一刻と運命の13日目が近づきつつあるけど、私はただ復讐に突き進むだけよ。
    今日殺したクズ共も、明日殺すクズ共も、そのまた明日に殺すクズ共も、その復讐の炎を滾らせる為の薪にすぎない。
    そうよ、私は進む。進まなくちゃいけない。進んだ果てにエレイシアへの復讐を成さなくてはいけない。
    だって、そうしないと―――殺されたお父さんやお母さん、町の人々の無念は永遠に晴れないんだから。
    それが、ただ一人こうして無様に生き残ってしまった私の使命であり積年の悲願だ。

  • 30二次元好きの匿名さん25/01/07(火) 14:04:56

    『……下がりなさい、代行者ノエル。彼がロアである確証はとれていません。今はロアの消滅の確認を先にすべきです』
    『早計すぎます。……それに、彼はまだ何の罪も犯していない。無実の者を殺めることは、許されません』
    『……立ち去りなさい、シスター・ノエル。今夜の件はその傷で不問とします。』
    『―――わたしは、泣いてなんて、いません』
    『だめ―――わたし、わたしは―――ロアを、見逃すコトなんて、できない』
    『……できない……わたし、自分だっていつでも殺せるのに、あんなコト言われたら、できない……!
    ありがとう、なんて―――そんな幸せな人を、死なせるなんて、ヤだ―――』
    『その姿……死徒に身を委ねたのですね、ノエル』
    『―――わたしの、せい?』
    『ノ―――』

  • 31二次元好きの匿名さん25/01/07(火) 14:05:38

    『吸血鬼になっても甘い狙いですね。貴女の本命は私でしょう、ノエル』
    『そうですね。ソレがどんな仕組みの魔眼なのか興味はありますから、使っていただく分には益があります。
    でも止めておいた方がいいですよ。貴女の魔力量ではその魔眼は多用できない。もう一度使えば貴女は自壊します。
    なにより―――』
    『―――なにより、もう効きませんから、それ。魔力はより強い魔力に洗い流される。どこの祖の模造品(レプリカ)かは知りませんが、分かっていればこの通りです』
    『え?……あの。そんなコト、いちいち言わなくちゃ伝わらないレベルでしたか』
    『失礼。そちらなら当然、真っ先に終わらせました』
    『私の今までの戦い、今までの贖罪はすべて嘘だったと言いましたね、ノエル』
    『……そうですね。私の心は嘘にまみれています。
    遠野志貴を助けたいという気持ちも、贖罪の名のもとに殺してきた犠牲者たちも、犯してしまった過去の罪も、決して消えない私の真実です』
    『私は、それを認めます。これから私が侵す命、私が残す憎しみをすべて自分の罪だと認めます。
    貴女が私を殺す事を、正当なものだと受け入れます』
    『いえ。善か悪かで言えばわたしは悪でしょう。
    ですが、悪だから善き生き方を望んではいけないかと言うのなら、それは間違いでした。
    ……だって。人間の善悪と人生の善悪は、哀しいほど違うものなんですから。
    私のせいだ、と復讐に走る貴女の言い分は間違いであり、正しい。ロアの転生を止めるという私の使命感も間違いであり、正しい。いま、私たちは同じ境界に立っている』

  • 32二次元好きの匿名さん25/01/07(火) 14:06:27

    『なら、あとの秤は力で示すしかない。
    互いが間違いであるのなら―――それぞれの正しさは、互いの強さでしか量れない』

    『吸血鬼になった事ではなく、吸血鬼として行動した事。それが貴女の間違いです。
    死徒ノエル。弱き人々を守護する聖霊と父の名において、貴女への刑を代行します』


    『イデアブラッド……!?
    そんなものを射ちこむなんて、ノエル……!』


    『………………………………………………』


    ――――――。

    ―――――――――。

    ―――――――――――――――。

  • 33二次元好きの匿名さん25/01/07(火) 14:26:48

    結局シエルにとって勝てる戦いだしなぁと思いつつ、きっと負けが見えてたとしてもこの心構えが出来るんだろうな...とも思ってしまう

  • 34二次元好きの匿名さん25/01/07(火) 15:50:49

    ………………っ、うぅ……い、いたい……。なに、もう朝なの?

    ……っていうか、昨日に続いてまたじゃない。しかも夢の内容も相変わらずどんなだったか覚えてないし。

    でも―――なんだかとても羨ましくて、妬ましくて、恨めしくて、眩しくて、自分じゃ及びもつかない遠い夢だった気がする。

    うーん………私がこんな風に感じるって事は恐らく、いやほぼ間違いなくシエルが絡んでる筈よね。あのさぁ、だとしたら夢の中にまで割り込んできて不快にさせるとかマジで勘弁してほしいんだけど。

    やっぱアイツは経緯や形はどうあれ確実に殺さないとなぁ。夢という唯一の安息空間にさえ意図せず存在が浮かんでくるってそれはもうホラーなのよ。


    「………いや、何言ってんのよ私。アイツはホラーとかそういう安い言葉で表せるような低い次元の域にいないくらいの、まさしく恐怖と狂気と絶望が服着て歩いてるような化け物でしょ。まあ、13年前のあの時は服さえ着てなかったけど。」


    と、それはそれとして今日はどう動くかを決めないと。記憶だと……志貴クンにあの時のクズ二匹の拷問を見せつけた後にシエルの過去語りを楽しそうに話してるわね。私が言えたことじゃないけど性格悪っ。

    ってかこの時のクズ二匹はとっくに処理済みだから記憶の中のように用意する必要も見せつける必要もないのよね。となればシエルの過去語りで十分か。

    ん~……そうね、ここは―――

    dice1d3=1 (1)

    1.とりあえず放課後までに自主練でもしとく

    2.放課後と言わずに学校に行って志貴クンと接触してみる

    3.………下水道に行ってみる

  • 35二次元好きの匿名さん25/01/07(火) 15:56:36

    記憶の中だと放課後に廃工場へのお誘いメールを出してるみたいだし、ここはその時間になるまでの間にまた自主練に耽るとしましょう。

    というコトで今日は何から手をつけようかしら―――

    dice1d3=3 (3)

    1.魔術の練習をする

    2.眠ってるだろう白鯨の力を引き出す

    3.↑両方

  • 36二次元好きの匿名さん25/01/07(火) 16:01:42

    こうして振り返るとしみじみノエルにはなかなか受け入れ難い主張と結論ぶちかましてんだなあシエル

  • 37二次元好きの匿名さん25/01/07(火) 16:03:41

    よぉーし、約半日でどこまで出来るかわからないけど今日はいつも以上に気合い入れてやってやろうじゃないの!

    まあ一気に二つやろうとしたところで結果はたかが知れてるけどね!




    …………あー、そろそろメール出す時間ね。

    ふぅ、ここまでに魔術はdice1d2=1 (1) で、白鯨の遺骸の力はdice1d5=2 (2) ほどしか引き出せなかったかぁ。

    1.アトラクションを始めとした簡易的な魔術の修得

    2.dice1d100=36 (36) (95以上なら15の秘蹟の一つを会得)

  • 38二次元好きの匿名さん25/01/07(火) 16:19:50

    でも、冷静になると意外ね。てっきり何もできずに終わるかと思ってただけに魔術の修得だけじゃなくて神獣の遺骸の力を二割も引き出せたのは結構凄いことなんじゃない?いいわね、これでまた一歩、復讐の成就に近づいたわ。
    特にアトラクションを覚えられたのは大きいわ!これで慣性を無視した立体的な動きもある程度は狙ってできるようになったワケだしね。
    さ、それじゃあ廃工場へと来るように志貴クンにメール送ろっと。

    『志貴クンへ。このあと、もし時間があるなら画像の廃工場へと来てくれる?ちょっと人目を憚る、重要かつ大切なお話しをキミに伝えなくてはいけません。もちろん、くれぐれもシエルさんにはナイミツに♪』

    ………これで、いいかしら。たった今、送りはしたけどこれで来なかったらどうしよ。私から見ても怪しさ全開の文なんですけどコレ。
    うーん、不安だけど兎にも角にもまずは先に行って待っとくか。

  • 39二次元好きの匿名さん25/01/07(火) 18:13:38

    で、待ち合わせ場所の廃工場でしばらく待ち続けること30分になるけど………あ、ちゃんと来てくれたわね。よかったわぁ。


    「大分待たせたみたいですいません。……それで、大事な話とは?」

    「いえね、ちょっとした過去を話すだけよ。シエルさんの―――代行者シエルの、これまでの経歴をね」


    そして私は志貴クンにシエルの代行者としての尋常ならざる活動と、それに並行する形で埋葬機関についても軽く説明してあげた。


    「―――っていうワケよ。これで少しはあの人の内情というものがわかったでしょ?あの人は常に人間としての仮面を被っているだけで、正体はどこまでも任務遂行に動く生きた戦闘マシーンなの。

    キミがあの人を日常の一部と認識しているのも単にそういう暗示を掛けられているだけ。つまりキミはあの人から任務の邪魔にならないように上手いこと利用されているってコト。それでもあの人の笑顔と言葉を心から信用するのかしら、志貴クン?」

    「っ………………」


    記憶の通りに話した上で、敢えて詰るように、貶すように、そして試すように問い詰める。志貴クンはショックで反論を返せない様子みたいだ。

    ま、そうよね。いきなりこんなコト言われちゃ衝撃的すぎて感情の処理が追いつかないわよね。無論、これも想定内だけど。


    「……先輩の、事情は、わかりました。でも、ノエルさんは?貴女も代行者なら、先輩と同じなんですか?」


    そして、こう返してくるのもまた想定内。

    記憶の中の私は全力で否定していたけど、私は……そうねぇ、どう返そうかしら?

    dice1d3=3 (3)

    1.敢えて記憶の通りに普通の人間だと主張する

    2.実はこう見えて自分も強い方だと自信をもって明かす

    3.自分も人ならざる狂った怪物だ、と“冗談”で言ってみる

  • 40二次元好きの匿名さん25/01/07(火) 18:26:51

    「―――ねぇ、志貴クン。これまた唐突だけどさ」
    「……唐突だけど、何ですか?」
    「もし、もしもよ?あくまで仮の話だけど―――私もまた、本当は人間じゃない狂った怪物だと言ったら、どうする?」
    「―――」

    ふふ、面白いくらいに動揺が見てとれるじゃない。多分、今の彼の中では私の言葉が嘘か本当かでいっぱいいっぱいになってるでしょうね。小さくない焦りと恐怖心が感じられるわ。

    「ねぇねぇ、どうなの?私の正体も人でなしの化け物だったとしたら、果たしてアナタはどう答えてくれるかしら?」

    ゆっくり、ゆっくりと、逃げ惑うネズミを袋小路に追い詰めるように寄っていく。さあ、アナタの返答を聞かせてちょうだいな。志貴クン?

  • 41二次元好きの匿名さん25/01/07(火) 18:34:05

    「………もし、貴方がそうだったとしたら。俺は―――dice1d3=2 (2)

    1.危害を加えてこない限りは、目を瞑ります

    2.俺自身はともかく、シエル先輩や町の人に危害を加えるのであれば、容赦はできません

    3.それでも、気にしません。ノエルさんはノエルさん、でしょ?

  • 42二次元好きの匿名さん25/01/07(火) 18:38:22

    ことごとくフラグが折られるな

  • 43二次元好きの匿名さん25/01/07(火) 18:58:12

    「―――は」


    そう、そうなの。なるほど、アナタはそう答えるのね。ああ、いや、全くもって―――“らしい”回答じゃない!


    「ふ、ふふふ。ふふふふふふっひひ、ふふふふふ………わかった。わかったわ。うん、実に普遍的で正義感に溢れる返答じゃないの。

    うんうん。あくまで冗談の問答だったけど、有意義なモノだったわ。まあ、そうでないと真祖と吸血鬼狩りの手伝いなんて出来やしないか!」


    つまり―――こういうコトかしら?私の場合は状況次第では容赦はしないけど、アイツの場合は例え一方的に殺されるとしても抵抗せずに黙って死を受け入れる覚悟にある、と。

    ふん、そうっちゃそうよね。好きでもない赤の他人と好きな人とでは向ける意識も動きもまるで違う。そういう差別は生まれて当然だもの。

    いい返答が聞けた!要はこれが私に対するこの子の本音ってワケだ。

    じゃあ―――その時が来たら、容赦なく抵抗されるのは怖いだし、まずは真っ先にアナタだけを狙って殺してあげる。


    「……なにか、可笑しかったですか?」

    「うん、だってあんまりにもカッコイイこと言うもんだから、つい眩しくてね」

    「………それ、笑うところですか……?」


    うっさいわね、別にいちいち突っ込まなくても良くない?まあどうでもいいし、気にしないけど。

    ところで話すべきことはこれで全部済ましたけど、ここからはどうしようかしら?

    dice1d2=1 (1)

    1.切り上げる

    2.……まだ話を続けてみる

  • 44二次元好きの匿名さん25/01/07(火) 19:24:01

    「じゃあ、話しておきたいことはこれで全部だから、私はこれで失礼させてもらうわ。わざわざ来てくれてありがとう、志貴クン。帰り道にはくれぐれも気を付けてね!」
    「は、はい。じゃあ、ノエルさんも気を付けて……」

    ふぅ……そっか。自分以外を傷つけるなら容赦はしない、ねぇ。ホーント、あの子が今代のクソ蛇でさえなかったら全力でその意思を尊重してあげられたのになぁ。
    どうしてあんなにも正義感の強い人格に限って転生体なんだろ。はぁ……殺す事は変わらないけど、だからこそ惜しいし悲しいわ。
    でも、これでますます殺す意志が強まったわ。あんなに正義感が強くて、どこまでもストイックな子をロアという悪魔なんかに堕ちるのを絶対に許して堪るか。
    あの子の尊厳を守る為にも、あの子が悪魔に変貌する前にこの手で引導を渡さないとね。

  • 45二次元好きの匿名さん25/01/07(火) 19:32:34

    で、志貴クンとの話し合いも済ませたわけだけどこの後はどうしようかしら。

    もうすぐで日が沈む時間帯だけど―――

    dice1d3=2 (2)

    1.このまま夜間調査に入る

    2.志貴クンを尾行する

    3.下水道に行く

  • 46二次元好きの匿名さん25/01/07(火) 19:38:50

    尾行するのは珍しいな
    そして3択で外しまくる下水道

  • 47二次元好きの匿名さん25/01/07(火) 19:47:19

    ………うーん、なんだろ。あの子って、多分今夜も真祖と待ち合わせしている可能性が大よね?
    実際、記憶の中でもこのあとの深夜の公園でシエルが彼を真祖から守る形でバチバチ交戦してたらしいし。
    でもなぁ、今の真祖とは極力接触したくないってか……どうにも得体の知れない危険な臭いがプンプンするのよね~。
    例えるなら外れてはならなかった決定的な枷が外れてしまった、みたいな?
    だからって、ここで私が介入しなかった事で何かしらの変化が起こる可能性もゼロじゃない。例えば記憶の中とは流れが変わって遠野志貴がうっかり巻き込まれて死んでしまう、とか。
    可能性自体はゼロに近いとしてもそれだけは絶対に避けたいし………仕方ない、ここは危険を承知で尾行するかぁ。

  • 48二次元好きの匿名さん25/01/07(火) 20:06:05

    そして、遠野邸から少し距離を取りつつ夜まで張っていたところに志貴クンが外出したのを確認。
    そのまま気づかれないように尾行を始めようとしたワケだけど―――

    「呆れましたね。こんな夜更けに何処に行く気ですか」
    「………」

    このように、シエルもまた壁によりかかって彼の動向を監視していた。
    で、痴話げんか(比喩)をしばらく展開したのちに真後ろをシエルが勝手についていくというテイで、二人は公園を目指した。
    ………ん、あれ?でもあの感じだとテイじゃなくてマジで勝手についてってる?ついてってるわよね?
    あと今更だけど私の気配にもとっくに気づいてるよねアイツ。ほら、今また志貴クンが前向いてる時ににこやかな顔をこっちに向けてきたし。こっわぁ~~~……。
    あ、志貴クンが耐えかねたのか走り出した。まああの程度なら私でも十分に追いつけるけど、そうしたくなる気持ちはわかるわ志貴クンっ……!

  • 49二次元好きの匿名さん25/01/07(火) 20:42:00

    うーん。志貴クンは人混みに紛れたり寄り道ルート使ったりでこっちを欺こうとしてるけど、その程度じゃ私たちは撒けないわよ?

    「―――こんばんは。貴女も尾行なんてしてないで遠野くんを連れ戻す事に専念すればどうです?」
    「うおっ急に側に来るんじゃないわよ!ってか、そう言ってるアンタもアンタであの子を絶賛おちょくってるでしょうが!」
    「ええ、当然です。何故なら彼とわたしは今はゼッコウ中なので!」
    「なぁぁぁにがゼッコウ中よ!一丁前に失恋した恋人ごっこでもしてるつもりか!」

    なんて下らない会話を挟んでる内に、公園近くのトンネル道路まで移動した志貴クンがようやく止まった。ははっもう背後に回られてんのにシエルは追ってこないだろうって安堵してる。あ、肩にポンってされた瞬間この世の終わりみたいな顔でビックリした。滑稽だけど可愛らしい~。






    で、その後は公園まで来たワケだけど―――ああ、まずい。わかりきってた事だけど、非常にマズイ。


    「けど、本当にここで別れたほうがいいですよ。わたしたちは絶交中なんですし、こんなところをアルクェイドに見られたら―――」

    「ふうん。見られたらどうなるのかしらね、シエル」

    「!」


    白い化身が、金色の瞳を煌めかせて、私たちを猊下していた。

  • 50二次元好きの匿名さん25/01/07(火) 21:44:30

    「―――アル、クェイド」


    ソレを視界に捉えた志貴クンが、呆然と声を漏らす。その呼びかけを聞いた真祖は、ヒリついていた殺意を一旦潜めて地に降り立った。

    シエルは咄嗟に公園の端から逃げるように促すけど、それは無理だ。多分この公園全域がアイツの領域と化している。体内のようなモノだ。


    「驚いたわ。志貴の声が聞こえたから来てみれば、まさか貴女が一緒だなんてね。ついでと言わんばかりにバディの代行者もコソコソと隠れて来てるみたいだし。

    一体何をしに来たのシエル?わたしに用はないと思うけど?」

    「ええ、貴方に用などありません。退治ならともかく、話をするなんて考えるだけでも怖気が走りますから。

    わたしは彼があんまりにも危なっかしいので、そこのパートナーと一緒に指導をしてあげているだけです。どうも、頭の緩い吸血鬼にたぶらかされているようなので」


    二匹の化け物は一歩も譲ることなく強気に牽制し合ってる。大量の地雷原の上でタップダンスをさせられる気分はこんな気持ちなのだろうか?

    そう震えつつ、事の成り行きを見ていると―――

    dice1d2=2 (2)

    1.しびれを切らした真祖がシエルに襲いかかった

    2.「いつまでも隠れてないで出てこい」と真祖に言われた

  • 51二次元好きの匿名さん25/01/07(火) 22:20:03

    「―――そこの代行者。ミミズみたいにいつまでも身を潜めてないで、さっさと出てきなさい。地味ながらも気になってしょうがないわ」
    「ふぇっ!?」

    ちょ、なんで!?今の今までシエルと志貴クンに目を向けてたじゃん!!どうしてこのタイミングで私に意識が移んのよ!!?

    「……彼女は関係ない、とは言いませんが無視してもいいでしょう。なぜ敵意を向けるんですか」
    「確かにそこの代行者とわたしにはこれと言った因縁も確執もないわ。けど志貴に関わっておいて、そしてこの場にいながら姿を堂々と晒さずに隠れ見ているだけとなれば―――流石においそれと無視するには値しないわよ。苛立つの、わからない?」

    言いながら真祖は私にも重圧を飛ばしてくる。ヴローヴやクロムクレイの時もここまでの“重さ”はなかった。
    ああ、もう、これだから真祖とかいう正真正銘の化け物とは出来うる限り避けたかったんだよちくしょう!
    その後も白い真祖と埋葬機関の怪物同士による物騒すぎるレスバが淡々と展開していって、それで真祖がしびれを切らして周囲を血のプールに変えて―――

    「決まりねっ!遊びましょう、シエル!貴女もコソコソ隠れてた罰として付き合いなさい!!」
    「ですよね!!なんで私までぇぇぇええええっっ―――――!!??」
    「くっ―――仕方ありません!腹を括って応戦しますよ、ノエル!」

    あ、ダメだ 私 今日 死ぬかも お父さん お母さん ごめんなさい

  • 52二次元好きの匿名さん25/01/07(火) 22:24:33

    隙が無くて激強な復讐者として生まれ変わっても結局不遇な目に合うノエル先生かわいそう

  • 53二次元好きの匿名さん25/01/07(火) 22:25:57

    覚醒チャンスかもしれないだろ!?

  • 54二次元好きの匿名さん25/01/07(火) 22:54:09

    さすがの本時空ノエル先生も姫君相手じゃ分が悪いか…

    だが頑張れノエル
    ここで踏ん張れなきゃ光体アルクとやり合うなんて夢のまた夢だぞ!
    下手すりゃ🎲神の気まぐれ次第でかち合う可能性だってゼロじゃないんだからな!

  • 55二次元好きの匿名さん25/01/08(水) 01:32:13

    あ、それと現在進んでいるシエル√編ですが今回は原作リスペクトでノーマルend√である夜の虹に強制分岐します
    エクストラendの方はそれを完走してからのお楽しみですね

  • 56二次元好きの匿名さん25/01/08(水) 09:08:06

    ふ、ふ、ふぅううぅマジでなんでこんなコトになんの!?何が罰として付き合えだ!何が腹を括って応戦しますよだ!アンタらで殺り合っときなさいよクソッタレがぁ!!


    「ほらどうしたの?もう戯れは始まっているのよ、いつまでも情けなく逃げ腰になってないで貴女も遊びに興じなさい!でないと死ぬわよ!」

    「ノエル、心中察しますが今は二人で遠野くんを守りましょう!」

    「っっ~~~~~!!」


    こ、コイツら好き勝手に宣いやがって……!だぁぁぁわかった、わかったわよ!!やりゃあいいんでしょ!?

    これも復讐の為の試練だと思って抗ってやらぁ!!


    「このクソ真祖め!私まで巻き込むなぁぁっ!!!」


    シエルdice1d1000=476 (476)

    ノエルdice1d875=715 (715)

    VS

    アルクェイド=(真祖の特性により、二人の合計値より上の値とする)

    【負けイベ。ノエルの数値がシエルを上回っていた場合はアルクェイドの注意がノエルの方に向く/500以上上回っていた場合はアルクがガチ目にノエルを『敵』と認識して攻撃し出す】

  • 57二次元好きの匿名さん25/01/08(水) 09:31:38

    「へえ。所詮シエルにくっ付いてるだけの取り巻きに過ぎないと思っていたけど、想像以上にやるじゃない。

    ―――決めたわ、それなら今は貴女の方に意識を割いてあげるっ!」

    「ひぃいいい!?」


    暴風雨のように迫りくる爪の連撃をハルバードで必死に捌く。真祖は楽しそうに凶悪な微笑みを浮かべて、因縁のあるシエルよりも私の方を優先し始めた。

    いや、シエルの方に集中しときなさいよ!なんでアイツより雑魚の私に積極的になんのよ!ほんっと吸血鬼はどこまでも弱いもの虐めが好きなのね!!まあそれは私が言えた事じゃないんだけど!


    「ほら、もっと大道芸のように手札を見せなさい!その浄化の炎とハルバードだけじゃないでしょ?貴女の持ちうるカード全てを出し切って、わたしを心ゆくまで満足させてみてちょうだい、代行者!!」


    クソ、勝手なコト言いやがって。本気で遊びのつもりでいやがるんじゃないわよ!こっちはおまえの攻撃を捌くのに必死にだってのに……!!

    こ、ここは―――

    dice1d3=1 (1)

    1.お望み通りに持ちうる全てで以て相手する

    2.シエルが決定的な隙を捉えてくれるまでの囮になる

    3.↑両方

  • 58二次元好きの匿名さん25/01/08(水) 09:53:46

    ええ、ええ、わかったわよ。そんなに私の全てを出させたいんだったらお望み通りにぶつけてやるよ!

    いま全力で行使してる十四の石の炎にハルバード、黒鍵。

    浄炎の結界、数秘門の雷霆、アトラクション、蛇腹剣、弓。アサルトライフル……は持ってきてない。

    そして―――白鯨の遺骸の力。これはまだ二割程度しか発揮できないけど、それがどうした。この場を切り抜けられる可能性があるならなんだってやってやろうじゃない!


    「―――マジで一回頭を冷やしやがれ、化け物がっ!!」

    「―――ええ!冷やせるものなら冷やしてみてちょうだい、矮小な怪物さん!」


    ノエルdice1d875=822 (822)

    VS

    アルクェイド=(真祖の特性により、ノエルより上の値とする)

    【ノエルの数値が500以上ならアルクェイドに多少優勢となり、以下ならアルクェイドの興味関心がますます湧き上がる/800以上なら白鯨の力が覚醒する】

  • 59二次元好きの匿名さん25/01/08(水) 09:58:59

    きた!

  • 60二次元好きの匿名さん25/01/08(水) 10:07:39

    おお、ダイス神は優秀だな
    こんな所で覚醒フラグを...

  • 61二次元好きの匿名さん25/01/08(水) 10:07:59

    覚醒キター!

  • 62二次元好きの匿名さん25/01/08(水) 11:42:39

    このレスは削除されています

  • 63二次元好きの匿名さん25/01/08(水) 13:02:47

    うおーって感じじゃなくて、やけくそ気味にうわーって感じで覚醒するところが実にノエル先生っぽい

  • 64二次元好きの匿名さん25/01/08(水) 13:16:13

    必死過ぎて成長に気付くのが後になりそう

  • 65二次元好きの匿名さん25/01/08(水) 14:32:41

    やったか!

  • 66二次元好きの匿名さん25/01/08(水) 15:07:03

    「おるぁぁぁぁぁあああああっっ!!!」

    真祖の姫に煽られた事で、敢えてそれに応えてやろうと決起した復讐鬼は手札を出し惜しむ事なく次から次へと展開する。

    「! へぇ、蛇腹剣に―――弓矢の射撃。それと―――驚いたわ、ロアの数秘門まで扱うのね。それもシエルの入れ知恵かしら?」

    剣に、矢に、ハルバードに炎を纏わせ、雷霆を放ちつつアトラクションで距離を調整し、逆に勢いを利用した突貫攻撃にも転用する。
    付け加えると、武器を振るう際の動きはシエルの型を元にカスタマイズしたノエルだけの型だ。シエルの動きを真似ているだけだろうと高を括っていたアルクェイドにとって、これは大したことでこそないが小さくない衝撃ではあった。

    「……どこが雑魚よ。人間をとっくに辞めていたとしても、ここまでの動きや多芸ぶりはとても努力一つで得られるものじゃない。でも貴女にはシエルや志貴ほどの突出した才能があるとも思えない。
    元々はただの人間に毛が生えた程度だったでしょうに、どんな常軌を逸した精神と運命力ならここまで変貌するの?」
    「知るか!ただ一つ言えるのは―――、」

    ノエルはアトラクションで距離を取り、弓で牽制すると同時に大量の黒鍵をアルクェイドの周囲に設置する。その数は30本を優に超えている。考えるまでもなく結界で拘束するつもりだ。

    「―――私は!狂いながら生き続けてきたってだけよ!!オラッ『浄炎の結界』!!」

    彼女が手を突き出すと、それを合図にアルクェイドを五重の燃え盛る結界が隔離し、容赦なく炎上させる。
    同時に結界の一枚一枚に仕組まれた数秘門の術式が起動し、生命を焼き焦がす雷霆が四方真上から襲いかかる。
    更に、放たれた雷霆は内側の結界を一枚通過する度に魔力が増幅し、威力もその分だけ跳ね上がる。一番外側の五枚目から中心のアルクェイドに到達する時の電力は、絶縁体を容易く破壊する1000万ボルトを超えるほどの規模だ。

    (ヴローヴの時は朝までの時間稼ぎの目的だったけど、コイツにはそんなコトかませる余裕なんてない。だから今回は『真面目にダメージを与える』つもりでやった!そして―――)

  • 67二次元好きの匿名さん25/01/08(水) 15:26:58

    強い

  • 68二次元好きの匿名さん25/01/08(水) 16:10:50

    (―――そして。"コレ"で決めてやる)

    ノエルは徐に胸の中心に手を添えて、力を引き出すイメージで意識を集中させる。彼女の中に眠っている膨大な力のうねり。その一端が、肉体の表層に顕れようと蠢きだす。

    「っ……ぅぐ……!!」

    強大な何かが自身を内側から食い破ろうとする。そんな錯覚と激痛を覚えながらも、彼女はその力を前方の結界―――の中心にいるアルクェイドに向けて解放しようと狙いを定める。
    彼女の中に、肉体の一部として定着している神獣の遺骸。その大元である白鯨―――モビーディックは、人間の及ぶ域にいない神獣たちの中でも更に別格に強大な存在である。
    もはや生物というより超兵器と評した方が適しており、本来であれば例えそれが遺骸の一部であったとしても、肉体に直接取り込もうものならノエル如きの矮小な魂では到底耐えられない。
    今こうして存在できているのは常軌を逸した復讐心による精神力のみに限らず、本人や周囲が全く気づけていないだけでそれなりの『適性』があったからなのだろう。

    (だから今は二割が限界!それで真祖を斃せるなんて思うほど自惚れていないし期待してもいない!目的はこれで真祖にどこまでダメージが入れられるかよ!)

    シエルの扱う第七聖典は一角獣が素材になっているが、その一角獣の幻想種としての規模(スケール)は聖獣。
    一方、白鯨はそれを凌ぐ神獣―――の中でも上澄みの階梯(ランク)であり、それほどの規模であれば二十七祖だろうと十二分に撃滅せしめるに足るモノだろう。
    故に、延いては星の化身である真祖の姫にもその力は通用する。思考の末にそう結論付けたノエルは、正気を忘れて燥ぐ真祖が炎と雷の牢獄を破壊しきる僅かな間にその一撃を放つべく、どこまでも深く深く意識を集中していく。

    「応えてちょうだい、白鯨。あのイカれた金髪の化け物をブッ飛ばせるだけの力を少しでも寄越しなさい―――!」

  • 69二次元好きの匿名さん25/01/08(水) 18:18:58

    覚醒シーンっていいよね
    ドキドキする

  • 70二次元好きの匿名さん25/01/08(水) 22:35:55

    バーサーカーみたいに理性失っていない、まさに復讐者だね、ノエル先生

  • 71二次元好きの匿名さん25/01/08(水) 23:52:42

    よく考えると白鯨がモビーディックなら復讐者がかつて復讐者の獲物になったバケモノの力で戦ってるのか
    まさしく復讐者からいつの間にか狂ったバケモノにクラスチェンジしてる今のノエル先生にピッタリの能力な訳だ
    ダイス神もドラマチックだ

  • 72二次元好きの匿名さん25/01/08(水) 23:55:53

    訂正、クラスチェンジ仕掛けてる、だわ

  • 73二次元好きの匿名さん25/01/09(木) 02:15:51

    このスレのノエルをメルブラで使いてぇ

  • 74二次元好きの匿名さん25/01/09(木) 07:47:48

    凄いバトルだ

  • 75二次元好きの匿名さん25/01/09(木) 14:49:46

    かっけぇ

  • 76二次元好きの匿名さん25/01/09(木) 19:13:40

    🎲神が生き生きとしてる

  • 77二次元好きの匿名さん25/01/09(木) 22:48:20

    この世界ではノエル先輩になるのかな?

  • 78二次元好きの匿名さん25/01/09(木) 23:51:01

    穢れた魔を消し去る黒い焔(ほのお)と命を焼き焦がし破壊する雷霆を一身に浴びせられながら、アルクェイドは涼しげな顔で結界の内側を破壊していく。

    「これで二つ目。炎はともかく雷霆は壁一枚を通る度に強くなっていく仕組みか。あの代行者、魔術の才能もからっきしに思えるんだけど、だからこそこんな芸当ができるに至っているのが尚更に不気味ね。
    ………加えて、目の前から感じるこの“気配(ちから)”は何?」

    呟きながら三枚目も破壊する。彼女は今、この結界網の外で構えているだろう代行者から強大な力の流れが生じているのを感じ取っていた。
    その力は不自然なまでに急激に増していき、とてもあの人間が一人で制御しきるには至れない規模にまで膨れ上がっていく。もし暴発すればこの場を中心に北口エリアそのものに極大な影響を齎せてしまうほどだ。
    なのに、それは暴発することも霧散することもなく、今この瞬間も加速度的に力の磁場を強めていく。それが不気味だ。

    「力の流れは正確に読み取れても、この炎のせいで物理的な視界確保ができない上に自由に動けない。もう少し味わってからでもと考えていたけど、さっさと壊してしまった方がいいわね」

    そう判断したアルクェイドは緩めていた破壊の手に力を入れて即座に四枚目を破壊する。続けて最後に立ち塞がる五枚目の結界も、出力を上げた真空の爪を無造作に振り回して跡形もなく砕き壊す。

  • 79二次元好きの匿名さん25/01/09(木) 23:52:00

    「これで全部っと。さあ何をし、て―――――――」

    そこで―――アルクェイドの思考はほんの一瞬止まった。

    彼女の視界に写った“ソレ”はただの錯覚であり、現実には顕れてなどいない。しかし幻と言うにはあまりにも鮮明で、明確で、確かにそこに在る。

    そしてソレを捉えているのはアルクェイドだけではない。彼女と因縁ある埋葬機関の代行者も、彼女に刺激的な出逢いをくれた運命の人も、渦巻く力の中心にいる復讐鬼―――の、真上に聳えるソレを視ていた。

    「アレは――――――白、鯨?」

    埋葬機関の女が口にする。畏れとも、恐れとも取れる声でソレの名を漏らす。

    ――――――月明かりに照らされる幻想の夜空。それを覆い尽くさんほどに雄大で巨きな白き神獣が、蜃気楼のように揺らめいていた。

  • 80二次元好きの匿名さん25/01/10(金) 00:09:08

    来たか…!

  • 81二次元好きの匿名さん25/01/10(金) 00:39:51

    クソ、もう結界を破壊された!仮にも祖だったヴローヴでも日の出までの数時間は突破できなかったってのにこの化け物は………ん?

    あれ、何か、上を見て呆けてない?よく見るとシエルや志貴クンも真祖と同じように唖然としてるし、どうしたの??


    「―――! いえ、それよりっ……!」


    注意が私に向いていないなら今しかないわ!心なしかなんかいつも以上に力が溢れてる気がするけどそれならそれで好都合!!

    ぶっ飛べ真祖、そしてちったぁ頭冷やせっ!!


    「よくも私を巻き込んでくれたわね!こんのクソッタレのアーパーがぁっ!!!」

    「!!」


    そして、その一瞬の油断を突いて津波のように荒れ狂う力を解き放つ。

    それに晒された真祖は―――

    dice1d3=1 (1)

    1.意識、肉体ともに健在だったけど動けずにいた

    2.周囲の血のプールごと思い切り吹っ飛んだ

    3.完全に気絶した。え"っ

  • 82二次元好きの匿名さん25/01/10(金) 01:08:53

    ちっ!なんか思ってたよりもずっと効いてこそいるみたいだけど、やっぱり二割程度じゃダメ殺す事も吹っ飛ばす事もできないか!

    「……っ…代、行者っ………!!」

    ひっ!?ちょ、アレ本気で殺意向けて……いるわよね!?駄目、今のうちに更に追撃加えないとマジで殺される!あの化け物に反撃させちゃいけない、こんなところで復讐の道を終えることになってたまるか!

    「だったらもう一度……!」
    「―――いえ、もう十分です。よくやってくれました、シスター・ノエル。あとはわたしに任せてください」

    その瞬間、シエルがいつの間にか仕込んでいた結界を起動させる。あれって―――クロムクレイ、の?

    「原理血戒22番。クロムクレイ・ペタストラクチャ―――!!」

    シエルの掛け声で結界の構成は盤石になり、真祖を隔離する。思うように動けずにいたアイツはまともに破壊することも攻撃すらも出来ずに一方的に閉じ込められた。

    「アルクェイド、その結界は二十七祖であっても一時的に封じ込める結界です。少なくとも1時間はその超高密度の監獄を味わってもらいましょう。もっとも……その様子だとそれ以上掛かるでしょうが」
    「シエ、ルっ……!いえ、貴女もだけど――――――代行者!おまえは、本当に何者なの……!!」
    「は、自分で考えれば?まあ、強いて言うなら私はただの狂った復讐鬼。それ以上でも以下でもないわよ!」

    …………はぁ~~~~……まだ安心はできないし寧ろ次の日が怖いけど、とりあえず目の前の脅威は何とかして抑えられたわね。
    お父さん、お母さん。どうやら私は今夜は生き延びられたみたいです。

  • 83二次元好きの匿名さん25/01/10(金) 01:22:28

    ノエル先生頑張った。えらい!

  • 84二次元好きの匿名さん25/01/10(金) 01:50:42

    ようやっとる

  • 85二次元好きの匿名さん25/01/10(金) 01:51:19

    「それでは遠野くん、今のうちにこの場を急いで離れますよ。ノエルはこの事を司祭代行に―――」
    「待ってくれ、先輩。………その前に、アイツに俺の気持ちを言っておかなくちゃいけない」

    その後、志貴クンは真祖に自分の気持ちを正直に伝えた上でシエルとその場を離れ、私も逃げるように退散してから司祭代行に事の次第を簡潔に連絡した。

    『あー、ちょっと待て。真祖の姫サマが?惚れた男一人をあの女と巡って?その中でテメェも巻き込みながらガキみてぇに燥いで暴れていた?
    ――――――――気は確かか、猪?』
    「いいえ狂ってまーす。でも今の報告については嘘偽りでも捏造でも拡大解釈でもない純然たる事実です。要はあの金髪真祖も頭がおかしくなってるってコトですよ、司祭代行。ええ、ヤバいです。とんでもなく。」
    『ッスゥー…………………おう、わかった。報告ご苦労、もう、今日は休め』

    はは、あのラウレンティス枢機卿の秘蔵っ子が今までにないほどクッソ動揺してらwwwwウケるwww







    ………………今度、胃薬でも渡してあげようかな。

  • 86二次元好きの匿名さん25/01/10(金) 02:11:16

    何だかんだでマーリオゥに同情して気にかけてるノエル先生優しい……
    あと今の先生なら勝てるかどうかは相性にもよるだろうけど真面目に一人で二十七祖とも戦えそう

  • 87二次元好きの匿名さん25/01/10(金) 08:01:25

    白鯨綺麗に見えるぐらい力を出したのかぁ

  • 88二次元好きの匿名さん25/01/10(金) 12:17:53

    もうだいぶ人間からはみ出した感あるけどなんだかんだ人としての優しさもあるノエルに幸あらんことを…

  • 89二次元好きの匿名さん25/01/10(金) 15:18:41

    幸があるかはともかく、このルートは先に言われてる通り通常のシエルルート固定だからなぁ
    シエルにとどめさすのが志貴になったらもうノエルパイセンの情緒はめちゃくちゃだぁ
    色々大団円の可能性引けるのは最後のexルートまでお預けだな…

  • 90二次元好きの匿名さん25/01/10(金) 20:08:36

    『先生。もしかして迷子ですか?』
    『あの、ノエル先生……?ちょっと、近いん、ですけど―――』
    『……戸山先生みたいにって、どんなです……?』
    『わかりました。……正直に言うと嬉しいです。先生がいてくれると俺もホッとします。あとはできるだけ音をたてないように、お願いします』
    『せ、先生……!首に唇、あててませんか!?ひゃあ!?ちょっ、上着のボタン、外れてるんですけどぉ!』
    『な―――じゃあヴローヴを倒さないかぎり、先輩は出てこないんですか!?』
    『そうしたいところですけど、体が動くなら授業にでますよ。いつ倒れるか分からないんだし、あんまり休めません』
    『悪趣味だ。とてもじゃないが付き合えない』
    『……殺すのなら無駄なく殺すべきだ。俺は人間を襲う吸血鬼を殺したいだけで、いたぶりたい訳じゃない』
    『ちょっと待ってください。先輩と五年も一緒だったんですか……!?』
    『―――ば、バカな事を言わないでくれ!俺は吸血鬼なんかじゃないし、ロアなんてヤツも知らない!』
    『……違う。下らない言いがかりはやめてくれ。それ以上は、ノエル先生でも許せない』

  • 91二次元好きの匿名さん25/01/10(金) 20:10:01

    『!? ノエルって、ノエル先生!?』
    『アンタが先輩をよく思っていなかったのも、根が卑しい事も知っていたけどさ。まさか、ここまで先輩を怖がってるとは思わなかったよ』
    『分かっている事をいちいち訊くな。戦うのが怖いからベラベラ喋って矛先を惑わしやがって。
    ……だいたいアンタの目的は俺だろう。ロアを殺したいんなら俺を狙え。吸血鬼に成り下がったアンタに、先輩を責める資格はない』
    『ノエル先生。これが貴女との最後の会話でしょうけど』
    『……むざむざ殺される気はありません。それでも、貴女が俺だけを殺すというのなら、筋は通っています』
    『―――そうか。
    訊いた俺が馬鹿だった―――!』

    『……まったく。言いたくはなかったけど、アンタの勘違いは耳障りだから教えてやるよ。
    俺は死にたくない足掻いてるんじゃない。シエル先輩がいるから立っているだけだ。アンタが何をしようが知った事か』

    『俺が諦めないのは先輩を信じているからだ。もっと生きていたいからだ。
    っていうか、俺はこれからシエルと楽しくやっていくんだから、こんなところで死 ねるかバーカ!』

    ――――――。

    ―――――――――――。

    ――――――――――――――――。

  • 92二次元好きの匿名さん25/01/10(金) 20:43:35

    ………っ、う……………え、何?また、なの?
    なんかここ数日の間で頭痛に目覚める事が多いわね。すぐに引いてくれるのが幸いだけど……うん、相変わらずどんな夢だったか覚えてないや。
    でも……なんか、イラっとくるものを感じたわ。これは、そう、例えば正論をぶつけられた時のそれに近いような。
    ってことはまたシエル?………にしては昨日のそれと比べるとそこまで不愉快ってワケでもない気がする。ははっ案外志貴クンだったりするかもね?
    まぁいいや。夢の考察はこの辺りにしておくとして、今日は……10日目か。
    ええ、そうね。記憶の中の私はこの日に下水道に入るシエルと志貴クンを尾行して、ひと悶着の末に決定的な決裂を起こして、そしてあの白衣の女の手で………人間として完全に死んだ。
    はぁ、この日の私は心身共に限界だったとはいえ何とも無様ね。ええ、こうして客観的に見るとこれ以上なく。
    あのジャリガキの指示に従ってさっさと修道院に更迭されておけば、まだマシな末路を辿れていたってのにさ。強くなる為の代償を何も払って来なかったクセに、一丁前に矛先の不安定な復讐心だけを燻ぶらせて這いずってきた結果がコレとか。なんどでも思うけど哀れで愚かで惨めで救いようがなさすぎるわね。

    「………まあ、それはかく言うこの私もそうなんだけど。こんな復讐に心血捧げる人生とか、狂ってなきゃやってられないっての」

  • 93二次元好きの匿名さん25/01/10(金) 22:15:04

    いえ、それより今は今日の行動についてよ。昨日はあんなコトがあったからなぁ。あの真祖、絶対に私にも因縁つけてるでしょ。マジで勘弁してほしいんだけど!

    だからって自分を守る為に記憶通りに動く事を放棄したら、後々どんな影響が出るのかもわかったモンじゃないし……。

    ここはもう、真祖が逆襲してこない事を祈りながら下水道に向かうしかないわよね。

    そうとなればここは―――

    dice1d3=1 (1)

    1.記憶通りに尾行する形で行く

    2.シエルから事前に連絡された時点で下水道前に合流する

    3.先に下水道に行く

  • 94二次元好きの匿名さん25/01/10(金) 22:30:16

    うん、記憶通りに尾行する形で行きましょう。そして他ならぬ志貴クンがロアである事をその場でやんわりと煽ってやるわ。

    となると、その尾行するまでの時間が暇よね。何をして潰そうかしら?

    dice1d4=4 (4)

    1.自主練する

    2.学校に行く

    3.……いや、やっぱり先に下水道に行く

    4.???する

  • 95二次元好きの匿名さん25/01/10(金) 22:34:23

    ガチで謎な選択肢出てきちゃった…

  • 96二次元好きの匿名さん25/01/10(金) 22:36:48

    選択肢自体が謎なのってこれが初めてか?
    果たして地獄に行くのか福音となるのか

  • 97二次元好きの匿名さん25/01/10(金) 23:06:19

    とうとうこの日が…、てなってたらなんだこの選択肢

  • 98二次元好きの匿名さん25/01/10(金) 23:08:50

    文字化け?

  • 99二次元好きの匿名さん25/01/10(金) 23:10:59

    なんだこれ…?

  • 100二次元好きの匿名さん25/01/11(土) 00:59:23

    「……………………ああ、そんなのもあったか。目から鱗、というのはこういう気持ちなのかしら?」

    ふと、『ソレ』を思いついた私はハッとした。そういうのも可能性としてはあり得るかと、一つの選択としてはアリかと気づく。
    脳内に浮かんだその考えは、人間としては勿論、復讐者としても褒められたモノではない。それをアリだと思う私自身でも流石にどうかと難色を示してしまうくらいの、まさに最低最悪の行いだ。
    そもそも、ソレはあくまで可能性の話だ。実行に移したところでそうなってくれるかはわからない。ただの無駄な徒労、無駄な賭けに終わってしまう事も十分にあり得る。

    「―――ふふ。ふふふうふふふふうふふふ。くくっふふふふっ…………!」

    けど。もしも、もしもその可能性が。私の想像している通りの結果に実ってくれれば――――――狂った今の私にとっても13年前に死んだ“わたし”にとっても、それ以上はない文字通りの『最高の復讐』に繋がる筈だ!望める筈だ!

    「ふふふ、んぅふふふふふふふふ!あは、はっはははは!」

    ああ、まだ、まだどうなるかもわからない、あくまでたった今偶然にも思いついただけの机上の可能性の話に過ぎないってのに―――事が上手くいって“そうなった”結果を想像するだけで、笑うのを抑えられない!!

    「はは、ははは!ひひ、くふ、ふふふふふ………ふぅ。いけないいけない、ここアパートだからあまり笑いすぎると近所迷惑になっちゃうわ。

    ――――よし。それじゃあさっそくその一抹の淡い淡い可能性に賭けて、とっとと行動に移るとしましょうか!」

    はは、狂ってる。ああ、もう本当に狂ってる。でもそれでいい。それで構わない。
    13年前の悲劇の後でこの記憶を自覚し、代行者として復讐に生きる事を誓った時点で、死徒の力に身を堕とす以外の手段なら何だってやってやると決めたのだから。

  • 101二次元好きの匿名さん25/01/11(土) 01:14:55

    ――――。

    ―――――。

    ―――――――。

    ――――――――――…………ん、シエルからの連絡が入ってきた。ってコトは間もなく二人が下水道に向かう頃か。

    ここは記憶通りに着信を敢えて無視するとして、そろそろ私もそれに合わせて尾行に移らないと。

    ………やるべき事は、一応これで済んだ事だしねぇ。でも、これじゃまだ不十分だからもう一つの要素が必要になるわ。
    といっても『それ』が手に入る機会なんてこの後に幾らでもあるだろうし、そこまで憂慮するには値しないかな。

  • 102二次元好きの匿名さん25/01/11(土) 01:26:55

    そういうコトで基本的に1しか引かないダイス神がまさかの4を選んじゃったのでこの√における最終的なラストendが固定されます
    4の???はそれほどまでに重要な選択肢でした

  • 103二次元好きの匿名さん25/01/11(土) 01:28:21

    このレスは削除されています

  • 104二次元好きの匿名さん25/01/11(土) 01:51:02

    なんだ…何が起こるんだ…!?

  • 105二次元好きの匿名さん25/01/11(土) 02:07:41

    んじゃ、現場に着いたし今から尾行しますか。丁度あの二人も下水道に入ってったし。
    ふん、まるで肝試しに来た仲良しカップルみたいに手を繋いじゃってるわね。当人たちはそんな気なんて一切ないでしょうけど、少なくとも私という第三者から見ればそう見えないコトもないわ。
    ……お、奥の棺の間へ続く通路に来たわね。うっわぁ、シエルも言ってるけどマジでこんな乱暴に破壊してるようなのってあの金髪あたおか真祖しかいないでしょ。ここまで犯人が分かりやすいパターンってそうそうないんじゃない?
    で、そのまま進んでいって………着いたわね。ははっ、アイツ棺の中の死体を見た途端に信じられないくらい動揺しちゃってるわ。

    「町を汚染しているロアさえ消してしまえば、少なくとも下級の死徒は全滅する。だからもしこれがロアの死体なら、この町に根付いた死徒たちも全滅している筈なんです!」
    「え?で、でも、Ⅲ階梯より上の吸血鬼なら親元のロアがいなくなっても存命して行動するって……」
    「……ニュースは?ここ最近身元不明の遺体を発見したニュースはありましたか?ロアが消えればそれまで隠匿されていた犠牲者たちの遺体は全て明るみになります。
    町がまだ平穏である事。それ自体がまだ解決していない証拠なんです……!」

    その通り。特にあのクソ蛇は忌々しいコトに日常の水面下に溶け込んで暗躍する事に長けているから、教会が気がつく頃には殆どがもう手遅れ。私の故郷の時みたいに凄惨極まる死都を築き上げてやがってるのよねぇ。

    「は……?じゃ、じゃあ。そこにいるロアの遺体は偽物で、ロアのヤツは、」



    「―――そう。死徒ロアはまだこの街にいる。いいえ、はじめからずっと同じ器(からだ)に今も潜んでいる。
    そうは思わないかしら、遠野志貴クン?」

  • 106二次元好きの匿名さん25/01/11(土) 10:29:14

    遠野君のロアばれを早めるとしてその後何するつもりなんだろう

  • 107二次元好きの匿名さん25/01/11(土) 11:18:08

    「!」

    「の、ノエルさん……!?」


    「ええ、ノエルさんよ。それにしても驚きね。下水道に入っていくシエルさんと志貴クンを偶々見かけたから尾行してみれば、まさかこんなところに辿り着いちゃうだなんて。

    それがロアの柩なの?もっとも、今じゃただの死体が入ってるだけに過ぎないようだけど」


    記憶の中の私はさぞ歓喜したでしょうね。ああ、この瞬間にようやく復讐を晴らせるんだって。

    でも、私はそんな早とちりが過ぎるマネはしないわ。


    「でも、さすがはシエルさんね!あの埋葬機関における吸血鬼狩り専門なだけあって、こうも手際よく標的を追い詰めるなんて。

    ほらほら、早く始めようじゃないの。あ、入口は私が浄炎の結界で抑えておくから心配ないわ。二人で異端審問、やっちゃいましょう?」


    言いながらハルバードの切っ先を引き摺って近寄る。ふふ、シエルはともかく志貴クンにとっては今もの凄いプレッシャーが掛かってるんじゃないかしら?

    でも安心して、コレはあくまでアナタを煽る為の単なる演技。私としても、少なくとも“今は”殺さないから♪

    で、よく見ると記憶通りにシエルも動揺を隠せないでいるわね。はは、申し訳なさそうに志貴クンの方を見てやんの。

    そうね。状況としては今この瞬間は完全に私が主導権を握れている。だったらここは―――

    dice1d3=1 (1)

    1.やんわりと煽る

    2.記憶の通りに手酷く煽る

    3.敢えて志貴クンではなくシエルを揺さぶってみる

  • 108二次元好きの匿名さん25/01/11(土) 11:40:23

    スレ主すげえ…これpixivとかに残さないの?まとめてほしい、いやこっちがまとめたいぐらい
    この掲示板もいつ見れるかわかんないから検討してほしい

  • 109二次元好きの匿名さん25/01/11(土) 12:15:35

    「あら、私の勘違いだったかしら?そんな筈はないと思うのだけれど……ねぇ志貴クン。
    ロアという吸血鬼がどんなヤツかはシエルさんから聞いてる?」
    「……自分が殺されても次の人間に自分の全情報を移す形で転生する吸血鬼、でしたよね?確か、転生にあたって条件を二つに分けて絞るんだとか」
    「ええ、その通りよ。一つは、裕福な家庭である事。もう一つは、何かしらの超能力を持っている事。
    教会の記録によれば、これまでのロアが選んできたのは前者。後者は偶々運良く巡り合わせたなら……という程度で重要視してはいなかったらしいわ。
    ―――でも、その考えは先代……17代目の時点で一変した。何でだと思う?」
    「……考えたくはないですけど。その時の転生体が物凄く才能に満ちていた、とか?」
    「ご名答!まあ結局、その転生体も白い真祖ことアルクェイド・ブリュンスタッドから無様に惨めに虚しくブチ殺されたわけだけど。
    でも、その代での体験を以ってロアはこれまでの前者優先の方向から後者優先に切り替えた。要は味を占めたってワケね。
    で、今代の転生先は勿論後者優先。つまり常人ならざる超常の異能を携えた鬼子なの。―――なんだけど」
    「……なんだけど、なんです?」
    「いえね。その転生体なんだけど………どうやら、前者の条件―――つまり裕福な家庭に住んでいる事も調査の末にわかったの。
    やんごとなき御身分の下で不自由ない生活を送っている人間であり、尚且つ普通の人間には持ちえない超能力を秘めた超人。

    そこでね志貴クン、改めて二つほど質問するけど――――――この街で前者の条件に当てはまるところって、一体ドコかしら?
    そして、その中で更に後者に当てはまる人間というのは……果たして誰かしらねぇ?」

    はは、何だかちょっとした探偵みたいな気分ね。これはこれで悪くはないかも。

  • 110二次元好きの匿名さん25/01/11(土) 12:22:35

    >>108

    そこまで言ってくださるとは……有難いですが今のところまとめる予定はありません

    元々見切り発車で建てたスレがいつの間にかここまで本格的に進んでたってだけなんで

    あと誤字脱字の修正とかも手間かかりそうだし自分でまとめて支部にでも出してみようって考えはないですかね

    でもまあ完走したら検討はしてみますか

  • 111二次元好きの匿名さん25/01/11(土) 12:39:26

    >>110

    そっか…勿体ないから前向きに検討してほしいけどスレ主の物語だもんね

    とりあえず感想まで頑張れ

  • 112二次元好きの匿名さん25/01/11(土) 13:19:41

    「――――――」

    「あら?どうしてそこで黙るのかしら?ふふ、まるで……核心を突かれて動揺している黒幕みたいな顔になってるわよ?」


    まあ、実際黒幕なんだけど。転生先に選ばれた時点でもう終わりって結論が既に出ているんだし、あとはもうそれこそ時間の問題なのよね。

    今はまだ志貴クンのままだけど、13日目には完全に殺せるところまで浸食が進んでロアの意識も浮上する。その時こそが年貢の納め時ってコトだわ。


    「っ………下がりなさい、シスター・ノエル。彼がロアである確証は、まだとれていません。今は、ロア消滅の確認を優先すべきです」


    お?記憶より僅かに早いタイミングでシエルが動いたわね。ふふふ、でもなーんか記憶の中よりも口調の歯切れが悪いじゃない。

    自覚してんのかしてないのか“まだ”なんて言っちゃってるし。動揺しすぎだっての。

    ……ふん、ならここは―――

    dice1d2=1 (1)

    1.もう少し煽って揺さぶる

    2.敢えて素直に退き下がる

  • 113二次元好きの匿名さん25/01/11(土) 13:24:00

    煽る煽る

  • 114二次元好きの匿名さん25/01/11(土) 13:40:38

    ウキウキしてんなこの人

  • 115二次元好きの匿名さん25/01/11(土) 13:58:20

    「あら、そうかしら。シエルさん、私たちはこの街に来てからの一ヶ月間ずうっと調査してきたわよね?そして、その中で出たのが『今代の転生先は遠野家の長男。つまり遠野志貴である』という結論だったじゃない?」
    「だとしても、それはあくまでもその時点での結論です。仮に彼がそうであったとしても、まだ兆候の確認もできていないのに今動くのは早計すぎます。
    ……それに、彼はまだ何の罪も犯していない。無実の人間を殺めるコトは、許されません」

    は。こうして直接言われると記憶の私がキレ散らかすのもまあ理解できるわ。今まで散々疑わしきは罰してきた癖に、ここに来てこうして庇うような姿勢を取りやがるんだからね。

    「言葉には気をつけなさい、代行者シエル。確かに今はまだ兆候も表れていなければ罪を犯してもいない。
    けど、その子と似たような状況だったヤツらはこれまで何度も罰してきたでしょう?疑わしきは罪だと。まさかとは思うけど、私情で庇っているワケではないわよね?」
    「………わたしの個人的感情は一切関係ありません。もし彼がそうであったとしても、発現していない内はまだ間に合うかもしれない。ロアに上書きされる前に助ける手段が、見つかるかもしれない」
    「ふーん。で?そんな一抹の可能性に賭けて、結局見つけきれなかったら貴女はその子をどうするの?生かすの?見逃すの?庇うの?守るの?」
    「………それ、は……」

    ……ああ、ヤっバいわね。想像以上にイラっと来るわ。大丈夫?私いま、青筋浮かんでたりしない?ちゃんと表情保ててる?
    でも、ここはあくまで煽って揺さぶるだけ揺さぶって退くのよノエル。感情的にならず、冷静に動きなさい。

    「……まあいいわ。そんなに惚れた相手を何とかして庇いたいってんなら、今は大人しく下がってあげる。まずはロア消滅の確認でしょ?
    ほら、さっさとそこの柩に積まれてる粗大ゴミを処理しちゃいなさい」
    「え……?」
    「え、じゃないわよ。素直に退く姿勢を見せたのがそんなに意外だった?私の気が変わってしまわない内に、さっさと今やるべき事をちゃっちゃと済ませろっつってんの。二度は言わないわよ」

  • 116二次元好きの匿名さん25/01/11(土) 14:07:35

    これは優しいノエル先輩
    何仕込んでるのか分からないけど

  • 117二次元好きの匿名さん25/01/11(土) 14:07:53

    復讐者だけどなんか姉御っぽいんだよな…
    ちょっと違ったらズボラだけど面倒見の良いお姉さん枠とかあったのかもね

  • 118二次元好きの匿名さん25/01/11(土) 14:46:49

    そしてその後はシエルがロアの遺体を火葬し、下水道での一件はひとまず済んだ。
    記憶の中とは違ってそれ以上エスカレートすることもなく、対話でのやり取りのみで穏便に終わった。

    「……理解を示してくれて何よりです。正直なところ、あのまま貴女に戒律違反に走られたらどう彼を守るかで焦っていたのでホッとしました」
    「冗談言わないでよ。私みたいな13年前に何も出来なかった文字通りの『食べ残し』のクズが、幾らあの場で暴れたところでアンタにとっては容易く鎮圧できるでしょう。そういう言い回しなんて本当に結構だから、ね?」
    「………」

    そうそう、アンタにはそういう感情の見えない仏頂面が似合うわ。機械は機械らしく、化け物は化け物らしく、人間的な感情とか見せずにただ目の前の使命に殉じてればいいのよ。

    「じゃあ、見ての通りもう暗くなってるからここいらで私は帰るわ。志貴クンも脅かすようなマネしちゃって、ごめんなさいね!」

  • 119二次元好きの匿名さん25/01/11(土) 15:11:32

    死徒になって人を殺すのが無いなら道徳的有利はノエル先輩にあるだろうし、シエル先輩にとっては大分キツイ事になりそうだ

  • 120二次元好きの匿名さん25/01/11(土) 15:56:07
  • 121二次元好きの匿名さん25/01/11(土) 18:55:59

    ―――そう言って夜の街中へと消えていった彼女を見届ける中、俺はずっとある違和感を感じていた。

    「……遠野くん?どうかしましたか?」
    「いえ……なんでもないです、先輩」

    この違和感がいつ生じたのかはわかってる。ただ、どうしてそう感じるのかがわからない。ただの考えすぎかもしれないし、さっきのノエルとの一件による不安からの思い込みに過ぎないかもしれない。

    「もしかして、ノエルの言ってた事を気にしているんですか?それなら大丈夫です。死体はさっきの通り燃やしたので、もう吸血鬼ロアがこの街を脅かす事はありませんよ」
    「うん。それは―――そうですけど………いや、確かに先輩の言うようにちょっと不安になってたみたいです、俺。気遣ってくれてありがとうございます」
    「いえ、お気になさらず。不安に駆られている遠野くんを助けるのも、先輩としての努めなので!」

    先輩は俺を優しく宥める。それは凄く嬉しい、嬉しいんだけど、そうじゃないんだ先輩。
    ノエルさんの言葉に不安と恐怖を覚えているのもそうだけど、その違和感は全く違うところにあるんだ。
    それは、その違和感は。

    (あのロアだったヤツを殺したのも、あそこの柩に運んだのもアルクェイド。それは断言していいだろう。そして、アルクェイドにとってヤツは不俱戴天の敵だ。だからこそ殺して、あんなところに乱暴に棄てたに違いない)

  • 122二次元好きの匿名さん25/01/11(土) 18:57:36

    (でも―――それなら何で、遺体をご丁寧に手を組ませて寝せたんだろうか?あの乱暴なアイツが、寄りによって一番の敵にそんなコトするのか?)

    そう、あの遺体を見た瞬間からその違和感を感じていた。
    自分にだってお姫様らしい丁寧なところはあります、だなんて暗にアピールしてる?いや馬鹿な、そんなコトあり得ないだろ。なに考えてんだ俺。
    でも、じゃあ、もしアイツでないとしたら……誰が、あんなコトを?
    俺やシエル先輩は言わずもがな、ノエルさんもそれに付いてくる形で尾行してきたからその線はない。
    そもそもあの通路を作ったのもあそこにロアの遺体を置いたのもアルクェイドだ。他にあの場所を知っている人はいないだろうし、知ってても足を踏み入れるようなマネはしないだろう。

    (じゃあ、本当にアルクェイドが?……もしかして、昨日の一件の腹いせで敢えてロアの死体を弄るだなんて狡い事して、俺をこうして困らせようとでもしてるのか?)

    なんて可能性も思いついたが、すぐに振り払う。そもそも遺体に手を組ませるなんてコトは当たり前だし、この違和感もアイツの性格による印象的相違から生じただけの微かな思い込みなんだろう。



    けど―――その違和感は家に帰って寝るまでの間、ずっと不気味なまでに脳にへばりついて離れなかった。

  • 123スレ主25/01/11(土) 19:36:27

    >>120

    こうして見るとマジで爆速で終わってるなぁ

    あとこうしてまとめてくれるのは全然ありがたいです!

  • 124二次元好きの匿名さん25/01/11(土) 19:55:34

    何か仕掛けたな…
    不気味過ぎる…

  • 125二次元好きの匿名さん25/01/11(土) 19:56:13

    よーし、今のところは順調ね。今日はもう寝てさっさと明日に備えましょう。
    ………と言っても、今のところ目下最大の脅威と言えるのは真祖の姫サマよねぇ。コイツの動き次第では私が画策している事も全部が無駄になってしまう。
    ただでさえ昨日の一件で目を付けられてるだろうし、下手打ったらそれを実行する前に私が殺される可能性も全然あり得るわ。
    そう考えると不安になってくるけど………今は無理矢理寝ましょう。にしても明日からはどう動こうかなぁ。

  • 126二次元好きの匿名さん25/01/11(土) 20:23:45

    今更だけどスレ主、トリ付けるか名前欄に1とかスレ主とか入れておいてもらえると助かる
    数行とかの短い文で投稿したやつとか時々本人なのか他の人なのか分からん時ある

  • 12710825/01/11(土) 20:58:51

    >>123

    そう言ってもらえると嬉しい。今日はできないけど明日以降も人外化復讐までのやつとかアルクルートまで書きたいと思ってます

  • 128二次元好きの匿名さん25/01/11(土) 20:59:08

    『本日付けで赴任した監督司祭代行、マーリオゥ・ジャッロ・ベスティーノだ。顔合わせは初めてだよな、代行者ノエル?』
    『そりゃ若ぇだろ。ジジイが百歳超えてから愛人に産ませたガキだからな。今年で12だ、おそれいったか。しかもまだ弟がいるって話だ。……ったく、うちのジイ様は吸血鬼以上の絶倫だぜ』
    『―――ほう。本命ときたか。じゃあ何か。テメェとあの女のコンビの標的は別なワケか』
    『マヌケ、今ので同じ穴のムジナだって分かれよ。オレはお忍び。テメェらは私的な暴走。ヤツを追っている事を上に知られるのは都合が悪いってコトだろう?』
    『だから初めてじゃねぇんだよ、あの女の二十七祖殺しは。『森』と『城』を含めてこれで三体目だ』
    『ザコどもを纏めて処理か。さすが下っ端、溝さらいだけは慣れてるじゃねえか』
    『だがまあ、ちょいとやり過ぎだな。死徒どもに懺悔の機会なんぞを与えやがったのは見なかった事にする。代行者の殺し方はそれぞれだからな。
    問題は死体の数だ。中にはまだ成りきれていない犠牲者もいたように見えたがねぇ』
    『代行者シエルはテメェとのコンビを解くとよ。できうるがきり早くテメェを引き取れなんて言ってきやがった。
    なんで、近いうちにテメェはオレの預かりだが……スコアも悪い、精神も不安定な不良物件を使うほどマヌケじゃねえ。
    この一件が終わり次第テメェは修道院送りだ。今のうちに身辺整理をしておけよ』
    『あ?テメェみたいな凡人の最善なんて知らねえよ。
    いいか、ここは通勤時間のある事務職じゃねえ、殺し合いの最前線だ。無能なヤツも、無能じゃないだけの凡人も、等しく足手まといなんだよ。
    有能なヤツにしか居場所のない世界だっていいかげんあきらめとけ。夢見るネンネじゃあるまいし、今年で何歳だよテメェは』
    『あの女が吸血鬼もどきってコトだろ。イヤっていうほど知ってるから安心しろ。
    いいんだよ、あの女はあれで。単独で動こうが上の意向に逆らおうが関係ねえ。何があろうとアイツはロアを殺す。そういう風にしか動けない女だからな』
    『いいからテメェは荷物を纏めて待機してやがれ。二日もあれば辞令が届くからな。くだらねえ手間を増やさせるんじゃねえぞ?
    三下は何も考えず黙ってギィギィ回ってればいいんだよ』

  • 129二次元好きの匿名さん25/01/11(土) 21:00:20

    『うん、でもそれがタイヘンいいのです!アタシ、その祈りだけで十分オカズにできちゃいそう!』
    『アタシィ?アタシは通りすがりの善人よぅ?ノエルちゃんにちなんでスクルージとか名乗ってもいいんだけど、アタシ、キャロルはなーんか嫌いなのだわ。
    だってあれ強者が弱者になっちゃう話じゃない?愛が足りないんだってば、愛が』
    『何をやったって?いま、そう言ったのかしら、お嬢さん?』
    『貴女はまだ何もしていない。ただ生きてきただけ。強くなる努力も工夫も、対価も愛も、なにひとつ支払っていない』
    『そんなのカンタンよ。アタシがアナタを、ホンモノの吸血鬼にしてあげる』
    『そ、ホ・ン・モ・ノ♡
    ノエルちゃんったら血を吸われたから死徒化してると思ってるけど、それ、ただの勘違いだから。アナタには死徒になる才能すらない。ホントの凡人である事をまだ受け入れてなかったのね。
    でも安心して。アタシの方法ならどんな人間も―――それこそ虫ケラだって吸血鬼にしてあげられるわ』
    『さあ、いってみましょうか可愛い虫ケラさん?いやぁん、臨床実験はアタシも初めてだから、ドキドキして思わず食べちゃいそう!』
    『ほら、なってしまえば楽でしょう?そういう姿になったのは予想外だけど、そっか、ノエルちゃんはその頃が一番ノリノリだったってコト?』
    『お礼は結構、事前事業だもの。でも、それだけじゃああの代行者には勝てないわよぉ?むしろカモになった感じ?』
    『同じものよ。これ一本一本がイデアのレプリカ。一本ごとに死徒の階梯をあげる、アタシ特製の魔薬ってワケ。
    ただしぃ。一本ごとに死の痛みが魂にふりかかっちゃう。痛覚のない死徒にとって原理の書き換えは死の痛みだもの。命の保証はできないってのが泣き所かしらねぇ?』
    『ええ、それは保証してあげる。さあ、アナタは何本まで試すのかしらぁ?』

    『すっごいすっごい、大成功ー!
    ノエルチャンってばものすっごーい!
    よーし、サービスでもう一本あげちゃいましょう!あ、でもこれはシャレだから、追加で射つのは止めときなさいねぇ?
    今ですら破裂寸前なんだもの。もう一つ上を目指すなんて、ほんと、一瞬で融けちゃうから!』

    ――――――。

    ―――――――――――。

    ――――――――――――――――――。

  • 130スレ主25/01/11(土) 21:03:02

    >>126

    わかりました今からそうします

    いやあすいませんね

  • 131二次元好きの匿名さん25/01/11(土) 23:07:46

    っ、ぁ――――――ぅあ"っ!?………はぁ……は……。


    なん、だろう。今日は、何時にも増して頭痛が酷い気がする。なんなの、ここ最近のこれは?

    うん、例にもれずどんな夢かも覚えてないわね。でも何だかとても恐ろしかったような気がする。

    私にとって恐ろしいと感じるヤツ……シエルか、あのジャリガキ辺りね。いやでもジャリガキはどっちかっていうとクソ生意気でムカつく気持ちが勝つって言うか、夢に出るほど恐いとは思わないかな。

    じゃあ消去法でシエルか……まあいいわ。とりあえず今日は11日目、そろそろ志貴クンの中にあるロアの意識が目覚め始める筈よ。

    それと今日から13日目の夜までの記憶までは使い物にならないわね。身も心もクズの吸血鬼に堕ちた私による虐殺ショーとか、13年前に記憶を自覚したあの瞬間のあの一度きりの閲覧でもう懲り懲りだっての。もう一度見ようものなら薔薇の魔眼を食らったシエルみたいにブッ壊れちゃうでしょうからね。

    てことで、今日はどうしよっかな―――

    dice1d3=2 (2)

    1.学校へ行く

    2.自主練する

    3.シエルと話す

  • 132二次元好きの匿名さん25/01/11(土) 23:14:16

    よし、それじゃあ今日も自主練と行こうじゃない!

    何をしようかしら?

    dice1d3=1 (1)

    1.魔術の練習

    2.白鯨の力の制御

    3.真祖に稽古をつけてもらう(錯乱)

  • 133二次元好きの匿名さん25/01/11(土) 23:17:43

    種は蒔いたし後は確実に成功させる為に研鑽を積むしかない…

  • 134二次元好きの匿名さん25/01/11(土) 23:22:09

    ん、魔術の練習及び修得に集中しようかしらね。じゃあいつものように一日かけて頑張るぞー。





    ………で、頑張った結果dice1d3=2 (2)

    1.不完全な簡易型とはいえ、とうとう数秘門のオーバーロードを修得できた

    2.アトラクション以外にもより強力な暗示だったり記憶消去だったりと色んな魔術を覚えた

    3.dice1d100=84 (84) (95以上で15の秘蹟修得)

  • 135二次元好きの匿名さん25/01/11(土) 23:31:06

    うんうん、使えるようになった魔術のレパートリーが増えたのはとてもイイことだわ!まあ私は代行者だから秘蹟っつって誤魔化さないといけないんだけど正直なところ今更よね。
    はぁー…なんか、珍しく平和に終わったじゃないの。めちゃくちゃ久しぶりな感覚がするわぁ。

    ……とりあえず、明日に備えてとっとと寝ますか。
    それに―――『それ』が手に入りそうなタイミングはあともう少し先になるでしょうし、ね。

  • 136二次元好きの匿名さん25/01/11(土) 23:50:29

    『こんにちは。お店は準備中?』
    『オヤジさんにはいつも世話になってるからね。こことアルルカンがなかったら僕はとっくに飢えて倒れている。お金はあっても料理ができないのは困りものだ』
    『待って。いま近づいちゃダメだ』
    『動く!?この壁、動くぞ!?』
    『早く、早く俺を上にあげろ!上げてくれよ!』
    『端はまずい!もう隙間がない!真ん中だ、真ん中に逃げ、
    ひ、手、手が挟まって、おい、助けて、助け―――べ』
    『うそ―――いやぁぁあああああああああ!』
    『“愛だよ。愛だ。あれこそ愛だ”
    “ワタシは哀しい。なぜワタシの愛がワカラナイ”
    “愛とは与えるモノ。見守るモノ。強くするモノ”
    “解ってほしい。ワタシはアナタたちが愛しくてたまらない!”』
    『……教会の明かりが消えているのは、どうしてだろう?もしかして本当に、アイツらは教会には近寄れないのか?』

  • 137二次元好きの匿名さん25/01/11(土) 23:51:30

    『ああ、なんて嘆かわしい。

    街中の人間が殺到すると期待していたのに、集まったのはこれだけなんて。

    この時代は不信心者が多すぎる』



    『でも、だからこそ歓迎しましょう。

    ここに集まったアナタたちこそ、生け贄に相応しい敬虔な信 者ですから』




    ――――――。


    ―――――――――――。


    ――――――――――――――――――。

  • 138二次元好きの匿名さん25/01/12(日) 00:06:09

    このノエル先輩と対峙する時の圧ヤバいだろうな
    志貴とかシエルが下手発言して地雷を踏みに来ると怨讐の炎の激しさが更に増していく上に
    シエルへの口撃による精神攻撃の威力も倍増してそう

  • 139二次元好きの匿名さん25/01/12(日) 00:22:34

    「―――があっ……!!!あ、あああああ、あああああああ!!?あああああああああああああああああああ!!!!!」

    ベッドから飛び起きる。次に辺りを見回す。これが夢の中か現実か、それを目で、鼻で、耳で確認する。

    「あ!?ああ、あああ……!?あ、ああ……ぁあ、っ……うぁ、あああああ………!」

    手で触る。ベッドだ。布団だ。布の感触だ。あの、チとニクとホネで溢れたぷーるじゃない。
    目でみて回る。どこも、どこもキレイだ。チにまみれてない。ニクやホネはどこにも転がってない。
    鼻で嗅いでみる。清潔な……とは言い難いけど無機質な部屋の匂いだ。腐った鉄と死の臭いは一切感じられない。

    「ああ、あ、ああ……あ、ぁ……うぶっ!?」

    現実に戻ってきた。その確信を得て安堵したと同時に、猛烈な吐き気が襲ってくる。死にかけの病人みたいなぎこちない動きで何とか洗面台に向かい、喉元までせりあがっているモノを汚らしくぶち撒ける。

    「ぅえ"、あ、ぁぐ………は―――ハ―――あ、アァ―――ふ、ぐっ……!!」

    その場に力なく座り込み、呼吸を思い出そうと必死になって空気を取り込む。汗でぬれているけど、そんなコトはどうでもいい。頭いたいし、吐いたから胃も喉も口も気持ち悪い。ついでに呼吸もしにくくて息もし辛い。
    やばい、まずい、しぬ。しんでしまうから、ここは一旦おちついて、落ち着こう。そう、深呼吸、深呼吸だ。
    ああ、でも瞼は閉じたくない。閉じたらまたアレを見てしまいそうでコワイ。とてもコワイ。


    「ア――――――はぁぁ―――はぁぁぁ―――、―――、―――」


    ………ああ、こんな風になったの、何年ぶりだろ。イヤだなぁ、本当に。

  • 140二次元好きの匿名さん25/01/12(日) 00:41:17

    「…………………………今日は。なんにちめ、だったっけ」


    そう、確か、12日目……だった、筈。うん、たぶんそれで合ってる。合ってるわ。

    えーっと、時刻は………あ、もう昼の一時を過ぎちゃってる。まずいわ。はやく、はやく、動かないと。何かしないと。


    「………あー、あー、とりあえずぅ………ふふふふ、ふふふふふ。気持ち悪いし、シャワーでも浴びちゃうかぁ」


    ちょっとはれーせーになるかもしれないし、体に染みた汗を流さなきゃだし、もういいや。まず浴びよう。







    ――――――ふぅ。うん、ひとまずはそれなりにスッキリした。もうさっきみたいな目には会いたくないわね。いやホントにマジでさ。

    ………で、そろそろ二時かぁ。どうしよ?

    dice1d3=1 (1)

    1.くっそ遅刻したけど学校に行く

    2.気分転換に街を練り歩く

    3.シエルと話す

  • 141二次元好きの匿名さん25/01/12(日) 01:10:49

    代行者になって間もない頃はこんなのがほぼ毎日続いてたんでしょ……?
    そりゃ狂わないとやってられんわな

  • 142二次元好きの匿名さん25/01/12(日) 01:16:19

    修行するか復讐の事考えてないと正気を保てなさそう

  • 143二次元好きの匿名さん25/01/12(日) 09:36:23

    本当に原作とは違ってシエル側が2人は同じ土俵に立ってるとかとてもじゃないが言えないな…
    元ロアのシエルが確定でロア化してる志貴を庇うとかノエルが死徒に絶対にならない現状完全にクロ扱いで2人まとめて始末できる誰が見ても正当な理由だし

  • 144二次元好きの匿名さん25/01/12(日) 10:37:06

    うん、ひとまずは学校に行こうかしらね。
    多分シエルも志貴クンもいるだろうし、何より気分をリラックスさせるのに学校という場所の日常的な雰囲気は丁度いい。
    そうと決まったらさっさと出かけましょうか。

    ―――で、かーなーり遅刻しつつも入ったけど………え?なにこれ?何で皆いないの?
    職員室にはまだ人の気配……まあ十中八九教師連中なんでしょうけど、どういうコト?大分時間が進んでるとはいえまだ昼の二時過ぎよ?
    志貴クンもシエルもいないし、コレってもしかして何かの事情で途中下校になってたりする……?

    そう考えた私は直後に職員室に向かって事情を問い質したところ、どうやら校舎に地盤沈下の欠陥が発見されたらしく、その工事の為に今日に限って生徒全員が途中下校になったみたいだ。で、教師連中も間もなく校舎を出るとのこと。
    あのさぁ、なんで外出して早々に無駄足踏まなきゃいけないワケ?いやホント、踏んだり蹴ったりで萎えるわぁ……。

  • 145二次元好きの匿名さん25/01/12(日) 10:45:04

    えー……てコトでまさかの徒労を踏んでしまったワケだけど、まだまだ時間はあるわね。

    これからどうしよう?志貴クンは遠野邸に帰っちゃってるだろうから干渉できないし、シエルはシエルで何処にいんのかもわかんないし。

    うーーん、ここは―――

    dice1d3=2 (2)

    1.気分転換にこのまま外をゆっくりと見回る

    2.帰って自主練する

    3.シエルと話す

  • 146二次元好きの匿名さん25/01/12(日) 10:48:51

    ひたすら自主練。きっと今の最悪メンタルなら十五の秘跡とかいけるから頑張れ

  • 147二次元好きの匿名さん25/01/12(日) 10:54:33

    よーし、二日続けて引き籠んのはどうかとは思うけど今日も自主練に耽るとしましょうか。

    志貴クンを……ロアを殺したあとも、どこぞに潜んでる真祖への対応やシエルへの復讐もあるからね。

    研鑽は怠らずに積み重ねるモノ。心と体を強くするモノ。私にとっては人一倍に必要なモノ。

    というコトで今回は何に集中しよっかな。

    dice1d3=1 (1)

    1.魔術の練習

    2.白鯨の力の制御

    3.↑両方

  • 148二次元好きの匿名さん25/01/12(日) 11:55:45

    まあやっぱり魔術の練習が無難よね。明日が人生で一番の本番と言っても過言じゃないし、できる事は少しでも早く増やしておきたいわ。


    ―――――というコトで一日頑張った結果、dice1d3=2 (2)

    1.不完全な簡易型とはいえ、とうとう数秘門のオーバーロードを修得できた

    2.暗示や記憶消去以外にも一時的な洗脳や認識操作などの魔術も覚えた

    3.dice1d100=58 (58) (95以上で15の秘蹟の一つを修得)

  • 149二次元好きの匿名さん25/01/12(日) 11:57:33

    昨日から精神関連の魔術が多くなったな…

  • 150二次元好きの匿名さん25/01/12(日) 14:47:28

    >>143

    側から見たら元ロアと現ロアが互いに庇いあってる状況とか完全にクロだからね

    ここから精神攻撃でシエル先輩を再起不能にすれば状況が状況だから志貴でも復活させられない上に原作以上に圧倒的なノエル先輩を相手にしないといけない無理ゲーだし

  • 151二次元好きの匿名さん25/01/12(日) 17:07:42

    昨日の暗示と記憶消去に加えて洗脳魔術に認識操作……うんうん、ここに来て潜入任務のような隠密行動において多いに役立つ魔術をどんどんモノにしていけてるじゃない!
    ……じゃあ、そろそろ寝ましょうか。まだ22時だけど、明日が運命の日なんだから早めに体を休めておくに越したことはないわ。

    アイツが、シエルが、私を裏切らずにロアを殺せたんならそれで万々歳。その後に私の復讐をゆっくりと果たせばいい。

    でも、もし記憶の中の通りに殺意と復讐よりも恋を優先すれば―――その時は、私が燃やすだけだ。

  • 152二次元好きの匿名さん25/01/12(日) 17:26:59

    『無実!?無実ですって!?なに言ってんのアンタ!?今まで!さんざん!疑わしきは罰してきたクセに!なんでコイツだけ見逃してやるっていうのよぉ!』
    『貴女はまだ何もしていない。ただ生きてきただけ。強くなる努力も工夫も、対価も愛も、なにひとつ支払っていない』
    『……殺すのなら無駄なく殺すべきだ。俺は人間を襲う吸血鬼を殺したいだけで、いたぶりたい訳じゃない』
    『……そうですね。私の心は嘘にまみれています。
    ですが遠野志貴を助けたいという気持ちも、贖罪の名のもとに殺してきた犠牲者たちも、犯してしまった過去の罪も、決して消えない私の真実です』
    『あの女が吸血鬼もどきってコトだろ。イヤっていうほど知ってるから安心しろ。
    いいんだよ、あの女はあれで。単独で動こうが上の意向に逆らおうが関係ねえ。何があろうとアイツはロアを殺す。そういう風にしか動けない女だからな』
    『オヤジさんにはいつも世話になってるからね。こことアルルカンがなかったら僕はとっくに飢えて倒れている。お金はあっても料理ができないのは困りものだ』
    『わたしは、わたしの町を食いモノにしたアンタを、殺したかっただけなんだ―――!』
    『ああ、なんて嘆かわしい。
    街中の人間が殺到すると期待していたのに、集まったのはこれだけなんて。
    この時代は不信心者が多すぎる』
    『……できない……わたし、自分だっていつでも殺せるのに、あんなコト言われたら、できない……!
    ありがとう、なんて―――そんな幸せな人を、死なせるなんて、ヤだ―――』
    『アナタは最後に殺してあげる』
    『……お願い。返して……ねぇ、返して、よ……』

  • 153二次元好きの匿名さん25/01/12(日) 17:27:55

    『―――答えなさい、代行者シエル。アンタはその子を………ロアを、遠野志貴をどうするの?

    13年前の惨劇。それを引き起こした事への懺悔と涙と悔恨、そしてロアを殺すという私との復讐の誓いと使命。

    それらよりも、一時芽生えただけの『恋』を優先するっての?』

    『―――わたし、は………わたしは―――――――』

    ――――――。

    ―――――――――――。

    ――――――――――――――――。

  • 154二次元好きの匿名さん25/01/12(日) 17:55:56

    ………んんっ……朝、か。
    ……? あれ、不思議ね。今日は心なしか目覚めの頭痛がないように感じられるわ。
    頭も何か妙に冴えているし、やっぱり早めに寝たのが良かったのかしら。まあ、相変わらず夢の内容はよく覚えていないけど。
    でもなんか……いろんなモノが混ざってたような気がする。何がどう混ざってるのかは思い出せないけど、とにかくそういう覚えだけはある。

    ―――ま、それよりもだ。
    今日は……今日こそが、この記憶の最終地点。化け物だった筈の女が人間に戻り、化け物に堕ちた哀れな小娘の何もかもを裏切り、そして埋め尽くしようのない理不尽な力の差で以て引導を渡した。
    小娘は最後の最期まで恨みつらみしか言えず、何も返してもらえず、謝罪の言葉すらも貰えずに虚しく消え去った。


    「………ありがとう、感謝するわ。アンタは最期まで愚かだったけど、そのアンタのこの記憶のおかげで私はここまで上手くやれてこれた。
    喜びなさい。もう間もなく、アンタが夢にまで見ただろう復讐の成就が叶うわよ」

    ―――ま、それはそれとして。これは私の私による私だけの復讐であって、アンタの遺志を継いだ復讐なんかじゃないけどね!

  • 155二次元好きの匿名さん25/01/12(日) 18:50:12

    頑張れノエル先生…!

  • 156二次元好きの匿名さん25/01/12(日) 19:08:12

    それじゃ、どうしようかしら。少なくとも今夜までは暇になるからまだ時間的な余裕はあるけど無駄なことはしたくないわね。今日に限っては色々と忙しくなると思うし、自主練はやめときましょうか。

    ……そういえば、あの真祖はどうしているのかしら?記憶の通りなら少なくとも志貴クンを追い詰めてる間は姿を現さないようだし、そこまでは安心していいけど……問題はロアごと志貴クン殺したあとよね。

    そうなるとまずあの化け物は必ずブチギレるでしょうし、ここをどう凌げるかが最大の難所だわ。

    少なくとも私一人だとあの絶対的な暴力を退ける事はできないし、ここはシエルも生かして協力して何とかやり過ごすしかない。アイツが裏切る裏切らないに限らずこれはもう絶対条件よね。

    それに何より……コトが全て済んだあとに試さなくちゃいけない『実験』もあるし。

    そしてソレを行う為にもこれから手に入れられる機会が出てくるだろう“例のモノ”を何としても確実に確保しなくっちゃね。

    あくまでも私の勝手な考察に過ぎないけど、今あるモノに加えてソレがなくちゃあそもそも成功しないと思う。ここを上手くできるかできないかで最高の復讐に繋げられるかが大きく変わってくるでしょう。


    うん。振り返るべきところはこんなモンでいいかな。

    それじゃあここは―――

    dice1d3=2 (2)

    1.『実験』に使うモノの調整・用意でも進めておく

    2.恐らく後にかち合うだろう真祖との戦いに備える

    3.シエルと話す

  • 157二次元好きの匿名さん25/01/12(日) 19:29:12

    ふん、まずはやっぱり真祖との戦いに備えて色々と準備しておくのが吉よね。備えあれば憂いなしってコトワザがあるくらいだし、やっておいて損はないわ。
    勿論、そもそも戦いが生じなかったらそれが一番良いんだけど。でも、恐らくはそんな都合よく事は運ばないでしょうし、イヤでも腹を括るしかないかなぁ。
    そうねぇ、まずどこがいいかしら。
    ロアを殺した直後で真祖が現れて、なおかつその場で真祖の動きを巧い事止めたと仮定して、そこから誘い込むに相応しい場所は……学校かな?
    あそこなら入り組んでる上に障害も多いから罠を仕掛けるには最適だし、コトが済んだあとも地盤沈下の欠陥みたいなテキトーな理由で事後処理が効くから都合がいいか。
    よし、そうと決まれば早速行きましょう。昨日の工事の一件で生徒も職員も来ていないだろうから今仕掛けるには持って来いのタイミングね!

  • 158二次元好きの匿名さん25/01/12(日) 19:34:03

    『実験』とやらがものすごく不穏だな…
    多分例の選択肢4にあった謎のやつなんだろうけど、何を試す気なんだ

  • 159二次元好きの匿名さん25/01/12(日) 20:38:47

    ―――ふぅ。これでいいかな。廊下、階段、教室、トイレまでも含めて徹底的に数秘門の術式を張ってやったわ。
    一部の場所には強制的に位置をズラしたり転ばしたり叩き付けたり外へ出て弾き出したりさせる目的でアトラクションの術式も幾つか仕掛けてあるし、抜かりはこれで無くなったわ。
    あとは、その時が来たらなるようになれって感じね。……っと、そろそろ日が沈む時間になるわ。あとは軽く最終確認をしてから例の倒壊跡地に―――いや、待て。
    そういえばヴローヴとの戦いは記憶の中と違ってアイツが地下堂を崩落させる前に私がシエルと一緒に斃してしまったんだったわ。

    …………うーん。なら一応、アイツが聖典を持ち出して志貴クンのもとへ移動し始めるだろうタイミングを見計らってメールでも送って確認するか。
    万一にも記憶とは違う場所でコトをおっぱじめてたら対応が遅れるし。ていうか志貴クンは記憶と違って地下堂には訪れてないわよね。
    あれ、ちょっとこれ大丈夫か……?いや、どの道今日殺す事になるからそこは心配ないけど。
    それによくよく考えるとデパート自体は健在だけどヴローヴの一件で現在も一時封鎖になってるから、忍び込んで処理に移るには都合がいいわ。いざとなればシエルが画像を送るなりして彼を上手く誘導するでしょう。

    ………思えば志貴クンとも色々とあったし、正直なところ楽しくもあったけど、今日でそれもお終い。うん。それじゃ、復讐の仇討ちに行きましょっか。

  • 160二次元好きの匿名さん25/01/12(日) 20:50:01

    コトが全て済んだ後、ってあるから少なくとも遠野君はこのまま処せると想定してるのかな

  • 161二次元好きの匿名さん25/01/12(日) 22:58:03

    『シエル~間もなく夜間調査の時間だけどさ。私はジャリガキと一緒に真祖の監視に集中するコトになったから、志貴クンの監視はそっちに任せるわね。あの子もそろそろ『その時』が近いでしょ?あと一日持つかの瀬戸際なんじゃない?』
    『そうですね。わたしもこれからヴローヴが根城にしていたデパート地下の礼拝堂に向かいます。
    やるべき事が、できたので』
    『やるべき事って……あの地下空洞でやるべき事ってそれこそ残党の調査くらいのもんじゃないの?まあ、詮索はしないけどさ。あ、ついでに言うけどもしその時が来たら二人で審問したいから連絡よろしくねー!』
    『……はい。そうします』

    メール打つの面倒だから結局通話しちゃったけど、コイツ息をするように嘘をつくわね。しかもその嘘もわっかりやすいし。
    実際に遠野志貴をこれから殺せるかは見定めるとして、私を置いて勝手に一人で決着付けに行く時点で私を裏切ってる事は自覚してんのかあの女は。
    もっとも今の通話で嘘吐いてんのは私もだからここまではイーブンなんだけど。
    ってか今の嘘で思ったけどここ数日の間でジャリガキの姿を見かけないのもおかしいわよね。アイツもアイツで何やってんのよ。

    「………いいえ、そんなのは今はどうでもいいじゃない。私もさっさと地下堂に行って、そしてアイツの選択を見届けるのよ」

  • 162二次元好きの匿名さん25/01/12(日) 23:19:58

    通話でのやり取りから10分ほど経過した辺りで私もデパートの方へ向かい、地下通路の方へと潜り込んだ。
    微かにだけど人が通ったような気配を感じ取れたので、どうやらちゃんとシエルも志貴クンもここを既に通過したみたい。

    「この先の礼拝堂に、いる筈よね」

    そして、記憶の通りに断罪を執行しているだろう。私は存在を悟られないように認識操作の魔術も使いながら細心の注意を払いつつ、奥へ奥へと進んでいく。
    やがて、礼拝堂の見えるところまで辿り着く。空気そのものはヴローヴや死者の呪いでヒリついていたあの時と違い、無機質で閉鎖的な雰囲気に感じられる。

    その先に見えるのは―――。

    「先―――輩?」
    「やっぱり貴方がロアだったんですね、遠野くん」

    弓の称号を持つ埋葬機関の戦闘マシーンが、今まさにアカシャの蛇という標的を始末せんと対峙していた。

  • 163二次元好きの匿名さん25/01/12(日) 23:53:47

    ここからどうなるやら...

  • 164二次元好きの匿名さん25/01/12(日) 23:54:34

    「―――なん、で?先輩は、俺のために残ってくれるって、言ったのに」

    唯一の光を閉ざされ、希望を打ち砕かれた。そんな思いが滲み出る声で志貴クンは目の前の女に力なく言葉を投げかける。

    「貴方の人の良さは国宝級ですね。人を信じるのは結構ですが、もうすこし冷静に物事を考えられたのなら、逃げおおせる事もできたのに」

    でも、女は―――代行者シエルはその問いを容赦なく打ち砕き、どこまでも冷徹に突き返す。
    自分の目的はあくまでもロアを消すことであり、おまえの為に残っていたワケじゃない。況してや、おまえとの学校生活を楽しんでいたなどと勘違いも甚だしいと。

    「まったく、ノエルのせいで台無しになりかけるところでした。意外にも素直に退いてくれた事には感謝していますが。
    ―――もっとも。あの時に殺したくて殺したくて仕方がなかったのは、わたしも同じだったんですけどね」

    はっ、よくも言えたものね。これからどうなるかはまだわからないけど、少なくとも記憶の中のアンタはそう言っておきながら恋に負けて生かしやがったクセにさ。

    そこからシエルは志貴クン―――ロアと遠野家の事情について淡々と語る。実は遠野家の長男……つまり転生体は彼とは別にいて、その上でその転生体が生きていた内は志貴クンがロアでなくとも納得が行くと。
    ……もしかしたら、状況によってはそっちの転生体を始末できた可能性の未来なんてものもあったかもね。そんなのは今となっては考えるだけ無意味だけど。

    「ど……どういうコト、ですか。先輩は、俺がロアじゃないって、思ってくれてたのに……?」
    「思いません。下らない憶測は止めなさい。貴方がロアである結論は変わらないんですから」

    うわあ、マジでバッサリ切り捨てるわね。ま、それでこそ尊敬に値する戦闘マシーンなんだけど。
    ……けどアレでも自分自身に嘘をついて無理矢理演じてるだけなのよね、恐らくは。
    はあ、このまま記憶の中みたいに殺意が鈍ったりしないといいんだけど。

  • 165二次元好きの匿名さん25/01/12(日) 23:59:22

    早めに下水道に行ってたら四季ロアを倒せてたのかな

  • 166二次元好きの匿名さん25/01/13(月) 07:39:13

    保守

  • 167二次元好きの匿名さん25/01/13(月) 07:52:49
  • 168二次元好きの匿名さん25/01/13(月) 09:25:27

    シエルはその後も志貴クンの希望を幻想だと言い放ち、じわじわと徹底的に追い詰め、そして自らの事について語り始める。
    12歳の頃にロアの衝動に汚染され、抵抗虚しく人格を上書きされて両親や街の人を嗤いながら殺しつくして、その果てに白い真祖に心臓を貫かれて殺された。

    「けど―――死にきれなかったんですよ、その子」

    そう、一度完全に死んだ命は回帰しない。それは吸血鬼だって同じだ。でもソイツは気色の悪い事に独りでに死から目覚めてしまった。まるでロアみたいに。
    だからソイツは教会の連中から異端者として半年間ずっと殺された。あらゆる方法で殺され続けた。けどソイツはロアが存在している限り何をどれだけされても絶対に死なない体になっていたから、その全てを受けきった上で生き残ってしまった。
    やがてソイツは教会が対処できる範疇にいない異常者の烙印を押されて埋葬機関に回された。そうして死に損ないの怪物は普通の人間だった頃の名前を棄てて、異端を狩る代行者としての道を行く事になり、経緯は違えど同じく無様に生き延びた私とコンビを組んだ。

    「わたしは、ロアの主であるアルクェイドよりも、ロアという魂が何処にいるのかを知覚できます。その理由は―――もう言うまでもないですよね?」

    考えてみれば当たり前と言える事だ。だってコイツはエレイシアであると同時にロアでもある。魂がそういう風にできてしまっている。なら、同じ構造の魂の気配を正確に察知できるくらいワケないでしょうね。
    だから私はたちはココへ来た。そして、遠野家の長男―――遠野志貴に目を付けた。そしてこうして追い詰めている。
    なので、あとは本当にこの女があの子をロアとして処断できるかの問題なんだ。できなければ、その時は私が動けばいい。

  • 169二次元好きの匿名さん25/01/13(月) 09:48:35

    「違う……そんなのは、違う」

    「違わないですよ。わたしは、人並みに死にたいだけなんですから」


    その言葉を最後に、シエルは杭打機の引き金に手を掛ける。もうおまえに掛ける言葉はない、これからコレでおまえを殺すと。

    ………人並みに死にたい、か。それ、思い返せば度々私にも口にしていたわよね。ロアを殺すという贖罪を果たす事で、自分はようやく人並みに死 ねる程度の赦しと救いが得られるんだって。

    けどそれって、裏を返せば私と私の故郷にあれだけのコトをやっておきながら未だに『人間に戻りたい』だなんて感情があるとも取れるよね。

    代行者になってからも非人間の戦闘マシーンとして、私みたいに女子供問わずに吸血鬼であれば誰だろうと容赦も慈悲もなく処してきたクセにさ。


    「――――――」


    志貴クンは失意のどん底に叩き落されつつも、目の前の先輩“だった”執行者から生き延びるべく意を決して身構える。

    彼はそのまま―――

    dice1d2=1 (1)

    1.前方に奔った

    2.後方に逃げた

  • 170二次元好きの匿名さん25/01/13(月) 10:18:16

    彼は目の前のシエルの方へと疾駆し、すれ違い様に払われた杭打機の初撃―――と返す刀での追撃を寸でのところで躱しつつ、最低限の距離を取る。
    うん、ここまでは殆ど記憶通りだわ。―――左腕の肉が大きく削ぎ落とされている事も含めて。

    「なん……えぇえぇぇ……!?」
    「首を庇って腕一つですか。何もしなければ今ので楽にしてあげられたのに」
    「首を庇って―――?」

    シエルの言葉に動揺した感じで返している辺り、どうやら無意識のうちにそう動いていたようね。どの道これで片腕が使い物にならなくなったし、次は右腕で庇うしかなくなったけど。

    「ナイフ、抜かないんですか」

    「―――――、―――。

    ……………先輩が、その気なら。
    こっちだって、むざむざ、殺されてなんか、やるもんか」

    志貴クンはそう言って、まんまと挑発に乗ってナイフを抜いてしまう。
    ああ、もう少し冷静になって状況を鑑みればその手に乗せられてはいけないと理解できるでしょうに。ほんと、

    「―――馬鹿ですか、貴方は」
    (―――馬鹿なのかしら、キミは)

    瞬間、シエルは彼の懐に入り込み杭を放つ。これもまた直前に躱されるものの左肩を抉り、再起不能にする。
    志貴クンは痛みに喘ぎながらも必死に意識を保とうとする。………シエルも言ってるけどあれで死なないどころか意識を保てている辺り、既に心身ともに死徒の肉体に変化しきってるんでしょうね。
    私がそう思ってる間にもシエルは次弾を装填し、再び処断執行に備える。その上で、眼鏡を外さないのかと問いかける。
    ふふ、わかってはいるけどあの女の性格の悪さも大概ね。ナイフを構えないのかと言った次はそれか。
    そんな挑発せずとも一瞬で決着を付けれるでしょうに……ああそれとも、それも憎んでほしいから敢えてそうして敵意を煽っているのかしら?

  • 171二次元好きの匿名さん25/01/13(月) 10:47:22

    「な―――なにを、言うんですか、先輩は……!」
    「――――――。

    ………………付き合っていられません。いいですから、もう死んでください」

    この期に及んでまだ自分を殺すべき敵として見る事に抵抗を示している。彼のその姿勢にイラっと来たんでしょう。
    シエルは失望と憤怒の混じった低い声でそう言い放つ。アイツが構えたのを確認した志貴クンは不意を突いて奥の通路へ駆け込もうとするけど、背後からの黒鍵が貫通した事でその逃走は止められる。

    「逃げてどうするつもりなんですか、遠野くん。貴方は今の一瞬でどのくらいの距離を走ったと思っているんです?致命傷を受けて、どうして死なないでいられるんです?
    ―――貴方は箱の中のマウスと変わらない。もしここにいるのがわたしではなく代行者ノエルなら、貴方はもうとっくにロアの魂ごと焼却されている。縋れる場所なんてもうどこにもないというのに、何から逃げ出そうというんですか?」
    「―――やめ」
    「やめません。貴方にはここで戦うか死ぬかの二択しかない。けれど戦えないなら死ぬしかない。
    なら、せめて虫のように足掻いたらどうですか。わたしを殺せば一日は生き長らえる。そんなありえない希望を見ながら、無様に死に果てるのが貴方にはお似合いです。
    もっとも、仮にその奇跡を起こせたところで、どの道ノエルの焔(ほのお)を浴びて儚く散り消えるでしょうけど」
    「やめ、て―――」
    「いまさら格好つけなくていいですよ。貴方は無邪気に目の前のエサに飛びついて自滅するんですから。
    ほら。学校では、いつだってそうしていたでしょう?」
    「だから、やめろって、言ってるだろう―――!!!!」

    ………あれほどまで追い詰めておいて記憶の中じゃ結局生かすのよね。
    どうかあのシエルは、中途半端な戦闘マシーンもどきの人間に堕ちませんように。

  • 172二次元好きの匿名さん25/01/13(月) 11:12:06

    拒絶と焦燥の怒号を叫びながら志貴クンは何とか通路の方へと逃げていく。シエルはその後を追い駆ける―――事はせずに、敢えてゆっくりと歩を進めて追い始める。
    それはまるで、“わたしがこうして歩きながらそちらへ辿り着く内に、せいぜい最期の覚悟でも済ませておけ”とでも言っているかのような雰囲気に感じられた。
    そのまま足音をカツカツとわざとらしく響かせてアイツも通路の方へと入っていった。私も気取られないように慎重にあとを付いて行く。
    ……ま、このまま下手な情に流されなかったら問題なくロアを殺せるでしょう。
    そう、ここまでは順調なんだ。ここまでは。

  • 173二次元好きの匿名さん25/01/13(月) 16:29:52

    ……5分くらい経っただろうか。シエルも私も何も口にせずにだんまりとしたまま、志貴クンが逃げ込んだ通路の方へと歩いて行く。

    そろそろ突き当りかな?そう思っていると、奥の方に彼の姿が見えた。そこには、さっきの礼拝堂の天井みたいな感じで上から光が差し込んでいた。恐らくは、ここらは地上にへと繋がるもう一つの隠し通路なんだろう。

    何処に繫がっているかは正確には分からないけど……歩いた距離との位置感覚を考えると、おおよそ北口の繁華街辺りになるかしらね?

    まあ、そんなのはどうでもいい。あとはこのまま事の次第を見定めるだけよ。

    そうして志貴クンに改めて目線を向けると―――

    dice1d2=2 (2)

    1.記憶の中のように、力なく壁に背を預けていた

    2.……なぜかナイフを構えていた

  • 174二次元好きの匿名さん25/01/13(月) 16:31:57

    うん…

  • 175二次元好きの匿名さん25/01/13(月) 16:32:26

    ここで分岐か

  • 176二次元好きの匿名さん25/01/13(月) 16:53:45

    「………?」

    あれ?おかしいな。記憶の中だとそのまま力なく座り込んでいた筈だけど……どうしてあの子は、眼鏡を外してナイフを構えているの?

    「ようやく戦う気になったんですね。良かった。これでお互いに罪はありません。
    互いに殺し合うという条件なら、わたしたちの罪は相殺されます。あとは、生き残った者に罰が残るだけです」
    「………けど、残った方の罰は消えるんですか」
    「ええ。果たす事のできる代償行為を罰と言います。消え去ってくれないものは罪だけです。
    ですから―――そんなもの、いまさら背負いたくはないでしょう?」

    予想外の事で呆気に取られている内に、二人は言葉を交わしていく。シエルの方からゆっくりと距離を縮めていき、彼はそれを何とか迎え撃とうとただ冷静に構えている。
    ……勝敗は依然として、いいえ勝敗云々以前に間違いなくシエルの杭打機の銃口が、彼のナイフより早くその身を貫くだろう。結局、彼のあの最期の抵抗は文字通り無駄に終わる。刃先一ミリも斬り込めずにその命を散らす。
    そう、それで終わり。終わりになる、筈よね。

    「さよなら。これで、くだらなかった芝居に幕を下ろしましょう」

    その言葉を手向けとして、シエルの銃剣が彼の胸部目掛けて突き進む。同時に彼も動くが、あの速度じゃ間に合わない。
    ああ、よかった。ちょっと最後の最後に記憶とは違う事が起きたから多少驚いたけど、ちゃんとこのシエルは戦闘マシーンのままで







    「―――先、輩」

    「貴方に、わたしを殺させて、しまった。

    それが、一番大きな、わたしの罪でした」

  • 177二次元好きの匿名さん25/01/13(月) 17:00:56

    結局遠野君も殺せない。一抜けして自分も裏切る。ノエル先輩絶許ポイント満点じゃん

  • 178二次元好きの匿名さん25/01/13(月) 17:01:16

    最後までノエル裏切ったままか…

  • 179二次元好きの匿名さん25/01/13(月) 17:04:19

    シエル先輩やっぱノエルさんに義理は通さないというか軽視してる節あるよね
    本編ならともかく復讐鬼ノエルでもそんな行動とってる時点で

  • 180二次元好きの匿名さん25/01/13(月) 17:10:35

    ロア憑依の時は心神喪失状態だから罪ではないとも言えるけどここで言ってしまうのは…

  • 181二次元好きの匿名さん25/01/13(月) 17:17:54

    「………………へ?」

    シエルはそう口にした直後に彼をその杭打機で貫いて―――そのまま、死んだように倒れた。たおれ、た。
    え、え。いや……はは、冗談でしょ?うん、そうに違いない。だって、アイツは何をやっても死なない悪魔だもん。死んじゃったら駄目だもん。だって、だって、そうじゃないと、わたしの、復讐が。

    「………あ」

    血反吐を吐いて倒れる志貴クン。でも、そんなのはもうどうでもいい。それに目をかける気にさえなれない。
    だって、彼の側で横たわっている女の胸に―――ナイフが、深々と、ささっていた。ささっている。どう、して?

    「………なん、ですか。あなたも、いたん、ですね」
    「―――あ。ああ、あ―――あああ―――」

    ちょっと。ねぇ、ちょっと、ねぇったら。
    ふざ、ふざけんじゃ……ふざけんじゃないわよ。ねぇ、おい。おい!!

    「………なん、て。愚か、な」
    「あああ!あああああああ!!ああああぁぁああああっっ!!!」

    こんの、このクソアマがっ!!なに死んでんだ、起きろっ!!どうせいつもの下らない死に芸だろ!?すぐにでも起きるんだろ!?吸血鬼みたいに不気味に生き返るんだろ!
    なぁ、なぁ―――ねぇったら!!頼むから!目を覚ませ!覚ましなさいよっ!!!

    「………ほんとうに………馬鹿、でした……ね。
    せんぱいも…………おれも………あなた、も―――………………」

    「ああ―――ああああああああああああああああああああああああああぁぁぁああああああああああああああああああ!!!!!!」

  • 182二次元好きの匿名さん25/01/13(月) 17:24:27

    最後に復讐まで丸々奪われたとか惨すぎる...
    廃人になるとか狂ってもう来ない復讐の為の鍛錬に逃げ続けるとか真祖に玉砕しに行くとかこの後がどうしようもなさすぎる

  • 183二次元好きの匿名さん25/01/13(月) 17:25:38

    ノエルの血を吐くような地を這うような努力とか一瞬で無にするのほんとシエルはさあ…なんでこの人こんなにもノエルのこと眼中にないすぎるんだ
    殺したわけじゃないけどシエルの犠牲者には違いなかろうに

  • 184二次元好きの匿名さん25/01/13(月) 17:36:49

    とことん運悪いな……

  • 185二次元好きの匿名さん25/01/13(月) 18:10:45

    「………………………………………」

    どれくらい、時間が経っただろう。ふと、わたしは自分の人生について疑問に思った。
    なんで、あの夜を生き延びてしまったんだろう。何の為に、ここまで頑張ったんだろう。何の意味があって、今こうして生きているんだろう。

    「わたしの、13年間は、なんだったの?」

    どこで間違ったんだろう?記憶の中での自分を反面教師にして、やれるだけ頑張って、抗って、代償を払って、遮二無二奔って、そうして上手くやれてきたはず。
    どうして?なんで?ここまで来て、ここまで来て―――結局コイツに裏切られなきゃいけないの?コイツは裏切りやがったの?
    記憶の中の私はコンビを組んではいたものの、いつも塩対応で何処となく軽視されていた。でもそれはわたしも当たり前だと思う。だってそのわたしはいつも情けなくて、弱っちくて、頭も悪くて、いらない手間をかけさせていたから。

    「………でも、わたしは、違うじゃない。違うじゃない。違ってた、ハズじゃないっ………!!」

    このわたしは、コイツほどじゃないにしろ強くなって、勇気を振り絞っていて、余裕があって……頭だって、最低限以上は回せていたハズじゃない。そうでしょ?少なくとも、義理を果たさせてあげたいと思える程度には値してたハズでしょ?
    それとも―――結局、結局こんなわたしでもアンタにとっては『対等な関係』という目線で見てなかったっての?
    どれだけ優秀になろうと、どれだけ頑張っていようと。わたしが、わたしであるかぎり、アンタは………おまえは、最後の最後で、わたしを置いてけぼりにして裏切ったの?わたしから、すべてを奪い尽くした大罪人なのに?

    わたしの、わたしという他人の人生なんて――――――おまえには、心底どうでもよかったっていうの?

  • 186二次元好きの匿名さん25/01/13(月) 18:13:26

    このシエルはノエルのことなんて思ってたんだろう…

  • 187二次元好きの匿名さん25/01/13(月) 18:24:34

    個人的な解釈なんだけど

    ノエル的には復讐、シエルという悪魔を討つときは戦闘狂でもない、復讐に狂ってても元はただの一般人だから戦闘なんて楽しめないし、今までのシエルへの思いを語ってるときも全然スカッとしない

    でも力の差でシエルに負けたとしても死にきれない、死にきれない…!こんなところで死んでたまるか!悔いとか色々思いつつ、最後は少しでもシエルに罪の意識を植え付けたって少しでも復讐を成せたって思うんじゃないかな…そして最後に幻想でお父さんとお母さんに頭とか撫でてもらってあの時から見せてない本当の笑顔を見せるっていう妄想をした

    だから今回の思いも語れず、恋した人と心中したらムリアン以上の廃人になると思う

    実際一周目も圧倒的コミュニケーション不足だし


    ↓ノエル、復讐者ルート突入前まとめました

    ここだけノエル先生が『一周目の記憶』を引き継いだ世界 復讐の焔へ至るまで | Writeningうん、今のところ順調ではあるけどもうあと三年と少しなのよね。あいつが蘇らなくていいのに死の淵から這い上がってくる時まで。 次はどうしようかしら―――  1.これからは本格的に階梯の高い吸血鬼を積極的…writening.net
  • 188二次元好きの匿名さん25/01/13(月) 18:25:44

    まあノエル先輩を超える程度に遠野君に入れ込んでしまっただけでノエル先輩の事を想って無かったわけではないだろうが...
    まあノエル先輩にとっては何の慰めにもならないな

  • 189二次元好きの匿名さん25/01/13(月) 18:32:03

    アルクルート見てるとシエル先輩もしかしてノエルが自分を良く思っていないけど自分が死nばノエルも普通の人生を歩んでいけると思ってそうだな強さは手に入れてるから大丈夫だろうとも

  • 190二次元好きの匿名さん25/01/13(月) 18:32:08

    「…………………ん、ふ。ふふふふふふふ、くは、あっははははははは。ははははははは、くふふふふ、ひひひひ。

    ――――はっははははははははははははははは!!あは、あははは!!ハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハ!!!!」

    あーーーーーーおかしい!おかしい!滑稽にも程があるでしょ!!
    あの地獄をただ一人生き延びて!その意味を見いだす為に13年間もの長い時間を!復讐する事に心血捧げて!そしてその果てがコレだ!!

    「ふふふふふふあははははははこんなん笑わずにいられるかっての!酷すぎるでしょ!惨めすぎるでしょ!無様すぎるでしょ!
    ―――救いが、なさすぎるでしょ!!?」

    ああ、やっぱり。やっぱり神様なんていないんだ。努力しようがしていまいが、余裕に満ちていようが無くしていようが関係ない。結局のところ因果の、運命の気まぐれによって左右されるんだ。

    「………直死の力で死んだ以上、生き返るコトは本当に二度とない。わたしの考えてた実験も、これですべてが水泡に帰してしまったワケだ。ふ、ふふふふふふうふふふふふ………!」

    しかもこのあとに真祖との戦いが控えてる。わたし一人で何とかしなくちゃいけない。でも、もうそんな気力も意思もない。完全に燃え尽きた。

    「―――もう、壊れたい。壊れたい。壊れたい。壊れたい。壊れたい。壊れたい。壊れたい。壊れたい。壊れたい。
    壊して。壊してちょうだい。誰か、わたしを壊してよっ………!!!!」

  • 191二次元好きの匿名さん25/01/13(月) 18:35:55

    スレ画とだいぶ似たような感じの顔なんだろうなみたいな想像がついてお辛い

  • 192二次元好きの匿名さん25/01/13(月) 18:37:38

    このスレももう終わるね
    200いきそう

  • 193二次元好きの匿名さん25/01/13(月) 19:00:33

    お辛い…
    このメンタリティでアルクとやり合わなきゃいけないんだから泣きっ面に蜂すぎる…

  • 194二次元好きの匿名さん25/01/13(月) 19:01:29

    吸血鬼お注射してみない?今ならぶっ壊れて最大最悪の祖になれそうじゃない?

  • 195二次元好きの匿名さん25/01/13(月) 19:05:27

    『―――いえ、貴女はここで折れてはいけませんよ。ノエル』
    「―――え?」

    不意に、もう永遠に聞こえてくる筈のない声が聞こえた。顔を上げると、そこには―――今の今まで死んでいた女が、手を差し伸べていた。

    「?………?? な、んで?」
    『そんな事は今はいいでしょう?ほら、立ちなさい。貴女には、まだやらなくてはいけない事がある筈です。
    代行者として、弱き人々を守護する聖霊と父の名の下に魔を祓う執行人として、アルクェイドと戦わなくてはいけないでしょう?』

    呆然とするわたしに、目の前のシエルは厳しくも優しい声で発破をかける。
    でも、でも、わたし一人じゃ、あの化け物にはどうやっても敵いっこない。一方的に殺されるだけだ。

    『誰が貴女一人で戦え、だなんて言いました?もちろん、バディとしてわたしも協力するに決まってるでしょう?
    ………わたしは結局、貴女を裏切ってしまった。その贖いとして、わたしは全力で貴女と戦います。
    だから―――この手を、とってはくれないでしょうか?』
    「…………」

    は―――なに虫のいいコトほざいてんのよ。そんなの、そんな言葉だけでわたしが許すとでも思ってるの?

    「…………ほんと、いけ好かなくて馬鹿な女ね。ええ、でも―――確かにアンタがいてくれるとこれ以上なく心強いわ。
    悪いと思ってんなら、せいぜいわたしの―――私の為に働きなさいよ?」
    『ノエル………!はい。今度こそ、貴女と一緒にやり遂げることを誓います!』

    我ながらチョロいわね。そう自嘲しつつもシエルの手を取る。どうしてコイツが生き返っているのかはわからないけど、こうして目の前にいるならやることは変わらない。

    「ふふ―――ああ、よかった。どうやらまだ、もう少しだけ復讐の道は続きそうね」

  • 196二次元好きの匿名さん25/01/13(月) 19:05:45

    そうして彼女は“一人で”立ち上がり、側に転がっている二人の遺体を無視してその場を離れる。

    間もなく、彼女は襲い来る真祖の姫に決死の思いで立ち向かう。勝敗の行方は語るに及ばず、まさに彼女の勝利と生存は絶望的以外の何者でもない。

    それでも彼女は恐れる事も逃げる事もなく、傍らにいると思い込んでいる代行者の幻と共に挑む。

    結局のところ―――彼女はどれほど狂っていても、壊れ果てようとも、弱き人々の盾となって戦うのだ。命が尽きるその時まで。













    END6/例え裏切られようと、壊れようとも

  • 197スレ主25/01/13(月) 19:08:25

    はい、つーわけでBADEND迎えちゃいましたね
    あとレスしてから気づいたけどこれEND6じゃなくてEND7やんけ恥ずかしい
    ってことで間もなく次スレ建てますのでしばらくお待ちください

  • 198二次元好きの匿名さん25/01/13(月) 19:12:14

    お労しやノエ上...

  • 199スレ主25/01/13(月) 19:13:13
  • 200二次元好きの匿名さん25/01/13(月) 19:13:45

    うめー

オススメ

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