- 1二次元好きの匿名さん25/01/06(月) 18:06:51
コビー「見聞色を極めたら、幽霊が見えるようになったりするのかな」
ヘルメッポ「おれが知るかよ!お前の方が得意だろうが!……とりあえず、そういう話は噂も聞いた事ねぇな」
コビー「未来視が出来るようになるって言うくらいだから、見えないものの一つや二つ、見えるようになったっておかしくないよね」
ヘルメッポ「で、見ちゃいけないモンまで見て大目玉を食らうって寸法か。ひえっひえっひえっ」
コビー「あの時みたいにまた覇気が暴走したら……もしかするかも……」
ヘルメッポ「冗談だよ冗談、もうお前そんなヘマするようなタマじゃないだろ。もっと自信持てよ英雄サマ。そうだなー、七光り時代のおれくらいがちょうど良いんじゃね?」
コビー「いやいや、良くない良くないそういうのは!」
ヘルメッポ「そんな全力否定されるのは流石に傷付くぞぉ!コビー!身から出た錆だし妥当だけど!」
コビー「ふぅ……。そもそも幽霊とかあの世とかって実在するのかな」
ヘルメッポ「お前の大好きなルフィサンとこのソウルキングが黄泉の冷気使って攻撃してるだろうが。……改めて言葉にしてみるとブッ飛んでるな。どういう仕組みなんだ、あれ……」
コビー「会って話したいなァ……」
ヘルメッポ「やめろバカ」 - 2二次元好きの匿名さん25/01/06(月) 18:15:35
ホラーかようおかかどっちだ
- 3二次元好きの匿名さん25/01/06(月) 18:24:36
コビー「ねぇ、ヘルメッポさん」
ヘルメッポ「なんだよコビー」
コビー「最近ご飯の量に迷うようになっちゃったんだよね」
ヘルメッポ「そんなの腹いっぱいになるまで食えばいいだろ」
コビー「お腹いっぱい食べると仕事中眠くなるじゃない?」
ヘルメッポ「あー、書類仕事もあんのにそりゃ困るわ。腹八分目がちょうど良いって聞くぞ」
コビー「でも調整しようとしたらしたで、次のご飯の時間になる前にお腹空いちゃって」
ヘルメッポ「もう軽食持ち歩けよ……」
コビー「しょうがないので、おにぎり辺りでも持ち歩こうかと思っています」
ヘルメッポ「うんうん、それが手っ取り早い」
コビー「余ったらヘルメッポさんにも分けてあげますね」
ヘルメッポ「俺はいいから他のやつにやれよ。ひばりとかいいんじゃねぇか?な?」 - 4二次元好きの匿名さん25/01/06(月) 18:27:57
新しいコビーの可能性もあるぞ
- 5二次元好きの匿名さん25/01/06(月) 18:37:46
コビー「ねぇ、ヘルメッポさん」
ヘルメッポ「なんだよコビー」
コビー「また無茶するなって叱られちゃいました」
ヘルメッポ「その様子だと響いてねぇなコビー?俺からも叱っとくか?ん?」
コビー「はぁ。大げさだし心配性過ぎるよ……今回もちょっと張り切り過ぎただけなのに」
ヘルメッポ「こういう時のお前のちょっとが、本当にちょっとだった試しがねーんだよ。信用を重ねろ」
コビー「ぼく、そんなに信用ない……?」
ヘルメッポ「ないですね」 - 6二次元好きの匿名さん25/01/06(月) 18:52:50
コビー「ねぇ、ヘルメッポさん」
ヘルメッポ「なんだよコビー」
コビー「我思う故に我ありって言うじゃないですか」
ヘルメッポ「急に哲学者現れたな」
コビー「あらゆるものを疑うことはできるけれど、それを疑っている自分の思考が存在することは疑えないよねって話なんですけど」
ヘルメッポ「それぐらい知ってるわ!一応お坊ちゃんだぞおれは!」
コビー「自分の存在、疑おうと思えば疑えますよね」
ヘルメッポ「お、おう?」
コビー「例えば、ぼくが知らない間に催眠術か何かで外から何か思考に手を加えられていた場合、出力されたぼくの思考はぼくと言えるのでしょうか?」
ヘルメッポ「それは……なんつーか、テセウスの船的というか、難しい問題だな。どんなに滅茶苦茶な変えられ方してもコビーはコビーだっていうなら、コビーって何をもってコビーとするんだよって話になるし。かといって変化がダメなら成長したらお前はお前じゃなくなるのかみたいな…………うがー!お前のせいで頭こんがらがってきたぞ!?」
コビー「すみません、変な話をしてしまって……。ぼくらしくありませんでした。いや、ぼくらしいってなんだ……?」
ヘルメッポ「もーいいわ!変に悩むな!新たな疑問を投下すれな!」
コビー「こうして話しているぼくは、実は……」
ヘルメッポ「思春期!思い悩むお年頃だから一々難しく考えちまうんだろ!思春期のせいってことにしてまとめて忘れとけェ!」 - 7二次元好きの匿名さん25/01/06(月) 19:05:42
コビー「ねぇ、ヘルメッポさん」
ヘルメッポ「なんだよコビー」
コビー「整理整頓って難しいね」
ヘルメッポ「え、お前苦手だったけ?」
コビー「自分のものを片付ける時はいいんだけど、誰かのものを片付ける時にすごく悩んじゃうんだ」
ヘルメッポ「なるほど。勝手に弄っていいのか迷いそうだもんなお前」
コビー「実は意味があってここに放置してるんじゃないか?とか、ただのゴミに見えるけど本人にとっては宝物かもしれないよね?とか考えてたら、全ッ然進まない」
ヘルメッポ「優し過ぎるだろ……。あれだ、人に掃除させるくらいヤバい状態な時点で情け容赦は捨てようぜ。本人が泣いても喚いてもガンガン捨ててやれ!」
コビー「着てるところ見た覚えない服とか捨てていいのかな。ヘルメッポさんのでも」
ヘルメッポ「やめろアホウドリ!!百万歩譲って質だ!!捨てるな!!」 - 8二次元好きの匿名さん25/01/06(月) 19:13:21
閲覧注意がどっちの方向に行くか楽しみ
- 9二次元好きの匿名さん25/01/06(月) 19:15:50
コビー「ねぇ、ヘルメッポさん」
ヘルメッポ「なんだよコビー」
コビー「願掛けってあるじゃないですか」
ヘルメッポ「叶いますようにってお守り買ったりミサンガ作ったりするやつな」
コビー「ガープ中将はそういうのあんまりお好きじゃなさそうだけれど、ぼくは結構好きなんだよね」
ヘルメッポ「まあじじいは願ってる暇あったら動け!ってタイプだしな。で、そりゃなんでだ?」
コビー「こうなりますようにって祈ってると、それがいつしか決意の一部になって自分の気持ちを強くしてくれる……そんな気がするから」
ヘルメッポ「ひえっひえっ。お前らしくていいんじゃねぇか?」
コビー「……どうか、どうか…………。」
ヘルメッポ「……おれも祈っとくか」 - 10二次元好きの匿名さん25/01/06(月) 19:18:51
このままほのぼの路線でいてくれ
- 11二次元好きの匿名さん25/01/06(月) 19:20:11
これもしかしてヘルメッポの台詞がなくてもコビーの独白として成立してるやつ?
- 12二次元好きの匿名さん25/01/06(月) 19:23:05
「ふわぁあ……おはよう。うーん、見事な大しけ」
「こういう時は救助要請も増えるからいつも以上に気を引き締めなきゃ」
「湿気対策もだけど、寒さの対策もしておかないとね。自分の体調管理くらいできなきゃ部下の体調管理なんてできないさ、なんちゃって」
「よしっ!行ってきます!」 - 13二次元好きの匿名さん25/01/06(月) 19:35:38
コビー「ねぇ、ヘルメッポさん」
ヘルメッポ「なんだよコビー」
コビー「マフラーを新調しようと思ってるんですけど、無地か柄物かで迷ってるんですよね」
ヘルメッポ「悪いことは言わねぇ、無地にしとけ。柄物と柄物の組み合わせはお前にゃ難易度が高い」
コビー「まあ無地が無難だとは思うんだけど、こう、バンダナと合わせて花柄にしたらいい感じにならないかなーと」
ヘルメッポ「やめろやめろ絶対事故る!」
コビー「駄目かなぁ、やっぱり」
ヘルメッポ「駄目だ駄目だ大駄目だ!サイズ感違う花柄で合わせて何ともいえねぇ格好になるのが見え見えだっつーの!未来視できなくても見えるわ!」
コビー「……ヘルメッポさんならそう言うよね。大人しく無地にしておこう」
ヘルメッポ「よし!」 - 14二次元好きの匿名さん25/01/06(月) 19:42:44
イマジナリーヘルメッポさん…?
- 15二次元好きの匿名さん25/01/06(月) 19:51:47
コビー「ねぇ、ヘルメッポさん」
ヘルメッポ「なんだよコビー」
コビー「好きって、なんなんでしょうね」
ヘルメッポ「なんだ?なんだ?オイオイオイオイお前にも遂に春到来か!?相手は誰だよ!待て、賭けるから!」
コビー「好きになると胸が高鳴って顔が熱くなってその人のことで頭がいっぱいになるらしいけど、そうなるとぼくはルフィさんのことが好きということになっちゃうんだよなぁー。……いや、決して!全く!間違いではないんだけれどもッ!」
ヘルメッポ「…………んなこったろうと思ったわ。はぁ〜……。そうやって悩んでるうちは分かんねーよ、ウブなねんねちゃん」
コビー「……ヘルメッポさんは知ってる?好きってなんなのか」
ヘルメッポ「あ?そりゃあ……あれだよ……」
コビー「…………。」
ヘルメッポ「えー……い、いや〜!お前でも分かるように言葉にするのが難しいなぁ!えっとぉ……」 - 16二次元好きの匿名さん25/01/06(月) 19:52:06
コビー「ふふっ」
ヘルメッポ「笑うなッ!おれもぶっちゃけ惚れた腫れたは幼少期の甘い思い出程度しか経験ねェよ悪かったなチクショウ!」
コビー「まあヘルメッポさんが知るわけないよね。一通り遊んできた!って豪語する割には……ねぇ」
ヘルメッポ「追撃するな!降伏しただろーが!」
コビー「困ったなぁ。ヘルメッポさん以外にこんな、すっとんきょうな相談できないのに……」
ヘルメッポ「分かってんならおれにもするな!!」 - 17二次元好きの匿名さん25/01/06(月) 19:53:02
それは怖いからやめて
- 18二次元好きの匿名さん25/01/06(月) 20:13:16
コビー「ヘルメッポさん!」
ヘルメッポ「な、なんだよコビー?」
コビー「ブラックコーヒーを!!飲めるようになりたいです!!」
ヘルメッポ「大声出しても無理なもんは無理だぞ」
コビー「だって!将校みんなで喫茶店行って!ぼくだけソフトドリンクか!良くてコーヒー牛乳!!」
ヘルメッポ「っ!……ひ……!……べ、べつに、いいんじゃね?無理して周りのジジババに合わせて背伸びする必要もないだろ」
コビー「みんなしてなんなの!?ぼくだってもういい年なのに!最近はもはや注文すらさせて貰えないし!ブラックに挑むべきか迷ってる間に『コビーはオレンジジュースでいいな?』『あ、はい』ってなっちゃう!」
ヘルメッポ「ひえっひえっひえっひぇ!甘やかされてますなぁ!コビーどの!」
コビー「こうなったら自主トレするしか……」
ヘルメッポ「いや……軍艦バックやり遂げたお前ならやりゃできるだろうけどよ……。そこまでして頑張ることか、それ……?」
コビー「…………いや、うん。よく考えたらコーヒー飲み過ぎちゃったら寝れなくなりそうだし、トレーニングまではしなくて……いい、かな……」
ヘルメッポ「そうそう、好き嫌いくらい好きにやろうぜ」
コビー「でも絶対いつかは打倒してやる……!」 - 19二次元好きの匿名さん25/01/06(月) 20:17:47
「ヘルメッポさん以外には相談できないのに…」の『…』はなんだよ
『ヘルメッポさんもういないんだもんな』って続くんじゃあるまいな - 20二次元好きの匿名さん25/01/06(月) 20:28:02
コビー「ねぇ、ヘルメッポさん」
ヘルメッポ「なんだよコビー」
コビー「どこも平和で、みんなが満たされていて、助けを求める人が居ないような世界だったら良いのにな」
ヘルメッポ「ユートピアってヤツか。それこそ夢か幻だろ。どーせこの前の人口の7割巻き込むみてーなデカい騒ぎが起きるのがオチだ」
コビー「そしたら無職になっちゃうか」
ヘルメッポ「職どころの騒ぎじゃねぇよ!政府崩壊で下手すりゃ世界滅亡だよ!」
コビー「そうなったら……のんびり島を渡り歩きながら釣りでもして暮らそうかなぁ」
ヘルメッポ「お前の趣味ってサバイバル向きだよな。で、お人好しが祟って何やかんやで人助けしまくりまたしても英雄状態と」
コビー「いや、流石に無理かな。誰かに助けて貰わないと……。それで元海軍のみんなに会いに行ったり、里帰りしちゃったりなんかして。シェルズタウンの様子も見たいな」
ヘルメッポ「……まあ、そんな状況になってんなら帰ってやらないこともない……」
コビー「そうして自給自足で生きていたある日、どこかの島の海辺で糸を垂らしながら水平線を眺めていると、見覚えのあるライオン頭の海賊船が見えて来て……!なんてね!なんてね!」
ヘルメッポ「結局ルフィかよッ!世界滅亡寸前でも実際平気で生きてそうなのが癪だなオイ!」 - 21二次元好きの匿名さん25/01/06(月) 20:53:25
ルフィ大好き過ぎないか
- 22二次元好きの匿名さん25/01/06(月) 20:55:09
コビー「ねぇ、ヘルメッポさん」
ヘルメッポ「なんだよコビー」
コビー「絵本って読んでみると案外面白くて読みふけっちゃうんだよね」
ヘルメッポ「お前そもそも絵本に限らず本読むの好きだろ」
コビー「まあ。読書はもう習慣というか日課になってるので、大体何でも読みふけっちゃいますが」
ヘルメッポ「筋金入りだよな。雑用の頃からろうそく点けて本読みまくって……。あ、話逸れた。すまん」
コビー「あはは。で、その絵本『うそつきノーランド』っていうんですけど」
ヘルメッポ「んー?聞いたことないような、あるような……」
コビー「モンブラン・ノーランドという偉大な冒険家が居たのですが、ある日見渡す限りの黄金の街を見つけたと王様に報告して、王様と探険家たちと一緒にその黄金を探しに行くんですね。でも、嵐を乗り越え何人もの犠牲の果てにあったのはただの無人島。黄金なんてものはなかった。怒った王様にノーランドは処刑されてしまいますが、ノーランドは最後まで黄金は存在すると嘘を吐き続け、あきれられて誰にも信じられないまま亡くなってしまいましたとさ。……という話です」
ヘルメッポ「ふーん、嘘吐きは身を滅ぼすって訓話な。よくある話じゃねぇの」 - 23二次元好きの匿名さん25/01/06(月) 20:55:21
コビー「……ぼくはね、ノーランドって本当に嘘を吐いていたのかな?って疑問に思ったんだ」
ヘルメッポ「へぇ?そのこころは?」
コビー「だって誰からも尊敬されていた偉大なる冒険家が、いきなりその時だけ嘘吐きになるものかな?……なんとなくモヤモヤするじゃない?」
ヘルメッポ「……どうだか。人ってのはあっさり変わっちまうからなぁ。良くも悪くも」
コビー「どうしても考えちゃうんだ。もし、彼がうそつきじゃなかったならって。本当だって信じているのは自分だけ。誰からも嘘だって決め付けられて、嘘吐きって詰られていたとしたら……」
ヘルメッポ「暗い暗い暗いっ!民話ひとつに考え込み過ぎだろ!……疲れてんのか?」
コビー「流石にネガティブ過ぎだよね……。疲れてるのかなぁ。夜ふかしはし……たけど。仕事終わらなかったから」
ヘルメッポ「休め休め。さっさとなんか食って身奇麗にして寝ろ」
コビー「うん。今日は自主トレ早めに切り上げだね」
ヘルメッポ「この期に及んで!?」 - 24二次元好きの匿名さん25/01/06(月) 21:07:25
ずーっと墓の前でコビーが一人でしゃべってて誰にも見えてないヘルメッポが返答してるような想像しかできないんだが
- 25二次元好きの匿名さん25/01/06(月) 21:10:22
コビー「ねぇ、ヘルメッポさん」
ヘルメッポ「なんだよコビー」
コビー「何だか随分遠くまで来た気分」
ヘルメッポ「来てるな、遠くまで」
コビー「物理的な話じゃなくて、精神的な話!ヘルメッポさんはそう思わないの!?」
ヘルメッポ「おれは……まだまだそんなに離れた気ィしないな。横のお前が一気に化け過ぎってのもあるが。ひえっひえっ!」
コビー「そりゃまあ、いつの間にやら曹長ですからね。自分でもビックリ!でもヘルメッポさんも軍曹でしょ?」
ヘルメッポ「階級よりもっと変わったところあるだろ……。お前に引っ張られたからここまで来れてんだよ、言わせんな」
コビー「?えへへ、これからも一緒に頑張ろうね!ヘルメッポさん!」
ヘルメッポ「おう!負けねぇぞコビー!」 - 26二次元好きの匿名さん25/01/06(月) 21:12:20
曹長…?どういうこと?
- 27二次元好きの匿名さん25/01/06(月) 21:13:49
普通にほのぼの会話してるんだきっと
- 28二次元好きの匿名さん25/01/06(月) 21:15:10
こわい
- 29二次元好きの匿名さん25/01/06(月) 21:17:07
こわいよお
- 30二次元好きの匿名さん25/01/06(月) 21:29:26
コビー「いてて……怪我しちゃったよ、ヘルメッポさぁん」
ヘルメッポ「バッカコビー!ふらふらすんな!安静にしてろ!……って。どこ怪我したんだお前?腹とかか……?」
コビー「紙のフチで指ビッ!ってやっちゃった……絆創膏貼ったけど、まだジクジクするぅ」
ヘルメッポ「あぁ……そう……。お大事に……。って言うとでも思ったか!?紙のフチどころじゃねぇ凶器でグサグサやられたことあるだろうが!しゃんとしろしゃんと!それでも海軍の英雄か!?」
コビー「うぅ……ぐすっ……」
ヘルメッポ「え!?泣いてんのお前!?紙のフチで指切って!?嘘だろおい!!」
コビー「うぇえ……止まらないよぉ……泣きたくないのに、なんでぇ……?自分で自分が情けなさ過ぎて嫌だぁ……!」
ヘルメッポ「なに駄々っ子みたいになってんだよ!?いい年って自分で言ってた癖に!あーほら、いたいのいたいのとんでけ!!」
コビー「っ……う……ヘルメッポ、さん……」
ヘルメッポ「おい!寝るな寝るなこんなところで!ふらふらしてたのはそういうことかよ!寝ろっつったろバカ!ドアホ!ドバカアホ!」
コビー「…………で……」
ヘルメッポ「うっわ!マジで寝やがった!世話が焼けるにも程があるだろ!」
ヘルメッポ「……。……はぁ……もうこの際ここでもいいか……痛い痛い喚いて寝ないよりはマシだろ……」
ヘルメッポ「コビー、おやすみ。いい夢見ろよ」 - 31二次元好きの匿名さん25/01/06(月) 21:44:12
?「怖いねェ~」
- 32二次元好きの匿名さん25/01/06(月) 22:18:29
ヘルメッポ「どーちまちた?コビーちゃん?ひえっひえっひえっ!」
コビー「ヘルメッポさん。こ、この前はごめんなさい。その……勝手に寝てしまって……どうかしてました、色々と」
ヘルメッポ「これに懲りたなら規則正しい生活を心がけて下さいねェ?未来の大将サマっ」
コビー「最近、上手く眠れなくて」
ヘルメッポ「……集中した直後は興奮して寝付き辛くなるから、そういうのが必要なものは寝る二時間前には終わらせる。風呂はシャワーで済ませず湯船に浸かる。午後にコーヒーや茶を飲まない。パッと思い付く安眠術はこんなとこか?」
コビー「もう周りの人にはそれとなくどうしてるか聞いて、試行錯誤してるんだけど」
ヘルメッポ「オイ、無駄にアドバイスしちまっただろうが!先に言えよ!……だけど?」
コビー「寝れても眠りが浅いみたいで、どうしても途中で目が覚めちゃうんだ。朝になるまで何度も何度も……」
ヘルメッポ「……そんなに酷いんなら」
コビー「もういっそお医者さんに相談して薬を貰おうかなとも思ったんだけど、それじゃ駄目なんだ。これ以上みんなに迷惑かけて心配させるなんて、ごめんだ……」
ヘルメッポ「っ!そんなの今更だろうが!お前どんだけ周りに迷惑かけてきたと思ってんだ!?多少増えたところで誰も気にしねぇわ!!むしろちゃんと言え!!おれ以外にも言え!!辛いって、助けてって言えよ!!」
コビー「ヘルメッポさんに、だけだよ。こんな情けないこと言えるの……」
ヘルメッポ「……っ!…………ぐ……」
コビー「ぼくってば気付いてなかっただけで結構人見知りなのかな。なんちゃって、あはは」
ヘルメッポ「……情けないなんて、言うなよ。お前は頑張ってる。カッコいいヤツだ。おれを助けてくれた時から、ずっとずっと……」 - 33二次元好きの匿名さん25/01/06(月) 22:19:04
コビー「…………ねぇ、ヘルメッポさん」
ヘルメッポ「……んだよ、コビー」
コビー「寝れない時、ここに来てもいい?」
ヘルメッポ「……またこの前みたいに、ベソベソ泣いてうるさくしないだろうな?」
コビー「ちゃんと静かにしてるし、何なら眠くなったら寝るからさ」
ヘルメッポ「けっ。…………何とかなるか、言えるようになるまでな」
コビー「ぼくとヘルメッポさんだけの秘密だよ」
ヘルメッポ「あぁ……」
コビー「じゃあ早速ゆっくりさせて貰うね。よいしょっと!」
ヘルメッポ「いや図々しいなオイ!!心配して損したと思ったわ一瞬!!」 - 34二次元好きの匿名さん25/01/06(月) 22:20:26
なんかヘルメッポさんがイケメンすぎないか?
- 35二次元好きの匿名さん25/01/06(月) 22:34:49
コビー「ねぇ、ヘルメッポさん」
ヘルメッポ「なんだよコビー」
コビー「海軍の制服ってドレスコード的にはどうなんだろう」
ヘルメッポ「ん?セミフォーマルくらいじゃねぇか?藪から棒だな」
コビー「食器を外から取っていく系の、いい感じのレストランにお呼ばれしちゃったんだよね……」
ヘルメッポ「よし、スーツ買え。店が分かんなきゃフルボディ辺りにでも相談しろ。フレッシュな感じのスーツ買え。値段に糸目はつけるな!制服で行くなよ!スーツで行けよ!?」
コビー「スーツがいいんだろうけど…センゴクさんとおつるさん相手だからなぁ。どうしよう……」
ヘルメッポ「あ、じゃあ制服でいいわ。メッチャ襟正した制服で行け。汁とか飛ばして汚さないように気を付けろよ」 - 36二次元好きの匿名さん25/01/06(月) 22:48:36
逆もありえる
- 37二次元好きの匿名さん25/01/06(月) 22:52:16
👺
- 38二次元好きの匿名さん25/01/07(火) 01:07:42
コビー独り言タイプか?と思ったけど普通に会話してそうな所もあるんだよな…なんだ?
- 39二次元好きの匿名さん25/01/07(火) 08:20:38
コビー「ねぇ、ヘルメッポさん」
ヘルメッポ「なんだよコビー」
コビー「難しい言葉を使いこなして、インテリジェンスを高めたいんだよね」
ヘルメッポ「うわきた、思春期。お年頃特有の発想」
コビー「この前変な話しちゃった時に思ったんだ、もっと自分の考えを上手いこと表現出来るようになりたいってさ」
ヘルメッポ「……どの変な話だ?……アレの事か?そこは別に悪かなかったよ、中身が正解のない問題の探求だったのが最悪だっただけ」
コビー「それに、頭の中を適切な言葉で整理整頓したら、自分の考えの方も整理しやすくなるんじゃないかなって」
ヘルメッポ「まー、一理あるが……」
コビー「というわけで勉強の成果を聞いてね」
ヘルメッポ「猛烈に嫌な予感がする。てか勉強しないで寝ろ」
コビー「正義の文字を背負う海兵として、正義とは何かを希求するのは至上命令と言えるだろう。然しながら、大将たちの掲げる正義ですら一致せずそれぞれ異なることからも察せる通り、正義の形は個々人によって如何様にでもなる。故に、己の正義を求めるが余り、世評や社会的公正から逸脱したものとなってしまう危険性も孕む。レゾンデートルを見失わないように心がけたい」
ヘルメッポ「やめろやめろ背中がかゆい!一々小難しく言おうとしてるのが透けててこっちが恥ずかしいわ!なーにが『レゾンデートルを見失わないように心がけたい』だ!必殺技か!」
コビー「……なんだろう、無駄に言い回しが難しくなっただけになっちゃった……。今のナシにならない?ならないか……」
ヘルメッポ「特別にナシにしてやるからインテリジェンスは低めろ」 - 40二次元好きの匿名さん25/01/07(火) 16:27:47
どこに着地するんだこれ、わくわくですな
- 41二次元好きの匿名さん25/01/07(火) 18:43:10
コビー「よしっ、歌うね!ヘルメッポさん!」
ヘルメッポ「はぁ、いつでもどうぞ。コビー」
コビー「かーえーるーのーうーたーがぁー」
コビー「きーこーえーてーくぅーるーよぉー」
ヘルメッポ「かーえーるーのーうーたーがー」
コビー「けけけけけろけろクワックワックワッ」
ヘルメッポ「きぃーこーえーてーくーるーよー」
ヘルメッポ「ケロケロゲロゲロくわっくわっくわっ」
コビー「うん、いい仕上がり!これで子供たちに大モテ間違いなし!」
ヘルメッポ「今のの何をどう聞けば、そんな自信過剰な感想が出てくるんだろうな」 - 42二次元好きの匿名さん25/01/07(火) 19:05:53
二人とも救護室で会話してそうな会話
- 43二次元好きの匿名さん25/01/07(火) 19:08:49
この夢の中みたいな会話
寝言で会話してるんか?? - 44二次元好きの匿名さん25/01/07(火) 19:23:18
コビー「ねぇ、ヘルメッポさん」
ヘルメッポ「なんだよコビー」
コビー「ぼくはハッピーエンドが好きです、ヘルメッポさんもそうですよね?」
ヘルメッポ「まあな。時間使ってわざわざ胸糞悪くなりに行きたくないだろ」
コビー「でも……善人が報われて悪人が改心して普通の人が幸せになる、そんなめでたしめでたしで終わるハッピーエンドって思ったより少ないんです」
ヘルメッポ「そうか?お前が言うならそうなんだろうな」
コビー「大団円に見えるけれど、どこかにしこりが残っている。多くを失った代わりに、小さな希望の光が現れた。とことんまで不幸になって、でも主人公は幸せなのでそれでおしまい……。どうしてなんだろう」
ヘルメッポ「んー。あんまりハッピーエンド過ぎても、人生そんな都合良くねぇだろって冷める連中も居るからじゃねーの?」
コビー「ご都合主義だって、みんな幸せな方がぼくは嬉しいんだけどなぁ」
ヘルメッポ「そんなコビーに残念な知らせだが、世間じゃ悲劇って人気なんだぜ。泣けるから。楽しめる上にスッキリできるときたらそりゃ人気出るよな。ケケケケ」
コビー「ああ……。ヘルメッポさんは捻くれてるから、ご都合主義のハッピーエンドは子供騙しだとか、作りが甘いとか、バッドエンドの方がよっぽどマシとか文句言うか」
ヘルメッポ「うっ、うるへーっ!お前と違って大人の審美眼持ってんの!おれは!」
コビー「いきなり不幸になるのは受け入れ見てられるのに、いきなり幸せになるのは不思議なの、ぼくからしたらよっぽどそっちのが不思議だよ」 - 45二次元好きの匿名さん25/01/07(火) 19:39:46
コビー「ねぇ、ヘルメッポさん」
ヘルメッポ「なんだよコビー」
コビー「ヘルメッポさん」
ヘルメッポ「だからなんですか、コビーさん」
コビー「ヘルメッポ!さぁん!」
ヘルメッポ「だぁあ!ヘルメッポヘルメッポやかましいわコッッビィーー!!」
コビー「……名前を呼んで、返事があるってそれだけで幸せだよね」
ヘルメッポ「その確認の為だけにおれの名前連呼したの!?」 - 46二次元好きの匿名さん25/01/07(火) 19:55:42
コビー「ねぇ、ヘルメッポさん」
ヘルメッポ「なんだよコビー」
コビー「いっそ今から夜釣りに行こうかなって思ってるんだけど、どう?」
ヘルメッポ「いくら寝れねーからって趣味の時間にすんな!ここに来たからには寝る努力を最低限しろ!?何開き直ってんだ!」
コビー「今日は波も穏やかだし、うっかり海王類引っ掛けちゃうようなこともなければリラックスできそうじゃない?」
ヘルメッポ「お前の場合そのうっかりをピンポイントで引き当てる危険性が充分あるんだよ!……あーもう、どうせ止めても行くんだろ?さっさと行っちまえバーカ」
コビー「…………。やっぱり止めておこうかな」
ヘルメッポ「……えっ、本気?明日の天気は隕石か何かでしたっけ?マジで?」
コビー「着替えて出かけてもう一回お風呂入ってって考えたら、面倒臭くなっちゃったや……」
ヘルメッポ「ズコー」 - 47二次元好きの匿名さん25/01/07(火) 20:25:46
コビー「ねぇ、ヘルメッポさん」
ヘルメッポ「なんだよコビー」
コビー「孔雀さんの『カワイイ』ってなんなんだろうね」
ヘルメッポ「知らん。分からん。本人に聞いてもたぶん理解できん」
コビー「あの人にかかるとゴツい海賊もプリンスさんも『カワイイ』みたいだけど、どこに『カワイイ』を見出しているのかサッパリで……」
ヘルメッポ「真面目なのは良いことだがなコビー、世の中には深く考えずほっといた方がいいことが山ほどあんだよ」
コビー「あれこれ考えてたら、ぼくの中の可愛いの定義についても悩むようになっちゃいました」
ヘルメッポ「言わんこっちゃねぇ!!そんなんだから夜寝れなくなるんだろうが!!」 - 48二次元好きの匿名さん25/01/07(火) 20:30:45
漫才みたいで楽しいことを教える
- 49二次元好きの匿名さん25/01/07(火) 20:51:27
コビー「ねぇ、ヘルメッポさん」
ヘルメッポ「なんだよコビー」
コビー「この前海賊の後ろ姿を一瞬ヘルメッポさんと見間違えちゃってさ」
ヘルメッポ「間違えんな!?失礼だぞ!」
コビー「本当に一瞬だけだよ?長さといい、サラサラ具合といい、結構似てて……」
ヘルメッポ「もしやお前には服や帽子というものがお見えになっていない?」
コビー「その人は髪結んでなかったし、よく見たらまっすぐじゃなくてちょっとうねうねしてたから、すぐに違うって気付いたんだけどね」
ヘルメッポ「はいはい、ウェーブかかってたのな。うねうね言うな。」
コビー「何より……」
ヘルメッポ「ん?」
コビー「…………正義コート羽織ってなかったし」
ヘルメッポ「おれはお前にちゃんと服が見えてることが分かって何よりだよ」 - 50二次元好きの匿名さん25/01/07(火) 21:01:15
メッポ怪我とかして寝てる?
- 51二次元好きの匿名さん25/01/07(火) 21:18:40
明確に意思疎通してるの25だけ?
- 52二次元好きの匿名さん25/01/07(火) 21:27:38
コビー「ねぇ、ヘルメッポさん」
ヘルメッポ「なんだよコビー」
コビー「この高そうな無くなりかけの……クリーム……フェイスクリーム?借りるね」
ヘルメッポ「おい高かったんだぞ、それ。……まあ、ようやく己を磨く気になったコビー坊やと、そろそろ気になる使用期限に免じて許そう!」
コビー「よっ。ん?何だろうこの、うーん。高そうな匂い……。ひばりさんと孔雀さんの荷物持ちで行った、化粧品コーナーっぽい匂いだ」
ヘルメッポ「キーッ!何当たり前の面して女二人にくっついて出かけてんだよチクショウ!実態は同僚だとしても!というよりお前なぁ、化粧品なんだから化粧品の香りするに決まってんだろ……どんだけ興味なかったんだ……」
コビー「このぐらいかな、えいっ」
ヘルメッポ「ウワー!ベタ付けすんな!ワシャワシャ塗り付けるな!塗っただけでひと仕事したみたいな顔すんなァーーー!」
コビー「なんか女の子みたいだ……」
ヘルメッポ「考えが古い!脳味噌化石か!潮風にやられて全身ガビガビになってから後悔するなよ!?」
コビー「はぁ。……これでちょっとは顔色良く見えるかな?」
ヘルメッポ「……せいぜい若干血色がマシになる程度だろ。それこそオンナノコどころか、ピエロレベルでファンデーション塗りたくらねぇと無理だわ」 - 53二次元好きの匿名さん25/01/07(火) 21:31:50
閲覧注意で飛び込んだら思わず読み込んでしまった
- 54二次元好きの匿名さん25/01/07(火) 21:41:21
- 55二次元好きの匿名さん25/01/07(火) 21:41:52
ていうか初めに幽霊うんぬん言ってるのって…
- 56二次元好きの匿名さん25/01/07(火) 21:42:27
なぜだろう
海兵狩りという言葉が浮かんだ - 57二次元好きの匿名さん25/01/07(火) 22:03:21
コビー「ねぇ、ヘルメッポさん」
ヘルメッポ「なんだよコビー」
コビー「時間って不思議だよね。早いと思ったら遅いし、遅いと思ったら早い」
ヘルメッポ「まーた哲学の時間かよ。いい加減懲りろ!……あー、なんだっけ?それ証明してた理論あったよな?」
コビー「相対性理論によると、実際にスピードや位置によって時間の進み方が違うから、正確な時間は存在しないって考えられるらしいけど。ちょっと腑に落ちないことがあるんだ」
ヘルメッポ「それだそれ!相対性理論!ピンポイントでド忘れしたぜ。で?コビー博士は何が引っかかっておいでで?」
コビー「時間が存在しないとなると、時間を操っているとしか思えない悪魔の実の能力は、何を操っているんだろう……?」
ヘルメッポ「……確かに?あくまでも相対性理論を正とするんなら、実際は速度とか空間とか重力とかを弄っていて、おれたちの視点からは時間を操っているように観測される……とかかァ?」
コビー「もしも、考えている通りなら……。そう、モノの実存にも影響を及ぼすような、そんな強力な力を秘めているかもしれない。それなら……」
ヘルメッポ「……、……。いやこっわ!?改めて考えたらなんなんだよ悪魔の実!決めた!おれぁ一生食わん!不気味な存在になりたかねー!ついでにカナヅチもゴメンだっ」
コビー「………………。推測だけで答えはだせないなぁ。実物を見て、もっと沢山の可能性を考えなくちゃ……」
ヘルメッポ「さてはどうせ便利な能力見たら手のひら返すだろうと思ってんなお前」 - 58二次元好きの匿名さん25/01/07(火) 22:35:24
やっぱこれヘルメッポはもう……
- 59二次元好きの匿名さん25/01/07(火) 22:47:55
コビー「ねぇ、ヘルメッポさん」
ヘルメッポ「なんだよコビー」
コビー「戦いが怖い。傷付くのが怖いんだ」
ヘルメッポ「ケッ。人助け大好き、危ない戦場に首突っ込んで傷作りまくりの英雄様がなーんかほざいてまさァ」
コビー「ぼくが傷付くのはいいよ。ちょっとやそっとの傷じゃもうへこたれないから。怖いのは、周りの大事な人たちが傷付くことだ」
ヘルメッポ「それはそれでどうなんだ。お前が傷付いた時の周りの奴らの気持ち考えろって何度も言ってるだろ、鳥頭かオメーは」
コビー「だって、もう……嫌なんだ……。ぼくもワケが分からないうちに、他の誰かが……大事な人が傷付くのは……い、いなくなっちゃうのは……」
ヘルメッポ「じゃ、悟ったようなことを言いますがねぇ。人間、どう頑張っても死ぬ時は死ぬものですよ。お前一人が死ぬほど頑張ったところで、目の届かないどこかで誰かが傷付き倒れてる。世界とはそういうもんです」
コビー「ヘルメッポさん……」 - 60二次元好きの匿名さん25/01/07(火) 22:48:09
ヘルメッポ「んな目するなよ。ま、とどのつまり、それぞれの手の届く範囲で、それぞれ精一杯足掻くしかねぇんだよ。怖かろうがなんだろうが、お前ひとりで背負い込むな。ひとりで受けたら致命傷でも、みんなで受けたら軽くなるかもしれねぇだろ?」
コビー「……」
ヘルメッポ「お?泣くか?泣くか?」
コビー「…………。」
ヘルメッポ「痩せ我慢しちゃってまあ。前に言ったろ、泣きたい時にゃ素直にピィピィ泣くのも心のデトックスってヤツだぞ?いや、早速この前のあれみたいになるのは勘弁だが」
コビー「……ダメ。ダメだから……。きっと、これからもずっと怖いままなんだろうなぁ」
ヘルメッポ「……さんざ言っちまったけどさ、別に悪かないと思うぜ、それ。そういう怖がりなとこがあるから、何にでも一生懸命なお前が居るのかもしれねぇしな」
コビー「…………。聞いてくれてありがとう、ヘルメッポさん。よし、弱虫タイムおわりっ!大丈夫、ヘルメッポさんが……みんなが居るから。怖くってもちゃんと進むよ、先が見えない暗闇にだとしても」
ヘルメッポ「……おー。でも痩せ我慢の挙句に俺にばっか相談ぶつけんなよコビー、胃もたれするから」 - 61二次元好きの匿名さん25/01/07(火) 22:49:48
ここでヘルメッポの服捨てようとしてるのが気になるんだよな
話の流れからしてヘルメッポのもの整理整頓しようとした結果っぽく見えるけどヘルメッポと普通に会話できる状態なら宝物かどうかとかなんて直接聞けばいいだけになるし
- 62二次元好きの匿名さん25/01/07(火) 23:31:43
コビー「しりとりでもしよう」
ヘルメッポ「やめておけコビー、お前なんか弱過ぎて話にならねぇ。……なーんちゃって。じゃ、お前からな」
コビー「機関車」
ヘルメッポ「車掌車」
コビー「写真……部」
ヘルメッポ「早速危なかったな。武道部」
コビー「油断しちゃった。ブリーフケース」
ヘルメッポ「スーツケース」
コビー「す……す……すもも」
ヘルメッポ「桃」
コビー「もも、もも……モモンガ中将」
ヘルメッポ「ウルバン中将」 - 63二次元好きの匿名さん25/01/07(火) 23:32:46
コビー「うどん屋」
ヘルメッポ「焼き鳥屋」
コビー「野心家」
ヘルメッポ「空手家」
コビー「からすうり」
ヘルメッポ「りんご売り」
コビー「リ……リカちゃ……いや!理科!教科の理科!」
ヘルメッポ「ひえっひえっひぇ……。女の子を呼び捨てにしようとするたぁやるじゃねぇか!蚊。かだけにってな」
コビー「うぅ……。んが付くって気が付いただけだから……!か……か……枯れ葉!」
ヘルメッポ「母」
コビー「博士っ」 - 64二次元好きの匿名さん25/01/07(火) 23:32:54
このしりとり…1人で成り立ってないか?
- 65二次元好きの匿名さん25/01/07(火) 23:33:17
ヘルメッポ「……。……背中合わせ」
コビー「星座早見表。隊長が持ってたなぁ……」
ヘルメッポ「天文学が趣味なんだっけか?運動場」
コビー「天体物理学。ちょっと気になるんだよなぁ。じゃなくて!えっと、宇宙ステーション……あっ」
ヘルメッポ「よっしゃ!」
コビー「……ダメだなぁ」
ヘルメッポ「おれが強過ぎたんだよ。いつか登ってこい、この高みにまでな!」
コビー「いつになったら…………ううん。考え過ぎない、考え過ぎない……。……外にラーメンでも食べに行こうかな。ヘルメッポさんはどう思う?」
ヘルメッポ「ひえっひえっ。やっと懲りたか?いいな、しりとりは直感も物を言う!その為にもたっぷり英気を養おうぜ!」
コビー「……うん。たまには食堂以外のご飯も食べに行こうか」
ヘルメッポ「…………。」 - 66二次元好きの匿名さん25/01/07(火) 23:53:08
- 67二次元好きの匿名さん25/01/08(水) 00:05:24
急展開すぎる…これからどうなるんだ
- 68二次元好きの匿名さん25/01/08(水) 00:06:42
えちょどっちが?
- 69二次元好きの匿名さん25/01/08(水) 00:14:16
コビー「ただいま、ヘルメッポさん」
ヘルメッポ「おかえりコビー……じゃねぇ!!まずは自分の部屋に帰れよ流石に!!何真っ直ぐ来てんだ!?ちょっと許してやったらすーぐ図に乗りやがって!!」
コビー「ふぃ〜。今ぼくの部屋、本と書類だらけで圧迫感がスゴいんだよね。ここの方が落ち着くや。後で掃除してあげるから許してね」
ヘルメッポ「掃除はいらん。速攻帰れ。帰って自分の部屋を落ち着く場所になるまで掃除しろドアホ」
コビー「疲れたなァ……ねむ……。……、……あ、柔らかいねここ……ちょっと貸してよ……」
ヘルメッポ「その耳は飾りなんですかァ!?ぐぎぎぎぎ……」
コビー「着替えもお風呂もご飯すらまだだぁ…………あはは、もういいか……。おやすみぃ、ヘルメッポさぁん」
ヘルメッポ「キェェーーーッ!!ドアホ!ド級のアホ!」 - 70二次元好きの匿名さん25/01/08(水) 04:27:12
このしりとり…あれのパロならそうか……
- 71二次元好きの匿名さん25/01/08(水) 08:20:15
コビー「ねぇ、ヘルメッポさん」
ヘルメッポ「なんだよコビー」
コビー「キャビアってそんなにおいしいかなぁ……?」
ヘルメッポ「はぁ!?キャビアの良さが分からねぇなんて、お子様舌か?それともとんだバカ舌か?」
コビー「いやね、ヘルメッポさんの好物の悪口を言うつもりはないんだよ。でもさ、そんな……高級食材やら珍味やらでスゴく祭り上げられてるけど、そこまで言うほどおいしい……?」
ヘルメッポ「キャビアはなぁ、いわば服飾品なんだよ!メイン料理という衣服を華やかに彩るバッグや時計、ネックレス!主役を立てつつ、しかし決して脇役では収まらない存在感を放ち、料理に滑らかな深みをもたらす黒き光!おいしいに決まってらァ!!」
コビー「ぼくの中じゃ、ちょっと肌寒くなって来た頃に食べる、バターを惜しまずたっぷり使ったじゃがバターには勝らなかったなぁ。ほっくほくのジャガイモの柔らかな甘みと、蒸かしたての熱でゆるりと溶けたバターの塩気……。もう最高!」
ヘルメッポ「……。」
コビー「……。」
ヘルメッポ「ま。それぞれの良さがあるということで、今回はお互い矛を収めましょうや」
コビー「うん。一番はじゃがバターだけど、何だかんだでキャビアもパスタとぴったりで、おいしいことはおいしかったんだよね。……もうお腹すいてきちゃった」
ヘルメッポ「メシ食いてぇな〜」 - 72二次元好きの匿名さん25/01/08(水) 16:49:09
なんかここの時点で2人とも死んでるんじゃと思ってきた 血色良くするのにピエロレベルが必要ってそういう事では…?
- 73二次元好きの匿名さん25/01/08(水) 18:36:52
コビー「ねぇ、ヘルメッポさん」
ヘルメッポ「なんだよコビー」
コビー「今朝巡回してたらさ、廊下で」
コンコンコン……
コビー「あっ」
ヘルメッポ「お?誰か来たな」
「コビー大佐いらっしゃいますか!?申し訳ございません、先日少し読ませて頂いた資料についてお尋ねしたいことがー!」
コビー「はーい!今行きます!書類はぼくの部屋にありますので、申し訳ありませんが先に向かって頂けますかー?」
「承知致しましたー!お時間頂きありがとうございまーす!」
コビー「お気になさらずー!」
ヘルメッポ「……オイコラコビー!!とうとう!!おれんとこなのに!!お前に用がある連中が来はじめたじゃねぇか!?入り浸り過ぎにもほどがあんだろ!!もーいい加減にしてくれってぇ」
コビー「……うーん。大抵ここに居るイメージつきはじめちゃったかー。そんなつもりはなかったんだけど、流石に控えた方がいいのかな?じゃあ話の途中だけど行くね、ヘルメッポさん。続きはまた後でね〜」
ヘルメッポ「ほら言ったそばから堂々とんぼ返り宣言!!しまいにゃ泣くぞ!!おれが!!」 - 74二次元好きの匿名さん25/01/08(水) 18:47:17
結局どっちなんだ
- 75二次元好きの匿名さん25/01/08(水) 18:48:58
考えられる可能性
1 死んでいるのはコビー
2 死んでいるのはヘルメッポ
3 二人とも死んでいる
4 二人ともまだ生きている - 76二次元好きの匿名さん25/01/08(水) 18:53:55
コビー「ねぇ、ヘルメッポさん」
ヘルメッポ「なんだよコビー」
コビー「イガ・イナシュミ中尉って居るじゃない」
ヘルメッポ「えーー……っと。あー、あの筋骨隆々でヒゲボーボーの?」
コビー「どういう話の流れだったのか、一度でいいからお姫様になってみたいって話してて、ちょっとギョッとしちゃった……」
ヘルメッポ「……最近耳掃除ちゃんとしてるか?」
コビー「聞き間違いかと思ったけど、間違いなく『可憐なお姫様になって優しく丁寧にちやほやされたい』って言ってたんだよ」
ヘルメッポ「へ、へー。なんつうか、えへ、なんだ。海は広いな大きいな?」
コビー「この前話しそびれた話、これね」
ヘルメッポ「そんなに共有したい話かこれ!?」
コビー「困惑をヘルメッポさんにもプレゼントです」
ヘルメッポ「いらねぇ!!熨斗付けて返させてくれ!!」 - 77二次元好きの匿名さん25/01/08(水) 19:28:17
コビー「ねぇ、ヘルメッポさん」
ヘルメッポ「なんだよコビー」
コビー「下心のないキスってめちゃくちゃ反応に困るね」
ヘルメッポ「!?ど、どこの誰がお前に大人の階段を登らせたんだ……!?」
コビー「お母さんに必死に謝られたけど、気にしないで下さいって言うと何か嫌な事されたみたいな感じになっちゃうし、かといって肯定的なコメントを返すのも……気持ち悪い人になりかねないじゃない……?」
ヘルメッポ「ああ、もういいわ察したわ全部」
コビー「みんなどうしてるんだろうね、ちっちゃい子にほっぺたチューってされたり襟ペロペロされたりした時」
ヘルメッポ「わー元気ですねーでいいだろお前なら。はぁ、お前ホントに18?そのくらいの年ならもっとこう、なぁ?」 - 78二次元好きの匿名さん25/01/08(水) 19:36:55
- 79二次元好きの匿名さん25/01/08(水) 19:38:48
ハピエンがいいから二人とも生きてるけど意識不明の重体もしくはコビーは元気だけどメポは意識不明の重体で
- 80二次元好きの匿名さん25/01/08(水) 19:47:12
コビー「ねぇ、ヘルメッポさん」
ヘルメッポ「なんだよコビー」
コビー「悪魔の証明ってあるじゃない」
ヘルメッポ「はい。哲学者コビー博士のお時間がやって参りました!助手はわたくしヘルメッポが勤めさせて頂きます!……証明することが難しい事象を悪魔に例えたってやつな」
コビー「"有る"ことを証明するのは簡単だけれど"無い"ことを証明するのは難しい。今日までなかったものが明日生まれる可能性は捨てきれないから」
ヘルメッポ「人が空想できる全ての出来事は起こりうる現実である。ってウィリー=ガロン先生も言ってるもんな」
コビー「ぼくはね、だから人は明確なゴールがないものを追い続けることができるんじゃないかなって思うんだ。悪魔って付くけど希望の証明足り得るかも」
ヘルメッポ「…………逆に言えば、本当はゴールなんてもんはねぇのに、無駄に希望を持って追い続ける可哀想な人も発生し得るって寸法だぞ?悪魔だろ、完全に」
コビー「まあ……ぼくは証明なんてなくっても、どんなに困難で険しい道だろうとも諦めなければ絶対目的地に辿り着けるって、いつか必ず報われる時が来るって、信じ続けたいけれどね」
ヘルメッポ「……。……時には諦めも肝心だとおれは思いますがねぇ、英雄どの」 - 81二次元好きの匿名さん25/01/08(水) 19:49:10
襟ペロペロ!?!!
- 82二次元好きの匿名さん25/01/08(水) 20:20:34
「あっ。コビーくん!コビーくん、ちょっといいか。例の部屋についてなんだが……」
コビー「はーい!どうされました?」
「君の第二私室にしてはどうかと意見が上がっていてね。どうかな?」
コビー「ええっ、そうなんですか!?……正直ありがたいお話ですが、流石にぼく一人で二部屋使用してしまうのは、他の方々にご迷惑では……?」
「幸運だか残念だか、空き部屋はまだまだある。気にしなくて構わないよ。……どうせあそこはあのおかしな噂が広がってしまったせいで、人が寄り付かなくなっているしな。むしろおおいに活用して、風評被害を晴らして欲しいくらいだ」
コビー「……なるほど、分かりました。そういうことならば、ありがたく申し出を受けさせて頂きますね!お手数をおかけします」
「ああ、引き止めてすまなかったね。……その、コビーくん。あと一つだけいいか」
コビー「?いかがなさいました?」
「……あまり無理をし過ぎるなよ。海兵は身体が資本だ。限界を感じる前に休息を挟むのも仕事のうちの一つだぞ」
コビー「はいっ。ありがとうございます!それでは、失礼致しますね!」
「気を付けてな」
コビー「……。」
『これで"幽霊将校の部屋"の噂も静まるといいんだがなぁ』
コビー「………………………………。」 - 83二次元好きの匿名さん25/01/08(水) 20:29:09
ヒェッ……まさか
- 84二次元好きの匿名さん25/01/08(水) 20:31:07
泣きそうなんだけどやめてよお
- 85二次元好きの匿名さん25/01/08(水) 20:38:12
精神的ダメージで顔色悪くなっていたとか
- 86二次元好きの匿名さん25/01/08(水) 20:40:06
ここまでの話はコビー曹長時代のもの(メッポ生存)とコビー大佐時代のもの(メッポ殉職)が入り乱れてた…ってコト!?
- 87二次元好きの匿名さん25/01/08(水) 20:41:21
ひん…
- 88二次元好きの匿名さん25/01/08(水) 20:45:54
コビー「ああ。こんなところに居た。ねぇ、ヘルメッポさん」
ヘルメッポ「げっ……なんだよコビー」
コビー「きっとこれからの時代、想像がつかないような大変なことが沢山起きる。そんな予感がするんだ」
ヘルメッポ「あー?……まぁな。インペルダウンで脱獄騒ぎにマリンフォードで頂上戦争なんてもんが起きちまったんだ。そうなっていくだろうな」
コビー「…………ヘルメッポさんは……」
ヘルメッポ「はいはい、おれはお前についてくよ。もう足を中心に武者震いが止まらなくて目から汗がダラダラ流れそうだがな!」
コビー「!」
ヘルメッポ「……忘れてたか、約束?」
コビー「忘れない、忘れてないよ!忘れるもんか!」
ヘルメッポ「ひえっひえっひえっ!それはよござんした!『これからも一緒に頑張ろう』ぜ」
コビー「うん!『負け』ないからね!ヘルメッポさん!もっともっと強くなって、夢を叶えるんだ!……その為にも鍛錬、欠かせませんよね?」
ヘルメッポ「あちゃー、そっちも忘れてくれなかったかよ。もう仕事でクタクタだぞ〜?寝ようぜー……?」
コビー「もう!ヘルメッポさんってば!」 - 89二次元好きの匿名さん25/01/08(水) 21:15:13
コビー「……っは………!?……ゆ、め……」
コビー「……………………。」
コビー「大丈夫、大丈夫。ぼくはおかしくない……」
コビー「……おかしくなったのは、世界の方だ」
コビー「…………。でもそれは主観でしかない。みんなにぼくが何を思っているか知られたら、どう見える?」
コビー「寝不足で幻覚に溺れている病人?強いショックで心が壊れた可哀想なひと?」
コビー「……存在しないものをあるって喚き散らしている、大うそつき?」
コビー「…………」
コビー「………………っでも!」
コビー「でも、それでもっ……!ぼくにとっては、真実なんだよ!」
コビー「弱過ぎて読み取れないけれど、気配があるんだ!!小さ過ぎて聞き取れないけれど、声が聞こえるんだッ!!」
コビー「ずっと、ずっと……!」
コビー「ヘルメッポさんは!!!ここに居るんだッッ!!!」
コビー「……っ……ふぐっ…………うう、あぁっ……あああああッッ……!」 - 90二次元好きの匿名さん25/01/08(水) 21:20:17
そっちが夢でしただったらいいのに
- 91二次元好きの匿名さん25/01/08(水) 21:39:44
これもしや本物のメッポとの会話が成り立ってるのは画像付きのレスだけで、残りはコビーの独り言…?
- 92二次元好きの匿名さん25/01/08(水) 21:41:19
会話が成り立っている=過去の思い出?
- 93二次元好きの匿名さん25/01/08(水) 21:42:00
コビー「ねぇ、ヘルメッポさん」
ヘルメッポ「……。」
コビー「ヘルメッポさん」
ヘルメッポ「…………なんだよコビー」
コビー「この部屋、ぼくの部屋その二ってことになったから物を捨てなくて済むよ。よかった、ヘルメッポさんのまだ着てない服は無事生還だ」
ヘルメッポ「だから捨てるな、百歩譲……マジかよ。そこまでしてここ残す?」
コビー「担当の人がね、わざわざ入り浸ってるぼくを見かねて計らってくれたんだよ。"幽霊将校の部屋"ってことになっちゃってるのも理由のうちの一つらしいけど。ありがたいね」
ヘルメッポ「はぁ……。そういやお前の本来の私室、グチャグチャなんだっけ?甘えてねぇでそっちも何とかしろよ」
コビー「後はヘルメッポさんだ」
ヘルメッポ「……諦めが悪過ぎるだろ…………。獲物を奪われたクマ並にしつこい……」
コビー「大丈夫、大丈夫だから。ぼくは大丈夫。ヘルメッポさんもきっと大丈夫だよ。絶対に何とかしてみせるから……だから、泣かないでね」
ヘルメッポ「泣いてんのは、お前だろ……バカコビー」 - 94二次元好きの匿名さん25/01/08(水) 21:43:22
コビー「ねぇ、ヘルメッポさん」
コビー「ヘルメッポさん」
コビー「この部屋、ぼくの部屋その二ってことになったから物を捨てなくて済むよ。よかった、ヘルメッポさんのまだ着てない服は無事生還だ」
コビー「担当の人がね、わざわざ入り浸ってるぼくを見かねて計らってくれたんだよ。"幽霊将校の部屋"ってことになっちゃってるのも理由のうちの一つらしいけど。ありがたいね」
コビー「後はヘルメッポさんだ」
コビー「大丈夫、大丈夫だから。ぼくは大丈夫。ヘルメッポさんもきっと大丈夫だよ。絶対に何とかしてみせるから……だから、泣かないでね」
「……。」
ドレーク「"ヘルメッポ少佐"……か」 - 95二次元好きの匿名さん25/01/08(水) 21:56:02
もうすでにコビーだけに...
そして唯一の光ドレーク屋ァ... - 96二次元好きの匿名さん25/01/08(水) 21:58:02
ヒェッ……
- 97二次元好きの匿名さん25/01/08(水) 22:00:40
ヘルメッポは見えなくなる能力とかにやられてるだけだろ?
- 98二次元好きの匿名さん25/01/08(水) 22:01:08
一気に読んだよ、ものすごく引き込まれるようだった…
- 99二次元好きの匿名さん25/01/08(水) 22:03:43
ここまで夢オチであって欲しい話は久々
- 100二次元好きの匿名さん25/01/08(水) 22:06:09
ドレーク「幽霊」
ドレーク「存在への疑問」
ドレーク「嘘」
ドレーク「モノの実存」
ドレーク「悪魔の証明」
ドレーク「……大枠は見えても、聞き出せなければ話にならないな」 - 101二次元好きの匿名さん25/01/08(水) 22:07:30
- 102二次元好きの匿名さん25/01/08(水) 22:08:10
まさか存在自体消えたとか言わないよな???
- 103二次元好きの匿名さん25/01/08(水) 22:10:49
想像以上にヤバい事態だったわ
- 104二次元好きの匿名さん25/01/08(水) 22:12:46
!?どゆこと!?
- 105二次元好きの匿名さん25/01/08(水) 22:14:59
ドレーク「どうして呼び出されたか、分かっているな?」
コビー「はい」
ドレーク「話せ、全てを」
コビー「探し人が居るんです。それ以上でもそれ以下でもありません」
ドレーク「"ヘルメッポ少佐"か」
コビー「……はい」
ドレーク「探すのはいい。問題はお前の健康状態と精神衛生の著しい低下だ。……休めないほど切迫しているのか?その人探しは」
コビー「…………。」
ドレーク「…………。」
コビー「──存在しない筈の人間を探して、生死に拘泥し、憔悴しているのはバカらしいですか?」
ドレーク「!」
コビー「でも、実存が確かめられるものだけが真実だって、どうして決め付けられるんでしょう」
ドレーク「……。」 - 106二次元好きの匿名さん25/01/08(水) 22:16:57
いないってことはないはずなんだ
だって部屋があるんだから
只の空き部屋をヘルメッポさんの部屋だと思い込んでる…? - 107二次元好きの匿名さん25/01/08(水) 22:17:16
コビー「あ……し、失礼しました。そうですよね、休んだ方がい」
ドレーク「隠すなコビー」
コビー「いです……よ、ね……。…………」
ドレーク「…………短気は封印する。今回ばかりは」
コビー「…………。」
ドレーク「………………。」
コビー「………………。」
コビー「突然の、ことでした。少し前、一般人数十名を人質に、海軍を脅迫した悪魔の実の能力者数名を捕縛したのですが……ご存知ですか?」
ドレーク「あぁ、把握している。一人も犠牲者を出さずによくやった」
コビー「ありがとうございます。……その時なんです、ヘルメッポ少佐が消えてしまったのは。ぼくの記憶と、見聞色ですら僅かにしか感じ取れない気配と声らしきもの、持ち物だけを残して」
ドレーク「……悪魔の実の能力か?」
コビー「そう、だと思います。ただし、部分的に」
ドレーク「部分?」 - 108二次元好きの匿名さん25/01/08(水) 22:20:08
事情がちょっと見えてくるとまたコビーの心労が思われて胸が痛い
- 109二次元好きの匿名さん25/01/08(水) 22:20:31
コビー「例えばホビホビの実の記憶消去のように、存在の抹消が意図的な能力の使用によるものだったなら……解除できればそれで終わりですよね。でも、そうじゃありませんでした。能力による攻撃はいわば大きな事件の発端。小石を蹴ったら山が動いたの小石の部分だったんです。お願いして現場の再現もしたのですが、新しい発見を得ることはできませんでした。いくら小石を調べても、山に直接的な関係はないので、あまり意味がないということなのでしょう」
ドレーク「……コビー、少し落ち着け。一気に話さなくてもいい、ゆっくりでいいんだ。呼吸が乱れてきている」 - 110二次元好きの匿名さん25/01/08(水) 22:20:52
コビー「え?落ち着いていますよ……?ええと。あくまで素人のぼくによる付け焼き刃の知識で行った拙い研究結果によるものなので、信頼されるかどうかはドレークさんにお任せします。……それで、全てが能力の影響によるものではなかったからこそ、僅かにヘルメッポ少佐が存在していた証が残されたのかもしれないので、一概に悪いことだったのかは判別できませんが……解決への糸口が一つ消えてしまいました。ないならないで、様々な観点からアプローチを行い何とかして見つけられるよう、探り探りでやるしかありません。暗闇の中をカンテラすらなしで歩き回るような感覚です。そうするとね、調べれば調べるほど、分からなくなるし疑ってしまうんですよ。それを覆したくて、更にのめり込んでしまう。で、疲れ果てた末にふと恐ろしい考えが浮かぶんです。ヘルメッポ少佐という人はぼくの頭の中にしか居なくて、ヘルメッポ少佐が居た証拠だと思っているものもぼくの思い込みで、ぼくが自分すら騙してしまうとんでもないうそつきなだけなんじゃないかって考えが。ずっと脳裏に張り付いて離れないんです。本当に最低最悪の、いけないことです。ヘルメッポ少佐が存在していることを知るのは、ぼくの観測上、ぼくただひとりだ。だからぼくが、ヘルメッポ少佐はちゃんと存在して、生きているんだって信じてなきゃいけないのに。ぼくまでヘルメッポさんを疑って諦めたら、ヘルメッポさんを信じる人がいなくなってしまう。こうしている間にも、ふっとヘルメッポさんの気配が消えてしまったらって不安で仕方がないんです。ヘルメッポさんが死んじゃう……もしかしたらもう、し、し、死んじゃってるかもしれないんですよ?どうやったら平気な顔をしていられるんでしょうか、ドレーク隊長。ええ、ええ。みんなからすれば、ぼくは架空の人物に振り回されて弱っていっている人にしか見えないのも分かっているんです。みんなにこれ以上心配をかけたくなかったのに、何も取り繕えなくなってしまって。でも、ぼくは。それでもぼくは……!」
ドレーク「──。」 - 111二次元好きの匿名さん25/01/08(水) 22:23:29
コビー「……」
コビー「……あぁ…………。」
コビー「ごめんなさい、ドレークさん。理解……しようとしなくてもいいんです。……ぼくは狂ったんじゃなくて、ぼくにとっての真実を語っているんだと……信じて貰えたら嬉しいですけど……。メチャクチャ言ってるようにしか聞こえないですよね。ははは、あは、ははは……」
ドレーク「コビー」
ドレーク「存在するのに、存在しない星……というものがある」
コビー「え……?」
ドレーク「観測の結果、過去に膨張した赤色巨星に飲み込まれて消えている筈なのに、何故か現在でも存在が確認されたんだ」
コビー「……消えた筈なのに、存在している」
ドレーク「何故そうなったのかは諸説あるが、それはまた別の話だ。コビー、おれはお前がおかしくなったなんて思っちゃいねぇ。おれだけじゃない。SWORDのみんなだってそうだ」
コビー「そんな、こと」
ドレーク「おれが配慮や気遣いなんて出来るタマに見えるか?」
コビー「はい」
ドレーク「……まあどっちでも結果は変わらん。お前がおかしくなったと思っているなら、とっくの昔に病院にぶち込んでいる筈だ。…………お前が、"ヘルメッポさん"と会話をし始めた時点で」
コビー「か、海軍が人手不足だからじゃ、なかったんですか……!?じゃあ、なんで……?」
ドレーク「そうしなかったのは、お前が……今はまだお前にしか見えないものを懸命に追って、掴もうとしている最中だと思ったからだ」 - 112二次元好きの匿名さん25/01/08(水) 22:26:46
コビー「……」
「う……うぅ……」
コビー「……ん?…………あの、ドレークさん?誰かの泣き声がしませんか?」
ドレーク「えっ。あ、ああ……き、気にするな。それで」
ひばり「うわぁあん!!コビー先ぱぁい!!」
コビー「うわぁ!!ひ、ひばりさぁん!?」
ひばり「うぅ、ううう……!先輩、そがいに苦しんどったちゅうのに、ずぅり隠しとったんけ!?いけん、いけんよぅ……!」
ドレーク「我慢できなかったか……この際だ、全員入って来い」
コビー「えっ……」 - 113二次元好きの匿名さん25/01/08(水) 22:29:05
あれ生きてはいるということ?
- 114二次元好きの匿名さん25/01/08(水) 22:29:38
コビー「そ、そんな。プリンスさん、孔雀さんまで……どうして……?」
ひばり「どーしてもこーしてもありゃせんです……!決まっとります!みーんなコビー先輩が心配なんじゃ!ウチ、見守るだけなんはもう勘弁です!お願いじゃけぇ、助けさしてつかぁさい!」
プリンス「コビー、お前な。そんなボロッボロになる前に周りを頼れよ。ひよっこはひよっこらしくしとけ。先輩は頼りないからなんて生意気言うつもりじゃ…………あっ、足を引っ張ってやるって言ったのが伝わっちまったのか……!?あれについてはおれが悪かったと言ってやらんでもないから!お前がガープさんに『海軍の未来』って言われてたのが羨ましかったんだ!」
孔雀「余計なことボロボロ言っちゃって。……コビー?何も言わないことで隠してるつもりだったんでしょうけど、顔だけでバレバレ!カワイイんだから。つまらない意地張ってないで堕ちちゃいなさい、イイ子にしてあ・げ・る♡」
ドレーク「……まあ、なんだ。おれたちはお前を信じている。だから、お前も、おれたちを信じてくれ」
コビー「しん、じる」
プリンス「居るんだろ、"ヘルメッポ少佐"」
孔雀「何から手伝ってあげようか?」
ひばり「はい!何でも言うてつかぁさい!」
コビー「……っは」
コビー「…………ぁ……。」 - 115二次元好きの匿名さん25/01/08(水) 22:30:09
SWORDのみんなが暖かい
- 116二次元好きの匿名さん25/01/08(水) 22:31:35
- 117二次元好きの匿名さん25/01/08(水) 22:33:48
これも存在するはずのものが存在しないことになって嘘つき扱いされたノーランドと自分を重ねてたんだな
- 118二次元好きの匿名さん25/01/08(水) 22:35:20
これヘルメッポのセリフはどうなってんだろ?
コビーの妄想なのか、伝わってないだけでそこでちゃんと話してるのか
後者だったらヘルメッポは自分の状況をどう思ってるんだ…? - 119二次元好きの匿名さん25/01/08(水) 22:37:07
ヘルメッポ「……どうしてこうなるかなぁ」
ヘルメッポ「アイツらもさぁ、そこは切り捨ててやれよ。お前はつかれてるんだって」
ヘルメッポ「……………………………。…………はぁ〜……」
ヘルメッポ「えー、きっかけはなんだったか」
ヘルメッポ「あん時は悪魔の実の能力者と戦ってたから、原因は十中八九ソイツだよな……?」
ヘルメッポ「瞬間移動みたいな動きしてやがったし、時間や空間に作用する超人系か。コビーとそいつをいいとこまで追い詰めてたら、人質巻き込み上等のヤケクソ攻撃をされた……までは、まあ常識的な出来事だった」
ヘルメッポ「火事場の馬鹿力的な何かしらでバグったのか、元々そういう力があったのか。まあ本人にすら何とかできねーなら、本来の仕様だったとしてもバグと変わんねぇな。よく分からないが、結果的におれは"こう"なったと」
ヘルメッポ「世界から"ヘルメッポ"って存在そのものがチョッキリ切り離されて、重なっちゃいるが違う層、異次元に飛ばされた。っつーのか」
ヘルメッポ「存在抹消、はちょっと違うな。おれ自身は存在しなかったことになっているが、おれが存在していた間に干渉した物体はそのまま残っているのがおかしい。本来ならそこに紐付けされている筈の、おれの情報だけがすとんと抜け落ちてんだ」
ヘルメッポ「本当トンデモねぇ状況に陥ってんなおれ。…………いや、落ち着き過ぎだろ。自分でもびっくりだわ。……そう、最初に気付いた時もこんなんだったな」
ヘルメッポ「あやふやになっちゃいるが死んでもいない……自認だけど……から、幽霊ではねぇ」
ヘルメッポ「かといって飯食ったり誰かに話しかけたり……物事に干渉することはできないから、透明人間でもねェ」
ヘルメッポ「名付けるなら、非実在人間か」
ヘルメッポ「そんなもんになったっつーのに、涙の一滴も叫び声の一つも出やしなくて。ただ……」
ヘルメッポ「おれのことを聞いて回って、愕然とするお前を見ていた」 - 120二次元好きの匿名さん25/01/08(水) 22:37:34
- 121二次元好きの匿名さん25/01/08(水) 22:39:01
能力者と戦っていない相手にも影響を及ぼしてるのが怖い
- 122二次元好きの匿名さん25/01/08(水) 22:40:51
ヘルメッポ「…………クソが、なんでよりにもよってお前にだけ……」
ヘルメッポ「はぁ……戦闘中すぐ側に居たんで実はちょこっと巻き添え食らってる可能性、優れた見聞色のお陰、或いはその合わせ技ってのが有力か」
ヘルメッポ「……ま、とりあえず友情パワー的な怪しいモンのお陰じゃないことは確かだな」
ヘルメッポ「理由はどうあれお前はおれのことを覚えていて、僅かな存在感を辿りながら、今もあっちこっち調査中ってワケだ。一周回って冷静にもなるよな。当人のおれ以上におれの不在に慌ててるやつに目の前居座られたら、やることがねぇ」
ヘルメッポ「息をして、適当に触れもしない世界を回って、誰に届くでもない言葉と感情表現を宙に投げる以外にゃ何も出来ないんだから」
ヘルメッポ「……。」
ヘルメッポ「…………ぶっちゃけ、お前にはさっさと諦めて貰いたいんだわ」
ヘルメッポ「見てらんねぇよ」
ヘルメッポ「毎日毎日存在しない人間に話しかけるわ、見当違いの場所ぐるぐる探し回るわ、ヒントがねぇかって目玉皿にして本やら書類やら読み漁るわ、挙げ句の果てにどいつのなのか誰も知らねぇ謎の部屋掃除してちょくちょく夜中に侵入しやがるわ」
ヘルメッポ「これが、もしも、逆だったなら」
ヘルメッポ「……耐えられるワケがねぇ」
ヘルメッポ「もう、いいだろ」
ヘルメッポ「第一がどこいったか分かんなくなった代わりに、第二の死のお迎えが来てんだよ。誰にとっても見えも聞こえもしねぇおれは、居ても居ないのと同然だ」
ヘルメッポ「あの時とは違う。誰の目から見ても、船には逃げ出した犯罪者だけが乗っている。誰が砲撃を躊躇うんだよ。いや、そもそもあの時なんてものはなかったことになってんのかね?ひえっひえっひえっ!謎だらけだなオイ!」 - 123二次元好きの匿名さん25/01/08(水) 22:41:22
- 124二次元好きの匿名さん25/01/08(水) 22:44:10
ヘルメッポ「──おれが立ち上がる理由にはお前が必要だったけれど、おれが居なくたってお前は大将になれる」
ヘルメッポ「おれなんて、ヘルメッポなんて居なかったことにしちまおうぜ」
ヘルメッポ「苦しむのは、記憶が思い出になって、夢現に変わるまでのちょっとの間だけだ」
ヘルメッポ「そうだろ?」
ヘルメッポ「なぁ」
ヘルメッポ「そうだって言ってくれよ。コビー」 - 125二次元好きの匿名さん25/01/08(水) 22:51:40
元ネタっぽいかもしれないもの分かったけど救われるのかこれ…
- 126二次元好きの匿名さん25/01/08(水) 22:52:44
そんなこと言わないでよ
- 127二次元好きの匿名さん25/01/08(水) 22:53:18
でもそこに生きてるなら良かった
解決の兆しはある - 128二次元好きの匿名さん25/01/08(水) 22:53:36
コビー「……っ、ああぁ……!?」
ドレーク「!……コビー、どうした!?頭が痛むのか?」
コビー「ヘルメッポ……さん……?」
プリンス「っ!聞こえるのか!?見えるのか!?」
孔雀「しっ!」
コビー「どこっ……!?ヘル、メッポ……さん!絶望、しちゃ、ダメっ……!どこ、に!行けば……っう!」
ひばり「コビー先輩!コビー先輩!しっかりしてつかぁさい!…………せんぱい……?」
コビー「はっ……は、……はぁっ……」
コビー「ヘルメッポさん……」
コビー「本当にずっと、そこに……それなのにぼくってば……恥ずかしいや……」
コビー「ねぇ。言ったじゃない……絶対に、諦めないって……」
コビー「今、いくね。みんなと……!」 - 129二次元好きの匿名さん25/01/08(水) 22:54:25
コビーの見聞色が覚醒したのか?
- 130二次元好きの匿名さん25/01/08(水) 22:55:51
ドレーク「──コビー。ここに居るのか?"ヘルメッポ少佐"が」
コビー「はい、気配がしています」
プリンス「現コビー大佐の第二私室、元"幽霊将校の部屋"……か」
ひばり「あの、ここって……本当は……」
コビー「ヘルメッポさんの部屋です」
ひばり「!ここが……」
ドレーク「孔雀、やれるか?」
孔雀「人のことを何だと思ってるんだい?ムチムチの実の調教人間だよ!」
コビー「その、流石に無茶では?僅かに残されたヘルメッポさんの存在にムチを入れて、こっちに引き寄せる……なんて。そんな抽象的なこと、可能なんでしょうか」
孔雀「無茶でもやるんだ。悪魔の実の力きっかけでこーんなおかしなことが起こったんだ、あり得ない話じゃないだろ?ふふ、それともなんだい?"ヘルメッポ少佐"はちょっと打たれただけでポッキリいくような悪いコだって?」
コビー「ちょっと……否定はできないですね」
ドレーク「オイ、友達なんだろう……信じてやれそこは」 - 131二次元好きの匿名さん25/01/08(水) 22:58:21
コビー「……あの、孔雀さん」
孔雀「ん?」
コビー「よければ、ぼくの方にも同じようにムチを入れて頂けませんか?」
ひばり「えっ……!コビー先輩にそがいな趣味があったと!?」
コビー「違いますよ!?とても、表現し辛いのですが……ぼくがヘルメッポさんの存在を感じ取れるのは、何か繋がりがあるからかもしれないって、何となくですが思うんです。もしもこの直感が真実なら」
プリンス「コビーを引き寄せることで、繋がりのある"ヘルメッポ少佐"も同時に引き寄せることができるかもしれない、と」
孔雀「コビー、そんなにお友達が大好きで大切なの。カワイイね。いいわ、本気で調教してあげる♡」
コビー「お、お手柔らかにお願いします……」
ひばり「ばりいたしくてえらいと思います。じゃけぇ、ウチらが側に居ますけーのー!いざという時にゃあウチがひこずります!」
プリンス「見届けて骨拾うくらいはしてやるよ。気合入れろよ」
ドレーク「後のことは任せておけ」
コビー「……はいっ!!」 - 132二次元好きの匿名さん25/01/08(水) 23:08:02
- 133二次元好きの匿名さん25/01/08(水) 23:10:45
コビー「……。……最近のことなのに、懐かしいや」
ヘルメッポ「なぁ、コビー」
コビー「ねぇ、ヘルメッポさん」
ヘルメッポ「本当にバカだな、お前。あの時から何も変わっちゃいねぇ。おれもあの時から変わらず腰抜けだがよ、お前の変わらなさにゃ負けるわ。……なんで、なんでお前、おれなんかの為に必死になれるんだ?わけわかんねーよ、頭じゃ理解できてもなお、わけわかんねー……」
コビー「前にさ。一緒に頑張ろうって、約束したよね」
ヘルメッポ「はぁ……。そんな……さて、そんな下らねぇ約束したっけなァ」
コビー「ヘルメッポさんが忘れてても、ぼくは覚えてるよ。ぼくが曹長でヘルメッポさんは軍曹だった。負けねぇぞって、言ってたよね」
ヘルメッポ「そうですか。今じゃ昔のおれより、お前の方がよっぽど遠いかもな。お前はあの時のお前のまま、どこまでも愚直で頑固で痩せ我慢が得意な、正義の英雄サマなのによ」
コビー「…………この、この……ヘルメッポさんのうそつき!」
ヘルメッポ「…………なんて?」
コビー「うそつき!意気地なし!間抜け!油断してやられた敵の能力なんかのせいでぼくの隣から居なくなるなんて!酷いよッ!」
ヘルメッポ「にゃにおう!?それはおれのセリフだ!?てかお前と並べた気がした試しなんかねぇんだよおれは!どんどこ突っ走りやがって!必死に追いかけてたらこんなことになってたおれの身にもなりやがり下さいスットコドッコイ!」
コビー「……。」
ヘルメッポ「……。」 - 134二次元好きの匿名さん25/01/08(水) 23:14:54
コビー「ヘルメッポさん」
ヘルメッポ「コビー」
コビー「こんな理不尽な文句、ヘルメッポさんにくらいしか浮かんでこないんだよ。あんな最悪な出会いだったのにさ、ヘルメッポさんが居ない生活なんてもう考えられないんだ。いつの間にこんなにぼくの心に入り込んでたんだろう?不思議だね。友情ってきっとそういうものなんだろうけど」
ヘルメッポ「追いかけるって大変だろ?これに懲りたらもう、ひとりで突っ走るなよ。……いや、これくらいで懲りるようなお前じゃねぇか。そんなお前だから、おれは追いかけずにいられなかったんだもんな。たぶん」
コビー「聞こえてる?ヘルメッポさん」
ヘルメッポ「ああ、聞こえてるよ。お前は?」
コビー「ぼくは、やっぱり本当に少しだけしか聞こえない。感じられない」
ヘルメッポ「…………お前って、コビーってヤツは本当にしょうがねぇっ……なぁっ……!?あああああッ!?」
コビー「っあ!?痛っっ……たぁ!?」
ヘルメッポ「いっでぇぇええ!今叩かれた!絶対にムチで打たれた!!クッソ痛すぎて気絶しそうだこの野郎!!コビー!!手握ってろ!!」
コビー「い、今なにか、孔雀さんのムチじゃない……何かが……!!」
ヘルメッポ「畜生……畜生!!おれはここだコビー!!」
コビー「ヘルメッポさん!ヘルメッポさんなんだね!?」 - 135二次元好きの匿名さん25/01/08(水) 23:23:56
ヘルメッポ「ああぁぁぁあああ!!お前のせいだ!!お前のせいでおれまで諦め悪くなっちまったッ!!このおれを無様に鼻水垂らしてカッコつけられやしねぇ世界に逆戻りさせるんだ!!覚悟は決めてんだろうなァ!?えぇ!?」
コビー「ヘルメッポさん!!もう、絶対に疑わない!!目で見失っても、見聞色で見失っても、心で見失わない!!もしも、また疑いそうになっても……ここに居るよって目印になるように、こう、背とか……もっと大きくなるよう頑張るからっ……!!」
ヘルメッポ「そうかよ!!背は別にいいんだわ!!見聞色はお前にゃ叶わねぇけどよ、伊達に七光り息子やってたわけじゃないぜ!!目指すものは見えてる。どんだけ眩しくて遠くに見えたって……おれの隣に居んだからよ!!」
コビー・ヘルメッポ「「だから……!」」
コビー「帰って来いよ──!!」
ヘルメッポ「帰らせろよ──!!」 - 136二次元好きの匿名さん25/01/08(水) 23:29:54
コビー「いっっててて……うぅ……全身が痺れたみたいに痛い、痛過ぎるぅ……」
ヘルメッポ「クッソ、本当に加減なしじゃねぇか……!ケツが真っ二つに割れあだだだ!!立てもしねぇえ!!裂ける、マジで裂ける!!」
コビー「──。…………」
ヘルメッポ「……」 - 137二次元好きの匿名さん25/01/08(水) 23:36:36
☆★
コビー「ねぇ、ヘルメッポさん」
ヘルメッポ「なんだよコビー」
コビー「迎えに来たよ」
ヘルメッポ「おう。ありがとよ」
コビー「ハチノスの時と逆だね、ヘルメッポさん」
ヘルメッポ「まーた借りを作っちまうとはな、コビー」
コビー「……っ!」
ヘルメッポ「こういう時は、あれか?お礼よりもあれを言わなきゃいけねぇか……?」 - 138二次元好きの匿名さん25/01/08(水) 23:37:49
コビー「…………お゛か゛え゛り゛なざぁい……!へる……めっぼ、ざぁん゛っ……!」
ヘルメッポ「おう、ただいま。コビー!ひえっひえっ。おま、コビー、顔面グシャグシャすぎだろ!ブッサイク!」
コビー「だっでぇ!だっでぇっ……!へるめっぽさんみえる!さわれる!こえ、きこえ゛るぅう!!」
コビー「というかぁ!えるえっぽざん゛だっでぇ!!ま゛げないぐらいグシャグシャでしょおおおぉぉ!?」
ヘルメッポ「……」
コビー「バカにしないれくだしゃいぃい!!」 - 139二次元好きの匿名さん25/01/08(水) 23:38:40
ヘルメッポ「…………」
ヘルメッポ「……っひ、…………ビィ……」
ヘルメッポ「コビィイイッ〜〜〜!!おああああぁぁっ!!おれ、おれ゛ぇっ!!ひどりじゃない゛のにひとりぼっちでぇ!!ずっと……ずうっと!!ざびじがっだ!!」
コビー「うえぇぇええん!!ひとりぼっちにしてごめんなさいぃぃぃっ〜〜!!」
ヘルメッポ「おまえのせいじゃねえぇえええっ!!…………う、う……ほ゛ん゛どに、はな゛ぜて゛るぅ……!ありがと、ありがとなぁ……!おれを、あきらめないでいてくれて、ほんとに、ほ゛ん゛と゛に゛ぃ……!こびぃ、こびぃ〜……!」
コビー「あり、ありがとうは、ぼくのほうだよぉ……!たいへんなのに、そばにいて、ぼくに、いっぱい!はなしかけてぐれでだでじょ!へるめっぽさん、へるめっぽさぁん……!」
え〜ん、え〜ん……
「「「「……。」」」」
((((しばらくそっとしておこう……)))) - 140二次元好きの匿名さん25/01/08(水) 23:42:02
よかった生きてた透明人間じゃなくなった
- 141二次元好きの匿名さん25/01/08(水) 23:43:29
うわああああああ!!!!おかえりヘルメッポさん!!!!!
- 142二次元好きの匿名さん25/01/08(水) 23:48:33
調教人間が鞭でシバいていなかったことになってた人間をいるように調教するか…鞭でシバけば家すら動かせるくらいの概念系だからこそだなぁ
- 143二次元好きの匿名さん25/01/08(水) 23:53:22
うわー良かった!!
- 144二次元好きの匿名さん25/01/09(木) 00:21:48
- 145二次元好きの匿名さん25/01/09(木) 00:38:00
ハッピーエンドだ!
- 146二次元好きの匿名さん25/01/09(木) 01:25:36
諦めないでくれてありがとうで涙腺決壊
- 147二次元好きの匿名さん25/01/09(木) 07:57:58
孔雀「ふぅ……流石に疲れたね。ここ、借りるよ」
ヘルメッポ「あっ、はい」
コビー「いや、何とお礼を申し上げたらいいのか……。みなさん、ぼくとヘルメッポさんを助けて下さって、ありがとうございます」
ヘルメッポ「お陰様で交通事故に遭って全身むち打ちになったみてぇな有様だけどな」
コビー「しっ!」
ひばり「ウチらは結局見ちょっただけ、頑張ったんはコビー先輩ですけ!ばりカッコよかった!ああ。ウチ、ウチ!なんで忘れていられたんじゃろ……!ヘルメッポせんぱぁい!おけぇりなさいっ」
孔雀「くすくす……。おかえり♡鞭だけに……とでも言うつもりかい?単純ね、ヘルメッポ。カワイイんだから!」
プリンス「あっちにその減らず口置いてくればよかったのにな。……冗談だ。後輩が戻って来て一安心だぜ。おかえり、ヘルメッポ」
ドレーク「コビー、お礼を言わねばならないのはおれの方だ。お前のお陰で知らぬ間に優秀な部下を失わずに済んだ。ヘルメッポもな。想像を絶する状況だったにも関わらず、よく耐えて戻って来てくれた。ありがとう、そして、おかえり」
ヘルメッポ「う」
ヘルメッポ「……っあ…………それは、コビーが……。ずっと、ぉれに……話してくれた、から…………で……」
コビー「ヘルメッポさん……?」
ヘルメッポ「お、おれ、おれは……なにも……なん、にも……してやれなかったっ……!そ、それどころか、コビーのやってることに……諦めちまえって、思ってたんすよ……。ひえっ。どうせ……た、た、助からねぇ。死んだも同然なんだって…………へへ、ひえっひえっひえっ……!ずっとずっと……折れてた、だけ……なん、です……!」
ドレーク「……それは違うな。この得られた結果こそが、これはお前たち二人が折れずにずっと調査を続け、研究を重ねて来た動かぬ証拠だ。そうだろう?」 - 148二次元好きの匿名さん25/01/09(木) 08:02:39
孔雀「調教したって必ずイイ子になるとは限らないからね。逆らう悪いコは居るものさ。その点ヘルメッポ、アンタはちゃーんとイイ子に戻って来たじゃないか」
ひばり「ウチも同じ状況なったらって、考えただけでゾッとしたけぇの。助けて貰えてもおかしゅうなっとったかも……だから、ヘルメッポ先輩はスゴいですけ!」
プリンス「一理ある。お前は頭おかしい状況でもしっかり気を保って図太く戻って来れたんだ。胸を張れ。てか、そもそもガチで折れたヤツはペラペラ喋れねぇよ」
ドレーク「分かったな。お前"たち"で、やったんだ」
ヘルメッポ「ひぐっ、っあ…………は゛い゛っ!!」
ドレーク「で、言うことがまだあるな?」
ヘルメッポ「……?…………?………………ぇ?なん、すか……?」
プリンス「ハァ?お前それ本気で言ってんのかよ。コビーに言って、おれらにはなしか。寂しいなオイ」
ヘルメッポ「……"王子"たちにはなしって…………あ!?………………はっ!!ヘルメッポ少佐ァ!!ただいま戻りましたァッ!!」
孔雀「合格♡」
ひばり「えへへ、後でお弁当食べんさい!急に出るようなったくいくさし……やっと、のうなるのう!」
ヘルメッポ「ありが、とう……」
ヘルメッポ『ほんとうに、ゆめじゃ、ねーよな…………?ふわふわして……現実感がねぇや。またコビーが助けてくれて、みんな頑張ったってほめてくれて……あまりにもツゴウが良過ぎるんじゃねぇか?こんなの……?──おれ、おれは……。』 - 149二次元好きの匿名さん25/01/09(木) 08:04:56
コビー「ヘルメッポさんっ!!」
ギュウッ!
孔雀「あら」
ヘルメッポ「うおっ!何だよ急に!?18歳にして甘えたさん発動か?ん?」
コビー「寂しいだけで済むわけない、ヘルメッポさんも怖かったよね。辛かったよね。ぼくもすっごく怖くて辛かったもの……」
ヘルメッポ「…………あ゛ー……。盗み聞きとは関心しませんなぁ、コビー大佐……?」
コビー「聞こえちゃったもんはしょうがないでしょ?ね?ほら、もう大丈夫。見えてるよ。涙とかで真っ赤に腫れちゃって、痛そうな顔だね。後で一緒に洗面所行こう。それに、ほら、触れる。匂いがあってちゃんと温かくて息をしてて心臓も動いてる。耳をすませば心の声を感じる。お喋りもできるよ。……ここに居るんだ、ヘルメッポさんはちゃんとここに居る」
ヘルメッポ「おーおー。見てたから知ってたけど、お前も相当弱ってんのなぁ。ひえっひえっ。極度の疲労に睡眠不足と過剰なストレスの凶悪コンボ喰らってんだもんな。よしよし、おれたち最高に頑張った。勲章もの……と」
コビー「そうだよ、弱りきってるよ。というかやめない?こんな時まで気取ろうとするの。何を取り繕うっていうのさ今更」
ヘルメッポ「気取ってねぇよ。至って素だわバーカ」 - 150二次元好きの匿名さん25/01/09(木) 08:06:01
コビー「まだ不安で震えてるクセに」
ヘルメッポ「これは武者震い」
コビー「加えて目から汗がダラダラ流れ出てるって?」
ヘルメッポ「………………………………あぁ」
コビー「……ぼくもだよ」
ヘルメッポ「……そうかよ」
コビー「もう干からびちゃいそう」
ヘルメッポ「揃って干物か」
コビー「…………。」
ヘルメッポ「…………。」
ヘルメッポ「コビー」
コビー「なぁに」
ヘルメッポ「肩、貸せ」
コビー「いいよ」
ヘルメッポ「ん」 - 151二次元好きの匿名さん25/01/09(木) 08:06:32
「「「「……。」」」」
((((もう一度そっとしておこう……)))) - 152二次元好きの匿名さん25/01/09(木) 08:15:06
いい話なだけにコビー→プリンスへの呼び間違いが惜しいな
原作のコビーはプリンスを王子と呼ぶぞ - 153二次元好きの匿名さん25/01/09(木) 13:04:03
めっちゃ面白かった
- 154二次元好きの匿名さん25/01/09(木) 17:57:44
しばらくの間は二人ともヒヨコみたいにくっついてそうだな
ハッピーエンドで良かった - 155二次元好きの匿名さん25/01/09(木) 19:00:10
コビー「ねぇ、ヘルメッポさん」
ヘルメッポ「なんだよコビー」
コビー「やっぱりそれはこっちに入れてくれませんか?また使うかも」
ヘルメッポ「いや、こんなボロッボロの資料なんざ要らないだろ!?探せば絶対新版出てるわ!」
コビー「そ、そんなの調べてみなきゃ分からないじゃないか!絶版だったらどーするのさ!」
ヘルメッポ「いーや、調べるまでもないね!絶版なら絶版で別に捨てるわけじゃねぇんだから、また買い戻せばいいだろ。つーかその理論で何十冊そっちに積み重なってんだよ?本当に片付ける気あるのか?」
コビー「あ、あるよ!ほら、片付けたから、こうしてちゃんと椅子には座れるようになったじゃない!」
ヘルメッポ「……。」
コビー「そんな冷たい目で見ないでよぉ!元はといえばヘルメッポさんの為に集めたんだよこれ!?」
ヘルメッポ「へい、そーですね。ありがとうございます偉大なる海軍の英雄コビー大佐。掃除しろ片付けろ整理整頓しろ」
コビー「容赦ないなぁ……」
ヘルメッポ「……おれ以外にも、世界から切り離されちまった人々が居るかもしれないんでしょう?ソイツらを探すための手がかりになるかもしれないもんを、私室の圧迫なんかに使うなんて……贅沢ですねえ」
コビー「うっ!片付けます、ちゃんと片付けますから!」
ヘルメッポ(ま、トラウマみたくなってんだろうな……。ちょこっとはおれのせいでもあるし、多少は大目に見てやろう) - 156二次元好きの匿名さん25/01/09(木) 19:10:10
コビー「ねぇ、ヘルメッポさん」
ヘルメッポ「なんだよコビー」
コビー「何でぼくの部屋で寝ようとしてるの?」
ヘルメッポ「おれの尽力もあり無事清掃完了した部屋の居心地チェック」
コビー「えぇ……。」
ヘルメッポ「とりあえずまだまだカビ臭ぇ紙の残り香がプンプンするので、換気と全体の水拭きを推奨。あと全体的に家具が質素。落ち着く場所にする為にはもっと来客設備に投資を行うのが吉」
コビー「全体の水拭きはその通りだと思うから、ちょっとずつやるよ。でも後者は自分が寛ぎたいだけでしょ!ぼくはこれくらいが落ち着くんだよ!」
ヘルメッポ「違いますぅ〜。未来の大将様の為に建設的なアドバイスをしただけでーす」
コビー「もう!ああ言えばこう言う!」
ヘルメッポ「ひえっひえっひぇ!」
コビー(ひとりで寝るのが怖いんだろうなぁ……。ぼくも部屋借りてたし、しばらくはいっか。正直に言えばいいのにしょうがない人だ) - 157二次元好きの匿名さん25/01/09(木) 19:31:53
ヘルメッポ「おい、コビー」
コビー「なーにヘルメッポさん」
ヘルメッポ「……なるほど、理にかなってんな」
コビー「え?急に何の話?」
ヘルメッポ「名前連呼するヤツが居るのもうなずけるわ」
コビー「……?…………あぁ!」
ヘルメッポ「さぁて、そろそろ目的地に到着する頃か」
コビー「ふふ、えへへ」
ヘルメッポ「んだよ、締まりのない顔しやがって」
コビー「ねぇ、ヘルメッポさん」
ヘルメッポ「なんだよコビー」
コビー「呼んだだけ!行こう、ヘルメッポ少佐!」
ヘルメッポ「はいはいっ、コビー大佐どのの仰せの通りに!」
終. - 158125/01/09(木) 19:33:47
ご拝読ありがとうございます
誤字脱字や呼称、口調の誤りなど様々な間違いがありましたこと、お詫び申し上げます
そしてネタの為にイガ・イナシュミ中尉とかいうオリジナルネームドモブを唐突に出してしまったこともお詫び申し上げます
他にご指摘等ございましたらお手数ですがレスをよろしくお願いします
総じて色々と拙くツッコミどころ満載の話だったとは思いますが、お付き合い頂き改めてありがとうございました - 159二次元好きの匿名さん25/01/09(木) 19:36:33
めっちゃ面白かった!いい話をありがとうスレ主
- 160125/01/09(木) 19:50:53
余談
・もっと短めに終わる予定でしたが、意外に反応を頂けたので嬉しくなってしまい、ミスリードと伏線バラマキを兼ねて突貫で文量を増やしました
・ハッピーエンドにするかバッドエンドにするかずっと迷っていましたが、文量を増やした時に自然とハッピーエンドの方向に向かった感じです
・バッドエンドだったら、ヘルメッポさん廃人化につき共倒れとか、ぼく自身がヘルメッポさんになることだ!的な方向性になってたと思います
・画像付きのレスはコビーの過去回想
・コビーの顔色が悪かったのは疲労+心労+ヘルメッポに引きずられていたのコンボ
・最近セカイ系作品を主に鑑賞していたのでバリバリに影響を受けていたかもしれません
・ラーメンズの『銀河鉄道の夜のような夜』ネタ、気付いて頂けて嬉しかったです - 161二次元好きの匿名さん25/01/09(木) 20:21:02
あスレ主だ!
面白かったよありがとう!
コビーはヘルメッポに憑かれてる状態だったのか - 162二次元好きの匿名さん25/01/09(木) 21:49:49
- 163二次元好きの匿名さん25/01/09(木) 23:33:09
本当に面白かった!
神スレをありがとう - 164125/01/10(金) 08:22:46
- 165二次元好きの匿名さん25/01/10(金) 12:01:50
- 166二次元好きの匿名さん25/01/10(金) 18:29:47
泣いた
見事な神スレだとお前は語り継がれる - 167125/01/10(金) 18:47:00
- 168二次元好きの匿名さん25/01/11(土) 06:44:23
へー
- 169二次元好きの匿名さん25/01/11(土) 16:36:00
不穏な空気全開で怖かったし
一人で成立するしりとりはゾッとした
メッポ無事で良かったー! - 170二次元好きの匿名さん25/01/11(土) 19:09:53
おまけ
コビー「ねぇ、ヘルメッポさん」
ヘルメッポ「なんだよコビー」
コビー「最近、王子が妙に優しいんだよね」
ヘルメッポ「王子は元から何だかんだ甘いだろ」
コビー「いやそれはそれとして……何だかこれ言ったらバレた時怖いかもしれない。やっぱり心に秘めようかな」
プリンス「残念ながらもう遅いぜ」
コビメッポ「「あっ」」
プリンス「なに"妙"とか"何だかんだ"とか余計な修飾付けてやがる。おれは甘くはねェがきっちり優しいだろうが?ん?」
コビメッポ「「はい……」」
プリンス「んんっ。ところで……参考までにどの辺りが"妙"で"何だかんだ"なのか聴取したいんだがなァ」
コビメッポ「「勘弁して下さい」」
プリンス「……いやいや、お前ら流石に息ぴったりにも程があるだろ。気が逸れるわ」
コビメッポ「「いやー、それ程でも!」」
プリンス「オイコラ。いい加減にしねェとまとめてゲンコツ通り越して泥人形の一部にするぞ」 - 171二次元好きの匿名さん25/01/11(土) 19:23:56
プリンス「これでも己の発言の責任は取ってたつもりだったんだが」
コビー「え?何がですか?」
プリンス「いや、足を引っぱってやるっつった……」
コビー「そんなこと言われましたっけ?よく分かりませんが、足を引っぱられたらそれ以上の力で足を上げて進むまでです!うーん、しかし王子の妨害ありで戦闘させて貰ったらすごく経験値上がりそうですね!王子さえよければ足をひっぱって下さ」
ヘルメッポ「お前流石にそこまでデリカシーない男じゃなかったよな!?すんませんすんませんコビーはこういう奴だけど決して悪気はねぇんだ向こう見ず過ぎてたまーに人の話聞き逃すだけで!許してくれ王子……!」
プリンス「おれの発言のせいで……ってちょっとでも気にしてやったおれがバカだったわマジ許さん。どっかで本当に足引っぱってやるから覚えとけよお前ら」
ヘルメッポ「なんかおれも巻き込まれたぞォ!?」 - 172二次元好きの匿名さん25/01/11(土) 19:44:34
+
ヘルメッポ「ふんふんふーん。明日の日替わり定食はなんだ……ろ……」
「……。」
ヘルメッポ「な…………」
ヘルメッポ「ひ、ヒエエェェッ!?衛兵ーーーッッ!なんか知らないシーツお化けが廊下でトランプ遊びしてるぅ!!」
「トランプではない。ス……タロットカードだ」
ヘルメッポ「どーでもいいわ!?人様を脅かしてくれたお礼にデコピンしてやるからさっさと正体晒せ!」
「……明日の日替わり定食に大き目の肉が入っている確率95%」
ヘルメッポ「へ?」
「正午もしくはその前に食堂へ言って日替わり定食にありつける確率89%、午後に行ってありつける可能性32%」
ヘルメッポ「あ、午前までに行くといいのね。はい」
「では失礼する。死相は随分薄れているが未だこびりついている、油断しないことだ。……見知らぬ相手にそう言われたと、お前の隊長に伝えておけ」
ヘルメッポ「は?」
ヘルメッポ「…………。」
ヘルメッポ「深く考えたら終わりな気がする……忘れるか。うん。忘れよう」 - 173二次元好きの匿名さん25/01/11(土) 19:45:44
ホーキンスさん!?
- 174二次元好きの匿名さん25/01/11(土) 19:53:18
本物の幽霊が現れた
- 175二次元好きの匿名さん25/01/11(土) 21:17:36
×
「ねぇ、コビー」
コビー「──なんだい?」
「ぼくはきみが嫌いだなぁ。少しは隠してるつもりなんだろうけれど、昔からちっとも甘ったれの泣き虫が治ってないね。人を助けたいのに、肝心な時は人に助けられてばかり。大将が夢の癖に酷い体たらく。海軍の未来になる人は、もっともっと強く優しく気高くなきゃ」
コビー「そうだね。だから諦めないんだ。どれだけ高くて固くて大きい壁でも、叩き続ければ少しずつヒビが入って、いつかは壊れる。相変わらずぼくは人より才能がないから、何度も何度も重ねていかなくちゃ」
「少しでも前に進まないと。血反吐吐いても、汗で足が滑りそうになっても、手の感覚が無くなっても前に前に。ねぇ。自分を曲げて嫌なのにヘラヘラ作り笑いしてさ、憧れの人にはっきり『嫌い』なんて言われちゃう自分でいる方が、もっと痛いでしょう?そうそう、倒れるなら前のめりにね。もっともっときみはきみを治さなきゃ」
コビー「全部きみの言う通りだ。……ところでさ、きみの隣に居ないかな?カッコつけの割に甘ったれの泣き虫が治りやしない、肝心な時は人に助けられてばかりの誰かさんがさ。きみはその人、嫌い?」
「……。」
「……ううん。一度挫折を味わって辛かったろうに、情けなくても泣きながらでも勇気を出して折れずに一生懸命頑張るところを見てると、負けられないなって思う。大事な……友達だよ」
コビー「どうやら向こうもさ、こんなぼくのことを大事な友達だって思ってくれてるみたいなんだよね。しかも同じような理由で。笑っちゃうよね。で、その人はぼくが頑張ってると力の抜き方が下手な仕方がない奴ーみたいな扱いしてくる。何だそれって感じじゃない?」
「……えぇ?ふふ、そうなの?あー、よく考えてみたらそういうところ、あるかも。子供扱いしてくるというか」
コビー「そう。そんな風にさ。不思議だけど、弱いところを隠せないときもある、いつものぼくが好きな人も居るみたい。で、ぼくもなんだかんだ、そんなぼくを少しずつ好きになってたりして」
コビー「だからぼくはね、もうきみのこと、嫌いじゃないよ」
コビー「"コビー"」 - 176二次元好きの匿名さん25/01/11(土) 21:18:06
"コビー"「……。」
"コビー"「ぼくもホントはきみのこと、ちょっとはカッコよくなってきてるなって思ってるよ」
コビー「そっか、ありがとう」
"コビー"「じゃあもう行くから、さようなら。もっと正義コートが似合う身長になってよね」
コビー「……………………。」
コビー「ああああぁぁぁっ!びっっっくりしたァッ!?な、な、なんだったのあれ!?ぼく!?ぼくだったよねあれ!!うわ、うわぁ……えぇ……?ぼく話しちゃったよ……ぼくと……」
コビー「この海域で起こった特異な出来事として報告しておかなきゃ……。あぁ、こわ……」 - 177二次元好きの匿名さん25/01/11(土) 23:16:51
グランドライン特有の不思議現象だったんかい
- 178二次元好きの匿名さん25/01/12(日) 10:39:22
ヘルメッポとコビー自身?への親愛みたいなものがぎゅぎゅっと伝わってくる不思議現象だ…
「……えぇ?ふふ、そうなの?あー、よく考えてみたらそういうところ、あるかも。子供扱いしてくるというか」
ここ好き - 179二次元好きの匿名さん25/01/12(日) 15:07:10
49でヘルメッポと海賊を見間違えたって言ってて特徴的にホーキンスか?って冗談半分で思ってたけど、本当にホーキンスだった?
- 180二次元好きの匿名さん25/01/12(日) 18:45:13
+×+×
ドレーク「すまない。報告を受けた時から今までで、まだ情報と心情の整理が出来ていないんだ。ちょっと待って欲しい」
ヘルメッポ「やっちまいましたよね、おれ。眉間を抑えて項垂れるレベルなんですもんね……」
コビー「ぼくはメチャクチャビビリましたけど、幽霊もドッペルゲンガーも割とよくある超常現象じゃないですか?」
ヘルメッポ「超精密な占いしてくるシーツお化けは結構な変化球だろ。てか幽霊じゃなくて不審者だっつーの。よく覚えてないけど多分あいつ脚あったぞ」
コビー「ぼくどうしても午後にしか行けなくて、あの時日替わり定食食べれなかったんだよねぇ。悔しいうらやましい。じゃなくて、見た目情報を除くとすっごくどこかで聞いたことがあるような特徴なんだよね……」
ドレーク「あぁ、コビーは詳細を報告書にまとめてくれれば構わない。……ヘルメッポ、それはお前が自室へ帰る最中の廊下に居たんだな?」
ヘルメッポ「は、はい。困惑していたとはいえ、不審者をみすみす見逃してしまい大変申し訳ございません」
ドレーク「現状被害報告は無い。全体への聞き込みを進めている最中だから、何か進展があれば伝えよう」
コビー「こんなに犯人出てこないことあるんだ……。普段のイタズラ事件なら大抵30分以内には犯人が炙り出されて、犯人が総スカン喰らってるのを上が死なない程度に見守る図になってるのに」
ヘルメッポ「うぐっ。おれマジでやっちまったのかな……不法侵入見逃し……」
ドレーク「…………いや海軍本部の中にそんなふざけた侵入者が居ると考える方が難しいだろう。実際内部犯によるイタズラの可能性が極めて高いのだから気に病むな」 - 181二次元好きの匿名さん25/01/12(日) 19:33:12
ヘルメッポ「…………で、何だねきみ。性懲りもなく現れやがりまして、まぁ!このおれ様に随分大層なご用件があるようですねェ?」
「そうだ。未知は未知を引き寄せるものだろう。加えて天秤は未だ傾かず、だ。揺れるうちに蜃気楼を見せることもある」
ヘルメッポ「つまり用はないってことな。じゃ、御用改めっつーことで」
「いいや違う。無駄を試みることはない。おれは箱の中の猫。カードの裏面。未知と血に濡れた新しい本の1ページ。そして、致死量の放射性物質と毒薬の充満する空気に、生と死の重なりあった状態で興じる全知の操り人形である。お前がおれをこの場で捕縛できる確率は0%だ」
ヘルメッポ「ご高説どうも。遠回しにバカにされてることだけは分かったわ」
「そのつもりはない。聞いて理解らなかったのか?おれはけして特別な存在ではないという説明をした。お前も、お前の友も、お前が隊長と仰ぐ者も"そう"であった……もしくはなりかけていただろう?」
ヘルメッポ「……何の話をしてるんだか。生憎おれらの中にシーツお化けの知り合いが居るような奴は居ねェよ」
「そうか。お前たちの隊長、X・ドレークは息災のようだが」
ヘルメッポ「………………。」
「ふむ、多少の腹芸はできるか。警戒することはない。奴との日々は奇妙であったぞ。未観測の内側で、おれ"たち"が何を成したのかは……まあ、覚えちゃいねぇだろうが。そうでなくては戻れない。内側から箱を開けるか、誰かに箱を開けられるか。そうして安寧を捨て、二律背反を退け世界との同化を終わらせた末に"個"はある。赤ん坊が母体から産まれ落ちるように」 - 182二次元好きの匿名さん25/01/12(日) 19:43:42
ヘルメッポ「──お前もしかして。あそこに居る、のか?い、いや、あそこじゃ分かんねぇよな。この世界と層が違う世界っつうか、異次元っつうか……」
「当たらずとも遠からずと言っておこう。お前が行きかけていたのは更に危うい場所……完全に飲み込まれてしまえば待つのは無、歴史にすら許されぬ忘却の無限地獄か。一方こちらはもう少し緩い。その世界から存在が抹消されることはないし、同じ箱の中に居る間は認識を共有することも出来る。ただおれは戻れなくなった者どもを幾人も見てきたし、さて戻れなくなったろうかと見られる側でもある」
ヘルメッポ「意味不明の癖に何となく分かっちまうのが最悪だ……。クソ、ゾッとさせやがるじゃねぇか。冗談で切り捨てられねぇのが更にゾッとするぜ」
「おれは冗談が嫌いだが、受け取る側の意思を捻じ曲げることはできん。自由にしろ」
ヘルメッポ「あぁそーですか!お前はまたぞろおれをビビらせて何がしたいんだよ!」
「用があるかという質問に"是"と答えた筈だが。……貴様、伝言を頼んだというのに無視しただろう。『死相は随分薄れているが未だこびりついている、油断しないことだ、と見知らぬ相手に言われた』ドレークへ、今度こそ間違いなく伝えるように」
ヘルメッポ「テメェで言え……ないのか。じゃあ伝えてなんの意味があるのか聞かせろよ。無駄に隊長の心労を増やすつもりはないぞ」 - 183二次元好きの匿名さん25/01/12(日) 19:47:13
「"月"」
「今のお前を示すカードだ。本来負う筈のない運命を一時押し付けられた後遺症が出ている。奇跡的に順路に戻りはしたが、未だ不安定な己を自覚しろ。報告しなかった場合、お前たちが一週間以内に致命的なアクシデントに見舞われる確率28%。お前が誰かに自身の状態を報告した場合、3%……。あり得ないと手放しで笑える数値か?自ら命綱を手放すな。賊に手錠を掛けただけで安心はしないだろう?」
ヘルメッポ「そうか、伝えることで危機回避ができるってのは分かった。ありがとよ。だがそれをお前がわざわざ親切に忠告するメリットはなんだよ。だってお前──、」
「これも言った筈だが?おれは全知の操り人形。導きに従い、あるべきものをあるべきところへ修正しに来ただけだ」
ヘルメッポ「……ひえっひえっ。んの割には自己主張が激しくていらっしゃる。"誰かに"なら別にコビーでも王子……プリンス・グルスでも孔雀でも誰でもいいのに、なんでX・ドレーク限定なんだよ?」
「黙秘だ。しかしこの行動におれの私的な感情が混ざっていることを否定はしない。では最後、主張ついでに尋ねよう。ある人物が明日まで生きてる確率"1%"……お前はこれをどう捉える?」
ヘルメッポ「ご愁傷さま。0%じゃねぇんなら最後まで足掻くしかなくて大変だなと思うぜ」
「──そうか。まるで、星のようだな」 - 184二次元好きの匿名さん25/01/12(日) 19:58:27
ドレーク「昨日報告した不審者に再び遭遇し『死相は随分薄れているが未だこびりついている、油断しないことだ』と言われた……か。報告ありがとう。大変参考になる情報だった」
コビー「だ、大丈夫だったのそれ!?脅されてるじゃないヘルメッポさん!」
ヘルメッポ「この通りピンピンしてんだろがコビー……じゃなくて。他にも色々話した気がするんスけど、どうしてもこれしか思い出せなくて……すいませんドレークさん。畜生、なんで捕まえなかったんだよおれ……!」
ドレーク「いや、そのことだが大丈夫だ。現状そいつを捕縛する必要はない……というか、できないのではという意見が出ている」
ヘルメッポ「へ!?」
ドレーク「コビーの時と同じく、グランドライン特有の怪現象ではないかと指摘があってな。正直おれもそう思う」
コビー「それは確かにその通りなんですよね。海軍本部にシーツを被った何者かが出現し、かのバジル・ホーキンスのような占いを行い、一瞬で去って行く……って流石に非現実的ですもん。ヘルメッポさん事件経験してなかったら『はいはいグランドライン、グランドライン』で片付けるところです」
ヘルメッポ「いや、よく考えたら、そう……だよ、な……?うわ、最近変なことが起こり過ぎて感覚マヒしてたか?こえー……」
ドレーク「しかしあくまで可能性は可能性に過ぎん。不審者の言葉に従うようで癪だろうが、けして油断はするなよ」
コビメッポ「「はい!」」 - 185二次元好きの匿名さん25/01/12(日) 20:25:22
ひょっとしてホーキンスはあの時からずっと狭間にいるのか?
- 186二次元好きの匿名さん25/01/12(日) 20:36:59
帰ってこいよホーキンス
- 187二次元好きの匿名さん25/01/12(日) 21:45:11
コビー「ねぇ、ヘルメッポさん」
ヘルメッポ「なんだよコビー」
コビー「あれが北極星だよ」
ヘルメッポ「知ってるわ」
コビー「変わらない目印がひとつあるだけで、迷わずに済む確率が高くなるんだ。心強いね」
ヘルメッポ「他が変わるからこそ、不変のものがありがたくなるんだ。せいぜい周りに感謝しろよな」
コビー「ヘルメッポさんは北極星に恨みでもあるの……?」
ヘルメッポ「いや特に」
「開けられた箱の中、不憫な男が"1%"を掴んでいるかどうかは、いずれインクが奔る白紙のページが答えること。おれはそれまで、ただここで審判の時を待つのみだ」
「だが貴様らがそうしたいのであれば、細く柔い救いの糸を探し求め無数の可能性の枝葉へと希望を膨らませるのも、また一興ではあるのだろう」
ドレーク「こんな風にか?」
ホーキンス「そんな風にだ」 - 188二次元好きの匿名さん25/01/13(月) 00:25:46
ドレーク屋が引き戻した!?
- 189二次元好きの匿名さん25/01/13(月) 10:25:29
このレスは削除されています
- 190二次元好きの匿名さん25/01/13(月) 10:30:20
えーーっ!?!?サラリと!?!?!?
- 191二次元好きの匿名さん25/01/13(月) 11:46:51
まだ原作でホーキンスの死亡は確定してないから可能性は無限にあるなかで
「シーツお化けの正体は生存していたホーキンス」ってドレークが信じたから生死不明部屋から現実世界に連れ戻せたのか? - 192二次元好きの匿名さん25/01/13(月) 16:35:07
このレスは削除されています
- 193二次元好きの匿名さん25/01/13(月) 17:19:08
×+×+
コビー「ねぇ、ヘルメッポさん」
ヘルメッポ「なんだよコビー」
ホーキンス「……。お前たちがこの状況を5秒以内に受け入れる確率、8%」
コビー「ぼくにはそこでシーツを被ったバジル・ホーキンスが紅茶を飲んでいるように見えるんだけど、目の錯覚だよね……?」
ヘルメッポ「ああそうだな、錯覚だな。あんな仰々しく箱の中の猫やら何やら言っときながらあっさり現れてる魔術師が見えるがトリックアートとかだな!」
プリンス「言ってる場合か!捕まえろよ!……お前らは何普通に優雅なティータイムと洒落込んでるんだ!?」
ひばり「えっえっ。ドレーク隊長のお客様だって聞いてますけ、おもてなしするもんじゃと!最初はいびせい人思いましたがお話したら結構愉快じゃったけーの、王子も一緒にお話するかね……?」
孔雀「若い男どもが揃って混乱しちゃって、カワイイんだから!おかしな状況なのは今に始まったことじゃないんだ。こういう時は楽しむものだよ。クッキー食べるかい?」
ホーキンス「頂こう。……楽にしたまえお前たち。王子とやらも。これは人形の操り手が望んだ滑稽譚、起きて見る夢のようなもの。いずれおれも含め全員が醒め、識る者も消えゆくだろう幻想だ。心配せずとも事が済めば猫は未観測の箱の中に戻る、案ずることはない」 - 194二次元好きの匿名さん25/01/13(月) 17:20:46
プリンス「涼しい顔で酔っ払ったようなセリフを吐きやがる。オイ、隊長……?この海軍本部に海賊が侵入している状況にあるまじきゆるっゆるの空気はなんなんだ」
ドレーク「……すまない。おれからも、おかしな夢を見ていると思え……としか」
ヘルメッポ「あっ、はい。察しました。そうしときます」
コビー「あ、ああ〜。えっと、フィナーレなので敵も味方もよく分からない人も手を繋いでお辞儀をします!……ってことですかね?それならぼくもお邪魔しようかな」
ヘルメッポ「ギャー!無粋!」
ドレーク「いや、その、なんだ。それで問題ないから座れ。孔雀が焼いた菓子……美味いぞ。このチョコチップ入りスコーンなんか甘さ控えめで」
プリンス「……考えたら負けってことだけは理解したわ。はい、いただきます」
ひばり「紅茶に入れる砂糖とミルクも用意しとります!お好みでどうぞ!」
ヘルメッポ「はぁ。あんたとドレークさんも、おれとコビーみたいにどっかでデタラメな体験したクチか?」
ホーキンス「さてな。そうだとして、今この場でおれとドレークの口から語ることは何もない。『けれどもこれは別の物語。いつかまた、別の時に話すことにしよう』というやつだ」
ドレーク「ホーキンス、お前が妙に饒舌だから無駄に興味を引いたんだろうが!開示されなかった設定も舞台裏事情も、少しなら彩りだが多過ぎれば蛇足、畳み切れない風呂敷だ。……それ見たことか、おれまでおかしなことを言ってしまっただろう!」
ホーキンス「八つ当たりをするな」
コビー「……グランドラインは不思議でいっぱいだねぇー。いつかSWORDのみんなで冒険したり、この人とドレークさんの思い出を聞けたりするのかなー」
ヘルメッポ「そーだなー」 - 195二次元好きの匿名さん25/01/13(月) 17:22:16
ホーキンス「…………ふむ、お前たちが一週間以内に致命的なアクシデントに見舞われる確率0%。一連の流れにもついに終わりが来たようだ」
コビー「あっ、シーツ被った……。あの、詳しい事情は存じ上げませんが、見守っていて下さったんですよね。ありがとうございます」
ホーキンス「見えていただけだ。お前の片割れにも伝えたが、おれは全知の操り人形。導きに従い、あるべきものをあるべきところへ修正しに来たに過ぎん」
コビー「では、いつかはご自身の意思と脚で訪れて下さいね。ぼくたちで捕まえてみせますから!」
ホーキンス「占いによる」
ヘルメッポ「占いによるのかよ。普通出ても行かねぇだろ海軍本部」
孔雀「自信が有り余ってるのか舐められているのか……。いい度胸だね?少しでも油断してみなよ、調教してあげる♡」
プリンス「粘土の巣で雁字搦めにしてな」
ひばり「あ、あの……また恋占い……じゃのうて!どっからでも、なんないとこい!ですけ!」
ホーキンス「ではな。幸運を祈る、海兵ども」
コビー「ええ、あなたも」
ヘルメッポ「限定生産で祈ってやる、海賊の幸運をよ」 - 196二次元好きの匿名さん25/01/13(月) 17:39:48
コビー「ねぇ、ヘルメッポさん」
ヘルメッポ「なんだよコビー」
コビー「ドレークさん、ちょっと寂しそうだったね」
ヘルメッポ「……そうか?おれにはむしろホッとして見えたけどな」
コビー「ねぇ、ヘルメッポさん」
ヘルメッポ「なんだよコビー」
コビー「ご都合主義だって、やっぱりぼくはみんな幸せに、ハッピーエンドで終わって欲しいな。物語だって、現実だって」
ヘルメッポ「おれだってお前の望む通りになって欲しいよ」
コビー「ありがとう……。誰もが納得できる本当の幸いを探して運ぶのは、とっても難しいかもしれないけどさ、一緒に見つけようね。ヘルメッポさん」
ヘルメッポ「はいはい。この広い海のどっかにはあるかもしれねーしな」
コビー「ルフィさんが見つけちゃう前に!」
ヘルメッポ「いや麦わらのルフィってそういうの探すタイプじゃねぇだろ!?いやたまたま偶然見つけそうなのが嫌だな!」
おまけ 終. - 197二次元好きの匿名さん25/01/13(月) 18:11:03
書き切ってくれてありがとう面白かった!
本誌の方でも良い未来を手繰り寄せてくれ〜! - 198二次元好きの匿名さん25/01/13(月) 18:46:31
いい話で終わって良かった
おまけは不思議なゲームの世界みたいなエンディングだった - 199二次元好きの匿名さん25/01/13(月) 18:52:37
面白かった〜、いつか他の持ってかれちゃった人も出られるといいね
- 200二次元好きの匿名さん25/01/13(月) 19:00:00
乙です!