- 1125/01/09(木) 18:08:48
「ぽにぽに〜!?」(またなの〜〜〜〜っ!?)
ある朝ベッドで目覚めたゼイユ、再び体がオーガポンになっていた!!
しかし2度目ともなればゼイユだって肝も座るというものである。
(オーガポン…!!またやりやがったわね…!!)
下手人の貌を思い浮かべると、すぐさま跳ね起きるゼイユ。
何せ前回の入れ替わりでは、己の肉体を見つけ出したと思った時には時すでに遅し、淫乱小鬼のはしたない行いで、ゼイユの玉体はあっさり傷物にされてしまったのだから。
傷を作った側の少年には、今のところ一生を賭けて賠償してもらう予定になっているが…
あの時のように、自分の身体でまたとんでもないことをしでかされてはたまらない。
あの時は神様にお願いしたとか、そんな感じの話だったはず。今回も似たようなところだろうか?
怒り心頭のままベットから飛び降りようとするゼイユだったが…
「ぽにっ!?」(えっ!?)
己の隣には、たった今思い返したばかりの「ゼイユを傷物にした少年」がすやすやと寝息を立てて眠っているではないか!
(〜〜〜っ…!)
一瞬あの『最初の日』のことを思い出したゼイユ、ドキリと心臓が跳ねたが、すぐさまじっとりとした怒りの感情が湧き立つ。
あの雌餓鬼、自分のトレーナーだからって同衾するか普通…?
ポケモンに対しガチ嫉妬するゼイユ。
しかしそれも無理からぬ話。自分の身体経由とはいえこの主従、ポケモンとトレーナーにあるまじき爛れた情交を結んだ前科がある。
さらなる怒りを覚えたゼイユの頭の中に、ここで一つ謎が痞える。
(あれ…?なんでこの状況で入れ替わったの…?)
と、現在の状況に疑問を呈したゼイユであったが、まずは自分の肉体を探すのが先決だ。ゼイユは2人の体に掛かっていた布団を跳ね上げ…
(…………は?)
少年が全裸であることを確認した。 - 2125/01/09(木) 18:10:33【CP・閲覧注意】ゼイユ、絶体絶命!|あにまん掲示板ひょんなことからオーガポンと肉体が入れ替わってしまったゼイユ。朝自分のベッドで目を覚ますと、体がオーガポンになっていた!これは大変とハルトの部屋へ駆け付けたゼイユ。そこには念願の人間の肉体を手に入れた…bbs.animanch.com
こちらの続きになります
今回はえっち控えめになるかもしれませんが、前作の設定が前提になるため是非確認お願いします
- 3二次元好きの匿名さん25/01/09(木) 18:44:33
アレの続編書いてくれるの嬉しい
- 4125/01/09(木) 18:54:15
「ゼイユ様っ!?これは一体…!?」
全裸で眠るハルトを見て固まったゼイユの耳に、勢いよくドアが開かれた音が届いた。
入り口から飛び込んできたのはゼイユ本人…の身体に入ったオーガポンである。いつもゼイユがつけているポーチが開かれ、そこからこの部屋の合鍵がのぞいていた。
卑しい小鬼は、2人のご主人様が相引きする様子をいつも横目で見ていたらしい。鍵がどこにしまってあったかは完全に把握されていたようだった。
「……ぽ〜〜〜に〜〜〜……!」(オーガポン〜〜!!)
修羅の如き形相で、入ってきた女を睨みつけるゼイユ。今から学園中駆け回って探そうとしていたところなのだ。下手人が向こうからやってきてくれたのは好都合である。
「あ、ああ…違います!違います!誤解でございます!!」
オーガポンはすぐさま三つ指をつき、女主人へと頭を垂れた。細いながらしっかりと丸みを持つ美少女の尻が、恐怖によってぷるぷると震えているのを、その体の主人がベッド上から仁王立ちで見つめている。
オーガポンは頭も上げずにゼイユへと釈明を始めた。
「わたくしではございません!!わたくしが海神様の元へ参ったのはあの一回きりでございます!今回の入れ替わりに全く心当たりはございません!わたくしだって、何が何だか…!」
(…………)
すんと、ゼイユの中から怒りが蒸発するように消え失せた。
おそらくオーガポンは嘘をついていない。なんとなくだが、そう理解できた。仮にオーガポンが元凶であるならば、今ゼイユの前で土下座まがいの謝罪をするメリットが無い。
「そもそも、海神様はシンオウの海洞窟におわす方でございます!此度のだんな様の遠征、わたくしは学園で留守居番でありましたことは、ゼイユ様とてご存知の筈!」
(!…?)
そこでゼイユは、ハルトがシンオウへの遠征から帰還した直後であったことを思い出した。明後日にデートの約束をしていたため、すっかり忘れていた。
確かにオーガポンは学園に留守番だった。ハルトが出発前に手持ちをゼイユに発表していたのを覚えている。
「…か、帰ってきただんな様はお疲れのようでございまして…!すぐさまお休みになられ…!その、わたくし、寂しかったものでございまして、その…!」
突然歯切れが悪くなるオーガポンに、眉間の皺か深まるゼイユ。 - 5125/01/09(木) 19:28:37
「だ、だんな様の温もりを、そう、少しでも…ほんの少しでも摂取できたらと思い…だって、だってずっと寂しかったし、添い寝ぐらいは…その…」
「……ぽに」(…………で、脱がせたんだ?)
「そう、脱がせ…って、えええ!?違います!違います!そんなはしたないこと、わたくし、しておりま…」
そこでようやく顔を上げたオーガポンの視界に、全裸でスヤスヤと眠る主人が映った。
「ええええ!?なんっ…!?違、わたくし、が添い寝をした時は、確かに服は…!」
ベッド下に視線をずらせば、無造作に脱ぎ散らかされた少年の服がある。
「がお」(言い訳は後でたっぷり聞かせてもらうわ…まずは身体を元に…)
オーガポンの様子を見てギルティだと判断したのか、ゼイユが再び怒り状態へと変化しようとしたその時、
「う〜〜ん……」
モゾモゾと、全裸の少年が起き上がる。
一日中コライドンを乗り回すことができるしなやかな筋肉が、窓から差し込む朝日を反射しながら上方向に伸び上がる。
くあ、と一つ大きなあくびをした後、全裸の少年は地べたに三つ指をついたままの姿勢でいるゼイユ…inオーガポンを視界に入れると、
「…ふむ、そなた、この小僧の側女だな、よい。朝餉の時間だ、何か持って参れ。朕はもちを所望する。」
…と、どこまでも尊大に、言い放った。 - 6125/01/09(木) 21:23:24
(は…………?)
「だ、んな様……?」
空気が凍りついた。およそハルトの口から放たれたとは信じられない物言いに、完全に固まるゼイユとオーガポン。
「…ん、聞こえなかったか?…いや、そうか、驚くのも無理はない。先ずは説明と名乗りからであるな。許せ。
…朕はこの世総ての海を統べる者。貴様ら人間どもの世界では『マナフィ』などと呼ばれてあるようだが…そもそも朕に名前はない。畏敬を込めてなんとでも呼ぶがよい。」
「…ぽに!!」(…アンタなによ!?ハルトをどうしたの!?)
「おや、そちは…どこかで会ったか?声に聞き覚えがあるようなないような…
まあよい、答えてやろう。」
マナフィはベッドから出るとキッチンへ向かい、まるで我が物顔で食糧棚の中をごそごそとやりはじめた。
あまりに威風堂々とした立ち振る舞いに、少年の身体が全裸であることも忘れ、1人と1匹は少年を呆然と目で追うことしかできなくなっている。
「これは朕と小僧の契約だ。捕まってやる代わりに小僧の身体を暫く傭船することにした。
なに、用が済めば身体は返す」
世間話でもするかのようにとんでもないことをさらりと言い放ったマナフィは、戸棚にあったカップラーメンを取り出すと瞬間湯沸かし器のスイッチを入れた。
そこでマナフィは初めて、ベッド上とベッド下にいる女達のことをまじまじと観察し、
「ん、ああ、そちらはあれか、朕の力の余波で入れ替わってあるのか、悪いな。」
これまた悪びれることなく、一言謝罪した。 - 7二次元好きの匿名さん25/01/09(木) 22:44:00
大好きだったシリーズ続編!?
最高です頑張って! - 8二次元好きの匿名さん25/01/09(木) 23:54:05
楽しみにしてます!
- 9二次元好きの匿名さん25/01/10(金) 00:27:06
「ぽに!がおがおがお!がおぼうっ!がおーーー!!」
「ゼ、ゼイユ様っ!?ダメですそんなこと海神様に申し上げてはっ・・・!」
人間の言葉に翻訳できぬレベルの罵詈雑言をマナフィへと向けるゼイユ。必死に止めようとするオーガポンをよそに、マナフィ自身はどこ吹く風だ。
湧いたお湯をカップへと注ぎ、3分待ったら蓋を開ける。
「よい。非は全面的に朕にある。そこな小娘が朕に対し恨み言の1つや2つぶつけるのも無理はない。」
マナフィは箸をじっと見つめた後、ぽいと放り捨ててフォークを鷲づかみにすると、
「で、だ。朕の用が済むまでは、そちらの体は戻さぬことに決めた」
ずるずるとラーメンを啜りながら、マナフィは言った。
「うむ、旨いな。やはり人間の作るものは奥深い味わいだ。それに温かい。これだけでも海宮から出てきたかいがあるというものよ。」
「あ、あの・・・お聞き間違いでしょうか・・・?海神様・・・?いま、なんと・・・?」
「ああ、そちらの体は戻さぬことに決めた。人質というやつだ。」
「・・・・・・がお?」
・・・言っていることが理解できない。・・・何を言っているんだこいつは?
「朕には目的がある。それゆえに邪魔をされたくはない。よってこの小僧と近しいものが小僧の身を案じ朕の邪魔をする可能性を排除する。場合によっては朕への協力も期待できるであろう。実に合理的な判断だ。朕の水色の脳細胞を褒めたたえることを許す。」 - 10二次元好きの匿名さん25/01/10(金) 00:39:03
おぅふw
- 11二次元好きの匿名さん25/01/10(金) 01:40:29
「・・・・・・・・・・・・」
「ゼイユさま・・・?」
怒りとは不思議なものだった。頂点に達し一周回ると、逆に冷静になるのである。
ゼイユは、目の前にいる不思議な侵略者に対し、敵対ではなく理解を深める気にすらなっていた。
コイツが人知を超えた力を持っているのは間違いない。自分とオーガポンに起きた2回の珍事がその証拠だ。コイツはその事象を自由に操れるという。戻さないというのも本気なのだろう。前回戻った「トリガー」はもう効くまい。
であるならば・・・今最もすべきことはこいつの言う「目的」への協力だ。
ゼイユの優等生気質な脳みそが、今自分が行うべき最適解を算出する。
ここで暴れ散らかしたところで、この異常事態を解決することはできないのだ。
「・・・ぽに」(わかったわ、アンタに協力してあげる)
「ふむ」
ずぞぞ、と音を立ててラーメンの汁を吸いこんだ少年は、ぷはと一つ息をついた。
「では、朕から命を下す。『きたかみもち』が喰いたい。持ってまいれ」
「があああおっ!!!ぼおおおおうっ!!!」
瞬間、ゼイユがマナフィに飛びかかった。一瞬遅れ、ゼイユを止めようとしたオーガポンの指先が、今のゼイユが纏うどてらの袖に触れた、その瞬間。
メキメキメキメキメキィ!!!!
すさまじい轟音を立て、ゼイユの手から太くたくましい蔦が螺旋状に伸び上がり、まるで棍棒のように聳え立った。 - 12二次元好きの匿名さん25/01/10(金) 08:47:50
いいぞいいぞ!
- 13二次元好きの匿名さん25/01/10(金) 08:48:37
ハルトは何してるんだ?
彼女ピンチだぞ - 14二次元好きの匿名さん25/01/10(金) 13:03:39
「これはっ…!ツタこんぼう!?」
オーガポンが驚愕の声を上げる。
それもそのはずだ。オーガポンの現在の技構成はやどりぎのたね、こうごうせい、みがわり、アンコールのはず。ツタこんぼうが出るはずがない。
これはゼイユの圧倒的な「暴」の才能!
ただただ純粋な怒りのみで、トレーナーの指示も無く、ゼイユは己の身体に刻まれた技構成を超越したのだ!
棘に塗れた逞しい棍棒がマナフィへと振り下ろされる、その瞬間——
「ぽにっ!?」(身体がっ!?)
少年の目が妖しく光る。
飛びかかっていったゼイユが、まるでリモコンで一時停止でもしたかのように空中で静止した。
「ふむ、やはり便利だなこの技は。ますます人間どもに尊敬の念を抱かずにはいられん。」
マナフィは再び棚を漁り、チョコレートの包み紙を剥がしながら続ける。
「サイコキネシス、と言ったかな。
朕の海宮にはこの世のあらゆる海域の主どもからの貢物がひっきりなしに届いてな。『わざマシン』もよく献上がある。その殆どが使えんガラクタだが、中にはこのように有益なものもある。」
マナフィはチョコレートを齧ると、そっとゼイユを地面に下ろした。 - 15二次元好きの匿名さん25/01/10(金) 20:37:55
前作好きだったから、また書いてくれて嬉しい
- 16二次元好きの匿名さん25/01/10(金) 23:48:26
「朕へと刃を向けたものは本来ならば死罪である。しかしながら状況が状況だ。ここが海でないならば、朕は皇帝ではなく来訪者の1人に過ぎん。寛大な心を持ってそちの生存を赦す。感涙に咽び泣け。」
未だサイコキネシスの術中にいるのか、青筋を立てながら直立不動で微動だにしないゼイユ。
居た堪れなさが限界に達したのか、オーガポンが口を開いた。
「か、海神様!そのお身体の持ち主は…わたくしどもの主人なのでございます!」
「ああ、知っておる。朕は入れ替わった者の記憶全てを覗き見ることができる。修練し身につけたこと以外は完璧にその人間を模倣し成り代わることも可能だ」
とんでもないことを言われた気しかしなかったが、主題はそこではない。オーガポンは今最も聞かねばならないことを質問した。
「だんな様は…ハルト様はどこでございますか!」
「小僧ならそこだ」
マナフィは脱ぎ捨てられたズボンに付いたホルダーを指差す。
モンスターボールの中ですやすやと眠る、青く透明なポケモンがそこにいた。 - 17二次元好きの匿名さん25/01/11(土) 01:47:54
ハルトが入ってるマナフィ絶対可愛いでしょ
- 18二次元好きの匿名さん25/01/11(土) 10:50:26
保守
- 19二次元好きの匿名さん25/01/11(土) 20:30:16
保守
- 20二次元好きの匿名さん25/01/12(日) 00:07:04
保守!
- 21二次元好きの匿名さん25/01/12(日) 01:30:11
そのポケモンはゼイユ達からの呼び掛けに全く反応せず、モンスターボールの中で眠り続けている。
「ぽに!」(ハルトを外に出しなさいよ!)
モンスターボールは、肉体からID情報を参照しアンロックされる。この場でこのボールを開けられるのは、ハルトの肉体を持つマナフィのみだ。
実に落ち着き払った様子で、マナフィは食後のコーヒーを淹れながら答えた。
「やめた方がいいだろうな。人の魂が海そのものである朕の肉体に入ったのだ。ボールから出して無理やり起こせば、神威に魂が耐えられず霧散して死ぬ…
朕はそんなむごいことはせん。まあ、朕の用事が住むまで眠っていて貰えばよかろう」
コーヒーを味わい尽くした彼は、そこでゼイユたちの方へ鼻をクンクンとやると、目をつぶって少し思案し、
「『アレ』はお前たちには会っておらぬようだ」
と一言呟くと、無駄のない所作で部屋のドアの前に移動する。
「という訳で…朕の邪魔はするな。用が済むまでせいぜい待て。ではな」
そう言い残すと、ハルトの入ったモンスターボールを抱えて茫然と立ち尽くす2人を尻目に、ドアを開けてさっさと出て行ってしまった。
「…………」
「…………ぽに?」(アイツ、服は?)
数瞬遅れて、2人は少年の服を抱え、ドアから転がり出た。 - 22二次元好きの匿名さん25/01/12(日) 12:02:25
『謹んで申し奉ります。
此の度は御即位宣明、心よりお慶び申し上げます。
陛下におきましては、幼少の頃よりわたくしの背に…』
よい。いちいち畏まるなしち面倒臭い。いつも通りにせい。
『…………そういうわけには参りません。陛下は是にてこの世総ての海を統べる海神となられたのです。この星全ての平安と、我らが母なる海の弥栄を願い申し上げ…』
よいというに!……まったく、態度は変わっても頑固なところは一つも変わらんな、オー…
『しっ!……帝はこの世を統べるもの。今はまだ、特別な寵愛などもってのほかにございます。…名では呼ばぬよう、お願い申し上げます。』
……名を呼ぶ自由も無いと申すか…
『…ホウエンと…今はただ、そうとだけお呼びくださいませ…』
学園のあちこちから悲鳴が上がる。
ブルベリーグチャンピオンの行く先々で、叫び声とどよめきがひっきりなしに続いている。
余りに威風堂々としたチャンピオンの歩く姿に、道ゆく人々は一瞬その異常事態に気づかないのである。故に反応が遅れる。何かあったのかと辺りの人間が近づいた時には、すでにチャンピオンは姿をくらましている。
少年は、クンクンと鼻を鳴らすと、迷いなく廊下を曲がって行き、とある部屋のインターホンを押した。
「はーい、今開けるよ…あ、ハルト…っ!?えっ!?服はっ!?」
終生のライバルの突然の気候に、スグリは目を剥いて出迎えた。 - 23二次元好きの匿名さん25/01/12(日) 15:17:45
ワクワク
- 24二次元好きの匿名さん25/01/13(月) 01:31:53
「ぽにおーっ!」(アイツ足速すぎでしょ!)
「おそらくですが、神威によるものです!人の身であれほどの神性を垂れ流しにしたら、肉体にどれほどの悪影響があるか…!」
オーガポンの言葉に、ゼイユはサッと自分の血の気が引く音を聞いた。
自分がオーガポンの技を出せたのはわかる。オーガポンの身体に備わった技能…使い方さえわかれば使用することは容易だ。
しかしマナフィは違う。
ハルトの肉体であれほど強力なサイコキネシスなど使えるものだろうか?
サイキックの家系などは風の噂で聞いたことがあるが、ハルトがそうだという話など聞いたことがない。
一般人の体が、魂の強さのみで「強い念力」を発する…どう考えても良い影響などあるはずがない。
止めねばならない。先ほどはハルトの肉体ということもあり、すんでのところで無意識に手加減してしまったのだろう。そうに違いない。
強力なサイコキネシスも、ボールの中のヤバソチャ達の力を借りられればきっと攻略は可能だ。
(明後日にはデートがあるんだから!!絶対今すぐ戻してもらうんだからねッ!!)
マナフィの行き先は、いくらでも追いかけられた。
道ゆく生徒にオーガポンが聞き込めば、行った方向を必ず覚えている。
『チャンピオン』を目撃した生徒は確実に目で追いかけているというわけである。
「あそこでございます!」
「ぽにに!?」(スグリの部屋…!?)
ゼイユは一切の迷いなく、スグリの部屋のドアを蹴破……ろうとしたが、その必要はなかった。
すでに鍵が開いていたのである。
ずかずかと弟の部屋に踏み入ったゼイユは、部屋の隅で縮こまる弟と——
「…ゼイユ どうか しましたか」
弟の頭部を膝の上に乗せて頭を撫でている、ネリネの姿を見た。 - 25二次元好きの匿名さん25/01/13(月) 01:32:42
全裸で闊歩したからハルトが元に戻ったとしても今後ブルーベリーに通えるのかな
- 26二次元好きの匿名さん25/01/13(月) 10:41:48
せ、せめて服は着てくれ
- 27二次元好きの匿名さん25/01/13(月) 21:02:57
前作見てきたけどめっちゃエロかった
風呂入るとこが好き
今作も期待 - 28二次元好きの匿名さん25/01/14(火) 06:34:02
本編のオーガポンは基本にこにこしてたけど中身がゼイユだ怒った表情してる場面が多そう
- 29二次元好きの匿名さん25/01/14(火) 16:21:36
保守
- 30二次元好きの匿名さん25/01/14(火) 23:32:52
「なんで裸…!?と、とりあえず中に入ってよ!」
慌ててハルトの腕を引っ張る。
ハルトは威風堂々とした様子で仁王立ちしていたが、部屋に入ると辺りを見まわし、鼻をクンクンとやっている。
スグリは、すぐさまクローゼットから自分の服を取り出した。
「とりあえずコレ着て!ちょっと小さいかもだけど…
ハルト…何があったか…話せないのなら、いいんだけど…その、おれ!ハルトの味方だから!」
何やら想像力を働かせているスグリだが、ハルトは服を見つめながら眉間に皺を寄せた。
「ああ…これか。朕は少々苦手なのだ…ざらざらとしていて不快だし、体の水分を持っていかれそうな気がする。」
「ダメだよハルト!服は着ておかなきゃ!」
スグリが、ハルトの話す内容や言葉遣いに違和感を覚えていなかったかといえば、答えはNO。何かがおかしいと追及して然るべきであった。
しかし、親友が全裸で自分の部屋を訪問する異常事態に、スグリは混乱状態と言っても差し支えない精神状態になってしまっていた。
「むう…仕方ない、ここはこちらの常識に合わせるか…」
渋々と服を着るハルトを見て、スグリはほっと胸を撫で下ろす。
「で、ハルト、用事は…服を借りにきたの?」
「ああ、お前は『違う』」
スグリが床に倒れ込んだ。
「匂いが濃くなっているのは確かだが…まだまだ遠そうだ。まあ、このまま辿ればいずれは逢えるだろう。」
マナフィはスグリが起き上がるのを待ち、人質云々を説明しようかとも思ったが…
「…ま、時期にあの女どもが来る。説明はあれらに任せておけばよいか。…しかし腹が減るな、人間の子供の腹とはこんなものか?」
目的を果たすのが先決と考え、さっさと部屋を出ていってしまった。
その数分後、ネリネがスグリの部屋をノックした。
——ゼイユたちがドアを蹴破ろうとするのは、その更に数分後であった。 - 31二次元好きの匿名さん25/01/15(水) 01:23:21
どうなるのじゃ!?
- 32二次元好きの匿名さん25/01/15(水) 12:24:09
とりあえずマッパじゃなくなったぞ
- 33二次元好きの匿名さん25/01/15(水) 17:36:09
神よ
続きを・・・!! - 34二次元好きの匿名さん25/01/15(水) 23:32:13
保守!
- 35二次元好きの匿名さん25/01/16(木) 02:36:29
「ぽにに!?」
「あっ…!えっと…ネリネ…?なんでスグの部屋に居られ…いるの?」
「つい先程 ここに来ました… スグリと リーグ部の運営についての ミーティングのために …しかし スグリが 倒れていました」
「ぽに!?」
「倒れて…!?」
「その後すぐに 目は覚ましたのですが…」
スグリは背中を丸め、ネリネの膝上に顎を乗せてぷるぷる震えている。
「なにか 怖い目にでも あったのか… 呼びかけても 答えてくれないのです 落胆 力不足…!」
ネリネは目を伏せて悔しそうに唸る。
「………」
「………」
ゼイユとオーガポンは、揃って嫌な予感を覚え、顔を見合わせた。
「すみませ…んんっ、ちょっとネリネ、スグリのモンスターボール、見せてもらってもいい?」
ネリネが目線で許可を送ると、オーガポンはスグリの体に近づき、腰のホルダーからモンスターボールを拝借し、ゼイユに見えやすくするようにしゃがみ込んだ。
「(ゼイユ様、これは…)」
「(……多分この子ね)」
6つのモンスターボールのうちの一つの中で、唯一オオタチだけが、その細長い体を目一杯伸ばして、モンスターボールの内壁を必死に叩いていた。 - 36二次元好きの匿名さん25/01/16(木) 12:06:03
スレを「まもる」
- 37二次元好きの匿名さん25/01/16(木) 22:32:07
スグリは全裸じゃなさそうで良かった
- 38二次元好きの匿名さん25/01/16(木) 23:00:15
囚われのオオタチ…の中に入ったスグリはすぐさま救出された。
されたのだが…
「タチ!タチ!タッチー!」
「ぽに…」(オーガポン、コレ何言ってるかわかる…?)
「(すみませんゼイユ様…)」
ボールから出たオオタチは、スグリの背中をぺちぺちとやっている。
うずくまるスグリは、オオタチの姿を見ると青ざめ、口をパクパクとさせていた。
「タチー!タチー!」
「…………」
荒ぶるオオタチをみて、ネリネはしばらく考え込むと、
「……スグリ こっちへ」
と、オオタチに向かって声を掛けた。
「「「!?」」」
「あの…ネリネ様…!?気づいて…?」
「見れば わかる… スグリも ゼイユも… 私の 大切な 友人ですから」
涙を流しながらネリネの懐に飛び込むスグリを見て、2人は顔を見合わせる。
「ネリネ様…スグリ様のこと、宜しくお願いします…!わたくし等は、元凶を止めに行きます!」
「…承知しました では ゼイユ こちらを どうぞ」
ネリネは言うが早いか、ゼイユ…オーガポンの肉体の方へ何かを投げつけた。
「ぽににっ!?」
取り落としそうになりながらも、ゼイユは小さな銀色の巾着袋を受け止める。
「飛べない ライドポケモン用の 丸薬です いざという時 飲んでください …幸運を 祈ります」
ネリネは、親指と人差し指をクロスさせながら言った。 - 39二次元好きの匿名さん25/01/16(木) 23:00:26
「ゼイユ様!このままでは被害者が増える一方です!」
「がおがおっ!」(とっとととっちめてギタギタのボゴボゴにしてやるわっ!!)
決意を胸に廊下を走る2人であったが、どうやらマナフィは服を着たらしい。道ゆく生徒の目撃証言があやふやになってきたが、やはりそこはチャンピオン。どこへ向かったのかはすぐに特定できた。
「ぽににーっ!!(たのもーっ!!)」
食堂はもう閑散としている時間だった。厨房の方から、皿を忙しなく洗う音が聞こえて来る。
しかし、見回してもマナフィの姿がない。万事休すか、とそう思ったその時…
「おや、ゼイユ、どうしました?もしかして、ハルトさんをお探しですか?」
ブルベリーグ四天王、タロがそこに立っていた。 - 40二次元好きの匿名さん25/01/17(金) 09:13:23
人間語ペラペラのぽにおとマナフィが異常なだけなのは貴重な発見だな
- 41二次元好きの匿名さん25/01/17(金) 19:33:41
保守