- 1シズク◆nn8qcwj2l.25/01/11(土) 20:32:36ここだけダンジョンがある世界の掲示板 第5870層|あにまん掲示板崇めよ讃えよ俺こそがスレを立てし者…bbs.animanch.com
現行スレ
・ここは「ここだけダンジョンがある世界の掲示板」の番外編みたいなスレです。
書き込みの方針は以下を踏襲します。
何もなし→メタ会話
「」→セリフ
()→心情など
【】→状況描写
・皆様でif設定やここだけの設定「ハブバース」を一つ共有し自由にキャラクリエイトやSS執筆等を行う企画になります。
今回は皆さんのキャラの深淵勢化+世界崩壊後物です
留意点
※あくまで本スレに関係しない与太話です。
※他の人が発案された設定は、通常通り(本スレ世界と同じように)敬意を持って扱いましょう。例えば、既存の団体で共用設定でなく、自ら発案していない物は許可無く登場しないように
※敵対ロールが発生する事もあると思われますが、本スレと同じよう慎重にお願いします。特定のキャラ個人に敵対する場合は必ずその人の許可を取って下さい。
- 2シズク◆nn8qcwj2l.25/01/11(土) 20:32:50
【極光のカンディード】
「かの牢獄から眩い極光が噴き上がった時、それは七国大戦以後の世界秩序の崩壊を意味していた」メイ・ガーガー(歴史家、■■24〜)
簡単な世界観説明
①無限牢獄の最下層部「深淵」の環境が地上に侵食し、世界全体が深淵化しました
②人類の生存可能区域が10分の1以下に減少しました
③生存可能区域に集住した各人類集団は孤立し、既存の社会は崩壊しました
やれることの一例
①皆さんのキャラの深淵勢化if
②深淵侵食後の勢力(国家など)を設定する
③深淵深侵食後世界で起きた出来事(世界崩壊の過程など)をSSにする - 3シズク◆nn8qcwj2l.25/01/11(土) 20:39:52
転移銃
種族:人間
性別:不明
年齢不明
深淵侵食前から深淵に出入りしていた旧深淵勢(オールド・アダプター)の一人。現在は賞金稼ぎや運び屋業をしており、ゆえに複数の集住地に顔が効く人物の一人。
仕事のついでに、深淵侵食の時に行方不明になった銀髪翠眼の少女を探して回っている。
性格は非常に刹那的であり、仕事において必要以上の損壊を厭わない。どこか自罰的な言動をする事があり、銀髪の少女の件と関連していると見られている - 4シズク◆nn8qcwj2l.25/01/11(土) 21:00:37
シズク
種族:人間
性別:女
年齢:29
メンダスシア帝国政府の全盲の軍人。現在は未発見の孤立人類集住地の発見及び接触の任務に当たっている。任務の都合上様々な集住地を転々としているが、メンダスシア自体が鎖国国家な上に陰謀論扱いを受けているのであまり信用はされていない。人類生存可能区域外を単独で移動できる、深淵勢と呼ばれる人物の一人。管理社会出身の彼女にとって深淵は己の自由を容認してくれる場所であり、常に恍惚と歌いながら残虐に戦う。故に「軍服のセイレーン」という渾名がついた。彼女が歌ったあとは生物の肉と臓物であった液体が周囲に巻き散らかされるとか。
メンダスシア帝国
シェルターを意図して創られたダンジョンの下にでき
た完全管理社会国家。深淵侵食を耐えた国家の一つ。完全鎖国体制を取っており、ユートピアともディストピアとも囁かれる。実態は比較的安定して秩序と安全が供給されているが、国民の自由を犠牲に成り立っている代物であり、ユートピアとディストピアどちらの評も、この世界に取っては間違いではない - 5二次元好きの匿名さん25/01/11(土) 21:13:13
保守協力
- 6二次元好きの匿名さん25/01/11(土) 21:22:06
とりあえず10まで
- 7シズク◆nn8qcwj2l.25/01/11(土) 21:26:37
【純人間種のための理想郷】
深淵侵食以前から存在していた「殲魔教団」が、深淵侵食を機に勢力を分裂、そのうちの一派が都市国家を形成した物。国民はホモ・サピエンス種のみで構成されており、その他の知的生命体を忌み嫌う。国家内では中生程度の文明が維持されているとか。深淵侵食は人類以外の知的生命体による陰謀と解釈しており、準人類種の生存権を奪還すると称して他の人類集住地に武力制圧を仕掛け、現在勢力拡大中。深淵を単独生存可能な実力者も少なくとも十人程度確認されているとか
母体となった殲魔教団が巨大組織だった事もあり、分裂後は排他性を持たない純粋なホモサピエンス種の相互扶助組織となった一派や、純人間種のための理想郷のような過激思想集団と化した一派、果ては母体組織の理念を忘れた単なる略奪集団と化した一派など様々いる模様 - 8彼方の魔族◆o4H3Dx3iss25/01/11(土) 21:45:16
立て乙ですわ〜!
- 9シズク◆nn8qcwj2l.25/01/11(土) 21:46:58
【ユージェニクス・アソシエーション】
深淵侵食後に発生した危険団体の一つ。構成員のほぼ全てが深淵に適合しており、故に特定の集住地を拠点に持たないという特徴を持つ。深淵を進化を持たらすものとして崇拝しており、自らを深淵によって進化した集団としての強い自負を持つ。集住地に住む人類を淘汰されるべき物として見下しており、集住地への破壊活動を行う。
純人間種のための理想郷とは敵対関係にある。
基本的に全く新しい組織と見なされているが、深淵侵食前から存在している組織人滅連合との繋がりを主張する異説もあるとか。 - 10二次元好きの匿名さん25/01/11(土) 21:46:59
立て乙です
シズクさんの話題が上がって即実行するスピード感に俺はついて行けていない…! - 11シズク◆nn8qcwj2l.25/01/11(土) 21:48:24
保守協力感謝します
- 12転換◆u6dVBsXy1E25/01/12(日) 01:01:16
【フレースヴェルグ居住区】
ごく小規模、低異常の異空間(ダンジョン)であった《転換》が工房を置く森を拓き、人類生存圏として作り替えた領域。空間拡張を繰り返した上で尚、僅かに確保出来た半径20km程度の中に木造建築が立ち並ぶ。
水と土と金属から創り出される錬金生物が安全圏を確保しているものの、旧セントラリア地域に生息する「適応した」集団との戦闘においてはこれのみでは力不足であるため、居住区から出た死者を変性させて造られた深淵生物めいた化け物が敵性集団の防衛を担っており、死体を呑む者(フレースヴェルグ)とはこの所業に由来する。
的な感じで良かですか - 13シズク◆nn8qcwj2l.25/01/12(日) 01:13:09
よかです!
- 14名乗るほどのものじゃないよ~25/01/12(日) 11:33:49
過去も名前も全て思い出したゆうれいの少女
本当の名前や過去の暮らしにはもう意味はないと自嘲するが、
かつて愛された普通の少女だった記憶は埋まりきらない心の穴を少しだけ埋めた
それでも、なんとなく過去の自分や本名も取るに足らないものと感じていてあまり使わない
旧深淵勢(オールド・アダプター)の中でもマトモな方として認知されている
犠牲者を減らすために精力的に働いている。
地上と天空を繋げて人間を避難させるのにも一役買い、遭難者の捜索や救助、避難にも大いにその力を活用した
人類と積極的に関わるようになり、会議などにも参加して旧深淵勢(オールド・アダプター)との橋渡し役を努めている
だが、本音では大目標の"世界を元に戻す"ことを諦めている人類よりも、その方法を模索する旧深淵勢と協力したいと思っている
たとえ不可能だとしても、挑まない理由はない。それは自分たちが深淵勢だった頃から共有されていた一つの信念だった
常の楽しげな顔はあまり見られなくなった - 15名乗るほどのものじゃないよ~25/01/12(日) 11:43:21
思い出したはいいけど過去すぎて別人じゃんってなってるのもある
無理に笑う必要もなくなったという側面も
ふらっと現れてふらっと去っていく者です。NPCとしてご自由に - 16名乗るほどのものじゃないよ~25/01/12(日) 12:07:14
“鎖条の城”
彼女の新しい異名であり、国。
異界の中に隔離されていて、本人たちは気づかないが定期的に移動している
幽霊の少女にとってはただの避難所なのでお前らさっさと別の定住地に移れと思っている
国民がここに帰属意識を持っている気持ちは伝わっていない
法律――というより、犯罪の管理方法は呪いを用いている
“盗まない。暴行しない。騙さない。強要しない。不正しない。”
これを契約で誓わせることで、一時避難区画から居住地である二次非難区画に移動できる。
この“避難所なんだから面倒な手続きいらないでしょ手を煩わせないで”
という態度が透けて見える簡素な法律は盟約と呼ばれ、それでも安全で、酷く楽だった。 - 17彼方の魔族◆o4H3Dx3iss25/01/12(日) 13:52:38
『移動都市』
セントラリア王国とグロワール帝国が共同で開発を行った新時代の都市形態の一つ。
“竜が牽引する浮遊都市”とでも言うべき代物で、竜を育てる技術が以前より発達していたセントラリア王国が地上の深淵化によって得られた強大な竜種を調教し品種改良する事で“巨竜”を生み出し、其れにグロワール帝国の魔法技術によって建築される軽量化と浮遊化を施された都市構造を牽引させている。
地上の深淵化に伴うエクメーネの縮小より“天空地域を開拓した方がマシ”という事で開発された都市設計であり、また一箇所に留まり続けていてはジリ貧の防衛戦を継続せざるを得ないという判断より音速で大陸上空を航空し続けている。
(※天空が魔境でも深淵化した地上はもっと魔境になっているので国家単位で深淵素材を解析して設計された都市形態ですわ〜!)
(※必要は開発の母なので本スレ時空では実現されないだろう航空技術が発達している、みたいな想定ですわ!)
(※ダメでしたら衝合送りにして下さいませ〜!) - 18棺持ちのゾンビ◆PETEOB6gKw25/01/12(日) 14:52:16
『"メアリー・スー”』
地上の深淵化に合わせ地上、あるいは個人達に封印された物が暴走し解き放たれた実例のうちの一つ
遥か古代にありとあらゆる存在、神格も魔物も人からも寵愛を受けていたその女性
棺の中にて魂として眠っていた彼女が目覚め、一つのコミュニティとしてそこに存在している
ありとあらゆる存在から愛される、それは深淵となった地上そのものも例外ではなく彼女が住まうその地は『愛』により一応の平和と秩序が保たれている
……が、彼女を巡っての争いと彼女自身の『悪になりたい、嫌われたい』という願望により周囲にも混沌を振りまく動く災害となっているのが現状
唯一彼女に対して怒ってくれる『片割れ』がおり、その片割れが怒ったりたしなめているときだけは深淵化した地上の中でもトップクラスの平和が訪れる…のだが、その片割れ自身は不定期で長い眠りについてしまうのでやはり平和は長続きしないようだ - 19二次元好きの匿名さん25/01/12(日) 16:41:18
【深緑海域】
原生生物
深淵苔玉に大量の エサ と脅威らしい脅威の居ない土地と時間を与えた結果。
かつての深淵でも似たような光景は稀に発生したが、そちらでは仮に大量繁殖したとしても深淵勢か深淵の他のモンスターかの手により早急に殲滅されていた。だからこそ、大陸一つを呑み込むような大繁殖を起こしても「その先」へと至る事は無かった。
世界に深淵の環境が侵食し始めた頃。地上に深淵苔玉に対応できる……対応する余裕のある存在は、居なかった。深淵苔玉以上の脅威が他に地上へ進出している中、人類はそちらへとリソースを注ぎ込まざるを得なかった。
深淵苔玉を殲滅し得る深淵の生物たちは人類の手によって抑え込まれ。深淵苔玉を殲滅できる人類側の存在もまた、深淵の生物達の対処へと回されていた。苔玉が放置される状態が、ほんの一時的にとはいえ作り出されていた。
そして、それだけの時間があれば充分だった。最寄りの海へ辿り着き、そこで海を海底まで埋め尽くす程まで増殖し、殺した現世生物や海水、地脈の魔力を元に更なる成長と進化、適応を進めた。
気付かれた時には既に手遅れ。無限に近いリソースと悍ましいまでの数と質の力を手にした苔玉は、いつしか深淵の猛者共とも張り合える程の巨大勢力にまで膨れ上がった。
現在は海へと進出した「他の深淵の猛者共」との苛烈な争いを繰り広げており、縮小と拡大を常に繰り返し続けている。
(※これと言ったライバルや競合相手の存在しない環境で莫大なリソースを手にした結果、苔玉がコロニー化してどえらい事になった物。人間でもキッカケがあれば深淵勢とかになれるんだから、基礎スペックからして深淵でも通用する深淵苔玉にキッカケを与えたらヤバい事になるよね!) - 20声無し◆OP4l0rktr.25/01/13(月) 22:33:32
声無し
種族:エルフ(シルヴァの民)
性別:女
年齢:62+地上深淵化からの年数
孤独なる元シルヴァンディア女王。ダンスレ本編世界線と同様の経緯を経てシルヴァンディアにたどり着き、女王として即位したのちに地上の深淵化に直面した
現在は本人も旧深淵勢寄りの深淵勢として人類集住地域の外側、人類の生存不可能区域を放浪しながら比較的凶暴でない深淵勢・旧深淵勢と交流したり集住地内の人々が必要とするものを収集したりして生活している。
数多の国民が深淵と化した環境の犠牲になり、少数の優れた力を持つ臣下を中心に王城を最後の砦として封鎖したものの深淵クラスの怪物にリソースを削られ続け、最後には周囲の環境に適応した野生の狂人や危険団体によって蹂躙されてシルヴァンディアは滅びた
声無しは地位も財も愛した民も全てを失い、足止めに臨む最後の臣下を見送って蝕まれゆく王城から逃走した。傷つき疲弊しむき出しの命ひとつのみが残った状態でも声無しは腐らず折れず狂わずに善良さと優しさを保って生き延びている、むしろ涙の数だけ強くなったひとかどの女傑 - 21祀り香◆UwIgwzgB6.25/01/15(水) 14:15:10
- 22彼方の魔族◆o4H3Dx3iss25/01/15(水) 15:05:10
- 23祀り香◆UwIgwzgB6.25/01/15(水) 15:45:53
- 24彼方の魔族◆o4H3Dx3iss25/01/15(水) 16:17:58
(※コレはわたくしの無知もあるのですけれども、旧セントラリア領としては兎も角『避難所』としては悩ましさがあるラインですわね………………)
(※主に人口の問題と想定される危機の問題ですのよね。
“都市”なので少なくとも万人単位の国民を収容していると思うのでそれだけの人数を抱え切れるのかという問題と、
>>17の通り音速で大陸上空を航空し続けているような『移動都市』が緊急状態になるような規模の戦力に対しても有効な戦力を有しているのならば、そもそも『移動都市』に匿われる必要性があるのか?という部分ですわね。
具体的に言えば、音速以上の速度で航空し“巨竜”も撃墜するようなモンスターに対処できるのなら『空の防衛を不得手として』という設定とわたくしが矛盾させてしまわないかという杞憂ですわ)
- 25祀り香◆UwIgwzgB6.25/01/15(水) 16:53:40
- 26彼方の魔族◆o4H3Dx3iss25/01/15(水) 17:07:30
- 27祀り香◆UwIgwzgB6.25/01/15(水) 17:39:19
- 28ある探究者の述懐25/01/15(水) 19:33:30
「おかしいと思わない?」
彼女は手始めにそう切り出した
「はぁ………なにがですか?」
彼女が過程を飛ばすのはいつものことだ、根気をもって尋ね返す
「……現状だよ。深淵が溢れて来て、天空に移住してるこの現状〜」
そりゃまあ、おかしいと言えば全てがおかしい。
だって深淵が溢れて来たなんてこと自体がおかしいし、天空が相対的に安全だなんて事態もまたおかしいわけだ
だから、また尋ね返すしかなかった
「そりゃおかしいでしょうよ。でも、じゃあどこがおかしいんすか?」
「どっちもおかしいですけど、それは前提でしょ?」
「まさかあんたが真面目腐った顔で、愚痴を言いに来たわけじゃあないんでしょう」
その言葉を聞いて、彼女は深く溜息をついた
そうして、噛み砕くように話を始める - 29ある探究者の述懐25/01/15(水) 19:34:18
「……天空ってさ〜、どうして危険だったんだっけ」
「ええ、そりゃ古龍がいるから……うん?」
「ちょっと前までの深淵の最前線は〜?」
「古龍の棲家………っすね」
「おかしくない〜? ここが逆転するの〜」
「そりゃ、おかしい……っすけど。じゃあなんで?」
言われてみればその通り。天空の古龍と深淵の古龍の力量が違うとか、天空も深淵と同じように古龍の棲家は限られてるかもとか……言いようはいくらでもあるだろうけど
湧いてくる疑問は、どうしてそうなるかだ
「……わたしが思うに、さ。というか現状、間違いなくそうなんだけど」
「天空は深淵になってない。でしょ〜?」
それはそう、だから人間がここで暮らせているのだろうし - 30ある探究者の述懐25/01/15(水) 19:34:35
「だからきっと、古龍みたいな強大な生物は今は地上の方を好むんだよ。他方で天空に、他方で深淵にわざわざ住んでたように」
「ふつう好き好んでそんなとこ住まないでしょ〜?」
「古龍だけじゃない、空を飛べる深淵生物はごまんといるのに、この天空まで易々と飛んでこれる力もあるのに、あいつらは来ない。天空は深淵になってない。」
「きっと…‥いや必ず、理由がある。答えはあるはずなんだよ!」
「………そういうこと、っすか」
ああ。今まで通りの天空であれば、平然と住めるわけがない。
きっとみんな地上に行ったのだ、深淵となった地上に。
そして深淵が地上に溢れた今、天空も安全なままという道理だって立たないはず……だが、深淵生物は天空に来なかった。
そして、天空は深淵になってない。メチャクチャな法則は生まれていないし、そこらから危険生物も湧き出さない……だから、今人類は無事なのだ - 31ある探究者の述懐25/01/15(水) 19:35:17
「そういうこと。で、話はこっからが本題なんだけど〜〜……」
にやっと笑って彼女が切り出す。
……つられたように、ワクワクしてくる自分がいた
「解明、できるんじゃない?」
「どうして空に来ないのか、どうして深淵を好むのか、その違いがわかれば」
「……深淵の領域が天空に届かない理由がわかれば、深淵を退ける理由のすべてがわかれば」
「そして〜〜……深淵、旧129層よりもっと奥……130オーバーから地上にやってきた龍がいた!」
旧時代のランカー、滅龍覇槍。あの噂は本当だったのか……?
本当に、鍵があるかもしれない。全てを解き明かし……
「深淵を再び地底に退けて、地上を取り戻す方法だって!」
──本当に? - 32ある探究者の述懐25/01/15(水) 19:35:42
希望と、諦観が同時に湧き出す。
できるはずだ、できるはずがない。
……方法は見えているはずだ。けど、見えたとして星に手を伸ばす手段なんて……あるのか?
「……できるんですか、そんなこと」
「──やるんだよ! やらなきゃ、そうでしょ〜〜!?」
「本当に欲しいものがあるなら、現状に妥協なんてしてないで必死にやらなきゃ!」
………ははっ、そういやこの人、まとも扱いされてるけど……"あの"旧深淵勢(オールド・アダプター)の1人だったな。
「──ね。きみならわかってくれると思ってたよ」
けれど……こんな人と話に付き合ってる俺も、実は案外同類なのかもしれない - 33ある探究者の述懐25/01/15(水) 19:36:13
「……そりゃ、ここまで言われちゃあ……可能性を魅せられちまったら、………諦めきれませんよ。」
「……でしょ〜〜〜?! あははは〜〜!」
なんて、残酷な人だろう。人を地獄に誘い込んだ自覚があるのかこの人
……そっち側は、今も昔も地獄の住人でしょうが
「ほんとさ〜〜やっと協力者が見つかってよかったよ〜〜 うふふふ〜〜」
楽しそうに笑う。この人のこんな顔……初めて見たな。
けど、俺もつられて笑っちまう
「みんなわからずやばっかでさ〜 危険だ〜〜とか今の安全を捨てる気か〜〜とか」
うん?
「現状維持でなんとかなると本気で思ってるのかな! 深淵がそのうち天空に届くかもとか考えないわけ!? そのためにも研究が必要なのに〜……!」
あの、"鎖条の城"さん?
「キミもそう思うよね!? もう日和見主義が通るような状況はとっくに過ぎてて〜……」
あ、この人本当に愚痴言いに来てたんだ。
なんて……堰を切ったような言葉の洪水が耳から耳にながれていくのを感じながら、思わず苦笑するのだった - 34シズク◆nn8qcwj2l.25/01/15(水) 20:56:42
【カンディード】
主に旧セントラリア領土で活動する、人類の復興を目指す組織。組織の成り立ちには謎が多いが、旧セントラリア政府関係者と冒険者ギルドの一部有力者が中心創設メンバーと見られている。
活動内用は主に①人類居住域同士を繋ぐ安全なインフラの設立②居住域における暴徒及び危険団体の鎮圧③孤立した各冒険者ギルド支部との接触及び関係者の再招集
現在計画の10%が完了したらしい - 35祀り香◆UwIgwzgB6.25/01/15(水) 21:48:02
天空混沌山村カンミ・ヴィレッジ
転生洞窟や飲食料品ダンジョン、山やかんわ湖の正体である衝合してきた古代文明の宇宙船としての機能を補填・復活(宇宙航行は不可能)させ、宙に浮いたカンミ村。
地上の脅威は退けられたとは言え流石に防衛力が足りず、現在は>>17の『移動都市』の一つの中に収めてもらっている。
防衛のために《祀り禍》によって『トンチキハンターしか通れない結界』を敷かれたため、更新のため超音速パンケーキなどのトンチキモンスターを総出で狩るという行事がたまにある。
なお、この世界線には《甘き異牙》たちや《亡国女王》《印鑑御手》《不絶の緑》《自販神》等は存在しない。
- 36二次元好きの匿名さん25/01/15(水) 22:17:29
『石壁館』
セントラリアの僻地に存在する建造物、及びその周辺地域の通称
中心部にある街一つ分程もの面積を持つ巨大な石造りの館とその周辺に存在する集落、そしてそれらを囲う石壁からなる
都市神の権能による石壁と、外から押し寄せる"害あるもの"を焼き尽くす白炎によって護られている
兵力に関しても、深淵環境での生存を可能とする実力者達を抱えている
外部からの避難民の受け入れにも積極的な勢力
その地は、世界の深淵化以前はヴェルローと呼ばれていた - 37二次元好きの匿名さん25/01/15(水) 22:35:10
『館主』
種族:神格
性別:女
年齢:不明(外見は20前後)
『石壁館』の指導者であり、『管理官』達の長
都市神の神格に外星の神格級存在の力、『人の想いを力に変える』変異固有スキルを持つ
世界の深淵化が進む中突如として『管理官』達を率いて現れ、逃げ遅れた人々を石壁館に受け入れた
人格はまさに理想的な指導者であり、希望を配る者
無辜の人々のためならば己が存在の一片まで焚べることを躊躇わない聖者
少なくとも、そのように見える
真偽は不明だが、大衝合を起こせる程の魔力を生み出す二種の魔石を有する、という噂もある
『管理官』
『館主』の手足となって働く『石壁館』の官吏、兵士達
一様に白のローブに身を包み、顔を隠している
背格好や声からして、みな年若い女のようだ
この他にも『館主』自ら招聘した冒険者達がおり、主に生存領域の開拓と避難民の保護を担っている - 38二次元好きの匿名さん25/01/15(水) 22:40:49
- 39シズク◆nn8qcwj2l.25/01/16(木) 00:52:43
まあ要するにブリッジズ+ディビジョンです
- 40SS『更夜城』25/01/18(土) 21:10:01
【――――夜の空よりなお黒く、一羽のカラスが天を渡る。】
【眼下には、月光に染まる蒼い世界。】
【かつて在った、村々の人の営む灯は消えて、燻る硝煙すら絶えて久しい。】
【水底にも似た、静寂の世界。】
【カラスは一路、虹の帳に覆われた、塔の街へと飛んでいく。】
【淡く輝く光の幕を通り抜け、街の中へと入り込む。内側からは虹は見えず、遮る物なき月光が、街の様子を照らし出した。】
【そこに在ったのは、生々しい災禍の傷跡。】
【美しい石造りの街並みは、ところどころ崩れ、焼け焦げ、修繕もされず放置されている。】
【大路に転がる瓦礫すら、撤去する余裕もないのか、ただ乱雑に道の端に除けているのみ。】
【無事に見える建物も、その多くに明かりは見えず、息絶えたように沈黙していた。】
【やがてカラスは一際強く羽ばたくと、数少ない明かりの一つ、皇宮の一室へと滑り込んだ。】 - 41SS『更夜城』25/01/18(土) 21:10:54
【会議の最中だったのだろう。室内には多くの者が詰めていた】
【円卓を囲むその顔ぶれは、年配の者が半分、年若い者がもう半分。】
【皆、災禍を生き延び、今のグロワールを支えている廷臣達だ。】
【カラスは臣下達の視線を意に介さず、円卓の最奥、自らの主たる黒髪の青年の腕に舞い降りた。】
「良く戻った」
【青年は腕に止まったカラスの目元を、軽くくすぐる。】
【有るか無しかの夜風に吹かれ、青年の白いローブが小さく揺れた。】
【金糸の刺繍が施された純白のローブは、この国で最も高位に在る者の証だ。】
【それは深淵の侵食により、国体が崩壊した今も変わっていない。】 - 42SS『更夜城』25/01/18(土) 21:11:54
【皇帝たる青年は、カラスの足に嵌まっている銀の足環を指先でなぞる。】
【一拍置いて、光る文字列が空中に投影された。】
「第六連隊のノースポール准将からだ」
【素早く文字に目を通し、皇帝は言う。】
「フランキスカは壊滅。生存者も発見できなかったそうだ」
【言い終えると同時に、広間に幾つもの溜め息が漏れた。】
【深淵侵食からこちら、方々に探索の手を伸ばしているが、未だ朗報は聞こえてこない。】
「南西部は駄目かも知れんな……」
「諦めるのは早計だろう。交信塔はどうだ?」
「変わりありません。一月前のエンデルリア辺境伯との通信を最後に沈黙しています」
【災禍の影響は、直接的な被害に留まらない。】
【深淵の濃密過ぎる魔力と、異常化した時空間により、魔導を用いた通信網や、転移門の類は軒並み機能を喪っている。】
【帝国は二重の意味で引き裂かれたと言って良い。】 - 43SS『更夜城』25/01/18(土) 21:13:24
「いっそ第六連隊には、このまま南下してもらってはどうですかな? ドラグレスの竜人達なら生き延びている者もおりましょう」
「確かに。あの連中がそうそうくたばるとは思えん」
【むしろ良い獲物が涌いたと我先に狩りに行きそうだ、と壮年の男が言うと、忍び笑いが広間に満ちた。】
「面白い案だが、今は止めておこう」
【答える皇帝も、少し苦笑する風だ。】
「第六連隊には既にかなり無茶をさせている。これ以上の負担は掛けたくない」
「むぅ、補給路の策定もままならない遠征ですからなぁ」
「ここらが潮時、ですか」
【強大な魔物が跳梁し、異常極まる時空間が入り乱れる深淵の環境では、ただ国内を探索するだけで大事業だ。】
【遠征にはミルトゥールに滞在していた冒険者にも協力してもらっているが、それでも少なくない犠牲が出ている。】 - 44SS『更夜城』25/01/18(土) 21:14:35
「補給と言えばだ、物資の残量はどうなっているのだ?」
「芳しくありませんね」
【若い官吏が顔をしかめて答える。】
「何せ供給がないのですから、あれもこれも減っていく一方ですよ。特に食糧、これは早急に手を打たねば不味いかと」
【都市というのはそれ単体では成り立たない。
密集した人口を養うに足る食糧を、常に外部から送り込まねばならないのだ。】
【十分な量の食糧の生産地と、それを運び込む交易路。】
【幾ら帝都を強固な結界で覆ったところで、それらを失くしては干上がるのも時間の問題である。】
「それについてだが、一つ腹案がある」
【皇帝はそう言うと、円卓に置かれた地図の一点を指し示す】 - 45SS『更夜城』25/01/18(土) 21:15:22
「ミルトゥールの南に、比較的環境の安定したエリアがある。侵食以前は農園や牧場が点在していた地域だ」
【地図の中央付近、帝都の南にあるなだらかな丘陵。皇帝はそこにペンで印を付ける】
「これらを復旧・再開発し、食糧生産に充てる。人口の減った今のミルトゥールなら、支え切れるだろう」
【些か皮肉な話ではあるが、と皇帝は結ぶ。】
【人口の大半を失う惨禍は、人的資源を大幅に削ったが、一方で備蓄の消費を鈍化させていた。】
「確かに……それができれば解決はしますが」
「比較的安定しているとは言っても、深淵の環境でまともに作物が育つでしょうか?」
「可能だ。実例がある」
【不安がる諸侯に、皇帝は自信をもって断言する。】 - 46SS『更夜城』25/01/18(土) 21:16:24
「実例ですか?」
「ああ、無限牢獄の深淵で大豆畑を作っていた男がいてな。俺も結界などで手を貸していたから、少しばかり心得はあるのだ」
「大豆畑を? わざわざダンジョンの深層で、ですか?」
「それはまた……奇嬌と言うか奇特と言うか……」
【正直、意味不明な話である。諸侯の困惑もむべなるかなだろう】
「まぁ、そうなのだが。今はそれが役立つのだから、世の中は分からないものだ」
「ええまぁ……とにかく、農作は陛下の知識で問題ないと。そうなると問題は魔物ですね。」
【深淵侵食で地上に跋扈するようになった強力無比な魔物達。】
【単体が災害に等しいそれらは、目下最大の障害となっている。】
「幾つか案はあるが……最も現実的なのは結界の拡張だろうな」 - 47SS『更夜城』25/01/18(土) 21:18:03
「結界と言うと、このミルトゥールを覆っている結界ですかな?」
「そう、先帝ルイツが余命と引き換えに招来した、神格級存在〈イリソフィート〉の異相結界。これを予定エリアを覆う形で拡張する」
【皇帝は地図にペンを走らせると、帝都を丸く円で囲む。そして更にその円から線を引いて、南の丘陵地帯を大きく囲った】
「拡張には結界を媒介する〝楔〟が必要だ。これを目標エリアに打ち込む。予備含め七つもあれば充分だろう」
【皇帝は黒曜石のような半透明の黒い楔を取り出し、諸侯に見せる。】
【楔には微細な魔紋が刻印されており、それが光を乱して虹の光沢を放っていた。】
「これは術式の検証に使用したミニチュアだ。実際はもっと大きな物を使う事になる」
「となれば、設置には工兵の力が要りますかな」
「そうなるな。調整に魔術師も同行させたい。無論、護衛の隊も要るだろう」
「なるほど……ところで陛下」
「……なんだ?」
【嫌な気配を感じ取って、皇帝は少し身を退く】 - 48SS『更夜城』25/01/18(土) 21:20:37
「結界拡張の検証を行ったとの事ですが、よもや結界の外に出てなどおられますまいな?」
「ああ、いや……仕方ないだろう? この術式の調整は俺にしかできないのだから」
「だとしても、そう軽率に危険を冒されては困ります。もっと御身を慮って頂かねば」
【渋い顔で捲し立てる老宰相。皇帝は曖昧に返事をするが、収まる様子は見えない。】
【見かねた諸侯の一人が苦笑混じりに仲裁に出た。】
「まぁまぁ宰相殿、今は陛下の計画を聞きましょう」
「む……そうですな、今は」
【後でまた言われるのか、と皇帝は少し嫌な顔をしたが、概ね自業自得なので助け船を出す者はいなかった】
「……話を戻すぞ。設置する〝楔〟は最低四つ。予備込みで7つと考えている。今はネムストク侯爵の指揮の下、魔術師ギルドの者達で製造中だ」
「かの刻印の魔術家であれば適任でしょうな」
「〝楔〟の完成次第、設置に入りたいが、その前段階としてやって置かねばならない事がある」
「エリア内の魔物の掃討、ですね」
【若い貴族の言葉に、皇帝は頷く。】
【内部に魔物を残したまま結界を拡張すれば、自ら脅威を内に引き入れる羽目になる。】 - 49SS『更夜城』25/01/18(土) 21:21:37
「幸い、範囲内の魔物は多くないと第六連隊からの報告で分かっている」
「そうは言っても深淵の怪物でしょう? これは骨が折れまするぞ……」
「だが、やらねばなるまい。引きこもっていたところで行き着く先は飢え死にだ」
【皇帝は円卓に座す諸侯諸官を見渡して言う。】
「総指揮は第二連隊長が執るとして……索敵と哨戒には竜騎士隊を使うつもりだが、ベルゼノリス卿、どうか?」
「再編は済んでおります故、可能かと」
「グランツシュタイン卿、貴公の手勢には結界設置の護衛を頼みたい」
「拝命致します」
「後は〝楔〟の調整を行う術師だが……」
【皇帝はそこで少し言葉を切って、小さく笑う。】
「俺が行く、と言いたい所だが、流石にこれ以上宰相殿を怒らせるのも考えものだ。ネムストク侯に魔術師ギルドの人員から推挙してもらう」
「当然ですな」
【仏頂面の宰相がそう言って、諸侯達は少し笑った。】
「〝楔〟の生産が終わり次第、実行に移る。各々、準備を進めておいてくれ」 - 50SS『更夜城』25/01/18(土) 21:23:06
【無人となった会議室で、皇帝は一人息を吐いた。】
(差し当たってはこれで良い……しかし、疲れたな)
【慣れない政治の場にあっては、どうにも疲労を隠せない。】
【深淵侵食のあの日、皇宮の内側から突如涌き出した深淵の魔物により、宮内は甚大な被害を被った。】
【現職の大臣は多くが死に、今国を支えている者の多くは、急遽役職を繰り上げられた官吏達だ。】
【皇帝もまた例外ではなく、折り悪く式典に参加していた皇族達は、幼子を遺して全滅した。】
【重傷を負った時の皇帝は、自らの命と引き換えにグロワールの秘奥たる大魔術を起動。帝都の護りを遺して眠りについた。】
【……かくして、政治の場から遠く離れていた今の皇帝にお鉢が回って来た訳である。】 - 51SS『更夜城』25/01/18(土) 21:23:39
「彼等には感謝しなければな」
【会議に参加していた廷臣の中には、たまたま帝都に滞在していて、領地に帰れなくなった領主やその親族もいた。】
【彼等は皆、グロワールの為に尽力してくれている。】
【本音を言えば、今すぐにも領地に戻って安否を確かめたいだろうに。】
【政に疎い皇帝が、どうにかやってこれているのは彼等を含め有能な廷臣達の賜物だ。】
(大丈夫だ、彼等がいるうちは)
【被害は深刻で状況は未だ予断を許さないが、それでも国は動いている。】
【沈む事なくこの危機を乗り越えるだろう。】
【少なくとも、皇帝はそう信じている。】 - 52SS『更夜城』25/01/18(土) 21:24:52
「グロワールは大丈夫だ。そちらも、どうにかやっているのだろう?」
【開け放たれた窓の向こう、北東の空を見上げてそう独り言ちる。】
【今は遠い空の下、きっと無事でいる筈の友へと。】
【――夜は黒々と更けるばかりで、夜明けの色は未だ見えない。】 - 53SS『更夜城』25/01/18(土) 21:27:54
〈結界都市ミルトゥール〉
深淵侵食の折、皇帝ルイツ・ド・グロワールは命と引き換えに神格級存在〈虹輪の蛇、イリソフィート〉を招来。
その力を以て、都市全域を異相結界で覆った。
以降、ミルトゥールは皇帝ないしその信託を受けた者の許可無しには何者も出入りできない結界都市となった。
侵食前に比べて激減したものの、それでも世界有数の人口を抱える巨大コロニーの一つである。
〈フィリップス・ド・グロワール〉
種族:人間
性別:男性
年齢不明
結界都市ミルトゥールを守護する、グロワールの現皇帝。
貴族諸侯と魔術師ギルドの残党を束ね、深淵の侵食に抗い続けている。
自身もまた傑出した魔術師であり、深淵の環境に対しても、深い知見を持っているらしい。
外見は二十代後半に見えるが、実際齢は不明。
長く政治の場から離れていたが、僅かな幼児を遺して他の皇族が全滅したため、急遽皇帝の座に着いたという。 - 54二次元好きの匿名さん25/01/18(土) 21:31:26
以上!
更夜城は深淵侵食が起きて数ヶ月~半年ぐらいのイメージ
比較的初期のお話です
貴族諸侯の名前を御貸し頂いた方々、この場を借りて感謝の意をお伝え致しまする…… - 55彼方の魔族◆o4H3Dx3iss25/01/18(土) 21:43:59
(※わぁ、此方こそありがとうございますわ〜!
わたくし率先して危機に対応する高貴な貴族とても大好きですわ!!!!!!!!) - 56魔刀剣士◆BuOGBplkzY25/01/18(土) 21:54:20
ありがとうございます!
ソードマスターたちもお役に立ててもらえてるようで嬉しみ……!
この危機的な状況の中で人間が結束力で抗う光景……尊い…… - 57〈斬糸〉◆7Bdf1D7E5.25/01/18(土) 22:04:29
ありがとうございます
こう……会議室の一幕にすごくリアルな緊迫感があって、抜き差しならない追い詰められた状況と、それでも出来ること全部やって国を護ろうとする貴族達の心情が伝わってきました - 58二次元好きの匿名さん25/01/18(土) 22:13:19
好評ありがとうございます
未曾有の危機に際して各々秀でている面を活かしてやれる事を精一杯やっております
ちなみに割と空気が明るいのはエンデルリアと連絡が取れた事が一因です
連絡は途絶、何処へ行っても壊滅していて「これミルトゥール以外滅んだのでは……」と絶望的な雰囲気になりつつあった所に
短時間とは言えエンデルリア辺境伯と交信が取れて持ち直しました
たぶんエンデルリア魔術学院と辺境伯が頑張ったんじゃないかな……? - 59竜血喰らい◆uPjPcgD1TZK325/01/20(月) 22:33:13
ぬわーっ!ドラグレスの話題が出ているーっ!嬉しいーっ!
簡潔だからこそか知性を感じさせる表現でテンポよく会議が進んでいく様子がまさに”有能”という感じですな…未だ重苦しい状況でもユーモアを交えられるところにもそれが伺えて…いっそ子気味良さすらあります
良い作品かと!
…ドラグレスの状態について描いてみようかしら? - 60祀り香◆UwIgwzgB6.25/01/23(木) 16:02:24
緊迫した雰囲気の会議…戦況も相まってもの凄い臨場感でした…緻密な描写も凄い…!!!
【二つ名】《真実点き》《祀り禍》
【性別】女
【種族】女神
【年齢】見た目は乙女(15〜24歳くらい)
【身長】高い
【体重】不定
【容姿など】
黒髪ロングストレートに妖しいが光が消えた翠眼、ミステリアスで退廃的な雰囲気と惹き込まれるような美しさ、均整な肢体を持つ背の高い乙女。
大人びた美少女にも美女にも見える年齢不詳の容姿だが、若いという印象は共通する。
大体は色褪せて擦り切れたゴスロリドレスを基準にその場に適した格好になり、髪型や髪色、体型や身長などが変わることも。今は亡き有識者曰く着痩せするタイプ。
一人称は基本「私」、二人称は「少年(少女)」、「君」「貴公」
「〜たまえ」「〜かね?」「〜かい?」「〜したまえよ」などの口調、古風な言い回し(コーヒー→珈琲、ガス→瓦斯など)を好む。
【性格】
かつては開放的で自由奔放、気まぐれでマイペースな一面もあった。しかし深淵浸食によって親しい者々を亡くしまたは離れ、さらに住んでいた屋敷も失って元々の趣味の8割位も困難なため心を病み、退廃的で厭世的な性格へと変化している。
カンミ村の中に洋館を建てたが、人付き合いは最小限に外や地上には分身を多数派遣、本人も結界更新の時以外はほぼ地上へと降りている。
趣味は他者とのたまの交流と観察、読書やスクロールやゲーム、魔術・呪術・錬金術研鑽や魔導具製作、深淵モンスター退治、救助活動、研究。
ズボラさと真面目で世話焼きな一面は残っているようで、屋敷の中や客人を迎えたり手当てや救助をする時の丁寧さや微笑みは変わらないという。
好きなものは苺大福、ハニートースト、牛肉、ドライフルーツ、干し芋、野良リヴァ丼等。 - 61祀り香◆UwIgwzgB6.25/01/23(木) 16:10:59
【経歴】
異世界から衝合で来た『生と死と言霊の女神』が、魔導粘菌製の量子頭脳を持つ魔導人形に宿ったモノ。無数の並行世界や異世界の情報が流し込まれたが神格を保ち、影響も完全に制御中。
カンミ村が宙に浮く際に防護結界を張り、本人は魔境と化した地上に降りて分身と共にモンスターの退治や救助活動をしている
エネルギー系統等のシステム以外は武器も含めてほぼ生体組織に置き換わった。呼吸は必要ないが真似はしており、飲食(口から繋がる魔導錬金炉で100%吸収)、睡眠等はする。不老で寿命無制限、髪や肌や粘膜などの老廃物は出ず、体表面の汚れも吸収され清潔を保つ体質。
攻撃に触れて消滅したと思ったら灰が集まって動き出した、持っていた冒険者ブロマイドから出てきた、服装を七変化させていた、触れた者に服や鎧を与えた、幾千の武器を出して発射した、同時に複数の場所に居た、髪や目が橙色に輝いたと思ったら相手が萎びて融解したなどの逸話がある。
【能力】
《不死》
神格によって肉体や神体や魂等が消滅しても灰になり、そのまま行動可能。また、自身に関係のある写真や絵や文章や演技や記録などを媒体に自己同一性を保ったままリスポーン、もしくは触れた者と一緒に転移できる。
《爛禍の女神、マツリカ》
腐食を越えて呪いに近い爛禍属性の形態。生死の権能を活用し、波や花弁状の爛れる神力で相手を削る。細かい調整も可能。
《女神の加護》
自らが定めた領域に結界を張り保護する技。村とその周辺でやっとの範囲だが、言霊の権能によって結界を通す条件を設定することができる。カンミ村の場合は『トンチキハンター』、珍奇なモノを狩る者以外は通さない。
《真実点き-まことつき-》
その身に封印されし「並行世界や異世界や現世界線(この世界線)のどこかからの莫大な情報」を支離滅裂な文章や謎の文字、記号などの羅列等として流し込み生気を吸収するドレイン技。相手は膨大な情報により自然に火が点き、燃え融ける。声の届く範囲ならば有効。発動時は瞳や髪等がマグマの如き橙色に輝く
《念力・浮遊》
服を含む自身や触れていたモノを浮遊させ、音を優に越えるまでの速さで自在に操れる。
《服装変更・分身》
自身や触れた者の服(アクセサリーなども含む)を自在に変更できる。装備や武器も可能。また本人と同等の分身も出せ、経験は全て本体にリアルタイムフィードバックされる。 - 62二次元好きの匿名さん25/01/23(木) 19:01:57
このレスは削除されています
- 63シズク◆nn8qcwj2l.25/01/23(木) 19:02:56
【団員求厶: 組織拡大及び極光調査団の設立に伴う人員補填】
我々カンディードは、世界復興の計画において次なる段階に入った。それに伴い「旧深淵」に立ち入って、今我々が対峙している深淵侵食についてのより深い知見を収集する「極光調査」を開始する事が決定された。危険な地での現地調査を行うためにも、我々がこれまで行ってきた復興活動をより確かな物にするためにも、我々は新たな同胞の参加を心待ちにしている。
募集要項
職種:調査員
勤務地:無限牢獄最下層域旧深淵
業務内容
- 旧深淵に赴き、現地の状況を詳しく調査・分析する
- 調査結果を報告し、今後の復興方針に活かす
- 深淵侵食に関する有用な情報を収集し、人類に役立てる
応募資格
- 旧深淵勢、ないしは旧深淵に出入りした経験がある方(優先)
- 最低でも深淵化した地表で単独生存できる戦闘力を有する方
提供するもの
- 危険手当を含む報酬(通貨の種類、或いは現物は当人の希望に合わせる)
有用な情報の募集
我々は調査員として活動するだけでなく、関連する有用な情報の提供も歓迎している。有用な情報を提供していただいた方には、懸賞金を支払う用意がある。
(通貨の種類、或いは現物は当人の希望に合わせる)
人類の復興に共に貢献する同胞を、我々は探している。我々カンディードはキミを必要としている! - 64祀り香◆UwIgwzgB6.25/01/26(日) 18:05:55
- 65シズク◆nn8qcwj2l.25/01/26(日) 18:18:51
- 66シズク◆nn8qcwj2l.25/01/26(日) 18:20:55
一応描写に乗っていただいた人の数次第でSSを投下していく予定です
- 67名乗るほどのものじゃないよ~25/01/26(日) 18:33:02
- 68祀り香◆UwIgwzgB6.25/01/26(日) 18:42:39
了解しました!!!では……
「おや…………これは……?」
【分身と本体による救助活動の間、物理的掲示板の前。そこらでとれた果実を片手に祀り禍はチラシに目を留めた】
「ようやく……目処が立ったようだ。」
【口の端を吊り上げ、笑みを浮かべる擦り切れたゴスロリドレスの女】
【そのまま果実を一齧り、咀嚼の合間に考えを巡らせる】
「大規模な調査だ、彼の地を目指してみる価値は、あるかもしれないね…」
【芯ごと噛み砕き、女は背筋を反らして伸ばす】
「この依頼、私"達"が受けよう。」
【瓜二つの分身を二、三体顕現させ、一つ頷くと屋敷へと転移し準備を開始する】
「─────それにしても、かつて目指し…ついぞ辿りつけずに来たものが作戦の名称とはな…皮肉なものだ。」
【苦笑とともに、荷物の紐を締めるゴスロリ】
「良き極光のあらんことを────なんてね。」
【最後に言ったのは、果たして何年前であったか……
褪せた翠眼に、再び火が灯った】
- 69二次元好きの匿名さん25/01/26(日) 19:24:14
このレスは削除されています
- 70流浪白刃◆BuOGBplkzY25/01/26(日) 19:31:42
『目を付けられているな』
【小柄な少女が隣にいる青年に手を重ねると、その身から精神そのものとも言えるエネルギー、ともつかない概念的法則が放たれる】
【――その瞬間、“地上の視界すべて”は圧殺された。】
『真威解放:天上天下唯君戴天(すべて、ただきみのためのそら)』
【本人の力と同等の"圧力"を一帯に発生させる、ただそれだけの力。】
【けれど、その怪力こそが空に飛ぶすべてを叩き落し、地上にいるすべてを圧し潰す】
【――その景色を、空中で、地上で平然と見る、もうひとりの少女と青年がいた】
「いや〜〜☆ やっぱこれ容赦ないね〜〜」
『よせ。私も恥ずかしいんだ……自分の本質がこんなに淺ましいとは』
【小手を翳して周囲を眺める少女に、照れたように口を尖らせなから返す】
「ははっ、ここまで想ってもらえることは素直に嬉しいよ?」
『ふふ……ほう、それは素直に喜べない一面もあるということか?』
【苦笑しながらフォローを入れる剣士には、笑いながら照れ隠しに冗談を飛ばした】
「あははっ、ほんとのこと言っちゃだめだよ☆」
「容赦ないな!?」
【追及と追撃にたじろ剣士の姿――…魔境と化した地上にあって、それが"日常"であるかのように振る舞う一団がいた】 - 71流浪白刃◆BuOGBplkzY25/01/26(日) 19:43:09
『少なくともハルカが本当にそう思っているのはわかったな』
「えっあっこれわたしにも飛び火するやつ☆!?」
「思いっきり自分ちに放火してたと思うけど……?」
【さらりと放った少女の言葉に、魔法少女も似た顔でたじろく。】
【平和な昼下がりのコーヒーブレイクのように――ではない。この者たちにとっては、修羅場こそが日常なのだ。】
【――それよりも、“ここ”のほうが自然に振る舞える。】
『というか敵味方無差別に圧殺するの素直に喜ばれても、普通に私の方が困るからいいんだぞ。』
『反応に、とかじゃなく普通に。』
【敵味方と言いつつ――…例外がここに二名いるが、それは特別。その心から生まれた力には、】
【それだけ根っこから特別な相手の存在も考慮されて反映されている。いや、むしろ――……】
【“特別な存在以外を均等に除外する心のありかた”が、これなのだ。】
「それは本当にそうだけど……うーん」
「ミコトの心から生まれたこれを悪くは言いたくないね。」
「それに、俺のために制御してくれているじゃないか。この技も、そのもとにある願望も」
【そんな自嘲に、剣士は気にすることはないさと微笑み言葉を返す。】
【――この力は、心の中に他人を入れたくないというごく自然な心の働きから生まれたものだ。】
【ゆえに、“招く”ことも本来であれば苦痛であるはず。】
【もともとはこの“圧力”も外向きに斥力として働くもので、他者をねじ伏せる心の在り方でもないのである】
【これを、“心の外側に向ける”ものとして力場のみを表出させていることや、】
【重力として行使しているのも、本人の己を律する理性と努力によるものである】 - 72流浪白刃◆BuOGBplkzY25/01/26(日) 19:45:08
『……そこまでどうしようもない性でもない。私なりに周囲のことは想っているからな。』
『………クオン、君のおかげだ。君がいるから、私は世界をこんなに美しく思える』
「こちらこそ。」
「……こんなに美しい世界だから、君と一緒に見たいんだ。」
「君がいなかったら、きっと俺は1人を受け入れていた。きっと、辛い顔ひとつ見せずそれができてしまうか」
【それぞれの心の在り方を確認し合い、認め合い、受け入れ合うように、言葉を交わす】
『……まったく、仕方ない。なら、君には私がついていなくちゃな』
「ああ、君には俺が必要だ。……これからも、ずっとね」
【――そうして目を見合わせてくすくすと笑い合い、肩を並べて血の地平を歩く】
【この道をこそ、生き場所とするように。当然のように。】
【彼らにとっては、これでいいのだ。……この生きる道でこそ、自然に生きられるのだから】 - 73流浪白刃◆BuOGBplkzY25/01/26(日) 19:57:51
〈流浪白刃 -ライゼンデ-〉
かつての名を語るものは随分と減った。
地上での活動で人前に現れる機会が減ったのもあるし……本人があまり口にしなくなったのも、あるのだろう
味方を死なせないなどと、易々と語れる時世でもなくなった。
自分さえ明日をも知れぬ場所に身を置いているのだから、なおのことである
——死ぬつもりもないが。
かつては多少自重していた異形の戦闘術も多用するようになったようだ - 74流浪白刃◆BuOGBplkzY25/01/26(日) 19:58:17
かいたよ
前のSSともども反応待ってます - 75二次元好きの匿名さん25/01/27(月) 23:05:22
質問よろしいですか?時系列はどんな感じですか?明確にifな感じなのでダンスレが、掲示板結界が始まる前とかそれぞれのキャラ登場前に極光のカンディードが起こった認識でいいでしょうか?
- 76二次元好きの匿名さん25/01/27(月) 23:48:39
このレスは削除されています
- 77シズク◆nn8qcwj2l.25/01/27(月) 23:49:53
- 78好戦的ソラオムニ◆UwIgwzgB6.25/01/30(木) 19:57:08
- 79地図狂◆N4rysfkBiA25/01/31(金) 22:41:51
面白そうな概念だ!と思ったものの自キャラだとだいたい死んでるかなにも変わらない奴らばっかだな……
とりあえず明確に決まってるこいつの設定を投下します
〈名前〉メアリー・フィッツジェラルド=ド・コリンズ
〈種族〉人間
〈性別〉女
〈年齢〉不明
〈身長〉151cm
〈所属〉セントラリア王国冒険者ギルド五位パーティー〈好奇心の眷属〉
〈二つ名〉地図狂(ちずきょう)
【極光のカンディード】以降も以前と変わらず世界を走り回って地図を作り続けている。深淵化した世界でも構わず外を走り回るその姿は人々に畏怖を抱かせるのには十分であった。
人々の奇異の視線もものともせず地図を作り続ける彼女はこう言う。
「こんな世界になっても外に出るのを諦めたくない、他の皆にも諦めて欲しくないの。世界は驚きと感動に満ちている、どこもかしこも地獄みたいな有り様だけどそれは変わらない。
だから私は皆が安全に外を出歩けるように地図を描き続けてるんだ。
というかこんなすっごい事が起きてるのに引き篭もるとかナイナイナイ!これ程地図の甲斐があるのに縮こまるとか勿体無さすぎる!!!もしかしたら深淵が引っ込んで全部元通りになるかもしれないでしょ?ならそうなる前に全部描き記さなきゃ!!!」 - 80二次元好きの匿名さん25/02/03(月) 20:08:23
保守
待って…まだちょっと待っててて… - 81祀り香◆UwIgwzgB6.25/02/03(月) 21:23:23
と思ったらあったかもしれないけど…と書かれていた…良かった……!!!
- 82ブリーフィング◆nn8qcwj2l.25/02/05(水) 21:11:18
「極光調査隊、集まったわね!」
【可憐な少女の声、17歳ぐらいだろうか】
「まずは、自己紹介から。私は犬宮庭音、カンディードの隊員よ。今回同行する事になったわ。えーでは、…コホン、手元の資料をご覧ください」
「それは、無限牢獄に関する現在の調査状況です」
「"極光"事件以降の記録上の最終到達地点は50層、安定して折り返しができる地点は10層、ここには簡易拠点を設置しました。無限牢獄全域が深遠化している以上"旧深淵"まで地道な調査で到達することは困難でしょう」
「しかーし!」
【バタン!】
「極光以前から確認されていた、低層階へと落ちる現象…「トラップ」を使えば効率よく最下層まで行く事ができるのです!」
「皆さんにはまず10階層の拠点まで移動していただき、トラップポイントで階層をワープ、こちらが支給する転移ビーコンを設置して、地表に戻っていただきます」
【中略】
「ブリーフィングは以上!幸運を!」 - 83祀り"禍"◆UwIgwzgB6.25/02/05(水) 21:18:03
- 84ブリーフィング◆nn8qcwj2l.25/02/05(水) 21:33:16
- 85祀り"禍"◆UwIgwzgB6.25/02/05(水) 21:36:14
- 86二次元好きの匿名さん25/02/08(土) 20:24:43
保守!
- 87二次元好きの匿名さん25/02/11(火) 08:45:12
一応保守!
- 88声無し◆OP4l0rktr.25/02/11(火) 11:11:52
【黒衣のエルフが地べたに座り、傷んだ背嚢を広げてあれこれと荷物を探っている…その時、彼女の視線が一枚のビラに止まった】
「フン…」(へぇ…こんな計画があるのか、日付は…私の時間感覚が狂ってなければまだ余裕があるはずだ)
【同じ荷物の中からカビたパンを拾い上げ、カビを手で軽く払ってからもそもそと口に運ぶ】
「フンス」『君も食べる?というか元々君のだけど…』
「………」(…やはりダメか、こんなとこにいるあたりワンチャン蘇生したり動き始めたりしないかとも思ったけど)
【彼女の横には朽ち始めた遺体があった】
【傷を負い死して尚蟲も怪物も寄せ付けず、濁り融け始めた瞳で虚空を睨み続ける"冒険者"の遺体】
【ビラも古いパンもこの冒険者が持っていた荷物から回収したものだった】
「フンス」(これに参加・協力するにしてもまずはこの状況をなんとかしないと…ジタバタしてもしょうがないか、こうなったからにはね)
【一向に出口の感じ取れない森、一貫性のない怪物や遺物の発見…声無しには一つの結論に辿り着けるだけの経験があった】
【嘆きの森、かつては深層122層に存在し今は広大な地表の彼方此方に散らばった無形無辺の異常空間である】
【声無しは両手足を投げ出し、大の字に寝そべったまま少しずつ呼吸を深く長く、回数を減らしていく】
【木の根のように地面と一体化し生命の消耗と気配を抑え…もはや何者にも感じ取られないほどに存在を消していく】
(待とう、森が移動するか、私を脱出できる場所まで移動させてくれるまで…ここを出られたら人の街へ行って……あのチラシの調査団に協力しよう)
【生き残るためにあえて行動しない、そう決めて彼女は眠りについた…きっと調査団に託すべき情報や希望を運んでいくという決意を秘めて】