[SS]架空のFateシリーズ「Fate/ecstasy」

  • 1◆zIKR/QD4og25/01/11(土) 23:33:19

    以前こちらのSSを書かせて貰っていた者です。
    年末のFakeアニメで再燃し、続きを書いていければと思い再びスレ立ていたしました。

    前提情報
    第一次世界大戦が終わった1919年のドイツ、ベルリンを舞台とした聖杯戦争。
    大聖杯を強奪し、その力によるドイツ復興を目指す“青”の陣営と、阻止して大聖杯を確保しようとする魔術協会を中心とした“橙”の陣営による聖杯大戦。

  • 2◆zIKR/QD4og25/01/11(土) 23:33:40

    青の陣営/連合陣営 ()内はサーヴァントのマスター
    剣:ローラン(アンジェ・シュヴァルツ)/シグルド(ヘルカ)
    弓:アルジュナ(ヨハナ・バーナー)/ギルガメッシュ(グナーテ・ウヌグ)
    槍:エルキドゥ(エンキ・シュヴァルツ)/ジャガーマンinタイガー(グロリア・オブシディアン)
    騎:コロンブス(レダ・スレブロ)/マリー・オルタ(ソンブル・ローブリュー)
    術:ネロ・クラウディウス(ボイド・ヴィッテルスバハ)/太公望(宝・黎明(パオ・リーミン))
    殺:百貌のハサン(ヒメル・ハプスブルク)/山の翁(死徒トッド・エンゲル:死亡済み)
    狂:スパルタクス(ベヴストザイン・ムジーク)/土方歳三(バーナード・ソザートン)

  • 3◆zIKR/QD4og25/01/11(土) 23:33:55
  • 4二次元好きの匿名さん25/01/11(土) 23:34:48

    新スレマジ!?!?!?!読んでました!!!!!!期待!!!

  • 5◆zIKR/QD4og25/01/11(土) 23:35:13
  • 6二次元好きの匿名さん25/01/11(土) 23:35:31

    待っていたゼェ!この時を!!

  • 7◆zIKR/QD4og25/01/11(土) 23:37:37

    載っていなかったのであげ直し

    架空のFateシリーズ「Fate/ecstasy」を語るスレ|あにまん掲示板bbs.animanch.com

    の137レス以降にもSS投下しております

  • 8◆zIKR/QD4og25/01/11(土) 23:37:58

    登場人物情報

    x.gd

    x.gd
  • 9◆zIKR/QD4og25/01/11(土) 23:47:10

    🎲や安価については、進行やこれは決めてみようか、という時に利用させて頂くくかもくらいで頻度は低いと思います
    また、SSの内容が必ずしも既存の🎲/安価に忠実ではないことをご理解下さい

    大体必要なことは挙げたかな?ということで早速書けてる分を投下していきます

  • 10◆zIKR/QD4og25/01/11(土) 23:48:20

    『11月8日 聞くもの亡き晩鐘』

     ベルリン郊外 とある空き家

    「ふーぅ。いやはや、この僕を随分と手こずらせてくれた。流石は時計塔から聖杯大戦へと選抜されたマスター、と褒めるべきかな? ……あぁ! もう聞こえていないか、絞りカス!」

     時間帯に似つかわしくない陽気な声が木霊する。
     月明かりしかない室内の二つの人影の片方が、片割れを向いてそう吐き捨てるように言った。
     片割れの女は答えない。彼女は己の血溜まりにその半身を浸し、とうに命を失っていたのだから。

     声をかけた人間――否、この男は人間ではない――も、そんなことはわかっている。
     なにせ自らの手でその首筋を引き裂き、血を飲み下し、死を与えた相手なのだから。

  • 11二次元好きの匿名さん25/01/11(土) 23:48:45

    うおー!お久しぶりです!

  • 12◆zIKR/QD4og25/01/11(土) 23:50:30

    >>4

    >>6

    >>11

    早々の反応ありがとうございます

    マジで嬉しい

    以前のスレでは取り敢えず開戦までは書きたいと言ってたのに、途中で力尽きてすみませんでした

  • 13二次元好きの匿名さん25/01/11(土) 23:51:20

    このレスは削除されています

  • 14◆zIKR/QD4og25/01/11(土) 23:52:46

     トッド・エンゲルは、死徒と呼ばれる吸血種である。
     元の自分の名など覚えていない。覚えているのは、こんな怪物に成り果てる前からずっと、命を奪うことが至高の悦楽だったということだけだ。こうなった切っ掛けも、故郷を連続殺人事件で騒がせて楽しんでいたところで、標的にした相手が死徒であったため、返り討ちになったというだけのもの。

     一度(ひとたび)人間としての死を迎えながらもその殺人嗜好は欠片も変わらず、彼は親から自立できる程に成長すると、人間社会へ悪夢を土産に帰ってきた。
     その所業は常人だった頃よりも大規模に、しかし密やかに鮮やかに。
     殺し、血を啜り、死者を冒涜し、更なる悪辣と暴虐を成す日々を過ごした。
     彼らを目の敵にする聖堂教会の代行者を逆に生ける屍に変えてやったこととて、一度や二度ではない。
     まさに“徒(いたずら)に死を運ぶ者”の面目躍如と言うべき、最悪の生き方を続けてきたのだ。
     
    「さぁ、屍の君には無用の長物となったそれを僕が貰おう! 聖杯戦争の参加権……その美しい赤の令呪を」

     そんなトッドは、芝居がかった独言を続けながら殺した女魔術師の死体の右手を引きちぎり、口に含む。
     ぐちゃぐちゃ、ぼりぼりと不快な咀嚼音をしばらく響かせた後、彼は窓に掲げた己の右手を見上げて満足そうに笑う。
     普段の彼の殺人はそのまま殺人が目的だが、今回は少々事情が違った。

  • 15◆zIKR/QD4og25/01/11(土) 23:56:42

     本来、同盟者たるボイドとの計画では、トッドは裏方に徹する筈だった。
     イレギュラーな聖杯大戦。その勝利を磐石とするべく、トッドは協会側が送るバックアップの人員を殺して回るというもの。
     敵陣営の席とはいえ、マスター権を奪って彼自身が参戦するのは事前の計画とは異なる。
     ボイドに荷物を届けた際にわざわざ断りを入れ、このような行動に出たのには理由がある。

    『…………ぁ……がァぁぁあぁァァァアアぁぁあぁぁ!?!?』

     彼は先日、口封じのために殺す筈だった標的に、手痛い反撃を受けて撤退を余儀なくされた。
     
    『ホムンクルスゥ゛!次はァ、テメェが生きてようがァ死んでようがァ、ボコボコにして、この世界に一片の塵も残さず消し去ってやるゥ! そこの小娘も同じようにだァ!!!』

     あまつさえ、それまで魔術に触れたこともない少女に、その最後の一押しを喰らわされた。

  • 16◆zIKR/QD4og25/01/11(土) 23:58:15

    「……あんな……この僕があんな辱しめを……捕食者が獲物から逃亡させられるなど、セルバンテスの小僧以来の屈辱だ!」

     当時のことを思い出して激情を再燃させたトッドが、普段は獲物を誘うのに利用している甘いマスクを歪めて歯軋りをする。
     肉人形は致命傷によって自分の撤退直後に死んでいたのを、回復後に知った。
     しかし、あの少女の方が見つからない。
     あの小娘は確実に生きている。
     加えて、貧民街には強大な神秘が顕現したらしき痕跡があったので、信じがたいがサーヴァントが召喚されたらしい。

     聖杯戦争を止めようとしていた肉人形とお友達ごっこをしていた小娘が召喚した、と考えるのが最もわかりやすい。ならば、自らもサーヴァントを召喚し、憎き小娘を見つけ出し、サーヴァントごと殺してやる他にこの屈辱を晴らす術はないではないか。
     歪んだ決意を新たに、トッドは女魔術師が用意していた召喚陣をそのまま使って英霊召喚を試みる。

  • 17◆zIKR/QD4og25/01/12(日) 00:01:41

    今夜はここで一区切りです
    続きはまた明日に

    合間はSSの感想やこの聖杯大戦についての雑談など、ご自由にお使いください

  • 18二次元好きの匿名さん25/01/12(日) 00:32:56

    ふぁ復活しとる!?
    やったぜ!

  • 19二次元好きの匿名さん25/01/12(日) 00:41:19

    この後死んだんだよね…と思うの盛大なフリで笑う

  • 20二次元好きの匿名さん25/01/12(日) 07:05:32

    続き本当に楽しみだ……楽しみすぎるから今までの流れ全部読み直してきちゃおう

スレッドは1/12 19:05頃に落ちます

オススメ

レス投稿

1.アンカーはレス番号をクリックで自動入力できます。
2.誹謗中傷・暴言・煽り・スレッドと無関係な投稿は削除・規制対象です。
 他サイト・特定個人への中傷・暴言は禁止です。
※規約違反は各レスの『報告』からお知らせください。削除依頼は『お問い合わせ』からお願いします。
3.二次創作画像は、作者本人でない場合は必ずURLで貼ってください。サムネとリンク先が表示されます。
4.巻き添え規制を受けている方や荒らしを反省した方はお問い合わせから連絡をください。