- 1二次元好きの匿名さん25/01/15(水) 21:03:49
- 2二次元好きの匿名さん25/01/15(水) 21:05:50
- 3二次元好きの匿名さん25/01/15(水) 21:07:50
鯖落ちでスレ落ちちゃったので、2スレ目です。
- 4二次元好きの匿名さん25/01/15(水) 21:16:35
前スレのあらすじ
C&Cの任務でミレニアムの地下水路にあるカイザーの施設を制圧したネル達。
しかし、ネルはカイザーが開発していた新型兵器の餌食になり、行方不明になってしまう。
その後、マエストロに拾われたネルは記憶喪失になっており、マエストロの提案でゲマトリアのメイドとなった。
一方、先生達はネルを見つけ出すべく、キヴォトスに存在するありとあらゆる学園が手を組み、捜索が始まった。
(チヒロ?あの娘はもう某鬼の王みたいなっちゃってますねぇ......)メソラシ
そして、マエストロの提案で百鬼夜行にやって来た2人だったが、鬼舞辻チヒロの刺客『忍術研究部』と戦う事になった。(ついでにシュロが仲間になった) - 5二次元好きの匿名さん25/01/15(水) 21:17:24
話はウィリアムとシュロの方に戻る。
シュロ「うぐぐっ!!」
イズナ「さぁ、仕切り直しです!行きますよ、ツクヨ殿!」
ツクヨ「......」
イズナ「ツクヨ殿?」
シュロ「......フッ」
シュロはある事を確認するやいなや笑みを浮かべた。
クロカゲ(湧き上がる威圧感)
ツクヨ「......」
無言でイズナに攻撃し始めるツクヨ。
イズナ「わわわっ!?ツクヨ殿!?は!思い出しました!これはあの化け猫の威圧による混乱状態ですね?!」
そうクロカゲ戦には「威圧値」というオリジナルの仕様が存在する。
威圧値......クロカゲの一部の行動(地面に現れるクロカゲの目の領域に居る場合やクロカゲの領域内に居る場合、「化身を呼ぶ鬼哭」で召喚される猫の自爆を食らった場合等)で付与され、相手のHPバーが侵食されて最大HPが減少する(HPを最大HP以上に超過回復する事でHPバーの侵食を押し返す事が出来る)。そして、猫鬼の威圧効果がHPを50%以上を侵食した場合、対象は混乱状態に陥る。この混乱状態は威圧値が0になれば解除出来る。
混乱状態......味方を攻撃し始めるようになる状態異常。時間経過では解除されず、解除するにはHPを超回復して威圧値を0にする必要がある。 - 6二次元好きの匿名さん25/01/15(水) 21:29:25
ツクヨ「......」
イズナに攻撃をするツクヨ。
イズナ「し、しかし、おかしいです!ツクヨ殿には自己回復をする術があった筈です!なのに何故......はっ!まさか!?」
ウィリアム「気付いたか。」
クロ「スランピアの恐怖!」
シロ及びクロのスキル「スランピアの恐怖」は常時相手のHP回復量を80%削減という大幅な回復能力の弱体化である。
「常時相手のHP回復量を80%削減」......コレがとにかくクロカゲの威圧値システムとの相性面でこれでもかというレベルでベストマッチしており、イズナ達に取っては冗談抜きで地獄だった。
威圧値による最大HPの減少と超過回復の処理についてだが......
蓄積した威圧値により、実HP値に関わらず最大HPが割合低下する。威圧値100=1%
威圧によって現HP>最大HPになった場合、最大HP以上の部分は失われる。
現HP+回復値>威圧によって減った最大HPの場合......
まず、最大HPまで回復する。
次に、超過回復分の回復値で威圧値を減らした後、最大HPを戻す。
ここの処理は、回復を受けるキャラのHPとは無関係。仮に威圧値が5000蓄積していた場合、超過回復値が5000(減衰前30000)あれば最大HPは全て戻る。
最後に、最大HPを戻した後で超過回復分は普通に回復する。
具体例:仮に元の最大HPが100000の生徒が威圧により最大HPを50%減らされ、さらに500ダメージを受けていた場合......
現HPは49500/50000である。
ここで4500回復すると、超過回復値は4000
威圧値は5000-4000=1000となり、最大HPは元の90%まで戻る。
その後、その4000も回復に使われ、回復後のHPは54000/90000となる。
......が、ここにクロの「スランピアの恐怖」による回復効果80%削減の状態異常が乗っかると、超回復値が減る......を通り越して、そもそも超回復に至らないという事態になるのは言うまでもないだろう。
要は、一度混乱状態に陥ると文字通りの"詰み"を意味するのだ。
- 7二次元好きの匿名さん25/01/15(水) 21:49:08
ツクヨ「......」
イズナ「うぐぐっ......!!」
クロ「アパシー・シンドローム!」
クロカゲ(猫鬼の威圧)
クロとクロカゲのスキルは相性が良い組み合わせが多く、それを利用して嫌らしいコンボを繰り出す相手、ツクヨも混乱状態になってしまった。
イズナ「仕方ありません......恨まないで下さいね、ツクヨ殿!」
クロ「突進だぁ!!!」
クロカゲ(化身を呼ぶ鬼哭)
イズナに襲い掛かるティーカップとクロカゲの分身達。
ツクヨ「......」
ツクヨもそれらに続くようにイズナを攻撃しようとする。 - 8二次元好きの匿名さん25/01/15(水) 22:00:07
イズナ「......忍法」
イズナは何かの忍術の準備をする。
ウィリアム(何かするつもりだな?......だが、何をしようが関係ない......文字通り、"お前が"何をしようが関係ないのだからな......)
ティーカップと分身達が目と鼻の先まで迫ったところでイズナは叫んだ。
イズナ「変わり身の術ーーッ!!!」
瞬間、イズナが居た場所にツクヨが、ツクヨが居た場所にイズナが、それぞれ入れ替わっていた。
ツクヨ「......!」
そして、ツクヨはそれらの餌食となった。
ウィリアム「......成る程、変わり身の術か。」
イズナ「はい。ツクヨ殿には申し訳ありませんが、これで貴方達相手に集中できます。」
シュロ「......まあ、良いでしょう。本来の目的は達成できましたからね。」
イズナ「え?」 - 9二次元好きの匿名さん25/01/15(水) 22:05:58
話はシオン達の方に移る。
シオン「くっ!!」
ミチル(ヨシ!イケる!!)
ミチルがシオンをやっとの思いで追い詰めていた。
ミチル(この娘を拘束したら、急いでイズナ達の加勢に行かないと......)
ミチルはシオンにトドメを刺そうとしたが......
ミチル「......!?身体が重い!?」
そう、先程のクロの「アパシー・シンドローム」の対象はイズナと......ミチルだったのだ。
そして、先程のクロの「突進だぁ!!!」のティーカップの内の1つはイズナではなく、ミチルに向かって飛ばされていたのだ。 - 10二次元好きの匿名さん25/01/15(水) 22:23:16
ミチル「......!?」
ティーカップに気が付いたミチルは躱そうとしたが、「アパシー・シンドローム」の効果で移動速度が低下していた上に......
シオン「させない!!」
シオンによる妨害もあった。
ミチル「しまっ......」
ミチルはシオンにチェーンで足を掬われてしまう。
ミチル「痛っ!!......あ。」
転んでしまったミチルの眼前にティーカップが迫る。このティーカップには移動速度ダウン特攻が存在する。その為、当たったらほぼ即死確定と考えた方が良いのだ。
ミチル「やっば......」
次の瞬間、ティーカップがミチルに命中した。
コレで今日の投稿は終わりです。 - 11二次元好きの匿名さん25/01/16(木) 07:55:25
今日の投稿始め!
ティーカップが命中したミチルは気絶してしまう。
シオン(さっきのティーカップ......きっとマエストロ様とシュロちゃんですね。2人とも......ありがとう......)
シオンはそのティーカップがウィリアム達の仕業である事を悟り、2人に感謝する。
シオン「早く、2人のところ......へ?」
2人のところに行こうとしたシオンだったが......次の瞬間、急に倒れてしまう。
シオン(うぐぐっ......こ、ここに来て溜まっていた疲労が一気に押し寄せてきた......い、急が......ないと......いけ......ないのに......)
シオンは地を這って、ゆっくりと2人の元に向かった。 - 12二次元好きの匿名さん25/01/16(木) 17:07:52
一方、イズナはというと......
イズナ(部長殿との連絡が途絶えた......成る程、先程ティーカップが1つだけ明後日の方向に飛んでいきましたが、今思い返せば部長殿が居た方に向かっていましたね......どの道、ツクヨ殿ももう戦えないでしょうね......つまり、私1人でこの化け物達を相手にしなければならない、と......しかも......)
クロカゲ(広がる街談巷説)
クロカゲのスキル「広がる街談巷説」......ATGがMAXにならないと使用出来ない広範囲攻撃なのだが、相手が1人でもやられるとクロカゲのATGが最大値になる仕様上、ツクヨとミチルがやれたので、即座に使用してくる。
イズナ「くっ!!」
イズナはそれを辛うじて躱した。
イズナ「うぐぐっ......」
クロ「ハァハァ......」
クロカゲ(......)
イズナは勿論、クロもクロカゲももう既に疲労困憊だった。それもその筈。クロとクロカゲは先程までの大技連発の負荷が掛かっており、イズナも今までの戦いで蓄積された疲労がここで限界状態にまで達しかけていた。双方満身創痍なのである。 - 13二次元好きの匿名さん25/01/16(木) 20:55:03
シュロ「え~っと、ウィリアムさんでしたっけ?」
ウィリアム「ああ。そうだが、突然どうした?」
シュロ「手前さんが使役してるあのカラスの怪異?みたいなのと手前が使役してるクロカゲはもう休ませて良いと思いますよ。」
ウィリアム「理由は?」
シュロ「実はですねぇ......」ヒソヒソ
シュロはウィリアムにある事を伝える。
ウィリアム「成る程、クロ!もうお前は休んでいろ。」
シュロ「クロカゲ、後は手前達に任せて下さいねぇ。」
クロ「ふあ〜、疲れた〜。」
クロカゲ(......)
シュロとウィリアムはクロとクロカゲを下がらせる。
イズナ(何の真似でしょう?今度は一体何を企んで......)
イズナはそんな2人の行動を疑問に思い、身構えていた。 - 14二次元好きの匿名さん25/01/16(木) 21:22:38
シュロ「そこの忍術研究部のお嬢さん。」
イズナ「......?」
シュロ「手前さんは、手前さん方を手前達に消しかけた張本人『鬼舞辻チヒロ』の正体を知っていますね?」
イズナ「な、何を言ってる?!か、花鳥風月部の不届き者は黙れ!」
イズナは目に見えて動揺しだした。
シュロ「あの女は、所詮全てにおいてミレニアムの2番手です。ビッグシスター『調月リオ』にも特異現象捜査部部長『明星ヒマリ』にもエンジニア部部長『白石ウタハ』にもその才能で勝つ事が出来なかった、その程度の女です。」
イズナ「だ、黙れ!!あ、あのお方はそんな小物ではありません!!あのお方は偉大な方なのです!!!あのお方は、"チヒロ様"はッ!!!」
そこまで口にしてイズナはハッとした。慌てて口を手で塞ぐが、もう遅かった。
シュロ「おやおやぁ?口にしてしまいましたねぇ?その名前を。可哀想ですが、間もなく手前さんは消されるでしょうねぇ。手前さんが今口にしたその女に。」
コレが今日最後の投稿です。
それと、おそらく察してる方もいらっしゃるとは思いますが、ここから先はグロ注意な展開になります。 - 15二次元好きの匿名さん25/01/16(木) 21:44:59
あっ…
- 16二次元好きの匿名さん25/01/17(金) 07:28:32
おはようございます、今日の投稿です。まだグロシーンではないのでご安心を(この次の投稿です)。
イズナは泣きながらその場から走り出した。
イズナ「お、お許し下さい!!ど、どうか......お願い、どうか、許してぇ......!」
イズナは虚空に向かってそう泣き叫ぶ。だがその訴えも虚しく、次の瞬間、イズナの首元に取り付けられていた首輪のような物が起動し、彼女が身体を動かせないようにその場に立ったままの状態で固定・拘束するように展開された。イズナは口を命一杯開けられた状態にさせられる。そして......
イズナ「......ッ!!!」
イズナは涙を流しながらソレを見ていた。ソレは首輪が展開され、その姿を露わにした。巨大な手のような形をした黒いアームだった。よく見ると、手の平に穴が開いており、そこから腕の部分の内側を通して長い管のようになっていた。
そして、ソレがゆっくりとイズナに近づく。
イズナ「......! ......!!」
イズナは抵抗しようとしたが、全身を固定されている上、先の戦闘で力を殆ど使い尽くした状態の彼女にそれは叶わなかった。
アームがイズナの頭を掴むようにして固定した。そして...... - 17二次元好きの匿名さん25/01/17(金) 12:44:36
(カラカラカラカラ......)
いきなり腕のようなアームから金属音が響き出した。まるで小さな金属製の何かが腕の中にあるであろう管を通って手の方に流されているような音だった。
イズナ「......ッ!......ッ!!......ッ!!!」ゴクッゴクッ
どうやらホントにそうだったようだ。イズナはアームの掌にある穴から自分の口に流し込まれる金属製の何かを呑み込む事と涙を流し続ける事しか出来なかった。 - 18二次元好きの匿名さん25/01/17(金) 13:10:06
(数分後)
金属音が聞こえなくなると、手のような形をしていたアームとイズナを固定していたワイヤー等の拘束具は小さな爆発を
起こし、木っ端微塵になった。
と同時に、中々にショッキングなその光景が露わになる。そこには......
口一杯に銃弾を詰め込まれたイズナの姿があった。先程までの様子を見るに、おそらく今の彼女の体内にはこれでもかという程の大量の銃弾が流し込まれているのだろう。 - 19二次元好きの匿名さん25/01/17(金) 20:56:48
シオン「し、死んでしまったんですか!?」
ウィリアム「あ、居たんですね、お嬢様。ご無事で何よりです。」
シオン「はい。お陰様で。」
必死に地を這ってシュロとウィリアムの元に向かっていたシオンがやっと2人のところまで来た。どうやらシオンも一連の流れを目撃していたようだ。
シュロ「まだ死んではいません......が、間もなくすれば......窒息死するでしょうねぇ。」
シオン「え!?」
シュロ「手前の『怪書』でこの娘の本心を読んでみた結果分かったのは、この娘達を手前達に仕向けた張本人『鬼舞辻チヒロ』の情報を彼女ら自身の口から吐かせる事......まさかここまで惨い目に遭うとは......流石に予想外でしたねぇ......」
シオン「な、なんなんですか、それ!?自分の都合で戦わせておいて、秘密を漏らしたり、使い物にならなくなったらポイッ......まるで鬼じゃないですか?!」
シュロの話を聞いて、シオンはドン引きしていた。
シュロ「ですねぇ。まあ、手前達は間接的にとはいえ、その鬼に助けられたんですけどね......」
ウィリアム「間違いないな。」
シオン「あの、ウィリアム?」
ウィリアム「どうしましたか、お嬢様?」
シオン「さっきシュロちゃんを助けた時みたいにこの娘の事を助けてあげて下さい。」 - 20二次元好きの匿名さん25/01/17(金) 21:36:47
ウィリアム・シュロ「「ハァ!?」」
シオンの予想外の要求にシュロとウィリアムは思わずそう叫んだ。
シュロ「な、何言ってるんですか、シオンちゃん!?この娘はさっきまでシオンちゃんの事を攫おうとしてたんですよ!?て、手前は反対です!!」
ウィリアム「私も同意見です。回復させたら、ほぼ確実にまた襲ってきますよ?」
シュロとウィリアムはシオンの要求に反対した。
シオン「でも......」
シオンはイズナの方を見る。開いたままになっていたイズナの目から涙が流れた跡がくっきりと残っていた。相当怖い思いをしていた事がよく分かる。だが、その目からは徐々に光が失われていく。間もなくこの少女はその鬼のような女に殺されてしまう。
シオン「私はこの娘に、そんな可哀想な死に方をさせたくないんです!!だから、お願いします!!」
ウィリアム「......」
シュロ「シオンちゃん......手前さんの気持ちは分かりますが......」
ウィリアム「かしこまりました。」
シュロ「......!?ちょ、何言ってるんですか、手前さん方!?」
ウィリアム「ただし、条件があります。」
シオン・シュロ「「条件?」」
ウィリアム「はい。まず、この娘に先程の回復装置を使い次第、私の力で私達3人をこの場から離れた場所に転送します。つまり、この娘が助かったかどうかの確認は出来ません。それでもよろしいですか?」
シオンはウィリアムの条件を聞くと少し考えただが......
シオン(確証は無くても、この娘を救えるかもしれないなら......!)
シオンは決意する。
シオン「ええ。それでも構いません。だからウィリアム、この娘を助けて下さい。」
ウィリアム「......かしこまりました、お嬢様。」
ウィリアムは転送の準備を整えると、先程シュロに使っていた回復装置を取り出す。
ウィリアム「では!!」
ウィリアムはイズナに取り付けた回復装置と自分達の転送システムを同時に起動する。
イズナ「う、う〜ん......あれ?」 - 21二次元好きの匿名さん25/01/17(金) 22:29:44
シオン「さっきとは違う場所......って事は......」
シュロ「無事に手前達は転送されたようですねぇ。」
ウィリアム「お嬢様、また更に別の追っ手が来る前に早く帰りましょう。」
シオン「は、はい。」
シュロ「じゃあ、手前もそろそろお暇させてもらいましょうかねぇ。」
シオン「あ、シュロちゃん!」
その場から立ち去ろうとするシュロにシオンは......
シオン「私達を助けてくれてありがとう!!またお会いしましょう!!」
笑顔でそう言った。それに対し、シュロは......
シュロ「......ええ!また機会があれば!」
満面の笑みで手を振り、その場を後にした。
コレで今日は終わりです。 - 22二次元好きの匿名さん25/01/18(土) 08:00:56
今日も投稿頑張ります。
ウィリアム「さて......黒服、聞こえるか?」
黒服「ええ、聞こえてますよ。随分と大変な一日だったみたいですね、クックック。」
ウィリアム「私達は疲れた。私の代わりにそっちに転送してくれ。」
黒服「クックック、了解です。」
そうして......2人もまた、ゲマトリアの元に帰ったのであった。
こうして、長いようで短かった百鬼夜行での一日が終わりを告げる。