【閲注cp】ここだけヴィラン連合の

  • 1スレ主25/01/18(土) 08:18:23

    死柄木弔を助けられなかった挙げ句雄英の保護観察受けて生活してる黒霧さん♀と
    体の中から凍る前に止められて病みながら生きてる荼毘と
    死柄木弔たちの幻覚が見えるようになってるスピナーと
    自責の念にかられてちょくちょく自殺未遂するコンプレス
    先生は死ぬ前に保険として黒霧さん♀を孕ませてる(雄英が気づいているかどうかはお任せ)

  • 2二次元好きの匿名さん25/01/18(土) 08:20:40

    全員病んでる…荼毘とスピナー、コンプレスも保護観察?

  • 3二次元好きの匿名さん25/01/18(土) 08:21:44

    >>2

    普通は死刑になるけどねぇ…裁判受ける気力もないし断罪するにも本人が犯した罪のこと覚えてないだろうし…

    雄英で拘束されてるかもね

  • 4二次元好きの匿名さん25/01/18(土) 09:11:49

    ほし

  • 5二次元好きの匿名さん25/01/18(土) 09:12:38

    地獄でしかなくて草

  • 6二次元好きの匿名さん25/01/18(土) 09:40:14

    このレスは削除されています

  • 7二次元好きの匿名さん25/01/18(土) 09:42:59

    コンプレス:このマジック、トガちゃんと死柄木が好きだったんだよな…
    スピナー:あ、死柄木も話したい?ごめんなみんなお前が見えてないみたいで…
    荼毘:はは、は…お父さんに復讐もできずに終わるなんてな…ごめんなぁ…
    黒霧:死柄木弔…先生…トガヒミコ…私が壊れたばっかりに…

    地獄かよここは

  • 8二次元好きの匿名さん25/01/18(土) 09:43:43

    >>7

    今は黒霧さん戻ってるのかな…?

  • 9スレ主25/01/18(土) 09:55:20

    目が覚めた。記憶が途切れ途切れになっている。一番最後だったのは…なんだっただろう?
    イレイザーヘッドとプレゼントマイクの声が聞こえたことしか覚えていない。死柄木弔は?先生は?トガヒミコは?
    起き上がったときは見覚えのない景色だった。…ような。しかしどこか懐かしい。学校の保健室らしいところだ。なぜ私はこんなところにいる?死柄木弔を守るのが使命だったはずだ。ドタドタと聞こえる足音。ドアの先を睨みつけるとそこにはイレイザーヘッドがいた。
    「白雲!」
    「…私は黒霧です。何か勘違いをされているようで。」
    「…そうか。」
    「では一つ質問をさせていただきます。死柄木弔は?」
    「…緑谷出久が、倒したよ。」
    心のどこかでわかってはいたのに、認めたくなかった。聞こえていたのに、聞こえないふりをした。そう…彼らが勝ったなら、こんなに民衆の歓声は聞こえないはずなのに。
    はは、と乾いた笑いが漏れる。ヒーロー側の勝利。それは私達にとっての絶望。
    「倒した?人聞きの良いことを言って誤魔化さないで頂きたい。」
    「…。」
    「“殺した”でしょう?ヒーローがこの言葉を使うことはありませんがね。」
    「まあな…。荼毘とスピナー、コンプレスは生きてるよ。」
    「…そう…ですか。トガヒミコたちは、亡くなったのですね。」
    全滅しなかっただけまだ良かった。そうはわかってもヒーローに対する憎悪が溢れて止まらない。

  • 10スレ主25/01/18(土) 10:06:09

    「それで?貴方達のことですから大体の予想はついていますよ。死刑ですか?なんですか?」
    「保護観察だ。」
    「はぁ…?なぜ?」
    「それは言えない。とにかく、お前たちはここで監視されながら生活することになる。」
    「…そうですか。」
    まあ保護観察だからといって何か変わるわけでもない。私の全てはもうとっくに失っているのだ。死柄木弔も、先生も。
    「…もう行ってください。これ以上なにか御用でも?」
    「…。」
    無言で部屋を出ていく彼を睨みつけた。足音が聞こえなくなってから、顔を手で覆う。
    「…先生。」
    おそらく彼らは先生が遺した策に気がついていない。彼が遺した『遺伝子』に。
    仮に彼が負けたとしてもまだ彼の血は絶えていない。私の胎に確かに宿っている。保護観察…監視された環境でどうやってこの子を産もう。どうすればいいだろう。ヒーローは偽善の塊だ。産んだところでこの子に罪はないから殺しはしないだろうが確実に私からは引き離すだろう。しかしそれは、『彼の子どもだと気づいたときの話』だ。
    つまりは、別の人との間に作った子どもだということにすればいい。そうすれば相手方の警戒も薄れるはず。
    「…次来たときに嘘でもつきますか。」
    計画はまだ終わっていない。全ては貴方のために。

  • 11スレ主25/01/18(土) 10:19:22

    ―数年後。雄英には元気の良い5歳児がいた。
    「ねぇねぇ出久さん!」
    「なぁに転弧くん。」
    「折り紙でね、つる作れるようになったんだよ!すごい?!」
    お察しの通り、私と先生の息子だ。名前は前々から先生と決めてあった。どうやら『てんこ』というのは死柄木弔の本名らしい。黒髪の癖毛、(しかし部分的に白い)右目は黄色い瞳の目、左目は先生譲りで膜がはっている。お互いの遺伝子が譲歩せずにぶつかりあった結果だ。しかしヒーローは私をレイプした相手との子どもだと信じて疑わなかった。ここまで先生に似ているのに。
    「転弧くんは折り紙上手だねぇ。」
    「おじさんが教えてくれたの!」
    「そっかぁおじさんかぁ…。」
    私は彼らと面会できないが、転弧はたまに彼らに会いに行けるらしい。みんな良い人たちだと言っていた。この無邪気さも、どこか死柄木弔を彷彿とさせる。
    ―ここまで元気に優しく育ったのに、私はこれからこの子を黒に染めなければならないのだ。この子も先生が自らのために作った保険に過ぎないのだから。
    「…転弧。」
    「なぁにお母さん。」
    「少し…お話をしましょうか。」
    緑谷出久に部屋を出るよう促す。聞かれてはまずい。
    「あ…じゃ、じゃあね転弧くん。また明日ね。」
    「はーい!」
    足音がしなくなったところで深く行きを吸って、話を始める。
    「お母さんはまだ貴方にお父さんのことについて言っていませんでしたね?」
    「?知らない人って聞いたよ?」

  • 12スレ主25/01/18(土) 10:30:35

    「本当はね…違うんですよ。まず、ヴィラン連合と聞いたことはありますか?」
    「んー…?あれでしょ?後で超常開放前線になったんでしょ?」
    「そうです。」
    「悪い人たちの集まりでしょ?」
    悪い人…そうか、ヒーローはそう教えているのか。
    「そうですよ転弧。圧宏おじさんも秀一お兄さんも燈矢お兄さんも元々ヴィラン連合だったんですよ。」
    「…おじさんたち、悪い人だったの?…お母さんも?」
    表情に出ていたのだろうか、案外察しが早い。
    「勿論です。私は元々、ヴィラン連合のリーダー、死柄木弔の世話役を任されていました。」
    「しがらきとむら…?」
    「血は繋がっていませんが、貴方のお兄ちゃんですよ、転弧。」
    「お兄ちゃん?お兄ちゃん、今どこにいるの?」
    「…それはもう少し大きくなってから話しますね。」
    まだこの子にあの話は残酷すぎる。私もまだ受け入れられていないのに。
    「貴方のお父さんは、そのヴィラン連合のリーダー、死柄木弔の先生でした。」
    「せんせい…?学校の?」
    「いいえ。彼は死柄木弔にヴィランとしての様々なことを教育しました。ちょうどヒーローが子どもに教育するように。」
    「かつて悪の帝王として君臨し、この世界を恐怖に貶めた方…しかしその夢は五年前、ヒーローの手によって潰された。」
    「うん。しってる。」
    「…でもこれだけでは終わらなかったのですよ転弧。彼は保険を遺した。遺伝子という名の保険を。」
    「…?」
    「それが貴方です。彼は私に種子を遺した。その証拠に貴方の個性は彼と同じはずだ。」
    「…じゃあなんでまだ個性が発現しないの?」

  • 13スレ主25/01/18(土) 10:38:55

    そう来るだろうと思ってはいた。しかしここで言ってしまっていいものか。誰が聞いているかもわからない場所で。
    「…でも今更ですよね…。」
    ここまで言ったところでこの子が殺されることはない。ならば言っても言わなくても変わらないだろう。
    「貴方の個性は私が意図的に発現させることができます。」
    ドクターと先生が遺した技術。個性を発動させるものならあったが発現させるものは今までなかった。これはこの子が彼の子どもだからこそ通じた手。詳しい仕組みは知らされていないが、発現させようと念じればいいらしい。
    「…でも僕、悪い人にはなりたくないよ。」
    「出久さんたち、とっても優しいんだよ?僕が悪い人になっちゃったら、倒さなきゃいけないんだよ?」
    「…。」
    それもそうだろう。私とて今更ヒーローになれと言われてもなりたくない。この子も同じはずだ。
    「…でも転弧、お母さんはこうするしかもう何もできないんですよ…。」
    彼の夢を無碍にしたくない。彼が残してくれた夢を、希望を、絶やすわけにはいかない。
    「…。」
    個性を発現させる、イメージ。転弧が個性を奪い、与えることのできるイメージ…。
    「これで終わりです。いいですか転弧、あなたにはこれ以外の道が―」
    「やだ!僕はヒーローになりたいんだ!ヴィランじゃない!」
    「…。」
    「お母さんなんか嫌い!」
    そういってあの子は、もう私のところには来てくれなかった。

  • 14スレ主25/01/18(土) 10:44:26

    ―どうしたら良かったのか…
    「まあ上手くいかないこともあるだろ。今回は仕方がない。」
    ―あの子はヒーローになりたい。私がこれを押し付けていいのでしょうか?
    「勿論。あの子はヒーローになりたくてもなれないさ。個性が発現した。ヒーロー社会は僕と同じ個性のあの子を排除しようとするに決まってる。」
    ―でも私は…母親としてあの子を応援してあげたい。
    「言ったはずだよ、君も転弧も、僕の手からは逃げられないと。君たちにこれ以外の道はないし、与えない。」
    幻聴なのか何なのかはわからない。でもたまに先生の声が聞こえる。時に私を励まし、責め、愛でる。それが本心からのものではなくても、私は彼の希望に応えたい。
    ―死柄木弔が生きてたら、あの子の夢を潰さなくてよかったのかもしれませんね。
    「一度起こったことは仕方がない。弔も今頃、彼の体に宿ろうとしてる頃なんじゃないかな?」
    ―転弧の、体に…?

  • 15スレ主25/01/18(土) 10:51:24

    ―お母さんなんて嫌いだ
    「へぇ、そうか。」
    ―僕はヒーローになりたいんだ。出久さんみたいにカッコいいヒーローに。
    「緑谷出久‥懐かしいな。」
    ―‥お兄さん誰?
    「俺?死柄木弔。黒霧から聞いたろ、お前の兄貴だ。」
    ―お兄ちゃん‥?…でも僕、やっぱりヴィランにはなりたくないや
    「そうか。まあ、俺は先生の言うとおりにならなくてもいいと思うぜ。」
    「黒霧も本当はお前のこと思ってるはずだしな。」
    ―お兄ちゃんはヒーローになりたくなかったの?
    「なりたかったさ。昔はな。でも…あれで良かったと思ってる。俺は最後まで壊すために戦った。」
    ―秀一お兄ちゃんと仲良し?
    「あぁ?‥スピナーか。ああ、仲良しだ。伝言伝えといてくれるか?転弧は魔王の子どもだってよ。」
    ―転弧?僕?
    「俺もお前も、本名は転弧。両方だ。あいつらならどうにかしてくれる。」
    ―わかったよお兄ちゃん。おやすみ。
    「ああおやすみ。」

  • 16スレ主25/01/18(土) 10:52:07

    今日はとりあえずここらへんで終わりですね。
    書き込みがないとやっぱり寂しい…

  • 17二次元好きの匿名さん25/01/18(土) 10:59:31

    ほしゅ

  • 18二次元好きの匿名さん25/01/18(土) 20:03:55

    ほしゅ

  • 19二次元好きの匿名さん25/01/18(土) 20:28:59

    読んでて面白いので続き待機
    書き込み少なくても続けてくれると嬉しい

  • 20スレ主25/01/19(日) 08:26:22

    >>19

    ありがとうございます!

    前立てたスレとかもワイワイ書き込みする感じのやつだったんで、予想外のSSスレができてびっくり…

    他の人も思いついたネタとかSSとかあったら投げてくださいね

  • 21スレ主25/01/19(日) 08:27:09

    とりあえずネタが思いつかないので午前中は更新がないと思います

  • 22二次元好きの匿名さん25/01/19(日) 11:25:10

    >>21

    りょーかい

  • 23スレ主25/01/19(日) 19:31:14

    翌日の朝。私はベッドの上から上半身だけ起こして窓の外を眺めていた。
    そこに似つかわしくない焦った声が響き渡る。
    「転弧の父親がAFO?!そんなこと聞いてないぞ!」
    「でも本人が黒霧に聞いたと言ってるんですよ!」
    「くっ…。」
    さあここからは賭けだ。ヒーローと私達の攻防戦。彼の大志を転弧が継ぐのかどうかに全ては掛かっている。
    「…どうなるでしょうね?先生。」
    人を蹂躙し、自らの計画を完璧に執行した彼の心が、彼が終始笑っていた意味が、今の私ならわかる気がする。
    愉しい。憎きヒーローが私の手のひらの上にいるようなそんな感覚。彼もこうだったのだろうか?
    「転弧がきっと代わりに全部壊してくれますよね。…スピナーも待ちに待った地平線が見られる。」
    仲間の顔が代わる代わる頭に浮かぶ。死柄木弔の野望も、彼らが切に願った開放も。
    「絶対的存在、魔王が支配する世界…待ち遠しいですよ。」
    先生に委ねれば全て手に入るのだと、思い通りになるのだと。狂信的だとわかりながらも信じている。
    「ここからは、私達のターンです。」
    仲間を失い、希望を失った私達の気持ちも、全部ヒーローにぶつけたらいい。…それに、楽になるには、真に開放を願うなら、また破滅を願うなら、そうするよりほかもないだろう。

  • 24スレ主25/01/19(日) 19:41:51

    「黒霧、ヴィランとは侵すものだ。抑える必要なんてないんだよ。」
    何か意味あり気に諭しながらどこか遠くを眺める貴方を見るのが好きだった。
    ディナーのときも隣で黙りこくる私に独り言のように話しかけては笑ってみせた貴方が愛おしかった。
    時に命を奪い、時に人を救い、時に撫でてくれる貴方の手のひらも、醜い私を映さないでいてくれた貴方の瞳も。
    背筋がゾクゾクするような迫力のある貴方の声も、挑発するような言葉選びも。すぐ近くにあるようで遠かった。だけど永遠にあるものだと信じ込んでいた。無くなってからどれだけ貴方を愛していたかに気づいた。それなのに貴方にとっての夢だったこの計画を、いっそのことなかったことにしてしまおうかとすら思ってしまった。転弧も、貴方のために作った駒に過ぎなかったはずなのに。貴方が一番大切だったはずなのに。
    「…もうどうすればいいのか…。」
    考えれば考えるほど苛まれて、足掻けば足掻くほど沈んでいく。私はなんのためにここにいるのか、何故あの子を産んだのか。どうして先生を裏切ろうとしているのか、どうして我が子を見捨てようとしているのか。どうするべきなのかも何を選択してはいけないのかもわからなくなっていく。私とは何だったのか?数年前までははっきりしていたその答えも揺らぎつつある。
    「…なんで私、生きてるんでしたっけ‥?」

  • 25二次元好きの匿名さん25/01/19(日) 20:27:55

    ほしゅ

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