- 1◆VLlUGaOg9c25/01/25(土) 18:37:33
- 2◆VLlUGaOg9c25/01/25(土) 18:39:53
代理モブ「これが前スレ」
神輿は軽くてバカが良い編 第十章 (今度こそ)あまねく奇跡の始発点編|あにまん掲示板前スレまでのあらすじなんやかんやで会議にまでは漕ぎ着けたが、各学園で人材を派遣して調査隊の結成が決まったはいいものの、その後も、ベアトリーチェが接触してきてカナに謎のカードを渡したり、ミカそっくりの謎…bbs.animanch.com代理モブBこれが前スレの前スレ
神輿は軽くてバカが良い編 第九章 あまねく奇跡の始発点(予定)編|あにまん掲示板前スレまでのあらすじエデン条約の調印式を早々に切り上げてまで駆けつけた連邦生徒会からの緊急招集。しかし、会議の場には本来居る筈の先生がいなかった。険悪な雰囲気に包まれる会議の最中、連絡も無く先生が欠席…bbs.animanch.com代理モブC「これが前スレの前スレ。の、そのまた前スレです」
神輿は軽くてバカが良い編 第8章 代理モブ「1曰く、この後の展開の予定は未定です」編|あにまん掲示板前スレまでのあらすじ反アリウス派の生徒とカイザーファームが差し向けた刺客たちをどうにか退け、シャーレやミレニアムの協力もあって何とかトリニティ全体を巻き込んだ大事件は収束した。そんな中、カナたちは友人…bbs.animanch.com - 3二次元好きの匿名さん25/01/25(土) 18:55:03
たておつ
- 4◆VLlUGaOg9c25/01/25(土) 19:04:47
ナレーション
カナの考察は非常に荒唐無稽なものだが、何の根拠も示していない訳では無い。
「何をバカな?」と、多くの生徒が呆れる中で、先生を含めた数人は静かに考えを巡らせ始めた。
キサキ「…成程、面白い考察じゃ。
今回の事件が本当に人為的なモノであるなら、其方の言う通り、妾たちを滅ぼしたい訳ではないやもしれぬ」
ユウカ「だったら、これは盛大な悪戯ってことっ!?幾らなんでも、やり過ぎでしょ!!」
“うん。私も悪戯なんかじゃないと思う。きっと、敵にとっては必要なこと何だよ。
それが何かは分からないけど、そうしないといけない切実な理由がある。
だけど、それはキヴォトスを滅ぼすことじゃない。そういうことじゃないかな?“
ナレーション
サンクトゥムタワーの破壊に、「虚妄のサンクトゥム」から放たれる色彩の光。それらは明確な敵対行動だ。
しかし、敵対の目的は「滅ぼすこと」では無く、何か別の「大切なこと」の為に、
キヴォトスを滅ぼしかねない攻撃をしている。そう先生は結論づけた。
色々言ったけど、私たちが攻撃されてるのは変わらない。敵のしてることは簡単に許して良いことじゃない。
でも、相手が本気で滅ぼしたい訳じゃないなら、虚妄のサンクトゥムは私たちの力で何とかなる脅威だってことだ。
少なくとも、敵はそう判断した上で塔を落とした。でなきゃ、キヴォトスを滅ぼしてしまうからな。
マコト「キキキ…この程度なら超えられるだろう。ということか?
…気に入らんな。このマコト様のことを舐めてかかるとは良い度胸だ」
ナレーション
カナの考察に反応したマコトの怒り。それは、その場に集まった生徒たちにも波及していった。
政治家というのは面子の仕事だ。それも、治安の悪い銃社会のキヴォトスは特にその傾向が強い。
詰まり、キヴォトスの学園の生徒会とは「舐められる」ことに対して酷く敏感なのである。 - 5二次元好きの匿名さん25/01/25(土) 19:11:41
立て乙です
- 6二次元好きの匿名さん25/01/25(土) 19:16:39
やる気十分だな
- 7二次元好きの匿名さん25/01/25(土) 19:29:00
立て乙まってました
- 8二次元好きの匿名さん25/01/25(土) 19:47:55
たておつ
- 9二次元好きの匿名さん25/01/25(土) 20:25:44
立て乙
- 10二次元好きの匿名さん25/01/25(土) 20:25:55
乙です
- 11◆VLlUGaOg9c25/01/25(土) 20:35:05
マコト「おい、行政官。早く、虚妄のサンクトゥムとやらの情報を寄越せ」
リン「筆頭行政官です。虚妄のサンクトゥム攻略戦を進行する前に、各自治区の市民や一般生徒の安全確保、
そして自治区の治安維持についても計画しなければなりません」
マコト「ふん。そんなもの我々ゲヘナ万に任せておけば良い。他の学園の自治区も纏めて保護してやろうではないか」
ユウカ「ありがたいご提案ですが、ミレニアムには保安部とC&Cがあるので心配は要りません」
ナギサ「トリニティについても治安維持は私たちが対応いたします。
――これこそが本来、私たちの勤めですので」
ナレーション
小馬鹿にしたように「キキキ」と笑うマコトの提案を、各校の生徒会は即座に切って捨てた。
この機会に自身の発言力を増そうという魂胆が見え透いていたからだ。
リン「……であれば、問題ありませんね」
リン「私たちの目標は、キヴォトスに到来した6つの塔「虚妄のサンクトゥム」を破壊すること――
同時に、各自治区の批難や防衛作戦を遂行することです」
リン「「虚妄のサンクトゥム」、臨界点までの予想時間は残り14日と23時間59分59秒。
この時間内で作戦を立案、攻略をしなければなりません」
ナレーション
改めて、リンが完結に会議の結論を纏める。
もはや未知の恐怖に怯えて震えるだけの生徒はおらず、全員が自分たちの街を守る決意を固めていた。
舐めた真似をした黒幕を倒し、このキヴォトスに…自らの学園に手を出した者がどうなるか知らしめる。
その「覚悟」が生徒たちの瞳には宿っていた。
リン「これより――「虚妄のサンクトゥム」攻略作戦を始めます」
- 12二次元好きの匿名さん25/01/26(日) 02:10:59
いよいよ始まったぜ
- 13二次元好きの匿名さん25/01/26(日) 10:32:20
この世界の向こうはどうなってるんだろうなぁ
- 14二次元好きの匿名さん25/01/26(日) 21:05:29
保守
- 15◆VLlUGaOg9c25/01/26(日) 23:10:39
オマケ 《本スレ世界線ブルアカ カナちゃんのプロフィール》
フルネーム 神子柴カナ
レアリティ ★3
役割 SPECIAL
ポジション FRONT
クラス アタッカー
武器種 SMG
遮蔽物 ー
攻撃タイプ 貫通
防御タイプ 軽装備
学園 トリニティ総合学園
部活 ティーパーティー
学年 2年生
年齢 16歳
誕生日 4月1日
身長 150cm
趣味 お洒落、みんなと一緒に居ること
元はアリウス分校の1生徒で、今はアリウス分派のホストを務める少女。
明日の生活すら危うかったアリウス分校時代から、明るく振る舞い周囲に笑顔を見せ続けている。
今のアリウスが圧政時代を乗り越えられたのは、仲間を思う彼女の純粋な願いのお陰なのだとか。 - 16二次元好きの匿名さん25/01/27(月) 08:24:59
スペシャルなのにフロント?
- 17二次元好きの匿名さん25/01/27(月) 16:45:10
書き間違えると中々気付けないからしゃーない
- 18◆VLlUGaOg9c25/01/27(月) 21:03:03
EXスキル 十八番だ
選択した敵一体に対して、ランダムで2~5回の連続攻撃を行う。
スキル演出では、気配を消して接近して近距離から銃剣による刺突と射撃の連続攻撃を行うものとなっており、
実際に戦闘画面でも選択した敵の背後にカナのチビキャラが現われる。ポジションがFRONTなのもこのため。
この仕様により、実装当初はビナー等の総力戦ボスを相手にした場合にカナが宙の上に場所に立つ姿が見られた。
現在は修正により、1部の敵に対しては背後ではなく、近くの地面に現われるようになっている
ノーマルスキル 援護する
50秒毎に敵一体にダメージ/更に安定値減少を付与(10秒)
パッシブスキル あっちだ
命中値を上昇
サブスキル 頼んだ
部隊に編成されているアリウス出身の生徒が居る場合、人数に応じて攻撃力を増加
- 19◆VLlUGaOg9c25/01/27(月) 23:35:51
ナレーション
各地で住民の避難と決戦準備が進められる中、アリウス分派の何割かの生徒たちはDUに出向していた。
ヴァルキューレだけでは人員も物資も足りないというので、有志の協力者として名乗りを上げたのである。
が、アリウス分派がDUへの出向を選んだのはそれだけではなく……
アリウス分派モブ「フウカ先生、野菜の下ごしらえが出来ました」
アリウス分派モブB「調味料の計量も完了。何時でも使用できます」
フウカ「ありがとう、お陰で何時もの給食よりずっと楽。余裕を持って作業できる」
ナレーション
アリウス分派にとっての第2の先生。恩人であるゲヘナ給食部長のフウカが炊き出しに参加するからでもあった。
何時かの調理実習の際、食材を店で買うことすらおぼつかなかった自分たちを根気良く面倒見てくれた恩は、
例えゲヘナ相手であっても忘れる訳にはいかない。
この機会を恩返しの好機と捉え、アリウス分派の生徒たちはここぞとばかりに張り切っていた。
アリウス分派モブ「いえ、フウカ先生への恩を考えたらこのぐらい…」
アリウス分派モブB「カナちゃんたちも来れたら良かったんですけど、
流石にティーパーティーは忙しいみたいで…」
フウカ「気にしないで、貴女たちが手伝ってくれただけでも凄く助かってる。
カナさんたちが心置きなく戦えるように、私たちも頑張らないとね」
ナレーション
戦場で戦うばかりが全てではない。キヴォトス各地の避難所では既に、語られないもう一つの戦いが始まっていた。
- 20二次元好きの匿名さん25/01/28(火) 09:06:33
人手が増えるって良いねぇ
- 21二次元好きの匿名さん25/01/28(火) 15:16:49
調理場もまた戦場だからね
- 22二次元好きの匿名さん25/01/28(火) 21:26:46
頑張ってて偉い
- 23◆VLlUGaOg9c25/01/28(火) 23:11:06
ナレーション
とはいえ、DUに出向したアリウス生たち全員が避難所に集まった訳ではない。
そもそも、避難所にはDU中から避難してきた一般生徒や住人も集まっているので、スペースに余裕がない。
では残りのアリウス生たちはDUの何処で何をしているのか?といえば……
ルリ「…クリア。こちら、チームⅠ第3分隊、異常はないよ」
リア(通信)『こちら、オペレーター。了解したわ、引き続き警戒を続けて頂戴』
ナレーション
第6サンクトゥム攻略に向けて、複数チームに分かれてDUの巡回に当たっていた。
第6サンクトゥムには尤もエネルギー数値が高く、苦戦が予想される他にも、
他のサンクトゥムとは違って未だ守護者が出現していないという奇妙な特徴がある。
だからこそ、何時、DUの何処に現われるか分からない守護者を警戒しなければならなかった。
第3分隊員C「ルリさん、この第6サンクトゥムが尤も多くのエネルギーを計測しているんですよね?」
ルリ「そうだけど、それがどうかした?」
第3分隊員C「それなら何故、正実のツルギ委員長とかC&Cの勝利の象徴をこちらに回さなかったのですか?」
リア(通信)『何時、何処に現われるか分からないからよ。
こちらで予測出現区域を割り出してはいるけれど、それも絶対ではない。
万が一、こちらの最高戦力が移動に間に合わなければ、戦略的に大きな損失になるわ』
ルリ「それに、私たちアリウスはリア以外全員に兵士の心得がある。
正実や自警団のお陰で学校の防衛も考えなくて良いし、自由に動かせるから、人海戦術には丁度良いのよ」
ナレーション
オペレーターを務めるリアと自身の隊長の説明を聞いて、1度は口を包んだ分隊員。
しかし、彼女の視線は不安と不満の色を映しながら一点を見据えていた。
- 24◆VLlUGaOg9c25/01/29(水) 06:46:17
第3分隊員C「…私たちが第6サンクトゥム担当になった理由は分かりました。けれど…」
シズ「んふふ…そんなに見つめてどうしたのかにゃ~?」
第3分隊員C「…何で貴女までここに居るんですか」
シズ「天下のシャーレの先生様に依頼されたからに決まってるにゃ。
キヴォトスが滅んだら不良も出来ないし、今回は味方だから仲良くしようよ」
ナレーション
分隊員の少女が抱えた不安の正体、それはかつて銃を交えた恐るべき相手。
アリウス分派とともに第6サンクトゥムに対応するべく雇われた傭兵、ヌチャヌチャヘルメット団だった。
ルリ「…まぁ、実力は確かだから」
第3分隊員「で、でも、土壇場でまた襲い掛かってきたら…」
シズ「心配しなくても報酬貰った以上はちゃんとやるよ、部下のみんなも養わないとだしにゃ~」
ナレーション
キヴォトスの行く末が決まるほどの一大事、体裁に拘って自ら手札を減らすような愚行は侵せない。
だから戦力拡充の為に傭兵を雇うというのも1つの選択肢としてはアリなのだが、それはそれとして、
かつて自分たちの学校を襲ってきた連中と肩を並べるというのは心情的に難しいものもあり、
アリウス分派の中にはシズに疑いの目を向けるものも少なくない。
シズ「にゃははっ!全然信用されてないにゃ」
ナレーション
そんな針のむしろの中、シズはケラケラと愉快そうに笑っていた。
- 25二次元好きの匿名さん25/01/29(水) 15:07:43
シズの戦いぶりを知ってるアリウス生としては微妙に信用しきれないのも仕方ないね
- 26二次元好きの匿名さん25/01/29(水) 22:04:00
前は実質引き分けまで持ち込まれたからな…
- 27◆VLlUGaOg9c25/01/29(水) 22:41:51
リア(通信)『…気持ちは分かるけれど最低限の近辺調査はクリアしているわ。
色々と後ろ暗い仕事をしていたのも事実だけれど、依頼人が裏切らない限りは契約に忠実。
任務失敗も以前のアリウスの1度だけで、その時は律儀に報償も受け取らなかったわ』
シズ「いやぁ、あの時は依頼主様捕まっちゃったからにゃ~」
リア(通信)『前金までカイザーに送り返したと聞いているけれどね。それに…』
ナレーション
しかし、先生たちも考え無しにヌチャヌチャヘルメット団を引き入れた訳では無い。
きちんと事前調査は済ませているし、何よりも傭兵で戦力を補強しようという話になった時、
シズ率いるヌチャヌチャヘルメット団を推薦したのは……
リア(通信)『カナ様が言ったのよ。「シズは信頼出来ないけど信用出来る。戦い大好きで怖いし、苦手だけど、
きっと、仲間を見捨てるようなヤツじゃない」ってね』
ルリ「…どうしよう、凄く言いそう」
第3分隊員B「あのベアトリーチェすら許した人ですからね…」
ナレーション
ヌチャヌチャヘルメット団と肩を並べることになった元凶の顔を思い浮かべながら、一同は渋い表情を浮かべるも、
同時に妙な納得感も覚えていた。
カナなら言いそうだという想像だけではなく、カナがそう言うなら仕方が無い。という、奇妙な納得だ。ただ…
ルリ「…それなら、カナもこっちに来てくれたら良かったのにね」
ナレーション
ただ少女たちは、母校で奔走しているであろう自分たちの生徒会長が居ないことが、少しだけ残念で寂しかった。
- 28二次元好きの匿名さん25/01/30(木) 07:01:39
保守
- 29二次元好きの匿名さん25/01/30(木) 11:37:01
適材適所だからね仕方ないね
- 30二次元好きの匿名さん25/01/30(木) 15:23:50
トップになっちゃったからねカナちゃん
- 31◆VLlUGaOg9c25/01/30(木) 22:19:17
代理モブ「この非常時に生徒会長が学園を離れるなんて、普通は有り得ませんからね」
代理モブB「まぁ、ティーパーティーには他に3人も生徒会長が居るといえば居るのですが…
荒事というか軍事関係に一番慣れてるのはカナなので、多分、死ぬほど仕事を投げられているかと…」
ナレーション
ところ変わって、トリニティ総合学園の地下にあるカタコンペ…つまり、旧アリウス自治区。
バシリカ式建築の教会にもアリウス分派…それも精鋭であるスクワッドが集まっていた。
オペレーターは浦和ハナコ。実動隊はアリウススクワッドにシスターフッド、そして救護騎士団長の蒼森ミネ。
以上が、第4サンクトゥムの攻略にあたる選抜メンバー。なのだが………
アズサ「…遅いな?」
ナレーション
何故か、シスターフッドの長であるサクラコの姿が見えなかった。
一応、作戦開始予定時刻まではまだ余裕があるが、そもそもが2週間という期限が決められた戦い。
虚妄のサンクトゥムの守護者がどれほどのモノかも分からない以上、叶うなら少しでも時間に余裕を持たせたい。
そんな状況であるにも関わらず、サクラコはまだ姿すら見せていなかったのである。
マリー「はい。まさかサクラコ様に限って遅刻などは無いと思いますが…」
ミサキ「どこかで敵に捕まった…にしては、銃撃音も爆撃音も聞こえない」
ナレーション
不安の声が上がり始めた。その時であった……
????「皆さん、遅れて申し訳ありません」
- 32二次元好きの匿名さん25/01/31(金) 07:46:36
来たのか…?
着たのか…? - 33二次元好きの匿名さん25/01/31(金) 08:08:29
やべーぞ覚悟だ!!(例の画像)
- 34二次元好きの匿名さん25/01/31(金) 13:05:17
いよいよこの時が来てしまったのか
- 35二次元好きの匿名さん25/01/31(金) 20:24:03
果たしてどんな反応が返ってくるのか
- 36二次元好きの匿名さん25/01/31(金) 23:31:39
このレスは削除されています
- 37◆VLlUGaOg9c25/02/01(土) 00:09:37
ナレーション
それは戦闘服と呼ぶには余りにも無防備で、普段着と呼ぶには余りにも破廉恥な衣装だった。
ピッチリと身体に張り付いてラインを強調するラバー、太股まで覆うラバーヒールはエッチな店の女王を連想させ、
下手な下着よりも露出面積の大きいヒップラインは極めて際どい。
その上から真面目な顔でシスターとしての頭巾を被っているのだから言い訳のしようもない。
衣装に反して至極真面目な表情のギャップも相まって、もはやシュールギャグか何かのようにさえ思える。
マリー「さ、サクラコ様……?そ、その恰好はいったい……!?
ヒナタ「……そ、その衣装は……」
ナレーション
これにはシスターフッドの仲間たちも自分たちのトップの醜態……もとい勇姿に言葉を無くした
主に現実だと信じたくないという意味での思考停止。人はそれを絶句と呼んだ。
サクラコ「これは最後の聖徒会長が残した、ユスティナ聖徒会の礼装……
……ええ、これが私の覚悟です。これまで続いてきた憎悪の連鎖を断ち切り、新しく――」
ナレーション
しかも、とうの本人は表情通りに至って真面目。羞恥心の欠片もなくシリアスな空気を出している。
本気で自分が着ている衣装を、ユスティナ聖徒会の由緒正しい礼装だとしか思っていない。
いや、他でもないシスターフッドの長がそう言うのなら、事実そうなのかもしれないが……
……詳しい事情を知らない他の生徒たちにはエロ衣装にしか見えなかった。
ハナコ(通信)『……サクラコさん。それが……「覚悟」なのですか!?その、破廉恥な衣装が!?』
ナレーション
更に間の悪い…いや、寧ろ良かったのか?この場には、こういう下世話なネタが大好きな少女まで居たものだから、
シリアスだった空気は取り返しのつかないほどにトンチキな方向へと転がり始めてしまった。
- 38二次元好きの匿名さん25/02/01(土) 09:07:23
かっこいいこと言ってるんだけどな…
- 39二次元好きの匿名さん25/02/01(土) 12:57:20
わーお…
- 40二次元好きの匿名さん25/02/01(土) 21:02:42
えっち
- 41◆VLlUGaOg9c25/02/02(日) 00:19:39
ハナコ(通信)『それが本当に!シスターフッドが引き継いだ聖徒会の意思なのですか!?
これから、シスターフッドの皆さんにもその衣装を着用させるということなのでしょうか!?』
ヒナタ「そ、そう…なのですか!?」
マリー「わ、私は……そのような恰好は…」
ナレーション
水を得た魚ならぬ、下ネタを得たハナコは目の色を変えて嬉々として喋り倒す。
もはや彼女にとって第4サンクトゥムの守護者よりも、サクラコの破廉恥衣装の方が遙かに大事であった。
サオリ「その…あの格好に何の問題があるのか教えてくれないか?
装甲は少なそうだが、その分、運動性が高いように見えるが……」
ミサキ「さぁ?私も良く知らないけど、別に破れたりしてる訳じゃないし良いんじゃない?」
アズサ「よく分からないけど、多分、コハルが言っていたエッチというモノか?」
ナレーション
しかし、そんなギャグ時空に上手く適応出来ない少女たちが何人か。
アリウスとかいう情緒を成長させる余裕すら無かった環境が生んだ、天然ピュアピュアガールズである。
彼女たちはハナコが言いたい方題している傍ら、状況が把握出来ないまま3人揃って首を傾げていた。
アツコ「ねぇ、写真を撮っても良いかな?」
サクラコ「えっ!?いや、いきなり何を…?」
ナレーション
その一方で、アツコはカメラを片手にサクラコに迫っており、
好き勝手に動く自由人に周りが振り回される光景がしばらくの間続いた。 - 42二次元好きの匿名さん25/02/02(日) 09:07:33
アツコはかわいいことするねぇ
- 43二次元好きの匿名さん25/02/02(日) 15:05:45
まぁ、楽しそうでよかったよ
- 44◆VLlUGaOg9c25/02/02(日) 22:08:58
カナ「ん~……全体の敵の動き方から考えたら次の目標は……よし、こことこことここ!どうだ!?」
イチカ「なるほど、言われてみれば……」
ナレーション
レーション
一方、トリニティ総合学園。残されたアリウス分派や正義実現委員会は自治区の防衛に奔走していた。
その指揮を執るのは当然ティーパーティー、そのホストである4人。
その中でも元より事務処理が苦手なカナは自治区の地図と睨み合い、敵の動き方を推察する。
生徒会というよりは治安維持組織のような仕事に注力していた。
ナギサ「こちらには、ミカさんやセイアさんも居ますし、カナさんの予測は不思議と当たるので助かるのですが…」
セイア「まぁ、この非常時だ。まだ政治初心者のカナに、今の私たちの仕事は少々荷が重いだろう」
ミカ「ていうか、カナちゃんがあれでいいなら私も力を生かして巡回に………」
ナギサ「ミカ」
ミカ「はい」
ナレーション
ティーパーティーとしては余り一組織に肩入れしているように見えなくもない振る舞いは歓迎出来ないが、
この非常時にカナの持つ少女兵としての能力を活用しないのは悪手であるし、
まだ平時の業務にも慣れていないカナに細々とした避難指示や緊急時の予算配分を任せるのは荷が勝ちすぎる。
結果、カナが敵への対応の為に各地に指示を出し、他3人が事務処理に追われるという光景が広がっていた。 - 45◆VLlUGaOg9c25/02/03(月) 06:49:11
- 46二次元好きの匿名さん25/02/03(月) 09:12:24
大変だなぁ
- 47二次元好きの匿名さん25/02/03(月) 13:11:20
トップが前に出ちゃうとややこしいから仕方ないね
- 48二次元好きの匿名さん25/02/03(月) 22:14:10
これはこれで適材適所になってる
- 49◆VLlUGaOg9c25/02/03(月) 22:44:10
ナレーション
そんなこんなで、キヴォトス各地で活躍するアリウス分派の面々であったが、
最初に動きがあったのはやはり、スクワッドが参戦した第4サンクトゥムであった。
……というか、サクラコが際どい服を着てきて、みんなでワチャワチャ騒ぎ出しただけで、
作戦準備も整っているし、サンクトゥムの守護者も待ち構えているので、とっくの昔に何時でも戦える状態だった。
ミネ「第4サンクトゥムの守護者前に到着。直ぐに取りかかります」
アツコ「本当にあの時の木人形の人が連れてた子だ…」
サオリ「ああ、ヒエロムニス。だったか?杖の動きに合せて謎の光で攻撃してくる……」
ナレーション
第4サンクトゥムの守護者はマエストロが作り上げ、かつてアリウス分派にぶつけた人工の天使。
受肉せし教義にして、神性の怪物。…つまるところ、人様の教義を借りパクして改造したバケモノ擬き。
その名を――ヒエロムニスと言う。
ハナコ(通信)『相手が非エロならば、こちらはエロで対抗です。よろしくお願いします、サクラコさん!』
サクラコ「で、ですから、この礼装はそういう物ではなく…っ!」
ナレーション
……のだが、何人かの生徒たちは相も変わらず、日常の巫山戯合いのような掛け合いをしていた。
いや、まぁ、それでもしっかり自分たちの仕事。その準備は済ませてある辺り、2人とも流石ではあるのだが……
ミネ「誇りと信念を胸に刻み……「救護が必要な場に救護を」!」
- 50二次元好きの匿名さん25/02/04(火) 08:23:58
適度に緊張が抜けてるのは良いことだ
- 51二次元好きの匿名さん25/02/04(火) 13:05:13
やったれ皆
- 52二次元好きの匿名さん25/02/04(火) 21:42:49
いざヒエロニムス
- 53◆VLlUGaOg9c25/02/04(火) 22:47:59
ナレーション
まず始めに言っておくが、ヒエロムニスは決して弱い存在ではない。
役目に忠実であるが故の無慈悲、教義に込められた信仰を証明とする神性、その全てがキヴォトスの理外にある。
並大抵の生徒では彼の天使の神秘を傷つけることすら叶わず、その真価を見ることすら叶わない。
「色彩」によって彩られ、その神性をより昇華した今、ヒエロムニスの存在は更なる次元へと到達している。
アツコ「これが私の力…!」
ハナコ『消耗した方は、アツコの近くに!ドローンの力で回復出来ます!』
ミネ「救護ッ!!」
ドゴォォォンッ!(打撃音)
アツコ「…あんまり必要なさそうだね」
ナレーション
しかし、相手が悪かった。いや、本調子でないまま倒された前回を考えると、運が悪いと言うべきか?
ヒエロムニスと相対しているのは、トリニティ総合学園の中でも選りすぐりの精鋭によるドリームチーム。
「ミネが壊して騎士団が治す」と称される救護騎士団の破壊者こと蒼森ミネ、
現在は裏も何もない宗教団体だが、歴史的に軍事的な背景を持つシスターフッド、
つい最近まで少女兵として活動していたアリウス分派、その中でも片手の指に数えられる精鋭部隊スクワッド、
そしてオペレーターはトリニティ総合学園始まって以来の才媛であるハナコ。
全員が全員、その高い能力に疑いの余地もないほどの実力者たちだ。
こんなのに勝てるのは、それこそ、キヴォトスでも最強の一角に数えられるような生徒ぐらいなものだった。
- 54二次元好きの匿名さん25/02/04(火) 23:26:13
つよい
- 55二次元好きの匿名さん25/02/05(水) 08:31:05
フルボッコだドン
- 56二次元好きの匿名さん25/02/05(水) 14:47:00
勝ったな風呂入ってくる
- 57二次元好きの匿名さん25/02/05(水) 22:21:16
ゲームと違って人数制限もないしなぁ
- 58◆VLlUGaOg9c25/02/05(水) 22:51:11
- 59二次元好きの匿名さん25/02/06(木) 00:05:55
士気は多分原作より上
- 60◆VLlUGaOg9c25/02/06(木) 06:49:46
代理モブ「1はヒエロニムスを低く評価してる訳では無いんですが、
前回は本調子じゃないし、今回は相手が悪いので、もうヒエロニムスの運が悪いとしか…」
サオリ「お前に怨みは無いが、仲間たちのためだ」
ズダダッ!(銃撃音)
アズサ「やったかっ!?」
杖が手の平から滑り落ち、真紅の外套がくしゃりと歪んで、天使は崩れ去っていく。
彼あるいは彼女の名誉の為、何度でも言わせて貰うが、今回は相手が悪かった。
サクラコ「シスターフッドの長として、慈悲を持たない貴方を天使とは認められません。
ですがせめて、その眠りに安寧のあらんことを。…さようなら、ヒエロニムス」
ナレーション
中でも信仰の守り手である修道女たちの手によって、その神性が否定されるとは何という皮肉だろうか?
天使として生まれ落ちたヒエロニムスにとって、これ以上の屈辱は無いだろう。
しかし、何故だろうか?視界にユスティナ、ヨハネ、アリウスの継承者たちを映した天使の最後は………
ヒエロムニス「オオオォ………ッ!!」
ナレーション
どこか笑っているようにも見えた。
- 61二次元好きの匿名さん25/02/06(木) 12:31:52
どっちの笑いだこれ
- 62二次元好きの匿名さん25/02/06(木) 15:54:30
なにわろてんねん
- 63二次元好きの匿名さん25/02/06(木) 22:13:42
勝てたからヨシ!
- 64◆VLlUGaOg9c25/02/06(木) 22:19:02
代理モブ「どうせ開示する予定の無い設定なので言いますが、これはヒエロムニスの元である太古の教義。
そこに込められた原初の祈りと信仰。太古の教義の元になった大昔の信徒たちの願い。
即ち、隣人との愛(色んな意味の愛)を育み、当たり前に平穏な日々を生きる。ただそれだけのエデン。
それが何時か叶うことを、並び立った3つの分派の末裔たちを見て確信し……笑ったのです」
代理モブB「果たして、笑ったのは本当にヒエロムニスなのか?太古の教義に祈りを込めた誰かなのか?
… 或いは、込められた祈りがヒエロムニスに欠けた「慈悲」を与え、本当の天使へと押し上げたのか?」
代理モブC「細かい解釈は、読者の皆さんにお任せしますね」
- 65◆VLlUGaOg9c25/02/06(木) 22:31:50
- 66二次元好きの匿名さん25/02/07(金) 00:47:32
深いな…