- 1二次元好きの匿名さん25/01/29(水) 22:13:54
01
「先生〜こっちだよ〜」
僕の視界の奥で、小鳥遊が手を振っている。それに、僕も手を振かえしながら小走りで小鳥遊の方へ向かう。
「いやぁ、悪いね。お仕事忙しいのに手伝ってもらっちゃって」
"なに言ってるんだ。僕は先生だぞ?生徒のためならなんだってするさ"
そう。僕は先生なのだ。僕も学生時代は相当ヤンチャしたものだが、今こうして先生をしているのだから不思議なものだ。
"さ、行こうぜ。賞金首を捕まえるんだろ?"
「そうだね。頼りにしてるよ、相棒?」
相棒、か。随分と久しぶりの感覚だな。僕は長く伸びる影に視線を落とし、そう思った。
02
「神妙にお縄に掛かれー!」
指名手配犯を追う小鳥遊は、いつにもましてノリノリだ。これじゃ僕のサポートは要らないな。小鳥遊の勇姿を、目に焼き付けておくとしよう。──そう思った矢先のことだった。
「クソ─!このっ!」
小鳥遊の後方から、指名手配犯の一人が手榴弾を投げた。まずい──!小鳥遊は気付いていない。どうする?いや、答えは決まっているだろう─!走れ!阿良々木暦!
"小鳥遊!"
僕は、小鳥遊を突き飛ばして、綺麗に受け身を取る───なんて都合のいいことができるはずもなく。僕の足元で、手榴弾が炸裂し、衝撃が僕の体を襲った。
03
"小鳥遊!"
先生のそんな声と共に、私は突然突き飛ばされた。わけが、わからなかった。ただ、揺らぐ視界に先生と、手榴弾が映り。
「え?」
ドカン!と轟音が轟いた。思考が真っ白になって、視界を舞う砂が覆って。たっぷり10秒ほどかけてから、私はようやく状況を理解した。先生が、私を庇ったのだ。キヴォトスの人間は頑丈で、手榴弾が一つ程度ではたいしたダメージにならないことを知っていたはずなのに。先生は外の人間だから、手榴弾一つで致命傷を受けてしまうのに。それなのに、先生は命懸けで私を庇った。
「先生…先生!」
暁のホルスだとか、キヴォトス最高の神秘だとか持て囃されて、調子に乗っていたんだ。先生もいるし、負けるはずもないって。だけど結局、私はまた大事な人を危険に晒してしまったんだ───。 - 2二次元好きの匿名さん25/01/29(水) 22:14:58
04
「全く、お前様はいつもそうじゃ。女を助けるために軽々しく命を賭けて。まあ、そこがお前様の美点でもあるのじゃが。」
「おい、お前。そこのお前じゃ。聞こえておらんのか?」
あまりにも衝撃的な事実に打ちひしがれていた私は、何度も呼ばれてようやくその声に気付いた。
「誰!?」
声の主は、金髪金眼の、10歳くらいに見える女の子だった。身に纏っているワンピースは血に濡れて、先生のそばに立っている。まさか、先生に危害を加える気じゃ──!
「儂か?儂は阿良々木忍。ここで倒れている阿良々木暦の幼女じゃ。いや、養女じゃ。」
「は?」
何を言っているんだ、この幼女は。先生に娘がいるなんて聞いたことも無い。第一、怪しすぎる。
「そんな戯言を言っていないで、本当のことを話せ!」
「儂を疑うのは自由じゃが、我が主様を、阿良々木暦をこのままにしておいて良いのか?応急処置は施したとはいえ、致命傷であることは事実。早く安全なところで寝かせたほうが良いと思うのじゃが。」
確かに、先生をこのままにしておくわけにはいかない。口車に乗せられたようだけど、まずは先生を優先しなくちゃ──! - 3二次元好きの匿名さん25/01/29(水) 22:15:10
05
"はっ!ここはどこだ?見知らぬ天井──ではではないな"
僕が目を覚ますと、まず目に入ったのは見知った天井、つまりアビドス高校の一室の天井だった。
"何がどうなったんだっけ?確か、手榴弾をくらって吹き飛ばされて……"
現状を確認するためにも、辺りを見回す。すると、ないていたのた泣いていたのだろうか。目の下を赤くした小鳥遊と目が合った。
「良かった、目が覚めて、本当に…」
"どうしたんだよ、小鳥遊。らしくないじゃないか"
「先生が、死んじゃったと思って…」
おいおい。勝手に殺すなよ。
"僕はこのとおり元気ピンピンだぜ?ほら、傷も無いし"
僕は服を脱いで、己が肉体を小鳥遊に惜しみなく見せつけた。
「ちょ、先生いきなりなにして…る…」
小鳥遊はポカンと口を開けて驚いている。
"体質でね。多少の傷はすぐ治るんだ。だから、安心しろ。僕はちょっとやそっとでは死なないさ"
あれ?小鳥遊を安心させるためだったんだが、女子高生には刺激が強すぎたのか?ちっとも動かないな。
"おーい、小鳥遊、大丈夫か?"
「え?あ、うん。大丈夫だよ…」
"なら良かった。怪我はなかったか?"
「先生のおかげで無傷だよ。」
小鳥遊は安心したような、しかし真剣な表情になった。
「先生に、一つ聞きたいんだ。」
「先生はたまに変だけど優しいし、信頼できる大人だと思ってる。」
「傷の治りが早いのも、なんとなくわかったよ。」
「だけど、命を賭けてまで他人を助けられる人は…失礼だけど、普通じゃないと思うんだ。」
「先生。あなたは一体、何者なの?」
"なんだ、そんなことか"
いつになく真剣だったから、何かと思えば。
"僕は阿良々木暦。見たまんまの男さ" - 4二次元好きの匿名さん25/01/29(水) 22:15:48
- 5二次元好きの匿名さん25/01/29(水) 22:16:27
ここにくれば阿良々木先生概念が語れると聞いたのですが
- 6二次元好きの匿名さん25/01/29(水) 22:17:02
ありゃりゃぎひゃん!?
……失礼、噛みました - 7二次元好きの匿名さん25/01/29(水) 22:18:11
単純に噛んだだけで非常に惜しい感じだが、そうだ。阿良々木先生だ
- 8二次元好きの匿名さん25/01/29(水) 22:19:35
そんな!?
らららぎさんが見てのとおり、ただのロリコンだなんて!? - 9二次元好きの匿名さん25/01/29(水) 22:19:47
ほしのファルコン、ほしのホエール
この場合どちらになるか - 10二次元好きの匿名さん25/01/29(水) 22:21:05
ここはあえてほしのメモリアルで
- 11二次元好きの匿名さん25/01/29(水) 22:32:39
- 12二次元好きの匿名さん25/01/29(水) 22:47:23
ハスミといえば、普通は生徒を苗字呼びする阿良々木先生がハスミだけ名前呼びなの、いいと思うんです
- 13二次元好きの匿名さん25/01/30(木) 07:44:37
保守
- 14二次元好きの匿名さん25/01/30(木) 07:59:42
- 15二次元好きの匿名さん25/01/30(木) 14:14:49
このレスは削除されています
- 16二次元好きの匿名さん25/01/30(木) 14:24:22
それでも、阿良々木先生概念を語らない理由にはならない
「あー!とどめき先生じゃん!」
"僕を体中に目がある怪異みたいに呼ぶな!僕の名前は阿良々木だ!"
「ごめんね!噛んじゃった」
"違う!絶対にわざとだ…"
「かみまみた」
"わざとじゃない!?"
「怪魔見た」
"なに!?僕がそんな悪い奴に見えるのか!?"
- 17二次元好きの匿名さん25/01/30(木) 22:52:55
- 18二次元好きの匿名さん25/01/30(木) 23:02:22
- 19二次元好きの匿名さん25/01/30(木) 23:11:44
- 20二次元好きの匿名さん25/01/30(木) 23:19:08
主要声優は結構出てるんだけどね…
ワカモ(戦場ヶ原 ひたぎ)
ミネ(羽川 翼)
カエデ(八九寺 真宵)
アツコ(千石 撫子)
モモカ(阿良々木 月火)
ミチル(忍野 扇)
イズナ(沼地 蠟花)
ナギサ(斧乃木 余接)
- 21二次元好きの匿名さん25/01/31(金) 00:31:58
- 22二次元好きの匿名さん25/01/31(金) 00:33:58
- 23125/01/31(金) 00:45:03