【クロス注意】あなたは無慈悲な奇跡の王

  • 11◆8NRBTqM/XhGg25/01/30(木) 22:16:55

    ※当方ミカ未所持です

    屋根裏部屋から星々を眺めて目を閉じる。満天に包まれて眠れる空間は大好きで、すぐにこの部屋を気に入った理由のひとつがこの瞬間なんだよね。星を見るのは元々好きだけどさ、今は目を閉じた後私を赦してくれた先生を夢見るかも、ってね。自分の体がふよふよと浮遊しているような感覚を持ったけど、そんなことも気にせず意識がどんどんと落ちていく。先生、明日は何ができるかな?

  • 21◆8NRBTqM/XhGg25/01/30(木) 22:17:20
  • 31◆8NRBTqM/XhGg25/01/30(木) 22:19:19

     どすん。
     いたた、寝返りでベッドから転げ落ちるとか何年ぶりだろう……。確かに私頑丈だけどさ、痛いものは痛いんだよねぇ。
    「いま何時だろ」
     眠い目を擦るとあの屋根裏部屋ではあり得ない風景が広がる。え、これ夢? 夢にしてもこんな風景見たことないしそもそもなんでさっきベッドから落ちた感触があったの? あれ、手元には愛銃がある。夢にしてはなんだか妙にリアリティがあるじゃんね?
    「えーっと……何かないかな」
     あ、あの建物、ナギちゃんと行ったことあるショッピングセンターだ。あそこで売ってる紅茶、ナギちゃんもセイアちゃんもお気に入りなんだよね。……でもキヴォトスじゃないみたい、看板の文字は読めるけど見慣れない羅列だし。そして……なんだろう、このどんよりした空気。ゲヘナの自治区ともアリウスの自治区とも異なる空気感でなんだかやだな。少し散策してみよっと。
    「蝶?」
     青い蝶が群れを成してこちらにやってくる。気にせず歩くと着いてきて私の頭めがけて攻撃してくる。
    「え、え、なになに? その気なら……えいっ☆」
     ちょっとパンチしてみたらすぐ地面に落ちちゃった。蝶型のドローンなのかな、誰か私を監視してたりする?
     そのまま歩いてみると大きな駅にたどり着いた。『新宿駅』……読めるけど聞いたことないな。
    「さっきの蝶がまた群れてる。なんか歯みたいなロボットもお目目みたいなのもいるし悪趣味すぎないかな?」
     ちょっと敵が多いから私のお友達に手を貸してもらうことにした。
    「こっち来る気なら私が相手だよ☆」

  • 41◆8NRBTqM/XhGg25/01/30(木) 22:20:42

     お友達は嬉しそうに周囲の敵を蜂の巣にしていく。どんどん来る増援にも構わず撃ち続けてるけど……そろそろリロード必要じゃないかな?
    「うそ」
     弾倉の中身は全く減っていない。さっきは何をリソースに撃ってたんだろうと考えてる間もなくまた増援が来ている。
    「どこから……、あ!」
     あの鍵穴みたいな敵から召喚されてる。アレを叩けばしばらく安全になるかも。
    「ここから先は通さないよ」
     私は敵の弱点を見抜く力に長けている。見たことのない敵にだって大丈夫、私はこんなのに倒されないよ。

  • 51◆8NRBTqM/XhGg25/01/30(木) 22:24:04

    (今気づきましたが>>2からトリップ変わってます。同じ文字列なはずだが……。ちなみにクロス先は『プロジェクト東京ドールズ』です)


    ◇◇◇


     一団を片付けてからまたしばらく散策を続けているけど、生徒はおろか人っ子一人いない。不気味な街を歩き続けてもうヘトヘトだけど、なんにも無いから補給することもできない。

    「弾薬が全くなくならないのはいいことだけどさ、お腹減ったよー」

     そのまま歩き続けてるとどこからか「生存者発見!」と大きな声がする。誰かがいるみたい。

    「白い服の、私達くらいの少女ね。特徴……頭の上にフィールが渦巻いている。手には銃らしきものがあるわ」

    「天使の翼が腰あたりに見えます。まさか、『天使』でしょうか」

    「シオリさん。わたしは……普通の女の子に、見えます。ピグマリオンでも天使でもない……普通の人……」

     黒い服の女の子の一団が目の前に来た。頭の上にヘイローが無いから、大人かな? 誰かと通信を続けているみたいだけど……もしかして敵と認識されちゃってる?

    「こんにちは、私、ちょっと迷子になっちゃって。お家に帰りたいんだけど……」

  • 61◆8NRBTqM/XhGg25/01/30(木) 22:27:15

     できる限り普通に声をかけたつもりだけど彼女達は警戒を崩さない。まさか新しい分派とか学校とかだったりする?
    「普通の迷子はこの国で銃持ってぶらつかないわよ」
    「え、そうなの? むしろ銃持ってないと舐められて恐喝とか有り得るんだけど」
    「どんな世紀末世界に住んでるんですか。少なくともこの国じゃありえませんよ」
     あ、この子ゲヘナの風紀委員に声が似てる。でも見た目全然違う。クニ? 何それ? 学校みたいな? と疑問が浮かんだ。相変わらず私の口は思ったことをすぐ言っちゃうみたいで青い髪の子が「国を知らない?」とこちらに疑問を投げかけた。
    「え、うん。新しい学校?」
    「レイナちゃん、ナナミン、学校ってそんなに大きいところあるの⁉︎」
    「有るわけないじゃないですか」
    「彼女……ここの瘴気で錯乱しているのではないかしら」
    「錯乱しているにしても常識がズレ過ぎているわよ。まだ調査結果が出ていないから何者かもわからないし」

  • 7二次元好きの匿名さん25/01/31(金) 01:39:45

    お、クオリティ中々ええ

オススメ

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