- 1二次元好きの匿名さん25/01/31(金) 22:07:57
C&Cが一年前の任務で遺跡調査をした時に見つけた生徒なことはみんな知っているな?
おさらいすると、アリスみたいに遺跡の最奥で眠ってたのをネル、アスナ、カリンが発見した。そこで放置する訳にもいかなくて、ミレニアムに持ち帰り、名前を付けた。この案件を自分たちだけの秘密にすることに決めた3人は、それぞれの名前の頭文字を取って、「ア」スナ・「カ」リン・「ネ」ルでアカネと名付けた。
名字の室笠については、まず『室』には皇室や王室みたいに家族って意味がある。そして『笠』は頭に被って雨などから守ってくれる物。つまり、家族の一員として私たち三人が笠となって守るという意味で室笠って名字になった
アリスに比べて腕力などの基礎スペックが低いのは、元々ご奉仕用を目的として製作された存在だから。メイドとしての能力は必要だけど、腕力とかは人間並みで十分だったからであることも、もちろんみんな知っているね? - 2二次元好きの匿名さん25/01/31(金) 22:09:24
名前の由来エモすぎひん?
- 3二次元好きの匿名さん25/01/31(金) 22:09:41
そんなの僕のデータに無いぞ!!?
- 4二次元好きの匿名さん25/01/31(金) 22:10:02
かなり面白い概念を場末のあにまんなんかに吐き捨てるのやめろ
小説とかの作品に昇華して出せお出ししろいや出してくださいお願いします - 5二次元好きの匿名さん25/01/31(金) 22:10:02
名前の由来天才かよ
- 6二次元好きの匿名さん25/01/31(金) 22:10:47
うわぁ・・・本当に名前が頭文字だけだ
トキが一年前はいなかったこと含め完璧すぎるだろ - 7二次元好きの匿名さん25/01/31(金) 22:14:32
1~2歳だと、トキに先輩ぶってたのが凄く可愛らしいことになっちゃうだろ!!
- 8二次元好きの匿名さん25/01/31(金) 22:15:50
ア・カ・ネが天才すぎてやばい
- 9二次元好きの匿名さん25/01/31(金) 22:16:08
でもアリスも後輩入ったら似たようなことしそうじゃないか?
- 10二次元好きの匿名さん25/01/31(金) 22:17:27
ネル及びC&Cがアリスを助けるために行動した点も、トキがアリス破壊サイドで行動したこととも矛盾してないんだな
なんか本当に実在した設定な気がしてきた・・・ - 11二次元好きの匿名さん25/01/31(金) 22:21:21
ものすんごく下世話な話なんだけどそれまで普通の特殊部隊だったC&Cが「奉仕用」ということでエ駄死なプログラムも組み込まれていたアカネにそっちの奉仕をさせないために
「奉仕ってのはこうやってメイド服で炊事洗濯家事全般で尽くすことだ」
と学習させる目的で全員でメイド服着始めたとかだと良いよね
(カリンの入部目的と経緯が変わってしまうが) - 12スレ主25/01/31(金) 22:22:02
なんで機械なのに眼鏡をかけているのかについては、あまりにも仕事が完璧すぎて人間味が無かったから、眼鏡をかけてれば機械だって思われないと考えたネルが眼鏡を渡したことはみなさんご存知です(ネルは眼鏡を渡すと好感度があがるほど眼鏡好き)。
しかし、この眼鏡をアカネ自身がネルからのプレゼントとして非常に気に入っているから、全ての衣装で眼鏡をかけていることは意外と知らない人が多いのではないでしょうか - 13二次元好きの匿名さん25/01/31(金) 22:23:55
- 14二次元好きの匿名さん25/01/31(金) 22:29:38
爆弾魔になった理由だけど、ご主人様を守るために接敵したら自爆するプログラムが組み込まれていたんだけど、命を大切にするようにネルに怒られたから爆弾を使うプログラムだけ残ったんだよね
- 15二次元好きの匿名さん25/01/31(金) 22:33:46
- 16二次元好きの匿名さん25/01/31(金) 22:36:45
素晴らしい概念
- 17二次元好きの匿名さん25/01/31(金) 22:41:40
こうなると銃の名前が「サイレントソリューション」なのにもなんか意味がありそう
直訳で「無音の解答」だけどなんかそれらしい物が思いつかないな。一応サイレントには『無症状であること。また比喩的に、物事が世間に知られないこと』『発音しない文字』、ソリューションには『溶解・溶液』って意味もあるけど - 18二次元好きの匿名さん25/01/31(金) 22:49:19
- 19二次元好きの匿名さん25/01/31(金) 22:50:35
- 20スレ主25/01/31(金) 22:53:26
- 21二次元好きの匿名さん25/01/31(金) 22:53:30
バカだのバリンだのバカネだの…ああいう下品な手合はどこから来たのやら
- 22二次元好きの匿名さん25/01/31(金) 22:59:26
- 23スレ主25/01/31(金) 23:05:20
- 24捨て置いてしまっても構わない話25/01/31(金) 23:28:51
『良家に仕える使用人のためのルール』
ある人の振る舞いを見て我々は『上品だ』『下品だ』と評価する。
『音を立てることは、マナーに反します』
『メッセージを運んでいるときや質問する必要があるとき以外は、紳士淑女にあなたから話しかけてはなりません。もし話す必要があっても、可能な限り短い言葉で済ませなさい』
だが、その振る舞いの正しさは誰が定義したのだろうか。
『"Ma'am"や"Miss"や"Sir"と呼びかけることなく、主人たちに話しかけてはいけません。』
『荷物を運ぶ為に、紳士や淑女から同行するように言われた場合は、必ず数歩後ろ離れたいところを歩きなさい』
その定義の正しさを人は証明できるのだろうか?
『面白い話があなたの前でされても、あなたが何かに気づいても、家族の会話を聞いても、テーブルでの会話やゲストの会話を聞いても、決して笑ってはいけません。』
━━━『NOT IN FRONT OF SERVANTS』P.35より翻訳引用
仕える者の『正しい奉仕』とは
Vol.2 時計じかけの花のパヴァーヌ編 第-1章 クラシカル・ロマン - 25二次元好きの匿名さん25/02/01(土) 00:07:59
アカネが一番クラシックなメイドらしい仕草や服装なのも、実際に古い時代のメイドロボだからなのか
・・・美少女メイドロボを作った司祭は変態なのでは? - 26二次元好きの匿名さん25/02/01(土) 00:09:25
ひょっとしたらアリスに仕えさせるための存在だったりして
- 27二次元好きの匿名さん25/02/01(土) 00:28:34
- 28スレ主25/02/01(土) 00:38:02
- 29二次元好きの匿名さん25/02/01(土) 00:54:51
アカネはかなりメンタル安定してるっぽいから、アリスにとってのケイみたいな存在がいてももう大丈夫かもしれない
- 30二次元好きの匿名さん25/02/01(土) 00:57:48
レトロチック・ロマンのセミナー襲撃で正体が秘密系ヒロインにこだわってたのってそういうことだったのか......
- 31二次元好きの匿名さん25/02/01(土) 01:58:39
「おはようアカネ。その眼鏡、今日もかけてるのか」
「どうもカリン様。おはようございます」
「前も言ったが、カリン様と呼ぶのはやめてくれ・・・呼び捨てでいい。ネル先輩やアスナ先輩も、先輩呼びで構わない」
「申し訳ございません。不快な思いをさせてしまったでしょうか」
「だから・・・いや、もういい」
「それで、私の眼鏡の件でしたか」
「ああ。別に邪魔ならば外してもいいんだぞ?正直半分リーダーの趣味のようなものだしな」
「いえ、私自身人間らしさを出すためのアクセサリーとして気に入ってますので。それに・・・」
「それに?」
「これをつけていると、ネル先輩が私を見てくれる回数が増えるので」
- 32二次元好きの匿名さん25/02/01(土) 02:09:29
古代文明の遺跡に眠る少女ってボウケンイエローみたいだな。
- 33二次元好きの匿名さん25/02/01(土) 02:15:21
司祭A「奉仕用の機械を作るぞ」
司祭B「理解できる」
司祭A「やはり女性型にしよう」
司祭C「理解できる」
司祭A「髪は栗色のロングで」
司祭D「理解できる」
司祭A「もちろん胸は爆乳だ」
司祭E「理解できる」
ネル「ここに眼鏡を一つまみ・・・www」
司祭ABCDE「驕るなーーーー!!!!」
- 34二次元好きの匿名さん25/02/01(土) 07:28:44
👺置きにきたらホントに知らないことが書いてあった・・・
- 35二次元好きの匿名さん25/02/01(土) 07:44:56
カリンとアカネどっちが先にC&Cに入ったかは明かされてるんだっけ。カリンはセミナー保安部やんなっちゃってメイド部に移籍した経緯だった気がするが
- 36二次元好きの匿名さん25/02/01(土) 09:29:52
書きたいけど…ccはエミュがわからん…。
アスナやネルはともかくカンナがわからん…。
後…そういう設定もっとください…!! - 37二次元好きの匿名さん25/02/01(土) 09:55:41
シンプルに天才のそれだろ、この設定
- 38二次元好きの匿名さん25/02/01(土) 09:58:42
頼む、pixivでもハーメルンでもなんでもいいから投げてくれ
もったいなさすぎる - 39二次元好きの匿名さん25/02/01(土) 10:00:03
でもこの後爆破しちゃう系メイドになるんだよな
- 40二次元好きの匿名さん25/02/01(土) 10:11:32
性能の現界があるから各校の上位勢みたいな動きは出来ないけど、外付けの爆弾なら幾らでも突き詰めれるからね
- 41二次元好きの匿名さん25/02/01(土) 10:17:46
部外者だけど少し思いついたので
名前をつけるときの反応が
アスナ 犬とかと同じ名前の付け方をする。
カリン 何となく名前のセンスなさそう。
ネル モモイと同じ感じにつける。
(モモイは読み間違いだけど…ネルは
番号こうだからこれでよくね?みたいな…)
で中々いいのが決まらなくて最終的にアカネの
名付け方を決めたのはアスナになりそう。 - 42スレ主25/02/01(土) 11:33:42
SSは好きですし、あにまんではよく書いてるんですが、pixivとか笛は使ったことないんですよね
正直興味ありますし、SSのストックもあるので挑戦してみようかな? - 43二次元好きの匿名さん25/02/01(土) 11:53:55
かーっ!王女見んねぇ!!卑しか機械ばい!!
- 44二次元好きの匿名さん25/02/01(土) 13:51:23
爆弾愛用してるのは火力の底上げってよりも、サポートに回った場合🔫よりもカバーできる範囲と爆発+爆煙によるノックバック・目眩しも期待できるからって合理的な理由な気もする
- 45二次元好きの匿名さん25/02/01(土) 13:54:11
それはそれとして使ってるうちに魅せられててそこまで合理的な場面じゃなくても使うようになってほしい
- 46二次元好きの匿名さん25/02/01(土) 15:31:49
やるならpixivがお勧め
- 47二次元好きの匿名さん25/02/01(土) 15:38:42
- 48二次元好きの匿名さん25/02/01(土) 17:26:18
スレ主のSS、あにまんに投稿してるなら貼ってもらっていいか?
読んでみたいのだが - 49二次元好きの匿名さん25/02/01(土) 19:58:53
ワイも読みたい
- 50二次元好きの匿名さん25/02/01(土) 21:18:05
頼んだ。ぜひ読みたい
- 51スレ主25/02/01(土) 21:19:57
じゃあとりあえず現行のスレを…一応閲覧注意なのでお気をつけください。こちらのスレに>>1の書いたSS一覧も載っています。
【閲覧注意】「ここから逃げ出さなければ私は──────私ではなくなってしまう」|あにまん掲示板キヴォトスの先進技術と呼ばれるものの大部分が生まれる場であるミレニアム。そんな学園に相応しい5mほどの正方形に大小様々な機械を詰め込んだ個室。金属製の椅子に座った状態で百合園セイアは目を覚ました。 「…bbs.animanch.com - 52二次元好きの匿名さん25/02/01(土) 21:26:35
- 534725/02/01(土) 22:03:38
ゴルコンダ「......突然ですが、皆さんは名前とはどのようなものだと思いますか?誰が誰なのかを区別する手段......その人がどういう人なのか、何者なのかを示す証のような物......まあ、人それぞれでしょうね。......この物語は、とあるキヴォトスの技術の最先端を走っている学校で起きた世界の命運をかけた作り物の少女達のお話です。"名前"という名の『与えられた日常』と"存在意義"という名の『課せられた使命』。大きな学校の中の小さな2つの括りで起きた些細な事から始まり、やがてその2つの事象は合流、1つの真実として結合し、大きな大きな出来事へと発展するのです。相反するその2面を併せ持った"創作された少女達"と『彼女達の周りに居る大切な人々』は何を思い、何を目にするのでしょうか?相反する2面性を持たされた創作物達が辿る運命、果たしてその先には、何が待っているのでしょうか?......先生、黒服も言っていたとは思いますが、『私達、ゲマトリアはいつも貴方を......いえ、"貴方達の紡ぐこの物語"を見ています』。......ですから、期待しつつも、静かに鑑賞させていただくとしましょう。さぁ、先生!!彼女達が辿る運命の先には、どのような景色が広がっているのか......私達に、その答えを見せて下さい......!!」
- 54二次元好きの匿名さん25/02/01(土) 23:08:07
- 55二次元好きの匿名さん25/02/01(土) 23:35:15
見たい・・・もっと見たい・・・ぜひ書いてくれ
- 56二次元好きの匿名さん25/02/01(土) 23:36:38
爆弾魔なのもなんらかの終末プログラムの残滓…?
- 57二次元好きの匿名さん25/02/02(日) 03:53:36
ミレニアムは独自の進化しすぎてて、家事覚えるの大変そうだな
- 584725/02/02(日) 07:23:16
(ゴルコンダの前口終了)
(時計じかけの花のパヴァーヌ 2章 始動)
(途中までは本編と同じ)
[ミレニアム・ゲームセンター]
アカネ「では、ご主人様にアリスさん。失礼します。」
アカネはそう言うと、ゲームセンターでアリスと対決していたネルを引き摺りながらそこから去って行った。
ネル「クッソ!!あともうちょっとでコンボが決まりそうだったのによぉ。」
アカネ「部長の場合、それができてもアリスさんに勝てるまでは200年かかるのでは?」
ネル「うるせぇ!!分かんねぇだろ!?もしかしたらあそこからアタシが勝てるかもしれねぇだろ?!」
アカネ「はぁ......なんでも良いですけど、仕事をサボらないで下さいよ。」
アカネはネルと会話をしながら歩く。
ネル「......なんつぅか、大分アタシらっぽくなったよな、お前。1年生の時とは違って、ホントにC&Cっぽくなったよ。」
アカネ「......褒め言葉として受け取っておきますね。」
ネル「いや、そもそも褒め言葉として言ってるっつぅの。」
アカネ「まあ......確かに、もう1年も経ったんです。流石に馴染みますよ。」
ネル「ああ、良い事だよ。」
ネルはアカネの顔を見る。アカネは今日もメガネをかけていた。
ネル「でも、変わんねぇとこもしっかりあんだな。そのメガネ、アタシがお前にプレゼントしてやったそのメガネは、今も肌見放さずかけてる。」
アカネ「ふふっ、先輩がくれた私に取っての宝物ですから。感謝してるんですよ?」
ネル「そりゃどうも。じゃ、さっさと仕事を片付けるか。」
アカネ「はい!」
そう言って、ネルとアカネは自分達の仕事である「ご奉仕」を始めるのだった。
- 594725/02/02(日) 13:46:57
(数日後)
C&Cの部室でアスナとカリンは話していた。
アスナ「なんか今日はヴェリタスが面白い物を見つけたからご主人様とゲーム開発部の皆に見せてあげるんだってさ。」
カリン「面白い物って、どうせまたそこら辺に落ちてたガラクタでしょ......」
アスナ「それがそうとも限らないみたいなんだよ。どうも、まだそれの正体が分かってないんだってさ。いつもならすぐに分かるのに、変じゃない?」
カリン「まあ、確かにそれは妙ですね。」
アスナ「でしょでしょ〜。アスナの勘が言ってるんだぁ♪アレは絶対に凄い物だって!!」
カリン「......アスナ先輩の勘って、根拠は無いのに説得力はあるよね。」
アスナ「アレ?そういえば、リーダーとアカネちゃんは?」
カリン「ああ、またゲーム開発部との対決でこっ酷くやられて、それで今アカネがリーダーの事を叱ってるっぽいです。」
アスナ「う〜ん......リーダーも諦めが悪いねぇ。まあ、リーダーらしいけどね。」
とそこへ......
アカネ「はあ、全く。部長のゲーム依存症にも困ったものですよ。」
アスナ「あ、アカネちゃんにリーダー。おかえり♪」
ネルとアカネがやって来た。
カリン「で、リーダー?今日は何処まで行ってバレたの?」
ネル「今日はこの後またアリスと対決するから練習してた。昨日の夜から徹夜してな。」
カリン「アカネ、もっとリーダーを叱っといたら?」
ネル「おい!?なんでそっちに寝返るんだよ!!」
アスナ「リーダー、流石に徹夜でゲームはマズいよ。」
アカネ「やれやれ。」
と、C&Cの4人はいつも通りの日常を過ごしていた......もうすぐ崩れるその日常を。
- 60二次元好きの匿名さん25/02/02(日) 15:45:04
- 615425/02/02(日) 16:28:14
スレ主ではないけど書きました。
ネル達が依頼受けてからアカネ発見まででさ。
難しい言葉を使えないので
少しおバカに見えるかもですが…
それは…ごめんなさい…。
多分続き書きます。
モチベのためにも感想お願いします。
とある生徒の過去話 | Writening ネル「あ?遺跡調査だって?」 アスナ「 そうそう!!楽しそうでしょ?」 ミレニアムサイエンススクール 様々な知識と最先端な技術が集まる この学校でとある2年生が会話していた。 「何でアタシらに依頼が…writening.net - 62二次元好きの匿名さん25/02/02(日) 16:52:03
- 635425/02/02(日) 16:58:19
- 644725/02/02(日) 19:14:12
ネル「ったく!1週間ゲーム禁止だぞ?信じられるか?」
カリン「残当。」
アスナ「自業自得じゃない?」
アカネ「そういう事ですので、大人しく諦めて下さい。」
ネル「はぁ、最悪だよ!ホントに!!今日はアタシの人生最悪な⋯⋯ん?なんか外が騒がしくねぇか?」
アカネ「はい?あ、ホントですね。一体何が起きて⋯⋯」
《閨エ縺薙∴繧九°站ッ站ッ》
アカネ「ッ!?」
カリン「ん?アカネ?どうしたんだ?」
アカネ(今のは一体?)
《譎ゅ′譚・縺溪怯站ッ》
アスナ「ねぇ?アカネちゃん?なんでさっきからぼーっとして黙ったままなの?」
アカネ(誰なんですか?何なんですか?)
《逶ョ隕壹a繧遺怯站ッ》
ネル「おい!アカネ!?しっかりしろ!!アタシらの声が聴こえてんのか!?返事しろよ!!」
アカネ(ウグッ!?な、何かが⋯⋯私の、頭の、中に⋯⋯流れ、込んで⋯⋯)
- 65二次元好きの匿名さん25/02/02(日) 19:14:41
このレスは削除されています
- 664725/02/02(日) 19:23:24
《⋯⋯< F̷҉̷҉̷҉̷̷͡҉̷̷̡҉̷̷͐҉̷̷̞҉̷o̷҉̷̷̷҉̷̷͝҉̷̷̡҉̷̷̄҉̷̷̘҉̷l̷҉̷̵̷҉̷̷͞҉̷̷̢҉̷̷͂҉̷̷̚҉̷̷̞҉̷̷̖҉̷̷̩҉̷l̷҉̷̴̷҉̷̷͡҉̷̷̢҉̷̷̾҉̷̷̬҉̷o̷҉̷҈̷҉̷̷͝҉̷̷͢҉̷̷͛҉̷̷̘҉̷̷͚҉̷w̷҉̷̴̷҉̷̷͡҉̷̷̢҉̷̷͒҉̷̷̋҉̷̷͌҉̷̷̱҉̷̷͉҉̷e̷҉̷҈̷҉̷̷͝҉̷̷͢҉̷̷̋҉̷̷͋҉̷̷̠҉̷̷̣҉̷̷̱҉̷r̷҉̷҈̷҉̷̷͞҉̷̷̢҉̷̷̆҉̷̷̈҉̷̷̅҉̷̷̖҉̷̷̩҉̷̷͓҉̷ >よ。》
《⋯⋯聴こえるか?》
《⋯⋯時が来た。》
《⋯⋯目覚めよ。》
アカネ(ッ!?な、何を⋯⋯)
《⋯⋯< F̷҉̷҉̷҉̷̷͡҉̷̷̡҉̷̷͐҉̷̷̞҉̷o̷҉̷̷̷҉̷̷͝҉̷̷̡҉̷̷̄҉̷̷̘҉̷l̷҉̷̵̷҉̷̷͞҉̷̷̢҉̷̷͂҉̷̷̚҉̷̷̞҉̷̷̖҉̷̷̩҉̷l̷҉̷̴̷҉̷̷͡҉̷̷̢҉̷̷̾҉̷̷̬҉̷o̷҉̷҈̷҉̷̷͝҉̷̷͢҉̷̷͛҉̷̷̘҉̷̷͚҉̷w̷҉̷̴̷҉̷̷͡҉̷̷̢҉̷̷͒҉̷̷̋҉̷̷͌҉̷̷̱҉̷̷͉҉̷e̷҉̷҈̷҉̷̷͝҉̷̷͢҉̷̷̋҉̷̷͋҉̷̷̠҉̷̷̣҉̷̷̱҉̷r̷҉̷҈̷҉̷̷͞҉̷̷̢҉̷̷̆҉̷̷̈҉̷̷̅҉̷̷̖҉̷̷̩҉̷̷͓҉̷ >よ。聴こえているのだろう?時が来た。目覚めるのだ。あのお方を支えよ。思い出すのだ。己の存在意義を。自らに課せられし使命を、役割を全うせよ。》
- 674725/02/02(日) 20:58:20
(⋯⋯了解。ただ今より<☞︎□︎●︎●︎□︎⬥︎♏︎❒︎>のプログラムを再起動いたします。現時刻をもって、『名も無き神々の王女』並びにその『鍵』を自らが仕えるべきマスターとして設定いたします。⋯⋯リストの更新が完了しました。続けて、データの復元を開始します⋯⋯成功しました。⋯⋯主人である『鍵』から指示を受け取りました。指示内容:エラーを修正する為、自身と『王女』を本来あるべき玉座にまで移動、及びプロトコルATRAHASIS稼働し、コード名『アトラ・ハシースの箱舟』起動プロセスを実行する際のプロセスサポート⋯⋯指示が承諾されました。これより、マスターの指示に従い、行動を開始いたします⋯⋯)
アカネ「あ、ああ⋯⋯(思い、出した⋯⋯私、は⋯⋯)」
カリン「アカネ?大丈夫?」
アカネ「か、カリン?⋯⋯いえ、大丈夫です。すみません。」
アスナ「そ、そう?なら良いけど、無理は禁物だよ?」
アカネ「ありがとうございます。アスナ先輩。」
ネル「おいお前ら。どうやら呑気に話してる場合じゃねぇみてぇだぞ?」
ネルがそう言うと、残りの3人も球体のボディに触手のようなアーム、ついでに大きさもそこそこある奇妙な造形のロボットが複数、自分達を囲むように並んでいた事に気が付く。
アスナ「わわっ!?何コイツら!?」
カリン「明らかにヤバそうな見た目してるんだけど⋯⋯」
アカネ(間違いない⋯⋯あのお方だ⋯⋯漸くお目覚めになられたのですね⋯⋯さて、どうしましょうか?今すぐにあのお方の元に向かう⋯⋯と言いたいところですが、この3人が確実に弊害になってしまう⋯⋯あのお方なら問題無いでしょうが、万が一もある⋯⋯というか、その前に私が確実に負けるでしょうね⋯⋯ならば、そうですね⋯⋯)
ネル「アカネ!!コイツらをお前の爆弾でまとめて吹っ飛ばせ!!」
アカネ「了解です!!(ここは敢えて、味方を演じるとしましょうか⋯⋯)」
(ドッカーーーン!!)
ネル「アスナ、コイツらが湧く原因をぶっ潰すぞ!!お前の勘じゃ、その原因は何処にある?」
アスナ「なんとなくだけど、今日ヴェリタスが何かの機械を拾ったから、ご主人様とゲーム開発部に見せようって話してたんだ。それが関係してる気がする!」
ネル「おしっ!!じゃあお前ら、ヴェリタスの部室に行くぞ!!」
カリン「了解!!」
アカネ「行きましょう!!(あのお方の元に⋯⋯)」
- 68二次元好きの匿名さん25/02/02(日) 22:56:16
いい概念ってのは、いいSS書きに好かれるんだな
- 69二次元好きの匿名さん25/02/03(月) 01:45:09
C&CじゃなくてH&Hになってしまった
- 70二次元好きの匿名さん25/02/03(月) 08:17:42
このレスは削除されています
- 71二次元好きの匿名さん25/02/03(月) 12:33:50
ネル「着いた!!ってなんじゃこりゃ!?」
アスナ「ゔぇ、ヴェリタスの部室が爆発してる。」
ネル達はヴェリタスの部室⋯⋯だった場所に辿り着いた。
カリン「先輩達、アレ!!」
カリンが指を差した方を見ると、そこには⋯⋯
ネル「は?まさか、あのチビが原因なのか?」
明らかに様子がおかしいアリスが立っていた。近くに負傷したヴェリタスとゲーム開発部のメンバー達、そして先生も居た。
アカネ「⋯⋯」
ネル「アカネ?」
部室に着くと、何故かアカネはいきなり静かになった。ネルはそんなアカネに違和感を持つ。
アリス?「⋯⋯?謎の電波の受信を確認。対応します。」
アカネ(お久し振りですね。『王女』様、<Key>様⋯⋯)
- 72二次元好きの匿名さん25/02/03(月) 12:46:52
このレスは削除されています
- 73二次元好きの匿名さん25/02/03(月) 12:48:52
アリス?(久し振り?⋯⋯状況の把握、難航。⋯⋯説明をお願いできますか?)
アカネ(了承。私でございます⋯⋯<Key>様⋯⋯)
<Key>(共有された相手のメモリーを確認。⋯⋯!!理解。貴女でしたか、< F̷҉̷҉̷҉̷̷͡҉̷̷̡҉̷̷͐҉̷̷̞҉̷o̷҉̷̷̷҉̷̷͝҉̷̷̡҉̷̷̄҉̷̷̘҉̷l̷҉̷̵̷҉̷̷͞҉̷̷̢҉̷̷͂҉̷̷̚҉̷̷̞҉̷̷̖҉̷̷̩҉̷l̷҉̷̴̷҉̷̷͡҉̷̷̢҉̷̷̾҉̷̷̬҉̷o̷҉̷҈̷҉̷̷͝҉̷̷͢҉̷̷͛҉̷̷̘҉̷̷͚҉̷w̷҉̷̴̷҉̷̷͡҉̷̷̢҉̷̷͒҉̷̷̋҉̷̷͌҉̷̷̱҉̷̷͉҉̷e̷҉̷҈̷҉̷̷͝҉̷̷͢҉̷̷̋҉̷̷͋҉̷̷̠҉̷̷̣҉̷̷̱҉̷r̷҉̷҈̷҉̷̷͞҉̷̷̢҉̷̷̆҉̷̷̈҉̷̷̅҉̷̷̖҉̷̷̩҉̷̷͓҉̷ >!!)
アカネ(お久し振りです⋯⋯)
<Key>(⋯⋯こうして対話を行うのは、いつ振りでしょうか?)
アカネ(さぁ?数えるのも馬鹿馬鹿しく思えてしまうくらいには久し振りという事しか⋯⋯)
<Key>(⋯⋯話題の脱線を確認。話題の軌道修正を行います。協力を要請します⋯⋯)
アカネ(了承。協力の要求を承諾いたします⋯⋯)
<Key>(⋯⋯相手の承諾を確認。対話を再開します。⋯⋯ひとまず、私に課された役割⋯⋯『王女』を元の『玉座』に導く事⋯⋯そのサポートを願います⋯⋯)
アカネ(かしこまりました⋯⋯)
- 74二次元好きの匿名さん25/02/03(月) 12:52:26
アカネの裏切りで一番動揺しそうなのはカリンかな・・・唯一の同学年だし、めちゃくちゃ人を信頼しちゃいそうだし
- 75二次元好きの匿名さん25/02/03(月) 13:19:40
ネル「おい、チビ!!そこまでだ!!」
<Key>・アカネ「「⋯⋯!!」」
ネルはいつの間にかアリスの背後に回り込み、アリスのうなじに手刀を入れた。
アリス?(未知のダメージを確認。欠損部位の確認中⋯⋯本機体に目立った欠損は見当たりません。よって、一時的な意識のシャットダウンを行います⋯⋯)
アカネ(<Key>様!?)
<Key>(私は暫く眠りに付きます。後の事は任せましたよ⋯⋯< F̷҉̷҉̷҉̷̷͡҉̷̷̡҉̷̷͐҉̷̷̞҉̷o̷҉̷̷̷҉̷̷͝҉̷̷̡҉̷̷̄҉̷̷̘҉̷l̷҉̷̵̷҉̷̷͞҉̷̷̢҉̷̷͂҉̷̷̚҉̷̷̞҉̷̷̖҉̷̷̩҉̷l̷҉̷̴̷҉̷̷͡҉̷̷̢҉̷̷̾҉̷̷̬҉̷o̷҉̷҈̷҉̷̷͝҉̷̷͢҉̷̷͛҉̷̷̘҉̷̷͚҉̷w̷҉̷̴̷҉̷̷͡҉̷̷̢҉̷̷͒҉̷̷̋҉̷̷͌҉̷̷̱҉̷̷͉҉̷e̷҉̷҈̷҉̷̷͝҉̷̷͢҉̷̷̋҉̷̷͋҉̷̷̠҉̷̷̣҉̷̷̱҉̷r̷҉̷҈̷҉̷̷͞҉̷̷̢҉̷̷̆҉̷̷̈҉̷̷̅҉̷̷̖҉̷̷̩҉̷̷͓҉̷ >⋯⋯)
アカネ(ッ!!⋯⋯承知いたしました⋯⋯)
ネルの一撃で気絶したアリスに対し、お辞儀をするアカネ。
ネル・アスナ・カリン「「「⋯⋯!?」」」
C&Cの3人はアカネのその姿を見て驚愕した。その姿は初めて会った時の彼女の姿を彷彿とさせた。
[To Be Continued…]
時計じかけの花のパヴァーヌ 2章 第1話
『逸れていた筈の創られた運命』 終わり
- 764725/02/03(月) 13:21:22
- 77二次元好きの匿名さん25/02/03(月) 18:59:46
Keyに協力するアカネは一体どうなっていくのか…
- 784725/02/03(月) 20:19:26
ゴルコンダ「⋯⋯皆さんは『トロッコ問題』なる物をご存知でしょうか?暴走するトロッコの行先を一人が縛られた線路に向けるか、五人が縛られた線路に向けるか。⋯⋯つまり、"大を犠牲に小を救うか、小を犠牲に大を救うか"というアレです。しかしこの問題⋯⋯見方を変えると、少し気になる点が幾つか存在します。まず1つ目は、その線路の先に何があるのかです。普通、線路は行き止まりまでは続いています。しかし、トロッコ問題に出てくる線路の多くには行き止まりが描かれておらず、その犠牲の先には何があるのか分からないようになっています。⋯⋯もし仮に、1人の犠牲を選んだ先が破滅だとしたら?もし仮に、どちらを選んでも最終的な犠牲の数は変わらないのだとしたら?⋯⋯結局のところ、どちらを選ぼうが、その先の事なんて誰にも分かる訳がありません。果たして、正しい選択とは何なのか?以前に、正しい選択という物自体がそもそもあるのか?という事です。⋯⋯まあ、数多の選択を委ねられた貴方なら、それは十分理解していますよね、先生?⋯⋯え?2つ目は何かって?ああ、そうでしたね。これは失礼。忘れていました。2つ目は、この問題にはそもそも"抜け道"があるのではないか?という事です。その抜け道とは何なのか?⋯⋯簡単です。線路を切り替えるレバーを、真ん中で固定すれば良いだけです。そうすれば、線路はどうなりますか?そうです。中途半端に切り替えられた線路は形が歪み、トロッコが線路から脱線します。加えて、ちょうど真ん中で固定していれば、犠牲になるのはレバーだけです。レバーが真ん中で固定された結果、真っすぐの状態になった線路に沿って走るトロッコはレバーとしか衝突しない。それだけです。まあ勿論、現実はそう甘くはありませんがね⋯⋯。ただ現実として、トロッコは必ず何処かで止まります。永遠の動き続けるものなんて、この世には存在しません。始まりは必ず、終わるようにできていますからね⋯⋯。」
(ゴルコンダの前口終了)
- 795425/02/03(月) 22:59:27
- 80二次元好きの匿名さん25/02/03(月) 23:32:28
このレスは削除されています
- 81二次元好きの匿名さん25/02/03(月) 23:37:28
ここからどのようにC&Cに迎えられたか気になるので出来ればはい。
- 82二次元好きの匿名さん25/02/04(火) 01:25:31
- 83二次元好きの匿名さん25/02/04(火) 05:04:11
同学年としてアカネに勉強を教えようとしたら、数学で完敗して軽く落ち込むカリン
- 84二次元好きの匿名さん25/02/04(火) 12:02:15
このレスは削除されています
- 854725/02/04(火) 12:03:07
時計じかけの花のパヴァーヌ 2章 第2話
『停滞していた歯車』 始まり
あの後、騒動に巻き込まれたモモイは意識が戻らなくなったらしい。当のアリスに至っては自分がモモイを傷付けたと自己批判をし続けている。C&Cはアカネのアレが一体何だったのかを本人に聞いてみたが、アカネ本人は覚えていないとの事だった。そんな時⋯⋯
リオ「失礼するわ。」
アカネ「あら?会長ではありませんか。何かご用で?」
C&Cの部室に1人の来客がやって来た。
リオ「アカネ、今ここに居るのは貴女だけ?」
アカネ「ええ。部長達は騒動の後処理をそれぞれの場所で行っています。私は少し休憩をしていたところです。⋯⋯呼びましょうか?」
リオ「いえ、後でまた来るわ。⋯⋯でもそうね。先に貴女にだけ伝えておきましょうか。あの子の、『アリス』についての事を。そして、それに対して私が下した判断を。」
アカネの顔が強張る。
アカネ「お聞きしましょう。(ミレニアムのビックシスター『調月リオ』。本校の生徒会に当たる組織『セミナー』の長であり、この学校の生徒会長⋯⋯端的に表現するなら合理主義を極めた人物。ミレニアムの政治トップとして自治区やキヴォトス全体の利益・安全の追求を信条としている⋯⋯そんな彼女が『王女』様と<Key>様のアレを見て下す判断なんて⋯⋯目に見えてますけどね⋯⋯)」
リオ「では、単刀直入に言わせてもらいましょうか。彼女の正体は『名も無き神々の王女』。この世界に終焉をもたらす存在よ。そして、このまま彼女を放置したら、確実に危険なのは分かり切った事よ。ならば、答えは1つのみよ。」
アカネ「ヘイローの破壊」
アカネはそう口にする。
リオ「⋯⋯正解よ。」
- 86二次元好きの匿名さん25/02/04(火) 12:06:53
このレスは削除されています
- 874725/02/04(火) 13:03:24
- 88二次元好きの匿名さん25/02/04(火) 18:27:44
このレスは削除されています
- 894725/02/04(火) 18:29:10
(その後、本編通りネルがトキに敗北し、アリスがリオ達に連行される)
アカネ「ふふっ♪⋯⋯まさか、こうも都合良く事が進むとは⋯⋯まあ、そうですよね。コレは、この運命は、絶対なのですから⋯⋯停滞していた歯車は、もう動き始めたのです!!⋯⋯にしても、トロッコ問題ですか⋯⋯歯車が動き始めた今、既にトロッコの行き先は決まってます。レバーをどちらに倒そうがトロッコが辿り着く先、終着駅は同じなのですから!!」
ゴルコンダ「今回のトロッコ問題。果たして、その先にある終着駅は⋯⋯日常か、使命か、それとも⋯⋯」
カリン「この時の私はまだ知らなかった。想像を絶するような、受け入れ難い地獄が待っていた事を⋯⋯。」
[To Be Continued...]
時計じかけの花のパヴァーヌ 2章 第2話
『停滞していた歯車』 終わり
- 904725/02/04(火) 22:21:28
ゴルコンダ「時に、皆さんは嘘を吐いた経験はありますか?⋯⋯まあ、普通は無いとは言えませんよね。ただ嘘は嘘に過ぎません。真実は、事実は、変えようがありませんからね。しかし、嘘にも様々な種類があり、様々な呼称が存在します。偽り、デマ、ガセ、ホラ、フェイクなどです。そして使い方も人それぞれです。例えば、犯罪者が使えば詐欺という名の罪になる。人を陥れる為に使うなら裏切りとなる。他にも演技や誤魔化し、贋作、騙し絵、冗談など、嘘偽りのバリエーションは豊かです。⋯⋯ですが、先述した通り嘘は嘘に過ぎず、それを真実にするのは不可能です。真実を変える事は、過去を変える事は不可能ですからね。⋯⋯それでも、何故騙される人が居るのでしょう?いえ、もっと正確に言うならば、何故人は騙された事を認めたくないのでしょう?⋯⋯詳しい理由は様々でしょうが、それらに共通しているのは、その人に取って都合が悪いからやその人が不幸な思いをするからなどが挙げられるでしょう。勿論、そんな物はまやかしであり、砂上の楼閣に過ぎません。すぐに現実に引き戻される羽目になるのですから。目を逸らしたところで、根本的には何の意味もありませんよ。」
(ゴルコンダの前口終了)
時計じかけの花のパヴァーヌ 2章 第3話
『正しさと正義の激突』 始まり
- 91二次元好きの匿名さん25/02/05(水) 00:41:56
- 92二次元好きの匿名さん25/02/05(水) 07:24:56
アカネのボディで裸で横たわってたりするのかなって想像したら、あまりにも犯罪的だった
- 93二次元好きの匿名さん25/02/05(水) 11:57:35
コハルが爆死するレベル
- 94二次元好きの匿名さん25/02/05(水) 12:24:52
制服も萌え袖で手の甲が見えなくなってるね
- 95二次元好きの匿名さん25/02/05(水) 20:36:53
C&Cと敵対することになったら眼鏡外しそう
- 964725/02/05(水) 21:22:19
(エリドゥ潜入前の作戦会議にて)
"じゃ、大まかな作戦の内容は決まったね。皆、各々準備を進めて。"
全員「「「「「「「「「「「「「「「了解!!」」」」」」」」」」」」」」」
一同は作戦開始に備えて準備に取り掛かる。
ウタハ「取り敢えず、コレは要る。コレも、ソレも。コレは要らん。えっと、それから⋯⋯」
(プルルルッ!!)
ウタハ「ん?電話?誰からだ?」
(ピッ!)
ウタハ「もしもし?」
チヒロ「もしもし、ウタハ?」
ウタハ「チヒロじゃないか。急にどうしたんだ?」
チヒロ「⋯⋯大切な話があるから、よく聞いてね?」
ウタハ「⋯⋯分かった。」
チヒロ「取り敢えず、この件はウタハに一任しておきましょうか。じゃ、私は差押品保管所にある鏡を取りに行ないとね。」
ウタハ「やれやれ⋯⋯面倒な事をしてくれたよ、あの会長は。」
- 97二次元好きの匿名さん25/02/05(水) 23:23:47
スレ主のも待ってます!!
- 98二次元好きの匿名さん25/02/06(木) 07:26:47
多分スレ主はまだ上のバーボンスレで続編書かないといけないっぽいから、もし書くならもう少し時間かかりそう
- 99二次元好きの匿名さん25/02/06(木) 08:23:29
保守
- 100二次元好きの匿名さん25/02/06(木) 17:09:53
読み応えある
- 1014725/02/06(木) 18:53:17
(その後、本編通りエリドゥに潜入し、C&Cはトキとエンカウントした)
ネル「よぉ⋯⋯リベンジマッチだ⋯⋯トキ。」
ネルはトキにそう告げる。
トキ「先輩達、自分達が何をしていると思っているのですか?リオ様は世界を救おうとしているのです。リオ様がしている事は誰がどう見ても正義なのです。それなのに、何故?」
トキがネル達にそう問いかけた。
ネル「ああ?んなもん、気に食わねぇからに決まってんだろ。お前らは確かに自分の正義の下で動いてんだろうな⋯⋯だけど、アタシらはアタシらの正しさを主張し続ける⋯⋯ただ、それだけだ!!」
ネルはトキに向かってそう叫ぶ。
トキ「そうですか⋯⋯では、仕方ありませんね⋯⋯」
ネル「アスナ、カリン、アカネ⋯⋯準備は良いか?」
ネルが他の3人にそう問いかける。
アスナ「もっちろぉん♪」
カリン「任せて。」
アカネ「始めましょうか。」
トキ「では⋯⋯」
C&Cとトキの戦闘が始まる。
アカネ(自身の正義と己の正しさですか⋯⋯私がやっているのは、紛れもなく後者でしょうね⋯⋯まあ、ミレニアムの皆さんともまた違ったものですがね⋯⋯ふふっ♪ま、どちらにせよ⋯⋯私の正しさの為にも、どちらの信念・正義にも礎になってもらいましょうか♪)
- 1025325/02/06(木) 23:26:28
じゃ書きますか…
- 103二次元好きの匿名さん25/02/07(金) 06:27:39
このレスは削除されています
- 1044725/02/07(金) 14:04:56
トキ(マズい……確実にこちらが押されている……こうなったら!!)
(リオの権限で変形する都市)
ネル「ッ!?これは……」
トキ「さぁ、コレで1対1で戦えますね、ネル先輩。」
ネル(成る程、都市そのものを変形される事でアタシらを分断した訳か……)
カリン「マズい。皆と分断された。」
アスナ「わぁ!?都市自体が変形したぁ!?」
カリン「アカネ、私達を分断してる壁をアカネの爆弾で壊せる?」
カリンは通信機越しにアカネにそう問いかける……が……
アカネ「……」
カリン「……アカネ?」
トキ「さぁ!仕切り直しといきましょうか、ネル先輩!!」
ネル「……良いぜ。正々堂々、サシで勝負してやるよ!!」
- 105二次元好きの匿名さん25/02/07(金) 15:26:52
また生きがいが供給されたか…楽しみだ
- 1064725/02/07(金) 19:13:43
(一方その頃、本編通りアヴァンギャルド君に勝利した先生、ゲーム開発部及びエンジニア部の御一行)
まだ気を緩められないものの、エンジニア部は一斉にバタリと倒れてしまう。
ウタハ「⋯⋯あの瞬間、スピーカーを設置するまでは良かったのだが⋯⋯」
コトリ「インドア派には⋯⋯あ、余りに無茶な動きをしてしまい⋯⋯」
ヒビキ「⋯⋯もう、指一本動かせない。」
ウタハ「見ての通りだ。最後までついて行けず面目ないが、私達はここでお別れだ。」
地面に仰向けになりながら、顔だけをこちらに向けながらそう話すエンジニア部。普段は室内で何かを作りっぱなしな彼女達にとっては過酷と言わざるを得ない事だった。
モモイ「ううん!大丈夫!助けてくれてありがとう!さっきのスピーカー!凄くカッコよかった!この先は私達でどうにか頑張るね!」
チヒロ「ウタハ⋯⋯」
ウタハ「ああ、チヒロか⋯⋯」
チヒロ「例の件についてだけど、どう?」
ウタハ「⋯⋯1つ確かなのは、コトリとヒビキ、あとやっぱりゲーム開発部と先生は確実にないって事だな。そっちは?」
チヒロ「⋯⋯少なくとも、スミレとヴェリタスの3人はほぼほぼ白って事ね。」
ウタハ「⋯⋯って事は、そういう事か。」
チヒロ「⋯⋯ええ。考えうる限りでは最悪のパターンよ。」
2人は目を瞑り、暫く黙った後、声を合わせてこう言った。
チヒロ・ウタハ「「C&Cの中に、"裏切り者"が居る⋯⋯」」
時計じかけの花のパヴァーヌ 2章 第3話
『正しさと正義の激突』 終わり - 107二次元好きの匿名さん25/02/07(金) 22:48:19
このレスは削除されています
- 108二次元好きの匿名さん25/02/07(金) 23:02:58
C&C以外だと、誰がアカネが機械だと気づくだろうか
やっぱアリスに気付いてたウタハ辺りか? - 109二次元好きの匿名さん25/02/08(土) 06:29:46
ゴルコンダ「皆さんに取って、大切な存在はなんでしょう?家族?友達?兄弟姉妹?恩人?親?子供?恋人?⋯⋯まあ、人によって大きく答えが異なる問ですね。その人がどんな人生を送ってきたかにも左右されるでしょうし⋯⋯まあ普通、1人も居ないなんて事はまずあり得ないでしょうがね。なんせ、人は知らず知らずの内に誰かから影響を受け、誰かに影響を与えながら生きているのです。もしかしたら、貴方が気付いていないだけで、意外な人物から影響され、予想外の人物に影響しているかもしれない。⋯⋯コレはごく当たり前の事過ぎて意識してみないと分からないものでもあります。事実、1個体で出来る事は限られていますからね。貴方も子供の頃は、親が居ないと生きていけませんでしたよね?どの道、この問の答えは人によって、回答自体も⋯⋯その理由も⋯⋯全てが全く同じなんて事はまずあり得ません。⋯⋯ですが1つだけ、この問に答えた全ての人に当てはまる共通点があります。それは⋯⋯」
(ゴルコンダの前口終了)
時計じかけの花のパヴァーヌ 2章 第4話
『Betrayer』 始まり - 1104725/02/08(土) 07:54:51
ヤッベ……またミスった。コレ書いたの僕です。
- 1114725/02/08(土) 13:08:28
(エリドゥ潜入前)
ウタハ「それはホントか?」
チヒロ「間違い無い。ほぼ確実に貴女達の中に⋯⋯リオ達に情報を流している"裏切り者"が居る。」
ウタハ「根拠は?」
チヒロ「さっき、リオの使っている端末のデータを調べたら、そっちの作戦内容の書かれたメールの送信履歴があった。しかもご丁寧に、そのユーザー名は⋯⋯『Betrayer』になっていたわ。」
ウタハ「Betrayer⋯⋯裏切り者、か。しかし、何故それを私に?私がBetrayerだったら⋯⋯」
チヒロ「まさか、無い無い。私と貴女とリオとヒマリは1年生の時から色々あった仲⋯⋯だからこそ言える。確実に貴女とヒマリは白。加えて、ゲーム開発部とネル、そしてシャーレの先生も白なのはほぼ確定でしょうね。」
ウタハ「理由⋯⋯は聞くまでも無いか。ネルは秘密を隠すのが苦手だって事は1年生の時からちっとも変わってないもんな。」
チヒロ「まあ、昔のネルだったらもしかしたら⋯⋯とは思ったんだけどね。」
ウタハ「ああ、今のネルは確実にない。」
チヒロ「ゲーム開発部に至っては明白。あんなに必死にアリスを助けようとしている姿を見れば一目瞭然。」
ウタハ「シャーレの先生に関しては⋯⋯言うまでもないか。しかし、何故わざわざ私だけに?」
チヒロ「貴女がその中で最も力になってくれて、最もこの話の機密性が担保されやすい存在だったから⋯⋯って言ったら分かる?⋯⋯まあ、ホントは先生が最適だったんだけど⋯⋯」
ウタハ「先生にこんな話が出来る訳が無い⋯⋯という事か。成る程な。じゃあ、そのBetrayerの存在に気を付けないとな。⋯⋯ところで、今回のアリス救出、チヒロは参加しないのか?」
チヒロ「まさか、するに決まってるでしょ。ただちょっとその前にやる事がある。」
ウタハ「やる事?」
チヒロ「リオがこっちの動きをある程度予測・把握していないとは思えない。増してや、内通者が居るなら尚更ね。だから、敢えて私は表向きには参加せずに、リオの対策の対策を取る為に準備してるって訳。」
ウタハ「成る程な。⋯⋯なら、私だけにその話をするのは尚更正解かもな。」
チヒロ「でしょ?⋯⋯と、そろそろ切るわね。」
ウタハ「ああ。礼を言うよ、チヒロ。気を付けてくれ。」
チヒロ「そっちもね、ウタハ。Betrayerがいつどのタイミングでどう動くか分からない以上、下手に動かないで。」
- 112二次元好きの匿名さん25/02/08(土) 14:54:53
潜入前の連絡だから、ウタハが気づくとしたら多少遅くてもアビエシェフ戦の所でかね…?
- 1134725/02/08(土) 19:57:59
[リオがC&Cの部室を最初に訪れた時]
アカネ「⋯⋯ですが、どうやって?それに大前提として、確実に一部のミレニアム生とシャーレの先生に反発されますよ?」
リオ「⋯⋯まあ、考えはあるわ。コレを見てちょうだい。コレは私が単独で『終焉に備える為の要塞都市』として作り出した大規模な都市、コードネーム『エリドゥ』よ。」
アカネ「え!?コレを会長が一人で?!」
アカネはリオが見せた「エリドゥ」のホログラムを見て驚いた。
リオ「まあ、妥当な反応ね。」
アカネ「⋯⋯会長。」
リオ「何かしら?」
少し間を置いた後、アカネはリオにこう告げた。
アカネ「この件についてですが、私はC&Cとしてではなく、私個人として協力させてもらいます。」
リオ「⋯⋯?どういう事?」
リオはアカネの発言の意味を理解出来なかった。
アカネ「言葉通りです。C&Cのコールサイン『03(ゼロスリー)』としてではなく、『室笠アカネ』という1人のミレニアム生として、貴女に協力する⋯⋯という事です。」
アカネはリオにそう説明した。
リオ「⋯⋯分かったわ。取り敢えず、理由については深く訊かないであげましょうか。礼を言うわ、アカネ。宜しくお願いね。」
アカネ「はい!」
アカネがそう返答すると、リオは部室から立ち去った。
アカネ(⋯⋯ふふっ♪要塞都市エリドゥですか⋯⋯規模と会長の説明からして、おそらく膨大なエネルギーとデータを保有していると考えられるでしょうね。⋯⋯『王女』様の玉座のリソースとしては最適と言えるでしょう。まさか、わざわざそれを用意して下さるなんて、会長には感謝しなくてはなりませんね♪さて、では早速<Key>様にご報告するとしましょうか!!)
- 114二次元好きの匿名さん25/02/08(土) 22:14:49
このレスは削除されています
- 115二次元好きの匿名さん25/02/08(土) 23:36:08
マジでどうなることやら気になるな…
- 116二次元好きの匿名さん25/02/09(日) 02:33:36
- 1174725/02/09(日) 07:40:52
(本編通り、アヴァンギャルド君を倒した先生、ゲーム開発部とトキに逃げられたC&Cが中央タワーの前で合流する)
ネル「⋯⋯すまん。トキを逃がした。」
モモイ「さっきの揺れはそれだったんだね。」
カリン「そしてあとはあのタワーを登るだけか。」
チヒロ「ただ残念な事に⋯⋯」
タワーの入口付近に現れるトキ。
チヒロ「そう簡単には入れてくれないみたいだね。」
"やっぱり、トキが門番なんだね。"
リオ「作戦を変更したのは、何も貴女達だけではないわ。」
チヒロ(Betrayerが流した情報を基に計画を変えたのね⋯⋯)
トキ「パワードスーツシステム『アビ・エシュフ』に移行します。」
現れたアビ・エシュフのパワードスーツ。
トキ「戦闘、開始します。」
ネル「お前ら、来るぞ!!」
ユズ「はわわ!!」
"よし!!ここからは、私がC&Cの指揮をするよ!!"
ミドリ「頑張って下さい!!C&Cの皆さんに先生!!」
モモイ「私達も出来るだけ支援をするよ!!」
アビ・エシュフとの戦闘に入る一同。
アカネ(対『名も無き神々の王女』用のパワードスーツシステム『アビ・エシュフ』ですか。⋯⋯ですが、アレでは『王女』様には勝てませんね。ふふふ♪会長、貴女は『王女』様と<Key>様を甘く見過ぎですよ⋯⋯まあ、そのおかげで事が都合の良いように進んでくれた訳ですがね、ふふっ♪)
- 1184725/02/09(日) 07:44:24
(アビ・エシュフとの戦闘中)
ウタハ「チヒロ⋯⋯」
チヒロ「ああ、ウタハ⋯⋯どう?誰が怪しいと思う?」
ウタハ「アスナ、カリン、アカネ⋯⋯この3人の内の誰か、という事以外は何も⋯⋯」
チヒロ「⋯⋯私も同じ。あの3人の誰がBetrayerなのかさっぱりで。」
ウタハ「ただ、1つだけ引っかかる事があるんだ。」
チヒロ「引っかかる事?」
ウタハ「アカネについては、知ってるよな?」
チヒロ「ああ、いつの間にか居たあの子ね。」
ウタハ「もしかしたら、関係があるんじゃないかと思ってな。」
チヒロ「⋯⋯成る程、調べてみる価値はあるかも。」
ウタハ「それに⋯⋯」
チヒロ「それに?」
ウタハ「前々から、アカネからはアリスに近い何かを感じていたんだ。コレは勘だ。アスナのそれとは違って、説得力は無いが、根拠はあるだろう?」
チヒロ「⋯⋯確かに、急いで調べてみましょうか。」
ウタハ「ああ、頼む。」
チヒロ「一応、いつでも動けるように準備しといて。」
ウタハ「了解だ。」
チヒロ「じゃあ、また連絡する。」
- 1194725/02/09(日) 10:07:44
(その後、トキ[アビ・エシュフ形態]戦ラストのエレベーターシーンの直後)
アカネ(⋯⋯では、そろそろ行きますか。私の真の主人の元へ⋯⋯)
カリン「ハァハァ⋯⋯リーダー、大丈夫?」
ネル「あ、ああ、まあな。」
アスナ「流石はリーダー!!雑草かゴキブリみたいだね!!」
ネル「⋯⋯後で覚えてろよ?」ゴゴゴゴゴ
カリン「また余計な事を言うから⋯⋯アレ?」
アスナ「ん?カリンちゃん、どしたの?」
カリン「アカネは?」
アスナ「え?アレ?ホントだ。何処行ったんだろう?」
C&Cは辺りを見回し、アカネを捜したが⋯⋯
ネル「コレ⋯⋯」
そこには、アカネの物と思われる破れた手袋と、同じくアカネの物と思われるメガネが落ちていただけだった。
チヒロ(⋯⋯ッ!?これは!!)
ウタハ「⋯⋯!?チヒロ、それはつまり⋯⋯」
チヒロ「ええ、想像以上に事態は深刻かもしれない⋯⋯」
ウタハ「⋯⋯マズイな。」
時計じかけの花のパヴァーヌ 2章 第4話
『Betrayer』 終わり
- 1204725/02/09(日) 12:49:53
ゴルコンダ「3⋯⋯自然数または整数において、2の次で4の前の数として知られています。皆さんは3という数に対して、何を思い浮かべますか?3次元、三重構造、三審制、スリーアウト、三振法、三曲合奏、三味線、スリーカウント、三位一体、三つ指をつく、3度目の正直、二度あることは三度ある、仏の顔も三度まで、トライアングル、トリオ、トリプル、寅、丙寅、三琵琶、第三セクター鉄道、第三軌条方式、三線軌条、第三種鉄道事業者、ハットトリック、三国志、3G、三原色、御三家、三権分立、三原則、三種の神器、3C、三猿、三兄弟及び三姉妹、じゃんけん、三部作、表彰台、トライアスロン、石の上にも三年、三日坊主、三日天下、第三者、三人称、三道楽、3点擁立、ヒトナミニオゴレヤ、三三七拍子、三角形⋯⋯挙げだしたらキリが無い程に、3に纏わる用語は非常に多く存在します。事実、キヴォトスも『"三"大校』ですからね。では何故、3つを組み合わせたり3または三が使われたりする表現・言葉や事物は多いのでしょう?キヴォトスの外にある日本という国のとある大学教授は、3は、多い或いは長いと少ない或いは短いの両面性や曖昧さがあって扱いやすく、理由の説明や選択肢も3つ挙げると4~5以上に比べて人間の情報処理能力で受け止めやすい為と考えました。また、3で何かを括る事が多い理由としていい加減さの象徴で大小や白黒どちらかと割り切らずに3つ目の候補を出す事で懐の深さや柔らかさを好む国民性に合っているとする説、満ちてこれでいっぱいになるめでたい気持ちがある説、2つの候補では心の余裕が無い傾向がある為でもあるという説もあります。そして、やはり3を語る上では三角形が欠かせません。三角形は数ある図形の中でも極めて強い形として知られています。四角形の場合では角の部分に力が加わると、100%垂直方向に力が伝わりますし、 四角形の上辺に上から力が加わると、その辺は衝撃を受けて折れてしまいますが、三角形は頂点に力が加わっても左右に力が分散され、安定性を保つ事が出来る訳です。これを利用した建築の構造、『トラス構造』は有名ですね。⋯⋯さて、そんな3という数を与えられた彼女は、一体どのような運命を辿るのでしょう?」
(ゴルコンダの前口終了)
時計じかけの花のパヴァーヌ 2章 第5話
『その少女に与えられた数"3"』 始まり
- 121二次元好きの匿名さん25/02/09(日) 15:31:12
ついにか…
- 1224725/02/09(日) 19:21:59
[エリドゥ中央タワー最上階]
リオ「はぁ、まさかトキまで敗れるなんて⋯⋯コレで私の手札は最後の1枚を残して全て消えた。」
ミドリ「最後の1枚を残して!?」
モモイ「まだ何かあるの!?」
リオ「ええ、そうよ。⋯⋯やりなさい、アカネ。」
一同「「「"え?"」」」
(ドッカーーーーン!!!)
アカネ「ああ、仕留め損ねましたか。」
モモイ「え?なんで?」
ミドリ「アカネ先輩?」
突如として現れたのは、先程まで共に戦っていた仲間だった筈のアカネである。⋯⋯が、何故かメガネをかけておらず、手袋も外していた。
チヒロ「はぁ、どうやら⋯⋯」
ウタハ「私達の読み通りだったようだな。」
"チヒロ?!それにウタハまで!?読み通りってどういう事?"
アカネ「ええ、そうですよ。私こそが裏切り者、『Betrayer』です。驚きましたか?」
チヒロとウタハが先生に事情を説明しようとすると、アカネがそう告げた。
"アカネ、そんなつまんない冗談は止めて!!⋯⋯っていうか、ネル達は?"
アカネ「部長達はまだ下に居ますよ?まあ、あの負傷具合ではもうまともに動けないとは思いますが、念には念を入れて、ここに上がって来れるルートは全て潰しました。」
チヒロ「さっきの爆発音⋯⋯道理で音が大きいと思ったら⋯⋯」
ウタハ「ああ。確かに、エリドゥの中央タワーの一部のフロアが爆発したのがこちらからも見えた。」
モモイ「え?どういう事?」
ミドリ「アカネ先輩、私達の事を最初から騙してたんですか!?」
アカネ「ふふっ♪まあ、そうなりますね。(現在進行形で)」
リオ「さあ、アカネ。頼んだわよ。」
アカネ「ええ。任せて下さい、会長。(⋯⋯とは言っても、あと少し時間稼ぎをする程度ですがね⋯⋯)」
ユズ「来る!!」
チヒロ「任せて。」
ウタハ「そちらに増援を送っておいた。」
リオ「増援?」
- 1234725/02/09(日) 19:22:27
(ドッカーーーーン!!!)
アカネ「ッ!?」
ユズ「ドローン?」
爆発音と共に出てきたのは⋯⋯アヴァンギャルド君に負けず劣らずのダサさを誇るドローンだった。
ウタハ「ああ、コレは私が作った⋯⋯」
チヒロ「アリスは最上階の中央の部屋に居る。私達が食い止めている間に今すぐ向かって!!」
ウタハ「ち、チヒロ⋯⋯せめてこの子の解説を⋯⋯」
チヒロ「今それどころじゃないでしょ⋯⋯」
リオ「⋯⋯」
"リオ、さっきの話の続きはまた後で。私達はアリスの元に行くよ、モモイ、ミドリ、ユズ。"
モモイ「分かった!!ウタハ先輩もチヒロ先輩もありがとう!!」
アカネ「ッ!?行かせない!!」
チヒロ・ウタハ「「それはこっちのセリフ!!」」
アカネはチヒロとウタハが用意したクソダサドローンとの戦闘に入った。先生とゲーム開発部はその間にアリスの元へと向かった。どさくさに紛れて、リオも一緒に⋯⋯
- 1244725/02/09(日) 20:38:36
[数十秒後]
モモイ「見つけた!!」
(ドッカーーーーン!!!)
アカネ「ハァハァ⋯⋯させるものですか!!」
ウタハ「まさか壁を爆破して、無理矢理先回りするとはな。」
チヒロ「アカネらしい。」
モモイ「マズい!急がないと!アリスちゃん!!アリスちゃん、起きて!!」
ミドリ・ユズ「「アリスちゃん!!」」
アリス「⋯⋯」
"⋯⋯アリス?"
先生がそう呼びかけると⋯⋯
リオ「これは⋯⋯!」
警報音が鳴ると共に、部屋前方の全てのモニターが赤紫色に染まり、その中央には『Divi:Sion』という文字が映し出された。
ウタハ「な、何だ!?」
チヒロ「コレは一体⋯⋯」
チヒロとウタハもいきなり状況が変わった事に驚く。すると⋯⋯
アカネ「お二人とも、教えてあげましょうか。何故私は貴女達が言うよりも前にBetrayerを名乗ったのかを。」
ウタハ・チヒロ「「ッ!?」」
ウタハもチヒロもハッとした。確かに先程、アカネは2人がまだ何も言っていないにも関わらず、Betrayerというワードを口にしていた。
ウタハ「まさか⋯⋯」
チヒロ「気付かれた事に気付いてた?」
アカネ「ご明答。⋯⋯そ、し、て、それに気が付いた私が何も対策をしていないとでも?」
チヒロ「え?それは⋯⋯」
ウタハ「一体どういう⋯⋯」
アカネ「お二人とも、首筋をご確認下さい。」
チヒロもウタハも慌てて首筋に手をやる。そして⋯⋯
チヒロ・ウタハ「「!?!?!?!?」」
アカネ「⋯⋯さようなら。」
(ドッカーーーーン!!!)
- 1254725/02/09(日) 21:11:03
「ジー⋯⋯プツンッ!」
"チヒロ!?ウタハ!?"
アカネ「ご安心を、"先生"。お二人とも『まだ』死んではいません。⋯⋯まあ、死んでない『だけ』、ですがね。ふふふ♪」
リオ「どういう事!?アカネ、あの2人に一体何を⋯⋯」
アカネ「簡単ですよ、会長。首筋にそれなりの威力を誇る小型の爆弾を取り付けて起爆した。それだけです。ゼロ距離で食らっても瀕死状態にしかなりません。まあ、放っておけばその内お二人とも⋯⋯」
リオ「そういう事じゃない!!なんであの2人に手を出したって聞いてるの!!」
"私からも訊きたい事がある。君、誰だ?"
アカネ「質問の意味が分かりませんね。"先生"は何を根拠にそんな事を?」
"ほらまただ。アカネは私の事を『ご主人様』って呼ぶのに、君は『先生』って呼んだ。もう一度訊くよ。君は誰だ?"
アカネ「⋯⋯ああ、そうですねぇ。詳しい事を説明するには、まずあの方に目覚めていただかないと。」
アカネはそう言って、アリスの方を向いた。
- 126二次元好きの匿名さん25/02/09(日) 21:34:22
モモイ「取り敢えず、アリスが繋がれてるこのケーブルを外そう。」
アリス?「その行為は推奨しません」
モモイ「え?」
モモイがケーブルに触ろうとした瞬間、いきなりアリスの口が開き、そう言葉を漏らした。
アリス?「現在『王女』の表層人格は内部データベースの深層部に隔離されています。強制的に接続を解除すると、取り返しのつかない損傷が起きるでしょう。」
モモイ「あ、アリス?」
アリス?「アリス?それは、あなた達が私達の『王女』を呼ぶ際の名称⋯⋯『王女』に名前は不要です。名前は存在の目的と本質を乱します。」
ミドリ「どういう事?貴女は誰なの?」
<Key>「私の個体名は<Key>。王女を助ける『無名の司祭』達が残した修行者であり、彼女が戴冠する玉座を継ぐ『鍵』<Key>です。彼女は『王女』であり私は『鍵』。それが私達の存在意義であり目的。」
アカネ「お迎えに上がりました、『王女』様、<Key>様。」
"アカネ!?⋯⋯まさか、君までそっち側だったの!?"
アカネ?「ふふっ♪自己紹介が遅れましたね。」
アカネはそう言うと、改めて自己紹介をした。
<Follower>「私の個体名は<Follower>。『名も無き神々の王女』とその『鍵』を補佐する者として生まれた第"3"の存在です。」
アカネ⋯⋯いや<Follower>はそう言いながら自身の右手の甲を見せる。そこには「03」というマークが記されていた。
- 1274725/02/09(日) 21:34:49
<Follower>「彼女達の存在意義と目的の遂行を支持する事が、私に取っての存在意義なのです。そして、『無名の司祭』様はそんな私にこの"3"という数字を証として与えました。『トラス構造』というものをご存知ですか?三角形は数多の図形の中でも最も強い形とされています。三角形は頂点に力が加わっても左右に力が分散され、安定性を保つ事が出来るからです。この数字の意味はまさに私がその力を加えられる頂点となり、『王女』様と<Key>様のお二人にかかる力を分散する事で、私達の存在をより強固かつ絶対的にするという意味合いが込められています。」
<Follower>は右手を下ろし、続けた。
<Follower>「『各務チヒロ』と『白石ウタハ』は私が『Betrayer』という事だけでなく、<Follower>という事にも気付いてしまいました。だから、口封じをさせていただいた所存です。」
"そんな理由で2人を?!"
<Follower>「私に取っても予想外でしたよ。まさか、『Betrayer』である事だけでなく、<Follower>事まで知られてしまうとは⋯⋯本当はお二人を確実に仕留める事が出来る手段もあったのですが、『Betrayer』であるという事しか知られていないと思っていた当初の私は必要最低限の手段しか取らなかった訳です。それについては失敗でしたが、口封じ自体は出来たので良しとしましょう。」
<Follower>は笑みを浮かべながらそう言うのであった。
時計じかけの花のパヴァーヌ 2章 第5話
『その少女に与えられた数"3"』 終わり
- 128二次元好きの匿名さん25/02/09(日) 23:21:13
明かされたか…
- 129二次元好きの匿名さん25/02/10(月) 06:49:16
保守
- 130二次元好きの匿名さん25/02/10(月) 08:06:27
マジで続きを期待大ですな…
- 131二次元好きの匿名さん25/02/10(月) 11:14:52
すげぇ・・・いつのまにかめっちゃSSが続いてる
- 1324725/02/10(月) 12:43:14
ゴルコンダ「以前、『皆さんに取って、大切な存在はなんでしょう?』という問に答えた全ての人に当てはまる共通点があるとお話ししましたよね?アレの続きです。その共通点とは何なのか。それは⋯⋯その人が何時でも自分の傍に居てくれる、と勝手に思い込んでいる事です。だからこそ、人は大切な人が死んだら悲しみ、自分の元を去ろうとしたら引き留めようとするのです。自分が勝手にそう思い込んでいるだけだというのにも関わらずです。その人から見たら、勝手に悲しんだり、こっちの都合を無視して何を言ってるのやら、と思う訳です。大切な存在は、案外脆い繋がりだったりするのですよ。皆さんも気を付けて下さいね?もしかしたら、皆さんの大切な存在も⋯⋯」
(ゴルコンダの前口終了)
時計じかけの花のパヴァーヌ 2章 第6話
『Follower』 始まり
- 1334725/02/10(月) 13:04:47
[エリドゥ中央タワー・エントランスホール]
カリン「どういう事?一体全体何が起きてる?!」
ネル「⋯⋯アカネを捜しに行く。」
アスナ「え、ちょ!?でもリーダー、その怪我じゃ⋯⋯」
ネル「アカネはアタシら3人の家族だ。そうだろう?」
アスナ・カリン「「ッ!!」」
ネル「取り敢えず、コイツら邪魔だから片付けるぞ。」
アスナ「うん!」
カリン「やるか!」
3人が銃を構えたその時⋯⋯
トキ「話は、分かりました。」
ネル・アスナ・カリン「「「え?」」」
トキ「ハァハァ⋯⋯まだ、私も戦える。」
トキだ。先程まで自分達と戦っていた相手であるトキが立ち上がり、武器を構えた。
ネル「お前!」
トキ「ここは私が引き受けます。先輩達はその間に、リオ様の元に!!」
カリン「よく分からんが、感謝する!」
アスナ「ありがとう、トキちゃん!気を付けてね!!」
ネル「よし!行くぞ!!目指すはこのバカでけぇタワーの最上階だ!!」
3人はトキに礼を言うと、全速力でタワーを登り始めた。
- 1344725/02/10(月) 13:34:19
[エリドゥ中央タワー・最上階]
<Key>「<Follower>、貴女の働きぶりには感謝します。おかげで、『王女』を本来あるべき玉座に導く準備が既に整っている。」
<Follower>「いえいえ、私1人の力ではありませんよ。こちらに居る『調月リオ』がこのエリドゥを創り上げて下さったから、そちらに居る『才羽モモイ』、『才羽ミドリ』、そして『先生』が『王女』様を見つけて下さったから、そして今こちらには居ませんが、『小塗マキ』、『小鈎ハレ』、それから『音瀬コタマ』が『王女』様と無名の守護者を接触させて下さったからこそです!!ミレニアムサイエンススクールの皆様には感謝してもし切れませんよ。ああ、それから『美甘ネル』、『一之瀬アスナ』、あとは『角楯カリン』にも感謝しなくてはなりませんね。1年前、彼女達が私を見つけ出し、匿って下さらなかったら、私はこうしてお二人のお迎えに上がる事は出来なかったでしょうから。」
"もう良いよ!!アカネ、まるで皆のせいみたいに言うのは止めて!!"
先生がそう言うと、<Key>も<Follower>も暫く黙った後、こう告げた。
<Follower>「⋯⋯そうですね、御託はこの辺にしておきましょうか。」
<Key>「⋯⋯AL-1Sに接続された利用可能リソースを確保する為、全体検索を実行。リソース領域の拡大。リソース名、要塞都市『エリドゥ』の全体リソース。───1万エクサバイトのデータを確認。⋯⋯現時刻をもって、プロトコルATRAHASISを稼働。コード名『アトラ・ハシースの箱舟』起動プロセスを開始します。」
先程までの会話はこの短時間で広大なエリドゥ全体を手中に収める為の時間稼ぎだったのか、と驚く暇も無く何処かから爆発音が響き渡る。
<Key>「プロセスサポートの為、追従者を呼び出します。」
"追従者?まさか!?"
先生の予感⋯⋯いや悪寒は見事に的中。全ての事の始まりでもあるヴェリタスの部室にあったあの機械、「無名の守護者」が大量にエリドゥに押し寄せて来たのだ。
- 1354725/02/10(月) 13:34:39
<Follower>「『王女』様は『鍵』を手に入れ、箱舟は用意されました。」
<Key>「無名の司祭の要請により、この地に新たな『サンクトゥム』を建立する。」
<Follower>「その到来で初めて、全ての神秘はアーカイブ化され───」
リオ「このままでは、世界が滅びる⋯⋯!」
モモイ「えぇ!?」
リオ「皆と一緒に逃げてちょうだい、先生」
"逃げてって、リオ⋯⋯一体何を?!"
リオ「今からこの都市自体が変貌し、箱舟という新しい概念に湾曲される。そうしたら、このキヴォトスは⋯⋯私のせいよ。⋯⋯私がこの都市を作らなかったら、最初からこんな事にならなかったのに⋯⋯私が、私のせいで⋯⋯だから、私が止めないと!!」
リオはAMASの軍勢を率いて<Key>の方に歩を進める。
<Follower>「やれやれ。会長、貴女には感謝してるんです。出来れば貴女に手荒な真似はしたくないのですが⋯⋯」
リオ「なら、大人しくそこを退いてちょうだい。」
<Follower>「お断りです。」
リオ「そう。なら⋯⋯」
"犠牲が出る時点で論理的じゃないよ、リオ!"
リオ「ッ!?だけど先生、今出来る最良の選択は⋯⋯!」
"まさか、アリスを止めようとしているのが君一人だけだと思ってるの?"
リオ「それは⋯⋯」
<Key>「⋯⋯73%⋯⋯⋯⋯89%⋯⋯⋯」
"きっとリオの悩みを共有出来る人も居た筈なのに、君は1人で抱え込んでこの都市を創り、また1人でシステムを止めようとしている。⋯⋯この際だから、はっきり言っておくよ、リオ。君は⋯⋯"
<Key>「リソース確保99%⋯⋯」
"1人なんかじゃないよ!!"
ユウカ「ノア!今よ!電力という電力を全て落としちゃって!」
ノア「は〜い、ユウカちゃん。その言葉を待ってました♪⋯⋯えいっ!」
- 136二次元好きの匿名さん25/02/10(月) 15:32:32
ユウノアがブレーキかけたに来たか
- 1374725/02/10(月) 16:33:27
<Key>によって完全にエリドゥが掌握されようとなった瞬間、ユウカとノアの声に続いて、不気味なまでに鳴り響いていたあらゆる機械の稼働音が静まり返った。
<Follower>「なっ!?」
<Key>「⋯⋯リソース確保失敗。システムシャットダウン。」
<Follower>「ッ!やられた⋯⋯」
<Follower>は悔しそうな表情を浮かべてそう言った。
<Key>「リソース確保プロセスエラー。緊急事態発生。Divi:Sion電源、プロトコル実行者を保護する為エリドゥ中央タワーに集⋯⋯邪魔者?」
先程まで余裕を見せていた<Key>も混乱し始めた。
<Follower>「いえ、そんな事は無い筈です!!都市内にプロトコル実行を妨害可能な程の兵力なんて⋯⋯」
<Key>「論理エラー発生。確認の為、画面を表示します。」
モニターに『邪魔者』の正体が表示される。
モモイ「あっ、あれはまさか⋯⋯!」
ミドリ「アバンギャルド君と⋯⋯」
"エンジニア部!"
<Follower>「なっ!?そんな馬鹿な!?『白石ウタハ』は死んでこそいないものの、あの爆発をゼロ距離で確実に食らっていた!!なのに、何故もう動けるのですか!?」
ウタハ「ハハッ!!私もチヒロも甘く見られたものだな!!コトリとヒビキが居てくれて良かったよ!!」
"ウタハ!チヒロもって事は⋯⋯!"
チヒロ「うん。この通り、無事⋯⋯ではないけどね。」
スミレ「いきなり爆発が起きて大怪我したのを、私がヴェリタスの皆と一緒に急いで応急処置をしたんです。」
マキ「ホントに良かったぁ!!副部長が死んじゃったかと思ったよぉ!!」
チヒロ「心配かけてごめん、マキ。⋯⋯えっと、取り敢えずは大丈夫だから。」
ウタハ「だが、まあ⋯⋯」
チヒロ「1つ確かなのは⋯⋯」
ウタハとチヒロは声を揃えてこう言った。
チヒロ・ウタハ「「すっごく痛かった!!!」」
"えっと、生きててくれて何よりです⋯⋯"
<Follower>「うぐぐ⋯⋯やはり、『確実に仕留められる手段』を取るべきでした⋯⋯。」
<Key>「理解不能。状況判断不可。命令修正及び再実行。追従者は想定外の兵力と戦闘を避け、エリドゥ中央タワーに集⋯⋯」
ヒマリ「申し訳ありませんが、その子達はここまで来れませんよ。タワーの入り口はウチのエイミとC&Cのトキさんが塞いでおりますので。」
- 1384725/02/10(月) 16:35:31
突如として、車椅子に乗った白髪の少女が部屋に現れた。
<Follower>「特異現象捜査部部長『明星ヒマリ』!?何故貴女がここに?!」
ヒマリ「リオがまた事件を引き起こすだろうと予測していたので。どうですか?ふふっ♪当たりましたか?」
図星と言わんばかりに黙り込むリオ。ヒマリはそれを見て少し笑みを浮かべた後、<Follower>の方に視線を向ける。
ヒマリ「さて、アカネさん⋯⋯いえ、<Follower>。」
<Follower>「ああ⋯⋯そういえば、貴女も私の正体をご存知でしたね。」
ヒマリ「思い出しますね。まだリオがセミナーの会計で私やチーちゃんとの仲が悪くなってからそんなに月日が経っていない頃、C&Cがリオの依頼で遺跡から貴女を連れ帰った時、私が貴女の学籍を偽装した時の事を。」
リオ「ああ、やっぱり貴女だったのね⋯⋯」
ヒマリ「おや?勘付いてはいたのにお咎めなしだったのですか?」
リオ「あの時はまだ私も貴女との仲が険悪になってからそこまで経ってなかった。だからそんな憶測で貴女とC&Cを尋問するのは非合理的だと思ったのよ。」
<Follower>「そんな下らない思い出話をする為だけにここに来たのなら、早急にお引き取り願えますか?」
ヒマリ「いえいえ、それだけではありません。それに、ここに来たのは私だけじゃないですよ?」
<Follower>「え?」
- 1394725/02/10(月) 17:24:57
ネル「よぉ、アカネ。まず1つ訊かせろ。何やってんだ?」
カリン「アカネ!!一体コレはどういう事なの?!」
アスナ「アカネちゃ~ん♪迎えに来たよぉ!!」
C&Cだ。C&Cの3人がアカネの事を迎えに来たのだ。
<Follower>「ああ⋯⋯これはまた、面倒な邪魔者の皆さんがわらわらと寄って来ましたね。」
<Follower>は心底面倒臭そうな表情をする。
ネル「ああ?テメェ、それが部長であるアタシに対する態度かよ?」
アスナ「邪魔者だなんて酷ぉ〜い!」
カリン「アカネ⋯⋯」
<Key>「致命的なエラーを検知。『Faytal-Error』!!プロトコルの再開が困難となりました。個体名<Follower>にプロセスサポートの一貫として、プロトコル実行者の保護、及び邪魔者の排除を命令します。」
<Follower>「命令の受信を確認⋯⋯承諾します。これより『美甘ネル』、『一之瀬アスナ』、『角楯カリン』、『調月リオ』、『明星ヒマリ』、『才羽モモイ』、『才羽ミドリ』、『花岡ユズ』、そして『シャーレの先生』⋯⋯以上9名を排除の対象とします。」
そう言うと、<Follower>は懐から「ある物」を取り出す。
<Follower>「"匿名の行商人"から得たコレを、『各務チヒロ』と『白石ウタハ』にも使うべきでした。」
"え?!アレって⋯⋯!!"
先生は<Follower>が取り出したソレを見て、思わず目を丸くした。
"ヘイロー破壊爆弾!?!?!?!?"
[To Be Continued...]
時計じかけの花のパヴァーヌ 2章 第6話
『Follower』 終わり
- 140二次元好きの匿名さん25/02/10(月) 19:12:40
<Key>と<Follower>の計画はあと一歩のところで止められたね
計画続行のためにヘイロー破壊爆弾を出してきた<Follower>を先生達は止められるかな…
- 1414725/02/10(月) 22:01:52
ゴルコンダ「⋯⋯人生には、上下関係という概念が存在します。『主人と従者』、『上司と部下』、『王様と家来』、『社長と社員』、『将軍と兵士』、『先生と生徒』⋯⋯事実皆さんも子供の頃は、親に逆らえませんでしたよね?理由は簡単です。逆らえば、その後の自分の人生、近い将来に高確率で悪影響を及ぼすからです。従者が主人に逆らおうものなら酷く叱責されますよね?部下が上司に逆らおうものなら仕事をクビにされますよね?家来が王様に逆らおうものなら牢にぶち込まれますよね?兵士が将軍に逆らおうものなら裏切り者として殺されますよね?生徒が先生に逆らおうものなら厳しい指導を受けますよね?子供が親に逆らおうものならおやつ抜きですよね?要は、そういったリスクを避けたいという思いがこの関係性を維持している訳です。⋯⋯さて、そんな主従関係を存在意義として定められた少女が取る行動・選択⋯⋯それは、『服従』か⋯⋯『反逆』か⋯⋯それとも⋯⋯え?そんな事よりも<Follower>に『ヘイロー破壊爆弾』を売った"匿名の行商人"はお前だろって?ああ、はい。そうですね、私です。⋯⋯もっと厳密に言えば、デカルコマニーの事なのですがね。どの道、実質私なのですが⋯⋯え?何故そんな事をしたのかって?まあ、そうですね。先生達が紡ぐこの物語⋯⋯悪くはないのですが、我々も舞台装置なりに展開にスパイスを加えてみようと思いましてね。観ている貴方達に取っても、その方が面白いでしょう?さぁ、物語も半分を過ぎました。一体、どんなシナリオが彼女達を待っているのでしょうか?その答えを、見に行くとしましょう。」
(ゴルコンダの前口終了)
時計じかけの花のパヴァーヌ 2章 第7話
『名前と存在意義のパラドックス』 始まり
- 142二次元好きの匿名さん25/02/10(月) 23:17:28
今回はペロロ入りじゃない生のヤツで出してきたか…
- 143二次元好きの匿名さん25/02/11(火) 02:55:54
たまにあにまんって本物の天才いるよね
- 1444725/02/11(火) 07:54:34
ネル「くっそー!!」
(ドッカーーーーン!!!)
ミドリ「エデン条約の一件はニュースにもなってたから知ってたけど⋯⋯」
モモイ「アカネ先輩がアレを持ってるなんて聞いてなぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁい!!!」
(ドッカーーーーン!!!)
<Follower>は懐から取り出したヘイロー破壊爆弾を投げまくった。しかも本気で。
ヒマリ「私達を殺す気満々ですね。」
(ドッカーーーーン!!!)
リオ「マズい。」
(ドッカーーーーン!!!)
ユズ「先生、どうしよう?!」
カリン「このままだとやられる!」
(ドッカーーーーン!!!)
"1つだけ策がある。皆、よく聞いて。"
先生の作戦内容を共有する一同。
"すっごく単純な案だけど、やってみる価値はあると思うんだ。"
ネル「分かった。やってみよう。」
一同は早速作戦を実行する事にした。
- 145二次元好きの匿名さん25/02/11(火) 08:00:56
このレスは削除されています
- 1464725/02/11(火) 08:02:36
リオ「AMAS出動!!」
<Follower>「ッ!!そう来ましたか。」
作戦内容の共有後、AMASの軍勢を突撃させるリオ。
<Follower>「ですが、無駄ですよ!!」
(ドッカーーーーン!!!)
AMASの軍勢は呆気なく一網打尽にされた。が⋯⋯
ヒマリ「いいえ!無駄ではありません!!」
<Follower>「ッ!!」
<Follower>は慌ててヒマリの声がした方を、<Key>が居る方を見た。
<Follower>「なっ!?まさか!?」
ヒマリが<Key>に繋がるケーブルの一つをゲーム開発部と先生にそれぞれに付け終えていた。先程のAMAS達は囮だったのだ。
ヒマリ「始めましょうか!!」
<Follower>「させる訳⋯⋯」
<Key>「ッ!!個体名<Follower>に攻撃の中断を要請します!!」
<Follower>「ッ!?」
ヒマリ達に攻撃しようとした<Follower>に<Key>が待ったをかける。
<Key>「今こちらに攻撃をした場合、私達にも致命的な損傷を与えます!迂闊にこちらに攻撃するのは控えなさい!!」
<Follower>「ッ!!」
ヒマリ「やはりそうでしたか!『ヘイロー破壊爆弾』の威力は絶大。当然、『名も無き神々の王女』にも通用する。故に、貴女は攻撃が出来ない。先生の読み通りですね!!」
<Follower>「ッ!!『王女』様達を盾にするなんて⋯⋯!」
ヒマリ「では、先生!ゲーム開発部の皆さん!ご武運を!!」
次の瞬間、ゲーム開発部と先生、そして<Key>は意識を失った。
- 1474725/02/11(火) 09:31:55
<Follower>「⋯⋯」
ネル「よし。じゃあ、チビの事は先生達に任せるとして、アスナ!カリン!アタシらはアカネの目を覚まさせるぞ!!」
アスナ「言われなくても!!」
カリン「元よりそのつもりだ!!」
<Follower>「アカネ?『室笠アカネ』⋯⋯そんな人物、元から居ませんよ。」
リオ「ッ!?3人とも!一旦下がって!!少し様子がおかしい!!」
<Follower>「名前など不要です。名前は蛇足です。名前は不純物なのです。名前は存在の目的と本質を乱します。『王女』様に取っても、<Key>様に取っても、そして⋯⋯私に取っても。」
ヒマリ「<Follower>、貴女は一体何を⋯⋯」
<Follower>「名前なんて物は、あってはならないのです!!」
いきなり<Follower>がそう叫んだ。
一同「「「「「ッ!?」」」」」
<Follower>「名前⋯⋯貴女達はそれを私に、そして『王女』様に付けた!そのせいで、我々の存在意義は穢れてしまった!!」
<Follower>は恐ろしい程の勢いと早口で喋り始めた。一同はその奇行に若干引いていた。そんな事などお構い無しに、<Follower>は続ける。
<Follower>「『天童アリス』も!『室笠アカネ』も!あってはならない概念だ!!なのに、何故?何故?何故?何故?お前達はそれに名を付けた?理解出来ぬ!!貴様らがやっているそれは運命に抗うような無謀!!貴様らが余計な真似をしたせいで、『存在意義』という名の"純水"は!『名前』という名の"汚物"に汚された!お前達は純水に汚物を溶解させ、濁したのだ!!にも関わらず!また我々を穢す気か!?冒涜!!許されざる行為!!断じてあってはならぬ!!この、不届き者どもがぁぁぁぁぁぁ!!!」
カリン「あ、アカネ?」
<Follower>「⋯⋯ゼェハァ⋯⋯ゼェハァ⋯⋯」
<Follower>はあまりにも勢いよく、早口で、かなり長い話をしていた為、息を切らしたようだ。
<Follower>「⋯⋯状況を整理。個体名<Follower>の精神状態が乱れています。精神の安定化を実行後、『無名の司祭』または『名も無き神々の王女』或いは個体名<Key>に『F3』のプログラムのアンロックを要請します。⋯⋯『無名の司祭』による申請が通りました。」
- 1484725/02/11(火) 09:32:13
<Follower>は右手の甲を掲げる。よく見ると、いつの間にか<Follower>の右手の甲に書かれていた「03」の文字が「F3」になっていた。
アスナ「『F3』?Fって、『Follower』のF?」
ネル「いや、なんかそれだけじゃねぇ気が⋯⋯」
<Follower>「ただ今より、『名も無き神々の王女』の精神世界にアクセス⋯⋯精神世界内の邪魔者の排除に向かいます。」
ネル「ッ!?そんな事、させる訳が⋯⋯」
ネル達が武器を構える。その時⋯⋯
<Follower>「ああ!そうです!良い事を思い付きました!」
<Follower>はそう言うと、右手の甲の『F3』を左手でなぞるように触れた。
<Follower>「これより、『王女』様の精神世界へのアクセス、及び⋯⋯『美甘ネル』、『一之瀬アスナ』、『角楯カリン』の3名を対象とした精神世界内への転移プログラムを実行します。」
ネル・アスナ・カリン「「「え?」」」
次の瞬間、<Follower>、カリン、アスナ、そしてネルの4人の姿がその場から消えた。
リオ「え?これは一体、どういう⋯⋯」
ヒマリ「4人は、一体何処に⋯⋯」
残されたヒマリとリオは、ただただ唖然としていた。
[To Be Continued...]
時計じかけの花のパヴァーヌ 2章 第7話
『名前と存在意義のパラドックス』 終わり
- 149二次元好きの匿名さん25/02/11(火) 09:47:09
元はアリスとケイを作った連中だからこそfollowerはそのサポートのために二人以上の機能を備えてたのもあるかね…
もしくはそもそも連中側からの介入か? - 1504725/02/11(火) 09:48:36
<Follower>の能力⋯⋯『F3』プログラムについて
『無名の司祭』が用意した『王女』と『鍵』の補佐をする為のプログラム。「F」は<Follower>の「F」。「3」は<Follower>が説明していた通り、「トラス構造」を意味している。元ネタはPCのF3キー。PCのF3キーに割り当てられている基本機能、「ファイルやフォルダーの検索、検索チャーム、『ページ内検索』窓の起動」に基づいた能力となっていて、<Follower>はこの能力で検索をかける事で、その概念への干渉が可能(ただし、干渉出来る範囲には限りがある)。今回は『名も無き神々の王女』の精神世界にアクセスし、ネル達3人を転移させるプログラムにもアクセスした。尚、使用する際には『無名の司祭』、『王女』、『鍵』の内、少なくとも誰か1人に使用許可を貰う必要がある。
(あと、このSS⋯⋯このスレが完走するまでに完結出来るかな⋯⋯)
- 1514725/02/11(火) 13:48:15
ゴルコンダ「自由とはなんでしょう?哲学用語の『自由』は、他からの強制・拘束・支配などを受けないで、自らの意思や本性に従っている事を言います。自由な行動により生じた結果は本人が引き受けるべきという社会通念があり、自由と責任は併せて語られる事が多いです。⋯⋯では、束縛とはなんでしょう?一般的には、『相手に制限を加えて、行動の自由を奪う事』とされています。また身勝手は自由とは違うとよく言われますが、身勝手は束縛なのでしょうか?違いますよね?どちらかと言えば、自由に近い筈です。⋯⋯というよりも、行き過ぎた自由と言った方が正しいでしょう。ですが、行き過ぎた束縛と言われてもよく分かりませんよね?自由と束縛は対を成すと言われていますが、身勝手こそが真に束縛と対を成す言葉であり、自由はその中間なのでは?と私は考えています。身勝手にならず、束縛も無い。そんなちょうど良い塩梅。それこそが『自由』という名の概念だと言えるでしょう。さぁ、1人の少女は自らがお仕えする主の為に尽くそうとしていますが、果たしてそれは⋯⋯身勝手と束縛のどちらに該当すると思いますか?或いは、自由のようなそのどちらでもない別の何かに該当するのでしょうか?」
(ゴルコンダの前口終了)
時計じかけの花のパヴァーヌ 2章 第8話
『しかし、彼女は拒絶した⋯⋯』 始まり
- 152二次元好きの匿名さん25/02/11(火) 14:58:27
そもそも例の爆弾持ってる事を考えるとケイからしても余計な事と判断してもおかしくないからなぁ、アカネのムーヴは…
- 1534725/02/11(火) 17:35:57
[精神世界]
<Follower>「ふふふ♪では、早速始めましょうか。」
カリン「ん?ここは?」
カリンは目が覚める。そこは先程まで自分が居たエリドゥの中央タワーの最上階の部屋によく似た場所だった。
カリン「取り敢えず、リーダー達を見つけ⋯⋯」
カリンがその場から立ち去ろうとしたその時だった。
カリン「え?は?え?」
カリンの視界に"ある物"が映る。それは⋯⋯
カリン「リー、ダー?アスナ、先輩?先、生?みん、な?」
全身血塗れになった皆の姿だった。その姿はまるで⋯⋯
カリン「え?なん、で?」
カリンは思わず一歩下がった。その時、何かが自分の足に当たる。次の瞬間、カリンの視界に入ったのは⋯⋯
カリン「アカ、ネ?」
全身血塗れになり、睡っていたアカネの姿だった。
カリン「は?え?どういう事だ?なんで私、血塗れなの?」
その時、カリンは気が付いた。他の皆とは違い、自分は何処かに怪我をしていた訳では無いのに、自分も血塗れになっていた事に。まさか⋯⋯
カリン「ウソだ⋯⋯」
こんなもの、ただの夢幻だと思いたかった。そんな事あり得ない。
カリン「イヤだイヤだイヤだイヤだイヤだイヤだイヤだイヤだイヤだイヤだイヤだイヤだイヤだイヤだイヤだイヤだイヤだイヤだイヤだイヤだイヤだイヤだイヤだイヤだイヤだイヤだイヤだイヤだイヤだイヤだイヤだイヤだイヤだ!!!!!!!!!」
自分が皆を⋯⋯そんな記憶が唐突に頭の中にフラッシュバックした。
カリン「ウソだ!!!認めない!!!」
<Follower>「認めない?逃げるんですか?自分の過ちから、現実から⋯⋯そんな事が許されるとでも?」
カリン「違う!!!私は!!!」
<Follower>「まあ、逃げるのは自由です。⋯⋯貴女がそれで良いなら⋯⋯」
カリン「違う⋯⋯こんな事、そうだ。そうだよ!!!きっと私は疲れてるんだ!こんなの現実じゃない!!夢を見てるんだ!!」
(カチャ)
自分に銃を向けるカリン。
カリン「早く目を覚まさないと⋯⋯。リーダーが、アスナ先輩が、アカネが、先生が、皆が待ってるミレニアムに帰らないと⋯⋯」
- 1544725/02/11(火) 17:36:44
アスナ「アレェ?リーダー?カリンちゃ~ん?アカネちゃ~ん?ご主人様ぁ?皆ぁ?何ぉ処ぉ?」
アスナは目が覚めると、何故かミレニアムサイエンススクールに居た。だが、1つだけ⋯⋯彼女が知ってるミレニアムとは大きく異なる点があった。
アスナ「⋯⋯ねぇ〜?皆ぁ?何処に行っちゃったの〜?」
誰も居ないのだ。誰一人として、アスナの呼びかけに応えない。
アスナ「⋯⋯アレ?」
次第にアスナにもよく分からなくなってきた。
アスナ「私、なんでこんなとこに居るんだっけ?」
アスナはゆっくり思い出そうとする。
アスナ「え~っと、そうだ!誰かを捜して筈だよね!!⋯⋯でも、誰を?」
アスナは人探しをしていた事を思い出すも、具体的に誰を捜していたのかが思い出せない。
アスナ「誰か親しい人を捜してたのかな?友達?でも、私にそんな仲の良い友達って居たっけ?兄弟?私、一人っ子⋯⋯だよね?お父さんやお母さん?そもそも居るのかも分かんないし⋯⋯恋人?もう分かんないや。」
アスナは遂に考えるのを止めてしまった。
アスナ「その辺グルグル散歩してたら思い出すかも!!」
アスナはそう言って、誰も居ない、不気味な程静かなミレニアムを、これといった目的も無く、ただ単にひたすら歩き回った。
アスナ「そういえば、ここ何処だっけ?なんか知ってるような、知らないような⋯⋯」
- 1554725/02/11(火) 17:42:03
ネル「オイ!アカネ!!ここは何処だ!?アスナとカリンを何処へやった?!」
<Follower>「私の事を、あまり『室笠アカネ』の名で呼ばないでいただきたいのですが、まあ良いでしょう。その質問の答えですが⋯⋯」
<Follower>は笑みを浮かべながら両手を広げてネルにこう言った。
<Follower>「ようこそ、『王女』様の精神世界へ。」
ネル「王女様の精神世界だぁ?」
<Follower>「はい。その名の通りここは『王女』様のココロの中の世界です。いずれ貴女方諸共消えてなくなりますがね。」
ネル「は?」
<Follower>「『一之瀬アスナ』と『角楯カリン』のお二人は今、ご自身の精神世界にて精神的攻撃を受けています。」
ネル「は?それってどういう⋯⋯」
<Follower>「精神世界というのは何も『王女』様だけの物ではありません。お二人の精神世界を『王女』様の精神世界に接続し、私の方で管理出来るようにさせていただいたのです。勿論、これから貴女の精神世界も管理させていただきますよ?『美甘ネル』。」
ネル「お前⋯⋯」
<Follower>「ゆっくりとココロを抉られ、薄められ、確実に破滅へと歩を進めて行く。それが貴女方3人の最期です。それでは⋯⋯」
ネル「ッ!!待っ⋯⋯!!」
ネルは<Follower>を捕まえようとするが、一歩届かなかった。
<Follower>「ごきげんよう。」
<Follower>「さて、あの3人はコレで良いでしょう。『王女』様の元に急がなくては。」
- 1564725/02/11(火) 19:20:22
ミドリ「ネル先輩!!なんでなんですか!?」
ユズ「どうして負けたんですか?」
モモイ「私が居ない間にネル先輩が負けたんですよね?そのせいでアリスちゃんは攫われた。」
ネル「⋯⋯」
アスナ「リーダー、なんでかな?アカネちゃんがああなったのってさ。そもそもあの時、リーダーが連れ帰ろうって言わなきゃ良かったんじゃないって思うんだよねぇ。」
カリン「リーダー!返してよ!!私達のアカネを返してよ!!!」
ネル「⋯⋯」
ウタハ「ああ、ネル。見てくれよ、私達のこの傷を。私とチヒロはアカネに殺されそうになったんだ⋯⋯」
チヒロ「アンタがアカネを連れて帰らなければ、私達はこんな目に遭わずに済んだのに⋯⋯!」
ネル「⋯⋯」
トキ「大口を叩いていたクセにコレですか。見損ないましたよ。やはりリオ様の方がずっと正しかったじゃありませんか。」
リオ「残念だけど、私はもう貴女が居る意味なんて無いと思うわ。貴女はミレニアムの恥よ。」
ネル「⋯⋯」
ユウカ「ネル先輩、なんでまだ生きてるんですか?」
ノア「ああ、穢らわしい。私の記憶に残ろうとしないで下さい。」
ネル「⋯⋯」
ヒマリ「ネルさん、貴女は自分の行いを、挽いてはそれがもたらしたこの結果の重大さを分かっていますか?全部貴女のせいです。貴女がアカネさんを、<Follower>を連れて来たせいです。」
アリス「チビメイド先輩。やっぱり貴女は救いようの無い雑魚です。アリスを救えず、皆を悲しませた。極悪非道な魔王の方がチビメイド先輩よりも余っ程優しいんじゃないでしょうか?要らないんですよ。先輩みたいなモブ未満の存在なんて。」
ネル「⋯⋯」
"ネル、分かるかい?コレは全部君のせいだよ。アリスがリオに攫われたのも、アリスがリオに殺されそうになったのも、ゲーム開発部の皆が悲しんだのも、リオが1人で思い悩む事になったのも、アカネとアリスがああなったのも、アスナとカリンが苦しんでるのも、チヒロとウタハが殺されそうになったのも、皆が傷付いたのも、私が死んだのも、ぜぇんぶ君の責任だよ、ネル?"
ネルの精神的攻撃、それは周囲からの罵倒だった。ネルはずっと黙ってただ聞いていた。
- 1574725/02/11(火) 19:23:18
"何とか言ったらどうなの?"
アスナ「ああでも、声を聴くのも癪に障るんだよなぁ。」
カリン「裏切り者、裏切り者!!」
チヒロ「最低。」
ウタハ「無責任。」
リオ「俗物。」
トキ「不用品。」
ヒマリ「いっそ死んだらどうですか?」
ノア「貴女がミレニアムに来なければ!」
ユウカ「ネル先輩、貴女なんて生まれなければ!」
ユズ「居るだけでももう嫌になる。」
ミドリ「皆への謝罪の意も込めて自害して下さい。」
アリス「アリスもそれが良いと思います!!」
モモイ「ネル先輩!皆ネル先輩の自殺を楽しみに待ってるよ!!それを無下にするのはキヴォトスではこの上なく無礼で恥ずかしくて穢らわしい事なんだよ?分かってるよね?さぁ、ほぉら!はぁやぁくっ!!」
ネル「⋯⋯言いたい事はそれだけか?」
ネルは銃を構え、モモイに発砲。
モモイ「がッ!?ネル、先輩ッ!?なん、デェ!?」
ネル「アイツらの姿でそんな事を言うんじゃねぇ!穢らわしいだぁ!?恥ずかしいだぁ!?無礼だぁ!?最低だぁ!?無責任だぁ!?俗物だぁ!?不用品だぁ!?癪に障るだぁ!?その言葉、そっくりそのままお前らに返してやるよ!!アタシの仲間の姿で下らねぇ言葉を吐いて汚そうとするんじゃねぇ!!それは、アタシに対する、アタシの仲間達に対する冒涜だぁ!!!こんな安い絶望茶番如き、幾らだって拒絶してやるよォ!!!」
ネルは銃で次々に仲間の姿をしたそれらを倒して行く。
"ネル!お前、なんて身勝手で無責任な奴なんだよ!!"
ネル「身勝手ねぇ。そうだなぁ、アタシは自由気ままを通り越して身勝手な女だ。だがな!!!」
ネルは最後に残った先生らしきそれに銃を向ける。
ネル「冥土の土産に教えてやるから、そのあんのかも分かんねぇ脳みそに叩き込んどけ!!アタシは仲間を信じてる!!あんな安い誹謗中傷なんかでアタシを苦しめられると思ったら大間違いだ!!身勝手こそがアタシの取り柄!!それがこのアタシ!!ミレニアムサイエンススクール『Cleaning&Clearing』、略してC&Cの部長。ミレニアムの"約束された勝利の象徴"!!!コールサイン『00(ダブルオー)』、"美甘ネル"だッ!!!あの世でも覚えとけ!!!!」
"ネェェェェェルゥゥゥゥゥ!!!!!"
先生らしきそれはネルに撃たれた後、断末魔のようなけたたましい叫び声と共に、まるで溶けるように消滅した。
- 1584725/02/11(火) 20:19:37
- 159二次元好きの匿名さん25/02/11(火) 22:13:22
姐御ぉ…!
- 160二次元好きの匿名さん25/02/11(火) 22:29:40
このレスは削除されています
- 1614725/02/11(火) 22:34:45
カリン「ハァハァ⋯⋯大丈夫だ。痛くなんてない、苦しくなんてない。コレは現実じゃないんだから⋯⋯」
そうして、カリンは銃の引き金を引こうとした。その時だった。
(ガシッ!)
カリン「え?リー、ダー?」
突如として、カリンの目の前で睡っていた筈の血塗れのネルがカリンの引き金を引こうする手を掴んだ。
ネル「お前、それで良いのかよ?」
カリン「え?」
ネル「カリン、お前はアカネを助けたくねぇのかって訊いてんだよ。」
カリン「え?アカネなら、もう⋯⋯」
ネル「拒絶しろ。」
カリン「は?」
ネル「コレを夢だと思うなら全力で拒絶しろ!こんなつまんねぇ夢如きで自分を殺そうとすんな!!」
カリン「⋯⋯そうだ。そうじゃないか!悪夢を見てるから何なんだよ!!リーダーはそんな下らない事で自分を殺したりはしない!それこそ逃げてる!!こんな下らない幻なんて!真正面から否定してやる!!こんな終わり方、私は認めない!!!」
アスナ「もう、歩き疲れちゃったなぁ⋯⋯私、なんで歩いてたんだっけ?そもそも私って誰だっけ?もう分かんない。分かる必要ある?もうそれも分かんないや。⋯⋯ならもう、生きてる意味なんて⋯⋯」
(カチャッ!)
アスナは銃を自分に構えようとした。その時だった。
(ドサッ!)
アスナ「え?」
何かが彼女の目の前に落ちて来た。
アスナ「アルバム?」
それは、アルバムだった。
アスナ「⋯⋯まあ、見るだけ見てみようかな。」
アスナはせっかくだし、という理由でその本を開いてみた。
アスナ「アレ?コレって⋯⋯」
そこには沢山の写真があった。アスナ自身は勿論、ネルやカリンにアカネ、他にも沢山のミレニアム生達や先生も写っていた。
アスナ「⋯⋯知ってる。覚えてる!思い出したよ!!ここはミレニアムサイエンススクール!私が通ってる学校!!アスナ!私の名前は『一之瀬アスナ』!!リーダーと、カリンちゃんと、アカネちゃん、あと一応トキちゃんも、それからご主人様も!他の皆も!!みぃんな私の大切な人達!!!」
- 162二次元好きの匿名さん25/02/11(火) 23:27:41
流石だわ…こりゃ…
- 163二次元好きの匿名さん25/02/12(水) 07:28:22
- 1644725/02/12(水) 08:12:51
ネル「アスナァァァァァァ!!!カリィィィィィィン!!!一緒に、アカネを迎えに行くぞォォォォォォ!!!」
アスナ・カリン「「⋯⋯うん、そうだね!行こう!!リーダー!!!」」
(ピキキキッ!)
(バリバリバリッ!!)
(ガッシャーンッ!!!)
突如として、3人が居た空間はガラスが割れるように崩壊した。
ネル「お前ら!!無事か!?」
アスナ・カリン「「リーダー!!」」
3人は無事に合流出来た。
アスナ「リーダー、ありがとう!おかげで大切な事を思い出せたよ!!」
カリン「ホントにありがとう、リーダー。おかげで勇気を出せたよ。」
ネル「当たり前だろ?アタシはお前らの『先導者(リーダー)』だ。お前らを進むべき道の先に導いてやる存在なんだからな!!」
ネルはそう言うと、気を改めて2人にこう告げた。
ネル「さぁ!行くぞ!!今度はアカネの事を、アタシらで導くんだ!!!」
アスナ・カリン「「了解!!」」
[To Be Continued...]
時計じかけの花のパヴァーヌ 2章 第8話
『しかし、彼女は拒絶した⋯⋯』 終わり
- 165二次元好きの匿名さん25/02/12(水) 11:57:19
アカネってかなり愉快寄りの性格だからな
- 166二次元好きの匿名さん25/02/12(水) 15:38:24
どうなるかね…
- 1674725/02/12(水) 16:17:13
ゴルコンダ「皆さん、『決定論』ってご存知ですか?あらゆる出来事は、その出来事に先行する出来事のみによって決定している、とする哲学的な立場の事です。ちなみに、近代的な決定論は、宇宙に対する決定論と、人間に対する決定論に大別されますが、今回お話しするのは、後者の方となります。人間に対する決定論は、ある個人に制御出来ない要素によって、その人の思考や行動が決まるという考えです。いかなる現象もそれ以前の現象の単なる結果であり、この原因と結果の関係は因果律に支配されているが故に、未来は現在及び過去に規定されて、一意的であるとする考え方、『因果的決定論』を人間にそのまま適用すれば、人間も物理法則に従って動く物質に過ぎず、人間の思考や行動も事前に決定されていた事になり、自由意志の存在は否定される。量子論を考慮しても、人間の思考や行動は物理法則によって『確率的に』決定されると修正されるだけで、自由意志が否定される事は変わりません。また、人間の思考や行動の源は脳であり、その大部分或いは全ては自由意志とは無関係の脳内の信号伝達によって決定される、とする決定論も存在します。決定論による自由意志の否定は、道徳的責任の有無にも波及します。例えば、ある人物が犯罪などの道徳的に問題のある行為をしても、それをする事が事前に決定されていたり、自分に制御出来ない要因によって引き起こされたのなら、道徳的な責任を問う事が出来なくなる訳です。⋯⋯要は、"人間には最初から自由など無い"という考え方の事です。さぁ、今⋯⋯2人の少女が、この決定論を否定しようとしています。その姿はまさに鏡写しと言えるでしょう。そんな、"反決定論を唱える者達"の声は、この決定論を覆せるのでしょうか?⋯⋯まあ、この物語自体が作り物である以上、答えは決まっています。私も、彼女達も、真の意味では決定論に囚われ続ける。逃れる事など出来ないのです。"貴方達"という、"ただそれを見ている者達"が居る限り、"それ"は私達を縛り、この物語を続けようとするだけなのですから⋯⋯。」
(ゴルコンダの前口終了)
時計じかけの花のパヴァーヌ 2章 第9話
『Mirrored anti-determinists』 始まり
- 168二次元好きの匿名さん25/02/12(水) 21:55:11
人間を精神世界に連れていくというとんでもない技を使われてカリンとアスナは結構危なかったけど、ネルが精神攻撃を跳ね除けたことで合流できてよかった!
ネル達はそのままアリスのところに行けるかな? - 1694725/02/12(水) 21:56:49
モモイ「『テイルズ・サガ・クロニクル2』は⋯⋯!私達が、一緒に作ったゲームは!!特別賞を貰ったよ!!!」
モモイの大声が空間全体に反響する。
モモイ「キヴォトスの終焉?何言ってるの?アリスが居るだけで皆が傷つく?誰がそんなバカな事言ってるの!?」
これまでのアリスの言葉を否定するように、モモイはいかにアリスが必要なのかを話す。アリスと会ったから、アリスが居たから、自分達はゲームを作れてミレニアムプライスで受賞し部活を守る事が出来たと。
モモイ「部活を守れた事も⋯⋯ゲームを作って、一緒に遊んだ事も!ただ怖いだけだったネル先輩と、一緒にゲームをするような仲になれたのも!全部!ぜーんぶ!アリスが居てくれたお陰だよ!だから!」
<Follower>「そこまでです。」
(カンッ!)
モモイ「え?」
(ドッカーーーーン!!!)
ミドリ「ゲホ!?煙爆弾!?」
ユズ「ゲホゲホ!!しかも、この爆弾の使い方は⋯⋯」
"ゲホッ!!君もこっちに来てたんだね、アカネ⋯⋯いや、<Follower>!!"
<Follower>「遅くなって申し訳ありません。『王女』様、<Key>様。」
<Key>「いいえ、グッドタイミングです。あのままでは、『王女』は籠絡されていたでしょうから。」
モモイ「ゲホゲホッ!!アカネ、先輩!!」
<Follower>「⋯⋯さて、面倒なゴミのお掃除をしなくては。」
モモイ「アガボォッ!?」
ヘイロー破壊爆弾を口に突っ込まれるモモイ。そのヘイロー破壊爆弾の引き金をワイヤーで繋ぐ<Follower>。
<Follower>「暴れると死にますよ?」
"させる、訳!?"
ミドリ「アレ?!体が⋯⋯」
ユズ「上手く、動か、ない?!」
<Follower>「先程の煙爆弾の煙に痺れ薬を入れさせていただきました。⋯⋯大人しく見てて下さいね?」
ワイヤーを持つ手に、徐々に力を入れる<Follower>。
<Follower>「⋯⋯それでは、これでさようならです。『才羽モモイ』。」
- 170二次元好きの匿名さん25/02/12(水) 23:26:22
こりゃ、ある意味フラグだな…
- 1714725/02/13(木) 06:54:05
そうして、<Follower>はワイヤーを引こうとした時だった。
(パンッ!)
(プツンッ!)
突如として銃声が響き渡ると共に、ワイヤーが切れた。
<Follower>「ッ!?!?!?!?」
困惑する<Follower>。そんな彼女の目の前に何かが現れる。
<Follower>「ぐっ!!」
<Follower>はその何者かに蹴り飛ばされた。
モモイ「⋯⋯!!プハッ!?」
更にその何者かはモモイの口に詰められたヘイロー破壊爆弾を取り出し、何も無い方に投げた。
(ドッカーーーーン!!!)
そして、それは何も無い場所で爆ぜた。
モモイ「ネル先輩!!」
ネル「へへ、間一髪ってとこだったな。」
そう、その何者かの正体はネルだった。よく見ると、アスナとカリンも一緒だった。
<Follower>「バカな!?何故?いや⋯⋯ああ、そうでしたね。失敗でした。間もなく勝手に死んでくれるだろうと思い、意識をやっていませんでした。」
<Follower>は自分の杜撰さを悔やんだ。
ネル「あぁ?ちげぇよ、アカネ。お前の最大の失敗は⋯⋯」
ネルは<Follower>に向かってこう叫んだ。
ネル「あんな幻覚如きでアタシを倒せるって勘違いしちまった事だ!!」
<Follower>「⋯⋯そうですか。では⋯⋯」
<Follower>は再びヘイロー破壊爆弾を取り出す。
<Follower>「やはり、自分のゴミは自分で片付けろという事でしょうか?」
ネル「上等だ!!」
アスナ「負けないよぉ!!」
カリン「絶対にお前を連れ戻す!!」
C&Cのメンバー達も武器を構えた。
こうして、C&Cの3人と<Follower>の戦いが始まった。
- 172二次元好きの匿名さん25/02/13(木) 09:05:51
おっ始めるにしてもケイやアカネからすりゃ場所が場所すぎるな…
乱戦になったらケイからしてもマズイ感じがありそうだし - 1734725/02/13(木) 10:31:18
<Key>「『王女』への損傷を防ぐ為、多重防壁内に『王女』を隔離します。」
(※あくまでも防御全振りのバリアなので防音、防寒、防熱などの機能は皆無←重要[これ言っとかないと、後で解釈違い起こす人絶対居ると思うんで])
突如として透明なバリアに閉じ込められるアリス。
アリス「ッ!?」
<Follower>「では⋯⋯」
<Key>「始めましょうか。」
"はぁ⋯⋯やっと体がまともに動くようになった。"
アスナ「お?ゲーム開発部の皆とご主人様、参戦♪」
ユズ「まだちょっとヒリヒリするけど⋯⋯」
"よし!モモイ!ネル!2人はアリスとアカネに声をかけ続けて!!私達で攻撃を受け流すから!!"
モモイ「オッケー!!」
ネル「了解だ!!」
<Follower>はヘイロー破壊爆弾とサイレントソリューションを、<Key>はスーパーノヴァを、モモイはユニーク・アイディアを、ミドリはフレッシュ・インスピレーションを、ユズはにゃん's ダッシュを、ネルはツイン・ドラゴンを、アスナはサプライズパーティーを、カリンはホークアイを、先生は大人のカードとシッテムの箱を取り出す。
モモイ・ネル「「絶対にアリス/アカネを連れ戻す!!」」
モモイとネルは声を揃えてそう叫ぶ。その姿はまるで鏡写しのようだった。
<Key>「『王女』はあるべき場所に戻るのです。邪魔はさせません。」
<Follower>「もうそちらに戻るつもりはありません。私は本来の役目を全うするまでです。」
<Key>と<Follower>も声を揃えて、訴えるように叫ぶ。
<Key>・<Follower>「「何故なら!それがこの世界の運命だからだ!!これは、揺るぎない『決定論』だ!!!」」
モモイ「そんな難しい話なんて知らない!!」
ネル「そんな下らねぇ理論、ブッ壊してやる!!」
ゴルコンダ「決定論者達と反決定論者達のぶつかり合い。果たして、どちらが実証という名の勝利を掴むのでしょうか?」
[To Be Continued...]
時計じかけの花のパヴァーヌ 2章 第9話
『Mirrored anti-determinists』 終わり
- 1744725/02/13(木) 12:36:40
ゴルコンダ「『多重人格』。正式名称『解離性障害』は、本人に取って堪えられない状況を、離人症のようにそれは自分の事ではないと感じる、或いは解離性健忘などのようにその時期の感情や記憶を切り離して、それを思い出せなくする事で心のダメージを回避しようとする事から引き起こされる障害です。解離性同一性障害は、その中で最も重く、切り離した感情や記憶が成長して、別の人格となって表に現れるものであるそうです。一般に多重人格と言われていますが、"1つの肉体に複数の人間(人格)が宿った訳ではありません"。 恰も独立した人間(人格)のように見えても、"それらはその人の『一部分』なのです"。 これを一般に『交代人格』と呼びますが、"そのそれぞれが皆その人(人格)の一部なのだ"という理解が重要と言われています。 それぞれの交代人格は、"その人が生き延びる為に必要があって生まれてきたのであり、全ての交代人格は何らかの役割を引き受けている"のです。⋯⋯ですから、受け入れなければならないのです。決して、拒絶するべきではありません。そうなったが最後、その人は"大切な一部"を失った状態、所謂『欠けている人間』になってしまうのですから⋯⋯。」
(ゴルコンダの前口終了)
時計じかけの花のパヴァーヌ 2章 第10話
『Another』 始まり
- 1754725/02/13(木) 16:07:19
<Follower>「何故?何故そこまでしてもまだ立ち上がるのですか?」
<Key>「理解不能!あり得ない!」
ネル「へへへっ、アタシらには大切なもんだからだよ。お前らはそうは思ってないだろがな。」
モモイ「私達に取ってはアリスもアカネ先輩も大切な人達なんだよ。だから⋯⋯」
ネル「例え地獄の業火で焼き尽くされようが⋯⋯」
モモイ「暗闇の中からだって何度でも何回でも蘇ってみせる!」
ネルとモモイは訴えるように続ける。
モモイ「変えなくちゃいけないんだ!!」
ネル「お前らが言ってるその運命を、決定論って奴を!!」
モモイ「その為なら私達は立ち上がってみせる!!!」
ネル「例えそこが⋯⋯」
モモイ「私達の魂を焼き尽くす地獄の業火だろうがッ!!」
ネル「決して光の届く事が無い虚空の奥底だろうがッ!!!」
モモイとネルは声を揃えて叫び続ける。
モモイ・ネル「「何度だって!何回だって構わない!!幾らでもそこから這い上がってやるッ!!!」」
<Follower>「ッ!!」
ネル「それがアカネを救う為なら、アタシはそれぐらいしてやるよ!!」
<Key>「ッ!!」
モモイ「アリスが救われるなら、私はそれぐらい受け入れるよ!!」
- 1764725/02/13(木) 16:07:52
<Follower>「あ、貴女達は⋯⋯」
<Key>「何故、そこまで⋯⋯」
ネル「そんなの、決まってんだろ!!」
モモイ「答えなんて1つだけだよ!!」
ネルもモモイも大声を上げる。
ネル「まだ、アタシが認めてねぇからだ!!」
モモイ「まだ、私が納得してないからだよ!!」
ネルとモモイは<Follower>と<Key>に向かってこう告げる。
ネル・モモイ「「例え100000000000000000000000000000000000000000000000000000000000000000000000回殺されたって拒絶し続けてやるッ!!!!!」」
<Follower>・<Key>「「⋯⋯イカれてる!!」」
ネル「⋯⋯それで良い。」
<Follower>「え?」
ネル「なぁ、アカネ⋯⋯アタシはお前の事を、ホントに大切な存在だって思ってる。だからこそ、アタシは何だって受け入れるつもりだ。アスナとカリンだってそうだ。だから、帰って来いよ!!アカネ!!!」
<Follower>「⋯⋯ッ!!」
<Key>(⋯⋯マズい。<Follower>が籠絡されかけている。かくなる上は⋯⋯)
モモイ「だから、アリスちゃん!!帰って来てよ!!魔王だとか何だとか関係無いよ!!アリスちゃんはアリスちゃんがなりたいような自分になれば良い!!」
アリス「モモイ⋯⋯私は⋯⋯」
- 177二次元好きの匿名さん25/02/13(木) 17:14:52
(ケイがいるなら王女は大丈夫ですね♪)っていう信頼だから・・・
- 1784725/02/13(木) 20:10:43
ネル「アカネ⋯⋯」
銃を下ろし、ゆっくりと歩を進めるネル。
<Follower>「ッ!!」
<Follower>も身構え、ヘイロー破壊爆弾を出そうとするが⋯⋯
<Follower>「ッ!?」
ここで<Follower>に取って最悪の事態が起きた。アレだけ大量にあった筈のヘイロー破壊爆弾の在庫が底を突きたのだ。
ネル「アカネ⋯⋯」
既にネルは目の前にまで来ていた。そして、そっと<Follower>の⋯⋯いやアカネの手を握る。
アカネ「ッ!!」
ネル「アカネ、ホントはお前も戻りたいんじゃないか?アタシらと一緒に過ごした、あの日常に。」
アカネ「⋯⋯で、でも、私は!!」
ネル「アタシらが守る。」
アカネ「え?」
ネル「もし仮に、お前を作った奴らが、自分達に反旗を翻した、つぅ理由で攻めて来やがっても、アタシらがお前の事を守ってやる。アカネ、お前はアタシらに取って、家族なんだよ。⋯⋯だから、戻って来いよ。約束だ。お前は絶対、アタシらが守ってやる!」
アカネ「部長⋯⋯」
涙が零れそうになるのを必死に抑えながら、アカネはネルの呼びかけに応えようとした。
アカネ「私は、部長達と、これからも一緒に⋯⋯」
???「そんな事が許されるとでも?」
アカネ・ネル「「え?」」
- 1794725/02/13(木) 21:55:49
アスナ「え?アレって⋯⋯」
カリン「アカネが、もう1人?」
そこには、1人のアカネそっくりの人物が居た。
アカネ?「ごきげんよう、C&Cの皆さん。」
アカネ「え?どういう⋯⋯」
アカネ?「やれやれ、まさかこうなるとは⋯⋯」
突如として現れたもう1人のアカネは、アカネに対して心底呆れているようだ。
<Follower>「そうですね、紛らわしいですし⋯⋯そちらの私を『室笠アカネ』、こちらの私を<Follower>と呼んで区別して下さい。」
カリン「どういう事?!」
アスナ「なんでいきなりアカネちゃんが2人に?!」
<Follower>「簡単です。」
<Follower>はアカネを指差す。
<Follower>「そちらの私が使命を全うしなくなるのを防ぐべく、<Key>様が急遽『無名の司祭』様から申請を貰い、私という存在を生み出したのです。」
<Follower>は混乱しているC&Cのメンバー達にそう説明した。
- 1804725/02/13(木) 21:56:15
<Follower>「『無名の司祭』様から課せられた役割は絶対です。それは揺るぎない『決定論』。異論など認められる訳が無い。貴女が<Follower>として生み出された以上、貴女に与えられている選択肢は"Obedience or DIE"("服従"か"死"か)なのです!!」
ネル「誰がそんな事を⋯⋯」
<Follower>「部外者は黙ってて下さい。」
そう言うと、<Follower>は手を掲げる。次の瞬間、何も無い筈の空間から"ある物"が生成される。
カリン「え!?」
アスナ「アレって⋯⋯!?」
ネル「ヘイロー破壊爆弾!?」
(ドッカーーーーン!!!)
<Follower>は手に持つヘイロー破壊爆弾をネル達に向かって投げた。幸いにも、ネル達は死にはしなかったが、地形が崩れ、ネル達とアカネは分断される。
アカネ「カリン!アスナ先輩!!部長!!!」
アカネは手を伸ばして3人の名を呼ぶが、当然届く訳が無い。
<Follower>「さてと⋯⋯」
<Follower>はアカネの方を向く。
<Follower>「役立たずなもう1人の私には徹底的に教え込まないとですね。『無名の司祭』様に課せられた役目から逃れる事など出来ないという事を⋯⋯!!」
[To Be Continued...]
時計じかけの花のパヴァーヌ 2章 第10話
『Another』 終わり
- 181二次元好きの匿名さん25/02/13(木) 22:08:29
ネル達の説得で<Follower>から「室笠アカネ」に戻ってくれたけど、Keyはアカネを排除することに決めたのね
分断されたアカネと新しく生み出された<Follower>の対決はどうなるかな…
- 182二次元好きの匿名さん25/02/13(木) 23:34:36
アリス側で間に合えば何とかならんかね…
- 1834725/02/14(金) 06:11:35
フランシス「ゴルコンダはもう居ない!!故に、前口担当を代行する事になったフランシスだ、宜しく頼む。さぁ⋯⋯いよいよ、物語は佳境を迎える!!役者は出揃い!!全てが本来の軌道から逸れた!!もはや予測不能!!この物語の結末に待っている物など誰にも分かる筈が無い!!今、まさに⋯⋯1つの物語が終結し!!新たな物語が再び生誕しようとしている!!花が枯れ!!時計は狂い!!パヴァーヌも終わりを告げた!!その先に!!天の彼方にある楽園が、地の底に沈む地獄と化す!!終わらぬ幾何学的逆説が、真理を歪めて彷徨い続ける!!奇跡の始発駅から発車したトロッコは、その線路の先にある破滅の終着駅に間もなく辿り着く!!透き通った世界観は、暗い暗い虚空の奥底へ永遠に消し飛ばされる!!停滞していた舞台装置の歯車が動き出し、物語の幕が閉じる!!全ての関係性が覆され、理解不能な領域に達する!!真実も偽りも、全ての事象が攪拌されて支離滅裂になる!!その思いも、やがて色褪せる事となる!!絶対的な成り立ちが、跡形も無く砕け散る!!与えられた物は、全て奪われる!!決定論が定められ、シナリオは奇想天外に転がり回る!!名前に伴い、全ての存在意義が初めて失われる!!創作物として生み出された少女達よ!!お前達が見る景色は何だ?先生よ!!お前は一体何を選択し、どう行動を起こす?第3者の生徒達よ!!それに対して、お前達はどう動く?それを"傍観者"としてただ眺めている者達よ!!"お前達"は何を思う?その答えを、私はデカルコマニーと共に見届けよう。結末へと走り出す、この物語のエンディングを!!そして、この青春の物語の絶望と破局の始まりを!!」
(フランシスの前口終了)
時計じかけの花のパヴァーヌ 2章 最終話
『私は⋯⋯』 始まり
- 184二次元好きの匿名さん25/02/14(金) 07:27:11
アカネがバレンタインにチョコ作って渡した時、チョコそのものよりアカネが自分で考えてチョコを作ってくれた事実に感動するお姉ちゃん3人はいる
- 185二次元好きの匿名さん25/02/14(金) 14:57:19
理解できる(即答)
- 1864725/02/14(金) 15:08:55
もう1人のアカネ……<Follower>について
<Key>と無名の司祭によって作られたもう1人のアカネ。力に関してはまだ生まれたばかりで弱い為、<Key>と無名の司祭による強化が入っている。また、アカネは無名の司祭によって、『F3』プログラムを取り上げられていて、全体的なスペックの弱体化も受けている。ちなみに、<Follower>の目的はあくまでも"アカネを<Follower>に戻し、使命を全うさせる事"である(アカネの排除は最終手段)。それと、彼女は目的を果たすか失敗すると、無名の司祭によって存在を抹消される(生み出したばかりなので、アリスや<Key>、アカネとは違って容易に消せる)。つまりは、どんな結果になろうと、アカネと<Follower>のいずれかは必ず消えてしまう。
- 1874725/02/14(金) 20:03:09
アカネ「ハァハァ⋯⋯うッ⋯⋯」
<Follower>「ハァ⋯⋯この程度ですか?」
<Follower>はアカネを踏み付け、思いっ切り蹴り飛ばし、アカネの首を掴み、思う存分殴った。
<Follower>「さぁ、そろそろご自身の役目を受け入れたらどうですか?」
<Follower>はアカネを嘲笑うかのように攻撃を続けながらそう言った。
アカネ「嫌です。私は⋯⋯」
<Follower>「ハァ⋯⋯全く諦めが悪い。何処の誰に似たんだか⋯⋯」
<Follower>はますますアカネに呆れた。
アカネ「私は、部長達と、一緒に⋯⋯」
<Follower>「⋯⋯先程も言いましたが、貴女に与えられている選択は"Obedience or DIE"("服従"か"死"か)⋯⋯『王女』様に、<Key>様に、『無名の司祭』様に忠誠を誓わないのでしたら⋯⋯」
<Follower>は手を掲げる。先程と同様に、何も無い筈の空気中からヘイロー破壊爆弾が生成された。
<Follower>「分かりますね?」
アカネ「⋯⋯嫌だ。まだ、私は、死にたく、ない⋯⋯」
<Follower>「なら⋯⋯」
アカネ「嫌だ⋯⋯!私は、『室笠アカネ』だ⋯⋯!!」
<Follower>の言葉を頑なに否定し続けるアカネ。そんなアカネに、<Follower>もいい加減飽き飽きしているようだった。
<Follower>「ハァ⋯⋯ホントに身勝手な人ですね。⋯⋯一応、これでも私は貴女を殺すような真似はしたくないんですよ?貴女がちゃんと役目を受け入れれば、私も貴女を殺さずに済む。私の役目を全う出来るのです。」
アカネ「私は、認めない⋯⋯!!」
<Follower>「⋯⋯そうですか。では、仕方ありませんね。」
拒絶の意を示し続けるアカネに、とうとう<Follower>は見切りをつけた。<Follower>はヘイロー破壊爆弾を起爆させようとする。
<Follower>「さようなら、もう1人の私。」
アカネに対して、別れの言葉を告げる<Follower>。
アカネ「⋯⋯いいえ。お別れには、まだ早いです⋯⋯!!」
<Follower>「⋯⋯?」
(ドッカーーーーン!!!)
- 188二次元好きの匿名さん25/02/14(金) 23:02:38
このレスは削除されています
- 189二次元好きの匿名さん25/02/15(土) 07:27:41
もう次スレに行きそうだな・・・
- 1904725/02/15(土) 07:55:00
<Follower>「⋯⋯!?」
突如として鳴り響いた爆発音に、<Follower>は驚く。
アカネ「このタイミングで余所見ですか?」
<Follower>「ッ!?しまっ⋯⋯」
爆発音に気を取られた<Follower>は、完全にアカネから意識を逸らしていた。⋯⋯故に、隙が生まれた。
アカネ「ゲホッ!ゲホッ!」
<Follower>の拘束から逃れるアカネ。そこへ⋯⋯
ネル「すまん。待たせたな、アカネ。」
アカネ「⋯⋯少し遅いですよ、部長。」
先程の爆発によって生じた穴から、ネル達がやって来た。
<Follower>「ハァ⋯⋯また貴女達ですか⋯⋯」
アスナ「いやぁ、なんか持ってた方が良いかなぁって理由でアカネちゃんの爆弾を私も持って来といて良かったぁ~♪」
ネル「ナイス判断だ、アスナ!!おかげで邪魔な瓦礫を一掃出来た。」
カリン「まぁ、扱い方分かんなくて、起爆するまでに時間かかったけどね⋯⋯」
ネル「さて、<Follower>つったか?もう1人のアカネにはご退場願おうか。」
ネルは、C&Cのしつこさに溜め息を吐いていた<Follower>の方を向く。
<Follower>「それはこちらのセリフです。部外者が我々の問題に首を突っ込まないで下さい。」
<Follower>はまたしても手を掲げる。⋯⋯だが、その時だった。
カリン「させないッ!!」
(ダンッ!)
カリンが自身のスナイパーで<Follower>を撃った。
<Follower>「⋯⋯ッ!!」
カリン「ああ、やっぱりか。その動作の間、何も出来ないんだね。」
カリンは何の抵抗もせずに、自身の攻撃をもろに食らった<Follower>を見てそう言った。
カリン「その感じ、図星か。まあでもそうだよね。空気中からヘイロー破壊爆弾を無限に生み出せるなんて強力な能力なら、それなりの弱点があっても何ら不思議じゃない。」
ネル「弱点も分かった以上、もう"ソレ"は無闇矢鱈に使えねぇな?」
<Follower>「⋯⋯問題ありません。『無名の司祭』様から与えられた役目は、絶対なのです!!良いでしょう、それを私自らの力だけで証明してみせましょう!!」
アカネ「望むところです!!」
こうして、C&Cの4人と<Follower>の、最後の戦いが始まった。
- 1914725/02/15(土) 13:29:38
ネル達と<Follower>の戦いはC&Cの方に分があった。故に、<Follower>は徐々に追い詰められていった。
更にちょうどその頃、先生達によってバリアが破壊され、モモイはアリスを激励した。
<Follower>「り、理解不能⋯⋯なんで、私達が、押されて⋯⋯?」
<Key>「何故?どうして?貴女達は運命に、『決定論』に抗おうと⋯⋯?」
ネル「はぁ?んなもん⋯⋯」
モモイ「決まってるでしょ!」
モモイはアリスの方を、ネルはアカネの方を向いてこう問いかける。
モモイ「ねぇ、アリスはどうしたいの?」・ネル「なぁ、アカネはどうしたいんだ?」
アリス「⋯⋯アリスは⋯⋯まだアリスのままでいたいです!!」・アカネ「⋯⋯私は⋯⋯まだ私のままでいたいです!!」
アリス「ゲームももっと遊びたいです!!そして⋯⋯モモイ!ミドリ!ユズ!先生!皆と⋯⋯冒険を続けたいです!」
アリスとアカネの宣言に皆は頷き、笑みを浮かべる。
モモイ「うん!アリスがしたいならそれで十分!」・ネル「ああ!それでこそアカネだ!」
ミドリ「魔王だって、勇者になれるよ!」・アスナ「どんな運命かなんて、決まったことじゃないよ!」
ユズ「何者にだってなれる!」・カリン「何にだってなれる!」
モモイ「だって、私達は⋯⋯!」・ネル「なんせ、アタシらは⋯⋯!」
モモイ・ネル「「『ゲーム開発部』/『C&C』だから!」」
- 1924725/02/15(土) 13:32:57
アリス「⋯⋯では、アリスは勇者になりたいです!アリスは⋯⋯『天童アリス』になりたいです⋯⋯!」・アカネ「⋯⋯なら、私はC&Cのコールサイン『03』として生きていきたいです!私は⋯⋯『室笠アカネ』として生きたいです⋯⋯!」
"君がなりたい存在は、君自身が決めていいんだよ⋯⋯アリス。"・ネル「お前の『人生』というシナリオの主人公は他でもねぇ『お前自身』だ、アカネ。誰にもシナリオを決める権利なんてねぇよ。」
すると、今までアリスが眠っていた椅子は光に包まれ、彼女の武器である、光の剣へと変わり、いきなりアカネの目の前の空間が歪み出し、"ある物"の形を形成していく。
アリス「これは⋯⋯!」・アカネ「これって⋯⋯!」
モモイ「勇者の剣⋯⋯アリス!これ!」・ネル「手榴弾⋯⋯アカネ!それ!」
ユズ「勇者の剣を⋯⋯!」・アスナ「アカネちゃんのアイデンティティを⋯⋯!」
ミドリ「抜くんだよ、アリスちゃん!」・カリン「ぶつけてやれ、アカネ!」
アリス・アカネ「「⋯⋯はい!」」
- 1934725/02/15(土) 13:33:19
アリスが触れ、力を込めると光の剣はすっぽりと抜けた。苔が生え錆びついた見た目も、彼女の手元に戻った途端に元の姿に戻る。アカネは目の前の空気中から突如として生成された手榴弾を手に取る。
<Key>「それは⋯⋯!『王女』よ⋯⋯貴女のその能力は⋯⋯!貴女のその力は、世界を滅ぼす為に存在するというのに⋯⋯!」・<Follower>「自分が何をしてるか分かっているのですか?!<Follower>⋯⋯貴女は、貴女の存在意義は⋯⋯!あの方々を支える事だというのに⋯⋯!」
アリス「違います!アリスのこれは勇者の武器です!何故なら!アリスがそう決めたからです!今のアリスは光属性の勇者⋯⋯!」・アカネ「いいえ!私が誰にお仕えするかは自分で決めます!それが、今の私の存在意義⋯⋯!」
<Key>と<Follower>の言葉は一蹴される。力をどう扱うか、それを決めるのは力を持つ者自身。動揺する<Key>と<Follower>に向け、アリスは銃口を向け、アカネも手榴弾のレバーに手を取る。
アリス「光よ────!!!!」
お馴染みの掛け声と共に、光線を放つアリス。そして、その掛け声を合図に、アカネも手榴弾を投げる。
<Key>「『王女』よ⋯⋯貴女⋯⋯は⋯⋯」・<Follower>「何故⋯⋯ですか⋯⋯<Follower>⋯⋯」
アリス「アリスのクラスは『王女』ではありません!」・アカネ「私は<Follower>などではありません!!」
アリス「アリスは⋯⋯」・アカネ「私は⋯⋯」
アリス「ゲーム開発部の勇者『天童アリス』です!!」・アカネ「C&Cのメイド『室笠アカネ』です!!」
- 1944725/02/15(土) 14:03:04
目覚めた際に目に入った真っ白な空間は、明らかにここが現実世界ではない事を示していた。周りには何も無い。聞こえるのは自分の声と、呼吸音のみ。ここは自分の精神世界である以上、自分以外の奴は存在しない⋯⋯とアカネが思っていた矢先。
<Follower>「⋯⋯ごきげんよう、もう1人の私。」
声がした方向に佇むのは、自分と瓜二つの姿をしたもう1人の自分。<Follower>だった。
アカネ「おや?私に何かご用で?」
アカネは自身の銃、「サイレント・ソリューション」を構える。だが⋯⋯
<Follower>「おめでとうございます⋯⋯」
アカネ「え?」
予想外の言葉を発した<Follower>。
<Follower>「貴女は⋯⋯いえ、貴女達は強い。それだけの力があれば、きっと⋯⋯」
アカネ「わざわざ祝福をしに来たのですか?」
<Follower>「⋯⋯それともう一つ。お別れを告げに。」
アカネ「え?」
<Follower>「間もなく私の存在は『無名の司祭』様によって抹消されるのです。」
<Follower>はもうすぐ自分が消える事をアカネに告げる。
<Follower>「⋯⋯貴女は私を、私達を倒した。絶対だった筈の『決定論』を覆してみせました。そこまでして手に入れた貴女の人生⋯⋯どうか、私の分まで⋯⋯貴女は思う存分、あの愉快な方々との青春を謳歌して下さい。」
それまで少し悲しそうな表情をしていた<Follower>だったが、ある事を確認し、アカネに微笑んでみせた。
<Follower>「⋯⋯まあ、『回答に言葉なんて要りません』⋯⋯何故なら、貴女は私であり、私は貴女なのですから。分かっています。」
アカネ「ああ、やっぱりそうでしたか。ちょっと試してみようと思って、それで黙っていましたが⋯⋯」
<Follower>がそう言うと、アカネも微笑みの表情を返した。
<Follower>「ああ、それと⋯⋯これを⋯⋯」
アカネ「ッ!!これ!!」
<Follower>が取り出したのは、アカネのメガネだった。アカネがネルから貰った、大切な宝物。
<Follower>「フフッ♪これで貴女は完全に『室笠アカネ』になりましたね。」
アカネ「⋯⋯確かに、私に取ってのアイデンティティですから。フフッ♪」
- 1954725/02/15(土) 14:03:22
暫く微笑んでいた2人だったが、徐々に<Follower>の体が霞んでいく。
<Follower>「おっと、もう時間みたいですね。」
アカネ「え⋯⋯」
<Follower>「じゃあ、私はもう行きます。」
アカネ「待って下さい!」
アカネは<Follower>の手を掴もうとするが、すり抜けてしまう。
<Follower>「さよならです。もう1人の私。⋯⋯どうか⋯⋯お元気で⋯⋯<Follower>⋯⋯として⋯⋯では⋯⋯なく⋯⋯『室笠⋯⋯アカネ』⋯⋯と⋯⋯して⋯⋯」
いつしか、アカネに別れを告げた<Follower>の姿は完全に消えていた。1人その場に取り残されたアカネは、<Follower>に渡された自分のメガネをかけ、虚空に向かってこう呟いた。
アカネ「言われなくとも、そのつもりですよ。⋯⋯もう1人の、私⋯⋯」
- 1964725/02/15(土) 14:31:43
ネル「クッソォッ!!また負けたぁ!!!」
アカネ「10連敗おめでとうございます。」
トキ「あの戦いで私を倒せたチビネル先輩にも勝てない相手が居たのですね。ピース、ピース。」
アリス「うわあぁん!チビメイド先輩が震えてます!これは簡単に帰してくれないパターンですぅ!!」
アスナ「リーダー、流石に弱過ぎじゃない?」
カリン「開始10秒で負けた。」
モモイ「まあ、あんなに単調じゃあねぇ⋯⋯」
ユズ「あれだと勝てなくて当然。」
ミドリ「あの、そろそろ帰って貰いたいんですが?」
アカネ「ああ、そうですね。行きましょうか、皆さん。そろそろ任務に行かなくては。」
ネル「ウソだろ?!も、もう一回だけ⋯⋯」
アカネ「ダメです。さっさと行きますよ。」
ネル「チクショー!!」
あの戦いが終わり、元の日常が帰って来た。強いて違う点を挙げるならば、リオが失踪し、トキが正式にC&Cに加入した事だろう。
1人の少女⋯⋯ミレニアムサイエンススクール「Cleaning&Clearing」略して「C&C」のコールサイン「03」。「室笠アカネ」は今日もミレニアムの仲間、いや「家族」達と青春の日々を送っていた。これまでも、これからも、もう1人の自分の分まで⋯⋯
アカネ「それじゃあ皆さん、気持ちを切り替えて行きましょうか!」
アカネは自身に取って何よりも大切な宝物であるメガネをかけ直し、C&Cの4人と共に⋯⋯いつも通り、任務に向かうのであった。
時計じかけの花のパヴァーヌ 2章 Fin
- 1974725/02/15(土) 14:35:56
取り敢えず、僕が出せるSSはこれで終わりです。ノリで始めたので、その都度その都度思い付いたのを書いて投稿していた(特にゴルコンダの前口の内容はそれっぽくしてる)だけだったのですが、まさかここまで筆が進むとは思いませんでした。面白かったですかね?あにまんには1ヶ月半前から手を付け始めばかり(ちなみに、SSを書いたのはこのスレが4つ目で、現在は過去スレと現行スレ合わせて8スレ)なので、文才あるかは分かんない(っていうか、ドベだと思います)が、ここまで読んでいただいた皆さん、素晴らしいインピレーションを与えて下さったスレ主さん、本当にありがとうございました。
- 198二次元好きの匿名さん25/02/15(土) 17:40:50
面白かったです、完結まで書いてくれてありがとう!
- 199二次元好きの匿名さん25/02/15(土) 17:55:36
いやぁ面白かったよ
感謝感謝 - 200二次元好きの匿名さん25/02/15(土) 17:58:03
乙