ホワイト・シチー

  • 11ー22/03/14(月) 23:31:31

    「あー!もうホンット有り得ない!!」

    ㅤ夕暮れ時の繁華街。駅前にほど近い通りにあるファストフード店に、突然甲高い怒りの声が響く。

    「ちょ…!シチー!声でけーって!めっちゃ注目浴びてんだけど!?」

    「任せろって言ったのアイツじゃん…!自分で言っといてブッチとか超ムカつく!!」

    ㅤ周囲の視線にあたふたしながらも、こちらを宥めようとする友人、トーセンジョーダンの制止も聞かず尚も怒る少女。
    ㅤゴールドシチーは今、人前では滅多に見せない怒りをここぞとばかりに撒き散らしていた。

    「も、もう三回も聞いたから!!ムカつくのは分かるし!なんならあたしも後で一緒に文句言いに行ったげるから!い、一旦落ち着けし!!」

    「……あーもう!」

    ㅤ必死に訴えかけるジョーダンの叫びが届いたのか、取り敢えずは落ち着きを取り戻すシチー。
    ㅤ……未だに耳は後ろに絞ったまま、不機嫌極まりないオーラを辺りに漂わせたままではあるが。

    「て、てか!さっきからスマホ鳴ってっけど…出なくていーの?」

    「…いい。どうせマネジだし。今日休むって何回も念押ししたから。忙しいし後でいいの」

    「そ、そっか……」

    ㅤフン、と鼻を鳴らしながら、テーブルの上でピコピコと鳴り続けるスマホを、マナーモードにするシチー。
    ㅤその様子を見てほんの少しだけ安心したのか、ジョーダンはポテトをつまみ始める。

  • 21ー22/03/14(月) 23:31:58

    「と、取り敢えず話まとめるけどさ…要するにトレーナーが、ホワイトデーの約束ブッチしたってことでいーんだよね?……あんまそういう事する奴には見えんかったけど」

    「……うん。簡潔に言うとそれで合ってる」

    ㅤ3月14日。バレンタインデーから丁度一月が経過した今日は、世間一般的にはバレンタインに女性からチョコ等を受け取った男性が、感謝を込めて女性に返礼をする日。
    ㅤホワイトデー当日である。

    「アイツさ…バレンタインの時言ってたんだ。アタシが『お返し期待してる』って言った後、確かに『任せてくれ』って。なのに……」

    「ホワイトデー当日だってのに、朝から一度も顔を見ないままこんな時間になった…って訳か」

    「うん…放課後、トレーナー室にも顔見せに行ったんだけどアイツ居なくて。いつもだったら、とっくにデスクの上で半泣きで資料散らかしてんのに」

    「シチー……」

    ㅤ先ほどまで後ろに絞っていた耳を、力なく左右に垂れさせ、露骨に凹み始めるシチー。
    ㅤテンションの浮き沈みが分かりやすすぎる友人に、どう声をかけたものかと悩むジョーダン。

    「あたしは…そーいうのよくわかんねーけどさ…まぁ…その、期待裏切られるってのが辛いとか、そーいう感じなのは、割と分かるし。シチーがそんだけ楽しみにしてたんなら、そりゃ…ブッチされたら怒るよねってのも分かるよ」

    「べ、別に期待とか…!……してなかった訳じゃ、ない…けど……」

    「…けど?」

    「……いや、ゴメン。やっぱアタシ期待してた。アイツがどんなお返しくれんのかな、とか。ここ数日そればっか考えてた。……正直、ジョーダンと併走してる時も、あんま集中出来てなかったかも。ゴメン……」

    ㅤなんとか捻り出した言葉で、どうにかシチーに寄り添おうとするジョーダン。
    ㅤ段々素直になってきたシチーはしおらしく、あまりにも覇気のない返事が返ってきた。

  • 31ー22/03/14(月) 23:32:29

    「や、別にいーって。シチーと走れるだけでも、あたし楽しいし!レースじゃないならたまには、集中出来ねー!って時ぐらいみんなあるっしょ?」

    「ジョーダン…ありがと。ちょっとは気が休まる」

    「ま、愛しのシチーが悩んでんのに、手差し伸べないとかズッ友の名が泣くし?」

    「ふふっ…なにそれ。悪い気はしないけど」

    ㅤかなり落ち着いてきたシチーを見て、こちらも安心してきたのか多少の軽口を飛ばし始めるジョーダン。
    ㅤシチーの反応からして、気が休まるというのもあながち冗談でも無さそうだな、と安心する。

    「まぁ、この話は聞いてる感じだとやっぱトレーナーに非があるし。シチーがそんなに怒るのはびっくりしたけど、んなひでー事されたら割と仕方ないんじゃない?」

    「い、いやアイツが全部悪いって程でも…喚いてるアタシもアタシだし…」

    「怒りたいのか、庇いたいのか、どっちだっつの……」

    ㅤ先ほどまであれだけ怒りをぶつけていたのに、トレーナーが悪く言われそうになると途端に庇おうとするシチー。
    ㅤその様子に若干の胸焼けを覚えながらも、コークと共にどうにか飲み干す。

  • 41ー22/03/14(月) 23:33:03

    「せめて連絡ぐらいくれたらいーのにね。無理なら無理で、ちゃんと言えばシチーだってこんな怒んねーだろうし」

    「連絡……」

    「そ。今日忙しー、とか実は用意出来てないんだー、とか。正直に言ってくれたらまだマシっしょ?」

    「……………」

    「………シチー?」

    ㅤ取り敢えず愚痴の続きを促して、少しでも軽くしてやろうと話題を振ってみたが妙にシチーの返事の歯切れが悪い。

    「まさかとは思うけどさ……」

    「な、なに?」

    「シチーさ……今日トレーナーに、一回でも連絡した?」

    「…………してない、です」

    「……いや、そりゃねーでしょ。トレーナーに何か事情あるか、とかそーいうのも何も聞いてなかったってこと?」

    「…………聞いてない」

    「し、シチー………」

    ㅤ案の定、またこの友人は1人で深読みして自滅している。
    ㅤ今までにも何度か似たことがあり、その度に相談を受けてきたのがジョーダンだ。
    ㅤなんとなく察してしまい、切り込んでみたら思った通りの展開になってきた。

  • 5二次元好きの匿名さん22/03/14(月) 23:33:32

    なんだい今日は‥
    やけに懐かしい人ばかり見かけるが‥

  • 61ー22/03/14(月) 23:33:36

    「……じゃあさ、さっきからずっと光ってるそのスマホ」

    「ま、マネジだと思……」

    「いや、シチーのマネジって、シチーに連絡取る時電話っしょ?さっきからシチーのスマホに来てんの、電話じゃなくてLANEの通話なんだけど……」

    「あ………」

    「……誰から来てんのかは、あたしでもなんとなく分かんだけど、実際は?」

    ㅤジョーダンに催促され、マナーモードにしたまま光り続けるスマホの画面を、恐る恐る確認するシチー。
    ㅤそこには、LANEの着信画面に、見慣れた名前とアイコンが表示されている。

    「………トレーナー。トレーナーから来てる……」

    「ほら、やっぱそうじゃん!もう一々報告しなくていいから、早く電話取れし!」

    「う、うんっ」

    ㅤジョーダンに急かされ、慌ててスマホを掴み、通話に応答するシチー。
    ㅤその後、かなり上ずった声のまましばらく会話を続けるシチーを、ポテトをつまみながら眺める。

  • 71ー22/03/14(月) 23:34:24

    「………ん。分かった。なるべく早く行くから。じゃ、じゃあ!」

    「その感じだと、手応えあったっぽい?」

    ㅤ最後に一際裏返った声で返事をしながら通話を切る友人に、苦笑しつつ成果を聞き出そうとするジョーダン。

    「まぁ…一応……」

    「で?愛しのトレーナーさんはなんて?」

    「そ、そんなんじゃねーから!」

    「はいはい、惚気受け止める準備は出来てっから安心していーよ」

    ㅤここぞとばかりに茶化し始めるジョーダンに、お手本のような照れ隠しをしつつ、シチーは通話の内容を語り始める。
    ㅤこんな時間まで連絡しなくてすまない、今時間は大丈夫か、直接会って話したいから駅前に来て欲しい、等とおおよそ普通はトレーナーと担当ウマ娘が交わすとは思えないような内容だ。

    「……いや、あたしに言ってる場合かよ。早く行けし」

    「ジョーダンが言えって言ったんじゃん!?」

    ㅤ段々、投げやりになってきたジョーダンの態度に苦言を呈しつつ、ほとんど手を付けていなかったバニラシェイクを一気に飲み干すシチー。

  • 81ー22/03/14(月) 23:34:46

    「んじゃ、ゴメン!代金だけ置いてくから!」

    「いーよ、別に。今日のシチー、シェイクしか頼んでねーじゃん。そんぐらい奢るっての」

    「そ、そう?なら、また今度埋め合わせすっから!」

    「んー。シチーとのデート楽しみにしてるー」

    ㅤ軽口を交わしつつ、席を立ち上がり退店していくシチー。
    ㅤその様子を見ながらジョーダンは、

    「はぁー…ホント青春してんなぁ……うっわ、もうポテトしなっしなじゃん」

    ㅤ長話の末、すっかり萎びてしまったポテトに気を落としつつ、大急ぎで駆け始めた親友の背中を目で追うのだった。

  • 91ー22/03/14(月) 23:35:14

    「……あーもう!恥っず!あんだけ愚痴っといてアタシそもそも何もしてねーとか!!」

    ㅤすっかり日の落ちた駅前近くの道を、なるだけ人の居ない道を選び、スピードを抑えつつも目的地に向けて駆け抜けていくシチー。
    ㅤどうせ誰にも聞こえないだろうと、先ほどまでの自分に怒りをぶつけながら。

    「つ、着いた!アイツは……居た!」

    ㅤ柄にもなく息を切らしながら、駅ビル前に到着するシチー。
    ㅤ辿り着くやいなや、辺りを見回し、見知った彼の姿を発見する。

    「と、トレーナー!!」

    「ん?……シチー!早かったな!」

    「…………」

    ㅤ後ろを振り返り、こちらに軽く手を振るトレーナー。
    ㅤその姿に何故か言いようのない安心感を覚え、しばらくぼーっと見つめてしまう。

    「し、シチー……?大丈夫か?」

    「……あ。なんでもない!だ、大丈夫だから!!」

    「ならいいけど……」

    ㅤ顔を合わせるや否や、突然ぼんやりし始めたシチーに心配そうに声をかけるトレーナー。
    ㅤ少し屈んで目線を合わせてきたトレーナーの顔が目に入り、シチーはハッと意識を取り戻す。

  • 101ー22/03/14(月) 23:35:43

    「そ、それで……話って?なんか、急いでるみたいだけど……」

    ㅤ目が合ったままでは気まずいので、顔を少し逸らしながら本題を尋ねる。

    「あぁ、そうだった。ちょっとでも早いほうがいいよな……と言ってももう夜だけど」

    ㅤ落ち着かないシチーの様子と、腕時計を軽く見ながら困ったように笑い、手に持った大きな紙袋を差し出すトレーナー。

    「シチー、ハッピーホワイトデー。こんな時間まで待たせちゃってごめんな。これ、あの日のお返しだよ」

    「あ……う、うん。アリガト……」

    ㅤずっしりと重量感のあるプレゼントに驚きつつ、差し出された紙袋を受け取るシチー。
    ㅤふと、その紙袋に描かれたロゴマークが目に入り、どこかで見たような……と思考を巡らせる。

    「ね、ねぇトレーナー……これって……」

    「ははっ。やっぱりシチーは知ってたか。こないだ雑誌で特集組まれてた、ホワイトデー限定銘菓ってやつだよ」

    「いや、これ毎年めちゃくちゃ手に入れるのむずいって言われてんだよ!?アンタどうやって……」

    「確かにめちゃくちゃ難しかった!」

    「それは分かってるっつの!」

    ㅤシチーの反応に気を良くしたのか、いきなり自慢げに叫びだすトレーナー。
    ㅤ有名洋菓子メーカーがホワイトデーにだけ売り出す限定のスイーツ。確かホワイトチョコがふんだんに使われたケーキだったはずだが、いかんせんシチーも実物を見たことはないので詳しくは分からない。
    ㅤなにせホワイトデー当日にしか販売しない上、あまりの人気に半年ほど前から予約しなければ確実には買えない。店舗にて予約者以外にも販売は行っているものの、そこにも毎年開店前から長蛇の列が並び、最後方にでも並ぼうものなら順番が回ってくる前に日付が変わってしまう。
    ㅤそんなものを一体どうやって手に入れたのか…

  • 111ー22/03/14(月) 23:36:06

    「並んだ!」

    「え?」

    ㅤ聞こうとする前に返事が返ってきた。

    「今日は学園での仕事は休みだったからさ。シチーやチームメンバーのトレーニング見る予定も今日は無しだっただろ?」

    「……ってことは、まさかアンタ」

    「朝からずっと並んでた……!!」

    「バカなの!?」

    ㅤこれ以上無いほどシンプルな入手経路を語り、得意気に胸を張るトレーナーだが、改めて顔色を見ると、明らかに疲れてる様子が見て取れる。

  • 121ー22/03/14(月) 23:36:48

    「なんだ……通りで朝から姿見かけないし、連絡も無いと思ったら……はぁ、アタシも大概バカっぽい……」

    「ん?」

    ㅤもっとも、疲れているのはこちらも同じだが、と思い出したようにどっと疲れが吹き出し、がくっと肩を落とすシチー。
    ㅤその様子に気付いたトレーナーが声をかけてくる。

    「シチー……もしかして、俺がホワイトデー忘れてると思ってた……?」

    「…………思ってた。めちゃくちゃ思ってた。よりによって当日にブッチかよ、とか。そんなにアタシに会いたくないのかよ、とか。夜まで会えないってんなら連絡くらいしろし。バカ。ほんと、バカ……」

    「ご、ごめんシチー……驚かせたくて、つい……」

    ㅤもう怒る気力も湧いてこず、ボソボソと恨み言を呟くしか出来ないシチーに、心底申し訳なさそうに謝ることしか出来ないトレーナー。
    ㅤその後もしばらくは恨み言と謝罪の交換会が続いた後、もういいよ、とシチーが折れる。

    「謝んならアタシじゃなくてジョーダンに……いやこれはアタシが謝んないとか……」

    「ジョーダン?」

    「……こっちの話」

    ㅤ完全に早とちりで愚痴を聞いてもらうハメになっていたジョーダンを思い出し、後日本当にしっかり埋め合わせしないとな……と改めて思うシチー。
    ㅤひとまず解放されたトレーナーはその様子を不思議に思いつつ、こちらもまた何かを思い出したように手に持っていたもう一つの紙袋を漁る。

    「そうだ!シチー、実はもう一つあるんだ!ホワイトデーのプレゼント!」

  • 131ー22/03/14(月) 23:37:20

    「もう一つ?」

    ㅤ予想だにしていなかった発言に目を丸くするシチー。
    ㅤそんなシチーに、紙袋の中から取り出した小さな小箱を手渡すトレーナー。

    「万が一、そっちのケーキが手に入んなかった時の為……一応用意してたんだ。流石に市販品には劣るけど」

    「……え、手作り?」

    ㅤこれまた予想外の発言を聞き驚くシチー。
    ㅤ別にこの男のことを特別不器用だと思っていた訳ではないが、まさかお菓子を手作りしてくるとは。

    「これ……ま、マカロン?」

    ㅤそっと蓋を開くと中から出てきたのは、可愛らしい1口サイズの丸い洋菓子。

    「同僚の1人に、お菓子に詳しい奴がいてさ。色々と教えてもらいながら作ったから、正直俺の手作りかって言うと怪しいとこなんだけど……」

    「い、いや、そうじゃなくて……アンタこれ……」

    ㅤ手作りでお返しを用意していたことにも驚いたが、何故お返しにマカロンを選んだのか。
    ㅤ別にこの男にマカロンは似合わないと思っている訳でもないが、諸事情によりどうしてもその辺りは気になってしまう。

  • 141ー22/03/14(月) 23:38:12

    「あぁ、なんでマカロンを選んだのかって事だよな」

    「…………」

    ㅤ聞くべきか、聞かぬべきか悩んでいると、当のトレーナー本人の方から切り出してきた。

    「俺なりに色々考えたんだよ。シチーの好みとかはもちろんだけど、シチーが一番食べやすいお菓子ってなんだろうなって」

    「…………え?」

    「ほら、以前からよく言ってるだろ?極端に空腹になるような時間帯を作らないように、こまめにおやつとかつまむようにしてるって。だから空いた時間にささっと食べやすくて、1つ1つがそれなりにお腹に溜まるマカロンが一番ありがたいんじゃないかなって」

    「……………」

    ㅤ唖然とする。求めていた……ではなく、予想していた答えとは全く違う返答が帰ってきた。
    ㅤだが、

    「……ふふっ」

    「ん、シチー?」

    「はぁ……もう、あれこれ考えてたアタシがバカみたいじゃん。普段からそんなことばっか考えてるわけ?アタシのこと好きすぎかよ。ふふっ」

    ㅤトレーナーが、自分の為を思って、マカロンを選んだ。
    ㅤ想像していた答えとは違うが、なんというか、この男らしいという他ない。
    ㅤそんな純粋な返事をされては落胆などする余地もなく、ただただ笑うことしか出来ない。

  • 151ー22/03/14(月) 23:38:54

    「ほんとアンタって……いっつも頭ん中アタシのことばっかだよね」

    「そりゃ、一番近くでずっと走ってるところを見てるからな」

    「ばか、そういう意味じゃねーっての」

    ㅤ尚も木ト念仁丸出しの返事を続けようとするトレーナーに、笑いながらツッコミを入れる。
    ㅤ我がことながら全くもって変な関係だが、これはこれであまり悪い気はしない。

    「…………まぁ、もう一つの意味はまだ言わない方がいいよな」

    ㅤ心地よい空気感で静かに笑い続けるシチーには、トレーナーの小さな呟きは聞こえていなかったのだった。

  • 161ー22/03/14(月) 23:39:28

    「ていうかさ、アンタ朝からずっと外に居た訳でしょ?」

    ㅤその後も穏やかに談笑を続ける2人だったが、ふとシチーが思い出したようにトレーナーに尋ねる。

    「あ、あぁ。言われてみれば……」

    「やっぱバカじゃん……」

    ㅤ自分に言われるまで全く気付かなかったのだろうかこの男は。

    「ね、こっからならアンタん家、近いでしょ?ちょっと連れてってよ」

    「近いけど……何するんだ?というか、そろそろ寮の門限近かったような気がするんだけど」

    「アンタ同伴なら多少遅く帰っても怒られないって。そんな長居する訳じゃないし、いーじゃん?」

    ㅤ正直少し怪しい言い訳だが、まぁ元々仕事等の都合で、シチーは多少門限についてはあまりとやかく言われないようになっている。
    ㅤ一人ならともかく、トレーナーやマネージャー等の大人が近くにいれば問題は無いだろう。

    「だから俺の家なんか来て何するんだ?」

    「はぁ……もうにっぶいなぁ……飯、作ったげるって言ってんの」

    「飯……シチーが!?」

    「驚くとこそこ?」

    ㅤなんだか以前にも似たようなやり取りを交わした気がするが、いきなり失礼な驚きを見せたトレーナーに怪訝な視線を向けておくシチー。

  • 171ー22/03/14(月) 23:39:51

    「朝から何も食ってないんでしょ?このままアンタ1人で帰らせてもどうせ適当に済ませるじゃん。せっかく近くまで来てんだから、アタシの気が変わんないうちに頼っときなよ」

    「いや、それは確かにありがたいけど……本当にいいのか?」

    「いいって。今日は機嫌いーの。それにさ……」



    「ケーキ、1人で食うよりは2人の方がうまいっしょ?」

    ㅤ大きな紙袋を掲げ、照れ臭そうに笑うシチーからは、微かに甘いホワイトチョコの香りが漂っていた。

  • 181ー22/03/14(月) 23:40:53

    間に合った!!!まだ3/14!!
    ホワイトデー!!なので!!!長めの!!!幻覚でした!!!!!

    おやすみ!!!

  • 19二次元好きの匿名さん22/03/14(月) 23:41:33

    何というボリューム

  • 20二次元好きの匿名さん22/03/14(月) 23:42:13

    おい待てェ
    いきなりSS投げるだけ投げて寝るんじゃねェ
    ちゃんと俺らが褒めねぇとならないだろうが

  • 21二次元好きの匿名さん22/03/14(月) 23:43:55

    よくやった1ー
    お前はすごい子だ

  • 22二次元好きの匿名さん22/03/14(月) 23:44:02

    素晴らしい!これこそが芸術!!

  • 231ー22/03/14(月) 23:44:12
  • 24二次元好きの匿名さん22/03/14(月) 23:44:29

    これは良質なシチーさんだべ

  • 25二次元好きの匿名さん22/03/14(月) 23:46:40

    >>18

    書いてくれてありがとうではあるんだけども!

  • 26二次元好きの匿名さん22/03/14(月) 23:48:55

    イチー生きとったんかという驚きと突然投げられたSSの情報量で頭がバグるんよ

  • 27二次元好きの匿名さん22/03/14(月) 23:49:40

    >>11

    並んだ!じゃねぇんだべ

    脳筋すぎるべ…

  • 28二次元好きの匿名さん22/03/14(月) 23:51:16

    今迄で一番長いのでは…?
    何文字だこれ…

  • 29二次元好きの匿名さん22/03/14(月) 23:52:30

    長めと言っても限度ってもんがあるんよ

    いいぞもっとやれ

  • 30二次元好きの匿名さん22/03/14(月) 23:53:08

    胸焼けしてんのはジョーダンさんじゃなくこっちだべ!!
    抱べー!!!

  • 31二次元好きの匿名さん22/03/14(月) 23:54:34

    なんか一目惚れ云々のスレに1ーっぽいやつ来てるなと思って眺めてたんだけどこれ本人だった説濃厚か?
    それはそれとしてSS投げに来てくれてありがとな…

  • 32二次元好きの匿名さん22/03/14(月) 23:57:11

    一月ぶりの降臨がSS投げて寝るだけってそれでいいのかお前
    こっちはありがたいよ

  • 33二次元好きの匿名さん22/03/14(月) 23:58:10

    こいつクソ甘いSSさえ書いとけばいいと思ってる節あるよな
    大正解だよありがとうございます

  • 34二次元好きの匿名さん22/03/14(月) 23:59:43

    >>27

    いいだろ?シチトレだぜ?

  • 35二次元好きの匿名さん22/03/15(火) 00:02:40

    シチーさんって変なとこ詰めが甘いというか時々妙な隙があるべ
    そういうとこもめんこいべ…

  • 36二次元好きの匿名さん22/03/15(火) 00:03:42

    1ーが過去スレ自分で貼ってるの初めて見た気がする

  • 37二次元好きの匿名さん22/03/15(火) 00:05:45

    コピペして数えたけど7000文字くらいか…?
    何故pixivではなくあにまんに投げた!?

  • 38二次元好きの匿名さん22/03/15(火) 00:07:13

    >>5

    古参勢は拝んでた方がいいぜ!

    居なくなったと思ってた神はある日いきなり帰ってくるんだからよ!

  • 39二次元好きの匿名さん22/03/15(火) 00:14:54

    やっと読み終えた…
    ご、ご馳走様です…
    互いにマカロンの意味については知ってるけどその答え合わせはまだ先の話…ってことかな…
    くっつくのは目に見えてるのに焦れったい…!

  • 40二次元好きの匿名さん22/03/15(火) 00:46:34

    あれ、冗談かと思ったらマジで寝たのか!?

  • 41二次元好きの匿名さん22/03/15(火) 00:48:51

    >>40

    1ーはこういう時本当に寝るから朝まで待ってろ

    大体レス返信くるのめちゃ時間差だから

  • 42二次元好きの匿名さん22/03/15(火) 00:50:19

    >>40

    時計見ろ

    普通はねる時間だよ…

  • 43二次元好きの匿名さん22/03/15(火) 00:56:42

    シチーさん元々いい匂いしそうなのにチョコの香りまで漂わせてくるとか理性ブレイカーにも程があるべ

  • 44二次元好きの匿名さん22/03/15(火) 01:02:25

    シチトレからもちゃんと矢印向いてるっぽくて安心した
    こりゃ卒業後は即婚秒読みですね…

  • 45二次元好きの匿名さん22/03/15(火) 01:02:26

    素晴らしく上質なシチトレでござった……。
    ホワイトデーに贈るマカロンの意味を調べるとさらに幸せになるのでオススメ

    マカロンの作りかた教えた同僚ってやっぱりお兄さまかな……?

  • 464522/03/15(火) 01:04:10

    >>45

    一通り読んだら「いいね👍」推すの忘れるなよみんな

    創作側に立つとわかるが、いいねは感想と同じくらい嬉しいんだ

  • 47二次元好きの匿名さん22/03/15(火) 01:06:39

    >>45

    お菓子に詳しいって辺りからフラトレ説を推したい

  • 481ー22/03/15(火) 06:55:43

    >>20 >>40 >>41

    社畜は眠気に勝てないので失礼する

    投げるだけ投げて寝てたような無責任な奴の幻覚読んでくれてありがとう……


    >>26

    生きてた生きてた

    色々忙しくて最近はほぼ覗けてないけど割と元気だよ


    >>28

    ノート見返すと7400文字でした

    我ながら文章の引き算が下手くそすぎる

    長ったらしくてごめんね…

  • 491ー22/03/15(火) 07:09:07

    >>27

    まぁシチトレならそれぐらいするよねっていう信頼の元、一番確実な方法を取ってもらった

    無尽蔵の体力こういうとこで発揮してほしい


    >>35

    個人的にはシチーはついつい熱が入り過ぎて周囲がよく見えなくなる子だと思ってる

    負けず嫌いだったりとか思い込みから中々抜け出せなかったりとかはその辺が影響してるんじゃないかな

    クールぶっててもそういう所は案外年相応で愛おしくなる


    >>39

    シチーとシチトレはお互いそれなりに大人というか、色々知ってるからこそのすれ違いをよくしてるイメージ

    シチトレの生粋の木ト念人ぶりも影響してるとは思うけどシチー自身も大概鈍感というか…

    「アンタってアタシのこと好きだよね」とは言うものの、実際シチトレがどれぐらいシチーに惚れ込んでるのかはハッキリとは分かってないだろうし

    あと少しシチーが本当の大人に近付けばピースがしっかりハマる感じになると思ってる


    >>44

    個人的には卒業した後はしっかりと交際を重ねてからのイメージかなぁ

    現時点でだいぶお似合いのカップルと化してはいるけどあくまでシチトレは一歩引いてる関係に見えるし

    2人だけの歴史を積み重ねる過程はちゃんとあって欲しいなと思う


    >>45 >>47

    今回の同僚はエイシンフラッシュのトレーナーのつもりで書いてたけど、まぁ話自体にはそこまで影響しないから自由に解釈してもらって大丈夫!

    シチーがジョーダン繋がりでフラッシュと面識あったらいいなっていうのと、それと同じでトレーナー側もシチトレ→ジョーダントレ→フラトレで繋がってたら綺麗だなって思った!


    フラトレなら素でマカロン選びそうなシチトレでもちゃんとマカロンを贈る意味とか教えてくれた上で手伝ってくれそうだから安心かなって…

  • 50二次元好きの匿名さん22/03/15(火) 07:17:06

    >>48

    いいんだべ

    むしろ長文なおかげで多量の糖分を摂取出来て感謝だべ

  • 51二次元好きの匿名さん22/03/15(火) 07:19:21

    良質なSSなんかなんぼ長くてもいいですからね

  • 52二次元好きの匿名さん22/03/15(火) 07:21:55

    んなゲロ甘いSS見せつけられて文句なんか言うかよ
    なんならもっと書け
    書いてください……

  • 53二次元好きの匿名さん22/03/15(火) 07:26:07

    続きも待ってる

  • 54二次元好きの匿名さん22/03/15(火) 15:06:51

    こんなシチーさんにも気兼ねなく接してくれるジョーダンってやっぱりいい子だよなって…
    シチーさんにとって本当に友達として接してくれるような友人ってめちゃくちゃ貴重だよね…

  • 551ー22/03/16(水) 00:15:08

    >>52

    また気が向いたら、というかまぁ来月ぐらいには確実に1本書くよ

    あくまで脳内の幻覚出力してるだけだから期待しすぎず待ってて


    >>54

    シチーのことを「モデルのゴールドシチー」と認識して、それに憧れて声をかけてくる人は無数にいるだろうし、シチー自身もそれをある程度受け入れてはいるだろうけどさ

    やっぱりずっとそうやって気を張り詰めてたら疲れちゃうよね

    「一人の友達」として接してくれてるジョーダンの存在は本当にシチーにとって大切だと思う


    シチーってかなりカッコつけなとこあるから、ジョーダンの前でも割と良い自分を見せようとしてる節はあるけど

    間違いなく他よりは素を見せやすいだろうし、いい心の拠り所になってるんじゃないかな

    トレーナーもマネジさんもシチーに寄り添ってはいるけど、シチーに対して「友達」として接することは出来ないから

    これからもジョーダンとの時間は大事にしていってほしいなって思う

  • 56二次元好きの匿名さん22/03/16(水) 00:32:34

    相変わらずのシチー愛につくづく感服だよ
    これからもそのままでいてくれ…

  • 57二次元好きの匿名さん22/03/16(水) 00:33:18

    1つのレスに収めるには情報量が多すぎるねんな

    どうかそのままでいてくれ

  • 58二次元好きの匿名さん22/03/16(水) 00:39:51

    ああ^~胸焼けの音^~
    ごちそうさま…大変美味な甘さでありんした…

  • 59二次元好きの匿名さん22/03/16(水) 00:45:12

    結局マカロンの意味は明言しないままなのがオサレだべ
    まあ大体察しはつくけども
    どうせ相思相愛なんだから早くくっ付いちまえばいいと思うわだすと今だけの距離感でいられる時間も楽しんでほしいと思うわだすの2人が心の中で争ってるべ

  • 60二次元好きの匿名さん22/03/16(水) 09:10:41

    >>55

    いい……

    シチーに気後れすることなく過剰に持ち上げたりとかもせず1友人として関わってくれる子はほんと少ないだろうね

    大事な友達だ

  • 61二次元好きの匿名さん22/03/16(水) 09:13:53

    >>55

    来月ってことはあの日か

    楽しみにしてるぞ

  • 62二次元好きの匿名さん22/03/16(水) 09:18:39

    おばかだけど気遣いは上手というか人の心の機微とかにはすぐ気付ける子だよねジョーダン
    自分のことは時々蔑ろにする時あるけど友達はいつだって大事にしてるし本当にいい子だ

  • 63二次元好きの匿名さん22/03/16(水) 09:27:03

    あいつ
    シチーの話になると長文になるよな

  • 64二次元好きの匿名さん22/03/16(水) 09:28:51

    >>63

    よしなよ

  • 65二次元好きの匿名さん22/03/16(水) 15:50:53

    1人で早とちりして勝手に怒ったり落ち込んだりしてるのが実にシチーらしい
    まあ連絡してないトレーナーもトレーナーなんだが…
    後日ジョーダンとのお詫びデートとトレーナーとの仲直りデートしなきゃねシチーさん…

  • 66二次元好きの匿名さん22/03/16(水) 16:01:56

    >>63

    素晴らしいよな

  • 67二次元好きの匿名さん22/03/16(水) 19:18:32

    超大作でござんした

  • 681ー22/03/16(水) 22:09:13

    >>59

    シチトレが本当は知ってる上で渡してて、シチーも実は知ってるけど受け取ってる…

    でもお互いの態度で2人とも「相手は気付いてない」って思ってんだよね

    こういう互いに矢印が向いてる関係がめちゃくちゃ好きなんだ俺…


    >>60

    本来あの年代の子が関わる人ってそういう「友達」が大半なはずなんだけど、シチーは立場上「友達」より「ファン」の方が多いからね…

    それにシチーはひと足早く大人の世界に足を踏み入れちゃってるから、みんなが当たり前のようにしてる放課後の寄り道とかもろくにしたことがないぐらいだし色んな意味で他の子とは違うんだよね

    そんな中でも等身大の「友達」として居てくれてるジョーダンには俺としても本当に感謝しか出来ない…


    >>62

    ジョーダン自体色んな人に支えられてきてるから人の優しさとかもよく知ってるだろうしね

    おばかだからこそみんなに助けてもらってるってことをしっかり理解してるし、自分も他の子にとって助けになれるように頑張ってる子でもある

    察しの良さについては生来のものだろうけど、あの性格なのは周囲の環境のおかげだろうね


    >>65

    両者ともにまぁまぁクソボケというか…

    なんかこう…両片思いに近い関係だと解釈してる


    シチーの方は真っ当に支えてくれるトレーナーを信頼して寄りかかってるし、「アイツもそこそこアタシのことが好きなはず」みたいに若干は察してるだろうけど、まぁ多分恋愛的な好意を向けられてるとは微塵も思ってないと思う


    トレーナーは…うん……

    走りもそれ以外も心底シチーに惚れ込んでるくせに一切口に出さないし、向こうからの想いもほぼ気付いてないだろうなって……

  • 69二次元好きの匿名さん22/03/17(木) 07:47:14

    このレスは削除されています

  • 70二次元好きの匿名さん22/03/17(木) 07:55:44

    このレスは削除されています

  • 71二次元好きの匿名さん22/03/17(木) 08:00:02

    このレスは削除されています

  • 72二次元好きの匿名さん22/03/17(木) 08:04:18

    このレスは削除されています

  • 73二次元好きの匿名さん22/03/17(木) 17:49:56

    なんかレスが消えてるべ…
    何があったんだわだすたちに…

  • 74二次元好きの匿名さん22/03/17(木) 17:53:41

    >>73

    派手な通信障害とかなんとかかんとかでIPがごっちゃ混ぜになって一斉に規制されたとかなんとか

    その期間中に書き込んだレスは消滅してるみたいよ

  • 75二次元好きの匿名さん22/03/17(木) 17:56:58

    荒らしでも来たみたいな光景になっとるから1ー戻ってきたらめっちゃびっくりするんじゃないか

オススメ

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