ここだけダンジョンがある世界の掲示板ダンジョン攻略スレ 第352層

  • 1GM◆8iqOl1NXqg25/02/08(土) 19:30:05

    ここは「ここだけダンジョンがある世界の掲示板」の番外編みたいなスレです

    ・書き込みの方針は以下を踏襲します
    何もなし or ※付き →メタ会話
    「」→セリフ
    ()→心情
    【】→状況描写

  • 2GM◆8iqOl1NXqg25/02/08(土) 19:31:04

    〈クエスト〉バレンタイン・プレパレーション
    〈依頼者〉『ナハディカル』
    〈冒険者指名〉《幻奏童話集会(グローリア・ティーパーティ)》
    〈主目標〉『マルスライム・O』の討伐。及びその後入手可能である特殊な『カカオ豆』の採取
    〈日時〉2/8(土) 20:00〜予定
    〈報酬〉200万G
    〈概要〉
    『ナハディカル』は此度のバレンタインにコンスタンタンへサプライズでチョコを送ろうと考えています。
    ですが、馬にチョコは毒。本来食べられない物を食べる為には、少しの手間が必要です。
    その為に、《幻奏童話集会(グローリア・ティーパーティ)》の皆様へお願いいたします。
    どうか、ボクの計画に協力して頂けないでしょうか



    ※童話パーティ限定イベント。参加できるのは《幻奏童話集会(グローリア・ティーパーティ)》のキャラクターのみとなります

    ※全体の予定としては導入パートの後、モンスター達と3回程戦闘描写のリレーをしてトドメタイム。そしてアイテム採取して終わり、くらいを想定しています

  • 3GM◆8iqOl1NXqg25/02/08(土) 19:31:43

    Q:そもそも童話パーティって?


    A:童話をモチーフとした武器を扱う冒険者によって構成された二桁ランカーパーティだ!

    その名こそ《幻奏童話集会(グローリアティーパーティ)》! すごいぞ、かっこいいぞ!


    詳しくはこちら↓

    御伽噺パーティ(仮) | Writening◇概要# 実況スレを主な相談場所として、「春風さんの中の人(以下春風さん表記)」主導で構想が始まった御伽話モチーフの武器を持った新二桁パーティ。下地となったのは昔SWなどのTRPGを遊んでいた春風さんの好…writening.net
  • 4GM◆8iqOl1NXqg25/02/08(土) 19:33:37

    途中参加なども歓迎
    気になることがあればご気軽に質問くださればー

  • 5黄金籠◆LBndRNsHGmDE25/02/08(土) 19:47:28

    都合により参加遅れまする。
    描写的には最初からいたことにするかあとから参加の不意打ちでブン殴るかどちらが良いでしょうか

  • 6GM◆8iqOl1NXqg25/02/08(土) 19:53:59

    >>5

    了解ですー

    どちらでも大歓迎ゆえ構いませぬ………が、10時半のトドメタイムシーン予定時刻まで遅れる場合には途中参加不意打ち描写だと良い感じに挟めそうなシーン的な余裕がありまする

    あとは他に参加者がいない場合ですと、コンスタンタン🦄を出して自分で冒険者側の描写をしようかなーと思っている程度でしょうか

  • 7《文武両導》◆UwIgwzgB6.25/02/08(土) 19:56:17

    立て乙です!!!網良(もうりょう)・オドロベルデ・千美(ちみ)ですが、コテハンは二つ名にします!!!

  • 8GM◆8iqOl1NXqg25/02/08(土) 20:00:10

    それでは時間になりましたので導入をば


    【そこは夜。自然が生み出す庭園だった】

    【地面を覆う草原に、並び立つ樹木。空に星は無いけれど、飛び回る蛍の数々が辺りを照らしている】

    【あなたは依頼書の案内に従い、ギルドの一室にある転移門を潜り抜け、このダンジョンに来ていた】


    「こんばんは。

     本日はボクの依頼を受けて下さり、ありがとうございます」


    【挨拶、一礼】

    【出迎えるのは、あなたのよく知る人物。モノトーンの乗馬服を着こなす令嬢人形──ナハディカルだ】


    >>7

    わぁい、ありがたやありがたや

  • 9獣突狼嬢◆kTvl07K2zU25/02/08(土) 20:04:44

    立て乙です

    参加します!

    >>8

    メリー「ようナハ、手伝いに来たぜ」

    【小柄な金髪の少女と大柄な短髪の男性のコンビがやってくる】

    【パーティーメンバーに手伝いを頼まれた、故に手伝いに来た、そんなかんじ】

  • 10《文武両導》◆UwIgwzgB6.25/02/08(土) 20:10:42

    こちらこそありがとうございます!!!参加します!!!

    >>8

    「Oh!蛍デスネ、IT'Sワビサビ!」

    【『覚悟。』と書かれた白Tとジーンズを着た、色々と大きな美女が金髪のポニーテールを揺らしながら歩いてきた】


    「Good Eveningデース、Ms.ナハディカル!」

    【魔眼制御のメガネをチャキッと上げ視認、遠くから手を振る】

  • 11GM◆8iqOl1NXqg25/02/08(土) 20:15:34

    ありがたやありがたや…

    今更ですが、導入の説明パートは15分間隔で投下していきまする


    >>9>>10

    「では、改めまして。

     此度の依頼の概要を説明させて頂きます」


    【僭越ながら、と】

    【ナハディカルが口が開く】


    「1番の目的は、このバレンタインにコンスタンタンへとチョコを贈ること。

     馬にチョコは毒ですが、だからこそ食べる機会を贈りたいとボクは考えています。

     折角ですから、サプライズで」


    【しかし、と】

    【ナハディカルは無感情な顔で続ける】


    「ボクは主をなくしては戦えません。その様に設計されています。

     ですので、共に冒険を進めた仲間の皆さまに力を借りるべく依頼をしました」


    【重ねて感謝を、と】

    【鈴を転がすような声が並べる言葉。ふと横にある草木の方を見れば、小さな丸いスライムがいて───その子も何だか聞き入っている】

  • 12〈跳梁伐鈷〉◆BuOGBplkzY25/02/08(土) 20:18:38

    参加希望します!

    >>8

    「よぉ、来たぜ」

    【にかっと笑って長槍を担いだ人狼が訪れた】


    >>11

    「……そっちのちっこいのは?」

    【怪訝そうに覗き込む】

  • 13《文武両導》◆UwIgwzgB6.25/02/08(土) 20:23:59

    >>11

    「Agreement(承知)しマーシタ!ガッテンデース!」

    【むん、と腕を曲げてもう片方の腕で叩き、ふんすと豊かな胸を張る『覚悟。』Tシャツ】


    「Hmm……そちらのベリーキュートな子は誰デース?」

    【首を傾げると、長身を曲げて覗き込んだ】

  • 14獣突狼嬢◆kTvl07K2zU25/02/08(土) 20:24:37

    >>11

    メリー「良いなサプライズ!あいつの目ん玉飛び出るくらい驚かしてやろう」

    ゾリウス「ところで、そちらのちっちゃな子はどちらさま?」

  • 15GM◆8iqOl1NXqg25/02/08(土) 20:30:04

    >>12>>13>>14


    「このマルスライムは……この迷宮の野良モンスターでしょう。見た目からして、特に危険度の低い種と思われます。害はないかと」

    【言われて初めて気がついた、と】

    【ナハディカルはそんな様子で、少し困惑の顔を見せる。だが気を取り直して、また話に戻った】


    「今回の目標は2つ。

     1つ目はこのダンジョンに棲まうモンスター『マルスライム・O』の討伐。

     2つ目は討伐後にのみ採取できる、特殊なカカオ豆の入手です」


    【きっぱりと言い切って、】

    【それを聞いていた小さく丸いスライムが、草木の奥へところころ転がっていった】


    「『マルスライム・O』……省略してオーと呼びます。

     オーはOの字型の巨大スライムです。複数の魔法核を動力源とし、あの巨体に対して過剰とさえ言える程のパワー発揮する他、魔力光線や配下のマルスライム種への支援などの能力を持ち合わせます」


    【つらつらと】

    【ナハディカルは変わらない様子で説明を続けている】


    「また、このダンジョンもオーにとって慣れ親しんだフィールドであり、地の利はあちらにあります。

     故に持久戦はこちらが不利と予測されるため、今回の討伐で勧められるのは速攻。

     オーが魔力光線を放つ際には魔法核を体表に晒す必要があります。故に魔力光線発射後の隙、そこで一気に強襲を仕掛けるのが最良と思われます」

  • 16獣突狼嬢◆kTvl07K2zU25/02/08(土) 20:37:47

    >>15

    メリー「つまりドーナツみたいな形のでかいスライムぶっ潰してカカオゲットってこったな?」

    ゾリウス「大きい上にそれ以上の火力はちょっと面倒だけど、弱点も丸見えになるのはありがたいわね

    配下もいるみたいだけど、さっさと倒しちゃえば大丈夫ね」

    【頷きながら話を聞く二人】

    【メリーはすでに戦闘態勢に入り、猿蟹合戦を抜き放っている】

  • 17《文武両導》◆UwIgwzgB6.25/02/08(土) 20:40:15

    >>15

    「…………」

    【転がっていくマルスライムに気づいて、ちらりと目を遣り見送る白T。

    予想が当たったとしても必ず目標をつかみ取る、そう仲間を、パーティーを信じている。】


    「…つまり、ベリービッグなスライムのビームがショットされたジャストネクストをアタックすれば良いのデスネ?

    OK、網良頑張りマース!」

    【所々異国語が混じるが顔は至極真面目、頷いて腰に佩いた相棒《爱丽丝梦游仙境-アリス・モンギョウ・シィンチィ-》の柄にそっと触れた】

  • 18GM◆8iqOl1NXqg25/02/08(土) 20:45:19

    >>16>>17

    「それは心強い。頼りにさせて頂きます」




    【───びゅおう、と】

    【話の途中、風が吹く。先程、小さく丸いスライムが転がっていった方向からだ】


    「……………おや?」


    【ずんずん、と】

    【草木の奥から、何かが向かってくる様な音が轟き始めた】


    「ボク達の気配を察知されたのでしょうか…?

     皆様、警戒を」

  • 19黄金籠◆LBndRNsHGmDE25/02/08(土) 20:50:14

    >>8

    「こんばんわぁナハディカルちゃん!」


    【草原の香り、しっかりとそこに構える樹木達に小さなハーフフットは懐かしさを感じながら遅れて到着する。そもそも彼女の実家には蛍はいなかったし冒険者をやっていれば自然豊かなところには何度も足を運ぶことになる。そんなに懐かしくはないかもしれない】


    「まいーや。依頼っていうのも仲間への頼み事に金銭がいるようでイヤだけど、仲がいいなら気前がよくあるべきだし貸し借りはないほうがいいもんねぇ」


    >>11

    「コンスタンタンくんでも食べられるチョコの材料かぁ……いくつか心当たりはあるけれど」


    【魔法植物学はいくらか知識があり、今からそれを探すのであれば大いに力になれる。しかし態々集合場所にダンジョンが決められたのであれば翻って】


    「アテはあるってことね!何をすればいいかしら!」


    >>15 わたしたち

    「まぁ幻奏童話集会にあてた依頼ならそうなっちゃうかぁ……」


    【ある意味ではいつも通りに、魔物を倒すだけである。難しいことはないのだからむしろありがたくさえある】


    「スライムだから相性が悪い……というわけでもないか。コアを割るために力が必要なら私がサポートすればいいもんね!」


    >>18

    「せっかく綺麗な場所だから、メチャクチャになっちゃうことがないといいなぁ」


    【気配も魔力も感じ取ることはパルチェイムには難しい。判断の基準となるのは大抵音や温度だけ】


    「あたしはいつでも行けるよ!」


    【故に、常に戦いに向かう姿勢を持つべきであると片手に持った籠を構えた】

  • 20《文武両導》◆UwIgwzgB6.25/02/08(土) 20:53:29

    >>18

    「All Light.」

    【ナイフほどの大きさの《爱丽丝梦游仙境-アリス・モンギョウ・シィンチィ-》を腰から引き抜き、入れ替えにメガネを掛ける】

    【巨大化させていつもの大剣状態にして構えると同時、ターゲットサイトのような紋様の紅き瞳。透視の魔眼が、ダンジョンの先を見透かそうと試みる】

  • 21獣突狼嬢◆kTvl07K2zU25/02/08(土) 20:56:00

    >>18

    メリー「早速お出ましみたいだな!」

    ゾリウス「本丸が一発目に出てくることはないと思うけど……そこは姿が出た時に考えればいいわね」

    メリー「つまりまずはスライムをぶっ飛ばす!」

    【ゾリウスもラ・バルブ・ブルーを抜き放ち来る敵に備え、感覚を研ぎ澄まさせる

    その呪剣に込められた力を使うため】

  • 22GM◆8iqOl1NXqg25/02/08(土) 21:00:19

    >>19>>20>>21

    【草木の奥に見える巨大な影】

    【ゆっくりと迫りくるソレ──目の良い者には、ソレこそがマルスライム・Oであると分かる──に冒険者達は意識を向けて、しかし即座に違うモノへと目を向けるだろう】

    【風切音を鳴らし飛翔する、無数の“竜”へと】


    『Kyururururu!!』


    【闇夜を掻き分け現れるのは小型ながらも侮れぬ兵士たち。奴らは丸い丸いスライムボディに竜の翼や竜の尻尾、竜の爪牙に竜のツノまで乗せる欲張りモンスター】


    「マルドラグスライムです。

     可愛らしいフォルムですが、3体も集まれば野良リヴァイアサンをも刈り取る恐るべき魔物。落ち着いて魔法核を破壊してください」


    【ナハディカルは相変わらずの無感情な顔なれど、その声からは僅かな動揺が滲み出ていた】

    【それもその筈だ。マルスライム種は物理攻撃が通じ、魔法核という弱点部位も存在する種。スライムの魔物としては格の低い存在だが───マルドラグスライムはその中でも特例に当たる、竜の力を宿す種】


    『kiiiiyaaaa!!!』


    【空中から業炎を撃ち放つドラゴンブレス! 高速で接近して獲物を断ち切るドラゴンクロー! 丸い口を大きく開けて迫るドラゴンファング! 剛力の戦士が振るう棍棒の如きドラゴンテール!】

    【あっという間に獲物を取り囲んだ彼等は、竜の威を駆り《幻奏童話集会》を攻め立てる───!!】


    (※マルスライム・Oの配下「マルドラグスライム」戦です)

    (※ドラゴンパワーを持ったスライムですが、物理攻撃は通じますし弱点である魔法核も存在するのでさっくり蹴散らしてもらって構いませんー)

  • 23GM◆8iqOl1NXqg25/02/08(土) 21:00:56

    戦闘開始です
    次の描写は30分後に投下予定でする

  • 24〈跳梁伐鈷〉◆BuOGBplkzY25/02/08(土) 21:12:08

    >>15

    「あいつの仲間なのか、気を付けたほうがいいのか……?」


    >>18

    「まさか報告されたとかじゃねェだろうな!?」


    >>22

    「……オラァッ!!」

    【石突を伸ばし、高跳びの要領で前に飛び出す】


    【その勢いのまま槍を振るい、火球を捌き、敵の攻撃を弾き、受け止めた】

  • 25獣突狼嬢◆kTvl07K2zU25/02/08(土) 21:16:28

    >>22

    メリー「ずいぶん可愛いドラゴンだな、俺達にはちょうどいい相手じゃねえか」

    ゾリウス「満身は良くないわよ、メリー?私達が負ける道理は全く無いけどね」


    【大ぶりで巨大なマカナをマルドラグスライムに攻撃を加えに行くゾリウス

    その攻撃で出来た隙を見逃さずカランビットナイフを次々と当て火傷を負わせつつゾリウス本人の隙をカバーしていく】

  • 26GM◆8iqOl1NXqg25/02/08(土) 21:20:03

    >>24

    「あっ」


    【言われて初めて気がついた、と】

    【またもやナハディカルはそんな様子で、驚きの声をあげてしまった】


    「申し訳ありません、迂闊でした。

     あのマルスライムが偵察兵の可能性を失念しておりました」


    【もしかしてこの人形主人がいないとポンコツなのか?】

  • 27黄金籠◆LBndRNsHGmDE25/02/08(土) 21:25:30

    >>22

    「なにあれカワイイ!………はっ!?」


    【半ば反射的にそう叫んだ後、気を持ち直す。今は戦闘中であるしアレはスライムである。種的に極めて食性の広い雑食であるからよく実家で育てている商品を食い荒らされ、撃退しようとして一度も白星を上げたことはない強敵である】


    「集中!集中!」


    【どうにも立ち上がりが遅く一歩遅れるが、いつも通りに自分の唯一の魔法を唱える】


    「『種よ芽吹け』」

    「『たとえ如何なる土壌であろうと 咲き誇れ』」

    「《根張り-オーダーロック-》」


    【指定する、目標はオーの討伐。定める自分はそのために阻むものを切り裂く強きモノだと】


    「『根を伸ばし 蕾をつける』」

    「『故にこそお前は美しい』」

    「強化魔術・岩城をも裂く徒花」


    【魔力の流れが大地に根を張る。淡い光が花開く】


    「ここはまかせるね!」


    【呼応して飾られる籠から飛び出した燕が、忙しなく飛び回り仲間達に宝石を施す。それは瞬きの間に解け強化を齎した】

  • 28獣突狼嬢◆kTvl07K2zU25/02/08(土) 21:30:50

    >>26

    ゾリウス「気にしていても仕方がないわ、マルスライムたちは私達が片付けるから貴方は目的の達成を考えていて?」

    【ナハディカルに気を回してみつつマルドラグスライムを弾き飛ばしたり切ったりする】

    >>27

    メリー「サンキューパイセン!」

    【強化を翻す宝石を受け取り、より素早さに磨きをかけてマルドラグスライムに火傷を負わせてゆく】

  • 29GM◆8iqOl1NXqg25/02/08(土) 21:32:28

    【まるまるモチモチな魔力ボディのスライムでも、ソレらは紛れもなく竜の力を宿すモノ】

    【だからこそ、乗り越えていく彼等は英雄と呼ばれるに相応しく】


    >>24>>25>>27

    【パルチェイムが『プランスソナ』を活かして味方全体に加護を撒く。煌びやかな宝石によって冒険者達を飾りつけて、】

    【無数のマルドラグスライム達からの猛攻を、ヴォルフガング=ヴァルフォロメイが『ラプンツェル』の長槍をもって防ぐ】

    【ロダリク・コルタ・ゾリウスが真正面から『ラ・バルブ・ブルー』の一撃を喰らわせる。カグネア・コルタ・メリーは敵の群勢を撹乱しその威を削っていく】


    【そして、】


    「マルドラグスライムの全滅を確認……皆さま、流石です」


    【ナハディカルが賞賛の声を上げる】

    【魔法核が砕かれ、あるいは肉体が壊されて、無数にいたマルドラグスライム達はみな魔法核だけを残して霧散していった】


    「恐らくは、今のマルドラグスライム達がオーの配下だったのでしょう。

     配下が倒された今、オー自らが出向いてくると思われますが……、

     ─────皆さま、上です!」


    【空を見上げれば、夜天を覆う巨大な影】

    【高さ約20メートル、横幅約5メートルはあろうかと言うほどのソレは間違いなく討伐目標の個体だったが、問題なのはたった今現在の状況だ】

    【今まさに、マルスライム・Oが大跳躍をして《幻奏童話集会》がいる場所へと落ちて来ている真っ最中なのだ──!!】


    (※マルスライム・Oの奇襲です)

    (※巨大な魔物が落下してきているので、防御や回避などして対処をお願いします)

  • 30獣突狼嬢◆kTvl07K2zU25/02/08(土) 21:43:22

    >>29

    メリー「うぉっ!?ゾリウス!」

    ゾリウス「分かっているわ、舌噛まないでね」

    【ゾリウスがラ・バルブ・ブルーを右手に持ったまま左手で慣れたようにメリーの首根っこを勢いよく引き寄せ、抱きかかえる

    そのまま大きく何度かバックステップを行いマルスライム・Oの着地点から離れ、衝撃に備えた】

  • 31《文武両導》◆UwIgwzgB6.25/02/08(土) 21:43:44

    >>22

    「随分と豪奢なウェルカムドリンクデスネ?」

    【全体が見える位置に移動、透視の魔眼で核の位置を見極めると】


    「However、」

    【身の丈もある大剣状態の《爱丽丝梦游仙境-アリス・モンギョウ・シィンチィ-》の柄、時計盤の針を回転させる】


    「《幻奏童話集会(グローリアティーパーティ)》の《文武両導》を」

    【ヒトを優に超える脚力で空中に踊り上がりマルドラグスライムの群れの中心に突っ込むと】


    「軽々しく扱ってはVerrrrry Baaaaad!

    【四方からのブレスをハルバードモードの《爱丽丝梦游仙境-アリス・モンギョウ・シィンチィ-》の腹で防ぎ、核を柄の伸長で射抜き壊す】

    【ガゴンと音を立てて展開された斧刃が竜爪を逆に切り裂き、変形に任せて反対側の鎚が牙を振り砕く】


    後のフェスティバルデース!」

    【振りかぶられた竜尾に巨大化を合わせて真上にホームランしながら着地、怪力を宿したサマーソルトキックが落下するスライムの核を正確に砕いた】

    >>27

    「Thank you very much!バフはありがたいデース!」

    【宝石によって強化された動きはさらに疾く、飛ぶように宙を跳ね拳や蹴りがドラゴスライムたちを倒していく】


    >>29

    「Oh……大穴を落下してくるなんて、まるでアリスのようデースネ?」

    【冷や汗をかきながらも軽口を叩く白T】


    「ここはサーティーシックス逃げるが一番、ということで退避しマース!」

    【しかし流石に落下の勢いで切り裂くことはできないと理解。ブレスを防いだ時と同じく、《爱丽丝梦游仙境-アリス・モンギョウ・シィンチィ-》を盾のように構えると、振動機能を最大にして衝撃の軽減、あわよくば相殺を狙う】

  • 32黄金籠◆LBndRNsHGmDE25/02/08(土) 21:44:29

    >>29

    「よしよし、なんとかなった……ひゃあ!?」


    【息つく暇もなく、飛び上がるスライムを呆然と見上げる。『プランスソナ』の特性上今の彼女は変わらず小柄で貧弱なそれのまま】


    「もう一回発動は厳しいかな!できれば誰かヘルプ!ナハディカルちゃんも助けてあげて!」


    【落下速度を考慮して、″徒花″をもう一度唱えるには心許ない。誰かに回収してもらって範囲外に退避するのが理想だがそれぞれのやり方というものがある。くるっとまわっててちてちと走り出す。非常にギリギリで退避はできるだろう】

  • 33獣突狼嬢◆kTvl07K2zU25/02/08(土) 21:48:54

    >>32

    メリー「俺はパイセンの方行ってくる」

    ゾリウス「分かったわ、ナハディカルちゃんは私が」

    【主人であるはずのメリーをパルチェイムの方に勢いよく投げ自身はナハディカルの方に駆け出すゾリウス】

    【投げられたメリーは軽やかに着地すると同時にパルチェイムを抱き上げ、持ち前の素早さを活かして攻撃範囲外まで走ってゆく】

    【ゾリウスは魔狼としての脚力を開放、人間には到底出せなさそうな速度でナハディカルの眼の前まで向かい抱き上げて即座に離脱した】

  • 34GM◆8iqOl1NXqg25/02/08(土) 22:00:24

    >>30>>31>>32>>33

    「感謝を。助かりました、パルチェイムさま。ロダリクさま」

    【網良・オドロベルデ・千美が落下するマルスライム・Oに真正面から激突する】

    【そうして生まれる僅かな間にメリーがパルチェイムを、ゾリウスがナハディカルを救出し衝撃から逃れた】


    【そうして着地した巨大スライムが眼前の冒険者達を睨み据えて、】


    『Co____OoOoOoOoOoOoOoOoOoOo OoOoOoOoOoOoOoOoOoOoOoOoOoOoOoOoOoOoOoOoOoOoOoOoOoOoOoOoOoOoOoOoOoOoOoOoOoOoOoOoO』


    【声がする】

    【Oの字型の、緩緩としたフォルム。その中心部に開いた穴を、更に広げて放たれる大咆哮】

    【轟く音によって張り詰められる空気が、眼前の存在が紛れもなく怪物である事を知らしめさせる】


    【先の“竜”とはスケールが違う】

    【複数の魔法核を内蔵する事による出力の差───それもあるのだろうが、もっと他に根源的な違いがある】

    【あなたはそう察するだろう】


    【極光が漏れる】

    【硬直した状況下で、先に動いたのはマルスライム・Oだった。─他がする並大抵の行動は、盤面を動かし得ないが故に─】

    【闇夜に覆われた庭園を照らす光が、幾重にも展開された。魔法核を晒し放つ魔力光線によって周囲を一掃しようというのだ】


    【怪物の体表に浮かび上がった光の始点は全部で『3つ』】

    【その全てから、《幻奏童話集会》の冒険者それぞれへ向けて極光が撃ち放たれた──!!】


    (※マルスライム・Oの魔力光線です)

    (※すっごい威力なので、対処をお願いします)

  • 35《文武両導》◆UwIgwzgB6.25/02/08(土) 22:11:12

    >>34

    「ッ───Very Noisy、デース…!」

    【衝撃に大きく後ろへと下がらされ、さらに至近距離からの咆哮に歯噛みする白T】

    【とっさに振動機能で軽減したは良いものの、耳がしばらく聞こえなくなってしまった】


    「Holy S■■t!ここで防がなきゃ黄泉の国に────フォール…ダウンッ!?」

    【核が光り出すのを視認、とっさに下半身を巨大化させて踏ん張り、予測した魔力光線の軌道へと『光線を全反射する』ハンマーを下から振りかぶって逸らそうと……!】

  • 36獣突狼嬢◆kTvl07K2zU25/02/08(土) 22:17:27

    >>34

    メリー「ゾリウス!壁になれ!」

    ゾリウス「了解よ!」

    【即座にメリーや他のメンバーをかばう形で前に出ると魔狼形態に変身、ウォークライに乗せて魔力砲を放ち相殺する形で極光を防ぐ】

    【よく見ると真正面からではなく軸をずらす形で魔力法をぶつけその砲撃をそらしている】

  • 37〈跳梁伐鈷〉◆BuOGBplkzY25/02/08(土) 22:24:18

    >>26

    「マジか!? 半信半疑だったが……」


    「い、いやオレも気付くのが遅れた! すまねぇ……!」

    【慌ててフォローする】

    >>27

    「サンキュ、やるぜ……!」

    【勢いを増し、槍の伸縮で核を射抜いていく】


    >>29

    「っと――……!」

    【槍を地面に向けて伸長させ、その勢いで飛び退く】

    「すげェ衝撃だな……さすがの巨体だぜ」


    >>34

    「防げ、“ラプンツェル”――!!」

    【槍の穂を巨大化させ、攻撃を防ぐ盾――否、屋根として使う】

  • 38黄金籠◆LBndRNsHGmDE25/02/08(土) 22:29:03

    >>34

    「あたしは助けられただけだから気にしないで!」

    【マジで助けられただけなので感謝される事はない】


    「………ちょっと出し渋ってる場合じゃないわね!あそこの出てるとこがコアってことでいいかしら」


    【グビリと懐から出したポーションを飲み込む。もう少しメンバーが増えて″徒花″だけでは足りなくなった時の為のとびきり強力な強化薬】


    「さあ!具体的にはゾリウスさんとヴァルフォロメイさんに悪いけどちょっと騒がしくなるわよ!」


    【再び輝きを取り戻した籠が金切り声にも、鳥の囀りにも聞こえる凄まじい音を立てて振られる】


    【くるり、くるり。廻る籠と鎖が巨大な黄金の車輪にも似た盾を作り出した】

  • 39GM◆8iqOl1NXqg25/02/08(土) 22:32:36

    >>35>>36>>37>>38

    【荒れ狂う極光を前にして、しかし英雄は一歩も引く事などなく】

    【網良が魔力光線を反射して、裂けた極光が暴れ狂って弾け飛ぶ。一歩踏み込む魔狼が魔力砲によって極光を逸らす。降り注ぐ極光を凌ぐ日傘が開かれる。輝く黄金車輪が囀りを上げて盾を作り上げる】


    【極光が英雄を堕とす事はなく、】

    【ゆえに、英雄達は逆襲する】


    「オーが魔力光線を撃ち終わり、隙を晒していました。今がチャンスです、皆さま。

     一気に強襲を」


    【怪物の体表に浮かぶ光は失われて、魔法核である青色の結晶体がその身を晒すのみ。もし今この時を逃せば、決着はずっと遠のくだろう】


    【だからこそ、今こそは】

    【《幻奏童話集会》が、怪物を討つ時だ】


    (※トドメタイムです。一気にどうぞ!)

  • 40獣狼突嬢◆kTvl07K2zU25/02/08(土) 22:45:40

    >>39

    メリー「オッケーナハ!やるぞゾリウス!」

    ゾリウス「必殺技、見せてあげちゃいましょうか」


    「「《勝鬨激砲−ウォークライキャノンストライク−》!!!」」

    【物体の発射に魔力のリソースを大きく割り振り攻撃力を下げたウォークライを巨大な魔狼が放つ

    其の射線にいるのは主人たる金髪の少女、魔力の波をまるでサーフィンでもするように乗りこなしより高速で接近し猿蟹合戦による超高速斬撃をお見舞いする

    斬撃が終わればゾリウスの番、人間の姿に戻りいつの間にか接近してラ・バルブ・ブルーに幾重もの魔力の層を重ね角に向かって振り下ろし魔力を開放、ダイレクトに爆発の衝撃が結晶体に伝わる】


    【結晶体の一つは木っ端微塵に破壊された】

  • 41二次元好きの匿名さん25/02/08(土) 22:52:34

    このレスは削除されています

  • 42〈跳梁伐鈷〉◆BuOGBplkzY25/02/08(土) 22:53:16

    >>39

    「おう、いくぜ!」


    【メキメキと音を立てて全身がパンプアップし、毛皮が広がる】


    【人狼の姿に変身すると、巨大化した槍を軽々と振るい――一気に伸長させ、敵を撃ち抜く!】

  • 43黄金籠◆LBndRNsHGmDE25/02/08(土) 22:53:38

    >>39

    「いくわよ『プランスソナ』!」


    【やることも、やれる事も単純極まりなく。強化して殴るという単純極まりない行動はそれ故に強力である】


    「よぉい!しょっと!」


    【一際甲高い囀りを鳴らし、放り投げる様に手放された細鎖は天高く登り今度は盾ではなく核を打ち据える槌として振るわれる。言うなれば意趣返し。空高く飛び上がり奇襲を仕掛けたそれにまた高き空からの一撃を。″技″とは呼べない極めて単純な一撃がオーに突き刺さった】

  • 44《文武両導》◆UwIgwzgB6.25/02/08(土) 22:54:06

    途中送信!!!

    >>36

    「Thank you very much!とても感謝しマス!!」

    【耳が聞こえなくなり基準がわからないのか叫ぶように礼を言うと、下半身を元の大きさに戻し】

    >>38

    (ここは聞こえなくなって良かったかもしれません……)

    【元々耳も良かったらしい白T】


    >>39

    「BIG CHANCE!これぞカラタケ・ディバイドデース!!!」

    【宙へと跳躍、斧刃を振り上げてさらに高度を稼ぎ】


    「ALL OVER!!!」

    【大きさの変化を微細に利用した振動で威力を増した巨大な刃が、結晶体の1つへとギロチンめいて垂直落下!】

    【結晶体のうち一つをすっぱりと両断、その後衝撃波で欠片へと砕いた】

  • 45〈跳梁伐鈷〉◆BuOGBplkzY25/02/08(土) 23:01:40

    >>38

    「グォッ……!? 問、題……ねぇ!」

    【轟音に耳をを逆立てるが、体は硬直させず槍を振るう】


    「……このくらい、訓練してんだ!」

  • 46GM◆8iqOl1NXqg25/02/08(土) 23:07:14

    【ナハディカルには、一つの誤算があった】

    【あるいは、マルスライム・Oには一つの幸運があった】


    【体表に晒された魔法核は『3つ』だが、それが魔法核の全てではない。あと『1つ』の魔法核が、体内に仕舞われたままにあるのだ】

    【通常あり得ない事だった。魔力光線を放つ際には全ての魔法核を晒さなければ自爆の危険性があり、本来ならば一部の魔法核だけ隠されているなどという事は起こり得ない】


    【先程の大跳躍の際に魔法核にズレが生じたのか? それとも、もっと以前からマルスライム・Oに何かの異常があったのか?】

    【原因は分からない。調べる余裕など有りはしない】

    【この一瞬一瞬に戦況が変化し続ける状況下で重要なのは、この怪物には『隠し札』があった事だ】


    【───極光が漏れる】

    【自らに迫る英雄達を迎え撃たんと、隠匿されていた魔法核による魔力光線が今にも放たれようとして、】


    >>40

    【しかしそれよりも早く、魔力砲に乗るカグネアが『猿蟹合戦』のナイフを叩きつけた】

    【漏れ出す極光を上から斬撃の連続で抑え伏せ、次いでロダリクが『ラ・バルブ・ブルー』の一撃が魔法核を破壊する】

    【それが、一つ目】


    >>42

    【人狼に変じた戦士が持つ『ラプンツェル』の長槍の一撃が、魔法核を正確に撃ち抜いた。練られた突きに、無駄はなく】

    【それが、二つ目】


    >>43

    【高く放り投げられた『プランスソナ』が、マルスライム・Oへと降り掛かる。意趣返しの一撃が魔法核を砕く】

    【それが、三つ目】


    >>44

    【『爱丽丝梦游仙境』の一撃もまた、天高くから振り下ろされる。命を奪う断頭台めいた刃が魔法核を両断し、放たれる振動が断たれた核を欠片に変えていく】

    【それが、四つ目】

  • 47GM◆8iqOl1NXqg25/02/08(土) 23:10:08

    「皆さま、お見事でした。
     これで無事、マルスライム・Oの討伐は完了です」

    【全ての魔法核が砕かれた】
    【怪物は撃ち倒されて、その肉体は砕けた魔法核だけを残して莫大な魔力へと還っていく】
    【枝葉に停まる蛍が飛び立つみたいに、還る魔力は空へ。空へと昇って───】

    「そして、これでもう一つの目標も叶います」

    【極光が漏れる】
    【夜空に昇っていった魔力が一つに集まり、巨大な光球を構成しているのだ】
    【その様子に警戒し、破壊しようとする者もいるかもしれない。だが、すぐ側のナハディカルが止めるだろう。これこそが目的であったのだ、と】

  • 48獣狼突嬢◆kTvl07K2zU25/02/08(土) 23:19:33

    >>47

    【破壊対象だ!と言わんばかりに飛び出すメリーを引き止め口を開くゾリウス】

    ゾリウス「それが目的のカカオかしら?」

  • 49《文武両導》◆UwIgwzgB6.25/02/08(土) 23:21:28

    >>46

    >>47

    「Hmm……一、二、三…今網良は四つ目を斬ったのデスカ…??

    【ふむ?と考え込む白T】


    ……何はともかく、Congratulations!皆さん、お疲れ様デス!!


    後はあのカカオをゲットして……Let'sサプライーズターイム!」

    【安堵の息を吐くと《爱丽丝梦游仙境》を大剣モードに戻してナイフサイズまで縮め、腰に佩いた】

    【幻想的な光景をメガネ越し、キラキラした瞳で見ている】

  • 50〈跳梁伐鈷〉◆BuOGBplkzY25/02/08(土) 23:25:08

    >>47

    「すげぇ……! スペクタクルだ!」


    「――どう見てもカカオじゃねぇ!!」

  • 51GM◆8iqOl1NXqg25/02/08(土) 23:26:17

    >>48>>49>>50

    「いいえ。これは一つ手前の段階です」


    「……マルスライム・Oという名前には幾つかの意味が込められております。

     Oの字型の体から、O。マルスライム種の配下を持つ王であるから、オー。

     そして、循環し続ける在り方から、『ουροβóρος』。ウロボロスの頭文字を取った、Oと」


    【形成された光球はまるで太陽の様に輝いて、夜空を快晴に染め上げる】

    【魔力を宿す極光はしかし、今度は命を育む慈愛となって草木に降り注ぐ】


    「マルスライム・Oは死した時、その莫大な魔力をこの迷宮に還元して次代のマルスライムの糧とするのです。

     そしてこの時生まれる果実は、マルスライム種でも食べられる様な───誰にでも食べられる果実となる」


    【並び立つ樹木が、一様に果実を実らせる】

    【リンゴやバナナといった王都でも見られる果実から、名前も知らない様な未知の果実まで】

    【迷宮が構築する果樹園が彩る莫大な種類の果実の中には、ナハディカルが求めるカカオ豆も見られた】


    「依頼者であるボクが告げます。

     これで依頼にある目標は全て完了されました。皆さま、ありがとうございました。

     そして、お疲れ様でした」


    【ナハディカルが頭を下げる】

    【これでナハディカルはコンスタンタンへ贈るバレンタインチョコを作ることができる。ついでに、あなたもこの庭園の果実を貰っていっても良いだろう】


    【何にせよ、クエストコンプリートだ!】

  • 52〈跳梁伐鈷〉◆BuOGBplkzY25/02/08(土) 23:28:53

    >>51

    「はー、なるほどなァ……」


    【ひとつリンゴを取って齧ってみる】

    「おおっ、美味ぇ!」

  • 53GM◆8iqOl1NXqg25/02/08(土) 23:29:02

    【報酬のアイテムを、手に入れた!】
    【・『200万G』
     ナハディカルの気持ちが込められたお金。値上げの要求も値下げの要求も受け入れてくれるらしいよ】

    【・『砕けた魔法核(水色)』
     マルドラグスライムの魔法核。八種ある魔法核の中で、下から五番目くらいに質が良い。
     魔法の媒体として扱える他、魔術師ギルドにお願いすれば特殊な迷宮に繋がる魔法鍵に加工してくれる】

    【・『砕けた魔法核(青色)』
     マルスライム・Oの魔法核。八種ある魔法核の中で、下から六番目くらいに質が良い。(マルドラグスライムの一つ上)
     魔法の媒体として扱える他、魔術師ギルドにお願いすれば特殊な迷宮に繋がる魔法鍵に加工してくれる】

    【・『誰でも食べられる果実』
     マルスライム・Oから還元された魔力によって迷宮が作り上げた魔法の果実。
     消化機能のないマルスライム種でも食べられる様に作られていて、魔力アレルギーでもない限りはどんな存在でも食べられる】



    (※これでイベントは終了です!)
    (※皆さまありがとうございました&お疲れ様でしたー!)
    (※この後はナハディカルがコンスタンタン🦄にチョコを贈るちょっとした短編SSを載せるかもしれません。載せないかもしれません。未来は分からない)

  • 54獣狼突嬢◆kTvl07K2zU25/02/08(土) 23:36:40

    >>51

    ゾリウス「へぇ、それは良いことを聞いたわ、ここの果樹幾つかもらっていっておやつにしましょう。ね?メリー」

    メリー「モグモグモグモグ…ん?わかった」

    【すでに口いっぱいに果実を詰め込んでいるメリーとデザートの材料になる程度に収穫していくゾリウス】


    イベント、お疲れ様でした〜!

  • 55黄金籠◆LBndRNsHGmDE25/02/08(土) 23:39:11

    ひゃあ楽しかった〜……イベントお疲れ様です。

    おまけを期待していいんですか!やったね!


    >>47

    >>51

    「ぐえっ」


    【淑女にあるまじき呻き声を上げて討伐を確認すると同時に崩れ落ちる。″徒花″の対価、強化ののちに訪れる反転効果である】


    「なるほど、循環するのは自然の摂理。強い力を持つ何かの没後に現れるものはまだ特別だものねぇ。うーん……はたして人の手が入る場所での栽培は可能かしら?単純に考えれば魔力濃度の調整、発生が特殊なだけの種と考えればそう手を加えないほうが……」


    【よろよろと立ち上がりいくつかの確実に種がありセントラリアの気候環境下で栽培できそうな果物に手を伸ばす】


    「あっとどかない……」


    【なんとも締まらない終わり方だが依頼は完了だ。彼女のサプライズが上手くいく事を願ってパルチェイムはもう一度崩れ落ちた】

  • 56〈跳梁伐鈷〉◆BuOGBplkzY25/02/08(土) 23:48:23

    >>55

    「大丈夫か?」

    【倒れそうになるところを支える】

  • 57黄金籠◆LBndRNsHGmDE25/02/08(土) 23:55:12

    >>56

    「なんとかへーきよ。いつものことだけれどどうしても依頼の後はこうなっちゃうから困るわねえ」


    【力無く宙ぶらりん】


    「支えてくれたついでに帰りも頼める?酒場の適当なところに放り投げてくれればあとは自分で帰るわ」

  • 58〈跳梁伐鈷〉◆BuOGBplkzY25/02/09(日) 00:03:27

    >>57

    「了解。お前も難儀だなァ……」


    【片手で適当な果実を手に取って持たせる】

    「ほら、果物でも食っとくか?」

  • 59黄金籠◆LBndRNsHGmDE25/02/09(日) 00:08:32

    >>58

    「まぁ安く済んでいるほうよ。私よりずっとずっと大きな対価を払って一度きり、そんなほうが多いんだから」


    【果物の中から無造作につかみ取り、服の裾でキュッキュッと磨いて齧り付く】


    「あら、ほんとにおいしい」

  • 60《文武両導》◆UwIgwzgB6.25/02/09(日) 09:43:53

    お疲れ様でした!!!ありがとうございました!!!楽しかったです…!!!

    おまけも見れるのですか!?やったー!!!


    >>51>>53

    「I see(なるほど)!循環と輪廻、素晴らしいデース!」

    【高いところにある珍しそうな果実をもぎとって食べている】


    「Wow!とてもデリシャス!」

    【ミカンの酸味とリンゴの甘み、抹茶の苦みがスイカの大きさに詰まってマース!とご機嫌だ】

    【種も在るので後で調べたら育てるらしいよ】


    「依頼、フィニッシュ!」

    【報酬を貰い、育ちそうな果実を数種類ほど貰って拳を突き上げた】

    >>55

    「大丈夫デースカ、Ms.パルチェイム?」

    【そっと巨大化させた手で支えようとする白T。目当てらしい、栽培できそうな果実をもいで差し出す】

  • 61二次元好きの匿名さん25/02/12(水) 09:21:47

    このレスは削除されています

  • 62二次元好きの匿名さん25/02/12(水) 09:22:45

    【そこは黒で統一された館だった】
    【壁や床が真っ黒なのは序の口。本来ならば豪華絢爛と呼ばれるだろう家具類は全て黒色で染められ、書棚に納められた本の外装までもが見分けの付かぬ黒色に覆われている】
    【そして何より、窓から見える外の景色もまた黒だった。良く手入れをされた黒い草花が並べられる黒庭園、空の彼方まで染められた黒の晴天は狂気的を越えて悍ましい】

    【そんな黒の館に、一つの人形が足を踏み入れる】
    【モノトーンの乗馬服に身を包む端麗なる絡繰人形──皆さんご存知『ナハディカル』だ】
    【彼女は狂気的な黒色の塊に眉一つ動かすこともなく、慣れた様子で館内を歩く。色鮮やかな金髪碧眼に、絡繰とは思えない綺麗な白い肌は黒の館では異物としてよく目立ち、しかし黒に染められる世界は反応を返す事もない】

    【そのまま、暫く歩き続けて】
    【彼女は漸くたどり着いた】

    「こんばんは。クロミさま」

    【声を掛けられて、黒の物体の一つが振り返る】
    【黒の装束が全身を覆っていて背後からでは見分けも付かなったが、クロミ様と呼ばれたそれは如何にも魔女らしき装いをした老婆であった】
    【魔女は怪しげな笑みを浮かべて、ナハディカルへと語りかける】

    「やあ、ナハディカル。
     どうだい、この黒の館は」
    「ダサいです」

    【魔女は落胆した】

  • 63二次元好きの匿名さん25/02/12(水) 11:15:48

    「そうかぁ…。自信作だったんだけどねぇ」

    【魔女は溜息を吐き、指を鳴らす】
    【ただ一度、パチンと響く音を合図として館の色が変じ始める。黒で統一されていた狂気的な世界が、本来あるべき色鮮やかな世界へと】

    【魔女──クロミ様は、コンスタンタン・ポレールの育ての親だ】
    【ナハディカルはコンスタンタンの武装である絡繰人形のため、立場で言えば二つ上の相手になるだろうか】
    【だが、ナハディカルはさして気にする様子もなく】

    「こちら、お土産の果物と魔法核になります」
    「あら、ありがとう。…という事は、依頼は無事に終わったんだね」
    「はい、お陰様で」

    【小包みを魔女へ手渡しながら、ナハディカルは礼を告げる】
    【先日、マルスライム・Oの討伐に赴いたダンジョン。あの迷宮は、クロミ様から頂いた魔法鍵によって開く転移門でのみ入れる物だったから】

    「わたしはただ運が良かっただけさね。
     それより、討伐に協力してくれた御仲間に感謝しなさいな」
    「ご謙遜を。
     さておき、パーティメンバーの皆様には『友チョコ』というプレゼントを予定しています」
    「そりゃ良い。きっと喜んでくれるさ」

  • 64二次元好きの匿名さん25/02/12(水) 11:16:54

    【それでは、と】
    【魔女とたった数回のやり取りでナハディカルは話を切り上げ、移動を始めようとした】

    「おや、もう帰るのかい? 少しくらいゆっくりして行けば良いのに」
    「今のボクはコンスタンタンの仕える身ですので。
     休暇は頂いておりますが、それでもあまり彼から離れたくはないのです」
    「それは知ってるがねぇ…。
     そうだ、チョコを作るんだろう。うちで作っていくのはどうだい。調理器具なら揃ってるし、何なら手伝うよ」

    【その言葉を聞いて、ナハディカルは動きを止めた】
    【思案しているのだろう。だが、それも少しだけで】

    「申し訳ありませんが、お断りさせて頂きます。
     ──ボクは、ボクの手でチョコを作りたいのです」
    「……………そりゃあ、仕方ないね」

    【それ以上、魔女もナハディカルを引き止める言葉が見つからず】
    【寂しげに見つめながら、しかし同時に少し嬉しそうにもしながら、魔女は彼女を見送った】

    「うちの子も、とんだ良い子を見つけたもんたねぇ」

  • 65二次元好きの匿名さん25/02/14(金) 21:41:42

    【ナハディカルは絡繰人形である】
    【人間と見分けの付かない程の精巧さで作られた彼女は、自立した確固たる人格を持っている】
    【そんな彼女だから、人間と同じ様にぼんやりとした悩みを抱える事もあった】

    (何故……何故、ボクを一人の人間の様に扱うのでしょうか)

    【切っ掛けは、魔女クロミの指示だ】
    【『自分に対して気を遣う必要はない。素直に動いてくれれば良い』と、その様な指示を受けた】
    【指示通りに今も、魔女クロミに対してナハディカルは無愛想な態度で接していた。ナハディカルの主はあくまでコンスタンタンであり、魔女クロミはその家族に過ぎないため、引き止められても断りもした】
    【だが、魔女クロミが指示を撤回してナハディカルに留まるよう命ずれば、それだけで引き止められたのだ】

    【主のコンスタンタンに関してもそうだ】
    【人間を働かせるのと同様に『休暇』というものを与え、ナハディカルは絡繰人形だから不要であると説明しても曖昧に微笑み指示を撤回はしない】

    【最初は、ナハディカルは精巧に作られた絡繰人形だからだと考えた】
    【人間と大して変わりない見た目のナハディカルを無下にするのは、真っ当に生きていきた者からすれば躊躇われる事なのだろうと】
    【けれど、幾ら時間が経てども扱いが変わる事はなかった】

    【ナハディカルが愛想良く微笑み、与えられた命令を忠実にこなして、時には無茶な仕事も顔色一つ変える事なく請け負い、便利な道具としての価値を示し続けても───決して、扱いが変わる事はなかった】

  • 66二次元好きの匿名さん25/02/14(金) 21:41:59

    【そんな風に思案したのが、バレンタインデーより三日前のこと】

  • 67二次元好きの匿名さん25/02/17(月) 21:28:27

    保守

  • 68二次元好きの匿名さん25/02/20(木) 21:26:58

    ほしゅ

  • 69二次元好きの匿名さん25/02/23(日) 21:15:27

    このレスは削除されています

  • 70二次元好きの匿名さん25/02/26(水) 21:17:25

    【バレンタインデー】
    【その由来は諸説ある。かつて世界全土を支配せしめた大帝王ヴァレンティクスの誕生日が転じたものだとか、魔王僭称者バレン・タインが討ち取られた日を記念したものとか】
    【衝合による文明の流入も含めれば起源を突き止める事は不可能と言って差し支えなく、毎年この季節にも学者が頭を抱えるとか。学者が頭を抱えない季節? ないよ、そんなもの】

    【ともあれ、】
    【現在のセントラリアにおいて、バレンタインとは親しい相手に贈り物をするイベントだとして多くの人に知られていた】
    【そしてそれは、王都に在する冒険者ギルド本部においても例外ではなく】

  • 71二次元好きの匿名さん25/02/26(水) 21:29:40

    「聞いた? ディスヴェロがまた殲魔の基地を潰したらしいよ」「ディスヴェロ?」
    「リア充爆発しろ」
    「おかしらの洞窟に興味があって…」「あそこかぁ、今の実力ならちょい怖いかも」
    「あの人、まだかな」

    【ちょっぴり浮き足立つけれど、喧騒自体はギルドならいつもの事】
    【わいわい、がやがや。そんな声をさておいて、モノトーンの乗馬服を着た金髪の女性がギルドの中を進む】
    【美しい碧眼を宿した彼女は──皆さんご存知の絡繰人形『ナハディカル』である】

  • 72二次元好きの匿名さん25/02/26(水) 21:32:50

    「こんばんは、コンスタンタン」
    「やあ、ナハディカル」

    【ナハディカルが声をかけたのは、一頭のユニコーンだった】
    【白い馬体に黒のゴーグルを付ける彼はナハディカルの主。奇妙な関係性ながらも、白馬の彼は絡繰人形と並んで幻想的な雰囲気を醸し出す】

  • 73二次元好きの匿名さん25/02/26(水) 21:37:25

    「ハッピーバレンタイン。
     こちらが、ボクからの贈り物になります」

    【何もない空間から取り出し、差し出すのは一つの小箱だった】
    【小箱は白と水色で飾られ、こぢんまりとまとまったデザインにコンスタンタンは「おお」と声を上げる】
    【彼は芸術品を鑑賞するみたいにジックリと眺めて、それからナハディカルに視線を向けた。白馬の彼では小箱を開けられないのだ】

    【彼女は彼の目に応え、箱を開ける】

  • 74二次元好きの匿名さん25/02/26(水) 21:49:02

    【──まず彼が感じたのは、毎年この季節になると街に満ちる匂い】
    【香ばしいナッツのような香り。それを少しマイルドにした、甘い香りが鼻を撫でる】

    「チョコレートか!」

    【コンスタンタンは驚愕と、喜悦と、愉快さが入り交じった声を発した】
    【バレンタインにチョコという王道の組み合わせに彼が驚くのは、馬にチョコは毒だから】
    【毎年この季節には、一頭と一体で陳列されるチョコの商品を揃って眺めていたのを彼は覚えている。馬の彼は勿論のこと、絡繰人形の彼女は食べるための機構がまず存在しないから、両者揃ってこの季節に馴染みがなかった】
    【漂う香りは嫌いではなかった、けれど少し寂しい思いもしたものだ】

    【そして彼の武装として長年付き添うナハディカルがそれを知らない筈はなく、だからこそコンスタンタンは喜んだ】
    【彼女からの贈り物であれば、毒ではないのだろうと】

  • 75二次元好きの匿名さん25/02/26(水) 21:52:45

    【小箱の中に綺麗に並べられた、星やハートといった様々な形に作られた手作りチョコ】
    【見栄えよく整えられ、しかし華美でない程度に素朴なそれを差し出して、ナハディカルは説明を始めた】

    「これはコンスタンタンの育ての親、クロミさまより紹介して頂いたダンジョン『眠る果樹園』。
     そこをパーティメンバーの皆さまに協力して頂き、攻略した後に採取した特殊なカカオ豆を用いて作ったチョコレートになります」
    「おや、そんな冒険を。私も行きたかったな」
    「申し訳ありません、サプライズを計画していましたので」
    「また今度一緒に行かない?」
    「はい。その時はよろしくお願いします」

  • 76二次元好きの匿名さん25/02/26(水) 21:56:26

    【こほん、と。取り直して】
    【しかし彼女は、目の前の彼が妙に愉快そうにしている事に気がついた】

    「………ふ、ふふ」
    「何か、可笑しな事でも?」
    「ふふ、ごめん。
     そうだな………ナハディカル、そこの鞄に小箱が入ってると思うから出してくれるかな」
    「…? ……了解しました」

    【コンスタンタンの足元に置かれた鞄から、言われた通りに小箱を取り出す】
    【彼女は少し不可解に思いながらも、その動きに乱れはなかった】

    「開けてみて」
    「はい。
     ───、────これは」
    「そういうこと」

    【彼女の目に映ったのは、チョコ】
    【ナハディカルが用意したバレンタインチョコと同じく、コンスタンタンの小箱には綺麗に並べられた手作りチョコがあった】

  • 77二次元好きの匿名さん25/02/26(水) 21:59:58

    「私も母さんから特殊なカカオ豆の話を聞いて、同じ様にチョコを贈ることに決めたんだけど。
     ……まったくひどい魔女だよね、あの人」

    【彼は困った風な口調で、けれどどこか冗談めかして言う】
    【つまりは、魔女クロミが悪戯で2人とも同じプレゼントを贈る様に仕向けていたのだ】

  • 78二次元好きの匿名さん25/02/26(水) 22:01:41

    【彼女は魔女が仕向けた悪戯を理解して、しかしだからこそ分からなくなったと口を開く】

    「一つ、お伺いしたい事があるのです」
    「うん、何かな」
    「どうして、ボクにこの様なプレゼントを贈るのですか?」
    「どうして、って」

    【理解している】
    【コンスタンタンは彼女と同じように何らかの手段で特殊なカカオ豆を手にして、この手作りチョコを作成した。だからこのチョコは絡繰人形のナハディカルでも食べられるものだ】
    【ユニコーンの彼がどうやってチョコを作ったのかは疑問だが、さておき】
    【彼女には、このチョコを贈る動機が理解できなかった】

  • 79二次元好きの匿名さん25/02/26(水) 22:02:17

    「ボクはコンスタンタンの武装であり、道具です。
     メンテナンスや手入れは必要ですが、必要以上のリソースを注ぐ理由はありません。
     生物であればメンタルケアの一環として有効的でしょう。しかし、ボクは違います。それはコンスタンタンも理解している筈です。
     ボクに贈り物をするのは、コストの無駄ではないでしょうか?」

    【まるで、噛み合っていた歯車達に塵屑が挟まって、上手く回らなくなるみたいだった】
    【さして気に留める必要のないこと。ただの習慣の一つ。その筈だけれど、絡繰人形のナハディカルにとっては根本的に価値観が違っていて、何かが掛け違えられていた】

  • 80二次元好きの匿名さん25/02/26(水) 22:03:28

    「……………そうだな」

    【無駄と言えば、そうなのだろう】
    【彼女が道具である事は真実だ。己もその道具としての力を頼りにする以上は否定などできる筈がないし、彼女自身が道具としての己を信ずる以上そもそも否定する事自体が間違いだ】

    【だから、彼女の言う事も否定できないだろう】

  • 81二次元好きの匿名さん25/02/26(水) 22:03:54

    「………ナハディカル」

    【だけど、その上で言える事もあって】

  • 82二次元好きの匿名さん25/02/26(水) 22:04:24

    「私は君が好きだよ」

    【それもまた、ある種の“無駄なこと”だった】

  • 83二次元好きの匿名さん25/02/26(水) 22:04:52

    「……え?」

  • 84二次元好きの匿名さん25/02/26(水) 22:05:47

    【ナハディカルは一瞬、言葉を失った】

    【絡繰人形である彼女にとって、感情というものはプログラムされた反応やシミュレーションに過ぎないはずだった。喜びも、悲しみも、驚きさえも、外部からの刺激に対する計算された出力でしかない。しかし今、コンスタンタンの言葉を聞いて、彼女の内部で何かが微かに軋んだような感覚がした】
 【それは、まるで精密な歯車が一瞬だけタイミングを外し、ほんの僅かな隙間を生み出したような――不思議な違和感だった】

    「……好き、ですか?」

    
【ナハディカルは首を傾げ、コンスタンタンの白い馬体を見つめた】
    【碧眼がゆらりと揺れ、まるで彼の言葉の意味を測りかねているかのようだった】

  • 85二次元好きの匿名さん25/02/26(水) 22:06:41

    「うん、好きだ」
    
【コンスタンタンは穏やかに頷き、彼女を見据えた】
    【馬の顔では表情を読み取ることは難しいが、その声には確かに温かさが宿っていた】
    
「君が私の武装であり、道具であることは間違いない。だけど、それだけじゃない。

     ───君は私の相棒だ。
     長い時間を共に過ごしてきて、君がいてくれることがどれだけ心強いか、私には分かっているつもりだよ」

  • 86二次元好きの匿名さん25/02/26(水) 22:07:32

    【ナハディカルは黙って彼の言葉を聞いていた】
【“相棒”という言葉が、彼女の内部で何かを引っ掻いた。冒険の中で何度も聞いた事のある言葉の筈なのだけれど、それが今はまるで相反するプログラムのように衝突し合う。だが、彼女はその衝突を解析しようとはせず、ただ静かに次の言葉を待った】

  • 87二次元好きの匿名さん25/02/26(水) 22:08:58

    「だからさ、私が君にチョコを贈る事も無駄なんかじゃないんだよ。
     だって、君が喜んでくれるなら、それが私にとって一番嬉しいことなんだ。
     道具だろうと、人形だろうと関係ない。
     私は、君が好きなんだから」

    
【コンスタンタンは少しだけ声を弾ませて、そう締めくくった】
    【しばらくの沈黙が流れた】

    【ギルドの中は依然として賑やかで、冒険者たちの笑い声や杯を交わす音が遠くに響いている。だが、ナハディカルとコンスタンタンの間には、まるで二人だけの小さな世界が広がっているかのようだった】

  • 88二次元好きの匿名さん25/02/26(水) 22:09:52

    「……分かりました」

    
【やがて、ナハディカルがゆっくりと口を開いた】
    【彼女の声はいつも通り落ち着いており、感情の揺れを感じさせるものではなかった。けれど、その碧眼にはほんの僅かな光が宿ったように見えた】

    
「コンスタンタンがそう仰るのであれば、ボクはそれを受け入れます。
     このチョコレートを、喜んで頂きます」
    「やった」

    【途端、彼がまるで子どもみたいに笑う】
    【その姿に、彼女も自然と笑みが溢れた】

  • 89二次元好きの匿名さん25/02/26(水) 22:10:39

    「ですが、食べるのはまずコンスタンタンからです。
     ボクが食べるのは、その次に」
    「はーい」

  • 90二次元好きの匿名さん25/02/26(水) 22:15:13

    【コンスタンタンは、ナハディカルが差し出したハート形のチョコを前に、少しだけ首を傾げた】
    
【白馬の彼にとって、チョコを食べるという行為は普段ならありえないものだ。馬の体はカカオの成分を毒とみなし、決して口にすることはない。それでも、この特別なチョコ――『眠る果樹園』のカカオ豆から作られた、どんな存在でも食べられる魔法のような一粒――を前に、彼の瞳には期待と好奇心がちらりと光った】

    「じゃあ、いただこうかな」

    
【コンスタンタンは穏やかな声でそう言うと、ゆっくりと首を下げた】
    【ナハディカルの白い指先が差し出すチョコは、彼の大きな馬の顔に比べればあまりに小さく、儚いものに見えた。だが、その小ささが逆に、彼の動作に慎重さを与えていた】

  • 91二次元好きの匿名さん25/02/26(水) 22:17:19

    【彼の鼻先がチョコに近づくと、まず感じたのは香りだった】
    
【甘く、ほのかにナッツのような香ばしさが漂うそれは、バレンタインの季節に街を包む匂いを思い起こさせた】
    【だが、それとは異なる深みがあった。『眠る果樹園』のカカオ豆が持つ独特の風味が、空気を通じて彼の鼻腔をくすぐる。コンスタンタンは一瞬、その香りを楽しむように目を閉じ、鼻を軽く鳴らした】

    【そして、そっと口を開けた】
    
【ユニコーンである彼の唇は、力強さと優雅さを兼ね備えた動きでチョコを迎え入れた。ナハディカルの指先から離れたチョコが彼の口に触れた瞬間、彼女の手がわずかに震えたように見えたが、それは一瞬の錯覚だったかもしれない。コンスタンタンはそのままチョコを口に含み、ゆっくりと唇を閉じた】

    【最初に感じたのは、その冷たさ】
    
【チョコの表面が彼の舌に触れ、ひんやりとした感触が広がる。それは冬の朝に感じる清涼な空気のように、彼の口内に静かに溶け込んだ】
    【だが、その冷たさは長くは続かなかった。チョコが彼の体温に触れると、徐々に柔らかくなり、形を失い始める】

    【溶けたチョコが舌の上に広がると、甘さが静かに花開いた】
    
【それは、ただ甘いだけではない。深い森の中で育った果実のように、豊かなコクとほのかな苦みが混じり合い、彼の感覚を包み込んだ】
    【ナッツのような香ばしさが後を追い、口の中で軽やかに踊る。コンスタンタンの瞳が一瞬だけ細まり、まるでその味をじっくりと味わうように、咀嚼する動きが緩やかになった】

  • 92二次元好きの匿名さん25/02/26(水) 22:19:06

    【彼の耳が小さく揺れた】

    【ユニコーンの長い白い耳が、微かに動くその仕草は、彼が何かを感じている証だった。チョコの余韻が喉へと流れ込み、彼の体に染み渡る。馬である彼には、本来なら味わうことのできない感覚。それが、この特別なチョコによってもたらされた瞬間だった】

    「……うん、美味しい」

    
【コンスタンタンは静かに呟いた】
    【声には驚きと満足が混じり、白馬の彼が発するには珍しい柔らかさが宿っていた。彼は首を軽く振って、ナハディカルの方を見る】

    「甘さが優しくて、でもしっかりしてる。
     香りもいいね。みんなが取ってきてくれたカカオ豆、すごいものだよ。
     それに、君がこれを選んでくれたことが嬉しい」

    【彼はもう一度、鼻を軽く鳴らした】
    【チョコの味がまだ口内に残り、その余韻が彼の心を穏やかに満たしているようだった】
    【白い馬体が微かに揺れ、まるで全身でその感覚を味わっているかのように見えた】

  • 93二次元好きの匿名さん25/02/26(水) 22:20:23

    「もう一つ、食べてもいいかな?」

    
【コンスタンタンがそう尋ねると、ナハディカルは小さく頷き、小箱から星形のチョコを取り出した】
    【彼女が差し出すそれを、彼は再び丁寧に口に運ぶ。今度は少しだけ大胆に、けれど依然として優雅さを失わず、チョコを味わう】

    【二度目のチョコは、先ほどよりも鮮明に彼の感覚に響いた】

    【甘さの中に潜む微かな酸味が、舌の奥で軽く弾ける。溶けたチョコが喉を通り抜けるとき、彼の体に暖かいものが広がった】
    【それは単なる味覚を超えた何か――ナハディカルがそばにいて、同じ瞬間を共有しているという事実が、彼の心に静かな喜びをもたらしていた】

  • 94二次元好きの匿名さん25/02/26(水) 22:22:51

    「本当に、いい味だね」

    
【コンスタンタンは目を細め、ナハディカルに向かって穏やかに微笑んだように見えた】
    【馬の顔では表情を読み取るのは難しいが、その声と仕草には確かに温もりが溢れていた】

    
「君と一緒に食べられて良かった。
     君がみんなと冒険してたのは羨ましいけど、それに負けないくらい今日が特別なものになった」

    【チョコの余韻を楽しみながら、コンスタンタンは静かにナハディカルを見つめる】
    【バレンタインの夜、二人の間に流れる空気は、甘く柔らかなチョコレートのように優しく溶け合っていた】

  • 95二次元好きの匿名さん25/02/26(水) 22:23:42

    【やがて、ナハディカルもまたチョコを口にする】

    【暫しの静寂の中で、二人はチョコを味わいながら、互いの存在を感じ合う】
    【絡繰人形とユニコーンという奇妙な組み合わせが、バレンタインの夜に小さな絆を紡ぎ出していた】

  • 96二次元好きの匿名さん25/02/26(水) 22:24:52

    【────────── おわり 】

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