【SS】ラッピングリボン

  • 1二次元好きの匿名さん25/02/08(土) 20:34:55

    「トレーナーさん、こっちです」

     節分が終わってから、赤やピンクの飾りつけされたコーナーが店内に至る所に見受けられ、一年の中でも最も可愛らしいコーディネートされたショッピングモール。 

     そんなバレンタイン仕様に包まれた場所で今日はトレーナーさんとお出かけ。 

     バレンタインに向けて、可愛らしいオシャレなお菓子作りの練習やバレンタインコーデの服探しもいいですが、それは一旦お休み。

     今日の目的はチョコレートをラッピングするリボンを買うのが目的で手芸店に向かってます。

     バレンタイン、それは仲の良い人や気になる人に胸に抱いた想いと一緒に心を込めたお菓子を渡す、一年の中で女の子が一番に輝く一日。

     チョコなどのお菓子の味や出来栄えや心からの告白がメインなイベント。 
     市販のものを渡すのなら店員さんに包装を頼むのもありです。
     でも、もし、手作りのお菓子を渡すのなら、ラッピングを自分でするともっと可愛くオシャレに仕上がるので渡す相手も中身のお菓子に期待するハードルが高くなる重要なポイントの一つになります。
     リボンは箱に巻くのも、袋に巻くことも出来て、用途も便利で上品に華やかな仕上がりができるのが強みです。

     それに今の時代なら、簡単にリボンのラッピングする方法も調べられるのもいいですね。
     と言った感じに、今日のお出かけをお誘いした時、バレンタイン版わたしのオシャレ講座をトレーナーさんに語った所で一緒に来てもらいました。

  • 2二次元好きの匿名さん25/02/08(土) 20:35:47

    リボンを買うなら、100均のものでもいいのですが、この機会に男性の方が行かない手芸店を見せたかったのも含まれています。
     トレーナーさんがおそらく初めての手芸店で何かときめいた出会いがあればいいなとわたしが普段訪れているものを2人で共有したい気持ちがあったりなかったり。
     とそんな考えを浮かべていたら、様々なカラフルな生地や糸、ボタンやエコバックなど置かれているお目当ての手芸店に着きました。

    「へぇー、こうして見ると店内も色々あって色んなの売ってるね」

    「はい、そうです。他にも手芸店は、一見どれも同じに見えますが、よく見れば、店ごとに品揃えや品質にも違いがあって、用途こどに店の使い分けをしたりするんです」

    「なるほど、服選びと同じなんだね」

    「えぇ、そうなんです。よければ、リボンを買うのを後にして、一緒に店内回ってみませんが」

    「ぜひ、頼むよ」
     トレーナーさんが抱いた手芸店の感想を交えながら、2人で店内を見て回ることに。
     色とりどりの糸やミシン糸を見て、彼の家庭科の裁縫の話やわたしのぱかプチのお洋服作成の話をしたり。
     ボタンやビーズを見て、それぞれときめいたものを見せ合ったり。
     店に飾られている洋服やバックは作れるのか聞かれたり。
     わたしが得意にしているものに彼が興味を示してくれるだけあって、充実した時を過ごすことができました。

  • 3二次元好きの匿名さん25/02/08(土) 20:36:36

    「さて、お目当てのリボンはあちらですね」

     トレーナーさんをお連れして、手芸店のコーナーの一角に、色とりどりなリボンが並んでいました。
     赤やピンクや黄色に青、紫と白などで様々な色を見ているだけで楽しい気分になりますね。
     バレンタインの定番は、赤やピンクになりますが、そこからさらに細かい色彩で選びます。
     例えば、ピンクでも淡い色のピンクの桜色や桜色にやや淡い赤が混じった桃色みたいにピンク色でも細かい色の種類を実物を見ていきます。
     後はどうラッピングするかを考えてあった色を購入するだけです。
     色々と考えがまとまって、ふと隣を見る。
     すると、トレーナーさんも白いリボンを見て何やら考えている様子。

  • 4二次元好きの匿名さん25/02/08(土) 20:37:05

    「トレーナーさん。もしかして、その白色のリボンでラッピングを考えているのですが」
     
    「あぁ……、うん。それもあるけど、フライトの勝負服の腰の部分にあるリボンの話を思い出してね」

    「まぁ、覚えていてくれてたんですね」

    「もちろん、フライトがいちからデザインした君だけの勝負服だからね。オシャレ好きな君がこだわった話を忘れるわけないよ」

     そう言うトレーナーさんの表情はとても明るく、わたしのことを褒め称えているようでした。
     まさか、思いもよらぬ彼の言葉に思わず頬が緩みます。

    「それで、君の勝負服と一緒で、ホワイトデーにこの白いリボンをラッピングしてプレゼントしたらどうかなって考えてた」

     トレーナーさんは照れくさそうに頬を人差し指で掻きながら話す。

    「ふふっ、いいアイデアですね。もう、バレンタインを渡す前なのにホワイトデーのお返しが今から楽しみです」

     こちらの想いを汲み取ったような素敵なコーディネート案に胸の内がドキドキと鼓動が早く打つ。
     トレーナーさんがどんなラッピングの形になっても、きっとわたしは嬉しい気持ちになりますから。
     
     一ヶ月後、トレーナーさんから水色の包装紙で白いリボンでラッピングされたお菓子を渡されました。
     まるで、それはわたしが勝負服の腰のリボン、そのデザイン元で語った飛行機を思わせるような素敵なラッピングが施されていたのです。

  • 5二次元好きの匿名さん25/02/08(土) 20:41:10

    おわりです。バレンタインイベントでフーちゃんが出て、1年ということでの勝負服イベントを参考にしながら、書いてみました

  • 6二次元好きの匿名さん25/02/08(土) 20:42:10

    書き乙、一足早いバレンタインssありがとう

  • 7二次元好きの匿名さん25/02/08(土) 21:18:36

    乙今年はフーちゃんチョコゲット出来るから併せて楽しみが増えた

  • 8二次元好きの匿名さん25/02/08(土) 21:45:33

    脳内フーちゃんボイス余裕だった
    フーちゃんらしさ満点でとてもいい...

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