- 1某25/02/09(日) 10:12:47
- 2某25/02/09(日) 10:13:07
^月¥日
プロデューサーに昨日の着替えのことを聞いた。
「そんなわけないでしょう」と真顔で言われた。
ボクを部屋に届けたあとメモを書いて、着替えは撫子にお願いしたらしい。
...『プロデューサーじゃなかった』って安心していいのに『プロデューサーじゃなかったんだ』って残念がってるボクはどうしようもない。
......昨日あれだけ恥ずかしがってたのに。 - 3某25/02/09(日) 10:13:37
^月%日
改めて、だけど
N.I.Aが終わった。
優勝、というこれ以上ないくらい良い結果で。
だから、他にもたくさん考えること、思い出すことがある。
あるハズだ。
あるハズ、なのに。
考えるのは_____燐羽のこと。
初めて、尊敬出来たアイドル。
初めて、ボクと対等に関わってくれたアイドル。
出会いは最悪だった。
でも、気がつけばレッスンを見てもらっていて仲良くなって、軽口を話せるようになっていた。
友達、と思えるようになっていた。
____引退、しちゃう。
だから?
だからなの?
だからボクは燐羽のことばかり考えているの?
本当にそれだけ?
『寂しい』だけじゃ説明出来ないこの気持ちは、なに?
名前もわからないこの衝動は、なに? - 4某25/02/09(日) 10:14:16
^月○日
燐羽の様子がやっぱりおかしい。
どうしても思う。
引退しちゃうんじゃないか、って。
嫌だ。
ボクは燐羽とまだ一緒にいたい。
プロデューサーと燐羽とボクの3人でずっといたい。
でもこんなこと言えるわけない。
だって燐羽を困らせる。
ボクはどうしたらいいの?
プロデューサーに相談したら「大丈夫ですよ」と優しく笑っていた。
燐羽はきっと葛藤している。
自分の気持ちに整理をつけている。
解釈をして、でも納得出来なくて、悩んで、でも飲み込んで、よく吟味して、吐き出して。
____また、繰り返す。
きっとそうして名前をつけている最中だから、って。 - 5某25/02/09(日) 10:16:29
^月+日
...姉さまがプロデューサーを『弟』と呼んでいた。
矛盾、してる。
だってプロデューサーは姉さまより年上だ。
年上の弟も、年下の姉も。
存在が矛盾してる。
プロデューサーは「どうかしている」と何度も言ってた。
姉さまは「姉だと言え」と迫っていた。
姉さまだけが、おかしい。
プロデューサーが勢いに負けて苦しそうに姉さまと呼んで「屈辱だ」と心底悔しそうに逃げていった。
...その不満そうな顔が可愛いな、と思ってしまった。
そのあとボクに気づいた姉さまが言ってくれた。
「しばらくこっちにいることにした」
「だから」
「ゆっくりでいい、話そう」
「お前の話を聞きたい」って。
すごく嬉しかった。
だって、まるで姉さまが歩幅を合わせるようにボクに近づいてきてくれた気がしたから。
早速さっき姉さまと話した。
ボクがプロデューサーと出会った時のこと。
プロデューサーに曲をもらった時のこと。
プロデューサーの、良いところ。
尊敬出来るボクの友達のこと。
その子が引退しちゃうこと。
引退しちゃう、だけでは説明出来ない何かがずっとあること。
それを話すと姉さまはボクのことを「欲張りだな」と笑っていた。
どういうことなのか聞いても教えてくれなかった。
だから話題を変えた。 - 6某25/02/09(日) 10:17:29
_____FINALEのことを。
ボクのライブはどうだった?と聞くと成長した、と言われた。
ファンのことなんて考えていないようなパフォーマンスをしていたのに、変わっていた。
ファンにただ見せるのではなく、自分の世界をファンに魅せていた。
盛り上げるのではなく、引き摺り込む。
そんなパフォーマンスだった。
そう言ってくれた。
____すごく嬉しくて、言葉が出なかった。
何だか気恥ずかしくなってまた、話題を変えた。
お昼の話だけどボクはどっちになるんだろう。
プロデューサーの姉?
それとも妹?って。
「好きな方を選べ」と言われた。
.........選べるんだ。
プロデューサーに姉さまと呼ばれるのもいいし、プロデューサーを兄さまと呼ぶのも、いい。
...選べない。
だって、どっちも魅力的だ。
こんな変な会話、姉さまと初めてした。
ちょっと変わった形だけど、姉妹らしい関係になれた気がする。
...プロデューサーのおかげ、だ。 - 7某25/02/09(日) 10:17:51
^月<日
プロデューサーが忙しそうにしていた。
...ボクがN.I.Aで優勝して、レッスンを見てほしいとお願いする子がたくさんいるから。
___嫉妬、してる。
プロデューサーがボク以外の子と話す、なんて。
ボク以外を優先してることも。
だから一人でレッスンをした。
......プロデューサーも燐羽もいないレッスン室は冷たくて寂しくて広く感じた。 - 8某25/02/09(日) 10:18:19
^月「日
そういえば忘れてた。
FINALEが終わったあと、プロデューサーと姉さまが話してた内容を聞きそびれてた。
だから聞いてきた。
姉さまは教えてくれなかったし、プロデューサーもやっぱり教えてくれなかった。
まだ話せませんって言っていた。
ボクの目を見ながら真剣な顔で「いつか話します」って。
___だから待つことにした。
きっとプロデューサーにとって大切なことなんだと思うから。 - 9某25/02/09(日) 10:18:51
^月〒日
今日は撫子のレッスンを見た。
撫子もN.I.Aで良い結果を残せたしアイドルとして徐々に成長している。
特に、ファンとの接し方なんて上手になった。
ボクや燐羽と接するみたいな自然体で、それでいて自分のキャラを確立した。
少し傲慢だけど可愛げのあるアイドル。
ファンからはそう思われてるに違いない。
だけど、Bランクになる日も近いと思う。
あとプロデューサーからそろそろボクも忙しくなると聞かされた。
『ファムファタール』のリリースのためにMV撮影だったりフル尺の収録だったり、ジャケット撮影があるらしい。
きっと大変だ。
でも、楽しみ。 - 10某25/02/09(日) 10:19:35
^月^日
___嬉しい。
燐羽が、引退をやめるって。
アイドルを続けるって。
ボクとユニットを組みたい、って。
ボクと同じステージに立ちたい、って。
そう、言ってくれた。
「大事な話がある」と言われた時は『引退のことだ』って思った。
だから聞くのがすごく怖かった。
だけど嬉しいことをたくさん話してくれた。
ボクになら燐羽のファンを託せると思ってくれていたなんて。
ボクのライブを見て『アイドルを続けたい』って思ってくれたなんて。
引退をやめてくれる、なんて。
夢、みたいだ。
そのあとたくさん話をした。
やっぱりプロデューサーに曲を作って欲しいし恥ずかしいけど____衣装だって。
あの人にスリーサイズ言わないといけない、と赤い顔で言っていた。
言いたい?それとも聞かれたい?と意地悪をしたら「わからない」ってまた赤い顔をしていた。
燐羽はかわいいと思う。
明日一緒にプロデューサーに報告しよう、と約束した。 - 11某25/02/09(日) 10:20:16
^月☆〜日
プロデューサーに報告した。
ユニットの結成を祝福してくれてユニットの曲も作ってくれる、と言っていた。
...また私が作るんですか?って揶揄いながら。
......わかってやってると思う。
ああいうのズルいと思う。
燐羽も同じことを思ったみたいで帰りにさっきのあれどう思う?って聞かれたし。
でもプロデューサーはやっぱり素知らぬ顔で忙しくなりますよ、と楽しそうにしていた。
......そういうのがズルい、って言ってるんだけどな。
あとユニットの話をしていて思ったことがある。
燐羽の持ち歌も作って欲しい、って。
プロデューサーに持ち歌を作ってもらったボクにはわかる。
嬉しくて、勇気を貰えて、幸せで、プロデューサーがずっとそばにいてくれるような気持ちになる、あの感覚。
____それはきっと燐羽も同じだ。 - 12某25/02/09(日) 10:20:39
^月☆¥日
燐羽がプロデューサーと二人きりでレッスンをしてた。
...ズルい。
頼んだのはボクだけど。
見張ってて欲しいってお願いしたけど。
それでもズルい。
...でも、プロデューサーと一緒にいるのが燐羽なら許せる。
これからも仕事が入っちゃった時はお願いしよう。 - 13某25/02/09(日) 10:25:58
^月☆+日
今日はレッスンをプロデューサーに見てもらった。
動きはやっぱり良くなっているし声も出そうと思った声が出せてる。
でもFINALEの時のような感覚がない。
___声も、身体も、表情も、ボクのすべてがひとりでに動きだしたあの感覚。
それが、ない。 - 14某25/02/09(日) 10:28:37
^月☆〒日
今日は撮影の仕事をしてきた。
『ファム・ファタール』のジャケット撮影。
一緒の現場だったアイドルの子のピアスがすごかった。開けてる数もそうだしどれも似合っててカッコよくてオシャレだなって思った。
帰りにプロデューサーとそんなことを話したら「開けてみたいんですか?」って聞かれた。
そうかもしれない。
けど少し怖いかも。
そんなことを言うと笑いながら「じゃあ一緒に開けますか」って。
そのままピアッサーを買いに行って二人でピアスを選んだ。
何の特徴もない黒のシンプルなピアス。
...片耳に二人で同じ場所に開けて、同じものをつけようって話した。
お揃いってすごく、いい。
だって、独占欲が満たされる。 - 15某25/02/09(日) 10:29:57
それで学園に戻ってきてからピアスを開けた。
ボクがプロデューサーの耳に開けて、プロデューサーがボクの耳に開けた。
ボクもプロデューサーも初めてのピアス。
...あの人の初めてを奪った。
...あの人に初めてを奪われた。
大きな何かがあったわけじゃない、本当に些細な初めて。
お互いの身体にちくりとした痛みと一緒に傷をつけたことに、ボクの理性は溶けるぐらい刺激された。
生まれて初めて感じる___背徳感。
...今、日記をこうして書いてるけど耳がまだヒリヒリしてる。
___きっとプロデューサーも。
______同じ余韻の中にいる。
___そのことにどうしようもなく興奮、する。
...ずっと、気分が昂ってる。
......今日のボクはヘンだ。
なんていうか、その...えっちな気が、する。
...プロデューサーの、せいだ。 - 16某25/02/09(日) 10:43:22
^月¥%日
燐羽にピアスのことを聞かれた。
「プロデューサーとお揃いだけれど」って。
ボクのは髪で隠れて見えないのに、と思ってたら何度も触っていたらしい。
よかったわね、と言ってくれた。
...恥ずかしい。
でも仕方がない。
プロデューサーに耳を触られた時の感触がずっとある。
それをまた感じたくて自分でつい触ってしまう。
でもボクの手じゃプロデューサーの手と全然違くて、満足できない。
なのにやっぱりプロデューサーの手を思い出したくてまた触りたくなる。
...プロデューサーの手は大きくて、あったかい。
指だって長くてスッとしていて綺麗だ。
でも骨ばっていて堅い。
_______『男』を感じる。
...プロデューサーはそんな手をしている。
最近はあの人がペンを持っているだけでチラチラと見てしまっている。
また触って欲しい、触りたい。
そう思って、身体に熱が籠る。
...今日はもう寝よう。 - 17某25/02/09(日) 10:44:57
あれから結局、気がついたら触ってた...。
でも、また耳を触っていて思った。
____燐羽の耳にも開けたい。
見せつけるような跡を燐羽の身体に残したい。
ああ、ようやく気づいた。
ボクはプロデューサーのことが好きだけど___燐羽のことも好きなんだ。
姉さまが言ってた『欲張り』の意味がわかった。
名前もわからなかった衝動の正体がわかった。
______燐羽もボクのモノにしたいんだ。
それが、ボクの衝動。 - 18某25/02/09(日) 10:45:38
^月¥+日
プロデューサーがまた頭を抱えていた。
......姉さまのことで。
顔を合わすたびに「姉だと言え」と言われているらしい。
貴女の家庭は『姉だと言え』が『おはよう』の代わりなんですか?と聞かれた。
......プロデューサーは疲れてるんだと思う。
でも、ちょっと気持ちが抑えきれなくて気づいたらボクも「姉だと言え」と言ってしまっていた。
しまった、という顔をして渋々プロデューサーが「姉サマ」ってボクのことを呼んでくれた。
......あれは、その、すごくよかった。
「姉さま」じゃなくて「姉サマ」なのがすごくいい。
文章に起こしてみても意味がわからないけれどプロデューサーの言い方はそんな感じだった。
...また、呼ばれたいな。 - 19某25/02/09(日) 10:46:58
^月¥<日
撫子が最近ヘンだ。
なんていうか、浮かれている。
話を聞いた限りでは最近の成長に調子に乗りはじめたわけでもない。
誤魔化されたけれど楽しみなことが出来そう、らしい。
出来た、ではなく出来そう...?
よくわからないけれど撫子が嬉しそうでよかった。
でも、レッスン中に笑い声が洩れているのは少し怖い。
本当に不意に思い出したかのように洩らすのだ。
アレはどうにかして欲しい。
ヘンだ。 - 20某25/02/09(日) 10:48:10
^月¥「日
燐羽とデートをした。
といってもご飯を食べたりアクセサリーを見てたぐらいだけど。
まあ、仕事の帰りだったしあまり遊べなかった。
だからまたしようね、と約束した。
それに、嬉しいこともあった。
燐羽がボクとお揃いのピアスを開けたいって言ってくれた。
...言い方は少し意地悪だったけど。
すごく嬉しくてすぐに「ボクもしたい」と言いかけたけど、もう少しだけプロデューサーとピアスを開けた時の余韻に浸っていたくて「少しだけ待って欲しい」と言ってしまった。
......こればっかりは仕方がない。
だから許して欲しいな。 - 21某25/02/09(日) 10:48:36
^月¥^日
プロデューサーが黒井さんに詰められていた。
ユニットを組むなんて、と。
多分、黒井社長に正式に報告したんだと思う。
...まあ、黒井社長の言い分はわかる。
学園の方針として、黒井社長は"ソロ"を重視している。
アイドル自身で完結する絶対的な能力を求めている。
極月のアイドルは距離を置くことが前提のような風潮があるしアイドルも個人主義な子が多い。
......だからそもそも極月にプロデューサーという存在がいることそのものがおかしい。
まあ、それに関しては黒井社長があの人をそれだけ評価している、ということだろう。
たしか前にあの人のことを信念を忘れさせた男だ、と言っていたハズだ。
実際すごく腕のいいプロデューサーだ。
ボクが一番理解している。
ともかく、この学園に在籍しているアイドルの脳内に"ユニットの結成"が思い浮かぶような空気感はない。
独りで頂点を目指す、それが黒井さんの方針だし極月のアイドルの在り方だ。
でも、プロデューサーはいつもみたいに笑いながら「そう言うと思っていました」と言っていた。
「過去極月に唯一存在した、特異点」
そんなユニットになりますよ、と悪い顔をしながらまた笑って、黒井社長は呆れてた。
そうだった。
お前はそういう奴だった。
お前も、私の手には負えない猛獣だった、と笑ってユニットの件を渋々納得していた。 - 22某25/02/09(日) 10:55:01
^月%〜日
今日は『ファム・ファタール』の初めての収録があった。
スタッフの人は褒めてくれたけどボクが納得する出来じゃない。
不満そうなボクを見て「楽しいですね」とプロデューサーは笑っていた。
......意地悪だと思う。 - 23某25/02/09(日) 10:55:29
^月%☆日
プロデューサーがボクにご褒美をあげたいって言ってくれた。
もう少ししたらまた忙しくなってしまうけどN.I.Aが終わって忙しかったのがようやく落ち着いてきてようやく言えた、らしい。
何がいいか考えておいてください、と言われた。
可能な限り叶えます、って。
...悩む。
ご褒美を貰えること自体がまずすごく嬉しいけれど、悩む。
日記を書いているうちに思い浮かぶと思っていたけど、多すぎて決まらない。
明日は休養日だし、明日一日ゆっくり考えよう。 - 24某25/02/09(日) 10:56:42
書き溜め分終わりました。
また近いうちにきます。 - 25二次元好きの匿名さん25/02/09(日) 12:24:14
立て乙!
待ってました - 26二次元好きの匿名さん25/02/09(日) 13:44:21
待ってました!
ありがとうございます♪ - 27二次元好きの匿名さん25/02/09(日) 19:53:22
この日記を読んで四音が好きになった
- 28二次元好きの匿名さん25/02/09(日) 23:50:08
一応ほ
- 29二次元好きの匿名さん25/02/09(日) 23:53:32
スレ主にダッシュ提供しとくわ、辞書登録なり何なりと
――― - 30二次元好きの匿名さん25/02/10(月) 05:44:51
保守