【立て直し】神輿は軽くてバカが良い編 第十一、五章 第6サンクトゥム攻略編

  • 1◆VLlUGaOg9c25/02/09(日) 21:13:49

    前スレまでのあらすじ

    空が赤く染まり、正体不明の高エネルギー反応は「虚妄のサンクトゥム」となってキヴォトスへと牙を剥く。

    自分たちの街を、学園を、友人を守る為、各校の生徒たちはシャーレの名の下に集まった。

    彼女たちは自らの愛する母校を…そしてキヴォトスを護る為、それぞれの場所で戦い抜き、
    第4サンクトゥムの守護者ヒエロムニスは討ち倒されたのだった。

  • 2二次元好きの匿名さん25/02/09(日) 21:14:40

    立て乙!

  • 3◆VLlUGaOg9c25/02/09(日) 21:14:44
  • 4◆VLlUGaOg9c25/02/09(日) 21:15:29

    ナレーション
     アリウススクワッドを含めたトリニティドリームチームの活躍により、ヒエロムニスを討伐してから暫く、
     他の場所でも次々と虚妄のサンクトゥム攻略戦が完了していき、もはや残すは第6サンクトゥム1つとなった。
     作戦の総司令部を務める連邦生徒会では、第6サンクトゥム攻略戦に向けて戦力を集結させ…ようとしていた。

    カナ(通信)『突然すまない!先生、そろそろだ!相変わらず、変な感じがするけど……
           …何か凄いのの気配がする!多分、第6サンクトムの守護者とこれは…サンクタムか?
           兎に角、遠くに何かあるんだ!それもいっぱい!』

    リン「待って下さい、カナさん。緊急の報告であるのは分かりますが、もう少し具体的に…それとサンクトゥムです」
     
    アユム「ま、待って下さい……!D.Uシラトリ区から、強大なエネルギー反応が確認されました……!!」

    リン「なんですって!?ついに、第6サンクトゥムの「守護者」が……?」

    ナレーション
     しかし、第6サンクトゥム攻略戦は直ぐそこに迫っていた。どうやら、今から移動しても間に合いそうには無い。
     「もう少し早く他のサンクトゥムの決着をつけられていれば…っ!」とリンは内心歯噛みしながらも、
     今、第6サンクトゥムに居るアリウス分派とヌチャヌチャヘルメット団に通信を繋ごうとした。

    モモカ「いやぁ…マジ?アリウス分派のトップやばいね……。
        リン先輩、破壊されたサンクトゥムの座標から超高濃度のエネルギー反応が……!」

    リン「!?」

    ナレーション
     第6サンクトゥムへの戦力の集中が間に合わなかったのは不幸中の幸いか?
     それまでの苦労を嘲笑うかのように、既に破壊した筈の虚妄のサンクトゥムの反応が再び契機に現われる。
     連邦生徒会は、絶望と徒労感に支配されようとしていた………

  • 5◆VLlUGaOg9c25/02/09(日) 21:16:35

    >>4

    カナ(通信)『でも、まだ誰も死んでない』


    ヒマリ(通信)「ええ、それに全て無駄という訳でもありませんよ?

            各サンクトゥムが復活したことで、第6サンクトゥムのエネルギー反応が消滅しました」


    リア(通信)『つまり、他サンクトゥムのバックアップシステムだったと考えられるわ』


    "ってことは…っ!"


    ヒマリ「これで第6サンクトゥムは他と変わらなくなりました。「守護者」が出現したことがその証左です」


    ナレーション

     他のサンクトゥムと比較しても非常に大きなモノであった、第6サンクトゥムのエネルギー反応。

     その脅威度が他のサンクトゥムの復活と引き換えに大きく減少したというのであれば、

     まだ現地の戦力だけでも勝算がある。それになにより、他のサンクトゥムの復活が1度切りだと分かった。

     であれば再び、今度は第6サンクトゥムも合わせて虚妄のサンクトゥムを攻略すれば全て解決する!


    リン「…それであれば話は単純ですね。復活した5つもサンクトゥム、そして第6サンクトゥムの攻略を開始します!」


    リン「先生。もう一度、指揮をお願いします!」

  • 6◆VLlUGaOg9c25/02/09(日) 22:23:40

    >>5

    ナレーション

     1歩1歩の足音が大砲の如き轟音となって大気を震わせ、その度に街が揺さぶられて小さな地震が人々を襲う。

     高層ビルと並び立つほどに巨大なソレは、その規格外のサイズだけで自らの強大さを知らしめる。

     白き羽毛、ギョロリと彼方を見つめる瞳、嘴から伸びた長い舌……カバとも鳥とも似つかぬ怪物を、

     我々はただ見上げることしかかなわないのか?


    ルリ「…ねぇ、これアレじゃない?あのカナが持ってたヌイグルミのペ…ぺ…ペララ?」


    シズ「いやぁ、あれはペロロ様じゃない。

       彼はモモフレンズの中でも極端に市場に出回ったグッズが少ない、伝説のキャラクター……」


    第3分隊員B「何か詳しくないですか?」


    一般ヘルメット団員「シズさん、モモフレ好きなんですよ」


    ナレーション

     ああ、人類よ。恐れるが良い、讃えるが良い。

     獣と呼ぶには余りに巨大、怪異と呼ぶには余りに強大、天地を揺るがす恐怖の怪獣。

     彼はシアターより生まれ出でし厄災、崇高へと至った伝説、キヴォトスに生まれた荒ぶる神。


    シズ「…ペロロジラにゃ」


    ナレーション

     その名をペロロジラ。虚妄のサンクトゥム、第6の守護者である。

  • 7◆VLlUGaOg9c25/02/09(日) 22:27:10

    >>6

    ナレーション

     というのは冗談であるが、全てが嘘という訳でもない。

     まだ誰も銃を交えていない為、ペロロジラの強さも戦法も分からないが、その巨体は誰の目にも見えている。

     そう、兎に角大きいのだ。高層ビルと立ち「並んだ」というのは比喩でも何でも無い。それほどにデカいのだ。


    第3分隊員B「…あれ、私たちの弾効きます?」


    ナレーション

     至極単純な話。大きさの差は質量の差であり、リーチの差でもあり、攻撃範囲の差でもある。

     ペロロジラと比べれば、生徒たちは大人の前の玩具の兵隊。玩具の豆鉄砲の弾が当たったところで一体何になる?

     そう疑いたくなるほどに、両者のサイズの差は大きな壁として立ち塞がった。

     

    シズ「そんなの、撃ってみれば分かるにゃっ!」


    ズダダッ!(銃撃音)


    シズ「にゃははははっ!アリウスの戦士たちと一緒に、ペロロジラと戦えるなんて最高過ぎるにゃ!!」


    ルリ「…モモフレファンとしてはそれでいいの?」

  • 8◆VLlUGaOg9c25/02/09(日) 22:31:11

    ナレーション
     アリウスの生徒たちは色々とツッコミたいことがあったが、シズの戦闘狂気質が今回ばかりは頼もしかった。
     その強さを身を以て知っているアリウス分派からすれば、これほど信用出来る前線は他にない。
     お互いの関係性から信頼とまではいかないが、肉壁にした時の罪悪感が少なく済むので気が楽だった。

    ヌチャヌチャヘルメット団「「「「うぉぉぉぉーーっ!!シズさんに続けー!」」」」

    ナレーション
     何より、シズが動けば他のヘルメット団も恐れることなく、自分から戦いに行ってくれるのだ。
     戦略的にはどうかと思うが、指揮官が誰よりも前で命を賭けてくれるというのは兵にとって良い奮起材料になる。

    ルリ「総員戦闘配備!私たちも遅れてはダメ、アリウス分派の強さを見せつけてやりましょう!」

    アリウス分派「「「「了解!」」」」

    ナレーション
     そして、ヘルメット団が奮起して立ち向かって行けば、負けてなるものかとアリウスが奮起する。
     士気向上のスパイラル。今回の戦場は勝ちすぎの心配もしなくて良いのだから、思う存分暴れれば良い。
     結果として、アリウス分派・ヌチャヌチャヘルメット団連合は最高の状態で初戦を迎えることに成功した。

  • 9二次元好きの匿名さん25/02/09(日) 22:36:02

    立て乙!

  • 10二次元好きの匿名さん25/02/09(日) 22:38:39

    待ってた立て乙!

  • 11二次元好きの匿名さん25/02/09(日) 23:23:40

    ペロロジラ…相変わらず、凄い目だ。

  • 12◆VLlUGaOg9c25/02/10(月) 06:46:15

    >>8

    ズガーン!ズガーン!(爆発音)


    第3分隊員C「ビーム!?こいつ、目からビーム撃ちやがりましたっ!」


    ルリ「今更、ビームぐらいで驚くような相手!?アイツ、小さい分身まで出したのよ!」


    シズ「アイツじゃなくて、ペロロジラ!そして小さい子はペロロミニオンだにゃ!」


    リア(通信)『名称、データに登録しておくわ』


    ナレーション

     元が架空のキャラクターだからか?それとも「崇高」に至った存在だからか?

     ペロロジラは中々に無法な存在だった。

     小さな眷属ペロロミニオンの召喚、目から怪光線、内閣総辞職ビーム…もとい目から薙ぎ払いビーム。

     もはや何が出てきても可笑しくないビックリ箱。やりたい放題も良いところである。

     

    ルリ「適当なコードネームで良いでしょ!?呼び名なんて!」


    シズ「は?」


    ルリ「…ペロロジラ!ペロロミニオン!もう覚えたから間違えない!!」


    ナレーション

     何時もの飄々とした姿からは信じられない低い声とともに、振り返りもせずに向けられた銃口。

     激戦の中で気が高ぶっていたとはいえ、ルリの失言はファンをガチギレさせるには充分だったらしい。

     ルリは大急ぎで己の辞書に「ペロロジラ」と「ペロロミニオン」の名を刻まねばならなかった。

  • 13二次元好きの匿名さん25/02/10(月) 09:28:36

    まさかのモモフレガチ勢だった

  • 14二次元好きの匿名さん25/02/10(月) 13:01:44

    ホスト規制と時間短縮のせいでろくに保守もできない

  • 15二次元好きの匿名さん25/02/10(月) 20:50:26

    このレスは削除されています

  • 16二次元好きの匿名さん25/02/10(月) 23:24:29

    このレスは削除されています

  • 17◆VLlUGaOg9c25/02/11(火) 00:23:14

    >>12

    ルリ(でも、本当にどうすれば…?さっきから、銃が効いてる気がしない。それに……)


    ナレーション

     ルリの視線の先には、前線で戦うシズたちの姿があった。

     戦闘が長引いた所為だろう。ペロロジラの攻撃とペロロミニオンの数の暴力に晒され続けた前線は既にボロボロ、

     戦闘開始時からずっと前線に居るのはシズだけで、他の面子は交代で撤退と出撃を何度も繰り返しながら、

     治りきっていない身体で無理を押して銃を握っている。

     

    ズダダッ!(銃撃音)


    シズ「にゃっは!にゃははははっ!最ッ光!こんなに楽しい戦いはアリウス分派襲撃以来にゃ!!」


    ナレーション

     口にしている台詞は不穏だが、シズは自陣の最高戦力として本当に良くやっている。

     しかし、シズも戦闘狂故に撤退を良しとしないだけで、割れたヘルメットの穴から血塗れの顔が見えていた。

     今にも崩壊しそうな前線が本当に崩壊すれば、後衛に敵の猛攻を受け止める力は無い。ルリにはよく分かった。


    ルリ(何か…っ!後、一手。一手だけでも、ペロロジラを追い詰める「何か」を考えないと……っ!)


    ナレーション

     必死に頭を回すけれど、焦燥感ばかりが募って何も良い考えが浮かばない。

     悔しさで自分の唇を噛み切りながら、うわごとのように「後一手…」と呟くルリの耳に…


    ブロロローッ!(排気音)


    ナレーション

     トラックのエンジン音が聞こえてきた。

  • 18二次元好きの匿名さん25/02/11(火) 08:26:39

    このレスは削除されています

  • 19二次元好きの匿名さん25/02/11(火) 12:09:49

    最光?

  • 20二次元好きの匿名さん25/02/11(火) 17:55:45

    発光

  • 21◆VLlUGaOg9c25/02/11(火) 19:12:21

    >>19

    代理モブ「すいませんでした…。最光×→最高の間違いです」


    代理モブB「まぁ、流血すら珍しいだろうキヴォトスで、

          血塗れになりながら高笑いして「最高」も可笑しいですけどね。戦闘狂恐るべし」

  • 22二次元好きの匿名さん25/02/11(火) 21:28:21

    このレスは削除されています

  • 23二次元好きの匿名さん25/02/11(火) 21:30:57

    み、見つけたあ!
    ここ数日検索しても出てこなかったから半ば諦めてたんでマジで嬉しいです

  • 24◆VLlUGaOg9c25/02/11(火) 21:35:54

    >>17

    ルリ「トラック…?まさか、逃げ遅れた民間人が!?」

     

    リア(通信)『…いいえ、彼女たちは民間人では無いわ。けれど何故……』


    アリウス分派の生徒(通信)『こちら避難所、すいません!通信遅れました!先程こちらからフウカ先生が……』


    ナレーション

     ルリは焦りから慌てて通信機に手に掛けるが、その前にリアから連絡が入る。

     リア側でトラックの身元は判別出来ているらしいが、その反応は芳しくない。

     かと思えば、避難所の方から慌てた様子で通信が入る。一体何事なのか…その答えは直ぐに分かった。


    ハルナ(通信)『こちら、助っ人ですわ』


    ハルナ(通信)『美食の文化は世界の平穏があって初めて生まれるモノ。

            あらゆる美食の敵は即ち、私たちの敵でもあります。

            ですので、美食研究会部長.黒館ハルナ以下5名。義によって助太刀致しますわ!』


    フウカ(通信)『言いたいことはあるけど……まぁ、いいわ。それより、ルリちゃんたち聞こえる!?

            急で悪いけど助っ人連れてきたわ!色々滅茶苦茶な女だけど、腕だけはあるからこき使って!』


    ルリ「ふ、フウカ先生!?何で、避難所は!?」


    フウカ(通信)『可愛い生徒で後輩で友だちが、命賭けて誰かの為に戦ってる。それ以上に理由が必要!?』


    ナレーション

     ゲヘナ屈指の苦労人にして常識人であるフウカだが、彼女もま自由を愛する1人のゲヘナ生。

     自分が納得出来る相応の理由さえあれば、暴れることに何の不満も躊躇もありはしない。

     だからこそ、給食部のトラックに乗って彼女たちはやって来た。

  • 25二次元好きの匿名さん25/02/12(水) 00:07:43

    フウカ先生!

  • 26二次元好きの匿名さん25/02/12(水) 00:09:35

    流石だぜフウカ先生

スレッドは2/12 10:09頃に落ちます

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