…確かに、ちゃんと触媒用意しなかった俺にも非はあるよ?その4

  • 1前スレ>>125/02/14(金) 20:43:36

    前スレまでのあらすじ


    剣殺同盟に、乗り物を作れないライダー・二宮忠八&宝具を発動すると死ぬバーサーカー・イカロス&双子マスターの騎狂陣営が加わり、剣殺騎狂同盟(仮)へとパワーアップ。

    同盟全員で蟹マス宅に集まり対アーチャー会議を行うも、『この四騎じゃ無理じゃね』という結論しか出ない。

    翌日、林へ出向いた蟹主従は、ポツンと置かれたデーモン・コアと、その持ち主であるキャスター・ハリー・ダリアン&巻き込まれ一般人なヲタク女子マスターを発見。

    取り敢えず電話で殺主従を呼び出して人払いの結界を張ってもらっていると、戦国武将系ランサーが乱入。

    キャスターの必殺技『炭化タングステンブロック投げ』によって槍をへし折り、撃退に成功。

    キャスター陣営が加わり五陣営同盟となった剣殺騎狂術同盟(仮)は、再び蟹マス宅で会議を開くも、微塵も進展無し。

    そこへ、怪しさ満点お兄さんなランサーのマスターが唐突に来訪。

    ランサーの正体が槍無し槍兵・福島正則である事を明かしたかと思えば、この聖杯戦争が、一万人以上を贄として作られた聖杯が、万物を贄として完成する『万贄の聖杯戦争』であることを語る。

    そして、その完遂を阻止する方法とは──────────アーチャーのマスターを、殺すこと。

    しくじり聖杯戦争改め、万贄の聖杯戦争は、遂に佳境へと突入する。


    過去スレ

    …確かに、ちゃんと触媒用意しなかった俺にも非はあるよ?|あにまん掲示板けどさぁ、出てきたサーヴァントが大きめのカニっていうのは流石に酷くない?…えっ、喋れるの?カニなのに?…えっと、じゃあ、真名とか聞いても良い?…カルキノス?…あー、蟹座の。ヒュドラの友達で、ヘラクレス…bbs.animanch.com
    …確かに、ちゃんと触媒用意しなかった俺にも非はあるよ?その2|あにまん掲示板前スレまでのあらすじ友達を助ける為に聖杯を求めて聖杯戦争に参加した一般魔術使いくん。しかし、触媒を用意していなかった事が仇となり、デカめの喋るカニなセイバー・カルキノスを召喚してしまう。やる気だけはあ…bbs.animanch.com
    …確かに、ちゃんと触媒用意しなかった俺にも非はあるよ?その3|あにまん掲示板前スレまでのあらすじ聖杯戦争の監督役に会うため、教会にやって来た剣殺同盟。そこにはなんと、セイバーのマスターくんが聖杯を使って救おうとしていた友達の姿があり、彼女もマスターとして聖杯戦争に参加している…bbs.animanch.com
    …確かに、ちゃんと触媒用意しなかった俺にも非はあるよ?その3.5|あにまん掲示板うっかり保守を忘れて落としてしまったので、立て直しました過去スレhttps://bbs.animanch.com/board/4354590/https://bbs.animanch.com/boar…bbs.animanch.com
  • 2二次元好きの匿名さん25/02/14(金) 20:44:34

    カニさん見えない

  • 3>>125/02/14(金) 20:45:17

    >>2

    ありがとうございます!!

  • 4二次元好きの匿名さん25/02/14(金) 20:46:06

    くるりくるりの別れ道 運命となるか悲劇となるかは…今はまだお楽しみに

  • 5>>125/02/14(金) 20:48:55

    別に読まなくても良いマスター達の設定

    セイバー・カルキノスのマスター
    ほんの少し魔術を齧った程度の父親から『ちょっと便利な裏技』くらいのノリで魔術を習ったニワカ魔術使い。
    自分の住む街で聖杯戦争が行われる事を知り、とある友達の為に聖杯を使おうと参加。
    触媒を用意出来る訳も無く、触媒無しで英霊召喚に挑んだところ、出てきたのはデカめの喋るカニだった。

    アサシン・相原尚褧のマスター
    歴史の浅い魔術師一族産まれの眼鏡インテリ系魔術師。
    『自分の代で達成できなくても子孫達が達成できれば良い』という一般的な魔術師の価値観が根本的に合わないらしく「途中で血筋が途絶える可能性だって充分あるし、そもそも子孫が達成できたとて、自分がそれを目にできなければ何の意味も無いだろう!!」とか思ってる。
    自身の代で根源に到達する為に聖杯を求めて聖杯戦争に参加。
    常に、ここぞというタイミングで失敗するタイプであり、今回もサーヴァントを召喚したまでは良かったが、出てきたサーヴァントがとてもじゃないが使い物にならず、泣く泣く聖杯を諦めた。
    現在は、折角喚び出したサーヴァントを自身の魔術研究に何かしらの形で利用できないかと思案中。
    セイバー陣営と同盟を組んだ後は、すっ転んで気絶してたアサシンを引きずりながら帰って行った。

  • 6>>125/02/14(金) 20:49:43

    ライダー・二宮忠八のマスター
    双子魔術師の姉の方。気弱な性格で、青いリボンがトレードマーク。
    代々二人の当主が二つの魔術刻印をそれぞれ継承する、変わった魔術師一族の跡取り。
    魔術の腕は妹より上だが、常に自分より他者を優先してしまう故に魔術師向きではない。
    いつも自分を引っ張っていってくれる妹を尊敬している。
    ライダーとの主従仲は良好で、彼の宝具作りを手伝ったりもした。
    聖杯への願いは妹を根源へと到達させる事だが、その為には最終的にライダーを自害させる事が必須であり、本当にそれで良いのかと悩んでいる。

    バーサーカー・イカロスのマスター
    双子魔術師の妹の方。強気な性格で、赤いリボンがトレードマーク。
    魔術の腕は姉より下だが、他者を蹴落としてでも自分と姉の二人だけは生き残ろうというたくましさ故に姉より魔術師向き。
    いつも優しくしてくれる姉を誰よりも大切に思っている。
    バーサーカーを召喚した直後、彼が懇切丁寧に宝具の説明をした上で「そんな宝具で今から飛び立つよっ!!!!3・2・1!!!!」とか言い出したので、咄嗟に『アタシが許可するまで宝具の使用を禁ずる』と命じ、早くも令呪を一画使わさせられた。
    そんなバーサーカーとの主従仲は最悪で、暇さえあれば言い合いをしている。
    聖杯への願いは姉と同じく根源到達───ではなく、姉と自分がそれぞれ受け継いだ二つの魔術刻印を完全に融合させる事で、当主が二人という伝統を消滅させ、姉を魔術師としての責務から解き放つ事。

  • 7>>125/02/14(金) 20:50:21

    セイバー・カルキノスのプロフィール

    x.gd
  • 8二次元好きの匿名さん25/02/14(金) 21:27:36

    即落ち回避保守

  • 9二次元好きの匿名さん25/02/14(金) 21:29:01

    即落ち回避保守2
    ここからでも入れる保険があると信じてもいいんですか!?

  • 10>>125/02/14(金) 21:31:45

    ────────────────────今、なんと、言った?

    殺す?

    あの子を、殺す?

    なんで?

    なんで?なんで?なんで?

    なんでなんでなんでなんでなんでなんでなんでなんでなんでなんでなんでなんでなんでなんでなんでなんでなんでなんでなんでなんで????????????????????

    「…………………………なん、で……?」

    「この聖杯戦争の聖杯はね、『万能の願望機』なんかじゃないんだ。設計段階で、既に目的が設定されている。『主催者の娘───アーチャーのマスターを、根源へと到達させる』という目的がね。たとえ他のマスターやサーヴァント達が聖杯を手にしても、聖杯は彼等の願いに耳を傾けもしないのさ。…そういう意味じゃ、これはそもそも聖杯戦争とは呼べる代物じゃないかもね。これは、願望機を巡って争う『儀式』じゃない。聖杯を完成させ、その力で一人の少女を根源へ到達させるまでの『作業』。聖杯鋳造、とでも呼ぶのが一番正しいかな?」

    ランサーのマスターの説明を聞いて、アサシンのマスターは深いため息を吐く。

    「僕達は最初から、主催者の手の平の上で、良いように利用されていたという訳か…。」

    「まぁ、そういう事になっちゃうかな…。んで、ここからが本題。さっき言った通り、聖杯は既に目的が設定されていて、それは後から変えられないようになっている。だから、もし『目的を達成できない状況』になってしまえば、その時点で聖杯は機能を停止してしまうんだ。そして、一番手っ取り早くその状況に出来る方法っていうのが、対象者、つまりは、アーチャーのマスターを殺すこと、ってワケ。」

    なんてことはない、当たり前の事を、当たり前に言うかの様に。

    ランサーのマスターは、そう、語った。

  • 11二次元好きの匿名さん25/02/14(金) 22:52:31

    今回の聖杯戦争ついて分かっている事

    ・今回の聖杯戦争の鯖達は弓以外はまともに戦える鯖のいない状態である。
    ・聖杯戦争の主催者は弓鱒の父親で、魔術師でも引く程の外道であり、今回の聖杯の製作者である。
    ・聖杯は約1万人分の魔術回路を合体させた代物で、もし儀式が完了した場合日本が滅亡しかねない。
    ・聖杯は願望機としての機能はなく、弓鱒が根源に到達する為の装置となっている。
    ・他の参加者は儀式の道具に過ぎず、たとえ勝ち残ったとしても願いは叶わない。

    なお教会側は上記の事実を知らないか黙認している。(単純に蚊帳の外状態なだけ?)

  • 12二次元好きの匿名さん25/02/15(土) 07:53:23

    このレスは削除されています

  • 13二次元好きの匿名さん25/02/15(土) 08:03:52

    >>11

    そういえばキャスターのマスターが一般人なのに教会で話聞こうとか全く無いな。聖杯があんなものだし聖堂協会全く関わってないかも

  • 14二次元好きの匿名さん25/02/15(土) 08:59:48

    聖杯戦争って時間制限あったけ?
    あるなら全員で生き残り時間切れエンドとかできるかもしれないが…

  • 15二次元好きの匿名さん25/02/15(土) 18:15:05

    聖杯をぶっ壊すのも厳しそうだな……味方陣営には自発的に使える大火力がほぼないし、ヘラクレスを説得しようにもクソ親父がなんか仕込んでそうだし

  • 16二次元好きの匿名さん25/02/15(土) 20:47:30

    正直ここまでやっても現代で根源到達なんて叶わない可能性のほうが高いのに…
    全てを使って根源に到達するのが自分じゃなく娘なあたり、少しは娘のこと大事に思っている部分があるのかな

  • 17>>125/02/15(土) 21:06:17

    「正直、子供を手に掛けるってのは、オレとしても不本意だけど…。この先、主催者がどんな手を打ってくるかも分からない以上、この策が一番安定かつ確実だ。…とはいえ、そう簡単に殺せるほど、アーチャーのマスターも甘ちゃんじゃあないだろう。だから、是非君達にも────」

    「させない。」

    「…………え?」

    させない。

    絶対に、させない。

    そんなこと、させてたまるか。

    「あの子は、俺の友達は、絶対に殺させない。」

    俺が、ハッキリと、そう口にした、瞬間─────




     





    「───そうか。なら、同盟は無理そうだな。」

    ランサーのマスターは、俺の額に、銃口を突き付けた。

  • 18二次元好きの匿名さん25/02/15(土) 22:57:22

    保守

  • 19二次元好きの匿名さん25/02/15(土) 23:20:47

    >>16

    あるいは危険だから娘にやらせて横取りとかいうクソムーブもあるかなー?って思った…

  • 20二次元好きの匿名さん25/02/16(日) 03:16:14

    そりゃあ日本国民全員と一人と命を天秤にのせてくださいとなったらそうなるわな、問題はこの場にいるマスター全員が他人事ではなくなったという事だが

  • 21二次元好きの匿名さん25/02/16(日) 03:17:53

    他のマスターも儀式の巻き添えでアーチャーのマスターが勝ったら自動的に皆殺しになります!とかなるなら選べる手段が限られるしなー

  • 22二次元好きの匿名さん25/02/16(日) 12:19:46

    魔術使いは場慣れしてておっかないネ

  • 23二次元好きの匿名さん25/02/16(日) 12:28:28

    こういうタイプの聖杯戦争ってカウンターが召喚されるべき(アポクリファの赤陣営みたいな)なんだけど…もしかしてそれが蟹だったりするのか?もしくはその可能性があると魔術師達は思ってるだけで実際はそんなもんじゃない場合とか?

  • 24二次元好きの匿名さん25/02/16(日) 18:06:58

    カルキノスはどうなってもマスターについてきてくれるだろうという信頼はある
    それ以外に安心できる要素が何もない

  • 25>>125/02/16(日) 19:38:53

    「なっ!?お前っ───」

    アサシンのマスター達はすぐさまランサーのマスターへ攻撃しようとする、が。

    「動くな。コイツの脳漿が飛び散る様を見る羽目になるぞ。」

    ランサーのマスターの、今までとは真逆の冷徹な声で、ピタリと静止する。

    「出来れば、無駄な犠牲は避けたい。…手を貸せとまでは言わん。この少女の事は諦めて、俺の邪魔はするな。」

    「嫌だ。」

    俺が即答すると、ランサーのマスターの拳銃を握る手に、力が籠もった。

    「…死にたいのか?」

    「こんな所で死ぬ気は無いけど、あの子の事を諦める気はもっと無い。」

    「たった一人の命の為に、日本に住む一億人以上の命を賭けるつもりか?」

    「あの子を救うにはそれしかないっていうなら、そうする。」

    「……お前にとって、この少女は、それだけの価値のある存在とでもいうのか?お前にとって、この少女は、何だ?」

    「……俺にとって、あの子は─────」

  • 26二次元好きの匿名さん25/02/16(日) 19:41:52

    >>23

    おそらくだけどカルキノスが召喚されたのはペンダント経由で弓鱒の魔力が流れて擬似的な触媒召喚が起きたのではないかと…。(ただそのおかげで他のしくじりセイバーが召喚されなくてよかったと思います。)


    それから、聖杯は弓鱒の父親の製作物なので聖杯の安全装置にも細工しているかも知れません。この弓鱒父、外道な方法とはいえ聖杯を自作出来るくらいですし追加召喚やルーラーの召喚を阻害とかもしてるかも知れません。

  • 27>>125/02/16(日) 22:45:47

    ─────13歳の頃、父が死んだ。

    母は物心つく前に蒸発してたし、親族からは父もろとも嫌われていたし、何より父と二人で十年以上も暮らし続けてきた家を手放したくなかったので、父の遺産やら保険金やらを遣り繰りしながら一人暮らしをすることにした。

    学校でも、ご近所でも、人付き合いは良い方だった、けれど。

    みんな『若くして独りになった可哀想な子供』もしくは『一人暮らしが出来るほどの資産を持った子供』という色眼鏡をつけていて、誰と居ても居心地が悪かった。

    心から笑い合える相手なんて、弱さを見せられる相手なんて、一人たりとも居なかった。

    生前の父との思い出に縋り付くかの様に、父から教わったガンドの訓練を続ける日々。

    ───そんな時、あの子と出会った。

    俺を、何の色眼鏡もつけずに見てくれた子。

    俺の、誰にも言えない父との思い出をただ一人分かち合えた子。

    俺に、今まで見たことも無いくらい綺麗で凄いものを沢山見せてくれた子。

    俺にとって、そんな、あの子は─────

  • 28二次元好きの匿名さん25/02/17(月) 00:33:48

    まるでヒュドラのことを恐ろしい毒を持った強大な怪物ではなくただの友達として扱ってくれたカルキノスみたいだぁ…
    なるほど!君達はお互いにヒュドラでありカルキノスなんだね!
    突然機械仕掛けの女神が舞い降りてヘラ様ご加護パワーハッピーエンドにならねーかな(神頼み)

  • 29二次元好きの匿名さん25/02/17(月) 00:35:59

    >>28

    ギリシャ神の加護とか結局えらいことになりそうなんですが

  • 30二次元好きの匿名さん25/02/17(月) 09:09:17

    槍マスター、しくじりとはいえ鯖5体と魔術師3人いる状況で仕掛けるの強いなー
    しかもドローン同様察知できないだろう銃っていうのが渋い

  • 31二次元好きの匿名さん25/02/17(月) 13:21:33

    っていうかマジレスするならこの流れで蟹マスターに味方する利点が他のマスターには欠片もないのが痛いな
    バーサーカーとライダーのマスターは普通にヘラクレスに殺られる手前だったし、アサシンのマスターはメリットデメリットくらい判断出来るし、キャスターのマスターは単純に自分が死にたくないからランサーのマスター側に寝返るくらいしてもおかしくないぞ

  • 32二次元好きの匿名さん25/02/17(月) 16:16:17

    蟹マスが死んだら弓マスの心が壊れてしまう
    どうにか弓マスと連絡取れたらなあ…

  • 33>>125/02/17(月) 19:43:36

    「─────あの子は、大切な友達だ。友達を助けたいって思うのは、当たり前でしょ?」

    「っ………。」

    ランサーのマスターは、まるで鳩が豆鉄砲でも喰らったみたいに、ポカンとした表情を見せる。

    「─────そうだよね。キミは、その為だけに、平穏な生活も、自分の命も、何もかも投げ捨てて、聖杯戦争に挑んだんだもんね。」

    背後からセイバーの声が聞こえ、振り返る。
    するとセイバーが、俺の足元まで歩み寄ってきた。

    「マスター。たとえ、キミがこの国の全ての人々を敵に回すとしても、ボクはキミの味方だよ。」

    「……そっか。ありがとう、セイバー。」

    セイバーを抱き上げた後、俺は再び銃口と向かい合う。

    「俺の気持ちはこんな物なんかじゃ変わらない。俺は、あの子を助けたい。───いや、あの子を助ける。」

    すると、ランサーのマスターは。

    「……………勘弁、してくれよ……。」

    今までで一番、わざとらしさの無い表情で、そう呟いた。

  • 34二次元好きの匿名さん25/02/17(月) 22:54:08

    保守

  • 35二次元好きの匿名さん25/02/17(月) 23:41:25

    槍マス…お前の責任感は悪役やるのに向いてないよ…

  • 36二次元好きの匿名さん25/02/18(火) 06:58:04

    銃突きつけてる状況でカニ君とは言えサーヴァントの接近を許してる時点で割と負けてる

  • 37二次元好きの匿名さん25/02/18(火) 09:41:05

    気付かれないようにさささーって忍び寄ってくる蟹くん想像したら可愛いけどちょっとシュール

  • 38二次元好きの匿名さん25/02/18(火) 09:53:50

    でもこれだけカッコいいこと言ってても具体的な解決策は1つも出てないから口先だけなんだよなぁ……

  • 39二次元好きの匿名さん25/02/18(火) 18:12:17

    蟹くん抱えてるの可愛い(ちがうそうじゃない)

  • 40>>125/02/18(火) 21:36:37

    ランサーのマスターは、俺の背後へと視線を移す。

    「………君は、それで良いのかもしれないけどさ。後ろのお仲間さん達はどう思うかな?」

    ランサーのマスターの言う通り、これはあくまでも俺の個人的で身勝手で自己中心的なわがままであり、同盟のみんなを付き合わせて良いものじゃない。
    場合によっては、俺は、みんなの敵になるのだから。

    ─────その時。

    「……オイ、セイバーのマスター。」

    アサシンのマスターが、俺に呼びかけた。

    「お前、アーチャーのマスターを助ける助けると言っているが、具体的にはどうするつもりだ?」

    「会って、説得する。」

    「それが駄目なら?」

    「その時考える。」

    「なんという行き当たりばったり…。」

    すると、アサシンのマスターは、今までで一番深いため息をついた後。

    「……………好きにしろ。」

    「え…?それ、どういう…?」

    「だ・か・ら…!─────僕はお前に賭けてやるから、精々やってみろっ!!!!!」

  • 41>>125/02/18(火) 22:23:13

    俺が驚きの声を上げるより先に、ランサーのマスターが声を上げた。

    「ちょっと待ちなよ…!?君まで何言っちゃってんのっ!?この状況下において、俺とこの子、どっちが正しいかなんて一目瞭然でしょっ!?日本国民全員の命が─────」

    「だから何だ?僕は魔術師だぞ?誰かが一億死のうが知ったこっちゃない。……それに、お前は知らんかもしれんが、アーチャーはあの大英雄ヘラクレスだぞ?そうやすやすと自身の主を殺させてくれる訳がない。……仮に、アーチャーのマスターを殺せて、聖杯を停止出来たとする。残るのは、単独行動で現界し続けるブチ切れ状態のヘラクレスだ!日本滅亡を阻止出来たとて、殺されるのは目に見えている!!日本を守れようと、自分が死んだら何の意味も無いだろうがっ!!!!」

    凄まじい勢いで捲し立てた後、一息ついて、アサシンのマスターは再び話し始める。

    「……それに対して、アーチャーのマスターの友人であるコイツが、アーチャー陣営と和解してくれるなら、その方がヘラクレスに狙われる心配も無くなる。僕は、少しでも僕の生存率が上がる方に賭ける。」

    「アサシンのマスターさん…!!」

    「それに、もしも失敗してもコイツがアーチャーに殺されるだけだから、僕に被害無いしな。」

    「そ、ソレはそう通りだけども…!敢えて言わないでおいてくれると嬉しかったかなぁっ…!!」

  • 42二次元好きの匿名さん25/02/19(水) 03:37:57

    ご都合主義展開で乗りきるのか?ちょっと後先考えなさすぎだろアサシンのマスター

  • 43>>125/02/19(水) 12:09:15

    >>42

    駄文でお目汚ししてしまいごめんなさい…

    行き当たりばったりで書き進めているので、今後もご都合展開が続くかもしれませんが、温かい目で読んでいただけると幸いです…

  • 44二次元好きの匿名さん25/02/19(水) 16:54:17

    殺マスの主義主張が一貫してるの好感度高いよ
    最初からずっと僕が生きること以上に大事なことなどない!って考え方だから
    ヘラクレスがヤバいから敵の敵は味方理論で同じ陣営にいるだけで
    ヘラクレスをなんとかした後に弓マスが自分の命を脅かすなら迷わず始末しようとするだろう
    自分の命を大切にする姿オレにとっては一番現代のサムライらしく見えるよ

  • 45二次元好きの匿名さん25/02/19(水) 17:47:27

    蟹マスの「理屈なんざ知るか!!友達助ける!!!」って感じの青臭ささが少年って感じで好き

  • 46>>125/02/19(水) 18:13:14

    「………まぁ、言われてみれば、それもそっか。」

    次に、バーサーカーのマスターが口を開く。

    「最初は、日本滅亡ってのに度肝を抜かれたけど…。よく考えてみれば、顔も知らない奴等がどんだけ死んだところで、ねぇ。」

    「ちょ、ちょっとっ…!?何言ってるのっ…!?日本が滅んじゃうんだよっ…!?」

    彼女の姉であるライダーのマスターが、彼女の両肩を掴みながら言う。
    それに対して、バーサーカーのマスターは、瞳を真っ直ぐ見据えながら返した。

    「あのね、お姉ちゃん。アタシにとっては、日本国民一億人より、お姉ちゃん一人の方が、何百倍も大切なの。……もしも、アーチャーのマスターを殺せたとしても、ヘラクレスから─────あの化け物から、お姉ちゃんを守り抜く自信、アタシには無い。」

    そう言う彼女の声は、とても震えていた。
    アーチャーに殺されそうになった時の恐怖が、忘れられないのだろう。

    「…ってゆーか、そもそも、あのヘラクレスを出し抜いてマスターを殺す自信はもっと無いっ!!どう考えたって、この面子じゃ無理に決まってるでしょっ!?なら、説得の方がまだ成功率が高いって!そっちの案なら、お姉ちゃんが死ぬ心配も無いし!」

    「だ、だけど…。」

    「アタシが死ぬだけなら別に良い。───けど、お姉ちゃんが死ぬのだけは、絶対に嫌…!」

  • 47二次元好きの匿名さん25/02/19(水) 18:24:53

    立ちふさがる「ヘラクレスと戦わないといけないじゃん」問題が終始デカすぎて笑えてくるな……実際マジでデカすぎるのだが
    何とかしてヘラクレスを口説けれなければ「日本を守るため女の子を殺すから死んでこい」ルートなわけだ
    つまり弓マス、或いはヘラクレスのどっちかを口説ければいいのである

    どうやって……?

  • 48二次元好きの匿名さん25/02/19(水) 21:16:06

    ヘラクレスさんに事情説明したら何とかならないかな‥無理か

  • 49二次元好きの匿名さん25/02/20(木) 01:24:31

    結局ヘラクレス出し抜いてマスター殺すのは無理ゲー問題に帰ってくるの草なんだ

  • 50二次元好きの匿名さん25/02/20(木) 07:36:36

    聖杯止まれば聖杯戦争終わってヘラクレスも消えるのでは?と思ったけどそうじゃなさそうなのか
    仮定に過ぎないなら蟹マスの説得と同じく部の悪い賭けにしかならないし、説得→暗殺のフェーズ組んだ方が良さそう

  • 51二次元好きの匿名さん25/02/20(木) 08:45:44

    >>50

    StayNightの一部エンドで聖杯破壊後も魔力さえあればセイバーやライダーが残ってたし、マスターが死亡かつ聖杯停止しても、単独行動スキル持ちのアチャクレスなら他マスター全員殺せるくらいの間は残るんじゃなかろうか

  • 52二次元好きの匿名さん25/02/20(木) 14:52:25

    後はヘラクレス自身がこの聖杯戦争の裏をどれだけ知ってるかだなぁ
    お前のマスター無辜の民1万人使った聖杯でお前召喚してるし、お前が勝ったらさらに数億人死ぬよって言うのを知ったらどうなるか
    知ってて目的がある、あるいは少女を人質に取られてるなら厳しいが、今回は狂じゃなくて弓だから裏切る目はあるし

  • 53二次元好きの匿名さん25/02/20(木) 15:59:37

    一気読みしたら笑ったり泣いたりで情緒が忙しくなった…

  • 54>>125/02/20(木) 18:33:12

    妹の切実な言葉を聞き、ライダーのマスターは力無く座り込む。

    「………そんなの、私だってそうだよ…。日本より…、私自身より…、貴女が大切…!たった一人の…、妹だもの…!!でも…、でも…もし説得が上手くいかなかったら─────」

    「説得する。」

    成功率とか、自信とか、そんな事を考える意味も暇も無い。

    こんな俺に、賭けてくれる人が居て。

    あの子を助けるには、あの子がこれ以上苦しまずに済むには、あの子の笑顔をもう一度見るには、これ以外、道が無いというのなら。

    「俺は、必ず、あの子を説得してみせる。─────だから、そのチャンスを、俺にください。ランサーのマスターさん。」

    未だ、俺に銃を突き付け続けながら、ランサーのマスターは。

    「……勘弁してくれよ、本当に…。そういうのが、一番『嫌』なんだよ…!」

  • 55二次元好きの匿名さん25/02/20(木) 18:38:13

    黒幕の最大の誤算
    集った他の魔術師たちがしっかりとした善性の持ち主ばかりだったことだろうな…

  • 56二次元好きの匿名さん25/02/20(木) 21:14:44

    基本的に日々悩みながら生きてる善人しかいない聖杯戦争だって!!?好き!!!!!

  • 57二次元好きの匿名さん25/02/20(木) 22:36:05

    ランサーのマスターが正しさを背負って犠牲も呑みつつ最良を、っていう憎まれポジしつつ端々で青さや眩しさに心の底から漏れちゃったっぽい悪態をついてるの、自分が一番呑めてないのを今までなんとか吞み込んできたであろう脆さと強さを妄想できて好き……強く生きてほしい、何かいいことあるといいね……

  • 58二次元好きの匿名さん25/02/21(金) 05:53:46

    かつてここまで一人を除いて全マスターとサーヴァントの心が1つなった事があっただろうか

  • 59二次元好きの匿名さん25/02/21(金) 06:43:30

    この状況で一番可哀想なのは誰かと聞かれたらヘラクレスですよ
    この善良なマスター達とやらかしサーヴァント達を蹴散らさないといけないんですか!?

  • 60二次元好きの匿名さん25/02/21(金) 15:22:24

    是非黒幕(弓鱒父)にはアチャクレスがトドメを刺すか同盟全員で袋叩きにしてほしいですね、いやマジで。()

  • 61二次元好きの匿名さん25/02/21(金) 16:12:32

    最初のギャグはどこへやら

  • 62>>125/02/21(金) 20:09:00

    「ヘラクレスが何だ…?数人の犠牲が何だ…?俺なんぞの命が何だ…?日本を守る為だろう…。無辜の人々を守る為だろう…!だってのに…、何を今更っ…!?」

    銃を握る自身の手を見つめながら、ポツリポツリと呟く、ランサーのマスター。

    すると突然、何かに気付いたかのように、目を見開いて。

    「─────あぁ、そっか…。こう、なりたかったんだっけ…。俺も…。」

    銃を握る手を、ダランと下げた。

    「……ら、ランサーのマスター、さん…?」

    「……ドローンでお前の姿を監視させてもらう。そして、お前の説得が失敗したと判断し次第、アーチャーのマスターを殺しに向かう。……そうならなずに済むようにしてみせろ。」

    「えっ…!」

    銃を懐にしまいながらそう言った後、ランサーのマスターは取り出したメモ帳に何かを書き記し、そのページを千切って俺に渡してくる。

    その頃には、彼の顔に元の軽薄そうな笑みが戻っていた。

    「ハイ、コレ!オレのケータイの電話番号!何かあったら連絡してよ!それじゃ─────精々頑張って、ヒーローになってみせてよ。セイバーのマスターくん。」

    そう言い残すとランサーのマスターは、ランサーに霊体化を命じ、自身もその場から去っていった。

  • 63>>125/02/21(金) 23:39:28

    別に読まなくても良いマスター達の設定 槍マス編

    ランサー・福島正則のマスター
    『何でも屋の魔術使い』を自称する男。アロハシャツとサングラスを愛用する。
    猫探しから聖杯戦争への参加まで、ありとあらゆる依頼を請け負いながら、世界中を転々としている。
    小説にしたら文庫本十巻分くらいになるレベルに濃い経歴の持ち主。
    魔術と最新科学の併用により、数々の山場を乗り越えて来た。

    常に軽薄かつ不真面目そうな言動を取り、話す相手によってはブチギレられる事もしばしば。
    しかしこれはあくまでも、相手を油断させ、自身が道化であると思い込ませる為の演技。
    その本性は冷徹かつ合理主義、大衆の平穏の為なら少数の犠牲は厭わない、人命を算数で考えるタイプ──────────と、本人は思っている。

    元は、それなりに歴史のある魔術師一族の長男坊として産まれ、家督を継ぐ筈であった。
    しかし、幼少期の些細なきっかけから、何の罪も無い一般人を平然と犠牲にする両親の姿に疑問を抱くようになる。
    また、幼馴染にして許婚であった少女(アーチャーのマスターの母)が、魔術が中々上達しなかった為に両親から虐待紛いの躾を受けている事を知り、魔術師全体に対する不信感が積もり始める。
    そして18歳の誕生日、魔術師として一人前になる為の儀式として、両親が購入した外国人奴隷である少女を殺す事を強要され、全ての感情が一気に爆発。
    その場で両親を殺した後、幼馴染の元へと向かい、共に逃げ出そうと誘うも、両親に対する恐怖から幼馴染はこれを拒否。
    結局、幼馴染を救えぬまま、奴隷の少女を連れて海外へと高飛びした。

    今回の聖杯戦争でランサー・福島正則を召喚する際に用いた触媒『福島光忠の鞘の下げ緒』は、元々は両親の所有物であり、両親を殺した後に家を出る際、何となく気を惹かれて持っていった。
    過去に依頼で亜種聖杯戦争に参加した事が三度あり、その全てにおいてこの触媒を用いてセイバー・福島正則を召喚し、聖杯を手にした事こそ無かったものの、三回とも無事に生き延びている。
    勿論、今回召喚したランサーにその時の記憶は無いのだが、三度(今回も含めれば四度)も同じ人間に召喚された事が流石に座の本体にまで影響したのか、マスターを一目見た瞬間「この男は信頼出来る男だ」という確信を覚えた。

  • 64二次元好きの匿名さん25/02/21(金) 23:56:19

    >>63

    マジか、3回も亜種聖杯戦争に参加してるスゴイ人だったのか!

  • 65二次元好きの匿名さん25/02/21(金) 23:58:17

    セイバーだとちゃんと強いのか

  • 66二次元好きの匿名さん25/02/22(土) 07:43:35

    刀の付属物を触媒にしてるから基本セイバーが出るはずだよね
    やっぱりそれに割り込んで出てきたカニちゃんが鍵っぽい

  • 67二次元好きの匿名さん25/02/22(土) 16:53:12

    >小説にしたら文庫本十巻分くらいになるレベルに濃い経歴の持ち主

    こんなんさァッッ絶対主人公じゃん前作のさァ

  • 68二次元好きの匿名さん25/02/22(土) 19:42:30

    ランサーの正則へ
    こういう人は最大のピンチが迫った時に周囲を励ますような軽口を叩きながら自分を犠牲にすることがあります
    特に自分のトラウマと向き合ったり自分と対比になるような若い世代が現れた時に起こりがちです
    もしそうなったら絶対に止めてください 暴力に訴えてもいいので止めてください
    セイバーの正則もそうだそうだと言っています
    よろしくお願いします ぼくより

  • 69二次元好きの匿名さん25/02/22(土) 20:05:04

    >>68

    ランサーの正則

    OK!!!!!!

  • 70>>125/02/22(土) 21:07:42

    ランサーのマスターの姿が視界から消えた途端、俺は全身の力が抜けて、膝から崩れ落ちた。
    自分でも気付いていなかったが、脳天に銃を突きつけられ続け、精神的な限界が来ていたらしい。

    「大丈夫っ!?マスターッ!!」

    「う、うん…。大丈夫だよ、セイバー…。」

    抱っこしていたセイバーを地面に下ろすと、その場に座ったまま、過呼吸気味の息を何とか整える。
    そんな俺の隣に、アサシンのマスターがしゃがみ込んだ。

    「アサシンのマスターさん…。」

    「説得説得と言っていたが、そもそもアーチャーのマスターの居所は分かるのか?」

    「あぁ、そこに関しては大丈夫…。『ここに行けば彼女に会える』って場所があるから、今晩そこに行ってみるよ…。」

    「…そうか、なら良い。僕はもう今日は帰らせてもらう。……またな。」

    そう言うと、アサシンのマスターはアサシンを連れて去っていく。

    「んじゃ、アタシ達ももう帰るわ。……また今度。」

    バーサーカーのマスターは、ライダーのマスターを抱き寄せながら、二人のサーヴァントを引き連れ、我が家を後にした。
    六人を見送り終えると、俺はやっと立ち上がり、家の中へと振り返る。
    ─────彼女達も、この事実を、知る権利がある。

  • 71二次元好きの匿名さん25/02/23(日) 05:41:00

  • 72二次元好きの匿名さん25/02/23(日) 05:41:26

    保守

  • 73二次元好きの匿名さん25/02/23(日) 14:44:31

    保守

  • 74>>125/02/23(日) 15:06:09

    >>63

    保守ついでに槍マスの過去の聖杯戦争における戦績 一度目の聖杯戦争編

    規模…セイバー(福島正則)、ランサー、アーチャーの三騎

    当時の槍マス年齢…20歳

    依頼内容…聖杯の兵器転用による国家転覆を目論む主催者の始末、および聖杯の破壊

    結果…主催者の傀儡と化していたランサーとアーチャーの二騎を、セイバーと協力してなんとか撃破。その後、主催者を始末して聖杯も破壊し、依頼達成。

    備考…召喚当初、軽薄な振る舞いが原因でセイバーと軽く揉めたが、他のサーヴァント二騎との戦いの中で絆を深め、最期には楽しく酒を呑み交わしながら退去していった。

  • 75>>125/02/23(日) 20:50:24

    リビングに居るキャスター陣営の二人にも、日本滅亡に関する説明をしなくてはならない。

    「……とはいえ、どう説明すれば良いかなぁ…?」

    キャスターはともかく、一万人が聖杯の材料にされた件だけでもかなり参っていたキャスターのマスター相手に、徹頭徹尾そのまま伝える訳にはいかない。
    とはいえ、濁して伝えるにしては、話の内容が大事過ぎる。
    説明の仕方に頭を悩ませながら、リビングへ向かうと。

    「ウマッ!!このクッキーちょーオイシッ!!」

    「そんなに急いで食べたら喉に詰まるよぉ?」

    凄い勢いでクッキーを食べまくっているキャスターのマスターと、そんなキャスターを見守るキャスターの姿があった。

    「あっ、セイバーのマスターさん。難しいお話、終わりました?」

    「う、うん。終わった、けど…。何か、思ったより、元気そうだね…?」

    「いやぁ、さっきは危うくSAN値直葬しかけましたけど…。キャスターさんのお陰で回復しました!」

    そう言って、キャスターのマスターはキャスターと共にVサインして見せる。

    「……えーっと、今からさっきの話よりもキツい話するって言ったら、嫌…?」

    「……………………………………………………一分、待ってもらって良いすか……?」

    「あ、ハイ。」

    俺が許可すると、キャスターのマスターは一分間、全力で深呼吸した。

  • 76二次元好きの匿名さん25/02/23(日) 23:31:23

    自分と全く違う立場の相手を僅かな時間で落ち着かせることができるなんて素晴らしいメンタルケア能力だ!
    デーモン・コアなんていらんかったんや!!
    ある意味ヘラクレスより厄介な爆弾がまだ物理的に残ってるの怖いよォ

  • 77二次元好きの匿名さん25/02/24(月) 08:48:14

    保守

  • 78二次元好きの匿名さん25/02/24(月) 14:39:19

    戦闘力のないしくじり鯖召喚が目的だったらこのデーモンコアおしさんも大概計算外って事になるよな…

  • 79>>125/02/24(月) 19:47:24

    それから俺はキャスター陣営の二人に向けて、聖杯によって日本が滅ぶかもしれない事、アーチャーのマスターを殺せばそれは止められる事、そして、俺のワガママによってアーチャーのマスターの説得に挑ませてもらう事を説明した。

    「───と、いう訳なんだけど…。」

    「はぇ〜、日本滅亡かぁ〜…!規模デケェ〜…!」

    「……あ、あれ…?反応、薄くない…?」

    一億人が死ぬという話を聞いたにも関わらず、キャスターのマスターのリアクションは、一万人が犠牲になったと聞いた時よりも小さいものだった。

    「イヤ、ヤバイってのは分かってるんですよっ!?……ただ、ちょっと規模がデカ過ぎて逆に実感湧かないってゆーか…。」

    「あー…。まぁ、確かに…。」

    「…それに、アーチャーのマスターの人を説得さえ出来れば、何とかなるんですよね!?魔術師の家に縛られ、苦しみ続けてきた少女…!そんな彼女を救うのは、ごく普通な一般人の少年…!くぅ〜っ…!!自分っ、こーゆー王道なボーイミーツガールが一番刺さるんすよぉーっ!!!!」

    「ぼ、ぼーいみーつがーる…?」

    「この手の展開だと、やっぱヒロインの父親が最大の壁として立ちはだかるのが─────」

    「ほぉら、マスター。いつまでもおじゃましてたら迷惑だし、僕等ももう帰ろうねぇ。」

    熱烈に語り続けるキャスターのマスターは、キャスターに横から押されながら帰って行った。

  • 80二次元好きの匿名さん25/02/24(月) 23:46:27

    保守

  • 81二次元好きの匿名さん25/02/25(火) 04:42:24

    保守

  • 82二次元好きの匿名さん25/02/25(火) 09:41:00

    術マスターのメンタルリセットが捗り過ぎて強くなってるの草

  • 83二次元好きの匿名さん25/02/25(火) 19:04:46

    他鯖のマテリアル見たくなってくる

  • 84>>125/02/25(火) 20:46:23

    ───あんなに騒がしかったのに、あっという間に静かになっちゃったね。

    ん?どうしたのセイバー?……あの子に、どうやって会うのかって?

    …今日の夜、街外れにある公園へ行ってくる。そこが、いつもあの子と会っていた場所なんだ。

    正直、あの子が来てくれるかは賭けなんだけど…。俺とあの子の繋がりって、それくらいしか無くってさ…。

    ……説得、上手くいくかなぁ…?

    あぁ…、くそ…。みんなの前であんな大口叩いておきながら…、ホントはすっごく不安なんだ…。

    もしも、あの子を説得出来なかったら……。もしも、あの子を助けられなかったら……。

    ……………え?マスターなら大丈夫?必ず、あの子を助けられる?

    ……フフッ。セイバーには、勇気をもらいっぱなしだなぁ…。流石は、友情と勇気だけで星座にまでなったカニだ。

    セイバー、俺、絶対にあの子を説得してみせるよ。

    ─────絶対に、あの子を助けてみせる。

  • 85二次元好きの匿名さん25/02/26(水) 03:08:26

    そこそこ戦えてここまで人格者のカニちゃん、普通にアタリ鯖では?

  • 86二次元好きの匿名さん25/02/26(水) 11:52:17

    ステータスはド平均なだけで弱いわけじゃないしね

  • 87二次元好きの匿名さん25/02/26(水) 20:31:29

    何より相性がいい!
    相性が良ければ大体ハッピーエンドに持っていけるし
    相性が悪ければどんなに気持ちが強くてもバッドエンドなんだ
    あとは剣マスと弓マスの相性だけ…

  • 88>>125/02/26(水) 20:38:00

    〜幕間の物語 アサシン陣営『自由死す時』〜

    ─────セイバーのマスターの家からの帰り道にて。

    「ありがとうございます、マスター。」

    突然、アサシンがそんな事を言ってきた。

    「……急に何だ?」

    「一昨日にあった一度目の会議にて、マスターは小生を『囮として皆に貸し出す』と仰ってくださいました。」

    「あぁ、確かに言ったな。だが、それがどうした?恨み言こそ言われても、礼なんぞ言われる様な内容じゃないと思うが?」

    「マスターは、小生の『もう一つの宝具』の存在を知っていた上で、そう言ってくださった。」

    セイバー陣営と教会に行った日、教会から自宅へ帰った後の事(二代目スレ・197レス目参照)。
    僕は確かに、コイツの第二宝具について聞いていた。

    「……お前が、相手の事を『国家に仇なす国賊である』と心の底から確信出来た時に限り、第一宝具を無効化した上で、その相手を『必ず』殺す事が出来る。だったか?」

    「はい。小生が謝罪の為に板垣退助殿の下へ訪れた際、板垣殿が『もしもこの先、私が国家に対し不忠をするような事があれば、今度こそ私をナイフで刺し殺してください』と仰った事が由来の宝具。……誰彼構わず『国賊だ』と思い込めば、マスターの敵を片っ端から殺して回ることすら可能とします。」

    確かに、本当にそんな事が出来れば、それなりのリスクはあれど、大抵の聖杯戦争では勝利する事も、それこそヘラクレスを倒すことすら夢ではないかもしれない。

    「……だが、そんな思い込みが出来るのは、理性の少ないバーサーカーの時のみで、アサシンとして召喚された今回では不可能、という話だっただろう?いくら強力だろうが、使えなければ無いのと同じだ。お前が囮程度にしか使えん役立たずサーヴァントである事に変わりは─────」

    「マスターには『コレ』があるではないですか。」

    そう言うとアサシンは、俺の、令呪が刻まれている方の手を握った。

  • 89>>125/02/26(水) 23:18:39

    「令呪とやらを用いて『自分以外のサーヴァント達を国賊だと思い込め』と命じれば良いではないですか。」

    …何を言っているんだ、コイツは。

    「…いくら令呪が絶対命令権と言えど、そんな思考改竄めいた事が出来るとは───」

    「一つでは駄目でも、二つ、三つ用いれば、大抵の事は出来てしまうのでは?そうでもなければ、絶対命令権、などと呼ばれるとは思えませぬ。」

    …生前は教職だっただけあり、無駄に察しの良いヤツだ。
    正直、アサシンの言っている事を完全否定は出来ない。
    一画では無理でも、二画、三画使えば、思考を塗り替える事も可能かもしれない。

    「だが、それはあくまで仮定だ。あの会議の時点では、貴重な令呪をそんな賭けに使う訳には───」

    「あの会議にてマスターは『聖杯を諦めている』と仰っていました。本当に聖杯を諦めていたのなら、令呪に対しても何の未練も無かった筈。にも関わらず、令呪の使用を渋り、小生を囮役として他のマスター方に貸し出すという、聖杯への道を完全に断ち切る行為へと踏み切った。聖杯を諦めるくらいであれば、可能性に賭けて、令呪を用いて小生に第二宝具を使わせるという択もあったのでは?」

    「…それは、単なる僕の判断ミスだった。ただ、それだけだ。それに、これはあくまで結果論ではあるが、最後の一組まで勝ち抜いたところで聖杯が使えないと分かったんだ。もしも、あの時点でその策を取っていたならば、本来協力するべき他陣営を敵に回していたかもしれん。」

    「では、質問を変えさせてください。何故、アーチャー陣営が全員にとって共通の敵と分かった時点で、小生の第二宝具の事を同盟の方々に明かさなかったのですか?あの状況なら、もう隠しておく必要も無かったですし、小生の宝具でアーチャーを倒すことでアーチャーのマスターを無力化出来る可能性を示せたのでは?」

    「……それは、完全にセイバーのマスターがアーチャーのマスターを説得する流れになっていて、言うタイミングを逃したんだ…!というか、さっきから何なんだお前はっ!?次から次へと揚げ足を取りおってからにっ!!言いたい事があるのなら、こんなネチネチとした言い方でなく、ハッキリと結論を言え結論をっ!!」

    「ではハッキリと言います!───マスターはずっと、小生の事を、思いやって下さっていますよね。」

    ………本当に、何を言っているんだ、コイツは。

  • 90二次元好きの匿名さん25/02/27(木) 08:49:02

    保守る

  • 91二次元好きの匿名25/02/27(木) 08:51:30

    保守った

  • 92二次元好きの匿名さん25/02/27(木) 17:13:16

    日本を丸ごと犠牲にしようとしてるから弓陣営は思い込むまでもなく国賊で通るんだよな

  • 93>>125/02/27(木) 18:51:16

    「僕が、お前を、思い遣った…?寝言は寝て言え。僕は自分の研究の為に、お前を捨て駒にしようとしたんだぞ?その何処に思い遣りがあると言うんだ。」

    「他者を国賊だと思い込み、刃を向ける…。それは、板垣殿を国賊だと決めつけて凶行に走った過ちを、再び繰り返す事だと…。板垣殿からの頼みを、無下にする事だと…。それ等が、小生にとって、死を超える苦しみになると…。そう、思ってくださったのでしょう?」

    「違う。」

    「そんな事をさせるくらいなら、いっそ捨て駒として、宝具を使わぬままに死なせた方が、小生の為だと…。だから、頑なに宝具を使わせようとしなかった。」

    「……違う。」

    「セイバーのマスター殿の提案に同調したのも、アーチャーのマスターを殺すことが決定すれば、小生が宝具を使わざるをえなくなると─────」

    「違うと言っているだろうっ!!!!!」

    「わっ…!?」

    アサシンの事を力任せに突き飛ばす。

    「……何もかもが見当違いだ。僕にとって、お前はただのサーヴァント。ただの使い魔。ただの道具だ。僕は魔術師だぞ?魔術師である僕が、道具相手に感情移入などする訳が無い。…勝手に僕を善人に仕立て上げようとするな。」

    あぁ、そうだ、僕は魔術師だ。
    周囲の全てを利用する、冷酷で、冷徹な、情の欠片も無い魔術師だ。
    ─────そうでなければ、僕の悲願は、根源への到達は、絶対に叶わない。

  • 94>>125/02/27(木) 19:11:32

    『お前の代で根源に辿り着くなど、出来る訳が無いだろう。』

    分かってる。

    『そんな無謀な事は諦めて、後の世代へと悲願を託しなさい。』

    そんな事、僕が一番、分かってる。
    それでも、諦められないから、こうして必死に目指しているんだろうが。
    次へと託す?子孫が成就させる?それに何の意味があると言うんだ。
    僕が、僕自身が、根源へと辿り着けなければ、何の意味も無いじゃないか。

    『諦めろ。』

    煩い。

    『諦めろ。諦めろ。諦めろ』

    煩い、煩い、煩いっ!!

    『諦めろ。諦めろ。諦めろ。諦めろ。諦めろ。』

    煩い煩い煩い煩い煩い煩い煩い煩い煩い煩いっ!!!!!!!!!!
    どいつもこいつもどいつもこいつも頭ごなしに僕を否定しやがってっ!!!!!!!!!!
    一人ぐらい、たった一人ぐらい、僕の夢を応援してくれたって─────





    『─────マスターならば、行けますとも!!マスターは、こんなにも魔術に励んでおられる!!この頑張りは、必ず報われる筈です!!!!』

  • 95>>125/02/27(木) 19:41:26

    アサシンを召喚し、共に暮らし始めて数日が経った頃。
    自分の願いを、アサシンに対して明かした。
    何の理由も無い、ただ、何となくだった。
    それを聞いたアサシンは、根源が何なのかすら大して理解していない癖に、僕の願いは叶うと言った。
    子供の『大人になったらヒーローになれるか?』という問いに対して、親が『きっとなれる』と答えるような、無責任で、根拠も確証も何も無い言葉だった。

    ─────だけど、それが、僕の一番欲していた言葉だったのかもしれない。

    「……早く帰るぞ、アサシン。日が暮れれば、アーチャー陣営に襲われかねん。」

    「……あの、マスター…。」

    「…………今日の晩飯は何だ?」

    「さ、秋刀魚の塩焼きを作る予定です…!」

    「…………大根おろし、ちゃんとつけろよ。」

    「っ…!はっ、はいっ!!沢山つけさせて頂きますっ!!!!」

    「いや、沢山は要らん。」

    ……だが、僕はコイツに絆された訳じゃない。
    そんな事は、有り得ない。

    ……………絶対に、断じて、有り得ないっ!!

    〜幕間の物語 アサシン陣営『自由死す時』 終〜

  • 96二次元好きの匿名さん25/02/28(金) 05:40:45

    ははぁん、ツンデレ?

  • 97二次元好きの匿名さん25/02/28(金) 15:05:20

    保守る

  • 98二次元好きの匿名さん25/02/28(金) 22:13:28

    いい話だなー
    さりげなくサーヴァントに飯を作らせるなwwww

  • 99二次元好きの匿名さん25/02/28(金) 22:43:06

    アサシン陣営も最後まで生き残ってほしい

  • 100>>125/02/28(金) 23:12:02

    アサシン・相原尚褧のプロフィール

    x.gd
  • 101二次元好きの匿名さん25/02/28(金) 23:39:54

    マジでこれ弓マス父が第二宝具の対象になりえるんじゃ…

  • 102二次元好きの匿名さん25/03/01(土) 00:51:58

    >>101

    今のところ出てる情報だとコイツに第二宝具使うなら令呪いらないのでは?って感じだしなぁ

    板垣殿も黙って首を横に振るレベル

  • 103二次元好きの匿名さん25/03/01(土) 08:05:19

    槍弓狂以外は相性召喚だったのか
    剣陣営は勇気、殺陣営は考えなし、術陣営はうっかりが共通点な感じ
    騎陣営はちょっとわかりにくいけど考えすぎて出遅れるが共通点?

  • 104二次元好きの匿名さん25/03/01(土) 09:34:11

    少なくともマスターたちは全員生き残って欲しいけどどうだろう

  • 105二次元好きの匿名さん25/03/01(土) 16:56:36

    今の所弓父親以外悪いやつがいない

  • 106>>125/03/01(土) 19:16:03

    〜幕間の物語 騎狂陣営『双子の願いと二対の翼』〜

    街の一角にある、ごく平凡なホテル。
    その一室が、私達騎狂陣営の魔術工房だ。

    セイバーのマスターの家を後にした私達は、魔術工房へと帰ってきた。

    「わーいっ!!たっだいまーっ!!」

    部屋の中へ入った途端、バーサーカーが勢い良くベッドへダイブする。

    「汚い身体でアタシのベッドに乗るなーっ!!!!!」

    「ぐぇーっ!?!?」

    そんなバーサーカーに対し、彼のマスターである私の妹がフライングクロスチョップを喰らわせた。

    「何回っ!!言えばっ!!分かんのよっ!?アンタはっ!!」

    「ちょっ!?待っ!!みぞおちはっ!!みぞおちを執拗に殴るのは止めてっ!!」

    「あー、妹君…。少し落ち着いてくれ…。」

    馬乗りされて一方的に殴られ続けるバーサーカーを見兼ねて、ライダーが妹を止めに入る。
    これが、私達の日常風景。
    とても平穏とは言い難いけれど…。

    ……それでも、私は、この少し騒がしい日常が好きだ。

  • 107二次元好きの匿名さん25/03/01(土) 22:51:13

    今のところヘラクレス倒せる未来が見えないけどどうするんだろう

  • 108二次元好きの匿名さん25/03/01(土) 23:22:16

    >>107

    イカロスの宝具がAランク以上の可能性もあるから……

  • 109二次元好きの匿名さん25/03/02(日) 08:28:48

    保守

  • 110二次元好きの匿名さん25/03/02(日) 16:26:33

    保守

  • 111二次元好きの匿名さん25/03/02(日) 16:27:21

    ほしゅ

  • 112二次元好きの匿名さん25/03/02(日) 19:44:11

    猛烈直進ボケ&暴力ツッコミに保護者と静かキャラが加わってバランスがいいフォーマンセルだ
    妹君の頭の血管が切れそうなことを除けばね

  • 113二次元好きの匿名さん25/03/02(日) 21:49:47

    >>108

    それだけで倒せるかは微妙な気がするしやっぱデーモンコアで何とか…

  • 114>>125/03/02(日) 21:50:11

    産まれてから19年間、難しい魔術の鍛錬と、両親からの厳しい躾に耐え凌ぐ毎日だった。
    一秒でも気を抜けば、一工程でも間違えれば、痛くて辛い制裁が待っていた。
    そんな中、姉妹二人、互いの存在だけを頼りに、支え合って生きてきた。 

    ………いや、嘘だ。

    本当は、私が妹に頼ってばかりだった。
    私の何倍も強いあの子に、頼って、支えられて、守られて。
    私が妹にしてあげられた事なんて、一つも無かった。

    『───大丈夫。お姉ちゃんは、アタシが守るから。』

    12歳の頃、私にそう言った妹の顔は既に少女のソレではなく、魔術師の顔だった。
    ……私が、そうさせた。
    私が、私の弱さが、彼女に、冷徹な魔術師に成る事を、そう在り続ける事を強いた。

    ─────けれど、今は。

    「グエーッ!!!!!ギブギブギブッ…!!首っ…、首絞めは止めてっ…!!」

    「アハハハハッ!!!!!サーヴァントは呼吸無しでどれだけ耐えられるのかしらね〜っ!!!!!」

    あの子が、心から笑えている。
    ……なんだか、ちょっぴりだけ、凶悪さが否めないけれど…。

    ─────あの子が、魔術師ではなく、ただの女の子で居られている。

  • 115二次元好きの匿名さん25/03/03(月) 06:40:30

    保守

  • 116二次元好きの匿名さん25/03/03(月) 12:14:23

    保守

  • 117>>125/03/03(月) 19:42:43

    「こっ、こうなったらっ…!!逃げろーっ!!!!!」

    耐えかねたバーサーカーは、妹を振り払って部屋の外へと逃げ出す。

    「あっ、コラッ!!逃げるな墜落馬鹿っ!!!!!」

    妹も、そんなバーサーカーを追って出ていってしまい、部屋の中には私とライダーの二人だけが取り残された。

    「全く…。あの主従の仲はいつまで経っても改善されんな…。」

    「………フフッ…。」

    「ん?マスター?」

    「あ、いや、ごめんなさい…。あの子がすっごく元気だから、嬉しくって…。」

    「元気…。まぁ、元気ではあるが…。少し元気過ぎではないかね…?」

    そう言って、苦笑を零すライダー。

    「……元気過ぎるくらいが良いの。あの子には、今までずっと我慢させ続けちゃっていたから…。その分、まとめて元気を出して欲しいんだ。」

    だって。
    あの子が、あんなに怒ってるのも、あんなに笑ってるのも、あんなに叫んでるのも。
    産まれて初めてなんだもの。

  • 118二次元好きの匿名さん25/03/03(月) 23:20:41

    マジでいい奴しかいない聖杯戦争
    頼むから皆で幸せになってくれ…

  • 119二次元好きの匿名さん25/03/03(月) 23:38:13

    保守

  • 120二次元好きの匿名さん25/03/03(月) 23:45:48

    保守

  • 121二次元好きの匿名さん25/03/04(火) 06:16:24

    保守

  • 122二次元好きの匿名さん25/03/04(火) 13:40:25

    保守

  • 123二次元好きの匿名さん25/03/04(火) 15:42:02

    どうかみんなでおてて繋いでのハッピーエンドを!

  • 124>>125/03/04(火) 20:34:14

    「これも全部、ライダーとバーサーカーが私達の下へ来てくれたお陰。二人が居たからあの子は………私達は、笑顔になれたの。」

    「…そうかい?こんなハズレサーヴァント二騎が何かの役に立ったというのなら、喜ばしい限りだよ。」

    「そんな風に言わないで。二人は、私達に笑顔を届けてくれた─────幸せの青い鳥なんだから。」

    「ブハッ…!!」

    私がそう言うと、ライダーが思い切り吹き出した。

    「ご、ごめんなさい…!いくら二人が空を飛ぶことに関する英霊だからって、この例えは流石に可笑しいよね…!」

    「ハハハッ…!いいや、こちらこそすまないっ…!いやはや、青い鳥と来たか…!飛び立てば死す蝋の鳥と、飛び立つことすら出来ぬ模型の鳥。そんな出来損ないの二羽が、その名を貰うというのは、かの童話の作者殿に怒られてしまいそうだが…。」

    そう語りながら、ライダーは一羽のカラス型飛行器を懐から取り出し、部屋の中をくるくると飛び回らせた後、私の手の平の上へととまらせた。

    「…貴女達二人に笑顔を届ける為なれば。我等二羽、夢の中まで探しに来ずとも、こちらから馳せ参じよう。」

    「……フフッ…!」

    今度は、思わずこちらが吹き出してしまった。

    「む…。少しキザ過ぎたかな…?」

    「ううん、すっごく素敵!」

    すると彼は、恥ずかしそうに頬を掻いていた。

  • 125二次元好きの匿名さん25/03/04(火) 20:54:06

    幸せの青い鳥かぁ

  • 126二次元好きの匿名さん25/03/04(火) 20:57:17

    妹さんと相性は滅茶苦茶いいんだろうな、このバカ……もといバーサーカー
    イイ感じに息が抜ける存在って大事なんだなってつくづく感じる
    妹さん自身はなんかこう、ずっとぎゃーすかしてそうだが……

  • 127二次元好きの匿名さん25/03/05(水) 06:38:37

    保守

  • 128二次元好きの匿名さん25/03/05(水) 07:19:40

    召喚された鯖みんなマスターのメンタルもケアしてくれる良い奴らばかりだからアチャクレスもマスターのことを考えてくれるいい奴らだったらいいなあ

  • 129二次元好きの匿名さん25/03/05(水) 11:42:37

    仕込みされてない限り大丈夫だと思いたい

  • 130二次元好きの匿名さん25/03/05(水) 19:39:13

    保守

  • 131>>125/03/05(水) 21:31:29

    ─────逃げ出したバーサーカーを追っていたら、アタシはホテルの屋上にまで来てしまっていた。
    ただでさえ冷たい外気が、ここだと一際冷えて感じられる。

    「寒っ…!!アンタねぇ…!!どこまで逃げれば気が済むのよっ!?」

    「………。」

    バーサーカーは何も応えず、フェンスから身を乗り出して、眼下の街並みを見下ろしている。
    その表情からは、隠し切れない高揚感を感じられた。

    「…アンタ、よくそのままで居られるわね。あんな死に方したら、普通は恐怖症でしょ。」

    「……まぁ、コレは僕っていう英霊の本能みたいなモンだからね。今回はバーサーカーだから特に顕著だけど、例えライダーでも根っこの部分は変わらないんじゃないかな?そういう風に刻まれちゃってるんだよ。」

    「馬鹿は死んでも治らない、ってコトか…。」

    「否定しないけど、関係無くない?」

    「馬鹿と煙は〜って、聖杯からの知識で知らないの?」

    アタシがそう言うと、聖杯に問い合わせでもしているのか、バーサーカーは2、3秒程虚空を見つめる。

    「……あぁ、そういう事か〜!日本の人って面白い言い回しするね!…成る程。なら僕は、世界一の馬鹿と言っても過言じゃないかも。」

    「超過言よ。地球の青さも知らない癖に、人類史舐めんな。」

    「じゃ、今から知ってくるから宝具使わせて。」

    「駄目。」

  • 132二次元好きの匿名さん25/03/05(水) 22:08:24

    別れの時はどうなるんだろうなぁ
    なんだか笑いそうな
    泣きそうな
    でも絶対後悔しない別れになりそう

  • 133二次元好きの匿名さん25/03/06(木) 06:06:45

    善良で相性がいいコンビしかいねぇ……

  • 134二次元好きの匿名さん25/03/06(木) 14:08:53

    保守

  • 135>>125/03/06(木) 19:27:47

    宝具の使用許可を断られ、バーサーカーはわざとらしく頬を膨らませた。

    「え〜。良いじゃん、ケチ。もう終わったようなもんでしょ?」

    「まだ確定じゃない。失敗時を想定して、アンタは残しときたいの。」

    「残して何に使うのさ?」

    「神風。」

    これまた聖杯から貰えてない知識だったのか、バーサーカーは暫く虚空を見つめた後。

    「……日本の人、怖〜…。」

    顔を青ざめ、そう呟いた。

    「で、どっち狙い?」

    「一択よ。アーチャーは撃ち落とされんのがオチだし。」

    「ソレ、どっちにしろじゃない?」

    「ランサー陣営デコイにすりゃワンチャン。」

    「陣営って…、マスターまで使う気?」

    「そんくらいの覚悟はあるでしょ。多分。」

    「うわぁ…、やっぱり魔術師だ…。」

  • 136>>125/03/06(木) 20:15:12

    ……ここまでの会話で、違和感がある。

    「…アンタ、こんなに話通じたっけ?」

    ホテルの屋上に来てからというもの、バーサーカーとの会話がやけにスムーズに進むのだ。
    普段なら、一言目からこちらの神経を逆撫でする様な事を言ってきて会話自体成立しない。
    それに、アタシは気が緩むと会話の部分部分を端折り過ぎてしまう癖があるのだが、それにも平然と対応してきた。
    とても狂戦士と話しているとは思えない。

    「あぁ、場所が場所だからね。」

    そう言いながら、バーサーカーは再び街並みに目をやる。

    「ホラ、僕の狂化って空飛ぶ事への執着特化じゃん?だから、高所に居る間は狂化が少し治まるんだよ。」

    空を飛ぶのと高所に居るのとでは全然違うだろう、と思ったが、割と何でもアリなサーヴァント相手にとやかく言っても仕方無いので、ツッコまないでおく。

    「ふーん。じゃ、今が素って訳?」

    「そゆこと。……はぁ…。召喚されたのがココだったら、僕の願いは叶ってたかもしれないのになぁ…。」

    「アンタの願い…って、飛ぶ事じゃないの?」

    「違うよ?僕の聖杯への願いは、パパを現界させて、今度こそ溶けたりしない完璧な翼を作ってもらう事。」

    …あぁ、成る程。
    召喚直後、トチ狂ったバーサーカーが宝具を使おうと暴れ回って、触媒であるイカロスの翼の破片を踏み壊さなければ、姉さんが彼の父親であるダイダロスを喚べる筈だったのだ。
    もしも高所で召喚されていれば、ある程度狂化の抑えられた状態で現界し、触媒を壊す事もなく、そのままダイダロスも召喚されていた。
    バーサーカー─────イカロスの願いは、聖杯に頼らずとも叶えてもらえたかもしれなかったのだ。

  • 137二次元好きの匿名さん25/03/06(木) 20:15:13

    デーモンコアだの国賊刺しだの蟹だの
    ギリギリヘラクレスに対抗できそうな感じはするんだが一歩足りない感じ
    できれば全員生存してほしいんだけど……

  • 138二次元好きの匿名さん25/03/06(木) 20:52:17

    このバーサーカーがメテオストライク打ち込む未来が見えた

  • 139二次元好きの匿名さん25/03/07(金) 04:20:03

    無謀者の象徴みたいなイカロスだけど、ダイダロスの息子だから頭悪いわけないんだよな

  • 140二次元好きの匿名さん25/03/07(金) 14:12:08

    つまりドローンかなんかに括り付けて飛ばせば常に冷静になる……?

  • 141>>125/03/07(金) 20:34:13

    「にしたって、回りくどい願い方するのね。」

    「だって、じゃなきゃ意味が無いもの。僕、この翼でも充分満足だし。」

    「は?じゃあ何が───」

    「パパ、絶対後悔してるだろうから。」

    「……あぁ、願いはソッチか。」

    バーサーカーの願いは、完璧な翼を手にする事、ではなく。
    自分の作った翼で息子が死んでしまった、ダイダロスの無念を晴らす事なのだ。

    「聖杯手に入れてまで叶えたい願いがソレとか、大した親孝行者ね。」

    「まーね。僕、パパ大好きだし。マスターだって、お姉ちゃんの為ならそんくらいするでしょ?」

    「当ったり前でしょ。私、お姉ちゃん大好きだし。」

    魔術で埋め尽くされた今までの人生の中で、嬉しさ・楽しさという感情を伴った記憶には、どれも姉の姿があった。
    姉が褒めてくれた時、姉が子守唄を歌ってくれた時、姉が親の目を盗んで花冠を作ってくれた時。
    自分が一番辛いというのに、姉は、いつだってアタシの事ばかり想ってくれていた。
    それに少しでも報いたくて、姉を魔術の世界から解放したくて、聖杯戦争に身を投じた。
    けれど、聖杯はアタシの求めた様な代物ではなく、アタシの願いは結局叶わず…。

    「……あーあ。これから、どうしよっかな。」

  • 142二次元好きの匿名さん25/03/07(金) 22:57:42
  • 143二次元好きの匿名さん25/03/07(金) 23:10:53

    さて、どうなるんだろうね、
    この聖杯戦争は

  • 144二次元好きの匿名さん25/03/08(土) 07:19:17

    >>140

    想像したら草

  • 145二次元好きの匿名さん25/03/08(土) 16:21:48

    保守

  • 146>>125/03/08(土) 20:19:21

    聖杯戦争が終われば、アタシ達姉妹は、家に帰るしかない。
    もしも聖杯を手に入れられなかった事を知れば、両親は事情も聞かず、アタシ達に手酷い制裁を加えるだろう。
    アタシはともかく、お姉ちゃんがそれに耐えられるか分からない。
    平然なフリをしてはいるが、お姉ちゃんの精神はとっくに限界を迎えている。
    何かの拍子で、自ら命を絶つことだって有り得るだろう。

    「ハァ…。お先真っ暗だわ、アタシ達…。」

    「大丈夫でしょ、マスター達なら。」

    アタシがこんなにも悩んでいると言うのに、このバーサーカーときたら。

    「アンタねぇ…!何の根拠も無く、そんな事言ってんじゃないわよっ!!コッチは真剣に悩んで─────」

    「だって、ウチのパパも二回……いや、僕が死んだ後、カミーコスでも一回ヤバい目に遭ってたんだっけ…?とにかく、そんだけ何度も危機に陥ったってのに、のらりくらりと生きおおせたんだからさ。マスター達もイケるって!いざとなったら、僕達みたいに蝋の翼で飛んで逃げちゃいなよ!」

    「いやソレ、アンタの死因じゃ─────いや、待った。…ソレ、案外悪くないわね!聖杯戦争終わったら、お姉ちゃんと二人で、両親の目の届かないくらい遠くまで高飛びしちゃおうか!取り敢えず、日本の最北端か最南端まで!お姉ちゃんは北海道と沖縄、どっちが良いって言うかしらね?」

    お姉ちゃんと一緒なら、何処へだって行ける筈、何処までだって飛べる筈。
    勇気一つ───いや、二人分だから、勇気二つを友にして。

    「おっと。飛んで逃げるなら、太陽に近付き過ぎない様にね?」

    そう言ってギリシャの翼人は、ケラケラと笑った。

  • 147二次元好きの匿名さん25/03/08(土) 22:49:44

    なんか好きだ このコンビ

オススメ

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