【トレウマ・SS】大きなおっぱいに包まれるのは男の夢という意見がある——

  • 1全4レス(予定)25/02/15(土) 19:34:47

    「ひゃあっ!?」

    その人に聞きたい——

    「あうっ」

    ———あなたは結構な勢いで倒れ込む、女性・ウマ娘としては大柄な体重数十Kgの子と舗装された歩道とでサンドイッチされたことがありますか?

    「痛てて……はわっ!?大丈夫ですか、トレーナーさん!?」

    今の状況を都合よく切り取れば確かに『美人で可愛らしい教え子の豊かな胸に包まれ、押し倒されている』というある種男にとって……もしかしたら性別問わない人々の願望が形となった、理想的なシチュエーションかもしれない。

    だが考えて欲しい。元々人間より身体能力に優れたウマ娘の中でも、特に頑強なメイショウドトウ。細かな数値はプライバシーに関わるため言及しないが、まあ体重50Kgということにしよう。パワフルで充分な硬さを持つ50Kgの質量物が、不意の転倒という勢いの加減のしようがない状況で倒れ込んでくるのだ。しかも地面は舗装されている。もちろん下敷きとされる身としてはメチャクチャ痛い。大丈夫じゃない。

    まあ自分の怪我とか痛みはぶっちゃけどうでもいい。彼女を抱き止めて、クッション代わりになることを優先する。なので、余計に痛い。

    「こっちは大丈夫。それより、ドトウはどう?怪我とかしてない?」

    とはいえそんなことを馬鹿正直に言っても彼女を傷つけることにしかならない。それだけは絶対に避けなければいけない。……彼女のためとは言っても、彼女の底抜けな善良さにつけこんでウソをついている訳だから、少しだけ心も痛む。

    このまま彼女の下敷きでいる訳にもいかない。またドトウがドジをしたりして転ばないように彼女を支えながら起き上がる。

    舗装路だし、間に自分がいたのだから大丈夫。とは思うが、一応彼女の服を払う。明るい色の服装は土汚れとかが目立つ。ちょっとでも彼女が今日を楽しめるように、出来ることはしてあげたい。

    「綺麗になった……と、言いたいけど前とか、スカートとかは、自分でやってね」 

    そこら辺はまさか往来で自分が触る訳にはいかない。下心の有る無しなど、自分と彼女には分かってもハタから見れば知れたものじゃない。

  • 2全4レス(予定)25/02/15(土) 19:35:12

    「すいません……すいませぇん……」
    「いいんだよ、謝らなくたって。見ての通りピンピンしてるんだからさ」

    安心させるためにまた嘘をつく。最近は慣れてきたからか、彼女を庇いながらでも多少の受け身を取れるようにはなった。だけど、それでも本当のことをいうと、腰のあたりが微妙に痛い。

    彼女は申し訳なさそうに何度も謝っている。それは自分の嘘や誤魔化しが下手だからではない。彼女の心根が善良すぎるからだ。相手が大丈夫と言ってるなら……で流さない、流せない。それはいいところなのだけど……

    「うぅ……せっかくの楽しい日なのに、私いつもドジをしちゃって……トレーナーさんを酷い目に遭わせてしまって……」

    少々気に病み過ぎるのだ。確かにドトウのドジに巻き込まれて押し倒されたり、自分まで一緒にこけたり、激辛料理で彼岸を見たりはよくある。だが、そんなこと自分は気にしてはいない。第一『いつも』とは言うが、せいぜい6:4でかろうじて多いくらいだ。そんなことより、彼女が心の底から楽しめないことの方が自分としては辛い。

    「……知ってるかい、ドトウ」

    安心させるようにドトウを抱きしめて、頭を撫でてあげる。不安や悲しみから垂れ下がっていた彼女の耳が、ぴょこりと上がった。……それが鼻先をかすめて少しむず痒かったが、格好がつかないから気合いで我慢する。

    「痛みを伴う記憶ってのは、忘れないものなんだ」

    押し倒さて潰れるかと思ったあの日、慰めるために買ったクレープを食べる彼女の笑顔。

    玉突き事故のように転んで何年かぶりに青痣を作ったあの日、気分転換に寄ったカラオケで演歌を歌う彼女の楽しそうな顔。

    『ここの店の麻婆豆腐ってあんまり辛くないんですよねぇ』というから試しに頼んで死に目をみたあの日、隣で店一番の辛さを誇る料理を美味しそうに頬張っていた顔。

    その全てを自分は覚えている。その全てが何にも代え難い大切な思い出。……もちろん、彼女と一緒にいる時間全てがそうなのだが、今それを言ってもしようがない。

    ともかく痛い目を見ようが、ドトウと一緒にいるならばそれでいい。それで自分は充分に楽しくて、自分には過ぎるくらいに幸せなのだ。

    「だから、こんな些細な事気にしなくていい。君が笑ってくれたら、それが一番なんだ」
    抱きしめる力をちょっとだけ強める。この気持ちが分かってほしくて。

  • 3全4レス(予定)25/02/15(土) 19:35:38

    「あうぅ……そのぅ……えっと……」
    「分かってくれたかな?」

    力を緩めて、腕の中のドトウを真っ直ぐに見つめる。吸い込まれそうな、宝石を嵌め込んだような目にはいつもの色だけではない。困惑とか恥ずかしさとかの色が同居していた。頬は朱に染まっている。

    上手く伝わらないかったのだろうか?それなら、せめて彼女が安心できるまで抱きしめよう。そこまで考えて気づく。彼女の反応、その理由に。

    そういえば、ここは天下の往来だった。

    「ああ……ごめんね、ドトウ。つい」

    彼女の性格上、こんなことをされて平静で居られるわけがない。慌てて離れる。……彼女との付き合いは長い。それを言い訳にしてはいけないのだけど、つい軽率なことをしてしまう。

    「ああっ、いいんです。いいんですぅ、トレーナーさぁん……」

    ドトウがわたわたしながらそう言ってくれた。くれたが、そんな彼女の優しさに甘えてばかりじゃいけない。反省しないと。

    そう自戒していると、目をそらしながらもドトウが

    「……ありがとうございますぅ」

    そういって嬉しそうに微笑んだ。……やはりドトウは笑顔が一番可愛らしい。気を取り直して、手を差し出す。

  • 4全4レス(予定)25/02/15(土) 19:36:00

    「繋ぐ?」
    「こ、転んじゃうかも知れませんよ?」
    「それでも構わないよ。君さえ怪我しなきゃ、ね」

    恐る恐るドトウが手を伸ばす。やっぱり無理となればそれはそれ。こちらから手を取りはしない。彼女はそれでも喜んでくれるかもしれないが、こういうのは彼女の意志を尊重すべきだろう。

    しばらく逡巡していたようだが、意を決したようにドトウがこちらの手を握る。同世代のライバルに比べて体格に優れていた彼女の手は相応に大きいが、自分の手よりは少し小さい。彼女が痛い思いをしない程度にしっかりと握る。転べば道連れとなるくらいには、しっかりと。

    少しばかり予定は狂ってしまったが、まあいい。大切なのは彼女が笑っていること。彼女が楽しめること。そうであれば自分も笑えるし、楽しい。

    「それじゃ、行こうか」

    ドトウがウキウキとした声音で、元気よく「はい」と応えた。さて……

    ……家に帰った時、彼女にバレないよう腰に湿布を貼る方法、考えなきゃ。

  • 5おわり25/02/15(土) 19:36:46
  • 6二次元好きの匿名さん25/02/15(土) 19:37:13

    エエヤン……

  • 7二次元好きの匿名さん25/02/15(土) 19:41:45

    まあとんでもない大質量物が二つもあるわけだしタダじゃ済まないわな 男としてこれ以上ない最高の死因だとは思うが

  • 8二次元好きの匿名さん25/02/15(土) 19:43:55

    自分の怪我よりもドトウの笑顔というその姿勢見事やな

  • 9二次元好きの匿名さん25/02/15(土) 19:50:28

    >>往来で自分が触る訳にはいかない


    >>往来で自分が触る訳にはいかない


    >>往来で


    つまり人の目さえなければ他者から下心を疑われるようなことをする(のも許される仲)ってコト!?

  • 10二次元好きの匿名さん25/02/15(土) 19:51:09

    管理人ちゃんは行数制限を撤廃とまでは言わないが緩和しろ

  • 11二次元好きの匿名さん25/02/15(土) 19:55:37

    何度怪我しても死に目を見てもそれでも愛し続けるなんて純愛やん

  • 12二次元好きの匿名さん25/02/15(土) 20:05:55

    抱きしめられてショートしてるドットさんてぇてぇ

  • 13二次元好きの匿名さん25/02/15(土) 20:10:34

    家に帰ってからの心配をするあたり最低でも同棲くらいはしとるなこやつら
    このドトトレのタフさを見るに第二ラウンドはお家デートでってなってもドトウが帰るまで耐えるだろうから隠れて湿布を貼る心配する必要もないし

  • 14二次元好きの匿名さん25/02/15(土) 20:12:41

    本性はドSの癖にドトウが不安になってるとこではキチンとフォローして支えることのできる有能

  • 15二次元好きの匿名さん25/02/15(土) 20:15:51

    距離感が、距離感が近い!

  • 16二次元好きの匿名さん25/02/15(土) 20:20:15

    なんだこのあまっあまなドトウとドトトレ…!
    ちょっと所じゃないドジだけどそれを受け止められて、しかも受容の抱擁まで加わるなんて…乙女してるドトウからしか得られない栄養があるんじゃあ!

  • 17二次元好きの匿名さん25/02/15(土) 20:27:09

    なぜドトウ基準の辛くないをセーフと思ってしまったのか

  • 18二次元好きの匿名さん25/02/15(土) 20:30:37

    ちょっと待って?往来でハグを?成人男性とウマ娘が?往来で?
    ……推せる〜〜〜!

  • 19二次元好きの匿名さん25/02/15(土) 20:42:13

    ドトウの柔らかさを堪能する余裕もなくアスファルトに叩きつけられるそれは分かっている

    それでも俺はドトウのおっぱいに押しつぶされたい!

  • 20二次元好きの匿名さん25/02/15(土) 23:19:33

    悲しむドトウを前にすれば冷静な思考とか客観視とかほっぽって慰めようとしてしまう男

  • 21二次元好きの匿名さん25/02/15(土) 23:34:32

    デカめの女の子がより大きな彼氏に抱きしめられる姿からしか得られない栄養はある

  • 22二次元好きの匿名さん25/02/15(土) 23:54:52

    ドットさんの善性に漬け込んで騙す()悪い男()だなトレーナーは

  • 23二次元好きの匿名さん25/02/16(日) 02:07:07

    転ぶ時は一緒に転ぶけどドトウにはなるべく痛い目に遭わせないよう全力を尽くす

    うーんこのスパダリ

スレッドは2/16 12:07頃に落ちます

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