ケイ「はぁ……できましたよ先生。並行世界から先生のお嫁さんを呼び出すスイッチです」

1二次元好きの匿名さん25/02/16(日) 23:45:50

ケイ「まったく……名も無き神々の技術をこんなものの開発に使わせるなんて……」ﾊｧ
"まぁまぁ、そう言わないでよ、ケイちゃん"
ケイ「ケイちゃんって呼ばないでください」

"この年齢になると自分の幸せよりも他人の惚気とかを聞く方が満たされるようになってきちゃうんだ"
"でもそういうのを生徒達に聞くのはちょっとセクハラっぽいし……"
"だから思いついたんだよね"

"――――私のお嫁さん(並行世界)に聞かせてもらえばいいと"
ケイ「あh……馬鹿なんですか？」
"言い換える意味のない発言……"

2二次元好きの匿名さん25/02/16(日) 23:48:10

ケイ「まぁ、作ってしまったものですから今更とやかく言いません。早く使ってみてください」
"え、ここで使ってもいいの？"
ケイ「……仮にも名も無き神々の技術を利用したものですよ？先生一人で使わせる訳にはいきませんので、私のいる場所で使ってください」
"確かにそうだね。ケイちゃんがそう言うなら、ここで使わせてもらおうかな"
"だからケイちゃんと呼ぶのは――――"

"(スイッチを押す)"

ボンッッッ！！！

"(目の前で突如、爆発が起きた！)"

3二次元好きの匿名さん25/02/16(日) 23:48:13

期待

4二次元好きの匿名さん25/02/16(日) 23:48:20

どの世界探しても居ないとかなったら逆に面白い

>>5 >>17

5二次元好きの匿名さん25/02/16(日) 23:48:56

>>4

独身確定やめろ

6二次元好きの匿名さん25/02/16(日) 23:50:42

ていうかケイそういうキャラで売ってくことにしたの？

7二次元好きの匿名さん25/02/16(日) 23:51:03

"ごほっごほっ……ケイ！大丈夫！？"
ケイ「大丈夫です。それにこの爆発は転移減少の副産物で殺傷能力もありません」
"よ、よかった……"
ケイ「それより先生、どうやらスイッチは問題なく作動したようですよ」

「けほっけほっ……」
"！人影が……"

ミカ*「――――こらー！！！！！！」

"！？"
ミカ*「けほっ……もう！部屋の中で爆発物は使っちゃダメって言ったでしょ！パパがケガしたらどうするの！」

"(煙で一瞬気が付かなかったが間違いない)"
"(ミカだ！)"

ミカ*「くっ、やっと煙が……あ、パパ！大丈夫！？」
"(駆け寄ってきたミカを見つめる)"
"(髪は……肩に少し届くくらいに短くなってる。表情には少し幼さが残っているが、纏う雰囲気には落ち着きが感じられる)"
"(間違いなく、大人の女性だ)"

ミカ*「ごめんね……銃火器と爆発物は家の中で使わないように言ってるんだけど、最近授業で扱い方を教わったみたいで……」
"わ、私は大丈夫だよ。突然ごめんね、ミカ"
ミカ*「どうしてパパが謝るの……？」
ミカ*「…………？」

ミカ*「――――んぇっ！？先生なんか若くないっ！？」

ケイ「(こういうタイミングで呼称が変わるタイプですか)」

8二次元好きの匿名さん25/02/16(日) 23:52:35

並行世界とはいえ先生羨ましいぞ

9二次元好きの匿名さん25/02/16(日) 23:54:43

あぁ…並行世界（未来）か。

>>23

10二次元好きの匿名さん25/02/16(日) 23:54:58

"(ミカに事情を説明した)"

ミカ*「先生、さすがにちょっと拗らせすぎじゃない……？」
"ふふふ……既婚者のミカにはわからないかもしれないけど、この年齢まで独身だとそうなってくるんだよ……"
ミカ*「た、大変だね先生……でも先生なら近い将来絶対いい相手が見つかるから……」ﾅﾃﾞﾅﾃﾞ
ケイ「いい相手(自分)ということですか。噂に聞く通り中々の自信家ですね聖園ミカ」
ミカ*「あはは……確かにこの世界の私も可能性の一人だとは思うよ？けど、他にもたくさん素敵な子はいるから先生次第だよ」
ケイ「……なんというか、あれですね。これが勝者の余裕ってやつでしょうか……少し腹立たしいですね」
ミカ*「そ、そういうつもりはなかったんだけど！？ご、ごめんねケイちゃん」
ケイ「ケイちゃんって呼ばないでください！」ﾌｼｬｰ

"…………"
"――――あれ！？冷静に考えたら私、生徒に手を出してるの！？"
ミカ*「あ、今気づいた？」
ケイ「本当に今更ですね」
"いやいやいや、ちょっとまずいでしょ！大丈夫なの並行世界の私！？」
ミカ*「えっと、結婚したのは私が卒業してからだから問題ないと思うよ？」
ケイ「お、そこは最低限大人としてラインを引いていたんですね。まぁそもそも『元』生徒との婚姻がとやかく言われるのは外の世界だけですが」
"う、うむむ……これがカルチャーショックってやつなのかな……"

11二次元好きの匿名さん25/02/16(日) 23:59:02

ケイ「ところで早く惚気話を聞かなくていいのですか？聖園ミカの滞在時間はあまり長くありませんよ」
"はっ！そうだ本来の目的を忘れるところだった！"
"ミカ！私に私との惚気話をして！!"
ケイ「冷静に聞くと意味わかんないお願いですね」
ミカ*「え゛っ！？本当にしなきゃいけないの！？」
"お願い！！！人の惚気話でしか接種できない栄養素が存在するんだ……！"
ミカ*「で、でも惚気話って急に言われてもどんなこと話せばいいの……！？」
ケイ「あまり深く関上げなくてもいいんですよ。普段の先生との過ごし方を教えてくだされば問題ありません」
ミカ*「普段の過ごし方でいいの……？あんまり面白みはないと思うけど……」

ミカ*「行ってきますとおかえりなさいの時は必ずハグをしたり」
ミカ*「休日は親子三人で公園に遊びに行ったり」
ミカ*「寝るときはいつも川の字で……あ。二人きりの時は手をつないで寝たり」

ミカ*「このくらいしかパッと思いつかないんだけど……」

"ぐあああああああああああああああああああああああああああああああああああああああっっ！？！？"
ミカ*「先生っ！？」
"尊い……"ｽﾝ
ミカ*「うわぁっ急に冷静にならないで！」
"もっと！もっと聞かせて欲しいな！"

"(その後、十分ほど追加でミカのお話を聞かせてもらった)"

12二次元好きの匿名さん25/02/17(月) 00:02:12

ミカ*「あとは――――あれ？」ｷﾗｷﾗ

"(ミカの身体が光りだした)"

ケイ「時間ですね。元の世界への退去が始まっています」
"もっと聞きたかったけど……すごく満足できたよ"
ミカ*「あはは……先生の力になれたならよかったぁ」
"何より、ミカが幸せに暮らしていることがわかって安心したよ"
ミカ*「…………」

ミカ*「ねぇ、ケイちゃん。先生が出会った私はあくまでも可能性の一つなんだよね？」
ケイ「えぇ。あくまでも私たちの世界から見た貴方は並行世界の……数ある可能性の一つにすぎません」
ミカ*「そっか……」
ミカ*「ねぇ、先生」
"うん？"
ミカ*「私は私の世界の先生と結婚出来て、子供も産まれて……すっごく幸せ」
ミカ*「けどね、もしも先生と結婚してなかったら……それは別の幸せがあったと思うの」
ミカ*「ナギちゃんとロールケーキ屋さん開いたり、とか？」
ミカ*「えっと、つまり何が言いたいかって言うと」

ミカ*「――――私との結婚は可能性の一つ！だから、あなたはあなた自身の幸せを見つけて、それを支えてあげてね！」

"――――ああ、もちろん！"

"(とびきり素敵な笑顔を浮かべ、ミカの身体は光の粒子となって消えた)"

13二次元好きの匿名さん25/02/17(月) 00:03:04

良い話だったな…幸せそうで何より…

14二次元好きの匿名さん25/02/17(月) 00:04:06

ケイ「最後の言葉は『私の存在に引っ張られて相手を選ぶな』という意味でしょうか」
"うん、たぶんね"
ケイ「建前にしても、随分と思い切った発言ですね」
"…………大人になったんだよ、彼女も"ﾌﾌﾌ
ケイ「なにを笑ってるんですか」
"いや？このスイッチにはこういう楽しみ方もあるんだなぁって"
ケイ「？」
"私の学校の先生たちも、こんな気持ちだったのかな"ﾌﾌﾌ

ケイ「…………わからないですね、人間というのは」

15二次元好きの匿名さん25/02/17(月) 00:05:29

君たちにはまだ無限の可能性があるって話してたエデン4章の意趣返しかな？かわいいね

16二次元好きの匿名さん25/02/17(月) 00:07:14

ミカ編はこんな感じで明日以降も別キャラでぼちぼち上げていきます

>>18 >>20

17二次元好きの匿名さん25/02/17(月) 00:08:31

>>4

キヴォトス滅亡の可能性があるのでNG

18二次元好きの匿名さん25/02/17(月) 00:09:16

>>16

了解です！

次は誰が来るのか…楽しみです！

19二次元好きの匿名さん25/02/17(月) 00:23:38

さすがにエンジン部じゃ並行世界への干渉は無理か…

20二次元好きの匿名さん25/02/17(月) 00:25:44

>>16

ありがとう…ミカを愛してくれて…

21二次元好きの匿名さん25/02/17(月) 08:23:02

続き楽しみ

22二次元好きの匿名さん25/02/17(月) 08:26:34

ラストはケイかな

23二次元好きの匿名さん25/02/17(月) 11:15:10

>>9

並行世界（現在）で結婚してたらマズイだろ！！！

24二次元好きの匿名さん25/02/17(月) 19:45:39

次は誰だろう？

25二次元好きの匿名さん25/02/17(月) 22:35:18

勝者の余裕に苛立ちを覚えるということは…
期待していいのか、ケイ

26二次元好きの匿名さん25/02/17(月) 22:37:25

絶対に私と結婚してねとか言わない辺りに成長を感じる

27二次元好きの匿名さん25/02/17(月) 22:54:52

【翌日　D.U　居住区】

ケイ「例のスイッチですが……爆発の後処理がちょっと大変でしたので、リオに言って改良してもらいました」
"……見た目は何も変わっていないように見えるけど"
ケイ「外見に手は咥えてませんが、爆風と発煙量を95％カットすることに成功しています。大事なのは中身ですよ」
"おぉそれはすごい……あ、だから今日は私の家なんだ」
ケイ「はい。手狭の部屋でも問題なく利用できますし、何より他人が入ってきてトラブルになることがないので」
"……今さらっとチクチク言葉を言われた？"
ケイ「ｿﾝﾅｺﾄﾅｲﾃﾞｽﾖｰ。ほら、時間がもったいないので早く押してください」
"くっ……！大人を馬鹿にして……！"ﾎﾟﾁｯ

ぽんっ！

"あ、本当に控えめだ……"

28二次元好きの匿名さん25/02/17(月) 22:57:33

フウカ*「――――あれっ家！？今外にいたはずじゃ……？」ｷｮﾛｷｮﾛ

"(私の見るいつもの姿とはほとんど変わらないフウカが現れた！)"

"うぉぉぉぉぉ！フウカたん！！！"
ケイ「気持ち悪い……(テンション高いですね)」
フウカ*「せ、先生！？今日は仕事じゃ……というかなんでケイちゃんも？」
ケイ「なんでどの世界でもみなケイちゃんって呼ぶんですかね！」ﾌｼｬｰ

フウカ*「自宅……仕事のはずの先生……ケイちゃん……」

フウカ*「――――浮気、ですか？」ｽｯ

"(ハイライトのない瞳で、フウカが長ネギを構えた！)"

"ち、違う！違うよフウカ！これには深い訳があって……!"
ケイ「なに浮気がばれた旦那のテンプレみたいな発言してるんですか！？普通に説明しなさい！！！」

フウカ*「…………ふふふっ、冗談ですよ」
"へ……？"
フウカ*「先生は確かに先生ですけど……『私の知る』先生ではないですよね？」
"……う、うん。よくわかってたね"
フウカ*「先生のことなので」ﾆｺｯ

ケイ「(駆動系が止まるかと思いました……)」

29二次元好きの匿名さん25/02/17(月) 22:59:56

いいスレを発見した

30二次元好きの匿名さん25/02/17(月) 23:07:28

"(フウカに事情を説明した)"

フウカ*「눈_눈」ｼﾞﾄｰ
"あぁ！憐みの目で見ないで！！！"
ケイ「普通はそういう反応になりますよ」
フウカ*「私の世界の先生も実はこんな感情持ってたのかなぁ……もっと早くにアプローチしてあげればよかったなぁ」ﾊｧ
ケイ「……それにしてもフウカ、あなた随分と若いように見えますが」
フウカ*「ん？まぁ……私まだ学生だし」
ケイ「は？」
"え"

ケイ「はぁ……やりやがりましたねこの変態……」
"ち、ちがっ……！え、嘘だよねスイッチの故障だよね！？"
"ふ、フウカ……？一応、一応念のため聞きたいんだけど、そっちの世界の私とフウカは……？"
フウカ*「はい、夫婦ですよ。学生婚です」ﾆｺｯ
"ケイ、介錯は任せたよ"
ケイ「任されました」ｼﾞｬｷｯ

フウカ*「ちょっとまったー！！！色々言いたいことはあると思うけど、これにはちゃんと理由があるの！」

"理由……"
ケイ「……ですか」

31二次元好きの匿名さん25/02/17(月) 23:12:14

先生ぃ、何やってんだお前ぇ！

32二次元好きの匿名さん25/02/17(月) 23:14:48

ケイ「――――つまり、そっちの世界では先生が不摂生を繰り替えし度々入院」
ケイ「見かねたフウカが合間を縫って三食作りに行く通い妻状態に」
ケイ「両者の距離はみるみる縮まり、それに合わせて先生の体調も安定」
ケイ「両想いなんだし先生の健康のためにも早く一緒になれと急かされ……三年の二月に籍を入れたと」

ケイ「――――まぁ、変わらず先生はギルティですね。心配かけすぎです」
"本当に申し訳ない……！"
フウカ*「私は慣れたからいいですけど、こっちの先生も本当に無茶はしないでくださいね」

フウカ*「んー……せっかくだしいいかな」
"(フウカが手に持っていたスーパー袋を漁り、卵を取り出した)"

"卵……？"
フウカ*「この世界では私が通ってないってことは……先生、ちゃんとご飯食べてませんよね？」
"うぐっ"
フウカ*「ここに来たのも何かの縁ですから、何か一品くらい作ろうと思いまして……あ、フライパン借りますね」ﾃｷﾊﾟｷ
ケイ「お皿は……「そこだよね？ケイちゃん出しておいて欲しいな」……よくご存じで」

"(それから五分もせず、フウカ特製の卵焼きが出来上がった)

33二次元好きの匿名さん25/02/17(月) 23:29:40

フウカ*「はい、これで出来上が――――ん？」ｷﾗｷﾗ

"(フウカの身体が光りだした)"

ケイ「退去の時間です……今回はほぼ馴れ初め聞いて料理していただけでしたね」
フウカ*「この関係になって長い訳じゃないからね。私は新鮮な体験ができてよかったけど……先生は満足できました？」
"満足したしこれからは気を付けようと思いました……"
フウカ*「そ、そんなに気負わなくても……」

フウカ*「……いや、やっぱり気負ってもらいたいかな」
ケイ「その心は？」
フウカ*「それはもちろん……」

フウカ*「――――大好きな旦那様には、長生きしてほしいでしょ」ﾆｺｯ

フウカ*「ふふっ……ばいばい、先生！ちゃんとご飯を食べて、大変だったらこっちの世界の私も頼ってね！」

"(そう言って、フウカの身体は光の粒子となって消えた)"

ケイ「まだ学生というのに本当にできた人間ですねフウカは……？先生、どうかしました？」
"…………"

"…………自炊、始めよっかな"
ケイ「…………まぁ、未来の誰かのためにもそうしてください」