AIと共作のミステリーを解いてほしい(解決編)【屁理屈推理合戦】

  • 1聖杯の魔女25/02/17(月) 15:59:16

    大変お待たせいたしました。
    聖杯の魔女です。

    宣言通り過去最長になってしまったこの物語……

    第1幕、水槽に沈む首なし死体。

    第2幕、万華鏡に照らされた潰死体。

    そして第3幕、無垢に横たわる謎の死体。

    その謎の全てを探偵・御影が解き明かします。
    皆様の推理は、どこからどこまで及ぶでしょう。
    そして、彼女が見つけた【最後の決定的証拠】とは?

    ≪イッツ・ノット・マジック あなたに贈る真実≫

    エピローグを開始します。

  • 2聖杯の魔女25/02/17(月) 15:59:40
  • 3聖杯の魔女25/02/17(月) 16:23:49

    ステージの下で、警察官たちは呆気に取られていた。

    水槽を背にした少女はあまりにちっぽけだ。
    でも、その言葉は何より力強い。

    「私は馳河御影。探偵です。

    私は親友に招かれ、この”魔殿楼”にやってきました。
    そして、3つの事件と相対することになります。
    ”水精召喚の儀”、”万華鏡の儀”、そして親友・実優の死です。

    幻蔵さんが意図した通り、この事件はさながら万華鏡。
    あらゆる表情へ千変万化し、頑として一つの定形を見せたがらない。
    模様は次々変わっていき、私を翻弄してくれました」

    御影の声は、ステージ上によく響いた。

  • 4聖杯の魔女25/02/17(月) 16:34:04

    「第1幕、水槽の首無し死体。
    第2幕、暗闇から現れた潰滅的死体。
    そして第3幕、生気なく横たわる浴室の死体……
    その謎の全てを、今から紐解きます」

    どさり。
    彼女の手放した探偵鞄が、足元に佇んだ。

    「まず、今日までの経緯。
    そしてこのパーティーの、真の目的から明らかにしましょう。
    それが事件の全体を理解するための前提となります」

    「パーティーの真の目的……?」

    「はい。幻蔵さんが目論んだ、”当初の計画”です」

    御影は膝を屈め、鞄へと手を伸ばす。
    そして1枚の紙片を取り出した。

  • 5聖杯の魔女25/02/17(月) 16:42:28

    「”星神実優 生誕20周年記念魔法祭”、タイムテーブル。
    この会の名前に、星神さんの意図の一端を覗き見ることが出来ます。
    【これは実優の誕生日を祝うための会ではなかった。彼にとってはマジックショーが第一】だった」

    「……」

    「【幻蔵さんは実優の存在をどうでもいいと思っていた】節があります。
    ”今日は馳河の命日””馳河に魔法を贈る”なんて言葉が飛び出すくらいですからね」

    「馳河? それって……」

    「【幻蔵さんは私を”師”と認識していた】。私はマジシャンでも何でもないですが……
    一度、彼のマジックショーを鑑賞したことがあります。
    【私は実優に聞かれて、マジックのタネを推理しました。
    彼女は口が軽いので、それを幻蔵さんに話してしまった】みたいです」

    「何か関係あるのか? マジックのタネくらい、普通みんな推理するだろ」

    「関係大ありですよ。幻蔵さんは自分のマジックを”魔法”と言って譲らない人です。
    そのタネが暴かれたとなれば心中穏やかでないはず。
    【”師”とは、超えるべき壁を意味していた】。
    【幻蔵さんは”馳河御影にも解けない魔法”に腐心するようになってしまった】んです」

    「……!」

  • 6聖杯の魔女25/02/17(月) 16:58:20

    星神幻蔵の原動力。老いて誇らず、実力ある者を師と仰ぐ。
    そして、それを超えようと足掻く……激しい闘争心である。
    そんな気性がいつも前向きに作用するなら良かった。だが。

    「【幻蔵さんは私を徹底的に叩きのめし、探偵としての命を断つつもりでいた】んでしょう。
    【私の目の前で実優を殺し……その場で謎解きを迫ることによって】」

    「何だと……!?」

    「【幻蔵さんは肺癌を患っています】。
    恐らく【自分の命が残り短いからこそ、何物をも顧みぬ凶行に出た】。
    このパーティーは、実優と同じく私の命日になるはずでした。
    だけど、そうはならなかった。この企みはある方の行動で大きく狂わされることになります。

    【鷹森さんです。彼は、幻蔵さんの凶行に土壇場で気付いた。
    だからマジック中、自殺することでパーティーを中断させようと試みた】んです。
    それが第1幕、”水精召喚の儀”の舞台裏です」

    葉一も警官も呆気に取られていた。
    誕生日パーティーで娘を殺す?
    それを止めるために自殺?
    その血生臭い絵図は、彼らの想像を遥かに超えていた。
    だが御影は独白を止めない。

  • 7聖杯の魔女25/02/17(月) 17:11:22

    「……ここから、当日の話に移っていきましょう。
    時刻は18時30分。参加者が一堂に会し、パーティーが始まります。
    隠された悪意に気付くことなく、最初で最後の楽しい25分を過ごしました。
    しかしこの時、既に舞台は動き始めていたんです」

    「……どういう意味だ?」

    「そのままの意味です」

    御影はおもむろに鞄へと手を伸ばす。
    そこからもう1枚の紙片が現れる。

  • 8聖杯の魔女25/02/17(月) 17:22:15

    「”魔殿楼”の鳥瞰図です。
    これを見た時、疑問に思うべきでした。
    後になってから気付くのって……悔しいものですね」

    「な、何がおかしいんだ? それとも俺がおかしいのか?」

    「見てください。男子トイレ、女子トイレ、キッチン……おかしくありませんか?
    ロビーにこれだけ大きなものが備え付けられていて、なお会場内にも敷設してあるんです」

    「……確かに」

    「【ここはヘリポートを大きく改装したパーティー会場】。
    水道を整備するなんて相当の手間だったはず。
    でも、幻蔵さんと鷹森さんはやった。何故か?
    この1文がその理由を物語っています」

    パーティーのタイムテーブル。その右下に、こう書かれている。

    「”御歓談時以外での御退出は御遠慮ください”。
    こんなこと書く必要ありますか? プログラム中に離席するな、なんて。
    そうせざるを得なかったのは、途中で出ようと思われては困るためです。
    【この魔殿楼に全員を閉じ込めている事実がバレてしまいますから】ね」

    「何っ!?」

  • 9聖杯の魔女25/02/17(月) 17:31:21

    「ただ、目的は賓客を閉じ込めることじゃない。とある仕組みを隠すことです」

    「……ちゃんと説明してくれるんだよな?」

    「当然です。そのためにここに居るんですから」

    曇った夜空は吸い込まれそうなほど暗い。
    それはまるで、あの時起こった混乱の渦を想起させる。

    「【魔殿楼を作ったのは2人のマジシャン。幻蔵さんと鷹森さん】です。
    【彼らは実業家の側面で言えば、オーナーと支配人。
    マジシャンとしては師弟関係にありました】」

    「そうだったとして、どうなる? 関係あるのか」

    「あるに決まってるじゃないですか。
    【この会場もタイムテーブルも、2人が”魔法”と称するそれぞれのマジックのために作られた】んです。
    鷹森さんの”水精召喚”、幻蔵さんの”万華鏡”。
    どちらも、魔殿楼の構造を活かした画期的なマジックだったと言えます」

    「……」

    「【魔殿楼は回転するんです。1時間に1周の速度で】」

  • 10聖杯の魔女25/02/17(月) 17:45:27

    火の手も忘れてしまうほどの沈黙が流れた。
    目を瞬かせる彼らをよそに、御影は続ける。

    「【18時30分の乾杯を皮切りに、時計回りで魔殿楼は回転し始めました。
    それを裏付ける事実が2つあります】」

    「まず1つは、実優が具合を悪くしたことです。
    【彼女は車酔いしやすい体質でした】。回転体に乗っていればそうなって当然です。
    【彼女は18時55分ちょっと前、会場内のトイレに向かいました】。
    ……その理由に、気付けなかった」

    「もう1つは?」

    「逆算的に言えることです。
    今夜、鷹森さんは特殊な意匠を会場に施していました。
    【窓を全てスクリーンで塞ぎ、万華鏡の映像を垂れ流していた】。
    これには【景色を隠し、会場の回転に気付かせないようにする意図があったんです】」

    御影はそう言って、目を伏せる。
    パーティーが始まる前、鷹森は言っていた。

    『本当はここから見える夜景をお目に掛けたかったんですが、今日はこうした趣向でして。
    本来の景色はですねぇ、まるで万華鏡のように変わって飽きさせない作りなんですよ』

    これにも……気付いてあげられなかった。
    彼は御影を試していたのかもしれない。
    この後起こる”魔法”を、彼女が紐解くのを楽しみにして。

    だが、もう遅い。

  • 11聖杯の魔女25/02/17(月) 17:55:26

    「結果として、私たちは誰1人として気付きませんでした。
    あの惨劇が起こるまで、このパーティーをバカみたいに楽しんでいたんです」

    「”水精召喚の儀”か……」

    「はい。ただ事件を紐解くに当たって、私は第2幕の解明から進めていきたいと思います。
    ”万華鏡の儀”です」

    ステージを飛び降り、叫ぶマジシャン。
    魔殿楼を閉ざす暗闇。そして、激しい衝撃音。
    葉一も目の当たりにした、不可思議な一部始終である。

  • 12聖杯の魔女25/02/17(月) 18:05:51

    「何でだ? あの謎は解いただろ。
    今部下が調べてるが、確かに【幻蔵を潰した凶器はタワークレーンだった】。
    裏っかわはえげつない状態だったぞ」

    「あの時、私の推理は不充分でした。その理由をお話しします」

    「え……何か違うのか?」

    「葉一さんの言う通り、凶器は間違っていません。
    【あの暗闇が、クレーンの落下を隠すための手段】だったことも。
    だけどそれ以上に気掛かりだったのは、どうして幻蔵さんがあの場所で亡くなっていたのかということです」

    「うーん。確かに、【幻蔵は自分からステージを降りてた】が。
    【落下地点があらかじめ決まってて、そこへ暗転の間に移動した】としか思えないな」

    「正解です。でも、どうしてあの場所なんですか?」

    「それは……」

    「答えを得るためには、再び”パーティーの当初の予定”に立ち返る必要があります。
    もう一度タイムテーブルを見てください。21時15分の部分です」

    葉一も、ポケットから時間表を取り出した。
    21時15分の予定は、”御挨拶&魔法② 万華鏡の儀”とある。

  • 13聖杯の魔女25/02/17(月) 18:17:08

    「……これが?」

    「気になる点が2つあります。
    1つは、なぜ21時15分という奇妙な時間に設定されているのか。
    21時ちょうどの記念ムービーと逆じゃいけなかったんですか?
    【幻蔵さんにとってはこのマジックこそ大一番だった】はずなのに」

    「確かに。でもそんなの向こうの勝手じゃないか?」

    「もう1つあるって言ったでしょ。
    それはこの”御挨拶”ですよ。これ、誰の御挨拶なんですか?」

    「はあ? そんなの幻蔵本人に決まって……」

    「あの人、”水精召喚の儀”でも長々と喋っていましたよ。
    あれは御挨拶に入らないんですか」

    「……じゃあ、娘の実優だな」

    「直後、21時25分で”主役から一言”が予定されているのに?」

    「ん? ……ん? ん?」

    「これがややこしい点です。
    この”主役”は幻蔵さんにとっての主役を指します。
    つまり、【実優ではなく私、馳河御影】です。
    【幻蔵さんは”万華鏡の儀”の直後、私に一言を求めるつもりでいた】んです」

    「ってことは……やっぱ、【”御挨拶”を務めるのは星神実優】ってことか?
    でも幻蔵にとって娘がどうでもいいなら、何で挨拶なんかさせるんだ」

  • 14聖杯の魔女25/02/17(月) 18:31:09

    「まだ分からないんですか? 【ここに、実優を立たせるため】ですよ」

    カツッと御影が踵を鳴らす。そこは【ステージのど真ん中】だった。
    客席の誰もが視線を注ぐ、魔殿楼の一等地だ。

    「【幻蔵さんは実優が喋っている間にクレーンを落とし、実優を潰すつもりだった】んです。
    【そしてそれを”魔法”と言い張るつもりでいた】。
    端的に言って反吐が出ます」

    「お、おい? だがクレーンが落ちたのはあそこだろ。客席の中だ」

    「ええ。そこは【21時15分にステージが存在するはずだった座標】です」

    「そうか! 【魔殿楼は回転している】……!」

    「あの時、幻蔵さんが残した言葉を思い出してください」


    『ふむ、予定より早くなってしまいましたな。
    まあ良い。ステージを降りるのは口惜しいが、この者は既に古き遺物……
    それにお客様をここでお待たせするわけにも行くまい。
    早く終わらせなくては』


    「これがすべてを物語っています。
    【幻蔵さんの死亡は20時20分。その時、魔殿楼の回転は停止していました】。
    【幻蔵さんは0°地点にいたので、クレーンの落下位置へ向かうためステージを降りなければならなかった】んです」

  • 15聖杯の魔女25/02/17(月) 18:49:31

    「なるほど……だが、”早く終わらせなくては”ってのはどうしてだ?」

    「【20時30分から魔殿楼が再び回転を始める】ためです。
    【回転中の魔殿楼へは扉による出入りが不可能】。
    そのため、幻蔵さんたちは”御歓談”の時間を設けていました。

    【魔殿楼は18時30分、乾杯と同時に回転を開始】。
    【その後、19時30分に1周を終えて回転を停止します】。
    【そこから1時間は”御歓談”。途中退席する方を篩に掛ける】。
    一時的にとはいえ外部への通行が可能になり、
    賓客は魔殿楼の回転に気付く由もないはずです。

    【20時30分にパーティーは再開する予定でした。魔殿楼の回転も再開】。
    そして、【21時15分に”万華鏡の儀”が実行される予定だった】んです。
    【21時30分、魔殿楼は回転を終了】。賓客は家路につくことになります。

    これが”万華鏡の儀”の全てです。
    【幻蔵さんは事件発生によってパーティーを続行出来なくなり、20時20分に急遽”万華鏡の儀”を敢行。
    自分をそのターゲットにした】わけです」

    「……何つー話だよ」

    葉一は立っているのがやっとだった。
    全身の血を脳に集中させて、それでもやっと追い付けるか怪しい。
    火事の中、涼しげに推理を披露している御影が別の生物に思えた。

  • 16聖杯の魔女25/02/17(月) 19:02:48

    彼女はブルーシートを掛けられた死骸に目をくれる。

    「幻蔵さん、あなたの負けです。
    でも、本来なら……私が負けていたでしょう」

    「どういうことだ?」

    「私は実優があんな姿になるのを突き付けられるはずでした。
    そんな中、幻蔵さんに勝負を吹っ掛けられたって……何も出来っこない」

    「……そうか」

    目の前で娘を潰し、親友に推理を迫る。
    幻蔵が放つ狂気と悪意の奔流が逆巻き、御影を襲うはずだった。

    でも、実際に起きたことはその通りではない。

    「そうならなかったのは、鷹森さんの遺志のおかげです。
    【あの人は運命を変えようとして、だけれど失敗してしまった】」

    「運命ってのは、星神実優が死亡する運命か」

    「……はい。今から、第1幕と第3幕。2人の真相を解明します」

  • 17聖杯の魔女25/02/17(月) 19:12:25

    この日は風が弱かった。だから厚雲は星空を隠したままだ。
    魔殿楼に広がる火の手はゆっくりではあるが、屋上を侵蝕している。
    御影は静かにステージの上を闊歩し始めた。

    「【この火事は幻蔵さんの仕組んだ時限発火装置が原因】でしょう。
    鷹森さんには知らせてないはずです。
    【魔殿楼の秘密を守るため、建物を全焼させたかった】んでしょうね」

    「おい、俺たちどうするんだ? 呑気に話してる場合なのか」

    「なるようにしかなりませんよ。ひとまず続きを聞いてください?」

    ぴしゃりと言い放つ年下の従妹に、やり込められる刑事。
    警官たちの不安をよそに、彼女は推理を続ける。

    「今言ったように、【鷹森さんは幻蔵さんから何も聞いていなかった】はず。
    恐らく【お互いマジックのタネは隠していた】。
    【それが”魔法”を扱う師弟にとって暗黙の了解だった】のかもしれません」

    「そうか。じゃあ【幻蔵も”水精召喚の儀”を理解してなかった】ことになるな」

    「【鷹森さんは師匠を立てて、幻蔵さんのマジックのように見せてました】。
    でも水槽脱出なんて危険な演目は自分1人の責任でやるべきもの。
    マジシャンの世界はよく知りませんけど、それが謎を深める要因になりましたね」

    「……【幻蔵は鷹森を殺していない】。【鷹森は自殺だった】ってことか」

  • 18聖杯の魔女25/02/17(月) 19:25:07

    「【私は間違った推理をしてしまった】。
    【その結果、実優が亡くなる運命を引き寄せてしまった】んです。
    鷹森さんが、命を捨てて守ろうとしたのに」

    「そこがよく分からん。パーティーを中止するのに自殺する必要なんてないだろ?
    途中で幻蔵の思惑へ気付いたにせよ、発想がおかしいじゃないか」

    「そうでもありません。鷹森さんの心理を追うなら自然な流れです」

    「はぁ? 【自分で鎖を首に巻き付けた】行為が自然だってのか……?」

    こめかみを押さえる葉一だが、御影は一顧だにしない。
    それよりも、水槽に掛けられた赤い布の向こうへ意識は向いていた。

    「ここからは憶測も含めてになりますが……
    事実を組み合わせれば、間違いない推理だと思います。
    ちゃんと付いてきてください」

    「お、おう」

    「【鷹森さんは最初から自殺するつもりで水槽に入ったわけじゃありません】。
    【”水精召喚の儀”は、彼が水槽から脱出して終わるマジック】です」

    「いや、無理だろ。仮に手枷足枷を外せても、あの蓋は持ち上がらんぞ。
    やっぱりウインチで引き上げてもらうのか?」

    「【ウインチは蓋を降ろしたきり作動してません】。そこが間違いだったんです」

    「蓋以外から脱出なんて出来ないぞ。
    あの水槽、隠し扉も排水口も付いちゃいないじゃないか」

  • 19聖杯の魔女25/02/17(月) 19:35:58

    「……全く、良いお客さんですね。もう」

    御影は呆れたように腕を組む。葉一は実直だが柔軟ではないのだ。
    それに対して御影は、繊細だが脆弱ではない。
    この謎を解くためのヒントは、出揃っていた。

    「そこまで言うなら、自分の目で確かめてください。
    布を取り払いますよ。覚悟はいいですか?」

    「……お前に言われなくたって」

    「じゃあ、行きますよ」

    御影の細く白い指が、赤い布を掴む。
    それをひと息に引き剥がすと、水槽の中身が葉一らの視界に飛び込んできた。
    ……予想外の状態で。

    「!? 水が、抜けてる……!?」

    さっきまで水槽を満たしていた、なみなみ注がれた水道水。
    それが全部空けられてしまっている。
    水槽の中には、両脚を水槽の底に固定した首無し死体が横たわっていた。
    葉一だけではない。警官らにとっても困惑の光景だった。

  • 20聖杯の魔女25/02/17(月) 19:44:54

    「一体どうやって水を抜いた!? お前がやったのか?」

    「いいえ。【時間が来たので抜けたんです】」

    「何っ?」

    狼狽する大の大人たちを一瞥する。
    そして、御影は鷹森へ短く黙祷を捧げた。

    「幻蔵さんは最後に、鷹森さんのことも”師”と呼びました。
    それはこのマジックが”万華鏡の儀”より優れていたからです。
    この水槽は、鷹森さんしか知る由のない大仕掛けになっていたんです」

    「どういうことだ……? ていうか、だったら何でお前に分かるんだ!?」

    「【最後の証拠を見つけたから】です。
    この謎を解く、最大の鍵を。第1幕だけじゃない。
    さっきまでの推理も全部、この証拠によって立証が出来ます」

    「……!?」

    御影はゆっくりと屈み、彼女の鞄を持ち上げる。
    探偵であった父の遺した、彼女にとって誇りの塊だ。

    その中に全てを繋ぐ証拠が入っている……
    葉一には、何ら想像がつかなかった。

    「閉ざされた時の中から、私が見つけ出した証拠。
    ……それは、これです」

  • 21聖杯の魔女25/02/17(月) 19:45:50

    ≪イッツ・ノット・マジック あなたに贈る真実≫

  • 22聖杯の魔女25/02/17(月) 19:58:16

    「……短剣?」

    御影が白いハンカチに包んでいたそれを、葉一は唖然と見つめる。
    記憶を遡ってその所在を求める。しかし、脳が理解を拒む。
    何故……それがここに?

    「お、おい? それって……【水槽に沈んでた短剣】か?」

    「はい。【実優の亡くなった浴室のバスタブで、見つけました】」

    「なに……っ……」

    「【いつの間にか排出された水。浴室に転がっていた短剣。
    もうお分かりでしょう。魔殿楼と空室は繋がっていたんです】」

    御影の瞳に、炎が映り込んでいる。
    その更に奥には、あの光景がある。

    【浴室で傷一つなく横たわる無二の親友】。
    そして、【傍らのバスタブにはこの短剣が落ちていた】。
    【部屋は水浸しだった。それはシャワーではなく、水槽の水だった】のだ。

  • 23聖杯の魔女25/02/17(月) 20:06:37

    御影の眼光がより一層鋭く光る。謎の一つを、今屠らんがため。
    “魔法”と呼ばれたあの儀式を、殺すため。
    御影は無残に成り果てた鷹森を見下ろしながら、続ける。

    「【魔殿楼から空室に出入りを可能とする隠し通路は存在しない】。
    確かにその通りです。【21時10分においては】。
    だけど、【21時00分においてはその限りではありません】」

    「【魔殿楼の回転が、通路を作り出す】ってのか……?」

    「はい。ただし【この通路に出入りは出来ません】。【出るだけ】です。
    要するに、牢獄からの脱出装置なんです」

    「……一方通行」

    「さっきも言った通り、【魔殿楼は18時30分、回転を開始しました】。
    そうすると、30分後の19時00分にはどうなるでしょう?
    これを見てください」

    「…………ああっ!!」

  • 24聖杯の魔女25/02/17(月) 20:08:32

    「【この水槽は二重構造になっていて、内側だけが落下する】んです。
    【真殿楼が180°回転したタイミングで】」

    「……!」

    「タイムテーブルを見て、違和感に気付きませんか。
    どうして”水精召喚の儀”は18時55分から始まるんでしょう?
    “万華鏡の儀”とは比べ物にならない違和感です。
    それは、【注水が終わった19時ちょうどの時点で水槽が落下するよう調整されていたから】です」

    「【落ちた先は浴室】か……! そんなホテルがあるかよ!?」

    「常識を欺くのがマジシャンじゃないですか。
    あそこが空室になっていたのは偶然でも何でもありません。
    【あれは客室ではなく、この仕掛けのため作られたダミーの部屋】なんです」

    「クソっ、もうめちゃくちゃだな……」

    「恐らく【一定以上の重さが掛かると水槽が下に落ちる仕組み】。
    そして【内側の水槽は一部分切り取られていて、水と一緒に内容物を排出する】。
    【水が抜けて軽くなると、再び水槽の中に戻る】ようになっているんでしょう」

  • 25聖杯の魔女25/02/17(月) 20:18:38

    葉一は口に手を当て、水槽の機構を必死に思い描く。
    蓋には枷、底にも枷、そして床が抜ける仕組み……
    ハッと思い至る。

    「おい……ってことは……」

    「そうです。【これは鷹森さんの命を救う脱出装置であり、鷹森さんの命を奪った暴力的な装置でもあります】」

    「こんだけの水の重さ、半端無いはずだ。
    両脚が枷に繋がってる状態で、しかも首なんかが鎖で固定されてたら……」

    「はい。【いとも簡単に、人の頸部なんてちぎれてしまう】でしょう」

    「うっ……」

    御影は見てきたかのように語る。
    それは絶対の確信に基づいた、どんな黒幕さえも把握し得ぬ真実。
    鎖に引き裂かれる痛みはどんなものだろう?
    そう思うと、葉一は冷静でいられなかった。

    「だから、どうしてなんだ?
    もし幻蔵の企みに気付いたって、止めりゃいいだけの話だろ!
    通報なり何なり手段はあるはずだ。それをどうして……」

    「葉一さん。それを解くのはこの鍵です」

    「! そりゃ……」

  • 26聖杯の魔女25/02/17(月) 20:28:10

    御影が掲げたのは、空室のカードキーだった。
    よくよく考えてみると、彼女がそれを持っているのはおかしい。
    話によればあの部屋はトップシークレットではないか。

    「そうです。【この鍵の最初の持ち主は鷹森さんだった】はず。
    しかし、【私はこれを実優から預かりました】。
    2人の間に授受があったことは間違いありません」

    「となると……いつの話だ?」

    「パーティー開始前、ともすれば18時00分以前でしょうね。
    私の推測ですが……【実優は控え室を欲しがった】んじゃないでしょうか?
    魔殿楼にも更衣室はあるものの、あの子にとっては狭過ぎます。
    【彼女、すっごく髪型にこだわる性質です】し」

    「ん……確かに【大きなお団子ヘアーだったな】。
    あれを拵えるのは相当大変だろうよ」

    「あそこはスイートルームですし、一応家具も置いてました。
    【魔殿楼の回転が止まっている間は普通の部屋】です。
    会話はどうあれ、【鷹森さんが厚意で貸してあげた】のでしょう。
    相手は誕生日のお姫様ですから……逆らえませんしね」

    御影は目を細める。楽しげにも哀しげにも見えた。
    彼女の脳裏に、2人の姿がふんわりと浮かぶ。
    はしゃぐ実優と、彼女へ真面目に付き合う颯太。
    もうどこにもいない、幸せな婚約者たち。

  • 27聖杯の魔女25/02/17(月) 20:34:12

    「……解明に戻りましょう。
    鷹森さんがこんな形で死ななければいけなかった理由。
    それはまさしく【実優にカードキーを預けてしまったから】ですよ」

    「どういう、ことだ」

    「鷹森さんは恐らく、【乾杯のほぼ直後からバックステージで準備をしていました】。
    幻蔵さんがカーテンを開いて水槽を披露した時、ようやく客席の状態を覗くことが出来たはずです」

    「……それで?」

    「”それで”じゃないですよ。鷹森さんの気持ちになって考えてみてください。
    【あの人はきょろきょろと辺りを見回していた】ようでした」

    「! そうか、【観客の中に、星神実優を探して】……」

    「【あの時、実優は客席にいませんでした】。
    さっき言った通り、彼女はトイレに行ってましたから。
    “どこに行ったんだろう”って不安に思ったはずです。

    「パーティー開始から25分。確かに、トイレへ籠るには早いしな」

  • 28>>125/02/17(月) 20:42:09

    「そこまで行くと、もうショーは止められませんでした。
    注水が始まり、鷹森さんは水に飲み込まれた。
    その間、ずっと実優のことを考えていたんじゃないかって思います」

    「……なる、ほどな」

    葉一の表情に、苦しげな色が乗った。
    彼にもそろそろ想像が出来たらしい。
    何故、鷹森が狂的とも言える自殺に踏み切ったのか。

    「【鷹森は、”実優が下の階にいるんじゃないか”
    って疑念に辿り着いちまった】んだな」

    「……恐らく。実際には、この時間に魔殿楼から出ることは出来ません。
    乾杯の時にはいたんです。下にいるわけはない」

    「取り越し苦労だったってことか?」

    「それが、そうでもありません。
    水槽の外では幻蔵さんが、”馳河にこの魔法を贈る”と息巻いて演説していましたからね」

    「……?」

    今一度、御影は水槽を背にした。

    「……私ですら知っているくらいなんです。
    鷹森さんが事情を知らないわけない。
    【幻蔵さんが実優のお母さんを殺した】という噂を」

    「何だと!?」

  • 29聖杯の魔女25/02/17(月) 20:54:24

    「葉一さんも聞いてたでしょう」


    『ええそうです。儂が颯太を屠ったのであります。
    老境に、かくも嬉しき贈り物。このような作品は得難い。
    十数年前、連れを手掛けた時にもなかった高揚。
    たった今それを感じております。
    大変恥ずかしい話ではございますがね』


    「はっきり言って、【幻蔵さんの過去は分かりません】。
    でも過去がどうかより、幻蔵さんがそう思われていたことの方が重要です。
    【幻蔵さんは鷹森さんによく私の話をしてた】みたいですし……
    【実優を何かの犠牲にするんじゃないかって考えに至った】可能性は高い」

    「それで、【自分を犠牲にパーティーを止めようとした】ってのか」

    「幻蔵さんが興奮していた理由……
    それがここにあるような気がします。
    【自分の予想を裏切って、魔法のような状況を作り上げた】。
    魔殿楼の回転だけでなく、床下の仕掛けをトリックに入れた鷹森さん。
    【幻蔵さんは、鷹森さんが自分を超えたと感じた】んでしょうね」

    「残酷なジジイだな。
    【愛弟子の首がちぎれるのを目の当たりにした】ってのに……
    【人の死をただの演出としか見てねえ】のかよ」

  • 30聖杯の魔女25/02/17(月) 21:03:56

    「……”水精召喚の儀”については、大体分かった。
    【鷹森は自分の意思で、実優を守ろうと鎖を首に巻いた】んだな」

    「そうです。【彼は自分の体を綱にすることで、水槽の落下を防いだ】。
    【直後、短剣が水槽の中に残っていたことがその証拠です】」

    「ああ。だが【実優は魔殿楼の中にいた】。
    そして結局、【実優は死んじまった】」

    「……」

    「今ので大体、第3幕の真相も分かったぜ。だからもう」

    「いいわけないでしょう」

    少しだけ、御影の声が震えた。
    握り拳を作ったまま、彼女は続ける。

    「……私は見抜けなかった。
    鷹森さんの真意も、実優に迫る危険も。
    これも全部幻蔵さんの思い通りなんじゃないかって、感じるんです。
    【私が推理を誤ったことに、幻蔵さんは気付いていた】はず。
    【私が空室に実優を匿ったと聞いて、高笑いを上げた】。
    それは、きっとっ」

    「おい、御影……」

    「【私が実優を殺した】ことになるって、予見していたから……!」

  • 31聖杯の魔女25/02/17(月) 21:18:05

    「どうしてお前のせいになるんだよ? だって……」

    「【鷹森さんの死亡後、私は実優を空室に連れていきました】。
    【実優はずっとそこから動かなかった】。
    【その間に、魔殿楼は再回転を始めてしまった】……!
    【私は水槽の仕掛けに気付かず、しかも彼女を1人にした】。
    【だから、防げたはずの事故を……起こしてしまった】!」

    「っ!」

    「【再回転を始めた魔殿楼には、満杯状態の水槽が残っていた】!
    【21時00分、再び水槽は半周地点に達し落下する】……!
    【その下には実優がいた】んですっ!」

    「御影……!」

    「【実優には確かに外傷がなかった】。
    きっと【彼女の髪がクッションになって水槽の落下を受け止めた】んです。
    でも、【その衝撃で首が折れてしまった】ことは間違いない……。
    【大量の水が流れ込み、彼女を浴室内に横たわらせた】。
    そして、【私は21時10分に彼女を発見した】んです。
    【これが、全ての事件の真相です】」

  • 32聖杯の魔女25/02/17(月) 21:31:19

    「ちょっと待てっての……!」

    葉一は1人、ステージの前に躍り出る。
    頬に雫を伝わせる彼女を仰ぎながら。

    「悪いのはマジシャンのジジイ1人だけだ!
    お前は巻き込まれた側でしかねえだろうが!」

    「……【そうは思いません】。
    【私は実優を助ける機会があった】。
    【鷹森さんの遺した謎に気付く義務があった】。
    【幻蔵さんの悪意を見抜く力が必要だった】。

    【だって……探偵、なんですから】」

  • 33聖杯の魔女25/02/17(月) 21:45:35

    しばらく2人は睨み合っていた。
    でもその視線とて、平行線で交わらない。

    【探偵とは、真実を追う者】。
    それが御影の信念である以上、葉一に守られてはいられなかった。

    「……自責の念も当然あるだろう。
    でもな、あのジジイがここまでお見通しだったってのは行き過ぎだ。
    水槽が落ちてくるタイミングで実優が浴室にいるとは限らねえだろ!
    19時00分の時だってそうだが……」

    「【19時00分、魔殿楼には爆音のBGMが鳴り響いていました】。
    魔殿楼と直接繋がっている浴室へは、異様に音が鳴り響いたはず。
    それに」

    「……!」

    御影が首を傾けて、後ろの警官たちを見た。
    彼らは後ずさる。

  • 34聖杯の魔女25/02/17(月) 21:55:37

    「……【21時00分、魔殿楼には
    ”記念ムービー”が流れてたんじゃありませんか?】」

    「は……はい」

    警官の内1人が頷く。
    それで御影は深く溜め息をついた。

    「【そんなもの、幻蔵さんが作るわけありません】。
    【作ったのは十中八九、鷹森さんでしょう】。
    2人の思い出のミュージックに会話……
    【そんな音が流れてきたら、浴室へ入ってしまう】」

    「ふざけんな……どうして、そこまで」

    「【実優、悲しい時や辛い時は決まってお風呂場で泣く】んです。
    【幻蔵さんに聞かれないよう、シャワーを出しっぱなしにして】」

    「御影っ……!」

    御影は嗚咽を隠さなかった。ただ1人、ステージの上で。

    全ての謎を解明した今、探偵はその任を解かれたのだった。

  • 35聖杯の魔女25/02/17(月) 21:59:35

    【幻蔵は自分の”魔法”という幻想に強い執着を持つ狂人であった】

    【パーティー以前、御影は実優のツテで幻蔵のマジックショーに招かれたことがある。彼女はそこでマジックのタネを見抜き、幻蔵にショックを与えた】

    【以来、幻蔵は御影を”師”と仰ぎ、彼女に魔法を認めさせることに強い執着を覚えるようになった】

    【今回のパーティーは幻蔵が実優を”供物”として殺し、御影に挑むための催しである。パーティーの主役は実優ではなく御影であった】

    【魔殿楼は正六角形の露天展望台。この施設は回転する仕掛けになっており、1時間で1周する】

    【支配人の鷹森もまたマジシャンであり、幻蔵に師事していた。彼は自分考案の水槽脱出マジックを、幻蔵の魔法として披露する予定だった】

    【水槽脱出の仕掛けは、水槽が満杯になった状態で魔殿楼が半周地点に到達すると二重構造の内側の水槽が下の階に落ちるというもの。その後、水槽はもう一度元に戻る仕掛けだった。下の階の脱出地点は空室にしてあり、その浴室に水槽が落ちるはずだった】

    【鷹森は予定通り水槽に入り、マジックを開始する。しかし、彼が見回しても実優の姿がない。彼女は回転する魔殿楼で乗り物酔いを起こし、トイレに入っていたのだ】

    【鷹森は幻蔵の狂気の一面を知っていた。彼は以前、自分の妻をトリックの実験台として死なせたことがあった。だから鷹森は、幻蔵が実優にも同じことをする可能性を想起してしまった】

    【万が一、実優が下の階にいたらどうなる? いや、このパーティー自体を強制終了させた方がいいのでは? 鷹森は考えた末、凄惨な自殺を遂げることにした】

    【鷹森は水槽の蓋にある枷を解くと、それを首に巻き付け固定。水槽が落ち、彼の身体が全ての重さを受け止めた。それで彼の首はちぎれ死亡してしまったが、水槽落下は食い止められた】

  • 36聖杯の魔女25/02/17(月) 22:00:26

    【その後、パーティーは中止となり、御影は”幻蔵が鷹森を殺した”と推理を披露。しかしこれは間違っていた。鷹森は自殺だったのだ】

    【幻蔵は実優が下の空室にいると聞き、鷹森のトリックと真意を理解。元々仕掛けるつもりだった実優殺しの魔法を自分に使い、水槽の罠で実優が死ぬ結末を予期する】

    【追い詰められた彼は20時20分、”万華鏡の儀”を発動。それは指定地点にクレーンが重荷を落とし、再度引き上げるというものだった。元々は21時15分地点でステージ上の実優を潰すよう仕掛けていたので、回転停止状態の今発動するとどこに落ちるのかを計算。照明を落とし、クレーンの下に移動し、仕掛けを発動して潰され死亡した】

    【御影は”クレーンが幻蔵を潰した”ことまで理解したが、何故その場所にクレーンが落ちたのか分からなかった。魔殿楼が回転していることに気付かなかったためである】

    【20時30分、当初の設定通り魔殿楼は再度回転を開始。部屋の外にいた御影と馳河は締め出されてしまう。その後、御影は空室で実優を慰めていたが、20時50分に一旦外へ出た】

    【21時00分、設定通り記念ムービーが放映。実優は浴室に誘き寄せられる。魔殿楼は半周し、水槽の仕掛けが再度発動。彼女の頭上に落ち、首をへし折り殺した】

    【21時10分、御影が実優の死亡を確認。実優は長髪を頭の上で丸く飾り付けていたため、これがクッションになり、水槽激突による外傷はなかった】

    【以上の経緯から、実優を殺したのは空室に匿った御影である。そして最初に誤った推理をし、これ以上の危険はないと油断した御影の落ち度である】

    【21時30分、御影と葉一は魔殿楼に移動。御影は最終推理を繰り広げ、この物語の全ての謎を解明した】

    【後日、御影はマスコミに嫌いなものを聞かれた際に”魔女”と答えている】

  • 37聖杯の魔女25/02/17(月) 22:02:37

    「それで? どうすんだよ、こっから」

    「……何ですか、私に聞かないでくださいよ」

    「お前、助かる考えがあってここまで来たんじゃ……!?」

    「ヘリコプターとか呼べばいいじゃないですか。大人なんだから」

    「何だよ、急にトゲトゲしやがって……」

    2人はステージ上に腰掛けていた。

    ようやく風が吹き、雲間が切れていく。
    邪悪な魔法が去ったかのように、一等星が覗いている。
    心細げに座り込む警察官たちへは目もくれず、御影は空を眺めていた。

    「……あーあ。魔法なんて、使えるものなら使ってみたいですよ」

    「珍しいな。相変わらずマセガキのクセに」

    「私、19歳ですよ。探偵ですよ。殺人事件を解いたんですよ」

    「でも犯人いないしなぁ。これ、殺人事件なのか?」

    「……なぁっ!?」

    盲点だった。確かに3人亡くなったが、どれも他殺ではない。
    御影視点ではもっともっと巨大な何かに立ち向かっていたつもりなのに。

  • 38聖杯の魔女25/02/17(月) 22:03:47

    「……で。魔法が使えたら、何がしたいんだ?」

    葉一はポケットからタバコを取り出し、一息つこうとする。
    一方、御影はそれを取り上げて明後日の方向に投げ捨てた。

    「おいっ!?」

    「……お父さんと、会って話したいです」

    抗議の眼差しを向ける葉一を、毅然とした眼差しが上から制する。
    葉一は溜め息をついた。
    それを持ち出されると、何も言えない。

    「探偵ってのは、別に高潔な職業でも何でもねえだろ」

    「分かってます。いや、よく分かりました」

    「真実がどうこうとか言ってられんのは余裕がある印さ。
    社会に出てみりゃ分かる。叔父さん以外の生き方だってあるぜ」

    「……いじわる……」

  • 39聖杯の魔女25/02/17(月) 22:06:11

    青いドレスの裾を絡げ、御影は憮然と立ち上がった。
    憔悴した警官たちが悲しげに見上げてくる。
    それにカチンと来て、つい言ってしまう。

    「最後の最後の推理です!
    鷹森さんがマトモなら、火事で詰むようなバカバカしい建物作りません。
    屋上には非常口があるものじゃないですか!
    早くバックステージを探してきてくださいっ!」

    「りょ、了解っ!」

    ドタドタ走っていく巡査たち。

    一体閉じ込められておきながら今まで何をしていたのか……
    あなたがそんなだから悪いんじゃないですか?

    と、言いたげに、頬を膨らめ葉一を見下ろす。

    「……ほんと、散々な夜ですよ。
    体感時間で言えば無限に近いです。疲れました」

    「お前なぁ。こっちだって大変なんだぞ。
    一体上になんて報告したもんか……何万字書きゃいいんだか。
    こりゃ数徹は確定だぜ」

    「お兄さんがだらしないのがいけない……ん、です」

    ぴくりと眉を動かす御影。ぽろぽろ零れる本音が止まる。
    葉一は怪訝な顔をした。

  • 40聖杯の魔女25/02/17(月) 22:10:17

    「お兄さんはだらしない。馳河葉一はだらしない。私の従兄はだらしない……」

    「はああ?」

    「私の名前は馳河御影。今の時刻は22時10分。
    私は悧巧でかわいい……あれ? あれれ?」

    あんぐりと口を開けている葉一の襟を掴み、御影は詰め寄った。

    「”お前は馳河御影本人だ。魔女がなりすましている可能性はない”
    ……って、言ってくれませんか」

    「何言ってんだお前」

    「だから言ってくださいよっ! 一言一句そのまま!
    “今夜の事件はお前が解いた!” “魔女なんて存在しない”!」

    「なるほど、こりゃ確かに疲れてんな……」

    「ねぇ、復唱要求! “馳河御影は悧巧でかわいい”!」

    「拒否する。さ、行くぞっ」

    一転顔を明るくした警官の合図で、葉一は立ち上がる。
    形見のダレスバッグを持ち去られ、御影も走り出した。

    「”もうこんな事件は起きない”! “馳河御影の未来は明るい”!
    ねぇってば、誰か赤で言ってくださいよっ!」

    【薄ら涙を浮かべハイヒールで走る探偵は、最初の事件現場である摩天楼を後にするのだった】。

  • 41>>125/02/17(月) 22:11:32

    〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜

  • 42>>125/02/17(月) 22:13:59

    以上をもちまして、屁理屈推理合戦
    《イッツ・マジック! あなたに贈る万華鏡》
    完結です。

    以下、感想戦となります。
    御完読、誠にありがとうございました。

  • 43二次元好きの匿名さん25/02/17(月) 22:15:26

    …………本当に?

  • 44二次元好きの匿名さん25/02/17(月) 22:16:30

    絶対匿名掲示板で消費していいネタじゃないって!
    今時AI使用可の小説賞なんかいくらでもあるんだからさぁ!

  • 45二次元好きの匿名さん25/02/17(月) 22:17:38

    【薄ら涙を浮かべハイヒールで走る探偵は、最初の事件現場である摩天楼を後にするのだった】

    あの

  • 46二次元好きの匿名さん25/02/17(月) 22:19:13

    “最初の”事件現場w

  • 47二次元好きの匿名さん25/02/17(月) 22:20:52

    終始魔女様に弄ばれてたけどすごい新鮮な体験だった

  • 48二次元好きの匿名さん25/02/17(月) 22:21:10

    魔女様嫌われちゃったんですネ……

  • 49二次元好きの匿名さん25/02/17(月) 22:21:22

    復唱要求
    「以上をもちまして、屁理屈推理合戦
    《イッツ・マジック! あなたに贈る万華鏡》
    完結です。

    以下、感想戦となります。
    御完読、誠にありがとうございました。」

  • 50二次元好きの匿名さん25/02/17(月) 22:24:38

    今回の教訓
    登場人物の外見や性格などの情報は必要である
    なんだよクッションになりうるおだんごヘアーって

  • 51二次元好きの匿名さん25/02/17(月) 22:26:07

    3人の死亡現場の位置関係に言及した人、良い視点だったんだな

  • 52二次元好きの匿名さん25/02/17(月) 22:28:45

    トリックもさることながらギミックも興味深かった
    けど下手に真似しようとすると一人回しの領域に片足突っ込みそうだなぁ
    劣化読者への挑戦にしかならなさそうというか

  • 53二次元好きの匿名さん25/02/17(月) 22:29:23

    叙述トリックかつ探偵しか知り得ない情報が核心というのは中々ですね
    偶然見かけたので参加させて頂きましたが、勝手が掴めず苦戦しました
    摩天楼の形状と万華鏡の儀の名前で回転は気付けた筈でしたね〜

  • 54二次元好きの匿名さん25/02/17(月) 22:32:11

    終わりでいいんだよね

    3日に及ぶ長期戦お疲れさまでした
    完全に翻弄されましたが楽しかったです

  • 55二次元好きの匿名さん25/02/17(月) 22:37:15

    先週今週と色々仕込んでたせいでちょくちょく終わりを疑う声があるのいいよねよくない
    なんなら正直自分も疑ってるとこある

  • 56二次元好きの匿名さん25/02/17(月) 22:38:14

    本当に終わりなんか……?

  • 57二次元好きの匿名さん25/02/17(月) 22:39:01

    万華鏡の儀の本来の犠牲者が実優ってのは全然予想もしてなかった。その発想ができた回答者すごいと思う

  • 58二次元好きの匿名さん25/02/17(月) 22:40:22

    もうこの中に御影いないよな?

  • 59二次元好きの匿名さん25/02/17(月) 22:41:19

    >>52

    まあ実際今回は1~3幕まで全部完答者なしで御影(=スレ主)が答えを発表する形になったからねえ

    最初に「もう読み物だと思っていただければ。」って言ってる辺りスレ主にも自覚あったんだろう

  • 60二次元好きの匿名さん25/02/17(月) 22:45:36

    水槽がいまいちイメージつかない

  • 61二次元好きの匿名さん25/02/17(月) 22:47:39

    御影ってAIだったりするのかな
    AIにミステリー解かせようとしてたことあるし
    AIにまかせたらみたいなこといってたし

  • 62二次元好きの匿名さん25/02/17(月) 22:48:13

    推理するのが難しい問題になったからお助けキャラとして御影を配置してくれたのかなーと思ってる

  • 63二次元好きの匿名さん25/02/17(月) 22:50:22

    【御影が完全解答を出すことが終了条件】
    【皆様は御影さんの知ってる情報から、事件の真相を導き出さなきゃいけない】
    って出てたから、"今回の事件の解答を出せるのは御影だけであり、我々はそれを導く事しか出来ない"ってルールだと思ってた
    青字の使い方が難しかったですね

  • 64二次元好きの匿名さん25/02/17(月) 22:53:07

    キャラがこちら側に紛れ込んで推理してたり亀夫君問題の要素があったりで見事でした!
    本当にお疲れさまでした

  • 65二次元好きの匿名さん25/02/17(月) 22:53:16

    終わりを信じられない…>>49の復唱してくれえ

  • 66二次元好きの匿名さん25/02/17(月) 22:53:41

    結局2スレ目の
    "ちなみに「その3点リーダー、わざわざ1つずつ打ってる」んです?"
    が回収されてないんだよな。
    これ見てから3点リーダーを二個以上つなげて使ってるレスは全部コテハンいじった聖杯の魔女なんだと思って参加していた

  • 67>>125/02/17(月) 22:59:16

    疑われてる!?
    こんなに綺麗に締めたのに!???!?!!

    ……ともかく、ホントに長かったですね。
    今回のゲーム盤は「ぼくのかんがえたさいきょうの屁理屈推理合戦」。

    『実優は事故死。時限式のトラップで死亡した』
    で即リザインの謎を、
    "魔女が姑息にも探偵を身代わりにする"構図で隠しました。
    掟破りのタブーな屁理屈推理合戦と言えます。

    ガチで途中頭真っ白になる瞬間もあり、
    解くのもさながら、作るのも演るのも地獄のゲーム盤でした……

  • 68二次元好きの匿名さん25/02/17(月) 23:03:25

    >>66

    そこで「まるで頭の悪いAIみたいですね。」って言ってるんだよ

    御影はよく……を使うし

    聖杯の魔女と違ってやたらと赤字の後ろに句読点つけてる

  • 69二次元好きの匿名さん25/02/17(月) 23:05:46

    魔女に思考を乗っ取られあにまんに書き込みして推理するあにまん探偵だったわけだが

    あにまん民役に立たなかったな

    魔女にうまくかわされても違和感はどんどん潰していかないといつまでも真相に近づけず堂々巡り

    だが皆がその勢いでレスしてたらレスがどんどん消費される

    難しい


    >>66

    御影がスレに混ざってたことをスレ主が認めた時点でそれは回収されたと思ってた

  • 70二次元好きの匿名さん25/02/17(月) 23:06:20

    >>67

    改めてお疲れさまです

    そのガチで途中頭真っ白になる瞬間のことって聞いてもいいですか?

  • 71二次元好きの匿名さん25/02/17(月) 23:07:26

    御影に青を「わかりません」で返された時にこれが"うまい復唱要求の躱し方"か~!って思った
    確かに魔女じゃないなら復唱要求どころか青き真実も躱せるよな

  • 72>>125/02/17(月) 23:16:37

    >>49 >>65

    【認める】!


    >>61

    その通り。御影の中の人はAIです。

    【これはAIと共作のミステリー】ですから。

    ……って言えたらカッコ良かったんだけど、人間様の追及が際どくて後半ほぼ人力です……


    >>62

    途中でこれ人類が解くの無理ぜよ……ってなり、

    じゃあ探偵と一緒に解く形式にしたらいいんじゃない?

    と思ったのが始まりです。


    >>70

    コテハンミスって醜態晒してた辺りがそれです。

    あれ? 俺は勝たせたいのか? 勝たせたくないのか?

    ってなってました。

    途中からほぼトランス状態でした。


    >>71

    苦しいですが今回、魔女はなりきりしていない(1:>11)という約束は守ってます。

  • 73>>125/02/17(月) 23:19:52

    >>44

    答えるかどうか迷いましたが……

    あにまん以外に……居場所なんて……

  • 74>>125/02/17(月) 23:21:57

    そういえばこれ、出しそびれてたスライドです。
    まあ答え合わせ的な意味で取っておいてください。
    スーパー銭湯で黙々とこれ作ってる魔女の姿はお笑いだったぜ……

  • 75二次元好きの匿名さん25/02/17(月) 23:29:49

    途中から話が高レベルすぎてついていけなくなったけど楽しかったです
    素晴らしいゲーム盤でした魔女様

  • 76二次元好きの匿名さん25/02/17(月) 23:31:29

    今回も楽しかったー。お疲れさまでした

    …いや、マジのマジでお疲れ様
    自分もTRPGのシナリオ作ったこともあるから、なんとなく想像できるけど絶対大変だったでしょこれ。推理シナリオもそうだけど、見取り図とかタイムスケジュールとか凝った画像を解説用の分まで準備してるし
    で、リアルタイムで赤と青と復唱要求とコテハンの情報管理やりながらロールプレイ。いや、ホント感服します
    三日間の大役、お疲れさまでした&ありがとうございました

    …没ネタあるなら、そっち再利用でミニ屁理屈推理合戦とかやってもいいのよ?

  • 77二次元好きの匿名さん25/02/17(月) 23:39:18

    いやあめちゃくちゃ凝ったミステリだったなあ…
    ちゃんと伏線も張られててすごい

    共作とのことだけどどの辺がスレ主作でどの辺がAI作とか聞いてもいいかしら?

  • 78二次元好きの匿名さん25/02/17(月) 23:45:10

    魔女に復唱要求からの「ご指名いただきありがとうございます。復唱拒否です」の流れは笑った
    楽しいミステリだった、ありがとう!

  • 79>>125/02/17(月) 23:49:28

    >>76

    そんなものウチには……ないよ……


    なんだけど、何かの縁だと思うのでコレを共有します。

    屁理屈推理合戦 トリック類型の考察 | Writening・《魔女の勝ち方》 幻想描写の強度や長短、修飾によって出題パターンは様々である。 しかし屁理屈推理合戦の”トリック”とはいわゆる殺害の仕方・密室脱出をどう行ったかという”方法”論のみに尽きない。真実を…writening.net

    コレは俺が考えた"難題の作り方"です。

    備忘録・AIに読ませる論文として書きました。

    こいつを読めば、聖杯の魔女の手の内が全て明らかになります。


    モンハンワイルズが発売されたらしばらくここには来なくなるので……

    今のうちに消費しておいてください。


    >>77

    人物名くらいじゃないか……?

    奴に作らせるとどう足掻いてもクソミスになるし……。

    と思いつつ、まあ御影役をAIに委ねるというのが今回のアイデアです。

    「共作したミステリー」ではなく「共作のミステリー」なので、

    そもそも始めた時には未完成なんです。


    皆さんの反応見ながら微調整してる部分もありますよ。

    特に「これどうやったら終わるんだ……?」と思っていた時、

    2:>86でピンと来ました。

    浴室に短剣が落ちていたことに御影が気付いたら、全ての線が繋がるなと……。


    >>78

    あれ、かなりヤバかったです。

    御影に復唱させたら終わりでした。

  • 80二次元好きの匿名さん25/02/18(火) 00:38:21

    備忘録、参考になるうえに読みごたえもあって最高だった
    つまり今回のトリックは
    ①:師である"馳河"・鷹森の自己犠牲…等々
    ②:水槽の落下・クレーン
    ③:魔殿楼の構造(回転・天井がない)
    ④:【聖杯の魔女は、時で人を欺く】
    ⑤:今日が"馳河"の命日
    みたいな感じで5つの類型全部盛り込んでた…ってコト!?さすが最強の推理合戦

  • 81二次元好きの匿名さん25/02/18(火) 08:58:25

  • 82二次元好きの匿名さん25/02/18(火) 09:28:15

    完走お疲れ様でした!
    今回やってて思ったけど自分は気になるところ突っついて情報落として謎は誰かに解いてもらうのが一番いいかもしれんと思った
    屁理屈推理合戦、結構参加させてもらってるけど推理全然当たらんw

  • 83>>125/02/18(火) 10:18:12

    改めまして皆様、お付き合いいただきありがとうございました。
    少しでもミステリー小説の味わいに近付けただろうか……。

    自分の原典はやはり島田荘司『占星術殺人事件』です。
    "御"影の名前もあちらから一文字頂戴しています。
    この小説はまさに屁理屈推理合戦のエッセンスを極めたものと承知しており、
    序盤に繰り広げられる幻想描写は圧巻の一言。
    複雑怪奇に思える事件が、実は人間の素朴な意思や行動で構築されていた……
    というプロットが一番面白いのです。

    引き続きシリーズ化していくかは微妙ですが、
    ひとまず次回のゲーム盤にも探偵・御影は登場すると思います。
    ただしモンハンワイルズが最優先なので、毎週行ってきた屁理屈推理合戦は来週で一区切りです。
    今回よりは易しくかつシンプルにするつもりなので、もしお時間あればお越しください。
    よろしくお願いいたします。

    重ね重ね、御完読誠にありがとうございました!

  • 84二次元好きの匿名さん25/02/18(火) 13:22:30

    乙乙
    1番話として好きなのはホロビノウタなんだがあれ今回の話の作り方てきに1番の核を始める前にぶち抜かれかけてたのか……始める前に……

  • 85二次元好きの匿名さん25/02/18(火) 21:43:49

    あらためて最初から読み直してるけど、真相とギミックを知ったうえで「自分ならこの復唱要求/青き真実にどう返すか」って考えながら読むとまた違った面白さがあるな


    特にスレ1,>73の

    >復唱要求「この事件の犯人は、御影視点では捜査なしではわからない」

    は後の展開知ってると笑うしかない。そりゃこの後御影は捜査なしで犯人突き止める予定なんだから復唱拒否しかないわw

  • 86二次元好きの匿名さん25/02/18(火) 23:13:41

    柔軟な真実なるほどなあ
    もし御影さんとまたご一緒する事になったら今回よりは力になれそうだ
    馳河御影は悧巧でかわいい

  • 87二次元好きの匿名さん25/02/18(火) 23:36:52

    アドリブ部分とかきちんと処理して複数個の屁理屈合戦をまとめて一つのお話にできててすごい!

  • 88二次元好きの匿名さん25/02/19(水) 07:53:33

    あ、やっと規制解除された。

    週末の推理合戦楽しませてもらいました。考察ともあわせて読み物としても面白かったです。

    途中から推理ゲームというかもう短編推理小説を読んでる気分でした。

    聖杯の魔女さ​んの負担が大きそうで、頻繁には出来なさそうですがモンハンが終わったらまた気長に期待しています。


    以下、勝手な魔女様のイメージ(問題編読んでるとき) 


    (回答編読んでるとき)

  • 89二次元好きの匿名さん25/02/19(水) 09:38:43

    >>88

    解釈一致

  • 90>>125/02/19(水) 17:01:51

    オイ……何で……
    俺が美少女になってる……

    というのはさておき、次回の方向性が大体定まりました。
    現在構想中ですので土曜日に間に合うか微妙ですが、遅くとも日曜日には。

    手の内を明かした以上、これまでの集大成として挑みます。
    ご参加いただけましたら深甚に思います。

    最後に、手短ながら予告します。

    《ホーリー・グレイル ~探偵の墓標~》

    【この物語の真相は、愛がなければ視えない】。
    【この物語の真相は、愛があるなら視えない】。

  • 91二次元好きの匿名さん25/02/19(水) 22:46:06

    >>90

    了解です楽しみ

  • 92二次元好きの匿名さん25/02/20(木) 04:44:56

    それまでに過去問復習しときます!

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