あぁ、あの生徒ですかぁ?【ホラー注意】

  • 1二次元好きの匿名さん25/02/23(日) 22:25:04

    >>1という生徒です。はい?あぁ、もう鬼籍に入っていらっしゃいます。ですので、貴方様でも助けることは出来ませんよぉ。

    彼女は気弱で自己評価が低く、なおかつ自尊心だけは高かったので他者との関わり合いを拒み続けていました。この時、誰かが手を差し伸べれば"ああ"はならなかったのでしょうが…先生は当時の彼女の同級生を責められますか?えぇ、無理ですよねぇ?

    彼女の死に事件性はありませんでした。ただ、一人で食事をしていて喉をつまらせて…独りでいたことが祟って助け出されることもなかったという、それだけの話です。

    ですが、話はここからでしてねぇ?彼女の筋金入りの孤立を"人嫌い"と判断した当時の同級生達は『私達が供養しても有難迷惑だろう』と判断し、十分な供養をしなかったのだそうです。お陰で彼女は成仏も出来ず、未だに現世を彷徨っています。喋ることもありませんよ?まだ喉が詰まっているご様子ですので。

    そういった経緯がありまして、彼女はああして自分自身を供養しているわけです。墓だけは作って貰えたのが幸運でしたね。まぁ、特に意味はないみたいですが。


    いやぁ!先生は看取って供養していただける方々に囲まれて幸せですねぇ!やはり大切にすべきは人の縁!まこと自業自得、因果応報のお話はこれにて…

  • 2二次元好きの匿名さん25/02/23(日) 22:27:01

    なんてひどい…

  • 3供養されることのない>>125/02/23(日) 22:29:03

    孤独死って怖いねって話をシュロちゃんに怪談として語ってほしい>>1です!対戦よろしくお願いします!

  • 4二次元好きの匿名さん25/02/23(日) 22:30:27

    成クレ

  • 5二次元好きの匿名さん25/02/23(日) 22:30:35

    シュロに怪談として蒐集されたい民!?

  • 6二次元好きの匿名さん25/02/23(日) 22:30:46

    ちゃんと供養しようとする先生を「手を出すと憑き殺されますよ?」と珍しく善意100%で止めるシュロちゃん

  • 7二次元好きの匿名さん25/02/23(日) 22:30:59

    どうしよう、話の完成度高いからもうこれでいいんじゃないかっていう「面白いからこそ伸びなかったスレ」になってないか?

  • 8二次元好きの匿名さん25/02/23(日) 22:31:48

    スレチだけど「キヴォトス怪談」の一遍に入れてもいいと思えるやつ。

  • 9供養されることのない>>125/02/23(日) 22:32:13

    >>7

    そんな!皆さんも皮肉混じりな噺家シュロちゃん概念を投げ込んでください!供養すると思って!

  • 10二次元好きの匿名さん25/02/23(日) 22:33:31

    されることのないって書いてあるんですが

  • 11二次元好きの匿名さん25/02/23(日) 22:33:54

    >>9

    でも貴方には供養してくれる人がいないんでしょう?

    だからしません

  • 12二次元好きの匿名さん25/02/23(日) 22:34:52

    >>9

    縁もゆかりも無い人に供養されるって…

    それは供養と言えるんですか?無縁塚でもないのに

  • 13二次元好きの匿名さん25/02/23(日) 22:36:23

    1百花銃で撃ったらどうなんだろう

  • 14二次元好きの匿名さん25/02/23(日) 22:36:27

    1000字以内で怪談を完結させるって結構難しいな…

  • 15二次元好きの匿名さん25/02/23(日) 22:40:09

    シュロの怪談朗読ASMRとか出ねぇかなぁ

  • 16二次元好きの匿名さん25/02/23(日) 22:41:12

    噺家兼怪異専門家シュロ概念は流行って良い

  • 17二次元好きの匿名さん25/02/23(日) 22:43:26

    怪談書けませぇん!

  • 18二次元好きの匿名さん25/02/23(日) 22:49:53

    文才がない…

  • 19供養されることのない>>125/02/23(日) 22:56:30

    存在するはずのないもう一人って言葉、よくよく考えてみると矛盾してますよねぇ?…え、分からない?
    考えても見てください、"そこに居るもう一人"を存在しないと決めるのは、皆さんではなく"もう一人"のはずです。それを寄って集って"居るはずがない"だなんて否定して、これって現代でいう虐めなのですよう?あまり感心しませんねぇ…。
    …と、言いましても…もしそれが本当に存在するはずのない架空の人物で、皆さんが遊び半分で"居る"ことにしたのならば、その責任はしっかりとってあげるべきですねぇ。だって、本当は存在していなくても皆さんが存在を認識してしまったのなら、それは存在することと変わりありませんから。
    えぇ、ですのでこのお話は独り言ということに致しましょう。貴方様も、拙い噺家の一人稽古を聞いたと思ってよろしいかと。だって、責任は取りたくないのが人のさがというものでしょう?

  • 20供養されることのない>>125/02/23(日) 22:59:52

    ちょっとミスったな…改稿したい

  • 21二次元好きの匿名さん25/02/23(日) 23:07:34

    最近ホラースレ見ること多い気がするけどもしかして流行ってんのか?

  • 22すまんシュロのエミュ浅いかも25/02/23(日) 23:08:20

    えーむかぁしむかし、でもないついつい最近の噺でございます。
    もうそろそろ寒波も過ぎ去り花も芽吹く季節でしょうねぇ。
    そこへ来れば我らが百鬼夜行、百鬼夜行と言えば桜、桜と言えば百鬼夜行。
    と、いってさしつかえないでしょうえぇ、商店街をつーと抜けて見える大桜、アレのことでございますよぉ。
    え?あっははは木の下に死体!?貴方様見かけのわりに御年召していらっしゃる!!
    今時どんな噺家だろうがンな手垢がつくどころか手垢が、形創った怪談なんかしませんよぉ。
    えー、となんでしたっけあ、そうそう大桜、アレ見事なもんでしょう満開の華が咲いて……見えてない?枯れてる?
    あ、そうでしたそうでした手前としたことがキモを先に語っちまうたぁ…
    あの大桜ですね、季節に咲いてるぶんにゃ困らないしかし、外れた四季にですね……見えちまうらしいんですよそれぁもうまんっかいのきっれぇな桜が!

    死が近い方だけにね。

    んふふふ、あれ?手前の心配でもなさってくれたんですか?ちぃがいますって、手前がこうしてこの場にいるのは一夜の夢幻、朝となっては露と消える夢でござい。忘れちゃったんですかぁ?
    あっははは、ふぅーとはいえ貴方様も気を付けてくださいっと、おや?ちょいと失礼。

    っと、キレイな髪飾りですね…………なんて、あっはははははははははははははは-----------

  • 23供養されることのない>>125/02/23(日) 23:13:09

    逃げ水を追ってはいけないという話を聞いたことはありますかぁ?
    ありますよねぇ。アビドス出身の皆様ならその理由は推して知るべしです。おや?貴方様はご存知でない?
    説明しますと、砂漠地帯での逃げ水…蜃気楼は自然が作り出した罠でしてね?暑さで判断が鈍っているところで、遠くに水のようなものが揺らめいているのが見える…これは水場に違いないと追いかけてしまえば、死への片道というわけです。おや?顔色が悪いですねぇホシノさん。大丈夫です、そんな事例は滅多にございませんから。
    ですが、どうしても砂漠の彼方に消えた誰かに会いたいときは、逃げ水を追うのもまた正解なのかもしれません。

    間違いなく、貴方の思い描いた人に出会えるでしょうからね。

  • 24供養されることのない>>125/02/23(日) 23:16:29

    >>22

    ブラボー!!おお…ブラボー!!

  • 25二次元好きの匿名さん25/02/23(日) 23:17:40

    シュロちゃんに成りたい怪異にしてもらえるのはこのスレだけ!

  • 26二次元好きの匿名さん25/02/23(日) 23:23:19

    我が名はアシタカ!
    あにまん怪談スレよりこの地へ来た!
    そなたたちはSS・笛吹・pixivに住むと聞く古い神か!

  • 2725/02/23(日) 23:26:03

    いやーカロリー消費すっごいし怪異にしてもらうの忘れたからもう桜になる
    言うてホラーの本番夏だしその頃に盛り上がる…かどうか分からんけど書いたことないみんなも今のうちにてきとうに書いちゃって慣れとこうぜ
    なんだかんだ書いたらハマるかもし

  • 28供養されることのない>>125/02/23(日) 23:28:03

    あともう少しで一人百物語になるところだったので新人怪異の出現に打ち震えてます…

  • 29供養されることのない>>125/02/23(日) 23:38:02

    見てる人が居ると信じて一日に一つ二つ怪談を投下するかもしれません
    心が折れたらフェードアウトしていくと思います
    皆の投稿待ってるぜ!

  • 30これでいいのかわからん25/02/23(日) 23:41:40

    これは手前の知り合いから聞いた話なんですけどね?

    なんでも、夏の川は覗き込まない方がいいらしいですよ?

    蒸せ返るような暑さ。照りつける陽光。その人は散歩の最中、水の涼しさが恋しくなって、近くの川を橋の上から覗き込んだとかで。夏は日差しが強いですから、さぞ水面も綺麗に輝いていたのでしょうねえ。視界がキラキラとした光で染まっていた、と。

    そうして眺めているうちにあらふしぎ、なんだか足元が重く、冷たくなってきてるではありませんか。ざばざば、ざばざばとした音さえ近くに聞こえるという。
    そこで彼女はようやく気が付いたのです!自分が立っているのは橋の上ではない、先程まで見下ろしていたはずの川のど真ん中である、と!

    ──ええまあ、実際のところはそうでしょうねえ。光の幻惑効果か何かで意識が一瞬飛んで、身を乗り出した姿勢のまま川に落ちてしまったんでしょうねえ。そこで頭から落ちたりせず、直立不動でいた、というのは驚嘆すべき運動能力ではありますが。

    ですが、先生は気を付けた方がいいかもしれませんよ?ただでさえ、流水は危ないものですから。川に入る際はライフジャケットの着用を、なんて言いますしねえ。

    もしかしたら、夏に帰ってきていた『何か』に呼ばれていた、のかもしれませんしね?

  • 31供養されることのない>>125/02/23(日) 23:49:08

    >>30

    我が名はイチタカ!

    さぞ名のあるSSの主と見受ける!文才をこのような掃き溜めに捨てさせてしまったことは死して詫びたい!

  • 32夏の川25/02/23(日) 23:54:48

    >>31

    いや、こちらこそ面白い概念をありがとう

  • 33二次元好きの匿名さん25/02/23(日) 23:56:20

    >>31

    もう死んでますよう!

  • 34水枕25/02/24(月) 00:11:27

    夢というものは、見たいものだけを見ることはできません。
    これは繰り返し同じ夢を見たという方の話なんですがねえ。
    その中身というのが、夜中、住んでるアパートの周りを歩き続けるだけというものです。ええ、ただただぐーるぐると。
    それだけならちょっくら気味の悪い話で終わったんですが。
    ある時、壁を昇り始めたんですって。
    その時初めて見た自分というべきか何とすべきか、その手は真っ白、ブクブク膨れてびしょぬれと言う有様。
    ええ、まるで土左衛門みたいですねえ! しかも何たることか、この水を吸い膨れた屍のごとき手の主が向かうは我が家の窓!
    窓を開け、見飽きた畳を踏んで尚、叫ぶことも目を閉じることもままならず!
    ぐじゅりぎじゅりと蛙が鳴くような足音と共に寝室へ!
    終には鏡以外に見える事なき、己が寝顔とご対面――

    ――そこで目が覚め、以後同じ夢を見ることも、土座衛門さんとお会いすることもなかったというだけの話でございました。
    拍子抜けですか? 物語でもない体験談など、このように締まらぬオチが過半数。文句があるなら自らが、底冷えするようなオチを創って下さいと言うことになってしまいますねえ、あっはっは!

    ――とはいえ。
    壁から窓枠、畳から寝室。全てが桶をひっくり返したかのようにびしょ濡れになっていまして、掃除した後も藻のような臭いがざっくり半年は漂っていたそうですよ?


    ■■■■■■■■■■
    本スレ初投稿の小生、怪談の類は十数年ぶりである
    お見苦しい蝋燭となりて相すまぬが、枯れ木も山の賑わいと、1つ手向けさせては下さらんかね

  • 35供養されることのない>>125/02/24(月) 00:46:29

    >>34

    プ…プロだ…プロが現れたんだ…

  • 36供養されることのない>>125/02/24(月) 01:11:10

    夜雀という妖怪をご存知ですかぁ?
    あはは!えぇ、百鬼夜行では有り触れた怪異の一つですねぇ。その名が指すように、夜の山道で出会うとされています。なんでも「チッチッチ」という鳴き声だけが聞こえてくるそうですよう?
    夜雀に憑かれることは不吉とされており、迂闊に捕まえると夜盲症を患うとも言われます。そのため、百鬼夜行ではこれを退けるために「チッチッチと鳴く鳥は、シナギの棒が恋しいか、恋しくばパンと一撃ち」と唱えると良いなど、その対処法が歌われています。
    ですが…実はこの夜雀を良い妖怪とする説もあるそうで、なんでも憑かれるとオオカミに襲われなくなるとか。まこと、怪談は奥が深いですねぇ…

    ここからは私が聞いた話ですが、夜雀を夜道の守護者と歌う百鬼夜行のある山で…そうと知らずに"あの歌"を歌ってしまった生徒さんがいたそうです。えぇ、「チッチッチと鳴く鳥は、シナギの棒が恋しいか、恋しくばパンと一撃ち」、夜雀を退ける歌をですよ!
    どうなったと思います?…次の日、山の麓にて発見されたそうです。

    自分の眼孔に指を突っ込んで、ぶつぶつと譫言を呟く生徒さんがね。

    一体、その生徒さんは夜闇の向こうに何を見たんでしょうかねぇ?時には盲でいた方が良いこともあるのかも知れません。

  • 37藁人形の服25/02/24(月) 01:51:24

    手前も人間ですからねぇ、腹は減りますし寝る場所は壁と屋根とちょっといい布団が欲しいものです。だからそれを得るためにお小遣い稼ぎを……つまりアルバイトをしているんですよ。えらいでしょう、先生?
    それで、そのバイトの内容が神社でお洗濯の作業をするものなんです。普通の服なら洗濯機にぶち込めばいいですけどねぇ、材質が特殊なものは手洗いするじゃないですか、それをしてあげるアルバイトです。
    ……大変じゃないかって、そりゃあもう大変ですよぉ!水は冷たいし洗剤で手が荒れますし!挙句洗って乾かして終わったらそれを着せてあげるのも仕事のうちなんですから!
    ……え?誰に着せるかって?藁人形ですよ。その神社、丑の刻参りの名所でしてねぇ、神社の木にびっしりと藁人形が刺さってるんですよぉ。それが寒かろうって心優しい宮司さんが言い出してですね、木に刺さった藁人形に手作りの白装束を巻いてやって、定期的に洗濯してるんです。
    いやぁ〜藁人形共、結構服を汚しますから困ったもんですよぉ。足元に土がついてたり、たまに血がベチャッとついてたり。でも一生懸命働いたんでしょうねぇ。藁人形ですから、そう言う仕事を……。
    さて、頑張った子らにはご褒美を。そうでしょう、先生?だから仕事を頑張ったえら〜い手前と藁人形共には、も〜っと褒美があるべきだとは思いませんかねぇ?

  • 38藁人形の服25/02/24(月) 01:52:16

    こんなもんでどうでしょう?

  • 39供養されることのない>>125/02/24(月) 02:02:19

    科学技術の発展は凄まじいものがありますねぇ…。
    薄い板を擦るだけで怪談を読み漁れる時代になったというのですからもう大したもの、私達噺家も発展の波に乗っていかなければ置いていかれてしまいます。
    霊も同じでしょうか?映像機器にちょっかいをかける幽霊の話など枚挙にいとまがありません。彼らも生きた人と同じように進歩しているのでしょうか?


    私はそうは思いません。


    彼らは所詮は死者でございます。終わった人間に成長はありません。彼らは在りし日の姿のまま、ただそこにあるだけのものです。では、彼らの姿は科学が進歩してなお映し出されるのか…それは、彼らを見たいと願う人々が居るからです。
    皆様のことですよ。霊は映像に映ってなどございません。皆様の頭の中に居るのです。霊に惹かれて、などという表現がありますが、その実、霊を惹いているのは皆様ご自身なのです。
    怪談という文化が生まれて幾星霜。人の進歩は何処へやら。怖いもの見たさに死者を縛り付けるなど…祟られても文句は言えませんねぇ…。

  • 40供養されることのない>>125/02/24(月) 02:03:27

    >>38

    素晴らしい蝋燭にてございます!

  • 41供養されることのない>>125/02/24(月) 05:55:27

    逢魔が時という言葉をご存知ですかぁ?
    えぇ、文字通り。魔と出逢う時刻…百鬼夜行においては黄昏時を指す言葉として有名ですねぇ。地域によっては大いなる災いの時刻と書いて大禍時とも表記するところもあるそうで…えぇ、なんとも物騒な字を当てられたものです。
    黄昏とは誰そ彼とは、一度は耳にしたことがありますかぁ?昼から夜に移り変わり、人と魔の判別がつきづらくなる時刻、人は声だけを頼りに目の前の存在が人かどうかを確かめたそうです。
    …長々と御託を並べましたが、昼と夜が交わる時刻は忌むべきものとされていたことだけは知っていていただきたい。それだけ、人は闇という不可視の恐怖を恐れたのです。
    今でも夕方と夜の交わる時間帯…ほんの少しだけ街明かりが間に合わない刹那の刻だけ、貴方様は彼らの気持ちを体感することが出来ます。目の前の誰かが、本当に貴方の知っている"人間"だと誰が証明しましょうや?えぇ、あちら側に連れて行かれないように十分注意することです。
    えぇ、今の話を踏まえまして…時は夜へと移り変わりました。もう目を開けても大丈夫ですよぉ?街灯に照らされた今の時間は、彼らにとっての逢魔が時ではなくなりましたので。まったく本当に、怪異に好かれる方ですねぇ…

  • 42供養されることのない>>125/02/24(月) 06:36:41

    よろしいですかぁ?
    あぁ、そんなに驚かないでくださいな。偶然夜更けにシャーレの廊下で出会った、手前達の関係はそれだけです。それとも、何か誰かの恨みでも買うようなことをしましたかぁ?

    失礼!邪推が過ぎましたねぇ。では、お詫びに一つお話をいたしましょうか。

    未知が正しい根拠を以て解明されることを、貴方は何と表現いたしますかねぇ?手前は勿論、"科学"と表させていただきます。おや、手前様もそうですか。少々意外でしたね。
    では、次に…未知を解明する段階で個人の解釈が含まれると、それは何と呼ばれるかご存知ですかぁ?

    "怪談"と呼ぶんですよ。

    えぇ、疑似科学だとかオカルトとかいうアレ。手前からすれば立派な怪談です。遥か昔から、人は未知への恐怖から逃れるための理由付けに己の解釈を利用しました。やっていることはまさにそれと思いませんかぁ?あぁ、その辺りの話を論じるつもりは毛頭ありませんのでここまでにしときましょうか。
    話はそこではありません。いや、ついうっかり話しかけてしまいましたよ。噺家の血が騒ぎましてねぇ。噂をすれば影がさすというように、怪談は自分を語る人間に付いていきます。それは、人の記憶野が焼け果てるまで消えることはありません。手前にもかなりの数の怪談が付いてると思いますよう?
    あぁ、皆まで言わなくても大丈夫です!さぞ名のある噺家の方とお見受けしました!

    それだけの数の怪談を連れている方に出会うのは手前、初めてにてございます!

    えぇ、えぇ。存在を生み出したからには責任を果たすとしましょう。我らが語り継がずして誰がこの子達を証明できるというのです。まぁ、碌な死に方は出来ないでしょうがそれはそれ。死花は咲かせてこそ一興でございます。

    夜が明けましたね。ではまた、手前様により良い"ミライ"が来ることを願っておりますよ。

  • 43供養されることのない>>125/02/24(月) 06:38:22

    (今更シュロの一人称を思い出した)

  • 44水枕25/02/24(月) 06:40:35

    >>35

    おお。

    過分な呼称を賜ったこと、小生の愚作も加えて頂けたと認識した。

    小生は今や客もまばらとなり果てた創作生徒の語り部。

    遠からず朽ち果て塵となり往くその前に、懐かしき怪談を紡げる機会を持てたことに御礼を申し上げますぞ。


    しかしながらこの身が眠りについてる間に、3もの火を灯している>>1殿の仕事ぶりもまた、驚嘆に値いたしまする。

  • 45供養されることのない>>125/02/24(月) 06:46:12

    >>44

    そんな!私は思い付いたことを垂れ流してるだけの徘徊死人でございます!


    このような場末にてこのような上等の怪談を紡いでくださったこと、ただ感謝いたします…

  • 46水枕25/02/24(月) 06:48:33

    >>42

    むう……今しがた更にまた1つ……!? 

    これで四つ目!

    いやはやこれほどの御手前とは。

    しかもこれは素晴らしい、その語りを聞いて、彼の者が「科学」即ち「怪談」そのものから報いを受けるという発想には目から鱗が落ち申した。

  • 47二次元好きの匿名さん25/02/24(月) 06:49:57

    >>24ってどういうこと?

  • 48供養されることのない>>125/02/24(月) 06:51:20

    >>47

    勿論、この場末で語ってくださったことへの称賛でございます!

  • 49供養されることのない>>125/02/24(月) 06:56:58

    さて、怪談を絞り出していたことによる頭脳労働の賜物か…それともやはりその手のものを呼び寄せてしまったのか

    かなり具合が悪いので眠るとしましょう!正午あたりにまたお話ができると良いですねぇ!

  • 50怪談好きな匿名さん25/02/24(月) 09:27:51

    はい、占い一回500円で...
    ...はぁ、なぁ〜んで変装しているのに手前だと分かったんですかぁ?
    あぁ〜...そう言えばヘイローを見れるんでしたね、これはしたり。は?そうでなくとも分かった?手前も生徒だから?
    ...ふ、ふ、ふ、成程成程相変わらずですねぇ!そんな手前様だからこそ語れる理想論なぞ風流には程遠いのですよぉ!
    折角です、風流のなんたるか、手前の怪談を語って見せましょう...!

    こうして占いをするために道の片隅に構えていてもお客が来るまではどうしても時間を持て余すものです
    何ともなしに道行く人たちを眺めながら、やれ彼女は道に迷っているのかな、とか彼女ってば昨日とは違う相手を連れて逢引きしているな、とか...
    そうして見ている中で妙に目に付く生徒が居たのです
    その生徒はやけに周囲を見回してビクビク怯えていました、ただそれだけなら兎も角として誰もそんな不審な彼女に視線一つ向けないのが奇妙でした
    ぼんやりと彼女を観察していると目が合いました、すると自分に気付いてもらえた事が心底嬉しいと言わんばかりの笑顔でこちらに向かってくるではないですか
    まぁ変わってはいてもお客様になりそうで、その相談事次第では次なる怪談に繋がるか、とそのまま佇んでいると
    黒く暗い蟲が群れなしたようなうぞうぞと蠢く霧のような不気味な何かが彼女を背後から包み込んでしまったのです、彼女は恐怖しながら何事かを叫びこちらに手を伸ばしてきましたが...フッとかき消えてそれっきりでした
    後には何も残らず、手前はあぁ"アレ"を恐れて逃れんとしていたのだなぁと思うばかりでした

    さて、先生?生徒の事を常に考えている先生?彼女の事を『覚えてます』かぁ?
    えぇえぇ漠然と問われても何の事やらですよねぇ?
    "アレ"の名前とは『忘却』、確かに彼女はシャーレの当番としても参加していた手前様のだぁいじな生徒だったのですよぉ?
    誰からも...手前様からすら忘れられた彼女は怪談となったのです!これこそ風流、ですねぇ!
    そんな彼女を諦めないとあらば...ふふふ、我々の風流はまだ終わってはいません、もう一度手前さま方の元を訪れるでしょう
    ではでは?次の演目をお待ち下さぁい...

  • 51二次元好きの匿名さん25/02/24(月) 09:40:36

    ……また手垢の付いた茶々を入れなさいますねぇ。「語り手はその後どうやって帰ってきたの」ですか。
    まあ実際、怪談家として痛いところではあるのですよ。
    第一、そんな野暮を吐く余裕があるということは語りの技量不足に他なりませんからねぇ…。
    先生も半端な覚悟で手を出さないよう忠告いたしますよ。
    まあここは負けを認めて白状しましょう、この手のネタは作り話です。
    "そういう体になっています"。……設定という意味ではありませんよ。
    手前の持ちネタの中には人伝に聞いたものも沢山ありましてね。中には才能が妬ましくなるほど見事に語る者もいるのです。
    しかも即興で思いついたというじゃありませんか。悔しさ混じりに手前も件の使い古された茶々を入れてしまったのですよ。
    「バレてしまいましたか」舌を出して笑う彼女から一瞬視線を外して戻した次の瞬間、その人は煙のように消えていました。座布団に体温すら残すことなくね。
    ただ一つ残ったは真に迫ったあの表情、噺の主人公の断末魔を象徴する表情だけ。それ以外は彼女の名前も、顔つきすら記憶にも残ってはいません。
    泳がされていた、そういうことなのかもしれませんねぇ。或いは病毒の媒介者でしょうか?その自覚があったのか、なかったのか。それも最早知る由もありませんがね。
    さて先生、先ほど手前が話し終わる際の際、あなた何か思いついたという顔をしましたね?怪談の着想を得たという顔をなさいましたね?
    "作り話"本当にそうでしょうか?
    どうあれ、覚悟はよろしいですか?

  • 52供養されることのない>>125/02/24(月) 13:08:23

    >>50

    >>51

    かんしゃぁ!!

    脳が回復するまで寝ます

  • 53供養されることのない>>125/02/24(月) 18:51:47

    発狂って言葉、アレ面白いですよねぇ?
    皆々様は一体何を以て"狂う"と表現していらっしゃるのか。えぇ、手前にはむしろ彼らの方が正常に思えて仕方がありません。
    そも、狂人と野人の違いとは何でありましょうか?
    手前はそこに違いなぞ無いと思いますよ。今現在、手元から離れて野生化した動物が問題になっていますが…それと同じ。ストレスに耐えきれなくなった個体が自ずと淘汰されるところまで、まことにそっくりだと思いますねぇ。

    そう考えますと、むしろ異端なのは我々"理性"を掲げる側なのではありませんかぁ?この世の全てを己の常識に当てはめ、正しく解釈しないと悶え苦しむ姿はまさに"狂気"。社会に生きる人間は、有史以来狂い続けてございます。

    手前が言いたいのは、正気と狂気の違いなど案外紙一重のものということ。噺を通じてその狭間が揺れ動く瞬間が、怪談の醍醐味と言えるものなのではないかと思うのです。皆々様、つきましては己の価値観に向き合いながら、手前のお話に付き合いくださいませ。ご自身の正気に関しては残念ながら噺家の保証外となっておりますからねぇ…。

  • 54二次元好きの匿名さん25/02/24(月) 19:39:50

    影送り、という遊びがあります。
    おや、ご存知でしたか。流石は先生、といったところでしょうか?

    そうですねえ。自分の影をしばらく見つめ、その直後に空を眺めると、自分の影が空に移動したように見える、というアレです。とはいえかなり昔の遊びで、手前くらいの年に生まれた子どもにはもうほとんど遊ばれなくなっていたんですけどねえ。

    そうです、先生。ちょうどいいですし、ここらでひとつ、手前に付き合ってはくれませんか?

    ええ、そうです。じっと、じぃーっと、地面を見つめていてください。影送りはしばらく見つめ続けないと意味がないですからねえ。手前が合図を出したら、一緒に空を眺めましょう。
    はい、いいですよ。
    いやあ〜…こうしていると、小さい頃を思い出しますねえ。え?手前くらいの子どもはやらない遊びだったんじゃないか、って?いやですねえ先生。別に全員がそうというわけではないでしょう?

    ところで先生、怨霊に遭遇したときの対処法はご存知ですか?
    ええ、ええ。念仏を唱える、塩を撒く。色々ありますねえ。ちなみに、これはご存知ですか?「考えないようにする」。不思議なことに、これだけでも効果があるんですよお。幽霊というものは本来実態を持たないもの。であるならば、それを現し世に引き寄せているのは手前たちであるのも道理。手前たちが興味を持ってしまうから、あちらがやってこれてしまうのですよ。好奇心猫をもなんとやら、ですねえ。

    何の話かって?何の話でしょうねえ?
    ところで先生、いい加減、会う人会う人に優しく接するのは止めてみませんか?手前からすれば……そうですか。それは残念。

  • 55カレー好きノ匿名25/02/24(月) 19:57:41

    >>6

    それでも…

    それでもと良い続ける


    シルバーバレット!!

  • 56供養されることのない>>125/02/24(月) 19:59:52

    >>54

    昔良くやった遊びですねぇ…

  • 57二次元好きの匿名さん25/02/24(月) 20:07:04

    怪談は思い付いたけどシュロエミュむずいな…

  • 58二次元好きの匿名さん25/02/25(火) 00:11:16

     手前様は幼少の頃熱に魘され幻に襲われ恐怖したことは御座いませぬか?
     無い? それは結構! 手前様が健康に育ったことの証でございまする。
     では、恥ずかしながら手前の体験談を拝聴頂きたく。

     熱が出て寝床で安静にしている間、ずぅっとこの目に入る景色が全て歪んでいるのですよ。当たり前のように日常を過ごしていた空間であった手前の家があの世のものとしか思えなくてですねぇ。

     机、箪笥、障子が今にも手前を襲ってきそうで、それはそれは恐ろしゅうてたまりませんでした。買い物に出ると言われて手前一人になればもう恐怖のどん底というものです。手前がいくら泣き叫んでも手前の目に映るこの世が狂ってしまったままなのですからねぇ。

     熱が出ている間は恐怖に纏わりつかれたままか? いえいえ、そこまででは御座りませぬ! 他の者がいるなら手前がおかしくなっているのであってこの世は何も変わっておらぬ、と理解出来ますので。

     あとは、そうですね……。恐怖に勝る刺激を受ければよろしいかと。恥をさらすようですが手前などは箪笥が襲ってくるだの襖が襲ってくるだの叫んでいたら頬をはたかれましてねぇ。その間は我に返れたものですからもっと手前を叩いて欲しい、もうあのような恐怖に襲われるのは嫌だ、と更に懇願したものですよ。

     さて、ここまでは幼かった手前の恥を曝け出したにすぎませぬが、将棋盤をひっくり返してこうは考えられませぬか?

     熱が出ていたからこそ、真のこの世を垣間見れたのだ、と。

     ええ、ええ! そんな馬鹿なと嘲笑うのは当然で御座います。
     しかし、しかしですよ。人という者が本当はそのような狂乱の世界を見ないよう己に制限をかけているのではないでしょうか?
     てれびじょんのちゃんねるが、らでぃおのしゅうはすうがたまたま合ったように、熱のせいで真のこの世を覗き見れるようになっていたのではないか、と。

     年を重ねまして身体もそれなりに頑丈になったため、あのような起きながらの悪夢に襲われる体験はせぬようになりましたが、それで良かったのかも知れませぬねぇ。

     ――知らずとも良いこの世の真実というものに触れずとも済むようになったのですから。

  • 59二次元好きの匿名さん25/02/25(火) 00:14:16

    思った以上にシュロエミュ楽しい……はまってしまいそうだ……。

  • 60口惜しや25/02/25(火) 00:43:21

    んっ、っくっくっくっく……ぷはぁ。
    はぁ………おや、先生じゃないですかぁこんな時間にこんなヘンピな場所で奇遇ですねぇ。
    あぁ手前はですね誰もいない場所で月見酒を、っととじょぉうだんじょうだんですよぉただの水ですって。

    ……信じていらっしゃらないようで、では飲んでみますか?
    さぁ、どう『ぱんっ』

    バシャア...カランッカラン......


    丑の刻でないからと油断いたしましたかねぇ?それともヤツが手前の姿で油断しましたかぁ?
    ン、いやなに大層なものなど使ってはいませんよぉ手と手をこうして合わせてぱちん、とね。
    えぇえぇ、それだけ人間ってのは生きてるだけで大体黄泉の化け物を蹴散らすくらいの力は持って……

    ありゃ、気づいちゃいましたか、そうです今宵は諸事情あって生身ですのでお目こぼしをば。
    はいはい、そしたら目こぼしの駄賃としていつもの噺といきましょう。

    演目『そっくりさん』

    ……くれぐれも、見知った顔と油断なされぬよう............了

  • 61供養されることのない>>125/02/25(火) 06:57:35

    >>58

    >>60

    段々と蝋燭の火も増えてきましたねぇ!

  • 62駄文ながら25/02/25(火) 10:13:55

    千羽鶴、ご存知ですよねぇ。
     病人怪我人の快癒を願って、その名の通り千羽の折り鶴を持って祈りに代える…、まあ古典的というか、怪談とすれば手垢のついた題材ですねぇ。でまぁこれは人伝に聞いた話なんですが、ある時病をした少女の為にこれを学友達で折ろうとしたんですけれども、さてその中の一人が__噂には色恋の縺れがどうとかで__彼女の事が嫌いだったらしい。とにかくそれで彼女は魔が差してつまらない真似をした。千羽鶴のそのうちの一枚を折らなかったらしい。誰かが気付けば良かったのに、折悪しくそういうことも無く一羽欠けたそれは其の儘病室に届いて、彼女は病から解放されました。
        
     全身がべきべきだったそうですよ__まるで折り紙か何かのように。

     さて『辛』という字に一つ足せば『幸』となるなんて謂がありますが、然るに祈りから一つ欠けたら何に転じるんでしょうねぇ?先生もゆめゆめ、こうした催事の際は手抜きなどなさらぬよう。

    ____『九十九鶴』

    (↓ここから余談)
    実は千羽鶴を折るにあたって文字通りの千羽では手間がかかりすぎるとして学友達は百羽で済ませている。もし労を惜しまずに千羽折ろうとしていれば、欠けた一羽が『九十九』に通ずる事は無かったかもしれない。

  • 63二次元好きの匿名さん25/02/25(火) 12:04:34

     畏れとは何か、考えた事はござりませぬか?
     言葉の定義でしたら手前様もお持ちのたぶれっとをご覧になれば宜しいかと。
     人はこれまで何を畏れてきたか? それはずばり、何か分からぬことを畏れてきた、と手前は考えておりまする。
     そして畏れを克服する知恵こそ八百万の神々であり、悪鬼悪霊魑魅魍魎の言い伝えではないか、と。

     例えば、そうですね……洪水は何故起こるのでしょうか?
     化学が発展して自然現象の原理が解明された今でしたら地域ごとの温度差や大気圧の差で発生した大雨により川が増水して氾濫するため、と言えるでしょうが、己の国の都に行くことすら稀な昔々であればどのようにして雨が降るかなどさっぱり分からぬのは道理というもの。

     故に先人達は神に、妖に、分からぬ畏れの理由を求めたのです。洪水は八つ首大蛇の仕業。疫病は悪霊の祟り。不慮の事故は神へ捧げ物が足りぬ故。ほら、簡単に説明出来ましてございます。神の仕業や妖の仕業とすれば人は勝手に納得し安心し、畏れから逃れられますものねぇ。

     人は恐怖を認識し、原因を究明し、解決策を導いて発展して参りました。神に祈る他無かった天災も今となっては予測はお手の物、対策だってお茶の子さいさい。
     なぁにが神ですか妖怪ですか! ちゃんちゃらおかしいったらありゃしない!

     ところで元旦に初詣には行かれましたか? ほう、さぞ賑わっていたことでしょう。あぁ、どなたと行かれたかまでは教えていただかなくて結構! 手前も馬に蹴られたくはありませぬので。

     交通事故に遭われたことは? 相手の前方不注意でぶつけられたことがある、とな。それは災難でした……怪我は無く保険で修繕費も出た? それはよろしゅうございました。

     ではどうして夜にも闇におびえなくて良くなった今の世に神や仏に祈りに行かれたのですか?
     どうして運転者の不注意や現場の状況で説明が付きますのに事故に巻き込まれて運が無かったと仰るのですか?

     最初に戻りましょう。
     夜一人で厠に行くのが不安だ、試験に落ちてやしないか、病が治りますように。人の生には今も常に畏れが付きまといます。
     故に、畏れとは最も身近な存在でしょう。それこそ親兄弟よりもねぇ。

     これすなわち、現代でも人は神を降ろし、悪霊に憑りつかれている。そうは申せませぬか? あっははは!

  • 64二次元好きの匿名さん25/02/25(火) 20:32:13

    この物語を見殺しにしたくない!保守!(語彙力が終わっているので保守しかできません、良い怪談をありがとうございます)

  • 65二次元好きの匿名さん25/02/25(火) 21:20:20

    さて次に取り出しましたるはこの布……いえ、なんの種も仕掛けもありませんよ?手前は噺家ではあっても手品師ではありませんからねえ。これは本当になんのトリックもありません。
    いえね、こちら、手前が何度も頭を下げて友人から譲ってもらった品なんですけどね……本当に、なんの変哲もない、ごく普通のありふれた布なんですよお。困ったことにね。
    昔、手前が小さかった頃、よくその子と遊びましてねえ。一度、その子がこの布を使って芸を披露してくれたんですよ。
    ええ、そうです。芸です、「芸」。あれは遊びではありませんねえ。今思い返しても、あれだけ真に迫った演技は指で数えるほどしか知りません。白状しますと、手前、当時泣いたんですよ。あまりにも恐ろしくて。布にくるまれて姿を隠した状態で、ナニカに消化でもされているかのように悶え苦しむって演技だったんですけどね?いやあ、当時は本気であの子が死んじゃってるんじゃないかと思いましたよお。ケロッとした様子で出てきて、あまつさえ泣きじゃくる手前を心配なぞし始めた時には本気で起こりかけましたからねえ。
    ……今でも思います。あの時、彼女は本当に無事だったのでしょうか?遊びだと言って、いえ、恐れのあまり近づくことすらできず、ただただ見守ることしか出来なかった手前は、本当に、正しかったのでしょうか?ただただ無言で、地獄の苦しみに悶え打つ彼女を見かねて、無理にでも言って布を剥ぎ取るべきではなかったのでしょうか?と、ね。
    これは、だからもらったんですよ。何かあったのではないか、『仕掛け』があったのではないか。安心したかったんですねえ、手前は。未知ほど怖いものはないですから。自分で被ってさえみたんですよ?でも何もありませんでした。これは本当にすぐ近くの呉服屋で同じものが売られているようなありふれた品でしたし、当然、自分で被って何が起こるようなものでもありませんでした。もちろん、あの子もその前と同じように、いつも通りの様子でした。
    気になってきましたか?被ってみたいと思いましたか?やめておいたほうがいいですよお?というか、やめてください。先生まであのようになったら、手前こそ手前はどんな反応をしていいか分かりませんからねえ。

  • 66供養されることのない>>125/02/25(火) 21:22:32

    >>64

    一度ネタが降りてくるとすぐに書き上がるんですがねぇ…

  • 67二次元好きの匿名さん25/02/25(火) 21:24:32

    (マジで百個やるつもりなんだろうか、と思いながらギリギリ食らいついている)

  • 68供養されることのない>>125/02/25(火) 21:25:50

    >>67

    (正直ここまで書き込んでもらえて満足して逝きそう)

  • 69二次元好きの匿名さん25/02/25(火) 21:47:47

    1の生産スピードや多々湧いてくる噺家たちにおののきまくりだけど1のおかげで噺家シュロ概念を知って好きになったし原作シュロもだんだん好きになれた
    今のうちに伝えておきたい
    死んでくれて有難う

  • 70二次元好きの匿名さん25/02/25(火) 21:48:45

     「『恐怖』__とは、即ちに孤独に密接に関係があるのですが」
     例えば往来の喧騒の中、なにか不気味なものを見ても、”怖い”ではなく、”変なの”とか、大抵はそう思うでしょう?
     然るに一方で、独りでいれば全てを恐ろしいものとして見る可能性があるのです。
     少し錆が広がるだけの看板、風に木々が吹かれざわめく森。
     人気のない建物。
     「要は認識の問題です。無神論者が悪魔を恐れず、親を持たぬ孤児が墓場で安眠する。しかし人倫を一度持てば、それら全てが罰当たり」
     ですので、殆どの場合は気のせいです。
     でも、もし。もし、往来で恐怖を抱き、独りのうちに安心感を抱くようなら
     そんなことがあるのなら。

    「お別れを言う時間があることを、せめて祈るがよろしいかと」

  • 71供養されることのない>>125/02/25(火) 21:48:46
  • 72二次元好きの匿名さん25/02/25(火) 22:20:32

    突然ですが手前様、この雑貨屋で一番の売れ筋がなにか知っておられますか?
    ……おやおや。あの生徒さん、車の牽引ロープなど購入してどうしたのでしょうね?
    この雪です。車が立ち往生でもしたんでしょうかねぇ、お気の毒に。
    そうそう、先の問題の答えはまさにアレです。牽引ロープがよく売れるそうですよぉ。
    目の前の坂道は雪が降るとそれはそれは大変な渋滞で…………特に関係の無い話なのですが、この先の林は小道がずぅーーーっと続いていまして、森の深ぁいところまで入っていけるのです。隠れた『つり』の名所となっているそうですよ。
    ……アハ、手前様ならそうおっしゃると思っていましたよぉ? まさか、手前は邪魔など致しません、どうぞ行ってくださいな。


    ……そういえば、『牽引』ロープという名でありながらそれを必要とするのはいつも『牽引される側』というのは中々面白いと思いませんか?
    あの生徒様も、何かに牽引されたかったのでしょうかね?
    それとも……あの先に『牽引』されていたのでしょうか?

  • 73二次元好きの匿名さん25/02/25(火) 22:21:31

    飛び入りでやってみたけどうまく書けんかったわ……

  • 74二次元好きの匿名さん25/02/25(火) 23:04:34

    「桜の木の下には死体が埋まっている」
    なぁんて、有名な話ですねぇ。_曰く、その血肉を吸って美しく咲くのだとか何とか…
    まま、生きとし生けるもの、何れ土に返るもので、死体なんてものがあればそれはそれは栄養満点でございましょう。

    …ところで、人身御供なんてご存じで?えぇ、えぇ。そう。命を捧げるなんてなんとまぁ野蛮なことで。
    とは言え、神事の際に人の形に寄せた飯を食らう神社なんてものもあったりしますねぇ。__’’それ’’がむかぁしむかし何であったのかは、はてさて知るところではありませんが。
    何かを対価に、何かを得る。それはただの取引であり、大きな利を得たいのならば、大きな対価を__
    何らおかしなものではないでしょう?
    「美しさ」。そのために、貴方様はいくら払えるので?

    たかが桜、んふふ、されど桜でございます。

  • 75藁人形の服25/02/26(水) 01:33:26

    笛でもあにまんでも最近ブルアカホラーが増えて嬉しい。イッチも野生のシュロ達も頑張ってくれ、応援している。

  • 76手前様あの祠を壊したんです!?25/02/26(水) 09:16:37

    んむむ......あや、先生じゃないですかぁこれまた奇遇、でもないですねぇここ最近だけで二十と数回、ですから。
    これだけ顔もあわせりゃもうそろ情のひとつやふたつも湧いて...えぇ、先ほどうんうん唸っていたことに関してですよぉさすがは手前様話が早くていらっしゃる!噺もまくらが早くないと客が退屈ですからねぇ、では早速本題をば。

    祠、知っておりますでしょうか、この先にひとつあったんですがね?道理を知らぬ阿呆が居たのかまー派手に壊しちまったんですよぉ。
    なんでも少し前にキヴォトス全体でそのテの話が流行ってて、話で済ましゃあいいものを今だと実際ぶっ壊して巡りその数を競うのが阿呆共の間で流行ってるんだとか。

    マァ、手前としちゃあ別に否定はしませんよぉ、実際、形とった神があふれるこのキヴォトスにわざわざ石ころこさえて作ったところで、いわゆるとこの『信仰』が中に入らなきゃ大半はただの石くれでしかない、ようはいくらぶっ壊されたとこで祟りだ呪いだなんてものは起こりはしません。

    あ、よくお聞きになられてましたねぇちゃんと噺を聞いてくだすってるようで手前も恐悦至極でございます。
    『大半は』です、さて冒頭に戻りましてその阿呆がぶっ壊しやがりました祠いわゆる...ホンモノでしてね、その阿呆共はもうほっといても構ってやってもどちらとも自由に、えぇ末路は変わりません。
    問題は残った祠の残骸でしてねぇ、中にまぁ永いこと成仏できない幽霊が居たみたいで仮に壱としましょうか。

    壱はキヴォトスの加護を受けた人間だろうが手遊び感覚でぶっ殺す怨念を自動的に振り撒いちまうんですが、手前を手前で無意識的に縛るいわゆる地縛霊の類でして祠を一時的な壱とすることでその場に保守できてたらしいのですよぉ、しかし祠が壊れたことによってその場に居た阿呆を次の壱自身と再認識、阿呆が死んでお終い。

    となりゃあ話は簡単なんですが壱が今まで自縄自縛でいられたのは壱が生前死後孤独であったためらしく、阿呆に身内が居たらまぁ......際限なく広がっちまいますねぇ.........えぇ、あとはもう手前共にできるのは阿呆の一人踊りであったことを祈るだけか、もうこの地に見切りをつけてさっさと逃げちまうことですねぇ、くれぐれも、情など出してはなりませんよぉ?

    ま、ともあれ手前共に今できることは『保守』だけということで......

  • 77二次元好きの匿名さん25/02/26(水) 17:04:05

     手前様には手前が手にするこれが何に見えますか?
     林檎? いえいえ、これは梨でございます。いやいや林檎ですって? いえいえいえ、本当にこれは梨でございますよ。
     では第三者に問うてみましょう。コクリコ様ぁ、こちらですが何に見え……え、林檎? そんな殺生な!

     とまぁとぼけるのはこの辺りにして、確かにこちらは林檎でございます。梨だと主張したところで手前だけがとち狂うたと思われるがオチですが、もし他の者が当たり前のように梨だと申したらいかがしますか? それでも林檎だと断言いたしますか? 梨かな?梨かも……なぁんて、ほぉんのちょいとでもご自身が正気かを疑ってしまいやしませんか?

     嘘か真かまでは存じ上げませぬが、昔話を一つ。時の皇帝様に鹿が献上されたのですが、「馬でございます」と臣下は申したそうです。皇帝様は「鹿ではないか?」と問いただしても臣下共は「いえいえ、馬でございます」と断言したのだそうな。まあ、これは時の皇帝様がいかに影響力を無くしていたかという話であって、これが「馬鹿」の由縁なのだとか何とか。本当でございましょうかねぇ?

     さて、手前様が持っておられる電子板、シッテムの箱と申しましたか。手前様にしか使えませぬし手前様にしか認識できぬ人工知能が入っていると噂で耳にしておりまする。

     そのアロナと手前様が呼ぶ小娘、本当にいらっしゃるのでしょうか?

     銃弾を防ぐ障壁を張れる? 文字でなら他の者も会話が出来る? それはあくまで手前様の申し上げている主張でありますので、実は手前様がアロナがいると装って手前共を欺いているかもしれませぬなぁ。自作自演、とはちょいと違いまするか。手前様が架空の相方を本気で信じ切っているやもしれませぬし。

     もちろん本当にアロナがいるのやもしれませぬ。しかし手前共には確かめるすべがござりませぬので手前様がただ主張するのみ!
     故に、手前共が「アロナなど存在せぬ」と言い切ってしまえばそれが事実だと皆に認識されるわけです。真がどうであれ、ねぇ。

     ですので、手前様が「アロナは存在します本当なんです信じて下さい」と申されるのなら、手前はこう返しましょう。
     「たわけ者が。手前様は疲れておるのでしょう。一週間謹慎しておれ」と。

  • 78二次元好きの匿名さん25/02/26(水) 21:42:37

    お次は、UFO、未確認飛行物体の御話にて御座います!
    ……なんですか、手前様。その視線は。手前だってUFOくらい知っていますよ、バカにしないでください。
    ……こほん。はてさて、あるところに、「UFOをよく見つける少女」がいました。彼女はよく空を見上げては、「ほら!また見つけた!」とご友人に自慢していたのだそうです。可愛らしいことですねえ。利発にして快活、さらにはしょっちゅうUFOを見つけるだなんていう、ちょっぴり変わったチャームポイントまで持つ彼女はお友達たちの間でも人気者だったそうで。ええ、ええ。とても良きことでございます。
    ええもちろん。この話はこれで終わりませんよお。それとも、これで終わりにしておきましょうか?手前様が語りをどう受け取るかも手前様次第。『UFOを見つける特技のある女の子は、沢山の友達に囲まれて幸せに過ごしましたとさ、めでたしめでたし』。手前がこの話をここで終わらせれば、そうすることもできるでしょうねえ?手前はそれでも構いません。
    ……そうですか。では続けると致しましょう。彼女はそうしてしばらく、平穏に暮らしました。元気に、明るく、友人に囲まれて。
    しかしかな、世は諸行無常。祇園精舎の鐘の声、と言うように、世界とは移ろいゆき、変わっていくものでございます。そう、そしてそれは決していい方向に移ろうとは限らぬのでございます。そう、残念なことに、彼女は落ちぶれていってしまったんですねえ。とはいえ、実際のところは落ちぶれる、というほどのことでもありませんでした。声をかけたら以前より人の集まりが少し悪い、みんなの話題についていくのが大変、その程度。ですが、時期が時期ですからねえ。些細な違いに敏感になるというものです。何が悪かったのか、私が悪いのか、友達が悪いのか、環境が悪いのか。ありもしない原因を探り、突き、その度に周りを傷つけていく悪循環。ノイローゼというやつですねえ。本格的に彼女の周りには人がいなくなっていきました。挙げ句には両親からも昔は良かったのに、と過去の栄光を持ち出される始末。

  • 79二次元好きの匿名さん25/02/26(水) 21:43:01

    >>78

    ところで、カルト宗教の本質は何かご存知ですか?貧困にあえぐ貶めるための口説き文句は?

    答えは簡単、「一発逆転」ですよ。これを達成すれば救われる。見返せる。元に戻れる。なんでもいいですが、本来地道に積み重ねるものをたった一つのラッキーで覆すこと。……恵まれている者には理解しがたいでしょうが、これがまた、甘美でして。何せ、恵まれていない者にはもう、地道に積み重ねることはできませんからねえ。精神的なものにしろ、物的なものにしろ。

    ですから、縋るのですよ。逆転に。一発満塁サヨナラホームランに。決まれば、また戻れますから。過去の素晴らしき栄光に。

    さて、彼女にとっての一発逆転とはなんだったのでしょう?

    答えはそう、UFOですよ。空に浮かぶ、キラキラして、見つければみんなが喜んでくれたあの飛行物体。不思議なことに彼女はUFOをここのところずっと見かけていませんでしたが、それでも見つけることは容易いと確信していました。なにせ、幼い頃の、未熟な自分ですらできたのですから。

    そうと決まれば話は早い、善は急げ、兵は神速を尊ぶ!彼女は山を駆けずり、谷を渡り、望遠鏡を覗き、怪しきオカルト雑誌を買うようになりました。嘆かわしいことです。問題の本質から目を逸らして、安直な道に逃げて。いい年頃の女性がそんな言動をしては、さらに人は避けていくばかりであるとどうして気付けなかったのでしょうか?

    これにてお終い。どうです、道徳的教養を混ぜた素晴らしい寓話でしょう。手前、最近はこういう方向性も目指していまして。

    え?彼女の末路?

    まさかまさか。そんな。

    彼女は気狂いですよ。ありもしないものを追いかけて、毎日野山を駆けずり回るような、ほとんど獣のような生き物です。

    そんな狂人の末路なぞ──あえて語る必要が、どこにございましょうか?

  • 80二次元好きの匿名さん25/02/26(水) 22:24:22

    古くから怪談といえば水子の話とか多いですよね。
    まぁ、キヴォトスでは学生が多いのでこの手の話は生まれにくいのですが。
    ところで、人間だけでなくとも此の世に生まれるはずだった物、生まれられなかった物、人間でなくともそうしたものは何か念や恨みを抱えて彷徨っていてもおかしくありませんよねぇ……
    そういえば、手前様はこんな生徒を百鬼夜行で見かけたことは?
    キヴォトスでは珍しい武装に装い、まるで異国から舞い降りたような…
    次に何処かで出会ったのならは是非とも話を聞いて差し上げると面白いかも知れませんよぉ?

  • 81牛犯25/02/27(木) 03:14:38

    望まれぬ落し子ということでこちらの噺も1つ。

    とある時とある場所にて産まれたおおよそ人とは形容しがたき化け物、産まれ落つところが罪となるところから名前を仮に『犯』としましょうかねぇ。
    とはいえ母は蔑ろにせず可愛がっていたそうです、周りの目は冷めてたらしいですが……このとき判断できていれば…いや詮無きことでした。

    とうとうその日が来ちまいました、そうなってあいまったのか、それが本性で今まで隠していたのか……その身を20倍も膨れ上げ粘液を滴らせた腕を無数に伸ばす正真正銘どこに出してもおっかない化け物の出来上がりでさ。

    最期は自治区の人たちに袋叩きにあい母はそれを泣いて見ているだけしかできなかったとか……

    で、この噺まだ続いてましてね……今でも似たような化け物が各地で目撃されてるらしいんですよ、そもそも先の元凶自体生死不明だとか……

    手前様もお気をつけくださいね。

  • 82二次元好きの匿名さん25/02/27(木) 11:26:53

     これはこれは、ご機嫌麗しゅう手前様。
     え? 今北産業? はて、初めて耳にする単語ですが……あぁ、電脳網で一時期使われていたと。今来たので文章にして三行相当の語りに要約してほしい、でございますか。
     はぁ、手前様。落語ともそうですが本来語りとは言い回しと間が大切なのであってですね。省略した話など使用済みの和紙に筆を走らせた駄文にも劣る……今何とおっしゃられましたか? 出来ない難しいから上手いこと言って逃げるだけ?
     なぁるほどなるほど、そこまで挑発されたのであっては手前の沽券にかかわりまするので、乗って差し上げましょう。
     ……何ですかその楽しそうな面持ちは。手前はとぉっても不愉快なのですがねぇ。

     番組を眺めてますと時折鉄道の人身事故について流れますよねぇ。
     命を手放すなら人様に迷惑をかけずにやれ、と誰もが一度は思うたでしょうが、あれは誘われて命を投げ出すのですよ。
     故に、手前様もくれぐれも護身用の銃をじぃっと眺めたりしないように。己の頭を打ち抜きたくなりますのでね。

     ……これで満足でしょうか?手前は不満で仕方がありませぬよ。これでは情調もへったくれもありゃしません!

     いいですか手前様。怪談とは教訓なのです。例えば、夜一人で出歩いていたら首無し女に襲われて小便をちびりました、という体験談があったとして……手前の話ではござりませぬ! そこで話をへし折らないでくださりませ!
     ったく、手前様の肝っ玉はどうなっているのやら。腹を掻っ捌いて見てみたいものですよ……。
     妖怪や悪鬼悪霊が実在するかはこの際どうでもよろしい。肝心なのは危険なので夜一人で出歩くべからず、をいかに己の意思で徹底させるか、でございます。なればこれでもかとおどろおどろしく語って聞かせて恐怖心をあおるのが一番でございましょう。

     なので今北産業で要点だけを搔い摘むなど言語道断! 本質を理解させられぬ語りに意味などございませぬ。
     時間が無いと申されるのでしたら手前がシャーレの当番になった際にでもゆるりと語って差し上げます。

     あぁ、ところで手前様。大人のカードでしたか。
     黒い方のをたまに眺めるそうですが、止めるべきかと。手前がちらりと見た限り相当脆いようでしたので。
     鉄道に飛び込みたくなるのと同じように、不思議と黒い方のカードを使いたくなってしまいますからなぁ。

  • 83ヘイロー25/02/27(木) 20:41:26

    手前様は、寿命について考えたことがありましょうか?
    えぇ、えぇそうです物が稼働する限界の時間、或いは、動物がその命尽きるまでの時間。
    まぁもっぱら使われるのは後者でしょうとも、きょうび物を大切にしない阿呆がズイブン増えなさったいや、それにつけちゃ......後者もですかねぇ?
    ままま、先に前者、物の寿命についてのお噺としましょう。

    そもそも物、とはなんなのか、人となにが違うのか、について手前の考えを先に述べさせてもらいますと、総てのパーツの替えが利くか?でございます。
    ぬいぐるみは綿を詰め替えりゃ元通り、ロボットは基盤とエンジンを代えりゃ元通り、充電ができなけりゃバッテリーごと取り換えちまおう、とねぇ。

    こりゃ人間からしたら夢のような話ですねぇ、そう、夢、なら叶えちまおう......パーツ総てのとっかえが利く人間をね。
    と、考えた人か物がいたかは知りませんがなんと作れちまったらしいんですよ、えぇえぇそう、総てのパーツのとっかえが利く、『モノ』がねぇ。
    おまけにその『モノ』は頑丈で、力も強く、さながら神話にでてくる神羅万象の神秘を彩った奇跡を魅せるとかで。

    ん?その『モノ』がどうなったかって?......あっははははははは!!
    んふふ...いえいえすいません......まぁ言われなければ気づきませんよねぇ。




    居りますよ
    この都市のいたるところにね

  • 84二次元好きの匿名さん25/02/27(木) 20:51:28

    >>82

    このちょっと小粋なやり取りいいな

  • 85二次元好きの匿名さん25/02/27(木) 23:02:22

    保守

  • 86彼が身移し25/02/27(木) 23:15:09

    鏡、ってございますよねぇ? えぇ、姿を映して身なりを整えたりするアレのことですよぉ。
    それは逆さまの世界を垣間見ることの出来る窓だとか、
    向こう側の世界とこちら側の世界とを繋ぐ門だとか……まぁ、そういった話もあちこちにございます。
    となれば、向こうとこちらで入れ替わる方法、なんかを嘯く者が出るのも、まぁ自然なことでございましょ。

    向こう側の自分に、試験にアルバイトに、面倒ごとをぜぇんぶ任せて。
    鏡に残った自分は、鏡の中の部屋にあるベッドでぐうたら、なぁんて。
    一度は、考えたことがおありじゃないですかぁ?

    ……とは言え、何を面倒だと思って、何を楽しいと思うかは人それぞれ。
    ずぅっと部屋の鏡でじっとしていた者からすれば、試験もアルバイトも、きっと楽しいことばかり!
    そうして部屋に戻ったら、「向こう側」にいる『こちら側』の自分に、こんなことを言うのです。
    「明日のアルバイトも代わってあげる。あなたは、鏡の中でゆっくり休んでいて良いよ」

    そんなことを繰り返すうち、『こちら側』の世界の住人だった筈が、「あちら側」の世界……鏡の中の住人になってしまって。
    もう休みは結構だから、そろそろ元に戻ろう……なぁんて言っても、鏡から出て行った自分はどこ吹く風。
    戻ろう、戻ろうと何度も促せば、そのうち入れ替わった「自分」に、『自分』が入った鏡ごと処分されてしまったり。

    そうそう。もしも誰かとこっそり入れ替わるとすると、それがバレないようにしますよねぇ?
    鏡の向こうから入れ替わったなら、当然、あちこち逆さまになっている訳で。
    髪に櫛を入れたり、化粧で黒子を隠してみたり。手を変え品を変え変装するのですがぁ……ふふふ。
    「そこに確かにあるけれど、触れることは叶わない」モノに関しては、どうやっても逆さまのまま。
    諦めるしかございませんが……幸いなことに、或いは不思議なことに、そこに気付く者は少ないのだとか。

    ……手前様の出会った生徒たちの中にも、よぉく見れば「何かが逆さま」な子がいたかもしれませんねぇ?

  • 87二次元好きの匿名さん25/02/28(金) 00:32:24

    >>22

    髪飾りのくだりだけがよく分からんかった……

    そもそもあんま怪談を知らないからだろうけど、髪飾りってなんか有名な話とかあるの?

  • 88二次元好きの匿名さん25/02/28(金) 00:34:51

    >>87

    これな

    桜が髪に付いとるよ。って表現したかった

    文才無くてアイスマン

  • 89静けさや25/02/28(金) 10:20:01

    ポチャン……ポチャン……うーむ

    あ、先生相変わらず元気そうでなにより。
    ……え?今何してたかって?
    これ、何だか分かりますか?井戸ですよ、井戸。
    えぇえぇ、きょうび百鬼夜行の地区だろうが水道を使いますからね、ズイブン昔に放置されてもうだぁれも使っちゃいないんですがねぇ?

    あぁ何をしてたか、ですよね?まま、一応必要な噺なんでも少しお付き合いをば……。
    昔ここいらは干魃が続いて作物が育たない、どころか日々の飲水ですらも事欠く有様だったとか。

    そんなことが続いたら昔の人はどうしたと思います?
    生贄括って雨乞いをしたんですよ。
    あぁ、気づいちまいましたねぇ…それで出来たのがこの井戸です。

    ま、真偽は分かりませんがね。
    ん?えぇそうそう噂噺ですよ噂噺、ンな噺もなけりゃ井戸ですらないただの穴倉かもしれません。
    もうとっくに枯れちまった穴っぽこですよぉ。

  • 90二次元好きの匿名さん25/02/28(金) 10:27:26

    このレスは削除されています

  • 91二次元好きの匿名さん25/02/28(金) 16:42:29

    ホド

  • 92いっぱい練習したんですよぉ25/03/01(土) 00:17:24

    ────
    ───
    ...いよぉ~ぽん、ぽぽん、ぽんぽんぽんぽんぽん、ぽぽぽん。
    っとまぁこんな具合ですねぇ、えへへ、どうもどうも......やっぱり噺家っていったら出囃子がなくちゃならねぇとなと思いましてねぇ、本当は笛とか他の太鼓も欲しいのですが、まぁまぁいずれ。

    さて、今宵の噺ですがこの和太鼓、手前様はご存じか知りませんが一人でには鳴りません、あ、知ってましたかこりゃ失敬、んふふ...
    ですがこの『ぽんっ』が人っこ一人おらぬ寂れた地にて聴こえたら?

    お化けの演奏会だ、と震え上がるでしょうか?たぬきのお遊戯会かも?と心逸るやもしれませんねぇ。
    ...手前ですか?手前はですねぇ......踵を返してさっさと逃げちまうほかないと思いますよぉ。
    マ、考えてごらんくださいよ、そこな地は人のおらぬ地、『ぽんっ』これなるは人おらねば鳴かぬ物、ようするに合わぬもの同士合わさった時点で異界ができあがっちまってるんですよ、こっちは此岸、向こうは彼岸っつってね。

    気づいてますかぁ?『ぽん』今『ぽん』ちょうど『ぽぽん』ここが『ぽん、ぽん』そうなっていることに
    『ぽんっ』『ぽんっ』『ぽんっ』『ぽんぽんぽんぽんぽんぽぽんっ』

    "ばち、ばちばちばちばちばちばち"

    ......ならば、こちらも音を起て、その場を此岸にしちまう。左様、それが正解でございます。
    としましたら、ここらでひらきといたしましょうか、よろしければ手前様、次のお目通りの際は笛方をよしなに。

    いよぉ~、ぽんっ

  • 93供養されることのない>>125/03/01(土) 00:20:54

    見てますよぉ
    中々怪談は降りてこないですけど楽しく読ませてもらってますぅ!
    もしかして本当に百物語揃っちゃう…?

  • 94二次元好きの匿名さん25/03/01(土) 00:23:30

    >>93

    あ良かったぁ一応1さん居なくなっても続ける気概ではあったけど立役者が居なくなったスレほど空虚なものは無いですから

  • 95二次元好きの匿名さん25/03/01(土) 10:18:31

    ほす

  • 96この噺も嘘言ですがね25/03/01(土) 10:22:04

    手前様は嘘を吐かれたことがございましょうか?
    ......えぇえぇ、ございましょうとも、言語を介する生物が生まれ幾星霜、乳飲み子が言語を知り、学び、外界との触れ合いにてその存在を知り、理不尽に怒り、転じてその利便性を知る。
    とならば自分もその存在を使ってやろう、となるわけですなぁ。

    しかして手前様、嘘というのは読んで字の如く口から虚を落とすものでございます。
    なればその虚、虚空、無はどこから来たのでございましょう。
    然り、手前共の胎の中に産まれし頃より備わっているものであり、嘘を落とすごとに消費されていくもの、でございます。
    ですがそう考えると面白いものでからっぽを吐き出すとからっぽになっていくというなんとも滑稽なザマができちまいますねぇ。

    手前が思うに嘘を吐くものは『満ちる』ものと考えます。
    マ、いわゆる業だとかですわな、吐けば吐くほど溜まってゆきやがてその重圧に潰され心を病み体を蝕みそして...
    死に至る。

    大仰だと思いますかねぇ?杞憂だと蹴とばしましょうかぁ?
    マ、ともあれ見たとこ手前様はまだ満ちていないご様子ですので迷いに迷いなさってくださいよ。
    手前はもう、手遅れですからねぇ、んふふ。

  • 97二次元好きの匿名さん25/03/01(土) 20:08:47

  • 98二次元好きの匿名さん25/03/01(土) 20:57:50

    「お岩さんが席巻し、近場でいえばネット怪談群。古くにはイザナミの黄泉平坂はその部類ですね」
    「夜の闇が支配者だった時代、恐怖とは夜に来ました」
    「けれども人こそは星の王。電球に開闢を見る光の開拓は、確かに闇を負かしましたね」
    「数多の怪談は、語るに落ちる、継ぐすら醜い眉唾とその姿を貶めました」

    「そんな彼の時代に、尚も生まれ落ちた”何か”が、弱いわけはないのですが」

    「先生様よ、まだ生きてると思いますか」
    「言葉を誦じてみましょうか。『ぷっ、ただの迷信だろ』『もしマジでも負ける気しないわ。死んでも未練がどうとか言ってるようなダサいのに』」
    「人が人に言ってさえ、ややもすれば流血の生ずる面罵です」
    「貴方は嫌いですが、こればかりは未だ道を外さぬ奇特に慮って忠告をしておきます」
    「”間に合わなかった”という事実が受け入れ難いから死にに行く」
    「私の感性や感情の全てを排して評価したとしても」
    「無様以外の形容はできません」

    「”構わない”?ごもっとも。私もです。まあ、枕に「意味があれば」とは付きますが」
    「命を駄賃にただ肉塊を見物しようなんて、まるで貴方が悪と断じてきた某たちのような悪趣味かと」
    「貴方がどう思おうとも、事実があるだけですよ」

    「それとも貴方の中では、先に聞こえた断末魔と咆哮は、今し方の私の声真似の人物ではないのでしょうか」

    「まあ、もう飽きました。お好きに。私は貴方の死で右往左往するこの都市を、明くる日の満月の肴にでもしましょうかね」

  • 99二次元好きの匿名さん25/03/02(日) 00:33:55

     手前様。夜遅くまでお勤めお疲れ様でございます。
     徹夜でお天道様を拝むよりも深夜でも良いから帰宅して湯浴みをして床につきたいものですからねえ。

     ところで人が科学を発展させて自然現象を解明してゆくごとに古より言い伝えられる神々の御業や妖怪の仕業の大半が子供だましだったと明かされたわけですが、手前の考えはちょいと違いまする。

     神々や妖怪はより深い場所へと沈み、より分かりにくく化けていっただけに過ぎませぬ。電灯で照らされてとぉっても明るい地下道も一人寂しぃく歩いていると不安に駆られますでしょう? あれは気の所為なんかではなく妖怪共が恐れを齎して人が自分共への畏れを忘れぬようにしている為でございます。

     手前様が生徒だった頃に幾つかは耳にしてはおりませぬか? トイレの花子さん、こっくりさん、口裂け女、てけてけ、不幸の手紙、メリーさん。結局どれほど人が恐れを克服しようと恐れは手を変え品を変え襲ってくるものなのです。

     あぁ、そう言えばこんな話も電脳網に広がっておりましたっけねぇ。きさらぎ駅と申しましたか。え、ご存知? あの話が恐怖を掻き立てる点は本来異界との境界になる居眠りやトンネルを挟まず、気がついたら見知らぬ場所に行っていたことです。正気を保ったまま怪奇に取り込まれた。そりゃあもう恐れ慄くしかございますまい。

     そう言えば今手前共が乗っているこの電車、他の客人が乗っておらず寂しい限りですなぁ。終電だから皆就寝している時間なのは承知ですが、まるで手前と手前様がこの電車を独占しているようで優越感に浸れませぬか? もしくは……いつの間にやら手前共だけが黄泉へと連れ去られてやしませんかねえ?

     あぁ、今の世でしたら扉の上にある電光掲示板で次の駅が表示されますし、携帯端末で現在位置も分かります。神隠しにあえば一発でばれちまいますねぇ。こりゃあ悪霊も妖怪もやりにくい世の中になりもうしたなぁ!

     最寄り駅に着いたから降りる? 左様でございますか。手前はもっと先の駅で乗り換えて帰宅いたしますので、これにてお別れでございます。いやはや、帰れば晩酌とシャワーが待っておりますので楽しみでございましょう。手前も月見酒が風流で好みでして……未成年は飲酒ダメ? ノンアルコール酒ですので合法ですよぉ。

     最後に手前様。その駅、本当に最寄り駅でございますか?

  • 100供養されることのない>>125/03/02(日) 00:35:25

    賑わってきましたねぇ
    本当に百物語、揃ってしまうかも知れません
    その場合、怪異が来るとしたら手前のところですかねぇ?

  • 101過後眼過後眼25/03/02(日) 01:39:48

    い~つうい~つう~で~あアう~? うしろの……おや失礼、噺の時間ですねえ?

    いや今のは話とは「あんまり」関係ありませんよ? なんせ電子の網が張り巡らされる前から怪談と結び付けられる有名どころ、既に完成されたそれを新たな怪談へと昇華するのは至難でございますから。

    さて今宵は寮生活を送るとある運動部の少年の話です。

    彼はふとした頃より、後ろから誰かに見られている感覚に悩まされるようになってしまいまして。

    何せ中々の名門でレギュラーに選ばれている身、初めはストーカーも疑ったのですが……奇怪なのは窓のない部屋でも視線を感じる事。

    というか、常に後ろなんですよ。壁を背にしていようと寝転んでいようとね!

    若さ故の無謀というものか、寮の扉を開けっぱなしにして一晩待ち構えたこともあったそうですが、その時も開いた扉ではなく感じた視線は背中だったとか。

    ものを盗まれたり逆に何かを贈られたりということもなく、只々視線について解決しないまま過ぎる日々。

    事態が急転したのは、合同練習の帰りに皆で銭湯に寄った時のことでした。

    体を洗う彼を見た同級生が悲鳴をあげて尻もちをついたのです。何がどうしたと思わず振り返って詰め寄る少年に、同級生は指をさして「鏡を見ろ」と言います。


    「動かずに首だけ鏡に向けてみろ」とね?


    言う通りにした少年は鏡に映るものを見て全てを悟ることになるのです。

    スポーツに打ち込む少年は特に己の容貌に無頓着になりがちで、わざわざ鏡でそれを見ながら洗おうとしない故に今まで気づかなかったんですねえ。


    二つの【痣】が出来てたんですよ、少年の背中。

    赤紫色の痣で描いたが如き【目ん玉】、瞳孔虹彩角膜結膜涙点つぶさに描かれ写真のごとし! 今にも瞬きをしそうな程だったそうですよお!!


    ■■■■■■

    >>34

    キヒッ……【水枕】の小生から……斯様な安物で失礼いたしますが、新たな蝋燭の差し入れで御座います。

    怪異をやり過ごす鉄則は「無視をする」こと。相手にされると小生のように図に乗り、留まっては余計な災いを引き寄せてしまうものです。

    ……おや、これもまた計算のうちということでございましょうか? 失敬失敬……。

  • 102二次元好きの匿名さん25/03/02(日) 09:17:22

    >>100

    100スレ目でシュロが来るのなんかエモいな。

  • 103二次元好きの匿名さん25/03/02(日) 19:18:13

  • 104二次元好きの匿名さん25/03/02(日) 20:17:43
  • 105供養されることのない>>125/03/02(日) 20:19:38

    >>101

    いつもありがとうございます…!

  • 106薮木一家25/03/03(月) 00:05:14

    手前様は、忌子、を知っておりますでしょうか。
    えぇ、まぁ概ね望まれず産まれてしまった子ですねぇ、手前様の居た世界では普通だったんでしょうかぁ?
    ...えぇ、えぇまぁ現代でも無いわけじゃないですが昔の言い伝えじゃーと髭ぼーぼーの老婆が言って、てな具合のイメージのほうが強いですわなぁ。
    ここ、キヴォトスのような都市でもいわゆる『ソレ』が存在したんですよぉ。

    むかーしむかしあるところに人の集まりから逃れるようにひっそりと佇む薄暗ぇちぃさな村があり、そこにまた薄暗ぇちぃさなボロ屋で暮らす家族がございました。
    そこな家では母、父の二人暮らしでね、母が身籠っておりもうあと幾日か、ってとこだったらしいんです。
    である日産まれたんですよ、おぎゃあおぎゃあ、と『双子』がね。
    まぁ、忌子って噺の題で薄々察しちゃいるとは思いますが、この『双子』が禁忌でしてね。
    村長が言ったんですよ、えぇ髭ぼーぼーのね。

    「双子は凶兆の報せじゃ片方か、さもなくば両方を殺せ」

    とね、笑っちゃうでしょう?そんな手垢べったべたの文句を本気で言うんだから。
    まぁその村にとっちゃ笑いごとじゃなかった、家族は必死で頭を下げた、どうかどうか助けておくんなと。
    が、村人たちは耳を貸さず、ただ一つの水の張った桶をよこした。
    えぇ、絶対に『喉乾いたろ?一杯どうだい?』の目的ではないのは明白ですわな、沈めて殺せってんですよ。
    もう家族は発狂するかのごとく叫んだ、なにが怖いんだ、なにが凶兆だ、とね。
    まぁ、殺せ、殺すな、とそんな張り詰めた状況がしばらく続き、村人のほうが先にしびれを切らした。
    父親と母親を殴りつけて双子の片割れをひったくると......。

    そうして片割れは生き、片割れは死んだ。
    しかし残された父も母もそのうち心労で床に伏せ、やがてポックリいっちまいまして、残された赤子は村人が見ぬうちにどこぞへ消えちまったとか。

    その村は一晩のうちに炎に包ませ総て消しちまいました。

  • 107二次元好きの匿名さん25/03/03(月) 05:12:57

    おや、手前様。斯様な出逢いに驚かれないとは、怪異に対して随分と慣れてきたご様子。
    ですがご用心を。曇り霞むは惑うだけでなく、何者かの悪意にも鈍くなるやもしれませんからねぇ。

    所で、話は変わりますが・・・同じ夢を見たことはおありですか?

    以前見た夢を再び見ること。さして珍しくもない出来事ではありますが・・・その後十二も起こる筈もありませんよねぇ。
    どんなに暇を持て余す者であっても、何度も見れば飽きが来るというもの。
    とはいえ伝えたいのはそれに非ず、でして。
    いやはや、外来の『ほらぁ』は専門外ではありますがその中に『でぅおできむ』とかいう噺があるとか。
    手前の噺の方が上手ではありますが・・・巧拙を知るということでここでひとつ、語らせて頂ければと。

    それは『これはユメである』という語りから始まる噺でしてね。
    幾つもの通りを脇目もふらずに、何者かから逃げていた・・・とのことで。
    しかし振り返れども何も在らず、一方であすふぁるとを駆けるものなら背筋に怖気が走る。
    実際にどれ程走ったかは・・・お恥ずかしながらめーとるやらきろめーとるやら、外来の言葉はさっぱりでして・・・。
    ですが数えられずとも、ずっと、ずぅっと、ずぅぅぅっと、彼は走っていたのだから相当な距離ではないですかねぇ。
    その様な日々では男とて無事・・・とは言えないでしょう。
    ・・・足が疲れたから、ではありませんよぉ。曰く寝ても覚めても走り続けた男は足より先に体の内、心が壊れてしまったのだと。

    男の様に地を踏みしめ前へと蹴り行ければ多少は気も紛れましょうが、それは理由ではありませぬ。
    継続は力となり得れども、力を発揮するには何事にも活力が要りますからねぇ。
    走っているから気が楽になっているのではないでしょう?
    逃げられているから、気が楽になるのでしょう?
    けれど何故男は逃げているのか・・・理由すら持ち合わせてないのなら、もしかすると進んでいるのは錯覚だったのかもしれませんねぇ。

    いやぁ、長々と語りこそ致しましたが、こんなコワイとも思えぬ物語に畏れることはありませんよぉ。
    何せただのユメですから。朝日と共に頭の隅から朧に消えゆく幻に、イミなどよもやある訳がありませんからねぇ。
    シャーレにもキヴォトスにも何も起こらないのであれば、その責は誰が負うものでもありませんし・・・。そうでしょう、手前様?

  • 108二次元好きの匿名さん25/03/03(月) 05:16:17

    >>107

    おっと、これは失敬。何ぞ締らぬと思えば、伝え忘れていたことがございました。

    噺を欠くなど噺家として不届き千万、終わらぬ物語程不出来なものはありますまいて。

    そう身構えなくとも構いませんよぉ・・・辺りを見て頂くだけですからねぇ。

    そして問わせて頂きましょう―――手前様の眼には正しく、あるべき姿が見えておられますか?


    ざっくりとしすぎている、と?それは酷なお願いですなぁ。

    噺家が多弁に語るは手品師が種を明かすも同じこと。舞台裏まで透けた演劇の何処に風情がありましょうか。

    ・・・とはいえ聴き手が何も理解らず終いというのも噺家の名折れ、ですかねぇ。


    ふぅむ・・・・・・これは例えば、ではございますが。

    此度の噺に多少なりとも違和を感じたのであれば―――そこは虚言妄言の類でありましょう。

    決して信ずることなきよう、お願い致しますよぉ。

  • 109二次元好きの匿名さん25/03/03(月) 07:42:15

    シュロちゃんの真剣な警告が笑えない。

  • 110二次元好きの匿名さん25/03/03(月) 14:10:43

    手前様は「山彦」と言うのをご存知でしょうか?
    ええ、あのヤッホーというやつですよ。
    今でこそあれは音の反響などと言われてはおりますが、昔はこれも怪異物の怪の仕業と呼ばれていたものです。
    同じように、科学によって枯れ尾花を白日の元に曝け出されたものは数えればキリがありません。
    人魂はプラズマ現象、かまいたちは真空状態が発生したもの、一反木綿なんて、布が飛ばされてるだけですからねえ。
    怪談で稼ぐ噺家としては商売あがったりです。
    そんな科学を生業としているものでも、妖怪変化の類いの実在を信じている方々は一定数いるそうですよ。
    なんでも、「科学を進めると科学で証明できない現象に行き逢う」んだとか。
    飛行機を持ち上げる揚力は未だ仕組みが解明されていない、なんてのは有名な話ですし、最近では、「何度宇宙の誕生をシュミレーションを繰り返しても生命体が発生しなかったのに、人が少し手を加えたらすぐに生命が生まれた」なんて話もありましたっけねえ。
    科学は万能ですが、全能では無い。
    肝に銘じておかないと、いつか足元を掬われるかもしれませんよ。

  • 111二次元好きの匿名さん25/03/03(月) 22:00:10

    ほし

  • 112二次元好きの名無しさん25/03/03(月) 23:14:05

    『名無し』という概念を存じておりますか?
    いえいえ、匿名ではございませんよぉ、それは名前を覆い隠してるに過ぎず実体はちゃんとそこにあるのです。
    その流れで言うと『名無し』とは、透明人間、でしょうかねぇ。
    居るのに居らずあな不思議、居らずに居たるあな不思議、とね。

    ン、大げさに聞こえましたか?とはいえこの世に生まれしものは他称自称なんであれ名前を持つものでございます。
    手前にもあれば手前様にもあるでしょう?そこな道草にあればこの空気にすら色んな名前があるわけですよぉ。
    ときたら『名無し』なぞ本来あり得ない存在ではありませんか、禅問答の空のような話です、あ、これはまた別の噺になってしまうので此度は省略をば。

    さて、『名無し』と呼ばれる存在が居るのか、という噺になりますが手前は一つだけ、存じ上げております。
    とはいえそれを説明するには実はかなり骨の折れる作業なのでございます。
    なぜならば『名無し』なのですから、そやつは何某でしたよ~と説明できちまったらそれはもう『名有り』ですわナァ。
    ですので説明するにはその『名無し』以外の総ての『名前』を否定してその『名無し』を特定させてやる必要があるわけです。

    非生物でない。植物でない。から始まり、菌類でない。呼吸を不要とするものでない。となり果ては、少し縦長で横に僅か長いものでない。おおよそ重いとされる動物よりも少し軽い程度のものではない。

    ア、面倒くせぇナァ、と考えましたか、奇遇ですね手前もです、んふふ。
    じゃあどうするか、綺麗さっぱり忘れちまいましょう!
    ………気づきましたかね、そもそも存在無い側面もあっての『名無し』ですよぉ。
    つまるところ忘れちまおうとしても纏わりついてくるのが『名無し』ってわけです。

    じゃあどうするのかって?もう話しちまった以上どうしようもできませんよ。

    名無しもそうおっしゃってるじゃないですか。

  • 113二次元好きの匿名さん25/03/04(火) 08:47:08

    ぽぽぽぽぽぽ

  • 114貸借不可25/03/04(火) 08:54:02

    オヤ、手袋が落ちてますねぇ。
    こいつぁ付いてる、中身まで入ってるじゃありませんか。
    っとまぁコチラは冗談ですが落とし物は安易に弄るものじゃあないって噺をお一つ。

    ある日ある時ある山道にて、1人の生徒が道に迷っておったそうな。
    もう幾日歩き続けどちらが上か下かすらも分からなくなっており食料も尽きもはやこれまでか、と諦め混じりにふらふら歩いていると小さな沢に着いた。

    天は見離して居なかった、と生徒は沢で顔を洗い喉を潤した。
    一心地つくとふと向かいの河岸に何かが置いてあるのが見え、よくよく見ると山のように盛られた丸々太った魚だった。
    キョロキョロと辺りを見る、誰も居ない、腹の音が訴える、誰も居ない……ならば、と。
    少し拝借した魚を即席の焚火で焼いた生徒はその滴る脂の焼ける匂いに耐えきれず夢中でむしゃぶりついた。

    そうしてあらかた食べ終わると沢を降って麓に着こうと考えた。
    もう先の絶望的な末路の想像は塗り替えられ鼻唄混じりに歩く生徒は、はて、と向こうに何か見えたものに目を凝らす。
    それは山のように積まれた魚であったそうな。
    同じ場所?いや別の者の獲物ではとすぐ傍に目を向けると見覚えのある埋み火の跡。
    発狂しそうになる頭を抑えて生徒は2度、3度、あるいは沢を上り、時に沢を外れたが、どう歩こうとも、魚の山に着いてしまった。


    そうして生徒は………どうなったんでしょうねぇ?
    マ、なにのモノあれ手を出すもんじゃありませんよって噺なのでおまけは各々ご自由に……。

  • 115二次元好きの匿名さん25/03/04(火) 09:13:51

    保守

  • 116二次元好きの匿名さん25/03/04(火) 09:17:02

    保守は10時間なのでそんなに頻繁にやらなくて大丈夫ですよ
    多分ページを開きっぱなしで投稿が見えなかったんだと思いますが保守を打つときは一度更新して確認しましょう

  • 117二次元好きの匿名さん25/03/04(火) 09:19:06

    すいません
    次から気を付けます

  • 118鯖の塩焼きの魂25/03/04(火) 16:49:17

    パタパタパタ、とまたまたまたまた奇遇ですねぇ手前様。
    何をしてるかって?見りゃ分かるでしょう七輪で魚焼いてんですよぉ………あげませんからね。
    まぁ影に落つした身なれど腹は減るし食いたいモンは月々増えてくもんですよぉ、とならば狼煙を上げるのも仕方のないことです、えぇしょうがない。

    煙といえばこんな噺をご存知でしょうか。
    モノが燃えると何ができるか、とまぁ枕で言やぁ分かりますかねハイそう煙です、あと灰とか。
    昔の人はこれをモノの魂と捉えましてね、手前様もどこかで見たことありますかね、えらぁい木を焼いてその煙を人が良く成りたい箇所に浴びるってヤツです。
    まぁ今となっちゃ科学がどうのこうので説明付いちゃうんですかね、ツマらねぇ世の中になったととるかベンリな世の中になったととるかは各々ですかね。

    閑話休題、さて手前様は人を焼く機会がありましたでしょうか?別に焼いて食ったら美味いですよとかほざくつもりはありませんよ魚が至高です。

    人を焼いた煙を浴ぶくれば汝、彼と為らん

    ナントカって言うお偉いサンのナントカって言うお抱えの医者が遺した文言だそうで。
    不老不死に想い焦がれる阿呆は古今東西津々浦々、貧富の分けなく血眼になり探し廻ったと聞きます、ときには何百幾千と焼死体を詰み、ときには余命幾ばくかの罪人を煙で燻り殺したその執念とも呼ぶ成果の1個、頭の隅にでも憶えといてくださいや。


    っと、ここまで噺をお聞きくださった御礼です、手前がここに居ることの口留め、とも。
    美味しすぎて魚になっちまうかも。
    なんて、んふふふ。

  • 119ノぺっ25/03/04(火) 23:18:50

    今日は随分な雨でしたねぇ、予報もされていたでしょうに手前様はなぜそんなにぐしょ濡れで?
    ――傘を貸した?寒がっていた少女に?
    ああ、それはいけない!可哀そうに可愛そうに……
    え?なんで傘を貸してはいけないのかって?えぇ、貸す分には心地いいでしょうなんせ善行だ。特にこの春寒の酷い日なんかは特にさぞかし心温まるでしょうな――で、貸したということは、当然返さなければいけないわけで。
    あの娘は何て言いましたか。名前なんざ忘れましたがちょうどいいことに雪も降り始めましたか――じゃユキとしましょうか。
    怪談?いやただの笑い話ですよ。

    ユキって娘は大層惨めな奴でして、生まれてこの方友達の一人もおらず、それでいて媚びて回る愛嬌もない。それで孤高を気取る間抜けた奴だ。そんな呆れた娘でしたから予報を見忘れて手ぶらで散歩に出るなんてドジも踏んだもんです。そしたら雨が降り、ぐしょ濡れになった。でも意地張って助けは借りなかった。ええ立派だこと。一人狼を気取った馬鹿って妙に意地を張りたがる。凍えるまで歩き、とうとう迷子になった。
    それからの健気な奮闘は端折りましょう。気づけばユキは路傍に転がっていた。
    見上げた空は何色だったのか――雨なんだから鉛色に決まっていましょう。火事の一つでもありゃ暖も取れたでしょうが、雨ですから。
    ま、心優しい生徒ってのは何処にもいるもので、無様さを見かねて傘を差し出す奇特な生徒もいたんですよ、ええ。だからユキは気が付けば傘を片手に街角に立っていた。
    借りたもんは返す。当然ですねぇ。ユキは自分に傘を差した少女を探して街をうろついた。けれど見つかりませんでしたとさ。

    ――はい、お終い。
    え?落ち?
    ありませんよ、そんなもの。
    えぇ?そんな甘ったるい終わり方、あるわけないでしょうに。あぁ、臭い。腐った苺の匂いがしてきましたわぁ。
    そもそもあの間抜けは今もなお探し続けているみたいですしねぇ?
    なんで?そりゃ馬鹿に馬鹿なりの尊厳ってもんがあるんでしょう。
    だからユキは今も帰れていないんですよぉ、傘を返せていないから。
    とんだ笑い話だったでしょう?

    ……雪が酷くなってまいりましたねぇ、こんな日に傘も差さない馬鹿が路上に飛び出しちゃ落ちは見えたもんです。それじゃあつまらない。玄関に傘が数張りありますんで、好きなのを持って行ってくださいな。
    当然返してくださいね、手前様ぁ?

  • 120完全不完全25/03/05(水) 08:30:38

    これ、何か分かりますかぁ?
    えぇそう卵です、なんの変哲もない鶏の卵でございます。
    ベツにこの卵を立てるにゃどうすればいい?って噺じゃありませんのでご考慮のほどを。

    さて、手前様は卵の中身を見ることができますでしょうか、そうそう割らずに、でございますよぉ。
    開けてビックリ玉手箱、見た目じゃ生のままの身がデロンと出るのか茹でた身がトゥルンと出るのかはたまた、

    生まれる直前の卵かもしれません。

    生命をいただくにあたりに湧く感情、それは流石に手前にもございますが朝食だ、さぁメシをよそって卵かけご飯だ、となって山盛りのご飯にダラリと寵児の死骸がかかったら……手前はそのままかき混ぜて喰らう度量はありませんが、手前様はいかがいたしましょうかね。

    コツコツ

    コツコツ
    ありゃ、間に合ったようですね、コチラは先生に差し上げますでどうぞ煮るなり焼くなりご自由に。
    此度のお噺は、救う者はタイミングと手順がある、ということです。
    手前様は、あと何度綱渡りを続けるのでしょうかね?

  • 121実際の人物団体は関係ありません25/03/05(水) 14:50:16

    アラ手前様、わっぴぃー。

    え、ご存知ありませんか、最近生徒の間で流行ってる挨拶らしいですよぉ?
    まぁまぁそ知らぬ挨拶にワケも知らずに巻かれてテキトウな相槌うつのもどうかと思いますがねぇ、そこへいくと手前はホラ、噺家ですからねぇ、流行り廃りも流行った廃れたも追ってかねぇとならないタチですから。

    さてさてきょうびこんにちは、ときたらこんにちは、さようなら、ときたらさようなら、礼儀や常識と同時並行して親から子へ、あるいは友人同士間で奇抜な挨拶を学んだり、まぁ人と人とが会ったら初手に交わす言語が挨拶ですねぇ。
    挨拶をするとそれが日常と安心する効果や非日常に踏み入れた者を引っ張りあげる効果もあるとか、有り体に言や犯罪者に挨拶して踏みとどまらせて防犯ってヤツですナ。

    これを人為らざる者が学習したら。
    彼岸からのこんにちはと言う挨拶に応じたら、さようならという言葉に応じたら、何か1つでも挨拶を交わそうものなら人為らざる者と手前様は『オトモダチ』でございます。
    お化けとお友達になれるぞやったぁ、という噺ではございませんよ、人為らざる者、とは黄泉の亡者なんてチンケなモノじゃなくもっと悍ましいモノです。
    なぜならわざわざ『人』に『為る』んですから。

    恐ろしくなっちゃいましたかね?
    ではでは手前が霊験あらたかな挨拶を教えて供えましょうか、教会の信仰深い聖者が生み出したので効き目は確かですよ、ではではご一緒に

    わっぴぃー。

  • 122魂抜き25/03/05(水) 23:23:23

    ふわぁ、あっと……今宵も更けてまいりましたねぇ。
    そうそう手前様、嘘か真か人生において一番手間と金をかけるべきは寝具であるとか、とりわけ枕。
    手前も幼き頃は綿あめの布団やら雲のベッドやらに想いを馳せたもんです、ンなもんで寝れりゃさぞ夢見も良いんでしょうねぇ。
    さてさて夢と言えばこんな噺はご存知でしょうか?

    とあるところとある地の井戸端会議にて1人の女が奇妙な夢を見た、と切り出した。
    夢の内容はこうだ、自分が寝ているとギッシリと金縛りに遭いふわぁりと意識が抜け天井まで登るとくるりと向き直り寝ている自分を見下げる形となった。
    そうして見ていると自分の周りに小さな人間か幾人か、胸の上に1人立ちナニカをしている、と胸の中から光る何かを取り出して胸から降りるとゾロゾロと他の小人を連れいずこかへ消え去った。
    そのような夢を最近何日か見ると言うのだがまぁ周りの反応はといや疑い半分暇つぶし半分だもんであまり深刻にならず、面白いね、とかそういったものだったらしいです。
    そしてそれを語り手の女は近く亡くなりました、布団に入ったままの姿で。
    これで周りは疑いは消え恐怖半分興味半分ってとこでにわかに湧き立っていたのを黙って聞いてた女がス、と手を上げた。
    同じ夢を見た、と。


    あぁ手前としたことが忠告なさず申し訳ございませんでしたぁ、コチラいわゆる『移る』噺でございます。
    今宵寝床に入るときには一拍お忘れなきように。

  • 123供養されることのない>>125/03/05(水) 23:24:31

    >>121

    わっぴぃー

  • 124二次元好きの匿名さん25/03/06(木) 08:21:29

    干す

  • 125音信貫通25/03/06(木) 17:18:51

    んーふふーんふーふーんー、ン?っうわぁいつからそこに!?
    いや手前としたことがすっかり油断してましたぁ、ど、どうか何も聞かなかったことにできませんかね?
    あっそ、そうだこんな噺はご存知でしょうかね、ハイ始めますよ!!

    ある生徒が学校の帰路についていたそうな。
    誰そ彼時に友人もおらず1人でついついと歩いていた。
    〜♪
    と、何処ぞから唄が聴こえてきたそう。
    辺りを見回すが近辺に民家どころか左様な建物すらもなく、何処から聴こえたか、特に差し迫った用事もない生徒は探してみることにしたそうです。
    〜〜♪
    しばらく探すと音が大きくなりはすれどなんといいますか、音源に近づいている気がしない。
    さほど躍起になって探すでも無し、と生徒は再び帰路に戻ったそうです。
    〜〜〜♪
    が、しかし、だがしかし、先ほどの音は遠ざかるどころか次第に大きくなっている。
    少し不安を感じた生徒は少し疾いだ脚で家へと急ぐ。
    〜〜〜〜♪
    音は未だ鳴り止まずもう少し離れたとこで鳴っててもおかしくないぐらいの音量になっていた、無論頭を振り回そうが影は無し。
    もう叫びたい気持ちを抑えて全力で走っていた生徒はついぞ家へと着き大急ぎで鍵を閉め布団に潜り耳を強く強く抑えた。
    もうそんな行いに意味など無いのを知ってなお。
    〜〜〜〜〜♪
    消えず。
    〜〜〜〜〜〜♪
    大きく。
    〜〜〜〜〜〜〜♪
    あ、そうかと閃いた。

    翌日布団の中で血塗れの生徒が発見されました、その手には耳が揃えて握られていたそうです。

    理不尽はいつ襲い来るか分かりません、何がキッカケになるやも分かりません。
    ですので、手前のことも忘れたほうが身のためと思いますがねぇ!

  • 126二次元好きの匿名さん25/03/06(木) 23:04:26
  • 127よろしくお願いします25/03/07(金) 08:20:54

    異世界、というものをご存知でしょうか。
    ……あぁそうでしたそうでした、手前様は確か……。
    いえいえ何も知りませんよ手前は、ではご存知ということで。

    合縁奇縁、手前共は様々な関わりを以てここに立って居ます。
    その関わりとは友人とのキズナとかいうやつであったり、家族のジョウとかいうやつだったり、果てはたまたま寄った小店で立ち読みしてたら店員にメイワクそうに睨まれた、この程度でも関わりです、えぇ。
    実際問題この世界で生きる以上関わりゼロ、って生きてるヒトなんて存在しないのです。
    えぇ、まぁそう詰まるとこは、異世界たぁ……元来あり得ぬ、望まず生まれた関わりゼロの人間がやり直すために飛ばされる場所なんですよぉ。
    いやさ、世界に要らなくなった人間が掃き捨てられた、と捉えてもいいかもしれませんねぇ。

    マ、この噺は手前様にとっちゃあまり関係ない噺なのかもしれませんねぇ、イヤ本当に良い縁に恵まれなさってる。
    手前もその縁の1つとしてあやかっているのでどうぞ養生なさってください、んふふ。

  • 128二次元好きの匿名さん25/03/07(金) 17:06:27

    ホド

  • 129人を呪わば先ず己を呪え25/03/08(土) 02:02:42

    手前様は人を呪ったことなどありましょうや?
    えぇえぇ、別に憎く想おうが怨みを膨らませていようがそれを表に出さず口を一本紡ぎ心の底に押し込める。
    左様なかたでしょうともえぇご立派ご立派な人格者サマですなぁ。
    人の念は良かれ悪しかれ己の内へ澱みとなりて、濁りとなりて、底からたぷたぷと溜まってゆくものでございます。
    ほっといたらいずれ溢るる終わりのなき1個の地獄、それが手前どもの肚にて形成されていると言っていいでしょうなぁ。
    呪いとは無から邪の気を生み出しそれを敵方へぶつける行為とお思いでしたでしょうか?
    いえいえ、元来呪いとは肚の地獄を取り除きその分を誰とも知らず押し付ける行為であります。
    なればその行為に誰が咎められましょうや、そうせねば肚の地獄に喰われて己総てを亡ぼす、その末路をセンセイ、手前様は目の当たりにしたはずです。
    ……まぁ、こうして脅したところで、どのような末路が待っていようと同じ路を選ぶのでしょうねぇ。

  • 130二次元好きの匿名さん25/03/08(土) 09:52:39

    保守

  • 131二次元好きの匿名さん25/03/08(土) 16:58:07

    こういうの好き

  • 132今宵の夢見は如何ほどか25/03/09(日) 01:46:19

    『バク』という生物をご存知でしょうかぁ?
    えぇそう流石に分かってこられましたねぇ、そこな動物のバクとは違う幻想の種、のほうでございますよぉ。
    遥か昔ハクタクという幻想種がカタチを変えたものだとか元々は金属を食べる化け物であったとか。
    まぁそんなどうでもいい蘊蓄なぞ置いといて、バクと言えばあれですよねぇ、『夢を喰らう』。
    手前様は昨今夢を見られましたかねぇ、手前にはとんと理解できませぬが御歳を召すと夢見が悪くなるとかならないとか……。
    あぁそんな渋い顔なさらないでくださいよぉ嗤いが込み上げてしまいます。
    さてさてその『夢を見なくなる』がジツのとこ『見た夢を喰われていた』だとしたら、どうお考えなさりますかぁ?
    詰まるとこ夢など畜生に喰わせてやったところで別に減るでもないならくれてやってもいい、ととるか、寝るときの唯一の愉しみを盗るなぞふてぇヤツだ、と銃を構えるかは各々次第。
    しかして夢は活動した記憶の整理という面があると言います、それを喰らうとなれば……実のとこのっぴきならない化け物なのかもしれませんねぇ。
    記憶が整理されぬ、なれば頭が絡まる、とくれば最期は今昔の記憶が混ざり合って発狂するかもしれません。
    っと嚇かし過ぎましたかね?
    まぁまぁ、そこな出店で拾ったよく眠れる詩集とヤラを差し上げますで、どうかどうか。
    では、おやすみなさい手前様。

  • 133二次元好きの匿名さん25/03/09(日) 11:07:23

    バクってそんな由来があったのか。

  • 134或はプロジェクションマッピング25/03/09(日) 11:19:13

    うーむ……おっと手前様ご機嫌麗しゅう、ナンテ。
    ン?いや手前様この壁のシミどう思いますか?
    ……えぇまぁ頑張れば人の顔に見える、と言えば見える?ってな具合ですよねぇ。
    昔はこれで祟りだ呪いだ、人が壁に埋まってるんだぁ、と大騒ぎだったらしいですがねぇ、なんぞ人間単純なモンで点3つあれば顔とアタマが認識しちまうんだとか。
    ………えぇえぇ、そんな現代の蘊蓄で片付くモノなら別に眉根にシワ作って唸ったりしませんよぉ。
    3日ほど前ですかねぇ、ここを通ったらまだそれこそ点だったのですがねぇ、それと比べると……ちょいと鮮明になってきたなぁ、と。
    こりゃ呪いだ祟りだ或いは人が壁に埋まってるんだぁ、かもしれませんナ。
    っとこんなどうでもいい噺をしてる間にまたおっきくなってますねぇ。
    あんまりにらめっこして顔を憶えられても損な話です、手前様もさっさこ逃げちまったほうが賢明ですよぉ、それでは。

  • 135二次元好きの匿名さん25/03/09(日) 20:28:38

    保守です。

  • 136二次元好きの匿名さん25/03/09(日) 23:58:04

    ちくわ大明神

  • 137二次元好きの匿名さん25/03/10(月) 07:49:07

    なんだ今の。

    >>136

  • 138二次元好きの匿名さん25/03/10(月) 17:31:05

    このレスは削除されています

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