ここだけノエル先生が『一周目の記憶』を引き継いだ世界 8

  • 1二次元好きの匿名さん25/02/23(日) 22:55:59
  • 2二次元好きの匿名さん25/02/23(日) 22:56:27

    たて乙

  • 3スレ主25/02/23(日) 22:59:07
  • 4スレ主25/02/23(日) 23:02:40

    このスレのノエル先生
    ・フランス事変後に修道院に隔離されて間もなく『一周目の記憶』を自覚する
    ・隔離後すぐに代行者として就任。この時点でエレイシアに対する報復を決意し復讐者として生きる
    ・エレイシアが目覚めて代行者になるまでの六年半でひたすらに自己研鑽&限界を超えるための代償を払い続ける。その甲斐あって原作とは非にならない強さを得る
    ・人間以上の耐久を得るための一環で左足を聖別化した義足に改造してもらってる
    ・偶然にも手に入れた十四の石を用いて人外と化す。外見の変化は肌が白くなったくらい。完全に適応してからは恐らく瞳孔も十字になってると思われる
    ・幻想種の中で神獣に区分される『白鯨』モビーディックの遺骸を直接的な経口摂取で取り込み、更に肉体の存在規模を拡張させる事に成功している
    ・現時点での強さは少なくともシエルとの連携でなら後継者をも斃せるまでになっている
    ・というよりシエルとの連携の末に二十七祖のクロムクレイに引導を渡すという大快挙を成しえてしまった
    ・↑の功績もあって教会から『焔(ほむら)のノエル』という異名をつけられる
    ・着実に強くなっていってる事と『一周目の記憶』の自分を反面教師にしてる事もあって大分精神が安定している
    ・ただし完全な復讐者として生きているので高い身分だの裕福な生活だのと言った人並みの幸せには全く固執していない。もはや彼女が望んでいるのはロアやシエルに対する復讐のみとなっている
    ・そんなんだからマーリオゥからは『手を焼かせる制御不能の猪』と厄介に思われてる
    ・ここまで復讐鬼に振り切っているものの、無辜の人々が死徒に虐殺されるのを何よりも許せない代行者としての正義感もちゃんとあったりする
    ・実はシエルを誰よりも憎んで蔑んでいると同時に誰よりも彼女を気にかけていたりする。シエルの理解者

  • 5スレ主25/02/23(日) 23:04:23
  • 6二次元好きの匿名さん25/02/23(日) 23:09:41

    たて乙

  • 7スレ主25/02/23(日) 23:13:22

    保守ついで今のうちに話すけど今はバレンタインでfgoが賑わってるけどシエル先輩やイドモンのバレンタインめちゃくちゃ良かった
    それで思ったけどこのノエル先生が仮にカルデアに来たとしたらバレンタインはどんな感じになるんだろう
    カルデアにいる間は復讐に全振りした生活を送らなくてもいいワケなんだし少しはバレンタインを楽しんでほしいと思う一方で狂った復讐者としての自覚がある故に遠慮しがちになりそうな気もする

  • 8二次元好きの匿名さん25/02/23(日) 23:15:08

    建て乙です。

  • 9二次元好きの匿名さん25/02/23(日) 23:17:09

    エドモンあたりからの反応が気になる

  • 10二次元好きの匿名さん25/02/23(日) 23:27:47

    保守

  • 11二次元好きの匿名さん25/02/24(月) 05:56:13

    たて乙ありがとうです

  • 12二次元好きの匿名さん25/02/24(月) 08:00:11

    (マリーオルタみたくシミュレータールームでぐだを連れて故郷の追憶やりそう)

  • 13二次元好きの匿名さん25/02/24(月) 13:21:24

    カルデアでシエルと鉢合わせたらヤバいよな…

  • 14二次元好きの匿名さん25/02/24(月) 13:43:17

    良きシスターとして贈り物してくれるかもしれないし
    シエルへの復讐の為の何かを贈るとかでも良いかも

    思いついたのはエレイシアの実家の味を限りなく再現したパンとか
    ノエルからぐだには特別に説明せずにただのお返しとして渡す
    その後訪ねてきたシエルがつまんで……みたいな
    望郷と言う名の復讐

  • 15二次元好きの匿名さん25/02/24(月) 21:46:16

    保守

  • 16二次元好きの匿名さん25/02/24(月) 23:49:24

    ノエルは激怒した
    必ず、かの邪知暴虐の悪魔であり誓いを裏切った厚顔無恥な愚者でもあるシエルをこの世から除かなければと

  • 17二次元好きの匿名さん25/02/25(火) 02:09:54

    ノエルさん通常のシスター服じゃなくて特殊な衣装になってないかな?

  • 18二次元好きの匿名さん25/02/25(火) 10:24:43

    リメイクの記憶が若干朧げだからこのあとどうなるのか想像つかなくて楽しみ

  • 19二次元好きの匿名さん25/02/25(火) 17:13:39

    >>7

    このノエルがカルデアに来たら、きっと善き人々を守り世界を救う事を第一に考えてくれると思います

    復讐はあくまでシエルと死徒に対してだろうし

    謎の代行者?昨年のサンタ?……世界を救う手助けをして、害する事がなく、マスターが赦すなら手は出さんやろ

  • 20二次元好きの匿名さん25/02/25(火) 17:42:34

    ノエル氏がカルデア来たら宝具何になるんだろうか
    シエル先輩やアーパー吸血鬼姫様に対して何て言うんだろうねえ

  • 21二次元好きの匿名さん25/02/25(火) 19:29:31

    まずい。まずいまずい、予想外すぎる。これは―――冗談じゃない……!

    視線をアパートから周囲の街に向ける。

    どこ?あの子はどこに行ったの?

    いや、特定の場所を目指して移動しているのならまだ予測ができるからいい。これがただ闇雲にうろついているとかだったら最悪だ。

    何なら適当な獲物を“物色”する為に動いているとしてもおかしくない。


    「いえ、こういう時こそ落ち着きなさいノエル。想定外だからって焦って何もできないのは愚の骨頂よ。

    とにかく志貴クンを探し出さないと……っ!」


    とりあえず冷静になって思考を回す。あの子が仮に特定の場所を目指していたとして、どこに向かっている可能性があるだろうか?


    ここは―――

    dice1d3=3 (3)

    1.礼拝堂に行ってみる

    2.学校に行ってみる

    3.公園に行ってみる

  • 22二次元好きの匿名さん25/02/25(火) 21:11:54

    これは鉢合わせるぞ…

  • 23二次元好きの匿名さん25/02/25(火) 22:24:00

    そうだ。志貴クンは真祖の姫と関わりだしてからは何かと公園で待ち合わせる事が多かった。
    今現在真祖が公園にいる……という事を前提として考えれば、誘蛾灯に誘われるかのように無意識にそこへ足を運んでいてもおかしくはない。

    「そうと決まればさっそく向かいましょう。仮にもし本当に真祖がいたとしても、どうにかして学校に誘い込めればこっちに有利が運ぶからね」

    即断即決で駆け始める。
    ここから北口の公園まではそう遠くはない。少なくとも私の足なら10分足らずで到着する。
    それはいいのだけど、ここで絶対に起きてほしくないのは真祖が志貴クンを殺す―――或いは、血を吸ってロアごと取り込んでしまう事だ。
    真祖はシエルに次いでロアの気配を探知できる。そして志貴クンはほぼロアそのものになりかけている。
    大人しくシエルのアパートに籠っていればよかったものを、傍らにアイツがいないにも関わらず一人で外に出る事の危険性を彼は理解しているのかしら?
    そんな事をすれば真祖に対して『どうぞ煮るなり殺 すなり血を吸うなりお好きにしてください』って堂々と言っているのも同然なのに。
    いや、それとも彼を蝕んでいるロアがそうさせたの?

    「何れにせよ悪い状況ってコトは事実だし、真祖やアイツに見つかる前に私が一秒でも早く見つけて殺さなきゃ。
    そうじゃないと本当に、本当に何もかも間に合わなくなる……!!」

    もしこのまま彼がロアという悪魔に変貌するのを許してしまえば、13年前の悪夢がまた現実となってしまう。
    真祖に殺されたとしても、殺した事で奪われた分の力を取り戻した真祖が何をするのか想像できない。少なくとも、そのまま何もせずに大人しく城に帰る事はあり得ないと断言していいだろう。
    それだけは駄目だ。絶対に駄目だ。
    あの時とは違う。私はもう無力な小娘なんかじゃない。一人で吸血鬼というバケモノを出し抜き、そして殺せるだけの力をちゃんと身につけている。だから誰よりも先に動いて、ロアの紡いできた悍ましい血の輪廻を終わらせる。彼をこれ以上苦しませずに楽にさせる。

    あんな地獄は、もうたくさんよ…………!

  • 24二次元好きの匿名さん25/02/25(火) 23:01:00

    そうして小さくない焦燥に駆られつつも急いで公園に向かっていると、


    「………っ!?」


    目的地の方角から凄まじい“何か”の気配を感じ取った。

    例えるならそれは人が手を出してはいけない禁忌の怪物のような、桁違いの巨(おお)きな気配だった。


    「……いる。この先に、いる」


    間違いない。ここから先の公園に、真祖はいる。そしてこの吞んでくるような殺気から察するに、ほぼ確実に志貴クンも……ロアもいる。

    もしこれ以上踏み込めば真祖に気づかれ………いや、恐らくもう気づいているだろう。

    踏み込めば邪魔者と認識されて殺される。そしてそうなれば勢いで志貴クンも殺されたって不思議じゃない。

    あとに戻ってくるだろうシエルも絶望に慟哭するでしょう。それはいい。

    でも同時に街の人間たちも危なくなる。ここで踏み込んで私が殺されたら、だからと言って退いてしまってもどのみち街が危機に晒されるに変わりはない。

    一つの判断の間違いで、この街の存続が決定される。

    13年前の時はそもそも選択の余地そのものがなかったからどうしようもなかった。けれど今回は状況が違う。

    適切な選択を選べるだけの覚悟と運命を変えれるだけの力があれば、最悪の結末を避けれる可能性がある。


    だったら私は、


    「今、やらなくちゃいけない方を選ぶだけよね。真祖が何ぼのもんよ、私は私の選択を信じて復讐の為に突き進むのみだ!」


    覚悟と決意の下に、足を前へと突き動かした。

    そしてその勢いのままに公園へ到着すると、そこには―――

    dice1d2=2 (2)

    1.彼を押し倒している真祖がいた

    2.血だまりの中でのたうつ真祖がいた

  • 25二次元好きの匿名さん25/02/25(火) 23:17:03

    自分は力尽きたとしてもその犠牲で悲劇が繰り返されなければそれでいいという覚悟か…

  • 26二次元好きの匿名さん25/02/26(水) 01:53:38

    尚志貴が死.ねない事は確定してます

  • 27二次元好きの匿名さん25/02/26(水) 10:59:30

    保守

  • 28二次元好きの匿名さん25/02/26(水) 11:02:20

    ふと思ったけど、ここでノエルが戦◯したらシエルはえらい後悔しそう

  • 29二次元好きの匿名さん25/02/26(水) 11:40:08

    これ、エクストラルートのシエルvsアルクがノエルさんに入れ替わる激アツルートか?????
    だとしたら楽しみすぎる、だとしなくても現時点で読んでて楽しすぎる。ホントありがとう

  • 30二次元好きの匿名さん25/02/26(水) 12:49:39

    こりゃえらい展開だぁ!?すごく面白い展開だ!
    めちゃんこ、これからがすんごい楽しみ!!!!!
    ノエル氏大丈夫かな、復讐で13年くらい頑張っていろいろな力手に入れて頑張ってるけどこれ勝てるのか!?暴走アルクェイドだから心配…………

  • 31二次元好きの匿名さん25/02/26(水) 16:51:58

    このレスは削除されています

  • 32二次元好きの匿名さん25/02/26(水) 19:29:11

    保守
    そしてここからの展開でノエル氏勝って欲しいなぁと欲望を示す

  • 33二次元好きの匿名さん25/02/26(水) 22:21:05

    保守

  • 34二次元好きの匿名さん25/02/27(木) 01:12:42

    「ころ し て あげ る」

    ―――今の自分たちを、なんて言えばいいのだろうか。

    蛇に睨まれた蛙?袋のネズミ?皿に乗せられた料理?
    勝てない。いや、そんなのはとうに分かってる。だけど、あくまで分かってた“つもり”に過ぎなかった。
    目の前で無様に身悶えているソレは、一見すると衰弱している様相に見える。
    でも違う。アレは衰弱しているんじゃなくて、寧ろ力を解き放ちつつある。
    それまで意識的に抑えていただろう無尽蔵に等しい力を、何の躊躇いもなく解放しようと蠢いている。
    絶対に外しては、外れてはいけなかった枷(セーフティ)が、跡形もなく壊れてしまっている。
    火山の噴火。大地震。暴風雨を伴った津波。
    そういった自然がもたらす災害と同じぐらい、或いはそれ以上の抗う気も失せるような脅威が、今まさに生まれようとしている。

    「待って、いて。すぐに―――すぐに、そこの代行者共々に殺してあげるからっ……!!」

    そんな悍ましいなんてものじゃない脅威が、彼だけでなく私もまとめて殺してやると言った。
    彼はその言葉で私の存在に気づいたけど、それだけだ。アレを前にして何もできないでいる。
    私がこうして駆けつけるまでの短時間で何があったのかは知らないけれど、何をしてくれやがったのこの子は……!?

    「―――いえ。そんなコトより動かないと……!」

    ひとまずマジでヤバい状況なのは分かった。なら、ここは志貴クンを殺さずに何処かへ連行しなければならない。
    事情は与り知らないけど、今の真祖はなぜか志貴クンに凄まじい怒りと憎しみを向けている。彼がロアだから、というのを考慮してもここまでの殺意はハッキリ言って異常すぎる。
    そんな中で今殺してしまおうものなら、獲物を横取りされた事でこの化け物は益々ブチギレるだろう。そうなったら仮に撃退できたとしても、その過程でこの街が終わってしまう。
    だからここで志貴クンを殺 すのは悪手だ。だいいち私も全力で殺意向けられてるんだし。
    そうと決まればさっさと―――

    「はーーーーーーーああああああっ!!!」

  • 35二次元好きの匿名さん25/02/27(木) 09:47:52

    志貴を殺す絶好のチャンスだけど復讐よりも街の犠牲を受け入れらないから即座に切り替えると

  • 36二次元好きの匿名さん25/02/27(木) 17:37:20

    保守

  • 37二次元好きの匿名さん25/02/27(木) 21:01:18

    保守

  • 38二次元好きの匿名さん25/02/28(金) 01:15:23

    保守

  • 39二次元好きの匿名さん25/02/28(金) 08:09:08

  • 40二次元好きの匿名さん25/02/28(金) 12:45:40

    保守
    ノエル先生頑張れ、頑張って、頑張って、アルクに勝って!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!

    シエル先輩来るのが先かノエル先生が苦しむのが先かアルクが詰め寄るのが先か…………頑張って志貴くん&ノエル先生

  • 41二次元好きの匿名さん25/02/28(金) 18:34:53

    ノエル先生も完全に回復したわけじゃないのがなあ なんとか打ち勝って欲しい

  • 42二次元好きの匿名さん25/02/28(金) 23:15:01

    保守

  • 43二次元好きの匿名さん25/03/01(土) 07:47:19

    保守

  • 44二次元好きの匿名さん25/03/01(土) 13:02:44

    復讐者であることと、日常の守護者であることがちゃんと同居してるのか凄いなノエル先生

  • 45二次元好きの匿名さん25/03/01(土) 20:10:09

    保守

  • 46二次元好きの匿名さん25/03/01(土) 23:44:57

    「―――は?」

    どこからともなく現れたソイツに、思わず間の抜けた声が漏れる。
    唐突な闖入者に真祖も反応が遅れて攻撃を諸に受ける。そして無駄一つない動きで射ち出された杭で磔にされ、地面に固定された。

    「………なによ、これ。
    なによこれ、なによこれ、なによこれ――――――!!」
    「何してるんですか遠野くん―――とノエル!?なんで貴女もいるんですか!?
    いえ、そんなコトよりも今はこっちです!」

    憤怒に顔を歪めて怒号を上げる真祖。それを他所に、アレを磔にした張本人―――シエルは立ち竦んでいる私に驚くも、すぐに動けなくなっている志貴クンを抱きかかえる。

    「「先輩/シエル……!?」」
    「ほら、早く逃げましょう……!彼女が杭を引き抜く前に、早く!!」

    そこから私たちは勢いのままに真祖から離れ、全力で逃走に徹した。
    私は、私を裏切ったコイツと共に再び行動したくはなかった。けど、状況が状況だ。
    少なくとも今は、ロアやこの女に復讐する場合じゃないと判断した。今すべきなのは、真祖という最大の障害を除かなくちゃいけない事だと。

    「ちょっ……先輩、どうして―――!?」
    「そうよシエル!アンタ法王庁に行ったんじゃなかったの!?」
    「どうしてと聞きたいのはこっちですよ!急いで帰ってきてみれば公園で時空が歪むぐらいの圧力(アレ)があって、アルクェイドがアレなんですから……!」
    「つまり異変を察知して戻ってきたってコト!私としちゃそのまま気づかずにいてくれた方が良かった―――なんて、今は言えないか。寧ろ都合がいいわ!
    ひとまず、この先の学校に避難しましょう!そこでアレを迎え撃つわよ……!」

    これも一つの運命の気まぐれだろうか。とにかく、今は当初の予定通りにシエルと協力して真祖をブチのめして撃退する。
    ……この女が裏切った時点でその予定も狂っちゃってたけど、結局こうして元通りの流れになったのは何とも皮肉的ね。

    「奇遇ですね、わたしも同じ考えです!どの道ここでは話になりませんし、今は貴女の言う通り学校に向かいましょう!」

  • 47二次元好きの匿名さん25/03/01(土) 23:56:18

    やろうと思えば背後からアゾット剣できるけどノエル先生は自身の事でしかない復讐鬼である事よりも人々の未来を護る為の日常の守護者である事を天秤にかけた時は必ず後者を選ぶ人だからね

  • 48二次元好きの匿名さん25/03/02(日) 00:03:08

    復讐相手には猟奇的だけどそれ以外には凄い真っ当な復讐者なんだよね、これは巌窟王の後継者

  • 49二次元好きの匿名さん25/03/02(日) 00:10:24

    マーリォウは手綱を握れないって猪呼びしてるけど
    寧ろシエルやロア、死徒の事以外は弱き人々を護り続ける任務を遂行し続ける真っ当な主の代行よね
    聖書で復讐は主が代行するってしてはならないってあるけど完璧に主の代行として動き続けてるノエルにはある意味許される

  • 50二次元好きの匿名さん25/03/02(日) 08:28:47

  • 51二次元好きの匿名さん25/03/02(日) 08:53:20

    共闘!!!!!!!!!!!!面白くなってきた!!!!がんばれ~~~~!!!!!!!!!

  • 52二次元好きの匿名さん25/03/02(日) 09:36:24

    復讐どうかいってらんねえか、そういえば13日くらいまで続いたあの頭痛なんだったんだ?

  • 53二次元好きの匿名さん25/03/02(日) 12:11:47

    「あと!さっきは思わずノエルにつっこみましたけど、遠野くんこそなんでわたしの部屋から外に出ているんですか!?内側からもわたし以外出られないように結界を張っていた筈なのに……!」
    「……すみません、それについては謝ります!結界は線をナイフで切って抜け出したんです。
    頭の痛みにどうしても耐えられなくて、外に出たらアルクェイドがいて、アイツ、自分のものになれとか言い出して―――」

    ふうん。しっかりしてない言い分だけど、そういうコト。つまりあの化け物はこの子に告白したワケか。そんな強引な言い方でこの子が了承する筈がない………って考える脳みそはないんでしょうね。
    まあ、そもそも化け物ゆえに思考を人間に合わせる事なんざできっこないか。

    「―――そうですか。アルクェイドは、ロアと遠野くんを混同しているんですね。……やはり、彼女との対決は………いえ、それも覚悟の上です……!」
    「なんか神妙なツラして決意してるけど、私はアンタよりずっと前から真祖との衝突は絶対的な前提として想定していたわよ?
    だって、ロアを巡る戦いである以上はどう立ち回ろうと最後には必ずあの化け物と殺し合う流れになるじゃない。避けられるワケないんだし。
    だから私は以前から学校で秘密裏に真祖を迎撃するための用意を至る所にトラップとして設けていたわ。紆余曲折を経て結果的に予定が少し早まったのは想定外だったけど。
    ロアを殺し、真祖もボコボコにして撃退し、そしてアンタに然るべき報いを与える。私はずっと、そう考えて動いていたの。これぐらいはアンタもとっくに察していると思っていたのだけど」
    「――――――、ノエル…………すみま」
    「謝るなっ!!」

    自分の意志で自分から私を裏切っておいて、そうして上辺だけのスッカスカな謝罪をするとか本当に心からやめてほしい。厚顔無恥にも程がある。
    お願いだからそんな事は今は言うな。状況とか後先とか関係なく衝動的に殺したくなってくる。

    「……………」
    「………ノエルさん」
    「…………はぁ。今はとにかく急ぐわよ。真祖の撃退、これだけを考えて動きましょう」

    そして、あとは何も喋らずに学校に向かう。
    決戦前にこんなムードじゃ不穏で仕方がない。けどだからって後悔しても意味はないし、時間は巻き戻らない。
    どうしようもなく理不尽な運命というのは、何時だって唐突にやってくるものなんだから。

  • 54二次元好きの匿名さん25/03/02(日) 20:37:35

    ノエル先生に関しては土壇場でも絶対にスタンスを変えないのが一番だからね

  • 55スレ主25/03/03(月) 01:04:37
    【第三話】月姫 -A piece of blue glass moon- ムーンフェイズ|TYPE-MOONコミックエース公式サイト「月姫 -A piece of blue glass moon- ムーンフェイズ」(中谷/TYPE-MOON)の第三話を無料で公開中!web-ace.jp

    ここ最近忙しかったから気づいてなかったけどいつの間にか公式コミカライズでノエル先生の回が更新されてるじゃないか!

    読んだ感想としては一言で言うとやっぱりノエル先生は良くも悪くも絶対にシエル先輩を忘れられないし最期の最期まで引き摺ってたというどうしようもない無常観がお辛いっス

    こうして復讐ss書いてるのもあって余計に感情移入しちゃったから尚更ノエル先生もシエル先輩も可哀想で仕方がなかったなぁ

  • 56二次元好きの匿名さん25/03/03(月) 09:02:46

    保守

  • 57二次元好きの匿名さん25/03/03(月) 17:47:37

  • 58二次元好きの匿名さん25/03/03(月) 18:48:06

    保守

  • 59二次元好きの匿名さん25/03/03(月) 19:21:38

    >>55 14年前にこれ込みで記憶を見たら、そりゃ復讐に走るし人間に戻らないでほしいって思うよ、強くなるために真っ当なやり方で人間を捨てたら尚更だ

  • 60二次元好きの匿名さん25/03/03(月) 23:51:07

    ―――その後、学校に到着した私たちはすぐに校舎内を駆け上がりながらトラップの確認をする。
    私が仕掛けた分だけでも牽制程度なら十分と言える規模だったけど、念には念を入れてシエルにも機雷式で発動する術式を各所に設置してもらった。
    死ぬほど認めたくはないが、こういう時のコイツほど頼りになるヤツはいない。少なくとも私の知る限りでは、だけど。

    「………よし、これで準備は整いましたね。遠野くんは3階で隠れていてください。彼女との戦いは、わたしとノエルの役割ですから」
    「なに仕切ってんのよ。……と言いたいけどコイツの言う通り、志貴クンは事が済むまで絶対に身を潜めてなさい。下手に身を出そうものなら即座に挽肉にされるでしょうからね」
    「……いや、俺も戦います。アイツをおかしくしたのも、先輩の言いつけを守らなかったのも、俺が馬鹿だったからです。
    だから―――せめて、自分の手で決着(ケリ)をつけないと」

    は………? いや、この子なに言ってんの?
    この期に及んで自分の状態を理解できてないのだろうか?

    「遠野くん。わたし、怒りますよ」
    「え……?」
    「わたしの体の事は知っているでしょう?わたしは何があっても死にません。けど遠野くんは別です。
    たしかに貴方の目ならアルクェイドを本当の意味で倒せるかもしれませんが、そのナイフが届く前に彼女の爪が貴方を殺します」
    「そ。わかるかしら志貴クン?敢えてハッキリと言わせてもらうと邪魔なのよ。キミが覚悟決めたところでアレには成す術がないし足手纏いになるだけなの。愛しの彼女を失望させたくなかったら大人しく引っ込んでなさい」
    「よく言ってくれましたノエル。
    ………それに、遠野くんは言ったじゃないですか。わたしを幸せにしてくれるって。わたしだけじゃなく、ノエルとも一緒に幸せを分かち合いたいって。
    なら、お願いですからこんなところで死なないでください」

    ふーん、幸せを分かち合いたいねぇ。それこそ何を言ってるのやら。
    分かち合うのは幸せなんかじゃなくて、私の怒りと憎しみでしょう。私はもう幸せなんて望んじゃいないし、そもそも強いて言うなら復讐の成就そのものが私にとっての幸せだし。
    志貴クンもだけど、それ以上にまだそんな妄想に等しい未来を夢見てるコイツの愚かさにはつくづくドン引きさせられる。

  • 61二次元好きの匿名さん25/03/04(火) 00:21:53

    「でも、先輩とノエルさんだけじゃ……あいつには……」
    「見くびらないでください。わたしたちが今まで何体の吸血鬼を仕留めてきたと思っているんですか。
    こと吸血鬼退治なら、わたしとノエルの右に出るものはいないのです。いえ、経験値で言うならノエルの方がわたしよりも上です。
    ですので、そこまで心配する必要はありませんよ」

    …………アホくさ。勝てるかどうかは完全に状況の流れ次第ってのにさ。これ見よがしにガッツポーズなんか取ってやがるけど指先が微かに震えてんじゃない。

    「……だめだ。だめだよ、先輩。俺はそれでも―――」
    「その先はそれこそ言っちゃダメです。いいですか遠野くん、お願いですからわたしの我儘を聞いてください。
    一度ぐらい、本当に一度ぐらい……わたしの意思で貴方を守りたいんです。
    そうしないと、わたしは遠野くんに心から笑顔を向けられなくなっちゃうじゃないですか」

    …………つまり。あの礼拝堂での戦いは、私を裏切って彼を生かす事を優先したアレは、自分の意思で守ったと言うには値しないと。私は、アンタからすれば大切な彼氏に襲い掛かる“敵”とさえ思っていないと。
    あー、やばい。いや、待て、抑えろ抑えろ。この怒りは、これから迫りくる金髪の化け物にぶつけましょう。

    「……わたしがこんなに早く帰ってきたのはですね。駄目だったからなんです」
    「―――」

    なんて苛ついていると、不意にシエルが志貴クンに寄りかかってそんな事を言った。
    駄目だった。駄目だった、ねぇ。

    「遠野くんを助ける手段は教会にはありませんでした。あったのはロアを利用しようとする方針だけで、転生体を助けようとする方法なんて、どこにもなかったんです。
    貴方を失わずにロアだけを殺す手段なんて、どこにも」
    「…………」
    「……そっか。―――でも、それは先輩が泣くような事じゃない」
    「いいえ……!わたし、わたしがもっとしっかりしていれば、ロアを追うことばかり考えずにもっと他の道を探していれば違う可能性だってあった筈なんです……!
    だから、もう―――わたしに出来るのは、少しでもロアの侵食を遅くする事しかできない。
    ……苦しいって。遠野くんがどれだけ苦しいか知っているのに、それでも少しでも長くいてほしいって、そんな自分勝手なコトばっかり考えているんです、わたしは―――!」
    「――――――」

  • 62二次元好きの匿名さん25/03/04(火) 00:25:32

    これって今の段階で志貴を殺しても問題なくね?
    シエルがここでダウンするのは不味いからノエルは絶対にやらないだろうけど

  • 63二次元好きの匿名さん25/03/04(火) 00:42:17

    ぶっちゃけノエル先生はキレていいよ…………

  • 64二次元好きの匿名さん25/03/04(火) 00:48:15

    待て。待ちなさい私。いま笑っちゃダメよ。ここは敢えて黙っておきなさい。
    いや、とはいえあまりにも分かりきってたことなのに。あの時にしっかり言っといたのに。
    おかしい。ああ、おかしい。馬鹿にもほどがあるでしょ、この女。コイツがこんなに馬鹿になってんのもまた、恋という余分な感情を持ってしまったせいなんだろうなぁ。
    ……………本当にどこまでも虫唾が走る。

    「……いや、それは違いますよ。先輩」
    「遠野……くん」
    「うん。俺だって、できるだけ一緒にいたい。先輩は自分勝手なんかじゃない。自分勝手なのは寧ろ俺の方なんですから。
    それに、先輩がノエルさんとしつこくロアを追い続けてきたからこそ今があるんじゃないですか。
    全部を都合よく取ることなんてできやしない。こうして先輩やノエルさんと一緒にいられる今の代わりに、ロアを消す手段を作られても嬉しくなんかない。そんなの、全然欲求不満です」

    ……聞けば聞くほど愚直なまでのお人好しね。真祖との戦いが済めば今度はキミを容赦なく殺しにかかるってのに。
    そこ、ちゃんとわかってんのかしら?

    「でも―――でも、それじゃ………!」
    「勘違いしないで。俺、ロアなんかに負けるつもりはこれっぽっちもありませんから。
    ロアの相手は俺がします。自分の事ですからね。けど、確かに俺じゃアルクェイドを止められないんで、そっちは任せます。吸血鬼に関してなら百戦錬磨なんですよね、先輩もノエルさんも」
    「―――はい。ありがとう、ございます」

    信頼された事にシエルはたどたどしく感謝する。そのまま抱擁し合う形になって、志貴クンが顔を近づけて―――キスする前にシエルが離れた。

    「―――キスはダメですよ。そんなことされたら、わたし嬉しすぎて気が抜けちゃいますし、アルクェイドの前にノエルから殺されてしまいます。
    ですから、今は抱き合うだけにしておきましょう」
    「私の幸せを踏みにじったクセにそうして恋人と幸せそうにイチャつきやがる時点で燃やしてしまいたいってのは言っちゃダメかしら?
    まあどの道、真祖との戦いを生き延びる事ができたら志貴クンをさっさと殺してアンタも後からじっくりと時間をかけて殺すけど。どうぞ今のうちに乳繰り合いなさい」

  • 65二次元好きの匿名さん25/03/04(火) 00:52:52

    >>55

    二周目だと一周目でシエルやマーリオゥに見せてた弱音や代行者としての瑕疵とか一切見せてない上に誰にも助けや救いを求めてないんだろうな

    神様は必死に足掻き続けてた走り続けた人にしか救いを与えないってスタンスに変わってるだろうから

    教会での祈りに関しては元と変わらず長いままなんだろうね

    このノエルさんに関してはマーリオゥもなんも言えないだろうし

  • 66二次元好きの匿名さん25/03/04(火) 01:13:04

    今更志貴やシエルがノエルと幸せを分かち合いたいって言ってももう手遅れなんだよなぁ
    ノエルは一周目の記憶から誰かに助けや救いを求めても意味はなく惨めな最期を迎えるだけって事を自覚してる以上今まで誰にも助けや救いを求めなかったし
    それに対して志貴やシエル、特に事変以前のノエルの事を知っていたシエルがノエルに何も手を差し伸べる事もなかったからノエルを不快にさせる自己満に過ぎなくなってる

  • 67二次元好きの匿名さん25/03/04(火) 01:25:28

    >>61

    『いいえ……!わたし、わたしがもっとしっかりしていれば、ロアを追うことばかり考えずにもっと他の道を探していれば違う可能性だってあった筈なんです……!』

    コレ読んでて思ったけどノエルとの誓いを完全に放棄したっていう意志表明だなこれは

    ってか一度裏切ったシエルの発言の時点で本心から言ったとしても信じられないのに

    無意識でも発言の一つ一つが的確にノエルの特大地雷を踏んでるのってある意味嫌がらせに思える

  • 68二次元好きの匿名さん25/03/04(火) 08:46:04

    ノエル先生やさしいわ

  • 69二次元好きの匿名さん25/03/04(火) 15:57:33

    保守

  • 70二次元好きの匿名さん25/03/04(火) 22:17:38

    「…………死にませんよ、ノエルさん」
    「?」
    「今言ったように俺はロアに負けるつもりもありませんし、あなたに殺されるつもりもない。
    それで結局どうしようもなくなったとしても、その時は俺自身の手で決着をつけます。ノエルさんも俺の目の事は知ってるでしょう?」
    「ええ、そうね。で、だから何?ロアとの決着は自分の手で始末をつけるから、大好きなシエル先輩を殺さないでって言いたいの?
    キミさぁ、この女が私に何をしてきたかは礼拝堂でちゃんと思い知った筈よね?」
    「はい、しっかり覚えています。だから、俺が死のうが生きようが先輩は殺さないでだなんて驕った事は言いません。というかあんなの見せられたら言えないです。あれは俺なんかが軽々しく立ち入れる事情じゃない。
    それでも、少なくとも俺が生きている間は先輩は殺させない。先輩、そしてノエルさんとも一緒にいたいのが、俺の望んでいる事だから」

    はっ、礼拝堂であれだけ私に弄ばれていたのに何カッコつけて宣ってんだか。お人好しもここまで来ると愚かね。
    シエルと違って発言の一つ一つに嘘を感じられないのもあって余計にそう思ってしまう。
    もしかして、あの時のボコられぶりを忘れている?否、それもバッチリ覚えている上でこうして心から言っているんだろう。
    シエルは言うに及ばずだけど、志貴クンも志貴クンで何ともまあ生意気にも癇に触るコト言ってくるものね。ああ、不愉快だ。

    「そう。じゃあ、こうしましょうか。もしもキミがロアに負ける事なく人間に戻れたのなら、その時はキミもシエルも殺さないでおいてあげる。ま、そんなの絶対にあり得ないことでしょうけど」
    「まあ、普通はそうでしょう。けど、俺は諦めませんよ。勝つにしろ負けるにしろ、ロアという存在が紡いできた歪んだ輪廻は俺で止めてみせます。いや、絶対に止めてやる。
    だから―――せいぜい、あなたの思い通りにはならないように頑張るので。勝負です、ノエルさん」
    「………は」

    彼を鼻で笑う。
    その意地固さが、そこはかとなく13年間抗ってきたどこぞの誰かと重なってつい笑ってしまう。
    うん。やっぱりこの子はバカだけど、こういう真っ直ぐすぎるところは好感が持てなくもないわ。
    ただ、本当に残念な点をあげるなら―――今更そんな勝負を私に持ち掛けても全くの意味がないって事実を認めきれない往生際の悪さ、かしらねぇ。

  • 71二次元好きの匿名さん25/03/04(火) 22:53:10

    「だってさ、シエル。いやぁ~~~~実に善い彼氏を持ったわねぇぇぇぇぇ?ぅふふふふ、くくっふふふふ」
    「……………………」

    シエルは何も言わない。ええ、そうでしょうね。
    肯定すれば他者(わたし)から幸せを奪った分際で自分は恋人という幸せを自分勝手に手に入れた事を認めるも同然で、だからと言って否定してしまえば自分を心から信用してくれている志貴クンを裏切る事になる。
    でもだからって何も答えずに黙ってるのは違うでしょう?なんか言いなさいよ。まあ、アンタの事だし都合が悪くなったらとりあえず黙ってりゃ済むだなんて思ってそうだけど。そうじゃなかったら何かしら返答してるし、本当にコイツは発言や行動の一挙手一投足が無自覚に私の神経を逆撫でしてきやがるわね。

    「………ま、いいわ。とにかく志貴クンは言われた通りに3階で隠れてなさい。そろそろあの化け物がここへ来る。もう猶予はないわ」
    「……はい。じゃあ少し離れてるけど、ピンチになったら呼んでください。すぐに駆け付けますから」
    「あ………待って、遠野くん、ノエル。ごめんなさい。一つだけ、忘れ物がありました」
    「は?忘れ物?」

    もう時間が迫ってきてんのに、今度は何だと言うのか。
    まさかここに来て下らない冗談でも宣うワケじゃないだろうけど、他にまだ話しておくべき重要な事でもあるのかしら?

    「忘れ物、ですか?」
    「はい。……その、明日になったら街に遊びに行きましょう。乾くんとこの前のやり直しをするんです。無論、ノエルも含めて四人で」

    …………えっと、つまり?察するに友達と遊ぶ約束の確認?
    で、私も誘って四人で楽しむとか、そういう感じってコト?
    こんな時に、話すことがそれ?

    「うん。それじゃあ約束」
    「はい。今度はちゃんと守ってくださいね」
    「はは……謹んで善処します。それと、ほら。ノエルさんも一緒に」
    「……………ええ、そうね!志貴クンもシエルも誘ってくれてありがとう。私も約束を守れるように今は頑張っちゃうわよー!」

    バカバカしい。バカバカしい。バカバカしい。バカバカしい。バカバカしい。バカバカしい。
    ふざけるな、ふざけるな、ふざけるな、ふざけるな、ふざけるな、ふざけるなふざけるなふざけるなふざけるなふざけるなふざけるなふざけるなふざけるなふざけるなふざけるなふざけるなふざけるなふざけるなふざけるなふざけるなふざけるな………!!!!

  • 72二次元好きの匿名さん25/03/04(火) 23:05:15

    みんな言ってるけど悉く地雷を踏んでるな……

  • 73二次元好きの匿名さん25/03/04(火) 23:07:57

    シエルは何故にその約束をいま切り出したんだ…和解出来ると思ってるのか

  • 74二次元好きの匿名さん25/03/04(火) 23:08:33

    ノエル先生はキレていいよもうキレてるけど
    報われないなぁ…………ノエルさん…………
    ほんとにこの人には不幸だったから幸せになってほしい

  • 75二次元好きの匿名さん25/03/04(火) 23:19:13

    発言の悉くが地雷踏んでるのに感情を抑えられてるノエルさん凄えな
    しかもその抑止となってる感情が人々の平穏な営みの守護っていうのだから余計に

  • 76二次元好きの匿名さん25/03/04(火) 23:45:51

    そして、志貴クンが3階へと移動してから間もなく。
    私たちの前に、ソレは―――アルクェイド・ブリュンスタッドはやってきた。

    「馬鹿な代行者たち。あそこでロアを、志貴を下手に助けたりなんかさえしなかったら、もう一日二日くらいは寿命が伸びていたってのに。
    ―――もう、生き物としてまともに死 ねるとは思わない事ね。誰だったのかわからないぐらいグチャグチャの肉片にしてあげるからっ……!!!」

    そこにいたのは13年前に垣間見たあの超然とした白い化身などではなく、吸血鬼(かいぶつ)としての醜悪で悍ましい本性を剥き出しにした、文字通りの化け物だった。
    ここに来るまで相当な数のトラップに襲われた筈だけど、やはりというか目立った外傷どころか服にほこりの一つさえついていない。分かっていた事とはいえ、こうしてその事実を見せつけられると小さくない恐怖が背筋を這ってくる。

    「そっちこそ、たかだ取るに足らない人間二匹如きと見下して返り討ちに合わないよう気をつけなさい。あと、志貴クンが最期の最期まで心から愛して信じ抜くと決めているのはおまえなんかじゃないから。見苦しいのよ、怪物め」
    「ええ、その通りです。もはや貴女という歩く災害がこの街にいるのをわたしたちが見過ごす理由はなくなりました。
    ……こう言うのはどの口が言っている、と我ながら思いますが。彼に振られた脱落者には、ここらで退場していただきましょう」

    だからと言って、ここで退くワケにはいかない。退いてしまえば、私の復讐人生が終わってしまう。
    何より、この街に生きる人たち全員の命が無慈悲に奪われてしまう。今のコイツは本気でそうしかねない程の危険状態………暴走していると言っていい。
    それは、許せない。到底見過ごせたものじゃない。
    私は隣で構えてる裏切り者なんかと違って、我が身可愛さで逃げたりなんてしない。目の前の現実がどれだけ理不尽だろうが、現実であるのならどの道受け入れた上で立ち向かうしかないのだから。

    「せいぜいブチ殺しに掛かって来るといいわ。けど、これだけは覚えておきなさい。
    私たち人間は―――ただ黙っておまえたちに奪われるだけの存在じゃない。素直に殺されない奴だっているってコトをね!!」

  • 77二次元好きの匿名さん25/03/04(火) 23:47:38

    共闘いいなぁ!
    でもそれはそれとしてどう頑張っても皆幸せにはなれないのつらたん

  • 78二次元好きの匿名さん25/03/04(火) 23:47:49

    シエルdice1d1000=443 (443)

    ノエルdice1d1000=18 (18)

    vs

    アルクdice1d1000=664 (664) (本来なら上限がないが、白鯨の力を諸に受けた事や志貴の首斬り攻撃が響いて損傷が悪化し弱体化)


    【ノエル・シエル側の数値がアルクェイドを1000以上上回っていれば完全な鎮圧に成功/アルクェイドが2人の合計値を上回っているなら……】

  • 79二次元好きの匿名さん25/03/04(火) 23:49:40

    これはシエルとの戦闘の時の傷が開いたな…

  • 80スレ主25/03/04(火) 23:50:35

    (前回の√で圧勝した分の振り戻しが来ちゃったかぁ……)

  • 81二次元好きの匿名さん25/03/04(火) 23:53:13

    前回といい今のノエルのテンションを反映したかのようなダイスだ

  • 82二次元好きの匿名さん25/03/04(火) 23:56:09

    身体のコンディションに関しては回復が遅いからシエルとの戦闘の影響がかなり残っている

    精神的なコンディションについてはシエルとの共闘せざるを得ないという状況+志貴とシエルによるノエルの神経の逆撫で&地雷大量爆破

    dice神はある種妥当な判断かも

  • 83二次元好きの匿名さん25/03/05(水) 07:52:44

  • 84二次元好きの匿名さん25/03/05(水) 08:01:01

    うわあー!やばいノエルが死ぬかもしれない!!

  • 85二次元好きの匿名さん25/03/05(水) 18:03:37

    死ぬな生きて!先輩!ノエルさん!

  • 86二次元好きの匿名さん25/03/05(水) 20:33:47

    保守

  • 87二次元好きの匿名さん25/03/05(水) 23:09:00

    ――――――なんて、啖呵を切ったけど。

    「が………ぁ―――」
    「なによ、つまらない。あんなに吠えたんだからどこまでやれるか期待さえしていたんだけど、こんなにもあっさり終わるなんて茶番にも程があるじゃない。
    公園の時に生意気にもわたしを叩きのめしてくれたあの力はどうしたのかしら?」

    私の首を掴み上げながら、真祖は心から失望したとほざく。
    そのまま明後日の方へ投げ捨て、私はゴミのように廊下に打ちつけられた。

    「っ、ぅ…………しん、そぉ……っ!!」
    「もういいわ。今は貴女より優先しなくちゃいけないヤツらが2人ほどいるから、貴女はそいつらを誅したあとで殺してあげる。……えっと、確かノエルだったっけ?
    ―――貴女みたいなつまらなくて弱い人間は、そこで何も出来ずに震えているのがお似合いよ」

    嫌味たらしく吐き捨てた真祖は、嘲るような悪意に満ちた笑みを浮かべて背を向けた。
    ふざけるな。私はもう、弱くなんかない。
    でも、そうして怒りを燃やしても体が動かない。ああ、そういえばシエルに負わされた脇腹の風穴が治り切ってなかったわ。
    視線を向けると、傷口はすっかり開いていた。包帯が再び血に染まっているのが確認できる。
    そっか。まあ、既に負傷している状態であのバケモノと戦ってもこうなるのは目に見えていた筈よね。
    ああ、これじゃますます完治に時間がかかるなぁ。その前に真祖に殺されるけど。

    「ノエル……っ!!」
    「この期に及んでわたしを前に余所見とは実にいい心構えね。自分が今どんな状況に追い詰められているか理解できているかしら、シエル?」

    ………どう見ても命の危機なのに、妙に落ち着いている自分自身を不気味に思う。
    頼みの綱はもうシエルしかいないってのに、そのシエルも段々と一方的に追い詰められている。
    術式も、黒鍵も、全てを軽々と突破された上で、私のように首を掴まれて壁に叩き付けられる。

    そして、狂った真祖による狂った解体ショーが始まった。
    撫でるように爪で引き裂き、シエルの体が再生する度に何度も何度もアイツはそれを繰り返していく。
    死んでも死 ねないその苦痛に、シエルは声も上げられずに苦悶に顔を歪めている。

  • 88二次元好きの匿名さん25/03/05(水) 23:48:56

    このレスは削除されています

  • 89二次元好きの匿名さん25/03/05(水) 23:50:18

    ざまぁ見ろ、とは思えなかった。それどころか尚更に不愉快で仕方がない。
    あの悪魔を傷つけて苦しめて殺し尽くす権利は私だけのものなのに、その悪魔が他のヤツからいたぶられている。
    苦しめている真祖も、苦しめられている悪魔も憎い。
    おまえを傷つけていいのは私だけだ。おまえに散々苦しめられた私だからこそ正当な報復を与えるんだ。
    そのおまえがどうして私以外のヤツから苦しめられている?苦しむな。おまえは機械だろ。なんで私以外のヤツの手で痛がっている?顔を歪めている?

    「冗だ、んじゃ……な、」
    「アルクェイド―――!!」

    ハッと、声のした方へと見やる。そこにいたのは、3階で隠れていなくちゃいけない筈の彼だった。

    「なんだ、ちゃんといるじゃない。そこで待っていて、すぐに終わらせてあげるから……!」

    バカ。バカでしょ。なんで出しゃばったのよ。キミなんかじゃ、絶対に勝てるわけないってのに。
    けれど真祖は今すぐ彼を殺しには動かず、目の前の哀れな獲物をいたぶる事を優先した。宛ら、猫がネズミを捕らえて弄ぶように。

    「一つ、疑問に思うのだけど。
    わたしがロアを奪(と)り込んでしまえば、貴女はわたしが死ぬまで生き続けるしかなくなる。貴女が死ぬには教会で用意した転生批判の聖剣でロアを殺すか、そこに転がってる代行者の焔(ほのお)でロアの魂ごと焼却してもらうしかない」
    「………それ、が……どうしたって、いうん、ですか」
    「けれど、いいの?ロアが死ぬという事は、貴女も死ぬという事なのよ。ロアを消滅させてしまえば、貴女のこの体も普通の、つまらない人間の体に戻ってしまうでしょう。丁度そこで無様に死にかけてる相棒(バディ)みたいにね」
    「……それが……わたしの、望み……です」
    「そう。でも、可哀想ね。何故なら貴女の望みは叶えられない。
    わたしは今度こそロアを奪り込む。
    あそこにいる忌々しい肉塊を、この手で何百回と引き裂いてね……!!」

    怒りと嗜虐心の混じった声で、真祖はシエルから心臓を引き抜く。
    良いようにいたぶられている様が心から気に食わない。けど何もできない。
    悔しい。それと同じぐらい、シエルを助けたくないという気持ちがある。
    私を裏切って、恋に狂って、私の人生に飽き足らず復讐の誓いさえも台無しにした恥知らずの大罪人。
    だから、何もできないんじゃなくて、何もしたくない。アイツの為に動きたくない。

  • 90二次元好きの匿名さん25/03/06(木) 06:35:09

    保守

  • 91二次元好きの匿名さん25/03/06(木) 13:50:28

    シエルに関しては諦めに振り切ってるけど
    万全の状態でもかなり無理だったのに手負の状態でアルクに挑まなきゃいけないのってそりゃ不満も出るわ
    ノエル本人は復讐を進めつつも街や人々の守護を優先して行ってた事の邪魔された訳だし
    ここら辺で白鯨辺りが手を貸してくれるといいんだけど

  • 92二次元好きの匿名さん25/03/06(木) 21:29:31

    でもここで動かないと街が総耶がめちゃくちゃに蹂躙されちまうから、立たねばならぬが、どうかな

  • 93二次元好きの匿名さん25/03/06(木) 23:34:31

    「………?」


    なんて半ば諦観していると、志貴クンが急に周りを見渡し始めた。

    アレは何を探しているんだろう。真祖の気を引けるようなものでも見つけようとしているのか。

    そんな都合のいいもの、ある筈がない。あったらとっくに私が利用している。

    ああ、そうだ。私だって、白鯨の力を使っていれば真祖相手にももう少しマトモに戦えていたでしょう。

    3階じゃなくて、もっともっと遠くに行くように言っとけばよかった。

    そうしておけば、キミを巻き込む事を全く考慮せずに全力で力を行使できたのにさ。


    「―――本気?」

    「……?」


    唐突に真祖がシエルから手を放して、志貴クンに注意を向ける。

    つられるように志貴クンの方に目をやると、あの子は校庭のグラウンドを注視していた。

    あそこにはこれと言って何もない。今だってそう。何をしようとしているの?


    「チッ……!!」

    「―――動くなっ!!」


    突然、彼がそこに向かって2階から飛び降りる。同時に、真祖も鬼気とした様子で動き出す。


    それを見た私は、


    dice1d2=2 (2)

    1.そのまま見届ける事にした。

    2.全力で真祖に白鯨の力をぶつけた。

  • 94二次元好きの匿名さん25/03/06(木) 23:37:06

    やっぱりノエル先生はこうでなくちゃ
    幾ら身体が万全でなかろうと力の差を見せつけられようと動くのが彼女だ

  • 95二次元好きの匿名さん25/03/06(木) 23:53:26

    ふーんなるほど
    ダイスの神が直前に敢えて先生をボロ敗けさせたのはこういうアツい展開に持ってく為だったのか
    マジで一周目とは何もかもが大違いに成長したなぁ

  • 96二次元好きの匿名さん25/03/07(金) 07:09:06

    保守

  • 97二次元好きの匿名さん25/03/07(金) 14:46:29

  • 98二次元好きの匿名さん25/03/07(金) 21:40:17

    一周目だと自分以下の相手にもまともに戦おうともしていないと称されたノエル先生がここまでの信念を持って動くとは…

  • 99二次元好きの匿名さん25/03/07(金) 21:43:41

    ノエルさんがんばってー!!!!!!!!!!!!
    ノエルさんの時代来た!!!!!!!!!!!!

  • 100二次元好きの匿名さん25/03/08(土) 00:14:32

    「らぁぁぁぁああっっ!!!!」
    「―――!?」

    足に力を込めて真祖を横から蹴り飛ばす。
    直感で、真祖を彼に絶対に近づけさせてはいけないと判断した。
    彼が何をしようとしているかは分からないけど、とにかく今の彼の行動を阻止させてはいけない事だけは理解した。

    神獣白鯨の力をフルにしてブチかました私の垂直蹴りは真祖の側頭部に直撃し、あの化け物を廊下の端まで吹き飛ばした。
    一般的に人間の足が生み出す力は腕の3~4倍らしいけど、復讐の為に人間を捨てた私の場合はどうやら真祖をこうしてぶっ飛ばせるぐらい凄まじくなっているようね。
    現在進行形で死に体だってのに、信じられない。
    …………いえ。それとも死に体だからこそ、そしてこの行動はシエルの為ではなく志貴クンとこの街を守る為だからこそ、こうまで動けるのかしら。

    「―――代、行者ぁぁぁぁあ………っ!!」
    「…………」

    と、自分に驚いてる場合じゃない。瓦礫を乱雑に払いながら真祖が奥から出てきた。
    おーおー、これ見よがしと言わんばかりに瞳を金にしちゃってるわ。できれば今の時点で気絶してくれていたら良かったけど、流石にそんな都合よく事は運ばないか。

    「なんでつまらない虫ケラの分際で邪魔をしたの……!今、わたしが!あの肉塊を引き裂いて殺すところだったでしょっ!?」
    「はは、文字通りめちゃくちゃ血が上ってるわね!アンタは仮にも高貴なお姫様だってのに、今じゃまるで癇癪に狂ってるガキそのものじゃないの!そんなんだからロアに騙されて血を与えてしまう羽目になるのよバーカ!」
    「―――、貴様ァ!!!」

    一瞬の絶句の後に、白い電光石火が私の眼前に肉薄する。
    哀れそのまま私は成す術もなく、ぐちゃぐちゃの挽肉にされてこの世から消滅―――――してしまう寸でで真祖の真上から津波の奔流を叩きつける。

    「おるぁッ!!」
    「がっ!?」

    真祖が床に強制的に伏せられる勢いを利用し、そのまま顔面に膝蹴りを減り込ませて、もう一度奥まで飛ばす。
    手応えはあった。けど、恐らく大した痛手にはなってない。ほらやっぱり、鼻血しか出ていない。

  • 101二次元好きの匿名さん25/03/08(土) 08:27:10

  • 102二次元好きの匿名さん25/03/08(土) 09:53:28

    保守

  • 103二次元好きの匿名さん25/03/08(土) 17:46:19

    ノエルって後もう一つ何か突出してるモノがあればシエルを正面から倒せそうよね

  • 104二次元好きの匿名さん25/03/08(土) 23:03:01

    「はっ、不死身のクセしてつまらない虫ケラの攻撃で鼻血垂れ流してんじゃないわよ。ああ、それともシエルみたいに死なないだけで、肉体そのものは存外脆かったりするのかしら?」
    「っ……ほざくな!所詮白鯨の力に頼る事でしかわたしに掠り傷の一つも付けられない矮小な生きも―――!?」

    不意に、真祖がグラウンドの方へと顔を向ける。
    何かあったのだろうか。何を察知した?
    警戒しつつ私も同じ方へ目をやると、志貴クンが地面に向けてナイフを刺しているのが見えた。

    「っ!考えたわね、志貴―――!」

    途端、それまで激昂していたにも関わらず真祖は私の事など目もくれずに壁をブチ破って志貴クンの下へと奔り出す。
    どうやら今すぐにでも殺したくなってるだろう目の前の私よりも尚、あの子を優先して排除するつもりらしい。

    「んなコトさせるか!あの子を殺すのはわた」
    「邪魔」

    力を振るおうとした瞬間、体の中が爆発したかのような感覚に襲われた。
    これは、なに―――?

    「ぁ、ぎ…………、げ―――あ、ぁ、っ……!?」

    見えない衝撃によって壁に叩き付けられ、悶えながら床に転がる。
    痛い、熱い、苦しい、気持ち悪い。内臓を鈍器で殴られたみたいだ。

    「ご、っば―――……!!っが……ふぐっ、ぅ……!」

    喉からせりあがってきたモノをぶちまける。気色の悪くて、鉄臭い“赤色”だった。
    いや、まって。これ、本当に死ぬ。人外の肉体でも、これはマズイ。痛すぎる。
    多分、内蔵の何個かは潰されてる。そうだ、真祖は見えない攻撃も自在に使えるんだった。
    今まで単純な物理攻撃しかしてこなかったのは、自分の手で直接殺してやるという破壊衝動ゆえの行動だったんだろう。

  • 105二次元好きの匿名さん25/03/08(土) 23:36:10

    「―――、―――、―――」

    痛みで涙が止まらない。
    地獄そのものな悪夢を毎晩視たり、腕や足を削がれたり、一人で無様に死にかけたりした事は何度もあったけど、こんな苦痛は初めてだ。少しでも気を抜けば、そのまま意識を失いそう。
    いや、でも。自分のような卑しいカスが真祖相手にここまで健闘できたんだ。もうここまでってコトで、楽になってもいいんじゃないかな。

    「―――、っ……! ―――、―――!!」

    ………ふざけるな。何を囁いているんだ、醜い“人間(しょうじょ)”め。
    それでも動かないといけない。私の復讐を阻む障害になるんなら、例え真祖だろうと除かなくちゃいけない。もう死に体さえ通り越した動く屍に近いけど、知った事か。命ある限り、私はどこまでも復讐に生きないといけないのよ。

    「……ぉ、ねがい。力を、貸して」

    内側にいる肉体(はくげい)に求める。すると、微かに全身に力が行き渡る感覚を覚えた。
    やった。これなら、これならまだ立てる。手持ちの武器はないし、脇腹の傷は悪化してるし、内臓も潰された。だけど、これならまだ戦える……!

    「ふぅ―――ふぅ―――、殺さなくちゃ……戦わなくちゃ………復讐、しなくちゃ」

    一瞬、このまま突っ込んで死ぬよりかは、逃げて体制を整えるという考えも浮かんだ。
    でも、それは最悪手だ。逃げれば、体制を整いきる前にこの街が終わる。
    何より、私一人じゃあの化け物には勝てない。こうして協力し合ってる今しかチャンスはない。
    なら、どのみち死ぬにしても。
    少しでも可能性のある方を選択して動くべきだ。

    「志貴クンが、殺される前に……私が、殺さないと。あの白い怪物を、なんとしても、この手で退けない、と」

    壁に手を添えながら、引き摺るように足を動かす。
    余力はまだ残ってる。炎も、白鯨の力も引き出せる。その後に来るだろう肉体への負担など、どうでもいい。後先を気にするような瑕疵が残ってたら、そもそもこうして動こうとしていないし、今も弱っちい人間のままでいる。

    「早く……早く、行かないと。行って、私がロアをこの世から消さないと……」

  • 106二次元好きの匿名さん25/03/08(土) 23:42:40

    本当に執念だけで動かない身体を動かしてる…

  • 107二次元好きの匿名さん25/03/08(土) 23:46:10

    やがて、一階まで降りて、廊下の窓を蹴破る。
    そして、グラウンドの方へ一歩踏み出して、前方を注視すると。

    「……ぁ」

    弱々しい声が漏れる。落胆と、怒りと、失意と、絶望が襲う。

    視線の先に見えたのは、胸や腕から血を垂れ流している真祖だった。それだけなら、それだけであってほしかった。

    ―――志貴クンが、胸をおびただしいほど真っ赤に染めながら、倒れていた。

  • 108二次元好きの匿名さん25/03/09(日) 07:04:14

    保守
    さあどうなる

  • 109二次元好きの匿名さん25/03/09(日) 14:06:55

  • 110二次元好きの匿名さん25/03/09(日) 22:21:06

    原作やったの何年も前で分かんねえ、今年中に情報くるかもだし、魔法使いの夜見終わったら月姫もいっかい見るか

  • 111二次元好きの匿名さん25/03/09(日) 23:06:02

    たくさん好き…!
    誇張抜きで昨年末からの一番の楽しみなんだ。
    書き手さんの紡ぐ言葉が大好き。

    ノエルさんにはもう頑張って欲しくないけど、そんな言葉で邪魔をしたくない人だ。心に従って一欠片でも後悔が残らない選択をして欲しいよ

  • 112二次元好きの匿名さん25/03/09(日) 23:35:36

    遅かった。間に合わなかった。私の手で、殺せなかった。
    足から力が抜ける。電池の切れた人形のようにへたり込む。
    よく見ると、どうやらまだ生きてはいるようだ。微かに胸が上下して動いている。
    だけど、それだけ。今動いても、こんなに離れてちゃとても無理だ。私があそこに着く頃には志貴クンも私もズタズタの挽肉にされているだろう。

    「ぁ……あ、あぁ……」

    やっぱり、先に殺しておけばよかった。殺して、楽にさせてあげるべきだった。
    あの怪物をどうにかして排除した後から、なんかじゃなくて学校に着いた時点で殺しておくべきだった。
    なに、やってんの私は。吸血鬼には容赦も慈悲も与えずに、殺せる時は即座に殺すって、自分の心と体に刻んだじゃない。
    なんで、今の今まで見逃した。殺せるチャンスは幾らでもあった。なのに、どうして。
    自分が恨めしい。自分の詰めの甘さが、心から憎らしい。
    もっと冷徹に、そして臨機応変に動けたら。彼がアイツに殺される光景を、こうしてただ呆然として見ずに済んだってのに。私が誰よりも先に、この手でロアを完全に殺せたのに。
    見ろ、これは私が甘かった結果だ。私の情けない浅慮な判断が招いた光景だ。
    そのせいであの子はこれから、あ、あの化け物に殺されて、奪り込まれて―――

    「…………?」

    ふと、違和感を覚えた。
    遠野志貴はもう何もできない。一切の抵抗の余地を失った死体も同然だ。
    対して、真祖の方は馬鹿にできない傷を負って大分弱ってはいるものの、目の前の死にかけている吸血鬼一人を殺す程度は造作もない。
    なのに、なんでさっきからトドメを刺さないどころか突っ立ってるままなの?

    いえ、それどころか―――どうして親しい感じで話しているの?
    まるで、今わの際での別れを惜しむ恋人みたいに。

  • 113二次元好きの匿名さん25/03/10(月) 06:48:49

    保守

  • 114二次元好きの匿名さん25/03/10(月) 12:40:58

    これは気になる展開!!!!!!!!!!!!
    ノエルさん復讐出来るといいな

  • 115二次元好きの匿名さん25/03/10(月) 18:46:16

    志貴これどうなってんだ?続き気になる

  • 116二次元好きの匿名さん25/03/10(月) 19:26:01

    どうなるどうなる!?????!!!!!!

  • 117二次元好きの匿名さん25/03/11(火) 00:22:06

  • 118二次元好きの匿名さん25/03/11(火) 08:59:06

  • 119二次元好きの匿名さん25/03/11(火) 09:06:16

    保守

  • 120二次元好きの匿名さん25/03/11(火) 12:36:03

    思ったんだけどシエルが死んだとしてもその死体はのこるから
    キリスト教的に復活するための受け皿である肉体を燃やす火葬はタブーだからもし死んだとしたらシエルの肉体をノエルの炎で死徒と同じように完全消滅させたら良くね?
    ついでに志貴の目論見も潰せるし

  • 121二次元好きの匿名さん25/03/11(火) 20:24:35

    保守

  • 122二次元好きの匿名さん25/03/11(火) 23:26:47

    死にかけなのに凄まじい根性だなぁ

  • 123二次元好きの匿名さん25/03/12(水) 06:37:06

    保守

  • 124二次元好きの匿名さん25/03/12(水) 14:41:34

  • 125二次元好きの匿名さん25/03/12(水) 21:51:55

    保守

  • 126二次元好きの匿名さん25/03/13(木) 03:05:38

    >>120

    そうだね、単に復讐を確実に成就させるならそれが一番いい

    ただここのノエル先生は代行者シエルではなく『13年前のロア』を殺す事に執着するあまりに死徒化の実験を画策してるぐらい狂っちゃってるから、それをやるのは本当に自分が満足行くまでシエル先輩をいたぶり尽くした果ての手向けとして葬るんじゃないかなぁ

  • 127二次元好きの匿名さん25/03/13(木) 11:48:57

    「……はあ、いやな男。最後まで憎まれ口をたたくんだから。ちょっとぐらい優しいコト、言ってくれるかなって期待したのに」
    「なんだそりゃ。優しくしてほしかったら、もっとか弱いトコ見せろ、ばか」

    人外と化したこの身体の耳は、向こうで2人が何を話しているのかを正確に聞き取れてしまう。
    思わず耳を塞ぐ。目の前の光景に怖気が走る。
    だって、おかしい。おかしいでしょ。
    なんで、今の今まで本気で殺し合ってた筈の相手にあんなしんみりとした感じで会話ができるの?
    前々からあの子もあの子で常人らしからぬ精神構造をしていると思っていたけど、どうして化け物としての本性を嫌ってほど見せつけてきたアイツと尚もそうして親しそうに話せるのか?

    「シエル先輩やノエルさんは、強さだけじゃなく弱さも俺に見せてきた。
    その弱さが俺にとっても共感できるものだったから、俺もあの2人に優しく接しようと心から思えるんだ。
    だからお前だって、そういったか弱さがある筈だろ。その弱さを俺に見せる機会なんて、幾らでもあっただろ」
    「………まったく、この期に及んでも他の女たちを引き合いに出すのね。ほんとう、憎らしいわ。
    うん、でも―――志貴の、そういうところも大好きだったなぁ」

    そう言って、これまで散々好き勝手に動いて感情のままに暴れていた真祖は、あっさりと私たちの前から姿を消した。
    あの傷は、十中八九志貴クンの直死の力で付けられたものだろう。となると、その傷を癒すために遠い地にある根城へと帰ったと見るべきか。つまるところ、もうこの街がこれ以上真祖の脅威に晒される事はない……と判断していいでしょう。

    そして、あとに残ったのは―――死に体同然で仰向けに倒れている志貴クンと、同じように死にかけの身体を白鯨の力と妄執で無理やり動かしている自分(わたし)だった。

    「…………いか、ないと。あそこに、行かないと」

    そうだ。動け。
    結果として真祖は去り、志貴クンを―――ロアを、私が殺せる状況になった。
    なら、やる事は一つだ。ここから炎を飛ばす事もできるけど、それは駄目。
    確実に、もう二度とロアという悪魔が地上に顕れないように。
    目の前まで行って、その一切を焼き滅ぼさないと。

  • 128二次元好きの匿名さん25/03/13(木) 21:12:56

  • 129二次元好きの匿名さん25/03/13(木) 23:56:42

    あの子は、私の存在に気づいていない。
    それもそうだ。だってもう、自分の意識を保つのに精一杯なんだから。
    なら、そんな状況で彼が取る手段は何なのか。
    そんなの、直死の力でロアを自分ごと道連れにするに決まってる。ほら見ろ、今にもナイフを自分の胸に突き立てようとしている。

    「ダメ……それは、正しいけど、ダメ……!」

    もし上手く行かなかったら、その時は自分の手で決着をつける。
    あの子はそんなコトを言っていた気がするけど、それ自体は寧ろ正しい。その心構えもそうだけど、直死の力で魂そのものを殺してしまえばその時点でロアは完全に消滅するのだから。

    でも、それだと私が殺した事にならない。
    これは私の復讐だ。シエルを殺す為にロアを殺す。その為に13年間も進んで地獄を味わってきたんだ。
    私が、私が殺さないといけないんだ。況してやこの状況は二度とない絶好の好機。
    あの子自身の手でこのまま引導を渡されるぐらいなら、その前に私が被害者(ふくしゅうしゃ)として殺すんだ。殺してやる。殺してあげないと。

    「ふ………ふ、っ………ふ、ふふふふふふふ、ふふふふふふふふふくくくふふ、ひひ、ひ」

    足が重い。鉛でも付けられている、いや鉛そのものになったように感じられる。
    でもそんなコトはどうでもよかった。
    これから13年間追い続けてきた仇を自分の手で討つんだ。あの子が自らの手で幕を引く前に、私が燃やして灰にするんだ。

    だから今すぐにそっちへ行って、







    「―――のくん――――――――遠野くん……………!!」

  • 130二次元好きの匿名さん25/03/14(金) 00:03:15

    あーあ

  • 131二次元好きの匿名さん25/03/14(金) 09:59:06

  • 132二次元好きの匿名さん25/03/14(金) 12:27:11

    どうしよう、なんということだ、ノエルさんよりメイン二大ヒロインが強すぎる…………
    マジノエルさん辛い、つらすぎ…………きついな…
    ようやくたどり着いたと思ったらバカ強メンツがいるのはしんどい…………

  • 133二次元好きの匿名さん25/03/14(金) 20:16:53

  • 134二次元好きの匿名さん25/03/14(金) 20:50:07

    報われなさすぎるノエルさんにどうか、どうか…………

  • 135二次元好きの匿名さん25/03/14(金) 22:20:45

    「――――――」

    一番聞きたくない、聞こえてほしくなかった声が耳に入る。
    今、この瞬間、絶対に来てほしくなかった女の姿が視界に入る。
    どうして、どうして邪魔をする。
    来るな。なんで廊下で大人しく死んでるままでいられなかった。
    駆け寄るな、邪魔だ。その子は今から、私が殺すんだ。自分の都合でしか動けない裏切り者が私の復讐を阻むな。

    「ふざ、け……る、な。恥知らず、め…………!」

    ずりずり、ずりずり。
    足を動かす。少しでも早く動かす。
    いや、いっそここから炎を飛ばして志貴クン諸共に燃やしてしまおうか。
    否、それはダメだ。そんなにあっさりと殺してしまっては、これまでの13年間をフイにするも同然。シエルは、あの悪魔だけは、殺された人たちの分まで徹底的にいたぶり、詰り、嬲り殺しにしないといけないんだから。

    ならどうするか?決まってる。志貴クンに向けて放てばいい。どの道もう彼は助からない。けど自殺される前に私が消す。
    それに、そうすればあの女に目の前で大切な人を殺される絶望を味合わせられる。なるほど、そういう意味ではあの女がこのタイミングで来たのは寧ろ都合がいいわ。

    「ふふふ、ふっひひ。悔しがれ。泣き喚け。慟哭しろ、絶望しろ……!」

    ああ、愉しみだ。あの必死な表情が悲愴な無力感に歪むのが。その顔を、私に見せてちょうだい。
    そうして志貴クンの方へ炎を放とうとして、

    「遠野くん、遠野くん………!」

    ――――――彼の胸に、ナイフが深々と刺さっているのが見えた。

    最後の最後に、あの女が来たせいで。あの女に、少しでも注意を向けてしまったせいで。

    あっさりと、13年間の因縁が、私以外の手で終わってしまった。

  • 136二次元好きの匿名さん25/03/14(金) 22:52:33

    「…………は?」

    呆けた声が漏れる。抗いようのない脱力感………いや、喪失感に再び崩れ落ちる。

    「遠野くん、そんな……どうして……!
    わたしと、ノエルと、一緒に普通の日々を過ごすんじゃなかったんですか……!」

    途端に、言いようのない怒りが込み上げてくる。
    なんであの女に一瞬でも目を向けた。あの女が駆け寄って来るコトなんて予測できた筈でしょう?
    どうして目の前で彼を焼き尽くす事に拘った。どうして私は、さっさと炎を放つ判断をしなかった。

    「……やだ。こんなの、わたしはイヤです………!」

    ………あの女は、それを見て泣いている。喚いている。嘆いている。
    ほんの数秒前まで心から見てみたいと望んでいたのに、全然嗤う気が起きない。
    当たり前と言えば、当たり前だ。
    それは、私が殺してこそ意味があった。私が彼を殺して、その様を見せつけられた時のアイツの絶望を嗤いたかった。
    けど、それももう叶わない。ロアは死んだ。それはいい。
    しかしそれは、あんまりにも私にとって不本意な結末で終わってしまった。

    「どうして……!?死なないって、死なないって言ったのに……!
    約束、してくれたのに……!」

    ………泣いている。あの女は、ただ只管に彼の死を嘆いている。
    私にはあんな顔も、あんな声も、ただの一度も見せなかったのに。見せてくれなかったのに。
    あの子の前では、そんなにもあっさり曝け出すのか。
    結局、あの子の前ではそうやって隠すことなく“人間”を曝すのか。

  • 137二次元好きの匿名さん25/03/15(土) 08:31:35

  • 138二次元好きの匿名さん25/03/15(土) 15:49:22

  • 139二次元好きの匿名さん25/03/15(土) 19:31:01

    マジでノエルさんどのルート行ってもロア殺せないのキッツすぎる…………毎回どのルートでもシエル先輩は痛めつけられてるんだけどね…………悲しいね…つらいね
    …神様、ノエルさんに厳しすぎない…………!?

  • 140二次元好きの匿名さん25/03/16(日) 00:08:22

  • 141二次元好きの匿名さん25/03/16(日) 08:48:55

  • 142二次元好きの匿名さん25/03/16(日) 10:41:12

    ノエル先生がヒロインならない限り報われないかもそれない…………

  • 143二次元好きの匿名さん25/03/16(日) 19:29:23

  • 144二次元好きの匿名さん25/03/16(日) 23:12:51

    ほ・・・

  • 145二次元好きの匿名さん25/03/16(日) 23:58:29

    「…………………………」

    目の前の光景は、現実だ。
    現実であるが故に、背けようがない。
    分かっている、それは分かっている。
    だけど、こんな、こんなのって。

    「いや、イヤだ。イヤです。わたしは、こんな結末なんて……!」

    色々と考える。彼を救える方法を。
    ――――たった一つ。たった一つだけ、可能性のある方法を思いつく。
    それを行えば彼は助かり、やがて再び息を吹き返すだろう。

    でも、それは同時に彼を悲しませる事になるし、彼女を永遠に裏切る事になる。
    彼女から復讐の機会さえも奪う事になってしまう。彼女に一生の後悔と消しようのない苦しみを刻みつける事になってしまう。
    けれど、他に思いつく手段がない。ロア(じぶん)の知識をどれだけ検索しても、それ以外に彼を死から助けられる方法がない。

    一方を生かす為に、一方を裏切るか。それとも一方をこのまま見殺しにして、然るべき報いを甘受するか。

    こうしている間にも、彼の意識(いのち)は戻ってこれない深い暗闇に没していく。進んだ時間は巻き戻らない。今すぐにでも、決断しなくちゃいけない。

    「………わたしは、何の為にここまで生きてきたんだろう」

    犯した罪の贖罪。その戒めとして吸血鬼を始めとした魔性を殺し、一人でも多くを救う。
    自分の事などよりも、まず目の前の他者を救(たす)ける事に心血を捧げる。常に他者の為を思って生きていく。
    ロアを殺す為に、代行者として罪の精算を果たし続ける為に、自分の心も体も常に殺し続ける。
    奪った分よりもずっと、誰かに何かをほんの少しでも与え続ける。
    そんな風にして、わたしは6年の時間を活動(いき)てきた。

  • 146二次元好きの匿名さん25/03/17(月) 00:23:37

    わたしは、永遠に赦されない。
    奪い続けてきたわたしが何かを与えられるだなんて、断じてあってはならない。
    でも、

    「あなたは……わたしに、たくさんのモノを与えてくれました。わたしはあなたから、多くを貰いました」

    そうだ。彼は、自分が何を奪われたかさえわかっていないほど簒奪されたのに、こんな自分に色んなモノを与えてくれた。
    自分はそれらに未だに何一つとして返してあげれていない。
    このまま彼を見殺しにしてしまえば、また奪ったままになってしまう。一方的に貰って、その上で彼の歩む筈だった未来すら摘み取ってしまう。

    自分自身に問いかける。わたしは何がしたい。何をどうしたい。どちらを取るのか?
    彼の幸せを望むのか、彼女の復讐を受け入れるのか。
    彼はあの時に言った。『力尽きるまで戦いを放棄するな。彼女の復讐とちゃんと向き合え』と。
    それは、そうだ。わたしがすべきなのは、ここで彼を救う事よりも、彼女と向き合う事。
    分かっています。それは、分かっているんです。

    「………けれど。わたしは、ほしい。どうしても、ほしい。
    この先に待つどんな贖罪より、どんな救いより。
    ……………どんな、復讐よりも」

    本当に、救いようがない。
    わたしはバケモノだ。それなのにこうして人間に戻った途端、理屈や使命よりも自分の欲望を優先するのだから。

    「わたしは、あなたの幸福がほしいのです――――――遠野くん」





    「待、て――――――待ち、なさいっ…………!!!!」

  • 147二次元好きの匿名さん25/03/17(月) 00:24:31

    はーいまた裏切ったぁ

  • 148二次元好きの匿名さん25/03/17(月) 00:53:31

    最後の悪あがきの嫌がらせとしてシエルが教会の教徒なら故人が二度と復活できないようにその遺体をその炎で燃やして灰にしてしまえ
    志貴に対する嫌がらせとしても効くだろうし

  • 149二次元好きの匿名さん25/03/17(月) 01:13:01

    「!」
    「―――、―――、―――。
    なにひとりで、ぶつぶつ喋ってんのよ。この期に及んで、まだ、その子を諦めきれないってワケ?」

    声のした方へ向くと、ほんの少し離れたところに彼女が立っていた。
    どうして動けているのか不思議なくらいボロボロで、それでも幽鬼のように佇んでいる。

    「―――ノエル」
    「なにを、しようと考えてんの?その子を生き返らせようとでも?
    ………いや。ただそれだけなら、さっきのような事は言わない筈。ロアは消滅した。同時に、その子の魂も。
    なら、少なくともただの蘇生じゃない。そもそも直死の魔眼で文字通り完全に“死んだ”以上、蘇生なんて試みたところで意味がない筈よ。
    その上で、その子を遠野志貴として都合よく生き返らせようってんなら―――相応の代償を伴う奇跡が必要だわ。
    ねぇ、アンタさ。本当になにを考えてるワケ?
    まさか―――まさか、自分の命を譲渡して遠野志貴の命を補填する形で蘇生させようってんじゃないわよね?」
    「――――――」

    ………ああ。本当に、彼女はいつも頭が冴えている。
    わたしの考えている事なんて、どうやら丸ごとお見通しらしい。
    いつも彼女には嘘や隠し事が中途半端だと言われてきたけど、返す言葉もない。

    「……………思えば。
    貴女のそうした勘の良さに、わたしもこれまで何度も助けられました」
    「そうね。それは光栄だわ。で?
    結局また私を裏切るの?私よりその子の未来を案じるの?私よりそんなお人好しすぎるガキ一人を選ぶの?
    ねぇ。ねぇ………ねぇねぇ、アンタにとって私は何なの?理解者なんでしょ?相棒(バディ)なんでしょ?向き合うべき復讐者であり被害者なんでしょ?
    どうして?どうして?どうして?どうして?どうして?どうして?どうして?どうして?どうして?どうして?どうして?どうして?どうして?どうして?どうして?どうして?」

    彼女は、ただわたしという一点を凝視して問いかける。
    その瞳には、色んな感情が混ざり合っているように見えた。多分、わたしもまた同じような瞳をしているに違いない。
    ………それでも。それでも、わたしは彼の人生に幸せを与えたい。貰った分以上の幸福を、彼には楽しんでもらいたい。

  • 150二次元好きの匿名さん25/03/17(月) 01:36:03

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  • 151二次元好きの匿名さん25/03/17(月) 01:38:45

    「彼は、わたしにたくさんのモノを与えてくれました。
    思い出、言葉、感情、考え方、機会。わたしは、それらを一方的に貰っておきながら、何一つ返せていない。
    このままじゃ、またあの時と同じように奪ったままで終わってしまう。
    だから………貰うだけじゃなく、奪うだけじゃなく、返せるモノを返さないといけないんです。
    わたしは、もう―――奪うだけで済ますのは、繰り返したくないんです。ノエル」

    ふと、自分の耳元で、声がした。彼女から復讐の機を奪うというのに、なぜそんな風に言えるのかと。
    ………その通りだ。誰かを助けるという事は、他の誰かを切り捨てるという事。
    誰かを尊重するという事は、誰かを裏切るという事。
    誰かに何かを与えるという事は、誰かから何かを奪うという事。
    それに目を背ける事はできない。
    それでも、だとしても。両方を手にできないのであれば、どちらかを選ぶしかない。

    「か……返せるモノを、返さないといけない?

    奪うだけで済ますのは、繰り返したくない…………?

    あは、ははははは、ははは、は、はは。なるほど、なに言ってんの。アンタ?

    それが――――――それが!13年間!何も、ただの一つも!おまえから返してもらえなかった私に対して言う事なのかぁっ!!!!!」

    「…………!!」

    「おまえ、おまえおまえおまえ……っ!おい、ふざけるな。ふざけんな!
    ねぇ、それ私の事を遠まわしに馬鹿にしてるって自覚してる?いいや、いやいやいやいやそんな筈ないないないあったら言わないもんねぇ!?
    どこまで………どこまで私を踏み躙れば気が済むんだおまえ!?ありえないありえないおまえがここまで自分勝手な小娘に堕ちるだなんて思わなかった!恋ってのは本当に恐ろしいわ。いいや今思えばおまえは恋に関係なく自分の都合で動く事なんざ散々あったわよね!
    ……その子が尊いから何?その子が好きだから何?その子が愛おしいから何?その子が幸せに生きるのを望んでるから何?
    じゃあ、じゃあまず返せよ!返してよ!その子よりまず誰よりも返さなきゃいけない奴が目の前にいるでしょ!?
    返して、返しなさいよ、ねぇ。返せよ悪魔めが。
    私の家族を。私の家を。私の友達を。私の恋人を。私の故郷を。私の人生を!返しやがれっつってんのよエレイシアぁぁぁぁぁぁ!!!」

  • 152二次元好きの匿名さん25/03/17(月) 02:39:11

    うわぁ、、、、うう、、、、これは…シエル……なんともいえない惨さがあるな…かっぱえびせんみたいな生易しいモンじゃない中毒性がある(褒め言葉)

  • 153二次元好きの匿名さん25/03/17(月) 09:58:18

  • 154二次元好きの匿名さん25/03/17(月) 11:41:47

    シエルはいくらでもノエルの内面に気付ける余地があったのにそれに向き合わずにいたからこんな結末を招くんだよなぁ
    この状況を作り出したのも他でもないシエルの怠慢や驕り、ノエルに対しての無自覚な軽視なのにな

  • 155二次元好きの匿名さん25/03/17(月) 19:56:03

    マジでシエル先輩はさ、どこまでノエル先生のこと苦しませるんだろう…………リメイクやったからシエル先輩が志貴君にどれだけ救われたかしってるけど、しってるけどさぁ、ノエル先生に対して本当にさ…………酷くない?

  • 156二次元好きの匿名さん25/03/17(月) 23:05:43

    ここのノエル先生サバになったらどんなクラスでも狂化がありそう

  • 157二次元好きの匿名さん25/03/18(火) 00:17:22

    「―――、―――」

    呼吸のリズムが乱れる。
    何かを言わなくちゃいけないのに、何も言う事ができない。
    彼女の言葉に対する言い訳が、思いつかない。
    わたしはこれから彼に貰った分のお返しをするつもりになっている。それじゃあ、彼女に対しては?
    彼女の言うように、わたしはまだ何も返せていない。
    遠野志貴を救いたいという自己願望を名分に、ノエルから一方的に全てを奪ったままで、ただの一度も返さずに逃げようとしている。

    「ほら、またそうやってだんまりする。そうすればなぁなぁで事が済むと無自覚に思っている。
    なんだってそう、自分勝手極まりない欲を出すの?なんでこの結末が、そうまで気に食わないワケ?
    遠野志貴は自分で決着をつけて“ヒト”として死に、真祖は傷を癒す為にこの街から完全に去った。
    私はロアへの復讐をこの手で直接果たせなかったものの、あの時からずっと憎くて仕方がなかったおまえにようやく報いを与えられる。
    そしておまえは本当の意味で死 ねるようになって、私から報いを受ける事で現世における罪の精算を成して終われる。
    これで、これでいいじゃない。紆余曲折を経て結果的にこうして丸く収まったじゃないの。
    何か一つ運命が狂えば、この街の人間全ての命が消えていた。これ以上の、最善な結末なんてないでしょ!?おまえが今やろうとしているのは、完全な蛇足にすぎないって分かる!?」

    発言の一つ一つが耳に、心に突き刺さる。
    いっそこのまま時間が止まってくれれば、なんて思っても無駄だ。
    そうだ。このまま彼を見捨てて彼女のもとに戻れば、それで全てが丸く収まる。
    ―――彼女に、とっては。

    「そう、ですね。わたしがやろうとしているのは、ただの我儘。しなくていい事を、しようとしている。
    丸く収まるところをめちゃくちゃにした上で勝手にどこかへと消えていく。……そんな、愚かしい事です」
    「分かってんならさっさとこっちに来なさい!!どうせおまえじゃその子の遺体を処理なんてできないんでしょう?なら私がおまえの目の前でその子を丁重に火葬してやるわぁ!
    だから、ガキみたいに何時までもみっともなく泣きついてないで早くこっちに、」
    「ですから―――わたしは、今のわたしに返せるモノの全てを、貴女と遠野くんに返したいと思います」
    「…………は?」

    …………きっと。きっと、これから言う事も彼女は絶対に納得しないだろう。

  • 158二次元好きの匿名さん25/03/18(火) 08:39:15

  • 159二次元好きの匿名さん25/03/18(火) 17:26:10

    シエル先生……なんというか 言葉にならねえなあ……

  • 160二次元好きの匿名さん25/03/18(火) 22:22:32

    ほんとにシエル先輩の言ってることは絶対ノエル先生理解しがたいよなぁ…………相容れなすぎる二人だ………

  • 161二次元好きの匿名さん25/03/19(水) 00:46:44

    これ残された志貴はどうすんの?
    ノエルが教会で動き続けるならマーリォウも志貴が教会に来る事は断固拒否では?

  • 162二次元好きの匿名さん25/03/19(水) 10:20:20

    ほしゅ

  • 163二次元好きの匿名さん25/03/19(水) 12:46:29

    「ノエル。わたしは、自分でもどうかと思うほど欲張りな人間です。
    貴女の復讐に向き合うべきと考える一方で、けれど遠野志貴という人間の幸福が欲しいとも思ってしまっている。
    だから、これから貴女に返すのは―――日常です。もっと突き詰めて言えば、これから彼と共に過ごす形での、『普通の日常』です。
    彼は、貴女の事もわたしと同じぐらい気にかけていました。全てが上手く終わったら、貴女も含めてその後の毎日を“どこにでもいる学生らしく”過ごそうと考えていたんですよ」

    遠野くんは言っていた。例え一時に過ぎないものであったとしても、わたしとノエルとの三人とで普通の日常を楽しもうと。
    わたしはそこにはいなくなるだろうけど、せめてその分まで、彼女が忘れてた日々を過ごしてほしい。

    「………まって。
    なに、普通の日常って、なんなの。学生らしくって、なによ。
    返すって……そんな、そんなモノを今更私に返せるだなんて」
    「ええ、思っていません。わたしが貴女から奪ったものを考えれば、そんな程度では到底返せたなどとは言えないでしょう。
    わたしがこの人生を歩んだのは当然の因果応報ですが、貴女は違う。貴女は被害者です。普通の、普遍的で人並みに幸せな日々を過ごす筈だった。
    わたしは我が身可愛さに自分を殺 す事もできずに逃げた結果、そんな貴女の日常を奪った。人生を狂わせてしまった。
    だからこれからするコトも、結局はわたしの自己満足に過ぎない。当たり前ですよね、貴女にここまで言われて尚もこうして勝手に話を進めているのですから。
    けれど、その上でわたしはこの選択を取ります。彼と共に生きる事で、貴女が自らの幸せを少しでも取り戻せる事を信じて」

    ………彼はロアの転生体であり、教会からすればわたしと同じ異端者だ。
    仮に人間として生き返れたとしても、その経緯だけで狙われる理由としては十分すぎる。
    マーリオゥも決していい対応はしないだろう。

    「ですから、ノエル―――貴女に、彼を託します。どうか、どうか彼を守ってください。
    貴女がそうであるように、彼もまた何もかもを奪われた被害者なんです。自分が一体何を奪われたのかすら分かっていないんです。
    遠野志貴を生き返らせる。その上で彼を貴女に託し、貴女に少しでも普通の日常を思い出してもらう。
    それが、わたしが貴女と遠野くんに返せる全てだと考えています」

  • 164二次元好きの匿名さん25/03/19(水) 12:52:17

    自己本位で自分勝手…
    今回の√だと志貴はノエルに対して何も干渉してないから返って火に油どころか業火にダイナマイト投げ込んでるようにしか見えない
    ノエルからしても志貴が一般人に戻ったらただの他人でそんな事する義理すらないけど

  • 165二次元好きの匿名さん25/03/19(水) 13:02:58

    今のノエルは復讐鬼として完全に決意を決めた姿でその彼女が報われるであろう手段を消して求めてもいない『普通の日常』を宿敵の命を受け継いだ志貴を押し付けた上で返すと宣う…
    ・元々普通の少女が誓った復讐鬼として生きる事への決意への侮辱
    ・復讐鬼としての彼女が報われる可能性を完全に消す
    ・どちらにも果報がないように仕向ける
    ・宿敵が自身と誓った決意を破った原因であり、その命を受け継いで生き延びた志貴の面倒を見ろと自身の恋人の後始末を『普通の日常』という求めてすらいない身勝手な理由で押し付ける
    羅列すると酷すぎる…

  • 166二次元好きの匿名さん25/03/19(水) 15:59:36

    ただ…このまま復讐鬼続けても幸せにはなれないのと…志貴はなにも悪くないし…
    このまま復讐だけ優先して志貴を見捨てろって言い出したらそれはそれでかつてのノエル先生と同じ犠牲者が増えるだけで…地獄みてえな状況だ

  • 167二次元好きの匿名さん25/03/19(水) 19:38:31

    ………確実に、他のやり方があった筈だ。こんな傲慢で最低なやり方以外に、もっと堅実的で後腐れがない方法があった筈だ。
    でも、それを考える時間はない。彼はわたしとは違う。失われた命は独りでに回帰したりなんてしない。
    彼を本気で救いたいのなら。例え身勝手な独善であっても、彼女から奪ったものを僅かにでも返そうと思うなら。
    今、この場で決断しないといけない。

    「は―――はぁぁ………?馬鹿、じゃないの?
    私にその子を託す?私がその子を殺さない保証が何処にあるっていうの?仮に人間として生き返っても、一度は死徒に変態した以上はその残滓が名残として肉体に残るでしょう。そうなればその子は人間でも死徒でもない、存在が中途半端な人外になるも同然と言っていいわ。
    遠野志貴はヒトとして死んだ。アンタはその覚悟を、また自分の都合で弄ぶの?
    いや、っていうか、そもそも……なんで“託す”とかいう言葉を使うの?なんで自分が、死ぬ前提で話してんの?
    そんなの、そんなの……私が、許す筈ないじゃない。第一私が“普通の日常”を求めているだなんていつ言った?
    アンタは、おまえは、私の手で苦しんで苦しんで苦しんでブチ殺されるべきなのよ……!」

    ざりざりと、砂利を踏む音を立てて彼女がこちらに近寄る。
    確かに、この6年間の間で彼女が普通の日常を欲しいと口にした事はただの一度もない。
    彼女が望んでいるのはわたしを始めとした全ての吸血鬼への復讐で、それは恐らく生きている限りずっと変わらないのだろう。
    でも、彼女をそういう在り方にしてしまったのもわたしのせいだ。わたしの罪が、彼女から“普通”を奪い、ありきたりな日々への切望を断ち切ってしまった。彼女を、復讐鬼に変えてしまった。

    ……それでも。否、だからこそ。
    せめてほんの僅かでも彼女に、彼女が楽しむ筈だった青春を、日常を返したい。例え一時に過ぎないものだとしても、暖かな日々を思い出させたい。
    わたしのこの思いも、彼女には伝わらないだろう。あまりにも一方的で、傲りに驕った自己中心的な狂論にしか聞こえないのだろう。
    それで構わない、なんて潔くは思えない。もっと他にやり方があった筈だって、どうしてこんなやり方しかできないのかって、葛藤と罪の意識で潰れてしまいそうになる。
    だけど、これは―――わたしの選択だ。傲慢で、身勝手で、浅ましい、そんなわたし自身が選んだ方法だ。

  • 168二次元好きの匿名さん25/03/19(水) 19:48:12

    違うんだよなぁ復讐鬼になったのはシエルのせいでもあるがそれと同時に一周目のような事にならないようノエルが決断したのが元々なんだから

  • 169二次元好きの匿名さん25/03/19(水) 20:15:55

    「もういい。話に、ならない。
    今から、その子を燃やしてやるわ。どこまで行っても平行線になるんなら、力ずくでアンタのクソみたいな幻想を破壊してやる。
    これ以上、私を苦しめるな。狂わせるな。どこまでもどこまでも半端で独善的な偽善者め……っ!」

    そう言って、彼女は腕に炎を纏わせる。黒く燃える炎は、浴びれば瞬く間に彼を灰にするだろう。

    だから、わたしは―――わたし自身を中心として、結界の術式を即時的に展開した。

    「なっ……!?」
    「ノエル。貴女の言う通り、わたしはどうしようもないほどの偽善者です。
    代行者として贖罪に生きると誓いながら個人的な都合でロアの転生体を庇い、加害者として貴女の復讐に向き合うと決意しておきながらこうして自分の欲望に殉じようとしている。
    挙句、彼の覚悟を無下にするとも分かっていながら、尚もその死を認められずに生き返らせようと試みている。寄りによってわたし自身の命を捧げる形で、です。そんなの、他でもない彼が一番望んでいないというのに。
    わたしは、本当に、どこまで行っても愚か者です」

    まるで懺悔でもしているかのように言いつつ、彼の肉体に生命譲渡の術式を施しにかかる。
    ロアの編み出した15の秘蹟。それが知識の通りなら、上手く行ってくれる筈だ。

    「―――ふざ、けるな。
    おい、本当にやめろ。やめなさいよ。なにやってんのアンタ!?どれだけ御託並べ立てようが結局私からすれば裏切られ続けてんのよ!?それさえも分からないの!?
    アンタは!私の手で殺されるべきなのよ!私が何の為に人間を自分から辞めてまで13年間もクソみたいな復讐の日々を味わってきたと思ってやがるの!?
    毎日が地獄だった。毎日が生きるか死ぬかの瀬戸際だった。毎日が曇った気持ちでいっぱいで、毎日が身も心も壊れそうだった!
    でもそんな毎日に今日まで耐えられたのは、他ならぬアンタへの復讐を切に願っていたから!例えロアや故郷を滅ぼした吸血鬼たちを屠れなくとも、おまえという悪魔だけはこの手で絶対に殺す。
    だからその一心で、狂いながらもずっとずっと耐え忍んで生き足掻いてきた!なのにおまえは、その願いすら私から奪うのか。
    少女(わたし)が復讐鬼(わたし)として生きてきた意味を、“13年前のあの時”のように理不尽に奪うつもりなのか!!
    やめろ、やめろやめろやめろ。やめろ―――やめて。やめてったら……ねえ………!」

  • 170二次元好きの匿名さん25/03/19(水) 22:18:49

    ノエルからしたら志貴は完全な拒絶対象では…?
    ていうかノエルがシエルと志貴を纏めて背信.者として報告してるだろうから教会に来ようもんならクソみたいな扱いしかされない上に
    ノエル自身がここまでのやらかしに助力した志貴の面倒を見る義理もないし

  • 171二次元好きの匿名さん25/03/19(水) 22:37:01

    このシエルって何?ウマの耳でも生えてんのかってぐらい酷いな

  • 172二次元好きの匿名さん25/03/19(水) 23:07:28

    ノエル先生……!

  • 173二次元好きの匿名さん25/03/19(水) 23:11:30

    このレスは削除されています

  • 174二次元好きの匿名さん25/03/20(木) 01:05:23

    なんかさ……シエルェ…ってなってる人多いし、実際俺もそうなんだけど、本人がそのヤバい部分全部自覚しつつ覚悟ガンギマリだから何も言えねぇ…!

  • 175二次元好きの匿名さん25/03/20(木) 01:18:10

    志貴死亡√時にシエルへの感情の揺らぎがあったのっておそらくシエルの裏切りを最終的に阻止した事が理由だからなぁ
    この√だとノエルが唯一尊敬していたシエルの贖罪という誓いと献身でさえも取り繕う為のただの嘘だったという事が判明してる以上シエルに対しての情なんて一切ない

  • 176二次元好きの匿名さん25/03/20(木) 01:26:26

    シエルは志貴がノエルの事を自分と同じくらい案じてるってあるけど
    直接対峙してノエルと刃を交わした志貴はそんな事絶対思ってないよ
    寧ろ所々の発言からしてシエル先輩との幸せが最優先でノエルが報われるような事は考えずどうにかして抑えてもらおう程度しか考えてないし
    志貴本人がそれを何よりもわかってる

  • 177二次元好きの匿名さん25/03/20(木) 03:19:47

    このレスは削除されています

  • 178二次元好きの匿名さん25/03/20(木) 10:57:33

    ノエル先生は復讐の根幹が消えれば開放される、志貴の命は今しか助けられない
    シエル先輩視点だと今やらない理由は無いんだよな…このままノエルの復讐の為に生きるつっても
    それを理由に志貴を見捨てたら、これまで命懸けで強くなって無辜の民を守ってきた代行者ノエルを否定する事にもなる、詰みです

  • 179二次元好きの匿名さん25/03/20(木) 12:53:57

    ノエルは泣きそうな顔で結界に炎をぶつけてくる。
    怒り、憎しみ、苦しみ。それらの入り混じった悲愴な面持ちで、やめてくれと言っている。
    ……自分がもし、彼女の立場だったのなら。その上でこんな状況に合ったなら。
    今の彼女と同じ気持ちになって―――いや。こんな考えこそが彼女に対する最大の侮辱だ。
    他人の気持ちは理解できるクセに、一番ずっと側にいた人間の気持ちを理解できていなかった。そんな人でなしが、こんな事を理解者面して思う資格はない。

    「ねえ、なんなのアンタ?耳に犬のクソでも詰まってんの?マジで頭がイカれてんのか?
    どうして、どうして私の意思を無視するの。なんで?なんで私を軽視するの?
    やめてよ。勝手に逝こうとしやがらないでよ。断りもなしに勝手に男一人を押し付けて自分だけ満足して消えようとしないでよ。相棒を何だと思ってんの?
    お願いだから、私に、アンタを殺させてよ。シエル。シエルっ……!!」

    術式の準備が終わった。後は、わたしの意志で実行される。
    思えば、彼女とは任務以外で口を聞く事はあまりなかった。6年間という短い時間の中でお互いに高め合ったりしたが、面と向かって謝った事は一度もなかった。
    謝罪なんてしても、何の慰みにもならない。それどころかますます彼女を傷つける。そもそも自分に謝罪する資格などない。そんな思い込みで、これまで一度も、それを口にしてこなかった。

    「……ノエル。貴女の大切な人たちを、故郷を、人生を奪ってごめんなさい。
    貴女に、過酷な決断を強いらせるような人生を送らせてごめんなさい。
    貴女との誓いを、一時の自分の都合で身勝手に踏みにじってしまってごめんなさい。
    ―――貴女を裏切って、本当にごめんなさい」

    「ぁ―――やめて。やめてってば。ねぇ!!やめろ、やめろやめろやめろ!!!
    やめろォォォォォォォォオオオオオオっっっ!!!!!!」

    彼女が力を振り絞り、絶叫と共に白鯨の津波を繰り出す。
    それと同時に、わたしは術式を起動させた。

    何かを奪う事でしか何かを返す事ができない。わたしはそんな自分が、そんな風にしか動けない自分が、大嫌いだ――――――

  • 180二次元好きの匿名さん25/03/20(木) 13:15:04

    これさシエルが普通の日常を返すとか言ってるけど寧ろ死徒や吸血鬼への憎悪を燃やし続ける復讐鬼としてのノエルの方向へと完全に定まってしまうのでは…
    少女としての決断も復讐鬼としての報いも全部蔑ろにして全部宙ぶらりんにさせるとか割りかし最悪の決断
    これまだ自覚があった方がマシだよシエル…
    本当に自分本位でノエルの事を一切分かってないな

  • 181二次元好きの匿名さん25/03/20(木) 14:27:23

    この状況、シエル以外の誰も幸せになって無いのすごいな。残される側が悲惨すぎる

  • 182二次元好きの匿名さん25/03/20(木) 17:40:09

    >>181

    これシエルも幸せではないのでは……?

  • 183二次元好きの匿名さん25/03/20(木) 17:57:50

    誰かしらが不幸になる状況からみんな不幸になる状況になった…

  • 184二次元好きの匿名さん25/03/20(木) 21:17:23

    「志貴と一緒にいられなくなる。志貴とノエルを不幸にしてしまう」という点でシエルも不幸になっている。
    けれどシエル自身がこれを断行しているせいでシエルは納得しているかのように映ってしまう。
    鋼だった頃のシエルが戻ってきただけ。今ここでそのシエルに戻るな。

  • 185スレ主25/03/20(木) 22:19:52

    極論を言ってしまえばシエル先輩が志貴を見捨ててノエル先生の復讐に向き合えばそれで丸く収まったんですよ

    けど原作のシエル√をプレイした人たちなら分かるだろうがシエル先輩に今ここで志貴を見捨てる事はできないし見捨てられる筈がない

    されどここで自分の命を代償に志貴を助ければノエル先生をまたも裏切る事になる

    じゃあ他にもっとマシな方法があるかと言われると仮にあったとしてもそれを見つけるまでには時間が掛かるだろうし、何より志貴の命は自分と違って独りでに復活したりしないからそんな悠長に探せる猶予はない

    要するにシエル先輩にとってもここは地獄の強制選択の場面だったんです

    直死で死んでいる以上、志貴の魂はどこに霧散し消えていくのかが分からないので今すぐに決行するしかないけどそれをやればノエル先生に一生消えない傷を残してしまう

    志貴を見捨てればそれは避けれるけどそこで割り切りがつける性格ならそもそも遠野志貴という人間に恋を覚えたりなんてしないし鉄の戦闘マシーンのままでいられた

    >>178の言うようにシエル先輩視点ではどちらを選んでも詰みだったわけです

    まあそれにしたってここのシエル先輩は流石に自己中っぷりを強くしすぎたかな……いやでもシエル先輩の方法以外で志貴が生存できる余地が思いつかなかったからなぁ

    まあ無理矢理捻って絞り出した案で『その場で死徒化させてから先輩に志貴を吸血して眷属にする形で生き返らせる』のもあったんだけど、この時点では死徒化の薬が未完成な上に死徒化させたらさせたでその2人をボロボロの死に体である先生が取り押さえて監禁できるわけないだろと思って没にしたんですよね

    だからここは自己中だろうと先輩に動いてもらうしかなかったです

  • 186二次元好きの匿名さん25/03/21(金) 07:58:37

    シエル先輩のやりたい事というのはわかるし…ノエル先生はノエル先生で、復讐心を隠してシエル先輩に向き合う余地を与えていないのでまあ…わかってもらえないのも、選んでもらえないのも仕方ないかなって

  • 187二次元好きの匿名さん25/03/21(金) 16:58:21

    「…………………………」

    何も、何も考えられない。
    どれくらいこうしているだろうか。もう、立ち上がる気力すらない。
    目の前にあるのは、抉られたグラウンドの地面と、その中心にある2人の人間だ。
    既に死んでいる遠野志貴。そしてもう二度と動く事のない機械人形のようにだった女が、傷一つなくそこにいた。

    「………は。
    は、ははは、あはは、あは、はははは」

    ふと、自分が何故か笑っている事に気づく。笑えるところなんてどこにもないのに、一度それを自覚した途端に止められなくなる。なんでだろうか。

    「はは、あっはははははは!あはははははははははははははははははは!アハハあははははははあっははははははははははははハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハ!
    あ、あ―――あぁぁあああぁあぁああ………!!」

    いたい。くるしい。つらい。にくい。
    こんなにも声をあげて笑っているのに、何一つとして楽しくないし嬉しくもない。
    どうして。どうしてこんなコトになった。私はあの記憶を観て、そこから自分の瑕疵や落ち度を反省し、全てが上手くいくように動けていた筈だ。
    そうだ。私に間違いはない。じゃあ、悪いのは誰?志貴クン?いや、彼じゃない。悪いのは、そう―――

    「ふざけるな、ふざけるなふざけるなふざけるなふざけるな、ふざけるなクソアマがぁっ!!
    よくも、よくも私の復讐を拒んで一人で勝手に死にやがったな………!
    おまえは、クズだ!私から大切な人を、暖かかった故郷を、普通に生きていける筈だった人生を、復讐に身を焦がし続けてきた意味を根こそぎ奪い尽くして!そして何一つ返さなかった!
    クソ、クソ………ちくしょう………っ!!!」

    これだけ言っても、これだけぶちまけても、あの女は何も答えない。
    それはそうだ。だって……アイツは、も、もう、死んで、いるの、だから。
    私を置いて、ただの人間として、独り善がりに死に果てたんだから。

    「う、ぅう……うぅぅぅ、っぐ…………!!」

  • 188二次元好きの匿名さん25/03/22(土) 00:37:22

    志貴はどうすんだろうね…

  • 189二次元好きの匿名さん25/03/22(土) 07:55:43

  • 190二次元好きの匿名さん25/03/22(土) 17:29:17

  • 191スレ主25/03/22(土) 17:39:05
    ここだけノエル先生が『一周目の記憶』を引き継いだ世界 9|あにまん掲示板https://bbs.animanch.com/board/4588798/ただしその記憶を自覚したタイミングはフランス事変が起きた後とする現在、シエル√編のDAY15/夜の虹を進行中bbs.animanch.com

    次スレです


    最近はリアルが忙しかったりモチベとかの問題で丸一日書き込めてない時もあるけどここまで保守し続けてくれたスレ民に感謝

    今回の√も頑張って書き上げるね……にしても自分で書いておきながらこういうのも何だがノエル先生はどうして二週目でも可哀想な目に晒されてしまうんだろうか

    先生だけじゃなくて志貴クンも原作通りシエル先輩に置いてかれてるし、先輩も先輩で志貴クンにも先生にも酷い傷跡を残すと分かってる上で自ら選択せざるを得なかったしで誰も幸せになってないんだ

  • 192二次元好きの匿名さん25/03/23(日) 00:25:01

    だって原作者が……!

  • 193二次元好きの匿名さん25/03/23(日) 10:29:16

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  • 194二次元好きの匿名さん25/03/23(日) 10:29:51

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  • 195二次元好きの匿名さん25/03/23(日) 10:30:01

    うめ

  • 196二次元好きの匿名さん25/03/23(日) 10:30:11

    うめる

  • 197二次元好きの匿名さん25/03/23(日) 10:30:21

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  • 198二次元好きの匿名さん25/03/23(日) 10:30:31

    うめうめ

  • 199二次元好きの匿名さん25/03/23(日) 10:31:03

  • 200二次元好きの匿名さん25/03/23(日) 10:31:13

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